図1〜図30に関して、手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の装置の第1の実施形態が記載されている。ここで、図1〜図30では、同一または類似の機能特性を有するエレメントに対して、同一の参照符号が用いられ、そこにおいて、対応する実装および説明をそれぞれ適用および入れ替えることができる。
本願は、以下のとおりに構成され、最初に、2つの実施形態に関して、手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の装置およびピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置の基本的な構成および基本的な機能が説明される。その後、2つの異なった位置決め変形の概論が示される前に、ピッチの組合せの合成および分析がより詳細に説明される。その直後に、本発明のさらなる理解に役立つ数学的モデルの記述が続く。その後、さらなる実施形態が説明され論じられる前に、対称性モデルおよび3度圏に基づく和声分析が説明される。
図1は、手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の装置100の第1の実施形態の概略ブロック図を示す。装置100は、操作手段110から入力信号を受信するための制御手段120に結合される操作手段110を含む。それはそれとして、制御手段120は、制御手段120がそれによって生成される音符信号を図1に示されていないコンポーネントに提供する音符信号出力端130に結合される。ここで、制御手段120は、割当て関数に基づいて、さらに制御手段120が操作手段110から受信する入力信号に基づいて、音符信号を生成する。ここで、割当て関数は、制御手段120に、または、例えば、制御手段120がそれから直接的にまたは間接的にアクセスする外部メモリに記憶される。
サウンドジェネレータは、サウンドジェネレータが装置100によって提供される音符信号に基づいてピッチおよび/または音を生成するように、装置100に、さらに特に音符信号出力端130に任意に結合される。代わりに、または、付加的に、任意に、ディスプレイ装置、分析装置またはプロセッサ手段、例えば、コンピュータまたはパソコンなどが、音符信号出力端130に接続され、入力信号または音声データとして装置100の音符信号を受信し同様にさらに処理してもよい。このように、例えば、コンピュータが、本発明の装置100と協力して教訓的な目的のために用いられてもよい。
図2には、手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の方法および制御手段120によって音符信号を生成するためのプロセスおよび/または手順が図解的に示されている。入力角度αまたは入力角度範囲βを含むユーザの入力によって、操作手段110は、制御手段120に提供される入力信号を生成する。制御手段120は、円の完全な角度範囲、すなわち0度からの360度までの角度範囲および/または0から2πまでの角度範囲を、一連のピッチクラスに対してマップする割当て関数に基づいて音符信号を生成する。ここで、一連のピッチクラスのピッチクラスまたは非ピッチクラスは、完全な角度範囲のそれぞれの角度に割当てられる。それはそれとして、1つの単一角度だけを、数学関数δまたは(最後の)角度範囲に対応するピッチクラスに割当てることは可能である。これによって、割当て関数は、結果として、図2の右上部で概略的に示されるようになる。このように、割当て関数は、円の完全な角度範囲を、関連しないまたは1以上の関連したピッチクラスを有する個々の角度および角度範囲に分ける。このように結果として生じる関連したピッチクラスを有する角度範囲および/または角度は、角度に関して直接的に隣接するか、または、関連しないピッチクラスを有する角度範囲によって分けられる。そのような角度または角度範囲は、隣接するおよび/または隣接する角度および/または角度範囲と呼ばれる。ここで、本願の範囲内で、隣接する角度または隣接する角度範囲は、360度および/または2πまたはそれの倍数だけ基礎をなす角度または角度範囲と異なる角度または角度範囲でもある。このように、割当て関数は、実数の完全な軸上において360度および/または2πの期間で周期的に続けられる。このように、例えば、割り当てられたピッチクラスを有し、359度の角度で終わる角度範囲は、割り当てられたピッチクラスを有し、1度の角度で開始する他の角度範囲に直接的に隣接している。
しかしながら、これに関連して、直接的に隣接する角度または角度範囲に割り当てられるピッチクラスが短3度、長3度または1度のインターバルおよび/または距離に対応する最小のピッチインターバルを有することは重要である。
図2は、右上部に、円の完全な角度範囲を一連のピッチクラスにマップする典型的な割当て関数の対応する図解を示し、それは、ピッチクラスC、e、G、h0、d、Fおよびaを含む。ここで、5つの角度範囲150−1、150−2、150−3、150−4および150−5は、ピッチクラスC、e、G、h0およびdに割り当てられる。それはそれとして、角度155−1および155−2は、2つのピッチクラスFおよびaに割り当てられる。
ピッチクラスの表記法において、すでに説明したように、通常、違いは、本願の範囲内の大文字および小文字のピッチクラス間にある。もし、ピッチクラスが、例えば、CまたはFのように、大文字によって指定されるなら、対応するピッチクラスと時計回り方向において対応するピッチクラスに隣接する2つのピッチクラスとが選択される場合に、対応する長三和音が発する。Cの場合、これは、ピッチクラスC−e−Gが例えばCメジャー三和音を表すことを意味する。したがって、3つのピッチクラスF、aおよびCは、ともにFメジャー三和音を表す。小文字によって指定されるピッチクラスは、同様に、短三和音を表す。これの例は、ピッチクラスd、Fおよびaを含むDマイナー三和音である。h0によって指定される三和音は特別な状況を有し、それは、ピッチクラスh0に基づいて、2つの時計回りに隣接するピッチクラスも発する、ディミニッシュ三和音h0である。ここで、これは、一連の2つの短3度からなる三和音h/b−d−Fである。
図示の例において、ユーザの入力は、入力角度αおよび入力角度範囲βを含み、さらに、ピッチクラスeおよびCは、図2の右下部に示されているように、記載されている割当て関数によってそれに関連し、制御手段120は、ピッチクラスCおよびeに割り当てられる音符信号を生成する。
図3は、ピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置200の第1の実施形態を示す。装置200は、入力信号端子220に結合されるディスプレイ制御手段210を含む。それはそれとして、装置200は、ディスプレイ制御手段210に結合されるディスプレイフィールド230を含む。
ディスプレイ制御手段210が入力信号端子220を介してピッチクラスを示す入力信号を受信する場合、ディスプレイ制御手段は、入力信号に応じて、出力フィールド230が対応する出力信号を出力するように、出力フィールド230を制御する。出力フィールド230の具体的な実装に応じて、これは、ここで、例えば、対応するピッチクラスが割り当てられる、出力フィールド中心に関する所定の出力フィールド半径方向である。ここの具体的な技術的な実現は、LCDディスプレイ(液晶ディスプレイ)、スクリーンまたは他の(画素ベースの)ディスプレイにおいて、関連した出力フィールド方向が、ライン、円のセクタ、小円のセクションまたは対応する出力フィールド半径方向におけるエリアの形式で、または、他の可能性によって、光学的に強調されるということである。
機械的な出力フィールドの場合、例えば、それぞれの出力フィールド半径方向の下で、出力フィールド中心に関して、出力フィールドの対応するエレメントは、震動することができるか、上げることができるか、または、さもなければ機械的に強調することができる。これによって、例えば、対応する強調を盲人のために識別可能にすることは可能でもある。
出力フィールドが楕円形/円形の出力フィールド周辺において複数の出力エリアを含み、さらに、対応する制御プロセスによって、関連した出力エリアがディスプレイ制御手段210によって強調されることは、さらに可能である。また、この場合、強調は、光学的なまたは機械的な方法で、すなわち、例えば、照らされている対応する出力エリアによって、または、出力エリアの機械的な振動によってもよい。これによって、本願の範囲内で、楕円形/円形の配列は、中心点に関して、配列のエレメントここでは出力エリアが、角度に応じて半径を有するゼロ方向に関して複数の角度の下で配列される配列である。発生している最大半径および発生している最小半径間の違いは、典型的には70%未満、好ましくは25%未満、平均半径と異なる。
本発明の装置200の独立した使用から離れて、例えばスクリーン、ディスプレイまたは他の出力フィールドにおける図解の形式で、本発明の装置200は、音符信号を生成するための本発明の装置100に組み合わせてもよい。音符信号を生成するための本発明の装置100およびピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置200をシステムに組み合わせる場合、制御手段120に実装される操作手段110および/または割当て関数と出力フィールド230とは、操作手段110および/または出力フィールド230が割当て関数を空間的にモデル化するように、互いに調整されてもよい。ここで、本願の範囲内で、「空間モデリング」は、割当て関数が対応するピッチクラスを対応する角度に割り当てるような角度の下で特定のピッチクラスに関連するエレメントが配列されるように、配列のエレメント、すなわち、例えば、入力手段、出力フィールド半径方向および出力エリアが、中心点に関して配列される配列である。対応する実施形態は、さらに以下に説明するいわゆるハーモニーパッドを表す。
半音階は、それぞれ短2度のピッチインターバルを有する一連の12個の半音からなる。換言すれば、半音階は、1オクターブに属する12個の半音を含む。このように、それぞれのピッチおよび半音に、音波または他の振動の周波数が割り当てられる。西洋音楽においてそれぞれ正確に12個の半音を有するオクターブへの可聴スペクトルの従来の分割のために、特定のオクターブのおよび1オクターブの範囲内のそれぞれのピッチおよび半音は、このように特定のピッチクラスに関連してもよい。換言すれば、これは、半音がオクターブおよびそのピッチクラスで明らかに決定されることを意味する。
換言すれば、これは、ピッチに関して、それがどのオクターブに属するかが無視される場合に、ピットクラスが参照されることを意味する。西洋音楽およびその楽器において、すなわち、例えば、ピアノにおいて、12個のピッチクラスD、D♯、E、F、F♯、G、G♯、A、A♯、Bおよび/またはH、CおよびC♯が定義され、そこにおいて、明確さの理由で、異名同音の混同はここでは言及しない。
音楽において、1度または1度インターバルは半音のインターバルを指定し、そこにおいて開始ピッチおよび終了ピッチは数えられる。換言すれば、1度インターバルを有する2つのピッチは、同じピッチであるように、同一の周波数および/または基本周波数(1:1のピッチの周波数比)を有する。音楽において短2度または短2度のインターバルは2つの半音のピッチインターバルであり、ここでもインターバルを形成する2つのピッチは数えられる。したがって、短3度および/または短3度のインターバルは4つの半音のピッチインターバルであり、長3度または長3度インターバルは5つの半音ステップを有するインターバルであり、そして、5度および/または5度インターバルは8つの半音を有するインターバルであり、そこにおいてインターバルを形成する2つのピッチはそれぞれ数えられる。
ピッチクラスの表記法において、本願の範囲内で、大文字および小文字のピッチクラスの違いがしばしばある。ピッチクラスが例えばCまたはFのように大文字によって指定される場合、これは、対応するピッチクラスが対応する長三和音、すなわち上述の場合ではCメジャー三和音またはFメジャー三和音の基本ピッチ(主音)であることを示す。同様に、短三和音の基本ピッチを表す本発明の範囲内のピッチクラスは、小文字によって指定される。これの例は、aマイナー三和音である。
さらに本発明において論じられる実施形態のより良好な理解を可能にするために、まず第一に、有意に発するピッチの組合せの合成が、ピッチ組合せの分析、ピッチ空間における基本ピッチの位置決め変形、数学的モデルの記述および対称性モデルおよび3度圏に基づく和声分析がさらなるセクションに記載される前に検討される。
有意に発するピッチ組合せの合成
この文書において提唱される全ての実施形態の後の基本的な原理は、以下である:いわゆるピッチ空間において、基本ピッチおよび/またはピッチクラスは、隣接するピッチおよび/またはピッチクラスが有意に発するピッチ組合せを作るように、位置付けられる。ここで、本願の範囲内で、一般に常に、基本ピッチの楕円形/円形の配列は、基礎としてとられる。この配列のために、適切なレベルセクションまたは空間セクションの選択によって、調和的に発する音楽を作ることは可能である。楕円形/円形の配列における基本ピッチの配列に基づいて、入力角度または入力角度範囲がとにかくユーザによって選択される限り、レベルセクションおよび/または空間セクションは、少なくとも1つの入力角度または1つの入力角度範囲を含む。選択された空間セクションは、無限に、または、その拡張およびその重心、すなわちその位置に関して、飛躍的に、変更することができる。それはそれとして、選択重み関数を有する選択された空間セクションを占めることは、可能である。その選択重み関数は、空間セクションによって検出される基本ピッチおよび/またはピッチクラスが演奏されることになっている相対的なボリュームを定義することを可能にする。このように、基本ピッチは、ピッチ空間の別々の位置に位置付けられる。
しかし、間の位置で何が起こるのか。2つの別々の基本ピッチの間にある空間セクションが選択された場合に、どのピッチが発するか。この問題を解決するために、選択重み関数に加えて、空間ピッチ分布関数が定義される。ピッチ空間において位置付けられるそれぞれの基本ピッチおよび/またはピッチクラスは関数を有し、この場合それは空間単一ピッチ分布関数と呼ばれている。対応する空間単一ピッチ分布関数がそれぞれのピッチクラスおよび/またはそれぞれの基本ピッチに関連する、空間ピッチ分布関数および/または空間単一ピッチ分布関数を導入することによって、空間ピッチ分布関数は、結果として空間単一ピッチ分布関数のオーバレイ(例えば、ピッチクラスを考慮して、加算による)のようになる。このように、空間ピッチ分布関数は、ピッチが、無限に小さい別々の点および/または楕円形/円形のピッチ空間の場合には個々の角度を占めるだけでなく、範囲および/または有限角度範囲のセクションを占めることを確実にする。2つの基本ピッチによって占められる空間セクションは、ここでは重なる。このように、角度は、複数の関連したピッチクラスを有し、特に2つのピッチクラスを有する。空間ピッチ分布関数、ひいては空間単一ピッチ分布関数も、割当て関数の部分的な形態であり、それは、例えば、制御手段だけでなく、外部、例えばメモリに記憶される。このように、ここで提示される原理は、それがさらに本願における実施形態の記載に関して明らかになるように、多声の音声信号の作製の完全に新規な可能性を提供する。ピッチ空間において基本ピッチのこの配列によって提供される機会は、図4および図5に関してさらに詳細に説明される。
図4Aは、ピッチクラスの割当てを有する直線にマップされる角度範囲の概略図を示し、そこにおいて、明確さの理由で、ピッチクラスは、上述のように、関連したピッチカラー(短三和音または長三和音)をさらに詳細に特定するために大文字および小文字によって指定されない。ここの矢印の方向は、増加する角度の方向および/または時計回り方向を示す。図4Aにおいて、基本ピッチG、B、D、F、AおよびCは、1次元のピッチ空間において位置付けられる。さらに、Dマイナーコード(D−F−A)のピッチを含む範囲/空間セクション300Aが選択される。図4Aに示されるピッチ空間が音符信号を生成するための本発明の装置100の割当て関数を図解的に示し、さらに、選択された空間セクション300aが入力角度範囲を示す場合、本発明の装置100に接続されるサウンドジェネレータはdマイナーコードを演奏する。このように、空間セクション300aの選択によって、dマイナーコードが生成される。
図4Bおいて、図4Aにすでに示されたピッチ空間が再び示される。しかしながら、図4Bにおいて、図4Aとは対照的に、空間セクション300bが空間セクション300aと比較して非常に小さく示される。空間セクション300bは、ほとんど見えないおよび/またはゼロである拡張を有し、それは、個々の角度、すなわち個々の入力角度の選択に対応する。空間セクション300bは、基本ピッチ、すなわち基本ピッチD上に直接的にある。接続されたサウンドジェネレータは、個々のピッチDを演奏する。
図4Cにおいて、図4Aのすでに示された空間セクションが再び示される。図4Cは、図4Bにすでに示された空間セクション300bがどのように基本ピッチDの位置から空間セクション300cの位置を介して基本ピッチDおよび基本ピッチF間の中心位置に連続的に移動されるかについて示し、その結果、空間セクション300bは、その移動後に空間セクション300dに変更される。接続されたサウンドジェネレータは、ボリューム情報が生成された音符信号に含まれる場合、空間セクション300b、300cまたは300dの位置に従って、そのボリュームに関して発するピッチDをフェードアウトし、そのボリュームに関してピッチFをフェードインする。ピッチのフェードインおよびフェードアウトに関する詳細は、フェージングは選択重み関数および空間ピッチ分布関数によって与えられ、それは以下にさらに詳細に説明される。図4Bは単一ピッチの生成を示す一方、図4Cは隣接する基本ピッチ間のクロスフェージングを示す。
図4Dにおいて、単一ピッチおよびコード間のクロスフェージングのための例が示される。このように、図4Dにおいて、図4Aにすでに示されたピッチ空間が再び示される。この場合、選択された空間セクションは、図4Bの空間セクション300bから始まって、三和音の幅に連続的に拡張され、それは、空間セクション300eに対応する。接続されたピッチジェネレータは、最初に、ピッチDだけを演奏する。その後、選択された空間セクションの拡張の間、ピッチFがゆっくりフェードインされ、その後にピットAがフェードインされる。この結果、ピッチDは、Dマイナー三和音に連続的に「変換」される。
図4Eにおいて、異なったコード間のクロスフェージングが示される。このように、図4Eは、図4Dの空間セクション300eが、新しい空間セクション300fに変更されるように、どのように連続的に移動されるかについて示す。空間セクション300fは、ピッチDから始まらないが、ピッチFから始まる。このように、接続されたピッチジェネレータは、最初にDマイナーコードを演奏し、その後に、それをFメジャーコードに連続的にクロスフェードする。
図5Aにおいて、選択重み関数の効果が示される。このように、図5Aは、図4Aからすでに知られたピッチ空間を再び示す。図5Aにおいて、選択された空間セクションは、ピッチD、F、AおよびCを含む。選択重み関数を導入せずに、接続されたサウンドジェネレータは、全てのピッチが同じボリュームを有するDマイナーセブンスコードを演奏する。図5Aに示されるように、選択重み関数305を導入することによって、それぞれのピッチのボリュームは適合される。この例では、重み関数305は、強調がコードの基本ピッチDおよび第3音のFにあり、第5音のAおよび第7音のCが低減されたボリュームで演奏されるように、選択される。
図5Bにおいて、空間ピッチ分布関数の影響が示される。このように、図5Bは、図4Aにすでに示されるピッチ空間を再び示す。しかしながら、それぞれの基本ピッチおよび/またはそれぞれのピッチクラスは、この例では、関連した空間ピッチ分布関数310−C、310−A、310−F、310−D、310−B(H)および310−Gを有する。これによって、それぞれの基本ピッチは、別々の位置および/または個々の角度に関連するだけでなく、基本ピッチの周囲の特定の環境においても定義される。これによって、図5Bに示される例において、ベル型の空間単一ピッチ分布関数は、それぞれの基本ピッチに関連する。
図5Cにおいて、異なった空間分布関数および/または空間ピッチ分布関数の3つの例が示される。さらに詳細に、図5Cは、それらのそれぞれの基本ピッチおよび/またはピッチクラスに関連してプロットされる空間単一ピッチ分布関数の3つの例を示す。図5Cにおいて左に、2つのベル型の単一ピッチ分布関数310−C、310−Eが、2つの基本ピッチおよび/またはピッチクラスCおよびEだけを含むピッチ空間において示される。2つの空間単一ピッチ分布関数310−Cおよび310−Eは、それらのそれぞれの基本ピッチおよび/またはピッチクラスCおよびEにおいて強度の形式で最大ボリューム情報を含む。基本ピッチCおよびEから始まって、ボリューム情報は、急速に低下する。2つの基本ピッチCおよびE間にあるピッチ空間のエリアにおいて、2つの空間単一ピッチ分布関数は、例えば入力角度がピッチ空間のこのエリアにある場合に、音符信号を生成するための本発明の装置が両方のピッチクラスに対応する音符信号を生成するように、重なる。
図5Cの中央の部分的な図解は、空間単一ピッチ分布関数のさらなる可能性を示す。この部分的な図解において、図5Cにおいて左に示されるように同じピッチ空間で、2つの矩形の空間単一ピッチ分布関数310´−Cおよび310´−Eが示される。2つの空間単一ピッチ分布関数310´−C、310´−Eは、それぞれ、それらの関連した基本ピッチCおよびEから始まってピッチ空間において2つの隣接する基本ピッチの距離の半分に対応する角度範囲および/または空間にわたって両側に拡張する。これらの空間エリア内で、強度の形式でボリューム情報は、この例で一定である。それはそれとして、図5Cにおいて左に示される例とは対照的に、2つの空間単一ピッチ分布関数310´−Cおよび310´−Eは重ならない。
図5Cにおいて右に、2つの空間単一ピッチ分布関数310´´−Cおよび310´´−Eの第3の例が、図5Cにおいて左にすでに示されるピッチ空間に関して示される。2つの空間単一ピッチ分布関数310´−Cおよび310´−Eとは対照的に、2つの空間単一ピッチ分布関数310´´−Cおよび310´´−Eがゼロに等しくないボリューム情報を有する角度範囲および/または空間エリアは、明らかに低減される。しかし、ここでは、それらの2つの空間単一ピッチ分布関数は、2つの空間単一ピッチ分布関数がゼロに等しくないボリューム情報を有する空間範囲内の正確な位置とは無関係に、それが常に一定であるように、矩形である。
