以下、本発明の一実施形態につき添付図面を参照して説明する。
<1. 全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る自動写真作成装置(遊戯用写真作成装置)の外観を示す図であり、より詳細には図1(a)はこの自動写真作成装置を横から見た外観側面図であり、図1(b)は上から見た外観平面図である。また、図2は、この自動写真作成装置の第1の本体部3を前から(被写体としての利用者Uから)見た外観図である。以下、これらの図を参照して、本実施形態に係る自動写真作成装置の全体構成について説明する。
この自動写真作成装置は、利用者Uが入る撮影室2と、利用者Uを撮影し背景画像および前景画像の選択を受け付ける第1の本体部3と、利用者による落書きを受け付け撮影画像に合成した合成画像を生成するとともに当該合成画像を利用者が保持する携帯電話端末にダウンロード(データ受信)させる第2の本体部4とを備えている。なお、利用者Uは1人以上であればよいが、説明の便宜のため図1(a)には、撮影室2に入っている1人の利用者と、第2の本体部4を使用することにより落書きを行っている2人の利用者およびダウンロードを行っている1人の利用者とが示されている。なお、各利用者により行われる撮影、落書き、およびダウンロード等の詳しい内容については後述する。
撮影室2は、略直方体形状であって、第1の本体部3は、内部に入る利用者Uから見て前の面である撮影室2の前面に沿って配置される。なお、撮影室2左右両側面の一部には、それぞれ利用者Uが出入りするための開口部と、当該開口部の一部または全部を覆う遮光カーテンとが設けられている。また、撮影室2の内部に入る利用者Uから見て後ろの面である背面には電動ロールカーテン装置25が備えられている。この電動ロールカーテン装置25にはクロマキー合成処理のための単一の色(ここでは青色または緑色)が付されたロールカーテンが収納されており、撮影の開始とともに当該ロールカーテンが展開され終了とともに巻き取られる。なお、電動ロールカーテン装置25は、クロマキー合成処理が行われない場合、所定の模様や風景などがそれぞれ描かれた複数のロールカーテンを適宜展開し巻き取る構成であってもよい。また、撮影室2の床面が撮影対象となる場合には、当該床面にも上記単一の色が付される。
第1の本体部3は、利用者Uを撮影する撮影手段としてのカメラ10と、当該カメラ10上方の適宜の位置に配置され閃光を発する照明手段としてのフラッシュ11と、当該カメラ10下方に配置されており、利用者Uに対して撮影のための操作画面などを提供する液晶ディスプレイおよび当該操作画面を覆う操作位置検出用の透明シートからなる液晶タッチパネル20とを備える。
カメラ10は、典型的には、CCD(電荷結合素子)を利用してデジタル画像信号を生成するデジタルカメラであって、撮影室2内の利用者Uを撮影し、その撮影画像を表す画像信号を出力する。
液晶タッチパネル20は、上述の操作画面などを提供する表示手段として機能するほか、撮影のための操作手段など、利用者Uによる各種操作を受け付ける操作手段として機能する。なお、液晶タッチパネル20は、利用者Uの指などにより操作されるが、図示されないタッチペン等により操作されてもよく、また例えば上記透明シートを含まない静電誘導方式の操作位置検出機能を有する液晶パネルなどであってもよい。
また第1の本体部3は、コンピュータを中心に構成され各部の制御等を行う制御装置、I/O制御装置、および第2の本体部4と通信を行うためのネットワークアダプタなどを内蔵している。さらに、第1の本体部3は、前面下方にコイン投入口26を、側面に写真シールの取出口28をそれぞれ備えている。さらにまた、第1の本体部3は、本自動写真作成装置の動作中は常時点灯される複数の照明装置を備えている。これら複数の照明装置のうち上部照明装置12L,12Rは撮影室2の天井近傍に左右それぞれ備えられ、前面照明装置13L,13Rはカメラ10の左右にそれぞれ備えられ、下部照明装置14は、液晶タッチパネル20下方に備えられている。
第2の本体部4は、第1の本体部3と同様のコンピュータを中心に構成され各部の制御等を行う制御装置および第1の本体部3等と通信を行うためのネットワークアダプタなどを内蔵しているほか、液晶タッチパネル20と同一の液晶タッチパネル45と、これと同様に操作位置検出機能を有する2つの液晶パネル(液晶タッチパネル)42a,42bおよびこれらを操作するために使用される2組4つのタッチペン41a,41bと、合成画像を写真シール(または写真カード)として出力するネットワークプリンタ35と、利用者が保持する携帯電話5との赤外線による通信を行う赤外線インタフェース装置46L,46Rとを備えている。
赤外線インタフェース装置46L,46Rは、所定位置に保持された携帯電話5との赤外線による通信を行うための赤外線発光素子および赤外線受光素子を含んでおり、これら発光素子および受光素子と携帯電話5との間の本体部4前面部分は開口されて、開口部に保護ガラスなどがはめ込まれている。なお、図1では携帯電話5が1つしか示されていないが、典型的には赤外線インタフェース装置46L,46Rのそれぞれの前方の所定位置に2人の利用者の使用する携帯電話5がそれぞれ1台ずつ(またはいずれかの1台が)保持される。赤外線インタフェース装置46L,46Rは、これらの携帯電話5にそれぞれ所定の付加画像等を送信し、または携帯電話5から所定の付加画像等を受信する。この詳しい動作については後述する。
このように第2の本体部4には、2つの液晶パネル(液晶タッチパネル)42a,42bおよび2つのタッチペン41a,41bのそれぞれ2組が設けられており、これらのうちの1方の組が設けられている領域を落書きブースAと呼び、他方の組が設けられている領域を落書きブースBと呼ぶ。ここで図1(a)において手前に見える第2の本体部4の一部は落書きブースAであり、その反対側(図では裏側)の部分は落書きブースBである。また第2の本体部4には、第1の本体部3と対向し落書きブースA,Bと接する位置近傍に液晶パネル45および赤外線インタフェース装置46L,46Rが設けられており、これらが設けられている領域をダウンロードブースと呼ぶ。
利用者は、第1の本体部3および撮影室2において撮影を行った後、第2の本体部4における(落書きブースAまたは落書きブースBの)液晶タッチパネル42a,42bおよびタッチペン41a,41bのいずれかを使用することにより撮影画像に対して落書きを行い、作成された合成画像をネットワークプリンタ35から印刷出力するとともに、赤外線インタフェース装置46L,46Rから付加画像をダウンロードしまたはアップロードする。次に、これらの機能的構成について詳しく説明する。
<2. 機能的構成>
