JP5026970B2 - 医療デバイスおよびそれを作製する方法 - Google Patents

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Description

(発明の分野)
本発明は、医療デバイス(例えば、体内補綴物(endoprosthese))、およびこのデバイスを作製する方法に関する。
(背景)
身体は、種々の通路、例えば、動脈、他の血管、および他の身体管腔を備える。これらの通路は、ときどき、閉塞されるかまたは弱くなる。例えば、この通路は、腫瘍によって閉塞され得るか、プラークによって制限され得るか、または動脈瘤によって弱くなり得る。これが生じる場合、通路は、医療用体内補綴物を用いて、再度開かれ得るか、または強化され得るか、あるいは置換され得る。体内補綴物は、代表的に、体内の管腔に配置される管状部材である。体内補綴物の例としては、ステント、ステント−移植片、およびカバー付きステントが挙げられる。
体内補綴物は、体内補綴物が所望の位置に輸送されるとき、コンパクトなまたは減少したサイズの形態で体内補綴物を支持するカテーテルによって、体内に送達され得る。その部位に達すると、体内補綴物は、例えば、拡張され、その結果、管腔の壁に接触し得る。
拡張機構は、体内補綴物を半径方向に拡張することを包含し得る。例えば、拡張機構は、バルーン拡張可能体内補綴物を有する、バルーンを有するカテーテルを備え得る。バルーンは、管腔壁と接して予め決められた位置で、膨張して変形し、拡張した体内補綴物を固定し得る。次いで、バルーンは、へこんで、カテーテルが引き抜かれ得る。
別の送達技術において、体内補綴物は、可逆的にコンパクトになり拡大し得る(例えば、弾性的または材料相転移による)弾性材料から形成される。体内への導入の間、体内補綴物は、コンパクトな状態で拘束される。所望の移植部位に達するとき、拘束具は、例えば、拘束デバイス(例えば、外側シース)を拘束し、体内補綴物をそれ自身の内部弾性回復力によって自己拡張させることによって、除去される。
通路を支持し、通路を開いて維持するために、体内補綴物は、ときどき、支柱またはワイヤに形成される、比較的強い材料(例えば、ステンレス鋼またはニチノール(ニッケル−チタン合金))から作製される。
1つの局面において、本発明は、1つ以上の生分解性材料を含む医療デバイス(例えば、体内補綴物)、およびこのデバイスを作製する方法を特徴とする。医療デバイスは、1つ以上の生分解性材料から形成される少なくとも1つの領域を含み得るか、または全体的に1つ以上の生分解性材料から形成され得る。医療デバイスの生分解性材料の分解は、制御され得る。例えば、いくつかの実施形態において、医療デバイスは、生分解性材料の分解を制御するために使用され得る、一種以上の高分子電解質を含み得る。特定の実施形態において、高分子電解質は、層の形態であり得る。この層は、例えば、水分子および/または特定のイオン(例えば、体液内)が生分解性材料と接触することを制限するかまたは妨げ得、それによって、生分解性材料の分解を遅延させ、そして/または遅らせる。いくつかの実施形態において、この層は、水分子および/またはイオンの移動を制限し得、そして/または水分子および/またはイオンが生分解性材料にアクセスしそして接触する速度を遅らせ得る。
別の局面において、本発明は、生分解性材料を含むほぼ管状の本体、およびほぼ管状の本体上の第1高分子電解質を備える医療デバイスを特徴とする。
さらなる局面において、本発明は、生分解性材料を含む基材、およびこの基材によって支持され、1つ以上の充填物を備える層を備える医療デバイスを特徴とする。
さらなる局面において、本発明は、医療デバイスを作製する方法を特徴とし、この方法は、生分解性材料を含むほぼ管状の本体上に第1層を形成する工程を包含する。第1の層は、高分子電解質を備える。
別の局面において、本発明は、医療デバイスを作製する方法を特徴とし、この方法は、生分解性材料を含む基材上に層を形成する工程を包含する。この層は、1つ以上の充填物を備える。
さらなる局面において、生体安定材料を含むほぼ管状の本体、およびこのほぼ管状の本体上の高分子電解質を含む医療デバイスを特徴とする。いくつかの実施形態において、医療デバイスは、非高分子電解質生分解性コーティングをさらに備え得る。
さらなる局面において、本発明は、生分解性材料を含むほぼ管状の本体、このほぼ管状の本体上の高分子電解質、および非高分子電解質生分解性コーティングを含む医療デバイスを特徴とする。
実施形態は、以下の特徴の1つ以上を含み得る。
高分子電解質は、生分解性であり得る。
いくつかの実施形態において、高分子電解質は、ポリ酸(例えば、ポリリン酸、ポリビニル硫酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニルホスホン酸、またはポリアクリル酸)であり得る。特定の実施形態において、高分子電解質は、ポリ塩基(例えば、ポリアリルアミン、ポリエチルイミン、ポリビニルアミン、またはポリビニルピリジン)であり得る。
いくつかの実施形態において、高分子電解質は、ポリカチオン(例えば、ポリ(アリルアミン)ポリカチオン、ポリエチレンイミンポリカチオン、ポリジアリルジメチルアンモニウムポリカチオン、プロタミンスルフェートポリカチオン、キトサンポリカチオン、ゼラチンポリカチオン、スペルミジンポリカチオン、ポリ(N−オクチル−4−ビニルピリジニウムヨージド)ポリカチオン、またはアルブミンポリカチオン)であり得る。特定の実施形態において、高分子電解質は、ポリアニオン(例えば、ポリ(スチレンスルホネート)ポリアニオン、ポリアクリル酸ポリアニオン、アルギン酸ナトリウムポリアニオン、ポリスチレンスルホネートポリアニオン、eudragitポリアニオン、ゼラチンポリアニオン、ヒアルロン酸ポリアニオン、カラゲナンポリアニオン、コンドロイチンスルフェートポリアニオン、またはカルボキシメチルセルロースポリアニオン)であり得る。
高分子電解質は、ポリマー、例えば、ヘパリン、タンパク質、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリアミド、ポリ−2−ヒドロキシ−ブチレート、ポリカプロラクトン、またはポリ(乳酸−co−グリコール酸)が挙げられ得る
層は、高分子電解質を含み得る。層は、生分解性または生体安定性であり得る。医療デバイスは、高分子電解質を含む第1層を有し得る。第1層は、ほぼ管状の本体によって支持され得る。いくつかの実施形態において、第1層は、ほぼ管状の本体と接触し得る。第1層は、多くて約500ナノメートル(例えば、多くて約300ナノメートル、多くて約100ナノメートル、多くて約50ナノメートル、多くて約10ナノメートル、多くて約5ナノメートル、多くて約1ナノメートル、多くて約0.5ナノメートル)および/または少なくとも約0.2ナノメートル(例えば、少なくとも約0.5ナノメートル、少なくとも約1ナノメートル、少なくとも約0.5ナノメートル、少なくとも約1ナノメートル、少なくとも約5ナノメートル、少なくとも約10ナノメートル、少なくとも約50メートル、少なくとも約100ナノメートル、少なくとも約300ナノメートル)の厚みを有し得る。いくつかの実施形態において、第1層は、その中に(例えば、第1層の壁に)少なくとも1つ(例えば、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個)開口部を有し得る。
医療デバイスは、ほぼ管状の本体によって支持され得る第2層をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、第2層は、第1層と接触し得る。第2層は、第1層の高分子電解質と同じであり得るかまたは異なり得る高分子電解質を含み得る。特定の実施形態において、医療デバイスの1つの層の高分子電解質は、正に荷電し得、医療デバイスの別の層(例えば、隣接層)の高分子電解質は、負に荷電し得る。
いくつかの実施形態において、医療デバイスは、複数の層(例えば、複数の第1層および複数の第2層)を含み得る。特定の実施形態において、少なくとも2つの第1層は、1つ以上の第2層によって互いに間隔を空けて配置され得る。
特定の実施形態において、医療デバイスは、ほぼ管状の本体上に第2の高分子電解質を含み得る。いくつかの実施形態において、第1の高分子電解質および第2の高分子電解質は、互いに(例えば、少なくとも1つの共有結合によって)架橋され得る。
特定の実施形態において、非高分子電解質生分解性コーティングは、高分子電解質の全てまたは一部を覆い得る。
いくつかの実施形態において、この方法は、第1層上に第2層を形成する工程を包含し得る。第2層は、高分子電解質を含み得る。特定の実施形態において、この方法は、第1層の高分子電解質を第2層の高分子電解質に(例えば、第1層および第2層に熱および/またはUV放射線を適用することによって)架橋する工程を包含し得る。特定の実施形態において、この方法は、複数の第1層および複数の第2層を形成する工程を包含し得る。
医療デバイスは、少なくとも10個の層(例えば、少なくとも20個の層、少なくとも50個の層、少なくとも100個の層、少なくとも200個の層)、および/または多くて300個の層(例えば、多くて200個の層、多くて100個の層、多くて50個の層、多くて200個の層)を含み得る。複数の層は、多くて1500ナノメートル(例えば、多くて1000ナノメートル、多くて500ナノメートル、多くて100ナノメートル、多くて50ナノメートル、多くて10ナノメートル)、および/または少なくとも5ナノメートル(例えば、少なくとも10ナノメートル、少なくとも50ナノメートル、少なくとも100ナノメートル、少なくとも500ナノメートル、少なくとも100ナノメートル)の全厚みを有し得る。いくつかの実施形態において、医療デバイスの一部は、医療デバイスの別の部分よりも多い数の層を含み得る。特定の実施形態において、医療デバイスの一部は、少なくとも10個の層(例えば、少なくとも20個の層、少なくとも30個の層、少なくとも40個の層)を含み得、そして/または医療デバイスの別の部分は、少なくとも20個の層(例えば、少なくとも30個の層、少なくとも40個の層、少なくとも50個の層)を含み得る。いくつかの実施形態において、医療デバイスの一部は、10個の層を含み得、一方、医療デバイスの別の部分は、20個の層を含み得る。
