JP5021322B2 - 監視装置及び監視システム - Google Patents

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本発明は、テレビ放送伝送システムを利用して監視対象領域を監視するのに好適な監視装置及び監視システムに関する。
従来、住宅等で不審者の不正侵入を監視して住人に報知する監視システムとして、監視システムの設置対象となる建造物に構築されているテレビ放送伝送システムを利用するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
この監視システムは、玄関等の監視対象領域に、人の侵入を検出する侵入センサや監視対象領域を撮像するテレビカメラを設置しておき、侵入センサにて人の侵入が検出されると、テレビカメラによる撮像画像に基づき、テレビ放送伝送システムで伝送されていない放送チャンネル(つまり空きチャンネル)のテレビ信号を生成して、テレビ放送伝送システムの伝送線に送出するように構成されている。
このため、テレビ放送伝送システムの端末側では、テレビ受像機や録画装置の選局チャンネルを、監視対象領域を撮像したテレビ信号の放送チャンネルに設定することで、侵入者を確認したり録画することができる。
また、この監視システムにおいて、侵入センサにて人の侵入が検出されたときにだけ、監視対象領域の画像をテレビ信号として端末側に伝送するようにすると、侵入センサにて人の侵入が検出されていない通常時には、端末側で、監視対象領域を確認することができない。
そこで、上記監視システムでは、侵入センサによる侵入検出時には、監視対象領域の画像からテレビ信号を連続的に生成して端末側に伝送し、侵入センサにて人の侵入が検出されていない通常時には、監視対象領域の画像からテレビ信号を一定周期で断続的に生成して端末側に伝送することも提案されている。
そして、このように、侵入センサによる侵入検出時には監視用のテレビ信号を連続的に生成し、侵入センサにて人の侵入が検出されていない通常時には監視用のテレビ信号を断続的に生成するようにした場合、端末側では、そのテレビ信号の伝送状態(パターン)から人の侵入の有無を判別して、監視対象領域に人が侵入した際にその旨を使用者に報知することができ、しかも、使用者は、監視対象領域の画像をいつでも確認することができることから、使用者にとって使い勝手のよい監視システムを実現できることになる。
特開2006−94480号公報
しかしながら、上記提案の監視システムでは、侵入センサにて人の侵入が検出されていない通常時に、監視対象領域の状態を確認するために、使用者が、テレビ受像機の選局チャンネルを監視用の放送チャンネルに切り換えた際には、テレビ受像機に監視対象領域の画像がノイズ画像(所謂、砂嵐の画像)と交互に表示されることになる。
このため、その表示画像は、使用者にとって見難く、使用者は、その表示画像から監視対象領域の状態を確認するのが難しい、という問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、監視対象領域を撮像した画像をテレビ信号に変換してテレビ放送伝送システムの伝送線に送出することにより、端末側のテレビ受信装置で監視対象領域の状態を確認できるようにした監視システムにおいて、侵入センサ等により監視対象領域の異常が検出されたときだけでなく、異常が検出されていない通常時にも、テレビ受信装置を使って監視対象領域の状態を連続的に確認することができ、しかも、監視対象領域に異常が発生したときには、その旨を速やかに報知できるようにすることを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、
監視対象領域を撮像して映像信号を出力する撮像手段と、
監視対象領域の音を音声信号に変換するマイクロフォンと、
前記撮像手段からの映像信号と前記マイクロフォンからの音声信号とに基づき、所定放送チャンネルのテレビ信号を生成するテレビ信号生成手段と、
該テレビ信号生成手段にて生成されたテレビ信号を、テレビ放送伝送システムの伝送線に流れるテレビ放送信号と混合して、該テレビ放送伝送システムの端末側に伝送させるテレビ信号混合手段と、
を備えた監視装置であって、
前記監視対象領域への人の侵入を異常として検出する第1の異常検出手段と、
前記第1の異常検出手段自体の異常を検出する第2の異常検出手段と、
