JP5034362B2 - 極端紫外光光源装置 - Google Patents

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本発明は、極端紫外光を発生させる極端紫外光光源装置に関し、特に、発生した極端紫外光によるチャンバの加熱を防止する極端紫外光光源装置に関する。
半導体集積回路が微細化、高集積化するにつれて、半導体集積回路の製造用の投影露光装置においては、解像力の向上が要請されている。その要請に応えるため、露光用光源の短波長化が進められており、エキシマレーザ装置に続く次世代の半導体露光用光源として、波長13nm〜14nm、特に波長13.5nmの極端紫外光(以下、EUV(Extreme Ultra Violet)光ともいう)を照射する極端紫外光光源装置(以下、EUV光源装置ともいう)が開発されている。
EUV光源装置において、EUV光を発生させる方法はいくつか知られているが、そのうちの一つに、極端紫外光放射種(以下EUV光放射種)を加熱し励起することにより高密度高温プラズマを発生させ、発生したプラズマから放射されるEUV光を取り出す方法がある。このような方法を採用するEUV光源装置は、高密度高温プラズマの生成方式により、LPP(Laser Produced Plasma :レーザ生成プラズマ)方式とDPP(Discharge Produced Plasma :放電生成プラズマ)方式とに大きく分けられる。
LPP方式のEUV光源装置は、EUV光放射種を含む原料からなるターゲットにレーザ光を照射することで、レーザアブレーションにより高密度高温プラズマを生成し、そこから放射されるEUV光を利用する。
一方、DPP方式のEUV光源装置は、EUV光放射種を含む原料から電流駆動によって高密度高温プラズマを生成し、そこから放射されるEUV光を利用する。DPP方式のEUV光源装置における放電方式には、Zピンチ方式、キャピラリー放電方式、プラズマフォーカス方式、ホロカソードトリガーZピンチ方式などがある。DPP方式のEUV光源装置は、LPP方式のEUV光源装置と比較して、光源装置の小型化や光源システムの消費電力が小さいといったメリットがあり、実用化への期待も大きい。
上記両方式のEUV光源装置において、波長13.5nmのEUV光を放出する放射種、すなわち、高密度高温プラズマの原料として、現在10価前後のXe(キセノン)イオンが知られているが、より強い放射強度を得るための原料として、Li(リチウム)イオンとSn(スズ)イオンが注目されている。例えば、Snは、高密度高温プラズマの発生に必要な電気入力と波長13.5nmのEUV光放射強度の比であるEUV変換効率がXeより数倍大きく、大出力のEUV光源の放射種として有力視されている。例えば、下記の特許文献1に示されるように、EUV光放射種であるSnを放電部に供給するための原料としてガス状のスズ化合物(例えばスタナンガス:SnH4 )を使ったEUV光源の開発が進められている。
図8は従来のEUV光源装置の構成例を示す図である。この例では、DPP方式のEUV光源装置を示している。図8に示すEUV光源装置は、放電容器であるチャンバ11を有する。チャンバ11内には、例えば、リング状の第1の主放電電極121(カソード)と第2の主放電電極122(アノード)とが、リング状の絶縁材123を挟んで配置され、放電部12を構成する。第1の主放電電極121、第2の主放電電極122は、例えば、タングステン、モリブデン、タンタル等の高融点金属からなる。また、絶縁材123は、例えば、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、ダイヤモンド等からなる。ここで、チャンバ11と第2の主放電電極122は接地されている。
リング状の第1の主放電電極121、第2の主放電電極122、絶縁材123は、それぞれの貫通穴が略同軸上に位置するように配置し、連通穴を構成している。後述するように、第1の主放電電極121と第2の主放電電極122との間に電力が供給されて放電が発生したとき、この連通穴もしくは連通穴近傍にて、EUV光放射種が加熱励起され高密度高温プラズマ100が生成される。放電部12の電力供給は、第1の主放電電極121および第2の主放電電極122に接続された高電圧パルス発生部13によりなされる。なお、DPP方式のEUV光源装置は、図8に示すもの以外にも様々な構成例がある(例えば、非特許文献1参照)。
