JP5024516B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

この発明は、始動口への入賞を契機として補助遊技を行い、この補助遊技の結果に応じて特別遊技が付与される遊技機(いわゆる羽根物遊技機)に関する。
この種の遊技機としては、例えば特許文献1に記載されている遊技機が知られている。図80は、この特許文献1に記載の遊技機の遊技領域を模式的に示した正面図である。以下、同図80を参照して、この特許文献1に記載の遊技機をその遊技の方法とともに説明する。
同図80に示されるように、この特許文献1に記載の遊技機にあって、その遊技領域1001には、始動口1002、及び該始動口1002に遊技球が受け入れられることに基づいて予め定められた時間だけ開閉動作する一対の羽根部材1003、及びこの羽根部材1003による開閉動作を通じて開放される大入賞口装置1004などが設けられている。また、上記大入賞口装置4の内部の領域には、特別入賞口1005、及び当該大入賞口装置1004内に進入した遊技球の上記特別入賞口1005への入球についての抽選処理を機械的な構造をもって行う特別駆動役物1006などが設けられている。
このような遊技機では、遊技者はまず、上記始動口1002に遊技球が受け入れられるようにハンドル(図示略)を操作する。そしてこの結果、上記始動口2に遊技球が受け入れられると、図中点線の状態にある羽根部材1003が図中実線の状態となり、これによって上記大入賞口装置1004が予め定められた時間だけ開放される補助遊技が行われるようになる。そこで、遊技者は、上記始動口1002に遊技球が受け入れられた後は、上記大入賞口装置1004内に遊技球が入球するようにハンドル(図示略)を操作する。そしてこの結果、上記大入賞口装置1004内に遊技球が入球し、この入球した遊技球が上記特別駆動役物1006に供給されると、該遊技球の上記特別入賞口1005への入球についての抽選処理が行われる。なお、この特許文献1に記載の特別駆動役物1006は、上記特別入賞口1005へと遊技球を案内する部分1006aとハズレ受入口(図示略)へと遊技球を案内する部分1006bとを定常的に回転動作させることによって上記特別入賞口1005への入球についての抽選処理を行う。そして、こうした抽選処理を通じて当該大入賞口装置1004内に進入した遊技球が上記特別入賞口1004にさらに入球されると、この補助遊技に続く一連の遊技として多くの賞球が遊技者に支払われる特別遊技が行われるようになる。なお、この特別遊技も、上記羽根部材3による開閉動作を通じた上記大入賞口装置1005の開放によって行われる。
特開2004−202110号公報 特開2006−284号公報
ところで、このような補助遊技を採用するいわゆる羽根物遊技機では通常、所定数の遊技球が遊技領域1に打ち込まれたときに上記特別遊技が付与される確率や、該特別遊技の際に遊技者に払い出される賞球の総数等が予め設定される。すなわち、こうした各種の値の設定を通じて、遊技機の性能の指標となる出玉率(遊技領域内に所定個の遊技球が発射されたときに遊技者に払い出される賞球の数)を適正に設定するようにしている。
しかしながら、このような補助遊技を採用するいわゆる羽根物遊技機では、特別遊技の付与される確率が予め設定された確率よりも大幅に高くなってしまうことがある。すなわちこの場合、実際の遊技時に現れる出玉率としても、予め設定された出球率と大きく乖離することとなり、このような不整合を無視することができない実情にある。
また、特許文献2に記載の遊技機のように、補助遊技を採用するいわゆる羽根物遊技機では、遊技領域において演出画像を表示可能である表示装置を設けることで、始動口や特別入賞口に遊技球が受け入れられるか否かだけでなく、遊技者を視覚的にも楽しませることができる。このような表示装置では、遊技状況に応じた演出画像を表示しており、例えば、補助遊技や特別遊技が行われていない待機状態、遊技球が始動口に受け入れられてから大入賞口装置が開放されるまでの開放前状態、大入賞口装置が開放されてからの補助遊技や特別遊技、等の遊技の進行に応じて様々な演出画像を順次表示している。
しかしながら、補助遊技を採用するいわゆる羽根物遊技機では、遊技球が始動口に受け入れられてから大入賞口装置が開放されるまでの開放前状態、大入賞口が開放されている開放中状態がそれぞれわずか数秒(例えば1〜2秒)であることから、これらの状態に合わせた演出画像を表示しようとしても、演出画像が次々と切替えられてしまい、遊技者に理解させる演出とすることが難しかった。また、開放前状態では特に、開放中状態において大入賞口装置内に遊技球が入球するようにハンドルを操作しなければならず、表示装置に表示される演出画像に集中することができなかった。すなわちこれらの場合、補助遊技を採用するいわゆる羽根物遊技機に表示装置を設けたとしても、この表示装置に表示される演出画像を視覚的に楽しむことができず、演出画像に対する興味を失い、遊技の興趣を高めることができなかった。
本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、補助遊技を採用するいわゆる羽根物遊技機でありながら、予め設定された出玉率と実際の遊技時に現れる出玉率との不整合についての好適な改善を図ることができるとともに、表示装置に表示される演出画像を視覚的に楽しませることで遊技の興趣の低下を抑制することのできる遊技機を提供することにある。
(解決手段1)
遊技領域が形成され、該遊技領域に向けて打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技盤と、前記遊技領域へ遊技球を発射するための発射装置と、前記遊技領域に配設され、該遊技領域を特定入球口が設けられる第1の遊技領域とその他の第2の遊技領域とに区画形成する入賞装置と、前記第2の遊技領域に打ち込まれた遊技球の前記第1の遊技領域内への進入の確率が高くなるように動作可能な可動片と、前記第2の遊技領域に配設される始動口と、該始動口に遊技球が入球した後に所定の条件が成立したことに基づいて前記可動片を駆動制御する駆動制御手段と、を備え、前記第2の遊技領域に打ち込まれた遊技球が前記可動片による動作を通じて前記第1の遊技領域内に進入し、該進入した遊技球が前記特定入球口に受け入れられたとき、遊技者にとって有利な特別遊技を行う遊技機であって、前記所定の条件が成立してから前記可動片が動作するまでの時間である動作前時間を複数種類記憶する動作前時間記憶手段と、前記始動口への遊技球の入球に基づいて、前記動作前時間記憶手段に記憶される複数種類の動作前時間から前記可動片の動作前時間を決定する動作前時間決定手段と、前記複数種類の動作前時間に対応付けされた複数種類の演出を記憶する演出記憶手段と、前記動作前時間決定手段により決定された前記可動片の動作前時間に対応する演出を前記演出記憶手段から読み出し、所定の演出表示手段にて該読み出された演出を表示制御する演出表示制御手段と、をさらに備え、前記動作前時間記憶手段には、前記発射装置によって発射された遊技球が発射位置から前記第1の遊技領域内に到達するまでの時間に相当する動作前時間が設定された第1の動作前時間と、前記第1の動作前時間よりも動作前時間が長く設定された第2の動作前時間と、が少なくとも記憶されており、前記演出表示制御手段は、前記動作前時間決定手段により前記第1の動作前時間または前記第2の動作前時間が決定されたときに、これら動作前時間に対応する演出を前記演出記憶手段から読み出して表示制御することを特徴とする遊技機。
ここで、「遊技盤」とは、「遊技領域」としての「遊技領域37」が前面に形成された「遊技盤5」である。また、「発射装置」とは、「発射装置ユニット194」である。また、「入賞装置」とは、「第1の遊技領域」としての「第1の遊技領域37a」と、「第2の遊技領域」としての「第2の遊技領域37b」と、に区画形成する「役物91」である。また、「可動片」とは、「第1の可動片456」であり、第1の可動片456の開放動作によって遊技球の第1の遊技領域内への進入の確率が高くなる。また、「所定の条件」とは、「「始動口」としての「始動口96」に遊技球が入球するか否か」であるが、特別図柄の変動表示中(保留の状態)、補助遊技や特別遊技中、等ではこの入球タイミングに限られない。また、「駆動制御手段」とは、主制御基板131に搭載されるCPU314の機能であって、補助遊技処理(ステップS600)を実行し、第1の可動片456を駆動制御する部分である。また、「特定入球口」とは、「特別入賞口93」であり、「特別遊技」とは、大入賞口装置85において任意の回数だけ繰り返し実行される「ラウンド遊技」である。
また、「動作前時間」とは、「特別図柄の変動表示が開始されてから第1の可動片456が開放されるまでの時間」であり、変動パターンに設定された「特別図柄の変動表示時間」に略相当する。また、「動作前時間記憶手段」とは、特別図柄の変動表示時間が記憶された「ROM316」である。また、「動作前時間決定手段」とは、主制御基板131に搭載されるCPU314の機能であって、変動パターン設定処理(ステップS300)を実行し、変動パターンテーブルT17から変動パターン(変動パターンに設定された特別図柄の変動表示時間)を決定する部分である。
また、「複数種類の動作前時間に対応付けされた複数種類の演出」とは、「複数種類の変動パターンに対応付けされた複数種類の演出データ」であり、変動パターン(変動パターンコマンド)と演出データ(表示コマンド)とが1対1に対応付けされているが、1対複数に対応付けされてもよい。また、「演出記憶手段」とは、演出データが記憶された「ROM351」である。また、「所定の演出表示手段」とは、「演出表示装置115」であり、液晶表示装置(LCD)によって構成されるが、所定の演出画像を表示可能な表示装置(例えば、7セグメントLED等)であれば液晶表示装置に限らない。また、「演出表示制御手段」とは、サブ統合基板336に搭載されるCPU360により変動パターンコマンドに基づく表示コマンドをセットするとともに電飾制御基板338に送信し、電飾制御基板338に搭載されるCPU358により表示コマンドに対応するプロセスデータに基づいて演出表示装置115の表示制御を実行する部分である。
また、「第1の動作前時間」とは、「特1」〜「特4」の変動パターンに設定された特別図柄の変動表示時間であり、この実施の形態では「1320」〜「2520」msという数秒程度の時間である。このとき、単位時間あたりの遊技球の発射回数や、遊技球が発射されてから第1の可動片456に到達する時間を考慮すると、「第1の動作前時間」の初期段階で第1の遊技領域内への遊技球の進入を狙う必要性が生ずる。また、「第2の動作前時間」とは、「特5」〜「特8」の変動パターンに設定された特別図柄の変動表示時間であり、この実施の形態では「24880」〜「30520」msという数十秒程度の時間である。このとき、「第2の動作前時間」は「第1の動作前時間」よりも長い時間であり、単位時間あたりの遊技球の発射回数や、遊技球が発射されてから第1の可動片456に到達する時間を考慮しても、遊技球の発射を一旦停止してもよく(維持しなくともよく)、「第2の動作前時間」の終了段階で第1の遊技領域内への遊技球の進入を狙えばよい。
また、「第1の動作前時間に対応する演出」として、「特1」〜「特4」の変動パターンに対応付けされた「通常変動」の演出表示が設定されている。また、「第2の動作前時間に対応する演出」として、「特5」〜「特8」の変動パターンに対応付けされた「ドラマ演出後ロング開放」の演出表示が設定されている。なお、「第1の動作前時間に対応する演出」および「第2の動作前時間に対応する演出」の演出は、それぞれが複数種類の動作前時間を有している(動作前時間記憶手段に記憶されている)。
前述の通り、このような補助遊技を採用するいわゆる羽根物遊技機では、特別遊技の付与される確率が予め設定された確率よりも大幅に高くなってしまうことがあり、この場合、実際の遊技時に現れる出玉率としても、予め設定された出球率と大きく乖離することとなる。ただし、発明者は、このような出玉率の不整合は以下を一因として生ずることを見い出した。
すなわち、補助遊技を採用するいわゆる羽根物遊技機では、上記特定入球口へと遊技球を案内する部分を上記第1の遊技領域内にて摺動や回転などの予め定められた動作態様をもって定常的に移動させる構造を有することが多い。このような場合、遊技者は、上記特定入球口へと遊技球を案内する部分の位置と上記第1の遊技領域内に遊技球が進入するタイミングとの関係から、上記特定入球口への入球確率が最も高くなるタイミングのみを狙って上記可動片の動作が行われるように遊技することが可能であり、このときの特別遊技の付与される確率が予め設定された確率よりも大幅に高くなってしまう。この点、解決手段1記載の遊技機によれば、始動口への入賞を契機とする補助遊技が行われる都度、上記可動片が動作するまでの時間である動作前時間が異なるようにしている。したがって、遊技者は、上記特定入球口への入球確率が最も高くなるタイミングのみを狙って上記可動片の動作が行われるように遊技することが困難となり、これによって予め設定された出玉率と実際の遊技時に現れる出玉率との不整合も好適に改善されるようになる。
また、解決手段1記載の遊技機によれば、第1の動作前時間には、発射装置によって発射された遊技球が発射位置から第1の遊技領域内に到達するまでの時間に相当する動作前時間が設定されており、当該第1の動作前時間に対応する演出が表示制御されたときには、第1の遊技領域内への遊技球の進入を直ぐに狙わなければならない。一方、第2の動作前時間には、第1の動作前時間よりも動作前時間が長く設定されており、当該第2の動作前時間に対応する演出が表示制御されたとしても、第1の遊技領域内への遊技球の進入を直ぐに狙う必要がない。この場合、遊技者が第2の動作前時間に対応する演出を視認し、その演出内容を理解する程度の時間的な余裕はあり、第1の遊技領域内への遊技球の進入を直ぐに狙う必要性から演出に集中できないといった事態を改善することができる。したがって、動作前時間に表示制御される演出の一部に、遊技者が演出を十分に楽しむことのできる演出を含ましめることで、演出が単調となることがなく、遊技の興趣の低下を抑制することができる。
(解決手段2)
前記始動口への遊技球の入球率を可変とする入球率可変手段と、特定の条件が成立したことに基づいて当該遊技機の状態を、前記入球率可変手段によって前記始動口への入球率が高められる高入球率状態に設定する高入球率状態設定手段と、をさらに備え、前記動作前時間決定手段は、前記高入球率状態であるときに、前記第1の動作前時間のみを動作前時間として決定することを特徴とする解決手段1記載の遊技機。
ここで、「入球可変手段」とは、第2の可動片99を備えた「始動口96」である。また、「高入球率状態」とは、第2の可動片99の駆動頻度がより高くなる「時短状態」であり、普通図柄の変動表示制御に要する時間を特別遊技の終了後の所定期間だけ短縮するとともに、上記第2の可動片99の開放時間を延長することによって実現される。また、「高入球状態設定手段」とは、主制御基板131に搭載されるCPU314の機能であって、時短処理(ステップS306)を実行し、時短状態にあることを示す時短状態フラグをセットする部分である。また、「特定の条件」とは、当落についての抽選結果が大当りであるとき、特別遊技の終了後に成立するようにしている。
また、小当り時且つ時短時の変動パターンテーブルT17には、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンにのみ判定値が振り分けられている。すなわち小当り時且つ時短時には、「通常変動」の演出表示のみが決定される。
解決手段2記載の遊技機によれば、高入球率状態であるときに第1の動作前時間のみを動作前時間として決定することで、第1の動作前時間よりも動作前時間が短く設定されている第2の動作前時間を決定することがなく、高入球率状態ではない状態よりも動作前時間の平均時間を短くすることができる。すなわち高入球率状態では、高入球率状態ではない状態よりも始動口への入球率が高められることによって可動片が駆動制御される確率も高められるが、動作前時間の平均時間を短くすることで、遊技の進行を円滑に行うことができる。
(解決手段3)
前記始動口への遊技球の入球率を可変とする入球率可変手段と、特定の条件が成立したことに基づいて当該遊技機の状態を、前記入球率可変手段によって前記始動口への入球率が通常状態よりも高められる高入球率状態に設定する高入球率状態設定手段と、をさらに備え、前記動作前時間決定手段は、前記通常状態よりも前記高入球率状態であるときのほうが、前記第1の動作前時間及び前記第2の動作前時間のうち前記第1の動作前時間を高い割合で決定することを特徴とする解決手段1または解決手段2に記載の遊技機。
ここで、「入球可変手段」とは、第2の可動片99を備えた「始動口96」である。また、「高入球率状態」とは、第2の可動片99の駆動頻度がより高くなる「時短状態」であり、普通図柄の変動表示制御に要する時間を特別遊技の終了後の所定期間だけ短縮するとともに、上記第2の可動片99の開放時間を延長することによって実現される。また、「高入球状態設定手段」とは、主制御基板131に搭載されるCPU314の機能であって、時短処理(ステップS306)を実行し、時短状態にあることを示す時短状態フラグをセットする部分である。また、「特定の条件」とは、当落についての抽選結果が大当りであるとき、特別遊技の終了後に成立するようにしている。
また、小当り時且つ時短時の変動パターンテーブルT17には、小当り時且つ通常時の変動パターンテーブルT17よりも特別図柄の変動表示時間が短く設定された変動パターンに判定値が多く振り分けられている。また、小当り時且つ時短時の変動パターンテーブルT17には、特別図柄の変動表示時間が長く設定された「ドラマ演出後ロング解放」の変動パターンに対して判定値が振り分けられていないことも、特別図柄の変動表示時間の短縮に寄与している。
解決手段3記載の遊技機によれば、通常状態よりも高入球率状態であるときのほうが、第1の動作前時間及び第2の動作前時間のうち第1の動作前時間を高い割合で決定することで、高入球率状態ではない通常状態よりも動作前時間の平均時間を短くすることができる。すなわち高入球率状態では、高入球率状態ではない通常状態よりも始動口への入球率が高められることによって可動片が駆動制御される確率も高められるが、動作前時間の平均時間を短くすることで、遊技の進行を円滑に行うことができる。
(解決手段4)
前記可動片の駆動制御を、所定数を上限として一旦保留する保留手段と、前記保留手段により保留された前記可動片の駆動制御の数である保留数を記憶する保留数記憶手段と、をさらに備え、前記動作前時間記憶手段に記憶される前記第1の動作前時間および前記第2の動作前時間は、それぞれ前記可動片が動作するまでの時間が異なる複数の動作前時間を含み、前記動作前時間決定手段は、前記保留数記憶手段により記憶された保留数に応じて前記可動片の動作前時間を決定することを特徴とする解決手段1乃至解決手段3のいずれかに記載の遊技機。
ここで、「保留手段」とは、主制御基板131に搭載されるCPU314の機能であって、始動口通過処理(ステップS40)を実行し、特別保留数カウンタをカウントアップする部分である。この実施の形態では、「所定数」として、「0」〜「4」の保留数が設定されている。また、「保留数記憶手段」とは、特別図柄の保留数をカウンタ値として記憶保持する特別保留数カウンタを備えた「RAM316」である。
また、小当り時の変動パターンテーブルT17には、保留数に応じて「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンの決定率が異なるように判定値が振り分けられている。
解決手段4記載の遊技機によれば、保留数記憶手段により記憶された保留数に応じて可動片の動作前時間を決定することで、動作前時間の平均時間を適宜に設定することができ、遊技の進行を円滑に行うことができる。
(解決手段5)
前記動作前時間決定手段は、前記保留数記憶手段により記憶された保留数が多いときに、前記可動片が動作するまでの時間が短く設定された動作前時間を高い割合で決定することを特徴とする解決手段4に記載の遊技機。
ここで、小当り時の変動パターンテーブルT17には、通常時または時短時のいずれも保留数が多いほど、特別図柄の変動表示時間が短く設定された変動パターンに対して判定値が多く振り分けられている。
解決手段5記載の遊技機によれば、保留数記憶手段により記憶された保留数が多いときに、可動片が動作するまでの時間が短く設定された動作前時間を高い割合で決定することで、保留数が少ないときよりも動作前時間の平均時間を短くすることができる。すなわち保留数が多いときには、保留数が上限となり、それ以上に保留がなされないといったかたちで遊技者に不利益を生じさせる虞があるが、動作前時間の平均時間を短くすることで、保留数の消化を早め、遊技の進行を円滑に行うことができる。
(解決手段6)
前記所定の条件が成立したことに基づいて前記可動片を駆動制御することなく、前記特別遊技を行うか否かを判定する非駆動制御判定手段をさらに備え、前記演出表示制御手段は、前記非駆動制御判定手段により前記特別遊技を行う判定がなされたときに、前記第2の動作前時間に対応する演出と略同一の演出を前記演出記憶手段から読み出して表示制御することを特徴とする解決手段1乃至解決手段5のいずれかに記載の遊技機。
ここで、「非駆動制御判定手段」とは、主制御基板131に搭載されるCPU314の機能であって、特別図柄通常処理(ステップS100)を実行し、大当りとするか否かを抽選する部分である。また、「第2の動作前時間に対応する演出と略同一の演出」とは、「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング開放」の変動パターンに基づく演出態様に類似した、「特11」〜「特12」に分類される「ドラマ演出」の変動パターンに基づく演出態様である。
解決手段6記載の遊技機によれば、非駆動制御判定手段により特別遊技を行う判定がなされたときに、第2の動作前時間に対応する演出と略同一の演出を演出記憶手段から読み出して表示制御する。すなわち第2の動作前時間に対応する演出(または略同一の演出)の表示制御が開始されたときには、可動片による動作と通じて第1の遊技領域内に進入し、該進入した遊技球が特定入球口に受け入れられたときに特別遊技が行われる場合と、可動片を駆動制御することなく特別遊技が行われる場合と、がある。後者の場合には、遊技球が特定入球口に受け入れられなくとも特別遊技が必然的に行われることから、第2の動作前時間に対応する演出を、特別遊技に対する期待感を特に高められる演出とすることができる。
(解決手段7)
前記第2の動作前時間に対応する演出には、前記第1の動作前時間に対応する演出が一部分に含まれることを特徴とする解決手段1乃至解決手段6のいずれかに記載の遊技機。
ここで、「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング開放」の変動パターンに基づく演出態様には、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンに基づくロング開放の演出態様が含まれている。
解決手段7記載の遊技機によれば、第2の動作前時間に対応する演出には、第1の動作前時間に対応する演出が一部分に含まれることで、第2の動作前時間に対応する演出が表示制御された後に可動片が駆動制御される旨を遊技者が明確に認識することができる。また、解決手段6と組み合わせることで、第2の動作前時間に対応する演出が表示制御されたときには、可動片による動作と通じて第1の遊技領域内に進入し、該進入した遊技球が特定入球口に受け入れられたときに特別遊技を行う場合と、可動片を駆動制御することなく特別遊技を行う場合と、があるが、いずれの場合であるかを遊技者が容易に判別することができる。
(解決手段8)
前記駆動制御手段により駆動制御される前記可動片の駆動態様を複数種類記憶する駆動態様記憶手段と、前記駆動態様記憶手段に記憶される複数種類の駆動態様から前記可動片の駆動態様を決定する駆動態様決定手段と、をさらに備えることを特徴とする解決手段1乃至解決手段7のいずれかに記載の遊技機。
ここで、「駆動態様」とは、「第1の可動片456の動作継続時間」であるが、第1の可動片456の開閉回数を異ならせてもよい。また、「駆動態様記憶手段」とは、第1の可動片456の動作継続時間が記憶された「ROM316」である。また、「駆動態様決定手段」とは、主制御基板131に搭載されるCPU314の機能であって、特別図柄停止図柄設定処理(ステップS500)を実行し、特別図柄の停止図柄に基づいて第1の可動片456の動作継続時間を決定する部分である。
解決手段8記載の遊技機によれば、駆動態様記憶手段に記憶される複数種類の駆動態様から可動片の駆動態様を決定する駆動態様決定手段をさらに備えることで、可動片の駆動制御における開始タイミングだけでなく終了タイミングも異なるようにしている。したがって、遊技者は、特定入球口への入球確率が最も高くなるタイミングのみを狙って可動片の動作が行われるように遊技することが困難となり、これによって予め設定された出玉率と実際の遊技時に現れる出玉率との不整合も好適に改善されるようになる。
(解決手段9)
前記動作前時間決定手段は、前記駆動態様決定手段により前記第1の遊技領域内に遊技球が進入する確率のもっとも高くなる駆動態様を決定したことを条件に、前記第2の動作前時間を決定することを特徴とする解決手段8記載の遊技機。
ここで、「第1の遊技領域内に遊技球が進入する確率のもっとも高くなる駆動態様」とは、第1の可動片456の動作継続時間がもっとも長い「1300」msである。このとき、「1300」msの動作継続時間が特定の表示態様情報である場合、「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング開放」の変動パターンを決定することができる。
解決手段9記載の遊技機によれば、駆動態様決定手段により第1の遊技領域内に遊技球が進入する確率のもっとも高くなる駆動態様を決定したことを条件に、第2の動作前時間を決定する。すなわち第2の動作前時間に対応する演出が表示制御されたときには、第1の遊技領域内に遊技球が進入する確率のもっとも高くなる駆動態様で可動片が駆動制御されることから、第2の動作前時間に対応する演出を、特別遊技に対する期待感を高められる演出とすることができる。
(解決手段10)
前記演出表示制御手段は、前記駆動態様決定手段により前記第1の遊技領域内に遊技球が進入する割合のもっとも高くなる駆動態様を決定したときに、前記第1の動作前時間に応じた演出として特別の演出を表示制御することを特徴とする解決手段8または解決手段9に記載の遊技機。
ここで、「第1の遊技領域内に遊技球が進入する確率のもっとも高くなる駆動態様」とは、第1の可動片456の動作継続時間がもっとも長い「1300」msである。このとき、「1300」msの動作継続時間が通常の表示態様情報である場合、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンにてロング開放の演出態様を決定する。
解決手段10記載の遊技機によれば、駆動態様決定手段により第1の遊技領域内に遊技球が進入する割合のもっとも高くなる駆動態様を決定したときに、第1の動作前時間に応じた演出として特別の演出を表示制御する。すなわち第1の動作前時間に応じた演出として特別の演出が表示制御されたときには、第1の遊技領域内に遊技球が進入する割合のもっとも高くなる駆動態様で可動片が駆動制御されることから、特別の演出を、特別遊技に対する期待感を高められる演出とすることができる。
(解決手段11)
前記可動片の駆動態様は、前記可動片の動作継続時間または/および動作回数であることを特徴とする解決手段9乃至解決手段10のいずれかに記載の遊技機。
解決手段11記載の遊技機によれば、可動片の駆動態様が可動片の動作継続時間または/および動作回数であることで、可動片の動作継続時間が長くなるほど、または/および、可動片の動作回数が多いほど、第1の遊技領域内への遊技球が進入する確率を高くすることができ、特定入球口への遊技球の入球確率を高く設定することができる。
(解決手段12)
前記演出表示制御手段は、前記動作前時間決定手段により前記第1の動作前時間が決定されたときに、当該第1の動作前時間に対応する演出として略静止した演出を表示制御することを特徴とする解決手段1乃至解決手段11のいずれかに記載の遊技機。
ここで、「略静止した演出」とは、図82(B1)または図82(B2)に示されるような静止態様(動きのない態様)である。
解決手段12記載の遊技機によれば、動作前時間決定手段により第1の動作前時間が決定されたときに、当該第1の動作前時間に対応する演出として略静止した演出態様を表示制御することで、遊技者が発射装置を通じた遊技球の発射を維持して第1の遊技領域内への遊技球の進入を狙う程度という第1の動作前時間が短時間であっても、第1の遊技領域内への遊技球の進入を狙うタイミングであることを遊技者に対して容易に認識させることができる。
(解決手段13)
所定の表示部に表示される特別図柄を所定の時間だけ変動表示制御する変動表示制御手段をさらに備え、前記駆動制御手段は、前記所定の時間が経過することを条件に前記可動片の駆動制御を行うものであり、前記動作前時間決定手段は、前記可動片の動作前時間を前記所定の時間として決定することを特徴とする解決手段1乃至解決手段12のいずれかに記載の遊技機。
ここで、「所定の表示部」とは、「特別図柄表示装置121a」であり、「変動表示制御手段」とは、主制御基板131に搭載されるCPU314の機能であって、特別図柄変動処理(ステップS400)を実行し、変動パターンに設定された特別図柄の変動表示時間だけ特別図柄を変動表示制御する部分である。なお、「所定の時間」である「特別図柄の変動表示時間」は、「可動片の動作前時間」と略同一の時間である。
解決手段13記載の遊技機によれば、所定の表示部に表示される特別図柄を所定の時間だけ変動表示制御する変動表示制御手段をさらに備えるが、通常の遊技機には、変動表示制御手段が備えられるものである。したがって、駆動制御手段を、所定の時間が経過することを条件に可動片の駆動制御を行うものとし、動作前時間決定手段が可動片の動作前時間を前記所定の時間として決定することが実用上望ましい。
補助遊技を採用するいわゆる羽根物遊技機でありながら、予め設定された出玉率と実際の遊技時に現れる出玉率との不整合についての好適な改善を図ることができるとともに、表示装置に表示される演出画像を視覚的に楽しませることで遊技の興趣の低下を抑制することのできる遊技機を提供することができる。
以下、この発明にかかる遊技機の一実施の形態であるパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を、各図を参照しつつ詳細に説明する。
[パチンコ機の全体構成について]
図1を参照しつつ説明する。図1はパチンコ機の外枠の一側に本体枠が開かれその本体枠の一側に前面枠が開かれた状態を示す斜視図である。なお、図1においては遊技領域における装飾部材が省略された図を示している。
パチンコ機1は、外枠2、本体枠3、前面枠4および遊技球が流下可能な遊技盤5等を備えている。
外枠2は、上下左右の木製の枠材によって縦長四角形の枠状に形成されている。この外枠2の前側下部には、本体枠3の下面を受ける下受板6が設けられている。外枠2の前面の片側には、本体枠3が、ヒンジ機構7によって前方に開閉自在に装着されている。
なお、外枠2は、木製の枠材に代えて、樹脂やアルミニウム等の軽金属によって形成された枠材であってもよい。
[本体枠の構成について]
図2および図4を参照しつつ説明する。図2はパチンコ機1の前側全体を示す正面図であり、図4はパチンコ機1の本体枠3と遊技盤5とを分離して斜め右上前方から示す斜視図である。
本体枠3は、前枠体11、遊技盤装着枠12および機構装着体13を備えており、これら11,12,13を合成樹脂材によって一体成形することで構成されている。
前枠体11は、外枠側ヒンジ具14、本体枠側ヒンジ具15、ヒンジピンおよびヒンジ孔(いずれも参照符号なし)を有するヒンジ機構7によって外枠2に対して開閉自在に構成されている。
より具体的には、外枠側ヒンジ具14は外枠2の片側の上下部に固定されており、本体枠側ヒンジ具15は前枠体11の片側の上下部に固定されている。そして、前枠体11は、ヒンジピンおよびヒンジ孔によって外枠側ヒンジ具14に回動自在に装着されている。これにより、前枠体11は外枠2に対して開閉自在となっている。
前枠体11を前方(遊技盤5側)から見た場合において、前枠体11の前下部左側領域であって且つ遊技盤装着枠12の下方には、前方に開口部が形成されたスピーカボックス部16が前枠体11と一体に形成されている。このスピーカボックス部16には、前方に形成された開口部を塞ぐようにしてスピーカ装着板17が装着されている。このスピーカ装着板17にはスピーカ18(以下、「下部スピーカ18」と称する。)が装着されている。
また、前枠体11前面の下部領域内において、その上半部分には発射レール19が傾斜状に装着されており、その下半部分には下部前面板30が装着されている。
下部前面板30の前面の略中央部には、遊技球を貯留可能な下皿31が設けられている。この下皿31には、遊技球を下方に排出するための球排出レバー34が配設されている。また、下部前面板30の下部前面板30の前面の右側寄りにはハンドル32が設けられ、左側寄りには灰皿33が設けられている。
[前面枠の構成について]
図1および図2に基づき説明する。前枠体11の前面の片側には、その前枠体11の上端から下部前面板30の上縁にわたる部分を覆うようにして、前面枠4がヒンジ機構36によって前方に開閉自在に装着されている。
前面枠4の略中央部には、遊技盤5に形成された遊技領域37を前方から透視可能な略円形の開口窓38が形成されている。前面枠4の後側には、開口窓38よりも大きな矩形枠状をなす窓枠39が設けられている。この窓枠39には、ガラス板または透明樹脂板等の透明板50が装着されている。
前面枠4の前面の略全体は、ランプ等が内設された前面装飾部材によって装飾されている。同前面枠4の前面の下部には上皿51が形成されている。詳しくは、開口窓38の周囲において、左右両側部にサイド装飾装置52が、下部に上皿51が、上部に音響電飾装置53が装着されている。
サイド装飾装置52は、ランプ基板が内部に配置され且つ合成樹脂材によって形成されたサイド装飾体54を主体として構成されている。サイド装飾体54には、横方向に長いスリット状の開口孔が上下方向に複数配列されており、この開口孔には、ランプ基板に配置された光源に対応するレンズ55が組み込まれている。
