JP5027911B2 - プログラム作成方法及び作成装置 - Google Patents
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Description
前記PLCには、設備ごとに制御内容が取り決められた制御プログラムが記憶され、PLCは、それら制御プログラムを予め決められた順番に実行させることにより複数の設備による一連の動作が実現されている。
また、PLC10が有する記憶装置(図示せず)には、前記各設備の動作を制御するための制御プログラムが記憶されている。前記制御プログラムは、特許文献1にも示されるように一般にラダーロジックと呼ばれるプログラミング言語により構築され、設備の所定動作ごとに用意されている。
次いで、スイッチ24から起動信号T2が入力されると、PLC10に記憶されたバルブ22aの制御プログラムによって、バルブ22aが開かれる(図14のバルブ信号T3)。これにより所定の動作1が実施される。
そして、前記バルブ信号T4が立ち上がると、タイマートランス20が、その制御プログラムによって稼働され、溶接ガン21によるスポット溶接が開始される(図14の信号T5)。ここで、PLC10においてスポット溶接回数がカウントされ、所定回数(例えば10回)に達すると、スイッチ24を介して完了信号T6がPLC10に入力される。
これにより動作2のバルブ22bが閉じられてバルブ信号T4が立ち下がり、それに伴い動作1のバルブ22aが閉じられ、バルブ信号T3が立ち下がる。
そして、ワークWが取り外され、図14に示すようにワークセット信号T1がオフ状態となる。
しかしながら、図13に示した構成にあっては、PLC10に制御される設備数が少ない単純な例を示しており、実際には、更に多数の設備がPLC10によって制御されるため、前後設備の動作との連携を考慮しながらのプログラム設計に膨大な作業量を要していた。
特に、前後の動作及び機能がそれぞれ異なる設備に対し、ラダーロジックを用いたプログラミング作業は、調整事項や確認事項が多く、ラダーロジックに習熟した設計者であっても容易ではないという課題があった。
尚、前記設備の動作ごとの制御プログラムをコンピュータが作成するステップにおいて、前記コンピュータは、前記パラメータシートに基づき読み出したライブラリの構成が、当該動作の入出力条件だけでなく、その前後のいずれかの動作の入出力条件を追加条件とする仕様の場合には、前記パラメータシートにおいて、当該設備動作の入出力条件の他、その前後の動作の入出力条件を参照し、前記読み出したライブラリに対し、前記パラメータシートに入力された当該設備動作の入出力条件と、前記追加条件に該当する前後動作の入出力条件とを入力し、制御プログラムを作成することが望ましい。
即ち、パラメータシートに入力された動作順に、パラメータシートに入力されたライブラリを読み出し、その入出力条件として、パラメータシートに入力された入出力条件を設定することにより、前後の各設備の動作を考慮した制御プログラムを容易に作成することができる。
このように、パラメータシートの作成において、前段設備の動作を考慮する必要のある入力条件については、前記タイムチャートに従って各設備を手動により稼働させ、プログラマブルロジックコントローラに接続された設備の入力端子から吸い上げることで容易に得ることができる。
尚、前記設備の動作ごとの制御プログラムをコンピュータが作成する手段は、前記パラメータシートに基づき読み出したライブラリの構成が、当該動作の入出力条件だけでなく、その前後のいずれかの動作の入出力条件を追加条件とする仕様の場合には、前記パラメータシートにおいて、当該設備動作の入出力条件の他、その前後の動作の入出力条件を参照し、前記読み出したライブラリに対し、前記パラメータシートに入力された当該設備動作の入出力条件と、前記追加条件に該当する前後動作の入出力条件とを入力し、制御プログラムを作成することが望ましい。
即ち、前記コンピュータにおいて、パラメータシートに入力された動作順に沿って、各設備の動作ごとにパラメータシートに入力されたライブラリを読み出し、その入出力条件として、パラメータシートに入力された入出力条件を設定することにより、前後の各設備の動作を考慮した制御プログラムを容易に作成することができる。
PLC2は、演算部を有するCPU2aと、各設備に対する制御プログラムを記憶するための記憶部2bとを備える。本実施の形態においては、PLC2に対し、設備としてタイマートランス20、ソレノイドバルブ22a、22b、リミットスイッチ23、起動/完了スイッチ24がそれぞれ接続され、各設備との間で制御信号がやり取りされる。
前記プログラム作成装置1のCPU1aは、記憶部1bに対しデータ読み出し可能、及び書き込み可能に接続されている。
また、このCPU1aは、接続されたPLC2の入出力ポートを介して、PLC2の記憶部2bに対しデータ読み出し可能、及び書き込み可能に接続されている。更に、CPU1aは、前記PLC2の入出力ポートを介して、PLC2に接続された前記各設備のポートアドレスを指定することにより、その入出力信号を読み取り可能となされている。
