JP5032125B2 - ドーパミン作動性ニューロン損失の治療または予防のためのロチゴチンの使用 - Google Patents

ドーパミン作動性ニューロン損失の治療または予防のためのロチゴチンの使用 Download PDF

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Description

パーキンソン病は慢性の進行性神経変性の結果であり、その原因はいまだ完全に解明されていない。これは主徴である静止振戦、硬直、運動緩徐および姿勢保持障害の形で臨床的に明らかである。
運動症状を軽減するための医薬として第1にレボドパ、ドーパミンアゴニスト、たとえばロチゴチン、プラミペキソール、ブロモクリプチン、ロピニロール、カベルゴリン、ペルゴリド、アポモルフィンおよびリスリド、抗コリン作用薬、NMDA−アンタゴニスト、β−ブロッカーならびにMAO−B−阻害薬であるセレゲリンおよびCOMT阻害薬であるエンタカポンが使用される。これらの作用物質の大部分はドーパミン作動性および/またはコリン作動性信号カスケードに介入し、かつこの方法でパーキンソン病タイプの運動障害の症状に影響を与える。
パーキンソン病のこれまでの治療は、主徴が現れた時に開始される。パーキンソン病は臨床的には一般に、4つの主徴(運動緩徐、静止振戦、硬直および姿勢保持障害)の少なくとも2つが見られ、かつL−ドーパが反応を示す場合に証明されたものと見なされる(Hughes、J Neurol Neurosurg Psychiatry 55、1992、181)。しかしパーキンソン病患者の運動障害は不幸にも、黒質(SN)中のドーパミン作動性ニューロンの約70〜80%が不可逆的に損傷されている場合にはじめて現れる(Becker等、J Neurol 249、2002、Suppl 3:III、40;Hornykiewicz、Encyclopedia of Life Science 2001、1)。この時点で効果が持続する治療のチャンスはわずかであるにすぎない。従って、できる限り早期に治療を開始することができることが所望される。
ところで実際の臨床的な観察ならびに解剖学的および遺伝学的な調査により、早い段階でのパーキンソン病患者の診断も、リスク患者の同定も可能であることが判明した。
この場合、診断上のマーカーとしてたとえば以下のものが挙げられる:
− 生化学的マーカー、たとえば神経メラニン(Gerlach、Neurotox Res 5、2003、35;WO02/31499)、S−100β−(Muramatsu、Glia 42、2003、307)、α−シヌクレイン(α−Synuclein)(WO03/069332;WO00/02053)またはパーキン(parkin)タンパク質(Sharma、Neurol Clin N Am 20、2002、759)ならびにセマフォリン(WO03/007803)、
− 遺伝子的マーカー、たとえばパーク(Park)−遺伝子1−8(Guttman、CMAJ 4、2003、168);CYP2D6−B(WO03/012137)、クロモゾーム2q 36−37(Pankratz、Am J Hum Gen 72、2003、e−pub)、α−シヌクレイン(Polymeropoulos、Science、276、1997、2045)またはCYP2D6−Bにおける突然変異およびGSTM1の欠失(WO03/012137)、
− 画像を生じる方法、たとえばSNのサイズの超音波試験、場合によりこれはその他の方法と組み合わせる(Becker等、J Neurol 249、2002、Suppl 3:III、40)またはMRI(Hutchinson M、Raff U.、J Neurol Neurosurg Psychiatry、1999 Dec;67(6):815〜8)、
− 画像を生じる方法、たとえばPETまたはSPECT(Prunier C、Bezard E等、Neuroimage、2003 Jul;19(3)810〜6)、
− 感覚障害または行動顕著性(Verhaltensauffaelligkeiten)、たとえば睡眠障害および嗅覚障害、特に”REM行動障害”のタイプの睡眠障害(Henderson、J Neurol Neurosurg Psychiatry 74、2003、956)または認知異常(Rammsayer、Int J Neurosci.91、1997、45)、
− 生体的な問題、たとえば便秘(Krygowska−Wajs、Funct Neurol 15、2000、41)、
− 抑鬱症(Camicioli R、Drugs Today(Barc.)2002 Oct;38(10):677−86)、
− 短期的な運動異常、たとえば舞踏病または起立顕著性(orthostatische Auffaelligkeiten)、
− 上記のマーカーからなる組み合わせ(Stern、Annals of Neurol 56、2004、169)。
これらにより、パーキンソン病のいくつかの運動性の主徴が出現する時点よりもまだ多数のニューロンが存在している時点で病気の進行に影響を及ぼし、ひいては量的に高い数のニューロンを保護する可能性が開かれる。早期に効果的なニューロン保護物質を投与することにより、病気の進行を明らかに遅らせることができることを期待することができる。つまり治療を早く開始することができるほど、生活の質を制限する症状の開始を長期間防止するチャンスが高くなる。
従って、ドーパミン作動性伝達に影響を与え、かつパーキンソン病の症状をその後の段階において軽減することができるのみでなく、ドーパミン作動性ニューロンの進行性の低減を早期の、運動的にほぼ無症状のパーキンソン病期で逆転するか、防止するか、または少なくとも明らかに延長することができる薬剤に対する要求が存在する(Dawson、Nature Neuroscience Supplement 5、2002、1058)。