音響電飾装置53は、透明カバー体56、スピーカ57、スピーカカバー58およびリフレクタ体(図示しない)等を備え、これらの構成部材が相互に組み付けられてユニット化されている。
また、上皿51の左側には、遊技者が操作可能な押しボタン60が設けられている。
[施錠装置の構成について]
図1および図4に基づき説明する。前枠体11のヒンジ機構36に対して反対側となる自由端側の後側には施錠装置70が装着されている。この施錠装置70は、外枠2に対し本体枠3を施錠する機能と、本体枠3に対し前面枠4を施錠する機能とを兼ね備えている。
施錠装置70の構成について詳述すると、施錠装置70は、上下複数の本体枠施錠フック72と、上下複数の扉施錠フック74と、シリンダー錠75と、を備えている。
上下複数の本体枠施錠フック72は、外枠2に設けられた閉止具71に係脱可能に係合して本体枠3を閉じ状態に施錠するものである。上下複数の扉施錠フック74は、前面枠4の自由端側の後側に設けられた閉止具73に係脱可能に係合して前面枠4を閉じ状態に施錠するものである。シリンダー錠75は、パチンコ機1の前方から鍵を挿入することによって解錠操作可能に構成されている。
そして、シリンダー錠75の鍵穴に鍵が挿入されて一方向に回動操作されると、本体枠施錠フック72と外枠2の閉止具71との係合が外れて本体枠3が解錠される。また、本体枠3が開錠される方向とは逆方向に回動操作されることで、扉施錠フック74と前面枠4の閉止具73との係合が外れて前面枠4が解錠される。
[遊技盤装着枠の構成について]
図1、図3、図4および図5を参照しつつ説明する。図3は遊技領域37の構成を示す拡大正面図であり、図5はパチンコ機1の後側全体を示す背面図である。
図1および図4に示すように、本体枠3の遊技盤装着枠12は、前枠体11の後側に設けられており、遊技盤5を前方から着脱交換可能に装着されるようになっている。遊技盤5は、遊技盤装着枠12の前方から嵌込まれる大きさの略四角板状に形成されている(図10参照)。遊技盤5の盤面(前面)には、外レール76と内レール77とを備えた案内レール78が設けられ、その案内レール78の内側に遊技領域37が区画形成されている。
なお、発射レール19と案内レール78との間には、所定の間隙が設けられており、発射された遊技球が案内レール78を逆戻りした場合には、その遊技球は、その隙間から排出され下皿31に案内されるように構成されている。また、遊技盤5の前面には、その案内レール78の外側領域において、合成樹脂製の前構成部材79が装着されている。
また、図3に併せて示されるように、上記遊技領域37のほぼ中央位置には、
・当該遊技領域37を特別入賞口93が設けられる第1の遊技領域37aとその他の第2の遊技領域37bとに区画形成する役物91。
・上記役物91内への遊技球の進入確率が高くなるように開閉動作可能な一対の羽根部材からなる第1の可動片456。
などが配設されている。
ここで、役物91は、遊技盤5の中央部に貫設された組付孔に嵌込まれている。役物91の後部および演出表示装置115の表示装置制御基板116を有する表示装置制御基板ボックス117は遊技盤5の後側に突出して配設されている。
一方、図5に示すように、遊技盤5の後側下部であって且つその中央部から下部にわたる部分には、ボックス装着台118が設けられている。このボックス装着台118は、各種入賞装置に流入した遊技球を受け且つその遊技球を所定位置まで導く集合樋としての機能と、ボックス装着部としての機能とを兼ね備えている。
ボックス装着台118には、音声制御基板、ランプ制御基板等の副制御基板119が収納された副制御基板ボックス130が装着されている。
また、この副制御基板ボックス130の後側に重ね合わされた状態で、主制御基板131が収納された主制御基板ボックス132が装着されている。
さらに、遊技盤5の後側に対して装着されたボックス装着台118、副制御基板ボックス130および主制御基板ボックス132は、本体枠3の遊技盤装着枠12の前方から遊技盤5を嵌込んで装着できるように、遊技盤5の外郭より外側にはみ出すことなく配置されている。
[本体枠の機構装着体、球タンクおよびタンクレールの構成について]
図8および図9に基づき説明する。図8はパチンコ機1の本体枠3に各種部材が組み付けられた状態を斜め右上後方から示す斜視図であり、図9は本体枠3単体を斜め右上後方から示す斜視図である。
本体枠3の機構装着体13には、タンク装着部133、レール装着部134および払出装置装着部135等が形成されている。タンク装着部133には、球タンク136が装着されている。
球タンク136は、透明な合成樹脂材よりなり、上方に開口する箱形状に形成されている。これにより、島設備から供給される多数の遊技球が貯留可能となっている。そして、球タンク136の遊技球の貯留状態が球タンク136の後側壁を透して視認可能となっている。また、球タンク136の底板部137の後側隅部には遊技球を放出する放出口138が形成されると共に、底板部137は放出口138に向けて下傾する傾斜面に形成されている。
本体枠3の機構装着体13には、そのタンク装着部133に下方に接近してレール装着部134が一体に形成され、そのレール装着部134にレール構成部材139が装着されることでタンクレール150が構成されるようになっている。すなわち、この実施形態において、レール装着部134は、本体枠3の上部横方向部分が所定深さ凹まされた状態で形成されており、その凹部の奥側壁をタンクレール150の前壁部151とし、その凹部の下縁部に沿って一端(図9に向かって左端)から他端(図9に向かって右端)に向けて下傾する傾斜状のレール棚155が形成されている。そして、レール棚155の横方向に延びる上向き面をレール受け部158としている。
レール装着部134に装着されてタンクレール150を構成するレール構成部材139は、レール装着部134の前壁部151との間にレール通路を構成する後壁部152と、傾斜状をなす下板部と、その下板部の上面の前後方向中央部に沿って突設されレール通路を前後複数列(この実施形態では前後2列)に区画する仕切り壁(いずれも図示しない)とを一体に備えて形成されている。このレール構成部材139は、レール装着部134に対し適宜の取付手段によって装着され、これによって、前後複数列のレール通路を備えたタンクレール150が構成されている。そして、球タンク136の放出口138から放出(自重によって落下)された遊技球がタンクレール150の前後複数列のレール通路の一端部においてそれぞれ受けられた後、遊技球が自重によってレール通路に沿って転動することでレール通路の他端部に向けて流れるようになっている。また、この実施形態において、レール構成部材139は、透明な合成樹脂材より形成され、これによって、レール通路内の遊技球の流れ状態が、レール構成部材139の後壁部152を透して視認可能となっている。
タンクレール150(レール装着部134)の前壁部151は、遊技盤5の後側に突出する装備品(例えば役物91)における後部の上端部との干渉を避けるため第1空間部を隔てた状態で設けられている。また、この実施形態において、本体枠3の後端部となるレール棚155の後端と、タンクレール150の後壁部は、球タンク136の後側壁と略同一面をなしている。言い換えると、球タンク136の後壁部に対しタンクレール150の後壁部が略同一面となる位置までタンクレール150が遊技盤5の後面より後方に離隔して配置されている。これによって、遊技盤5の後側とタンクレール150の前壁部151との間に役物91の後部との干渉を避けるための第1空間部が設けられるようになっている。
また、タンクレール150の上方には、レール通路を流れる遊技球を上下に重なることなく整列させる整流体156がその上部において軸157を中心として揺動可能に装着されている。この整流体156には、その中央部から下部において錘が設けられている。
[払出装置装着部および球払出装置の構成について]
図8および図9に基づき説明する。本体枠3の機構装着体13の片側寄りの上下方向には、次に述べる球払出装置(球払出ユニット)170に対応する縦長の払出装置装着部135が形成されている。払出装置装着部135は、後方に開口部をもつ凹状に形成されている。また、払出装置装着部135の段差状をなす奥壁部(図示しない)の所定位置には、球払出装置170の払出用モータ172(図4参照)が突出可能な開口部173が形成されている。
払出装置装着部135の凹部に球払出装置170が装着された状態において、遊技盤5との間には、第1空間部と前後方向に略同一レベルとなる第2空間部が設けられている。これによって、レール通路と球通路とが前後方向に略同一レベルで配置されている。また、本体枠3の後端、すなわち払出装置装着部135の周壁部後端、レール棚155の後端、球タンク136、タンクレール150および球払出装置170のそれぞれの後面は略同一面をなしている。
球払出装置170は、払出装置装着部135の凹部と略同じ大きさの縦長のボックス形状をなし、払い出しに関する各種部品が装着されることでユニット化されている。なお、球払出装置170は、払出装置装着部135の凹部の後方開口部から嵌込まれて適宜の取付手段(例えば、弾性クリップ、係止爪、ビス等の取付手段)によって装着されるようになっている。
また、図示しないが、球払出装置170は、タンクレール150におけるレール通路の出口にそれぞれ連通する流入口を有する球通路が前後複数列(例えば前後2列)に区画されて形成されている。また、その内部に形成された前後複数列の球通路の下流部が二股状に分岐されて前後複数列の賞球および貸球用球通路と球抜き用球通路とがそれぞれ形成されている。そして賞球および貸球用球通路と球抜き用球通路との分岐部には、遊技球をいずれかの通路に振り分けて払い出すための回転体よりなる払出部材(図示しない)が正逆回転可能に配設されている。
[本体枠の後側下部の装備について]
図4および図5に基づき説明する。本体枠3の前枠体11の後側において、遊技盤装着枠12よりも下方に位置する前枠体11の後下部領域の片側(図5に向かって左側)には、発射レール19の下傾端部の発射位置に送られた遊技球を発射するための発射ハンマー(図示しない)、その発射ハンマーを作動する発射モータ192等が取付基板193に組み付けられてユニット化された発射装置ユニット194が装着されている。なお、遊技球がこうして発射されるときの速度は、上記ハンドル32の操作位置によって調整されるようになっている。また、前枠体11の後下部領域の略中央部には、電源基板195を収容する電源基板ボックス196が装着され、その電源基板ボックス196の後側に重ね合わされた状態で払出制御基板197を収容する払出制御基板ボックス198が装着されている。払出制御基板197は、遊技球を払い出す数を記憶するRAMを備え、主制御基板131から送信される払出用信号に従って遊技球を払い出す制御信号を中継用回路基板(図示しない)に伝達して払出用モータ172を作動制御するようになっている。
[後カバー体の構成について]
図5および図6に基づき説明する。図6はパチンコ機1の後側全体を右上後方から示す斜視図である。遊技盤5後面に配置された表示装置制御基板ボックス117(図10参照)および主制御基板ボックス132の後端部は機構装着体13の中央部に開口された窓開口部に向けて突出している。そして、機構装着体13の窓開口部の一側壁を構成する側壁部と他側壁を構成する払出装置装着部135の片側壁との間には、不透明な合成樹脂材によって略方形の箱形状に形成された後カバー体210がカバーヒンジ機構211によって開閉並びに着脱可能に装着されている。
後カバー体210は、略四角形状の後壁部212と、その後壁部212の外周縁から前方に向けて突出された周壁部213とから一体に構成されている。後カバー体210の周壁部213のうち、一側の壁部213aには、機構装着体13の側壁部の上下および中間の計3箇所に形成されたヒンジ体214のヒンジ孔の上方からそれぞれ着脱可能に嵌込まれるヒンジピン215を下向きに有するヒンジ体216が一体に形成されている。また、後カバー体210の周壁部213のうち、他側の壁部213bには、払出装置装着部135の片側壁に形成された係止孔に弾性的に係合可能な係止爪を有する弾性閉止体217が一体に形成されている。
すなわち、後カバー体210は、その上下および中間のヒンジ体216の各ヒンジピン215が機構装着体13の側壁部のヒンジ体214のヒンジ孔の上方からそれぞれ嵌込まれる。この状態で、ヒンジピン215を中心として後カバー体210が機構装着体13の他側に向けて回動されながら、その弾性閉止体217を払出装置装着部135の片側壁の係止孔に差し込んで弾性的に係合させることで、機構装着体13の後側に後カバー体210が閉じ状態で保持される。そして、後カバー体210によって、遊技盤5後面の表示装置制御基板ボックス117(図10参照)全体および主制御基板ボックス132の略中間部から上端にわたる部分が後カバー体210によって覆われるようになっている。これによって、主制御基板ボックス132の上部に露出された主制御基板131の基板コネクタ(主として表示装置制御基板116と接続するための基板コネクタ)が後方から視認不能に隠蔽されている。
また、主制御基板ボックス132の略中間部から下端にわたる部分は後カバー体210によって覆われることなく露出されている。そして、主制御基板ボックス132の下部には、その主制御基板131上に配置された検査用コネクタ218が露出されており、後カバー体210が閉じられた状態で主制御基板131上の検査用コネクタ218に基板検査装置(図示しない)を接続して検査可能となっている。
後カバー体210には、多数の放熱孔230、231、232、233が貫設されており、これら多数の放熱孔230、231、232、233から内部の熱が放出されるようになっている。この実施形態において、後カバー体210には、その周壁部213から後壁部212に延びる多数のスリット状の放熱孔230が貫設され、後壁部212の略中間高さ位置から上部においては多数の長円形、楕円形等の放熱孔231が貫設され、後壁部212の下部には多数の長円形、楕円形等の放熱孔232と所定数の横長四角形状の放熱孔233が貫設されている。
また、横長四角形状の放熱孔233は、主制御基板ボックス132の封印ねじ(封印部材)によって封印される複数の並列状の封印部235の列の大きさおよび配設位置に対応する大きさおよび位置に貫設されている。これによって、不透明な後カバー体210が閉じられた状態であっても、主制御基板ボックス132の複数の並列状の封印部235が放熱孔233の部分において視認可能に露出される。このため、後カバー体210が閉じられた状態であっても、主制御基板ボックス132の封印部235の封印状態を容易に視認することができる。また、不透明な合成樹脂材は、透明な合成樹脂材と比べ、リサイクル使用される合成樹脂材を材料として用いることが容易であるため、後カバー体210を安価に製作することができる。
後カバー体210の周壁部213のうち、上側壁部213cの所定位置(この実施形態では左右2箇所)には、電源コード(図示しない)を適宜に折り畳んだ状態で保持する略C字状でかつ弾性変形可能なコード保持体237が上方のタンクレール150の後壁面(レール構成部材139の後壁面)に向けて延出されている。このコード保持体237の先端部には、同コード保持体237を弾性変形させて電源コードを取り外すためのつまみが形成されている。
電源コードは、その一端が分電基板238の基板コネクタ239に取り外し可能に接続され、他端の電源プラグが電源コンセントに差し込まれる。前記したように、後カバー体210にコード保持体237を一体に形成して電源コードを保持することで、パチンコ機を運搬、保管する際に電源コードがぶらついて邪魔になったり、異物に引っ掛かる不具合を防止することができる。
[本体枠の後側下部の下皿用球誘導体等の構成について]
図2および図7に基づき説明する。図7は、図6に示すパチンコ機1の斜視図から後カバー体210および各種制御基板等を取り外した状態を示す斜視図である。
本体枠3の後下部領域の他側寄り部分(ヒンジ寄り部分)には、そのスピーカボックス部16の後段差部の凹み部分において下皿用球誘導体253が装着されている。この下皿用球誘導体253は、球払出装置170の賞球および貸球用球通路から上皿連絡路(図示しない)を経て上皿51に払い出された遊技球が満杯になったときに、上皿連絡路の遊技球を下皿31に導くためのものである。
なお、この実施形態において、下皿用球誘導体253の後壁外面には、インタフェース基板252を収納している基板ボックス254が装着されている。なお、インタフェース基板252は、パチンコ機1に隣接して設置される球貸機と払出制御基板197との間に介在され、球貸に関する信号を球貸機と払出制御基板197との間で送受信可能に電気的に接続するようになっている。
[遊技盤の構成について]
前述の通り、図3に示されるように、上記遊技領域37のほぼ中央位置には、
・当該遊技領域37を特別入賞口93が設けられる第1の遊技領域37aとその他の第2の遊技領域37bとに区画形成する役物91。
・上記役物91内への遊技球の進入確率が高くなるように開閉動作可能な一対の羽根部材からなる第1の可動片456。
などが配設されている。
ここで、この実施の形態にかかる第1の可動片456は、図11に併せて示すように、キャラクタ体455が両手に把持するメガホンとして形作られており、基本的に図中点線の状態(閉状態)にある。そして、この第1の可動片456が図中点線の状態(閉状態)から図中実線の状態(開状態)になると、上記第2の遊技領域37bに打ち込まれた遊技球が、役物進入口92を通じて上記第1の遊技領域37a内に進入するようになる。なお後述するが、上記第2の遊技領域37bに打ち込まれた遊技球が上記第1の遊技領域37a内に進入するときは、適宜の箇所に設けられた第1のカウントセンサ319によって遊技球の当該第1の遊技領域37aへの進入が検出される。
また、この実施の形態では、上記第1の可動片456は、図12(a)及び(b)に示すように、上記役物91(図11参照)の裏面に配設された第1の可動片用ソレノイド331の駆動によって回動する構成となっている。すなわち、この第1の可動片用ソレノイド331は、図12(a)に示されるオフ状態(図11では点線の状態)にて駆動されると、そのプランジャが直線運動し、図12(b)に示されるオン状態(図11では実線の状態)になる。そして、こうしたプランジャの直線運動がリンク機構470を介して上記第1の可動片456の駆動軸471を回動運動させるようになる。なお、この実施の形態の第1の可動片456では、その先端を互いに離反する方向に回動させることで上記第1の遊技領域37a内に遊技球が進入可能となり、その先端を互いに接近する方向に回動させることで、上記第1の遊技領域37a内への遊技球の進入が不可能となる(図3及び図11参照)。
また、上記遊技領域37のうちの第1の遊技領域37aには、上記特別入賞口93のほか、
・上記特別入賞口93へと通じる2つの通路101a、101b。
・上記第1の可動片456の開閉動作を通じて上記第1の遊技領域37a内に進入した遊技球を上記2つの通路101a、101bのいずれかに供給する振分け装置102。
・上記特別入賞口93へと遊技球を案内する案内口103aを定常的に摺動動作させる第1の特別駆動役物103。
・上記2つの通路101a、101bからそれぞれ供給される遊技球が上記第1の特別駆動役物103が設けられる方向に打ち返されるようにバット部104aを動作させる第2の特別駆動役物104。
・上記バット部104aによって打ち返された遊技球の上記案内口103a(特別入賞口93)への入球確率が低くなるように守備人形105aを動作させる第3の特別駆動役物105(図14参照)。
・上記第2の特別駆動役物104に供給された遊技球が上記案内口103aに入球しなかったときに入球されるハズレ受入口94。
等々、が設けられている。
図13は、先の図11と基本的に同様である。ただし、図中の2点鎖線にて示される矢印は、上記第1の遊技領域37a内にて遊技球が転動するときのルートの一部を示したものである。
ここで、同図13に併せて示されるように、上記2つの通路101a、101bのうちの通路101aは、その途中に分岐路1101a、2101aを有している。このような構成では、遊技球が上記分岐路1101a、2101aのいずれを通るかによって、上記第1の特別駆動役物103や、上記第2の特別駆動役物104に遊技球が到達するタイミングをずらすことができるようになる。なお、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、遊技球が当該通路101aを転動するときは、ノーマル(NM)ルート監視センサ322(図38参照)によってその転動が検出されることとなる。
また、この実施の形態にかかる通路101aは、当該通路101aを転動する遊技球を上記第2の特別駆動役物104に供給するにあたり、この遊技球をカップ形状からなる整流部3101aを通過させる構成となっている。また併せて、図14に示されるように、この整流部3101aを通過した遊技球を、上記バット部104aが設けられている板部材106上に落下させることによって、上記第2の特別駆動役物104に供給する構成となっている。このような構成では、遊技球は上記整流部3101aを渦巻状に回転しながら整流されるようになり、こうした整流機能を通じて上記第1の特別駆動役物103や、上記第2の特別駆動役物104に遊技球が到達するタイミングをずらすことができるようになる。なお、上記板部材106は、上記落下した遊技球が上記バット部104aへと転動する程度の傾斜角度をもって設けられている。また、同板部材106上には案内溝106aが形成されており、当該板部材106上に落下した遊技球は通常、この案内溝106aを通じて上記第2の特別駆動役物104のバット部104aに供給される。
一方、上記2つの通路101a、101bのうちの通路101bには、その途中に当該通路101bを転動する遊技球を一旦停留させる停留機能を有する停留装置107が設けられている。この停留装置107は、図15(a)及び(b)に示すように、上記通路101bの裏側に配設された停留装置用ソレノイド332と、このソレノイド332の駆動によって回動する停留部107aとを備えて構成されている。
ここで、上記停留部107aは、上記停留装置用ソレノイド332が図15(a)に示されるオフ状態にあるとき、上記通路101bを転動する遊技球と干渉しない位置に位置する構成となっている。また、同停留部107aは、上記停留装置用ソレノイド332が図15(a)に示されるオフ状態から図15(b)に示されるオン状態になると、上記通路101b中を転動する遊技球と干渉してこれを停留させるように変位する構成となっている。なお、当該停留装置107は、プランジャの直線運動がリンク機構を介して駆動軸を回動運動させる装置である点では先の図12(a)及び(b)に示した装置と同様である。また、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、遊技球が当該通路101bを転動することを検出するスペシャル(SP)ルート監視センサ323(図38参照)を備えており、このセンサ323による検出に基づいて上記停留装置用ソレノイド332はオン状態に駆動制御される。
このような構成では、上記第1の遊技領域37a内に2つの遊技球が同時に進入し、それら遊技球が上記2つの通路101a、101bを同時に転動するような場合であっても、当該通路101bを転動する遊技球は上記停留装置107により同通路101b中にて停留されるようになる。このため、上記2つの通路101a、101bを同時に転動する遊技球のうちの通路101aを転動する遊技球は、一方の遊技球よりも先に上記第2の特別駆動役物104に供給されるようになる。
また、この実施の形態では、当該通路101bも、上記バット部104aが設けられている板部材106上に遊技球を落下させることによって、上記第2の特別駆動役物104に遊技球を供給する構成となっている。ただし、図16に併せて示されるように、当該通路101bでは、遊技球をカップ形状からなる整流部3101aを通過させることなく、通過口3101bを通じて上記板部材106上に直接落下させる構成となっている。
また、上記振分け装置102は、上記第1の遊技領域37a内に進入した遊技球を上記2つの通路101a、101bのいずれかに振り分ける部分である。
ここで、この実施の形態にかかる振分け装置102は、上記第1の遊技領域37a内に進入した遊技球の経路となる振分け台102aを有しており、この振分け台102aの傾斜角度を変化させることによって上記遊技球を2つの通路101a、101bのいずれかに振り分ける構成となっている。また、この振分け装置102は、図17(a)及び(b)に示すように、上記振分け台102aの裏側に配設された振分け装置用ソレノイド325の駆動によって上記振分け台102aの傾斜角度を可変する構成となっている。より具体的には、上記振分け台102aは、上記振分け装置用ソレノイド325が図17(a)に示されるオフ状態にあるとき、上記2つの通路101a、101bのうちの通路101aに遊技球が供給される傾斜角度となる。また、同振分け台102aは、上記振分け装置用ソレノイド325が図17(b)に示されるオン状態にあるときは、上記2つの通路101a、101bのうちの通路101bに遊技球が供給される傾斜角度となる。なお、この振分け装置102も、プランジャの直線運動がリンク機構を介して駆動軸を回動運動させる装置である点では先の図12(a)及び(b)に示した装置と同様である。
このような構成では、上記振分け装置用ソレノイド325がオフ状態(図17(a))にあるときは、遊技球は、図18中の経路R11を通って上記バット部104aへと向かうようになる。また、上記ソレノイド325がオン状態(図17(b))にあるときは、遊技球は、図19中の経路R12を通って上記バット部104aへと向かうようになる。
また、上記第1の特別駆動役物103は、上記特別入賞口93へと通じる案内口103aを定常的に摺動動作させる部分である。すなわち、図20に示されるように、この第1の特別駆動役物103においては、上記案内口103aに受け入れられた遊技球は、この案内口103aの摺動動作によって上記特別入賞口93が設けられている箇所まで案内される。そしてこの結果、図21に示されるように、この特別入賞口93に遊技球が入球すると、この遊技球は経路R13を通って上記第1の遊技領域37aから排出されるようになる。一方、図22及び図23に示されるように、上記案内口103aに受け入れられなかった遊技球は、経路R14、R15を通って上記ハズレ受入口94に受け入れられることとなる。
なお、この実施の形態では、当該第1の特別駆動役物103は、図24に示すように、上記案内口103aが設けられる部材と、ねじ溝が切られた摺動軸SH1とを備え、その摺動軸SH1のねじ溝に上記案内口103aが設けられる部材がかみ合って構成されている。また、同第1の特別駆動役物103は、上記摺動軸SH1が回動するとき、上記案内口103aがその軸方向に沿って移動するように該案内口103aが設けられる部材をガイドするガイド軸SH2を備えている。そして、特別駆動モータ334の回転軸に固定されたギアG2を上記摺動軸SH1の一端に形成されているギアG1と噛合した状態で上記特別駆動モータ334を駆動することによって、上記案内口103aを定常的に摺動動作させるようにしている。また、この実施の形態では、後述の主制御基板131(図38参照)が、フォトセンサ324により上記案内口103aの位置を検出し、この検出に応じて上記特別駆動モータ334の正逆回転にかかる駆動制御を行う。これにより、上記案内口103aは、図25(a)〜(c)に示されるように、予め定められた領域内でその摺動動作が行われるようになる。
また、上記第2の特別駆動役物104は、図26に示されるように、そのバット部104aが上記板部材106の裏側に配設されたバット駆動用ソレノイド335の駆動によって回動する構成とされている。より具体的には、同バット部104aは、上記バット駆動用ソレノイド335が図26(a)に示されるオフ状態から図26(b)に示されるオン状態になるとき、上記板部材106上を反時計回りにて回転動作する。なお、この第2の特別駆動役物104も、プランジャの直線運動がリンク機構を介して駆動軸を回動運動させる装置である点では先の図12(a)及び(b)に示した装置と同様である。
このような構成では、上記2つの通路101a、101bからそれぞれ供給される遊技球は、図27に示されるように、上記バット部104aにより打ち返され、上記板部材106上を上記案内口103aが設けられる方向へ転動するようになる。そして、こうして打ち返された遊技球が上記案内口103aを介して上記特別入賞口93に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技が行われるようになる。ただし、遊技球は、上記バット部104aに到達するタイミングと、該バット部104aが動作するタイミングとの関係によっては、図28に示されるように、同バット部104aにより打ち返されることなく、上記ハズレ受入口94に受け入れられるような場合もある。なお、図27及び図28中の2点鎖線にて示される矢印は、上記バット部104aにより打ち返された遊技球が上記板部材106上を転動するときの経路を示したものである。
ちなみに、遊技球が上記特別入賞口93に入球するときは、適宜の箇所に設けられた大当たり受入センサ329(図38参照)によって遊技球の上記特別入賞口93への入球が検出される。また、上記バット部104aにより打ち返された遊技球が上記ハズレ受入口94に入球するときは、適宜の箇所に設けられたハズレ受入センサ330(図38参照)によって遊技球の上記ハズレ受入口94への入球が検出されることとなる。
また、後述するが、この実施の形態では、上記第2の特別駆動役物104は、上記2つの通路101a、101bからそれぞれ供給される遊技球に対し、上記バット部104aの動作態様を該当する遊技球の供給元である通路の別に異ならしめるようにしている。このような構成では、上記停留装置107とも相まって、上記2つの通路101a、101bを同時に流下する遊技球の上記特別入賞口93への入賞確率を各々該当する遊技球の供給元である通路の別に異ならしめることができるようになる。
また、上記第3の特別駆動役物105は、図29(a)及び(b)に示されるように、上記守備人形105aのほか、
・守備人形用モータ326の回転軸に固定されたギアG3と噛合されるとともに該守備人形用モータ326の駆動によって前後に摺動する摺動部材105b。
・「く」の字状に設けられるとともに、その一端が連結軸105cを介して上記摺動部材105bと回動可能に連結される連結部材105d。
・上記守備人形105aを支持するものであり、上記連結部材105dの他端から上記板部材106のガイド孔106bに挿通されるかたちで設けられる支持部材105e。
などを備えている。このような構成では、上記守備人形用モータ326を駆動させることによって、上記守備人形105aは上記板部材106上を円弧状に回動するようになる。すなわち、このような守備人形105aの動作によって、図30及び図31に示されるように、上記バット部104aによって打ち返された遊技球の経路を大きく異ならしめることができるようになる。
一方、上記遊技領域37のうちの第2の遊技領域37bには、
・風車80(80a、80b)。
・所定のゲージ配列をなす多数の障害釘81(一部、図示略)。・始動口96。
・始動ゲート97。
・大入賞口装置85。
・上記役物91の上側から上記始動口96の直上の領域まで通ずるワープ通路88。
・アウト口89。
等々、が設けられている。
ここで、図中右側に配設される風車80aは、図32に示されるように、当該風車80aに供給される遊技球が2つの経路R1、R2のいずれかを通るように機能する部分である。なお、上記2つの経路R1、R2のうちの経路R1が、上記始動口96へと通ずる経路であり、経路R2が、上記始動ゲート97へと通ずる経路である。
また、図中左側に配設される風車80bは、図33に示されるように、当該風車80bに供給される遊技球が2つの経路R3、R4のいずれかを通るように機能する部分である。なおここでは、上記2つの経路R3、R4のうちの経路R3が、上記始動ゲート97へと通ずる経路であり、経路R4が、上記始動口96へと通ずる経路である。
また、上記始動口96は役物91の下方に配置されている。この始動口96は、開閉動作を行う第2の可動片99を備えて構成されている。この第2の可動片99は、第2の可動片用ソレノイド327(図38参照)の駆動により開放される。
また、遊技球が上記始動口96に入球されたときは、始動口センサ318によって遊技球の入球が検出される。そしてこのとき、後述の主制御基板131(図38参照)は、これも後述の特別図柄表示装置121aに表示される特別図柄を所定の時間だけ変動表示制御するとともに、予め定められた数値範囲内で更新される乱数に基づいて上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての抽選処理を行うこととなる。また、同主制御基板131(図38参照)は、第1の可動片456の動作契機となる小当たり、及び上記特別遊技の実行契機となる大当たりが含まれる抽選処理も実行する。そしてその後は、上記第1の可動片456の開閉動作(補助遊技)や上記特別遊技など、この抽選結果に応じた処理を行うこととなる。
ここで、上記特別図柄の変動表示制御は、遊技盤5の下部右側に設けられている特別図柄表示装置121aにて行われる。
図34は、図1の特別図柄表示装置121a近傍の一区画を拡大して示したものである。
同図34に示されるように、この実施の形態では、上記特別図柄表示装置121aは、7セグメントLED、及びドットLEDによって構成されている。すなわち、上記特別図柄の変動表示制御は、これら8つのLEDが各別に点滅されることによって行われる。そして後述するが、こうした変動表示制御が所定の時間だけ行われた後は、上記特別図柄についての抽選処理の結果が上記特別図柄表示装置121aとしての8つのLEDの表示態様(点灯の組み合わせ)によって表示され、遊技者に報知されることとなる。また、この実施の形態では、こうした特別図柄についての抽選処理の結果は、演出表示装置115にも、例えば動画や映像等の演出とともに、特別図柄に対応した装飾図柄として表示されるようになっている。なお、演出表示装置115の表示面は役物91の後側においてその開口窓に臨んで装着されている。