チャンバ11の第1の主放電電極121側には、原料導入管124が設けられ、EUV光放射種を含む原料を供給する原料供給ユニット125と接続されている。この原料導入管124を介してEUV光放射種がチャンバ11内に供給される。チャンバ11の第2の主放電電極122側には、ガス排出口126が設けられている。ガス排出口126は、放電部12の圧力を調整するとともにチャンバ11内を排気するガス排気ユニット127と接続されている。また、チャンバ11の第2の主放電電極122側には、EUV集光鏡128が設けられる。EUV集光鏡128は、放電部12にて加熱励起されて生成された高密度降温プラズマ100から放射されるEUV光を反射して集光し、チャンバ11のEUV光取り出し部129から、外部にEUV光を出射する。
また、放電部12とEUV集光鏡128との間には、ホイルトラップ130が設置される。ホイルトラップ130は、高密度高温プラズマ100による金属(たとえば主放電電極)のスパッタや、スズ等の放射種に起因して生じるデブリが、EUV集光鏡128に向かうのを防ぐ働きをする。ホイルトラップ130は、図示を省略する同心円状に配置された内部リングと外部リングの2個のリングと、この2個のリングにより両側が支持されて放射状に配置された複数の薄いプレートから構成されている。プレートは配置した空間を細かく分割することにより、その空間の圧力を上げ、デブリの運動エネルギーを低下させるとともに、デブリをプレートやリングに捕捉する。一方、ホイルトラップ130は、高密度高温プラズマ100の位置から見ると、2個のリングを除けばプレートの厚みしか見えず、EUV光のほとんどは通過する。
また、図8に示すEUV光源装置は、制御部10を有する。制御部10は、露光機20の制御部からのEUV発光指令等に基づき、高電圧パルス発生部13、原料供給ユニット125、ガス排気ユニット127を制御する。
例えば、制御部10は、露光機20の制御部からのEUV発光指令を受信すると、原料供給ユニット125を制御して、チャンバ11内にEUV光放射種を含む原料(放電ガス)を供給する。また、チャンバ11に設けた圧力モニタ131からの圧力データに基づき、放電部12が所定の圧力となるよう、原料供給ユニット125からの原料供給量を制御するとともに、ガス排気ユニット127による排気量を制御する。その後、制御部10は、高電圧パルス発生部13を制御して、第1の主放電電極121と第2の主放電電極122との間に電力を供給し、EUV光を放射する高密度高温プラズマ100を発生させる。
図8に示すEUV光源装置の動作は以下のように行われる。放電容器であるチャンバ11内に、原料供給ユニット125から第1の主放電電極121側に設けられた原料導入管124を介してEUV光放射種を含む放電ガスが導入される。放電ガスは、例えばスタナン(SnH4 )であり、導入されたSnH4 は、放電部12の第1の主放電電極121、第2の主放電電極122、絶縁材123により形成されている連通穴を通過して、チャンバ11側に流れ、ガス排出口126に到達する。ガス排出口126には、真空ポンプ等のガス排気手段(図示を省略)を有するガス排気ユニット127が接続されており、SnH4 は、ガス排気ユニット127によって排気される。
ここで、放電部12の圧力は1Pa〜20Paに調節される。この圧力調節は、例えば、以下のように行われる。
まず、制御部10が、チャンバ11に備えられた圧力モニタ131により出力される圧力データを受信する。制御部10は、受信した圧力データに基づいて原料供給ユニット125及びガス排気ユニット127を制御して、チャンバ11内へのSnH4 の供給量と排気量とを調節することにより、高密度高温プラズマ100が発生する領域である高密度高温プラズマ発生部(図示を省略)の圧力を所定の圧力に調節する。