ロチゴチン[(−)−5,6,7,8−テトラヒドロ−6−[プロピル[2−(2−チエニル)エチル]アミノ]−1−ナフトール]は技術水準からドーパミンアゴニストとして、かつ、純粋なパーキンソン氏病症候群治療剤として知られている。WO02/089777はたとえばパーキンソン病患者にロチゴチンを経皮投与すること、およびこれと関連してUPDRS(Unified Parkinson’s Disease Rating Scale)スコアの改善を記載している。UPDRSスコアはパーキンソン病患者の診断および進行もしくは治療を監視するために重要な手段である(Fahn S、Elton RL、Members of the UPDRS Development Comittee(1987)、Unified Parkinson’s Disease Rating Scale、Fahn S、CD Marsden、DB Calne、M Goldstein(編)、Recent Developments in Parkinson’s Disease、第II巻、Macmillan Healthcare Information、Florham Park(NJ)、第153〜163頁、第293〜304頁)。しかしUPDRSスコアでは単に、パーキンソン病の症状に対する作用物質の効果を確認するのみである。これは作用物質がその症状の根底にあるドーパミン作動性の細胞の減少に影響を与えているかについてを表すことができない。
Metman等(Clin Neuropharmacol 24、2001、163)は同様に、パーキンソン病に関連した運動障害に対するロチゴチンの作用を記載している。処置した患者はすでに顕著な運動障害(ジスキネジア)を有していたが、これはロチゴチンの投与により改善された。
従って従来技術から、ロチゴチンが、パーキンソン病の症状を治療するためのドーパミンアゴニストとして公知である。しかし純粋に対症的に作用するパーキンソン病薬はパーキンソン病の予防的な処置の場合には利点を有していない。というのも、該薬剤はドーパミン作動性の細胞消失に対して、および疾患の進行もしくは発生に対して影響を及ぼさないからである。
ところで意外なことに実験的な調査は、従来パーキンソン病の対症療法のためにのみ使用されていたロチゴチンが、神経保護特性を有しているか、あるいは、神経単位の再生能を支持し、そのために、ロチゴチンがドーパミン作動性細胞損失の防止のための薬剤もしくは予防薬として、特にパーキンソン病発症の早期段階またはリスク候補の際に使用することができることが判明した。
図面
図1は、線条体に残留する神経末端の密度に関する指標としてドーパミントランスポーターの密度を測定したロチゴチン神経保護作用に関する代表的な例を記載している。
群1〜7は次のとおりに処置した:群1:未処理のコントロール;群2:ロチゴチンおよびMPTPのためのビヒクル溶液により処理したコントロール;群3:MPTP処理;群4:MPTP処理プラスロチゴチン0.3mg/kg;群5:MPTP−処理プラスロチゴチン1.0mg/kg;群6:MPTP処理プラスロチゴチン3.0mg/kg;群7:ロチゴチン(3.0mg/kg)のみを用いた処理。
図2は、図1に記載の実験によるDAT密度の定量化による、種々の群における線条体の背面および腹部におけるドーパミントランスポーター(DAT)の結合を示している。棒グラフ1〜7は図1に記載されている群1〜7に相応する。*の符号を付した群はコントロール群2と比較してDAT結合における顕著な低下を示している。#の符号を付した群はMPTP処理した群3と比較してDAT結合の顕著な維持を有する。
発明の記載
アポトーシス過程はパーキンソン病の病因論におけるドーパミン作動性ニューロンの消失の際に重要な役割を果たす(Barzilai、Cell Mol Neurobiol 21、2001、215)。従ってドーパミン作動性細胞消失を停止させるか、または逆転することができる神経保護物質が所望される。この場合、要求される神経保護特性を記載するものとして、MPTP−モデルが該当する(Dawson、Nature Neuroscience Supplement 5、2002、1058)。
ロチゴチンは急性ならびに亜急性のMPTPモデルにおいて意外にも所望の薬理学的なプロフィールを示す。調査結果から、ロチゴチンによりアポトーシス過程が防止されるという考えが生まれた。
この場合、本発明による2−アミノテトラリン、特にロチゴチンはマウスのパーキンソン病モデルにおいて神経保護作用を示す:人において、サルにおける場合と同様にパーキンソン症候群を生じるMPTPの急性投与後、一方では急性期に変性するニューロンの数を測定し(第1表)、かつ他方では亜急性期に線条体の機能的な完全性を末梢の神経末端におけるドーパミントランスポーターの密度を測定することにより把握する(図1および2)。いずれの場合にも、ロチゴチンは神経保護に有効であったことを示すことができた。つまり一方では中脳の変性ニューロンの数はロチゴチンの投与後に低減し、かつ他方では線条体のドーパミン作動性神経支配はほぼ完全に維持されているか、もしくは再び生産される。
Figure 0005032125
さらに予備実験ではサルにおけるロチゴチンの神経保護作用を調査した。
霊長類におけるパーキンソン病疾患の進行性プロセスを反映する使用モデル中で、サル(マカク属)にMPTPの閾値下の中毒量を数日間にわたって注入した。パーキンソン病の症状は約2週間の期間にわたってこのモデルで展開した。一定の度合いの損傷が達成されたら、24時間にわたって連続的な血漿濃度を生じる調製物としてロチゴチンを毎日注射した。MPTPの注射は、運動的な活動が一定の度合いで低減した時に中断した(約5日後)。動物の挙動を毎日評価した。MPTP投与を開始して6週後に、ロチゴチンの注射を中断し、かつ動物をさらに2週間、処置をしないで観察した。動物の運動的な活動は処置下で、およびその後のウォッシュアウト期でも明らかに改善されていたことが観察された。
ロチゴチンの適用の終了時に、もしくはウォッシュアウト期の終了時に動物のそれぞれのグループを殺し、大脳基底核の状態を組織学的および生化学的に調査した。線条体中の神経末端の密度は未処理の動物に対して明らかに上昇していた。Pre−Pro−エンケファリンの含有率は、大脳基底核の「間接経路」における無傷ネットワークに関する指標であり、処理後およびウォッシュアウト期後に標準化の傾向を示した。
これらの結果は、ロチゴチンの神経保護能力はパーキンソン病に罹患した霊長類モデルにおいても証明することができることを示している。従ってヒトの場合にも神経保護作用が想定されうる。
従ってロチゴチンにより、治療においてドーパミン作動性ニューロン損失の予防のための薬剤もしくは予防薬を製造するために理想的な方法で適切な作用物質が提供される。