図3は、本実施形態に係る自動写真作成装置の要部を機能面から見た構成を示すブロック図である。この自動写真作成装置は、機能的には、第1の本体部3に対応する撮影部52、第1の表示・操作部54、I/O制御部56、照明部58、第1の通信部62、および第1の制御部60と、第2の本体部4に対応する第2の通信部72、第2から第4までの表示・操作部74,76,78、赤外通信部80、および第2の制御部70と、ネットワークプリンタ35に相当する出力部65とから構成されており、ネットワークアダプタである第1および第2の通信部62,72とネットワークプリンタ35とはLAN(Local Area Network)などのネットワーク6を介してそれぞれ相互に通信可能となっている。
この構成において、撮影部52は、CCD等の撮像素子を用いて構成されるカメラ10に相当し、リアルタイムに画像を取り込んで当該画像(この画像は「スルー画像」と呼ばれる)を表す画像信号を出力する。この画像信号は第1の制御部60に入力されて、その内部のメモリにスルー画像データとして一時的に記憶される。
第1の表示・操作部54は、液晶タッチパネル20に相当し、撮影画像に合成されるべき背景画像および前景画像を選択する操作や、出力されるべき写真を決定するための利用者Uの操作、撮影メニューの選択操作等を受け付け、これらの操作を示す信号は、操作信号として第1の制御部60に入力される。ここで、利用者Uを撮影するための(選択された撮影メニューに対応する)所定の処理が開始されると、第1の表示・操作部54に利用者Uのための案内が表示され、その後の第1の制御部60からの指示に基づき、数秒程度の予め決められた時間の経過後にカメラ10の撮影方向にフラッシュ11から閃光が放たれる。そのとき、利用者Uの撮影画像を表す信号として撮影部52から出力される画像信号が第1の制御部60に入力され、第1の制御部60内のメモリまたは補助記憶装置としてのハードディス装置等に撮影画像データとして格納される。
照明部58は、第1の本体部3における上部照明装置12L,12R、前面照明装置13L,13R、および下部照明装置14と、フラッシュ11とに相当し、第1の制御部60からの指示に基づきI/O制御部56によって点灯/消灯および調光が制御される。
I/O制御部56は、第1の本体部3に内蔵されるI/O制御装置に相当し、第1の制御部60からの指示に基づき、照明部58を制御する。また、後述のコイン検出部(不図示)からの検出信号等の入力信号を第1の制御部60へ転送する。
第1の制御部60は、第1の本体部3に内蔵され、CPUや、メモリ、フレームバッファ、タイマー、補助記憶装置などを含むコンピュータを中心に構成される制御装置に相当し、内部メモリに格納された所定プログラムをCPUが実行することにより、上述のようにして入力される操作信号等に基づき各部を制御するために、上述のように各部に指示を出す。撮影された画像はフレームバッファに書き込まれることにより、第1の表示・操作部54に表示される。さらに、当該合成画像に対する操作信号に基づき上記画像データの一部を書き換えることにより、当該合成画像に所定の背景画像や前景画像を描画した画像である合成画像を生成する。生成された合成画像はフレームバッファに書き込まれることにより第1の表示・操作部54に表示される。こうして撮影および合成画像の生成が終了すると、生成された合成画像は利用者Uの操作入力に応じて適宜選択された後、第1の通信部62を介して、第2の本体部4に対応する第2の制御部70へ送信される。
上記の構成要素の他、第1の本体部3におけるコイン投入口26に投入されたコインを検出するためのコイン検出部(不図示)が更に第1の本体部3に設けられており、第1の制御部60は、コイン検出部での検出結果に基づき、利用者Uに所定時間だけ撮影や背景画像および前景画像の選択や落書きなど、本自動写真作成装置によるプレイを許容するように各部を制御する。このコイン検出部やその検出結果に基づく第1の制御部60による制御動作は、従来の自動写真作成装置と同様であって周知であるので、その詳しい説明を省略する。
なお、制御装置において実行される上記所定プログラムは、例えば、そのプログラムを記録した記録媒体であるDVD−ROMによって提供される。すなわち、上記所定プログラムの記録媒体としてのDVD−ROMが制御装置内に補助記憶装置として内蔵されたDVD−ROM駆動装置に装着され、そのDVD−ROMから所定プログラムが読み出されて補助記憶装置としてのハードディスク装置にインストールされる。また、上記所定プログラムは、DVD−ROM以外の記録媒体(CD−ROM等)や通信回線を介して提供されてもよい。そして、本自動写真作成装置の起動のための所定操作がなされると、ハードディスク装置にインストールされた所定プログラムは、制御装置内のメモリに転送されてそこに一時的に格納され、制御装置内のCPUによって実行される。これにより、制御装置による上記各部の制御処理が実現される。
第2の制御部70は、第2の本体部4に内蔵され、第1の制御部60と同様に、CPUや、メモリ、フレームバッファ、タイマー、補助記憶装置などを含むコンピュータを中心に構成される制御装置に相当し、内部メモリに格納された所定プログラムをCPUが実行することにより、上述のようにして入力される操作信号等に基づき各部を制御するために、上述のように各部に指示を出す。なお、このプログラムも典型的には上記DVD−ROMによって提供される。
また、第2の制御部70は、第1の制御部60から送られてきた合成画像に対する落書き処理を行うための操作信号に基づき上記画像データの一部を書き換えることにより、当該合成画像に所定画像を描画した画像である合成画像を生成する。生成された合成画像は対応する第2または第3の表示・操作部74,76に表示される。上記のような画像合成が終了すると、当該合成画像は出力部65に送信される。なお、出力部65が別の合成画像を出力中である場合には、その旨が表示されるとともに終了を待って送信される。また、出力部65による出力中に後述する付加画像などは、後述するダウンロード処理においてダウンロード可能となるよう、ダウンロードブースに設けられている第4の表示・操作部78に表示される。
赤外通信部80は、第2の本体部4に内蔵される赤外線インタフェース装置に相当し、第2の制御部70により作成または選択される付加画像を赤外線により利用者が保持する携帯電話5へ送信し、逆に携帯電話5に記憶されている付加画像等を赤外線により受信して第2の制御部70に与える。典型的には赤外通信部80は、携帯電話との赤外線通信規格を定めたIrMC(Infra-red Mobile Communication)規格に基づき、携帯電話5との通信を行う。なお、赤外通信部80は、携帯電話5との通信が可能であれば、赤外線による通信の他、可視光または電波などの電磁波や、超音波など周知の媒体による通信を行う構成であってもよい。例えば電波による携帯電話5との通信規格としては、Bluetooth(商標)規格がよく知られており、この規格に基づき通信が行われてもよい。また、上記携帯電話5に代えて、携帯用コンピュータ端末(PDAなど)と通信する構成であってもよい。さらにインターネットを介したファイル転送やメールなどによる通信が行われてもよい。さらにまた、インターネット等を介して自宅のパーソナルコンピュータなどにダウンロードさせる構成であってもよい。