医療デバイスは、体内補綴物、カテーテル、グラフト、またはフィルターであり得る。生分解性材料は、金属、合金、および/または非金属であり得る。いくつかの実施形態において、生分解性材料は、アルカリ金属、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、鉄、亜鉛、アルミニウム、または合金(例えば、鉄合金、マグネシウム合金)であり得る。特定の実施形態において、生分解性材料は、1つの成分(例えば、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、亜鉛、ケイ素)、および別の異なる成分(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄、マンガン)を含み得る。いくつかの実施形態において、生分解性材料は、ポリマーであり得る。
実施形態は、以下の利点の1つ以上を含み得る。
特定の実施形態において、医療デバイスは、被験体の身体に永久的に残ることなく、被験体を一時的に処置するために使用され得る。例えば、いくつかの実施形態において、医療デバイスは、特定の時間(例えば、被験体の管腔を支持するため)使用され得、次いで、特定の時間の後、分解し得る。特定の実施形態において、医療デバイスが分解すると、医療デバイスが配置される領域(例えば、体腔)の磁気共鳴画像(MRI)視認性および/またはコンピュータートモグラフィー(CT)視認性が向上し得る。
医療デバイスが1つ以上の高分子電解質を含むいくつかの実施形態において、高分子電解質は、医療デバイスの生分解性材料の分解(例えば、腐食)を制御するために使用され得る。例えば、高分子電解質は、水分子および/または特定のイオンが生分解性材料にアクセスすることを制限し得るかまたは妨げ得る層の形態であり得る。特定の実施形態において、高分子電解質は、生分解性材料が永久的に(例えば、標的部位への医療デバイスの送達および/または展開の間)分解することを妨げ得る。
医療デバイスが1つ以上の高分子電解質層を含む特定の実施形態において、医療デバイスの異なる領域は、異なる数の高分子電解質層を含み得る。いくつかの実施形態においては、比較的多くの数の高分子電解質層を含む医療デバイスの領域の生分解性材料は、比較的少ない数の高分子電解質層を含む医療デバイスの領域の生分解性材料の後、および/またはよりゆっくり分解し始め得る。従って、医療デバイス上の高分子電解質層は、医療デバイスの異なる領域の生分解性材料の異なる分解速度を提供するために使用され得る。いくつかの実施形態において、体内補綴物は、体内補綴物の端部の一方または両方が体内補綴物の前で分解を開始し始める高分子電解質層の配置を含み得る。これは、分解の間に、2つ以上の片に破断して分かれる医療デバイスの可能性を制限し得る。
特定の実施形態において、体内補綴物は、互いに架橋される2つ以上の高分子電解質層を含み得る。架橋高分子電解質層は、例えば、体内補綴物内に生分解性材料を制限するために使用され得る。特定の実施形態において、生分解性材料のこの制限は、生分解性材料の1つ以上の片が、使用の間、体内補綴物から破壊して離れ、標的部位以外の位置に移動する可能性を制限し得る。
他の局面、特徴、および利点は、本明細書、図面、および特許請求の範囲にある。
図1は、生分解性材料を含む環状構造物21の形態であるステント20を示す。環状構造物21は、隣接するバンド間に延び、隣接するバンドを接続する複数のバンド22および複数のコネクタ24によって規定される。環状構造物21は、管腔23を有する。図2に示されるように、ステント20(示されるように、バンド22の一部)は、複数の第1荷電層27および複数の第2荷電層30を含む複数層構造物26と接触する。複数層構造物26は、(例えば、標的部位へのステント20の送達および/または使用の間)環状構造物21の分解を遅延させ得、そして/または遅らせ得る。
いくつかの実施形態において、層27および/または30は、1つ以上の高分子電解質を含み得る。例えば、層27は、荷電高分子電解質を含み得、そして層30は、層27内の荷電高分子電解質との荷電バランスを維持するために、反対に荷電した高分子電解質を含み得る。層27および/または層30のそれぞれは、1つのタイプの高分子電解質を含み得るか、または複数の異なるタイプの高分子電解質を含み得る。理論によって束縛されることを望まないが、層27および30中の高分子電解質アニオン/カチオンは、水分子および特定のイオン(例えば、塩素イオン、金属イオン)を結合し得、それによって、水分子およびイオンの移動を制限するかまたは妨げ、そして/または水分子およびイオンがステント20の管状構造21に接触することを制限するかまたは妨げる。
層27および30内の水分子およびイオンの移動、ならびに/あるいはステント20の管状構造21と水分子およびイオンとの間の接触の程度は、任意の多くの異なる因子に依存し得る。
例として、特定の実施形態において、層27および30中のアニオン/カチオン対間の静電引力が増加するので、水およびイオンを保持する結合の強さもまた増加し得る。結果として、層27および30内の水分子およびイオンの移動は、減少し得、そして/またはステント20の管状構造21は、水分子およびイオンとより接触しなくなり得る。高分子電解質層中のアニオン/カチオン対間の相対静電引力は、例えば、1つの高分子電解質層のゼータを測定し、次いで、第1高分子電解質層に形成される別の高分子電解質層のゼータ電位を測定することによって推定され得る。いくつかの実施形態において、隣接する高分子電解質層中のアニオン/カチオン対間の静電引力は、比較的高くあり得、例えば、アニオン高分子電解質層が、−40ミリボルト未満のゼータ電位を有し、カチオン性高分子電解質層は、40ミリボルトより大きいゼータ電位を有する。高分子電解質のゼータ電位は、レーザドップラー電気泳動(例えば、Brookhaven Instruments Corp.,Holtsville,NY製のZetaPALSシステムを使用する)を使用して測定され得る。
別の例として、いくつかの実施形態において、ステント20の周りの環境の温度が増加する場合、層27および30内の水分子およびイオンの移動が増加し、そして/またはステント20の管状構造21は、水分子およびイオンとより接触しなくなり得る。層27および/または30が生分解性であるいくつかの実施形態において、以下に記載されるように、増加した温度が、層27および/または30のより高い分解速度を生じ得、水分子およびイオンがステント20の管状構造21にアクセスすることが増加し得る。
さらなる例として、特定の実施形態において、ステント20の周りの環境のpHが増加する場合、層27および30内の水分子の移動が増加し得、そして/または水分子およびイオンとステント20の管状構造21との間の接触量は、増加し得る。ステント20の周りの環境のpHは、例えば、管状構造21内の生分解性材料が分解するときに、変化し得る。例えば、ステント20がマグネシウムを含むいくつかの実施形態において、マグネシウムの酸化は、ステント20の周りの環境のpHを増加させ得る。
高分子電解質は、荷電(例えば、イオン的に分離可能)基を有するポリマーである。高分子電解質におけるこれらの基の数は、イオン的に分離した形態(ポリイオンとも呼ばれる)にある場合、ポリマーが極性溶媒(水を含む)中に可溶であるように、大きくあり得る。分離可能基のタイプに依存して、高分子電解質は、ポリ酸またはポリ塩基として分類され得る。
分離した場合、ポリ酸は、高分子電解質アニオン(ポリアニオン)を形成し、プロトンが分離される。ポリ酸としては、無機物、有機物および生体ポリマーが挙げられる。ポリ酸の例としては、ポリリン酸、ポリビニル硫酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニルホスホン酸、およびポリアクリル酸が挙げられる。対応する塩(ポリ塩と呼ばれる)の例としては、ポリホスフェート、ポリビニルスルフェート、ポリビニルスルホネート、ポリビニルホスホネートおよびポリアクリレートが挙げられる。
ポリ塩基は、プロトンを受容し得る(例えば、酸との反応による)基を含み、塩が形成される。それらの骨格および/または側鎖基内の分離可能な基を有するポリ塩基の例としては、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミンおよびポリビニルピリジンが挙げられる。プロトンを受容することによって、ポリ塩基は、高分子電解質カチオン(ポリカチオン)を形成する。
いくつかの高分子電解質は、アニオン基およびカチオン基の両方を有するが、それにもかかわらず、正味で正または負の電荷を有する。このような高分子電解質の例は、ゼラチンである。アニオン基およびカチオン基の両方を有する高分子電解質が正味で正または負の荷電を有するか否かは、例えば、高分子電解質の周りの環境のpHに依存し得る。
いくつかの実施形態において、高分子電解質は、生体ポリマーに基づき得る。例としては、アルギン酸、gummi arabicurn、核酸、ペクチンおよびタンパク質、化学的に改変された生体ポリマー(例えば、カルボキシメチルセルロースおよびリジンスルホネート)、ならびに合成ポリマー(例えば、ポリメタクリル酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニルホスホン酸、およびポリエチレンイミン)が挙げられる。
高分子電解質は、直線状または分枝状であり得る。ステント20上の分枝状高分子電解質の使用は、高い程度の壁多孔性を有するあまりコンパクトでない高分子電解質多層を導き得る。いくつかの実施形態において、高分子電解質分子は、(例えば、アルデヒドを用いるアミノ基の架橋によって)個々の高分子電解質層内および/または個々の高分子電解質層間で架橋され得る。架橋は、高分子電解質層の安定性を向上し得る。
特定の実施形態において、高分子電解質は、両親媒性であり得る。例えば、高分子電解質は、部分的に高分子電解質特性を有する両親媒性のブロックまたはランダムコポリマーを含み得る。両親媒性高分子電解質は、例えば、極性分子に対する浸透性に影響するように使用され得る。いくつかの実施形態において、両親媒性高分子電解質を含む層は、極性分子に対して、両親媒性でない高分子電解質を含む層よりも、浸透性であり得る。
高分子電解質の他の例としては、低分子量高分子電解質(例えば、数百ドルトンの分子量を有する高分子電解質)から巨大分子高分子電解質(例えば、通常、数百万ドルトンの分子量を有する、合成起源または生物学的起源の高分子電解質)が挙げられる。