図4に関してすでに説明されたように、サウンドジェネレータが音符信号を生成するための本発明の装置に接続され、さらに、非常に狭い空間セクションまたは個々の入力角度が基本ピッチCから始まって左から右に基本ピッチEまでそれぞれ入力角度範囲として移動される場合、音に関して以下のこと:図5Cにおいて左に示される場合にはピッチCおよびE間の弱いクロスフェージングが、起こる。一方のピッチがフェードアウトする一方で、他方のピッチはゆっくりフェードインする。図5Cにおいて中央に示される場合、ピッチCは短時間発する。突然、ピッチCは静かになり、ピッチEが発する。図5Cにおいて右に示される場合、ピッチCは短時間発する一方で、入力角度および/または非常に小さい入力角度範囲は、空間単一ピッチ分布関数310´´−Cがゼロに等しくないボリューム情報を含む空間エリア内にある。その後、入力角度および/または非常に小さい入力角度範囲がこの範囲から離れた場合、接続されたサウンドジェネレータは、この場合に静かになるように、ピッチを生成しない。その後、入力角度または非常に小さい入力角度範囲が、空間単一ピッチ分布関数310´´−Eがゼロに等しくないボリューム情報を含む空間エリアに届いた場合、ピッチEを発する。
それはそれとして、図5Cは、角度に関連するピッチクラスに関してより密接に割当て関数を検討する可能性を提供する。特に、まず第一に、3つの場合は、非ピッチクラス、1つのピッチクラスまたは2つのピッチクラスが特定の角度に関連するということに関連して実際的な重要性である。
非ピッチクラスが角度に関連する場合、例えば図5Cにおいて右にプロットされる場合が存在する。この場合、対応する角度は、2つの空間単一ピッチ分布関数310´´−Cおよび310´´−E間の空間エリアにある。さらに詳細に、対応する角度は、両方の空間単一ピッチ分布関数310´´−Cおよび310´´−Eがごくわずかなボリューム情報を含む基本ピッチCおよびE間の空間エリアにある。対応する角度に基づいて、第1の方向においてピッチ分布関数が、例えば、割当て関数の基礎をなす円の完全な角度範囲の定義量に関して時計回り方向において横座標の矢印によって示される方向と見なされる場合、第1の次の隣接する角度は、関連したピッチクラスEを有する角度である。第1の方向と反対である第2の方向において、対応する角度から始まって、第2の次の隣接する角度は、割当て関数に基づいて、割り当てられたピッチクラスCに届く。第1の次の隣接する角度および第2の次の隣接する角度に割り当てられるこれらの2つのピッチクラスは、長3度に対応する最小のピッチインターバルを含む。これに関連して、原則として、2つのピッチクラスCおよびEが長3度のものより大きい他のピッチインターバルを含んでもよいことに留意する必要がある。その理由は、基本ピッチおよび/またはピッチクラスがオクターブおよび/またはオクターブ位置に関して表示を含まないことである。このため、2つのピッチクラスCおよびEは、例えば、短6度のピッチインターバルを含むが、それは長3度に対応する最小のピッチインターバルより大きい。
しかしながら、対応する角度が1つの関連したピッチクラスを有する場合、これは図5Cにおいて右に示される割当て関数を用いて示される。これに関連して、この場合がいくつかの下位の場合に分けられることに留意する必要がある。まず第一に、対応する角度は、例えば、割当て関数がここでは空間単一ピッチ分布関数310´´−Cの形式でピッチクラスCに割り当てられる空間エリアおよび/または角度範囲内にある。このように、対応する角度が、空間単一ピッチ分布関数310´´−Cがゼロに等しくないボリューム情報を含むエリア内にある場合、第1の次の隣接する角度および第2の次の隣接する角度は、空間単一ピッチ分布関数310´´−Cが対応する一定のボリューム情報を有するピッチクラスCを連続する角度範囲に割り当てるように、対応する角度に「直接的に隣接する」角度である。本願の範囲内でこれに関連して、用語「直接的に隣接する」は、ε環境という意味の数学的記述である。この場合、ピッチクラスCは、第1の次の隣接する角度および第2の次の隣接する角度の両方に割り当てられ、両方は、対応する角度に割り当てられるピッチクラスに関して、3つの割り当てられたピッチクラスが全て同一であるように、最小のピッチインターバルとして1度インターバルを含む。しかしながら、ここでは、ピッチクラスCおよびピッチクラスC間で基本ピッチおよび/またはピッチクラスのオクターブに関する不明情報のために、例えば、最小のピッチインターバルを表さないオクターブ離れているピッチインターバルがあってもよいことに留意する必要がある。
1つのピッチクラスが対応する角度に割り当てられる場合の第2の下位の場合において、それは、例えば、空間単一ピッチ分布関数310´´−Cがゼロに等しくないボリューム情報を含む空間エリアの「コーナー角度」である。これに関連して、用語「コーナー角度」は、ピッチクラスCが対応する角度に割り当てられるが、図5Cにおいて右に示される例において、非ピッチクラスが、2つの示された基本ピッチの距離の半分より小さい、第1の方向において(すなわち時計回り方向において)対応する角度からの距離(および/またはインターバル)を含むそれぞれの角度に割り当てられることを意味する。さらに簡単に、対応する角度に直接的に隣接する角度は、割り当てられたピッチクラスを有しない。この場合、図5Cにおいて右に、第1の方向において第1の次の隣接する角度は、空間単一ピッチ分布関数310´´−Eがゼロに等しくないボリューム情報を含む空間エリアの左のコーナー角度に対応する。
また、第2の直接的に隣接する角度は、上述の下位の場合のように関連したピッチクラスCを有する。この場合、対応する角度に関連するピッチクラスおよび第1の次の隣接する角度に関連するピッチクラスは、最小のピッチインターバルとして短3度インターバルを含む一方で、対応する角度に関連するピッチクラスおよび第2の次の隣接する角度に関連するピッチクラスは、最小のピッチインターバルとして1度インターバルを含む。したがって、例えば、ピッチクラスが1つの単一角度だけに関連し、さらに、対応する角度がこの角度に対応する場合、さらなる下位の場合がこの場合に加えられる結果となる。
対応する角度が2つの関連したピッチクラスを有する場合は、図5Cにおいて左に示される、1つの単一の下位の場合に関して説明される。図5Cにおいて左に、これは、例えば、正確に2つのピッチクラスCおよびE間で角度および/または空間位置に適用する。この下位の場合は、1つのピッチクラスが対応する角度に対応した上述の第1の下位の場合との類似点を示す。また、この場合、第1の次の隣接する角度および第2の次の隣接する角度の両方は、2つのピッチクラスCおよびEがこれらの2つの角度に関連するように、対応する角度に「直接的に隣接する」ように配列される。したがって、ここでは、対応する角度に関連するピッチクラスおよび第2の次の隣接する角度に関連するピッチクラス間で最小のピッチインターバルは、1度(C−CおよびE−E)または長3度(C−EおよびE−C)である。
対称性円の開口角度および/または選択された空間セクションは、「ジャズ・ファクタ」と解釈されることもできる。その角度がより大きいほど、よりジャズ典型的ピッチ(トーン)が発しおよび/または加えられる。それらの中には、セブンスコード、セブンス・ナインスコードおよびセブンス・ナインス・サーティーンスコードがある。
既存のピッチ組合せの分析
以下に、ピッチ組合せの分析のための基本的な原理がさらに詳細に説明される。上記のパラグラフに記載されている有意な音組合せの合成のための原理は、既存の音組合せを分析するために逆にされてもよい。合成と同様に、最初の段階では、基本ピッチは、隣接する基本ピッチが有意な音組合せに結果としてなるというような方法で、ピッチ空間に位置付けられなければならない。しかしながら、このようにして生成されたピッチ空間は、生成されるピッチを決定するために用いられないが、すでに既存のピッチを示しさらに分析するために用いられる。これによって、既存のピッチ組合せがピッチ空間の形式で存在する定義に関して「有意」であるかどうかについて検討することが、可能である。ピッチ組合せが有意である場合、このピッチ組合せの基本ピッチは、空間的に隣接するエリアにおいて表される。ピッチ組合せがより有意でない場合、基本ピッチは、遠隔エリアにおいて示される。この原理の利点は、用語「有意なピッチ組合せ」および用語「無意味なピッチ組合せ」が厳格でないが、ピッチ空間において基本ピッチの再編成によって再定義することができるということである。
図6は、ピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置200の出力フィールド230上の出力の4つの例を示す。ここで、図解の簡略化のために、出力フィールド半径方向および/または出力エリアの楕円形/円形の配列は、直線に「分解」されている。このように、出力フィールド半径方向および/または基礎をなす角度範囲の楕円形/円形の配列は、直線にマップされている。これによって、異なった図示されたピッチ、ピッチ組合せおよび音組合せを有する出力フィールド230のよりコンパクトな図解が、可能である。ここで、図6A〜図6Dに示される矢印は、増加する角度の方向および/または時計回り方向を再び示す。このように、図6A〜図6Dにおいて、ピッチクラスG、B、D、FおよびAを含むピッチ空間が示される。
図6Aは、ピッチクラスDを有するピッチを発することがディスプレイ制御手段210に対する入力信号として示される場合を示す。この場合、ディスプレイ制御手段210は、対応するピッチが発する場合にピッチに対応する基本ピッチ(および/またはピッチクラス)が出力フィールド230のピッチ空間においてマークされるように、出力フィールド230を制御する。図6Aにおいて示される例では、出力フィールド230にマーキングおよび/または強調320−Dが現れ、それは、例えば、光学信号、すなわち対応するランプ、ボタン等の点灯、または、例えば振動の形式で機械的な強調である。このように、図6Aにおいて示される例では、ピッチDが発し、それは出力フィールド230に示される。
図6Bは、結果として有意なピッチ組合せになるいくつかのピッチが同時に発する場合を示す。この場合、出力フィールド230に示されるピッチ空間において、隣接する基本ピッチは、マークされおよび/または強調される。これから、ピッチ空間においてアクティブな基本ピッチおよび/またはピッチクラスの空間集中は、有意味性のための、すなわち知覚協和音のための尺度であると推定することができる。特に、図6Bは、有意なピッチ組合せに対応するdマイナーコードを用いてこれを示す。この場合、対応するコードがピッチ空間において、すなわち出力フィールド230に発する場合、基本ピッチD、FおよびAは、対応するマーキングおよび/または強調320−D、320−Fおよび320−Aによって強調される。
結果としてより有意でないピッチ組合せになっているピッチが同時に発する場合、ピッチ空間において対応する基本ピッチひいては出力フィールドに空間的にモデル化するピッチ空間は、非常に遠く離れている。これから、ピッチ空間においてアクティブな基本ピッチの空間拡張は、無意味さのための、すなわち知覚不協和音のための尺度であると推定することができる。図6Cにおいて示される例では、ピッチGおよびAが発し、すなわち、関連した基本ピッチGおよびAがマーキングおよび/または強調320−Gおよび320−Aによって出力フィールド230にマークされるように、対応する入力信号が入力信号端子220を介してディスプレイ制御手段210に提供される。これらのピッチによって生成されるインターバルは2度であり、それは、通常、比較的不協和的に発するために知覚される。このように、図6Cは、より有意でないピッチ組合せが発する場合に出力フィールド230へのピッチ空間のマーキング、すなわち2度を示す。
いくつかの発するピッチについては、関連した基本ピッチをマークするだけでなく、発するピッチを含む出力フィールド230において対応するエリアとピッチ空間において全ての発するピッチの重心とを計算し、さらに、それを対応するマーキングによって表すことも可能である。そのような計算は、さらに以下に説明する合計ベクトルを用いて可能である。重心は、複雑なピッチ組合せの音カラーを評価することをさらに可能にする。図6Dは、Dマイナーコードに対して対応する出力フィールド230上の表示の例を示す。このように、図6Dにおいて示される例では、基本ピッチD、FおよびAが図6Bにすでに示されるマーキング320−D、320−Fおよび320−Aによってマークされるだけでなく、むしろ、発する基本ピッチおよび/またはそれらのマーキングを含むエリア325が示される。それに加えて、また、重心の位置は、さらなるマーキング330によって示される。
ピッチ空間において基本ピッチの位置決め変形
何が「有意なピッチ組合せ」であり、何が「無意味なピッチの組合せ」であるか。この質問に対する一般的な答えはない。我々が有意であると考えるものおよび我々が無意味であると考えるものまたは我々が協和であるおよび/または不協和であると考えるものは、好み、教養、教育などの主観的要因に強く依存し、人それぞれで異なる。グローバルな答えが上述の質問に対して与えられないのと同時に、有効なステートメントを全ての人々および全ての音楽スタイルに提供する、ピッチ空間において基本ピッチの配列を見つけることは不可能である。しかしながら、位置決め変形を見つけることは、多くの人々に当てはまる、トーンの関係および感知された音知覚についてのいずれかのステートメントが作られることを活用して、可能である。以下のパラグラフに説明される、3度圏および対称性モデルは、正確にこれを可能にする2つのシステムである。
対称性モデル
対称性モデルは、クラシックメジャーカデンスに追従する音楽の多くのトーンの関係を定義しおよび/または分析することを可能にする。対称性モデルの技術的な使用は新規である。このセクションの説明は、Cメジャースケールの例に基づき、他の全ての長音階に適用できる。要約すると、それは、対称性モデルの重要な分化特徴が、
1.マップされたピッチの選択
2.シーケンス、および
3.対称軸の周囲のこれらのピッチの対称的な配列
であるといえるかもしれない。
図7は、いわゆるカデンス円またはCメジャースケールおよび/またはaマイナースケールの形式で対称性モデルの図解図を示す。本願の範囲内で、用語「対称性モデル」および「カデンス円」は、部分的に同意語として用いられる。対称性モデルは、円または楕円形/円形の配列において、全音階の7つのピッチおよび/または全音階の7つのピッチクラス350−D、350−F、350−A、350−C、350−E、350−Gおよび350−Bを位置付ける。特に、円上のピッチのシーケンスは、ここで新規である。ピッチおよび/またはピッチクラスは、円上に等距離に位置付けられないが、第2のピッチ350−D、すなわちピッチDから始まって、定義された角度の下で短3度および長3度に交互に位置付けられる。
第2の非常に重要な特徴は、想像上の対称軸360の周囲のピッチの対称的な配列である。対称軸360は、スケール(D)の第2のピッチの位置350−Dを正確に通り、それは、それが対称性ピッチと呼ばれる理由である。スケールの残りのおよび/またはさらなるピッチは、対称性ピッチ350−Dの周囲の左右に対称的に位置付けられる。
ピッチの順序および対称性が維持される場合、異なった可能性が、基本ピッチの正確な位置を決定するために残る。対称性モデルの範囲内で用いられる1つの可能性は、それらのピッチインターバルに従って円にピッチを位置付けることである。この目的のために、円は、24個のセグメント370に分けられる。それぞれのセグメント370は、図7に示すように、半音インターバルに対応する。短3度が3つの半音に対応し、長3度が4つの半音に対応するように、短3度を形成する2つのピッチは、3つのセグメント370の距離で位置付けられ、長3度を形成する2つのピッチは、4つのセグメント370の距離で位置付けられる。このように、それぞれのセグメント370は、360度/24=15度の角度距離に対応する。これから、短3度の距離に対応する距離は、3・15度=45度の開口角度を含むことになる。したがって、最小のピッチインターバルとして長3度の距離を有する2つのピッチクラスは、4・15度=60度の開口角度を含む。
図7において、2つのピッチEおよびG間の短3度380の例および2つのピッチGおよびB(H)間の長3度385の例が示される。このように、図7は、全体として、対称性モデルに従ってピッチ空間において基本ピッチの配列を示す。ピッチは、すでに上述のように、対称性ピッチD350−Dを通る対称軸360の周囲に対称的に位置付けられる。対称性は、基本ピッチのピッチインターバルから生じる。
ここで、トニックエリアは、4つのピッチクラスA(350−A)、C(350−C)、E(350−E)およびG(350−G))を含む図7に示される対称性モデルのエリアであり、すなわちトーン中心390のエリアに位置付けられる。図7において選択される図解では、ドミナントエリアを指定するエリアは、対称性モデルとしてトーン中心390から始まって時計回り方向におよそ対称性ピッチD(350−D)のエリアに拡張する。ドミナントエリアは、4つのピッチクラスE(350−E)、G(350−G)、Bおよび/またはH(350−B)およびD(350−D)を含む。したがって、サブドミナントエリアと呼ばれるエリアは、トーン中心390から始まって反時計回り方向に対称性ピッチD(350−D)に拡張し、ピッチクラスC(350−C)、A(350−A)、F(350−F)およびD(350−D)を含む。これに関するさらなる詳細とトニックエリア、サブドミナントエリアおよびドミナントエリアの重要性とは、ディビッド・ガッシェ(David Gatzsche)による表題「Visualisierung musikalischer Parameter in der Musiktheorie」を有する論文(ミュージック・ヴァイマル・2004のフランク・リッツ・スクールの論文(dissertation of the Frank Liszt School of Music Weimar 2004))に含まれる。対称性モデルから、結果として得られる多くの有意なトーンの関係は、一方では合成のために用いられ、他方では音声およびピッチ情報の分析のために用いられる。以下に、これらの関係のいくつかが、リストされる:
1.不協和的に発するピッチ組合せは、幾何学的に隣接する基本ピッチによる協和的に発するピッチ組合せから遠くに離れて位置付けられる基本ピッチによって表される。さらに2つの基本ピッチは、同じ音によって生成されるピッチ組合せより不協和に、互いに離れて位置付けられる。
2.全音階的な長音階のピッチを用いて生成することができるいかなる3度インターバル、メジャーおよびマイナーコード、セブンスコード、セブンス・ナインスコードおよびディミニッシュコードは、隣接して位置付けられた基本ピッチによって示される。これは、特にピッチのシーケンスおよびそれらの円形の配列から生じる。
3.モデルは、関数理論および/または音楽理論に関する関係を幾何学的に反映する。一方では、メジャーコードおよびそれと同主調のマイナーコードの基本ピッチは、幾何学的に直接的に隣接する。他方では、トニックコード(aマイナーおよびCメジャー)のピッチは、対称軸360に関して中央に位置付けられ、サブトミナントコード(Fメジャーおよびdマイナー)のピッチは、対称軸360の一方側すなわち左に配列され、ドミナントコード(Gメジャーおよびeマイナー)のピッチは、対称軸360の他方側(すなわち右)に配列される。
4.例えば、導音と呼ばれるピッチBおよび/またはH、または、スケール(F)の第4のピッチのように、不協和音を解決するために大きく努めるピッチは、トーン中心と呼ばれる点390、すなわちトニックエリアから遠く離れて対称性円に幾何学的に位置付けられる。不協和音を解決するために小さく努めるピッチは、トーン中心390に接近して位置付けられる。
5.対称性モデルから、6倍のピッチ表現のリーマンの原理は、容易に推定することができ、それは、フーゴ・リーマン(Hugo Reimann)の出版物「Ideen zu einer「Lehre von den Tonvorstellungen」」、Jahrbuch der Musikbibliothek Peters、Jahrgang 21/22(1914/15)、p.11に記載されている。この原理によれば、それぞれのピッチは、基本ピッチ、第3音および第5音、メジャーコードおよびマイナーコードの両方でもよい。それぞれのピッチのための対称性モデルから、これらの6つの可能性のうちの3つは、結果としてなる。このように、例えば、ピッチCは、三和音F−A−C、A−C−FおよびC−E−Gの一部でもよい。
6.円が閉じられる点で、すなわち対称性ピッチD350−Dでは、マイナーコードもメジャーコードもないが、2つの短3度からなるディミニッシュ三和音がある。このコードは、カデンス円および/または図7の対称性モデルにおいて2つの等しいインターバルからなる唯一のコードである。このコードは、中央において対称性ピッチ350−Dを含み、このように対称的に形成され、それは、それが対称性モデルの範囲内で対称性コードとも呼ばれる理由である。
対称性モデルおよび/またはカデンス円は、ディビッド・ガッシェ(David Gatzsche)の表題「Visualisierung musikalischer Parameter in der Musiktheorie」を有するミュージック・ヴァイマルのリッツ・スクール(バイマル・2004)(the Liszt School of Music Weimar(Weimar,2004))の論文に、より詳細に、音楽理論に関して、記載され、説明され、さらに論じられている。
3度圏