従って本出願の対象は、以下に記載するような、高められたドーパミン作動性細胞消失と結びついているか、または高められたドーパミン作動性細胞消失の高められた危険を有する、神経変性疾患に罹患している患者における、ドーパミン作動性ニューロン損失を予防または治療するための薬剤を製造するためのロチゴチンの使用である。
高められたドーパミン作動性ニューロン損失はパーキンソン病では規則的に現れるが、しかししばしばその他の神経変性疾患においても、たとえばα−シヌクレオパチーまたはハンチントン舞踏病において、ならびにREM睡眠障害および嗅覚の障害においても観察される。
運動障害を有するパーキンソン病患者を純粋に対症的に治療することに限定されていたロチゴチンの従来の適用と比較して、これにより新規の適用分野として、パーキンソン病の主徴を有し、従ってそれほど対症療法を必要とせず、むしろ神経保護的な、予防的な治療を必要とする個体の予防的な治療が開かれる。すでに上で記載したように、このような個体は特にロチゴチンの神経保護作用により利益を受ける。というのも、ロチゴチンの投与により、すでに運動性症状を有する患者の場合によりも、まだドーパミン作動性ニューロンが多数存在している時点でドーパミン作動性の細胞損失が中断されるか、または遅延されるためである。
従って本発明の対象は、予防的処置を開始する前に、運動緩徐、硬直、静止振戦、姿勢保持障害の群からの四主徴の少なくとも3つがまだ発現していないか、痕跡的(rudimentaer)であるか、または部分的に存在するにすぎないパーキンソン病の予防的な治療のための、特に個体のドーパミン作動性細胞損失を予防するための、医薬としてのロチゴチンまたはその塩およびプロドラックの使用である。
予防的に処置すべき個体はこの場合、その遺伝的もしくは流行性の疾病素質がパーキンソン病の高められた危険性を認識することができない、一見健康な個体であり得る。
以下のロチゴチン処理に関して、パーキンソン病の高い危険性を有しない個体が考えられるが、しかしまた、臨床的、臨床化学的もしくは臨床物理的な初期症状を証明することができるものの、しかしこれらの患者がなおパーキンソン病の主徴の2以上を有していない患者もまた考えられる。
最終的にロチゴチンは、診断が一義的ではないが、しかし症状がパーキンソン病に類似の神経変性の方向へ発展することが予測できる場合に神経保護薬として適用することができる。
ニューロンの細胞損失の予防は特に、
(a)パーキンソン病の高い危険を有する個体または
(b)パーキンソン病の初期症状を有する個体
が必要とする。
”パーキンソン病(Morbus Parkinson)”および”パーキンソン氏病(Parkinson’sche Krankheit)”の概念はこの出願では同義語として理解され、かつ突発性および遺伝学的なパーキンソン病を含む。いわゆるパーキンソン−プラス−症候群ならびに続発性パーキンソン症候群はこれらからは区別すべきである。
パーキンソン病の”主徴”の概念は、この特許出願では運動緩徐、硬直、静止振戦および姿勢保持障害の症状の1もしくは複数であると理解される。
”パーキンソン病の高められた危険を有する個体”とは、この特許出願では特に、パーキンソン病の証明可能な症状はまだ有していないが、しかし特定の危険因子を有する個体であると理解される。
このような危険因子は遺伝的な突然変異であってもよい(Nussbaum NEJM 348、2003、25)。たとえば染色体6p25.2−27上のパーキン遺伝子(PARK2)は若年性パーキンソン症候群と関連しており、かつ常染色体性劣性パーキンソン病遺伝を有する家族において顕著に表れる(Matsumine、Am.J. Hum.Genet.、60、1997、588;Kitada、Nature 392、1998、605;Abbas、Hum.Mol.Genet.8、1999、567;Tassin、Am.J.Hum.Genet.、63、1998、88およびLucking、N.Engl.J.Med.342、2000、1560〜7)。その他の遺伝子座、たとえばPARK6およびPARK7は同様に、若年性の劣性遺伝パーキンソン病を有する家族において多数見られた(Valente、Am.J.Hum.Genet.68、2001、895;van Dujin、Am.J.Hum.Genet.69、2001、629)。α−シヌクレイン遺伝子(PARK1)における突然変異は、若年性常染色体性優性遺伝されるパーキンソン病を有する家族において証明された(Polymeropoulos、Science 276、1997、2045)。
遺伝学的な疾病素質以外に、環境の影響、たとえば殺虫剤(Vanacore、Neurol Sci.、Sep;23 Suppl 2、2002、第119頁)による強い暴露もまた危険因子であり得る。
”パーキンソン病の初期症状を有する個体”とは、この特許出願では特に、4つの主徴(硬直、静止振戦、運動緩徐および姿勢保持障害)の少なくとも3つはまだ存在していないか、痕跡的であるか、もしくは部分的に存在しているにすぎないが、しかし診断に利用することができる臨床的、臨床−生化学的および/または臨床−物理的な初期症状を有する個体であると理解される。
臨床的−生化学的な標識はα−シヌクレインもしくは神経メラニンパターンの変化であってよい(WO 02/31499)。このような変化はたとえばα−シヌクレインの遺伝的変異の発現、たとえばα−シヌクレインのアグリゲートもしくはフィラメントの発生またはたとえば細胞の貯蔵部からの、たとえば神経メラニンの場合のような細胞質から消失する細胞の促進された遊離に起因するものであってよい。
臨床物理学的な初期症状は脳の構造的もしくは機能的な変化であってよく、これはたとえばPET−およびSPECT−研究により、経頭蓋厚層断層撮影法により(Becker、J Neurol 249、Suppl 3、2002、III/40;Prunier C等、Neuroimage.2003、Jul.;19(3):810〜6)。
臨床的な初期症状は嗅覚障害、抑鬱、視覚および認識機能の障害または睡眠障害であってよく、その際、早期診断のために種々の試験の混合法を引き合いに出すことができる(Becker、J Neurol 249、Suppl 3、2002、III/40;Stern、Annals of Neurol 56、2004、169)。