放電ガスが、リング状の第1の主放電電極121と第2の主放電電極122と絶縁材123とにより形成されている連通穴を流れている状態で、第2の主放電電極122と第1の主放電電極121との間に、高電圧パルス発生部13から約+20kV〜−20kVのパルス電圧が印加される。その結果、絶縁材123の表面に沿面放電(creeping discharge)が発生して、第1の主放電電極121と第2の主放電電極122との間は、実質短絡状態になり、第1の主放電電極121と第2の主放電電極122との間にパルス状の大電流が流れる。その後、ピンチ効果によるジュール加熱によってリング状の第1の主放電電極121と第2の主放電電極122との間にある、上述した高密度高温プラズマ発生部には、放電ガスによる高密度高温プラズマ100が発生し、発生した高密度高温プラズマ100から波長13.5nmのEUV光が放射される。
ここで、EUV光源装置には、チャンバ11内で放電を発生させるときにチャンバ11内に供給されたEUV光放射種を含む放電ガスを予備電離する予備電離ユニット部15を設けてもよい。EUV光を発生させる際、上記のように、放電部12の圧力は、1Pa〜20Paに調節され、このような低い圧力下においては、電極構造によっては放電が発生し難くなり、結果としてEUV光の出力が不安定となる場合もある。放電が発生し難い状況下で安定した放電を生じさせるには、以下に説明する予備電離ユニット部15による予備電離を行うことが望ましい。図8においては、予備電離ユニット部15は、導電性である第1の主放電電極121の凸部と、第1の主放電電極121の凸部に挿入された管状の予備電離用絶縁材132と、この予備電離用絶縁材132に挿入された導電性の原料導入管124とにより構成される。
導電性である第1の主放電電極121の凸部および原料導入管124は、予備電離用電源部14と接続される。予備電離用電源部14から電圧パルスが第1の主放電電極121の凸部と原料導入管124との間に印加されると、予備電離用絶縁材132内表面(図8中の符号Bで示す部分)に沿面放電が発生し、チャンバ11内に導入されるEUV光放射種を含む放電ガスの電離を促進する。なお、上記予備電離用電源部14は、制御部10により制御される。
高密度高温プラズマ100から放射されたEUV光は、第2の主放電電極122側に設けられたEUV集光鏡128により反射され、EUV光取り出し部129より図示を省略した露光装置側光学系である照射部に出射される。
なお、図8中の点Aは、EUV光の集光点である。EUV光の強度は、図8中に示すように、高密度高温プラズマ100から放射されるEUV光のうち、EUV集光鏡128に入射しない成分を、チャンバ11に設けたポート17によりEUV光モニタ16に導き測定する。この測定結果に基づき、制御部10は、EUV光強度が一定になるように、高電圧パルス発生部13から放電部12に供給される電力を調整する。
特開2004−279246号公報 「リソグラフィ用EUV(極端紫外)光源研究の現状と将来展望」J.Plasma Fusion Res.Vol.79.No.3,P219-260, 2003年3月
図8を参照して説明した従来技術は、以下に示すような問題点がある。
(1)放電部12で生じる高密度高温プラズマ100からは、EUV光だけでなく、様々な波長の光が放出され、図8中の実線の矢印で示すように、EUV集光鏡128に入射しない光は、チャンバ11の内壁に照射される。チャンバ11はこの輻射を受けて、温度が上昇する。
(2)チャンバ11の、高密度高温プラズマ100にさらされていない部分も、温度が上昇した部分からの2次輻射により加熱される。
(3)より強いEUV光を得るために、放電部12に供給する電力を上げると、チャンバ11の内壁への輻射量も増えるので、チャンバ11の温度はさらに高くなる。
(4)ガス排気ユニット127によって、チャンバ11の内部は減圧される。そのため、例えば、チャンバ11の材質は減圧に耐えられる頑丈なステンレス製である。しかし、ステンレスは銅などに比べて冷却されにくく、高温になりやすい。
(5)チャンバ11の温度が高くなると、加熱によりチャンバ11が熱膨張し、光路長が伸びる。従って、EUV集光鏡128による集光点(点A)の位置が変化し、露光システム全体に影響する。即ち、EUV光源装置は露光機20に接続して設けられ、集光点Aに集光された光が露光機20に入射するので、集光点の位置が変化すると、露光に使用される光の特性が変化し、露光精度に影響が生じることがある。また、加熱によりチャンバ11に加わる熱応力が、チャンバ11を形成する材料(例えばステンレス)の許容応力以上になると、塑性変形や破断が生じる場合がある。
