JP5021330B2 - 固液分離装置及びこれを用いた固液分離方法 - Google Patents
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また、廃材を高速回転する羽根部材によって混合粉砕し、更に溶融バインダと混合溶融する装置として、下記特許文献2の装置が知られている。
一方、特許文献2の装置は、含有水分を脱水廃棄することを目的としており、回転軸の軸方向に設けた溝から排出する構造となっている。このため、脱水液には回転軸の摺動により生じた金属磨耗粉や潤滑油等の混入が避け難く、清浄な液体成分を回収することは困難である。
(1)液体含有材料を粉体と液体とにして分離する固液分離装置において、
上記固液分離装置は、粉砕部と、該粉砕部に隣接された蒸気取出部とを備え、
該粉砕部は、該粉砕室と、該粉砕室内に配設された回転軸と、該回転軸に立設された回転翼と、を備え、
上記蒸気取出部は、蒸気取出室と、該蒸気取出室内に延設された上記回転軸と、該回転軸に配設された粉体流出防止スクリューと、該蒸気取出室に開口された蒸気取出口と、を備え、
該粉砕室内に収容された上記液体含有材料を、該回転翼で跳ね上げ且つ叩打して該液体含有材料を発熱させながら粉体と蒸気とに分離し、該流出防止スクリューによって該粉体の該蒸気取出室への流出を防止しながら、該蒸気を該蒸気取出口から取り出すことを特徴とする固液分離装置。
(2)上記回転軸は、該蒸気取出室に形成された挿通口を介して該蒸気取出室外へ導出されており、
該回転軸と該挿通口との間からの上記蒸気の漏出を防止する密封手段を備える上記(1)に記載の固液分離装置。
(3)上記回転翼は、先側に上記液体含有材料を叩打するために幅広に形成された叩打部を備える上記(1)又は(2)に記載の固液分離装置。
(4)上記叩打部は、上記液体含有材料を上記回転軸の軸芯方向に叩打するように傾斜された叩打面を有する上記(3)に記載の固液分離装置。
(5)上記回転翼は、根元側に回転方向へ向かって凸化された曲面部を備え、且つ、該回転翼の回転により該曲面部は上記液体含有材料を周方向へ跳ね上げる上記(1)乃至(4)のうちのいずれかに記載の固液分離装置。
(6)1つの上記粉砕部に対して、上記蒸気取出部を複数備える上記(1)乃至(5)のうちのいずれかに記載の固液分離装置。
(7)更に、上記粉砕室の外周の少なくとも一部に、該粉砕室内を冷却する冷却手段を備える上記(1)乃至(6)のうちのいずれかに記載の固液分離装置。
(8)更に、上記粉砕室内の圧力を検知する圧力検知手段と、
該圧力検知手段から出力されたデータに基づいて上記回転軸の回転速度を制御する回転制御手段と、を備える上記(1)乃至(7)のうちのいずれかに記載の固液分離装置。
(9)更に、上記粉砕室内の温度を検知する温度検知手段を備える上記(8)に記載の固液分離装置。
(10)上記(1)乃至(9)のうちのいずれかに記載の固液分離装置を用いて上記液体含有材料を粉体と液体とに分離することを特徴とする固液分離方法。
(11)上記(1)乃至(9)のうちのいずれかに記載の固液分離装置を用いて上記液体含有材料に含有される液体成分を蒸気として取り出して回収することを特徴とする固液分離方法。
また、粉砕部を備えるために液体含有材料を粉砕して表面積を増加させて、含有液体の気化効率を向上させることができる。加えて、回転翼で跳ね上げ且つ叩打して液体含有材料を発熱させるために更に効率よく液体含有材料中の液体を蒸散させることができる。更に、蒸気取出部を備えているために粉砕部内で蒸散された蒸気が液化される前に回収でき、また、粉体流出防止スクリューを備えているため、固体成分の蒸気取出室への流出を防止でき、回収する液体への夾雑物の混入を防止できる。更に、液体含有材料を発熱させて固液分離するため、固体成分及び液体成分の殺菌が施され、特に食品及び香油等を得る場合には衛生的な食品及び香油を分離回収することができる。
叩打部を備える場合は、固体成分の粉砕効率が向上され、且つ液体含有材料の発熱効率が向上され、固液分離効率を更に効率よく行うことができる。
叩打部が叩打面を有する場合は、固体成分の粉砕効率を更に向上させることができると共に、液体含有材料が粉砕室の内壁に付着されることが抑制され、回収効率を向上させることができる。
回転翼が曲面部を備える場合は、回転軸に液体含有材料が付着することを抑制され、より均一な処理を行うことができる。更に、上記叩打面を有すると共に曲面部を備える場合には、回転軸が回転することで形成される叩打部と曲面部とに挟まれた空間に液体含有材料を閉じ込めるように分散させながら、その粉砕及び発熱を行うことができ、高い固液分離効率を得ることができる。