高分子電解質カチオン(ポリカチオン)の具体的な例としては、プロタミンスルフェートポリカチオン、ポリ(アリルアミン)ポリカチオン(例えば、ポリ(アリルアミン塩酸塩)(PAH))、ポリジアリルジメチルアンモニウムポリカチオン、ポリエチレンイミンポリカチオン、キトサンポリカチオン、ゼラチンポリカチオン、スペルミジンポリカチオン、およびアルブミンポリカチオンが挙げられる。
高分子電解質アニオン(ポリアニオン)の具体的な例としては、ポリ(スチレンスルホネート)ポリアニオン(例えば、ポリ(ナトリウムスチレンスルホネート)(PSS))、ポリアクリル酸ポリアニオン、ナトリウムアルギネートポリアニオン、eudragitポリアニオン、ゼラチンポリアニオン、ヒアルロン酸ポリアニオン、カラゲナンポリアニオン、コンドロイチンスルフェートポリアニオン、およびカルボキシメチルセルロースポリアニオンが挙げられる。
いくつかの実施形態において、生分解性高分子電解質は、層27および/または30において使用され得る。本明細書中で使用される場合、「生分解性材料」は、生分解性材料を含むデバイスが患者内の存在するように設計される期間にわたって、溶解、分解、吸収、腐食、侵食、再吸収および/または他の分解プロセスを受ける材料である。層27および/または30中の生分解性高分子電解質が分解する場合、これらは、ステント20の管状構造物に対してあまり保護を提供し得ない。結果として、管状構造物21は、分解し始めるかまたはより速い速度で分解し得る。
生分解性高分子電解質の例としては、ヘパリン、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリアミド、ポリ−2−ヒドロキシ−ブチレート(PHB)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)、プロタミンスルフェート、ポリアリルアミン、ポリジアリルジメチルアンモニウム種(例えば、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド)(PDADMA、Aldrich))、ポリエチレンイミン、キトサン、eudragit、ゼラチン、スペルミジン、アルブミン、ポリアクリル酸、アルギン酸ナトリウム、ポリ(スチレンスルホネート)(PSS,Scientific Polymer Products)、ヒアルロン酸、カラゲナン、コンドロイチンスルフェート、カルボキシメチルセルロース、ポリペプチド、タンパク質、DNA、およびポリ(N−オクチル−4−ビニルピリジニウムヨージド)(PNOVP)が挙げられる。高分子電解質は、例えば、Tarek R.Farhat and Joseph B.Schlenoff,「Corrosion Control Using Polyelectrolyte Multilayer」、Electrochemical and Solid State Letter,5(4)B13−B15(2002)に記載される。
いくつかの実施形態において、生分解性高分子電解質から形成される層は、少なくとも約1秒間(例えば、少なくとも約10秒間、少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約10分間、少なくとも約1時間、少なくとも約5時間、少なくとも約10時間、少なくとも約1日間、少なくとも約2日間、少なくとも約4日間、少なくとも約6日間)、ならびに/あるいは多くて約1週間(例えば、多くて約6日間、多くて約4日間、多くて約2日間、多くて約1日間、多くて約10時間、多くて約5時間、多くて約1時間、多くて約10分間、多くて約1分間、多くて約30秒間、多くて約10秒間)にわたって崩壊し得る。
特定の実施形態において、層中の生分解性高分子電解質は、別の層中の別の生分解性高分子電解質に(例えば、熱および/またはUV線を使用して)架橋され得る。いくつかの実施形態において、異なる層中の高分子電解質間の架橋は、高分子電解質の分解をそうでない場合よりも遅くし得る。特定の実施形態において、架橋高分子電解質を含む層は、少なくとも約1週間(例えば、少なくとも約2週間、少なくとも約3週間、少なくとも約4週間、少なくとも約6週間、少なくとも約8週間、少なくとも約10週間、少なくとも約12週間、少なくとも約14週間、少なくとも約16週間、少なくとも約18週間、少なくとも約20週間、少なくとも約22週間)、および/または多くて約24週間(例えば、多くて、約22週間、多くて約20週間、多くて約18週間、多くて約16週間、多くて約14週間、多くて約12週間、多くて約10週間、多くて約8週間、多くて約6週間、多くて約4週間、多くて約3週間、多くて約2週間)にわたって分解し得る。
生分解性高分子電解質が分解する場合、管状構造21の生分解性材料は、例えば、水によりされられるようになる。水に対するこの増加した曝露によって、管状構造物21が、分解し始めるかまたはより迅速に分解し得る。最終的に、管状構造物21は、全体的に分解し得る。
特定の実施形態において、生分解性高分子電解質は、ステント20の外側表面近くで使用され得、治療剤を、被験体に、高分子電解質層の分解速度に依存した速度で放出し得る。治療剤の例は、以下に記載される。
いくつかの実施形態において、層27および/または30は、ステント20の管状構造物21の生分解性材料よりも遅い速度で分解し得る生分解性高分子電解質を含み得る。管状構造物21が分解する場合、複数の片に分解し得る。層27および/または30が、管状構造物21の生分解性材料よりも遅い速度で分解する生分解性材料から形成されるので、層27および/または30の少なくともいくらかは、これらの片が身体の他の場所に移動することを制限するかまたは妨げ得、代わりに、片が体内の標的部位において分解し得る。
生分解性高分子電解質から形成される層が記載されているものの、いくつかの実施形態において、医療デバイスの異なる層中の高分子電解質は、互いに十分に架橋されて、層を生体安定性にし得る。本明細書中で使用される場合、「生体安定性材料」は、生体安定性材料を含むデバイスが患者内にあるように設計される期間にわたって、実質的な溶解、分解、腐食、再吸収および/または他の分解プロセスを受けない材料である。例えば、層27および30が互いに架橋され、多層構造26が生体安定性である場合、管状構造物21は、一定期間にわたって分解し得、一方多層構造26は、被験体の体内に残る。
例として、ジアゾニウムカチオンを含む高分子電解質層は、UV線または熱を使用して、スルホネート基またはアクリル酸基を含む高分子電解質に共有結合的に架橋され得る。別の例として、ジアゾ樹脂を含む高分子電解質は、ポリオキソメタレートを含む高分子電解質に架橋され得る。さらなる例として、1つの高分子電解質層中のアンモニウム基は、別の高分子電解質層中のカルボキシレート基に共有結合され得る。特定の実施形態において、ポリ(アリルアミン塩酸塩)(PAH)を含むポリ電解質層は、ポリ(アクリル酸)(PAA)を含む高分子電解質層に共有結合され得る。高分子電解質層の架橋は、例えば、Zhangら、Improving multilayer film endurance by photoinduced interaction between Dawson−type polyoxometalate and diazo resin」、Materials Chemistry and Physics 90(2005)、47−52、およびZhangら、「Ways for fabricating stable layer−by−layer self−assemblies:combined ionic self−assembly and post chemical reaction」、Colloids and Surfaces A:Physicochemical and Engineering Aspects 198−200(2002)、439−442に記載される。
いくつかの実施形態において、医療デバイス上の頂部高分子電解質層の1つ以上が架橋され得る。これは、例えば、身体内での医療デバイス上の高分子電解質層の溶解を制限し得るかまたは妨げ得る。例えば、ポリアリルアミン塩酸塩(PAH)およびポリアクリル酸(PAA)の多層は、複数の他の高分子電解質層上に堆積され得る。次いで、多層構造全体は、PAHのアンモニウム基およびPAAのカルボキシル基を架橋させてアミド結合を形成するために、窒素雰囲気下で約1時間130℃に加熱され得る。液体に対して不浸透性のナイロン様頂部フィルムが作製され得る。特定の実施形態において、この液体不浸透性頂部フィルムは、後に(例えば、エキシマーアブレーションを使用して)除去され得る。
いくつかの実施形態において、液体不浸透性層(例えば、頂部層)は、生分解性医療デバイス、例えば、生分解性ステント(例えば、生分解性腹部大動脈瘤(AAA)ステント)、または生分解性脈管グラフトで形成され得る。例として、特定の実施形態において、生分解性ステント(例えば、鉄またはマグネシウムから形成される生分解性ステント)は、特定の所望の特性を有し得る。例えば、マグネシウムは、比較的小さな質量減衰係数を有し、マグネシウムステントが配置される領域(例えば、体腔)のCT視認性は、比較的高くあり得る。従って、ステントが身体内で分解しないことが望ましくあり得る。液体不浸透性層は、ステントの分解を制限するかまたは妨げるために、ステント上に形成され得る。
多層構造26が生体安定性である特定の実施形態において、層27および30は、それらの中に1つ以上(例えば、2、3、4、5、10、15、20、25)の穴を有し得る。いくつかの実施形態において、1つ以上の穴は、レーザを使用して層に添加され得る。例えば、穴は、水および/またはイオンについて、管状構造物21に対する制限されたアクセスを提供し、それによって、管状構造物21が分解するのを助ける。上記考察のように、管状構造物21が分解する場合、多数の片に分解し得る。多層構造物26が生体安定性であるので、多層構造26は、身体内の他の場所へのこれらの片の移動を制限するかまたは妨げ得、代わりに、片が身体内の標的部位で分解する。特定の実施形態において、その層の少なくとも1つに1つ以上の穴を含む生体安定性多層構造物は、生分解性コーティングでコーティングされ得る。例えば、生分解性コーティングは、生分解性コーティングが実質的にまたは全体的に分解するまで、多層構造物の下にある構造物(例えば、管状構造物21)の腐食を制限するかまたは妨げるために使用され得る。