出力部65は、第1の本体部3に内蔵されるネットワークプリンタ35に相当し、第2の制御部70から受け取った利用者Uの落書きに応じて画像処理された上記撮影画像データの表す画像を写真シール(または写真カード)として出力する。出力された写真シール等は、第1本体部3の側面に設けられた取出口28から取り出される。
<3. 動作>
<3.1 第1の制御動作>
上述のように本実施形態における第1の制御部60および第2の制御部70の動作は、それらの内部のCPUが上記所定プログラムを実行することにより実現される。ここで、以下では第1の制御部60により行われる制御動作を第1の制御動作といい、第2の制御部70により行われる制御動作を第2の制御動作という。
図4は、このようにして実現される第1の制御部60および第2の制御部70による制御動作の手順を示すフローチャートである。本実施形態では、コイン投入口26に所定のコインが投入されると、本自動写真作成装置の撮影に関連する制御動作である第1の制御動作は、以下のようになされる。
まず、第1の制御部60は、装置の初期化処理、すなわち各ハードウェアの初期化や、設定値として第1の制御部60に記憶されるデータの初期化処理を行い、さらに利用者Uによるモード選択およびメニュー選択の操作入力を受け付ける(ステップS10)。
上記モードには、例えばオートモードとマニュアルモード(こだわり撮影モード)とが用意されており、利用者によりマニュアルモードが選択されると、第1の制御部60は、さらに予め決められた撮影のための時間(以下「撮影時間」という)が経過するとタイムアウトとなるようにタイマーを設定し、そのタイマーをスタートさせ、次の処理に進む。また、オートモードが選択されると、次のフレーム等選択処理(ステップS20)は省略され、利用者に所定のテーマ(例えばコミカル、クール、ホラーなど)を表示しこれらの1つを選択する利用者Uによる操作入力を受け付け、予め定められた多数の付加画像から選択されたテーマ毎に沿って定められた1または複数の付加画像が自動的に選択され、撮影が行われる。
次に、第1の制御部60は、例えば10枚程度の付加画像を適宜選択し、選択された付加画像を第1の表示・操作部54に表示することにより、表示された10枚程度の付加画像から撮影画像に合成すべき1枚の付加画像を決定するための利用者Uによる操作入力を受け付けるフレーム等選択処理を行う(ステップS20)。この付加画像は数十枚から百枚程度が予め第1の制御部60の補助記憶装置などに記憶されており、典型的には、この付加画像は合成画像の周囲を飾るための前景画像であるフレーム画像と、このフレーム画像および背景画像を適宜組み合わせた画像とからなる。
具体的に液晶タッチパネル20の表示画面に付加画像を表示し、利用者Uにより、液晶タッチパネル20でこれらの付加画像のうちの1つを選択する(すなわち画面のカーソルを動かしたりパネルを指で押したりすることにより確定させる)操作が行われる。このことにより、利用者は自ら選択した付加画像に基づき、後述するような(仮想的な)背景画像とした合成画像を得ることができるので、本装置の遊戯性を高めることができる。
さらに第1の制御部60は、利用者の第1の表示・操作部54に対する操作入力により選択された付加画像である背景画像に対して、クロマキー処理を行う。すなわち、第1の制御部60は、まず撮影画像のうちクロマキー色を付された撮影室2の背面の像に対応するクロマキーマスクを作成する。このクロマキーマスクは、周知の合成マスク(アルファチャネル)であって、対象となる撮影画像のうちのキー色(ここでは青色または緑色)を有する領域に含まれる上記背面の像が占める領域を透明とし、それ以外の領域を非透明とするためのデータである。この合成マスクは一般的には対象となる画像の画素毎に0(完全透明)から255(完全非透明)までの透過度を示す値αが設定される。なおここでのαは、0および255のみが使用されるものとする。
このようなクロマキーマスクを使用することにより、撮影画像の非透明領域(α=255)に相当する(利用者が適宜選択した)背景となるべき付加画像の領域は隠され(マスクされ)、その透明領域(α=0)に相当する背景となるべき付加画像の領域は見えるように合成される。そのため、あたかも対象となる撮影画像の非透明領域の部分が切り取られ、切り取られた当該部分が上記背景となるべき付加画像に対して貼り付けられたような遊戯性または娯楽性の高い合成画像が得られる。なお、このような合成処理は周知であるので具体的な説明は省略する。
続いて、第1の制御部60は、上記ステップS20において得られた合成画像を表示して、利用者Uを撮影するための撮影処理を行う(ステップS30)。ここで、このステップS20における付加画像の合成および本ステップS30における合成により得られる画像の表示は、液晶タッチパネル20にリアルタイムで表示される。すなわちステップS20の合成処理をステップS30においても行うことにより、撮影画像の取得以前にも連続的に得られる撮影部(カメラ)52からの撮影画像に相当する取得画像に対して、上記合成画像をリアルタイムで合成して表示する。そうすれば、利用者は撮影前に合成結果を見ることができるので付加画像と所望の位置関係に立って撮影した合成画像を得ることができる。
このように合成画像を表示した後に、第1の制御部60は利用者Uを撮影するための撮影処理を行う。この撮影処理において、第1の制御部60は、撮影開始を利用者に第1の表示・操作部54の画面で知らせ、数秒程度の予め決められた時間の経過後に撮影部(カメラ)52に撮影信号(シャッター信号)を送る。これにより、撮影部52のシャッター動作と同期して照明部(フラッシュ)70が閃光を放ち、第1の制御部60がキャプチャ処理を開始する。すなわち、第1の制御部60は、照明部(フラッシュ)70からの閃光で照らされた利用者Uの撮影画像を表す信号として撮影部52から出力される画像信号を受け取り、メモリまたは補助記憶装置内に撮影画像の画像ファイルとして格納する。なお、所定の撮影時間の間、実際には10回程度上記キャプチャ処理が実行され、撮影画像が画像ファイルとして一時的に保存される。
なお、上述のように自動的に撮影されるのではなく、図示されないリモコン装置等に備えられるシャッターボタンまたは第1の表示・操作部54の画面に表示されるシャッターボタンが押されたか否かを操作信号に基づき判定し、シャッターボタンが押されるまで待機する構成であってもよい。
また、第1の表示・操作部54の画面上には、既に撮影済みの撮影画像に付加画像が合成されることにより得られる作成済みの合成画像が順に表示される。ここでさらに第1の表示・操作部54の画面上に上記撮影前に表示される合成画像の近傍には、当該合成画像に合成された付加画像に対して合成するのに適した位置に人物が配置されているサンプル画像が表示されてもよい。そうすれば、利用者は付加画像と合成するのに適した位置関係に立って撮影した合成画像を得ることができる。