1つの粉砕部に対して蒸気取出部を複数備える場合は、特に高い固液分離効率が得られる。
粉砕室に冷却手段を備える場合は、粉砕室内部の温度及び内圧を制御することができ、蒸気取出の各種条件を制御することができる。また、粉砕室内部の温度を制御することで、固体成分の温度及び液体成分(蒸気成分)が過度に加熱されることを防止できる。その結果、固体成分及び液体成分の各々が有する素材の特性を損なうことなく分離回収できる。
温度検知手段と回転制御手段とを備える場合には、粉砕室内及び蒸気取出室内の温度を制御でき、過度な温度上昇を防止して、効率よく固液分離を行うことができる。
圧力検知手段を備える場合は、上記冷却手段及び上記回転制御手段を特に効果的に機能させることができ、分離回収効率を制御できることに加えて、固体成分及び液体成分の各々が有する素材の特性を損なうことなく分離回収できる。
また、含有される液体成分を、蒸気として回収できるため、回収する液体成分への夾雑物の混入が防止される。更に、固体成分及び液体成分の殺菌が施され、特に食品及び香油等を得る場合には衛生的な食品及び香油を分離回収することができる。
本発明の固液分離装置1は、粉砕部10と、該粉砕部10に隣接された蒸気取出部20とを備え、
該粉砕部10は、該粉砕室11と、該粉砕室11内に配設された回転軸30と、該回転軸30に立設された回転翼15と、を備え、
上記蒸気取出部20は、蒸気取出室21と、該蒸気取出室21内に延設された上記回転軸30と、該回転軸30に配設された粉体流出防止スクリュー25と、該蒸気取出室21に開口された蒸気取出口21aと、を備え、該粉砕室11内に収容された上記液体含有材料を、該回転翼15で跳ね上げ且つ叩打して該液体含有材料を発熱させながら粉体と蒸気とに分離し、該流出防止スクリュー25によって該粉体の該蒸気取出室11への流出を防止しながら、該蒸気を該蒸気取出口21aから取り出すことを特徴とする。
上記「粉砕部10」は、粉砕室11と回転軸30と回転翼15とを備える部位である。そして、粉砕部10は、液体含有材料を粉砕し、更に、液体含有材料を発熱させ、液体含有材料中の液体を蒸散させる部位である。
回転翼15は液体含有材料を叩打できる形状及び部材であればよく、大きさ、材質、回転軸への取り付け位置、取り付け角度等は特に限定されない。
回転翼15を複数枚備える場合、図8に示すように回転軸30を介して対称位置に配置されてもよく、図9に示すように互い違いに配置されてもよい。上記のうちでは図9に示す互い違いに配置されていることが好ましい。図9のそれが一回であるのに対して、図8に示す対称位置に配置された場合には、回転軸30が一回転する間に液体含有材料を2回叩打することとなる。このため、叩打間隔が短く、液体含有材料の滞空時間が短くなり、液体成分の蒸散スピードが低下しがちとなるため、より滞空時間を長くすることができる図9に示す互い違いの配置であることが好ましい。
「蒸気取出部20」は、上記「粉砕部10」に隣接し、蒸気取出室21と、該蒸気取出室21内に延設された上記回転軸30と、該回転軸30に配設された粉体流出防止スクリュー25と、該蒸気取出室21に開口された蒸気取出口21aと、を備える。
「蒸気取出室21」は、上記粉砕室11から流出される蒸気が流入する空間であり、この蒸気を回収するために開口された蒸気取出口21aを備える。蒸気取出室21の形状、大きさ、材質は特に限定されない。また、蒸気取出口21aは、図1に示すように蒸気取出室21の上部に備えてもよいが、蒸気取出室21の側面に備えてもよい。
「密封手段27」は、蒸気取出室21に形成された挿通口21bを介して蒸気取出室21外へ導出された回転軸30と挿通口21bとの間からの蒸気が漏出されることを防止する手段である。密封手段27を備えることにより、液体含有材料から分離された蒸気及び蒸気が液化された液体が、回転軸30を伝って蒸気取出室21から漏出することを防止することができる。また、挿通口21bから粉砕室11内及び蒸気取出室内21へ大気が流入することを防止できる。
密封手段27の構成は特に限定されないが、図1及び図2に示すように、密封材27bと密封材27bを固定する密封材固定具27aとを備えることができる。密封手段27としては、各種回転軸用のパッキングを用いることができ、例えば、シートガスケット、ペーストガスケット、オイルガスケット、紐状パッキン{繊維材に低摩擦・低摩耗性の各種樹脂(PTFE樹脂等)を含浸させてなるパッキン}等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