対称性モデルが全音階的なキー内の関係をマップするのと同じように、3度圏は、図8に示されるように、キー群にわたって関係を示す。3度圏は、ピッチ空間において全音階の7つのピッチをマップするだけでなく、楕円形/円形におよび/または接近した配列で、半音階の12個の全てのピッチをマップする。さらに、それぞれの基本ピッチは、1度だけでなく、3度圏において2度存在する。このような理由で、3度圏は、24個のピッチおよび/またはピッチクラスを含む。ピッチの順序は、対称性モデルのピッチ順序に基本的に対応する。ピッチは、3度のインターバルに、すなわち短3度および長3度に交互に配列される。ディミニッシュコードの位置で、すなわち対称性ピッチ350−Dで、対称性モデルに不連続性の位置がある一方で、このような不連続性は、3度圏において見当たらない。3度圏に従うピッチ空間において基本ピッチのこの配列によって、音楽理論に関する多くの関係は、以下に説明されることを切り開く。図7に示される対称性モデルとは対照的に、3度圏に関して、ピッチクラスは、3度圏の周辺に等距離に分配される。このように、ピッチクラスは、互いに360度/24=15度の角度距離を有する。この場合、違いは、2つの直接的に隣接するピッチクラスの最小のピッチインターバルが長3度または短3度の距離に対応するかどうか角度距離に関していない。
図9は、図8に示される3度圏のセクションを示す。例えば、Cメジャーまたはaマイナーのように、全音階的なキーは、円の単一の連続するセグメントによって3度圏に示されおよび/またはマップされる。円のセグメント400は、キーの対称性ピッチDによって両側で制限される。対称軸405は、円セグメントの中央を通る。この円セグメント400が、3度圏から取り出されて、2つの直線辺が接触する扇のように開かれる場合、正確に上述のパラグラフに記載されている対称性モデルが生じる。このように、図9は、3度圏において全音階的なキーの図解を示す。
図10において、共通性を有する2つの隣接するキーのものが示される。この目的のために、図10では、キーCメジャーおよび/またはaマイナーに対応するすでに示された円セグメント400が、キーFメジャーに対応するさらなる円セグメント400´とともに示される。このように、CメジャーおよびFメジャーのように隣接するキーは、3度圏において互いに直接的に隣接する。図10において選択される図解では、このように共通のピッチは、重なる円セグメントによって表されるエリアである。
3度圏のセクションに関して、図11は、全音階的なキーの対称軸、例えばキーCメジャーの対称軸405が、キーを表す円セグメント400の重心410を通る。換言すれば、全音階的なキーの(図11においてはキーCメジャーの)エリア400の重心410は、対称軸405の位置に位置付けられる。このために、それらの基音、すなわちピッチC(メジャー)および/またはa(マイナー)の位置ではなく、それらの対称軸405の位置で、Cメジャーまたはaマイナーのようなキーを表すことは有意である。
3度圏は、キー間の関係を示すためにさらに完全に適している。関連したキー、すなわち多くの共通のピッチを有するキーは、3度圏において隣接して示される。互いに関係の少ないキーは、3度圏において遠く離れて位置付けられる。キーCメジャーおよび/またはaマイナーの対称軸405に基づいて、このようにキーに属する調号のタイプおよびナンバーを容易に決定することができる。このように、例えば、図11において、キーFメジャーの対称軸405´は、対称軸405に関して3度圏において反時計回りに30度回転されて示される。キーCメジャーおよびFメジャーは、基礎をなす全音階の7つのピッチに関して、わずかに異なるだけである。ピッチbおよび/またはHだけが、キーCメジャーと比較したキーFメジャーがさらなる符号(b♭)を有するように、それより短2度だけ下に位置する半音に置き換えられる。対応する考慮は、対称軸405´´によって表されるキーGメジャーにも当てはまる。キーFメジャーとは対照的に、キーGメジャーは、符号として♯を有する。したがって、キーGメジャーのための対称軸405´´は、キーCメジャーのための対称軸405と比較して3度圏において30度だけ時計回りに回転される。
この考慮は、図12に示されるように、全てのさらなるキーにも用いられる。このように、全てのフラットキーは、円および/または3度圏の左半分を占める。これらのキーは、全て負の符号/サイン(−)を有する。正の符号(+)を有するシャープキーは、円および/または3度圏の右半分415´を占める。aマイナーおよびAメジャーのように同じ文字のキーは、対称軸405および405´´´の比較が示すように、3度圏において90度離れて位置付けられる。さらに、3度圏は、互いに関係の非常に少ないキーが互いに遠く離れて位置付けられることを示す。このように、例えば対称軸405を有するCメジャーおよび対称軸405´´´´を有するF♯メジャーのように対向するキーは、正確に互いに反対側にすなわち180度の角度距離で位置付けられる。このように、図12は、3度圏がキー間の関係を非常によくマップし/示すことができることを示す。
図13は、例えば図13において上に示される半音階の配列のように、他の基本ピッチ配列とは対照的に、3度圏において隣接するキーの共通のピッチが、図13の下側が示すように、間にギャップを有することなく互いに隣接することを示す。このように、図13において下側に、キーCメジャーに属する円セグメント400およびキーFメジャーに属する円セグメント400´が示される。このように、図13の下側における図解は、3度群の配列および/または3度圏の配列に対応する。半音階の基本ピッチ配列は、図13のこの配列に直面する。個々のセグメント400a−400eおよび円セグメント400´−400´eは、それらが図13において下に示されるように、円セグメント400および/または400´に対応する。このように、図13は、3度圏が、半音階の基本ピッチ配列と比較して、著しくより良好な方法で隣接するキー間の関係を示すことを示す。
図14は、3度圏において6倍のピッチ利用の原理が完全にマップされおよび/または示されることを示す。ピッチおよび/またはピッチクラスCの例に基づいて、図14は、6倍のピッチ利用のリーマン原理を示す。この原理によれば、ピッチは、基本ピッチ、第3音および第5音、メジャーコードおよびマイナーコードの両方でもよい。ピッチおよび/またはピッチクラスCが、3度圏において2つの位置420、420´で現れる。さらに詳細に、ピッチCは、位置420に対応するメジャーコンテクスト(Cメジャー)および位置420´に対応するマイナーコンテクスト(cマイナー)に現れる。ここで、ピッチCは、コードfマイナー(エリア425)、A♭メジャー(エリア425´)およびcマイナー(エリア425´´)の一部分である。さらに、ピッチCは、コードFメジャー(エリア430)、aマイナー(エリア430´)およびCメジャー(エリア430´´)の一部分である。このように、対称性モデルは、6倍のピッチ利用のリーマンの原則を反映する。図14に示すように、これらの関係は、3度圏から非常に容易に推定することができる。さらに、メジャーコードおよびそれと同主調のマイナーコードの基本ピッチが直接的に隣接することは、まだ言及されていない。
対称性モデルの場合に特定の(メジャー)キーのトニックエリアが下部にある一方でディミニッシュエリアが上部になるように、図において水平にわたる軸の周囲にそれぞれ3度圏および/または対称性モデルを反映させることは、3度圏および対称性モデル(対称性円)のためのさらなる位置決め変形例である。これは、異なった教訓的な利点を提供する。特に、例えば対称性モデルにおいて、(西洋)音楽および説明間の振り子類似を実行することは、このように可能である。(減衰される)振り子は、一方向に偏向され、それからしばらくの間揺動し、そして停止する。振り子は一方向により強く偏向されると、それは他方向においてもより強く揺動する。
振り子は、例えば、図7に示されるように、対称性モデルの中心点でハングアップされるが、水平軸の周囲に反映され、それは、初期的にハングアップされ、トニック範囲において偏向される。揺動が励起される場合、揺動が始まり、しばらくしてからトニックエリアにおいて終わる。この場合、振り子が例えばサブドミナントエリアにより強く偏向されると、その後にドミナントエリアにより強く揺動する。ここで、西洋音楽において非常にポピュラーなコードシーケンスの多くの調和進行は、サブドミナントエリアに位置付けられる後のコードが反対側のドミナントエリアにあるコードにたびたび続く原理に追従する。さらに、上述のように、多くの歌および音楽は、揺動する振り子との類似を印象的に完全にするトニックエリアで終わる。
本願の範囲内で、例えば、図8に示されるように3度圏と、図7に示されるように対称性モデルとが、常に一様に説明され図示されたとしても、もちろん、また、ピッチエリアにおいて基本ピッチの水平におよび/または垂直に反映された位置決め変形が用いられてもよい。それに加えて、いかなる角度の周囲を回転される基本ピッチのいかなる配列および/または平面においていかなる軸の周囲を反映される基本ピッチの位置決め変形が用いられてもよい。本発明の範囲内の実施形態の図解が、一般に、対称性モデル(図7参照)および3度圏(図8参照)において基本ピッチの配列に基づく場合であっても、これは、限定的な意味に見なされるべきでない。このように、反映されたまたは回転された基本ピッチ配列は、例えば、音符信号を生成するための本発明の装置の操作手段の範囲内で、または、ピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置の出力フィールドの範囲内で用いることができる。
数学的モデルの記述
ピッチクラス
それが本発明の導入パラグラフにすでに記載されているように、ピッチに関して、それがどのオクターブに属するかを無視することができる場合に、参照は、ピッチクラスになされる。ピアノにおいて、12個のピッチクラスD、D♯、E、F、F♯、G、G♯、A、A♯、B、CおよびC♯が定義され、この列挙において、異音同名の等値の表示は、明確さのために省略されている。それぞれのピッチクラスtは、関連した基本インデックスm
tおよび拡張インデックスn
tを有する。基本インデックスm
tおよび拡張インデックスn
tは、両方とも整数であり、Zは整数の量を示す。以下が適用される:
基本インデックスm
tは、全12個のピッチクラスの1度だけのまたは固有のナンバーである。拡張インデックスn
tは、ピッチクラスが論理的に円を形成しおよび/またはそれに周期的に配置されるという事実に対応し、再び最後のピッチクラスの後に最初のピッチクラスが続く。このために、拡張インデックスn
tは無限に数えられることが望ましい。このように、それぞれのピッチクラスは、多くの拡張インデックスを有する。以下の計算ルールを用いて、基本インデックスおよび拡張インデックスは、相互に変換することができる:
どのピッチクラスtにどの基本インデックスm
tが備わっているかが重要な問題である。従来技術によれば、ピッチおよび/またはピッチクラスCは、このピッチが符号を有しない最も単純なキーCメジャーの基本ピッチであるという事実を示すために、基本インデックスm
t=0を備えている。しかしながら、本願の範囲内で現時点では、異なった定義が用いられ、それは、以下の計算のためのいくらかの単純化をもたらす:基本インデックスm
t=0は、ピッチCに関連しないがピッチDに関連し、なぜなら、ピッチDは、符号を有しないひいては3度および対称性円においてキーの幾何学的な重心を形成するキーCメジャーの対称性ピッチであるからである。それによって、ピッチクラスtへの基本インデックスm
tの以下のインデックス割当ておよび/または割当てが生じ、それは以下の表1に示される。以下が適用される:
3度圏
3度圏は、長3度および短3度の距離において24個のピッチからなる。これらのピッチは、それらが実際に発するピッチを示すので、実数ピッチrと呼ばれる。幾何学的に3度圏に実数ピッチrを位置付けることを可能にするために、補助ピッチhの追加が必要である。2つの隣接する補助ピッチは、半音インターバル(2度)を有し、ピッチクラスと同様に、基本インデックスm
hおよび拡張インデックスn
hを有する。このように、2つの隣接する補助ピッチは、拡張インデックスn
hおよび(n
h+1)を有する。上記のパラグラフと同様で、以下が適用される:
補助ピッチhは、3度圏の後方にある84個のエレメントからなる半音ラスタを定義するために用いられる:補助ピッチhの基本インデックスm
hは、ピッチクラスのように、0から11にならないが、式5が示すように、−42から+41になる。このように、負の符号(フラットキー)を有するキーの定義に寄与する補助ピッチは、負の符号を得る。正の符号(シャープキーおよび/または♯キー)を有するキーの定義に寄与する補助ピッチは、正の符号を有する。基本インデックスm
hおよび拡張インデックスn
hは、以下のルール
に従って相互に変換することができる。
拡張インデックスn
hを有するそれぞれの補助ピッチhに、ピッチクラスn
tの拡張インデックスを有するピッチクラスtが関連する。表1の定義によって、インデックスn
hおよびn
tを相互に変換する必要はない。むしろ、拡張インデックスn
hを有する補助ピッチhのピッチクラスtのために、ピッチクラスtの拡張インデックスn
tが補助ピッチの拡張インデックスn
hに対応することが適用される。このように、以下の式が適用される:
それから、ピッチクラスtの基本インデックスm
tへの拡張インデックスn
tの変換は、式4に従って実行される。以下の表2は、拡張インデックスn
hおよび/またはその逆を有する補助ピッチhへの拡張インデックスn
tを有するピッチクラスtの割当てを典型的に示す:
補助ピッチhは別として、実数ピッチrもある。実数ピッチは、3度圏に実際に存在し、かつ、1セットの補助ピッチM
hのサブセットを形成する24個のピッチである。それぞれのピッチrは、メジャーコード(+)の基本ピッチかマイナーコード(−)の主音/基本ピッチかである。このために、1セットの実数ピッチM
rは、サブセットM
r+およびM
r-に分けられる。以下が適用される:
それぞれのピッチクラスtは、2つの実数ピッチrの形式ですなわちメジャーコードr
nr+の基本ピッチとしておよびマイナーコードr
nr-の基本ピッチとして3度圏に再び現れる。式12は、計算ルールを示し、それを用いて、拡張インデックスn
tを有する所定のピッチクラスtに関連する3度圏の関連した実数ピッチr
nr-およびr
nr+を見つけることができる。
対称性円
対称性円の数学的記述は、3度圏の記述に類似している。以下の説明は、Cメジャーまたはaマイナーのような符号のない全音階的なキーに当てはまる。また、移調されたバージョンの以下の実施形態を説明することを可能にするために、いわゆる移調ファクタτは、対称性円が特定の全音階的なキーに関するという事実を考慮するために導入されなければならない。対称性モデルの対称性円および/またはカデンス円は、短3度または長3度の距離において7つの実数ピッチr
mを含む。それらは、24個の補助ピッチhからなる半音ラスタに位置付けられる。また、それぞれの補助ピッチは、基本インデックスm
hおよび拡張インデックスn
hを有し、それを用いて、補助ピッチhを3度圏に独自に確認することができる。以下が適用される:
3度圏において補助ピッチhのインデキシングは、負のインデックス特に負の基本インデックスm
hを有する補助ピッチhがサブトミナントエリアに属し、さらに正のインデックスおよび/または基本インデックスm
hを有する補助ピッチhがドミナントエリアに属するように、選択される。非常に小さい絶対インデックス値|m
h|は、実数ピッチrがトニックエリアおよび/またはトーン中心に接近していることを示す。インデックスの絶対値|m
h|は、ピッチがトニックエリアおよび/またはトーン中心からどの程度離れているかという尺度である。このように、基本インデックスm
hおよび拡張インデックスn
hは、以下のルール
に従って相互に変換することができる。
拡張インデックスn
hを有する補助ピッチhへの拡張インデックスn
tを有するピッチクラスtの割当ては、表1によるピッチクラスの選択されたインデキシングによって、3度圏の用いるのと同様に起こり、対称性円n
hの補助ピッチのインデックスへのピッチクラスn
tのインデックスの変換は必要でない。以下が適用される:
対称性円rの実数ピッチは、補助ピッチのサブセットである。対称性円の実数ピッチは、3つのグループに、
1.メジャーコード(rn+)
2.マイナーコード(rn-)または
3.ディミニッシュコード(rn0)
の基本ピッチを形成する実数ピッチに分けることができる。
1セットの実数ピッチM
rは、以下のように設定される:
対称性モデルに基づきさらに3度圏に基づく和声分析
3度圏に基づく和声分析
対称性モデルに基づく和声分析
対称性円の合計ベクトルの角度は、ピッチの組合せがサブドミナントエリア、トニックエリアまたはドミナントエリアに関連する傾向があるかどうかの表示を再び与える。図17は、このように異なったコードの(弧度法における)対称性円の合計ベクトルの角度の経路465を示す。図17は、角度が負の符号を有する場合にピッチの組合せがサブドミナントエリアに割り当てられることを示す。しかしながら、角度が正の符号を有する場合、ピッチの組合せはドミナントエリアに割り当てられる。その絶対値に関するピッチの組合せの角度がより大きいほど、ピッチの組合せは対応するエリアにより強く拡張する。これに対する例外は、図17においてそれに±πが関連する三和音Bディミニッシュおよび/またはHディミニッシュである。ここで、三和音Bディミニッシュおよび/またはHディミニッシュの特殊文字は、ディビッド・ガッシェ(David Gatzsche)による上述の論文において説明されているように、サブドミナントエリアおよびドミナントエリアを互いに接続するように反映される。しかしながら、角度の絶対値が非常に小さい場合、これは、ピッチの組合せがトニックエリアに属するという結論を可能にする。それに加えて、図17の経路465は、さらに、基本的なキーCメジャーおよび/またはaマイナーに関する異なったコードの不協和音を解決するために努めることを示す。このように、図17は、異なった三和音に対して対称性円の合計ベクトルの角度を示し、そこにおいて、対称性円は、キーCメジャーおよび/またはaマイナーに基づく。
全てのエネルギーの合計は、現在1の値を有する。
それはそれとして、図19は、同じインターバルに対して対称性モデルの合計ベクトルおよび/または対称性円の合計ベクトルの絶対値のさらなる経路485を示し、この場合、全体のエネルギーは正規化されていない。また、図19において、横座標上のインターバルの配列は、それが対応するインターバルの知覚された協和音および/または快感の減少する順に配列されるように、選択される。特に、経路480は、対称性円の合計ベクトルおよび/または対称性モデルの合計ベクトルの絶対値が、異なったインターバルの協和音および/または快感のための推定および/または推定尺度を表すことを示し、それは、経路470が示すのと同じように、対応するインターバルの減少する協和音を有する単調に減少する経路を示す。経路485は、同一の効力を示す傾向があり、そこにおいて、1度のインターバルについて1つの単一ピッチクラスだけが影響を受けるという事実のため、対称性円の合計ベクトルの絶対値は、2つの異なったピッチクラスに基づく対称性円の合計ベクトルの絶対値より必然的に小さい。結果として、経路485は、それが経路480に類似しているさらなる経路を示す前に、最初に、1度のインターバルから始まってインターバルにおいて増加する。
図19に示される経路480、485と同様に、図20も、異なった実質的にランダムなピッチの組合せに対して対称性モデルの合計ベクトルの絶対値の2つの経路490、495を示す。図19とは対照的に、図20において、それではインターバル、すなわち2つのピッチクラスの最大のピッチの組合せがそれぞれ示され、図20において、異なったコード変形が、全てのピッチクラスの発音に一致する1度で始まって、減少する協和音および/快感に従って横座標に示される。図19の経路480に類似する経路490は、1への全てのエネルギーの正規化に基づき、その一方で、図19の経路485に類似する経路495は、全てのエネルギーの対応する正規化に基づかない。
経路490は、それぞれのコード変形の減少する協和音および/または快感を有する、対称性円の合計ベクトルの絶対値の単調に減少する経路を示す。1度の場合における値1から始まって、経路490は、全てのピッチクラスが考慮される場合に、ほぼ0の値に連続的に落ちる。したがって、経路490は、異なったピッチの組合せの協和音および/または快感の評価のための推定として、対称性円の合計ベクトルの絶対値の適合性を明らかにする。ここで、経路490は、ピッチの組合せおよび/またはピッチクラスの組合せがより協和および/または快感であると知覚されおよび/または感じられることを明らかに示し、対応する対称性円の合計ベクトルの絶対値が高くなる。経路490とは対照的に、経路495は、図19の経路485と同様に、いくらかなより複雑な挙動を示し、それは、異なったコード変形について異なった数のピッチクラスが影響を受けるという事実に起因している。
図19および図20は、さらに、合計ベクトルの絶対値から現在のコードの調和的な定義性を導き出すことができることを示す。ベクトルの絶対値がより高いほど、調和的に発するコードがピッチの混合に存在すると仮定できることがより確実になる。
図21は、R.プロンブ(Plomb)およびW.レベルト(Levelt)の心理測定的な分析(R.Plomb and W.Levelt,Tonal Consonance and Critical Bandwidth,3.Accoust.Soc.Am.38,548(1965) and Guerino Mazzola,Die Geometrie der Toene−Elemente der mathematischen Musiktheorie,Birkhaeuser−Verlag,1990)に従って、それらの協和音に関して同時のインターバルの評価の結果を示す。特に、図21は、プロンブ(Plomb)およびレベルト(Levelt)の心理測定的な分析の範囲内で上側ピッチの周波数によりインターバルを協和であると評価した被験者のパーセンテージを示す経路500を示す。プロンブ(Plomb)およびレベルト(Levelt)の心理測定的な分析の範囲内で、上側ピッチは別として、その周波数は変えられ、2度同様に下側ピッチが被験者に演奏され、その周波数は400Hzで一定に保たれた。
経路500は別として、図21において、上側ピッチの6つの周波数は、400Hzの下側ピッチの協和周波数に関して短2度(505a)、長2度(505b)、短3度(505c)、長3度(505d)、4度(505e)および5度(505f)のインターバルに対応する垂直な点線505a−505fでマークされる。上側ピッチの周波数の増加とともに、下側ピッチすなわち1度の周波数から始まって、経路500は、垂直なマーキング505aおよび505bのエリアにおいて、すなわち短2度および長2度のエリアにおいて、存在する大きな減少を示し、さらに10%未満の最小値を取る。その後、経路500は、マーキング505dのエリアにおいて、すなわち長3度のエリアにおいて、最大値に達するまで増加する。さらに増加する周波数について、経路500は、わずかに減少するさらなる経路を示す。
