JP5029964B2 - 導光板 - Google Patents
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Description
図9は、この種の面光源装置10の一例を示す簡略的な機構図である。
導光板11は、透明なアクリル樹脂などの樹脂材料により4辺形に形成され、その一側端が光導入面12となっており、その光導入面12には配線基板13に配置されたLED(発光ダイオード)14が接近して配設されている。
また、導光板11の反射面16側には、反射率の高い反射板18を設け、導光板11を抜け出た光A1を反射させて再び導光板11に入射させる。
なお、導光板11の光出射面15側には光を均一化させるために、光拡散板を備えたものがある。
他方、面光源装置の導光板11としては、導光シートとして形成されたものもある。
図10、図11は、第1のパターン例である反射パターン17aを示し、この反射パターン17aは、光導入面12に平行させた多数の溝形成からなるローレット(プリズム)がパターン素子19となっている。
この反射パターン17aは、図示するY軸方向の光をZ軸方向に反射して光出射面15から射出させるもので、図11に示すパターン素子19のプリズム角度θ1、θ2の設定によって光出射面15から射出する出射配光を制御することができる。
なお、図示したX軸方向は光導入面12に平行する方向、Y軸方向は光導入面12に直交する光の導入方向、Z軸方向は光出射面15方向である。
この反射パターン17bは、図示するY軸方向の光をZ軸方向に反射して光出射面15から射出させるもので、図13に示すドット角度θ3、θ4の設定によって光出射面15から射出する出射配光を制御することができる。
円錐形凹部のパターン素子21の傾斜面は、X、Y軸方向全周で一様となっているので、あらゆる方向から伝播してくる光に対しても反射するから、この反射パターン17cは、拡散光の反射光(乱反射光)として広範囲に伝播させるため、面輝度の均一化に有利となる。
また、図16に示すように、Y軸方向の光a1は、効率良く光出射面15方向(Z軸方向)に反射され反射光a2となるが、Y軸方向以外の光b1(特に、X軸方向の光)に対しては、乱反射光b2となるため、Z軸方向に反射される光が少なくなり、出射効率が悪くなる。
そして、LED14は指向性のある発光光となるため、LED14の光軸上に輝線が生じる。
また、図18に示すように、円錐形凹部のパターン素子21に正対する光a1はZ軸方向に反射され反射光a2となるが、Y軸方向の光であっても正対しない光b1は散乱光b2となるため、光の直進性が悪くなる。
そこで、本発明は、これらの反射パターンの長所を取り入れて、導光板の配光特性を改善することを目的とする。
2つの円錐形の凹部又は凸部と1つの角錐形の凹部又は凸部とを組み合わせた3つの凹部又は凸部を1ドットのパターン素子として反射パターンを形成した構成としてある。
さらに、上部切断の円錐形の凹部又は凸部と上部切断の角錐形の凹部又は凸部とを組み合わせたパターン素子を1ドットする反射パターンは、パターン素子の高さを低くできるから、厚さの薄い導光板、例えば、薄いシートの導光板に適用することができる。
図1は、携帯電話機や液晶表示装置などに備える面光源装置を示す簡略的な機構図である。
この面光源装置30は、特有の反射パターン32を設けた導光板31を備えたことが特徴となっており、その他は図9に示した従来の面光源装置10と同構成となっている。
したがって、導光板31の光導入面33に接近させた光源であるLED14が設けてあり、また、導光板31の反射面34側には反射板18が設けてある。
なお、図2は、光出射面35の反対面となる導光板31の背面図(図1において下面)である。
また、一点鎖線で示した図3の四辺形部所38は、反射パターン32の1ドットに相当するパターン素子37を示している。
パターン素子37は、整列させる必要がなく、ランダムであってもよく、また、図示の如く、光源(LED)から遠くになるにつれてパターン素子37の密度を高くすることが好ましいが、この密度は必ずしも高くしなくともよい。
図5は、1ドットのパターン素子37を示した導光板31の部分斜視図である。
図示するように、2つの円錐形凹部37a、37bと1つの角錐形凹部(三角錐形凹部)37cとの3つの凹部を組み合わせて1ドットのパターン素子37が形成してある。