「冷却手段18」は、粉砕室11の外周の少なくとも一部に備えられて、粉砕室11内を冷却するための手段である。冷却手段18は、どのような構成のものであってもよく、例えば、冷媒方式、放冷方式、減圧方式、冷却方式と減圧方式との併用等の各種方法を用いることができる。冷媒方式としては、図3に示す、冷却手段18を用いることができる。即ち、粉砕室11の表面に冷媒ジャケットを配設し、冷媒ジャケット内に冷媒を流通させることにより、間接的に粉砕室11内を冷却する構成が挙げられる。用いる冷媒の種類は特に限定されず、水、液化気体等を用いることができる。これらのなかでは水が装置の簡便性及び安全性等の観点から好ましい。また、上記放冷方式としては、冷却フィンが配列された流路内を通す間に冷却されて液化される構成が挙げられる。
本発明の固液分離装置1は、どのような手段で分離制御を行ってもよい。即ち、回転翼15により液体含有材料を発熱させて液体成分を蒸散させる際の蒸散状態や粉砕室11内に形成される粉体の性状を保持(例えば、過度に加熱されないように)するために、各種の制御を行うことが好ましい。この制御を行うために、圧力検知手段及び温度検知手段を備えることが好ましい。これらは装置及びシステムのどの位置に配設してもよいが、少なくとも粉砕室11内及び/又は蒸気取出室21内の温度を検知する温度検知手段83を備えることが好ましい。
温度検知手段83を備えることで、温度検知手段83から出力されたデータに基づいて装置の制御を行うことができる。この制御としては、前記冷却手段18による冷却状態の制御、及び、回転軸の回転速度を制御する回転制御とが挙げられる。回転制御を行うためには回転制御手段を備えることが好ましい。具体的には駆動手段の駆動力を制御する回路等が挙げられる。更に、この制御は、粉砕室11内の圧力を検知する圧力検知手段82を備えることで、温度データのみでなく、圧力データに基づいても制御することができる。
「液体含有材料」は、蒸気として回収できる液体成分を含有している材料である。但し、液体含有成分内においては、液体として存在することがなくてもよい。即ち、本発明の固液分離装置では、通常、沸点が200℃程度までの各種の低分子成分(主に液体成分)の回収を行うことができる。このため、液体含有材料内においては粘調物としてや、固形物として存在するものであっても蒸気として回収を行うことができる。
上記のうち、植物体の葉部として、具体的には、竹葉、茶葉、銀杏葉、松葉、ミント葉等の種々の植物の葉が挙げられる。これらの葉のうち、例えば、茶葉、銀杏葉、松葉及びミント葉等からは液体成分として葉液、エッセンス及び香油が得られる。また、竹葉、茶葉、銀杏葉及び松葉等からは固体成分として飲用及び食用の粉末が得られる。更に、木質部としては、各種針葉樹の木質部が挙げられ、この木質部からは樹液、エッセンス及び香油が得られる。即ち、例えば、檜等の大鋸屑、間伐材等からはヒノキチオール等の成分が得られる。
また、上記のうち、食品類として、具体的には、果物類、穀類(米など)、豆類、茸類(椎茸など)、タマネギなどが挙げられる。特に果物類からはエッセンス及び香油が液体成分として得られる。
更に、上記のうち、食品製造時の残渣としては、雪花菜、魚介類の不要部、タマネギ皮、ピーナッツ皮等が挙げられる。雪花菜(オカラ;豆腐製造時の残渣)からはきなこ様の粉末が得られる。魚介類の不要部からは飼料製造用の成分や食用だしの成分等が得られる。タマネギ皮及びピーナッツ皮等を本発明の装置に供することで固体成分として飲用及び食用の粉末が得られる。
[実施形態1]
本第1実施形態の固液分離装置1(図2)は、1つの粉砕部10を挟んで2つの蒸気取出部20を備える固液分離装置の例である。
即ち、図2に示す固液分離装置1は、粉砕部10と、粉砕部10に隣接された2つの蒸気取出部20とを備えている。
粉砕部10は、粉砕室11と、粉砕室11内に配設された回転軸30と、回転軸30に立設された回転翼15と、を備えている。
粉砕室11は、円筒形状であり、回転翼15の回転軌跡に対応している。この粉砕室の内径は60cm、幅30cmであり、エネルギー効率及び投入する液体含有材料の質量等の観点から適切なものとなっている。