(6)チャンバ11の加熱を防ぐためには、チャンバ11に冷却水が流れる流路を形成したり、配管を埋め込んだりすることも考えられる。しかし、チャンバ11は、例えば原料導入管124やガス排出口126、また上記のEUV光モニタ16を取り付けるポート17やフランジなどの多数の部材が溶接されて取り付けられている。
図8中に示す上記多数の部材とチャンバ11との溶接部分110には、配管を埋め込んだり、冷却水の流路を形成したりすることができない。そのため、冷却が困難な温度が高くなりやすい部分が多数存在することになり、チャンバ11の加熱を十分に防ぐことはできない。
本発明は、上記の問題点を解決し、プラズマからの輻射によるチャンバの加熱を防止する極端紫外光光源装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明においては、次のようにして前記課題を解決する。
(1)容器と、上記容器内に極端紫外光放射種を供給する極端紫外光放射種供給手段と、上記極端紫外光放射種を加熱して励起し、高密度高温プラズマを発生させる加熱励起手段と、上記高密度高温プラズマから放射される極端紫外光を集光する集光鏡と、上記集光された光を取り出す、上記容器に形成された光取り出し部と、上記容器内を排気する排気手段とを備えた極端紫外光光源装置において、上記容器の内側に熱吸収部材が、該熱吸収部材の裏面に設けた突起を上記容器の内壁に設けたレールに挿入することにより、上記容器から離間して設けられている。
より具体的な構成として、極端紫外光光源装置のチャンバ(容器)の内側に、熱伝導性のよい材質、例えば銅製の熱吸収部材を設ける。熱は、輻射、伝導、対流によって伝わるが、チャンバ内は減圧されるので、対流は考えなくて良い。そのため、輻射と熱伝導について対策する。輻射による加熱については、チャンバの内壁全体を覆うように熱吸収部材を設ける。熱吸収部材は、直接高密度高温プラズマからの光放射にさらされる部分だけでなく、加熱した部分からの二次輻輯射による加熱を防ぐため、光が照射されない領域にも設けることが望ましい。
伝導による加熱については、加熱された熱吸収部材からチャンバに熱が伝わることを防ぐため、熱吸収部材をチャンバから離間して設け、熱吸収部材とチャンバとの接触面積をできるだけ少なくする。例えば、チャンバの内壁に支持部材を立て、当該支持部材により熱吸収部材を保持する。
(2)上記(1)において、熱吸収部材に、冷却媒体が流れる配管設ける。すなわち、熱吸収部材の温度が上昇して、熱吸収部材自体が二次輻射源となるのを防ぐため、熱吸収部材に冷却媒体が流れる流路を形成する。例えば、光が入射する面とは反対側に、冷却媒体である冷却水が流れる配管を取り付ける。
(3)また、上記(1)(2)において、熱吸収部材の容器内側の表面に、凹凸を形成する。すなわち、熱吸収部材の高密度高温プラズマに対向する面に凹凸を形成し、高密度高温プラズマからの光が入射する面積を広くする。
(4)上記(1)(2)(3)において、上記プラズマに面する熱吸収部材の表面に、高融点物質を接合する。すなわち、高密度高温プラズマが発生する放電部の近傍に設ける熱吸収部材は、プラズマによるスパッタを受けやすいので、これを防ぐため、表面に高融点物質、例えばタングステンを接合する。
本発明の極端紫外光光源装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本発明の極端紫外光光源装置は、容器(チャンバ)と、上記チャンバ内に極端紫外光放射種を供給する極端紫外光放射種供給手段と、上記極端紫外光放射種を加熱して励起し、高密度高温プラズマを発生させる加熱励起手段と、上記高密度高温プラズマから放射される極端紫外光を集光する集光鏡と、上記集光された光を取り出す、上記チャンバに形成された光取り出し部と、上記チャンバ内を排気する排気手段とを備え、上記容器の内側には、上記容器から離間して熱吸収部材が設けられている。
従って、上記熱吸収部材により、高密度高温プラズマからのチャンバへの輻射による加熱を防ぐことができる。また、例えば、上記熱吸収部材を、直接プラズマにさらされない領域にも設けることにより、加熱された部分からチャンバへの二次輻射を防ぐことができる。
また、上記熱吸収部材は、チャンバに対して離間して設けられるので、熱吸収部材からチャンバへの熱伝導を抑えることができる。
