JP5034190B2 - 電磁シールド材 - Google Patents
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Description
しかし、これら電磁特性に優れた鋼板を、例えば磁気シールド用として使用する場合には、これら鋼板を加工し、溶接等で接合、組み立して所望形状に仕上げる工程が必要となる。このように、鋼板を素材とする場合には、複雑な工程を必要とするうえ、溶接部等の非定常部が形成され、電磁シールド特性が劣化するという問題があった。このような問題を回避するため、電磁特性に優れた鋼管を素材とすることが考えられる。
このような問題に対し、例えば特許文献1には、Si、Alを高くした組成の鋼を用い、熱間押出し条件、熱間圧延条件を適正範囲に調整して継目無管とし、ついで、再結晶温度以下で圧延を行い、さらに最終焼鈍を施す、電磁材料管の製造方法が提案されている。しかし、特許文献1に記載された技術では、熱間押出し工程を必須工程としており製造コストが高いという問題があった。
なお、本発明でいう「電磁シールド特性に優れた」とは、外部磁場の影響を電磁シールド材の内部で受けにくいこと、および、電磁シールド材の内部の磁場が外部に出にくいこと、を意味する。外部磁場の影響を電磁シールド材の内部で受けにくいことは、磁界強度比である、(内部磁場)/(外部磁場)が小さいことであり、また、電磁シールド材の内部の磁場が外部に出にくいことは、(外部磁場)/(内部磁場)が小さいことである。
電磁シールド性は、定性的には、電磁シールド材の肉厚が厚くなるほど向上するため、肉厚が異なる場合には、磁界強度比の値そのものが重要ではなくなる。本発明では、同一肉厚の電磁シールド材(基準材)の磁界強度比と比較して、小さい磁界強度比を有する場合を、「電磁シールド特性に優れた」電磁シールド材であるとする。
(イ)鋼管の円周方向に<100>方向、圧延方向に<011>方向が強く配向した結晶組織に調整すること、
(ロ)結晶粒径を、比較的粗大な粒とすること、好ましくは20μm以上の粒とすること、
(ハ)電縫溶接部等の非定常部をなくすこと、
(ニ)C含有量を0.01質量%未満とすること、
が重要であることを見出した。そして、更なる電磁特性向上のためには、
(ホ)鋼管の縮径圧延後、あるいは所望形状に加工した後、750℃以上Ac1変態点以下の温度で焼鈍処理を施すこと、
が望ましいことを知見した。このような鋼管を使用することにより、管形状の電磁シールド材の電磁シールド特性が向上することを知見した。
(1)鋼管を用いた管形状の電磁シールド材であって、前記鋼管が、質量%で、C:0.004%以下を含みさらに、Si:0.45%以下、Mn:0.1〜1.4%、S:0.01%以下、P:0.025%以下、Al:0.01〜0.06%、N:0.005%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、製管後、減肉率:40%以下あるいは増肉率:40%以下の縮径圧延を施されて得られた、円周方向に<100>方向、かつ圧延方向に<011>方向が配向した結晶方位の、X線の三次元ランダム強度比が3.0以上で、平均結晶粒径が20μm以上である組織を有する電縫鋼管であることを特徴とする電磁シールド材。
(4)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、質量%で、次A〜C群
A群:Ti:0.05%以下、Nb:0.05%以下、B:0.005%以下のうちの1種または2種以 上、
B群:Cr:5%以下、Ni:5%以下、Mo:0.05%以下のうちの1種または2種以上、
C群:Ca:0.005%以下、REM:0.05%以下のうちの1種または2種、
のうちから選ばれた1群または2群以上を含有することを特徴とする電磁シールド材。
まず、本発明で使用する鋼管の組成限定理由について説明する。なお、以下、組成における質量%は、単に%と記す。
C:0.01%未満
Cは、電磁特性を低下させる元素であるため、電磁シールド性の観点からはできるだけ低減することが望ましく、0.01%未満に限定した。なお、好ましくは0.004%以下である。なお、0.001%以下のCの低減は精錬時間を異常に長引かせて精錬コストの高騰を招くため、下限とすることが経済的な観点から望ましい。