図9に示すライブラリL(WS)は、ワークWが所定位置にセットされる際にリミットスイッチ23からの入力信号に従い作動するラダーロジックによるプログラムである。また、図10及び図11に示すライブラリL(A)は、所定の動作1、2に係るソレノイドバルブ22a、22bの開動作を制御するためのラダーロジックのプログラムである。
例えば、図9における入力1、入力2が未入力の状態となされ、図10、図11における入力1、出力1、追加条件1、追加条件2が未入力の状態となされている。
従って、プログラム作成装置1において、選択され読み出されたライブラリLは、それぞれ入出力条件(要素番号)が入力されることにより、その設備動作に対応する制御プログラムCPとなる。
このパラメータシートPSは、パラメータとして、列(縦)方向に設備の動作順が入力可能となされ、行(横)方向に各設備の動作の制御プログラムの雛形となるライブラリ名と、そのライブラリLに設定する入出力条件(要素番号)とが入力可能となされている。
尚、以下の例では、図14に示したタイムチャートを要求仕様とし、それに基づきPLC2が用いる制御プログラムCPを作成するものとする。
具体的には、先ず、図14のタイムチャートに従って、列(縦)方向に設備の動作名を順番に入力する。この例の場合、1番目の動作として「ワークセット」と入力し、2番目の動作として「起動」と入力する。このようにして9番目の動作「ワークリセット」まで順に入力する。
尚、この出力条件(要素番号)は、次に動作する設備、及びそのアドレスを示している。
具体的に説明すると、例えば最初に、ワークWを所定位置にセットする作業を行うと共に、PLC2においてライブラリL(WS)を作動させる。ワークセット作業が完了すると、情報取得プログラムGPが実行されるプログラム作成装置1は、PLC2からワークセット作業に係る入力条件(要素番号)を吸い上げる(設備の入力端子に生じる信号を読み出す)。
そして、各設備に対する情報取得プログラムGPによる入力条件(要素番号)の吸い上げ、及びパラメータシートPSへの自動転記を各動作後に行う。これにより、図6のパラメータシートPSに示すように、起動動作の入力条件としてX020,X021が入力され、動作1の入力条件としてX202が入力される。
そして、各設備に対する入力条件(要素番号)の吸い上げ、及びパラメータシートPSへの自動転記を各動作後に行う。これにより、図7のパラメータシートPSに示すように、動作2の入力条件としてX204が入力され、溶接作業の入力条件としてX220、X221が入力される。
そして、各動作完了後において、情報取得プログラムGPによる入力条件(要素番号)の吸い上げ、及びパラメータシートPSへの自動転記を行う。これにより、図8のパラメータシートPSに示すように、動作2(戻)の入力条件としてX205が入力され、動作1(戻)の入力条件としてX203が入力される。更に、ワークリセット動作の入力条件としてX200、X201が入力される。
このプログラム生成プログラムPが実行されると、プログラム作成装置1は、図8に示す全パラメータ入力後のパラメータシートPSに基づき、設備の動作ごとに入力されたライブラリLを動作順に呼び出し(図3のステップS5)、その入出力条件(要素番号)を自動設定し(図3のステップS6)、各動作に対する制御プログラムCPを設備の動作順に生成する(図3のステップS7)。
また、前記ライブラリL(A)のプログラム構成にあっては、前段動作として、バルブ開のプログラム(ライブラリL(A))、或いはバルブ閉のプログラム(ライブラリL(B))が実行される場合には、本動作の入出力条件に加え、その前段動作の入力条件を追加条件1として設定する仕様となっている。更には、バルブ閉のプログラムの出力条件を追加条件2として設定し、バルブの閉制御がなされない限り、バルブ開状態を継続する仕様となっている。
プログラム作成装置1は、ライブラリL(A)に紐付けされた前記追加条件の要求仕様に基づき、前記追加条件1,2を設定する。即ち、パラメータシートPSを参照し、この動作1の前段動作としてバルブ開閉の動作がないことを検出し、追加条件1を未入力状態のままとする。また、パラメータシートPSを参照し、追加条件2として、動作1に係るバルブ閉の出力条件Y211を入力する。
更に、プログラム作成装置1は、パラメータシートPSにおいて、この動作2の前段動作として動作1に係るバルブ開のプログラムが作動することを検出し、図11に示す追加条件1として、前段動作の入力条件X202を入力する。また、パラメータシートPSを参照し、追加条件2として、動作2に係るバルブ閉の出力条件Y213を入力する。
そして、プログラム作成装置1において自動形成された制御プログラムCPは、PLC2の記憶部2bに書き込まれて保存され、PLC2において実行可能な状態となされる(図3のステップS9)。