それはそれとして、図21において、6つの垂線でマークされる周波数および/またはインターバル505a−505fに対して、長さ510a−510fの、対応するインターバルに対する対称性円の合計ベクトルおよび/または対称性モデルの合計ベクトルのそれぞれが示される。対称性モデルの合計ベクトルの長さに対応するマーキング510a−510fが経路500の経路をうまくモデル化することが分かる。このように、対称性モデルおよび特に対称性モデルに基づく分析が協和音および不協和音の主題に関して既存の試験を確認しおよび/またはそれと整合していると反映され、それは、音声信号、音声データおよびピッチ情報の分析のための対称性モデルの適合性を検証する。これは、合計ベクトルを用いて対称性モデルに基づく分析が一連のピッチおよび/またはピッチの組合せまたは音楽についての重要な情報を提供することを示す。
このように、音声データを分析するための装置は、さらなるコンポーネントに合計ベクトルに基づいて分析信号を提供する。以下において説明される実施形態が示すように、音声データを分析するための本発明の装置によって提供される分析信号は、本発明のディスプレイ装置200に供給することができ、それは、視覚的に、テキスト形式で、機械的にまたは他の方法で、合計ベクトルが分析信号に基づいて含む情報を表す情報を表す。
対称性円に基づきさらに3度圏に基づく楽器
以下のセクションにおいて、手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の装置のさらなる実施形態、およびピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置のさらなる実施形態が記載されている。特に以下に記載されている音符信号を生成するための本発明の装置の実施形態は、対称性モデルに基づきさらに3度圏に基づく楽器を含む。
今までにセットされさらに上記のセクションにおいて説明されるファンダメンタルズは、本発明の実施形態の形式で新規な楽器を記載するための出発点を表す。換言すれば、構築されたファンダメンタルズは、さらなるプロセスに記載されている新規な楽器を開発するために完全に適している。
まず第一に、以下のセクションにおいて、ブロック図の形式で、楽器のための原理構成が導入され、それは、これまでに示されたファンダメンタルズを基礎として働く。ブロック図によって実現されるこの楽器原理は、有意に発するピッチの組合せの合成および現在のピッチの組合せの分析の主題に関して導入セクションにまとめられている概念を実装する。本発明の楽器の基本的特徴および/または特性が以下にまとめられる。
楽器のための本発明の概念(楽器概念)は、本発明の導入セクションに記載されている割当て関数の形式で実現され、制御手段120に実装することができるピッチ空間における基本ピッチの幾何学的な位置決めを可能にする論理的基本システムに基づく。任意に、楽器概念は、さらに、空間ピッチ分布関数の定義および/または空間単一ピッチ分布関数の定義を許容する。さらなるオプションとして、選択重み関数は、本発明の楽器概念の範囲内で導入されてもよい。さらに、音符信号を生成するための本発明の装置100、すなわち本発明の楽器は、入力信号の形式で入力角度または入力角度範囲および/または論理的ピッチ空間(範囲)の空間セクションを選択しおよび/または定義することを可能にする操作手段および/またはユーザインターフェースを提供する。そして、空間セクションの選択は入力信号として制御手段に供給され、制御手段は入力信号および割当て関数に基づいて音符信号を生成し、それはサウンドジェネレータに任意に送信される。
ピッチ空間において基本ピッチおよび/またはピッチクラスの配列は、長3度または短3度に対応する最小のピッチインターバルを有する配列に従う。3度圏および/または対称性モデルおよび/または対称性円および/またはカデンス円の以下のデフォルトは、これに関連して特に有意であることを示している。この結果、極めて低い数の基本ピッチおよび結果として生じる数の操作手段および/または入力手段によって、有意なピッチの組合せを生成することは可能である。このために、本発明の楽器概念は、特に教育的な分野に適している。そのほかに、それは、調和的におよび/または協和的に発する伴奏または即興演奏を生成するための接続されたサウンドジェネレータを介して用いられる音符信号を速くて効率的に生成するために適している。非常に速くて非常に簡単であるこの入力は、本発明の楽器概念の教育的な適合性とともに、ほとんど音楽の前教育を有しない人々を音楽に遊び心で導くことができる。
このように、本発明の楽器概念は、例えば、不要な不協和音を生じることなしに、他の音組合せに、音組合せの無限のクロスフェージングを可能にすることができる。これは、幾何学的な隣接する配列および/または有意な基本ピッチの配列および入力角度または入力角度範囲の形式でユーザの入力に基づいて基本的に起こる。任意に、楽器概念は、その位置、拡張および空間重み付けに大いに関してピッチ空間において選択されたセクションを変更/変化する任意な可能性と同様に、空間分布関数および/または個々の基本ピッチに割り当てられる空間単一ピッチ分布関数を導入することによってここでさらにリファインされてもよい。
楽器概念は、他の楽器の音声情報、音声データおよびピッチ情報を分析しさらにそれらをそれ自身のピッチ空間にマップすることが可能である分析部分を、任意に備える。それから、他の楽器のアクティブなピッチは、ピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置200においてマークされおよび/または強調される。ピッチ空間においておよび楽器の操作面において、コヒーレントな基本ピッチの出力フィールド半径方向および/または出力エリアの幾何学的な配列によって、所定のピッチ信号に適切な伴奏音楽を生成することは、最小限の音楽知識で可能である。
図22は、手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の装置およびピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置を含むシステムとして、本発明の楽器および/または対称性円楽器600のブロック図を示す。特に、楽器600は、ピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置であるディスプレイ装置610を含む。それに加えて、楽器600は、手動入力に応じて音符信号を生成するための装置として、図22において基本ピッチ選択と呼ばれる本発明の操作装置620をさらに含む。操作装置620は、操作装置620から離れたピッチの合成(ピッチ合成)のためのサウンドジェネレータ640を含む合成ブランチ630の一部分である。ここで、操作装置620は、ディスプレイ装置610およびサウンドジェネレータ640の両方に結合される。操作装置620は、ユーザが、角度または入力角度範囲を定義しさらに入力し、さらに、それらを入力信号として操作装置620を含む制御手段に提供できるようにする、操作手段を含む。それはそれとして、操作装置620は、ディスプレイ装置610が入力角度を図示することができるかまたは出力フィールドにおいてユーザによって定義される角度範囲を入力することができるように、対応する信号をディスプレイ装置610に任意に送信することができる。代わりに、または、付加的に、操作装置620は、もちろん、ディスプレイ装置が出力フィールドにおける音符信号に対応するピッチおよび/またはピッチクラスを図示することができるように、生成された音符信号をディスプレイ装置610に提供してもよい。それはそれとして、操作装置620は、基本ピッチ分布を記憶するための任意なメモリ(データリポジトリ)650に結合される。このために、操作装置620は、メモリ650に記憶される基本ピッチ分布にアクセスすることが可能である。基本ピッチ分布は、例えば割当て関数として、メモリ650に記憶することができる。それはそれとして、サウンドジェネレータ640は、楽器600の出力、例えば、ラウドスピーカまたは端子に結合され、それを介してピッチ信号が送信される。これは、例えば、ラインイン端子、ミディ端子(ミディ=楽器用デジタルインターフェース)、デジタルピッチ信号用の端子、他の端子またはラウドスピーカまたは他のサウンドシステムであってもよい。
合成ブランチ630は別として、楽器600は、分析ブランチ660として音声データを分析するための装置も含む。それは、互いに結合される基本ピッチ分析装置および/または半音分析装置670および解釈装置680を含む。それに加えて、基本ピッチ分析装置670は、入力を介してピッチ信号を受信する。解釈装置680は、ディスプレイ装置610に結合され、メモリ650および対応する結合を介してメモリに記憶される基本ピッチ分布にアクセスすることもできる。この結合、すなわち解釈装置680およびメモリ650の結合は、任意である。また、操作装置620およびメモリ650間の結合も、任意である。それに加えて、メモリ650は、ディスプレイ装置610がメモリ650に記憶される基本ピッチ分布にアクセスすることもできるように、ディスプレイ装置610に任意に接続されてもよい。
上述の解釈装置680、ディスプレイ装置610および操作装置620へのメモリ650の接続とは別に、それは、ユーザが基本ピッチ定義装置690を介してメモリ650において基本ピッチ分布に影響を与え、基本ピッチを変更しまたは再プログラムすることができるように、基本ピッチ定義入力装置690に任意に接続されてもよい。このように、ディスプレイ装置610、操作装置620および基本ピッチ定義入力装置690は、ユーザインターフェースを表す。このように、基本ピッチ分析装置670、解釈装置680およびサウンドジェネレータ640は、処理ブロックを表す。
図22に示される楽器の場合、基本ピッチ分析装置670は、図22に示されなくて基本ピッチ分析装置670の範囲内で互いに接続される2つの手段を含む。特に、これらは、半音の量を介してボリューム情報分布に関して基本ピッチ分析装置670に提供されるピッチ信号および/または音声データを分析する半音分析手段と、半音分析手段のボリューム情報分布からピッチクラスの量を超えるボリューム情報分布に基づいてピッチクラスボリューム情報分布を形成するピッチクラス分析手段とである。
シンセサイザが、今日、特に2つのことすなわち単一ピッチの振幅経過および周波数経過をモデル化することを専門とする一方で、ひいては、複雑な和音を生成し、結合しまたはさもなければ処理するために不十分な方法を提供するだけであり、図22に示す楽器600は、前述のギャップを埋める。中心思想として、システムおよび/または楽器600は、割当て関数によって定義されおよび/または与えられるピッチ空間の基本ピッチ分布に基づく。図22に示される楽器600によって、基本ピッチ配列および/または割当て関数の定義は、すでにまたは将来に、メモリ650に記憶することができる。これは、3度圏または対称性モデルの形式で確実に特定されるか、または基本ピッチ定義入力装置690のユーザインターフェースを介して自由に設計することができる。このように、例えば基本ピッチ定義入力装置690を介して、複数の割当て関数からの特定の割当て関数を選択すること、または割当て関数の具体的な実装において直接の影響を有することは可能である。図22に示す解釈装置680、ディスプレイ装置610および操作装置620の任意な組合せに基づいて、それぞれの基本ピッチ分布は、例えば割当て関数の形式で、同時に楽器600のこれらの3つのコンポーネントに使用可能である。
ピッチ信号がその入力端子を介して楽器600にひいては基本ピッチ分析装置670に提供される場合、基本ピッチ分析装置670の半音分析装置は、まず第一に、半音の量を超えるボリューム情報分布に関して分析する。その後、基本ピッチ分析装置670のピッチクラス分析手段は、ボリューム情報分布に基づいてピッチクラスの量を超えるピッチクラスボリューム情報分布を決定する。それから、このピッチクラスボリューム情報分布は、解釈装置680に供給され、それは、ベクトル計算手段であり、それぞれの半音またはそれぞれのピッチクラスに対して2次元の中間ベクトルを決定し、2次元の中間ベクトルに基づいて合計ベクトルを計算し、そこにおいて、個々の中間ベクトルは、それらの長さに関してボリューム情報分布またはピッチクラスボリューム情報分布に基づいて重み付けられる。最後に、解釈装置680は、合計ベクトルに基づく分析信号をディスプレイ装置610に出力する。代わりに、または、付加的に、解釈装置680は、ボリューム情報分布またはピッチクラスボリューム情報分布に関する情報を含む表示信号をディスプレイ装置610に提供してもよい。
それから、ディスプレイ装置610は、分析信号および/または表示信号に基づいて、出力フィールド半径方向を強調することによってまたは出力エリアを強調することによって、ディスプレイ装置610の出力フィールドにおいてユーザに、受信入力されるピッチ信号に対応するピッチクラスを示すことができる。ここで、ディスプレイ装置610は、メモリ650に記憶される基本ピッチ分布に基づいて出力フィールドにおいて図解を実行することができる。
それから、楽器600のユーザは、操作装置620を介して入力角度または入力角度範囲を定義することができ、その結果、操作装置620は、その制御手段を用いて、さらに任意に割当て関数の形式でメモリ650に記憶される基本ピッチ分布に基づいて、これから音符信号を生成し、それをサウンドジェネレータ640に提供する。それから、サウンドジェネレータ640は、操作装置620の音符信号に基づいて楽器600の出力で出力されるピッチ信号を次々に生成する。
換言すれば、任意なメモリ650は、それに記憶される基本ピッチ分布および基本ピッチ定義入力装置690を介してそれを変更する可能性を含み、本発明の楽器600の中心コンポーネントを表す。さらなる重要なコンポーネントは、ディスプレイ装置610である。これは、それに含まれるピッチ空間および基本ピッチを表し、選択または分析されたピッチをマークし、または、空間ピッチ分布関数および/または空間単一ピッチ分布関数および/または選択重み関数をマップする。さらに、楽器600の概念は、分析ブランチ660および合成ブランチ630を備える。分析ブランチ660は、ピッチ信号内に移行される基本ピッチ(例えば音声信号またはミディ信号)を分析し、さらにそれらを基本ピッチ分布に従って解釈し、それらをピッチ空間においてマークし、さらに、それらをディスプレイ装置610を介して表示することが可能である。この機能性は、例えば、音楽家Aによって提供される音声信号に適切な伴奏を音楽家Bが生成できるように、用いることができる。分析ブランチ660は別として、合成ブランチ630もある。これは、基本ピッチを選択するためのインターフェース、すなわち図22に基本ピッチ選択と呼ばれるすなわち操作装置220を含む。選択されたピッチは、ピッチ合成、すなわち対応するピッチ信号を生成するサウンドジェネレータ640に送信される。サウンドジェネレータ640は、ミディジェネレータ、自動伴奏またはサウンドシンセサイザであってもよい。ここで導入される音の合成および分析の概念は、以下の実施形態においてより詳細に説明され検討される多くの興味深い可能性を提供する。
基本的に、解釈装置680、ディスプレイ装置610および操作装置620がメモリ650に記憶される異なった基本ピッチ分布にアクセスする可能性がある。このように、例えば、ディスプレイ610は、対称性モデルおよび/またはカデンス円を正確にモデル化する表現を用いることは可能であり、それは、角度に関して、2つの隣接するピッチクラスの距離が、最小のピッチインターバルが短3度または長3度であるかどうかに依存することを意味する。同時に、操作手段620は、割当て関数に基づいて働き、対称性円および/またはカデンス円の7つのピッチクラスは、角度に関して分配される。
このように、図22は、ブロック図の形式で、本発明の音の合成概念および分析概念を実現するための技術システムの非常に一般的な原理を示す。
以下のセクションにおいて、ユーザによるアクティブな空間セクションの選択、すなわち入力角度または入力角度範囲の定義が、さらに詳細に考慮される。これに関連して、操作手段のいくつかの実施形態が、さらに詳細に与えられ説明される。ここで、以下の説明は、対称性モデルに従う基本ピッチ配列を用いてなされる。しかしながら、制限なく、それは、対応する割当て関数によってカバーされる基本ピッチおよび/またはピッチクラスの3度圏または他の配列に適用することができる。
ここで、割当て関数によってカバーされる基本ピッチの対称性モデル、3度圏および他の本発明の配列においてアクティブな空間セクションは、1つの単入力角度を介してまたは開始角度および開口角度を介して定義される。これは、例えば、開始角度および開口角度を介して、さらに、任意に半径を介して、行うことができる。ここで、この用語「アクティブな空間セクション」は、アクティブな空間セクションが1つの単一入力角度からなるように、円セグメントの開口角度が見えないおよび/または0度の開口角度を有するという場合を含む。したがって、この場合、開始角度および入力角度は同じである。
図23は、手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の装置の操作手段の出力フィールドにおける図解の実施形態を示す。特に、図23は、操作手段が例えばディスプレイによっておよび/または出力フィールドに図解を同時に可能にするタッチスクリーンまたは他のタッチセンシティブエリアである場合に、操作手段の出力フィールドにおける図解の実施形態を示す。技術的に、これは、出力フィールドおよびユーザ間に、ユーザがそれをタッチすることによって個々の点およびエリアを選択することができるタッチセンシティブフィールドが位置付けられるようにして、実現することができる。この場合、タッチセンシティブフィールドは、ユーザがタッチするエリアのローカライゼーションを可能にする検出手段に結合される。検出手段は、タッチセンシティブフィールドの中心点または中央点に関してタッチの位置から、音符信号を生成するための本発明の装置の制御手段に入力信号として角度または角度範囲を提供するフィールド評価手段に結合される。タッチセンシティブフィールドの後方に配列される出力フィールドにおいて、出力フィールドに結合される出力フィールド制御手段は、それが例えば図23に示されるように、図解を生成し、ユーザがタッチセンシティブフィールドを介して入力角度または入力角度範囲の入力を容易におよび/またはできるようにする。
このために、図23に示す出力フィールドに、対称性モデルに従って、7つのピッチクラス700−C、700−e、700G、700−h、700−d、700−Fおよび700−aの図解が示される。それに加えて、出力フィールドに、タッチセンシティブフィールド702の中心点も、図示される。
ユーザがタッチセンシティブフィールドにおける点にタッチする場合、検出手段は、信号を、タッチセンシティブフィールドにおいてユーザによってタッチされる位置を示すフィールド評価手段に提供する。タッチセンシティブフィールド702の中心点の座標および(その座標で図示される)ユーザによってタッチされる位置から、フィールド評価手段は、出力フィールドにおいても表されるタッチセンシティブフィールド703の好ましい方向に関して、音符信号を生成するための本発明の装置の制御手段に入力角度として同時に提供される角度を決定する。
ユーザがタッチセンシティブフィールドにおいて第2の点にタッチするかまたはタッチセンシティブフィールドにおいて第2の点に彼の指を移動する場合、検出手段は、ユーザがタッチしまたはユーザがタッチセンシティブフィールドにおいて彼の移動を中断した第2の点に関して、それに類似する第2の角度をフィールド評価手段が決定することができるように、対応する信号をフィールド評価手段に提供することができる。これらの2つの角度に基づいて、フィールド評価手段は、入力角度範囲βを決定することができ、さらに音符信号を生成するための本発明の装置の制御手段に入力信号としてそれを提供することができる。
この操作手段の出力フィールドは、同時にピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置の出力フィールドであってもよい。この場合、このように図23に示される実施形態において、入力角度の次に、中心点702に関して出力フィールドの出力フィールド半径方向は、ピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置の出力フィールドのディスプレイ制御手段に対応する入力信号が提供される場合、強調されすなわちマークされる。このための対応する例は、図26に関連して論じられるハーモニーパッドである。図23に示される図解は、キーCメジャーおよび/またはaマイナーの対称性モデルに基づく。図23は、ピッチおよび/またはピッチクラスeおよびG間で始まり、ピッチh/bおよびd間で終わる、選択された円セグメント705を示す。ここで、円セグメント705は、開始角度αおよび開口角度βを介して定義される。任意に、半径rを介してさらに円セグメントを特定することは、さらに可能である。図23に示される円セグメント705の場合、ピッチGおよびh/bは、完全にマークされ、したがって、例えば本発明の楽器600の場合、サウンドジェネレータ640により完全に聞こえる。ピッチeおよびdは、円セグメント705によってカバーされていないが、それらの空間単一ピッチ分布関数および/または空間ピッチ分布関数の出現に基づいて、同一のボリュームに聞こえ、より静かに聞こえ、または、全く何も聞こえない。このように、図23は、開始角度、開口角度、および、任意に半径による円セグメントの定義を介して、アクティブなピッチ空間セクションの選択を提供する新規な楽器概念を示す。これは、さらに、非常に制限された入力可能性でも有意な調和関係を定義することを可能にする。