すでに上で議論したように、4つの主徴の少なくとも2つが最初に発現する時点で黒質のドーパミン作動性ニューロンの約70〜80%がすでに消失している。従って、式Iのアミノテトラリン、特にロチゴチンの意想外の神経保護能力を効果的に利用するために、患者の予防的な処置を有利には患者が黒質(SN)のドーパミン作動性細胞の比較的わずかな損失を有する段階で開始する。従って有利にはパーキンソン病の主徴を明らかに顕著な形ではじめて1つ有するか、またはまだ有してない個体を治療する。
有利には70%、60%、50%より少ない、および有利には40%、30%、20%もしくは10%より少ないSN中のドーパミン作動性細胞損失を有する個体を治療する。
運動性においてすでに顕著な患者の診断のため、および治療コントロールのための補助手段として2つのスコアを挙げることができる。つまりUPDRS−スコアおよびHoehnおよびYahrのスコアである。
本発明の有利な実施態様ではロチゴチンにより予防的に処置した患者集団はさらに、0〜2、特に有利には0〜1およびとりわけ有利には0の修正されたHoehnおよびYahrのスコアを有する。
Figure 0005032125
通常、少なくとも10のUPDRS−スコア、パートIII(実施例5を参照のこと)を有する患者は、ドーパミン作動性の治療に関して考慮の対象となるものとして分類される。しかし式Iの置換された2−アミノテトラリン、特にロチゴチンの神経保護作用を利用するために適切な患者集団は有利には極めて低いか、または検出することができない運動性のUPDRS−スコア(パートIII)を有する。従って本発明の意味では式Iの置換された2−アミノテトラリンによる、特にロチゴチンによる予防的な処置は有利には、10、9、8、7、6、5、4、3、2もしくは1より小さいUPDRS運動スコアを有する患者において行うべきである。特に有利には患者はまだ運動性障害を有していない。
”防止”、”予防”および”予防的処置”の概念はこの特許出願では同義語として使用される。これらは特に、パーキンソン病の運動性の症状および/またはその他のドーパミン作動性の神経損失が、特に黒質において発現するか、または顕著に現れることを防止するか、または遅延するために、パーキンソン病の4つの主徴(硬直、静止振戦、運動緩徐、姿勢保持障害)の少なくとも3つはまだ存在していないか、痕跡的であるか、もしくは部分的に存在しているにすぎない個体へ薬剤を投与することを含む。予防的に処理すべき個体は好ましくは、顕著な形で任意の主徴をいまだ示していないものである。有利には予防的に処理すべき個体は、10未満、9、8、7または6未満および特に5、4、3、2または1未満のUPDRS−スコアを有する。
本出願においてロチゴチンの”プロドラック”とは、特に、生体内に、特に血漿中または皮膚または粘膜を経由して、治療的効果量のロチゴチンに分解、変換または代謝する化合物を意味する。
ロチゴチンは式
Figure 0005032125
を有する。
したがって、プロドラックとして特にフェノール性ヒドロキシ基の誘導体が考えられ、たとえばエステル、たとえばアリールカルボニルエステル、アルキルカルボニルエステルまたはシクロアルキルカルボニルエステル、特に6個までの炭素原子を有するアルキルカルボニルエステルおよびシクロアルキルカルボニルエステル;カルボネート;カルバメート;アセタール:ケタール:アシルオキシアルキルエーテル;ホスフェート;ホスホネート;スルフェート;スルホネート;チオカルボニルエステル;オキシチオカルボニルエステル;チオカルバメート;エーテルおよびシリルエーテルである。
用語“アルキルカルボニルエステル”は、それぞれロチゴニンの酸素原子が基−C(O)−アルキルと結合した化合物を包含する。
用語“シクロアルキルカルボンルエステル”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−C(O)−シクロアルキルと結合した化合物を包含する。
用語“アリールカルボニルエステル”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−C(O)−O−アリールと結合した化合物を包含する。
用語“カーボネート”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−C(O)−O−Rと結合した化合物を包含する。
用語“カルバメート”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−C(O)−NRR1、−C(O)−NH−R1または−C(O)−NHと結合した化合物を包含する。
用語“アセタール”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−CH(OR)R1と結合した化合物を包含する。
用語“ケタール”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−C(OR)R1R2と結合した化合物を包含する。
用語“アクリルオキシアルキルエーテル”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−CHR−O−C(O)−R1またはCH−O−C(O)−R1と結合した化合物を包含する。
用語“ホスフェート”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−P(OH)ORと結合した化合物を包含する。
用語“ホスホネート”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−P(OH)Rと結合した化合物を包含する。
用語“スルフェート”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−S(O)ORと結合した化合物を包含する。
用語“スルホネート”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−S(O)2Rと結合した化合物を包含する。
用語“トリカルボニルエステル”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−C(=S)−Rと結合した化合物を包含する。
