JP5021084B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は遊技機に関し、詳しくは当該遊技機の状態を示す信号を遊技機の外部に出力するための外部情報出力手段を備える遊技機に関する。
この種の遊技機の代表例であるパチンコ機では、遊技領域内に発射された遊技球が転動流下して、遊技盤に配設された始動入賞装置(特別始動入賞装置)に設けられた始動入賞口(以下、「始動口」という。)に入球したことを契機として、複数種類の図柄(特別図柄)を変動させた後に停止表示させる図柄変動ゲームが図柄表示装置(特別図柄表示装置)において行われる。一方、遊技機の内部では、乱数の取得などによって大当り状態の当選または落選を決定する抽選(大当り抽選)が行われる。抽選結果が当選の場合には、遊技機が大当り状態に移行する、すなわち遊技者に大当り状態が付与される。このとき図柄表示装置では大当りを示す図柄が表示され、あわせて液晶表示装置などを用いた演出表示装置において例えば「777」などの図柄が表示されることなどにより、遊技者は大当り状態が付与されたことを知覚することができるようになっている。
大当り状態における遊技(大当り遊技)では、遊技領域内に設けられた大入賞口が備える大入賞口扉が開動作して大入賞口に多くの遊技球が入賞するチャンスが与えられ、遊技者には入賞した遊技球の数に応じて多数の賞球を短時間で獲得する機会が与えられる。
大当り遊技は、通常、大入賞口が開放してから所定条件の成立によって閉鎖するまでを1回とするラウンド遊技を複数回繰り返して行われる。所定条件としては、大入賞口が開放してから所定の時間(例えば30秒)が経過した場合や、1回のラウンド遊技中に大入賞口に入球した遊技球の個数が所定個数(例えば9個)に達した場合が一般的である。
またかかるラウンド遊技の繰り返し回数は、一般に所定の最大回数が定められている(例えば15ラウンドまたは16ラウンド)。
また大当り遊技には複数の態様が用意され、例えば、当該大当り遊技の終了後に、次回の大当りの当選確率が低確率(通常確率)から高確率に変動する確率変動状態(以下、「確変状態」という場合がある。)が付与される確変大当りと、大当り遊技の終了後に入球率向上状態(変動時間短縮状態ともいう。以下、「時短状態」という場合がある。)が付与される時短大当りと、大当り遊技の終了後に上記確変状態も時短状態も与えられない通常大当りと、をすべて備える遊技機が一般的である。また時短状態は、確変状態とともに付与される場合と、確変状態を伴わずに与えられる場合とがある。
時短状態を備える遊技機の場合、大当り抽選の契機となる始動口を開閉可能に覆う開閉羽根などの普通電動役物を備えることが一般的である。かかる普通電動役物は、普通図柄変動ゲームの当選によって開放され、所定時間に亘って遊技球が始動口に入球し易い状態(第一状態:開状態)となる。上記所定時間の経過後は、再び普通電動役物は閉止され、遊技球が始動口に入球しにくい状態(第二状態:閉状態)に戻る。
また大当り遊技中は、大入賞口への遊技球の入賞率を所望に維持する必要があることから、遊技球を始動口に入球しやすくする(すなわちその分だけ大入賞口に遊技球を入球しにくくする)必要はなく、遊技機は、始動口への単位時間あたりの遊技球の入球率が低い、非入球率向上状態(通常状態)をとることが一般的である。
ここで、遊技機が時短状態になると、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されたり、普通図柄変動ゲームの当選確率が上昇したりして、普通電動役物が開放される機会が増加するとともに、その開放時間や開閉回数も通常状態と比較して増大することから、単位時間あたりの始動口への入球率が向上する。また遊技球が始動口に入球した場合、所定個数の賞球が遊技者に与えられることが一般的である。したがって時短状態中には、遊技球が始動口に入球しやすくなるとともに賞球が与えられることによって、消費される遊技球数あたりの賞球数を示すベースが通常時よりも向上する。
ここで、近年の遊技機においては、大入賞口の合計開放時間が比較的長く、一回の大当り遊技にて獲得される賞球数の期待値が多い大当り(第一大当り)と、大入賞口の合計開放時間が比較的短く、賞球数の期待値が少ない大当り(第二大当り)とが用意され、遊技者は第一大当りの当選によって多くの賞球を、そして第二大当りの当選によって確変状態や時短状態の付与を期待するといった多様なゲーム性を提供することが広く行われている。
また近年の遊技機には、大入賞口の開放態様が第二大当りと同等となる小当り状態が用意されている場合もある。これにより、第二大当りの当選と小当り状態の当選とを遊技者にあからさまに識別されることなく確変状態や時短状態を付与して、言い換えると遊技者が気づかないうちに確変状態や時短状態を発生させることによりその興趣を喚起することができる(例えば下記特許文献1を参照)。
ところで、一般的な遊技機においては、大当り遊技の当選や、遊技機が時短状態にあること、所定個数の賞球が払い出されたこと、および遊技球が始動口に入球したことなどの各種情報を、遊技機の外部に情報信号として所定時間(例えば数ミリ秒)ごとに出力するための外部情報出力手段を備えている(例えば下記特許文献2を参照)。ここでいう遊技機の外部とは、遊技機が設置される遊技店において遊技機ごとのベースを管理する管理装置(ホールコンピュータ)や、遊技機が設置される島設備の上方に設けられて大当り遊技中や時短状態中などに発光演出され、また当り回数や、前回の大当り遊技の終了からの図柄変動ゲームの実行回数を表示する表示装置(ラッキーランプ)などが挙げられる。
外部出力手段を備えた遊技機としては、例えば下記特許文献3のように、大当り開始から大当り終了まで、遊技機が大当り遊技中であることを示す大当り信号を外部に出力するものがある。この大当り信号によって大当り遊技中には島設備のラッキーランプを点灯または点滅させることで、遊技者に対して大当り遊技中であることを認識させていた。
特開2007−125320号公報 特開2000−140369号公報 特開2006−174920号公報
上記従来の遊技機においては、遊技機が小当り状態中であることを示す情報信号(小当り信号)については管理装置やラッキーランプに出力していなかった。小当りの当選によっては時短状態や確変状態が遊技機に付与されることがないため当該当選を管理装置で管理したりラッキーランプの点灯/点滅によって遊技者に告知したりする必要に乏しいと考えられていたためである。
しかしながら小当りの当選時に情報信号を外部出力せず、大当りの当選時にのみ大当り状態の開始から終了まで情報信号(大当り信号)を外部出力してしまうと、遊技者の興趣を著しく減殺してしまう虞がある。
すなわち、上記のように第二大当りは遊技者に不意の確変状態や時短状態を付与することを主たる目的として用意されているため、かかる第二大当りの当選と、大入賞口の開放態様(開放回数および開放時間)が第二大当りと同様に構成された小当りの当選とが遊技者には容易に判別できないことが好ましいところ、第二大当りが当選した場合には情報信号を外部出力してラッキーランプを点灯/点滅させ、小当りが当選した場合には情報信号を外部出力せずにラッキーランプを点灯/点滅させないという従来の手法をとった場合、第二大当りと小当りとで大入賞口の開放態様を共通化したことの意義が没却され、ラッキーランプの点灯/点滅が発生するか否かによって、当該当りが、確変状態や時短状態の付与が期待される第二大当りであるか、またはその期待の乏しい小当りであるかが容易に判別可能となってしまい、遊技者の興趣が著しく減殺されるのである。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、すなわち大入賞口の開放時間が比較的長く賞球の期待値の多い第一大当り状態と、大入賞口の開放時間が比較的短く賞球の期待値の少ない第二大当り状態とを備える遊技機であって、管理装置やラッキーランプなどの外部機器に対して遊技機が大当り状態であることを示す情報信号を出力可能であり、遊技者の興趣を損なうことのない遊技機を提供することを目的とする。本発明の他の目的は以下の説明より明らかとなろう。
本発明の遊技機は、第一大当り状態、第二大当り状態および小当り状態のいずれの遊技中においても生成される当り信号を遊技機外部に出力可能とすることにより、ラッキーランプの点灯または点滅の有無のみによっては遊技者が第二大当りの当選と小当りの当選とを容易に判別することができなくなり、もって小当り当選時にも遊技者の興趣を損なうことがなくなるという技術思想に基づいてなされたものである。
すなわち本発明は、
(1)遊技領域内に発射された遊技球が入球可能な始動口と、前記始動口への遊技球の入球を契機として、遊技者に大当り状態を付与するか否かを決定する大当り抽選を行う大当り抽選手段と、前記入球を契機として、遊技者に小当り状態を付与するか否かを決定する小当り抽選を行う小当り抽選手段と、複数種類の図柄を表示可能であって、前記大当り抽選に当選した場合と、前記小当り抽選に当選した場合と、前記大当り抽選および小当り抽選にともに落選した場合とで、異なる図柄を表示する図柄表示装置と、前記遊技領域内に設けられ、前記大当り状態が付与された場合に開放されて遊技球が入賞可能となる大入賞口と、を備え、前記大入賞口が複数ラウンドに亘って開放および閉鎖される前記大当り状態は、前記大入賞口の合計開放時間が比較的長い第一大当り状態、または前記合計開放時間が比較的短い第二大当り状態が、前記図柄表示装置で表示される図柄に基づいて遊技者に選択的に付与され、前記大当り抽選に落選した場合であって、前記小当り抽選に当選した場合には、前記第二大当り状態と同等の開放回数および開放時間にて前記大入賞口が開放および閉鎖される小当り状態が遊技者に付与される遊技機であって、前記第二大当り状態は、前記大入賞口の開放時間が比較的短い短時間開放パターンのみが複数(RS)ラウンドに亘り繰り返して行われる状態であり、前記第一大当り状態は、前記第二大当り状態と同等の開放時間および開放回数にて前記大入賞口が開放された後に、前記大入賞口の開放時間が比較的長い長時間開放パターンが繰り返して行われる状態であり、前記遊技機の状態が前記いずれかの大当り状態であるか否かを判定する大