いくつかの実施形態において、高分子電解質層の1つ以上の領域は、別の高分子電解質層の1つ以上の領域に(例えば、高分子電解質層の特定の領域を選択的に照射することによって)架橋され得、一方高分子電解質層は、他の領域において互いに架橋されなくてもよい。
いくつかの実施形態において、医療デバイスは、デバイスの分解のさらなる調節を提供するために、架橋高分子電解質および生分解性高分子電解質の組み合わせを有する構造物(多層構造物)を備え得る。
特定の実施形態において、層27および/または30は、1つ以上のポリオキソメタレート(層に負電荷を提供するために使用され得るアニオン)を含み得る。いくつかの実施形態において、層27および/または30中のポリオキソメタレートの存在は、ステント20の管状構造物21の管腔23の材料のMRI視認性を向上し得る。特定の実施形態において、層27および/または30のポリオキソメタレートの存在は、ステント20の管状構造物21のX線視認性を向上させ得る。ポリオキソメタレートは、厳密には、原子レベルで不均一であり得る、ナノサイズの無機酸素クラスター(例えば、無機金属酸素クラスター)である。クラスターは、無限拡張格子構造(infinite,extended lattice structure)を有するナノサイズ粒子と対照的に、十分に規定された分子式を有する別個の分子単位である。異なるタイプの非酸素原子の数に依存して、ポリオキソメタレートは、イソポリアニオンまたはヘテロポリアニオンとして分類され得る。イソポリアニオンは、式[M−pによって記載され得る;ヘテロポリアニオンは、式[X−q(ここで、MおよびXは異なる金属である)によって記載され得る。金属の例としては、ガドリニウム、ジスプロシウム、モリブデン、タングステン、バナジウム、ニオブ、タンタル、コバルト、鉄、ルテニウム、チタン、ニッケル、クロム、白金、ジルコニウム、イリジウム、ケイ素、およびホウ素が挙げられる。いくつかの実施形態において、ポリオキソメタレートは、磁性、例えば、強磁性、反磁性(例えば、銅またはビスマスを含む)、常磁性、または超磁性(supermagnetic)である。ポリオキソメタレートの例としては、[Co(HO)(P3410−;[Co(HO)(P155616−;Keggin POMs(例えば[XM12403−/4−、ここで、Xは、PまたはSiであり得、そしてMはW、Mo、Fe、Mn、Cr、Ni、またはRuであり得る);Preyssler POMs(例えば、[M(HO)P3011014−/12−、ここで、Mは、NaまたはEuであり得る);Lindqvist POMs(例えば、[M192−;およびAnderson POMs(例えば、[XM24m−)が挙げられる。ポリオキソメタレートの他の例は、例えば、Casan−Pastorら,Frontiers in Bioscience 9,1759−1770,May 1,2004;Clemente−Leonら,Adv.Mater.2001,13,No.8,April 18,574−577;Liuら,Journal of Cluster Science,Vol.14,No.3,September 2003,405−419;Hu Changwenら,「Polyoxometalate−based Organic−inorganic Hybrid Materials」Chemical Journal on Internet,Vol.3,No.6,page 22(June 1,2001);Kurthら,Chem.Mater.,2000,12,2829−2831;およびthe entire issue of Chem.Rev.1998,98,1.に記載される。1つ以上の層27は、1つのタイプの分子磁性クラスターまたは異なるタイプのクラスターを含み得る。ポリオキソメタレートはまた、例えば、2004年11月10日に出願された、「Medical Devices and Methods of Making the Same」と題された米国特許出願番号10/985,242号に記載される。
層27は、層が静電気的に自己構築されるレイヤー−バイ−レイヤー(layer−by−layer)技術を使用して、層30を用いて構築され得る。レイヤー−バイ−レイヤー技術において、第1表面電荷を有する第1層は、下にある基材上に堆積され、続いて、第1層の表面電荷と反対の第2表面電荷を有する第2層が堆積される。このように、外側層上の電荷は、各連続する層の堆積において逆である。次いで、さらなる第1層および第2層は、基材上に交互に堆積されて、所定の厚みまたは標的の厚みまで多層構造物26を構築し得る。レイヤー−バイ−レイヤー技術によって、構造物26は、管状構造物21上に直接的に、そして/または管状構造物によって保持される、例えば可撓性スリーブ(例えば、ポリマースリーブ)上に、形成され得る。結果として、構造物26は、管状構造物21の分解を制御し得、一方ステント20は、可撓性のままであり、ステント20が移植される脈管に適合性である。
層27は、同じ厚みまたは異なる厚みを有し得る。いくつかの実施形態において、層の厚みは、層内に含まれる高分子電解質の分子量、および/または層中の他の材料(例えば、ナノ粒子)の存在に依存し得る。例えば、比較的低分子量の高分子電解質(例えば、低分子量のヘパリン(例えば、約1,000ドルトン〜約10,000ドルトンの分子量を有するヘパリン))を含む層は、比較的薄くあり得る。特定の実施形態において、層の厚みは、層の堆積の間の状態(例えば、塩濃度および/またはpH)に依存し得る。いくつかの実施形態において、個々の層27および/または個々の層30は、少なくとも約0.2ナノメートル(例えば、少なくとも約0.5ナノメートル、少なくとも約1ナノメートル、少なくとも約5ナノメートル、少なくとも約10ナノメートル、少なくとも約50ナノメートル、少なくとも約100ナノメートル、少なくとも約300ナノメートル)、および/または多くて約500ナノメートル(例えば、多くて約100ナノメートル、多くて約300ナノメートル、多くて約100ナノメートル、多くて約50ナノメートル、多くて約10ナノメートル、多くて約5ナノメートル、多くて約1ナノメートル、多くて約0.5ナノメートル)の厚みを有し得る。
上記されるように、ステント20の管状構造21は、生分解性材料(例えば、生分解性金属、生分解性合金、または生分解性非金属)から形成される。生分解性金属の例としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、鉄、亜鉛、アルミニウムが挙げられる。いくつかの実施形態において、生分解性金属は、焼結され得る。生分解性合金の例としては、アルカリ金属合金、アルカリ土類金属合金(例えば、マグネシウム合金)、鉄合金(例えば、鉄および7%までの炭素を含む合金)、亜鉛合金、およびアルミニウム合金が挙げられる。生分解性非金属の例としては、生分解性ポリマー(例えば、ポリイミノカルボネート、ポリカルボネート、ポリアリーレート(polyarylate)、ポリラクチド、またはポリグリコールエステル)が挙げられる。
特定の実施形態において、生分解性材料は、少なくとも1つの金属成分および少なくとも1つの非金属成分、または少なくとも2つの異なる金属成分を含み得る。いくつかの実施形態において、生分解性材料は、以下の少なくとも1つを含み得る:マンガン、コバルト、ニッケル、クロム、銅、カドミウム、鉛、スズ、トリウム、ジルコニウム、銀、金、パラジウム、白金、ルテニウム、ケイ素、カルシウム、リチウム、アルミニウム、亜鉛、鉄、炭素、および硫黄が挙げあられ得る。特定の実施形態において、生分解性材料は、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、亜鉛、またはケイ素、およびリチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄またはマンガン。
特定の実施形態において、1つ以上の生分解性材料から形成される医療デバイスは、1日当たり少なくとも約0.2ミクロン(例えば、1日当たり少なくとも約0.5ミクロン、1日当たり少なくとも約1ミクロン、1日当たり少なくとも約2ミクロン、1日当たり少なくとも約3ミクロン、1日当たり少なくとも約4ミクロン)および/または1日当たり多くて約5ミクロン(例えば、1日当たり多くて約4ミクロン、1日当たり多くて約3ミクロン、1日当たり多くて約2ミクロン、1日当たり多くて約1ミクロン、1日当たり多くて約0.5ミクロン)の速度で分解し得る。いくつかの実施形態において、1つ以上の生分解性材料から形成される医療デバイスは、少なくとも約5日(例えば、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約3週間、少なくとも約4週間、少なくとも約6週間、少なくとも約8週間、少なくとも約12週間、少なくとも約16週間、少なくとも約20週間、少なくとも約24週間、少なくとも約12ヶ月)の期間にわたって分解し得る。
生分解性材料は、例えば、Bolz、米国特許第6,287,332号;Heublein、米国特許出願番号2002/0004060 A1;Kohnら,米国特許第5,587,507号;およびKohnら,米国特許第6,475,477号に記載される。
図3を参照して、レイヤー−バイ−レイヤー技術を使用するステント20を作製する方法40の実施形態が、示される。方法40は、開始ステントを提供する工程(工程42)、およびレイヤー−バイ−レイヤー堆積のために開始ステントを前処理する工程(工程44)を含む。次に、高分子電解質を含む荷電層27は、開始ステント上に適用され得る(工程46)。次いで、高分子電解質を含む荷電層30は、先に適用された荷電層27に適用され得る(工程48)。次いで、工程46および48は、ステント20を形成するために、所望の厚みの多層構造物26を構築するために繰り返され得る。いくつかの実施形態において、以下に記載されるように、多層構造物26は、さらに、治療剤を含む1つ以上の層、放射線不透過性材料を含む1つ以上の層、および/または構造物26の機械的特性を向上し得る1つ以上の層を含み得る。これらのさらなる層は、任意の組み合わせで、層27および/または層30の間で適用され得る。レイヤー−バイ−レイヤー自己構築は、例えば、Liら,Journal of Cluster Science,Vol.14,No.3,September 2003,405−419;およびCarusoら,Langmuir 1998,14,3462−3465に記載される。
