JP5028392B2 - 巻線接続制御装置及び磁石式発電機 - Google Patents
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Description
例えば、界磁に永久磁石を使用した磁石式発電機(三相同期発電機)の場合、スロット数や巻線数ターンの設計値、磁石寸法等により出力電圧電流が決められるが、従来、設定された所望の電圧仕様に基づいたスロット数や巻線数ターンを有する電機子コアが製造されることが行われていた。
すなわち、磁石式発電機においては、必要とする出力電圧特性により、それぞれ対応した電機子コア仕様と同じく界磁マグネット仕様を用意しなければならなかった。これは、電機子巻線と界磁側マグネットの仕様が一種類で可変することができないからである。そのため、磁石式発電機における種々の出力電圧仕様に対して、磁石発電機の巻線及びマグネット配置の仕様が多種となり、多種の在庫及び金型・製造設備治具等を用意しなければならず、量産効果を出しにくいという現象が生じていた。
また、三相電機子巻線について、各電機子巻線に中間タップを設ける構造が特許文献2に記載されている。
巻線部は、スロット数に対応する複数の突極が配されたコアの前記各突極に巻回された巻線に対して、スロット毎に前記巻線両端に設けた接続端子と、前記接続端子同士の短絡・解放を行う複数のスイッチング素子から構成されるスイッチング素子群とを設け、前記接続端子間の短絡・解放の切替により複数種の巻線回路を構成可能とするものである。
回路選択制御部は、前記巻線部における前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで複数種の巻線回路を選択するものである。
そして、前記回路選択制御部は、複数の突極に対応する複数巻線を1組としそれぞれU相巻線,V相巻線線,W相巻線を備えた三相回路を2個形成可能とし、前記2個の三相回路の各相における各巻線の一端同士、他端同士をそれぞれ各双方向スイッチング素子(Q1〜Q6,Q7〜Q12,Q15〜Q20,Q21〜Q26,Q29〜Q34,Q35〜Q40)で接続し、前記2個の三相回路の各相が並列接続するように巻線間を双方向スイッチング素子(Q13,Q14,Q27,Q28,Q41,Q42)で接続し、前記2個の三相回路の各相における隣接する各巻線の端部同士を双方向スイッチング素子(Q43〜Q48,Q50〜55,Q57〜62)で接続し、前記2個の三相回路の各相が直列接続するように巻線間を双方向スイッチング素子(Q49,Q56,Q63)で接続するとともに、前記三相回路の各相における複数巻線について、並列接続された巻線群に対して直列接続された巻線群を接続可能とする双方向スイッチング素子(Q64〜Q69)を備えて成ることを特徴としている。
前記電機子巻線を構成する各コイルの両端に形成した接続端子と、前記接続端子同士の短絡・解放を行う複数のスイッチング素子から構成されるスイッチング素子群とを設け、前記接続端子間の短絡・解放の切替により複数種の電機子巻線回路を構成可能とする電機子巻線部と、
前記電機子巻線部における前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで複数種の電機子巻線回路を選択する回路選択制御部とを具備している。
そして、前記回路選択制御部は、複数の突極に対応する複数巻線を1組としそれぞれU相巻線,V相巻線線,W相巻線を備えた三相回路を2個形成可能とし、前記2個の三相回路の各相における各巻線の一端同士、他端同士をそれぞれ各双方向スイッチング素子(Q1〜Q6,Q7〜Q12,Q15〜Q20,Q21〜Q26,Q29〜Q34,Q35〜Q40)で接続し、前記2個の三相回路の各相が並列接続するように巻線間を双方向スイッチング素子(Q13,Q14,Q27,Q28,Q41,Q42)で接続し、前記2個の三相回路の各相における隣接する各巻線の端部同士を双方向スイッチング素子(Q43〜Q48,Q50〜55,Q57〜62)で接続し、前記2個の三相回路の各相が直列接続するように巻線間を双方向スイッチング素子(Q49,Q56,Q63)で接続するとともに、前記三相回路の各相における複数巻線について、並列接続された巻線群に対して直列接続された巻線群を接続可能とする双方向スイッチング素子を備えて成ることを特徴としている。