また、この特別図柄表示装置121aの上側には、左右2連のLEDからなる特別保留数表示装置121bが設けられている。すなわち、この実施の形態では、後述の主制御基板131(図38参照)は、上記特別図柄の変動表示制御を行うにあたり、当該変動表示制御を一旦保留の状態とするものとなっており、当該特別保留数表示装置121bには、この保留の状態にある変動表示制御の数である特別図柄の保留数が表示される。なお、この実施の形態では、上記特別図柄の変動表示制御は、最大4つまで保留され、その保留数(「0」〜「4」)は、上記特別保留数表示装置121bとしての2つのLEDの点灯態様(点灯、点滅、消灯など)をもって遊技者に報知される。
また、これも後述するが、遊技球が上記始動ゲート97を通過したときは、ゲートセンサ317によって遊技球の通過が検出される。そしてこのときは、上記主制御基板131
(図38参照)が、後述の普通図柄表示装置122aに表示される普通図柄を所定の時間だけ変動表示制御するとともに、予め定められた数値範囲内で更新される乱数に基づいて上記普通図柄の変動表示停止時における表示態様についての抽選処理を行う。そして、この抽選処理の結果に応じて上記第2の可動片99の開閉動作を第2の可動片用ソレノイド327(図38参照)の駆動によって実行することとなる。
なお、こうした普通図柄の変動表示制御は、遊技盤5の下部左側に設けられている普通図柄表示装置122aにて行われる。
図35は、図1の普通図柄表示装置122a近傍の一区画を拡大して示したものである。
同図35に示されるように、この実施の形態にかかる普通図柄表示装置122aは、左右2連のLEDを備えて構成されている。すなわち、上記普通図柄の変動表示制御は、これら2つのLEDが各別に点滅されることによって行われる。そして、この変動表示制御が所定の時間だけ行われた後は、上記普通図柄についての抽選処理の結果が、上記普通図柄表示装置122aとしての2つのLEDの表示態様(点灯の組み合わせ)によって表示され、遊技者に報知されることとなる。
また、この普通図柄表示装置122aの上側には、同じく左右2連のLEDからなる普通保留数表示装置122bが設けられている。すなわち、この実施の形態では、後述の主制御基板131(図38参照)は、上記普通図柄の変動表示制御を行うときもこの変動表示制御を一旦保留の状態とするものとなっている。そして、当該普通保留数表示装置122bには、この保留の状態にある変動表示制御の数である普通図柄の保留数が表示される。なお、上記普通図柄の変動表示制御も、最大4つまで保留され、その保留数(「0」〜「4」)は、上記普通図柄表示装置122aとしての2つのLEDの点灯態様(点灯、点滅、消灯など)をもって遊技者に報知される。
また、上記大入賞口装置85は、当該第2の遊技領域37bにて開閉動作する開閉部材86と、この開閉部材86による開閉動作を通じて同じく第2の遊技領域37bにて開放される大入賞口87とを備えて構成されている。この実施の形態では、上記始動口96への遊技球の入球による抽選処理の結果が上記大当たりであるとき、若しくは、上記第2の遊技領域37bに打ち込まれた遊技球が上記第1の可動片456の開閉動作を通じて上記第1の遊技領域37a内に進入し、該進入した遊技球が上記特別入賞口93に受け入れられたとき(いわゆる羽根物当たりのとき)、上記開閉部材86による開閉動作を通じた上記大入賞口87の開放により遊技者にとって有利な特別遊技が行われる。
すなわち、上記大当たりであるときに行われる特別遊技は、例えば上記開閉部材86を一定パターンで開閉させる動作をラウンド遊技とするとき、このラウンド遊技が任意の回数だけ繰り返し実行されることによって行われる。なお後述するが、この大当たり時に繰り返し行われるラウンド遊技の回数は、上記始動口96に遊技球が入球されるとき(より正確には、上記始動口センサ318による検出があったとき)に上記主制御基板131により取得される乱数に基づいて抽選されるものであり、この実施の形態では、「2」、「15」のいずれかが抽選される。
他方、上記第2の遊技領域37bに打ち込まれた遊技球が上記第1の可動片456の開閉動作を通じて上記第1の遊技領域37a内に進入し、該進入した遊技球が上記特別入賞口93に受け入れられたときに行われる特別遊技は、補助遊技から続く一連の遊技として行われるものである。すなわち、上記第1の可動片456の開放を伴う補助遊技を、いわば1回のラウンド遊技とし、上記特別入賞口93に遊技球が入球したことを条件に上記補助遊技に続くかたちで上記大入賞口装置85においてラウンド遊技が任意の回数だけ繰り返し実行される。なお後述するが、こうした補助遊技に続く一連の遊技として行われる特別遊技のラウンド遊技の回数は、上記始動口96に遊技球が入球されるとき(より正確には、上記始動口センサ318による検出があったとき)に上記主制御基板131により取得される乱数に基づいて抽選されるものであり、この実施の形態では、上記第1の可動片456の開放によるラウンド遊技も含めた回数として「3」、「7」、「16」のいずれかが抽選される。すなわち、上記大入賞口装置85では、これら「3」、「7」、「16」から「1」減算した「2」、「6」、「15」の回数のラウンド遊技が行われることとなる。
このように、この実施の形態では、上記第1の可動片456の開閉動作を通じて上記第1の遊技領域37a内に進入した遊技球が上記特別入賞口93に受け入れられたときも、上記開閉部材86による開閉動作を通じた上記大入賞口87の開放によって上記特別遊技を行うこととしている。このため、補助遊技の際に遊技者に払い出される賞球の数、より具体的には上記特別入賞口93が設けられる第1の遊技領域37a内に遊技球が進入したときに遊技者に払い出される賞球の数を積極的に減らすことができるようになり、ひいては要求される始動性も適切に確保されるようになる。ちなみに、この実施の形態では、上記第2の遊技領域37bに打ち込まれた遊技球が上記始動口96に受け入れられるときに遊技者に払い出される賞球の数が「3」、上記第2の遊技領域37bに打ち込まれた遊技球が上記第1の可動片456の開閉動作を通じて上記第1の遊技領域37a内に進入するときに遊技者に払い出される賞球の数が「3」、上記第2の遊技領域37bに打ち込まれた遊技球が上記大入賞口87に受け入れられるときに遊技者に払い出される賞球の数が「9」にそれぞれ設定されている。
しかも、この実施の形態では、上記始動口96に遊技球が受け入れられるときに乱数を取得し、この乱数に基づいて上記第1の可動片456の動作契機となる当たりの当落にかかる抽選処理を行うようにしている。このような遊技機では、同一の始動口96への入賞であっても、上記取得される乱数の値に応じて例えば第1の可動片456の駆動継続時間や、駆動タイミングをその都度可変設定することができるようになる。すなわち、遊技領域37に所定数の遊技球が打ち込まれたときに取得される乱数の数も豊富となり、これによってバリエーションに富む演出を実現することができるようになる。なお後述するが、上記第2の遊技領域37bに打ち込まれた遊技球が上記大入賞口87に入球するときは、適宜の箇所に設けられた第2のカウントセンサ320(図38参照)によって遊技球の当該大入賞口87内への入球が検出される。また、上記開閉部材86は、大入賞口用ソレノイド328(図38参照)の駆動制御によって開閉動作する構成となっている。
ところで、このような第2の遊技領域37bでは、遊技球は、図36に示されるように、上記役物91の上側から転動する。そして、同遊技球は通常、上記役物91の外壁に沿うように該役物91の下側まで転動し、上記始動口96や、上記アウト口89などへの入球によってこの第2の遊技領域37bから排出されることとなる。ただし、図37に示されるように、上記役物91の上側から上記ワープ通路88内に入球した場合には、同遊技球は、上記始動口96の直上の領域まで当該ワープ通路88により案内されつつ転動することとなる。
このようなパチンコ機1では、遊技者はまず、上記始動口96に遊技球が受け入れられるようにハンドル32を操作する。そしてこの結果、上記始動口96に遊技球が受け入れられると、図3中点線の状態にある第1の可動片456が図3中実線の状態となり、これによって上記第1の遊技領域37aが予め定められた時間だけ開放される補助遊技が行われるようになる。そこで、遊技者は、上記始動口96に遊技球が受け入れられた後は、上記第1の遊技領域37a内に遊技球が入球するようにハンドル32を操作する。そしてこの結果、上記第1の遊技領域37a内に遊技球が入球すると、この入球した遊技球は、上記通路101a、101bのいずれかを通じて上記バット部104aに供給される。そして、この遊技球が上記バット部104aにより打ち返され、この打ち返された遊技球が上記案内口103a、さらには上記特別入賞口93に入球されると、多くの賞球が遊技者に払い出される特別遊技が上記第2の遊技領域37bに設けられた大入賞口87の開放によって行われるようになる。
上述の通り、上記開閉部材86の開閉動作によって開放される上記大入賞口87に遊技球が入球するときは、上記補助遊技の際に払い出される賞球の数よりも多いため、遊技者は、この特別遊技が行われる状態にあるときは、この特別遊技が行われないときよりも多くの賞球を獲得可能である。なお、こうした開閉部材86の開閉動作を通じたラウンド遊技の終了条件は、例えば上記大入賞口87内に遊技球が9個だけ入球すること、及び当該ラウンド遊技の開始から予め定められた時間が経過すること、のいずれかの条件が満たされることなどである。
次に、このようなパチンコ機1についての電気的に構成を詳述する。
[パチンコ機の電気的構成について]
図38は、この実施の形態にかかるパチンコ機1の電気的構成をブロック図として示したものである。
パチンコ機1は、大きくは、主基板310と、周辺基板311とを備えて構成されている。
ここで、上記主基板310は、
・遊技球の検出。
・上記小当たりや大当たりの当落にかかる抽選処理。
・特別図柄についての変動表示制御。
・賞球の払い出しにかかる制御(払い出し制御)。
等々、遊技が予め定められたルールに従って進行するよう各種の制御を行う部分である。
一方、上記周辺基板311は、
・発光装飾。
・音響出力。
・液晶表示。
等々、上記主基板310によって進行される遊技に各種の演出を付加し、これによって遊技の興趣の向上を図る部分である。
[主基板について]
主基板310は、主制御基板131と払出制御基板197とから構成されている。そしてこのうち、上記主制御基板131は、中央演算装置としてのCPU314、読み出し専用メモリとしてのROM315、読み書き可能メモリとしてのRAM316を備えている。
ここで、上記CPU314は、上記ゲートセンサ317、及び上記始動口センサ318、及び上記第1のカウントセンサ319、及び上記第2のカウントセンサ320、及び上記SPルート監視センサ323、及び上記フォトセンサ324、及び上記大当たり受入センサ329、及び上記ハズレ受入センサ330など、各種のセンサからの検出信号に基づいて上記ROM315に格納されている制御プログラムを実行する部分である。すなわち、こうした制御プログラムの実行を通じて、上記第1の可動片用ソレノイド331、及び上記第2の可動片用ソレノイド327、及び上記停留装置用ソレノイド332、及び上記振分け装置用ソレノイド325、及び上記特別駆動モータ334、及び上記バット駆動用ソレノイド335、及び上記守備人形用モータ326、及び上記大入賞口用ソレノイド328など、各種のアクチュエータに適宜に駆動信号が出力されるようになり、これによって当該パチンコ機1にて行われる各種の遊技が予め定められたルールに従って進行するようになる。なお、後述するが、この主制御基板131のCPU314は、上記特別図柄表示装置121a、及び上記特別保留数表示装置121b、及び上記普通図柄表示装置122a、及び上記普通保留数表示装置122bの表示制御や、上記周辺基板311、及び上記払出制御基板197に遊技の進行状況を示す信号(演出コマンド、及びコマンド)を出力することも行う。
また、上記RAM316は、上記主制御基板131で実行される種々の処理において生成される各種のデータやフラグ、入力信号等の情報が一時的に記憶される部分である。なお、この実施の形態にかかる主制御基板131では、上述の特別図柄の保留数をカウンタ値として記憶保持する特別保留数カウンタ、及び上述の普通図柄の保留数をカウンタ値として記憶保持する普通保留数カウンタを備えており、当該RAM316にはこれらカウンタによるカウンタ値もそれぞれ格納される。
一方、上記払出制御基板197は、上記主制御基板131からのコマンドに基づいて球払出装置170に駆動信号を出力する部分であり、大きくは、中央演算装置としてのCPU333、読み出し専用メモリとしてのROM334および読み書き可能メモリとしてのRAM335を備えて構成されている。
ここで、上記ROM334には、遊技の進行状況に応じて遊技者に賞球を払い出すための制御プログラムが格納されている。より具体的には、この制御プログラムには、上述の通り、
・上記始動口96への遊技球の入球を示す信号が上記主制御基板131から入力されることに基づいて3個の遊技球を払い出す。
・上記第1の遊技領域37a内への遊技球の進入を示す信号が上記主制御基板131から入力されることに基づいて3個の遊技球を払い出す。
・上記大入賞口87への遊技球の入球を示す信号が上記主制御基板131から入力されることに基づいて9個の遊技球を払い出す。
等々、が規定されている。すなわち、このような制御プログラムの実行を通じて、上記CPU333は、上記球払出装置170に駆動信号を出力する。これにより、上記球払出装置170が、こうした制御プログラムに従って遊技者に賞球を払い出すようになる。
なお、後述するが、これら主制御基板131と払出制御基板197との間では、それぞれの入出力インタフェースを介して双方向通信が実施される。例えば、上記主制御基板131が賞球コマンドを送信すると、これに応えて払出制御基板197から主制御基板131にACK(Acknowledge)信号が返される。
[周辺基板について]
一方、周辺基板311には、サブ統合基板336のほかに例えば複数の電飾制御基板337,338や波形制御基板339等が含まれる。上記の主制御基板131とサブ統合基板336との間では、それぞれの入出力インタフェースと入力インタフェースとの間で一方向だけの通信が行われており、主制御基板131からサブ統合基板336へのコマンドの送信はあっても、その逆は行われない。
サブ統合基板336も、CPU350をはじめROM351やRAM352等の電子部品を有しており、これら電子部品によって所定の演出制御プログラムを実行する。サブ統合基板336とその他の電飾制御基板337,338や波形制御基板339との間では、それぞれの入出力インタフェースとの間で双方向に通信が行われる。
1つ目の電飾制御基板337には、主にサイド装飾装置52(図2参照)等を含む装飾ランプ353が接続されている。サブ統合基板336から電飾制御基板337に対して装飾ランプ353の点灯信号が送信されると、これを受けて電飾制御基板337が装飾ランプ353を点灯させる処理を行う。
2つ目の電飾制御基板338には、演出表示装置115および演出ランプ354が接続されている。例えばサブ統合基板336から演出表示装置115に対する表示コマンドが電飾制御基板338に送信されると、これを受けて電飾制御基板338は実際に演出表示装置115を作動させる処理を行う。また、上記サブ統合基板336には、NMルート監視センサ322からの検出信号が入力され、当該電飾制御基板338は、この検出信号に応じて演出制御を行うものとなっている。
波形制御基板339は、音響出力としての可聴音波のほか、不可聴である超音波等の波形信号を生成、送受信する処理を実行している。例えば、サブ統合基板336から音響出力コマンドが波形制御基板339に送信されると、これを受けて波形制御基板339は上記のスピーカ18、57を駆動する処理を行う。このほかにも、波形制御基板339には超音波送受信装置356が接続されており、この超音波送受信装置356は、複数の台間で超音波による通信を可能とする。通常、ホールの島設備には複数台のパチンコ機1が並べて設置されるが、超音波送受信装置356を装備しているパチンコ機1同士の間では、相互に超音波通信が可能となる。この通信機能を用いて、複数のパチンコ機1で演出動作をシンクロナイズさせたり、特定の台間で遊技情報の交換を行ったりすることができる。
なお、これら電飾制御基板337、338および波形制御基板339も、それぞれ、中央演算装置としてのCPU357、358、359、読み出し専用メモリとしてのROM370、371、372および読み書き可能メモリとしてのRAM373、374、375を備えている。
次に、主制御基板131と払出制御基板197との間の通信処理について、その一例を説明する。なお、信号名の先頭に「♯」が付されているものは、負論理であることを意味している。「ハイレベル」は2値信号の2つのレベルのうち「1」レベルを意味し、「ローレベル」は「0」レベルを意味している。
[主制御基板と払出制御基板との通信について]
主制御基板131と払出制御基板197との間では、種々のコマンドがシリアル転送によって送信される。コマンドを正常に受信した基板は、コマンドを送信した基板に対して、正常にコマンドを受け取ったことを伝えるACK信号を送信する。主制御基板131から払出制御基板197に対する主なコマンドとしては、遊技球の払い出しに関するコマンドや、払出制御基板197に動作状態の報告を指示するコマンドがある。遊技球の払い出しに関するコマンドとしては、例えば、遊技球の払い出し個数を指定するコマンドの他、遊技球の払い出しの開始を指示するコマンドや、遊技球の払い出しの停止を指示するコマンドなどが考えられる。払出制御基板197から主制御基板131に対する主なコマンドとしては、払出制御基板197の動作状態を伝えるコマンドがある。
図39は、主制御基板131および払出制御基板197の電気的な構成をより詳細に示したブロック図である。
主制御基板131のCPU314は、当該主制御基板131における種々の演算処理を行うCPUとして、外部とのシリアル通信機能およびパラレル通信機能を有する。
CPU314には、演算処理を行う演算処理部390と、外部とのシリアル通信を行うシリアル通信ユニットとしてのシリアルIF部391と、外部とのパラレル通信を行うパラレルIF部392とが回路構成されている。払出制御基板197とのコマンドのやり取りは、シリアルIF部391を介して行われ、払出制御基板197とのACK信号のやり取りは、パラレルIF部392を介して行われる。
シリアルIF部391は、演算処理部390からパラレルデータTDaを受け取り、該データを記憶する送信バッファレジスタ393と、送信バッファレジスタ393に記憶されたデータを受け取り、該データをシリアルデータDabに変換して払出制御基板197にシリアル転送する送信シフトレジスタ394と、払出制御基板197からシリアルデータDbaを受け取り、該データを記憶する受信シフトレジスタ395と、受信シフトレジスタ395に記憶されたデータを受け取り、該データを演算処理部390によってパラレルデータRDaとして読み出し可能に記憶する受信バッファレジスタ396と、シリアルIF部391における各部の動作状態を管理するシリアル管理部397とを備え、これらを1チップに集積して構成されている。送信バッファレジスタ393および送信シフトレジスタ394,受信シフトレジスタ395,受信バッファレジスタ396は、それぞれ、1バイトの記憶容量を有するレジスタである。
シリアル管理部397は、送信シフトレジスタ394および送信バッファレジスタ393に関して、送信シフトレジスタ394がシリアル転送中でない場合に、送信バッファレジスタ393から送信シフトレジスタ394へのデータの受け渡しを許可し、該受け渡し後に、該データを送信バッファレジスタ393から消去するように回路構成されている。
シリアル管理部397は、受信シフトレジスタ395および受信バッファレジスタ396に関して、受信バッファレジスタ396にデータが記憶されていない場合に、受信シフトレジスタ395から受信バッファレジスタ396へのデータの受け渡しを許可し、演算処理部390が受信バッファレジスタ396からパラレルデータRDaを読み出した後に、受信バッファレジスタ396からデータを消去するように回路構成されている。
なお、シリアルIF部391によるシリアル転送の転送レートは、CPU314を動作させるためのクロック信号を分周した信号に基づいて決定される。この転送レートを決定するクロック信号の分周比は、シリアルIF部391が有するレジスタ(図示しない)の値によって設定することができる。
演算処理部390は、送信バッファレジスタ393に対して書き込み信号♯WRaを立ち上げることによって、送信バッファレジスタ393へりパラレルデータTDaの書き込みを行い、受信バッファレジスタ396に対して読み出し信号♯REaを立ち上げることによって、受信バッファレジスタ396からのパラレルデータRDaの読み出しを行う。
演算処理部390は、シリアルIF部391における種々の状態を示す信号を、シリアル管理部397から受ける。演算処理部390がシリアル管理部397から受ける信号としては、送信バッファレジスタ393がクリアされている際にハイレベルとされる送信バッファ空き信号TEaと、送信シフトレジスタ394がシリアル転送中である際にハイレベルとされるシリアル転送中信号TCaと、受信バッファレジスタ396にデータが記憶されている際にハイレベルとされる受信データあり信号DFaとがある。
図39に示すように、払出制御基板197は、払出制御基板197における種々の演算処理を行うCPU333(払出CPU)と、外部とのシリアル通信を行う回路が形成されたシリアルIFチップ398と、外部とのパラレル通信を行う回路が形成されたパラレルIFチップ399とを備える。主制御基板131とのコマンドのやり取りは、シリアルIFチップ398を介して行われ、主制御基板131とのACK信号のやり取りは、パラレルIFチップ399を介して行われる。
シリアルIFチップ398は、CPU333からパラレルデータTDbを受け取り、該データを記憶する送信バッファレジスタ400と、送信バッファレジスタ400に記憶されたデータを受け取り、該データをシリアルデータDbaに変換して主制御基板131にシリアル転送する送信シフトレジスタ401と、主制御基板131からシリアルデータDabを受け取り、該データを記憶する受信シフトレジスタ402と、受信シフトレジスタ402に記憶されたデータを受け取り、該データをCPU333によってパラレルデータRDbとして読み出し可能に記憶する受信バッファレジスタ403と、シリアルIFチップ398における各部の動作状態を管理するシリアル管理部404とを備え、これらを1チップに集積して構成されている。送信バッファレジスタ400及び送信シフトレジスタ401及び受信シフトレジスタ402及び受信バッファレジスタ403は、それぞれ1バイトの記憶容量を有するレジスタである。
シリアル管理部404は、送信シフトレジスタ401および送信バッファレジスタ400に関して、送信シフトレジスタ401がシリアル転送中でない場合に、送信バッファレジスタ400から送信シフトレジスタ401へのデータの受け渡しを許可し、該受け渡し後に、該データを送信バッファレジスタ400から消去するように回路構成されている。
シリアル管理部404は、受信シフトレジスタ402および受信バッファレジスタ403に関して、受信バッファレジスタ403にデータが記憶されていない場合に、受信シフトレジスタ402から受信バッファレジスタ403へのデータの受け渡しを許可し、CPU333が受信バッファレジスタ403からパラレルデータRDbを読み出した後に、受信バッファレジスタ403からデータを消去するように回路構成されている。
なお、シリアルIFチップ398がシリアル転送されたコマンドをサンプリングするタイミングは、主制御基板131のCPU314を動作させるためのクロック信号を分周したサンプリングクロックに基づいて決定される。このサンプリングクロックを決定刈るクロック信号の分周比は、シリアルIFチップ398が有するレジスタ(図示しない)の値によって設定することができる。
CPU333は、送信バッファレジスタ400に対して書き込み信号♯WRbを立ち上げることによって、送信バッファレジスタ400へのパラレルデータTDbの書き込みを行い、受信バッファレジスタ403に対して読み出し信号♯RDbを立ち上げることによって、受信バッファレジスタ403からのパラレルデータRDbの読み出しを行う。
CPU333は、シリアルIFチップ398における種々の状態を示す信号を、シリアル管理部404から受ける。CPU333がシリアル管理部404から受ける信号としては、送信バッファレジスタ400がクリアされている際にハイレベルとされる送信バッファ空き信号TEbと、送信シフトレジスタ401がシリアル転送中である際にハイレベルとされるシリアル転送中信号TCbと、受信バッファレジスタ403にデータが記憶されている際にハイレベルとされる受信データ有り信号DFbとがある。
次に、主制御基板131と払出制御基板197との間におけるコマンド転送の際の動作について説明する。本実施形態のパチンコ機1は、主制御基板131から払出制御基板197へのコマンド転送と、払出制御基板197から主制御基板131へのコマンド転送を行うことが可能である。
(主制御基板のコマンド送信について)
払出制御基板197に対してコマンドを送信する主制御基板131の動作について説明する。図40は、主制御基板131の演算処理部390が実行するコマンド送信処理を示すフローチャートである。
主制御基板131の演算処理部390は、遊技の進行を制御する処理を実現するために所定の間隔(本実施形態では、4ミリセカンド(以下、msと表記))で定時割り込み処理を繰り返し実行し、この繰り返し実行される定時割り込み処理の一環として、払出制御基板197に対してコマンドを送信する場合に、図40に示したコマンド送信処理を実行する。
演算処理部390は、図40に示したコマンド送信処理を開始すると、払出制御基板197に対するコマンドを生成する(ステップS1001)。本実施形態では、払出制御基板197に対するコマンドは、シリアルIF部391の各レジスタの記憶容量である1バイトよりも大きな2バイトのコマンドである。
コマンドを生成した後(ステップS1001)、「送信バッファ空き信号TEaがハイレベル」かつ「シリアル転送中信号TCaがローレベル」であるか否か、すなわち、「送信バッファレジスタ393にデータが記憶されていない場合」かつ「送信シフトレジスタ394がシリアル転送中でない場合」であるか否かを判断する(ステップS1002)。
「送信バッファ空き信号TEaがハイレベル」かつ「シリアル転送中信号TCaがローレベル」である場合(ステップS1002)には、生成したコマンドの2バイトのうち上位1バイトである1バイト目を、送信バッファレジスタ393に書き込む(ステップS1003)。その後、予め設定された書込待機期間Lwaの待機を行った後(ステップS1004)、生成したコマンドの残りの下位1バイトである2バイト目を、送信バッファレジスタ393に書き込み(ステップS1005)、コマンド送信処理を終了する。
ここで、書込待機期間Lwaは、送信バッファレジスタ393へのコマンドの1バイト目の書き込みから、この1バイト目が送信シフトレジスタ394へと受け渡しされるまでの期間である送信レジスタ引渡期間Lbsよりも長い期間であり、その定時割り込み処理の終了までに2バイト目の書き込み処理(図40のステップS1005)を実行可能な時間を残す期間であり、次の定時割り込み処理の開始まで長引くような期間ではない。また、書込待機期間Lwaは、コマンドの1バイト目のシリアル転送が完了するまでの期間であるシリアル転送期間Lscよりも短い期間であり、定時割り込み処理の間隔である4msよりも短い期間である。本実施形態では、書込待機期間Lwaは、2.5マイクロセカンド(以下、μsと表記)に設定されている。なお、本実施形態のシリアルIF部391のハードウエア仕様による送信レジスタ引渡期間Lbsは、約1.25μsである。また、2バイト目の書き込み処理(図40のステップS1005)に要する演算処理部390の演算処理時間が、シリアルIF部391の送信レジスタ引渡期間Lbs以上である場合には、図40に示したコマンド待機処理のソフトウエアによる待機処理(ステップS1004)は不要である。
図41は、コマンド送信処理が実行される際の主制御基板131における各信号の様子を示すタイムチャートである。
上述したコマンド送信処理にて、「送信バッファ空き信号TEaがハイレベル」かつ「シリアル転送中信号TCaがローレベル」であると判断されると(図40中のステップS1002)、パラレルデータTDaにコマンドの1バイト目の出力が開始される(タイミングta1)。その後、書き込み信号♯WRaの立ち上がりによって、送信バッファレジスタ393にコマンドの1バイト目が書き込まれる(タイミングta2:図40中のステップS1002)。
送信バッファレジスタ393は、書き込まれたコマンドの1バイト目を送信シフトレジスタ394に引き渡し、この引き渡しが完了するとシリアル管理部397によってクリアされる。送信シフトレジスタ394は、送信バッファレジスタ393から受け取ったコマンドの1バイト目をシリアルデータDabとして出力する。シリアル転送中のシリアルデータDabには、スタートビットSTに続いて、コマンドの1ビット目D0から8ビット目D7までの各ビットが続き、最後にストップビットSPが出力される。このように、コマンドの1バイト目のシリアル転送が開始されると、シリアル転送中信号TCaはハイレベルとなる(タイミングta3)。
コマンドの1バイト目の書き込み(タイミングta2、図40中のステップS1002)から、書込待機期間Lwaの待機を経た後(図40中のステップS1004)、コマンドの1バイト目と同様に、送信バッファレジスタ393にコマンドの2バイト目が書き込まれる(タイミングta4:図40中のステップS1005)。
この際の送信シフトレジスタ394は、コマンドの1バイト目をシリアル転送中であり、コマンドの2バイト目を送信バッファレジスタ393から受け取ることができないため、送信バッファレジスタ393は、書き込まれたコマンドの2バイト目を記憶して保持し、送信バッファ空き信号TEaはローレベルとなる(タイミングta4)。
その後、送信シフトレジスタ394によるコマンドの1バイト目のシリアル転送が終了すると、送信バッファレジスタ393は、記憶するコマンドの2バイト目を送信シフトレジスタ394に引き渡し、この引き渡しが完了するとシリアル管理部397によってクリアされ、送信バッファ空き信号TEaはハイレベルとなる(タイミングta5)。
その後、送信シフトレジスタ394は、コマンドの1バイト目と同様に、送信バッファレジスタ393から受け取ったコマンドの2バイト目をシリアルデータDabとして出力する(タイミングta6〜ta7)。
以上説明した主制御基板131の動作によって、払出制御基板197に対して2バイトのコマンドが送信される。ただし、この実施の形態の主制御基板131は、上記払出制御基板197に対するコマンドの送信から所定の期間の間にACK信号の返答がない場合には、コマンドを再送する。
なお、逆に、主制御基板131に対してコマンドを送信する払出制御基板197の動作は、演算処理部390に代えてCPU333、送信バッファレジスタ393に代えて送信バッファレジスタ400、送信シフトレジスタ394に代えて送信シフトレジスタ401が、それぞれ上述した主制御基板131の場合と同様の動作を行うことによって実現される。
なお、この実施の形態では、CPU314は、4ミリセカンドの感覚で定時割り込み処理を繰り返し実行するのに対し、シリアルIF部391は、1200bps(Bit Per Second)の転送レートでシリアル転送を実行する。従って、この実施の形態では、シリアルIF部391が2バイトのコマンドをシリアル転送する時間は約16.7msとなり、CPU314は、その間に定時割り込み処理を約4回繰り返し実行することとなる。
このように、CPU314は、上記送信バッファレジスタ393にコマンドを一旦書き込んだ後は、そのコマンドの払出制御基板197へのシリアル転送をシリアルIF部391に任せることができる。なお、シリアル転送における1200bpsの転送レートは、電気的ノイズに対するコマンド転送の信頼性を確保可能な転送レートであり、また、比較的安価なフォトカプラを用いたアイソレーションによってシリアル転送することが可能な転送レートである。
なお、主制御基板131は、シリアル転送中(送信バッファレジスタ393にコマンドが有る状態)に、制御処理を中断することなく、入球があれば入球情報を記憶するなど他の制御処理を実行する。パチンコ機の場合、遊技盤5へと打ち出される遊技球は、1分間に最大100個までと規制されているため、遊技球の打ち出し間隔は約600msである。したがって、遊技球が入賞口61に連続して入賞したとしても、主制御基板131は、遊技球の検出情報を滞りなく処理し、賞球コマンドを払出制御基板197にシリアル転送することができる。
(払出制御基板のコマンド受信について)
主制御基板131からのコマンドを受信する払出制御基板197の動作について説明する。図42は、払出制御基板197のCPU333が実行するコマンド受信処理を示すフローチャートである。
払出制御基板197のCPU333は、遊技球の払い出しを制御する一環として主制御基板131からのコマンドを受信する場合に、図42に示したコマンド受信処理を実行する。
CPU333は、コマンド受信処理を開始すると、「受信データ有り信号DFbがハイレベル」であるか否か、すなわち、「受信バッファレジスタ403にデータが記憶されている場合」であるか否かを判断する(ステップS1101)。
ここで、コマンド受信処理において「受信データ有り信号DFbがハイレベル」であると判断される場合(ステップS1101)には、主制御基板131から払出制御基板197に対して送信された2バイトのコマンドのうち、コマンドの1バイト目が受信バッファレジスタ403に記憶された状態である。
「受信データ有り信号DFbがハイレベル」である場合(ステップS1101)には、受信バッファレジスタ403に記憶されているコマンドの1バイト目を読み出す(ステップS1102)。その後、受信シフトレジスタ402を介して受信バッファレジスタ403に記憶されたコマンドの2バイト目を読み出し(ステップS1103)、コマンド受信処理を終了する。