用語“オキシチオカルボニルエステル”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−C(=S)−O−Rと結合した化合物を包含する。
用語“チオカルバメート”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−C(=S)−N−RR1、−C(=S)−NH−R1または−C(=S)−NHと結合した化合物を包含する。
用語“エーテル”は、それぞれロチゴチンの酸素原子が基−Rと結合した化合物を包含する。
プロドラックの前記定義において、R、R1、R2はそれぞれ独立して水素、アルキル、シクロアルキルまたはアリールから選択され、好ましくはC1〜C6−アルキル、C3〜C10−シクロアルキルおよびフェニルから成る群から選択される。
R3はアルキル、特にC1〜C6−アルキルである。
“アルキル”は、分枝または非分枝のアルキル基であってもよく、好ましくは1〜10個のC原子、特に好ましくは1〜6個のC原子を有する。アルキル基はさらに1個または複数個の置換基で置換されていてもよく、たとえば、ハロゲンで置換されていてもよい。
“シクロアルキル”は、純粋に環形成するC原子のみから構成されていてもよいか、あるいは場合によっては他の分枝のC−原子を有していてもよいアルキル基である。好ましくは鎖長は3〜10、特に好ましくは4〜8または4〜6個のC原子である。
“アリール”は好ましくはフェニルである。フェニルは、場合によってはさらに1箇所またはそれ以上で、たとえばアルコキシ、アルキル、ハロゲンまたはニトロによって置換されていてもよい。
ロチゴチンと相当する反応性前駆体、たとえば酸塩化物、酸無水物、塩化カルバミル、塩化スルホニル等と反応させることによるプロドラックの製造は、臨床化学の分野における当業者に公知であり、かつ関連する技術文献に示されている。文献の例としてはBundgaad:Design of Prodrug, Elsevier, Amsterdam, 1985; Higuchi und Stella: Pro-drug as novel drug delivery systems in American Chemical Society, Washington DC, 1975; Sloan: Prodrug-Topical and Ocular Drug Delivery, Ed: M. Dekker, 1992; Roche: Design of biopharmaceutical properties through prodrugs and analogs, Washington, DC, 1977。
ロチゴチンのラセミ体の種々のプロドラック(N−0437)は、たとえば、Den Haasら、Naunyn-Schmiedeberg's Arch Pharmacol 342, 1990, 655; Den Haas et al, Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol. 341, 1990, 186 und Den Haas et al, J Pharm Pharmacol 43, 1991,11.に記載されている。
プロドラッグとしてのロチゴチン誘導体の基本的適性は、それぞれ定義された条件下で、酵素カクテル、細胞ホモジネートまたは酵素含有細胞画分を用いてそれぞれ化合物をインキュベートし、その結果、得られるロチゴチンを測定することにより定められる。適した酵素混合物は、たとえばS9−肝臓調製物 (Gentest,Woburn, Ma, USA)中に含まれる。
二者択一的に、新鮮な血液または血漿、さらには下皮ホモジネートを用いてインキュベートをおこなってもよく、これにより、プロドラックの肝臓非依存性の作用成分への代謝を試験することができる。経皮適用のために、切除した皮膚の浸透に関するin vitro試験は必要不可欠である。疾患モデルでの適性および潜在的作用の最終的試験は、プロドラックから形成された2−N−プロピルアミノ−5−ヒドロキシテトラリンの血漿中での測定によって実施される。
in vivoにおいて、プロドラックは、ロチゴチンの治療的に有効な定常濃度が、血漿中で達成される、より多くのロチゴチンを放出すべきである。これに関する効果的な濃度としては、一般的には血漿中0.01〜50ng/ml、好ましくは0.05ng〜20ng/mlおよび特に好ましくは0.1〜10ng/mLのロチゴチン濃度が考えられる。
ロチゴチンは、5,6,7,8−テトラヒドロ−6−[プロピル[2−(2−チエニル)エチル]アミノ]−1−ナフトールのS(−)−エナンチオマーである。これは、本発明によれば、パ^キンソン病モデル中で不活性な(R)−エナンチオマーの割合が、医薬中で低いことを意味する。(R)−エナンチオマーは、医薬中でロチゴチンの全量に対して好ましくは<10モル%、さらに好ましくは<2モル%および特に好ましくは<1モル%の割合で存在する。
ロチゴチンおよびそのプロドラックは、遊離塩基または生理学的認容性の塩の形で、たとえば塩酸塩の形で、医薬中に存在していてもよい。
“生理学的認容性の塩”は、有機または無機の酸とロチゴチンとの無毒の付加塩を包含する。適した塩の好ましい例は、HCl塩である。
ロチゴチンを投与するために、種々の適用経路が利用され、これは当業者が患者の要求、状態および年齢、必要とされる用量および所望の適用間隔に応じて選択し、かつ適合させることができる。
ロチゴチンの投与の有利な方法は、経皮投与である。投与形は基本的にたとえば軟膏、ペースト、スプレー、シート、膏肓またはイオン導入デバイスから選択されていてよい。
ロチゴチンは膏肓の形で患者の皮膚上に施与され、その際、作用物質は有利には接着性のポリマー、たとえば粘着性ポリシロキサンからなるマトリックス中に存在する。適切な経皮製剤のための例は、WO99/49852、WO02/89777およびWO02/89778に見られる。このような投与形により、ほぼ一定した血漿濃度ひいては一定したドーパミン作動性刺激を全適用間隔にわたって調整することが可能になる(WO02/89778;Metman、Clinical Neuropharmacol.24、2001、163)。