図24は、ハードウェアエレメント用いた対称性モデルの選択された円セグメントの開始角度を定義する異なった可能性を示す。ここで、図24Aは、簡単に言うと、ピッチクラスC、e、G、h0、d、Fおよびaに関連する7つのキー710−C、710−e、710−G、710−h、710−d、710−Fおよび710−aの特別な配列を示す。さらに詳細に、7つのキー710−C〜710−aは、割当て関数を介して対応するピッチクラスが関連する複数の角度に関連する。操作面および/または操作手段においてキーの幾何学的な配列は、ピッチ空間において基本ピッチの配列に一致している。このように、7つのキー710−C〜710−aは、対称性円のキーCメジャーまたはaマイナーの割当て関数を空間的にモデル化する。キーおよび/または入力手段のこの特別な幾何学的な配列のより詳細な説明は、図27に関連してさらに下でより詳細に説明される。
キーの固定された配列がすでに予め定義されている場合、個々のキーへの基本ピッチの有意な割当てを実行することができる。これのための1つの例は、テンキーパッド(Numpads)用いている図24Bに示される。この場合、入力角度は、例えば、キー720−Cに関連し、それには、通常ナンバー1が関連し、その角度は、ピッチクラスCに対応する。したがって、キー720−eには、通常ナンバー3が関連し、割当て関数に従ってピッチクラスeに対応する入力角度が関連する。同じことが、キー720−G(ナンバー6)、720−h(ナンバー9)、720−d(ナンバー8)、720−F(ナンバー7)および720−a(ナンバー4)に当てはまる。それが図24Bに示されるように、対称性モデルの単純性のため、極めて少ない数のキーでも対処することは可能である。
図24Cは変形例を示し、そこにおいて、部分的に複数のキーを押さなければならない。図24Bに示される変形と比較して、この変形は、さらにより少ない数のキー、すなわち例えば従来のPCキーボードの4つのカーソルキー730−1、730−2、730−3および730−4を必要とする。この場合、例えば、キー730−3を押すことによって、割当て関数を介してピッチクラスdに関連する入力角度または開始角度αを定義することができる。カーソルキー730−1および730−4が例えば同時に押される場合、入力角度または開始角度αはこのキー組合せに関連し、それにピッチクラスCが関連する。さらにキー組合せおよびそれに関連するピッチクラスが図24Cに示される。
また、図24Dで示すように、単純なロータリースイッチ740を用いて、開始角度および/または入力角度を定義することができる。対称性モデルのアクティブなエリアの開始角度の選択のための図24に示される例は、もちろん、ピッチ空間においてピッチクラスおよび/または基本ピッチの他の配列に適用することもできる。このように、図24は、ハードウェアキーまたは他のハードウェアエレメントを用いて、開始角度αまたは入力角度を定義することができる4つの実施形態を示す。
選択された円セグメントの開始角度αの定義のための図24に示される全てのハードウェアエレメントは、ハードウェアエレメントの1つの作動に応じて、手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の装置の制御手段の検出手段または評価手段が入力角度を含む対応する入力信号を出力することができるように、対応する検出手段または評価手段に結合されてもよい。
ここで、図24A、図24Bおよび図24Cに示されるキーは、例えば別々のハードウェアエレメントおよび/またはスイッチング素子のために、タッチセンシティブフィールドまたはキーを表す。ここで、本願の範囲内で、別々のハードウェアエレメントおよび/または別々のスイッチング素子は、位置および/または角度の準連続入力を可能にしないスイッチング素子である。検出手段および/または評価手段に関するこれらの説明は、図25に示されるハードウェアエレメントに適用される。
これに関連して、操作手段が割当て関数を空間的にモデル化できることに留意することは重要なことである。しかしながら、これは、1つの可能性を表し、特に義務的でない。それはそれとして、割当て関数がピッチ空間においてピッチクラスおよび/または基本ピッチの特定の配列を必ずしも説明しおよび/またはモデル化するというわけではないことは、重要なことでもある。このように、例えば、楽器600を特定のスケールの対称性モデルに基づくモードで操作させることは可能であり、すなわち、例えば、ディスプレイ装置610は対応する対称性モデルを光学的に再生し、その一方で、操作装置620は図24Dに示されるもののようなロータリースイッチを含み、そこにおいて、ピッチクラスを示すレタリングの配列は、例えば、完全な角度の角度範囲に関して等距離に実行される。
図25は、開口角度βの入力がどのようにして行うことができるかについて示す3つの実施形態を示す。キー配列またはボタン配列の場合、角度は、それぞれのキーまたはボタンに関連し、それには、さらにピッチクラスが割当て関数を介して関連し、開口角度βは、いくつかの隣接するキーまたはボタンを押すことによって定義することができる。この場合、開始角度および開口角度は、それぞれ、押されおよび隣接する「外側の」キーから生じる。これのための1つの例は図25Aに示され、それは図24Aから特別なキーボードを示す。図25Aに示される例では、開始角度がキー710−Cに関連する角度から生じ、さらに開口角度がキー710−Gおよび710−Cに関連する角度の違いから生じるように、3つのキー710−C、710−eおよび710−Gが押される。このように、いくつかの隣接するピッチキーを押すことによって、開口角度は段階的に増加することができる。
図25Bは、フェーダーおよび/またはスライディングコントローラ750を介して開口角度の無限に可変の変更を可能にする開口角度βを入力するためのさらなる実施形態を示す。これによって、図25Bに示される例では、開口角度βの無限に可変の変更を行うことができ、それは1および5のピッチ間の開口角度の変更に対応する。
図25Cは、開口角度βの定義のための入力手段のさらなる実施形態を示す。図25Cは、4つのピッチナンバーキー760−1〜760−4の配列を示し、それを用いて、実装に応じて、開口角度および/または同時に演奏されるピッチおよび/またはピッチクラスの数を確実に設定することができる。ここで、ピッチナンバーキー760−1〜760−4の数は、変更されてもよい。対称性モデルの場合、同じことが、典型的に2および7間に、好ましくは3および5間にある。3度圏の場合、7つを超える数のピッチナンバーキーも可能である。このように、図25は、全体として、ハードウェアエレメントを用いて対称性モデルにおいてアクティブな円セグメントの開口角度の定義のためのいくつかの可能性を示す。
開始角度αおよび開口角度βの組合せ入力は、ジョイスティックを用いて行うことができる。このように、例えば、開始角度αはジョイスティックの傾斜方向から導き出すことができ、さらに開口角度βまたは円セグメントの半径rは傾斜程度から導き出すことができる。ジョイスティックの傾斜軸の代わりに、頭部の傾斜角度および傾斜程度を用いることができる。これは、さらに本願においてさらに詳細に説明するように、例えば、対麻痺患者のための伴奏楽器にとって興味深い。
アクティブな円セグメントの定義の非常に複雑な可能性は、スクリーンに基づく入力方法によって提供される。この場合、対称性モデルまたは3度圏は、スクリーンまたはタッチスクリーンにマップできる。アクティブな円セグメントは、タッチスクリーンまたは他のタイプのタッチセンシティブ面をタッチすることによって、マウスを用いて選択することができる。ここで、ドラッグ・アンド・ドロップ、ドラッグ、クリック、チップまたは他のジェスチャのような可能性を用いることができる。
このような応用および実施形態の例は、いわゆるハーモニーパッドで説明される。ハーモニーパッドは、コードを生成、変更およびクロスフェージングのための特別な操作手段または楽器である。ハーモニーパッドの面は、3度圏に基づきさらに対称性円に基づく楽器に含まれるシンセサイザおよびサウンドジェネレータをプログラムし、さらにそれらの操作面を構成するために用いることもできる。さらに詳細には、ハーモニーパッドは、このように、手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の装置およびピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置の両方を含むシステムを表す。
図26は、ハーモニーパッドの操作面および/またはインターフェースおよび/またはユーザ面/インターフェースの実施形態を示す。これは、タッチセンシティブスクリーン(タッチスクリーン)にマップでき、以下に説明される異なったエレメントを含む。
技術的に見て、それの操作インターフェースが図26に示されるハーモニーパッドは、そこに記載されている説明を用いることができるように、操作手段における図解の図23に示される実施形態に類似している。さらに詳細に、これは、図26の図解がピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置の出力フィールドであってもよいことを意味する。この場合、手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の装置の操作手段は、検出手段に結合されるユーザおよび出力フィールド間に配列されるタッチセンシティブフィールドを含む。検出手段は、次に、検出手段によって出力される信号に基づいて、音符信号を生成するための本発明の装置の操作手段の入力信号を、それの制御手段に提供する評価手段に結合される。この場合、タッチセンシティブフィールド、検出手段および評価手段の機能は、図23に関連して記載される対応するエレメントの機能に対応する。
まず第一に、可能な操作面および/または面は、3度圏805および対称性モデル810含む調和エリア800を含む。ここで、対称性モデル810は、3度圏の中央に同心円状に配列されおよび/またはマップされる。このように、3度圏805および対称性モデル810は、共通の中心点812を含む。中心点812は、同時に、対称性モデル810の出力フィールドのおよび/または対称性モデルの対称性円810の出力フィールド中心を表す。この中心点812から始まって、1つまたはいくつかの出力フィールド半径方向は、強調され、すなわち光学的に強調されおよび/または照らされる。ここで、対称性モデル810は、それがここで参照され図7に関連してさらに詳細に説明されたように、調和エリア800においてハーモニーパッドの操作面に図示される。それはそれとして、3度圏は、それが図8に関連してすでに説明されたように、ハーモニーパッドの調和エリア800に図示される。また、この記載は、ここで言及される。
調和エリア800の右隣において、4つの入力フィールドおよび/または入力可能性(例えばボタン)815、820、825および830は、1つが他のものより下方に配列される。ここで、入力フィールド815は、空間単一ピッチ分布関数ひいては空間ピッチ分布関数を、編集し、変更し、決定しまたは定義することを可能にする。ハーモニーパッドのユーザは、ボタン820を用いて転回重み関数を、同様に、ボタン825を用いて選択分布関数を、さらに、ボタン830を用いてアクティブなエリアおよび/または選択されたエリアの開口角度βを、定義し、編集しまたはそれに影響を与えることができる。
すでに本発明の楽器600で示されるように、図26に示されるハーモニーパッドの面は、ユーザ入力を可聴音声信号に変換できるサウンドジェネレータに接続される。以下の操作例は、ハーモニーパッドによって提供されるいくつかの可能性を示す。
キーの選択:現在のキーは、3度圏805にタッチすることによって選択される。図26において、Cメジャーおよびaマイナーが、現在のキーとして選択される。これは、ピッチ空間において基本ピッチの位置決め変形の記載の範囲内の3度圏の記載に関連してすでに説明されたように、これらのキーに関連する3度圏においてピッチクラスの量を含む3度圏の照らされたエリア835から見ることができる。現在異なったキーを設定するために、ハーモニーパッドのユーザは、例えば、関連したスケールの重心および/またはトーン中心でもよい、対応する位置で3度圏805に、タッチしなければならない。Cメジャーおよび/またはaマイナーの場合、それは、この場合に、例えば、3度圏805において3度圏の中心から見られるハーモニーパッドの図26に示される方向に関して、プロットされたピッチクラスCおよびe間の中央の垂直上に直接的に配列されるエリア840である。次に、3度圏805は、新しく選択されたキーが照らされたエリア835において上部に現れるように、「回転」する。さらに、対称性モデル810の基本ピッチの指定は、新しく選択されたキーのピッチを除いて、Cメジャーキーのピッチがもはや現れないように、変更されおよび/または切替えられる。
代わりに、例えば、3度圏の新しい方向が省略されるように、照らされたエリア835が新しく選択されたキーに対応して移動されることも可能である。このように、3度圏805は、さらなる操作手段の実施形態を表し、それを用いて、複数の割当て関数からの割当て関数の選択を、音符信号を生成するための本発明の装置および/またはその制御手段が例えば異なったキー間で前後に切替えられるように、ユーザによって実施することができる。
演奏されるコードの選択:特定のコードおよび/または特定のピッチ組合せを発生/演奏するために、まず第一に、選択される円セグメントおよび/またはアクティブな空間セクションの開口角度が決定されなければならない。これは、例えば、入力フィールド835および/または関連したウィンドウを介して図解的に行われてもよい。代わりにまたは付加的に、これは、図25に関連して説明されたように、もちろん、接続されたハードウェアインターフェースを介してまたは入力手段を介して行われてもよい。開口角度βが特定される場合、選択重み関数は、入力フィールド825を介して図解的に編集することができる。ところで、対称性円および/または対称性モデル810における位置をタッチすることによって、開始角度αおよび任意ではあるが選択される円セグメントの半径rも決定することができる。選択された円セグメントは、マークされたエリア845として対称性円810において強調された方法で示される。ここで、入力フィールド825のエリアにおいてもマークされたエリア845の範囲内の対称性モデル810においても、設定された選択重み関数を、透過性効果を用いて示すことができる。
コード間のフェージング:図26において、現在、マークされたエリア845が示すように、Cメジャー7コードが選択される。この目的のために、対応する開口部角度βが入力フィールド830を介して特定され、さらに、ユーザがハーモニーパッドにおいて基本ピッチCに関連する角度にタッチする。Cメジャー7コードをaマイナー7コードにクロスフェードするためには、ユーザの指を、ピッチおよび/またはピッチクラスAマイナーに関連する角度上に左に引けばよいだけである。これによって、選択された円セグメントの開始角度αは、ピッチCからピッチAマイナーに移動される。選択された円セグメントの移動によれば、Cメジャーコードは、弱くまたは即座に、Aマイナーコードにクロスフェージングされる。
変換間のフェージング:任意に、ハーモニーパッドは、異なったコード変換の選択のための選択された円セグメントの半径を用いるおよび/または解釈する可能性を提供する。これによって、半径rの変更によって、個々の基本ピッチの所望のオクターブを得ることは可能である。ここで、本願の範囲内で、ピッチまたはピッチクラスのオクターブは、オクターブ位置の決定および/または定義である。例えば、このようにオクターブの表示は、特定のピッチクラスを有するピッチがどのオクターブに属するかについて定義する。オクターブを用いて、このように、ピッチC、C´、C´´、C´´´、・・・のどれが演奏され/発せられ、および/または、ピッチクラスCに関連すべきであるが定義される。換言すれば、オクターブは、オクターブパラメータと呼ばれる整数oを有するファクタ2oの形式でピッチの基本周波数を決定する。
このように、例えば、標準ピッチAマイナーは、440Hzの基本周波数を有する。さて、例えば、標準ピッチAマイナーの代わりに、ピッチクラスAマイナーのピッチが1オクターブ高く演奏される場合、オクターブパラメータは、ピッチの新しい基本周波数が880Hzになるように、o=1に設定されなければならない。したがって、ピッチクラスAマイナーのピッチの基本周波数は、220Hzを有する、標準ピッチAマイナーの1オクターブ下(o=−1)である。
ハーモニーパッドにおいて、例えば、Cメジャーコードの基本的な設定が選択される場合、例えば、このコードの第1の変換は、円中心点および/または中心の方向に、対称性円の中心からピッチクラスCに関連する角度の下で半径方向の外側に導かれる半径方向に向かったCライン850に沿って指を引くおよび/または動かすユーザによって達成することができる。これによって、選択された円セグメントの半径rは低減され、さらに、Cメジャーコードの基本的な設定は第1の変換にゆっくり変換される。それから、接続されたサウンドジェネレータを介して、ユーザは、Cメジャーコードの第1の変換を聞くことができる。
コードの変換は、最も低い基本周波数を有する発するピッチが、必ずしも基本ピッチ、例えばCメジャーコードの場合にピッチCおよび/またはピッチクラスCであるというわけではないように、ここではコードのピッチの配列である。Cメジャーコードの場合、順序E−G−Cにおける周波数の増加とともに発するピッチの配列は、例えば第1の基本的な設定を示す。それはそれとして、もちろん、また、半径rの他の割当ては、ピッチおよび/またはピッチクラスの特定のオクターブ、または、コードの特定の変換によって可能である。
空間単一ピッチ分布関数が入力フィールド815を介して編集されおよび/または定義されるように、入力フィールド820を介して編集されおよび/または定義される任意の変換分布関数を導入することによって、発するピッチのオクターブに影響を与えることができる。このように、例えば、アクティブな空間セクションを介してピッチクラスCの選択において、対応するピッチクラスの1つのピッチより多くが発するように、選択された変換分布関数に基づいて、特定のピッチクラスに関して単一のピッチにボリューム情報値を割当てることは可能である。同様に、変換分布関数が、ユーザによる半径rの入力に基づいて、接続されたサウンドジェネレータを介して対応するピッチ組合せおよび/または対応するコードの異なった変換を発するために用いられることは、可能である。これを可能にするために、ハーモニーパッドの面は、対応するウィンドウおよび/または入力フィールド820を提供する。
単一のピッチおよびコード間のフェージング:ハーモニーパッドには、例えば、ミディインターフェースまたは他の制御インターフェースが備えられている。このミディインターフェースまたは制御インターフェースを用いて、任意に、コントローラ、例えばフットコントローラ、瞬間的なフットスイッチ、ジョイスティックまたは他の入力手段が接続されてもよい。この入力手段(フットコントローラ)のデータを開口角度βに送ることおよび/またはフットコントローラを介して入力によって影響されるそれを解釈することは可能である。これは、フットコントローラを用いてユーザによって角度パラメータとして開口角度を制御することができることを意味する。好ましくは、フットコントローラは、例えば、ユーザの足位置に関連するデータの準連続入力を可能にすることができる。これによって、ユーザは、所定のまたは可変の範囲内でフットコントローラを用いて開口角度βに影響を与えることができる。ユーザはそれがボトムストップにあるようにフットコントローラにタッチする場合、この足位置は、例えば、0度の開口角度に関連することができる。ユーザがピッチおよび/またはピッチクラスCの位置で対称性モデル810のエリアにおいてハーモニーパッドにタッチする場合、接続されたサウンドジェネレータを介して、開口角度がβ=0度であるように、ピッチCだけが発するおよび/または聞こえる。ユーザがトップストップの方向にゆっくりフットコントローラを移動する場合、図26に示される場合において付加的なピッチおよび/またはピッチクラスEマイナー、GメジャーおよびB/Hマイナーが次々に加えられさらにフェードインされるように、開口角度βを同様に増加することは可能である。
既存のピッチ(即興)にマッチするピッチを見つけること:任意に、(本発明の楽器600のような)ハーモニーパッドには、音声信号またはミディ信号の形式で存在するピッチ信号および/または音声データを分析し、さらに、対応する強調によってハーモニーパッドの面(パッド面)において対応する基本ピッチをマークする分析機能性が備えられてもよい。図26は、対称性モデル810においてピッチクラスEマイナーの光学マーキング855の例に基づいてこれを示す。音楽家が、ユーザとして、所定の信号および/または入力信号にマッチしている伴奏ピッチを見つけたい場合、彼はマークされたピッチを含むかまたはマークされたピッチの近くにある円セグメントを選択すればよいだけである。
それはそれとして、分析信号の形式でハーモニーパッドに提供される、ハーモニーパッドを用いて音声データの分析の結果を図解的に示すことは、さらに任意に可能である。対称性モデル810の個々の出力フィールド半径方向または対称性モデル810においてより大きなコヒーレントなエリアの強調によって、音声信号に含まれるピッチクラスのマーキングおよび/または強調は別として、このように、分析信号の形式で提供される合計ベクトルも、出力フィールド810に示すことができる。ここで、合計ベクトルの角度は、出力フィールド半径方向の強調によって対称性モデル810の出力フィールド中心および/または中心から始まって示すことができる。これによって、音楽が演奏される一方で、伴奏音楽家がこれに基づいて演奏できるように、ある程度リアルタイムにハーモニーパッドにおいて時間分解法で重心および/またはトーン中心を示すことは可能である。
任意に、得られる合計ベクトルの絶対値および/または長さが(時間的に部分的な)最大値に達するまでの長い間、入力値積分器を用いて時間内に入力音声信号を積分することも十分に可能である。ピッチ空間において基礎をなす基本ピッチ配列に応じて、最大値が対称性モデルの場合にコードまたは3度圏の場合にキー変更を示すように、積分音声データに基づいて、ハーモニーパッドにおける表現は、同様に適合できる。このように、例えば、積分音声信号に基づいて対称性モデル810の基礎をなしている全音階を決定し、さらに対称性モデル810においてそれを示すことは可能である。