図43は、コマンド受信処理が実行される際の払出制御基板197における各信号の様子を示すタイムチャートである。前述した主制御基板131におけるコマンド送信処理によって、シリアルデータDabとしてコマンドの1バイト目が出力されると(タイミングtb1〜tb2)、受信シフトレジスタ402にコマンドの1バイト目が記憶された後、受信バッファレジスタ403にコマンドの1バイト目が受け渡され、受信データ有り信号DFbはハイレベルとなる。
コマンドの1バイト目に続いた、シリアルデータDabとしてコマンドの2バイト目が出力されると(タイミングtb3〜tb4)、受信シフトレジスタ402にコマンドの2バイト目が記憶される。この際には、受信バッファレジスタ403からコマンドの1バイト目が読み出されておらず、受信バッファレジスタ403はシリアル管理部404によってクリアされていないため、受信シフトレジスタ402はコマンドの2バイト目の記憶を保持する。
その後、図42に示したコマンド受信処理にて、「受信データ有り信号DFbがハイレベル」であると判断されると(図42中のステップS1101)、読み出し信号♯REbの立ち下がりによって、受信バッファレジスタ403からパラレルデータRDbとしてコマンドの1バイト目が出力され、コマンドの1バイト目が、CPU333によって受信バッファレジスタ403から読み出される(タイミングtb5〜tb6:図42中のステップS1102)。
コマンドの1バイト目の読み出しが完了すると、受信バッファレジスタ403はシリアル管理部404によってクリアされ、受信データ有り信号DFbはローレベルとなる(タイミングtb6)。その後、受信シフトレジスタ402から受信バッファレジスタへとコマンドの2バイト目が受け渡されると、受信データ有り信号DFbはハイレベルとなる(タイミングtb7)。その後、コマンドの1バイト目と同様にして、受信バッファレジスタ403からコマンドの2バイト目が読み出される(タイミングtb8〜tb9:図42中のステップS1103)。
なお、説明の便宜上、図43では、コマンドの1バイト目と2バイト目とのシリアル転送時間のスケールは、CPU333の演算処理時間のスケールと比べ縮小されているが、実際には、コマンドの1バイト目と2バイト目とのシリアル転送時間は、CPU333の演算処理時間に比べて相当の時間を要する。従って、図42に示したコマンド受信処理は、CPU333が所定の間隔で繰り返し実行する定時割り込み処理の一環として、複数回の定時割り込み処理に分けて実行される処理である。
以上説明した払出制御基板197の動作によって、主制御基板131から送信された2バイトのコマンドが受信される。本実施形態の払出制御基板197は、主制御基板131からコマンドを受信してから所定の期間の間に、主制御基板131に対してACK信号を送信する。
なお、この実施の形態では、シリアルIFチップ398のサンプリングタイミングは、転送レート(1200bps)の16倍である19.2キロヘルツ(kHz)に設定されている。本実施形態では、シリアルIFチップ398は、スタートビット,コマンドの各データビット,ストップビットのビット毎に、それぞれ3回のサンプリングを行い、この3回のサンプリングで検出された値を多数決判定することによって、コマンド受信の信頼性の向上を図っている。
なお、逆に、払出制御基板197からのコマンドを受信する主制御基板131の動作は、CPU333に代えて演算処理部390、受信シフトレジスタ402に代えて受信シフトレジスタ395、受信バッファレジスタ403に代えて受信バッファレジスタ396が、それぞれ上述した払出制御基板197の場合と同様の動作を行うことによって実現される。
上記の構成により、主制御基板131のCPU314が1回の定時割り込み処理内を行う間に、シリアルIF部391がシリアル転送可能なコマンドを2バイト分、シリアルIF部391の送信バッファレジスタ393,送信シフトレジスタ394に格納することができ、主制御基板131のCPU314がコマンドのシリアル転送に関わる期間を短縮することができる。その結果、主制御基板131における他の制御処理の進行の阻害や、主制御基板131で実行される制御プログラムの複雑化を抑制することができる。従って、コマンドを分割してシリアル転送する場合における円滑な遊技制御を実現することができる。
ところで、上記の払出制御基板197では、CPU333,シリアルIFチップ398およびパラレルIFチップ399を備えたものを示したが、以下に示すような構成としても良い。
具体的には、図44に示すような、払出制御基板197に、払出制御基板197における種々の演算処理を行うCPU333(払出CPU)と、外部とのシリアル通信およびパラレル通信を行う回路が形成されたシリパラIFチップ405とを備えるものとすることができる。
このシリパラIFチップ405には、主制御基板131のパラレルIF部392とパラレル通信をするパラレルIF部406が備えられている。なお、図44は、図39に示すものとは異なる主制御基板131および払出制御基板197の電気的な構成の詳細を示すブロック図である。また、上記以外の構成については、図39に示したものと同様の構成であり、同一の符号を付してある。
図44に示す払出制御基板197のシリアル管理部407は、図39に示すシリアル管理部404とは異なるものとされている。このシリアル管理部407は、シリアル管理部407は、受信バッファレジスタ403のデータがCPU333からの読み出しによって消去される図13に示すシリアル管理部404とは異なり、CPU333からのバッファクリア信号#CBbに基づいて、受信バッファレジスタ403からデータを消去する。
(図44における主制御基板のコマンド送信について)
払出制御基板197に対してコマンドを送信する主制御基板131の動作について説明する。図18は、主制御基板131の演算処理部390が実行するコマンド送信処理を示すフローチャートである。
主制御基板131の演算処理部390は、遊技の進行を制御する処理の一環として、図45に示したコマンド送信処理を所定のタイミングで繰り返し実行する。
演算処理部390は、図45に示したコマンド送信処理を開始すると、ジョブフラグFjの値を判断する(ステップS1201)。ジョブフラグFjは、コマンド送信処理における状態を示すフラグであり、演算処理部390の起動時には「0」に設定されている。
「ジョブフラグFj=0」の場合には、払出制御基板197に対するコマンドの出力するためのコマンド出力処理を実行し(ステップS1202)、「ジョブフラグFj=1」の場合には、払出制御基板197からのACK信号を確認するためのACK待ち処理を実行する(ステップS1203)。コマンド出力処理(ステップS1202)、または、ACK待ち処理(ステップS1203)を終了した後、コマンド送信処理を終了する。
図45に示したコマンド送信処理におけるコマンド出力処理(図45中のステップS1202)の詳細について説明する。図46は、コマンド出力処理(図45中のステップS1202)を示すフローチャートである。
演算処理部390は。図46に示すコマンド出力処理を開始すると、「送信バッファ空き信号TEaがハイレベル」かつ「シリアル転送中信号TCaがローレベル」であるか否か、すなわち、「送信バッファレジスタ393にデータが記憶されていない場合」かつ「送信シフトレジスタ394がシリアル転送中でない場合」であるか否かを判断する(ステップS1301)。
「送信バッファ空き信号TEaがハイレベル」かつ「シリアル転送中信号TCaがローレベル」である場合(ステップS1301)には、「チェックフラグFc=1」であるか否かを判断する(ステップS1302)。チェックフラグFcは、払出制御基板197からのACK信号が確認できない場合に、払出制御基板197に対して動作状態の報告を指示するためのフラグであり、演算処理部390の起動時には「0」に設定されている。
「チェックフラグFc=1」でない場合であって(ステップS1302)、遊技球の入賞口への入賞がある場合には(ステップS1303)、払出制御基板197に所定の個数の賞品球の払い出しを指示する入賞コマンドの1バイト目を生成する(ステップS1304)。
一方、「チェックフラグFc=1」である場合には(ステップS1302)、チェックフラグFcを「0」に設定し(ステップS1305)、払出制御基板197に対して動作状態の報告を指示するチェックコマンドの1バイト目を生成する(ステップS1306)。なお、主制御基板131は、払出制御基板197からの動作状態の報告を、払出制御基板197から主制御基板131に対するコマンドの形態で受け取る。
入賞コマンドまたはチェックコマンドの1バイト目を生成した後(ステップS1304、S1306)、生成した1バイト目の各ビットを反転して、すなわち、1バイト目のビットのうち、「0」であるビットを「1」とし、「1」であるビットを「0」として、コマンドの2バイト目を生成する(ステップS1307)。本実施形態では、コマンドの1バイト目は、コマンドとしての実質的な意味を持つデータであり、コマンドの2バイト目は、払出制御基板197側でコマンドの正誤を判断するためのデータである。
コマンドの2バイト目を生成した後(ステップS1307)、生成したコマンドを送信する(ステップS1308〜S1310)。この処理(ステップS1308〜S1310)は、図40に示したコマンド送信処理における処理(ステップS1003〜S1005)と同様である。コマンドを送信した後(ステップS1308〜S1310)、ジョブフラグFjを「1」に設定し(ステップS1311)、コマンド出力処理を終了する。
コマンド出力処理においてコマンドの送信が実行される際(ステップS1308〜S1310)の主制御基板131における各信号の様子は、図41に示した主制御基板131における各信号の様子と同様である。
図45に示したコマンド送信処理におけるACK待ち処理(図45中のステップS1203)の詳細について説明する。図20は、ACK待ち処理(図44中のステップS1203)を示すフローチャートである。
演算処理部390は、図47に示すACK待ち処理を開始すると、払出制御基板197からACK信号を検出したか否かを判断する(ステップS1401)。ACK信号を検出した場合には(ステップS1401)、ジョブフラグFjを「0」に設定し(ステップS1402)、ACK待ち処理を終了する。
一方、ACK信号を検出しない場合には(ステップS1401)、コマンドの送信(図19中のステップS1308〜S1310)を終えてから所定の時間が経過したか否かを判断する(ステップS1403)。この所定の時間は、払出制御基板197からのACK信号の返答を待つ時間であり、本実施形態では、100msに設定されている。所定の時間が経過していない場合には(ステップS1403)、そのままACK待ち処理を終了し、所定の時間が経過した場合には(ステップS1403)、チェックフラグFcを「1」に設定し(ステップS1404)、ジョブフラグFjを「0」に設定した後(ステップS1402)、ACK待ち処理を終了する。
以上説明した主制御基板131の動作によって、払出制御基板197に対して2バイトのコマンドが送信される。なお、逆に、主制御基板131に対してコマンドを送信する払出制御基板197の動作は、演算処理部390に代えてCPU333、送信バッファレジスタ393に代えて送信バッファレジスタ400、送信シフトレジスタ394に代えて送信シフトレジスタ401が、それぞれ上述した主制御基板131の場合と同様の動作を行うことによって実現される。
(図44における払出制御基板のコマンド受信について)
主制御基板131からのコマンドを受信する払出制御基板197の動作について説明する。図48は、払出制御基板197のCPU333が実行するコマンド受信処理を示すフローチャートである。
払出制御基板197のCPU333は、遊技球の払い出しを制御する一環として主制御基板131からのコマンドを受信する場合に、図48に示したコマンド受信処理を実行する。なお、図48に示したコマンド受信処理は、図42に示したコマンド受信処理と同様に、CPU333が所定の間隔で繰り返し実行する定時割り込み処理の一環として、複数回の定時割り込み処理に分けて実行される処理である。
CPU333は、コマンド受信処理を開始すると、「受信データ有り信号DFbがハイレベル」であるか否か、すなわち、「受信バッファレジスタ403にデータが記憶されている場合」であるか否かを判断する(ステップS1501)。
ここで、コマンド受信処理において「受信データ有り信号DFbがハイレベル」であると判断される場合(ステップS1501)には、主制御基板131から払出制御基板197に対して送信された2バイトのコマンドのうち、コマンドの1バイト目が受信バッファレジスタ403に記憶された状態である。
「受信データ有り信号DFbがハイレベル」である場合(ステップS1501)には、受信バッファレジスタ403に記憶されているコマンドの1バイト目を読み出した後(ステップS1502)、再び受信バッファレジスタ403に記憶されているコマンドの1バイト目を読み出す(ステップS1503)。その後、1回目に読み出したコマンドの1バイト目と、2回目に読み出したコマンドの1バイト目とを照合して(ステップS1504)、両者が一致するか否かを判断する(ステップS1505)。
読み出したコマンドの1バイト目が1回目と2回目とで一致する場合には(ステップS1505)、バッファクリア信号♯CBbを立ち下げることによって受信バッファレジスタ403に記憶されたコマンドの1バイト目をクリアする(ステップS1506)。これによって、受信シフトレジスタ402に記憶されていたコマンドの2バイト目が、受信バッファレジスタ403に受け渡される。
受信バッファレジスタ403をクリアした後(ステップS1506)、受信バッファレジスタ403に記憶されているコマンドの2バイト目を、コマンドの1バイト目と同様に、2回の読み出しの後に照合を行い(ステップS1507,S1508,S1509)、1回目と2回目とが一致する場合には(ステップS1510)、受信バッファレジスタ403に記憶されたコマンドの2バイト目をクリアする(ステップS1511)。
その後、読み出したコマンドの1バイト目と、読み出したコマンドの2バイト日とを照合して(ステップS1512)、両者が整合するか否かを判断する(ステップS1513)。なお、前述したように、コマンドの2バイト目は、主制御基板131がコマンドの1バイト目の各ビットを反転して生成したデータである。
読み出したコマンドの1バイト目と2バイト目とが整合する場合には(ステップS1513)、主制御基板131に対してACK信号を送信して(ステップS1514)、コマンド送信処理を終了する。
一方、読み出したコマンドの1バイト目が1回目と2回目とで一致しない場合や(ステップS1505)、読み出したコマンドの1バイト目と2バイト目とが整合しない場合には(ステップS1513)、次回のコマンド受信に備えるために、受信シフトレジスタ402および受信バッファレジスタ403をクリアして(ステップS1515)、コマンド送信処理を終了する。
図49は、コマンド受信処理が実行される際の払出制御基板197における各信号の様子を示すタイムチャートである。なお、説明の便宜上、図49では、コマンドの1バイト目と2バイト目とのシリアル転送時間のスケールは、CPU333の演算処理時間のスケールと比べ縮小されている。
図48に示したコマンド受信処理にて、「受信データ有り信号DFbがハイレベル」であると判断されると(図48中のステップS1501)、読み出し信号#REbの立ち下がりによって、受信バッファレジスタ403からパラレルデータRDbにコマンドの1バイト目が出力され、コマンドの1バイト目が、CPU333によって受信バッファレジスタ403から読み出される(タイミングtb11〜tb12:図48中のステップS1502)。その後、さらにコマンドの1バイト目が、1回目と同様にして読み出される(タイミングtb13〜tb14,図48中のステップS1503)。
コマンドの1バイト目の2回の読み出しが完了した後、バッファクリア信号#CBbの立ち下がりによって受信バッファレジスタ403がクリアされ、受信データ有り信号DFbはローレベルとなる(タイミングtb15:図48中のステップS1506)。その後、受信シフトレジスタ402から受信バッファレジスタヘとコマンドの2バイト目が受け渡されると、受信データ有り信号DFbはハイレベルとなる(タイミングtb16)。
その後、コマンドの2バイト目が、コマンドの1バイト目と同様にして受信バッファレジスタ403から読み出される(タイミングtb21〜tb24:図48中のステップS1507、S1508)。コマンドの2バイト目の読み出しが完了した後、バッファクリア信号#CBbの立ち下がりによって受信バッファレジスタ403がクリアされ、受信データ有り信号DFbはローレベルとなる(タイミングtb25:図48中のステップS1511)。
以上説明した払出制御基板197の動作によって、主制御基板131から送信された2バイトのコマンドが受信される。なお、逆に、払出制御基板197からのコマンドを受信する主制御基板131の動作は、第一の実施例と同様である。
以上、図44〜図49に示した構成によれば、主制御基板131における他の制御処理の進行の阻害や、主制御基板131で実行される制御プログラムの複雑化を抑制することができる。更に、払出制御基板197のCPU333側の都合に応じて受信バッファレジスタ403に記憶されているコマンドの消去を行うことができるため、2バイト単位で1バイト毎にシリアル転送されるコマンドに対して、CPU333による2バイト単位での取り扱いの容易化を図ることができる。
また、払出制御基板197は、コマンドを重複して読み取り、重複して読み取ったコマンドを照合するため(図21中のステップS1502〜S1505)、受信バッファレジスタ403からCPU333へのコマンドの受け渡しの際に、ノイズなどの影響によって書き換えられてしまった異常なコマンドに基づいて処理が行われてしまうことを防止することができる。
また、主制御基板131は、コマンドの1バイト目を反転して2バイト目を生成し(図46中のステップS1307)、払出制御基板197は、コマンドの1バイト目と2バイト目とを照合するため(図48中のステップS1512〜S1513)、主制御基板131から払出制御基板197へのコマンド転送の際に、ノイズなどの影響によって書き換えられてしまった異常なコマンドに基づいて処理が行われてしまうことを防止することができる。
また、コマンドを受け取った払出制御基板197は、主制御基板131に対してACK信号を送信するため、主制御基板131は、コマンドが正常に転送されたか否かを確認することができる。さらに、主制御基板131は、払出制御基板197からのACK信号の返答がない場合に、払出制御基板197に対してチェックコマンドを送信するため、コマンドが正常に転送されなかった理由が払出制御基板197における異常動作に基づくものであるか否かを判断することができる。
なお、上記図39〜図49に示した構成は、サブ統合基板336や電飾制御基板337、338や波形制御基板339などの基板に適用可能であり、或いは、主制御基板131とサブ統合基板336との間のコマンド転送に適用しても良い。主制御基板131からサブ統合基板336に対するコマンドとしては、演出表示装置115における表示画像の演出内容を指示する演出コマンドがある。
また、送信側CPUが生成する2バイト以上のコマンドは、偶数バイトであることとしても良い。これによって、送信側CPUからシリアル通信ユニットに対する1回の定時割込処理あたり2バイト分のコマンドの格納を効率良く実行することができる。例えば、主制御基板131は、演出指示を規定した3バイトの指示コマンドと、この指示コマンドのチェックサムを算出した1バイトのチェックコマンドとから成る計4バイトのコマンドを一群のコマンドとして生成し、4バイトの一群のコマンドを2回分に分けて、2回の定時割り込み処理にて2バイト毎にシリアル転送することとしても良い。
また、主制御基板131は、3バイトの指示コマンドと、1バイトのチェックコマンドとの各ビットを反転させた4バイトの反転コマンドも併せて、計8バイトのコマンドを一群のコマンドとして生成し、8バイトの一群のコマンドを4回に分けて、4回の定時割り込み処理にて2バイト毎にシリアル転送することとしても良い。
次に、主制御基板131(特にCPU314)で実行される制御処理の例について説明する。
[遊技処理について]
図50(a)は、当該パチンコ機1に電源が投入されるとき、上記主制御基板131のCPU314によって行われる制御についてその処理手順を示すフローチャートである。
同図50(a)に示されるように、この実施の形態にかかる主制御基板131はまず、ステップS1の処理として、各種のレジスタやRAMに格納されているデータを初期化する。次いで、ステップS2の処理として、予め定められた数値範囲内で更新される数である乱数の更新を行う。
すなわち、この実施の形態にかかる主制御基板131では、
・上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての抽選処理に供される乱数(図柄決定用乱数)
・上記特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)についての抽選処理に供される(変動パターン決定用乱数)
・上記小当たり及び上記大当たりの当落にかかる抽選処理に供される乱数(特別図柄の当たり判定用乱数)。
・上記第2の可動片99の動作契機となる当たりの当落にかかる抽選処理に供される乱数(普通図柄の当たり判定用乱数)。
等々、といった乱数を保持する乱数カウンタを備えている。そこで、このステップS2の処理では、これら乱数のうちの当落に関わらない乱数(変動パターン決定用乱数)のみが更新されるかたちで当該乱数カウンタのカウンタ操作が行われることとなる。ただし、この実施の形態では、上記図柄決定用乱数として、
・上記大当たりが当選されたときに用いられる乱数(大当たり時の図柄決定用乱数)。
・上記小当たりが当選されたときに用いられる乱数(小当たり時の図柄決定用乱数)。
といった2種類の乱数が用意されている。
なお、こうしてステップS1及びS2の処理が行われた後は、上記ステップS2の処理のみが基本的に繰り返し行われる。ただし、この実施の形態では、例えば4ms毎に以下のタイマ割込制御が行われる。
図50(b)は、上記主制御基板131のCPU314によって定期的に行われるタイマ割込制御についてその処理手順を示すフローチャートである。
同図50(b)に示されるように、この割込制御ではまず、ステップS11の処理として、レジスタの退避処理が行われる。次いで、ステップS12の処理として、上記ゲートセンサ317、及び上記始動口センサ318、及び上記第1のカウントセンサ319、及び上記第2のカウントセンサ320、及び上記SPルート監視センサ323、及び上記フォトセンサ324、及び上記大当たり受入センサ329、及び上記ハズレ受入センサ330など、各種のセンサからの検出信号が入力される。そして次に、ステップS13の処理として、上記乱数カウンタの値を更新するための乱数更新処理が行われる。なお、このステップS13の処理では、上述の乱数のうち、当落に関わる乱数(図柄決定用乱数、特別図柄の当たり判定用乱数、普通図柄の当たり判定用乱数)が更新されるかたちで上記乱数カウンタのカウンタ操作が行われる。
そして、こうして乱数の更新が行われた後、当該主制御基板131のCPU314は、ステップS14の処理として、上記小当たり及び上記大当たりの当落にかかる抽選処理を含む特別図柄プロセス処理を実行する。なお、この特別図柄プロセス処理については後述するが、ここでは、基本的に、上記RAM316に格納されている遊技の進行状況を示す特別図柄プロセスフラグに基づいて該当する処理が選択的に実行されることとなる。
そして次に、同主制御基板131のCPU314は、ステップS15の処理として、上記第2の可動片99の動作契機となる当たりの当落にかかる抽選処理を含む普通図柄プロセス処理を実行する。なお、この普通図柄プロセス処理についても後述することとするが、ここでも、基本的に、遊技の進行状況を示す普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選択的に実行されることとなる。また、これも後述するが、上記主制御基板131のCPU314は、上記大当たりの当選を実行契機として上記特別遊技が行われた場合、この特別遊技の終了後の所定期間内は、上記第2の可動片99の駆動頻度がより高くなるように当該抽選処理を実行する構成となっている(いわゆる時短状態)。なお、この実施の形態では、上記普通図柄の変動表示制御に要する時間を上記特別遊技の終了後の所定期間だけ短縮するとともに、上記第2の可動片99の開放時間を延長することによって、こうした時短状態を実現するようにしている。
また、上記特別図柄プロセス処理(ステップS14)及び普通図柄プロセス処理(ステップS15)が行われると、上記主制御基板131のCPU314は、次にステップS16の処理として、同特別図柄プロセス処理にて上記RAM316の所定の領域に設定されたコマンドを上記周辺基板311などに送信する処理を行う。次いで、ステップS17の処理として、上記普通図柄プロセス処理にて同じくRAM316の所定の領域に設定されたコマンドを例えば上記周辺基板311などに送信する処理を行う。
また、同主制御基板131のCPU314は、次にステップS18の処理として、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報などのデータを出力する情報出力処理を行う。
そして次に、同主制御基板131のCPU314は、ステップS19の処理として、上記始動口センサ318、上記第1のカウントセンサ319、上記第2のカウントセンサ320などの検出信号がオン状態にあるときは、それら信号に応じた賞球が遊技者に払い出されるよう上記払出制御基板197に払出制御コマンドを出力する。これにより、上記払出制御基板197が、上述のROM334に格納されている制御プログラムに従って遊技者に賞球を払い出すようになる。
また、同主制御基板131のCPU314は、次にステップS20の処理として、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する。次いで、ステップS21の処理として、パチンコ機1の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する。そしてその後、常時動作するアクチュエータ(特別駆動モータ334など)の駆動制御を行うとともに(ステップS22)、上記レジスタの内容を復帰させ(ステップS23)、割込許可状態に設定した時点で(ステップS24)、この制御が終了することとなる。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマによる割込処理によって遊技制御処理を実行することとしたが、当該割込処理では例えば割り込みが発生したことを示すフラグのセットのみを行うようにしてもよい。ただしこの場合、遊技制御処理をメイン処理にて実行することとなる。
図51は、上記特別図柄プロセス処理(ステップS14)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、各種の抽選処理に供される乱数が更新されたとすると(ステップS13)、同図51に示されるように、この主制御基板131のCPU314はまず、上記始動口センサ318による検出信号がオン状態(始動口への入球あり)にあることを条件に(ステップS30)、例えば特別図柄の当たり判定用乱数を上記乱数カウンタから取得してこれを上記RAM316に格納するなどの始動口通過処理を実行する(ステップS40)。そしてその後は、上述の特別図柄プロセスフラグに応じて、以下の9つのプロセス処理の1つを選択的に実行することとなる。
・上記RAM316に格納されている特別図柄の当たり判定用乱数に基づいて上記小当たり及び上記大当たりの当落にかかる抽選処理などが行われる特別図柄通常処理(ステップS100)。
・上記図柄決定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動制御停止時における表示態様についての抽選処理などが行われる特別図柄停止図柄設定処理(ステップS200)。
・上記変動パターン決定用乱数に基づいて上記特別図柄表示装置121aに表示される特別図柄の変動態様や、上記演出表示装置115に表示される飾り図柄の変動態様についての抽選処理などが行われる変動パターン設定処理(ステップS300)。
・上記特別図柄表示装置121aにおける上記特別図柄の変動表示が停止されるまで待機する特別図柄変動処理(ステップS400)。
・上記図柄決定用乱数に基づいて抽選された特別図柄が上記特別図柄表示装置121aに表示されるように上記特別図柄の変動表示を停止させる特別図柄停止処理(ステップS500)。
・上記小当たりが当選されたとき、上記第1の可動片456の駆動制御等が行われる補助遊技処理(ステップS600)。
・上記大当たりが当選されたとき、あるいは上記補助遊技処理にて遊技球が特別入賞口93に入球したとき、上記特別遊技状態に移行する旨などの遊技者への報知が上記周辺基板311によって行われるまで待機する大入賞口開放前処理(ステップS700)
・上記大当たりが当選されたとき、あるいは上記補助遊技処理にて遊技球が特別入賞口93に入球したとき、上記開閉部材86による開閉動作を通じて上記大入賞口87が上記第2の遊技領域37bにて開放される大入賞口開放中処理(ステップ800)。
・上記特別遊技状態が終了する旨の遊技者への報知が上記周辺基板311によって行われるまで待機する大入賞口開放後処理(ステップS900)。
なお、上記特別図柄プロセスフラグは、上述のステップS1の処理(図50参照)において、上記特別図柄通常処理(ステップS100)を行うべき旨を示すよう操作されている。
次に、上記始動口通過処理(ステップS40)、及びこうした9つのプロセス処理(ステップS100〜S900)の具体的態様についてそれら処理の別に詳述する。
<始動口通過処理>
図52は、上記始動口通過処理(ステップS40)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、上記ステップS30の処理において、上記始動口センサ318がオン状態にあり、上記始動口96への遊技球の入球があったと判断されたとすると、同図52に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、ステップS41の処理として、まず、上記特別保留数カウンタによるカウンタ値をRAM316から取得する。そして、このカウンタ値に基づいて上述の特別図柄の保留数がその最大値である「4」であるか否かの判断を行う。
このステップS41の処理において、上記特別図柄の保留数がその最大値でないと判断された場合には、上記特別図柄の変動表示制御を新たに保留の状態とすべく、以下のステップS42〜S44の処理を行うこととなる。すなわち、まず、上記ステップS42の処理として、上記特別保留数カウンタをカウントアップする。次いで、ステップS43の処理として、上記図柄決定用乱数、及び上記特別図柄の当たり判定用乱数を上記乱数カウンタから取得する。なおこのとき、図柄決定用乱数については、上記大当たり時の図柄決定用乱数と、上記小当たり時の図柄決定用乱数とをそれぞれ取得する。そして次に、ステップS44の処理として、こうして取得された各乱数を、上記RAM316の記憶領域のうちの上記特別保留数カウンタによるカウンタ値に対応する乱数記憶領域に格納する。
ただし、上記ステップS41の処理において、上記特別図柄の保留数がその最大値であると判断された場合には、上記特別図柄の変動表示制御は新たに保留されない。すなわち、上記特別図柄の変動表示制御を新たに保留の状態とすることなく、上記特別図柄の保留数がその最大値であると判断された時点で、この処理を終了する。
<特別図柄通常処理>
図53は、上記特別図柄通常処理(ステップS100)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該特別図柄通常処理を行うべき旨を示しているときは、同図53に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、まず、ステップS101の処理として、上記特別図柄の変動表示制御を開始することができる状態にあるか否かの判断を行う。例えば、上記特別図柄の変動表示制御が実行中であるような場合や、上記特別遊技が行われる状態にあるような場合には、上記特別図柄の変動表示制御を開始することができない状態であると判断し、この時点で当該処理を終了することとなる。
一方、こうした処理を通じて、上記ステップS101の処理において、上記特別図柄の変動表示制御を開始することができる状態にあると判断されるようになると、上記主制御基板131のCPU314は、次にステップS102の処理として、上記特別保留数カウンタによるカウンタ値に基づいて保留の状態にある特別図柄の変動表示制御があるか否かの判断を行う。この結果、保留の状態にある特別図柄の変動表示制御があると判断された場合には、次にステップS103の処理として、上記RAM316の乱数記憶領域に格納されている特別図柄の当たり判定用乱数のうちの最先に格納された乱数を同RAM316から読み出す。そして次に、ステップS104及びS105の処理として、上記特別保留数カウンタをカウントダウンするとともに、上記RAM316の乱数記憶領域に格納されている上記特別図柄の当たり判定用乱数を先入れ先出し(First−In First−Out)の態様にてシフト操作する。これにより、上記特別図柄の変動表示制御の保留が解除されるようになる。
そしてその後、ステップS106の処理として、上記読み出された特別図柄の当たり判定用乱数に基づいて上記小当たり及び上記大当たりの当落についての抽選処理を行う。この抽選処理では、上記読み出された乱数と上記ROM315に格納されている当たり判定値(図示略)とが比較される。そして、この比較の結果、上記読み出された乱数が上記大当たりに当選したことを示す当たり判定値と一致するときは(ステップS107)、上記大当たりの状態にあることを示す大当たりフラグをセットする(ステップS108)。一方、上記読み出された乱数が上記小当たりに当選したことを示す当たり判定値と一致するときは(ステップS107、S109)、上記RAM316に上記小当たりの状態にあることを示す小当たりフラグをセットする(ステップS110)。そして通常は、こうして大当たりフラグや小当たりフラグがセットされ、その後に上記特別図柄停止図柄設定処理(ステップS200)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグが更新され時点で(ステップS111)、この処理を終了する。ただし、上記読み出された乱数が上記小当たり及び上記大当たりのいずれにも該当しないハズレであることを示す当たり判定値と一致するときもあり(ステップS107、S109)、この場合には、この判定値と一致した時点で、上記特別図柄停止図柄設定処理(ステップS200)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグが更新されることとなる(ステップS111)。