不純物が増加するにしたがい、結晶粒成長の阻害要因が増し、磁気シールド性が低下するため、不純物が少ない高純度とすることが望ましい。本発明では、不純物量を規制し、純度を上げる意味で、Fe分を95%以上とする。なお、好ましくは98%以上である。
本発明の基本組成は、上記したとおりであるが、更なる電磁シールド性向上のためには、必要に応じてSi、Alを、あるいはさらに高周波域での電磁特性を向上させるためにCr、Ni等を含有させてもよい。このような優れた電磁シールド性が要求される使途向けには、質量%で、C:0.01%未満を含みさらに、Si:0.45%以下、Mn:0.1〜1.4%、S:0.01%以下、P:0.025%以下、Al:0.01〜0.06%、N:0.005%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる高純度系の組成、あるいは質量%で、C:0.01%未満を含みさらに、Si:0.45%超3.5%以下、Mn:0.1〜1.4%、S:0.01%以下、P:0.025%以下、Al:0.06%超0.5%以下、N:0.005%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる高純度系組成とすることが好ましい。
Siは、脱酸剤として作用し、少なくとも0.01%以上含有する。また、Siは、電磁特性、とくに鉄損特性を向上させ、また固溶してシールド材(鋼管)の強度を増加させる元素であるが、0.45%を超える含有は、電縫溶接性を低下させる傾向がある。このため、Siは0.45%以下に限定することが好ましい。なお、とくに優れた電磁シールド性が要求される場合にはSiは0.45%超3.5%以下とすることができる。3.5%を超えるSiの含有は、低H(磁界)域の磁束密度(B)は優れるが、高H域の飽和磁束密度Bが低下し、さらに電縫溶接性が顕著に劣化する。
Mnは、Sと結合してMnSを形成し、Sの悪影響を除去して熱間加工性を向上させる元素であり、S含有量に応じて含有することが望ましく、本発明では0.1%以上含有させることが好ましい。また、Mnは、固溶してシールド材(鋼管)の強度を増加させる元素であり、所望のシールド材(鋼管)強度に応じて含有することが望ましいが、1.4%を超える含有は靭性を劣化させる。このため、Mnは0.1〜1.4%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.3〜0.6%である。
Sは、鋼中では介在物として存在し、加工性を低下させるとともに、MnSとして電磁シールド性を阻害するため、できるだけ低減することが望ましい。このようなことから、Sは0.01%以下に限定することが好ましい。しかし、過度のSの低減は精錬コストの高騰を招くため、0.001%以上とすることが望ましい。なお、電磁特性向上のために、SiやAlを多量に含有する場合には、打抜き性向上のため、Sは0.001%以下まで低減することが好ましい。
Pは、固溶してシールド材(鋼管)強度の増加に寄与するとともに、電磁シールド性を向上させる元素であるが、Pは粒界に偏析する傾向が強く、磁壁の移動を妨げるという悪影響を及ぼす可能性が強く、本発明では0.025%以下に限定することが好ましい。なお、過度の低減は製錬コストの高騰を招くため、0.005%程度を下限とすることが望ましい。
Alは、脱酸剤として作用するとともに、AlNを形成し固溶N量を低減する元素である。このような効果は0.01%以上の含有で認められるが、N含有量によっては0.06%を超える含有は介在物量を増加させ、電磁シールド性を低下させる場合が多い。このため、Alは0.01〜0.06%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくはN含有量との関係で27/14N以上3×27/14N以下である。Ti、b等の強力な窒化物形成元素を含有する場合にはAl量は少なくてもよい。なお、Alは、Siとともに、電磁シールド性を向上させる元素であり、とくに低H(磁界)域での優れた電磁シールド性が要求される場合には、Alは0.06%超0.5%以下含有することができる。しかし、0.5%を超えるAlの含有は、かえって電磁特性の劣化を引き起こすことがある。