前記回路選択制御部は、各相電圧のゼロクロスを検知する切換タイミング検出回路を備える一方、前記発電機の駆動時における出力電圧又は負荷電流が上限閾値又は下限閾値に達しているどうかを検知し、前記ゼロクロスのタイミングで前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで巻線回路を切り替える
ことを特徴としている。
前記回路選択制御部は、手動による選択操作により、前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで複数種の電機子巻線回路の切替を行う各運転モードを選択する
ことを特徴としている。
前記電機子巻線回路は、標準電圧に対して1/4電圧が出力される1/4電圧出力巻線を有する一方、バッテリ電源を備え、前記回路選択制御部により前記1/4電圧が出力される電機子巻線回路を選択することで、前記バッテリ電源でダイレクト駆動する直流電動機として動作可能とする
ことを特徴としている。
すなわち、双方向スイッチング素子により巻線間を接続することで、三相回路の各相の複数巻線について並列接続された巻線群に対して直列接続された巻線群を接続可能とすることで、4種類のスター結線に切り換えることが可能となる。
そして、複数の出力電圧電流特性を有しているので、回転数が低下しても回路選択制御装置で電機子巻線回路を切り替えることで、定格出力電圧を確保することができる。
また、固定子電機子巻線を共通にしたまま、出力電圧仕様を複数通りに容易に切り換えることができるため、電機子巻線を備えたステータ構造体の量産がし易くなり、結果として発電機の製造コストの削減を図ることができる。
すなわち、双方向スイッチング素子により巻線間を接続することで、携帯型発電機において相電圧を高くするのに適したスター結線接続を得るに際して、三相回路の各相の複数巻線について並列接続された巻線群に対して直列接続された巻線群を接続可能とすることで、4種類のスター結線に切り換えることが可能となる。
本発明は、発電機や電動機の巻線接続制御装置に関するものであるが、以下、磁石式発電機に巻線接続制御装置を適用した例について、図1乃至図17を参照しながら説明する。
巻線接続制御装置は、巻線部101と、巻線部101における巻線の接続の仕方を制御することで巻線回路を選択するように動作する回路選択制御部300とにより構成されている。
ジェネレータコントロールユニット800と、回路接続選択部300,インバータユニット400,操作部500,モータドライブユニット600との間では制御信号の送受信が行われるように構成されている。
シリンダ201の吸気側にはガバナモータ205で回転するスロットルバルブ206を備えた吸気管207が接続され、排気側には三元触媒208が配置された排気管209が接続されている。排気管208には酸素量を検知するO2センサ210及び排気温度を検知する排気温センサ211が、シリンダ201にはシリンダ内の温度を検知する温度センサ212が、クランクケース203の側面には点火時期制御のためにクランクシャフトの回転角度を検知するBTDCセンサ213が、クランクケース203の底面にはエンジンオイルの量を検知するオイルレベルセンサ214がそれぞれ装着され、各種センサからの信号はCPUを有するジェネレータコントロールユニット800に入力され、シリンダ201上部に装着された点火プラグ220、シリンダ201の吸気側に装着されたインジェクタ230、ガバナモータ205、ソレノイドバルブ240、燃料タンク250内に設置された電磁ポンプ251に制御信号が出力され、電磁ポンプ251による燃料タンク250からの燃料供給量、スロットルバルブ206による空気供給量、インジェクタ230による燃料噴射量、点火プラグ220による点火タイミングの制御がそれぞれ行われるようになっている。