前記第1の異常検出手段又は前記第2の異常検出手段にて異常が検出されると、可聴周波数よりも周波数が高い超音波領域で一定周波数の音声信号である通知信号を、前記マイクロフォンからの音声信号と混合し、前記テレビ信号生成手段に入力する通知信号混合手段と、
を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の監視装置において、前記通知信号混合手段は、異常を検出した異常検出手段を特定可能な識別信号に基づき前記通知信号を変調する変調手段を備え、該変調手段にて変調された通知信号を、前記マイクロフォンからの音声信号と混合することを特徴とする。
次に、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の監視装置において、前記通知信号混合手段は、前記各異常検出手段毎に、周波数が異なる通知信号を生成することを特徴とする。
一方、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の監視装置と、該監視装置が設置されたテレビ放送伝送システムの伝送線の端末側に接続され、前記通知信号に基づき前記監視対象領域の異常を検知して、その旨を報知する報知装置と、を備えた監視システムであって、
前記伝送線を流れる伝送信号の中から、前記監視装置から送出された放送チャンネルのテレビ信号を選局し、該選局したテレビ信号の中から前記音声信号に含まれる通知信号を抽出する通知信号抽出手段と、
該通知信号抽出手段にて通知信号が抽出されると、前記監視対象領域の異常を報知する報知手段と、
を備えたことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の監視システムにおいて、
前記監視装置として、請求項2に記載の監視装置を備え、
前記報知装置は、前記通知信号抽出手段にて抽出された通知信号から識別信号を復調する復調手段を備えたことを特徴とする。
次に、請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載の監視システムにおいて、前記報知手段は、前記通知信号抽出手段にて通知信号が抽出されると、遠隔操作用のリモートコントロール装置を介して、前記伝送線に接続されたテレビ受信装置に対し、前記監視装置から送出された放送チャンネルのテレビ信号を選局して映像信号及び音声信号を復調させる選局指令を送信することを特徴とする。
請求項1に記載の監視装置においては、テレビ信号生成手段が、撮像手段からの映像信号とマイクロフォンからの音声信号とに基づき、所定放送チャンネルのテレビ信号を生成し、テレビ信号混合手段が、その生成されたテレビ信号を、テレビ放送伝送システムの伝送線に流れるテレビ放送信号と混合することにより、テレビ放送伝送システムの端末側に伝送させる。
また、本発明の監視装置には、異常検出手段として、監視対象領域への人の侵入を異常として検出する第1の異常検出手段と、第1の異常検出手段自体の異常を検出する第2の異常検出手段とが備えられている。
そして、第1の異常検出手段又は第2の異常検出手段にて異常が検出されると、通知信号混合手段が、可聴周波数よりも周波数が高い超音波領域で一定周波数の音声信号である通知信号を、マイクロフォンからの音声信号と混合して、テレビ信号生成手段に入力する。
従って、本発明の監視装置からテレビ放送伝送システムの伝送線には、監視対象領域を撮像した映像信号と監視対象領域の音声信号とにより生成されたテレビ信号が送出されることになり、使用者は、テレビ放送伝送システムの伝送線に接続された端末側のテレビ受像機を操作して、そのテレビ信号を選局させれば、監視対象領域の画像及び音声をリアルタイムで確認することができる。
また、第1の異常検出手段にて監視対象領域への人の侵入が検出されるか、或いは、第2の異常検出手段にて第1の異常検出手段の異常が検出された際には、テレビ信号を構成する音声信号に、超音波領域の音声信号である通知信号が重畳され、通知信号が重畳された監視対象領域の音声信号が端末側に伝送されることから、テレビ放送伝送システムの伝送線に、監視装置からのテレビ信号を選局して、そのテレビ信号に通知信号が含まれているか否かを判定可能な装置を設けるようにすれば、その装置の判定結果から、使用者に対し、監視対象領域の異常(詳しくは監視対象領域への人の侵入)若しくはその異常を検出する第1の異常検出手段自体の異常を通知することができる。