なお、この実施の形態では、図54に示されるように、上記特別図柄の当たり判定用乱数の値は359種類だけ用意されている。これに対し、上記ROM315には、そのうちの356種類の乱数値が小当たりに当選したことを示す当たり判定値と一致し、2種類の乱数値が大当たりに当選したことを示す当たり判定値と一致し、1種類の乱数値が上記ハズレであることを示す当たり判定値と一致するように上記当たり判定値がそれぞれ登録されている。
<特別図柄停止図柄設定処理>
図55は、上記特別図柄停止図柄設定処理(ステップS200)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該特別図柄停止図柄設定処理を行うべき旨を示しているときは、同図55に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、まず、ステップS201の処理として、上記大当たりフラグがセットされているか否かを判断する。この結果、上記大当たりフラグがセットされているときは、次にステップS202の処理として、まず、上記RAM316の乱数記憶領域に格納されている大当たり時の図柄決定用乱数のうちの最先に格納された乱数を同RAM316から読み出す。そして、この読み出された大当たり時の図柄決定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての抽選処理を行う。
ここで、この表示態様についての抽選処理は、上記ROM315に格納されている図56(a)に示される大当たり時の図柄表示テーブルT11に基づいて行われる。なお、このテーブルT11において、「1〜8」の数字は、上記特別図柄表示装置121a(図34参照)を構成する8つのLED(7セグメントLED、ドットLED)を各々示すものである。
すなわち、このテーブルT11には、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(8つのLEDの点灯、消灯)を示す表示態様情報が上記大当たり時の図柄決定用乱数にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶されている。この点、この実施の形態にかかる主制御基板131のCPU314では、上記読み出された大当たり時の図柄決定用乱数に対応して関連付けされている表示態様情報をこのテーブルT11から取得することで、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(8つのLEDの点灯、消灯)を決定する。これにより、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(停止図柄)についての抽選処理が行われるようになる。
そして、こうして抽選処理が行われると、次にステップS203の処理として、上記抽選された停止図柄(8つのLEDの点灯、消灯)に基づいて以下の3項目についての抽選処理をさらに行う。
(a)上記特別遊技にて繰り返し実行されるラウンド遊技の回数。
(b)上記第1の可動片456の動作継続時間(第1の遊技領域37aの開放時間)。
(c)上記特別遊技の実行後に付与される時短状態の種類及び継続期間。
ここで、これら3項目の抽選処理も、上記ROM315に格納されている図57に示される3項目決定テーブルT14に基づいて行われる。ただし、このテーブルT14において、上記小当たりが当選されたときに選択されるラウンド遊技の回数(3、7、16)には、上記第1の可動片456の開放による補助遊技が1回のラウンド遊技として含まれる。また、このテーブルT14においても、「1〜8」の数字は、上記特別図柄表示装置121a(図34参照)を構成する8つのLED(7セグメントLED、ドットLED)を各々示すものである。また、このテーブルT14において、時短数の項目の欄に記載されている「A」、「B」は、上記時短状態の種類であり、時短Bよりも時短Aの状態にあるときのほうがより有利な抽選(普通図柄抽選)が行われるようになっている。また、同じく時短数の項目の欄に記載されている数値は、上記特別遊技の終了後に上記時短状態が継続される期間を示している。例えば、時短数「A20」は、上記特別遊技が終了してから上記特別図柄の変動表示制御が20回行われるまでの期間だけ上記時短Aの状態が継続されることを示している。
このように、当該テーブルT14には、上記3項目を示す情報が上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(8つのLEDの点灯、消灯)にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶されている。この点、この実施の形態にかかる主制御基板131のCPU314では、上記抽選された表示態様(8つのLEDの点灯、消灯)に対応して関連付けされている情報をこのテーブルT14から取得することで、上記3項目をそれぞれ決定する。これにより、上記3項目についての抽選処理が行われるようになる。
ところで、同図57に示されるテーブルT14からも明らかなように、この実施の形態では、上記第1の可動片456の動作継続時間を、上記特別図柄の表示態様に基づいて決定(抽選)するようにしている。このような構成では、上記補助遊技が行われる都度、上記第1の可動片456の動作継続時間(「300」、「400」、「500」、「1300」ms)が異なるようになる。すなわち、補助遊技を採用するいわゆる羽根物遊技機でありながら、上記特別遊技が付与される確率をその都度変化させることができるようになり、これによってよりバリエーションに富む演出を実現することができるようになる。
また、この実施の形態では、上記時短状態についての抽選処理に際しては、上記RAM316に格納されている後述の時短状態フラグに基づいて上記時短状態にあるか否かが判断される。そしてこの結果、上記時短状態にないと判断されるときは、
・上記小当たりが当選されるとき、上記特別遊技の終了後に上記時短状態が付与されない。
・上記特別遊技にて繰り返し実行されるラウンド遊技の回数が「2」である大当たり(第1の大当たり)が当選されるとき、上記特別遊技の終了後に上記時短Bが付与される。
・上記特別遊技にて繰り返し実行されるラウンド遊技の回数が「15」である大当たり(第2の大当たり)が当選されるとき、上記特別遊技の終了後に上記時短Aが付与される。
といったかたちで上記時短状態が付与されるように上記時短状態についての抽選処理を行うようにしている。一方、この抽選処理に際し、上記時短状態フラグが時短状態にあることを示しているときは、上記小当たりの当選も含めて、当選種にかかわらず、当該当選を実行契機とする特別遊技が行われた後に上記時短Aを付与するようにしている。
そして、こうして停止図柄及び上記3項目についての抽選処理が行われた後は、ステップS204の処理として、これら3項目の抽選結果などが上記周辺基板311に送信されるようコマンドをセットする。これにより、こうして決定された事項に基づく演出が上記演出表示装置115にて行われるようになる。そしてその後は、ステップS205の処理として、上記変動パターン設定処理(ステップS300)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
一方、上記ステップS201の処理において、上記大当たりフラグがセットされていないときは、次にステップS211の処理として、上記小当たりフラグがセットされているか否かを判断する。この結果、上記小当たりフラグがセットされているときは、次にステップS212の処理として、まず、上記RAM316の乱数記憶領域に格納されている小当たり時の図柄決定用乱数のうちの最先に格納された乱数を同RAM316から読み出す。そして、この読み出された小当たり時の図柄決定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての抽選処理を行う。この抽選処理は、上述の大当たり時に行われる抽選処理とほぼ同様である。ただしここでは、上記テーブルT11に代えて、図56(b)に示される小当たり時の図柄表示テーブルT12に基づいて行うこととなる。なお、このテーブルT12には、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(8つのLEDの点灯、消灯)を示す表示態様情報が上記小当たり時の図柄決定用乱数にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶されている。そして、こうして抽選処理が行われた後は、この抽選結果に基づいて上記3項目をさらに抽選するとともに(ステップS203)、それら抽選結果が上記周辺基板311に送信されるようコマンドをセットし(ステップS204)、上記変動パターン設定処理(ステップS300)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
図81(a)は、大当り図柄決定用乱数の振分テーブルT15であり、図81(b)は、小当り図柄決定用乱数の振分テーブルT16である。ここで、図81(a)には、上記テーブルT11に記憶される上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(8つのLEDの点灯、消灯)を示す表示態様情報のうち、上記ステップS203の処理にてラウンド遊技の回数として「15」または「2」を導出させる表示態様情報のそれぞれに振分された判定値の個数を示す。この実施の形態では、上記大当り時の図柄決定用乱数の値(乱数値)が251種類だけ用意されている。そして、上記読み出された大当り時の図柄決定用乱数の値と一致する判定値に関連付けされた上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(8つのLEDの点灯、消灯)を決定することで、当該表示態様に関連付けられたラウンド遊技の回数として「15」または「2」が導出される。
上記大当り時の図柄決定用乱数の振分テーブルT15からも明らかなように、上記テーブルT11では、251種類のうちの13種類の乱数値がラウンド遊技の「15」の回数を導出し、238種類の乱数値がラウンド遊技の「2」の回数を導出するように各々の表示態様情報に対して上記判定値が設定されている。これにより、大当り時には、抽選処理によってラウンド遊技の回数が「15」よりも高い割合で「2」に決定される。
また、図81(b)には、上記テーブルT12に記憶される上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(8つのLEDの点灯、消灯)を示す表示態様情報のうち、上記ステップS203の処理にてラウンド遊技の回数として「3」、「7」または「16」を、また上記第1の可動片456の動作継続時間として「300」、「400」、「500」または「1300」msを導出させる表示態様情報のそれぞれに振分された判定値の個数を示す。この実施の形態では、上記小当り時の図柄決定用乱数の値(乱数値)が2048種類だけ用意されている。そして、上記読み出された小当り時の図柄決定用乱数の値と一致する判定値に関連付けされた上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(8つのLEDの点灯、消灯)を決定することで、当該表示態様に関連付けられたラウンド遊技の回数(「3」、「7」または「16」)および上記第1の可動片456の動作継続時間(「300」、「400」、「500」または「1300」ms)が導出される。
上記小当り時の図柄決定用乱数の振分テーブルT16からも明らかなように、上記テーブルT12では、ラウンド遊技の回数の別でみると2048種類のうちの716種類の乱数値が「3」の回数を導出し、717種類の乱数値が「7」の回数を導出し、615種類の乱数値が「16」の回数を導出するように各々の表示態様情報に対して上記判定値が設定されている。これにより、小当り時には、抽選処理によってラウンド遊技の回数が「16」よりも若干高い割合で「3」または「7」に決定されるとともに、「3」および「7」に略同等の割合で決定される。ただし、上記小当り時には、上記第1の可動片456の開放を伴う補助遊技にて上記特別入賞口93に遊技球の入賞がなければ、補助遊技に続く一連の遊技として行われる特別遊技のラウンド遊技の回数が行われることはない。
また、上記大当り時の図柄決定用乱数の振分テーブルT15および上記小当り時の図柄決定用乱数の振分テーブルT16を比較すると、大当り時よりも小当り時のほうがラウンド遊技として多い回数を導出する割合が高い。これにより、小当り時には、上記補助遊技にて上記特別入賞口93への遊技球の入賞が条件ではあるが、大当り時よりもラウンド数として多い回数を導出する割合が高く、遊技者が得られる利益が高く(遊技者に払い出される賞球の数が多く)なる傾向にあり、大当り時でなくとも利益付与に対する期待をもって遊技を行うことができる。
また、上記小当り時の図柄決定用乱数の振分テーブルT16を上記第1の可動片456の動作継続時間の別でみると、2048種類のうちの1931種類の乱数値が「300」〜「500」msのいずれかの動作継続時間を導出し、117種類の乱数値が「1300」msの動作継続時間を導出するように各々の表示態様情報に対して上記判定値が設定されている。これにより、小当り時には、抽選処理によって上記第1の可動片456の動作継続時間が「1300」よりも高い割合で「300」〜「500」msの短時間での開放に決定される。
また、上記第1の可動片456の動作継続時間として「1300」msを導出させる表示態様情報の一部には、通常の表示態様情報とは区別して特定の表示態様情報が設定されている。また、上記小当り時の図柄決定用乱数の振分テーブルT16を上記第1の可動片456の動作継続時間として「1300」msを導出させる表示態様情報の種別でみると、100種類の乱数値が通常の表示態様情報を導出し、17種類の乱数値が特定の表示態様情報を導出するように各々の表示態様情報に対して上記判定値が設定されている。すなわち、特定の表示態様情報が導出される割合は、「1300」msを導出させる表示態様情報に対して15%程度であり、通常の表示態様情報が導出される割合よりも低い。なお、特別図柄停止図柄設定処理のステップS202にて特定の表示態様情報を決定したときには、後述する変動パターン設定処理にて通常の表示態様情報とは異なる特別図柄の変動パターンを決定する(ただし、遊技状態が通常状態である場合のみ)。
また一方、上記ステップS211の処理において、上記小当たりフラグがセットされていないときは、次にステップS221の処理として、図56(c)に示されるように、ハズレ時の停止図柄として予め定められている図柄を決定する。そしてその後は、この決定事項が上記周辺基板311に送信されるようコマンドをセットし(ステップS204)、上記変動パターン設定処理(ステップS300)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
<変動パターン設定処理>
図58は、上記変動パターン設定処理(ステップS300)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該変動パターン設定処理を行うべき旨を示しているときは、同図58に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、まず、ステップS301の処理として、上記乱数カウンタから上記変動パターン決定用乱数を取得する。そして、上記大当たりフラグがセットされており(ステップS302)、後述の時短状態フラグが時短状態にないことを示しているときは(ステップS303)、上記取得した変動パターン決定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理を行う(ステップS304)。なおここでは、上記ROM315に格納されている大当たり時且つ通常時の変動パターンテーブルT17(図59参照)に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理が行われる。ここで、このテーブルには、上記特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)を示す複数の変動時間情報が上記変動パターン決定用乱数にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶されている。この点、この実施の形態にかかる主制御基板131のCPU314では、上記取得された変動パターン決定用乱数に対応して関連付けされている変動時間情報をこのテーブルから取得することで、上記特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理が行われるようになる。
そして、こうして特別図柄の変動パターンについての抽選処理が行われると、次にステップS305の処理として、上記特別図柄表示装置121aにおける上記特別図柄の変動表示制御を開始するとともに、上記決定された特別図柄の変動パターンを上記周辺基板311へのコマンドとしてセットする。これにより、こうして決定された変動時間だけ、上記演出表示装置115にて変動パターンに基づいた演出制御が行われるようになる。また、特別図柄の変動表示制御が開始されると、次にステップS306の処理として、時短カウンタや時短状態フラグなどが操作される時短処理を行うとともに、上記特別図柄変動処理(ステップS400)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS307)、この処理を終了する。なお、上記時短処理(ステップS306)については、図79を参照して後述することとする。
ただし、上記ステップS303の処理において、後述の時短状態フラグが時短状態にあることを示しているときは、上記変動パターンについての抽選処理を、上記ROM315に格納されている大当たり時且つ時短時の変動パターンテーブルT17(図59参照)に基づいて行うこととなる(ステップS314)。なお、この大当たり時且つ時短時の変動パターンテーブルは、上記大当たり時且つ通常時の変動パターンテーブルとほぼ同様であるが、上記大当たり時且つ通常時の変動パターンテーブルよりも当該抽選処理にて抽選される上記変動時間の平均時間が短くなるように設定されている。そして、この抽選処理が行われた後は、上記決定された特別図柄の変動パターンを上記周辺基板311へのコマンドとしてセットするとともに(ステップS305)、後述の時短カウンタや時短状態フラグなどが操作される時短処理を行う(ステップS306)。そして、上記特別図柄変動処理(ステップS400)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS307)、この処理を終了する。
一方、上記ステップS302の処理において、上記大当たりフラグがセットされていないときは、次にステップS321の処理として、上記小当たりフラグがセットされているか否かを判断する。そして、上記小当たりフラグがセットされているときは、次にステップS322の処理として、上記特別図柄保留数カウンタによるカウンタ値に基づいて上記特別図柄の保留数を確認する。次いで、ステップS323の処理として、後述の時短状態フラグに基づいて時短状態にあるか否かを判断する。そして、この時短状態フラグが時短状態にあることを示しているときは、次にステップS324の処理として、上記取得した変動パターン決定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理を行う。ただしここでは、上記ROM315に格納されている小当たり時且つ通常時の変動パターンテーブルT17(図59参照)に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理を行うこととなる。
ここで、このテーブルT17には、図59に示されるように、上記特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)を示す複数の変動時間情報が上記変動パターン決定用乱数にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶されている。この点、この実施の形態にかかる主制御基板131のCPU314では、上記取得された変動パターン決定用乱数に対応して関連付けされている変動時間情報を取得することで、上記特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、上記第1の可動片456の動作が開始するタイミングである動作タイミング(より正確には駆動タイミング)を、上記始動口96に遊技球が受け入れられる都度、当該変動パターンにかかる抽選処理の結果に応じて異ならしめることができるようになる。
そして、こうして抽選処理が行われた後は、上記決定された特別図柄の変動パターンを上記周辺基板311へのコマンドとしてセットするとともに(ステップS305)、後述の時短カウンタや時短状態フラグなどが操作される時短処理を行う(ステップS306)。そして、上記特別図柄変動処理(ステップS400)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS307)、この処理を終了する。
ただし、上記ステップS323の処理において、後述の時短状態フラグが時短状態にあることを示しているときは、上記変動パターンについての抽選処理を、上記ROM315に格納されている小当たり時且つ時短時の変動パターンテーブルT17(図59参照)に基づいて行うこととなる(ステップS334)。なお、この小当たり時且つ時短時の変動パターンテーブルT17は、上記小当たり時且つ通常時の変動パターンテーブルT17とほぼ同様であるが、このテーブルよりも上記特定表示態様が抽選されたときに選択される変動時間の平均時間が短くなるように設定されている。そして、こうして抽選処理が行われた後は、上記決定された特別図柄の変動パターンを上記周辺基板311へのコマンドとしてセットするとともに(ステップS305)、後述の時短カウンタや時短状態フラグなどが操作される時短処理を行う(ステップS306)。そして、上記特別図柄変動処理(ステップS400)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS307)、この処理を終了する。
また一方、上記ステップS321の処理において、上記小当たりフラグがセットされていないときは、次にステップS342の処理として、予め定められているハズレ時の変動パターンを決定する。そして、こうして抽選処理が行われた後は、上記決定された特別図柄の変動パターンを上記周辺基板311へのコマンドとしてセットするとともに(ステップS305)、後述の時短カウンタや時短状態フラグなどが操作される時短処理を行う(ステップS306)。そして、上記特別図柄変動処理(ステップS400)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS307)、この処理を終了する。
図59は、上記変動パターン設定処理(ステップS300)で上記特別図柄の変動パターンの決定に用いられる変動パターンテーブルT17の一例を示す。図59には、現在の遊技状態(通常状態または時短状態)や当落についての抽選結果(大当りまたは小当りであるか否か)等に応じた各々の変動パターンテーブルT17にて上記特別図柄の変動パターンに振分された判定値の個数を示す。また、上記特別図柄の変動パターンに設定された上記特別図柄の変動時間、および、該特別図柄の変動時間に上記演出表示装置115にて演出制御される上記変動パターンに基づいた演出内容についても説明する。
この実施の形態では、上記特別図柄の変動パターンが「特1」〜「特14」に分類されて14種類だけ用意されている。具体的には、当落についての抽選結果によって用いられる変動パターンが異なり、上記小当り時の変動パターンは、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」を演出表示する変動パターンと、「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング解放」を演出表示する変動パターンと、から構成される。また、上記はずれ時の変動パターンは、「特9」に分類される「ドラマ演出」を演出表示する変動パターンと、「特10」に分類される「変動ショート」を演出表示する変動パターンと、から構成される。また、上記大当り時の変動パターンは、「特11」および「特12」に分類される「ドラマ演出」を演出表示する変動パターンと、「特13」および「特14」に分類される「変動ショート」を演出表示する変動パターンと、から構成される。
ここで、「特11」および「特12」に分類される「ドラマ演出」とは、ドラマ仕立ての演出内容で演出態様を展開し、上記当落についての抽選結果が大当りであることを示す演出態様(結果演出態様)を演出表示する変動パターンである。また、「特13」および「特14」に分類される「変動ショート」とは、「特11」および「特12」に分類される「ドラマ演出」での演出内容を残しつつ演出時間を短縮して演出表示する変動パターンである。ここでは、遊技状態が時短状態の場合のみ(時短状態の種類には影響されない)、上記特別図柄の変動時間の短縮に合わせて、「特13」および「特14」に分類される「変動ショート」の変動パターンが実行される。
また、「特11」〜「特14」に分類される変動パターンでは、上記特別遊技にて繰り返し実行されるラウンド遊技の回数に応じて結果演出態様が異なる。具体的には、「特11」および「特13」に分類される変動パターンの場合に、ラウンド遊技の回数が「15」である大当り(第2の大当り)を示す結果演出態様が演出表示される一方で、「特12」および「特14」に分類される変動パターンの場合に、ラウンド遊技の回数が「2」である大当り(第1の大当り)を示す結果演出態様が演出表示される。これにより、「特11」〜「特14」に分類される変動パターンが実行されたとしても、結果演出態様が演出表示されるまでラウンド遊技の回数として「15」または「2」のいずれが実行されるかを遊技者が判別できず、各々の演出表示に対して最後まで注目させることができる。
また、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」とは、変動待機状態(上記特別図柄の変動表示を実行していない状態)での演出態様に関連付けられた演出内容で、上記当落についての抽選結果が小当りであることを示す演出態様を演出表示する変動パターンである。すなわち、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンが実行され、上記演出表示装置115にて演出表示される変動待機状態での演出態様が切替えられたときには、上記当落についての抽選結果が小当りであるとともに、その後に上記第1の可動片456が所定の動作継続時間だけ開放されることを遊技者に認識させることができる。
なお、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンに基づいて上記小当りであることを示す演出態様には、上記決定された第1の可動片456の動作継続時間の「300」〜「500」msに対応させた通常開放の演出態様と、「1300」msに対応させたロング解放の演出態様と、が設定されており、上記第1の可動片456の動作継続時間によって異なる演出態様が演出表示される。これにより、上記小当りであることを示す演出態様の中でもロング開放の演出態様が演出表示された場合には、その後に上記第1の可動片456が「1300」msだけ開放されて「300」〜「500」msよりも長く開放されることから、第1の遊技領域37aへの遊技球の進入に対する期待感を高めることができる。
また、「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング解放」とは、ドラマ仕立ての演出内容で演出態様を展開し、上記当落についての抽選結果がはずれであることを示す演出態様(結果演出態様)を演出表示した後、さらに上記小当りであることを示す演出態様として「1300」msに対応させたロング解放の演出態様を演出表示する変動パターンである。この場合、「特11」および「特12」に分類される「ドラマ演出」とは略同一の演出態様が展開されるが、結果演出態様が異なり、上記当落についての抽選結果が大当りであることを示す結果演出態様が演出表示されることがない。しかしながら、当該結果演出態様を演出表示した後、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンと同様に、上記小当りであることを示す演出態様として「1300」msに対応させたロング解放の演出態様が演出表示される。これにより、上記当落についての抽選結果が大当りであることを示す結果演出態様が演出表示されなかったとしても、一転して上記小当りであることを示す演出態様が演出表示されることで、上記当落についての抽選結果が大当りとならなかったことに対する落胆を抑制することができる。
また、「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング解放」の変動パターンに基づく演出態様が、「ドラマ演出」の変動パターンに基づく演出態様と、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンに基づく演出態様のうち「1300」msに対応させたロング解放の演出態様と、の組み合わせに類似して構成されることで、上記特別図柄の変動表示が2回実行されたかのように見せることができ、上記当落についての抽選結果に対する期待感を擬似的に高めることができる。
また、「特9」に分類される「ドラマ演出」とは、ドラマ仕立ての演出内容で演出態様を展開し、上記当落についての抽選結果がはずれであることを示す演出態様(結果演出態様)を演出表示する変動パターンである。この場合、「特11」および「特12」に分類される「ドラマ演出」とは結果演出態様に至るまで同一の演出態様が展開されるが、上記当落についての抽選結果が大当りであることを示す結果演出態様が演出表示されることがない。すなわち、「ドラマ演出」が演出表示される変動パターンでは、上記当落についての抽選結果が大当りであるか否かに応じて結果演出態様が異なる。これにより、「ドラマ演出」が演出表示される変動パターンを実行したとしても、結果演出態様が演出表示されるまで上記当落についての抽選結果が大当りであるか否かを遊技者が判別することができず、「ドラマ演出」の演出表示に対して最後まで注目させることができる。
また、「特10」に分類される「変動ショート」とは、「特9」に分類される「ドラマ演出」での演出内容を残しつつ演出時間を短縮して演出表示する変動パターンである。ここでは、遊技状態が時短状態の場合のみ(時短状態の種類には影響されない)、上記特別図柄の変動時間の短縮に合わせて、「特10」に分類される「変動ショート」の変動パターンが実行される。
この実施の形態では、上記変動パターン決定用乱数の値(乱数値)が239種類だけ用意されている。そして、上記読み出された変動パターン決定用乱数の値と一致する判定値に関連付けられた上記特別図柄の変動パターンを決定する。また、上記決定された特別図柄の変動パターンを上記周辺基板311へのコマンドとしてセットすることで、上記特別図柄の変動時間だけ、上記演出表示装置115にて当該特別図柄の変動パターンに基づいた演出制御が行われる。
まず、遊技状態が通常状態である(時短状態フラグが時短状態にないことを示す)場合に参照される変動パターンテーブルT17について説明する。上記ステップS304にて参照される大当り時の変動パターンテーブルT17では、ラウンド遊技の回数が「15」である大当り(第2の大当り)であるか否かによってもテーブルを異ならせている。具体的には、ラウンド遊技の回数が「15」である大当り(第2の大当り)時の変動パターンテーブルに、「特11」に分類される「ドラマ演出」の変動パターンに対して全ての判定値が振分されている一方、ラウンド遊技の回数が「2」である大当り(第1の大当り)時の変動パターンテーブルに、「特12」に分類される「ドラマ演出」の変動パターンに対して全ての判定値が振分されている。
次いで、上記ステップS342にて参照されるはずれ時の変動パターンテーブルT17では、「特9」に分類される「ドラマ演出」の変動パターンに対して全ての判定値が振分されている。これにより、当落についての抽選結果を示す結果演出態様に至るまで同一の演出態様が展開されるドラマ演出が、大当り時またははずれ時のいずれの場合にも必ず実行される。
次いで、上記ステップS324にて参照される小当り時の変動パターンテーブルT17では、上記保留の状態にある変動表示制御の数である保留数だけでなく、上記特定の表示態様情報が選択されているか否かによってもテーブルを異ならせている。ここで、上記通常の表示態様情報が選択されている場合には、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンに対して判定値が振り分けられている。また、上記特定の表示態様情報が選択されている場合には、「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング解放」の変動パターンに対して判定値が振り分けられている。
なお、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンには、上記特別図柄の変動時間が「1320」、「1600」、「2010」、「2520」msにそれぞれ設定されている。また、「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング解放」の変動パターンには、上記特別図柄の変動時間が「25630」、「25630」、「30520」、「24880」msにそれぞれ設定されている。これにより、小当り時には、上記特定の表示態様情報が選択されているか否かに関わらず、上記特別図柄の変動表示を停止するタイミングを異ならせることができる。すなわち、上記第1の可動片456の動作が開始するタイミングである動作タイミング(より正確には駆動タイミング)を、上記始動口96に遊技球が受け入れられる都度、当該変動パターンにかかる抽選処理の結果に応じて異ならしめることができるようになる。したがって、遊技者は、上記補助遊技にて上記第1の遊技領域37a内に遊技球が進入する確率が最も高くなるタイミングを狙うことが困難となり、これによって予め設定された出玉率と実際の遊技時に現れる出玉率との不整合もより好適に改善されるようになる。