工程42に従って提供される開始ステントは、製造され得るか、または開始ステントは、市販で入手され得る。ステントを作製する方法は、例えば、Saunders、米国特許第5,780,807号、およびStinson,米国出願公開US 2004/0000046 A1に記載される。ステントはまた、例えば、Boston Scientific Corporationから入手可能である。
提供されるステントは、任意の生体適合性生分解性材料(例えば、ステント20の管状構造を参照して、上記の材料)から形成され得る。生体適合性材料は、例えば、バルーン拡張可能ステントにおける使用に適切であり得る。
ステントが提供された後、ステントは、前処理され得る(工程44)。例えば、ステントは、多層構造物26が形成され得る均一性に影響し得る表面夾雑物(例えば、オイル)を除去するために、洗浄され得る。ステントは、例えば、アセトン、H/HCl、HCl/HNO、HSO/KCr、H/NH、そして/またはNaOH/NaOClのような混合物中で洗浄され得る。ステントはまた、100℃で15分間、10−2M SDS/0.12N HClを含む溶液で前処理され得る。
次に、特定のステント材料は、固有に荷電され得、従って、それら自体でレイヤー−バイ−レイヤーアセンブリとなり、特定の実施形態(例えば、ステントが固有の正味の表面電荷を有さない実施形態)において、表面電荷がステントに提供され得る。例えば、コーティングされるステントが伝導性である場合、表面荷電は、ステントに電位を適用することによって提供され得る。一旦、第1電解質層がこの様式で適用されると、第1高分子電解質層の表面荷電と反対の第2表面荷電を有する第2高分子電解質層などが適用され得る。
別の例として、ステントは、ステントに正電荷を有する官能基(例えば、アミン、イミン、または他の塩基基)を共有結合することによって正の荷電を提供され得るか、またはステントに負の荷電を有する官能基(例えば、カルボキシル、ホスホン、リン酸、硫酸、スルホン酸、または他の官能基)を共有結合させることによって負に荷電を提供され得る。
さらなる例として、表面荷電は、ステントを荷電両親媒性物質に曝露することによって提供され得る。両親媒性物質は、親水性基および疎水性基を有する任意の物質を含み得る。いくつかの実施形態において、両親媒性物質は、ステント表面に正味の電荷を提供し得る少なくとも1つの荷電基を含み得る。このような実施形態において、両親媒性物質はまた、イオン両親媒性物質と呼ばれ得る。
特定の実施形態において、両親媒性高分子電解質は、イオン両親媒性物質として使用され得る。例えば、荷電基(親水性である)および疎水性基(例えば、ポリエチレンイミン(PEI)またはポリ(スチレンスルホネート)(PSS))を含む高分子電解質が使用され得る。カチオン界面活性およびアニオン界面活性剤はまた、いくつかの実施形態において、両親媒性物質として使用され得る。カチオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩(R)(ここで、Rは、有機ラジカルであり、Xは、カウンターアニオン(例えば、ハロゲニド)である)、例えば、ジドデシルジメチルアンモニウムブロミド(DDDAB)、アルキルトリメチルアンモニウムブロミド、例えば、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(HDTAB)、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド(DTMAB)、ミリスチルトリメチルアンモニウムブロミド(MTMAB)、またはパルミチルトリメチルアンモニウムブロミド、またはN−アルキルピリジニウム塩、または第3級アミン(RNH)、例えば、コレステリル−3β−N−(ジメチル−アミノエチル)−カルバメートまたはこれらの混合物が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、アルキルまたはオレフィンスルフェート(R−OSOM)、例えば、ドデシルスルフェート、例えば、ナトリウムドデシルスルフェート(SDS)、ラウリルスルフェート、例えば、ナトリウムラウリルスルフェート(SLS)、またはアルキルまたはオレフィンスルホネート(R−SOM)、例えば、ナトリウム−n−ドデシルベンゼンスルホネート、または脂肪酸(R−COOM)、例えば、ドデカン酸ナトリウム塩、またはリン酸またはコール酸またはフルオロ−有機物、例えば、リチウム−3−[2−ペルフルオロアルキル)エチルチオ]プロピオネートまたはこれらの混合物(Rは、有機ラジカルであり、そしてMは、カウンターカチオンである)が挙げられる。
従って、表面荷電は、第1荷電層としてステント表面に、カチオン(例えば、プロタミンスルフェート、ポリアリルアミン、ポリジアリルジメチルアンモニウム種、ポリエチレンイミン、キトサン、ゼラチン、スペルミジン、および/またはアルブミン)を吸収させることによって、またはアニオン(例えば、ポリアクリル酸、アルギン酸ナトリウム、ポリスチレンスルホネート、eudragit、ゼラチン(調製方法に依存して両方のカテゴリーに当てはまる両親媒性ポリマー)、ヒアルロン酸、カラゲナン、コンドロイチンスルフェート、および/またはカルボキシメチルセルロース)を吸収させることによって、ステント上に提供され得る。例として、ポリエチレンイミン(PEI、Aldrich,MW約25kD)は、第1コーティングを適用するために、約0.5g/Lの濃度で水に溶解され得る。いくつかの実施形態において、1つより多い表面荷電層は、ステントの完全な範囲を提供するために適用され得る。表面荷電層の適用は、例えば、「Multilayer on Solid Planar Substrates」,Multi− layer Thin Films,Sequential Assembly of Nanocomposite Materials,Wiley−VCH ISBN 3−527−30440−1,Chapter 14;および「Surface−Chemistry Technology for Microfluidics」,Hau,Winky L.W.ら,J.Micromech.Microeng.13(2003)272−278に記載される。
表面電荷を確立するための種は、種々の技術によって、ステントに適用され得る。技術の例としては、噴霧技術、浸積技術、ロールアンドブラシコーティング技術、機械的懸濁(例えば、エアサスペンション)を介するコーティングを含む技術、インクジェット技術、スピンコーティング技術、ウェブコーティング技術、マイクロスタンピング技術、およびこれらのプロセスの組み合わせが挙げられる。ポリジメチルシロキサン(PDMS)を使用するマイクロスタンピング技術は、例えば、Linら,「Micropattening proteins and cells on polylactic acid and poly(lactide−co−glycolide)」,Biomaterials 26(2005),3655−3662に記載される。浸積技術および噴霧技術(マスキング無し)は、例えば、これらの種をステント全体に適用するために使用され得る。ロールコーティング、ブラシコーティング、およびインクジェット印刷は、例えば、ステントの選択された部分のみに(例えば、パターンの形態で)これらの種を適用するために使用され得る。
一旦、予め選択された荷電がステント上に提供されると、ステントは、反対の荷電の材料の層でコーティングされ得る。層の各適用後、ステントは、過剰な材料を除くために洗浄され得る。多層構造物26は、例えば、正の高分子電解質で処理と負の高分子電解質での処理を交互にして、層27および30を構築する(工程46および48)ことによって、反対の荷電の材料を交互にして繰り返し処理により形成され得る。層27および30は、静電気レイヤー−バイ−レイヤー堆積によって自己構築し、このようにして、ステント上に多層構造物26を形成する。
いくつかの実施形態において、多層構造物26は、ナノ粒子を含み得る。ナノ粒子は、例えば、構造物の機械的特性(例えば、強度)を向上させ得る。ナノ粒子は、1000ナノメートル未満(例えば、100ナノメートル未満)の少なくとも1つの寸法(例えば、ナノプレートの厚み、ナノスフェア、ナノシリンダーおよびナノチューブの直径)を有し得る。ナノプレートは、1000ナノメートル未満の少なくとも1つの寸法を有し得る;ナノファイバーは、1000ナノメートル未満の少なくとも2つの直交する寸法(例えば、円柱形ナノファイバーの直径)を有し得る;そして他のナノ粒子は、1000ナノメートル未満の3つの直交する寸法(例えば、ナノスフェアの直径)を有し得る。
ナノ粒子の例としては、炭素、セラミックおよび金属ナノ粒子が挙げられ、これには、ナノプレート、ナノチューブ、およびナノスフェア、ならびに他のナノ粒子が挙げられる。ナノプレートの具体的な例としては、モンモリロナイト、ヘクトライト、ハイドロタルサイト、バーミキュライトおよびラポナイト(laponite)のような、粘土およびマイカ(必要に応じて、インターカレートおよび/または剥離され得る)を含む合成または天然フィロシリケートが挙げられる。ナノチューブおよびナノファイバーの具体的な例としては、一重壁および多重壁カーボンナノチューブ、例えば、フラーレンナノチューブ、気相成長カーボンファイバー、アルミナナノファイバー、酸化チタンナノファイバー、タングステンオキシドナノファイバー、タンタルオキシドナノファイバー、ジルコニウムオキシドナノファイバー、およびシリケートナノファイバー(例えば、アルミニウムシリケートナノファイバ)が挙げられる。ナノ粒子(例えば、1000ナノメートル未満の3つの直交する寸法を有するナノ粒子)の他の例としては、フラーレン(例えば、バッキーボール)、シリカナノ粒子、アルミニウムオキシドナノ粒子、チタンオキシドナノ粒子、タングステンオキシドナノ粒子、タンタルオキシドナノ粒子、ジルコニウムオキシドナノ粒子、デンドリマー、およびモノマーシリケート(例えば、多面体オリゴマーシルセキオキシラン(POSS))(種々の官能基化POSSおよびポリマー化POSSを含む)が挙げられる。カーボンナノチューブおよびカーボンナノファイバーは、0.5nm〜200nmの範囲の直径を有し得る。ナノ粒子のさらに他の例としては、Vrbanicら,Nanotechnology 15(2004)635−638;Remskarら,Science 292(2001)479;およびMihailovicら,Phys.Rev.Lett.90(2003)146401−1に記載される、MoおよびMoIのようなMo−S−Iファミリーの組成物が挙げられる。Mo(例えば、ドープされる場合)は、大きな常磁性感受性を示し得、これは、さらに、多層構造物の磁性遮蔽能力を向上し得る。