次に、請求項2に記載の監視装置においては、通知信号混合手段に、異常を検出した異常検出手段を特定可能な識別信号にて通知信号を変調する変調手段が設けられているため、監視対象領域若しくは第1の異常検出手段自体に異常が生じたときに、その異常内容を、テレビ放送伝送システムの端末側に通知することができる。
また次に、請求項3に記載の監視装置においては、通知信号混合手段が、各異常検出手段毎に周波数が異なる通知信号を生成する。このため、この請求項3に記載の監視装置においても、請求項2に記載の装置と同様、監視対象領域若しくは第1の異常検出手段自体に異常が生じたときに、その異常内容を、テレビ放送伝送システムの端末側に通知することができる。
一方、請求項4に記載の監視システムにおいては、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の監視装置が設置されたテレビ放送伝送システムの伝送線の端末側に、報知装置が設けられている。
そして、報知装置側では、通知信号抽出手段が、テレビ放送伝送システムの伝送線を流れる伝送信号の中から、監視装置から送出された放送チャンネルのテレビ信号を選局し、その選局したテレビ信号の中から前記音声信号に含まれる通知信号を抽出し、この通知信号抽出手段により通知信号が抽出されると、報知手段が、監視対象領域の異常を報知する。
従って、請求項4に記載の監視システムによれば、監視装置内の第1の異常検出手段にて検出された監視対象領域の異常(詳しくは監視対象領域への人の侵入)若しくは第1の異常検出手段自体の異常を、テレビ放送伝送システムの伝送線の端末側に設けられた報知装置を利用して、使用者に通知することができる。
このため、例えば、監視装置を住宅の玄関や勝手口に設置し、その伝送線の端末側に報知装置を接続するようにすれば、玄関や勝手口に訪問者がきたとき、或いは、その旨を検出する第1の異常検出手段自体に異常が生じたときに、使用者に対して、その旨を速やかに報知することができる。
また次に、請求項5に記載の監視システムによれば、報知装置に、通知信号抽出手段にて抽出された通知信号から識別信号を復調する復調手段が設けられている。
このため、請求項5に記載の監視システムによれば、報知装置において、監視装置からの通知信号に基づき、監視対象領域の異常(詳しくは監視対象領域への人の侵入)若しくは第1の異常検出装置自体の異常を特定することができるようになり、使用者に対し、その特定した異常内容を通知することができる。
一方、請求項6に記載の監視システムにおいて、報知手段は、通知信号抽出手段にて通知信号が抽出されると、遠隔操作用のリモートコントロール装置を介して、伝送線に接続されたテレビ受信装置に対し、監視装置から送出された放送チャンネルのテレビ信号を選局して映像信号及び音声信号を復調させる選局指令を送信する。
従って、請求項6に記載の監視システムによれば、監視装置側で監視対象領域の異常(監視対象領域への人の侵入)若しくは第1の異常検出手段自体の異常が検出されたときに、テレビ放送伝送システムの伝送線に接続されたテレビ受信装置を、監視対象領域監視用のモニタ装置として強制的に動作させることができるようになり、使用者は、そのテレビ受信装置を用いて、監視対象領域の状態を確認することができる。
以下に、本発明の前提となる参考例及び実施形態を図面と共に説明する。
[参考例]
まず、図1は本発明の前提となる参考例の監視システム全体の構成を表すブロック図である。
本参考例の監視システムは、建造物の玄関等、所定の監視対象領域を撮像した画像を、その建造物に構築されたテレビ放送伝送システムの端末側に配信するものである。
まず、本参考例のテレビ放送伝送システムは、各種放送チャンネルのテレビ放送信号を受信する受信アンテナ2と、この受信アンテナ2にて受信されたテレビ放送信号を所定レベルまで増幅する増幅装置4とを備え、この増幅装置4にて増幅された受信信号を、伝送線としての同軸ケーブル6や分配器8を介して、建造物内の各部屋に設けられたテレビ端子9まで伝送する、所謂共同受信システムである。
そして、本参考例の監視システムは、監視対象領域となる玄関等に設置された監視装置10と、テレビ放送伝送システムの端末側に設置された報知装置30とから構成されている。
このうち、監視装置10には、監視対象領域の画像を撮像するためのテレビカメラ14と、監視対象領域への人の侵入を検出する侵入センサ16と、が設けられている。
テレビカメラ14は、本発明の撮像手段に相当し、監視対象領域の画像を撮像して映像信号を出力するものであるが、このテレビカメラ14には、監視対象領域の音声を取り込むためのマイクロフォン(以下単にマイクという)12も内蔵されている。