Nは、鋼では侵入型固溶元素として強度を増加させるが、内部応力を高め電磁シールド性を低下させるとともに、AlNを形成し電磁シールド性に悪影響を及ぼす。このため、Nは、できるだけ低減することが望ましいが0.005%までは許容できる。このため、Nは0.005%以下に限定することが好ましい。なお、製錬コストとの関係で0.001%程度が下限である。なお、電磁シールド性向上のためにAlを多量含有させる場合には、AlNによる電磁シールド性の劣化を招かないように、Nは0.0025%以下に低減することが望ましい。
なお、上記した成分に加えてさらに、次A〜C群
A群:Ti:0.05%以下、Nb:0.05%以下、B:0.005%以下のうちの1種または2種以 上、
B群:Cr:5%以下、Ni:5%以下、Mo:0.05%以下のうちの1種または2種以上、
C群:Ca:0.005%以下、REM:0.05%以下のうちの1種または2種
のうちから選ばれた1群または2群以上を含有することが好ましい。
B群:Cr、Mo、Niは、焼入れ性、耐食性を向上させる元素であり、必要に応じ選択して含有できる。Cr:5%、Ni:5%、Mo:0.05%を超える含有は、電磁シールド性を劣化させるため、Cr:5%、Mo:0.05%、Ni:5%をそれぞれ上限とすることが好ましい。
上記した組成に加えてさらに、本発明で使用する鋼管は、円周方向に<100>方向、かつ圧延方向に<011>方向が配向した結晶方位の、X線の三次元ランダム強度比が3.0以上である組織を有する。
結晶方位を、鋼管の、円周方向に磁化容易軸である<100>方向を、かつ圧延方向に<011>方向が配向した結晶方位とすることにより、電磁シールド材として使用する鋼管の電磁シールド性が顕著に向上する。本発明では、円周方向に<100>方向、圧延方向に<011>方向が配向した結晶方位の、X線の三次元ランダム強度比を3.0以上とする。三次元ランダム方位強度が3.0未満では、優れた電磁シールド性が得られない。なお、好ましくは8.0以上、より好ましくは10以上である。
なお、ここでいう三次元ランダム強度比とは、ある特定結晶方位の配向の有無を示す指標であり、全く配向していない場合(ランダム)の結晶方位を1とし、配向性のある特定結晶方位の強度を、ランダムの場合で規格化したものである。数値が大きいほど強い配向性を示すことを意味する。
さらに、本発明で使用する鋼管は、上記した結晶方位を有するとともに、平均結晶粒径が好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、さらに好ましくは20μm以上、望ましくは40μm以上である組織を有する。平均結晶粒径が5μm未満では、円周方向に<100>、かつ圧延方向に<011>が配向していても、優れた電磁シールド特性を確保することは望めない。本発明では、優れた電磁シールド特性を得るという観点から、結晶粒は比較的粗粒であることが好ましい。とくに、平均結晶粒径を20μm以上、さらには40μm以上とすることにより、より優れた電磁シールド特性を有する鋼管となる。
r値は、従来から成形性の指標として用いられているが、本発明で用いる鋼管では円周方向に<100>、かつ圧延方向に<011>が配向された結晶方位を有することから、電磁シールド特性が向上することに連動して、圧延方向のr値と電磁シールド特性の対応がよく、r値が電磁シールド特性の指標として用いることもできる。
r値=−1/{1+ln(L0/L)/ln(W0/W)}
ここで、L:試験片の引張方向の長さ
L0:試験片の引張方向の初期長さ
W:試験片の幅方向の長さ
W0:試験片の幅方向の初期長さ
を用いて計算するものとする。なお、降伏点伸びが7%を超える場合には、塑性変形をした部分でr値を測定するものとする。なお、JIS 12号片(弧状試験片)で評価しても、鋼管を平板展開した平板試験片を使って評価してもよく、歪ゲージが貼れる面積が試験片の平行部に確保されれば試験片自体はJIS 5号、13号B等、とくに制限されない。ただし、円周方向のr値を測定する場合は平板展開しなければならない。