これに対して皮下もしくは筋肉内デポー剤形の薬剤が所望される場合、ロチゴチンはたとえば塩の結晶として、たとえば結晶質の塩酸塩として、疎水性の無水の媒体中に懸濁させ、かつ注射することができ、この場合、これは、たとえばWO02/15903中および実施態様2に記載されている。
ロチゴチンは、好ましくはさらに生分解性ポリマーをベースとするマイクロカプセル、マイクロ粒子またはインプラントの形でも投与することができ、この場合、これは、たとえばWO02/38646に記載されている。
ロチゴチンおよびそのプロドラックの投与の他の可能な形は、舌下スプレー、たとえば直腸内処方または肺内投与のためのエーロゾルである。
ロチゴチンの適切な投与量は、0.05〜約50mg/日であり、その際、有利には0.1〜40mgおよび特に0.2〜20mg/日の一日量を投与する。その際、投与は徐々に増加させる様式で、つまり治療を場合により低い投与量で開始し、次いで維持量まで高めることができる。
当業者にとっては、投与間隔が投与量、投与方法および患者の一日必要量に依存して変化しうることは明らかである。たとえば経皮投与形はたとえば一日一回、三日に一回または七日に一回の投与が考えられ、他方、皮下もしくは筋肉内デポー製剤はたとえば一週間、二週間または四週間のリズムで注入を行うことができる。
神経保護薬剤形ではロチゴチン以外に、なお他の、ドーパミン作動性細胞損失の進行を防止する作用物質が存在していてもよい。
このための例は抗アポトーシス作用のある物質(ミノサイクリン、FK−506、シクロスポリンA、zVAD)ならびにノイロトロピン、たとえばグリア細胞誘導神経栄養因子(GDNF)である。
組み合わせ製剤では連続的な投与はたとえば、投与形、たとえば経口錠剤が、種々の医薬活性成分に関して異なった放出プロファイルを有する2つの異なった層を有することにより達成することができる。当業者にとって本発明の文脈では種々の投与形および投与スキームが考えられ、これらは全て本発明の対象であることは明らかである。
本出願のもう1つの対象は、パーキンソン病の早期診断および治療のためのキットである。このようなキットは(a)早期もしくは無症状の段階でのパーキンソン病もしくはパーキンソン病に罹患に対する体質の診断を可能にする診断薬、ならびに(b)ドーパミン作動性細胞損失の治療または予防のためのロチゴチン、その塩またはプロドラックを含む医薬製剤、を含有する。
このようなキットはたとえば次のものを含有する:
(a)神経メラニンを検出するための薬剤または診断キット、
(b)ロチゴチン、その塩およびプロドラックを含有する医薬製剤。
本発明の別の実施態様では該キットは次のものを含有していてもよい:
(a)セマフォリン3を検出するための薬剤または診断キット、
(b)ロチゴチン、その塩およびプロドラックを含有する医薬調製物。
本発明の有利な実施態様では、該キットは次のものを含有していてよい:
(c)α−シヌクレインおよび/またはそのアグリゲートを検出するための薬剤または診断キット、
(d)ロチゴチン、その塩およびプロドラックを含有する医薬製剤。
本発明の別の実施態様では該キットは次のものを含有していてよい:
(a)パーキンソン病の発現と結びついた突然変異および/またはパーキンソン病の増加した発現と関連した対立遺伝子、特にPARK−遺伝子1、2、3、4、5、6、7または8ならびにCYP2D6−BおよびGSTM1−遺伝子座を遺伝学的に検出するための薬剤または診断キット、
(b)ロチゴチン、その塩およびプロドラックを含有する医薬製剤。
実施例:
実施例1:ロチゴチンの膏肓
ロチゴチン(遊離塩基)1.8gをエタノール2.4g中に溶解し、かつKollidon 90F0.4g(エタノール1g中に溶解)を添加する。この混合物をヘプタン中のシリコーンポリマー(BioPSA 7−4201 8.9g+BIO−PSA 7−4301 8.9g(Dow Corning))の74%溶液に添加する。石油エーテル2.65gの添加後、該混合物を700rpmで1時間攪拌して均質な分散液が得られる。ポリエステル上に積層した後に50℃で乾燥させる。膏肓の質量は最終的に50g/cmである。
実施例2:ロチゴチンのデポー懸濁液
(a)Myglyol 812 1411.2gをデュラン(Duran)ビンに秤量した。Imwitor 312 14.4gをMiglyolに添加し、かつ引き続き撹拌下に30分間80℃で加熱した。清澄な溶液を室温に冷却し、かつ濾過した。
(b)(a)で製造した溶液1188gをガラス製実験室用反応器に移し、N−0923 12gを添加し、かつウルトラツラックスを用いて窒素下に10000rpmで均質化した。懸濁液をウルトラツラックスを運転しながら(2000rpm)茶色のガラスビンに移した。
実施例3:皮下のMPTPモデル
中毒させるために、マウスに神経毒の1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン(MPTP)80mg/kgを投与し(2時間の間隔で20mg/kg、図1および2の群3〜6)、これにより黒質のニューロンの約50〜60%が変性する(図1および2の群3における最大の変性)。ロチゴチンを一日にそれぞれ0.3、1もしくは3mg/kgの用量で7日間にわたり、いわゆる「遅延放出製剤」(実施例2を参照のこと)として投与する(図1および2の群4〜6)。MPTP処理した動物の群(群3)は、ロチゴチン−ビヒクル溶液(ロチゴチンHClを含有していない実施例2を参照のこと)を投与され、かつ参照として使用する。コントロールとして群1、2および7を使用し、その際、群1は処置を行わず、群2はMPTPおよびロチゴチンのビヒクル溶液で処置し、かつ群7はもっぱらロチゴチンを投与される。8日目に動物を殺し、脳を取り出して凍結した。凍結断片をリン酸塩緩衝液中の、[125I]PE2l([125I]−(E)−N(3−ヨードプロポ−2−エニル)−2β−カルボキシメチル−3β−(4′−メチルフェニル)−ノルトロパン)100pm、pH7.4で培養して、線条体中になお存在するドーパミントランスポーターの量を標識し、これを機能する神経末端の量に関する指標として使用する。ロチゴチンはニューロンの生存率を改善し、かつその神経末端は投与量に依存する。このことは、該物質の神経保護特性に関する明らかな示唆である(図1および2)。