当り状態判定手段と、前記遊技機の状態が小当り状態であるか否かを判定する小当り状態判定手段と、前記大当り抽選に当選した場合に、前記図柄表示装置で表示される図柄に応じて、前記付与されることとなる大当り状態の終了後にその後の大当り抽選の当選確率が向上する確率変動状態が付与されるか否かを決定する確率変動状態付与決定手段と、遊技機の状態が確率変動状態であるか、または非確率変動状態であるかを判定する確率変動状態判定手段と、遊技機の状態が、前記始動口への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上する入球率向上状態であるか、または前記始動口に遊技球がより入球しにくい非入球率向上状態であるかを判定する入球率向上状態判定手段と、前記図柄表示装置で表示される図柄と、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果と、に基づいて、前記大当り抽選に当選した場合に、前記付与されることとなる大当り状態の終了後に前記入球率向上状態が付与されるか否かを決定する入球率向上状態付与決定手段と、前記入球率向上状態判定手段の判定結果に基づいて、遊技機の状態が前記入球率向上状態であることを示す時短中信号を生成する時短中信号生成手段と、前記大当り状態判定手段および小当り状態判定手段の判定結果に基づいて、前記遊技機の状態が大当り状態または小当り状態のいずれかであることを示す当り信号を生成し、少なくとも前記第一大当り状態における長時間開放パターンの間は、遊技機が大当り状態にあることを示す大当り信号を生成する当り信号生成手段と、前記生成された大当り信号および当り信号、並びに前記生成された時短中信号と前記大当り信号との論理和を前記遊技機の外部に出力するための外部情報出力手段と、を備え、前記当り信号生成手段は、大当り抽選に当選して第二大当り状態が付与されることとなる場合には、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果に基づいて、当該第二大当り状態中に前記大当り信号を生成するか否かを決定し、第二大当り状態が当選した場合に当該第二大当り状態中に前記大当り信号が生成されないことが当該当り信号生成手段によって決定されるところの、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果となる遊技機の状態にて行われた前記大当り抽選に当選して第一大当り状態が付与された場合については、当該第一大当り状態における前記短時間開放パターンの間は前記大当り信号を生成せず、前記長時間開放パターンの間は前記大当り信号を生成し、第二大当り状態が当選した場合に当該第二大当り状態中に前記大当り信号が生成されることが前記当り信号生成手段によって決定されるところの、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果となる遊技機の状態にて行われた前記大当り抽選に当選して第一大当り状態が付与された場合については、当該第一大当り状態の開始から終了まで前記大当り信号を出力することを特徴とする遊技機;
(2)前記確率変動状態判定手段による判定結果が非確率変動状態であり、かつ、前記入球率向上状態判定手段による判定結果が非入球率向上状態であるときに行われた前記大当り抽選において第二大当り状態が当選した場合には、当該第二大当り状態の終了後に確率変動状態および非入球率向上状態が付与されるとともに、当該第二大当り状態中には、前記当り信号生成手段が前記大当り信号を生成しないことを特徴とする上記(1)記載の遊技機;
を要旨とする。
また本発明においては、さらに具体的な態様として、
(3)前記入球率向上状態判定手段による判定結果が非入球率向上状態であるときに行われた前記大当り抽選において第二大当り状態が当選した場合であって、当該第二大当り状態の終了後に入球率向上状態が付与されないことが前記入球率向上状態付与決定手段によって決定されている場合における当該第二大当り状態中には、前記当り信号生成手段が前記大当り信号を生成しない上記(1)または(2)に記載の遊技機;
(4)前記外部情報出力手段が、前記当り信号を出力する一の出力端子と、前記大当り信号を出力する他の出力端子とを備える上記(1)から(3)のいずれかに記載の遊技機;
によっても上記本発明の目的を達成することができる。
本発明の遊技機によれば、当該遊技機が大当り状態中または小当り状態中であることを示す当り信号を外部機器に出力することができる。かかる当り信号をラッキーランプに対して出力した場合には、確変状態や時短状態の付与が期待される第二大当り状態の当選と、その期待の乏しい小当り状態の当選とを遊技者に容易に判別されることがない。したがって仮に小当り状態が当選した場合であっても、第二大当り状態の当選を期待する遊技者の興趣を持続させることができる。
パチンコ機10の機表側の模式図である。 パチンコ機10の遊技盤103の正面図である。 パチンコ機10の機裏側の模式図である。 外部情報出力基板50に関する図3の拡大図である。 パチンコ機10の電気的接続を示すブロック図である。 パチンコ機10の制御構成を示すブロック図である。 パチンコ機10における特別図柄入力処理を示すフローチャートである。 パチンコ機10における特別図柄開始処理を示すフローチャートである。 パチンコ機10における特別図柄開始処理を示すフローチャートである。 扉開放信号が出力される様子を示すタイミングチャートである。 賞球信号が出力される様子を示すタイミングチャートである。 始動口信号が出力される様子を示すタイミングチャートである。 図柄確定回数信号が出力される様子を示すタイミングチャートである。 (a)〜(e)は、第三大当り状態が当選した場合のパチンコ機10のタイミングチャートである。 (a)〜(f)は、第三大当り状態が当選した場合のパチンコ機10のタイミングチャートである。 (a)〜(h)は、第二大当り状態および第三大当り状態が当選した場合のパチンコ機10のタイミングチャートである。 (a)〜(h)は、第一実施形態のパチンコ機10において第一大当り状態および第三大当り状態が当選した場合のパチンコ機10のタイミングチャートである。 (a)〜(h)は、第二実施形態のパチンコ機10において第一大当り状態および第三大当り状態が当選した場合のパチンコ機10のタイミングチャートである。
本発明の遊技機としてパチンコ遊技機(以下、パチンコ機という。)を例にとり、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて具体的に説明する。ただし本発明の遊技機としてはパチンコ機のほか、アレンジボール機等であってもよい。
以下、パチンコ機の全体的な機器構成および制御構成について概説し、本発明においてさらに特徴的な特別図柄当りと情報信号の出力について説明する。
<パチンコ機の機器構成について>
図1はパチンコ機10の機表側の模式図、図2は多数の釘によって遊技球の流れに変化を与えつつこれを転動させる経路が形成された遊技盤103の正面図である。また図3はパチンコ機10の機裏側の模式図、図4は外部情報出力基板50に関する図3の拡大図である。図5は、パチンコ機10を構成する各機器の電気的接続を示すブロック図である。
なお、以下の説明において機表側とは遊技者がパチンコ機10に対面する側、機裏側とはその裏面側をいう。
縦長矩形状の機体の外郭をなす外枠101の開口前面側には、各種構成部材を装着する中枠102が開閉自在に組み付けられている。中枠102の前面側には、機内を透視可能に保護する保護ガラス等が装着された前枠104と、上球皿105がそれぞれ横開きに開閉可能に組み付けられている。前枠104を通じて視認される遊技盤103は中枠102に装着される。遊技中には原則として外枠101、中枠102および前枠104は施錠装置110によって互いに閉止されており、例えば不正に遊技球を得ようとする遊技者によって前枠104が開放された場合などには、後述のように扉開放検知スイッチ154から扉開放信号が外部情報出力基板50に出力され、該信号がホールコンピュータ70へと送られることとなる。
前枠104の前面側や遊技盤103の遊技領域113には、LEDの点灯または点滅などにより発光演出を行う装飾ランプ(枠用ランプ115,盤用ランプ116)が設けられている。外枠101の下部などには、各種音声を出力して音声演出を行うスピーカ117が収納されている。中枠102の下部には、上球皿105から溢れた遊技球の受け皿である下球皿108と、遊技領域113に遊技球を発射する弾球装置119が装着されている。
パチンコ機10の機内に配設された遊技盤103には、その盤面に略円形状に湾曲形成したレール141が配設されて、該レール141の内部に遊技領域113が画成されている。そして弾球装置119を操作することにより、上球皿105に貯留されている遊技球がレール141に沿って遊技領域113に打ち出され、該遊技領域113内を転動流下する。
遊技盤103の遊技領域113の略中央には、液晶ディスプレイ型のゲーム表示手段としての演出表示装置140を備えた装飾部材としてのセンター役物120が設けられ、各種の装飾部品により遊技盤103を装飾するとともに、変動画像または画像表示に基づく各種の表示演出、特に複数種類の演出図柄を変動させて表示する演出図柄変動演出や発光演出、および変動する図柄を組み合わせる図柄組合せゲームが行われる。
センター役物120の内側下部にはステージ128が形成され、その上で左右に揺動した遊技球は、ステージに設けられた複数の球出口から再び遊技領域113へと誘導される。この複数の球出口のうち少なくとも一つの球出口へと誘導された遊技球は、ステージ下方に開口形成された特別図柄始動入賞装置(始動口)20へ入賞しやすくなっている。
図2に示すように、本実施形態のパチンコ機10では、始動口は上下に二つ設けられている。上側の始動口(上始動口)20aには、ステージ128の球出口から落下した遊技球と、ステージ128を経由せずに遊技領域113を転動流下してきた遊技球が常に入賞可能となっている。また、下側の始動口(下始動口)20bは普通電動役物ソレノイド221によって開閉羽根22が開放されることによって入賞可能となる。