また、「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング解放」の変動パターンには、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンと比べると、上記特別図柄の変動時間が積極的に長く設定されている。いわゆる羽根物遊技機では、上記始動口96へに入賞があるとすぐに補助遊技が行われると思われがちだが、この実施の形態では、当該変動表示パターンにかかる抽選処理の結果、「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング解放」の変動パターンが決定される割合に応じて、上記始動口96に入賞があったとしてもすぐに補助遊技が行われないこともある。したがって、遊技者は、上記補助遊技にて上記第1の遊技領域37a内に遊技球が進入する確率が最も高くなるタイミングを狙うことが極めて困難となり、これによって予め設定された出玉率と実際の遊技時に現れる出玉率との不整合もより好適に改善されるようになる。
また、遊技状態が通常状態である場合には、当落についての抽選結果(大当りまたは小当りであるか否か)に応じた各々の変動パターンテーブルT17にて、「特5」〜「特8」に分類されて「ドラマ演出」が一部に含まれる「ドラマ演出後ロング解放」の変動パターン、または「特9」、「特11」、「特12」に分類される「ドラマ演出」の変動パターンが設定されており、上記当落についての抽選結果がいずれの場合にも「ドラマ演出」が実行される可能性がある。また、上記当落についての抽選結果が大当りまたは小当りとなる割合を考慮すると、「ドラマ演出」を演出表示する変動パターンが実行されたときには、上記当落についての抽選結果が大当りである割合が約33%、小当りとなる割合が約50%、はずれとなる割合が約17%となる。これにより、「ドラマ演出」にて上記当落についての抽選結果が大当りであることを示す結果演出態様が演出表示されなかったとしても、一転して「ロング解放」の演出態様にて上記小当りであることを示す演出態様が演出表示される割合が高められていることで、上記当落についての抽選結果が大当りとならなかったことに対する落胆をさらに抑制することができる。
また、上記通常の表示態様情報が選択されている場合には、上記保留数の別に見たとき、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンそれぞれに対して振り分けられる判定値の個数を異ならせている。具体的には、上記保留数が「0」または「1」であるときに、「特3」、「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンに対して判定値が多く振り分けられるのに対して、上記保留数が「2」または「3」であるときに、「特1」、「特2」に分類される「通常変動」の変動パターンに対して判定値が多く振り分けられている。すなわち、上記保留の状態が解除または「保留1」となることによって行われる上記特別図柄の変動時間の平均時間をa、上記保留の状態が「保留2」または「保留3(最大保留数)」となることによって行われる上記特別図柄の変動時間をbとするとき、それら平均時間が「a>b」なる関係となるように当該抽選処理を行っている。なお、「保留0」〜「保留3」とは、上記ステップS104(図53参照)の処理にて上記特別図柄保留数カウンタがカウントダウンされたときの保留数「0」〜「3」のことである。
このような構成では、上記保留数がその最大保留数を含むいくつかの保留数(「保留2」または「保留3」)であるときに行われる上記特別図柄の変動時間が積極的に短くなる。このため、上記保留の状態が多くなる場合には、上記始動口96への入賞があってからすぐに補助遊技が行われることとなる。これにより、上記保留数が最大保留数となることによって上記始動口96に遊技球が受け入れられたとしても保留数にカウントされないといったことを防止することができ、いわゆる羽根物遊技機としての遊技性の確保と保留機能の有効利用との好適な両立を図ることができるようになる。
次に、遊技状態が時短状態である(時短状態フラグが時短状態にあることを示す)場合に参照される変動パターンテーブルT17について説明する。上記記ステップS314にて参照される大当り時の変動パターンテーブルT17では、ラウンド遊技の回数が「15」である大当り(第2の大当り)であるか否かによってもテーブルを異ならせている。具体的には、ラウンド遊技の回数が「15」である大当り(第2の大当り)時の変動パターンテーブルに、「特13」に分類される「変動ショート」の変動パターンに対して全ての判定値が振分されている一方、ラウンド遊技の回数が「2」である大当り(第1の大当り)時の変動パターンテーブルに、「特14」に分類される「変動ショート」の変動パターンに対して全ての判定値が振分されている。
上記ステップS342にて参照されるはずれ時の変動パターンテーブルでは、「特10」に分類される「変動ショート」の変動パターンに対して全ての判定値が振分されている。これら「変動ショート」の変動パターンには、上記当落についての抽選結果が同一の「ドラマ演出」よりも上記特別図柄の変動時間が積極的に短く設定されている。
上記ステップS334にて参照される小当り時の変動パターンテーブルT17では、上記保留の状態にある変動表示制御の数である保留数だけでなく、上記特定の表示態様情報が選択されているか否かによってもテーブルを異ならせている。ここでは、上記特定の表示態様情報が選択されているか否かに関わらず、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンに対してのみ判定値が振り分けられている。すなわち、遊技状態が通常状態である場合に決定される変動表示パターン(「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング解放」の変動パターン)に対して判定値が振り分けられることがなく、遊技状態が通常状態である場合よりも上記特別図柄の変動時間が積極的に短く設定されている。
また、上記通常の表示態様情報が選択されている場合には、上記保留数の別に見たとき、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンそれぞれに対して振り分けられる判定値の個数を異ならせている。具体的には、上記保留数が「0」であるときに、「特3」、「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンに対して判定値が多く振り分けられるのに対して、上記保留数が「1」から「3」であるときに、「特1」、「特2」に分類される「通常変動」の変動パターンに対して判定値が多く振り分けられている。すなわち、上記保留の状態が解除またされることによって行われる上記特別図柄の変動時間の平均時間をa、上記保留の状態が「保留1」から「保留3(最大保留数)」となることによって行われる上記特別図柄の変動時間をbとするとき、それら平均時間が「a>b」なる関係となるように当該抽選処理を行っている。
このような構成では、上記保留数が最小保留数であるとき(上記保留の状態が解除されたとき)を除いて、上記特別図柄の変動時間が積極的に短くなる。遊技状態が通常状態である場合と比べると、上記保留数が少ないときから上記特別図柄の変動時間の短い変動パターンに決定する割合が高められ、上記保留数が消化することを早めている。
ここで、遊技状態が時短状態である場合に参照される変動パターンテーブルT17を総括すると、通常状態である場合に参照される変動パターンテーブルT17と比べて、上記特別図柄の変動時間が短い変動パターンに決定する割合が高められている。また、遊技状態が時短状態である場合には、上記始動口96への入賞率が高くなることから、単位時間当りに上記保留数にカウントされる割合が高くなる傾向にある。したがって、上記特別図柄の変動時間が短い変動パターンに決定する割合を高めることによって上記保留数の消化を早めることで、上記始動口96に遊技球が受け入れられたとしても保留数にカウントされないといったことを防止することができ、いわゆる羽根物遊技機としての遊技性の確保と保留機能の有効利用との好適な両立を図ることができるようになる。
<特別図柄変動処理>
図60は、上記特別図柄変動処理(ステップS400)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該特別図柄変動処理を行うべき旨を示しているときは、同図60に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、まず、ステップS401の処理として、上記変動パターンについての抽選処理(ステップS300)が行われてから当該処理にて抽選された変動時間が経過するまで待機する(計時手段)。そして、このステップS401の処理において、上記抽選された変動時間が経過したと判断されると、次にステップS402の処理に移行する。すなわち、このステップS402の処理において、上記特別図柄停止処理(ステップS500)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
<特別図柄停止処理>
図61は、上記特別図柄停止処理(ステップS500)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該特別図柄停止処理を行うべき旨を示しているときは、同図61に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、まず、ステップS501の処理として、上記ステップS202、S212、S213の処理にて決定された停止図柄を上記特別図柄表示装置121a(図38参照)に表示させるための表示制御を行う。
そしてその後は、上記大当たりフラグがセットされているときは(ステップS502)、上記大入賞口開放前処理(ステップS700)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS503)、この処理を終了する。一方、上記小当たりフラグがセットされているときは(ステップS502、S512)、上記補助遊技処理(ステップS600)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS513)、この処理を終了する。また一方、上記大当たりフラグ及び小当たりフラグがいずれもセットされていないときは(ステップS502、S512)、上記特別図柄通常処理(ステップS100)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS523)、この処理を終了する。
<補助遊技処理>
図62〜図65は、上記補助遊技処理(ステップS600)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該補助遊技処理を行うべき旨を示しているときは、同図62に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、まず、ステップS601〜S603、S612、S613の処理として、上記第1の可動片456の駆動制御を行う。
すなわち、上記ステップS601の処理では、上記第1の可動片用ソレノイド331が駆動中か否かを判断する。この第1の可動片用ソレノイド331が駆動中でないときは、該ソレノイド331の駆動許可期間内であることを条件に(ステップS612)、同ソレノイド331を駆動する(ステップS613)。なお、このソレノイド331の駆動許可期間は、例えば上記ステップS203の処理にて決定された上記第1の可動片456の動作継続時間として設定可能である。一方、上記ステップS601の処理において、上記第1の可動片用ソレノイド331が駆動中であると判断されるときは、該ソレノイド331が駆動されてから上記ステップS203の処理にて決定された上記第1の可動片456の動作継続時間が経過したことを条件に(ステップS602)、同ソレノイド331の駆動を停止する(ステップS603)。
そして、こうして上記第1の可動片456の駆動制御が行われた後は、図63に示されるように、次にステップS621〜S623、S632、S633の処理として、上記振分け装置102の駆動制御を行う。
すなわち、この振分け装置102の駆動制御では、まず、上記振分け装置用ソレノイド325が駆動中であるか否かを判断する(ステップS621)。そして、この振分け装置用ソレノイド325が駆動中でないときは、該ソレノイド325の駆動許可期間内であることを条件に(ステップS632)、上記振分け装置用ソレノイド325を駆動する(ステップS633)。これにより、上記2つの通路101a、101bのうちの通路101bに遊技球が振り分けられるようになる。なお、この駆動許可期間については適宜に設定してもよい。ただし、この実施の形態では、上記振分け装置用ソレノイド325の駆動許可期間を、・上記ステップS203の処理にて決定される上記第1の可動片456の動作継続時間が短いときよりも長いときのほうが、上記2つの通路101a、101bのうちの通路101bに遊技球が振り分けられる確率が高くなる。といった期間に設定するようにしている。一方、上記ステップS621の処理において、上記振分け装置用ソレノイド325が駆動中であると判断されるときは、該ソレノイド325が駆動されてから予め定められている駆動時間が経過したことを条件に(ステップS622)、同ソレノイド325の駆動を停止する(ステップS623)。
そして、こうして上記振分け装置102の駆動制御が行われた後は、図64に示されるように、次にステップS641〜S643、S652〜S654の処理として、上記停留装置107の駆動制御を行う。
すなわち、上記ステップS641の処理では、上記停留装置用ソレノイド332が駆動中であるか否かを判断する。そして、この停留装置用ソレノイド332が駆動中でないときは、該ソレノイド332の駆動許可期間内であること(ステップS62)、及び上記SPルート監視センサ323がオン状態にあること(ステップS653)、の論理積条件が満たされることを条件に上記停留装置用ソレノイド332を駆動する(ステップS654)。なお、上記停留装置用ソレノイド332の駆動許可期間も、上記停留装置107に遊技球が到達し得ない期間(例えば、上記第1の可動片456が駆動される前時間など)を排除するために設定されるものである。一方、上記ステップS641の処理において、上記停留装置用ソレノイド332が駆動中であると判断されるときは、該ソレノイド332が駆動されてから予め定められている駆動時間が経過したことを条件に(ステップS642)、同ソレノイド332の駆動を停止する(ステップS643)。これにより、上記第1の遊技領域37a内に2つの遊技球が同時に進入し、それら遊技球が上記2つの通路101a、101bを同時に流下する場合であっても、上記2つの通路101a、101bを同時に転動する遊技球のうちの通路101aを転動する遊技球を一方の遊技球よりも先に上記第2の特別駆動役物104に供給することができるようになる。
そして、こうして上記停留装置107の駆動制御が行われた後は、図65に示されるように、次にステップS661〜S664、S674の処理として、上記第2の特別駆動役物104の駆動制御を行う。
この実施の形態では、上記主制御基板131のCPU314は、上記第1の可動片456が駆動されてから所定の期間が経過したことを条件に(ステップS661)、上記第2の特別駆動役物104の駆動制御を行う(ステップS662〜S664、S674)。なお、この所定の期間も、当該第2の特別駆動役物104に遊技球が到達し得ない期間(例えば、上記第1の可動片456が駆動される前時間など)を排除するために予め設定されるものである。
ただし、この実施の形態では、上記ROM315には、上記第2の特別駆動役物104の駆動にかかる制御態様として異なる複数の制御態様が規定された役物制御プログラムとして、後述のNMバット動作スケジュール(図66(a)参照)及びSPバット動作スケジュール(図66(b)参照)が格納されている。この点、上記主制御基板131のCPU314は、こうした役物制御プログラムを予め定められた実行順序に従って順次に実行することで、上記特別入賞口93への入賞確率を各々該当する遊技球の供給元である通路101a、101bの別に異ならしめるようにしている。
すなわち、当該主制御基板131のCPU314は、上記特別駆動役物104の駆動制御を行うにあたり、上記NMバット動作スケジュールが実行済みであるか否かを判断する(ステップS662)。そしてこの結果、未だ実行されていないときは、このNMバット動作スケジュールを実行する。これにより、上記2つの通路101a、101bのうちの通路101aから供給される遊技球(先に供給される遊技球)に対して上記バット部104aが作用すべく上記第2の特別駆動役物104が駆動するようになる。
一方、こうしてNMバット動作スケジュールが実行された後は(ステップS662)、上記SPルート監視センサ323がオン状態にあることを条件に(ステップS663)、上記SPバット動作スケジュールを実行する。これにより、上記2つの通路101a、101bのうちの通路101bから供給される遊技球(後に供給される遊技球)に対して上記バット部104aが先のNMバット動作スケジュールが実行されるときとは異なる態様をもって作用するかたちで上記第2の特別駆動役物104が駆動するようになる。なお、このSPバット動作スケジュールは、上記NMバット動作スケジュールよりも上記特別入賞口93への遊技球の入賞が高くなるように上記バット部104aを動作させるための役物制御プログラムからなる。
図66(a)及び(b)は、上記NMバット動作スケジュール及び上記SPバット動作スケジュールのプログラム内容を示す表である。
同図66(a)及び(b)に示されるように、上記NMバット動作スケジュール及び上記SPバット動作スケジュールは、複数のジョブを有して構成されている。すなわち、これらジョブが順次実行されることで、上記第2の特別駆動役物104のバット部104aが所望の態様をもって動作するようになる。なお、これらバット動作スケジュール(ステップS664、S674)は、上記割込制御(図50(b))の処理の一環として行われるものであり、上記順次実行される複数のジョブは、実際には複数回の割込制御に亘って実行される。
まず、図66(a)を参照して、上記NMバット動作スケジュールについて説明する。
このNMバット動作スケジュールは、以下のジョブ「1」〜「12」から構成されている。
ジョブ「1」:当該NMバット動作スケジュールが呼び出されることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「1000」msだけオフ状態とされる。
ジョブ「2」:上記ジョブ「1」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「1000」msだけオフ状態とされる。
ジョブ「3」:上記ジョブ「2」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「1000」msだけオフ状態とされる。
ジョブ「4」:上記ジョブ「3」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「300」msだけオフ状態とされる。
ジョブ「5」:上記ジョブ「4」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「276」msだけオン状態とされる。
ジョブ「6」:上記ジョブ「5」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「380」msだけオフ状態とされる。
ジョブ「7」:上記ジョブ「6」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「276」msだけオン状態とされる。
ジョブ「8」:上記ジョブ「7」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「380」msだけオフ状態とされる。
ジョブ「9」:上記ジョブ「8」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「276」msだけオン状態とされる。
ジョブ「10」:上記ジョブ「9」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「380」msだけオフ状態とされる。
ジョブ「11」:上記ジョブ「10」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「276」msだけオン状態とされる。
ジョブ「12」:上記ジョブ「11」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「904」msだけオフ状態とされるとともに、その後は、当該バットスケジュールの実行終了を示すジョブ「0」に移行する。
このような役物制御プログラムでは、上記ジョブ「4」〜「6」において、上記バット部104aは、図67(a)〜(c)に示される態様にて動作するようになる。すなわち、上記バット部104aは、上記2つの通路101a、101bのうちの通路101aから供給される遊技球を、上記第1の特別駆動役物103(案内口103a)が設けられている方向へ打ち返すように動作するようになる(図27参照)。なお、この実施の形態では、上記バット部104aによるこうした動作は、上記ジョブ「4」〜「12」を通じて4回繰り返し行われる。
ただし、この役物制御プログラムでは、遊技球は、上記バット部104aが図67(c)に示されるような状態にあるときに同バット部104aに到達することもある。このような場合、遊技球は、上記バット部104aに打ち返されることなく、上記ハズレ受入口94に受け入れられることとなる(図28参照)。
ちなみに、上記ジョブ「1」〜「12」のうちのジョブ「1」〜「4」は、上記第1の遊技領域37a内に進入した遊技球が上記通路101aを通って上記第2の特別駆動役物104に到達するまでの待ち時間として設定されている。
次に、図66(b)を参照して、上記SPバット動作スケジュールについて説明する。
このSPバット動作スケジュールは、以下のジョブ「13」〜「18」から構成されている。
ジョブ「13」:当該SPバット動作スケジュールが呼び出されることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「40」msだけオフ状態とされる。
ジョブ「14」:上記ジョブ「13」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「1000」msだけオン状態とされる。
ジョブ「15」:上記ジョブ「14」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「500」msだけオン状態とされる。
ジョブ「16」:上記ジョブ「15」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「320」msだけオフ状態とされる。
ジョブ「17」:上記ジョブ「16」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「300」msだけオン状態とされる。
ジョブ「18」:上記ジョブ「17」が実行済みとなることを条件に、バット駆動用ソレノイド335が「200」msだけオフ状態とされるとともに、その後は、当該バットスケジュールの実行終了を示すジョブ「0」に移行する。
ちなみに、ジョブ「14」は、上記第1の遊技領域37a内に進入した遊技球が通路101bを通って上記停留装置107にて停留された後に上記第2の特別駆動役物104に到達するまでの待ち時間として設定されている。
このような構成では、上記ジョブ「13」〜「17」において、上記バット部104aは、図68(a)〜(e)に示される態様にて動作するようになる。すなわち、図68(c)に示されるように、上記ジョブ「15」が実行されている間、上記通路101bから供給される遊技球は、上記バット部104aと保持部材104bとにより一旦保持されるようになる(ジョブ14の状態)。そして、次のジョブ「16」では、図68(d)に示されるように、上記バット部104aと保持部材104bとにより保持されていた遊技球が上記板部材106の傾斜によって上記バット部104aの先端あたりまで流下し、さらに次のジョブ「17」では、同バット部104aによって上記第1の特別駆動役物103(案内口103a)が設けられている方向へ打ち返されるようになる。(図27参照)。これにより、上記2つの通路101a、101bのうちの通路101bから供給される遊技球は、このSPバット動作スケジュールの実行を通じて上記第1の特別駆動役物103(案内口103a)が設けられている方向へ必ず打ち返されることとなる。
そして、こうして上記第2の特別駆動役物104の駆動制御が行われた後は(ステップS664、S674)、図69に示されるように、次にステップS681〜S685、S691〜S695の処理として、上記第3の特別駆動役物105の駆動制御、及び各種フラグの操作を行う。
すなわち、上記ステップS681の処理では、守備人形動作スケジュールが実行中であるか否かを判断する。なお、この守備人形動作スケジュールとは、その詳細は割愛するが、基本的には、上記守備人形105aが先の図30及び図31に示される態様で動作するように上記守備人形用モータ326を駆動制御するためのプログラムである。そして、この守備人形動作スケジュールが実行中でないときは、上記守備人形用モータ326の駆動許可期間内であることを条件に(ステップS691)、該守備人形動作スケジュールを実行する。なお、上記守備人形用モータ326の駆動許可期間は、上記守備人形105aに遊技球が到達し得ない期間(例えば、上記第1の可動片456が駆動される前時間など)を排除するために設定されるものである。
そして、こうして上記守備人形動作スケジュールが実行されると、次にステップS682の処理として、上記大当たり受入センサ329がオン状態であるか否かを判断する。そしてこの結果、このセンサ329がオン状態であれば、上記小当たりフラグをオフ状態、上記大当たりフラグをオン状態にそれぞれ操作するとともに上述のラウンド遊技が行われる旨を示すラウンド遊技コマンドをセットする(ステップS693、S694)。そして、上記大入賞口開放前処理(ステップS700)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS695)、この処理を終了する。
ただし、上記ステップS682の処理においては、上記大当たり受入センサ329がオフ状態であると判断されるような場合もある。このような場合には、次のステップS683の処理において、予め定められている補助遊技実行時間が経過したと判断されるまで、当該補助遊技処理(S600)を継続して実行することとなる。一方、このステップS683の処理において、上記補助遊技実行時間が経過したと判断されるようになると、上記小当たりフラグをオフ状態に操作した後(ステップS684)、上記特別図柄通常処理(ステップS100)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS685)、この処理を終了する。
<大入賞口開放前処理>
図70は、上記大入賞口開放前処理(ステップS700)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該大入賞口開放前処理を行うべき旨を示しているときは、同図70に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、まず、ステップS701の処理として、上記周辺基板311によって上述のラウンド遊技に移行する旨を遊技者に告知するための移行告知時間が経過するまで待機する。なお、この周辺基板311による告知は、上記ラウンド遊技コマンドが同周辺基板311に送信されることによって行われる。そして、このステップS701の処理において、上記移行告知時間が経過したと判断されると、次にステップS702の処理に移行する。そして、このステップS702の処理において、上記大入賞口開放中処理(ステップS800)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
<大入賞口開放中処理>
図71は、上記大入賞口開放中処理(ステップS800)についてその手順を示すフローチャートである。なお上述の通り、この大入賞口開放中処理は、上記ラウンド遊技が繰り返し実行されることによって行われる。
上記特別図柄プロセスフラグが当該大入賞口開放中処理を行うべき旨を示しているときは、同図71に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、まず、ステップS801の処理として、上記大入賞口用ソレノイド328の駆動(オン状態)を通じて上記大入賞口87を上記第2の遊技領域37bにて開放させる。そして次に、ステップS802の処理として、上記第2のカウントセンサ320による検出信号に基づいて当該大入賞口87内への遊技球の入球があったか否かを判断する。そして、この入球があることを条件に、ステップS803の処理として、上記大入賞口87内への遊技球の入球数をカウンタ値として得る入球カウンタをカウントアップする。そしてその後は、ステップS804の処理として、上記大入賞口87の開放終了条件(ラウンド遊技の終了条件)が成立するまで待機する。なお、この開放終了条件が、例えば上記大入賞口87内に遊技球が9個だけ入球すること、及び当該ラウンド遊技の開始から予め定められた時間が経過すること、のいずれかの条件が満たされることであることは上述した。
そして、こうして大入賞口87の開放終了条件が成立するようになると、次にステップS805の処理として、上記大入賞口用ソレノイド328をオフ状態とすることで、上記大入賞口87の開放を終了する。次いで、ステップS806の処理として、このようなラウンド遊技の連続実行回数をカウンタ値として得るラウンドカウンタをカウントアップする。そして次に、ステップS807の処理として、このカウントアップされたカウンタ値が、上述のステップS203の処理(図55参照)にて決定されたラウンド遊技の回数と等しいか否かを判断する。そして、このステップS807の処理において、上記ラウンドカウンタのカウンタ値が上記決定されたラウンド遊技の回数よりも小さいと判断された場合には、上記入球カウンタをリセットするとともに、上記ラウンド遊技コマンドをセットする(ステップS818)。なおこのとき、ラウンド遊技コマンドには、上記ラウンドカウンタのカウンタ値を示す情報も持たせられる。そして、上記大入賞口開放前処理(ステップS700)に再度プロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS819)、この処理を終了する。これにより、上記大入賞口前処理(ステップS700)において、上記ラウンド遊技が継続して行われる旨が遊技者に報知されるようになる。
一方、こうした処理を通じて、上記ステップS807の処理において、上記ラウンドカウンタのカウンタ値が上記決定されたラウンド遊技の回数と等しいと判断されるようになると、次にステップS808の処理に移行する。このステップS808の処理では、上記ラウンドカウンタ及び入球カウンタをそれぞれリセットするとともに、こうしたラウンド遊技が終了する旨を示すラウンド遊技終了コマンド(図示略)をセットする。そして次に、ステップS809の処理として、上記大入賞口開放後処理(ステップS900)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
<大入賞口開放後処理>
図72は、上記大入賞口開放後処理(ステップS900)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該大入賞口開放後処理を行うべき旨を示しているときは、同図72に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、まず、ステップS901の処理として、上記周辺基板311によって上述のラウンド遊技が終了する旨を遊技者に告知するための終了告知時間が経過するまで待機する。なお、この周辺基板311による告知は、上記ラウンド遊技終了コマンドが同周辺基板311に送信されることによって行われる。そして、このステップS901の処理において、上記終了告知時間が経過したと判断されると、次にステップS902の処理に移行する。そして、このステップS902の処理において、上記ステップS203の処理にて決定された時短の種類を示すように時短状態フラグを更新するとともに、上記決定された時短状態の継続回数を時短カウンタにセットする。なお、この時短状態フラグとは、例えば上記時短Aの状態にあること、若しくは上記時短Bの状態にあること、若しくは上記時短A、Bのいずれの状態にもない(時短状態でない)ことを示すフラグである。また、上記時短カウンタとは、例えば当該大入賞口開放後処理(ステップS900)にて上記決定された継続回数がセットされた後、上記変動パターン設定処理のステップS306の時短処理にて、そのカウンタ値が「0」になるまでカウントダウンされることで、上記時短状態の継続回数をそのカウンタ値として示すカウンタである。なお、このステップS902の処理にて上記時短状態フラグが更新され、上記時短カウンタがセットされた後は、上記特別図柄通常処理(ステップS100)に再度プロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS903)、この処理を終了する。
ここで、図58のステップS306に示す時短処理について詳述する。
図79は、この時短処理についてその手順を示すフローチャートである。