本発明では、上記した組成を有する鋼管を素材として加熱し、縮径圧延を施す。
本発明で素材として使用する鋼管は、上記した組成を有する以外、その製造方法はとくに限定されない。通常公知の方法で製造された継目無鋼管、あるいは通常公知の方法で製造された電縫鋼管等の溶接鋼管がいずれも好適に用いることができる。
再加熱する場合、縮径圧延の加熱温度は、1100℃以下とすることが好ましい。加熱温度が1100℃を超えると、鋼管の表面性状が劣化する。圧延後、研磨あるいはエッチング処理等を施して使用する場合には、加熱温度の上限を限定する必要はない。なお、加熱温度は750℃以上とすることが好ましい。加熱温度が750℃未満では、変形抵抗が高くなり所定以上の縮径率を確保することがむずかしくなるとともに、冷却後の鋼管に縮径圧延の歪が残留し電磁シールド特性が低下する。上記した加熱温度の下限値は所定温度以上の縮径圧延の圧延終了温度を確保するために必要となる。なお、電縫鋼管等の溶接部を有する鋼管では、加熱温度はAc3変態点以上とすることが、非定常部を除去し、鋼管全体の電磁シールド特性を向上させる観点から好ましい。
縮径率が、15%未満では、縮径量が不足し、結晶が上記した所望の結晶方位に配向しにくくなる。一方、縮径率の上限は、製品寸法や、圧延機の能力により決定され、とくに限定されないが、85〜90%程度とすることが好ましい。なお、より好ましくは縮径率は45〜80%である。
肉厚変化率=[{(縮径圧延の肉厚)−(素管の肉厚)}/(素管の肉厚)]×100(%)
で算出された値を使用するものとする。
また、本発明では、上記した縮径圧延後に、あるいはさらに所望形状に加工したのちに、750℃以上Ac 1 変態点以下の温度で焼鈍処理を施すことが好ましい。
なお、縮径圧延後で上記した焼鈍処理前に、冷間引抜加工を施すことが好ましい。これにより、さらに優れた電磁シールド特性を有する鋼管となる。これは、冷間引抜加工により結晶粒の回転をある程度拘束した状態で冷間歪が印加されるため、焼鈍時に結晶粒の配向、粒の成長が促進されるためと考えられる。なお、冷間引抜加工は、減面率で15%以上60%以下の加工とすることが好ましい。なお、減面率は、次式
減面率(%)={(引抜前の鋼管断面積)−(引抜後の鋼管断面積)}/
(引抜前の鋼管断面積)×100
で計算するものとする。
これら素材鋼管を900〜1000℃に加熱したのち、表2に示す条件(縮径率、肉厚変動率:減肉(−)/増肉(+)、圧延終了温度)の縮径圧延を施し、外径:34mmφ、内径25mmφの鋼管とした。なお、肉厚変動率が2%以内の場合には、同一肉厚の鋼管と見なして、特性を評価した。一部の鋼管には、さらに焼鈍処理を施した。焼鈍処理は、875℃で保持する処理とした。なお、縮径圧延または焼鈍処理を施さない製管ままの電縫鋼管(素材鋼管)を比較材とした。
(1)電磁シールド特性
得られた鋼管から長さ300mmの試験材を切り出し、電磁シールド特性評価する評価材とした。磁化印可方法は、(イ)管の長手方向に平行な方向に磁場が印可される場合(図1)と、(ロ)管の長手方向に直交する方向にして磁場が印可される場合(図2)の、2通りとした。なお、外部磁場は、0〜90ガウスの範囲で変化させた。内部磁場の測定は、図1、2に示すように、試験材1の内部にガウスメータプローブ3を設置して、励磁コイル2により発生される外部磁場に対応して測定し、磁界強度比(=(内部磁場)/(外部磁場))を得た。なお、シールド効果を示すdB(=−20×log(磁界強度比))でも表示した。
(2)組織
得られた鋼管から試験材を採取し、結晶粒径の測定、結晶方位の測定を実施した。
得られた測定用試験片について、X線回析装置を用いて、反射法による不完全極点図を測定した。得られた結果から鋼管の円周方向に<100>方向かつ圧延方向に<011>方向が配向した結晶方位の積分強度を、ランダム強度で規格化し三次元ランダム強度比を求めた。なお、X線源はCuKαを用いた。
(3)r値
得られた鋼管を平板展開した試験片または鋼管から切出した試験片(JIS 12号試験片)を用いて、r値を評価した。r値の測定方法は前記した方法と同様とした。