上始動口20aおよび下始動口20bの内部裏面側には、入賞した遊技球を電磁的に検知する特別図柄始動入賞検知手段としての始動口スイッチ21(上始動口スイッチ21aおよび下始動口スイッチ21b)が設けられている(図6を参照)。上始動口スイッチ21aまたは下始動口スイッチ21bにて検出された遊技球は、遊技盤103の奥方で合流し、図示しない機外排出経路を介してパチンコ機10の機外へと排出される。また始動口スイッチ21が遊技球を検知したことを契機として、演出表示装置140では図柄組合せゲームが行われ、例えば「777」などの所定の組み合わせが揃った場合にはパチンコ機10は大当り状態となり、すなわち遊技者に有利な大当り遊技状態が付与される。演出表示装置140で実行される演出表示は、後述するように演出表示制御基板18(図6を参照)によって制御される。
遊技盤103には、遊技者が視認できる位置に、複数種類の図柄(特別図柄)をそれぞれ変動表示および停止表示可能な図柄表示装置として、二つの特別図柄表示装置130(第一特別図柄表示装置130aおよび第二特別図柄表示装置130b)が設けられている。具体的な第一特別図柄表示装置130a,第二特別図柄表示装置130bとしては、いわゆる7セグメントディスプレイ(7セグ)などの発光装置を用いることができる。
上始動口スイッチ21aが遊技球の入賞を検知すると、演出表示装置140による図柄組合せゲームの開始と同時に、第一特別図柄表示装置130aにおける特別図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム)が開始され、所定時間の演出動作の後、演出図柄の確定停止と同時に、特別図柄も所定の表示パターンにて停止表示される。一方、下始動口スイッチ21bが遊技球の入賞を検知すると、演出表示装置140による図柄組合せゲームの開始と同時に、第二特別図柄表示装置130bにおける特別図柄変動ゲーム(第2の変動ゲーム)が開始され、所定時間の演出動作の後、演出図柄の確定停止と同時に、特別図柄も所定の表示パターンにて停止表示される。
このとき、特別図柄変動ゲーム中に上始動口20aと下始動口20bとに遊技球が入賞した場合は、第二特別図柄表示装置130bによる図柄組合せゲームが、第一特別図柄表示装置130aによる図柄組合せゲームに優先して行われる(優先変動)。かかる優先変動に関する具体的な処理方法については後述する。
また、特別図柄表示装置130における特別図柄の変動表示および停止表示は、後述するようにメインCPU26a,メインROM26bおよびメインRAM26cを備える主制御基板16によって制御される。そして特別図柄の停止表示パターンが、予め設定された大当りパターンと一致すると、遊技者には大当り状態が付与される。
遊技盤103には、役物連続作動装置の作動により連続的な開閉動作が可能な特別電動役物の例として、大入賞口ソレノイド231に開閉駆動される大入賞口扉23を備えた大入賞口24が配設されている。大入賞口24の内部には、大入賞口24への遊技球の入賞を検知するカウントスイッチ25が設けられている。
大当り遊技状態が付与されると、大入賞口扉23は大入賞口ソレノイド231を連続駆動させて大入賞口24を所定時間、所定ラウンド数にわたって開放し遊技球がこれに入賞可能となるため、遊技者は多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
このほか本発明の遊技機においては、ラウンド数は1回のみであるものの大入賞口ソレノイド231によって大入賞口扉23を複数回にわたり単発的に開閉駆動し、遊技球を大入賞口24に入賞可能とする小当り遊技状態を備えている。
本発明および具体的実施形態にかかるパチンコ機10における大当り状態は、大入賞口24が所定時間開放される開放パターンが複数ラウンドに亘って繰り返して行われる。
本発明の第一実施形態のパチンコ機10においては、一つのラウンド内で大入賞口24は一回のみ開放され、これが複数ラウンドに亘って繰り返される。
また本発明の第二実施形態のパチンコ機10においては、一つのラウンド内で大入賞口24が一回のみ開放される開放パターンと、一つのラウンド内で複数回にわたって大入賞口24が開放および閉鎖される開放パターンとを備え、かかるいずれかのラウンド遊技があわせて複数ラウンドに亘って繰り返される。
また本発明の遊技機の場合、大当り状態は複数種類が用意されており、特別図柄表示装置130(第一特別図柄表示装置130a,第二特別図柄表示装置130b)で停止表示される図柄(特別図柄)に基づいて、複数種類のうちのいずれかの大当り状態が選択的に付与される。
具体的な大当り状態については後記に詳述するが、本発明の遊技機に関しては、大入賞口24の合計開放時間が比較的長い第一大当り状態と、大入賞口24の合計開放時間が比較的短い第二大当り状態とが存在する。
具体的には、第一実施形態のパチンコ機10の場合、第一大当り状態においてはラウンドあたりの大入賞口24の開放時間が比較的短い短時間開放パターンを複数(RS1)ラウンドと、開放時間が比較的長い長時間開放パターンを複数(RL)ラウンドとがこの順に組み合わせて行われる。すなわち第一実施形態における第一大当り状態はRS1+RLラウンドにて行われる。
一方、第二大当り状態においては、大入賞口24の開放時間が比較的短い短時間開放パターンのみが複数(RS)ラウンドに亘って行われる。
また第二実施形態のパチンコ機10の場合、第一大当り状態の第1ラウンドにおいては、短時間開放パターンが複数(RS1)回繰り返された後に続けて長時間開放パターンが一回おこなわれ、第2ラウンドから最終(RL)ラウンドまでは長時間開放パターンのみが各一回行われる。すなわち第二実施形態における第一大当り状態は、RS1回の短時間開放パターンとRL回の長時間開放パターンとが繰り返されることから大入賞口24の開放態様は第一実施形態の第一大当り状態と共通であるが、合計ラウンド数がRLラウンドに抑えられている点で相違する。
一方、第二実施形態の第二大当り状態については短時間開放パターンのみが複数(RS)ラウンドに亘って行われ、第一実施形態の場合と共通としている。
なお本発明においては、第一大当り状態で行われる短時間開放パターンの繰り返し回数(RS1)と、第二大当り状態で行われる短時間開放パターンの繰り返し回数(RS)とを互いに等しく(RS1=RS)してもよく、またはRS1>RSとしてもよい。
このように第二大当り状態と同等の開放態様(開放回数および各回の開放時間)にて、第一大当り状態の冒頭において大入賞口24を開放および閉鎖させることにより、遊技者はRSラウンドまでの短時間開放パターンの最中は、発生した大当り状態が第一大当り状態であるか第二大当り状態であるかを、大入賞口24の開放態様のみによっては判別することができない。したがって仮に第二大当り状態が当選した場合についても、遊技者はRSラウンドまでの短時間開放パターンの間は、賞球数の期待値の多い第一大当り状態が当選したのではないかとの期待を維持することができる。
したがって第二大当り状態中と、第一大当り状態の冒頭のRSラウンドまでについては、演出表示装置140による演出態様を共通とするか、または演出表示装置140にて実行される演出パターンの少なくとも一つを共通とするとよい。これにより、遊技者は演出表示装置140の演出態様を通じても、当該大当りが第一大当り状態であるか第二大当り状態であるかが、RSラウンドが終了するまで判別できなくなる。
本発明の遊技機においては、第一大当り状態で行われる長時間開放パターンの実行回数(RL)と、第二大当り状態で行われるラウンド数(RS)の大小については特に限定されるものではないが、第一大当り状態の当選によって遊技者に多数の賞球を付与し、第二大当り状態の当選によってもっぱら確変状態や時短状態を遊技者に付与するといったゲーム性を実現するにあたっては、RL>RSとするとよい。
なお本発明の遊技機においては、第一大当り状態および第二大当り状態としてそれぞれ他の態様により大入賞口24が開放される大当り状態を用意してもよい。
具体的には、第二大当り状態については、複数(RS)ラウンドでそれぞれ短時間開放パターンが1回ずつのみ行われる上記本実施形態(以下、第一実施形態および第二実施形態をあわせて本実施形態と呼称する場合がある。)にかえて、複数(RS)ラウンドのうち少なくとも一のラウンドにおいて複数回の短時間開放パターンが繰り返されることとしてもよい。例えば第二大当り状態が2ラウンドにて構成される(RS=2)場合、いずれかのラウンドで大入賞口24が2回、他のラウンドで大入賞口24が1回開放されるとした場合、第二大当り状態中には大入賞口24が短時間開放パターンにて三回繰り返して開放/閉鎖されることとなる。
かかる場合、第一大当りと第二大当りの当選をRSラウンドの終了まで秘匿して遊技者の期待感を維持するためには、第一大当り状態の冒頭にて繰り返される短時間開放パターンを最低3回行うとよい。すなわち第一大当り状態では、少なくとも第二大当り状態と同等の開放時間および開放回数にて大入賞口24が開放された後に、長時間開放パターンを繰り返して行うとよい。
上述のように大入賞口24は、大当り状態に落選した場合に所定確率で当選する小当り状態が遊技者に付与された場合にも開放されて遊技球の入賞が可能となる。
小当り状態とは、その当選により、大入賞口24などの入賞口が1回または複数回開放されて遊技球が入賞可能になるラウンド遊技が1回のみ行われるとともに、当該当選によってパチンコ機10が通常状態から時短状態に移行したり、逆に時短状態から通常状態に移行したり、または新たに確変状態が付与されたりすることのない遊技機の状態をいう。
本発明の遊技機における小当り状態は、上記第二大当り状態において大入賞口24が開放されるのと同様の短時間開放パターン、すなわち同等の開放時間によって大入賞口24が1ラウンド内において複数(RS)回繰り返して開放される。したがって、第二大当り状態および小当り状態では、パチンコ機10の内部的にはラウンド数が複数(RS:例えば2)ラウンドとして扱われるか、1ラウンドとして扱われるかという相違点があるものの、遊技者から見た大入賞口24の開放態様としてはいずれも、大入賞口24のごく短時間(例えば0.6秒間)の開放がRS回(例えば2回)繰り返されるのみであって両者はまったく等しいものとなる。