さらに、上記熱吸収部材をチャンバ内壁に設けた支持部材により熱膨張を吸収できる構造で保持すれば、熱吸収部材をチャンバの材質と異なる熱伝導性の良好な材質で製作しても、チャンバと熱吸収部材を密着して設けた場合の、例えば熱膨張率の違いによりチャンバや熱吸収部材に歪みやはがれが生じるといった問題が生じない。
以上のように、本発明の極端紫外光光源装置によれば、チャンバの温度上昇を防ぐことができるので、チャンバの熱膨張を防止し、集光点の位置変化といった、露光システム全体への影響を防ぐことができる。
また、チャンバに生じる熱応力を、チャンバを構成する材料の許容応力以下とすることができ、チャンバの塑性変形や破断を防ぐことができる。
(2)熱吸収部材に冷却媒体が流れる流路を形成し、熱吸収部材を冷却することにより、熱吸収部材が加熱されて二次輻射源になることを防ぐことができる。
(3)熱吸収部材の光入射面に凹凸を形成し、高密度高温プラズマからの光が入射する面積を広くすることで、熱吸収部材の単位面積あたりの光入射エネルギーを小さくすることができ、熱吸収部材の温度上昇を小さくすることができる。
(4)放電部(加熱励起手段)の近傍に設ける熱吸収部材の表面に高融点物質を接合することにより、プラズマによる熱吸収部材のスパッタを防ぐことができる。
図1は、本発明の第1の実施例に係るEUV光源装置の構成を示す図である。
図1に示すEUV光源装置が備える構成要素のうち、図8に示すEUV光源装置が備える構成要素と同符号のものは、図8に示すEUV光源装置が備える構成要素と同様であるので、説明を省略する。
図1に示すEUV光源装置では、チャンバ11の内側の、高密度高温プラズマ100からの光が照射される領域を中心として、チャンバ11の内壁から離間して、熱伝導性のよい材質、例えば、銅(無酸素銅)製の熱吸収部材101(101−1〜101−5)を設けている。
熱吸収部材101は、図2を参照して後述する冷却構造を備える。特に、高密度高温プラズマ100からの輻射によって温度が上昇した領域からの二次輻射によりチャンバ11の温度が上昇することを防止するため、直接高密度高温プラズマ100からの光が当たらない領域にも、熱吸収部材101(図1中の熱吸収部材101−3及び101−4)を設ける。
熱吸収部材101は、熱吸収部材101とチャンバ11の内壁に設けた支持部材102により、チャンバ11の内壁から離間させて保持固定される。
熱吸収部材101をチャンバ11の内壁から離して設ける理由は、温度が上昇した熱吸収部材101からチャンバ11への熱伝導を防ぐためである。EUV光モニタ16のポート17等、光を取り出さなければならない個所においては、熱吸収部材101に貫通孔103を設けて光が通過できるようにする。
図1中では、熱吸収部材101−2に貫通孔103を設けている。しかし、そのような構成を採る場合であっても、チャンバ11の冷却が困難な溶接部分110には光が当たらないように、当該ポート17の径に対して熱吸収部材101−2に形成する貫通孔103の径を小さくして、溶接部分110が熱吸収部材101−2の影に入るようにする。
図2は、熱吸収部材の冷却構造の例を示す図である。本発明のEUV光源装置は、熱吸収部材101を冷却して、熱吸収部材101自体が二次輻射源にならないようする。
具体的には、図2に示すように、熱吸収部材101の、高密度高温プラズマ100に対向する面(光入射面)とは反対側に、熱吸収部材101を冷却するための冷却管(冷却媒体が流れる配管)104を設ける。例えば、冷却管104として、冷却水が流れる冷却パイプがロー付けされる。なお、熱吸収部材101自体に冷却媒体が流れる流路を形成しても良い。
また、冷却管104において接合部分があると、当該接合部分からの漏れが懸念されるので、当該冷却管104は、接合部分を設けず、一本のパイプか一筆書きで構成することが好ましい。
図3は、熱吸収部材をチャンバの内壁から離間させて支持する本発明の実施例の構造例を示す図である。
図3(A)中に示すように、チャンバ11の内壁に設けられたレール(支持部材)102が、熱吸収部材101を保持する。図3(A)中に示すように、熱吸収部材101は、例えば、円筒状のチャンバ11内に、内壁を覆うように複数並べて設けられる。
その際、熱吸収部材101からチャンバ11への熱伝導を防ぐために、熱吸収部材101を支持する構造は、チャンバ11と熱吸収部材101とが接触する面積をできるだけ少なくなるような構造にする。また、熱吸収部材101の材質として、チャンバ11とは材質が異なる熱伝導性のよい材質を採用しても、熱膨張率の差に起因する歪みやはがれといった問題が生じるのを防ぐため、熱吸収部材101を支持する構造は、熱膨張を吸収できる構造にする。