そして、電圧EDCが上限閾値や下限閾値に達した場合に(実際には、閾値の電圧ラインの領域に所定時間の間に入った回数を検知して判断する。具体的な制御方法については後述する)、ジェネレータコントロールユニット800を介して回路選択制御部300へ巻線切替許可信号が出力される。回路選択制御部300からの制御信号により巻線部101の電機子巻線回路(巻線接続)を切り替えて、発電機の駆動時において異なる出力電圧が得られるように構成されている。回路選択制御部300からの制御信号による巻線部101の電機子巻線回路の切替動作の詳細については後述する。
また、コントロール部(CPU)410により、整流回路401を構成する各サイリスタの両端に生じる電圧(例えばVd)がモニタされ、サイリスタの故障が生じてVd=0となった時に、これを検知して回路を遮断することが行われる。
前記したモード選択スイッチ502では、電機子巻線回路の自動切替を行う運転モード1、接続される負荷がある程度特定される場合における自動切替を行う運転モード2〜3、及び、最大出力電圧が得られる電機子巻線回路に固定する運転モードが手動切替により選択できるように構成されている。
図2は、アウタロータ型の磁石式発電機100におけるステータ構造体1の正面説明図である。図3及び図4は、磁石式発電機のステータ構造体1の側面説明図及び背面説明図である。また、図5及び図6は、ステータコアの展開図及び等価回路図である。
ステータコア10は、環状の基部と、この基部から放射状に突出形成された24個の突極とから構成される。ステータコア10は珪素鋼の薄板からコアプレートを打ち抜き成型し、これを複数重ねることで構成されている。
図2は、カプラ20をステータコア10に取り付け、このステータコア10の突極に合成樹脂等の絶縁材料からなるボビン12(図3)を介してステータ巻線5を巻回し、更に、各突極を巻回したステータ巻線5の端部(引き出し口)をカプラ20の所定位置に装着された導電性の各接続端子25に接続することでターミナルT1〜T48が構成された状態のステータ構造体1を示している。
各接続端子25は、各ターミナルT1〜T48に装着可能な形状の導電性の金属片(専用端子)で構成され、ステータ巻線5の端部を接続固定することで、各突極に対してその両端側にタップとしての接続端子が形成されている。
すなわち、図6の等価回路図に示すように、一方の三相回路を形成する側として、突極U11の両端にT1及びT2が、突極V11の両端にT3及びT4が、突極W11の両端にT5及びT6が、突極U12の両端にT7及びT8が、突極V12の両端にT9及びT10が、突極W12の両端にT11及びT12が、突極U13の両端にT3及びT14が、突極V13の両端にT15及びT16が、突極W13の両端にT17及びT18が、突極U14の両端にT19及びT20が、突極V14の両端にT21及びT22が、突極W14の両端にT23及びT24が、それぞれ形成されている。
また、他方の三相回路を形成する側として、突極U21の両端にT25及びT26が、突極V21の両端にT27及びT28が、突極W21の両端にT29及びT30が、突極U22の両端にT31及びT32が、突極V22の両端にT33及びT34が、突極W22の両端にT35及びT36が、突極U23の両端にT37及びT38が、突極V23の両端にT39及びT40が、突極W23の両端にT41及びT42が、突極U24の両端にT43及びT44が、突極V24の両端にT45及びT46が、突極W24の両端にT47及びT48が、それぞれ形成されている。
各接続端子同士は後述するスイッチング素子のオン・オフ制御により接続又は非接続が選択されるようになっている。
なお、主巻線の三相出力は、インバータユニット400(図1)で所定周波数の交流に変換され、操作部500のコンセント503に接続された負荷に提供される。
すなわち、図7に示すように、T1とT7との間にトライアックQ1が、T2とT8との間にトライアックQ2が、T7とT13との間にトライアックQ3が、T8とT14との間にトライアックQ4が、T13とT19との間にトライアックQ5が、T14とT20との間にトライアックQ6が、T25とT31との間にトライアックQ7が、T26とT32との間にトライアックQ8が、T31とT37との間にトライアックQ9が、T32とT38との間にトライアックQ10が、T37とT43との間にトライアックQ11が、T38とT44との間にトライアックQ12が、T1とT25との間にトライアックQ13が、T20とT44との間にトライアックQ14が、それぞれ接続されている。