なお本発明において小当り状態と第二大当り状態のラウンド遊技とが同等の開放回数および開放時間であるとは、本実施形態のように大入賞口24の開放時間と開放回数がまったく同一である場合のほか、遊技者にとって両者の開放態様が容易に識別できない場合を含む。
本実施形態のパチンコ機10においては、大入賞口24について大入賞口扉23、大入賞口ソレノイド231およびカウントスイッチ25が設けられている。
主制御基板16による大当り抽選や小当り抽選に当選すると、遊技者に付与される大当り状態または小当り状態に応じて大入賞口24の所定時間の開放が主制御基板16によって決定され、サブ統括制御基板17によって駆動される大入賞口ソレノイド231により、大入賞口扉23が開放されて遊技球が大入賞口24に入賞可能となる。
下始動口20bの左右には、アクチュエータ(図示せず)の作動によって揺動する一対の開閉羽根22が設けられており、開閉羽根22の上側を開放して逆ハの字状とすることで遊技球は始動口20bに入賞しやすくなり、逆に上側を閉めてハの字状にすることで始動口20bへの入賞が困難となる。
開閉羽根22の開放動作は、遊技領域113に設置された普通図柄始動装置(ゲート)125を遊技球が通過したことを契機として行われる。ゲート125は、遊技球がその内部を通過したことを電磁的に検知する普通図柄検知スイッチ126を普通図柄始動検知手段として備えており、遊技球がゲート125を通過すると、パチンコ機10の内部では普通図柄表示制御手段によって抽選がおこなわれ、これに当選した場合は所定時間にわたって開閉羽根22が開放される。
一方、遊技盤103には、遊技者が視認できる位置に普通図柄表示装置135が設けられている。
遊技球がゲート125を通過したことを普通図柄検知スイッチが検知すると、主制御基板16にて普通図柄の当選または落選を決定する普通図柄抽選が行われる。普通図柄抽選の当落結果に応じて、普通図柄表示装置135では普通図柄の変動表示(普通図柄変動ゲーム)が行われた後、所定の表示パターンにて停止表示がなされる。抽選結果が当選であった場合は、開閉羽根22が開放状態となって始動口20bへの遊技球の入賞確率が上昇する。普通図柄変動ゲーム中に他の遊技球がゲート125を通過した場合は、当該通過を示す信号を後述するメインRAMに記憶することで、これを保留球(普通図柄始動保留球)としてストックする。当該保留球は最大4個までストックされることが一般的である。
遊技者に時短状態が付与された場合(パチンコ機10が時短状態である場合)には、遊技球が下始動口20bに入球する確率を向上させるべく、普通図柄抽選の当選確率が向上し、または当該抽選の結果開放される開閉羽根22の開閉回数の増大や開放時間の延長が図られる。また普通図柄変動ゲーム中に他の遊技球がゲート125を多数通過して普通図柄始動保留球が最大ストック数(例えば4個)を超えてしまうことのないよう、さらに普通図柄変動ゲーム中は開閉羽根22が閉鎖されているので、その閉鎖時間を短くするため、時短状態中には普通図柄変動ゲームの変動時間を短縮させて、普通図柄抽選の機会が増大するようにしている。
次に、図3に示す本実施形態のパチンコ機10の機裏側の構成を説明する。中枠102の裏側上部には、遊技場の島設備から供給される遊技球を貯留可能な貯留部材としての球タンク151が装着されている。島設備は、パチンコ機10に対して遊技球を供給する機能と、パチンコ遊技機から排出された遊技球を回収する機構とからなる遊技球循環機構を装備し、該遊技球循環機構により遊技球を供給するとともに回収して循環させるようになっている。また島設備には、パチンコ機10ごとに大当り回数を表示する表示装置や、大当り状態や時短状態が付与されていること発光演出するラッキーランプ60などが設置されている。
中枠102の裏側であって図3における右側方には、球タンク151内の遊技球を上球皿105に向けて払い出す際に遊技球を案内する通路が形成された樋部材152が装着されている。また中枠102の裏側には、外部出力手段としての外部情報出力基板50が装着されている。外部情報出力基板50は、遊技場に設置された各パチンコ機の動作状態を管理するために遊技場の管理室などに設置される管理装置としてのホールコンピュータ70に接続する基板であり、ホールコンピュータ70やラッキーランプ60に対して各種の遊技情報を出力する。
管理装置では、パチンコ機10ごとに時短状態(入球率向上状態)と通常状態(非入球率向上状態)とに分けてベースが計算される。遊技店ではパチンコ機10ごとに所望の賞球率となるよう、各遊技領域に多数設けられた釘や風車の向きなどを微調整することで遊技球の流路を調節している。
本発明およびその具体的実施形態にかかるパチンコ機10において外部情報出力基板50より出力される情報信号については後記に詳述する。
中枠102の裏側下部には、主制御基板ケース16Kの内部に主制御基板16が取り付けられ、その下部には電源基板155を内部に装備した電源基板ケース155Kと、払出制御基板156を内部に装備した払出制御基板ケース156Kが装着されている。また、中枠102の裏側下部であって主制御基板ケース16Kの下部には、発射制御基板157を内部に装備した発射制御基板ケース157Kが装着されているとともに、主制御中継端子板158と遊技球等貸出装置接続端子板159とが装着されている。
電源基板155は、電源スイッチ155bと、島設備の電源に接続される電源コード155cとを有し、パチンコ機10の各種制御基板や各種演出装置に対して電源を供給する。
払出制御基板156は、遊技球を払い出す払出ユニット161の動作を制御する払出制御装置として機能し、賞球または貸し球として払い出す遊技球の払い出しに関する払出制御を実行する。発射制御基板157は、弾球装置119の操作状態を検知し、その検知結果に応じて遊技球の発射強度などの発射制御を実行する。主制御中継端子板158は、電源基板155、払出制御基板156および発射制御基板157と主制御基板16との間に接続される基板である。主制御中継端子板158は、各基板間で送受信される制御信号(制御コマンド)を中継する機能を有し、主制御基板16と、電源基板155、払出制御基板156および発射制御基板157との間の制御信号(制御コマンド)の送受信を中継する。
払出制御基板156には、払出確認スイッチ168と、エラー検出手段としての満杯スイッチ169とが接続されている。満杯スイッチ169は、上球皿105と下球皿108とを連結する溢れ球通路(図示せず)の途中に設置されている。パチンコ機10は、下球皿108の満杯状態を満杯スイッチ169で検出し、遊技者に遊技球の外部排出を促す制御(満杯状態の報知など)を実行するように構成されている。
遊技球等貸出装置接続端子板159は、カードユニット装置163と、球貸し操作基板164と、払出制御基板156とを接続する基板である。
払出ユニット161は、球タンク151に貯留された遊技球を上球皿105または下球皿108に払い出す装置であり、遊技球の払出数をカウントする払出計数センサ161aと、樋部材152に滞留する遊技球を所定数ずつ排出する払出ソレノイド161bと、払出制御センサ161cとを備えている。
遊技盤103の裏面側左上部であって主制御基板ケース16Kの上部には、サブ統括制御基板17および音声・ランプ制御基板19を内部に装備したサブ統括制御基板ケース17Kが装着されている。本実施形態においてサブ統括制御基板17と音声・ランプ制御基板19は一体成形されている。
サブ統括制御基板17は、主制御基板16が出力する制御信号が入力され、演出表示装置140、枠用ランプ115、盤用ランプ116、およびスピーカ117などの演出装置を統括的に制御するための制御信号を、演出表示制御基板18や音声・ランプ制御基板19に出力する。
音声・ランプ制御基板19は、主制御基板16およびサブ統括制御基板17の出力する制御信号に基づき、枠用ランプ115や盤用ランプ116の発光態様と、スピーカ117の音声出力態様を専門的に制御するサブ基板である。
遊技盤103の裏面側中央部であって主制御基板ケース16Kの上部には、演出表示装置140および演出表示制御基板18などを装備した演出表示ユニット165が装着されている。
演出表示制御基板18は、主制御基板16およびサブ統括制御基板17の出力する制御信号に基づき、演出表示装置140の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像)を専門的に制御するサブ基板である。また、サブ統括制御基板ケース17Kおよび演出表示ユニット165の機表側には、特別図柄表示装置130および普通図柄表示装置135に対応する位置に、図柄表示基板167が装着されている。
図柄表示基板167は、主制御基板16の出力する制御信号に基づき、特別図柄表示装置130および普通図柄表示装置135の表示態様(図柄などの表示画像)を専門的に制御するサブ基板である。
また主制御基板16には賞球残数表示基板170が接続されており、主制御基板16が出力する制御信号を入力することにより賞球残数表示装置171の表示内容を制御している。
<パチンコ機の制御構成について>
次に、本実施形態のパチンコ機10の制御構成を図6のブロック図に基づき説明する。
主制御基板16は、メインCPU26a、メインROM26b、メインRAM26c、およびこれらを接続する主制御回路を備え、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。メインCPU26a、メインROM26b、メインRAM26cは、具体的には一つのハードウェアから構成されても、複数のハードウェアから構成されてもよく、本発明においては主制御基板16にて処理される各種制御処理をおこなうCPUの総称をメインCPU26aといい、またメインCPU26aにてアクセスされるROMをメインROM26b、同じくRAMをメインRAM26cという。
メインCPU26aは各種乱数の値を所定の周期毎に更新している。