実施例4:急性MPTPモデル(アポトーシスを含む)
中毒させるために、マウスに神経毒の1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン(MPTP)80mg/kgを投与し(2時間の間隔で20mg/kgの量で)、これにより黒質のニューロンの約50〜60%が変性する。約16時間前にロチゴチンをそれぞれ0.3、1もしくは3mg/kgの用量で、いわゆる「遅延放出製剤」として投与する。拡散および吸収の潜時は、MPTPが投与されるとロチゴチンが最適に利用されることにつながる。24時間後に動物を殺し、脳を固定する。脳断片を変性した細胞の同定のためにフルオロジェード(FluoroJade)で染色する。チロシン−ヒドロキシラーゼの免疫組織化学的な標識はドーパミン作動性ニューロンの同定のために役立つ。チロシン−ヒドロキシラーゼの染色は、処理動物および未処理動物の間に違いを生じない。フルオロジェードによる染色は多数の変性したニューロンを示す。しかしニューロンはまだ完全に除去されない。このことから細胞の減少はアポトーシスにより進行するという考えが生じる。変性したニューロンの数はロチゴチンの投与後に約50%少なく、これは該物質の神経保護特性をさらに証明している(第1表)。
実施例5:運動性UPDRS−スコアの測定
運動性UPDRSスコア(UPDRSスコアのパートIII)を以下の第2表に記載された基準18〜31に基づいて患者を調査することにより測定し、その際、そのつどの基準から生じる点数評価をそのつど加算する。
III.運動性調査
18.言語:
□ 0−正常、
□ 1−表現、用語および/または声量の軽度の低下、
□ 2−単調で、不明瞭、しかし理解可能、中程度の障害、
□ 3−明らかな障害、理解困難、
□ 4−理解不能。
19.顔の表情:
□ 0−正常、
□ 1−最小限の表情の変化、通常の「ポーカーフェイス」であり得る、
□ 2−軽度であるが、しかし明らかに異常な顔の表情の減少、
□ 3−中程度の表情の減少、唇は時々閉じていない、
□ 4−仮面のような、もしくは硬直した表情であって、強いか、もしくは完全に表情が欠けている、唇は互いに7mm離れている。
20.安静時の振戦:(G=顔、RH=右手、LH=左手、RF=右足、LF=左足)
G RH LH RF LF
□ □ □ □ □ 0−正常、
□ □ □ □ □ 1−軽度に、かつ時折存在する、
□ □ □ □ □ 2−わずかな振幅が持続するか、または中程度の振幅が
断続的に現れる、
□ □ □ □ □ 3−中程度の振幅がほとんどの時間に存在する、
□ □ □ □ □ 4−顕著な振幅がほとんどの時間に存在する。
21.手の動作時または姿勢時の振戦:(R=右、L=左)
R L
□ □ 0−なし、
□ □ 1−軽度、動作の際に存在する、
□ □ 2−中程度の振幅、動作の際に存在する、
□ □ 3−中程度の振幅、姿勢の保持の際および動作の際に存在する、
□ □ 4−顕著な振幅、食事の妨げとなる。
22.固縮(座っている患者において主要な関節の受動的動作で検査。歯車現象は無視することができる。)(N=頚部、ROE=右上肢、LOE=左上肢、RUE=右下肢、LUE=左下肢)
N ROE LOE RUE LUE
□ □ □ □ □ 0−なし、
□ □ □ □ □ 1−軽度であるか、または鏡像運動もしくは
その他の運動による活動の際に認識可能、
□ □ □ □ □ 2−軽度ないし中程度、
□ □ □ □ □ 3−顕著であるが、しかし全運動範囲は
達成されるまま、
□ □ □ □ □ 4−著しい、全ての運動を実施する際に困難。
23.指タップ:(患者は素早い順序で、かつできる限り大きな振幅で、かつそれぞれの手を別々に、親指を人差し指と接触させる。)(R=右、L=左)
R L
□ □0−正常、
□ □1−軽度の遅れおよび/または振幅の減少、
□ □2−中程度の制限。明らかな、かつ早い時期の疲れ。運動は時折中断される
ことがある、
□ □3−著しい制限。運動の開始の遅れまたは継続する運動の中断、
□ □4−課題をほとんど実施することができない。
24.手の動き:(患者は迅速な順序で、できる限り大きな振幅で、かつそれぞれの手を別々に開閉する)(R=右、L=左)
R L
□ □0−正常、
□ □1−軽度の遅れおよび/または振幅の減少、
□ □2−中程度の制限。明らかで、かつ早い時期での疲れ。動きは時折中断される
ことがある、
□ □3−著しい制限。運動の開始の遅れまたは継続する運動の中断、
□ □4−課題をほとんど実施することができない。
25.手を迅速に交代させる運動:(手の回内および回外運動、垂直および水平、できる限り大きな振幅、両手同時)
R L
□ □0−正常、
□ □1−軽度の遅れおよび/または振幅の減少、
□ □2−中程度の制限。明らかで、かつ早い時期での疲れ。動きは時折中断される
ことがある、
□ □3−著しい制限。運動の開始の遅れまたは継続する運動の中断、
□ □4−課題をほとんど実施することができない。
26.下肢の敏捷性:(患者は迅速な順序で、かかとで床をタップし、かつその際、下肢全体を持ち上げる。振幅は少なくとも7.5cmであるべきである)
R L
□ □0−正常、
□ □1−軽度の遅れおよび/または振幅の減少、
□ □2−中程度の制限。明らかで、かつ早い時期での疲れ。運動は時折中断される
ことがある、
□ □3−著しい制限。運動の開始の遅れまたは継続する運動の中断、
□ □4−課題をほとんど実施することができない。
27.イスから立ち上がる:(患者は腕組みをしたまま背もたれのまっすぐな木製もしくは金属製のイスから立ち上がることを試みる)
□ 0−正常、
□ 1−遅い。2回以上の試みを必要とする場合がある、
□ 2−肘掛けにもたれて立ち上がる、
□ 3−後ろに倒れる傾向があり、かつ場合により数回試みなくてはならないが、しかし介助なしで立ち上がることができる、
□ 4−介助なしで立ち上がることができない。
28.姿勢:
□ 0−正常に直立、
□ 1−完全に直立ではく、軽度に前屈姿勢。高齢者の場合には正常であり得る、
□ 2−中程度に前屈姿勢。明らかに異常であり、容易に左右に傾く場合がある、
□ 3−脊柱後彎を伴って著しく前屈した姿勢。中程度に左右に傾く場合がある、
□ 4−極めて異常な姿勢で顕著な前屈。
29.歩行:
□ 0−正常、