粉砕室11内では回転翼15による液体含有材料の粉砕作用に伴って発熱するため、300℃までの温度に耐える耐熱性を有している。更に内壁に液体含有材料が衝突し衝撃を与えるものであるため、耐衝撃性を備えた構造となっている。
粉砕室11は、その上部に液体含有材料を投入するための材料投入口11aを備える。また、粉砕室11内で粉砕された固体成分を回収するための粉体排出口11bを下部に備える。
材料投入口11a及び粉体排出口11bには開閉可能に配設された蓋部12a及び12bを備える。更に、この蓋部12a及び12bと、材料投入口11a及び粉体排出口11bとの間からの大気(酸素)の流入を防止するために300℃までの温度に耐える耐熱性のパッキング材を備えている。このパッキング材は、交換可能であるように着脱自在に備えている。
回転翼15は回転軸30の軸方向に横並びに中央に2枚、粉砕室11の側面一面側に、半割れ状の回転翼15、他面側に棒状回転翼19の合計4枚の回転翼が配設されている。更に、この回転軸30に対して点対称の位置に上記と同様の4枚の回転翼が配設されている。
また、回転翼15は、図7に示すように、回転翼15が回転する方向に面する各稜線及び各角部は面取りされている。
更に、回転軸30に対して回転翼15は、図9に示す位置関係となるように配設されている。即ち、回転翼15は回転軸30を挟んで上下に互い違いに配置され、回転翼15による叩打間隔を長くし、液体含有材料の滞空時間を長くし、液体成分が蒸散する時間がより長くなるように設計されている。
蒸気取出部20は粉砕部10を挟んで2つ備えられているため、効率よく粉砕部10から流出する蒸気を液体として回収することができる。
本第2実施形態の固液分離装置1(図13)は、1つの粉砕部10を挟んで一方側に蒸気取出部20を備え、他方側に材料供給部40を備える固液分離装置の例である。
即ち、図13に示す固液分離装置1は、粉砕部10の横方向一方側に蒸気取出部20、横方向他方側に材料供給部40を設けている。材料供給室41には、その上部に材料投入口41a、その内部に材料供給スクリュー43を備えている。即ち、図2に示す蒸気取出部20の一つを材料供給部40に置き換えた構造を成している。
この材料供給部を備えることで、材料投入口41aから投入した液体含有材料で材料供給室41を常に満たしておき、材料供給スクリュー43により粉砕室11へ液体含有材料を押し込んでいくことにより、材料供給→粉砕→固液回収という一連の流れを連続して行うことができる。
粉砕部10、蒸気取出部20、その他の構成は実施例1と同様である。
尚、粉体流出防止スクリュー25と材料供給スクリュー43とは同じピッチであってもよいが、異なるピッチとすることもできる。これにより、回転軸30の回転数に応じて粉体流出防止作用と材料供給とのバランスを適当にすることができる。
上記第1実施形態の固液分離装置1は、下記固液分離システム2(図12)として用いることができる。即ち、固液分離システム2は、
固液分離システム2において、固液分離装置1は、駆動源50によって駆動される。図12に示すように、駆動源50に備えたプーリー55と固液分離装置の回転軸に備えたプーリー53とがベルト51によって接続されている。これにより、駆動源50の動力が回転軸30に伝達され、回転軸30を駆動できる。尚、固液分離装置1は支持部材60に固定され、更に回転軸30は支持部材60上に回転自在にボールベアリング軸受けを介して固定されている。
また、液体回収器70の上部には排気口75が設けられており、液体回収器70の内部が加圧状態となった場合に排気バルブ77を開くことにより圧抜きすることができる。
一方、固液分離装置1の粉砕室11の外周には冷却水が循環されるように形成されたジャケットを備える冷却手段18を備え、バルブ86を開くことによって、図12に示す矢印の向きに従って冷却水が冷却水ジャケット内に流入されるようになっている。また、駆動源50はコントローラにより回転軸30の回転速度を制御する回転制御手段(図示せず)と接続されている。
これらセンサ類及び水冷手段18及び回転制御手段を連動させることで、粉砕室11内の温度・圧力及び回収蒸気の圧力・回収速度等を適宜コントロールできる。即ち、温度センサ81を監視することで、蒸気の発生及び終了を検知できる。また、温度センサ83及び圧力センサ82により粉砕室11内の温度をコントロールでき、内部の粉体の損傷及び液体成分の過度の加熱を防止できる。更に、圧力センサ82により、粉砕室11内への大気流入を防止でき、内部を酸化から保護できる。