また、監視装置10には、マイク12からの音声信号とテレビカメラ14からの映像信号とに基づき、受信アンテナ2にて受信されるテレビ放送信号とは異なる放送チャンネルのテレビ信号を生成する、テレビ信号生成手段としてのテレビ信号生成回路20と、可聴周波数よりも周波数が高い超音波領域で一定周波数(例えば51kHz)の音声信号(以下、通知信号という)を発生する発振器18と、発振器18からの通知信号をマイク12からの音声信号に混合してテレビ信号生成回路20に入力する、通知信号混合手段としての混合回路19と、発振器18から混合回路19への通知信号の入力経路を遮断又は接続するスイッチSWと、が設けられている。
一方、侵入センサ16は、光を投受光するフォトカプラや、超音波センサ等を利用して、監視対象領域での人の通過を検出することにより、監視対象領域への人の侵入を検出するものであり、本発明の異常検出手段に相当する。
そして、この侵入センサ16からの検出信号はスイッチSWに入力され、スイッチSWは、侵入センサ16にて監視対象領域への人の侵入が検出されたときにオン状態となり、侵入センサ16にて監視対象領域への人の侵入が検出されていなければオフ状態となる。
この結果、侵入センサ16にて監視対象領域への人の侵入が検出されているときには、テレビ信号生成回路20にて生成されるテレビ信号に、音声信号の1つとして一定周波数の通知信号が混入され、侵入センサ16にて監視対象領域への人の侵入が検出されていない通常時には、テレビ信号生成回路20にて生成されるテレビ信号に通知信号が混入されることはない。
そして、このようにテレビ信号生成回路20にて生成されたテレビ信号は、テレビ信号混合手段としての混合器22にて、受信アンテナ2からの受信信号(テレビ放送信号)と混合され、同軸ケーブル6や分配器8を介して、端末側のテレビ端子9まで伝送される。
次に、報知装置30は、テレビ受像機60やテレビ放送の録画装置(図示せず)等、テレビ放送受信用の他の受信端末と同様に、テレビ放送伝送システムの端末側のテレビ端子9に接続されている。
この報知装置30には、テレビ信号生成回路20にて生成された所定放送チャンネルのテレビ信号を選局して映像信号及び音声信号を復調する選局・復調回路32と、この選局・復調回路32にて復調された音声信号に通知信号が含まれているか否かを判定する検出回路34と、この検出回路34にて音声信号に通知信号が含まれていると判定されると、警報音発生装置36及び警報ランプ38を動作させることにより、監視対象領域への人の侵入を音及び光にて報知する制御回路40とが設けられている。
また、制御回路40は、CPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータ(マイコン)にて構成されており、この制御回路40には、報知装置30の動作を設定するための操作部42、その動作設定状態を表示するための表示部44、テレビ受像機60等の他の受信端末を遠隔操作用のリモートコントロール装置(以下、リモコン装置という)50等が接続されている。
そして、制御回路40は、操作部42を介して、検出回路34にて通知信号が検出されたときにテレビ受像機60等の他の受信端末に監視対象領域の画像及び音声を出力させる動作モードが設定されているときには、リモコン装置50から、対象となる受信端末(図ではテレビ受像機60)に、予め設定された選局指令を送信することで、受信端末に、テレビ信号生成回路20にて生成されたテレビ信号を選局・復調させる。
また、選局・復調回路32で復調された映像信号及び音声信号は、所定の信号線を介して、他の受信端末(図ではテレビ受像機60)の映像入力端子及び音声入力端子に出力できるようにされている。そして、制御回路40は、操作部42からの動作モードの設定により、映像入力端子及び音声入力端子に入力された映像信号及び音声信号に基づく画像及び音声を出力させる選局指令を他の受信端末に送信することもできる。
なお、本参考例の報知装置30においては、選局・復調回路32と検出回路34とが本発明の通知信号抽出手段に相当し、制御回路40、警報音発生装置36、警報ランプ38及びリモコン装置50が、本発明の報知手段に相当する。
以上説明したように、参考例の監視システムにおいて、監視装置10は、侵入センサ16にて監視対象領域への人の侵入(つまり異常)が検出されると、発振器18からの通知信号をマイク12からの音声信号に混合してテレビ信号生成回路20に入力することで、テレビ信号生成回路20に、音声信号として通知信号を含むテレビ信号を生成させる。