□ 1−緩慢な歩行、数歩、小刻み歩行で足を引きずって歩く場合があるが、しかし加速歩行または前方突進はない、
□ 2−歩行は困難であるが、しかし介助はほとんど必要としないか、もしくは必要としない。場合により軽度の早足歩き、小刻み歩行もしくは前方突進、
□ 3−著しい歩行障害、介助を必要とする、
□ 4−介助があっても全く歩行することができない。
30.姿勢の安定性:(患者の肩を引っ張ることにより突然後方へ移動することに対する反応。患者は目を開き、わずかに足を開いて直立する。患者はこれに対して準備をしている)
□ 0−正常、
□ 1−後方突進、しかし介助なしでバランスがとれる、
□ 2−姿勢反応がない。検査員が受け止めなければ倒れる、
□ 3−極めて不安定。自然にバランスを失う傾向がある、
□ 4−支えがなければ立つことができない。
31.体の運動緩徐および運動機能減少:(緩慢、躊躇、運動に伴う腕の動きの減少、わずかな運動振幅および一般的な運動の乏しさ)
□ 0−なし、
□ 1−最小限の緩慢、運動は意図的であるような印象を与える。多くのヒトの場合には正常である場合もある。振幅が減少する場合もある、
□ 2−明らかに異常な、軽度の緩慢および運動の乏しさ。代替的に振幅の低下、
□ 3−中程度の緩慢および運動の乏しさまたは振幅の低下、
□ 4−顕著な緩慢、運動の乏しさまたは振幅の低下。
実施例6:作用物質中へのプロドラッグのインビトロの反応
ヒト、サル、イヌ、ラットまたはマウスの肝細胞ホモジネートから、分画遠心法により本質的な代謝酵素を含有するミクロソーム画分が得られる。代替的に細胞質画分を得ることもできる。定義されたタンパク質含有率を有する溶液が得られるように、細胞下画分を緩衝液で懸濁させる。試験すべきプロドラッグ1μMの添加後に、37℃で60分間の培養を行う。引き続きロチゴチンをHPLC/UVにより、またはHPLC/MSによっても定量化し、かつ使用される量に関連づける。詳細な分析のために濃度列および時間列を調査する。
ドーパミントランスポーターの密度を測定したロチゴチン神経保護作用に関する例を示す図 図1による種々の群における線条体の背面および腹部におけるドーパミントランスポーターを示す図

Claims (9)

  1. α−シヌクレオパチー、ハンチントン舞踏病、REM睡眠障害および嗅覚の障害から選択される、増加したドーパミン作動性細胞損失に関連する疾患を治療または予防するための医薬を製造するための、ロチゴチン、その塩またはロチゴンの酸素原子が基−C(O)−アルキルと結合したアルキルカルボニルエステル、ロチゴチンの酸素原子が基−C(O)−シクロアルキルと結合したシクロアルキルカルボニルエステル、ロチゴチンの酸素原子が基−C(O)−アリールと結合したアリールカルボニルエステル、ロチゴチンの酸素原子が基−C(O)−O−Rと結合したカーボネート、ロチゴチンの酸素原子が基−C(O)−NRR1、−C(O)−NH−R1または−C(O)−NHと結合したカルバメート、ロチゴチンの酸素原子が基−CH(OR)R1と結合したアセタール、ロチゴチンの酸素原子が基−C(OR)R1R2と結合したケタール、ロチゴチンの酸素原子が基−CHR−O−C(O)−R1またはCH−O−C(O)−R1と結合したアシルオキシアルキルエーテル、ロチゴチンの酸素原子が基−P(OH)ORと結合したホスフェート、ロチゴチンの酸素原子が基−P(OH)Rと結合したホスホネート、ロチゴチンの酸素原子が基−S(O)ORと結合したスルフェート、ロチゴチンの酸素原子が基−S(O)Rと結合したスルホネート、ロチゴチンの酸素原子が基−C(=S)−Rと結合したチオカルボニルエステル、ロチゴチンの酸素原子が基−C(=S)−O−Rと結合したオキシチオカルボニルエステル、ロチゴチンの酸素原子が基−C(=S)−N−RR1、−C(=S)−NH−R1または−C(=S)−NHと結合したチオカルバメート、ロチゴチンの酸素原子が基−Rと結合したエーテルから選択されるプロドラック(前記式中、R、R1、R2は独立して水素、アルキル、シクロアルキルまたはアリールから選択され、R3はアルキルであり、この場合、アルキルは、1〜10個のC原子を有する分枝または非分枝のアルキル基であってもよく、さらに1個または複数個の置換基で置換されていてもよく、シクロアルキルは、純粋に環形成するC原子のみから構成されていてもよいか、あるいは場合によっては他の分枝のC−原子を有していてもよく、アリールはフェニルであり、該フェニルはさらに1箇所またはそれ以上で置換されていてもよい)の使用。
  2. 治療または予防を、以下の早期臨床的症状:嗅覚障害、抑鬱、"REM行動障害"のタイプの睡眠障害、便秘および短期的な運動異常の1種またはそれ以上を示す個体で行う、請求項1に記載の使用。
  3. 個体が、PARK遺伝子における突然変異および/またはα−シヌクレインまたは神経メラニンパターンの変化を示す、請求項1または2に記載の使用。
  4. 個体が、医薬投与開始前に、黒質中で60%未満のドーパミン作動性細胞損失を示す、請求項1から3までのいずれか1項に記載の使用。
  5. 個体が、医薬投与開始前に、9未満のUPDRS運動スコアを有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の使用。
  6. 個体が、0のHoehn−Yahrスコアを有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の使用。
  7. 医薬が、非経口、経皮または粘膜投与される、請求項1から6までのいずれか1項に記載の使用。
  8. ロチゴチンを一日当たり0.05〜50mgの用量で投与する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の使用。
  9. 医薬が、ロチゴチン以外に、ミノサイクリン、FK−506、シクロスポリンA、zVADまたはグリア細胞誘導神経栄養因子(GDNF)から選択される、ドーパミン作動性細胞損失の進行を防止する少なくとも1種の他の作用物質を含有する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の使用。
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