次に、第1の制御部60は、予め定められた回数(例えば10回程度)の撮影が行われることにより撮影が終了したか、撮影時間を示すタイマがタイムアウトとなることにより撮影が終了したか、または撮影時間の経過前であっても、第1の表示・操作部54に対して撮影処理の終了を指示する操作が行われることにより撮影が終了したか否かを判定する(ステップS40)。撮影が終了した場合、処理は次のステップS50に進む。撮影が終了しない場合には、ステップS20の処理に戻り、撮影が終了するまで上記処理が繰り返される(S40→S20→S30→S40)。
撮影が終了した場合、第1の制御部60は、複数回の撮影により取得された撮影画像それぞれに所望の付加画像が合成された複数の合成画像を第1の表示・操作部54に(一覧的に)表示することにより、表示された複数の合成画像から後述する落書きを行うための1枚(または2〜4枚程度)の合成画像を決定するための利用者Uによる操作入力を受け付ける画像選択処理を行う(ステップS50)。
次に第1の制御部60は、ステップS50において利用者により選択された合成画像を第1の通信部62からネットワーク6を介して接続される第2の通信部72へ送信する画像送信処理を行う(ステップS60)。
続いて第1の制御部60は、上記合成画像に対する落書きを行うべき落書きブースAまたは落書きブースBへの移動を利用者に促す案内表示を第1の表示・操作部54に表示することにより、利用者への案内処理を行う(ステップS70)。この案内表示は、例えば「落書きブースBに移動してください」というメッセージと、落書きブースBの位置を示す簡単な平面図とからなる。なお、撮影が終了したときに落書きブースA,Bがともに使用中となることがないよう、各落書きブースにおける落書き時間は撮影時間の2倍に設定されているので、撮影が終了したときには落書きブースA,Bのいずれかが必ず使用されていない状態となっている。したがって、上記合成画像に対する落書きを行うべきブースは、他の利用者により現在落書きが行われていない(使用中でない)落書きブースが選択される。
そうして上記ステップS70における案内処理が終了すると、図4の左側に示される一連の処理(第1の制御動作)は終了され、所定の金額に相当するコインが新たにコイン投入口26に投入されるまで当該一連の処理は実行待ち状態となる。この実行待ち状態において、所定の金額に相当するコインが新たに投入されると、上記と同様の処理(ステップS10〜S70)が実行される。
<3.2 第2の制御動作>
次に、以上のような第1の制御動作の他、第1の制御部60により第2の制御部70に対して(上記ステップS70において)合成画像が送信されると、本自動写真作成装置の落書きに関連する制御動作である第2の制御動作は、以下のようになされる。
まず、第1の制御部60から合成画像を受信した第2の制御部70は、当該合成画像を受け取るとともに受信が終了するまでは「現在受信中です。落書きはしばらくお待ち下さい。」といった利用者に対する案内を第2または第3の表示・操作部74,76に表示する(ステップS82)。
ここで、上記案内は、上記合成画像に対する落書きを行うべき落書きブースA,Bに備えられる第2または第3の表示・操作部74,76に表示されるが、選択される落書きブースAまたは落書きブースBは、他の利用者により現在落書きが行われていない(使用中でない)落書きブースであることは前述したとおりである。ここでは説明の便宜のため、落書きブースBが選択されるものとする。
受信が終了すると続いて第2の制御部70および第3の表示・操作部76による落書き処理が行われる(ステップS84)。この落書き処理では、第2の制御部70により落書き処理のために予め決められた時間(以下「落書き時間」という)が設定され、この落書き時間内に利用者は液晶タッチパネル42bを使用することにより落書きを行う。具体的には、液晶タッチパネル42bに撮影画像および落書きのための各種アイコン等、例えば、仮想的な落書きペンの太さや色などを選択可能にするため表示されるペン先アイコンやスタンプ画像を選択可能にするため表示されるスタンプアイコン等が表示され、これらに対する利用者による操作が受け付けられる。すなわち利用者は、液晶タッチパネル42bでこれらの各種アイコン等のうちの1つを選択する(すなわちタッチペン41bを使用することにより表示されたアイコン上にカーソルを動かして確定させる)操作や、表示画面上の所望の位置を指定する操作などを行うことにより、仮想的な落書きを行う。次にこの落書きのための表示画面例について図5および図6を参照して詳しく説明する。
図5はこの落書き処理が行われる際の第3の表示・操作部76による表示の一例を示す模式図である。図5に示す落書き画面400には、撮影画像およびそれに対する落書き画像が合成された合成画像が表示される落書き領域401L,401Rと、落書き画像を構成するペンやスタンプなどの画像例(サンプル)が複数表示されるパレット領域402L,402Rと、落書きの対象となるべき撮影画像を選択するための第1ないし第4のサムネイル画像表示領域431L,431R,…,434L,434Rと、本実施形態における特徴的な表示領域である落書きのためのヒントなどが表示されるリボン表示領域440と、落書き可能な残り時間を示すタイマ表示領域450とが含まれている。
このパレット領域402L,402Rの近傍には、落書きの種類に応じて、仮想的な落書きペンの種類を選択可能にするためのペンボタン421L,421Rと、利用者の前景となる小さな画像であるスタンプ画像の種類を選択可能にするためのスタンプボタン422L,422Rと、撮影画像の周囲近傍を装飾するフレーム画像の種類を選択可能にするためのフレームボタン423L,423Rと、利用者の背景となる背景画像の種類を選択可能にするための背景ボタン424L,424Rとが表示されている。利用者は、2つのタッチペン41bのいずれかで、これらのボタンの1つを選択する(すなわち表示されたボタン画像上にペン先を接触させる)操作を行うことにより、パレット領域402L,402R内に対応する種類の複数の落書きのためのサンプル画像が表示される。このようにパレット領域402L,402Rは合成されるべき付加画像(落書きペンの軌跡の画像やスタンプ画像など)の候補となる複数のサンプル画像を利用者の選択操作に応じて選択可能な画像として表示する。
また、パレット領域402L,402Rの上辺近傍には選択可能な複数のタブ領域420L,420Rが設けられており、それらのいずれかを選択することにより、選択されるタブ領域に関連づけられた複数のサンプル画像が表示される。例えば、利用者Uは、いずれかのタブ領域を選択することにより、6つのタブ領域にそれぞれ6個ずつ対応づけられた合計36個のスタンプ画像を選択することができる。
さらに、落書き領域401L,401Rの近傍には、落書きのための操作の種類に応じて、落書きを終了させるための終了ボタン411L,411Rと、落書きを全て消去するための全消去ボタン412L,412Rと、落書きの操作を1回分取り消す(元に戻す)ための1つ戻るボタン413L,413Rと、背景画像を除く落書き画像を部分的に消去するための消しゴムボタン414L,414Rと、背景画像を部分的に消去するための背景消しゴムボタン415L,415Rと、仮想的な落書きペンの太さを選択するための太ペンボタン416L,416R、中ペンボタン417L,417R、および細ペンボタン418L,418Rとが表示されている。