いま、上記ステップS305の処理(図58参照)において、上記特別図柄表示装置121aにおける上記特別図柄の変動表示制御が開始され、上記決定された特別図柄の変動パターンが上記周辺基板311へのコマンドとしてセットされたとすると、上記主制御基板131のCPU314は、まず、ステップS361の処理として、上記時短カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かを判断する。そして、このカウンタ値が「0」でなければ、該時短カウンタをカウントダウンした後(ステップS362)、同時短カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かをさらに判断する(ステップS363)。そしてこの結果、同カウンタ値が「0」であれば、上記時短状態フラグを上記時短状態でないことを示すように更新した時点で(ステップS364)、上記ステップS307の処理(図58参照)に移行する。
ただし、上記ステップS361の処理にて後述の時短カウンタのカウンタ値が「0」であると判断された場合や、上記ステップS363の処理にて後述の時短カウンタが「0」でないと判断された場合には、その時点で上記ステップS307の処理(図58参照)に移行することとなる。
図73は、上記普通図柄プロセス処理(ステップS15)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、上述の特別図柄プロセス処理が実行されたとすると(ステップS14)、同図73に示されるように、この主制御基板131のCPU314はまず、上記ゲートセンサ317による検出信号がオン状態(始動ゲート97での通過あり)にあることを条件に(ステップS2030)、例えば普通図柄の当たり判定用乱数を上記乱数カウンタから取得してこれを上記RAM316に格納するなどの始動ゲート通過処理を実行する(ステップS2040)。そしてその後は、上述の普通図柄プロセスフラグに応じて、以下の4つのプロセス処理の1つが選択的に実行されることとなる。
・上記RAM316に格納されている普通図柄の当たり判定用乱数に基づいて上記当たりの当落にかかる抽選処理などが行われる普通図柄待機中処理(ステップS2100)。
・上記普通図柄表示装置122aにおける上記普通図柄の変動表示が停止されるまで待機する普通図柄変動処理(ステップS2200)。
・上記当落にかかる抽選処理の結果に応じた普通図柄が上記普通図柄表示装置122aに表示されるように上記普通図柄の変動表示を停止させる普通図柄停止処理(ステップS2300)。
・上記第2の可動片99の駆動制御が行われる第2の可動片駆動処理(ステップS2400)
なお、上記普通図柄プロセスフラグは、上述のステップS1の処理(図50参照)において、上記普通図柄待機中処理(ステップS100)を行うべき旨を示すよう操作されている。
次に、上記始動ゲート通過処理(ステップS2040)、及びこうした4つのプロセス処理(ステップS2100〜S2400)の具体的態様についてそれら処理の別に詳述する。
<始動ゲート通過処理>
図74は、上記始動ゲート通過処理(ステップS2040)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、上記ステップS2030の処理において、上記ゲートセンサ317がオン状態にあり、上記始動ゲート97への遊技球の入球があったと判断されたとすると、同図74に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、ステップS2041の処理として、まず、上記普通保留数カウンタによるカウンタ値をRAM316から取得する。そして、このカウンタ値に基づいて上述の普通図柄の保留数がその最大値である「4」であるか否かの判断を行う。
このステップS2041の処理において、上記普通図柄の保留数がその最大値でないと判断された場合には、上記普通図柄の変動表示制御を新たに保留の状態とすべく、以下のステップS2042〜S2044の処理を行うこととなる。すなわち、まず、上記ステップS2042の処理として、上記普通保留数カウンタをカウントアップする。次いで、ステップS2043の処理として、上記普通図柄の当たり判定用乱数を上記乱数カウンタから取得する。そして次に、ステップS2044の処理として、こうして取得された当たり判定用乱数を、上記RAM316の記憶領域のうちの上記普通保留数カウンタによるカウンタ値に対応する乱数記憶領域に格納した時点で、この処理を終了する。
ただし、上記ステップS2041の処理において、上記普通図柄の保留数がその最大値であると判断された場合には、上記普通図柄の変動表示制御は新たに保留されない。すなわち、上記ステップS2042〜S2044の処理を行うことなく、上記普通図柄の保留数がその最大値であると判断された時点で、この処理を終了する。
<普通図柄待機中処理>
図75は、上記普通図柄待機中処理(ステップS2100)についてその手順を示すフローチャートである。
上記普通図柄プロセスフラグが当該普通図柄待機中処理を行うべき旨を示しているときは、同図75に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、まず、ステップS2101の処理として、上記普通図柄の変動表示制御を開始することができる状態にあるか否かの判断を行う。例えば、上記普通図柄の変動表示制御が実行中であるような場合や、上記第2の可動片99が開放状態にあるような場合には、上記普通図柄の変動表示制御を開始することができない状態であると判断し、この時点で当該処理を終了することとなる。
一方、こうした処理を通じて、上記ステップS2101の処理において、上記普通図柄の変動表示制御を開始することができる状態にあると判断されるようになると、上記主制御基板131のCPU314は、次にステップS2102の処理として、上記普通保留数カウンタによるカウンタ値に基づいて保留の状態にある普通図柄の変動表示制御があるか否かの判断を行う。この結果、保留の状態にある普通図柄の変動表示制御があると判断された場合には、次にステップS2103の処理として、上記RAM316の乱数記憶領域に格納されている普通図柄の当たり判定用乱数のうちの最先に格納された乱数を同RAM316から読み出す。そして次に、ステップS2104及びS2105の処理として、上記普通保留数カウンタをカウントダウンするとともに、上記RAM316の乱数記憶領域に格納されている上記普通図柄の当たり判定用乱数を先入れ先出し(First−In First−Out)の態様にてシフト操作する。これにより、上記普通図柄の変動表示制御の保留が解除されるようになる。
そしてその後、ステップS2106の処理として、上記読み出された普通図柄の当たり判定用乱数に基づいて上記当たりの当落についての抽選処理を行う。この抽選処理では、上記読み出された当たり判定用乱数と上記ROM315に格納されている当たり判定値(図示略)とが比較される。そして、この比較の結果、上記読み出された当たり判定用乱数が上記当たりに当選したことを示す当たり判定値と一致するときは(ステップS2107)、上記当たりの状態にあることを示す当たりフラグをセットする(ステップS2108)。
そして、こうして上記当たりフラグの操作が行われると、次にステップS2109〜S2113の処理として、上記普通図柄の変動パターン(普通図柄の変動表示制御に要する変動時間や上記第2の可動片99の開放時間など)を上記時短状態フラグによって示される情報に応じて決定することとなる。
例えば、上記時短状態フラグが上記時短状態にないことを示しているときは(ステップS2109)、予め定められた通常時用の変動パターンを設定する(ステップS2113)。なお、この通常時用の変動パターンには、例えば上記普通図柄の変動表示制御に要する変動時間として「21700」ms、上記第2の可動片99の開放時間として「180」ms、などが設定されている。
一方、上記時短状態フラグが上記時短Bの状態にあることを示しているときは(ステップS2109、S2110)、予め定められた時短B用の変動パターンを設定する(ステップS2112)。なお、この時短B用の変動パターンには、例えば上記普通図柄の変動表示制御に要する変動時間として「4512」ms、上記第2の可動片99の開放時間として「184」ms、などが設定されている。これにより、上記時短状態にないときよりも上記時短Bの状態にあるときのほうがより有利な抽選(普通図柄抽選)が行われるようになる。
また一方、上記時短状態フラグが上記時短Aの状態にあることを示しているときは(ステップS2109、S2110)、予め定められた時短A用の変動パターンを設定する(ステップS2111)。なお、この時短A用の変動パターンには、例えば上記普通図柄の変動表示制御に要する変動時間として「4512」ms、上記第2の可動片99の開放時間として「4848」ms、などが設定されている。これにより、上記時短Bの状態にあるときよりも上記時短Aの状態にあるときのほうがより有利な抽選(普通図柄抽選)が行われるようになる。
そして、こうして上記普通図柄の変動パターンが決定されると、次にステップS2114の処理として、この決定された変動パターンに応じて上記普通図柄の変動表示制御を実行する。次いで、ステップS2115の処理として、上記普通図柄変動処理(ステップS2200)にプロセス移行されるよう上述の普通図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
<普通図柄変動処理>
図76は、上記普通図柄変動処理(ステップS2200)についてその手順を示すフローチャートである。
上記普通図柄プロセスフラグが当該普通図柄変動処理を行うべき旨を示しているときは、同図75に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、まず、ステップS2201の処理として、上記変動パターンについての抽選処理(ステップS2100)が行われてから当該処理にて抽選された変動時間が経過するまで待機する。そして、このステップS2201の処理において、上記抽選された変動時間が経過したと判断されると、次にステップS2202の処理に移行する。すなわち、このステップS2202の処理において、上記普通図柄停止処理(ステップS2300)にプロセス移行されるよう上述の普通図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
<普通図柄停止処理>
図77は、上記普通図柄停止処理(ステップS2300)についてその手順を示すフローチャートである。
上記普通図柄プロセスフラグが当該普通図柄停止処理を行うべき旨を示しているときは、同図77に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、まず、ステップS2301の処理として、上記当たりフラグの状態に応じた図柄を上記普通図柄表示装置122a(図38参照)に表示させるための表示制御を行う。
そしてその後は、上記当たりフラグがセットされているときは(ステップS2302)、上記第2の可動片駆動処理(S2400)にプロセス移行されるよう上述の普通図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS2303)、この処理を終了する。一方、上記当たりフラグがセットされていないときは(ステップS2302)、上記普通図柄待機中処理(ステップS2100)にプロセス移行されるよう上述の普通図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS2304)、この処理を終了する。
<第2の可動片駆動処理>
図78は、上記第2の可動片駆動処理(ステップS2400)についてその手順を示すフローチャートである。
上記普通図柄プロセスフラグが当該第2の可動片駆動処理を行うべき旨を示しているときは、同図78に示されるように、上記主制御基板131のCPU314は、まず、ステップS2401の処理として、上記第2の可動片用ソレノイド327がオン状態にあるか否かを判断する。そして、この第2の可動片用ソレノイド327がオフ状態であるときは、上記第2の可動片99を駆動すべく、同ソレノイド327をオン状態とする(ステップS2412)。
一方、上記ステップS2401の処理において、上記第2の可動片用ソレノイド327がオン状態にあれば、次にステップS2402の処理として、上記第2の可動片99の駆動終了条件が成立するまで待機する。なお、この駆動終了条件とは、例えば上記始動口96内に遊技球が所定個だけ入球すること、及び上記ソレノイド327がオン状態とされてから予め定められた時間が経過すること、のいずれかの条件が満たされることである。そして、こうした駆動終了条件が満たされるようになると、次にステップS2403の処理として、第2の可動片用ソレノイド327をオフ状態とする。そしてその後に、上記普通図柄待機中処理(ステップS2100)にプロセス移行されるよう上述の普通図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS2404)、この処理を終了する。
なお、上記駆動終了条件については、上述の時短状態に応じて設定するようにしてもよい。例えば、上記時短Aの状態にあるときは、上記第2の可動片99の駆動時間が長くなるような駆動終了条件を設定するとともに、上記時短Bの状態にあるときは、上記時短状態にないときと近似するような駆動終了条件を設定するようにしてもよい。
<演出例について>
上記演出表示装置115にて演出制御される上記特別図柄の変動パターンにもとづく演出態様の一例について図82乃至図85を参照して説明する。図82は、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンを実行したときの演出態様の一例を示す説明図である。
まず、上記主制御基板131のCPU314は、上記始動口96への遊技球の入球に応じて上記特別図柄の変動パターンを決定し、この特別図柄の変動パターンを上記周辺基板311へのコマンド(変動パターンコマンド)としてセットする。そして、上記周辺基板311では、上記サブ統合基板336が「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンに応じたコマンドを受信すると、当該変動パターンに応じた表示コマンドをセットするとともに、この表示コマンドを上記電飾制御基板338に送信する。上記電飾制御基板338に搭載されるCPU358は、受信した表示コマンドに基づいて上記ROM371からプロセスデータを読み出し、当該プロセスデータに基づいてタイマ(表示画像の切替タイミング等を示す)を設定するとともに、上記演出表示装置115に駆動信号を出力して「通常変動」に相当する演出態様の演出制御を開始する。
なお、この実施の形態では、上記演出表示装置115にて、この演出表示装置115の周囲に設けられた役物91の構成から連想される「野球」を題材として、主人公であるキャラクタTKをコミカルに描いた演出態様が演出制御される。上記特別図柄の変動表示を実行していない状態である変動待機状態では、キャラクタTKが素振り等をして打席が回ってくるまで待機している演出態様が演出制御されている(図82(A))。
「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンに基づく上記特別図柄の変動表示が開始されるときに、上記プロセスデータに基づいた処理が実行されると、打席に入ったキャラクタTKの上半身部分が拡大され、キャラクタから球が投げられるのをバットを構えて待ち構える演出態様を演出制御する(図82(B1))。ここでは、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンが通常開放の演出態様である場合を示している。図82(A)から図82(B1)に示される演出態様に切替えられることで、上記始動口96への遊技球の入球に基づく当落についての抽選結果が小当りであることが遊技者に判別される。
「通常変動」の変動パターンに基づく通常開放の演出態様は、上記変動待機状態での演出態様がキャラクタTKの行動態様(動きのある態様)であるのに対して、ほとんど静止態様(あまり動きのない態様)で演出制御されている。これにより、当該変動パターンに設定された変動時間が「1320」〜「2520」msの範囲内であって、通常開放の演出態様が表示制御される演出時間が短時間であるにも関わらず、キャラクタTKの演出態様を上記変動待機状態とは異ならせることで、当落についての抽選結果が小当りであることを遊技者に対して直感的に認識させることができる。また、当該変動パターンに設定された変動時間の終了後に、上記第1の可動片456が所定の動作継続時間だけ開放されることから、遊技者は、上記第1の遊技領域37aに遊技球を入球させるべく遊技球の発射の狙いを定める準備を行うことができる。
また、図82(B2)には、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンがロング開放の演出態様である場合を示している。「通常変動」の変動パターンに基づくロング解放の演出態様では、通常開放の演出態様と比べてキャラクタTKの顔の表情や、背景画の態様が異なり、あたかもキャラクタTKが気合を入れているかのような演出態様で演出制御されている。これにより、当該変動パターンに設定された変動時間が「1320」〜「2520」msの範囲内であって、ロング開放の演出態様が表示制御される演出時間が短時間であるにも関わらず、キャラクタTKの演出態様を通常開放の演出態様とは異ならせることで、上記第1の可動片456が長く開放されることを遊技者に対して直感的に認識させることができる。また、通常開放の演出態様が演出制御された場合よりも上記第1の可動片456が長く開放されることで、遊技者は、上記第1の遊技領域37aへの遊技球の入球に対する期待感を高めることができる。
次いで、上記電飾制御基板338に搭載されるCPU358は、受信した表示コマンドに基づいて上記ROM371からプロセスデータを読み出し、当該プロセスデータに基づいてタイマ(表示画像の切替タイミング等を示す)を設定するとともに、上記演出表示装置115に駆動信号を出力して上記第1の可動片456の動作継続時間だけ小当りに応じた演出態様の演出制御を開始する(図82(C))。ここでの表示コマンドは、上記主制御基板131のCPU314がステップS600の補助遊技処理にて第1の可動片用ソレノイドを駆動するときに、上記第1の可動片456が開放されることを示す小当り開始コマンドを上記周辺基板311へのコマンドとしてセットすることにより作成される。
上記第1の可動片456が開放されるときに、上記プロセスデータに基づいた処理が実行されると、キャラクタTKが打席に入っている場面の演出態様を演出制御する。図82(B1)または図82(B2)から図82(C)に示される演出態様に切替えられることで、上記第1の可動片456が開放されていることを遊技者に認識させることができる。
次いで、上記電飾制御基板338に搭載されるCPU358は、受信した表示コマンドに基づいて上記ROM371からプロセスデータを読み出し、当該プロセスデータに基づいてタイマ(表示画像の切替タイミング等を示す)を設定するとともに、上記演出表示装置115に駆動信号を出力して上記第1の可動片456の動作継続時間にて上記第1の遊技領域37aに遊技球が入球したか否かに応じた演出態様の演出制御を開始する(図82(D))。ここでは、上記第1の可動片456の動作継続時間にて上記第1の遊技領域37aに遊技球が入球しなかった場合を示している。ここでの表示コマンドは、上記主制御基板131のCPU314がステップS600の補助遊技処理にて上記第1の遊技領域37aへの遊技球の入球を検知しなかったときに、上記特別遊技を引き続いて実行しないことを示す小当り終了コマンドを上記周辺基板311へのコマンドとしてセットすることにより作成される。
上記第1の可動片456の動作継続時間を終了するときに、上記プロセスデータに基づいた処理が実行されると、キャラクタTKが空振りをする演出態様を演出制御する。一方、上記第1の可動片456の動作継続時間にて上記第1の遊技領域37aに遊技球が入球した場合には、図示されないが、上記第1の遊技領域37aへの遊技球の入球を検知したタイミングと、このタイミングでの上記特別入賞口93の位置と、に応じて上記特別入賞口93に遊技球が入球する期待度を示す演出態様が演出制御される。
図83は、「特11」または「特12」に分類される「ドラマ演出」の変動パターンを実行したときの演出態様の一例を示す説明図である。
まず、上記主制御基板131のCPU314は、上記始動口96への遊技球の入球に応じて上記特別図柄の変動パターンを決定し、この特別図柄の変動パターンを上記周辺基板311へのコマンド(変動パターンコマンド)としてセットする。そして、上記周辺基板311では、上記サブ統合基板336が「特11」または「特12」に分類される「ドラマ演出」の変動パターンに応じたコマンドを受信すると、当該変動パターンに応じた表示コマンドをセットするとともに、この表示コマンドを上記電飾制御基板338に送信する。上記電飾制御基板338に搭載されるCPU358は、受信した表示コマンドに基づいて上記ROM371からプロセスデータを読み出し、当該プロセスデータに基づいてタイマ(表示画像の切替タイミング等を示す)を設定するとともに、上記演出表示装置115に駆動信号を出力して「ドラマ演出」に相当する演出態様の演出制御を開始する。
「特11」または「特12」に分類される「ドラマ演出」の変動パターンでは、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンとは異なり上記特別図柄の変動時間が長く設定されることに対応して、図82(B1)または図82(B2)に示されるような静止態様ではなく、ドラマ仕立ての演出内容を有する行動態様(動きのある態様)で演出制御される。
「特11」または「特12」に分類される「ドラマ演出」の変動パターンに基づく上記特別図柄の変動表示が開始されるときに、上記プロセスデータに基づいた処理が実行されると、スコアボードに対戦している両チームの得点が並べられ、場面が9回裏であることを実況解説者のキャラクタJKが告げる演出態様を演出制御する(図83(A))。そして、ピッチャーであるキャラクタYが球を投げた後、キャラクタTKがバットを構えて球を待ち構える演出態様を演出制御する(図83(B),(C))。
図83(C)でキャラクタTKが球を待ち構える演出態様を演出制御した後、さらにプロセスデータに基づく処理を実行し、キャラクタYから投げられた球をキャラクタTKが打ち返す演出態様を演出制御する(図83(D))。そして、キャラクタTKが打ち返した球が外野方向のフェンス際に飛んで行き、外野手に球が取られるか否かの演出態様を演出制御する(図83(E))。ここでは、当落についての抽選結果が大当りであることに基づく「ドラマ演出」の変動パターンが実行されており、外野方向のフェンス際に打ち上げられた球が外野手に取られることなく、スタンドに入り込む演出態様を演出制御する(図83(F))。すなわち、キャラクタTKとキャラクタYとの対戦結果がホームランであり、このホームランである旨を示す演出態様を演出制御する(図83(G))。図83(G)に示される演出態様に切替えられることで、上記始動口96への遊技球の入球に基づく当落についての抽選結果が大当りであることが遊技者に判別される。
図83(G)でキャラクタTKとキャラクタYとの対戦結果がホームランである旨を示す演出態様を演出制御した後、さらにプロセスデータに基づく処理を実行し、その後に実行される上記特別遊技にてラウンド遊技の回数として「15」が付与される旨を示す演出態様を演出制御する(図83(H))。すなわち、上記特別遊技にて上記大入賞口装置85の開閉部材86が15回繰り返し開閉されることが遊技者に判別される。ここでは、上記変動パターンが「特11」に分類される「ドラマ演出」の変動パターンである場合を示したが、「特12」に分類される「ドラマ演出」の変動パターンである場合には、上記特別遊技にてラウンド遊技の回数として「2」が付与される旨を示す演出態様を演出制御する。
次に、「特11」および「特12」に分類される「ドラマ演出」と略同一の演出態様が展開されるが、上記当落についての抽選結果が小当りであり、「ドラマ演出」の結果演出態様が異なる演出態様について説明する。図84は、「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング開放」の変動パターンを実行したときの演出態様の一例を示す説明図である。
「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング開放」の変動パターンでは、図83(E)に示されるように外野手に球が取られるか否かの演出態様にて、外野方向のフェンス際に打ち上げられた球が外野手に弾かれる演出態様を演出制御する(図84(A))。すなわち、キャラクタTKとキャラクタYとの対戦結果がホームランではなく、上記始動口96への遊技球の入球に基づく当落についての抽選結果が大当りではないことが遊技者に判別される。
図84(A)で外野方向のフェンス際に打ち上げられた球が外野手に弾かれる演出態様を演出制御した後、一塁に球が返送されることで、キャラクタTKが一塁でセーフとなるか否かの演出態様を演出制御する(図84(B))。ここでは、キャラクタTKが一塁でセーフとなり、審判がセーフである旨を伝える演出態様を演出制御するが(図84(C))、キャラクタTKとキャラクタYとの対戦結果がホームランとならなければよく、キャラクタTKが一塁でアウトとなる演出態様を演出制御してもよい。
「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング開放」の変動パターンでは、図84(C)に示されるように審判がセーフである旨を伝える演出態様を演出制御した後、「通常変動」の変動パターンがロング開放の演出態様である場合と同様に、図82(B2)に示されたロング解放の演出態様を演出制御する。図84(C)から図82(B2)に示される演出態様に切替えられることで、上記始動口96への遊技球の入球に基づく当落についての抽選結果が小当りであることが遊技者に判別される。これにより、上記当落についての抽選結果が大当りであることを示す結果演出態様が演出制御されなかったとしても、一転して上記小当りであることを示すロング態様の演出態様が演出制御されることで、上記当落についての抽選結果が大当りとならなかったことに対する落胆を抑制することができる。
また、「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング解放」の変動パターンに基づく演出態様が、「ドラマ演出」の変動パターンに基づく演出態様と、「特1」〜「特4」に分類される「通常変動」の変動パターンに基づく演出態様のうち「1300」msに対応させたロング解放の演出態様と、の組み合わせに類似して構成されることで、上記特別図柄の変動表示が2回実行されたかのように見せることができ、上記当落についての抽選結果に対する期待感を擬似的に高めることができる。
次に、「特5」〜「特8」、「特11」および「特12」に分類される「ドラマ演出」と略同一の演出態様が展開されるが、上記当落についての抽選結果がはずれであり、「ドラマ演出」の結果演出態様が異なる演出態様について説明する。図85は、「特9」に分類される「ドラマ演出」の変動パターンを実行したときの演出態様の一例を示す説明図である。
「特9」に分類される「ドラマ演出」の変動パターンでは、図83(C)に示されるようにキャラクタTKが球を待ち構え、キャラクタYから投げられた球をキャラクタTKが打ち返すか否かの演出態様にて、キャラクタTKが空振りをする演出態様を演出制御する(図85(A))。すなわち、キャラクタTKが空振りをすることでアウトとなり、審判がアウトである旨を伝える演出態様を演出制御する(図85(B))。
図83(B)から図85(A)に示される演出態様に切替えられることで、キャラクタTKとキャラクタYとの対戦結果がホームランではなく、上記始動口96への遊技球の入球に基づく当落についての抽選結果が大当りではないことが遊技者に判別される。ここでは、キャラクタTKが空振りをすることでアウトとなり、審判がアウトである旨を伝える演出態様を演出制御するが、キャラクタTKとキャラクタYとの対戦結果がホームランとならなければよく、「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング開放」の変動パターンに基づく演出態様のうち「ドラマ演出」部分と同一の演出態様を演出制御してもよい。すなわち、「特9」に分類される「ドラマ演出」の変動パターンと、「特5」〜「特8」に分類される「ドラマ演出後ロング開放」の変動パターンと、に基づく演出態様の違いは、ロング解放の演出態様を演出制御するか否かということになる。
以上説明したように、この実施の形態にかかる遊技機によれば、以下のような多くの優れた効果が得られるようになる。
(1)上記始動口96に遊技球が受け入れられる都度、乱数カウンタにて保持される乱数に基づいて上記第1の可動片456の動作タイミング(特別図柄の変動表示制御に要する変動時間)を抽選するとともに、この抽選の結果に応じて上記第1の可動片456の駆動制御を行うようにした。このような構成では、上記第1の可動片456の動作タイミングを、上記始動口96に遊技球が受け入れられる都度、上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理の結果に応じて異ならしめることができるようになる。これによって、遊技者は、上記特別入賞口93への入球確率が最も高くなるタイミングのみを狙って上記第1の可動片456の動作が行われるように遊技することが困難となり、予め設定された出玉率と実際の遊技時に現れる出玉率との不整合についての好適な改善を図ることができるようになる。
(2)上記特別図柄の変動表示制御に要する時間のばらつき度をそれら変動時間情報が関連付けされる上記特別図柄の保留数の別に見たとき、該保留数が最大保留数であるときの上記ばらつき度が最も高くなるように上記複数の変動時間情報をテーブルT15に登録することとした。したがって、遊技者は、上記特別遊技が終了した後に最初に行われる補助遊技にて上記特別入賞口93に遊技球が入賞する確率が最も高くなるタイミングを狙って上記特別遊技を終了させることが極めて困難となり、これによって予め設定された出玉率と実際の遊技時に現れる出玉率との不整合もより好適に改善されるようになる。
(3)上記第2の遊技領域37bにて開閉動作する開閉部材86と、この開閉部材86による開閉動作を通じて同じく第2の遊技領域37bにて開放される大入賞口87とを備えることとした。そして、上記第2の遊技領域37bに打ち込まれた遊技球が上記主制御基板131による上記第1の可動片456の駆動制御を通じて上記第1の遊技領域37a内に進入し、該進入した遊技球が上記特別入賞口93に受け入れられたとき、上記開閉部材86による開閉動作を通じた上記大入賞口87の開放によって遊技者にとって有利な特別遊技を行うようにした。したがって、補助遊技の際に遊技者に払い出される賞球の数、より具体的には上記第1の遊技領域37a内に遊技球が進入したときに遊技者に払い出される賞球の数を積極的に減らすことができるようになり、ひいては要求される始動性も適切に確保されるようになる。しかも、上記始動口96に遊技球が受け入れられるときに乱数を取得し、この乱数に基づいて上記第1の可動片456の動作契機となる小当たりの当落にかかる抽選処理を行うようにしたため、遊技領域37に所定数の遊技球が打ち込まれたときに取得される乱数の数も豊富となり、これによってバリエーションに富む演出を実現することができるようになる。
(4)上記第2の遊技領域37bに打ち込まれた遊技球が上記始動口96に受け入れられるときに遊技者に払い出される賞球の数と、上記第2の遊技領域37bに打ち込まれた遊技球が上記主制御基板131による上記第1の可動片456の駆動制御を通じて上記第1の遊技領域37a内に進入するときに遊技者に払い出される賞球の数とを加算した賞球の数をA、上記第2の遊技領域37bに打ち込まれた遊技球が上記大入賞口87に受け入れられるときに遊技者に払い出される賞球の数をBとするとき、それら賞球の数を、「A≦B」なる関係に設定するようにした。このため、
(イ)遊技領域に所定数の遊技球が打ち込まれたときの上記始動口に入球される遊技球の数。
(ロ)遊技領域に所定数の遊技球が打ち込まれたときの上記補助遊技によって開放される領域内に入球される遊技球の数。等々、といったいわゆる始動性の向上がより適切に図られるようになる。
(5)上記特別遊技の実行契機となる大当たりを含む抽選処理を行うようにしたため、いわゆる補助遊技を採用するいわゆる羽根物遊技機でありながら、補助遊技を経由することなく上記特別遊技を行うことができるようになり、遊技のバリエーションの幅がさらに広がるようになる。
(6)上記始動口96に遊技球が受け入れられる都度、乱数カウンタにて保持される乱数に基づいて上記第1の可動片456の動作継続時間態様を抽選するとともに、この抽選の結果に応じて上記可動片の駆動制御を行うようにした。このため、補助遊技を採用するいわゆる羽根物遊技機でありながら、上記小当たりが当選されたときの上記特別遊技が付与される確率を上記主制御基板131による抽選結果に応じてその都度変化させることができるようになり、これによってよりバリエーションに富む演出を実現することができるようになる。
(7)上記主制御基板131による上記変動表示制御に要する上記所定の時間(変動時間)についての抽選処理を、上記保留の状態にある特別図柄の変動表示制御の数である特別図柄の保留数がその最小保留数であるときに上記保留の状態が解除されることによって行われる変動表示制御に要する上記所定の時間の平均時間をa、上記特別図柄の保留数がその最小保留数を除くいくつかの保留数であるときに上記保留の状態が解除されることによって行われる変動表示制御に要する上記所定の時間の平均時間をbとするとき、それら平均時間が、「a<b」なる関係となるように行うようにした。このため、上記保留の状態にある特別図柄の変動表示制御がない場合には、始動口96への入賞があってからすぐに上述の補助遊技が行われることとなり、いわゆる羽根物遊技機としての遊技性の確保と保留機能の有効利用との好適な両立を図ることができるようになる。