乱数としては、(a)普通図柄変動ゲームでの当否を判定する当り判定用乱数、(b)特別図柄変動ゲームでの大当りまたは小当り(以下、あわせて「特別図柄当り」、または簡単のため「当り」という場合がある。)の当否を判定する特別図柄当り判定用乱数、(c)大当り当選の際に特別図柄表示装置130(第一特別図柄表示装置130a,第二特別図柄表示装置130b)で停止表示される特別図柄を決定する大当り図柄用乱数、(d)小当り当選の際に特別図柄表示装置130で停止表示される特別図柄を決定する小当り図柄用乱数、(e)上記(a)〜(d)の内部抽選に偏りが生じないよう乱数の初期値を経時的に変化させるための各初期値用乱数、(f)特別図柄変動ゲームの抽選に外れた場合に演出表示装置140で行われる演出図柄の変動表示演出において、大当りの当選を予感させるいわゆるリーチ状態を伴うか否かを判定するリーチ判定用乱数、(g)特別図柄表示装置130における特別図柄変動ゲームの開始から停止までの時間を示す変動パターンを選択抽選する変動パターン振分乱数、などが例示される。
当り判定用乱数(a)は、遊技球がゲート125を通過したことを普通図柄検知スイッチ126が電磁的に検知した場合に、該スイッチより主制御基板16に送られる検知信号をメインCPU26aが知得することによって取得される。
特別図柄当り判定用乱数(b)、大当り図柄用乱数(c)および小当り図柄用乱数(d)は、遊技球が上始動口20aまたは下始動口20bに入球したことをそれぞれ上始動口スイッチ21aや下始動口スイッチ21bが検知した場合に該スイッチより主制御基板16に送られる検知信号をメインCPU26aが知得することによって取得される。
メインROM26bには、パチンコ機10を制御するためのメイン制御プログラム、特別図柄の変動表示パターン(以下、変動パターンという場合がある。)や停止表示パターン、取得された各乱数が当選であるか否かが対比判断される大当り判定値または小当り判定値、リーチ判定値などが記憶されている。
メインRAM26cには、パチンコ機10が時短状態(入球率向上状態)であるか、または通常状態(非入球率向上状態)であるかを示す時短状態フラグや、始動保留球の記憶数(保留記憶数)など、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数の値など)が記憶(設定)される。
サブ統括制御基板17には、統括CPU27a、統括ROM27bおよび統括RAM27cとこれらを接続するサブ統括制御回路が設けられている。統括ROM27bには主に演出内容を決定するためのプログラムが記憶されている。統括CPU27aは主制御基板16から入力される各種コマンドに基づいて演出内容を決定する。統括RAM27cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数の値など)が記憶(設定)される。
具体的には、主制御基板16から変動パターンコマンドと図柄指定コマンドが入力されると、変動パターンに基づいて演出表示装置140における演出パターンや演出図柄を決定する。例えば、主制御基板16から入力された変動パターンがリーチを示す変動パターンであった場合、統括CPU27aは、リーチ図柄を決定すると共に、複数ある演出パターンのうちからいずれを演出表示装置140に表示させるかを決定する。そして、決定した内容を示すコマンドを生成して演出表示制御基板18に対して該コマンドを出力する。
演出表示制御基板18は、サブ統括制御基板17から与えられた乱数値や時刻情報などに基づいて演出表示装置140の表示内容(図柄、背景、文字、キャラクタなどの表示画像)を制御する。
演出表示制御基板18には、演出表示制御CPU28a、演出表示制御ROM28b、演出表示制御RAM28cのほか、図示しない演出表示データROM、演出表示データRAM、およびこれらを接続する演出表示制御回路などが設けられている。演出表示制御ROM28bには、演出表示装置140の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、演出表示データROMには、演出データとしての画像データが記憶されている。画像データには、図柄変動表示の演出内容を演出表示装置140に画像表示するための動画像用のデータを含む。また、演出データRAMには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
音声・ランプ制御基板19には、音声・ランプ制御CPU29a、音声・ランプ制御ROM29b、音声・ランプ制御RAM29cのほか、図示しない音声・ランプデータROM、音声・ランプデータRAM、およびこれらを接続する音声・ランプ制御回路などが設けられている。音声・ランプ制御ROM29bには枠用ランプ115または盤用ランプ116の発光態様を制御するための発光制御プログラムや、スピーカ117の出力音声を制御するための音声制御プログラムが記憶されている。また音声・ランプデータROMには演出データとしての音声データが記憶されている。
<優先変動について>
ここで、上始動口20aまたは下始動口20bに遊技球が入球したことを判定する特別図柄入力処理、および、特別図柄表示装置130(第一特別図柄表示装置130a,第二特別図柄表示装置130b)にて特別図柄を変動表示させるとともに大当り抽選等を行う特別図柄開始処理の具体的な処理方法について、図7〜9のフローチャートを用いて説明する。
特別図柄入力処理について図7を用いて説明する。
メインCPU26aは、上始動口20aに遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。すなわち、ステップS1においてメインCPU26aは、上始動口スイッチ21aが遊技球を検知したときに出力する第1検知信号が入力されたか否かを判定する。ステップS1の判定結果が否定の場合、メインCPU26aは、ステップS5へ移行する。ステップS1の判定結果が肯定の場合、メインCPU26aは、メインRAM26cに記憶されている第1特図始動保留記憶数が上限数(例えば4)未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定(例えば第1特図始動保留記憶数=4)の場合、メインCPU26aはステップS5へ移行する。
ステップS2の判定結果が肯定(例えば第1特図始動保留記憶数<4)の場合、メインCPU26aは、第1特図始動保留記憶数を+1(1加算)し、第1特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS3)。続いて、メインCPU26aは、特別図柄当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、および小当り図柄用乱数をメインRAM26cから読み出して取得し、該値を第1特図始動保留記憶数に対応付けられたメインRAM26cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。
次に、メインCPU26aは、下始動口20bに遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS5)。すなわち、ステップS5においてメインCPU26aは、下始動口スイッチ21bが遊技球を検知したときに出力する第2検知信号が入力されたか否かを判定する。ステップS5の判定が否定の場合、メインCPU26aは、特別図柄入力処理を終了する。ステップS5の判定結果が肯定の場合、メインCPU26aは、メインRAM26cに記憶されている第2特図始動保留記憶数が上限数(例えば4)未満であるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定結果が否定(例えば第2特図始動保留記憶数=4)の場合、メインCPU26aは、特別図柄入力処理を終了する。
ステップS6の判定結果が肯定(例えば第2特図始動保留記憶数<4)の場合、メインCPU26aは、第2特図始動保留記憶数を+1(1加算)し、第2特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS7)。続いて、メインCPU26aは、特別図柄当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、および小当り図柄用乱数をメインRAM26cから読み出して取得し、該値を第2特図始動保留記憶数に対応付けられたメインRAM26cの所定の記憶領域に設定する(ステップS8)。その後、メインCPU26aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について図8および9を用いて説明する。メインCPU26aは、特別図柄開始処理を所定周期(例えば4ミリ秒)ごとに実行する。
メインCPU26aは、まず、図柄(特別図柄および演出図柄)が変動表示中であるか否かおよび大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が肯定の場合(図柄変動ゲーム中であるか、または大当り遊技中である場合)、メインCPU26aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が否定の場合(図柄変動ゲーム中でなく、かつ大当り遊技中でない場合)、メインCPU26aは、第2特別図柄始動保留記憶数を読み出し(ステップS12)、第2特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップS13)。
ステップS13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留記憶数=0の場合)、メインCPU26aは、第1特図始動保留記憶数を読み出し(ステップS14)、第1特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップS15)。ステップS15の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留記憶数=0の場合)、特別図柄開始処理を終了する。
一方、ステップS15の判定結果が肯定の場合(第1特図始動保留記憶数>0の場合)、メインCPU26aは、メインRAM26cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第1の変動ゲームを実行することを示す値「0」を設定する(ステップS16)。次に、メインCPU26aは、第1特図始動保留記憶数の値を「1」減算(−1)し(ステップS17)、当該第1特図始動保留記憶数に対応付けられてメインRAM26cの所定の記憶領域に記憶されている特別図柄当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、および小当り図柄用乱数の値を取得する(ステップS18)。