尚、液体回収器70は、上記冷却方式のみならず他の手段、例えば減圧方式、冷却・減圧方式を採用することもできる。
また、固液分離装置2の蒸気取出口には排出バルブ85を備えている。このバルブを開いて、蒸気取出室内部を清掃することができる。
固液分離システム2を用いて表1に示す液体含有材料について固液分離を行った。固液分離の完了は温度センサ81を用いて検知し、この温度センサ81に表示される温度が100℃以下となった時点で駆動源50を停止した。そして、駆動源50の始動から停止までの時間を所要時間として表1に示した。また、固液分離装置1の粉体排出口11bから得られた粉体(固体成分)の質量又は体積を表1に示した。更に、液体回収器70から得られた液体の全量体積を表1に示した。尚、表1における「−」の表示は測定を行っていないことを示す。
10;粉砕部、11;粉砕室、11a;材料投入口、11b;粉体排出口、12a及び12b;蓋部、
15;回転翼、16;叩打部、16a;叩打面、17;曲面部、17a;凸面、19;棒状回転翼、
18;冷却手段、
20;蒸気取出部、21;蒸気取出室、21a;蒸気取出口、21b;挿通口、25;粉体流出防止スクリュー、
27;密封手段、27a;密封材固定具、27b;密封材、
30;回転軸、
40;材料供給部、41;材料供給室、41a材料投入口;、43;材料供給スクリュー、
50;駆動源、51;ベルト、53及び55;プーリー、60;支持部材、
70;液体回収器、72a;冷却水導入口、72b;冷却水排出口、73;液体取出口、74;液体回収筒、75;排気口、76;冷却水流通管、77;排気バルブ
81;温度検知手段(蒸気温度センサ)、82;圧力検知手段(固液分離装置内圧力センサ)、83;温度検知手段(固液分離装置内温度センサ)、
85、86、87及び90;バルブ
95;蒸気回収管、96;冷却水管。
Claims (11)
- 液体含有材料を粉体と液体とにして分離する固液分離装置において、
上記固液分離装置は、粉砕部と、該粉砕部に隣接された蒸気取出部とを備え、
該粉砕部は、該粉砕室と、該粉砕室内に配設された回転軸と、該回転軸に立設された回転翼と、を備え、
上記蒸気取出部は、蒸気取出室と、該蒸気取出室内に延設された上記回転軸と、該回転軸に配設された粉体流出防止スクリューと、該蒸気取出室に開口された蒸気取出口と、を備え、
該粉砕室内に収容された上記液体含有材料を、該回転翼で跳ね上げ且つ叩打して該液体含有材料を発熱させながら粉体と蒸気とに分離し、該流出防止スクリューによって該粉体の該蒸気取出室への流出を防止しながら、該蒸気を該蒸気取出口から取り出すことを特徴とする固液分離装置。 - 上記回転軸は、該蒸気取出室に形成された挿通口を介して該蒸気取出室外へ導出されており、
該回転軸と該挿通口との間からの上記蒸気の漏出を防止する密封手段を備える請求項1に記載の固液分離装置。 - 上記回転翼は、先側に上記液体含有材料を叩打するために幅広に形成された叩打部を備える請求項1又は2に記載の固液分離装置。
- 上記叩打部は、上記液体含有材料を上記回転軸の軸芯方向に叩打するように傾斜された叩打面を有する請求項3に記載の固液分離装置。
- 上記回転翼は、根元側に回転方向へ向かって凸化された曲面部を備え、且つ、該回転翼の回転により該曲面部は上記液体含有材料を周方向へ跳ね上げる請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の固液分離装置。
- 1つの上記粉砕部に対して、上記蒸気取出部を複数備える請求項1乃至5のうちのいずれかに記載の固液分離装置。
- 更に、上記粉砕室の外周の少なくとも一部に、該粉砕室内を冷却する冷却手段を備える請求項1乃至6のうちのいずれかに記載の固液分離装置。
- 更に、上記粉砕室内の温度を検知する温度検知手段と、
該温度検知手段から出力されたデータに基づいて上記回転軸の回転速度を制御する回転制御手段と、を備える請求項1乃至7のうちのいずれかに記載の固液分離装置。 - 更に、上記粉砕室内の圧力を検知する圧力検知手段を備える請求項8に記載の固液分離装置。
- 請求項1乃至9のうちのいずれかに記載の固液分離装置を用いて上記液体含有材料を粉体と液体とにして分離することを特徴とする固液分離方法。
- 請求項1乃至9のうちのいずれかに記載の固液分離装置を用いて上記液体含有材料に含有される液体成分を蒸気として取り出して回収することを特徴とする固液分離方法。
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