このように、図26は、例えば逆分布関数のための入力フィールド820のように、多くの任意なコンポーネントを含むハーモニーパッドの可能な操作面を示す。もちろん、図26に示されるもの以外の幾何学的な配列も可能である。それはそれとして、もちろん、出力フィールド810は、3度圏に基づく以外の対称性モデルに基づいて操作できない。このように、ハーモニーパッドは、タッチスクリーンとしてのその実装とタッチスクリーンの面をタッチすることによってデータを入力するためおよびタッチスクリーンのディスプレイ面を介して出力するための関連した可能性との両方に基づいて、手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の装置を、ピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置に組み合わせている実施形態を表す。
このように、ハーモニーパッドは、タッチセンシティブスクリーン(タッチスクリーン)を有する音符信号を生成するための本発明の装置の実施形態を表す。代わりにまたは付加的に、調和エリア800および入力フィールド835を介して開始角度αおよび開口角度βを決定する記載されている可能性に、これは、対称性モデル810のエリアにおいてタッチスクリーンをタッチすることに応じて発生することもできる。このように、例えば、開始角度αおよび開口角度βがハーモニーパッドのユーザによって順番に実行される対称性モデル810の2つのタッチから導き出されることは可能である。このように、対称性モデル810のエリアにおいてタッチスクリーンの第1のタッチによって、ユーザは、例えば、開始角度αを決定し、対称性モデル810のエリアにおいてタッチスクリーンのさらなるタッチによって、彼は関連した開口角度を決定することができる。ここで、ハーモニーパッドの操作手段は、例えば、タッチスクリーンにおいてユーザの第2のタッチから導き出される角度と開始角度αとの違いの簡単な計算によって開口角度βを決定することができる。それから、音符信号を生成するための本発明の装置すなわちハーモニーパッドの操作手段は、選択された開始角度および開口角度に基づいて入力角度範囲を制御手段に送信する。
ユーザが対称性モデル810において2つの点にタッチすることも可能であり、そこから、操作手段は、対称性モデル810の中心点812の位置に基づいて2つの角度を決定する。開始角度および開口角度が2つの角度の入力のシーケンスに基づいて上述のように決定されない場合、例えば、2つの角度および円の完全な円周に関して、180度および/またはπより小さい入力角度範囲として角度範囲を制御手段に提供することは、変形例である。それはそれとして、1つの角度が入力された場合、すなわちユーザが1つの点または1つ位置だけで対称性モデル810をタッチした場合、所定の開口角度βまたはユーザによって予め定められるそれに基づいて、入力角度を制御手段に提供することは可能である。これは、例えば、入力エリア835を介してユーザによって実行することができる。1つの可能な所定の開口角度βは、この場合に入力角度範囲が開始角度を含むだけであるおよび/またはこの場合に1つの入力角度が制御手段に送信されるだけであるように、開口角度β=0度である。
タッチスクリーン、すなわちハーモニーパッドを用いて開始角度αおよび開口角度βを決定するさらなる可能性は、ユーザが対称性モデル810において「引く」ことができるようにすることである。この場合、さらにハーモニーパッドにおいて指を「引く」ことによって、2つの角度が、対称性モデル810の中心点812に関して決定され、そこから、開始角度αおよび開口角度βが上記の場合に類似して決定される。
しかしながら、開口角度βが、例えば入力フィールド835を介する以外の対称性モデル810を介して、ユーザによって決定されない場合、ユーザは、タッチスクリーンにおいて指を移動することによって個々のピッチまたは個々のコード間でクロスフェードする可能性を有する。この場合、操作手段は、対称性モデル810の中心点812に関して対称性モデル810にタッチする場所に応じて、例えば、入力角度範囲の開始角度αを表す角度を決定する。しかしながら、開口角度βが見えない(β=0度)の場合、ユーザは、タッチスクリーン上の指を移動することによって個々のトーン間でクロスフェードすることができる。
さらなる実施形態は、乳幼児用の楽器を表す。特に、以下のセクションにおいて、新型の玩具が記載され、それを用いて、乳幼児は、有意な倍音を生成することができる。楽器は、操作エレメトの幾何学的な位置および音楽理論の基本間の相関が生じるように設計される。楽器を遊び心で扱うことによって、子供は、音楽理論の相関についてよく知るようになる。これは、(異なった)楽器または音楽の理解の後の学習も明らかにより容易にすることができる。
ここで生じる問題は、例えば短三和音または長三和音のように、音楽および倍音のための入力楽器が、非常に複雑であって実行の特定の時間後に操作可能なだけであるか、非常に柔軟性がないかである。音楽理論に関する教育原理は、一般に、非常に不透明である。この実施形態の記載が示すように、ここで記載されている乳幼児用の楽器は、乳幼児または高度の障害者でさえ音楽的に創造できるように単純であるこのような入力方法を表す。
図27は、乳幼児用の楽器のための操作手段900の図解を示す。ここで、楽器および/または操作手段900の構成は、より正確に言うと、ディビッド・ガッシェ(David Gatzsche)によって彼の上述の論文の範囲内に記載されているように、ピッチクラスの配列に従う。
操作装置900は、音楽的に創造できるようにするために乳幼児および高度の障害者にとっての可能性の上述の問題を解決する。図27に示される操作手段および/または操作インターフェース900は、以下に個々に説明されるいくつかの別々の操作エレメント(例えばキーまたは他の別々のタッチセンシティブエリア)を含む。楽器および/または操作手段900は、7つのピッチキー910−C、910−e、910−G、910−h、910−d、910−Fおよび910−aを含む。7つのピッチキーは図27に示されない評価手段に結合され、それは手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の装置の制御手段に入力信号を提供し、それは押されたピッチキーに評価手段によって関連させた入力角度を含む。いくつかのピッチキーが押される場合、評価手段は、例えば1つを超える入力角度を含む入力信号を発生することができる。付加的にまたは代わりに、評価手段は、2つの隣接するピッチキーが押され、すなわち例えばピッチキー910−eおよび910−Gが押される場合に、入力信号が2つの外側の直接的に隣接する押されたピッチキーに関連する入力角度範囲を含むように、実装することもできる。記載されている場合において、このように、評価手段は、ピッチキー910−eに関連する角度によってさらにピッチキー910−Gに関連する角度によって制限される入力角度範囲を含む入力信号を生成する。子供がピッチキーを押す場合、ピッチは演奏される。
さて、問題は、どのような理由で正確に7つのキーがあるかである。この答えは、以下の通りである:西洋の地域において最も一般のスケールは、本願の導入セクションですでに説明されたように、いわゆる全音階である。このスケールは、7つのピッチを有する。ピアノにおいて、7つの隣接する白鍵は、Cメジャーおよび/またはaマイナーのための全音階に正確に対応する。ピアノまたは他の同程度の楽器と比較してこの楽器および/または操作手段のかなりの革新は、操作面においてピッチキー910−C〜910aの配列である。
ピアノにおいて、ピッチキーは、半音ステップおよび全音ステップに配列される。これから、ピッチシーケンスおよび/またはピッチクラスはシーケンスC−D−E−FG−G−A−(Bおよび/またはh)−Cが生じる。しかしながら、ここに記載されている楽器900において、キーは、ピッチDで始まり短3度および長3度が交互に入れ替わる3度のインターバルに配列される。このように、以下のピッチシーケンスおよび/またはピッチクラス:D−F−A−C−E−G−(Bおよび/またはH)−Dが生じる。
ピッチキー910−C〜910−aは、ピアノにおいてのように一列に配列されないが、円および/またはリング915に、すなわち対称性モデルの対称性円に、リング状である。また、基本的に、他の楕円形/円形の配列は、本願の導入セクションで定義されるように、ここで可能である。円は、円中心920を含む。垂直な虚軸925は、円の円中心920を通り、以下に対称軸と呼ばれる。この軸925を用いて、全てのピッチキー910−C〜910−aは、対称軸925と対応するピッチキーおよび円中心920間の接続線との間の角度αによって表れる。
ピアノの白鍵は、等しい幅であり、2つの隣接したキーが全音ステップまたは半音ステップを表すかどうか問題でない。本発明の楽器および/または操作手段900において、キーは、等しい距離および/または角度で配列されないが、円形の配列に基づいて、2つのピッチキー間のインターバルおよび/またはピッチステップに対応する(角度)距離で配列される。これは、長3度の(最小の)ピッチインターバルに対応する2つの隣接するキーが、短3度に対応する関連した(最小の)ピッチインターバルを有する2つのピッチキーより、さらに離れて円および対称性円915に配列されることを意味する。このように、互いに関する個々のピッチキーの距離は、関連したピッチおよび/またはピッチクラスの(最小の)ピッチインターバルを表す。
ピッチキーの正確な配列および/または位置決めは、以下のように計算される:まず第一に、対称性円915が24個のセグメントに分けられ、それは全体として2オクターブに対応する。これらのセグメントのそれぞれは、半音ステップを表す。このように、そのような半音セグメントの開口角度は、360度:24=15度である。長3度は4つの半音に対応し、したがって、短3度は3つの半音に対応する。このように、円において以下のキーインターバルが生じる:トーンインターバル、すなわち2つの隣接するピッチキー間の(最小の)ピッチインターバルが長3度である場合、2つのピッチキーがわたる角度は、4×15度=60度である。2つの隣接するピッチキー間のトーンインターバルが短3度である場合、インターバル/距離は、3×15度=45度である。
キーおよび/または別々の操作手段は、以下のように円および/または楕円形/円形の配列に実質的に位置付けられおよび/または配列される:ピッチクラスdに対応するキー910−dは、円の下心に配列され、すなわち、円中心点920および図27において垂直に上方に走るゼロ方向に関して角度α=180度の下で配列される。ここから、他のピッチは、左にすなわち時計回り方向に、および、右にすなわち反時計回り方向に、対称的に、離れて配置される。このように、以下の表3は、ピッチキー910−C〜910−aの正確な角度の例を示す。しかしながら、ここで、偏移している分布が角度に関して可能であることに留意することは重要なことである。
よりよい方法でピッチキー910−C〜910−aの配列を示すために、複数の方向点線が図27において円中心920から始まってプロットされる。
ピッチDは、それが対称性軸に正確に位置する唯一のピッチであるように、さらに、スケールの他の全てのピッチがこのピッチの周囲に鏡面対称的に配列されるので、対称性ピッチと呼ばれる。対称性ピッチの反対側に、トーン中心930が位置付けられる(d=0度)。それは、西洋の地域において一般のメロディが通常トーン中心に近いピッチで始まり終わるので、トーン中心として呼ばれる。
操作エレメントおよび/またはピッチキー910−C〜910−aの上述の配列から、暗に、現在も多くの努力をもって学習しなければならない音楽理論に関する多くの関係が開ける。楽器に乳幼児の遊び心の接触によって、楽しい時間を過ごし、さらにトーンの関係を幾何学的な位置および/または運動移動にリンクすることを自動的に学習する。これによって、乳幼児にとって後で音楽理論に関する関係を学習することは大いに容易である。このように楽器が幼稚園、音楽学校およびプライベートエリアにおいても早期の音楽教育に優れた補助具であると分かることが期待される。
以下のセクションにおいて、本発明の操作装置900の操作概念によって伝達されるトーンの関係の図解および/または音楽理論に関する関係が、要約されおよび/または反復される。
1.子供は、協和的におよび不協和的に発するピッチ組合せを割当てることを学習する。不協和的に発するピッチ組合せは、遠く離れて位置付けられたピッチキー組合せによってトリガされ、子供が隣接するピッチキーを押す場合、協和的に発するピッチ組合せが生じる。2つのピッチキーがより離れるほど、生成(トリガ)されるピッチ組合せはより不協和に発する。
2.子供は、最も一般のメジャーコードおよびマイナーコードの構成を学習する。子供が隣接するピッチキーを押すことによって生成できるピッチ、コードおよび和音の選択は以下に示される:単一のキーを押すと、演奏されるスケールの単一のピッチを導く。2つの隣接するピッチキーを押すと、演奏される3度を導く。3つの隣接するピッチキーを押すと、演奏される長三和音、短三和音または減三和音を導く。4つの隣接するピッチキーを押すと、演奏されるセブンスコードを導く。5つの隣接するピッチキーを押すと、演奏されるセブンス・ナインスコードを導く。
3.子供の脳において、倍音イベントへの幾何学的な位置のリンキングが生じ、一方では、キーに腕を移動するように、運動移動は、関数理論および/または音楽理論の相関との関係をもたらす。これは、知覚心理に関して非常に有利である。和音において子供および/または彼または彼女の考えのトーンの感性は、楽器によって実質的に強調される。これは、後で楽器を学習するためおよび即興演奏するために価値のある基礎となる。
4.子供は、一方では、個々のピッチを聞くことができ、さらに隣接するピッチキーを押すことによって同時にコードを聞くことができるように、三和音および四和音の構成を非常に容易に学習する。もちろん、それは、子供がいくつかの隣接するピッチキーを押すことができるというような方法で、ピッチキーが実現されることが前提条件である。
5.子供は、メジャーコードおよび同主調のマイナーコードをそれぞれに割当てることを遊び心で学習する。これは、メジャーコードおよびその同主調のマイナーコードのピッチキーが対称性円において隣接して配列される(例:Cメジャーコード:C−E−Gおよび同主調のaマイナーコード:A−C−E)ので、可能である。
6.子供は、異なったコードの一般のピッチを自動的に知るようになる。例えば、aマイナーコードおよびCメジャーコードは、2つの一般のピッチキーCおよびEを有する。対称性円950において、それらの一般のピッチは、同じピッチクラスによって表される。さらに、子供は、混合コードがどのコードから組立てられるかについて自動的に学習する。例えば、aマイナーセブンスコードは、aマイナーコードおよびCメジャーコードから組立てられる。
7.子供は、関数理論および/または音楽理論に関する関係も学習する:トニックコード(aマイナーおよびCメジャー)のピッチキーがトーン中心930の中央に配列され、サブドミナントコード(Fメジャーおよびdマイナー)が左に配列され、さらに、ドミナントコード(Gメジャーおよびeマイナー)が右に配列される。
8.子供は、所定のメジャーキーおよび/またはマイナーキーのどのピッチが不協和音を解決するために大きく努めるか、どのピッチが不協和音を解決するために小さく努めるかを感じることを学習する。不協和音を解決するために小さく努めるピッチは、対称性円915のトーン中心930に接近して配列され、不協和音を解決するために大きく努めるピッチは、トーン中心930から遠く離れて位置付けられる。例:あなたがCメジャースケールのメロディーを演奏し、ピッチh/bマイナーで終わる場合、我々は、音楽が続く、すなわちCおよび/または3度C−Eに、続かなければならないという感覚を有する。この感覚は、不協和音を解決するために努めることとして見なされる。
9.子供は、所定のキーの所定のピッチを伴うコードを用いることを、非常に容易に推定することができる。この目的のために、彼/彼女は、所定のピッチを含む隣接するピッチキーを押せばよいだけである。例えば、ピッチCが与えられる場合、子供は、このピッチに、ピッチC−E−G(隣接)、A−C−E(隣接)、F−A−C(隣接)またはD−F−A−C(隣接)を加えることができる。子供は、これらの変形を記憶していなければならなかったものである。現在、それは簡単な幾何学的な関係によって許容されたコードを推定することができ、それは本発明の操作装置900の重要な効果を表す。
要約すれば、そのようなコンパクトな方法で音楽理論に関するそのような多数のトーンおよび機能的な関係を反映する楽器が現在ないと言うことができる。
特に人生の最初の年において、乳幼児は、通常、複数のピッチキーを同時に押すことができない。本発明の楽器および/または操作装置900を用いて単一のピッチを生成するだけでなく、コードおよび和音を演奏することができるようにする可能性を子供に与えるために、操作装置は、複数のピッチナンバー選択キー940−1〜940−4を有する(任意の)ピッチナンバーセレクタ935を含む。図27に示される音符信号を生成するための本発明の装置の実施形態において、ピッチナンバーセレクタ935は、対称性円915の下に配列される4つのピッチナンバー選択キー940−1〜940−4を含む。これから外れて、本発明の操作装置900は、他の数のピッチナンバー選択キー940−1〜940−4を含んでもよい。典型的に、ピッチナンバー選択キーの数は、2および7の間にあり、好ましくは2および5の間にある。
このように、ピッチナンバーセレクタ935は、乳幼児用の補助具を表し、それによって、子供は、おそらく楽器の1または2のピッチキーより多くを同時に押すことができないにもかかわらず、いくつかのピッチを同時に発することが可能である。ピッチナンバーセレクタ935を介して、子供は、アクティブな空間セクションの開口角度を変更することができ、ひいては、1つのピッチキーが押される場合に、いくつの隣接するピッチが同時に発するかを設定することができる。すでに説明されるように、図27に示される実施形態において、ピッチナンバーセレクタ935は、一連のピッチナンバーキー940−1〜940−4を介して実現される。3つのピッチが接続されたサウンドジェネレータを通して発するように、アクティブな空間セクションの開口角度が割当てられる例えばピッチナンバーキー940−3を子供が押す場合、そのとき、ピッチキー910−Cが押されると、ピッチCだけでなく2つの隣接するピッチすなわちピッチeおよびGも発する。このようにして、キー910−a〜910−Cのうちの1つを押すことによって、子供は、アクティブな空間セクションの開始角度および/または入力角度セクションを決定することができ、さらに、ピッチナンバーキー940−1〜940−4のうちの1つを押すことによって、入力角度範囲の開口角度を決定することができる。これによって、子供は、長三和音および短三和音を聞くことができる。ピッチキー910−aを押す場合、aマイナー三和音が聞こえる。子供がピッチナンバーキー2を選択する場合、短3度および長3度が聞こえ、さらに、ピッチナンバーキー4を選択する場合、セブンスコードが聞こえる。子供が、例えば、3つのピッチのためのピッチナンバーキー940−3を選択し、さらに、2つのピッチクラスaおよびCのための2つの隣接するキー910−aおよび910−Cを押す場合、aマイナーコードおよびCメジャーコードが、同時に演奏され/発する。同時に、aマイナーセブンスコードが演奏され、それはピッチクラスのこの組合せから生じる。
子供が、1より大きいピッチナンバーキー、すなわち例えばピッチナンバーキー940−2〜940−4を押す場合に、ピッチキーが押されると、いくつかのピッチが発する。どのピッチがあるかを子供に教えるできるようにするために、本発明の操作手段900は、ピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置に組み合わされてもよい。この場合、玩具および/または楽器は、キー910−C〜910−aが、ディスプレイ制御手段によって強調されるように制御されるディスプレイ装置および/または出力エリアとして、同時に働くというような方法で、任意に実現されてもよい。これは、例えば、アクティブなピッチキーの制御可能なイルミネーションまたはタッチスクリーンにおいてピッチキーの実現によって、または、ディスプレイ例えばLCDディスプレイのピッチキーへの組込みによって実行することができる。このような可能性が組み込まれおよび/または実装される場合、以下のことが起こる:子供は、3つのピッチのためのピッチナンバーキー940−3を選択した後に、ピッチCのためのピッチキー910−Cを押す。ピッチC−E−Gが発し、同時に、ピッチキー910−C、910−Eおよび910−G、すなわちピッチキーC−E−Gが、この場合に出力エリアとしても働くように、照らされる。これによって、子供は、どのピッチ/トーンが演奏されているを光学的に見ることができる。
子供が一般に音符の名前をまだ知らなく、キー910−C〜910−aのレタリングを読み取ることができないので、明らかな可能性は、ピッチキーにカラーおよび/またはシンボルを任意に提供することである。可能なカラーは、図27に示されて、ディビッド・ガッシェ(David Gatzsche)による上述の論文に提案される方式に対応する。このカラーリングは、図27の背景に示される。このカラーリングは、例えば、本発明の操作装置900のハウジング表面に適用されてもよい。それはそれとして、変更可能なカラーの図解を可能にするタッチスクリーン、スクリーンまたは他のディスプレイ装置における図解の場合、現在発しているピッチ組合せに従ってディスプレイエリアおよび/またはピッチキー910−C〜910−aにカラーリングすることが可能である。これを示すために、図27において、8つのエリア950−1〜950−8が示され、以下の関連したカラー:950−1イエロー、950−2オレンジ、950−3のライトレッド、950−4ダークレッド、950−5バイオレット、950−6ダークグリーン、950−7ブルーおよび950−8ライトグリーンを有する。
このカラーリングは、「温度感覚」に関して選択され、青みがかったカラーが、「寒さ」に関係しているとして、サブドミナントエリアに割り当てられる。ここで、ドミナントエリアは、それに「暖かさ」が関連しているとして、関連した赤みがかったピッチを有する。トニックエリアは、「中立エリア」である関連したイエローカラーを有し、その一方、バイオレットは、サブドミナントエリアおよびドミナントエリアが接するエリアに関連する。ここで、結果として生じる混合カラーは、エリア950−2、950−4、950−6および950−8に関連する。ピッチキー910−Cおよび910−aには、付加的に、長三和音および短三和音および減三和音b0および/またはh0を記号で表すシンボルが備えられてもよい。