次に、メインCPU26aは、取得した特別図柄当り判定用乱数の値がメインROM26bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定することにより、大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS19)。
すなわちメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、遊技球が始動口20(上始動口20a)に入球したことを契機として、遊技者に大当り状態を付与するか否かを決定する大当り抽選をおこなう大当り抽選手段として機能する。なお、本実施形態において、大当り判定値やその個数は、確変状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。
ステップS19の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU26aは、大当りの当選であることを示す大当りフラグに「1」を設定する(ステップS20)。そして、メインCPU26aは、取得した大当り図柄用乱数の値に基づき、特別図柄による大当り図柄の中から第一特別図柄表示装置130aにて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS21)。なお、特別図柄変動処理フラグに「0」が設定されていることをうけて、メインCPU26aは、メインROM26bに格納された特別図柄のうち、第一特別図柄表示装置130aにおける第1の変動ゲームで確定停止表示される特別図柄を選択する。
その後、メインCPU26aは、大当り演出用の変動パターンを決定する(ステップS22)。変動パターンおよび最終停止図柄を決定したメインCPU26aは、サブ統括制御基板17(統括CPU27a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力するなど、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS23)。
具体的に言えば、メインCPU26aは、変動パターンを指定するとともに図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、メインCPU26aは、特別図柄を変動開始させるように第一特別図柄表示装置130aの表示内容を制御する。また、同時に、メインCPU26aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、メインCPU26aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを生成して出力する。その後に、メインCPU26aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第一特別図柄表示装置130aの表示内容を制御する。また、メインCPU26aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、演出図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。その後、メインCPU26aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、ステップS19の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、メインCPU26aは、取得した特別図柄当り判定用乱数の値がメインROM26bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定することにより、小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS24)。
したがってメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、遊技球が始動口(上始動口20a)に入球したことを契機として小当り抽選をおこなう小当り抽選手段として機能する。なお、本実施形態において、小当り判定値は、確変状態が付与されているか否かによらず不変である。
ステップS24の判定結果が肯定の場合(小当りの場合)、メインCPU26aは、小当りの当選であることを示す小当りフラグに「1」を設定する(ステップS25)。そして、メインCPU26aは、取得した小当り図柄用乱数の値に基づき、特別図柄による小当り図柄の中から第一特別図柄表示装置130aにて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS26)。小当り図柄はメインROM26bに格納されており、大当り図柄とは異なる図柄が設定されている。
かかる小当りフラグの値を読み取ることにより、メインCPU26aはパチンコ機10が小当り状態中であるかどうかを判定することができる。すなわちメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、小当り状態判定手段として機能する。
第一特別図柄表示装置130aにて停止表示する小当り図柄を決定したメインCPU26aは、演出表示装置140にて行う演出用の変動パターンを決定する(ステップS27)。かかる変動パターンを、第二大当り状態の当選時に実行される変動パターンの少なくとも一つと一致させることにより、上述した大入賞口24の開放パターンのみならず、液晶表示装置などの演出表示装置140における演出態様によっても、遊技者は小当り状態と第二大当り状態とを判別することが困難となる。
その後、メインCPU26aはステップS23の処理に移行し、サブ統括制御基板17(統括CPU27a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力するなど、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行した後、特別図柄開始処理を終了する。
一方、ステップS24の小当り判定の判定結果が否定の場合(小当りでない場合)、メインCPU26aは、はずれを示す特別図柄を最終停止図柄として決定する(ステップS28)。そして、メインCPU26aは、はずれリーチ演出用の変動パターンまたははずれ演出用の変動パターンの中から、変動パターンを決定する(ステップS29)。変動パターンの決定は、同図には図示しないリーチ判定用乱数を用いてリーチか否かを決定することに基づいて行われる。
そして、変動パターンおよび最終停止図柄を決定したメインCPU26aは、ステップS23の処理に移行し、サブ統括制御基板17(統括CPU27a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力するなど、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行した後、特別図柄開始処理を終了する。
ここで、ステップS19の大当り抽選とステップS24の小当り抽選とは同時に行ってもよい。すなわち、大当り判定値と小当り判定値をメインROM26b内の同一テーブル内に格納し、ステップS19においては、特別図柄当り判定用乱数の値と、これらの当り判定値を同時に対比してもよい。ただし、大当り抽選と小当り抽選に同時に当選することのないよう、大当り判定値と小当り判定値は異なる値が設定されている。このほか、小当り抽選用の乱数(小当り用乱数)を特別図柄当り判定用乱数とは別に用意し、遊技球が始動口に入球したことを契機として、小当り抽選を大当り抽選の前または後に、メインCPU26aによって小当り用乱数と小当り判定値とを比較することで小当り抽選を行ってもよい。
一方、ステップS13の判定結果が肯定の場合(第2特図始動保留記憶数>0の場合)、メインCPU26aは、メインRAM26cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに、第2の変動ゲームを実行することを示す値「1」を設定する(ステップS31)。次に、メインCPU26aは、第2特図始動保留記憶数の数を「1」減算(−1)し(ステップS32)、当該第2特図始動保留記憶数に対応付けられてメインRAM26cに記憶されている特別図柄当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、および小当り図柄用乱数の値を取得する(ステップS33)。
次に、メインCPU26aは、ステップS19と同様に、取得した特別図柄当り判定用乱数の値がメインROM26bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定することにより、大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS34)。
すなわちメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、始動口20(下始動口20b)に遊技球が入球したことを契機として、遊技者に大当り状態を付与するか否かを決定する大当り抽選を行う大当り抽選手段として機能する。
ステップS34の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU26aは、大当りの当選であることを示す大当りフラグに「1」を設定する(ステップS35)。そして、メインCPU26aは、取得した大当り図柄用乱数の値に基づき、特別図柄による大当り図柄の中から第二特別図柄表示装置130bにて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS35)。なお、特別図柄変動処理フラグに「1」が設定されていることをうけて、メインCPU26aは、メインROM26bに格納された特別図柄のうち、第二特別図柄表示装置130bにおける第2の変動ゲームで確定停止表示される特別図柄を選択する。