このため、テレビ放送伝送システムの端末側では、侵入センサ16による検出結果にかかわらず、テレビ受像機60等を利用して、監視対象領域の状態をリアルタイムで連続的に確認することができる。
また、通知信号は、可聴周波数よりも周波数が高い超音波であるため、テレビ信号の音声信号に通知信号が混入されていても、テレビ受像機60等から監視対象領域の音声を出力させた際に通知信号が聞こえることはなく、使用者は、監視対象領域の状態を良好に確認することができる。
なお、上記参考例において、通知信号は、51kHzの超音波信号であるものとして説明したが、これは、通知信号を、ステレオ放送や音声多重放送で使用される音声多重信号の副搬送波や制御チャンネル信号とは異なる周波数に設定するためであり、本発明の通知信号の周波数としては、可聴周波数以上(一般に20kHz以上)で音声復調に影響しない周波数(例えば47kHz〜54kHzの範囲内)であればよい。
一方、参考例の報知装置30においては、同軸ケーブル6を介して受信アンテナ2側から伝送されてきた伝送信号の中から、監視装置10にて生成されたテレビ信号を選局・復調し、復調した音声信号に通知信号が含まれていれば、警報音発生装置36及び警報ランプ38、若しくはテレビ受像機60等の他の受信端末を動作させて、その旨(つまり監視対象領域に人が侵入したこと)を報知する。
このため、参考例の監視システムによれば、使用者は、テレビ受像機60を介して、監視対象領域の状態を監視することなく、この報知装置30の動作によって、監視対象領域への人の侵入を検知することができる。
また、参考例の報知装置30は、制御回路40の動作モードの設定により、監視対象領域への人の侵入が検出された際に、テレビ受像機60から監視対象領域の画像と音声を出力させることができるため、使用者は、監視対象領域への人の侵入が検出された際に、監視対象領域の状態を速やかに確認することができ、監視システムの使い勝手を向上できる。
[実施形態]
以上、本発明の前提となる参考例について説明したが、本発明の実施形態では、例えば、図2(a)に示すように、監視装置10に、侵入センサ16に加えて、侵入センサ16自体の異常(断線等)を検出するセンサ異常検出回路17が設けられる。
そして、本実施形態では、これら各異常検出手段(侵入センサ16、センサ異常検出回路17)が異常(人の侵入、センサ異常)を検出したときに出力する検出信号を、互いに周期が異なるパルス信号(つまり異常検出手段を特定可能な識別信号)に設定して、その検出信号(パルス信号)を変調回路15に入力することで、変調回路15により、発振器18からの通知信号を検出信号(パルス信号)にて振幅変調させる。
この場合、図2(b)に示すように、報知装置30に、選局・復調回路32にて抽出された一定周波数の通知信号から検出信号を復調する検出信号復調回路35を設け、この検出信号復調回路35にて復調された検出信号(パルス信号)を制御回路40に入力するようにすれば、制御回路40側で、監視対象領域で生じた異常内容を特定して、使用者に通知することができるようになる。
なお、図2(a)に示す変調回路15は、本発明の変調手段に相当し、図2(b)に示す検出信号復調回路35は、本発明の復調手段に相当する。
またこのように、監視装置10に複数の異常検出手段(侵入センサ16、センサ異常検出回路17等)を設け、報知装置30側で、異常を検出した異常検出手段を識別できるようにするには、例えば、監視装置10及び報知装置30を、図3に示すように構成してもよい。
つまり、図3(a)に示すように、監視装置10には、各異常検出手段(侵入センサ16、センサ異常検出回路17)に対応して、それぞれ異なる周波数fa、fbの通知信号を発生する発振器18a、18bを設け、異常検出手段(侵入センサ16、センサ異常検出回路17)の一方から検出信号が出力されると、それに対応したスイッチSWa又はSWbがオンして、発振器18a又は18bからの通知信号が混合回路19a又は19bを介して、音声信号に混合されるようにする。
また、図3(b)に示すように、報知装置30側では、選局・復調回路32から復調後の音声信号に含まれる周波数fa、fbの通知信号がそれぞれ出力されるように構成し、その通知信号の有無を、第1検出回路34a、第2検出回路34bにてそれぞれ検出して、その検出結果を制御回路40に入力するようにする。