また、T4とT9との間にトライアックQ50が、T10とT15との間にトライアックQ51が、T16とT21の間にトライアックQ52が、T28とT33との間にトライアックQ53が、T34とT39との間にトライアックQ54が、T40とT45との間にトライアックQ55が、T22とT27との間にトライアックQ56が、それぞれ接続されている。
また、T6とT11との間にトライアックQ57が、T12とT17との間にトライアックQ58が、T18とT23の間にトライアックQ59が、T30とT35との間にトライアックQ60が、T36とT41との間にトライアックQ61が、T42とT47との間にトライアックQ62が、T24とT29との間にトライアックQ63が、それぞれ接続されている。
上記のように接続することで、図8に示すようなU相、V相、W相に対して2組のスター結線が構成可能な回路を形成することができる。
そして、図7における複数のトライアックQの導通・非導通を回路選択制御部300からの制御信号により制御することで、接続箇所を変化させて複数種類の電機子巻線回路を得ることができる。
発電機の始動時に適した電機子巻線回路の第1の接続例について、図9及び図10により説明する。
図7の回路において、U相コイルを構成するため、トライアックQ1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6,Q7,Q8,Q9,Q10,Q11,Q12,Q13,Q14をオン(導通)状態とし、V相コイルを構成するため、トライアックQ15,Q16,Q17,Q18,Q19,Q20,Q21,Q22,Q23,Q24,Q25,Q26,Q27,Q28をオン(導通)状態とし、W相コイルを構成するため、トライアックQ29,Q30,Q31,Q32,Q33,Q34,Q35,Q36,Q37,Q38,Q39,Q40,Q41,Q42をオン(導通)状態とすれば(図9)、T1,T7,T13,T19,T25,T31,T37,T43が接続され、T3,T9,T15,T21,T27,T33,T39,T45が接続され、T5,T11,T17,T23,T29,T35,T41,T47が接続される一方、T2,T8,T14,T20,T26,T32,T38,T44,T4,T10,T16,T22,T28,T34,T40,T46,T6,T12,T18,T24,T30,T36,T42,T48が中性点端子(N)に接続される(図10)。
また、U相の出力端は、T1,T7,T13,T19,T25,T31,T37,T43を接続した部分となり、V相の出力端は、T3,T9,T15,T21,T27,T33,T39,T45を接続した部分となり、W相の出力端は、T5,T11,T17,T23,T29,T35,T41,T47を接続した部分となる(図10)。
第1の接続例によれば、各相において1個のコイルの両端が出力端となるので、後述する各相において4個のコイルが直列に接続されたコイル群の両端が出力端となる第2の接続例(標準電圧巻線)に比較して1/4程度の出力電圧が得られる。
図7の回路において、U相コイルを構成するため、トライアックQ13,Q14,Q43,Q44,Q45,Q46,Q47,Q48をオン(導通)状態とし、V相コイルを構成するため、トライアックQ27,Q28,Q50,Q51,Q52,Q53,Q54,Q55をオン(導通)状態とし、W相コイルを構成するため、トライアックQ41,Q42,Q57,Q58,Q59,Q60,Q61,Q62をオン(導通)状態とすれば(図10)、T1とT25,T20とT44,T2とT7,T8とT13,T14とT19,T26とT31,T32とT37,T38とT43が接続され、T3とT27,T22とT46,T4とT9,T10とT15,T16とT21,T28とT33,T34とT39,T40とT45が接続され、T5とT29,T24とT48,T6とT11,T12とT17,T18とT23,T30とT35,T36とT41,T42とT47が接続される一方、T20,T44,T22,T46,T24,T48が中性点端子(N)に接続される(図12)。
また、U相の出力端は、T1とT25を接続した部分となり、V相の出力端は、T3とT27を接続した部分となり、W相の出力端は、T5とT29を接続した部分となる(図12)。