特定の実施形態において、高分子電解質層は、1つ以上のナノ粒子、例えば、磁性ナノ粒子(例えば、CoFe)および本明細書中に記載されるものを包むために使用され得る。ポリマー/磁性ナノ粒子システムは、例えば、Singら,Electrochimica Acta 49(2004)4605−4612に記載される。ポリマー/ナノ粒子は、例えば、構造物の機械的特性を向上させ得、そして/または磁性遮蔽効果を向上させ得る。
固有に荷電されていないナノ粒子に荷電を提供するために、種々の技術が使用され得る。例えば、表面荷電は、正味で正の荷電または負の荷電を有するナノ粒子(例えば、荷電両親媒性物質(例えば、両親媒性高分子電解質およびカチオン性およびアニオン性界面活性剤(上記)))に種を吸収させるかまたはそれ以外で取り付けることによって、提供され得る。ナノ粒子が十分に安定である場合、表面電荷は、ときどき高度に酸性の条件に曝露することによって確立され得る。例えば、カーボンナノ粒子(例えば、カーボンナノチューブ)は、強酸中において還流することによって部分的に酸化されて、ナノ粒子上に、カルボン酸基(負に荷電したカルボキシル基になるようにイオン化する)を形成し得る。表面荷電をナノ粒子上に確立することはまた、少なくとも一部、静電安定化効果に起因して、比較的安定かつ均一なナノ粒子の懸濁物を提供し得る。SWNTおよびポリマー材料の交互層を形成するためのレイヤー−バイ−レイヤーアセンブリはまた、例えば、Arif A.Mamedovら,「Molecular Design of Strong Singlewall Carbon Nanotube/Polyelectrolyte Multilayer Composites」,Nature Material,Vol.1,No.3,2002,191−194頁に記載されている。ナノ粒子は、正に荷電され得るかまたは負に荷電され得、そして両方のタイプのナノ粒子が、医療デバイスにおいて使用され得る。医療デバイスは、ナノ粒子の1つの組成物またはナノ粒子の異なる組成物を含み得る。
上に示されるように、いくつかの実施形態において、多層構造物26は、治療剤を含む1つ以上の層、放射線不透過性材料を含む1つ以上の層、および/または構造物26の機械的特性を向上し得る1つ以上の層をさらに含み得る。
例として、いくつかの実施形態において、医療デバイスは、1つ以上の治療剤を含む1つ以上の非高分子電解質層を含み得る。非高分子電解質層は、生分解性または生体安定性であり得る。非高分子電解質生分解性材料の例としては、ポリラクチド(PLA)、ポリグリコリド(PGA)、ポリ(ラクチド−co−グリコリド)(PLGA)、ポリ無水物、およびポリオルトエステルが挙げられる。例えば、ステントは、環状構造物およびこの環状構造物上に配置される高分子電解質から形成される多層構造物を含み得る。ステントは、さらに、1つ以上の非高分子電解質層をさらに含み得、これは、例えば、噴霧技術を使用してステントに添加され得る。非高分子電解質層は、多層構造物の頂部に、そして/または多層構造物の下に添加され得る。いくつかの実施形態において、ステントは、1つより多くの多層構造物を含み得、そして/または多層構造物の間に配置される1つ以上の非高分子電解質層を含み得る。いくつかの実施形態において、非高分子電解質層は、多層構造物において1つ以上の層よりも厚くあり得る。特定の実施形態において、非高分子電解質層は、ステントの環状構造物の表面に対して、高分子電解質層よりも良い接着を示し得る。
別の例として、1つ以上の治療剤は、多層構造物26上または多層構造物26内に配置され得、医療デバイスに、例えば、移植の際に薬物放出機能を与える。治療剤は、例えば、それ自体荷電分子であるので、または荷電分子に親密に関連するので、荷電され得る。荷電治療剤の例としては、イオン分離可能な基を含む低分子およびポリマー治療剤が挙げられる。治療剤が1つ以上の荷電基を有さないいくつかの実施形態において、それにもかかわらず、例えば、荷電種と非共有結合的会合によって、荷電を提供され得る。非共有結合的会合の例としては、水素結合、および親水性/親油性相互作用が挙げられる。例えば、治療剤は、イオン両親媒性物質と会合し得る。
荷電治療剤が使用される特定の実施形態において、荷電治療剤の1つ以上の層は、多層構造物26を組み立てる過程の間に堆積され得る。例えば、治療剤は、高分子電解質(例えば、治療剤がポリペプチドまたはポリヌクレオチドである場合)であり得、多層構造物26内に1つ以上の高分子電解質層を作製するために使用され得る。他の実施形態において、荷電治療剤は、高分子電解質層でない(例えば、荷電低分子薬物であり得る)が、荷電治療剤の1つ以上の層は、レイヤー−バイ−レイヤーアセンブリプロセスの間、同じ荷電(すなわち、正または負)の1つ以上の層で置換され得る。
なお他の実施形態において、治療剤は、荷電ナノカプセル内で提供され得、これは、例えば、本明細書中に記載されるものおよび「Localized Drug Delivery Using Drug−Loaded Nanocapsules」と題された同一人に譲渡された米国特許出願番号10/768,388のレイヤー−バイ−レイヤー技術を使用して、形成される。これらの実施形態において、荷電ナノカプセルの1つ以上の層は、レイヤー−バイ−レイヤーアセンブリプロセスの過程の間に堆積され得る。
なお他の実施形態において、多層構造物26は、その形成の後に治療剤を装填される。例えば、構造物26の多孔性、従って浸透性は、例えば、Antipov,A.A.ら, 「Polyelectrolyte Multilayer Capsule Permeability Control」,Colloids and Surfaces A.Physicocheinical and Engineering Aspects,198−200(2002)535−541頁に記載される、構造物に曝露されるpHを改変することによって改変され得る。
治療剤およびこの治療剤を組み込む方法の例は、2004年5月20日に出願された米国特許出願番号10/849,742;およびKunzら、米国特許第5,733,925号に記載される。治療剤のいつかの例としては、非遺伝治療剤、遺伝治療剤、遺伝治療愛を送達するためのベクター、細胞、および例えば、再狭窄を標的とする薬剤のような脈管処置レジメンのための候補物として同定された治療剤が挙げられる。
ステント20の放射線不透過性を向上させるために、放射線不透過性材料(例えば、金ナノ粒子)は、多層構造物26に組み込まれ得る。例として、金ナノ粒子は、例えば、「DNA Mediated Electrostatic Assembly of Gold Nanoparticles into Linear Arrays by a Simple Dropcoating Procedure」,Murali Sastrya and Ashavani Kumar,Applied Physics Letters,Vol.78,No.19,7 May 2001に記載されるように、ナノ粒子にリジンの外側層を適用することによって、正に荷電され得る。他の放射線不透過性材料としては、例えば、タンタル、白金、パラジウム、タングステン、イリジウム、およびそれらの合金が挙げられる。
レイヤー−バイ−レイヤーアセンブリは、選択された荷電基材(例えば、ステント)を正味の荷電を交互にする種を含む溶液または懸濁液(荷電磁性クラスター、荷電高分子電解質、ならびに必要に応じて荷電治療剤および/またはナノ粒子を含む溶液または懸濁液を含む)に曝露することによって実行され得る。これらの溶液および懸濁液内の荷電種の濃度(堆積される種のタイプに依存し得る)は、例えば、約0.01mg/ml〜約30mg/mlの範囲であり得る。これらの懸濁液および溶液のpHは、磁性クラスター、高分子電解質、ならびに任意の治療剤および/またはナノ粒子が荷電を維持するようであり得る。緩衝システムは、荷電を維持するために使用され得る。
荷電種を含む溶液および懸濁液(例えば、荷電治療剤および/または荷電ナノ粒子のような磁性クラスター、高分子電解質、または他の任意の荷電種の溶液/懸濁液)は、種々の技術を使用して、荷電基材表面に適用され得る。技術の例としては、噴霧技術、浸積技術、ロールアンドブラシコーティング技術、機械的懸濁(例えば、エアサスペンション)を介するコーティングを含む技術、インクジェット技術、スピンコーティング技術、ウェブコーティング技術、マイクロスタンピング技術、およびこれらのプロセスの組み合わせが挙げられる。層は、基材全体(例えば、ステント)を荷電種を含む溶液または懸濁液中に浸積することによって、または基材の半分を溶液または懸濁液中に浸積し、これをひっくり返し、基材の他の半分を溶液または懸濁液中に浸積してコーティングを完了させることによって、下にある基材上に適用され得る。いくつかの実施形態において、基材を、例えば、外層の荷電を維持するpHを有する洗浄溶液を使用して、各荷電種層の適用後にリンスされる。