そして、監視装置10及び報知装置30を図3に示すように構成しても、報知装置30の制御回路40にて、監視対象領域で生じた異常内容を特定して、使用者に通知することができるようになる。
本発明の前提となる参考例の監視システムの全体構成を表すブロック図である。 実施形態の監視装置及び報知装置を表すブロック図である。 監視装置及び報知装置の変形例を表すブロック図である。
符号の説明
2…受信アンテナ、4…増幅装置、6…同軸ケーブル、8…分配器、9…テレビ端子、10…監視装置、12…マイク、14…テレビカメラ、15…変調回路、16…侵入センサ、17…センサ異常検出回路、18,18a,18b…発振器、19…混合回路、SW,SWa,SWb…スイッチ、20…テレビ信号生成回路、22…混合器、30…報知装置、32…選局・復調回路、34…検出回路、34a…第1検出回路、34b…第2検出回路、35…検出信号復調回路、36…警報音発生装置、38…警報ランプ、40…制御回路、42…操作部、44…表示部、50…リモコン装置、60…テレビ受像機。

Claims (6)

  1. 監視対象領域を撮像して映像信号を出力する撮像手段と、
    監視対象領域の音を音声信号に変換するマイクロフォンと、
    前記撮像手段からの映像信号と前記マイクロフォンからの音声信号とに基づき、所定放送チャンネルのテレビ信号を生成するテレビ信号生成手段と、
    該テレビ信号生成手段にて生成されたテレビ信号を、テレビ放送伝送システムの伝送線に流れるテレビ放送信号と混合して、該テレビ放送伝送システムの端末側に伝送させるテレビ信号混合手段と、
    を備えた監視装置であって、
    前記監視対象領域への人の侵入を異常として検出する第1の異常検出手段と、
    前記第1の異常検出手段自体の異常を検出する第2の異常検出手段と、
    前記第1の異常検出手段又は前記第2の異常検出手段にて異常が検出されると、可聴周波数よりも周波数が高い超音波領域で一定周波数の音声信号である通知信号を、前記マイクロフォンからの音声信号と混合し、前記テレビ信号生成手段に入力する通知信号混合手段と、
    を備えたことを特徴とする監視装置。
  2. 前記通知信号混合手段は、異常を検出した異常検出手段を特定可能な識別信号に基づき前記通知信号を変調する変調手段を備え、該変調手段にて変調された通知信号を、前記マイクロフォンからの音声信号と混合することを特徴とする請求項1に記載の監視装置。
  3. 前記通知信号混合手段は、前記各異常検出手段毎に、周波数が異なる通知信号を生成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の監視装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の監視装置と、
    該監視装置が設置されたテレビ放送伝送システムの伝送線の端末側に接続され、前記通知信号に基づき前記監視対象領域の異常を検知して、その旨を報知する報知装置と、
    を備えた監視システムであって、
    前記報知装置は、
    前記伝送線を流れる伝送信号の中から、前記監視装置から送出された放送チャンネルのテレビ信号を選局し、該選局したテレビ信号の中から前記音声信号に含まれる通知信号を抽出する通知信号抽出手段と、
    該通知信号抽出手段にて通知信号が抽出されると、前記監視対象領域の異常を報知する報知手段と、
    を備えたことを特徴とする監視システム。
  5. 前記監視装置として、請求項2に記載の監視装置を備え、
    前記報知装置は、前記通知信号抽出手段にて抽出された通知信号から識別信号を復調する復調手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載の監視システム。
  6. 前記報知装置において、前記報知手段は、前記通知信号抽出手段にて通知信号が抽出されると、遠隔操作用のリモートコントロール装置を介して、前記伝送線に接続されたテレビ受信装置に対し、前記監視装置から送出された放送チャンネルのテレビ信号を選局して映像信号及び音声信号を復調させる選局指令を送信することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の監視システム。
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