利用者Uは、2つのタッチペン41bのいずれかで、これらのボタンの1つを選択する操作を行うことにより、所望の動作を行わせることができる。さらに、利用者Uによりパレット領域402L,402R内の落書きのためのサンプル画像のうちいずれか、例えば1つのスタンプ画像や落書きペンの種類などが選択されている状態において、2つのタッチペン41bのいずれかで、落書き領域401L,401R内の所望の位置が選択され、または所望の軌跡が描かれることにより、落書き領域401L,401R内の選択された位置にスタンプ画像が表示され、また所望の軌跡に沿った線が描かれる。以上のように利用者により落書きが行われる。
また、2つのタッチペン41bはそれぞれ独立に操作を行うことが可能であるものとする。すなわち、2人の利用者のうちの一方がタッチペン41bの一方を把持して行う落書き操作と、その他方の利用者がタッチペン41bの他方を把持して行う落書き操作とは互いに無関係に行われるものとする。したがって、一方の利用者が落書きペンを使用して落書きをしているときにも、他方の利用者は別の位置で落書きペンを使用して落書きをしたり、スタンプ画像を使用して落書きをすることなどが可能である。
以上のように、2人の利用者は所定の制限時間内で多種多様な落書きペンやスタンプ画像などを選択して自由に落書きを行うが、利用者はあまりにも自由に落書きができることから何を落書きすればよいか、またはどの画像等を選択すればよいか迷うことがある。そこで、本実施形態ではリボン表示領域440に利用者に興味を持って受け取られるような落書きのヒントなどの示唆を含む文字列が表示される。
図5に示されるように、リボン表示領域440は、第3の表示・操作部76に表示される落書き画面400の右端から左端までに架け渡されるように設けられており、このリボン表示領域440内に「落書きのネタ。(^o^)/と書いてみよう・・・・」という文字列が表示されている。この文字列はリボン表示領域440内を右端から左端まで一定の速度で流れるように表示される。このように文字列の表示位置が移動することにより落書き画面400の中でも他の表示に埋もれることなくわかりやすく目立つように文字列を表示することができ、また他の表示が静止しているなかで上記文字列のみが移動することにより、この文字列を遊戯性または娯楽性をもたせて示すことができる。さらに、リボン表示領域440は、2人の利用者の一方により使用される落書き画面400の右半分から、2人の利用者の他方により使用される落書き画面400の左半分に渡り横断的に設けられているので、落書き画面400のうち自らが使用する半分しか見ていないそれぞれの利用者にもわかりやすく目立つように文字列を表示することができる。また、自分と並んで一緒に落書きしている自分以外の利用者が使用する落書き画面400の半分から上記文字列が流れてくるかまたは流れていく態様により、文字列をさらに遊戯性または娯楽性をもたせて示すことができる。
ここでこの文字列は、どのような内容でもよいが、より好適には今日の天気や最近のニュースなどの落書きのアイデアに繋がるような内容であることが好ましい。さらに好適には、この文字列は利用者による操作のために参照されるべきものであることがより好ましい。前述のように落書きには制限時間が設けられているので、落書き時に可能な操作全てに気が付かないこともあり、特に本自動写真作成装置を初めて使用する利用者は気が付かない操作が多い。よって、リボン表示領域440に操作のために参照されるべき文字列を表示することにより、当該表示を参照した利用者は装置が有する機能を十分に発揮させた落書きを行うことができる。
また、リボン表示領域440には、上記文字列以外の図形や画像等が表示されてもよい。ここでこの画像はどのような種類の画像であってもよいが、より好適には合成されるべき付加画像の候補となる画像(以下「候補画像」という)であることが好ましい。この候補画像は、具体的には前述したペンボタン421L,421Rを押下することにより選択可能な仮想的な落書きペンの種類、スタンプボタン422L,422Rを押下することにより選択可能なスタンプ画像、フレームボタン423L,423Rを押下することにより選択可能なフレーム画像、および背景ボタン424L,424Rを押下することにより選択可能な背景画像などである。次にこのような候補画像のリボン表示領域440における表示例を図6に示す。
図6はこの落書き処理が行われる際の第3の表示・操作部76による表示の他例を示す模式図である。この図6に示す落書き画面400は、図5に示す落書き画面400と同様であって、リボン表示領域440に表示される内容が異なるのみであるので、図5に示す構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
なお、候補画像のうちフレーム画像や背景画像などの大きな画像は適宜縮小されて表示される。また、図中の候補画像以外の皿の絵は、候補画像を強調的に遊戯性をもたせて表示するとともに、空の皿の絵は、後述するように候補画像を配置することが可能である空き領域であることを示すためのものである。
図6に示されるように、リボン表示領域440には上記候補画像が複数示されている。このように候補画像が表示されれば、上記文字列の場合と同様に落書き画面400の中でも他の表示に埋もれることなくわかりやすく目立つように候補画像を表示することができ、また他の表示が静止しているなかで候補画像のみが移動することにより、この候補画像を遊戯性または娯楽性をもたせて示すことができる。さらに落書き時に使用可能な付加画像に気が付かない場合、特に本自動写真作成装置を初めて使用する利用者にとって気が付かない付加画像などを使用することができるので、装置が有する機能を十分に発揮させた落書きを行うことができる。
また、リボン表示領域440に表示される候補画像は利用者により選択される操作を受け付けることができるようになっている。すなわち利用者は、液晶タッチパネル42bでこれらの候補画像の1つを選択する(すなわちタッチペン41bを使用することにより表示された候補画像上にカーソルを動かして確定させる)操作や、落書き領域401L,401Rの所望の位置を指定する操作などを行うことにより、仮想的な落書きを行うことができる。
ここでこのような候補画像は、前述したように複数のタブ領域420L,420Rを適宜選択することにより、パレット領域402L,402R内においてもサンプル画像として表示することができる。しかし、パレット領域402L,402R内に表示可能な画像は非常に多いので、リボン表示領域440に候補画像が適宜選択されて表示され、この中から落書きのための付加画像を選択することが可能となっていることにより、利用者は直ちに簡単な操作で所望の付加画像を選択することができる。
以上のように表示される候補画像は、予め用意されている付加画像(これらは複数のタブ領域420L,420Rを適宜選択することにより選択可能である)からランダムに適宜の数が選ばれることにより決定されるなどどのように決定されてもよいが、例えば過去の利用された回数や頻度に応じて決定されてもよい。