本明細書中に記載される技術を使用して、交互する荷電の複数の層は、下にある基材上に適用され得る(1つ以上の荷電層27の適用および1つ以上の層30の適用を含む)。各層の数および/または多層構造物26の全体の厚みは、経験的に決定され得、例えば、層の組成および医療デバイスのタイプの関数であり得る。例えば、所定の医療デバイスについて、層の数、それらの配列および組成物、および/または多層構造物26の全体の厚みは、変更され得、多層構造物の有効性が試験され得る。有効な組み合わせが決定された後、同じ組み合わせが繰り返され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも10個の層(例えば、少なくとも20個の層、少なくとも30個の層、少なくとも50個の層、少なくとも100個の層、少なくとも200個の層)および/または多くて300個の層(例えば、多くて200個の層、多くて100個の層、多くて50個の層、多くて30個の層、多くて20個の層)は、基材上に適用され得る。多層構造物26の全体の厚みは、使用される材料(例えば、高分子電解質)の関数であり得る。いくつかの実施形態において、多層構造物26の全体の厚みは、少なくとも5ナノメートル(例えば、少なくとも10ナノメートル;少なくとも50ナノメートル;少なくとも100ナノメートル;少なくとも500ナノメートル;少なくとも1000ナノメートル;少なくとも1500ナノメートル;少なくとも2000ナノメートル;少なくとも5000ナノメートル;少なくとも10,000ナノメートル;少なくとも20,000ナノメートル;少なくとも30,000ナノメートル)および/または多くて40,000ナノメートル(例えば、多くて30,000ナノメートル;多くて20,000ナノメートル;多くて10,000ナノメートル;多くて5000ナノメートル;多くて2000ナノメートル;多くて1500ナノメートル;多くて1000ナノメートル;多くて500ナノメートル;多くて100ナノメートル)であり得る。
使用において、ステント20は、例えば、バルーンカテーテルまたは他のステント送達システムを使用して送達され、拡大され得る。カテーテルシステムは、例えば、Wang、米国特許第5,195,969号、およびHamlin、米国特許第5,270,086号に記載される。ステントおよびステント送達はまた、Boston Scientific Scimed,Maple Grove,MNから入手される、Radius(登録商標)またはSymbiot(登録商標)システムによって例示される。
ステント20は、任意の所望の形状およびサイズ(例えば、冠状ステント、大動脈ステント、食道ステント、神経学的ステント)であり得る。適用に依存して、ステント20は、例えば、1ミリメートル〜46ミリメートルの間の直径を有し得る。特定の実施形態において、冠状ステントは、約2ミリメートル〜約6ミリメートルの拡大直径を有し得る。いくつかの実施形態において、周辺ステントは、約4ミリメートル〜約24ミリメートルの拡大直径を有し得る。特定の実施形態において、胃腸ステントおよび/または泌尿器科ステントは、約6ミリメートル〜約30ミリメートルの拡大直径を有し得る。いくつかの実施形態において、神経学的ステントは、約1ミリメートル〜約12ミリメートルの拡大直径を有し得る。腹部大動脈瘤(AAA)ステントおよび胸部動脈瘤(TAA)ステントは、約20ミリメートル〜約46ミリメートルの直径を有し得る。ステント20は、バルーン拡大可能、自己拡大可能、または両方の組み合わせを有し得る(例えば、Andersenら、米国特許第5,366,504号)。
多くの実施形態が上に記載されているものの、本発明はこのように制限されない。
例として、特定の実施形態において、医療デバイスの一部は、医療デバイスの別の部分とは異なる数の層をそこに有し得る。例えば、図4は、複数のバンド122および隣接するバンドの間を延びてこれらを連結する複数のコネクタ124によって規定される生分解性管状構造物121の形態のステント120を示す。図5に示されるように、ステント120の一部(図示されるように、バンド122の一部)は、合計5個の生分解性層(3個の荷電層127および2個の荷電層130)を含む多層構造物126でコーティングされている。図6に示されるように、ステント120の別の部分(図示されるように、別のバンド122の部分)は、合計10個の生分解性層(5個の荷電層127および5個の荷電層130)を含む多層構造物150でコーティングされている。従って、使用の間、多層構造物126は、多層構造物150よりも迅速に分解する傾向がある。結果として、多層構造物126の下の管状構造物121の部分は、多層構造物150の下にある管状構造物121の部分よりも迅速に分解する傾向がある。
1部分に10個の層を含み、別の部分に10個の層を含む医療デバイスが示されているものの、他の実施形態が可能である。例えば、いくつかの実施形態において、医療デバイスの一部は、少なくとも10個の層(例えば、少なくとも20個の層、少なくとも30個の層、少なくとも40個の層)を含み得、医療デバイスの別の部分は、少なくとも20個の層(例えば、少なくとも30個の層、少なくとも40個の層、少なくとも50個の層)を有する多層構造物を含み得る。例えば、医療デバイスの一部は、10個の層を有する多層構造物を含み得、医療デバイスの別の部分は、40個の層を有する多層構造物を含み得る。特定の実施形態において、医療デバイスの一部の上の多層構造物は、医療デバイスの別の部分の多層構造物よりも5〜50個多い層(例えば、10〜30個多い層)を含み得る。
いくつかの実施形態において、医療デバイスの1つ以上の部分は、いずれの高分子電解質も含み得ないか、または全く層を含み得ない。
いくつかの実施形態において、異なる数の層を有する部分をその上に有するステントは、ステント一端(例えば、2/3)を浸積し、ステントを回転させ、そして別の材料においてステントの他端(例えば、2/3)を浸積し、そしてこのプロセスを複数回繰り返すことによって形成され得る。この結果は、ステンの中間部(例えば、ステントの中間の1/3)がステントいずれかの端部よりも多くの層を受けることとなる。特定の実施形態において、異なる数の層を有する部分をその上に有するステントは、他の技術(例えば、インクジェット技術、マイクロスタンピング、噴霧、ロールコーティング、またはブラシコーティング)によって形成され得る。
別の例として、全体が生分解性材料から形成される管状構造物が記載されており、いくつかの実施形態において、ステントの管状構造物は、1つ以上の生体安定性材料を、1つ以上の生分解性材料を含むことに加えて、含み得る。例えば、ステントの管状構造物は、生体安定性領域および生分解性領域を含み得、この生分解性領域は、ステントが標的部位に送達された特定の時間の後に、生分解するように設計される。特定の実施形態において、生分解性領域の分解は、ステントのMRI適合性を向上し得る。1つ以上の高分子電解質は、ステントの生分解性領域の1つ以上の分解を制御するために、使用され得る(上記されるとおり)。高分子電解質は、ステントの生分解性領域および/または生体安定性領域の上に層の形態であり得る。生体安定性材料の例としては、ニチノール(例えば、55%ニッケル、45%チタン)およびステンレス鋼が挙げられる。生体適合性材料の具体的な例は、例えば、Weberら,米国特許出願公開番号US 2004/0230290 A1(2004年11月18日公開);Craigら,米国特許出願公開番号US 2003/0018380 Al(2003年1月23日公開);Craigら,米国特許出願公開番号US 2002/0144757 Al(2002年10月10日公開);およびCraigら,米国特許出願公開番号US 2003/0077200 Al(2003年4月24日公開)に記載される。生体安定性領域および生分解性領域を含むステントは、例えば、「Medical Devices and Methods of Making the Same」と題された2004年12月3日に出願された米国特許出願番号11/004,009に記載される。
さらなる例として、いくつかの実施形態において、ステントは、1つ以上の生体安定性材料(例えば、ニチノール)から形成される管状構造物を含み得、生分解性材料を含まない。
さらなる例として、特定の実施形態において、多層構造物は、異なる材料(例えば、異なる高分子電解質)から形成される少なくとも2つの正に荷電された層、および/または異なる材料(例えば、異なる高分子電解質)から形成される少なくとも2つの負に荷電された層を含み得る。
さらなる例として、いくつかの実施形態において、医療デバイスの1つの部分は、多層構造物でコーティングされ得、医療デバイスの別の部分は、その上に任意のコーティングを含まないか、またはただ1つの層でコーティングされ得る。
別の例として、いくつかの実施形態において、多層構造物(例えば、多層構造物26)は、基材上に形成され得、基材から除去され得、引き続いて、医療デバイスに適用され得る(例えば、接着剤を用いて)。基材は、それを破壊することによって(例えば、融解、昇華、燃焼、および/または溶解によって)、フリーな多層構造物26へと除去され得る。例えば、歯科用ワックス(例えば、MDL Dental Products,Inc.,Seattle,WA,USAから入手可能なもの)またはポリビニルアルコール(PVOH)から形成された除去可能な基材が使用され得る。これらの材料は、それぞれ、中程度の高温(例えば、60℃)で融解され得、熱水中に溶解し得る。除去可能な基材を使用する他の方法は、Sukhorukovら,「Comparative Analysis of Hollow and Filled Polyelectrolyte Microcapsules Templated on Melamine Formaldehyde and Carbonate Cores,Macromol.」,Chem.Phys.,205,2004,530−535頁;および米国特許出願番号10/849,742に記載される。
さらなる例として、1つ以上の強化補助物は、その機械的特性を向上させるために、多層構造物(例えば、多層構造物26)に隣接しておよび/またはその中に提供され得る。例えば、1つ以上の強化補助物は、基材に適用され得、続いて、一連の高分子電解質が適用され得る。別の例として、第1のシリーズの高分子電解質層が提供され得、続いて、1つ以上の強化補助物が適用され得、続いて、第2のシリーズの高分子電解質層が提供され得る。強化補助物の例としては、金属繊維メッシュ、金属繊維編み物(braid)、金属繊維巻物、混合繊維(例えば、金属繊維、炭素繊維、高密度ポリエチレン繊維、液体ポリマー結晶)などのような繊維強化部材が挙げられる。強化補助物は、多層構造物26上へのまたは多層構造物26内への強化補助物の組み込みを向上させるために表面荷電を備え得る。例えば、レイヤー−バイ−レイヤー技術は、強化補助物を包み、それによって、それらに荷電外側層を提供し、反対の荷電の隣接する層(例えば、高分子電解質層)と強化補助物との相互作用を向上させるために使用され得る。強化補助物の装填は、これらが伝導性ループまたはソレノイドを形成するように装填され得る。