図7の回路において、U相コイルを構成するため、トライアックQ43,Q45,Q46,Q47,Q48,Q49,Q64,Q65をオン(導通)状態とし、V相コイルを構成するため、トライアックQ50,Q52,Q53,Q54,Q55,Q56,Q66,Q67をオン(導通)状態とし、W相コイルを構成するため、トライアックQ57,Q59,Q60,Q61,Q62,Q63,Q68,Q69をオン(導通)状態とすれば(図13)、T2とT7,T14とT19,T26とT31,T32とT37,T38とT43,T20とT25,T1とT13,T8とT20が接続され、T4とT9,T16とT21,T28とT33,T34とT39,T40とT45,T22とT27,T3とT15,T10とT22が接続され、T6とT11,T18とT23,T30とT35,T36とT41,T42とT47,T24とT29,T5とT17,T12とT24が接続される一方、T44,T46,T48が中性点端子(N)に接続される(図14)。
また、U相の出力端は、T1とT13を接続した部分となり、V相の出力端は、T3とT15を接続した部分となり、W相の出力端は、T5とT17を接続した部分となる(図14)。
第3の接続例によれば、各相において4個のコイルが直列に接続されたコイル群に対して2個のコイルが接続された両端が出力端となるので、各相において4個のコイルが直列に接続されたコイル群の両端が出力端となる第2の接続例(標準電圧巻線)に比較して略1.5倍程度の出力電圧を得ることができる。
図7の回路において、U相コイルを構成するため、トライアックQ43,Q44,Q45,Q46,Q47,Q48,Q49をオン(導通)状態とし、V相コイルを構成するため、トライアックQ50,Q51,Q52,Q53,Q54,Q55,Q56をオン(導通)状態とし、W相コイルを構成するため、トライアックQ57,Q58,Q59,Q60,Q61,Q62,Q63をオン(導通)状態とすれば(図15)、T2とT7,T8とT13,T14とT19,T26とT31,T32とT37,T38とT43,T20とT25が接続され、T4とT9,T10とT15,T16とT21,T28とT33,T34とT39,T40とT45,T22とT27が接続され、T6とT11,T12とT17,T18とT23,T30とT35,T36とT41,T42とT47,T24とT29が接続される一方、T44,T46,T48が中性点端子(N)に接続される(図16)。
また、U相の出力端はT1となり、V相の出力端はT3となり、W相の出力端はT5となる(図16)。
第4の接続例によれば、各相において8個のコイルが直列に接続されたコイル群の両端が出力端となるので、各相において4個のコイルが直列に接続されたコイル群の両端が出力端となる第2の接続例(標準電圧巻線)に比較して略倍程度の出力電圧を得ることができる。
すなわち、回路選択制御部300には、図17に示すようなU,V相、W相のトライアックQ群の導通タイミングを制御するため、一般的に使用されている切替タイミング検出回路を備えて構成されている。切替タイミング検出回路は、各相電圧のゼロクロスを検知するU相検知、V相検知、W相検知を有して構成されるが各相の検知回路は同じ構成であるため、U相検知を例に説明する。
また、フォトダイオード320はモニタ用に設けたものであり、前記した操作部500のインジケーター506に対応している。
切替タイミング検出回路を有することで、ゼロクロス位置を検知して各相に対してのスイッチング素子のオン・オフ制御を行うので、スイッチング素子の切替時において三相交流駆動時における急激な電圧の印加を防止することができる。
以下、図18を参照して発電機の動作について説明する。
(1)操作部500における選択切替スイッチ501で「固定」を選択した場合、発電機における標準的な運転状況である図18におけるSTD電圧巻線(第2の接続例)の領域Bで発電機のエンジンが駆動(通常は3500rpmで運転)される。
(2)操作部500における選択切替スイッチ501で「可変」を選択した場合、可変選択時におけるモード選択スイッチ502により、電機子巻線回路の自動切替を行う運転モード1〜3、電機子巻線回路を2倍巻線電圧に固定して運転する運転モード4が選択できる。