具体的には、上記付加画像が(典型的にはパレット領域402L,402R内において)使用される毎に、当該画像に関連づけられた使用回数または使用頻度を示す統計データを第2の制御部70などが作成し保存する。そして、第2の制御部70は、上記統計データに基づき、使用回数が多いか使用頻度が高い付加画像から順に候補画像として選択し、リボン表示領域440に表示する。そうすれば、利用者は過去に人気の高かった候補画像を直ちに簡単な操作で付加画像として選択し、使用することができる。
また、リボン表示領域440に表示される候補画像は、予め用意されている付加画像(具体的には複数のタブ領域420L,420Rを適宜選択することによりパレット領域402L,402R内に表示されるサンプル画像)から、利用者の操作(例えばタッチペン41bを使用することによりサンプル画像上にカーソルを置いてさらに当該画像をそのまま選択した状態でリボン表示領域440の空の皿の絵で示される空き領域へ動かして選択を解除することにより確定させるドラッグ操作)によって選ばれることにより決定されてもよい。そうすれば、利用者は何度も使用したい付加画像などを候補画像として選択することにより、簡単な操作で同一の候補画像を何度も付加画像として選択し、使用することができる。
以上の落書き処理(ステップS84)はタイマ表示領域450に表示されている落書き時間を示すタイマがタイムアウトとなることにより落書きが終了したか、または落書き時間の経過前であっても、落書きを終了させるための終了ボタン411L,411Rがともに押下されるなどの落書き処理の終了を指示する操作が行われることにより終了する。
なお、説明の便宜のため、ここではタイマが時間とともに減算されタイムアウトとなるものとしたが、実際には所定の時点(例えば終了60秒前)において撮影室2で次の利用者が撮影を行っていない(または少なくとも行おうとしていない)場合にはタイマが所定時間だけ(例えば最初の時点まで)巻き戻された後に再び減算が開始される。
こうして落書き処理が終了すると、出力すべき写真シールに複数の撮影画像(またはこれを含む合成画像)を適宜配置するレイアウト処理が行われる。このレイアウト処理では、予め定められた制限時間内で撮影画像をどのように配置するかを決定するための操作を受け付けることにより、所定の位置に撮影画像または合成画像が配された画像であって写真シール等を印刷するための合成画像が生成される。その後、処理は次のステップS86に進む。
次にステップS86における印刷処理では、上記ステップS84における落書き処理により生成された合成画像(より詳細には適宜の位置および大きさに撮影画像がレイアウトされ種々の落書きが行われ、さらにフレーム画像や背景画像等の付加画像がクロマキー合成された合成画像)が出力される。すなわち、第2の制御部70は、落書き等をされた合成画像を出力部65に送信しその出力を指示する。これにより、出力部65としてのネットワークプリンタ35は、その合成画像を写真シールとして出力する。
最後に第2の制御部70は、上記ステップS86において行われる印刷の待ち時間(例えば1〜2分程度)に上記合成画像や各種付加画像を利用者(の携帯電話)に適宜送信するダウンロード処理を行う(ステップS88)。例えば、第2の制御部70は、ダウンロードブースに利用者を案内する告知(例えば「ただいま印刷中です。印刷終了までダウンロードブースでダウンロードが可能です。」などのメッセージ)を第3の表示・操作部76に表示することにより、利用者への案内処理を行う。ダウンロードブースでは、赤外通信部80から携帯電話5へ上記合成画像や各種付加画像をダウンロード可能なように、第2の制御部70は、上記合成画像および各種付加画像、操作案内などを第3の表示・操作部76に表示し、利用者の操作入力に応じて選択された画像を赤外通信部80から携帯電話へ送信するダウンロード処理を行う。なお、後述するようにこのダウンロード処理では、一般的なダウンロード処理の他、アップロード処理や画像作成処理など多くの処理が行われるが、便宜上これらの処理を含めてダウンロード処理とも呼ぶものとする。以下、図7から図10までを参照してこのダウンロード処理について詳しく説明する。
図7は、第4の表示・操作部78(液晶タッチパネル45)に表示される初期画面例を示す図である。この図7に示される初期画面510はダウンロード処理(ステップS88)において最初に表示される画面であって、利用者に案内表示(図中では「選んでください」という表示)を行う案内表示領域511と、利用者(の指で押下すること)により選択可能な複数のメニュー選択ボタン512と、印刷の進捗状況表示(図中では「印刷中10%」という表示)を行う進捗表示領域513とを備える。
ここで、メニュー選択ボタン512には、「ダウンロード」、「アップロード」、「らくがき」、および「ミニゲーム」の各ボタンが2つずつ含まれている。これらのボタンが押下されると、その名称に対応する後述する機能が実行される。また、各ボタンが2つあるのは、2人の利用者がそれぞれ独立に対応する機能を選択できるようにするためであり、例えば図の左側のアップロードボタンが押下されるとともに、図の右側のダウンロードボタンが押下される場合、表示画面の右側と左側とでそれぞれ独立にアップロード機能とダウンロード機能が実行される(この例は後述する図9に示される例に相当する)。次に上記2つのダウンロードボタンが押下され、ダウンロード機能が実行される場合について図8を参照して説明する。
図8は、第4の表示・操作部78(液晶タッチパネル45)に表示されるダウンロード画面の例を示す図である。図8に示されるように、このダウンロード画面520は、画面の右側および左側で共にダウンロード機能が実行されている画面であって、利用者に案内表示(図中では「ダウンロードしたいものを選んで転送しよう!」という表示)を行う案内表示領域521と、携帯電話5に転送すべき画像の候補を表示する転送画像表示領域523と、この転送画像表示領域523のうちの転送すべき画像を指定する転送指定カーソル522と、転送を実行するための転送ボタン524a,524bと、前述したリボン表示領域440と同様に転送すべき候補となる候補画像を表示するリボン表示領域526と、このリボン表示領域526内に表示される候補画像の1つを指定する候補画像指定カーソル525と、印刷の進捗状況表示を行う進捗表示領域527とを備える。
図8に示されるリボン表示領域526は、第4の表示・操作部78に表示されるダウンロード画面520の右端から左端までに架け渡されるように設けられており、このリボン表示領域526内に転送すべき候補となる候補画像群が表示されている。この候補画像群は同様にリボン表示領域526内を右端から左端まで一定の速度で流れるように表示される。ここで、この候補画像は、前述した付加画像の候補となるべき候補画像と同様、予め定められた複数の画像から適宜(例えば、落書き画面400において利用者が使用した付加画像や統計データに基づき多く使用された画像などから)選択される。