本発明例はいずれも、円周方向に<100>方向、圧延方向に<011>方向が強く配向し、X線の三次元ランダム強度比が3.0以上、r値が2.0以上、平均粒径が20μm以上を有しており、図3、図4に示すように、X線の三次元ランダム強度比が1.0、r値が0.9、平均粒径が18μmの電縫鋼管まま(鋼管No.103)と比べて電磁シールド特性に優れている。とくに、縮径圧延に加えて焼鈍処理を施した鋼管(鋼管No.102)の電磁シールド特性が電縫鋼管まま(鋼管No.103)と比べて優れている。
また、図3、図4では、外部磁場が10ガウス以上の領域では磁界強度比が良好となる方向に滑らかに推移してゆく傾向があり、外部磁場が50ガウス以上で磁界強度比が良好となる方向が略飽和する傾向を示している。このため、電磁シールド特性の評価では、外部磁場を50ガウスとしたときの磁場強度比を用いて行うものとした。
(実施例2)
表1および表3に示す組成の薄鋼帯板をロール成形しオープン管とし、端部を電縫溶接して得られた電縫鋼管を、素材鋼管とした。
(1)電磁シールド特性
得られた鋼管から長さ300mmの試験材を切り出し、電磁シールド特性評価する評価材とした。磁化印可方法は、図1に示すように、管の長手方向に平行な方向に磁場を印可した。なお、外部磁場は、50ガウスとした。内部磁場の測定は、図1に示すように、試験材1の内部にガウスメータプローブ3を設置して、励磁コイル2により発生される外部磁場に対応して測定し、磁界強度比(=(内部磁場)/(外部磁場))を得た。得られた磁界強度比を、実施例1で得た縮径圧延または焼鈍処理を施さない製管ままの電縫鋼管(鋼管No.103)の磁界強度比との比、「磁界強度比の割合」として、各試験材の電磁シールド特性を評価した。
得られた結果を表4に併記する。
また、比較例(鋼管No.202)は、電縫ままの鋼管に焼鈍処理のみを施した例で、縮径圧延を施さずに焼鈍処理を施しても、圧延集合組織の形成もなく単に結晶粒の粗大化が生じるだけで、X線の三次元ランダム強度比が低く、またr値も低く、電磁シールド特性の向上が認められない。
2 励起コイル
3 ガウスメータプローブ
Claims (4)
- 鋼管を用いた管形状の電磁シールド材であって、前記鋼管が、質量%で、C:0.004%以下を含みさらに、Si:0.45%以下、Mn:0.1〜1.4%、S:0.01%以下、P:0.025%以下、Al:0.01〜0.06%、N:0.005%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、製管後、減肉率:40%以下あるいは増肉率:40%以下の縮径圧延を施されて得られた、円周方向に<100>方向、かつ圧延方向に<011>方向が配向した結晶方位の、X線の三次元ランダム強度比が3.0以上で、平均結晶粒径が20μm以上である組織を有する電縫鋼管であることを特徴とする電磁シールド材。
- 前記鋼管の圧延方向のr値が2.0以上であることを特徴とする請求項1に記載の電磁シールド材。
- 前記組成に代えて、質量%で、C:0.004%以下を含みさらに、Si:0.45%超3.5%以下、Mn:0.1〜1.4%、S:0.01%以下、P:0.025%以下、Al:0.06%超0.5%以下、N:0.005%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成とすることを特徴とする請求項1または2に記載の電磁シールド材。
- 前記鋼管の組成に加えてさらに、質量%で、下記A〜C群のうちから選ばれた1群または2群以上を含有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電磁シールド材。
記
A群:Ti:0.05%以下、Nb:0.05%以下、B:0.005%以下のうちの1種または2種以 上、
B群:Cr:5%以下、Ni:5%以下、Mo:0.05%以下のうちの1種または2種以上、
C群:Ca:0.005%以下、REM:0.05%以下のうちの1種または2種
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