(8)上記第1の遊技領域37a内に進入した2つの遊技球が上記2つの通路101a、101bを同時に進むとき、それら遊技球が上記第2の特別駆動役物104に順次に供給されるように上記通路101bを転動する遊技球を該通路101b中にて停留させる停留装置107を設けることとした。また併せて、上記主制御基板131のCPU314は、この停留装置107による停留機能によって上記第2の特別駆動役物104に遊技球が順次に供給されるときの上記第2の特別駆動役物104の駆動にかかる制御態様を、上記NMバット動作スケジュール(図66(a))、及びSPバット動作スケジュール(図66(a))の実行を通じて該当する遊技球の供給元である通路101a、101bの別に異ならしめるようにした(図67及び図68参照)。このような構成では、上記第2の特別駆動役物104これ自体に特別な構造を持たせることなく、上記同時に進む遊技球の上記特別入賞口93への入賞確率を各々該当する遊技球の供給元である通路101a、101bの別に異ならしめることができるようになり、上記第2の特別駆動役物104の構造設計に際しての自由度も大きく向上するようになる。
しかも、上記構成によれば、2つの遊技球が上記2つの通路101a、101bを同時に進む場合であっても、それら遊技球に対して上記第2の特別駆動役物104のバット部104aは順次に作用するようになる。このため、遊技者は、こうしたバット部104aによる各遊技球への作用を確実に目視することができるようになる。
(9)上記2つの通路101a、101bを同時に進む遊技球を予め定められた供給順序(通路101bを転動する遊技球が後に供給される順序)に従って上記第2の特別駆動役物104に順次に供給するようにした。また併せて、上記主制御基板131は、上記第2の特別駆動役物104の駆動にかかる制御態様として異なる2つの制御態様が規定された役物制御プログラム(NMバット動作スケジュール、SPバット動作スケジュール)を備え、これら役物制御プログラムを予め定められた実行順序に従って順次に実行するようにした。このため、遊技者は、上記第2の特別駆動役物104のバット部104aによる各遊技球への作用を予め定められた順序に従ってより確実に目視することができるようになる。
(10)該当する遊技球の供給順序が遅いほど、上記特別入賞口93への入賞確率の高い制御態様が規定された役物制御プログラム(SPバット動作スケジュール)を実行するようにしたため、上記第2の特別駆動役物104のバット部104aによる各遊技球への作用に対する遊技者の期待感を好適に維持することができるようになる。
(11)上記第2の特別駆動役物104の駆動にかかる制御態様のうちの最も上記特別入賞口93への入賞確率が高い制御態様(SPバット動作スケジュール)として、上記第2の特別駆動役物104のバット部104aにて遊技球を一旦保持するとともに、この保持した遊技球を上記特別入賞口93が設けられる方向へ転動せしめる制御態様を採用することとした(図68参照)。したがって、上記バット部104aに供給される遊技球を上記特別入賞口93が設けられる方向へより確実に転動せしめることができるようになる。また、複数の遊技球が同一の通路101bを通って上記バット部104aに供給される場合であっても、このバット部104aにてそれら遊技球は一旦保持されるため、上記主制御基板131のCPU314は、それら遊技球の互いの干渉を好適に回避しつつ、上記第2の特別駆動役物104の駆動制御を行うことができるようになる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記主制御基板131のCPU314は、上記守備人形用モータ326の駆動制御を行うにあたり、上記乱数カウンタにより保持される乱数に基づいて上記第3の特別駆動役物105の守備人形105aの動作態様を例えば上記ステップS203の処理等にて抽選するとともに、この抽選の結果に応じて上記守備人形用モータ326の駆動制御を行うようにしてもよい。このような構成では、補助遊技が行われる都度、上記第1の遊技領域37a内に設けられる守備人形105aの動作態様によって上記特別入賞口93への遊技球の入球確率を可変設定することができるようになる。また、この場合には、図57に示したテーブルT14に上記守備人形105aの動作態様にかかる項目を付加した上で、このテーブルT14に基づいて同動作態様を決定するようにすることが、当該抽選処理にかかる処理負荷を軽減する上でより望ましい。
・上記第3の特別駆動役物105の守備人形105aのほか、上記第1の遊技領域37a内にて上記特別入賞口93へと向かう遊技球に作用可能に設けられる作用部材であれば、その駆動にかかる制御態様を通じて特別入賞口93への遊技球の入球確率を可変設定することができる。また、この場合も、同作用部材の駆動態様として各々異なる駆動態様を示す複数の動作態様情報を上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様にそれぞれ関連付けされるかたちで記憶される記憶手段(ROM315など)を備え、該記憶手段に基づいて同作用部材の駆動態様を決定するようにすることが、実用上望ましい(例えばステップS203の処理等)。
・上記第1の可動片456の動作継続時間以外の動作態様(例えば動作回数など)を上記乱数カウンタにより保持される乱数に基づいて抽選することによって、上記特別入賞口93への遊技球の入球確率を可変設定するようにしてもよい。なおこの場合も、例えば、図57に示したテーブルT14に上記第1の可動片456の動作回数についての項目を付加した上で、このテーブルT14に基づいて同動作回数を決定するようにすることが、当該抽選処理にかかる処理負荷を軽減する上でより望ましい。
・上記第1の可動片456の動作態様や、上記作用部材の作用態様についての抽選処理は、上記乱数カウンタにより保持される乱数に基づいて行われるものであればよく、この意味では、必ずしも上記テーブルT14(図57参照)に基づいて行わなくてもよい。
・上記SPバット動作スケジュールは、上記NMバット動作スケジュールよりも上記特別入賞口93への遊技球の入賞が高くなるように上記バット部104aを動作させるための役物制御プログラムであればよく、この意味では、そのプログラム内容は任意である。
・上記停留装置用ソレノイド332の駆動許可期間内であること(ステップS642)、及び上記SPルート監視センサ323がオン状態にあること(ステップS653)、の論理積条件が満たされることを条件に上記停留装置107の駆動制御を行うこととしたが、例えば上記第1の遊技領域37aや上記始動口96などへの遊技球の入球に基づいて同停留装置107の駆動制御を行うようにしてもよい。
・上記SPバット動作スケジュールについては、上記SPルート監視センサ323による検出信号にかかわらず、上記NMバット動作スケジュールが行われた後に必ず行うようにしてもよい。
・上記主制御基板131のCPU314は、上記第2の特別駆動役物104の駆動制御を行うにあたり、該第2の特別駆動役物104に供給される遊技球が上記2つの通路101a、101bのいずれを通ったものであるかを判断する判断手段を備え、該判断手段による判断の結果に応じて上記役物制御プログラム(SPバット動作スケジュール、NMバット動作スケジュール)を選択的に実行するようにすれば、特に上記第2の特別駆動役物104に複数の通路から遊技球が供給されるときにそれら複数の通路の別に定められた役物制御プログラムを実行することができるようになる。すなわち、上記特別駆動役物これ自体に特別な構造を持たせることなく、遊技球の供給元である通路の別に上記特別入賞口への入賞確率を設定して対応付けることができるようになる。なおこのとき、上記判断手段としては、例えば、上記複数の通路(上記実施の形態では、通路101a、101b)の別に該当する通路を転動する遊技球についての検出を行う手段(例えば、SPルート監視センサ323やNMルート監視センサ322)を備え、この手段からの検出信号に基づいて上記第2の特別駆動役物104に供給される遊技球が上記複数の通路のいずれを通ったものであるかを判断する手段(例えば、主制御基板131)などを採用することができる。また、この場合には特に、上記第2の特別駆動役物104の駆動にかかる制御態様として各々異なる制御態様を示す複数の制御態様情報が上記判断手段による判断の結果の別にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶される記憶手段を備え、該記憶手段に基づいて前記役物制御プログラムを選択的に実行するようにすることが、上記第2の特別駆動役物104の駆動制御にかかる処理負荷を軽減する上で望ましい。
・上記2つの通路101a、101bのうちの通路101aから供給される遊技球に対してSPバット動作スケジュールを実行するとともに、上記通路101bから供給される遊技球に対してNMバット動作スケジュールを実行するようにしてもよい。また、上記停留装置107は、上記2つの通路101a、101bを同時に進む遊技球を予め定められた供給順序に従って上記第2の特別駆動役物104に順次に供給する手段であればよい。この意味では、上記通路101bの通路の長さや表面形状によって予め定められた供給順序を実現するようにしてもよい。ただしこの場合、上記同時に進む遊技球の上記第2の特別駆動役物104への順次の供給が実現される程度に当該通路101bの長さや表面形状を形成することとなる。要は、上記2つの通路101a、101bを同時に進む遊技球を予め定められた供給順序に従って上記第2の特別駆動役物104に順次に供給する手段と、上記第2の特別駆動役物104の駆動にかかる制御態様として異なる複数の制御態様が規定された役物制御プログラムとを備え、これら役物制御プログラムを予め定められた実行順序に従って順次に実行する遊技機であれば、上記(2)の効果を得ることはできる。
・上記第2の特別駆動役物104に遊技球を供給する通路として3つ以上の通路を有し、これら3つ以上の通路から上記第2の特別駆動役物104に順次に遊技球を供給するようにしてもよい。
・上記第2の特別駆動役物104は、上記特別入賞口93へと通ずる複数の通路からそれぞれ遊技球の供給を受けるときに各々異なった動作態様にて駆動されるものであればよい。
・第1の遊技領域37a内に進入した2つの遊技球が複数の通路のうちの異なる通路中を同時に進むとき、それら遊技球が特別駆動役物に順次に供給されるように上記同時に進む遊技球の少なくとも1つに作用する順序付け手段と、該順序付け手段によって上記特別駆動役物に遊技球が順次に供給されるときの上記特別駆動役物の駆動にかかる制御態様を該当する遊技球の供給元である通路の別に異ならしめる役物駆動手段とを備え、上記役物駆動手段による上記特別駆動役物の駆動にかかる制御態様をもって前記同時に進む遊技球の前記特別入賞口への入賞確率を各々該当する遊技球の供給元である通路の別に異ならしめるものであれば、上記特別駆動役物の構造設計に際しての自由度は大きく向上するようになる。
・保留の状態にある特別図柄の変動表示制御の数である特別図柄の保留数がその最小保留数であるときに同保留の状態が解除されることによって行われる特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)の平均時間をa、上記特別図柄の保留数がその最小保留数を除くいくつかの保留数であるときに上記保留の状態が解除されることによって行われる特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)の平均時間をbとするとき、それら平均時間が、「a<b」なる関係となるようにした(図59(a)及び(b)参照)。ただし、上記平均時間a、bの関係については、上記(1)〜(6)、(8)〜(11)の効果を得る上では必ずしも「a<b」なる関係に設定しなくてもよい。
・上記第1の可動片456の動作タイミングや動作継続時間以外の動作態様(例えば動作回数など)を上記乱数カウンタにより保持される乱数に基づいて抽選するようにしてもよい。
・上記第1の可動片456の動作継続時間についての抽選処理は、上記乱数カウンタにより保持される乱数に基づいて行われるものであればよく、この意味では、必ずしも上記テーブルT14(図57参照)に基づいて行わなくてもよい。また、同抽選処理は、上記(1)〜(3)の効果を得る上では必ずしも行わなくてもよい。
・上記ステップS106(図53参照)の処理は、上記第1の可動片456の動作契機となる小当たりが少なくとも抽選結果に含まれる抽選処理であればよく、上記特別遊技の実行契機となる大当たりや、上記小当たり及び上記大当たりのいずれにも該当しないハズレは必ずしも抽選結果に含まなくてもよい。
・上記テーブルT15は、上記変動時間として各々異なる時間を示す複数の変動時間情報が変動パターン決定用乱数にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶される記憶手段であればよく、この意味では、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様を示す表示態様情報(特定の停止図柄、通常の停止図柄)や、特別図柄の保留数などは必ずしも登録されるものでなくてもよい。
・上記ラウンド遊技を役物91の開放によって行うようにしてもよい。ただし、開閉部材86による開閉動作を通じて開放される大入賞口87を上記第2の遊技領域37bに設け、多くの賞球が遊技者に払い出される特別遊技をこの大入賞口87の開放によって行うようにしたものであれば、補助遊技の際に遊技者に払い出される賞球の数、より具体的には上記特別入賞口93が設けられる第1の遊技領域37a内に遊技球が進入したときに遊技者に払い出される賞球の数についてのより自由度の高い設定を実現することはできる。そしてこの上で、上記始動口96に遊技球が受け入れられるときに乱数を取得し、この乱数に基づいて上記第1の可動片456の動作契機となる小当たりの当落にかかる抽選処理を行うようにしたものであれば、少なくともバリエーションに富む演出を実現することはできる。
・上記乱数カウンタは、予め定められた数値範囲内で更新される数である乱数を保持する手段であればよい。
・上記第1の可動片456は、上記第2の遊技領域37bに打ち込まれた遊技球の上記第1の遊技領域37a内への進入の確率が高くなるように動作可能なものであればよい。
・特別図柄の変動表示制御に要する時間のばらつき度をそれら変動時間情報が関連付けされる上記特別図柄の保留数の別に見たとき、該保留数が最大保留数であるときの上記ばらつき度が最も高くなるように上記複数の変動時間情報を記憶手段(ROM)に記憶することは、上記(2)の効果を得る上で有効ではあるが、このばらつき度については、必ずしも設定しなくてもよい。
・上記ステップS305の処理として、上記特別図柄表示装置121aにおける上記特別図柄の変動表示制御を開始するとともに、上記第1の可動片456の駆動タイミングを示す情報としての上記決定された特別図柄の変動パターンを上記周辺基板311へのコマンドとしてセットするようにしてもよい。この場合、こうして決定された変動時間だけ上記演出表示装置115にて演出制御が行われるとともに、上記第1の可動片456の駆動タイミング(例えば、決定された変動時間の終了タイミングなど)が上記演出表示装置115や装飾ランプ353、演出ランプ354、スピーカ18、57などを通じて遊技者に報知されるようになる。このとき、このような遊技者への報知を、上記第1の可動片456の駆動制御が行われるタイミングよりも予め定められた時間だけ前から開始するようにしてもよい。
・第1の可動片456が動作するまでの待機時間を抽選するとともに、該抽選処理が行われてからの経過時間を計時する計時手段を備えるとともに、この計時手段によって計時される時間が上記抽選された待機時間を経過することを条件に上記第1の可動片456の駆動制御を行うようにしても、予め設定された出玉率と実際の遊技時に現れる出玉率との不整合についての好適な改善を図ることはできる。
・上記抽選された停止図柄に基づいて上記第1の可動片456の駆動タイミングを決定するようにしてもよい。
・上記第1の可動片456の駆動タイミングを、特別図柄の保留数に応じて決定(抽選)することとした。また、特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間が経過することを条件に(ステップS400)、上記第1の可動片456の駆動制御を行うようにした(ステップS600)。また併せて、上記第1の可動片456の動作タイミングについての抽選処理を、上記特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)についての抽選処理として行うようにした。ただし、上記第1の可動片456の動作タイミングについての抽選処理は、上記乱数カウンタにより保持される乱数に基づいて行われるものであればよい。この意味では、第1の可動片456の駆動タイミングの抽選処理に際し、同駆動タイミングが乱数に対応付けられて登録されている記憶手段を必ずしも用いなくてもよい。要は、上記始動口96への入賞を契機とする補助遊技が行われる都度、上記第1の可動片456の動作タイミングが異ならしめるものであれば、上記(1)の効果を得ることはできる。
この発明にかかる遊技機の一実施の形態について、前面枠が開かれた状態を示す斜視図。 同実施の形態の遊技機の正面図。 同実施の形態の遊技機の遊技領域を拡大して示す正面図。 同実施の形態の遊技機の本体枠と遊技盤とを分離して示す斜視図。 同実施の形態の遊技機の後側全体を示す背面図である。 同実施の形態の遊技機の後側全体を示す斜視図である。 図6に示される遊技機から後ろカバーおよび各種制御基板等を取り外した状態を示す斜視図。 同実施の形態の遊技機の本体枠に各種部材が組み付けられた状態を示す斜視図。 同実施の形態の遊技機の本体枠を示す斜視図。 同実施の形態の遊技機の各種の制御基板ボックスが装着された遊技盤を示す斜視図。 同実施の形態の遊技機の役物を示す正面図。 (a)は、第1の可動片用のソレノイドがオフ状態にあるときの第1の可動片を示す斜視図。(b)は、第1の可動片用のソレノイドがオン状態にあるときの第1の可動片を示す斜視図。 同実施の形態の遊技機の役物内(第1の遊技領域)を遊技球が転動するときの経路を示す正面図。 同実施の形態の遊技機の役物内(第1の遊技領域)に設けられる各種部材を示す平面図。 (a)及び(b)は、同実施の形態の停留装置を示す斜視図。 同実施の形態の停留装置による停留機能が機能する側の通路を遊技球が転動するときの経路を示す斜視図。 (a)及び(b)は、同実施の形態の振分け装置を示す斜視図。 同実施の形態の停留装置による停留機能が機能しない側の通路を遊技球が転動するときの経路を示す正面図。 同実施の形態の停留装置による停留機能が機能する側の通路を遊技球が転動するときの経路を示す正面図。 同実施の形態の遊技機の案内口を示す平面図。 同実施の形態の遊技機の特別入賞口に入球した遊技球の経路を示す一部断面斜視図。 同実施の形態の遊技機のハズレ受入口に入球した遊技球の経路を示す一部断面斜視図。 同実施の形態の遊技機のハズレ受入口に入球した遊技球の経路を示す一部断面斜視図。 同実施の形態の遊技機の第1の特別駆動役物を示す平面図。 (a)〜(c)は、同実施の形態の遊技機の第1の特別駆動役物にかかる駆動態様を示す平面図。 (a)及び(b)は、同実施の形態の遊技機の第2の特別駆動役物にかかる駆動態様を示す平面図。 同実施の形態の第2の特別駆動役物のバット部によって打ち返されたときの遊技球の経路を示す平面図。 同実施の形態の第2の特別駆動役物のバット部によって打ち返されなかったときの遊技球の経路を示す平面図。 (a)及び(b)は、同実施の形態の第3の特別駆動役物にかかる駆動態様を示す斜視図。 同実施の形態の第3の特別駆動役物の守備人形による作用を受けた遊技球の経路を示す正面図。 同実施の形態の第3の特別駆動役物の守備人形による作用を受けた遊技球の経路を示す正面図。 同実施の形態の風車の機能を示す正面図。 同実施の形態の風車の機能を示す正面図。 同実施の形態の特別図柄表示装置及び特別保留数表示装置を示す正面図。 同実施の形態の普通図柄表示装置及び普通保留数表示装置を示す正面図。 同実施の形態の役物を示す斜視図。 始動口の直上の領域まで案内するワープ通路を示す正面図。 同実施の形態の遊技機の電気的構成を示すブロック図。 主制御基板および払出制御基板の電気的な構成の詳細を示すブロック図。 主制御基板の演算処理部が実行するコマンド送信処理を示すフローチャート。 コマンド送信処理が実行される際の主制御基板における各信号の様子を示すタイムチャート。 払出制御基板の払出CPUが実行するコマンド受信処理を示すフローチャート。 コマンド受信処理が実行される際の払出制御基板における各信号の様子を示すタイムチャート。 主制御基板および払出制御基板の電気的な構成の詳細を示すブロック図。 主制御基板の演算処理部が実行するコマンド送信処理を示すフローチャート。 コマンド出力処理を示すフローチャート。 ACK待ち処理を示すフローチャート。 払出制御基板の払出CPUが実行するコマンド受信処理を示すフローチャート。 コマンド受信処理が実行される際の払出制御基板における各信号の様子を示すタイムチャート。 (a)は、同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行されるメイン処理についてその手順を示すフローチャート。(b)は、同実施の形態の主制御基板のCPUによって定期的に行われる割り込み処理についてその手順を示すフローチャート。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される特別図柄プロセス処理についてその手順を示すフローチャート。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される始動口通過処理についてその手順を示すフローチャート。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される特別図柄通常処理についてその手順を示すフローチャート。 特別図柄の当たり判定用乱数とその判定値の振分け率とを示す表。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される特別図柄停止図柄設定処理についてその手順を示すフローチャート。 (a)は、大当たり時の表示態様についての抽選処理に用いられるテーブル。(b)は、小当たり時の表示態様についての抽選処理に用いられるテーブル。(c)は、ハズレ時に決定される表示態様を示す表。 ラウンドの継続回数、第1の可動片の駆動継続時間、時短の種類の3項目についての抽選処理を行うときに用いられるテーブル。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される変動パターン設定処理についてその手順を示すフローチャートである。 (a)及び(b)は、変動パターン設定処理の際に用いられるテーブル。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される特別図柄変動処理についてその手順を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される特別図柄停止処理についてその手順を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される補助遊技処理についてその手順の一部を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される補助遊技処理についてその手順の一部を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される補助遊技処理についてその手順の一部を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される補助遊技処理についてその手順の一部を示すフローチャートである。 (a)は、NMバット動作スケジュールを示す表。(b)は、SPバット動作スケジュールを示す表。 (a)〜(c)は、NMバット動作スケジュールの実行時のバット部の動作態様を示す平面図。 (a)〜(e)は、SPバット動作スケジュールの実行時のバット部の動作態様を示す平面図。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される補助遊技処理についてその手順の一部を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される大入賞口開放前処理についてその手順を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される大入賞口開放中処理についてその手順を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される大入賞口開放後処理についてその手順を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される普通図柄プロセス処理についてその手順を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される始動ゲート通過処理についてその手順を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される普通図柄待機中処理についてその手順を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される普通図柄変動処理についてその手順を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される普通図柄停止処理についてその手順を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される第2の可動片駆動処理についてその手順を示すフローチャートである。 同実施の形態の主制御基板のCPUによって実行される時短処理についてその手順を示すフローチャートである。 従来の遊技機の遊技領域を示す正面図。 (a)及び(b)は、大当り図柄決定用乱数または小当り図柄決定用乱数とその判定値の振分け率とを示す表。 演出表示装置に演出表示される小当り時の演出態様の演出例。 演出表示装置に演出表示される大当り時の演出態様の演出例。 演出表示装置に演出表示される小当り時の演出態様の演出例。 演出表示装置に演出表示されるはずれ時の演出態様の演出例。
符号の説明
1…パチンコ機
2…外枠
3…本体枠
4…前面枠
5…遊技盤
6…下受板
7…ヒンジ機構
11…前枠体
12…遊技盤装着枠
13…機構装着体
14…外枠側ヒンジ具
15…本体枠側ヒンジ具
16…スピーカボックス部
17…スピーカ装着板
18…スピーカ
19…発射レール
30…下部前面板
31…下皿
32…ハンドル
33…灰皿
34…球排出レバー
36…ヒンジ機構
37…遊技領域
37a…第1の遊技領域
37b…第2の遊技領域
38…開口窓
39…窓枠
50…透明板
51…上皿
52…サイド装飾装置
53…音響電飾装置
54…サイド装飾体
55…レンズ
56…透明カバー体
57…スピーカ
58…スピーカカバー
60…ボタン
61…入賞口
70…施錠装置
71…閉止具
72…本体枠施錠フック
73…閉止具
74…扉施錠フック
75…シリンダー錠
76…外レール
77…内レール
78…案内レール
79…前構成部材
80a、80b…風車
81…障害釘
85…大入賞口装置
86…開閉部材
87…大入賞口
88…ワープ通路
89…アウト口
91…役物
92…役物進入口
93…特別入賞口
94…ハズレ受入口
96…始動口
97…始動ゲート
99…第2の可動片
101a、101b…通路
102…振分け装置
102a…振分け台
103…第1の特別駆動役物
103a…案内口
104…第2の特別駆動役物
104a…バット部
104b…保持部材
105…第3の特別駆動役物
105a…守備人形
105b…摺動部材
105c…連結軸
105d…連結部材
105e…支持部材
106…板部材
106a…案内溝
106b…ガイド孔
107…停留装置
107a…停留部
115…演出表示装置
116…表示装置制御基板
117…表示装置制御基板ボックス
118…ボックス装着台
119…副制御基板
121a…特別図柄表示装置
121b…特別保留数表示装置
122a…普通図柄表示装置
122b…普通保留数表示装置
130…副制御基板ボックス
131…主制御基板
132…主制御基板ボックス
133…タンク装着部
134…レール装着部
135…払出装置装着部
136…球タンク
137…底板部
138…放出口
139…レール構成部材
150…タンクレール
151…前壁部
152…後壁部
155…レール棚
156…整流体
157…軸
158…レール受け部
170…球払出装置(球払出ユニット)
172…払出用モータ
173…開口部
192…発射モータ
193…取付基板
194…発射装置ユニット
195…電源基板
196…電源基板ボックス
197…払出制御基板
198…払出制御基板ボックス
210…後カバー体
211…カバーヒンジ機構
212…後壁部
213…周壁部
213a、213b…壁部
213c…上側壁部
214、216…ヒンジ体
215…ヒンジピン
217…弾性閉止体
218…検査用コネクタ
230〜233…放熱孔
235…封印部
237…コード保持体
238…分電基板
239…基板コネクタ
252…インタフェース基板
253…下皿用球誘導体
254…基板ボックス
310…主基板
311…周辺基板
314…CPU
317…ゲートセンサ
318…始動口センサ
319…第1のカウントセンサ
320…第2のカウントセンサ
322…NMルート監視センサ
323…SPルート監視センサ
324…フォトセンサ
325…振分け装置用ソレノイド
326…守備人形用モータ
327…第2の可動片用ソレノイド
328…大入賞口用ソレノイド
329…大当たり受入センサ
330…ハズレ受入センサ
331…第1の可動片用ソレノイド
332…停留装置用ソレノイド
333…CPU
334…特別駆動モータ
335…バット駆動用ソレノイド
336…サブ統合基板
337、338…電飾制御基板
339…波形制御基板
350…CPU
353…装飾ランプ
354…演出ランプ
356…超音波送受信装置
357…CPU
358…CPU
359…CPU
390…演算処理部
391…シリアルIF部
392…パラレルIF部
393…送信バッファレジスタ
394…送信シフトレジスタ
395…受信シフトレジスタ
396…受信バッファレジスタ
397…シリアル管理部
398…シリアルIFチップ
399…パラレルIFチップ
400…送信バッファレジスタ
401…送信シフトレジスタ
402…受信シフトレジスタ
403…受信バッファレジスタ
404…シリアル管理部
405…シリパラIFチップ
406…パラレルIF部
407…シリアル管理部
455…キャラクタ体
456…第1の可動片
470…リンク機構
471…駆動軸
1101a…分岐路
2101a…分岐路
3101a…整流部
3101b…通過口
G1〜G3…ギア
R1〜R4、R11〜R15…経路
SH1…摺動軸
SH2…ガイド軸
T11、T12…図柄表示テーブル
T14…3項目決定テーブル
T15、T16…図柄決定用乱数振分テーブル
T17…変動パターンテーブル。

Claims (3)

  1. 遊技領域が形成され、該遊技領域に向けて打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技盤と、前記遊技領域へ遊技球を発射するための発射装置と、前記遊技領域に配設され、該遊技領域を特定入球口が設けられる第1の遊技領域とその他の第2の遊技領域とに区画形成する入賞装置と、前記第2の遊技領域に打ち込まれた遊技球の前記第1の遊技領域内への進入の確率が高くなるように動作可能な可動片と、前記第2の遊技領域に配設される始動口と、該始動口に遊技球が入球した後に所定の条件が成立したことに基づいて前記可動片を駆動制御する駆動制御手段と、を備え、前記第2の遊技領域に打ち込まれた遊技球が前記可動片による動作を通じて前記第1の遊技領域内に進入し、該進入した遊技球が前記特定入球口に受け入れられたとき、遊技者にとって有利な特別遊技を行う遊技機であって、
    前記所定の条件が成立してから前記可動片が動作するまでの時間である動作前時間を複数種類記憶する動作前時間記憶手段と、
    前記始動口への遊技球の入球に基づいて、前記動作前時間記憶手段に記憶される複数種類の動作前時間から前記可動片の動作前時間を決定する動作前時間決定手段と、
    前記複数種類の動作前時間に対応付けされた複数種類の演出を記憶する演出記憶手段と、
    前記動作前時間決定手段により決定された前記可動片の動作前時間に対応する演出を前記演出記憶手段から読み出し、所定の演出表示手段にて該読み出された演出を表示制御する演出表示制御手段と、をさらに備え、
    前記動作前時間記憶手段には、
    前記発射装置によって発射された遊技球が発射位置から前記第1の遊技領域内に到達するまでの時間に相当する動作前時間が設定された第1の動作前時間と、
    前記第1の動作前時間よりも動作前時間が長く設定された第2の動作前時間と、が少なくとも記憶されており、
    前記演出表示制御手段は、
    前記動作前時間決定手段により前記第1の動作前時間または前記第2の動作前時間が決定されたときに、これら動作前時間に対応する演出を前記演出記憶手段から読み出して表示制御することを特徴とする遊技機。
  2. 前記始動口への遊技球の入球率を可変とする入球率可変手段と、
    特定の条件が成立したことに基づいて当該遊技機の状態を、前記入球率可変手段によって前記始動口への入球率が高められる高入球率状態に設定する高入球率状態設定手段と、をさらに備え、
    前記動作前時間決定手段は、前記高入球率状態であるときに、前記第1の動作前時間のみを動作前時間として決定することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記始動口への遊技球の入球率を可変とする入球率可変手段と、
    特定の条件が成立したことに基づいて当該遊技機の状態を、前記入球率可変手段によって前記始動口への入球率が通常状態よりも高められる高入球率状態に設定する高入球率状態設定手段と、をさらに備え、
    前記動作前時間決定手段は、前記通常状態よりも前記高入球率状態であるときのほうが、前記第1の動作前時間及び前記第2の動作前時間のうち前記第1の動作前時間を高い割合で決定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
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