ここで、このリボン表示領域526に表示される候補画像の1つを候補画像指定カーソル525で指定すると(具体的には候補画像の1つを指でタッチすると)、転送指定カーソル522で指定された転送画像表示領域523の区画の1つに、候補画像指定カーソル525で指定された候補画像が貼り付けられる。そうして、適宜に候補画像を転送画像表示領域523の3つの区画の一部または全てに貼り付けた後、転送したい画像が貼り付けられた区画を候補画像指定カーソル525によって指定し、転送ボタン524aまたは転送ボタン524bを押下すると、赤外通信部80を介して携帯電話5へ指定された候補画像が転送される(携帯電話5にダウンロードされる)。
なお、転送ボタン524aが押下される場合には赤外線インタフェース装置46Lからダウンロードブースの画面に向かって左側の利用者の保持する携帯電話に対してダウンロード処理がなされ、転送ボタン524bが押下される場合には赤外線インタフェース装置46Rからダウンロードブースの画面に向かって右側の利用者の保持する携帯電話に対してダウンロード処理がなされる。このようなダウンロード処理によって得られる画像は、利用者の携帯電話において、例えば待ち受け用画面に表示される画像や、メールに添付するための画像として使用することができる。次に上記アップロードボタンが押下されることにより、利用者の1人のためにアップロード機能が実行される場合について図9を参照して説明する。
図9は、第4の表示・操作部78(液晶タッチパネル45)に表示されるアップロード画面の例を示す図である。図9に示されるように、このアップロード画面530は、画面の右側でアップロード機能が実行されているとともに、左側でダウンロード機能が実行されている画面であって、利用者にアップロードのための案内表示(図中では「アップロードしてね」という表示)を行う案内表示領域531aと、利用者にダウンロードのための案内表示(図中では「ダウンロードできます」という表示)を行う案内表示領域531bと、携帯電話5から転送されているまたは転送された画像を表示するとともに、携帯電話5に転送すべき画像の候補を表示する転送画像表示領域533と、この転送画像表示領域533のうちの転送されているまたは転送された画像を指定するアップロード画像指定カーソル532aと、転送すべき画像を指定する転送指定カーソル532bと、転送された画像を候補画像とする「置く」と表示されているセットボタン534aと、転送ボタン524bと、リボン表示領域536と、進捗表示領域537とを備える。これらのうちダウンロード機能に関連する表示については図8を参照して説明したのでここでの説明は省略する。
図9に示される転送画像表示領域533には、携帯電話5から転送されてくるまたはされてきた画像が表示される点で、図8に示される転送画像表示領域523とは異なっており、図9では転送中の画像は「転送中…」と表示されている。ここで、アップロード画像指定カーソル532aを動かして転送された画像の1つを選択し、セットボタン534aを押下すると、リボン表示領域536の空き領域に選択された画像が置かれる。なお、前述した利用者のドラッグ操作により適当が空き領域に上記画像が置かれてもよい。このように、利用者は携帯電話5に保存された画像を適宜に本自動写真作成装置にアップロードして他の人にも利用させることが可能となるので、本自動写真作成装置の遊戯性または娯楽性を高めることができる。
なお、上記アップロード処理は図7に示されるアップロードボタンが押下された後、携帯電話5の転送操作に基づくデータ転送により自動的に開始されるので、例えば赤外線インタフェース装置46Lへ携帯電話5からアップロード処理がなされる場合には、携帯電話5からのデータ転送が開始されることにより、ダウンロードブースの液晶タッチパネル45に向かって左側の画面で転送処理が始まることになる。次に上記らくがきボタンおよびミニゲームボタンが押下されることにより、これらに対応する画像作成(らくがき)およびミニゲームの各機能が実現される場合について図10を参照して説明する。
図10は、第4の表示・操作部78(液晶タッチパネル45)に表示されるらくがきおよびミニゲームを示す画面の例を示す図である。図8に示されるように、このらくがきおよびミニゲームを示す画面540(以下「ミニゲーム画面540」という)は、画面の右側で画像作成機能(らくがき機能)が実行され、画面左側でミニゲーム機能が実行されている画面であって、利用者に画像作成(らくがき)のための案内表示(図中では「落書きできるよ」という表示)を行う案内表示領域541aと、利用者にミニゲームのための案内表示(図中では「ミニゲームスタート」という表示)を行う案内表示領域541bと、落書きを行うための落書き領域548と、この落書き領域548に表示される作成された画像を候補画像とする「置く」と表示されているセットボタン544aと、所定のみにゲームが提供されるゲーム表示領域549と、リボン表示領域546と、進捗表示領域547とを備える。これらのうちダウンロード機能およびアップロード機能に関連する表示については図8および図9を参照して説明したのでここでの説明は省略する。
図10に示される落書き領域548は、利用者の指などにより図形を描く操作を受け付け、当該操作に応じた図形が描かれる。このようにして作成された画像は、セットボタン534aが押下されると、リボン表示領域546の空き領域に選択された画像が置かれる。なお、前述した利用者のドラッグ操作により適宜の空き領域に上記画像が置かれてもよい。このように、利用者は自ら作成した画像を適宜に本自動写真作成装置にアップロードして他の人にも利用させることが可能となるので、本自動写真作成装置の遊戯性または娯楽性を高めることができる。
また、この画像作成機能(らくがき機能)は、ダウンロードブースで行われる例として説明したが、落書きブースで行われてもよい。例えば、図6に示される落書き画面400におけるパレット領域402L,402Rは、上記落書き領域548と同様に、利用者の指などにより図形を描く操作を受け付け、当該操作に応じた図形を描くことが可能なように構成されていてもよい。この構成では、利用者は自ら作成した画像を適宜に自分が再び利用したり他の利用者に利用させることが可能となるので、本自動写真作成装置の遊戯性または娯楽性を高めることができる。
ここで、上記画像作成機能により作成された画像は、当該利用者および当該利用者と同時にプレイする他の利用者に利用された後に廃棄されるのではなく、第2の制御部70における補助記憶装置(ハードディスクなど)に一旦保存され、後でプレイする他の利用者にも候補画像として提供される構成であってもよい。この構成では、全く知らない他人により作成された画像が候補画像として提供されるので、装置の遊戯性または娯楽性をさらに高めることができる。
また、上記のように保存された画像はランダムに提供されてもよいが、リボン表示領域に表示される候補画像数が所定数よりも少ない場合(例えば空き領域と表示されている候補画像数とが同数以下の場合)、保存された上記画像が読み出されて候補画像としてリボン表示領域に表示されてもよい。そうすれば、表示画像数が少なくなっているときに不意に今までとは異なる他人が作成した画像が候補画像として表示されることになるので、装置の遊戯性または娯楽性をさらに高めることができる。