この場合は、電機子巻線回路が、STD電圧巻線(第2の接続例)、1.5倍電圧巻線(第3の接続例)、2倍電圧巻線(第4の接続例)の間で自動的に運転が切り替わる。
エンジン回転数の範囲は、1500〜4000rpmとしている。
STD電圧巻線で立ち上げ、エンジン起動後は、領域Bで発電機が運転される。運転時においては、インバータユニット400において電圧EDC及び電流Idが常時監視され、5分間平均の負荷率が60%未満である場合には、電機子巻線回路を1.5倍電圧巻線(第3の接続例)に切り替えて運転する。5分間平均の負荷率が30%未満である場合には、電機子巻線回路を2倍電圧巻線(第4の接続例)に切り替えて運転する。
負荷率に変動があり増加傾向の場合は、5分間平均で下限閾値の電圧値(例えば下限電圧163V)の下方領域に5秒間5回入ったら、容量が増加したと考え一段低い電圧巻線に切り替える。
また、電圧値が上昇した場合、インバータユニット400におけるインバータ回路403のFETに過電圧がかかって破損しないように、低い出力電圧の電機子巻線回路に切り替えるための上限電圧が設定されている。
電機子巻線回路を切り替える閾値や回数はジェネレータコントロールユニット800のCPUを動作させるソフトウエアの処理で自由に設定することができる。
上記構成によれば、可変出力特性を活かすことで、定格回転回数を半分まで落としても、回路選択制御部で電機子回路をSTD電圧巻線から2倍電圧巻線に切り替えることで定格電圧出力を確保することできる。
また、電圧EDC及び電流Idを常時監視し、負荷の変動により電機子巻線回路を切り替えることで、エンジン回転数を低くして運転が可能となるので、燃費改善を行うことができる。
「b」モード選択スイッチ502により運転モード2(自動切替運転)を選択した場合
この場合も、電機子巻線回路が、STD電圧巻線(第2の接続例)、1.5倍電圧巻線(第3の接続例)、2倍電圧巻線(第4の接続例)の間で自動的に運転が切り替わるが、STD電圧巻線(第2の接続例)で立ち上げた後、すぐに1.5倍電圧巻線(第3の接続例)に切り替えて運転する。
エンジン回転数の範囲は、1670〜3000rpmとしている。
運転時においては、インバータユニット400において電圧EDC及び電流Idが常時監視され、5分間平均の負荷率が30%未満である場合には、電機子巻線回路を2倍電圧巻線(第4の接続例)に切り替えて運転する。
負荷率に変動があり増加傾向の場合は、5分間平均で下限閾値の電圧値(例えば下限電圧163V)の下方領域に5秒間5回入ったら、容量が増加したと考え2倍電圧巻線から1.5電圧巻線に切り替える。
過負荷が生じた場合、負荷断となり、インバータ回路403からの出力を停止させる。
この場合は、電機子巻線回路が、1.5倍電圧巻線(第3の接続例)、2倍電圧巻線(第4の接続例)の間で自動的に運転が切り替わる。
エンジン回転数の範囲は、1500〜2500rpmとしている。
1.5電圧巻線(第3の接続例)で立ち上げた後、すぐに2倍電圧巻線(第4の接続例)に切り替えて運転する。
運転時においては、インバータユニット400において電圧EDC及び電流Idが常時監視され、5分間平均の負荷率が30%未満である場合には、電機子巻線回路を2倍電圧巻線(第4の接続例)に切り替えて運転する。
負荷率に変動があり増加傾向の場合は、5分間平均で下限閾値の電圧値(例えば下限電圧163V)の下方領域に5秒間5回入ったら、容量が増加したと考え2倍電圧巻線から1.5電圧巻線に切り替える。
この場合は、電機子巻線回路が、2倍電圧巻線(第4の接続例)に固定して運転を行う。
エンジン回転数の範囲は、1500〜2000rpmとしている。
この場合、電機子巻線回路を1/4電圧巻線とすることで、駆動するための印加電圧(10V程度)を小さくした場合においても、始動に必要な回転数(500回転)を得ることができるので、昇圧回路を必要としないバッテリ電圧からの直接駆動で電動機として始動することができる。
エンジン回転確立後にはバッテリ電圧をオフとし、STD電圧巻線モードに切り替えて駆動する。