その後、メインCPU26aは、大当り演出用の変動パターンを決定する(ステップS37)。変動パターンおよび最終停止図柄を決定したメインCPU26aは、サブ統括制御基板17(統括CPU27a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力するなど、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS38)。
具体的に言えば、メインCPU26aは、変動パターンを指定するとともに図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、メインCPU26aは、特別図柄を変動開始させるように第二特別図柄表示装置130bの表示内容を制御する。また、同時に、メインCPU26aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、メインCPU26aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを生成して出力する。その後に、メインCPU26aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第二特別図柄表示装置130bの表示内容を制御する。また、メインCPU26aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、演出図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。その後、メインCPU26aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、ステップS34の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、メインCPU26aは、ステップS24と同様に、取得した特別図柄当り判定用乱数の値がメインROM26bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定することにより、小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS39)。
したがってメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、遊技球が始動口(下始動口20b)に入球したことを契機として小当り抽選をおこなう小当り抽選手段として機能する。
ステップS39の判定結果が肯定の場合(小当りの場合)、メインCPU26aは、小当りの当選であることを示す小当りフラグに「1」を設定する(ステップS40)。そして、メインCPU26aは、取得した小当り図柄用乱数の値に基づき、特別図柄による小当り図柄の中から第二特別図柄表示装置130bにて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS41)。
第二特別図柄表示装置130bにて停止表示する小当り図柄を決定したメインCPU26aは、演出表示装置にて行う演出用の変動パターンを決定する(ステップS42)。かかる変動パターンを、第二大当り状態の当選時に実行される変動パターンの少なくとも一つと一致させることにより、後述する大入賞口24の開放パターンのみならず、液晶表示装置などの演出表示装置における演出態様によっても、遊技者は小当り状態と第二大当り状態とを判別することが困難となる。
その後、メインCPU26aはステップS38の処理に移行し、サブ統括制御基板17(統括CPU27a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力するなど、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行した後、特別図柄開始処理を終了する。
一方、ステップS39の小当り判定の判定結果が否定の場合(小当りでない場合)、メインCPU26aは、はずれを示す特別図柄を最終停止図柄として決定する(ステップS43)。そして、メインCPU26aは、はずれリーチ演出用の変動パターンまたははずれ演出用の変動パターンの中から、変動パターンを決定する(ステップS44)。変動パターンの決定には、同図には図示しないリーチ判定用乱数を用いる。
そして、変動パターンおよび最終停止図柄を決定したメインCPU26aは、ステップS38の処理に移行し、サブ統括制御基板17(統括CPU27a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力するなど、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行した後、特別図柄開始処理を終了する。
複数種類の大当り状態を備える本実施形態のパチンコ機10においては、大当り当選時の時短状態フラグおよび確変状態フラグの値と、付与される大当り状態の終了後に時短状態や確変状態が付与されるか否かが、大当り状態ごとに設定され、かかる情報がメインROM26bに記憶されている。これにより、大当り状態が発生した場合には、メインCPU26aは、メインRAM26cに格納された当該大当り当選時の時短状態フラグおよび確変状態フラグの値に基づいて、当選した大当り状態の終了後に時短状態や確変状態が付与されるか否かを決定する。
このとき、本実施形態のパチンコ機10では、大当り状態の終了後にパチンコ機10を時短状態とするか否かの決定は、大当り当選の契機となった遊技球の入球に基づく大当り抽選に当選したときのパチンコ機10の状態(時短状態または通常状態)と、大当り図柄用乱数の取得値に基づいて決定される。
すなわち大当り抽選に当選した場合には、特別図柄表示装置130(第一特別図柄表示装置130aまたは第二特別図柄表示装置130b)で停止表示される特別図柄によって振り分けられる大当り状態と、当該大当り抽選時のパチンコ機10の状態(すなわち後述する確率変動状態判定手段による判定結果、および入球率向上状態判定手段による判定結果)とに基づいて、当該大当り状態の終了後に入球率向上状態が付与されるか否かがメインCPU26aによって決定される。
したがってメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、大当り抽選に当選した場合に、特別図柄表示装置130で表示される図柄(特別図柄)と、確率変動状態判定手段による確率変動状態または非確率変動状態の判定結果と、入球率向上状態判定手段による時短状態または通常状態の判定結果と、に基づいて、付与されることとなる大当り状態の終了後に、パチンコ機10を時短状態に変移させるか否かを決定する入球率向上状態付与決定手段として機能する。
そして、当該大当り状態の終了後に時短状態が付与されることが決定された場合は、メインRAM26cの所定領域に記憶された時短状態フラグを「1」に設定し、同様に当該大当り状態の終了後に確変状態が付与されることが決定された場合は、メインRAM26cの所定領域に記憶された確変状態フラグを「1」に設定する。
時短状態フラグと確変状態フラグは大当り状態の当選時にクリア(フラグを「0」に設定)される。一方、小当り状態の当選時には、上記両フラグはクリアされず、かつ小当り状態の終了後に更新されることもなく、そのまま持ち越される。
時短状態フラグおよび確変状態フラグの値をメインCPU26aが読み取ることにより、メインCPU26aは、パチンコ機10が時短状態や確変状態にあるか否かを判定することができる。したがってメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、遊技機の状態が確率変動状態であるかまたは非確率変動状態であるかを判定する確率変動状態判定手段として、および遊技機の状態が入球率向上状態であるかまたは非入球率向上状態であるかを判定する入球率向上状態判定手段として機能する。
またメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、大当り抽選に当選した場合に、付与されることとなる大当り状態の終了後に前記始動口への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上する入球率向上状態が付与されるか否かを決定する入球率向上状態付与決定手段として機能する。
またメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、大当り抽選に当選した場合に、図柄表示装置で表示される図柄に応じて、付与されることとなる大当り状態の終了後にその後の大当り抽選の当選確率が向上する確率変動状態が付与されるか否かを決定する確率変動状態付与決定手段として機能する。
メインCPU26aは、大当りが決定された場合(大当りフラグに「1」が設定された場合)、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、大当り状態となったときの大当り遊技の制御を開始し、サブ統括制御基板17(統括CPU27a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。
具体的に言えば、メインCPU26aは、最初に、オープニング演出における演出パターンを指定するオープニングコマンドを出力する。次に、メインCPU26aは、各ラウンド遊技の開始時に、各ラウンド演出における演出パターンを指定するラウンドコマンドを出力する。その際、メインCPU26aは、ラウンド遊技ごとに大入賞口扉23を一回または複数回にわたって開閉させる。そして、メインCPU26aは、最終ラウンドの終了時に、エンディング演出における演出パターンを指定するエンディングコマンドを出力して、大当り遊技を終了させる。
その際、メインCPU26aは、図柄変動ゲーム終了時に表示した特別図柄の最終停止図柄に基づき、大当り状態終了後のパチンコ機10の状態(確変状態、時短状態)を如何なるものとするかを規定するための各種フラグを設定する。