例えば、図3(B)に示すように、熱吸収部材101の裏面(光の入射面とは反対側)に、冷却管104の高さよりも高い円形の突起105を複数取り付ける。突起105は、図3(C)に示すような断面(A−A断面)を有している。一方、チャンバ11の内壁には、上記円形の突起105と係合する溝を有するレール102を取り付ける。熱吸収部材101の円形の突起105を、チャンバ11の内壁のレール102の溝に挿入する。
これにより、熱吸収部材101が、チャンバ11の内壁から離間して支持される。熱吸収部材101はレール102の溝の方向に移動することができるので、熱吸収部材101が高密度高温プラズマ100からの輻射により温度が高くなって熱膨張しても、熱吸収部材101はレール102の溝の中を移動し、熱吸収部材101に歪みが生じることはない。またチャンバ11に大きな力がかかることもない。
また、図3中に示す例では、熱吸収部材101の突起105は円形であるため、熱吸収部材101からチャンバ11への熱伝導を小さくすることができる。また、本発明のEUV光源装置が図3に示すような支持構造を備えることにより、突起105をレール102に挿入するだけで、熱吸収部材101を取り付けることができる。その結果、熱吸収部材101の交換やメンテナンスが容易になる。
図4は、内部に銅製の熱吸収部材101を設けてこの熱吸収部材101を水冷している場合と、熱吸収部材を設けない場合とで、ステンレス製のチャンバの温度上昇の割合がどの程度異なるか計算した結果を示す図である。同図の横軸は温度上昇の割合を対数表示で表したものである。
(a)は銅製の熱吸収部材を設けた場合、(b)〜(d)はステンレス製のチャンバを強制水冷、強制空冷、自然空冷した場合をそれぞれ示している。
同図に示すように、熱吸収部材101を設け強制水冷した場合の温度上昇を1とすると、熱吸収部材101を設けずに自然空冷した場合の温度上昇は、約750である。即ち、強制水冷を行なう熱吸収部材101を設けることにより、チャンバ11の温度上昇を約1/750に抑えることができる。その結果、チャンバ11の温度上昇が少なくなり、チャンバ11の熱膨張を防ぎ、集光点の位置変化といった、露光システム全体への影響を防ぐことができる。また、チャンバ11に生じる熱応力を、チャンバ11を構成する材料の許容応力以下とすることができ、チャンバ11の塑性変形や破断を防ぐことができる。
図5は、熱吸収部材の形状の変形例を示す図である。
本変形例では、図5(A)に示すように、熱吸収部材101の高密度高温プラズマ100からの光が入射する面に凹凸を形成する。図5(B)は図5(A)に示す熱吸収部材101のA−A断面図である。
熱吸収部材101の表面に入射する光の入射角度が0°以上になるように、熱吸収部材101の表面に形成する凹凸の形状や向き(図5(B)中の太線で示す面の形状や向き)を調整する。熱吸収部材101の表面に凹凸を形成することにより、光を受ける面の総面積が、表面が平面である場合に比べて増加する。その結果、熱吸収部材101の温度上昇の幅を小さくすることができ、冷却効率を良くすることができる。
図6は、高密度高温プラズマが発生する放電部の近傍に設ける熱吸収部材の構成例を示す図であり、図6(A)は断面図、図6(B)は図6(A)中の点Cから見た時の図であり、円環状の熱吸収部材の半分を示している。
放電部12の近傍、すなわち、プラズマに面する熱吸収部材101(例えば、図1中の熱吸収部材101−5)の表面は、高密度高温プラズマ100によってスパッタされる恐れがある。
そこで、高密度高温プラズマ100に面する銅製の熱吸収部材101の表面に、図6(A)の斜線部に示すように、例えばタングステン等の高融点物質111を接合させる。高融点物質111の接合方法には、ロー付け、拡散接合、または爆着材等がある。また、この場合は、銅製の熱吸収部材101の本体の内部に冷却管104を形成し、水冷等、冷媒を用いて冷却するのが望ましい。
熱吸収部材101の表面に高融点物質111を接合することにより、高密度高温プラズマ100によるスパッタを防止することができる。