本発明の操作装置900は、楽器および/または他の楽器を実現するために、サウンドジェネレータに結合されてもよい。簡単な変形は、それが例えばオルゴールに用いられるように、機械的なサウンドジェネレータをそれに結合する。さらなる可能性は、入力オプションを変換し、そこから制御信号を電子サウンドジェネレータ、例えばシンセサイザに提供するさらなる制御ロジックを実装することである。乳幼児用の子供向け玩具および/または楽器の場合、サウンド生成およびサウンド再生を玩具および/または楽器に直接的に組み込むことは有利である。操作入力をミディ信号に任意に付加的に直接的に変換することはさらに可能であり、それを用いてミディサウンドジェネレータが制御される。加えて、結合されたサウンドジェネレータが次々に玩具を介して制御される自動伴奏を含むことは可能である。
ピッチシーケンスD−F−A−C−E−G−B−Dがピアノで演奏される場合、このシーケンスで生じている第2のDは、第1のDより2オクターブ上にある。しかしながら、本発明の操作手段900の場合、シーケンスの最初のDおよび最後のDが同じピッチキー910−Dによって表される。このように、円915の1つの位置で、干渉するピッチレベルインターバルが生じる。これは、例えば、それぞれのピッチキーに属するピッチおよび/またはピッチクラスの異なったオクターブを含むそれぞれのピッチごとに任意に存在するリストによって防止することができる。これらのリストは、例えば、音符信号を生成するための本発明の装置の制御手段に記憶することができる。子供がピッチキーを押す場合、例えば、ランダムジェネレータは、ピッチキーに関連する対応するリストから可能なオクターブのランダムな変形を選択する。これから、さらに、学習効果は、それぞれの選択されたピッチのオクターブが乱数に基づいて決定される上述の場合のように、コードが異なった転回変形に存在することができることを子供が同時に学習するという結果を生じる。それぞれのオクターブの選択は、異なった形態に基づいて行われてもよい。このように、常にピッチクラスの所定のオクターブが選択されること、または、他の選択されたピッチクラスに応じて、個々のピッチのオクターブが適合されることは可能である。
以下のパラグラフにおいて、図27に示される操作手段900のためのさらなる応用のシナリオおよびアプローチが論じられる。いくらかの応用分野および応用エリアにおいて、任意のピッチナンバーセレクタ935の実装は、省略されてもよい。
本発明の操作手段900には、例えば、ミディ入力およびミディ出力が備えられてもよい。これによって、教育学的な分野で用いられるために、コンピュータ上で実行される学習プログラムとともに操作手段900を用いることは可能である。これによって、教育的な概念を実装することは可能である。このように、例えば、学習プログラムが音楽理論について質問することが考えられる。そして、子供または他のユーザは、問題に答えるための入力機器として本発明の操作手段900を用いることができる。例えば、コンピュータは、子供に、例えば、対応するメジャーキーおよび/またはメジャーコードの同主調のマイナーコードおよび/またはマイナーキーについて尋ねることができる。この目的のために、コンピュータは、それがピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置として実装される場合も、図27に示される操作装置900においてメジャーキーの基本ピッチを照らすことができる。子供は、3度圏または対称性円および/または対称性モデルにおいて同主調のマイナーコードの基本ピッチが、左に、すなわちメジャーキーの基本ピッチの逆時計回りに次に、直接的に位置付けられることを知り、さらに、このようにして対応するマイナーキーを見つけ出すことになる。
手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の装置およびピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置の両方を含む楽器は、例えば、即興演奏する歌伴奏の学習に役立たせることができる。このように、楽器は、例えば、1つまたは2つのミディインターフェースを介してキーボードに結合されてもよい。第1の子供がキーボードで簡単なメロディを演奏する場合、対称性円楽器とも呼ばれる第2の子供の本発明の楽器に、メロディのピッチを送信することができる。そこで、対応するピッチキーは、明るくなる。第2の子供は、すでに照らされたピッチキーの近くでピッチキーを押すことによって、適切な伴奏を生成することができる。対称性円楽器は、接続されたサウンドジェネレータが複数のピッチを演奏するように、任意のピッチナンバーセレクタ935または入力角度範囲を定義する他の可能性を含む場合、第2の子供は、第1の子供に調和して(多声的に)容易に伴奏することができる。
他の可能性は、対称性円楽器を、外部コンポーネントまたは対称性円楽器の一部分として実装できるメロディ分析装置に結合することである。外部メロディ分析装置の場合、それは、例えば、ミディ信号を介して対称性円楽器に結合されてもよい。この場合、可能性としては、子供が例えば簡単なメロディをフルートで演奏する結果になる。フルートのメロディは、メロディ分析装置が外部コンポーネントを表す場合、メロディ分析装置を用いてマイクロホンまたは他の音響受信手段を介して検出され、ミディ信号に変換され、対称性円楽器に提供される。この信号は、マップされおよび/または第1の子供の対称性円楽器器に送信され、そこで表される。これによって、第1の子供は、再び照らされたピッチキーの近くにあるピッチキーを押すことによって、フルートのメロディのための適切な伴奏を生成することができる。
対称性円楽器は、例えば、自動伴奏を制御するためにミディ出力に制御信号を提供するように、付加的に任意に実装されてもよい。この場合、楽器は、従来の自動伴奏のためのコントローラであってもよい。この場合、3度圏および対称性モデルから、角度および開口角度は、基本ピッチおよびそれがマイナーコードであるかメジャーコードであるかを特定するさらなるピッチに変換されなければならない。
目標グループに応じて、ここで、そのような対称性円楽器は、異なったバージョンに形成されてもよい。したがって、楽器には、例えば、乳幼児用の非常に大きい、カラフルなキーが実装されてもよい。年上の子供のために、コンピュータ、PDA(パーソナルデータアシスタント)、ノートブック、ゲームボーイ(登録商標)、自動車電話または他のコンピュータシステム上のソフトウェアおよび/またはコンピュータプログラム製品としてそのような称性円楽器を実現することは可能である。また、ここでは、タッチスクリーン変形が可能である。例えば、数人の子供のゲームボーイ(登録商標)がネットワーク接続される場合に、子供は、「ゲームボーイバンド」を一緒に形成することができる。特定の時点で演奏されるコードは、全ての参加する子供の装置に送信され、さらに、そこで示される。そして、子供は、対応する伴奏メロディを生成することができる。リズミカルな同期化は、既存のネットワークを介して行われてもよい。
以下のパラグラフにおいて、トーンの調和関係のための測定装置および分析装置が、より詳細に説明されさらに記載される。対称性モデルに基づきさらに3度圏に基づく和声分析の範囲内に記載される可能性は、音声信号を録音し、それを対称性モデルまたは3度圏に変換し、対応する絶対値パラメータおよび角度パラメータを計算し、さらにそれを任意にディスプレイ装置に再生する測定装置の形式で、実装されてもよい。ディスプレイ装置は、そのユーザインターフェースに関して図26のハーモニーパッドに類似していてもよい。
図28は、音声データを分析するための装置および/または測定装置1000のブロック図を示す。装置1000は、音声データが入力1010eに提供される半音分析手段1010を含む。半音分析装置の下流には、ピッチクラス分析手段1020が、ピッチクラスを計算するために接続される。ピッチクラス分析手段1020の下流には、分析信号を出力1030aに出力するベクトル計算手段1030が接続される。そして、分析信号は、任意のディスプレイ装置1040に入力信号として提供される。
半音分析手段1010は、半音の量にわたってのボリューム強度分布に関してその入力1010eに提供される音声データを分析する。したがって、半音分析手段1010は、(特に)式4を実装する。ピッチクラス分析手段1020は、基礎をなす量になるピッチクラスの量にわたってのボリューム情報分布に基づいてピッチクラスボリューム情報分布を決定する。そして、ベクトル計算手段1030には、ピッチクラスボリューム情報分布が提供され、それに基づいて、ベクトル計算手段1030は、それぞれのピッチクラスのための2次元のおよび/または複雑な中間のベクトルを形成し、2次元の中間のベクトルに基づいて合計ベクトルを計算し、さらに、合計ベクトルに基づいて分析信号を分析信号出力1030aから出力する。そして、下流に接続される任意のディスプレイ装置1040は、分析信号に基づいて、例えば、合計ベクトル、合計ベクトルの角度および/または合計ベクトルの絶対値および/または長さを出力することができる。
換言すれば、測定装置1000には音声データが送られ、それから半音分析手段1010が半音を分析する。音声信号が音符シーケンス信号、すなわち、例えば、演奏されるピッチまたは演奏されることを直接的に表示するミディ信号のように、例えばサウンドジェネレータのためのアナログまたはデジタル制御信号である場合、半音分析手段1010は、演奏されたピッチおよび/または半音に関して音声データをその成分に分割する評価手段を基本的に含み、該当する場合にはそれをメモリに一時的に記憶する。音符シーケンス信号がボリューム情報を含む場合、それは半音分析の範囲内で考慮することができる。
音声データが、アナログまたはデジタル音声信号、すなわち、例えば、マイクロホンの信号、それが音楽を送信するためのステレオの範囲内で用いられるような(アナログ)ライン信号、または、PCM符号化デジタル音楽信号(PCM=パルス符号変調)である場合、これは、例えば、一定のQ変換によって行うことができる。アナログ音声信号の場合、スキャンは、例えば、アナログ/デジタルコンバータ(ADC)によるのが、適切である。
一定のQ変換の範囲内で、音声信号は、中央フィルタ周波数およびバンド幅でそれぞれ特徴付けられる複数のバンドパスフィルタによって分析される。ここで、中央フィルタ周波数は、好ましくは、分析されるピッチの周波数および/またはそれらの基本周波数に対応する。周波数に関して、バンドパスフィルタのバンド幅は、分析される2つのピッチのインターバルに対応する。これから、中央フィルタ周波数およびバンド幅の一定比(Q=商)が生じ、それは一定のQ変換の名前を説明する。
そして、半音は、ピッチクラス分析手段1020によって、1オクターブエリアに組み合される。換言すれば、ピッチクラス分析手段1020は、半音分析手段1010の結果に基づいてピッチクラスおよび関連したボリューム情報を計算する。ベクトル計算手段1030は、得られたピッチクラスおよび関連したピッチクラスボリューム情報分布に基づいて、3度圏による分析の場合に式14を用いて、または、対称性モデルによる分析の場合に式23を用いて、それぞれ割り当てられた合計ベクトルを生成する。また、換言すれば、ベクトル計算手段は、式14または式23により、得られたピッチクラスを3度圏の合計ベクトルまたは対称性モデルの合計ベクトルに変換する。
そして、角度および/または対応する合計ベクトルの絶対値は、ディスプレイ装置1040によって表すことができる。
ディスプレイ装置1040が実装される場合、測定装置1000および/または半音分析手段1010の入力端子1010eには、測定およびディスプレイ装置が基本的にアナログおよびデジタルの音声データを分析することができるように、マイクロホン入力、アナログ音声入力または直接的にデジタル入力が入力されてもよい。デジタル入力の場合、音声データおよび/またはオーディオ信号は、制御信号、すなわち例えばミディ制御信号をさらに含んでもよい。アナログ入力の場合、システムの実装に応じて、アナログ/デジタルコンバータ(ADC)が実装されてもよい。
このように、図28は、測定およびディスプレイ装置のブロック図を示し、そこにおいて、特にその基本構成が示される。
任意のディスプレイ装置1040は、例えば、図26に示されるハーモニーパッドに類似の出力フィールドを含んでもよい。この場合、対称性円の完全な半径にわたっての対称性円(図26の810)の中心から始まって強調される出力フィールド半径方向の形式で対称性モデルの合計ベクトルの角度情報を示することは、対称性モデルによる分析の場合に可能である。ここで、対称性円の合計ベクトルの絶対値に応じて出力フィールド半径方向の強調の長さによる対称性モデルの合計ベクトル絶対値および/または長さを実現することは、任意に可能である。代わりにまたは付加的に、それはそれとして、対称性円の合計ベクトルの角度は、空間的に制限された強調されたエリアによって表すこともでき、それは、例えば、図26のマーキング855に類似していてもよい。
基本的に、重み関数g(f)を導入することによってそれらのピッチレベルおよび/またはそれらの周波数fに応じて、分析された半音の重み付けを実行することは、ピッチクラス分析手段1020によってピッチクラスを計算することの範囲内で可能である。重み関数および/または重み付けは、同ピッチクラスではあるが異なったオクターブに属する2つのピッチが、調和に関して知覚にどれくらい異なって影響を与えるかについて説明する。これから、可能性は、聴覚に適合した変数に基づくボリューム情報分布に関して半音の分析を実行するという結果になるだけでなく、むしろ、単なる聴覚に適合した変数を超える異なった周波数の調和の人間の知覚を考慮することを可能にする。このように、重み関数g(f)は、分析が人間の知覚に関してさらにリファインされることを可能にする。
それはそれとして、入力値積分器を測定装置1000に組み込みおよび/または含めることは付加的にまたは代わりに可能であり、それは、結果として生じる合計ベクトルの絶対値が最大値になるまでの長い間、時間内に、音声信号またはそれから導き出される信号を積分する。これによって、ディスプレイ装置1040の表示は別として、分析信号のさらなる使用は、合計ベクトルの絶対値の最大値が、対称性円の合計ベクトルの場合にコードの変更を示し、または、3度圏の合計ベクトルの場合にキーの変更を示すように、例えば伴奏の範囲内で可能である。
図29は、具体的な実装に応じて、ピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置の出力フィールド1100の実施形態としても用いられる、ピッチ信号を生成するための本発明の装置の操作手段および/またはコントロールパネル1100の図解の実施形態を示す。図29に示される出力フィールド1100および/またはコントロールパネル1100も、対称性モデルに基づく。また、それが図26に関連してハーモニーパッドの記載の範囲内ですでに述べられたように、コントロールパネル1100は、タッチセンシティブフィールドをタッチすることによって、音符信号を生成するための本発明の装置の図29に示されない制御手段のユーザが、タッチする点の座標に関して対応する情報を送信することができるように、タッチセンシティブフィールド(タッチスクリーン)に表示されてもよい。そして、制御手段は、これらの座標に基づいて、入力角度および/または入力角度範囲とともに任意に半径情報(すなわち、開始半径および停止半径または開始半径および半径範囲および/または半径差)を生成することができる。
上述のように、図29に示されるユーザインターフェース1100は、対称性モデルに基づき、そこにおいて、例えば図7に関連して説明されるように、ピッチクラスは、半径方向の外側に走る方向700−C、700−e、700−G、700−h、700−d、700−Fおよび700−aにおいて中心点810から始まって配列される。また、ここで、個々のピッチクラスおよび/またはピッチのコントロールパネル1100における指定は、演奏されるそれぞれのコードがメジャーコード(大文字)またはマイナーコード(小文字)であるかどうかに基づいて与えられる。さらに詳細には、図29に示されるコントロールパネル1100に関して、クラスおよび/またはピッチの量が図示され、それは全音階のCメジャーおよび/またはaマイナーに対応する。
しかしながら、図29のコントロールパネル1100の図解は、2つの形態に関して、対称性モデルに基づく図23および図26に示されるコントロールパネルと完全に異なる。図23および図26に示されるコントロールパネルにおいて、1つのピッチクラスだけがそれぞれ対応する半径方向(光線)に図示される一方で、コントロールパネル1100に関して、角度を介したピッチクラスの選択は別として、オクターブの特定の選択が半径を介して可能である。1つのピッチが少なくともピッチクラスに関する情報およびオクターブに関する情報からなるので、図29に示されるように、個々のピッチをコントロールパネル1100に配列することはこのように可能である。この目的のために、コントロールパネル1100は、中心点812から始まって、複数の同心円1110を含み、それらは、それぞれに関連する1つの「オクターブ情報」を有するが、半音(短2度)ずつ異なる。このように、円および/またはリング1110に関連するオクターブ情報は、ピッチレベル情報を表す。このように、例えば、ピッチレベル情報は、ピッチC1(中間のCおよび/またはC´)に対応する参照符号1110によって指定される円に関連している。対称性モデルに従ってどのピッチクラスCが配列されるかに基づく角度を考慮して、このように、コントロールパネル1100には、ピッチC1の位置が、図29に「X」として示されるマーキング1120−C1でされるように生じる。
したがって、例えば、ピッチd1(中間のdおよび/またはd´)のピッチレベルは、半径方向700−dを考慮してマーキング1120−d1がピッチd1(「X」)のために結果として生じるように、円1110に関して2つのリングさらに外に配列される円に割り当てられる。したがって、対応するマーキング1120(「X」)は、図9に示されるさらなるピッチにも割り当てられ、すなわち、例えば、マーキング1120−e2がピッチe2に割り当てられる。
このように、図29は、特に、音符信号を生成するための装置の実施形態の操作面/ユーザインターフェース1100の例を示し、角度を介してのピッチクラスの割当ては別として、音符信号は、個々のピッチをオクターブに関する情報をさらに含む。この目的のために、図29に示される操作面1100に関して、上述の複数のリング1110が示され、ピッチが個々のリング1110にそれぞれ関連している。
ここで、関連したピッチを有するそれぞれのリング1110は、それらのリング1110の結果として生じる同心円配列の中心点812に関する半径R0を含む。さらに角度および/または主角度がマーキング1120(「X」)によってマークされるそれぞれのピッチクラスに関連するように、図示されるピッチの分布が生じる。
ここで、2次元の分布関数は、それぞれのピッチ1120に加えられおよび/または割り当てられ、それぞれは、ピッチ(例えばピッチC1(マーキング1120−C1))がコントロールパネルに配列される位置に関する点の角度および半径の関数として、強度(例えばボリューム情報)を割り当てる。ここで、2次元の分布関数は、通常、強度に関して接線成分および半径方向成分に分けられ、それらが、例えば図5Cに関連して示されるように、接線成分は、単一のピッチ分布関数によって与えられる。半径方向成分は、半径方向強度分布によって、および/または、コントロールパネルおよび/または完全な入力フィールド上のそれぞれのピッチに加えられる半径方向強度分布関数によって与えることができ、強度分布の半径方向成分は、ピッチクラスの方向700に関して、上述の角度に任意に依存することもできる。
開始角度および停止角度を入力することによっておよび/または入力角度および開口角度を入力することによって、図23および図26に関連して述べたように、ユーザは円セグメントを原則として選択することができる。図23および図26に示される操作エレメントとは対照的に、図29に示されるコントロールパネル1100を介して、ユーザは、例えば開始半径および停止半径によって、さらに半径エリアを定義することができ、それは、例えば、図29においてグレーで強調されるエリア1130として示されているように、入力角度範囲とともに選択されたリング状エリアになる。以下に示されるように、このように選択されたエリア1130に基づいて、対応する音符信号は、ピッチクラスおよび任意に強度分布に関する情報は別としてオクターブに関する情報を含む入力エリア1130として発生させることができる。
図29のコントロールパネル1100は、それぞれのピッチおよび/またはリングが半径値R0を有するそれ自身の割り当てられた半径を有するという事実によって、それらが例えば図23および図26に示されるようなコントロールパネルと異なる。このように、例えば対応する操作フィールド/コントロールパネルにおいて中心から外側にまたは代わりに外側から中心に、ランダムな数のオクターブを配列することは、原則として可能である。このように、図29に示されるフィールド1100において、ユーザが、開始半径の定義によって、演奏されるコードの最も低いピッチを入力し、図29に示される実施形態において開始半径より大きい停止半径によって、演奏されるコードの最も高いピッチを入力することは、可能である。
ピッチおよびピッチクラスのこの配列によって、例えば、半径方向においてエリアおよび/またはフィールド1130を移動することによって、1つのコードの他のオクターブレベル/位置へのクロスフェージングを可能にすることも可能である。1つの単一の角度だけが選択され、さらに、角度範囲において角度範囲または1つの単一の角度だけが考慮されない場合、開始半径および停止半径を変えることは、対応するピッチクラスのオクターブの除去および/または消去に、または、対応するピッチクラスのオクターブの追加に至る。基本的に、ここで半径方向において、同じ形態および/または同じことは、それらが接線方向において当てはまるのと同じように当てはまり、ここでは、ピッチが、3度のインターバルで記憶および/または配列されないが、上述のように、オクターブのインターバルで、および/または、個々の同心円1110を考慮する場合には半音インターバル(短2度)で記憶および/または配列される。