また、タップを設けることができる接続端子(専用端子)やカプラ構造であれば、その部分を除く電機子巻線を巻く部分を他の仕様にも使用できるので、他仕様が必要となった場合に接続端子とカプラの金型のみで他仕様の製造ができるので、最小の金型投資で済ませることが可能となる。
電動機として使用する場合には、スイッチング素子としてFETを使用することで、導通時のオン抵抗の軽減を図ることができる。
Claims (5)
- スロット数に対応する複数の突極が配されたコアの前記各突極に巻回された巻線に対して、スロット毎に前記巻線両端に設けた接続端子と、前記接続端子同士の短絡・解放を行う複数のスイッチング素子から構成されるスイッチング素子群とを設け、前記接続端子間の短絡・解放の切替により複数種の巻線回路を構成可能とする巻線部と、
前記巻線部における前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで複数種の巻線回路を選択する回路選択制御部と、
を具備し、
前記回路選択制御部は、
複数の突極に対応する複数巻線を1組としそれぞれU相巻線,V相巻線線,W相巻線を備えた三相回路を2個形成可能とし、
前記2個の三相回路の各相における各巻線の一端同士、他端同士をそれぞれ各双方向スイッチング素子で接続し、
前記2個の三相回路の各相が並列接続するように巻線間を双方向スイッチング素子で接続し、
前記2個の三相回路の各相における隣接する各巻線の端部同士を双方向スイッチング素子で接続し、
前記2個の三相回路の各相が直列接続するように巻線間を双方向スイッチング素子で接続するとともに
前記三相回路の各相における複数巻線について、並列接続された巻線群に対して直列接続された巻線群を接続可能とする双方向スイッチング素子を備えて成る
ことを特徴とする巻線接続制御装置。 - 電機子巻線と磁石を備えた磁石式発電機において、
前記電機子巻線を構成する各コイルの両端に形成した接続端子と、前記接続端子同士の短絡・解放を行う複数のスイッチング素子から構成されるスイッチング素子群とを設け、前記接続端子間の短絡・解放の切替により複数種の電機子巻線回路を構成可能とする電機子巻線部と、
前記電機子巻線部における前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで複数種の電機子巻線回路を選択する回路選択制御部と、
を具備し、
前記回路選択制御部は、
複数の突極に対応する複数巻線を1組としそれぞれU相巻線,V相巻線線,W相巻線を備えた三相回路を2個形成可能とし、
前記2個の三相回路の各相における各巻線の一端同士、他端同士をそれぞれ各双方向スイッチング素子で接続し、
前記2個の三相回路の各相が並列接続するように巻線間を双方向スイッチング素子で接続し、
前記2個の三相回路の各相における隣接する各巻線の端部同士を双方向スイッチング素子で接続し、
前記2個の三相回路の各相が直列接続するように巻線間を双方向スイッチング素子で接続するとともに、
前記三相回路の各相における複数巻線について、並列接続された巻線群に対して直列接続された巻線群を接続可能とする双方向スイッチング素子を備えて成る
ことを特徴とする磁石式発電機。 - 前記回路選択制御部は、各相電圧のゼロクロスを検知する切換タイミング検出回路を備える一方、前記発電機の駆動時における出力電圧又は負荷電流が上限閾値又は下限閾値に達しているどうかを検知し、前記ゼロクロスのタイミングで前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで電機子巻線回路を切り替える請求項2に記載の磁石式発電機。
- 前記回路選択制御部は、手動による選択操作により、前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで複数種の電機子巻線回路の切換を行う各運転モードを選択する請求項2に記載の磁石式発電機。
- 前記電機子巻線回路は、標準電圧に対して1/4電圧が出力される1/4電圧出力巻線を有する一方、
バッテリ電源を備え、前記回路選択制御部により前記1/4電圧が出力される電機子巻線回路を選択することで、前記バッテリ電源でダイレクト駆動する直流電動機として動作可能とした請求項2に記載の磁石式発電機。
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