JP5026116B2 - プレスフレーム - Google Patents
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Description
クラウン101はプレスの頭に相当する部分で、クランク軸やギヤ類を納める部材である。通常は、左右の側方部材120,120とこれら側方部材を連結するための1個の中央部材110で構成されており、正面視で略逆U字状となる立体形状物である。
アプライト102は、クラウン101とベッド103の間にある柱状の部材である。
ベッド103は、下型を取付けたボルスタを固定する部材で、プレス全体を基礎上に安定して支持するものである。
また、プレスの高さが高くスライド起動停止時の振動が生じやすいので、大規模な振動対策を施さなければならない。しかも、プレスを設置する建屋も大形のものになるから、プレスの設置費用が高くつく。
第2発明のプレスフレームは、第1発明において、前記前方連結部材および前記後方連結部材は、前記左右一対のサイドフレームの上端との間に上下方向に沿った締結力が加えられて、該左右一対のサイドフレームの上端面に連結されていることを特徴とする。
第3発明のプレスフレームは、第1発明において、前記前方連結部材および前記後方連結部材は、前記ベッドと前記左右一対のサイドフレームとを連結するタイロッドの上方に配設されていることを特徴とする。
第4発明のプレスフレームは、第1発明において、前記連結部材と前記左右一対のサイドフレームの上端面との間は、位置決め部材で位置決めされていることを特徴とする。
第5発明のプレスフレームは、第1発明において、前記各サイドフレームは、下方のアプライト部と、その上方のエキセン軸支持部を一体に形成した部材であることを特徴とする。
第2発明によれば、連結部材と各サイドフレームとは、上下方向に沿った締結力が加えられて連結されている。すると、連結部材とサイドフレームとの組立て時において、サイドフレームに対して、両者間の距離を縮めるような力が加わらないから、サイドフレームの互いに対向する面間の寸法が変化することを防ぐことができる。
第3発明によれば、左右のタイロッド間を連結部材が連結するので、成形負荷が加わったときに、サイドフレームの変形が抑えられ、その結果としてタイロッドの変形を抑えることができる。しかも、タイロッドのネジ部に発生する曲げ応力を低減することができるから、装置の耐久性が向上し信頼性も向上させることができる。
第4発明によれば、連結部材と各サイドフレームの上面とが位置決め部材によって連結されるので、両サイドフレーム間の距離を所定の距離に保つことができる。しかも、連結位置が変位しないので、大きな負荷がかかってもフレームの変形を防止でき、製品の寸法精度を高く維持できる。
第5発明によれば、エキセン軸支持部を含むサイドフレームは、連結部材とは別体の柱状の部材であるから、クラウンのような凹凸がない。そして、エキセン軸を通すための穴を大きくしてもサイドフレームの大型化を抑えることができるので、嵩張ることなく輸送することができる。
図1は本発明の一実施形態に係るプレスフレームの縦断面図である。図2は同プレスフレームにおける図1のII−II線矢視図である。(A)同プレスフレームにおける頭部の平面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
このベッド3の上面には、左右一対のサイドフレーム2,2が立設されている。各サイドフレーム2は、下方のアプライト部21と、その上方のエキセン軸支持部22とを一体に形成した部材であり、全体的な形状は柱状である。前記アプライト部21は、従来のプレスフレームにおけるアップライト102(図4〜図5参照)に相当する部分であり、前後の柱状部分を含んでいる。前記エキセン軸支持部22は従来のプレスフレームにおけるクラウン側方部材120に相当する部分であるが、形状的には単純な柱状である点で相違している。
前方連結部材10Aは、前記左右のサイドフレーム2,2の上端部における前方部分の間に、その両端部が左右のサイドフレーム2,2の上端面上に位置するように配設されている。そして、前方連結部材10Aの両端部は、ベッド3と左右のサイドフレーム2,2とを連結するタイロッド4の上方に位置している。
後方連結部材10Bは、前記左右のサイドフレーム2,2の上端部における後方部分の間に、その両端部が左右のサイドフレーム2,2の上端面上に位置するように配設されている。そして、後方連結部材10Bの両端部は、ベッド3と左右のサイドフレーム2,2とを連結するタイロッド4の上方に位置している。