別の例として、特定の実施形態において、ステント20のようなステントはまた、ステント移植片またはカバーされたステントの一部であり得る。他の実施形態において、ステント20のようなステントは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、伸張(extended)PTFE、ポリエチレン、ウレタン、またはポリプロピレンから作製された、生体適合性、非多孔性または半多孔性ポリマーを含み得、そして/またはこれらに接続され得る。
さらなる例として、いくつかの実施形態において、多層構造物(例えば、多層構造物26)は、他のタイプの医療デバイスに適用され得る。例えば、多層構造物26は、グラフト、フィルターワイヤ、バルブ、フィルター(例えば、大静脈フィルター)、遠位保護デバイス、ガイドワイヤ、および他の移植可能デバイスに適用され得る。いくつかの実施形態において、多層構造物(例えば、多層構造物26)は、カテーテル(例えば、バルーンカテーテルのような腎臓カテーテルまたは脈管カテーテル)に適用され得る。特定の実施形態において、多層構造物(例えば、多層構造物26)は、バルーンに適用され得る。いくつかの実施形態において、多層構造物(例えば、多層構造物26)は、コイル(例えば、動脈瘤コイル)に適用され得る。コイルは、例えば、Twyford,Jr.ら,米国特許第5,304,195号に記載される。
さらなる例として、特定の実施形態において、医療デバイス上の生分解性層(例えば、生分解性非高分子電解質層)は、1つ以上の他の層(例えば、1つ以上の高分子電解質および/または1つ以上の生分解性層)でコーティングされ得る。
本出願において参照される全ての刊行物、出願、参考文献および特許は、その全体が参考として本明細書中において援用される。
他の実施形態は、特許請求の範囲内である。
図1は、体内補綴物の実施形態の斜視図である。 図2は、線2−2に沿った、図1の体内補綴物の詳細な断面図である。 図3は、医療デバイスを作製する方法の実施形態のフローチャートである。 図4は、体内補綴物の実施形態の斜視図である。 図5は、線5−5に沿った、図4の体内補綴物の詳細な断面図である。 図6は、線6−6に沿った、図4の体内補綴物の詳細な断面図である。

Claims (37)

  1. 医療デバイスであって、以下:
    生分解性材料を含むほぼ管状の本体
    1高分子電解質を含む第1層であって、該第1層が、該ほぼ管状の本体によって支持される第1層、および
    第2高分子電解質を含む第2層であって、該第2層が、該ほぼ管状の本体によって支持される第2層、
    を含み、ここで、該第1高分子電解質および該第2高分子電解質が、層が生体安定性であるように共有結合によって互いに架橋されている、医療デバイス。
  2. 請求項1に記載の医療デバイスであって、該第1高分子電解質が、生分解性である、医療デバイス。
  3. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記第1高分子電解質がポリ酸を含む、医療デバイス。
  4. 請求項3に記載の医療デバイスであって、前記ポリ酸が、ポリリン酸、ポリビニル硫酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニルホスホン酸、およびポリアクリル酸からなる群より選択される、医療デバイス。
  5. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記第1高分子電解質がポリ塩基を含む、医療デバイス。
  6. 請求項5に記載の医療デバイスであって、前記ポリ塩基が、ポリアリルアミン、ポリエチルイミン、ポリビニルアミン、およびポリビニルピリジンを含む、医療デバイス。
  7. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記第1高分子電解質がポリカチオンを含む、医療デバイス。
  8. 請求項7に記載の医療デバイスであって、前記ポリカチオンが、ポリ(アリルアミン)ポリカチオン、ポリエチレンイミンポリカチオン、ポリジアリルジメチルアンモニウムポリカチオン、プロタミンスルフェートポリカチオン、キトサンポリカチオン、ゼラチンポリカチオン、スペルミジンポリカチオン、ポリ(N−オクチル−4−ビニルピリジニウムヨージド)ポリカチオン、およびアルブミンポリカチオンからなる群より選択される、医療デバイス。
  9. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記第1高分子電解質がポリアニオンを含む、医療デバイス。
  10. 請求項9に記載の医療デバイスであって、前記ポリアニオンが、ポリ(スチレンスルホネート)ポリアニオン、ポリアクリル酸ポリアニオン、アルギン酸ナトリウムポリアニオン、eudragitポリアニオン、ゼラチンポリアニオン、ヒアルロン酸ポリアニオン、カラゲナンポリアニオン、コンドロイチンスルフェートポリアニオン、およびカルボキシメチルセルロースポリアニオンからなる群より選択される、医療デバイス。
  11. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記第1高分子電解質が、ヘパリン、タンパク質、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリアミド、ポリ−2−ヒドロキシ−ブチレート、ポリカプロラクトン、およびポリ(乳酸−co−グリコール酸)からなる群より選択されるポリマーを含む、医療デバイス。
  12. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記生分解性材料が金属を含む、医療デバイス。
  13. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記生分解性材料が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉄、亜鉛、およびアルミニウムからなる群より選択される金属を含む、医療デバイス。
  14. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記生分解性材料が、鉄を含む、医療デバイス。
  15. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記生分解性材料がマグネシウムを含む、医療デバイス。
  16. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記生分解性材料が合金を含む、医療デバイス。
  17. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記生分解性材料が、鉄合金を含む、医療デバイス。
  18. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記生分解性材料が、マグネシウム合金を含む、医療デバイス。
  19. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記生分解性材料が、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、亜鉛、およびケイ素からなる群より選択される第1成分、およびリチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄、およびマンガンからなる群より選択される第2成分を含む、医療デバイス。
  20. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記生分解性材料が、非金属を含む、医療デバイス。
  21. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記生分解性材料が、ポリマーを含む、医療デバイス。
  22. 請求項に記載の医療デバイスであって、前記第1層が、多くて約500ナノメートルの厚みを有する、医療デバイス。
  23. 請求項22に記載の医療デバイスであって、前記第1層が、少なくとも約0.2ナノメートルの厚みを有する、医療デバイス。
  24. 請求項に記載の医療デバイスであって、前記第1層が、少なくとも1つの開口部を規定する、医療デバイス。
  25. 請求項に記載の医療デバイスであって、前記第1層が、前記ほぼ管状の本体と接触する、医療デバイス。
  26. 請求項に記載の医療デバイスであって、前記医療デバイスが、複数の第1層および複数の第2層を含む、医療デバイス。
  27. 請求項に記載の医療デバイスであって、前記第2高分子電解質が、前記第1高分子電解質とは異なる、医療デバイス。
  28. 請求項に記載の医療デバイスであって、前記第1高分子電解質が、正に荷電され、前記第2高分子電解質が、負に荷電されている、医療デバイス。
  29. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記医療デバイスが、複数の層を含む、医療デバイス。
  30. 請求項29に記載の医療デバイスであって、前記医療デバイスの第1部分が、該医療デバイスの第2部分よりも多くの数の層を含む、医療デバイス。
  31. 請求項30に記載の医療デバイスであって、前記第1部分が、少なくとも20個の層を含む、医療デバイス。
  32. 請求項31に記載の医療デバイスであって、前記第2部分が、少なくとも10個の層を含む、医療デバイス。
  33. 請求項29に記載の医療デバイスであって、前記複数の層が、多くて1500ナノメートルの合計の厚みを有する、医療デバイス。
  34. 請求項33に記載の医療デバイスであって、前記複数の層が、少なくとも5ナノメートルの合計の厚みを有する、医療デバイス。
  35. 請求項29に記載の医療デバイスであって、前記医療デバイスが、少なくとも10個の層を含む、医療デバイス。
  36. 請求項35に記載の医療デバイスであって、前記医療デバイスが、多くて300個の層を含む、医療デバイス。
  37. 請求項1に記載の医療デバイスであって、前記医療デバイスが、体内補綴物である、医療デバイス。
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