即ち、プログラム作成装置1において、パラメータシートPSに入力された動作順に、パラメータシートPSに入力されたライブラリLを読み出し、その入出力条件(要素番号)として、パラメータシートPSに入力された入出力条件(要素番号)を設定することにより、前後の各設備の動作を考慮した制御プログラムを容易に作成することができる。
したがって、この出願の発明に係るプログラム作成方法及び作成装置によると、前記した発明の効果の欄に記載したとおりの独自の作用効果を得ることができる。
しかしながら、本発明にあっては、その入力手順に限定されるものではなく、一動作の動作名の入力に続いて、その動作に対応する複数の(或いは一つの)ライブラリLの中から一つを選択し、そのライブラリ名を入力するようにしてもよい。
1a CPU(コンピュータ)
1b 記憶部(記憶手段)
2 PLC(プログラマブルロジックコントローラ)
2a CPU
2b 記憶部
CP 制御プログラム
L ライブラリ
P プログラム作成プログラム
PS パラメータシート
Claims (5)
- 複数の設備を制御するプログラマブルロジックコントローラにより実行可能な制御プログラムをコンピュータが作成するプログラム作成方法であって、
前記設備ごとの汎用制御プログラムからなる複数のライブラリと、前記複数の設備の動作順、各設備の動作に対応するライブラリ名、及び前記設備の動作に要求される入出力条件がパラメータとして入力可能なパラメータシートとを記憶する記憶手段からデータ読み取り可能なコンピュータが、
前記パラメータシートに入力された設備の動作順に、前記記憶手段から前記パラメータシートに入力されたライブラリを読み出すステップと、
前記設備の動作ごとに、前記読み出したライブラリの入出力条件として、前記パラメータシートに入力された入出力条件を設定し、動作ごとの制御プログラムを作成するステップと、
前記パラメータシートに入力された設備の動作順に、前記動作ごとの制御プログラムを連結し、制御のメインプログラムを作成するステップとを実行することを特徴とするプログラム作成方法。 - 前記設備の動作ごとの制御プログラムをコンピュータが作成するステップにおいて、
前記コンピュータは、
前記パラメータシートに基づき読み出したライブラリの構成が、当該動作の入出力条件だけでなく、その前後のいずれかの動作の入出力条件を追加条件とする仕様の場合には、
前記パラメータシートにおいて、当該設備動作の入出力条件の他、その前後の動作の入出力条件を参照し、
前記読み出したライブラリに対し、前記パラメータシートに入力された当該設備動作の入出力条件と、前記追加条件に該当する前後動作の入出力条件とを入力し、制御プログラムを作成することを特徴とする請求項1に記載されたプログラム作成方法。 - 前記パラメータシートに入力された各設備に対する入力条件は、
要求仕様となるタイムチャートに従い前記パラメータシートに入力された設備の動作順に沿って、前記プログラマブルロジックコントローラに接続された設備の動作によって生じる信号を、前記コンピュータが、設備の入力端子から読み出し入力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたプログラム作成方法。 - プログラマブルロジックコントローラによって実行され、複数の設備を制御する制御プログラムをコンピュータが作成するプログラム作成装置であって、
前記設備ごとの汎用制御プログラムからなるライブラリと、前記複数の設備の動作順、各設備の動作に対応するライブラリ名、及び前記設備の動作に要求される入出力条件をパラメータとして入力可能なパラメータシートとを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶手段と、前記パラメータシートに基づいて前記制御プログラムを作成するコンピュータとを備え、
前記コンピュータは、
前記パラメータシートに入力された設備の動作順に、前記記憶手段から前記パラメータシートに入力されたライブラリを読み出す手段と、前記設備の動作ごとに、前記読み出したライブラリの入出力条件として、前記パラメータシートに入力された入出力条件を設定し、動作ごとの制御プログラムを作成する手段と、前記パラメータシートに入力された設備の動作順に、前記動作ごとの制御プログラムを連結し、制御のメインプログラムを作成する手段とを備えることを特徴とするプログラム作成装置。 - 前記設備の動作ごとの制御プログラムをコンピュータが作成する手段は、
前記パラメータシートに基づき読み出したライブラリの構成が、当該動作の入出力条件だけでなく、その前後のいずれかの動作の入出力条件を追加条件とする仕様の場合には、
前記パラメータシートにおいて、当該設備動作の入出力条件の他、その前後の動作の入出力条件を参照し、
前記読み出したライブラリに対し、前記パラメータシートに入力された当該設備動作の入出力条件と、前記追加条件に該当する前後動作の入出力条件とを入力し、制御プログラムを作成することを特徴とする請求項4に記載されたプログラム作成装置。
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