完全な入力フィールドのそれぞれの点に、同心円配列の中心812からのインターバルrで、このように半径方向強度分布によって、強度値は割り当てられ、それは点rの半径値および関連するリングの半径値R
0の差Δrに依存する。換言すれば、半径方向強度分布は、変数Δrの関数を表し、Δrは、
で与えられる。
ここで、半径方向強度分布は、基本的に、強度値を半径のそれぞれの差Δrに関連付けるいかなる関数であってもよい。ここで、個々の、異なった半径方向強度分布が、ピッチが割り当てられるそれぞれのリング1110に割り当てられることは、基本的に可能である。同様に、マッチする半径方向強度関数が、全てのまたはピッチが割り当てられる若干のリング1110に割り当てられることが可能である。このように、例えば、リング1110が属するオクターブに応じて、オクターブに関連した半径方向強度関数が対応するリング1110のために用いられることは可能である。
同様に、半径方向強度関数は、それらの中心値Δr=0に関して、すなわち実際のリング1110自体に関して、対称性または非対称性の経路を示してもよい。このように、例えば、図30Aの下部の部分的な図解は、半径方向強度分布1150−1を示し、それは、対応するリング(Δr=0)に関して対称性のベル型の経路を示す。それとは対照的に、図30Bの下部の部分的な図解に示される半径方向分布関数1150−2は、矩形の関数を示す非対称性の経路を示し、この例では、強度は、最大値から0の値まで急に落ちる。
換言すれば、図29および図30に示されるコントロールパネル1100の実施形態において、ピッチクラスの角度への割当ておよび/またはその逆が割当て関数を介して実行されるだけでなく、そのような実施において、ピッチクラスの個々のオクターブが中心点812に関して第2の次元すなわち半径に割り当てられる場合がさらにあってもよい。図29および図30に示される実施形態において、それはより低いオクターブが極端に−内側に配列される場合であり、その一方で、それらは外側に向かってどんどん高くなる。
さらに、「全ての軸のオーバーレイ」および/または「全ての半径方向」が内側から外側に増加しているピッチレベルを表す半音階に至るように、個々のピッチクラスのオクターブが半径方向軸におよび/または半径方向に関して配列される場合がある。換言すれば、角度情報を無視して、すなわち、「全ての角度をまとめる」ことによって、半音階は、増加する半径によって卓越される。
このように、コントロールパネル1100に正確に1つの点がそれぞれのピッチに関連するように、それぞれのピッチクラスは固有の角度を有し、それぞれのピッチレベルは固有の半径を有する。この実施形態を用いると、開始角度および停止角度は別として開始半径および停止半径も定義でき、それによってコードのスペクトル幅を定義できることは、ここでの利点である。開始角度および停止角度および/または半径方向における開始半径および停止半径で定義されるエリア1130を移動することによって、例えば、反転、または、より一般的な用語ではコードの明度が決定できる。さらに、異なった音カラーを、異なった角度および/または半径に、または、電子サウンドジェネレータ(例えばサンプラまたはシンセサイザ)の場合には異なった楽器に割り当てることは、基本的に可能である。
ここで、図29において斜線背景で示されるように、対応する入力エリア1130が設定および/または選択される場合、強度情報は、完全なコントロールパネル1100に配列されるピッチに関してその角度およびその距離(半径r)に基づいてそれぞれの点に割り当てることができる。このように、角度および関連した空間単一ピッチ分布関数に基づいて、それぞれのピッチクラスおよび/またはそれぞれのピッチに対して、対応する強度情報は、入力エリア1130のそれぞれの点に割り当てることができる。ここで、単一ピッチ分布関数は、例えば異なったフォーマットを介して、コントロールパネル1100のそれぞれの方向700に対応するピッチクラスの主角度に関して、それぞれの角度に強度情報を割り当てる。典型的には、最大の強度が主角度に割り当てられる。
さらに、ピッチが割り当てられるそれぞれのリング1110の半径方向強度関数に基づいて、ピッチクラスおよびオクターブを含むそれぞれのピッチに対して、対応するピッチのために導き出される強度情報を得ることができる。その後、例えば、完全なコントロールパネル1100に配列される全てのピッチ1120に基づいて、個々のピッチの強度情報に対応する(一部分の)音符信号は、ピッチ1120の結果として生じる強度に関して、情報の個々のピースの組合せによって発生することができる。
具体的な実装に応じて、ここでは、選択された入力エリア1130の個々の点は、合計しおよび/または積分することができ、または、全体の強度は、さらなる正規化または他の方法(例えば最大値の決定)によって形成することができる。さらに、個々の空間ピッチ分布関数および半径方向強度分布からまとめられる個々のピッチ1120に関して、強度情報は、対応する関数の乗算または他のより複雑な関数結合に基づいて、計算しおよび/または決定することができる。これらは、例えば、多項式項、指数項、数学的な畳み込み項または他の数学的結合を含む。このように、半径方向強度分布は、減少している強度(ボリュームなしおよび/または強度値0)を基本的に可能にする個々のピッチの強度を介して、(後の)重み付けを可能にする。
このように、完全な入力フィールド1100にわたって、完全な入力フィールド1100のそれぞれのピッチに対して、強度分布は、一方ではそれぞれに関連した空間単一ピッチ分布関数に基づき、他方ではそれぞれのピッチおよび/またはそれぞれのオクターブに関連する半径方向強度分布に基づく、完全な入力フィールド1100に位置付けられる全ての点に関して生じる。対応する点に対して結果として生じる(部分的な)音符信号を介して、例えば、開始角度、開口角度、開始半径および終了半径によって決定される、選択された入力エリア1130の全ての点から、結果として生じる(全体的な)音符信号および/または音符信号は、上述の方法で形成することができる。
要約すれば、このように、図29および図30の実施形態に関して、以下の一般的な根本概念を要約することができる。このように、基本的には、それぞれのピッチは、コントロールパネル1100のそれぞれの位置でアクティブにできる。特定の位置のピッチの強度は、角度αおよび半径値rによって与えられる点によって定義されるランダム関数f(α,r)である。ここで、ピッチの全体の強度は、完全な面1100のピッチの強度の積分および/または合計から生じる。ピッチ分布関数、選択関数、選択重み関数および他の実装時固有の関数は、結局、実際の空間分布関数にまたは実際の空間(2次元の)分布関数に至る実際のピッチ分布関数を生成しおよび/または説明するために役立つ途中経過を表すだけである。ここで、上記の説明が示すように、正確なピッチ分布関数を生成する異なった方法がある。
ここで、実施形態および/または実現は、例えば、以下のように働く。まず第一に、ピッチクラスおよびオクターブを有するピッチのための強度を操作エレメント1100の2次元の面のそれぞれの位置に割り当てる選択関数s(r,α)が定義される。その後、面1100に配列されるそれぞれのピッチ1120に対して、選択されおよび/または選ばれた点に関する角度αおよび半径rが決定される。これらは、選択関数s(r,α)に供給され、そして、それは、この位置に対してひいてはそれぞれのピッチに対して強度を提供する。ここで、選択関数s(r,α)は、異なった方法で形成することができる。1つの可能性は、開始角度および停止角度の、および、開始半径および停止半径の定義を実装することである。この場合、選択重み関数は、例えば、半径方向および接線の強度分布関数によって実行することができる。さらに、このエリア内で、例えばさらなる実装時固有の関数を介して、重み付けのさらなる階調を行うことができる。
このように、図30Aおよび図30Bは、それぞれ、コントロールパネル1100の上部におけるセクションを示し、そこには、マーキング1120−C1を有するピッチC1のエリアにおけるセクションが示される。ここで、半径値R0は、それが図30Aおよび図30Bの上部の部分的な図解においても示されるように、それぞれのピッチ、すなわち例えばピッチC1および/またはそのマーキング1120−C1に割り当てられる。今、図29に関連して説明したように、入力エリア1130が選択される場合、マーキング1120−C1で示されるように、ピッチC1の位置に関するおよび/またはコントロールパネル1130にその幾何学的な位置による、選択されたエリア1130のそれぞれの点は、半径値Δrを含む。さらに、入力エリア1130のそれぞれの点は、関連した方向および/または関連した角度に関して、それが例えば図30のピッチC1のための半径方向700−Cによってそれぞれプロットされるように、角度を含む。この情報から、すなわち対応する方向700および半径値Δrに関する角度値から、対応するピッチのための強度値が形成される。このように、提供された音符信号は、図29および図30の実施形態に示されるコントロールパネル1100において、コントロールパネル1100のそれぞれのピッチに対する強度情報(例えばボリューム情報)を含み、それは、ピッチ1120のそれぞれの点に関して入力エリア1130における点のそれぞれの位置の対応する評価から生じる。角度に関して、これは、図5A〜図5Cに関連してすでに説明されている。
半径情報に関して、本発明の1つの実施形態において、図30Aおよび図30Bのそれぞれの下部の部分的な図解に示すように、関連した強度は、半径値Δrの関数として与えることができる。ここで、それぞれの下部の部分的な図解においてΔr軸の適用は、図30Aおよび図30Bに示されるそれぞれの上部の部分的な図解の太線1140に対応する。
図30Aおよび図30Bの下部の部分的な図解においてΔr軸上の小さいパーティションは、それらが図29に示されるように、それぞれ2つの同心円1110の距離に対応する。ここで、図30Aおよび図30Bの下部の部分的な図解に示される2つの強度経路1150−1および1150−2は、2つの可能な例を表し、半径方向強度分布関数1150−1の場合、値Δr=1に関連するベル型の対称性関数が示される一方で、図30Bの下部の部分的な図解50の半径方向強度分布関数1150−2は、矩形で非対称性の強度分布関数を示す。
もちろん、図29および図30に示されるコントロールパネルは、対称性モデルによる配列を有するコントロールパネルに限られない。対応するコントロールパネル1100は、もちろん、他の実施形態において、3度圏による円の完全な角度範囲にわたってピッチクラスの配列に、結果的に適用しさらに変換することができる。
以下のセクションにおいて、本発明の装置のいくつかのさらなる実施形態が説明されさらに概説される。
対麻痺患者は、多くの場合、彼らの頭部を移動することができるだけである。このため、彼らは、従来の楽器が手によっておよび/または(例外的な場合には)足によってほぼ例外なく演奏されるようには、従来の楽器をしばしば演奏することができない。したがって、音符信号を生成するための本発明の装置は、頭部の傾斜角度および/または頭部の傾斜方向を測定することができる操作手段としてシステムを用いることができる。そして、これらの測定変数に基づいて、ピッチ空間の選択された空間セクションの開始角度および/または開口角度を定義し、さらに、例えば、それをハーモニーパッドまたは手動入力に応じて音符信号を生成するための他の本発明の装置に入力変数として提供することは、可能である。これによって、音符信号を生成するための本発明の装置は、対麻痺患者が伴奏楽器を演奏することが可能になるように、サウンドジェネレータを制御することができる。
それはそれとして、ピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置に入力信号として音符信号および/または測定変数を提供する可能性があり、その結果、ディスプレイ装置において、図26に示されるハーモニーパッドのように、選択された空間エリアを示すことができる。それはそれとして、提供される正確な追尾方式を用いて、対麻痺患者のまばたきのようなジェスチャや他の反応は、例えば演奏する間および/またはパフォーマンスの間に、開口角度、空間単一ピッチ分布関数、反転重み関数、選択分布関数または他の変数を変更するために、検出することができる。この楽器を用いて、対麻痺患者は、例えば、自分自身の歌唱に伴奏することが可能になる。このように、そのような楽器は、対麻痺患者のための伴奏楽器を表す。
音符信号を生成するための本発明の装置およびピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置を用いて、楽器として携帯電話を用いることは、非常に限られた操作可能性を有するが可能である。より新しい装置は、タッチセンシティブスクリーンおよび/または多声のサウンドシンセサイザをたびたび有する。図24および図25に関連してすでに述べられているように、タッチセンシティブスクリーンに図26のハーモニーパッドに類似する図解を表示することによっておよび/または対称性円の開始角度および開口角度を決定するための携帯電話のキーボードまたは携帯電話ジョイスティックを用いることによって、携帯電話を楽器に変換することはこのように可能である。それはそれとして、例えばブルートゥース(Bluetooth(登録商標))または他のネットワーク接続を介して、いくつかの携帯電話をネットワーク化することが可能であり、その結果、それは一方ではリズミカルに同期化することができ、他方では他の携帯電話のアクティブなピッチ空間セクションを示すこともできる。これによって、「携帯電話オーケストラ」を形成することが可能である。自動伴奏が携帯電話に組み込まれる場合も、これはここで記載されている音符信号を生成するための本発明の装置を用いて制御することもできる。
本発明のさらなる実施形態は、いわゆるディスクジョッキー(DJ)ツールである。ここで、本発明の入出力装置は、図26のハーモニーパッドのように、例えば、ディスクジョッキーの装置テーブル上のレコードプレーヤまたはCD/DVDプレーヤの次に位置付けられる。ピッチおよび調和分析装置は、現在演奏される部分および/またはトラックに含まれる基本ピッチを検出し、さらに、それをディスクジョッキーの本発明の入力および出力装置(例えばハーモニーパッド)に提供しおよび/または送る。これは、現在、ハーモニーパッドによって提供される音作りの可能性を用いて、「クールな」調和伴奏効果を発生させることができる。
本発明のさらなる実施形態は、足で制御される伴奏楽器を表す。ここで、選択された円セグメントの開始角度および/または開口角度はジョイスティックを介して制御されないが、むしろ、操作手段は、全方向に傾けることができるフットプレートを含む。フットプレートの傾斜角度および傾斜程度は、例えば、光学的な、電気的なまたは機械的なセンサを介して、開始角度および/または開口角度に関連付けられ送られる。これによって、ギタープレーヤは、例えば、演奏されている彼のギターにマッチするシンセサイザまたは他のサウンドジェネレータを介してバイオリンオーケストラを管理することが可能である。
本発明のさらなる実施形態は、ドラムに基づく変形にある。ここで、対称性円の7つのピッチおよび/またはピッチクラスが、ドラムの個々のエリアに関連している。ここで、そのような割当ては、例えばデジタルドラムの場合、直接的に対応するデジタル制御信号(例えばミディ信号)によって、または、対応するサウンドレシーバおよび対応する評価電子機器によって、行うことができる。それを用いてキーおよび/または割当て関数を変更することができるさらなる操作手段を含む、ドラムプレーヤに提供されるさらなる装置によって、ドラムプレーヤは、現在のキーをこのように設定することができる。これによって、ドラマーは、興味深い調和伴奏を作ることができる。
本発明のさらなる実施形態は、(従来のピアノの鍵盤を有する)キーボード用のさらなる伴奏キーボードにある。ここで、音符信号を生成するための本発明の装置および/またはピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置、例えば図26に示されるハーモニーパッドは、(既存の)キーボードに組み込むことができ、または、さらなる伴奏キーボードまたは伴奏入力装置として提供することができる。通常のキーボードがメロディ進行を作るためにかなり適している一方で、ハーモニーパッドはマッチしている調和伴奏を生成するためにまたは従来のキーボードを用いて発生する調和を分析するために用いることができる。
本発明のさらなる実施形態は、アイポッド(iPod(登録商標))に対するさらなるコンポーネント(アドオン(AddOn))として図26に示されるハーモニーパッドを用いることにある。現在のアイポッド(iPod(登録商標))は、装置を操作するための円形のタッチセンシティブエリアを含む。この円形のエリアは、ハーモニーパッドのための入力媒体として用いることができる。さらに、合計ベクトルに基づいて操作する和声分析機能および/または和声分析装置によってアイポッド(iPod(登録商標))を拡張することは、可能である。この機能は、特定の時点で存在するキーおよび開始角度および開口角度を分析し、さらにアイポッド(iPod(登録商標))に対応する円セグメントを照らす。それに加えて、任意に、アイポッド(iPod(登録商標))は、聡明な子供がファンシーな伴奏調和を有する彼らの音楽を強調することができるように、サウンドジェネレータをさらに備えていてもよい。この機能はマッチする音楽を要求することができることに留意すべきである。
本発明のさらなる実施形態は、いわゆるハーモニーブザー(HarmonyBuzzer)を表す。ソニー(登録商標)は、ブザーズ(buzzers)と呼ばれるクイズゲームに特有である入力装置を提供する。本発明の実施形態は、現在、図27に示される操作装置900および/または子供用の対応する玩具および楽器に類似する対称性モデルの形式で配列される操作エレメントを含むいわゆるハーモニーブザーであり、任意のピッチ選択カウンタ935は、図27において実装される必要はない。ハーモニーブザーは、学習ソフトウェアとともに販売するために学習ソフトウェアとともに製造され、数人の子供が一緒に音楽理論を学ぶとともに聴覚訓練を行うことを可能にし、音楽を演奏する場合、他の動作を行うことを可能にする。ハーモニーブザーは、問題に答えるための入力楽器および/または楽器として役立つ。操作エレメントの配列が音楽理論に関して重要性を有することは、ハーモニーパッドの利点である。これによって、子供がよりよく学んだものを取り入れて記憶する助けになるさらなる「チャネル」が作られる。
本発明のさらなる実施形態は、音声データを分析するための装置または音符信号を生成するための本発明の装置が、サラウンドサウンドまたはサラウンドサウンドエクスペリエンスおよび他のサウンドパラメータにリンクすることを可能にするために、空間サウンド/サラウンドサウンドジェネレータに結合されるというシステムを示す。対称性モデルおよび3度圏によって、例えば、選択された空間セクションおよび/または入力角度および/または入力角度範囲および合計ベクトルに基づく分析信号の形式のように、トーン情報が非常に効果的に幾何学的に表される。今日の再生システムおよび/またはサラウンドサウンドシステムは、特定の空間位置で音を再生することを可能にする。音符信号を生成するための装置の空間サウンドシステムへの組合せの場合、例えば、現在選択された円セグメントの(開始)角度、開口角度および/または半径を、空間エリア等において音の方向、拡散、広がりのような空間パラメータに送ることおよび/または対応する割当てを実行することのさらなる可能性がある。同様に、音声データを分析するための本発明の装置の空間サウンドシステムへの組合せの場合、分析信号に基づいて、すなわち特に合計ベクトルの角度および長さに関して分析信号の範囲内に含まれる情報に基づいて、空間サウンドシステムのパラメータに対応する割当てを実行することは、可能である。それに加えて、例えばADSRエンベロープ(ADSR=アタック、ディケイ、サステイン、リリース)によって、それらのパラメータを周波数依存伝達機能または時間経過に送ることが可能であり、ひいては、調和、音カラーおよび/または音位置を互いにリンクすることが可能である。
ピッチクラスを示す出力信号を出力するための本発明の装置のさらなる実施形態は、例えば、スクリーン、ディスプレイ(LCDディスプレイ)、照明によって光学的に強調することができる出力エリアを有する出力フィールド、および他のディスプレイ装置を表す。これらのディスプレイの表面は、対称性モデルの場合に図26および図27に示される例のように、異なる形状に実装することができる。したがって、(例えば図26の3度圏835のような)3度圏の範囲内の図解を用いることができる。実施に関する詳細は、用途の分野に強く依存する。このように、すでに記載されているディスクジョッキーツール、ハーモニーパッド、乳幼児用の楽器および他のすでに記載されている実施形態は別として、室内装飾としての応用も、例えば壁掛け可能なLCDディスプレイまたはTFTディスプレイ(TFT=薄膜トランジスタ)の形式で可能である。また、手で保持することができるより小さい実施は、例えば、音楽の演奏されたピッチの速い検出を、絶対音感を有しない人々にとって可能にさせる。
状況によっては、手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の方法またはピッチクラスを示す出力信号を出力するための方法は、ハードウェアまたはソフトウェアで実施することができる。この実施は、手動入力に応じて音符信号を生成するための本発明の方法またはピッチクラスを示す出力信号を出力するための方法が実行されるように、プログラム可能なコンピュータシステムと協働する、電子的に読み取り可能な制御信号を有する、デジタル記憶媒体、特に、フロッピー(登録商標)ディスク、CDまたはDVD上で実行することができる。そのため、本発明は、一般に、コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行される場合に、本発明の方法を実行するための機械で読み取り可能なキャリアに記憶されたプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品にある。換言すれば、本発明は、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行される場合に、その方法を実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムとして実現することができる。