さらに図10に示されるゲーム表示領域549は、所定のミニゲームが提供される。ここで行われるミニゲームは候補画像と全く無関係な周知のゲームであってもよいが、ここでは画像を取得するためのゲームであるものとする。このミニゲームでは、描かれている木から素早く落ちてくるように表示される画像(この画像は遊戯性を高めるために例えば落書き画面400では候補画像にすることができない特別な画像であってもよい)をゲーム表示領域549の下部に表示されるカーソルで受け取ることにより取得することができる。このようにして取得された画像は、リボン表示領域546の空き領域に選択された画像が置かれる。なお、前述した利用者により適宜の空き領域が指定されてもよい。このように、利用者はミニゲームにより取得した画像を自らダウンロードしたり他の人に利用させることが可能となるので、本自動写真作成装置の遊戯性または娯楽性を高めることができる。
また、このミニゲーム機能は、ダウンロードブースで行われる例として説明したが、落書きブースで行われてもよい。例えば、図6に示される落書き画面400において利用者の選択操作に応じてゲーム表示領域549に相当する領域を表示し、同様に提供されるミニゲームを行うことにより取得された画像をリボン表示領域の空き領域に置くように構成されていてもよい。この構成でも利用者はミニゲームにより取得した画像を自ら付加画像として利用したり他の人に利用させることが可能となるので、本自動写真作成装置の遊戯性または娯楽性を高めることができる。
その後印刷が完了すると、第2の制御部70は、上記ダウンロード処理を終了させ、ネットワークプリンタ35に利用者を案内する告知(例えば「印刷が終了しました。プリンタから写真シールを取り出して下さい。」などのメッセージ)を第3の表示・操作部76に表示することにより、利用者への案内処理を行う。なお、ここで印刷が終了しても次の利用者の落書き処理が終了するまでは引き続き上記ダウンロード処理(ステップS88)が継続されてもよい。
そうして上記ステップS88におけるダウンロード処理が終了すると、図4に示す第2の制御動作に係る一連の処理は終了され、第1の制御部60により(上記ステップS60において)合成画像が送信されるまで第2の制御動作に係る一連の処理は実行待ち状態となる。この実行待ち状態において、第1の制御部60により合成画像が送信されると、上記と同様の処理(ステップS82〜S88)が実行される。
ここで、上記一連の処理は、説明の便宜のため、落書きブースBに備えられる第3の表示・操作部76に表示される例で説明したが、上記一連の処理中にさらに(使用中でない)落書きブースAが選択され、落書きブースAに備えられる第2の表示・操作部74に表示されることが可能である。すなわち、上記一連の処理は落書きブースA,Bそれぞれにおいて同時に(並列的に)実行可能である。このような並列的な処理は一般的なコンピュータ装置によって容易に実現可能であるので詳しい説明は省略する。
<4. 効果>
上記のように本実施形態によれば、落書き画面400などの表示画面の一端から他端へ架け渡されるように延びる所定幅のリボン表示領域内で、所定の文字列または所定の画像の表示位置をリボン表示領域の延びる方向に沿って一端から他端へ動かすよう文字列または画像が表示されるので、所定の文字列や画像を利用者に対してわかりやすく遊戯性または娯楽性をもたせて示すことができる。
<5. 変形例>
上記実施形態では、リボン表示領域440(またはリボン表示領域526〜546)の一端から他端へ文字列や付加画像が流れるように表示される構成について説明したが、他端に達することにより表示されなくなった文字列や付加画像を再び一端から流れるように表示する構成であってもよい。そうすれば、何度も同じ文字列または画像が表示されるので、当該文字列または画像を利用者に対してさらにわかりやすく遊戯性または娯楽性をもたせて示すことができる。なお、上記一端から再び表示させる時点は、上記他端に達することにより表示されなくなった時点と同時であってもよいし、所定期間経過後であってもよい。
また、上記実施形態では、第3の表示・操作部76(液晶タッチパネル42b)または第4の表示・操作部78(液晶タッチパネル45)におけるリボン表示領域440(またはリボン表示領域526〜546)についてのみ説明したが、その他、第2の表示・操作部74(液晶タッチパネル42a)におけるリボン表示領域など、本自動写真作成装置に含まれるリボン領域全てに渡って上記文字列または画像が表示される構成であってもよい。例えば或る利用者が使用しているリボン表示領域に候補画像を置いた場合、当該候補画像が全ての他の利用者により使用されているリボン表示領域に表示される構成であってもよい。この構成では、他の落書きブースやダウンロードブースを利用している他人が置いたり当該他人に表示される候補画像が同時に利用している他の利用者にも表示されることになるので、異なるブースを利用する通常は見知らぬ者同士に対して同一の画像が表示されることになり、当該画像を各利用者に遊戯性または娯楽性をもたせて示すことができる。
さらに、上記場合において、全ての表示画面のうちの或る表示画面におけるリボン表示領域の他端に達した文字列または画像が、続いてそれ以外の表示画面の1つにおけるリボン表示領域の一端から表示され、さらにその他端に達した文字列または画像が、まだ表示されていない表示画面の1つにおけるリボン表示領域の一端から表示される、というようにあたかも全ての表示画面におけるリボン表示領域を所定の文字列または画像が巡っているかのように表示されてもよい。そうすればさらに遊戯性または娯楽性をもたせて示すことができる。
上記実施形態では、リボン表示領域440(またはリボン表示領域526〜546)に表示される候補画像はその画像の種類や属性(例えばフレーム画像であることや、利用者により作成された画像であることなど)に関わりなく、全て表示されるものとして説明したが、利用者が望む種類や属性を有する候補画像のみをリボン表示領域に表示してもよい。この場合には、表示すべき候補画像の種類または属性を切り替える手段(典型的には表示切り替えボタンなど)が表示画面上に設けられ、これにより表示される候補画像の種類または属性が利用者の操作入力に応じて適宜切り替えられるように構成されていてもよい。この構成により、利用者が好む種類または属性を有する候補画像のみが表示されるので、当該利用者に対してさらにわかりやすく遊戯性または娯楽性をもたせて示すことができる。
上記実施形態では、撮影のための撮影室2と、落書きのための2つの落書きブースA,Bが別々に設けられているが、これらは一体的に配置されていてもよい。もっとも、これらが別々に設けられていれば、付加画像の選択期間を含む撮影時間を短縮する上記構成により、撮影室2において次に撮影したい利用者の使用に素早く供することができるので、装置の利用効率をさらに高めることができる。