図7は、本発明の第2の実施例に係るEUV光源装置の構成を示す図である。図7に示すEUV光源装置が備える構成要素のうち、図1に示すEUV光源装置が備える構成要素と同符号のものは、図1に示すEUV光源装置が備える構成要素と同様である。
図7に示すEUV光源装置は、ホイルトラップ130を支持する側壁120を備える。側壁120は、例えば図2を参照して説明した冷却構造を有する熱吸収部材101からなり、熱吸収部材101は例えば前述したようにチャンバ11の内壁から離間させて支持され、熱吸収部材101からチャンバ11への熱伝導が小さくなるように取り付けられる。 なお、側壁120に限らず、チャンバ11内に配置されるEUV光源装置を構成する任意の構造物を、熱吸収部材101として利用するようにしてもよい。
ところで、EUV集光鏡128の集光点(図7中の点A)付近には高密度高温プラズマ100からの光が直接当たらない。しかし、集光点付近においては、集光点付近に存在するガスが加熱され、加熱されたガスが熱輻射源となりチャンバが加熱される。
また、集光点付近においては、理想通りには集光されない光や、集光点から広がった光がチャンバ11に照射される可能性もある。
これを防ぐため、集光点付近にも、熱吸収部材101(図7中の熱吸収部材101−3、101−4)を設ける。なお、上述した集光点付近の熱輻射源に対しては、熱輻射源の位置がEUV光源装置が接続される露光機20に近くなり、露光機20への影響も考えられる。従って、熱吸収部材101を、EUV光源装置のチャンバ11の内部だけでなく、チャンバ11の外部(露光装置側)に設けるようにしてもよい。
本発明の第1の実施例に係るEUV光源装置の構成を示す図である。 熱吸収部材の冷却構造の例を示す図である。 熱吸収部材をチャンバの内壁から離間させて支持する構造の例を示す図である。 チャンバの温度上昇の比較を示す図である。 熱吸収部材の形状の変形例を示す図である。 高密度高温プラズマが発生する放電部の近傍に設ける熱吸収部材の断面図である。 本発明の第2の実施例に係るEUV光源装置の構成を示す図である。 従来のEUV光源装置の構成例を示す図である。
符号の説明
10 制御部
11 チャンバ
12 放電部
13 高電圧パルス発生部
14 予備電離用電源部
15 予備電離ユニット部
16 EUV光モニタ
17 ポート
20 露光機
100 高密度高温プラズマ
101−1、101−2、101−3、101−4、101−5 熱吸収部材
102 支持部材
103 貫通孔
104 冷却管
105 突起
110 溶接部分
111 高融点物質
120 側壁
121 第1の主放電電極
122 第2の主放電電極
123 絶縁材
124 原料導入管
125 原料供給ユニット
126 ガス排出口
127 ガス排気ユニット
128 EUV集光鏡
129 EUV光取り出し部
130 ホイルトラップ
131 圧力モニタ
132 予備電離用絶縁材

Claims (4)

  1. 容器と、
    上記容器内に極端紫外光放射種を供給する極端紫外光放射種供給手段と、
    上記極端紫外光放射種を加熱して励起し、高密度高温プラズマを発生させる加熱励起手段と、
    上記高密度高温プラズマから放射される極端紫外光を集光する集光鏡と、
    上記集光された光を取り出す、上記容器に形成された光取り出し部と、
    上記容器内を排気する排気手段とを備えた極端紫外光光源装置において、
    上記容器の内側には、熱吸収部材が、該熱吸収部材の裏面に設けた突起を上記容器の内壁に設けたレールに挿入することにより、上記容器から離間して設けられている
    ことを特徴とする極端紫外光光源装置。
  2. 上記熱吸収部材には、冷却媒体が流れる配管が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の極端紫外光光源装置。
  3. 上記熱吸収部材の容器内側の表面には、凹凸が形成されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の極端紫外光光源装置。
  4. 上記プラズマに面する熱吸収部材の表面には、高融点物質が接合されている
    ことを特徴とする請求項1,2または請求項3に記載の極端紫外光光源装置。
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