つまり、左右のサイドフレーム2,2は、その前端部および後端部が前後一対の連結部材10A,10Bによって連結されているから、両サイドフレーム2,2の結合強度を強くすることができる。
しかも、前後一対の連結部材10A,10Bは各サイドフレーム2,2の上端部における前方と後方に分散されて取付けられているから、スライドおよびコンロッドの上方空間が空くので、スライドやコンロッドのメンテナンス性が向上する。
具体的には、図3に示すように、前後一対の連結部材10A,10Bの両端部に、その下面からネジ孔10hが形成されており、ベッド3、サイドフレーム2を貫通する各タイロッド4の上端に形成されたネジ部4aが、ネジ孔10hに螺合されている。すると、プレスフレームをフレームを組み立てた状態では、前後一対の連結部材10A,10Bの両端部が各サイドフレーム2,2の上端面に押し付けられた状態となって、前後一対の連結部材10A,10Bを各サイドフレーム2,2の上端面に連結することができる。
そして、水平方向の力が加わらないので、タイロッド4の上端のネジ部4aに発生する曲げ応力も低減することができるから、装置の耐久性が向上し信頼性も向上させることができる。
例えば、図7に示すように、前後一対の連結部材10A,10Bにタイロッド4が貫通できる貫通孔10hを形成し、前後一対の連結部材10A,10Bをベッド3、サイドフレーム2とともにナット10bによって友締めするようにして連結してもよい。
すると、両サイドフレーム2,2をコンパクト化でき、両サイドフレーム2,2の寸法および重量を低減できるから、両サイドフレーム2,2の搬送性も向上させることができる。しかも、スライド起動停止時の振動が低減でき、振動対策費を抑えることができるし、プレスを設置する建屋も高さが低くてすむから、プレスの設置費用を低減できる。
さらになお、各サイドフレーム2,2の上方部分に設けられているエキセン軸支持部22には、エキセン軸を通し、そのジャーナル部を支持する穴5が形成されているが、この穴5は、プレスストロークが大きくなるほどその穴径が大きくなる。しかし、左右のサイドフレーム2は柱状の部材であって、従来のプレスフレームにおけるクラウンほど凹凸が大きくない。そして、エキセン軸を通すための穴5を大きくしてもサイドフレーム2の大型化を抑えることができるので、嵩張ることなく輸送することができる。
したがって、本実施形態のプレスフレームは、従来に比べて組立て工数を減らすことができ、その組立ても容易であるから、プレスの組立てを短時間で行うことができる。
そして、各連結部材10A,10Bと各サイドフレーム2,2の上端面との連結位置が変位しないので、組立後の位置ズレも防ぐことができるし、大きな負荷がかかってもフレームの変形を防止でき、製品の寸法精度を高く維持できる。
なお、位置決め部材はキー7に限られず、各連結部材10A,10Bと各サイドフレーム2,2の上端面とを正確にかつその連結位置が変化しないように位置決めできるのであれば、とくに限定されない。
3 ベッド
7 キー
10 連結部材
21 アプライト部
22 エキセン軸支持部
Claims (5)
- ベッドと、
該ベッドの上面に立設され、エキセン軸を挿通する孔が形成された左右一対のサイドフレームと、
前記左右一対のサイドフレームの上端面上に配設され、該左右一対のサイドフレームの上端部同士を連結する連結部材とからなり、
前記連結部材は、前記左右一対のサイドフレームの上端部における前方部分同士を連結する前方連結部材と、後方部分同士を連結する後方連結部材とからなる
ことを特徴とするプレスフレーム。 - 前記前方連結部材および前記後方連結部材は、
前記左右一対のサイドフレームの上端との間に上下方向に沿った締結力が加えられて、該左右一対のサイドフレームの上端面に連結されている
ことを特徴とする請求項1記載のプレスフレーム。 - 前記前方連結部材および前記後方連結部材は、前記ベッドと前記左右一対のサイドフレームとを連結するタイロッドの上方に配設されている
ことを特徴とする請求項1記載のプレスフレーム。 - 前記連結部材と前記左右一対のサイドフレームの上端面との間は、位置決め部材で位置決めされている
ことを特徴とする請求項1記載のプレスフレーム。 - 前記各サイドフレームは、下方のアプライト部と、その上方のエキセン軸支持部を一体に形成した部材である
ことを特徴とする請求項1記載のプレスフレーム。
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