したがって、上記のパターン素子37を1ドットして反射パターン32を形成した導光板31によれば、光出射面35から射出する光がムラのない均一化したものとなる他に、輝度が増加する。
なお、このような反射パターン32は、例えば、パターン形成金型を用いて導光板31に熱転写する熱転写反射パターンとして形成することができる。
本実施形態では、角錐形凹部37cの一辺に当たる傾斜面37ccを凹形状に湾曲形成し、角錐形凹部37cがY軸方向の光に限らず、広い角度方向から伝播する光に対してもZ軸方向に反射する構成としてある。
したがって、本実施形態のパターン素子37を用いた反射パターン32は、角錐形凹部37cによってZ軸方向の反射光を一層増加させることができるから、導光板31の輝度アップに非常に有効なパターン素子37となる。
本実施形態は、上部を切断した円錐形凹部37a、37bと上部を切断した角錐形凹部37cとからパターン素子37が形成してある。
本実施形態のパターン素子37を用いた反射パターン32は、パターン素子37の高さを低くすることがでるので、導光板シートなどに実施する場合に有利となる。
なお、本実施形態では、角錐形凹部37cの一辺の傾斜面37ccを凹形状に湾曲形成してあるが、必ずしも湾曲形成しなくともよい。
図8は、この実験結果を従来例のものと共に表わした図である。
この図8では、従来例として、図12に示した角錐形凹部の反射パターンを有する導光板11又は図14に示す円錐形凹部を有する導光板11を備えた面光源装置10の実験結果が表わしてある。
また、本発明としては、図7に示す実施形態のパターン素子37にしたがって反射パターン32を形成した導光板31を作製し、この導光板31を備える面光源装置30の照明状態について表わしてある。
なお、上段の写真図において、白い部分が輝度の高い部分で、黒い部分が輝度の低い部分である。
円錐形凹部(円錐ドット)の反射パターン17を有する導光板11は、光束の広がりが確認できるが、輝度が低くなる。
このような照明状態に比べ、本発明に係るパターン素子37の反射パターン32を有する導光板31は、図示するところから良く分かる通り、光束の広がりと輝度の強さとも向上し、配光特性を充分に改善できることが判明した。
また、特に、この導光板は、発光光に指向性のあるLEDを光源とする面光源装置に適し、その他、反射パターンの設計(ドット濃度調整)が容易なものとなる。
31 導光板
32 反射パターン
33 光入射面
34 反射面
35 光出射面
37 パターン素子
37a、37b 円錐形凹部
37c 角錐形凹部
Claims (5)
- 一側端から導入した光源の光を反射パターンによって反射させ、反射光を一方側板面から射出させる導光板において、
2つの円錐形の凹部又は凸部と1つの角錐形の凹部又は凸部とを組み合わせた3つの凹部又は凸部を1ドットのパターン素子として反射パターンを形成したことを特徴とする導光板。 - 請求項1に記載した導光板において、
3つの凹部又は凸部からなるパターン素子は、三角形の角部各々に凹部又は凸部を設けた組み合わせ配置で、かつ、角錐形の凹部又は凸部の一辺が2つの円錐形の凹部又は凸部を結ぶ直線方向に平行したものであり、光源から導入された光の進行方向に対し、直交する方向に2つの円錐形の凹部又は凸部を配置させて反射パターンを形成したことを特徴とする導光板。 - 請求項2に記載した導光板において、
2つの円錐形の凹部又は凸部を結ぶ直線方向に平行する角錐形の凹部又は凸部の一辺に当る傾斜面を凹形湾曲させたパターン素子としたことを特徴とする導光板。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載した導光板において、
上部切断の2つの円錐形の凹部又は凸部と上部切断の1つの角錐形の凹部又は凸部とを組み合わせた3つの凹部又は凸部を1ドットとして反射パターンを形成したことを特徴とする導光板。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載した導光板において、
光源に近い反射パターン領域に比べ光源から離れたパターン領域の反射パターンは、パターン素子間距離を短縮させ、反射パターン密度を高めたことを特徴とする導光板。
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