そしてメインCPU26aは、メインRAM26cの所定の記憶領域に記憶された大当りフラグに「0」を設定してこれをクリアする。
大当りフラグの値を読み取ることによって、メインCPU26aは、パチンコ機10の状態が大当り中であるかどうかを判定することができる。すなわちメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、当該パチンコ機10が大当り状態であるか否かを判定する大当り状態判定手段として機能する。
以上のような特別図柄開始処理を実行することにより、第1特図始動保留記憶数と、第2特図始動保留記憶数とがいずれも記憶されているとき、メインCPU26aは、第2の変動ゲームを優先的に実行する。そして、下始動口20bは、時短状態(入球率向上状態)が付与されているときに第一状態(開状態)となりやすい、すなわち開閉羽根22が開放されるなど遊技球が入賞しやすい状態となっているので、結果的に時短状態においては第2の変動ゲームが連続して実行されやすくなっている。
<特別図柄当りについて>
本実施形態のパチンコ機10においては、特別図柄当りとして、上記第一、第二大当り状態および小当り状態に加え、第三大当り状態が用意されている。
(1)本実施形態の第一大当り状態は、上述のように少なくとも第二大当り状態と同等の開放時間および開放回数(RS回)にて大入賞口24が開放された後に、長時間開放パターンが比較的多数(RL)回に亘り繰り返して行われる大当りである。
(2)本実施形態の第二大当り状態は、上述のように各ラウンドにて大入賞口24が短時間開放パターンにて1回のみ開放されるラウンド遊技が比較的少数(RS)回に亘って繰り返される大当りである。
(3)本実施形態の第三大当り状態は、大入賞口24が比較的長時間に亘って開放されるラウンド遊技を比較的多数回繰り返す大当りであり、その第1ラウンドから最終ラウンドまで、大入賞口24が各一回のみ開放される大当りである。
具体的には、上始動口20aに遊技球が入球したことを契機として第一特別図柄表示装置130aにて行われる第1の変動ゲームの当選によって付与される大当り状態および小当り状態としては、第一大当り状態としての大当りi−a、第二大当り状態としての大当りii−a、第三大当り状態としての大当りiii−a,iv−aおよびv−a、小当り状態としての小当りvi−aが用意されている。
また下始動口20bに遊技球が入球したことを契機として第二特別図柄表示装置130bにて行われる第2の変動ゲームの当選によって付与される大当り状態および小当り状態としては、第一大当り状態としての大当りi−b、第三大当り状態としての大当りii−b,iii−b,iv−bおよびv−b、小当り状態としての小当りvi−bが用意されている。
以下、各大当り状態または小当り状態の具体的な内容について説明する。
(大当りi−a)および(大当りi−b)・・・付与されるラウンド遊技のラウンド数(R1)が多く(例えば15ラウンド)、当該大当り遊技状態の終了後、次の大当り判定に当選するまで確変状態と時短状態がともに付与される大当りである。
第一大当り状態の冒頭において各ラウンドそれぞれ1回の短時間開放パターンが複数(RS1)ラウンドに亘って繰り返された後に、長時間開放パターンが複数(RL)ラウンドに亘って繰り返される第一実施形態のパチンコ機10の場合、最初の複数(RS1)ラウンドについては、大入賞口24が、(1)遊技球が所定数(例えば9個)入賞するか、または(2)比較的短時間(例えば0.6秒間)が経過するまで継続して開放され、続く複数(RL)ラウンドについては、大入賞口24が、(1)遊技球が所定数(例えば9個)入賞するか、または(2)比較的長時間(例えば25秒間)が経過するまで継続して開放される。
したがって第一実施形態において、短時間開放パターンの繰り返しラウンド数(RS1)が2ラウンドの場合、長時間開放パターンのラウンド数は例えば13ラウンド(RL=13)となる。
また第一実施形態のパチンコ機10の場合、第一大当り状態の冒頭では、第二大当り状態と同様の短時間開放パターンが少なくとも第二大当り状態と同数(RS回)繰り返されるため、大入賞口24の開放態様のみを判断材料とするならば、長時間開放パターンが開始されるまで、遊技者には当該大当り状態が第二大当り状態であるか、第一大当り状態であるかが判別できないこととなる。
また第一実施形態においてRS1>RSとした場合についても同様であり、遊技者は、RS+1回目の短時間開放パターンが開始されるか否かが明らかとなるまで当該大当り状態が第二大当り状態であるか第一大当り状態であるかが判別できないこととなる。
一方、第一大当り状態の第1ラウンドにおいて複数(RS1)回の短時間開放パターンが繰り返された後に続けて長時間開放パターンが行われ、第2ラウンドから最終(RL)ラウンドまでは長時間開放パターンのみが各一回行われる第二実施形態のパチンコ機10の場合、各ラウンドは、大入賞口24が、(1)遊技球が所定数(例えば9個)入賞するか、または(2)比較的長時間(例えば合計25秒間)が経過するまで継続して開放される。そして前記第1ラウンドにおいては、大入賞口24の開放時間が比較的短時間(例えば0.6秒)である短時間開放パターン(PS)が複数(RS1)回繰り返され、その後に、大入賞口24の開放時間が比較的長時間(例えば23.8秒)である長時間開放パターン(PL1)が一回行われる。
そして第2ラウンドから最終(RL)ラウンドまでは、それぞれ大入賞口24の開放時間が比較的長時間(例えば25.0秒)である長時間開放パターン(PL2)が一回行われる。
すなわち第二実施形態のパチンコ機10においては、第一大当り状態の第1ラウンドで行われる複数(RS:例えば2)回の短時間開放パターン(PS)と、一回の長時間開放パターン(PL1)とを合計した大入賞口の開放時間が、第2ラウンドから最終(RL:例えば15)ラウンドまでそれぞれ行われる長時間開放パターン(PL2)における大入賞口の開放時間と等しく設定されている。
また第二実施形態においては、第1ラウンドの冒頭にて行う短時間開放パターンの繰り返し回数(RS1)によらず、長時間開放パターンの繰り返し回数(RL)は例えば15回(RL=15)となる。
ここで、第一大当り状態の当選によって遊技者は大量の遊技球の獲得を期待するものであるところ、上記のように第1ラウンドの中で短時間開放パターン(PS)と長時間開放パターン(PL1)をともに行うことにより、第二実施形態のパチンコ機10によれば、ラウンド遊技の繰り返し回数の最大回数が定められているとしても、長時間開放パターン(PL1またはPL2)に充てるラウンド数が不十分となることがなく、遊技者に大量の賞球を与えることができる。
また第二実施形態のパチンコ機10の場合についても、第1ラウンドの冒頭に繰り返す短時間開放パターンの回数(RS1)を、RS1=RSとしても、またはRS1>RSとしてもよい。このように第一大当り状態の冒頭、すなわち第1ラウンドの前半において第二大当り状態と同様の短時間開放パターンを少なくとも第二大当り状態と同数(RS回)繰り返すことにより、大入賞口24の開放態様のみを判断材料とするならば長時間開放パターン(PL1)が開始される瞬間まで、またはRS+1回目の短時間開放パターンが実行されるまで、遊技者には当該大当り状態が第二大当り状態であるか、第一大当り状態であるかが判別できないこととなる。
なお、大当りi−aと大当りi−bとは、大入賞口24の開放パターンや、大当り状態終了後に付与される確変状態および時短状態についてはまったく共通であり、後述のように、大当り図柄用乱数によって振り分けられる当選確率と、その冒頭におこなわれる複数(RS1)回の短時間開放パターン(PS)の間に大当り信号αおよびβを出力するか否かという点でのみ相違する。
(大当りii−a)・・・付与されるラウンド遊技のラウンド数(RS)が少なく(例えば2ラウンド)、各ラウンドでは大入賞口24が、(1)遊技球が所定数(例えば9個)入賞するか、または(2)比較的短時間(例えば0.6秒間)が経過するまで開放される大当りであり、第一および第二実施形態に共通である。
大当りii−aで繰り返される比較的短時間の短時間開放パターン(PS)は、上述のように第一大当り状態の冒頭に行われる短時間開放パターン(PS)と、開放時間(例えば0.6秒)が共通し、該パターンの繰り返し回数(RS)についても第一大当り状態における該パターンの繰り返し回数(RS1)に含まれる(RS≦RS1)意味で共通している。
役物連続作動装置が作動して行われる大当りii−aのラウンド数は2回以上であるが、後述するように第二大当り状態の当選によって確変状態が付与されたことを遊技者に知得され辛くするため、当該ラウンド数は少ないほどよい。したがって好ましいラウンド数(RS)は2または3である。
また複数(RS)回の短時間開放パターンによる大入賞口24の合計開放時間は1.8秒以下に設定されている。
(大当りii−b)・・・付与されるラウンド遊技のラウンド数(RL3)が多く(例えば15ラウンド)、各ラウンドでは大入賞口24が、(1)遊技球が所定数(例えば9個)入賞するか、または(2)比較的長時間(例えば25秒間)が経過するまで開放される大当りである。換言すると、付与されるラウンド数が多く(例えば第一大当り状態と同数であり、第一実施形態においてはRS1+RLラウンド、第二実施形態においてはRLラウンド)、かつ各ラウンドでは長時間開放パターン(PL2)にて大入賞口24が開放される大当りである。
また、大当りii−a,大当りii−bの終了後の遊技機にはいずれも、次の大当り判定に当選するまで確変状態が付与される。
一方、時短状態の付与については大当りii−aと大当りii−bとで相違する。
大当りii−bの場合は、その当選の契機となる下始動口20bへの遊技球の入賞の際の遊技機の状態が確変状態であるか低確率状態であるか、および入球率向上状態(時短状態)であるか非入球率向上状態であるかを問わず、常に次の大当り判定に当選するまで時短状態が付与される。
大当りii−aの場合は、その当選の契機となる上始動口20aへの遊技球の入賞の際の遊技機の状態が低確率状態かつ非入球率向上状態である場合には、当該大当り状態の終了後に時短状態が付与されず、その他の状態の場合には、次の大当り判定に当選するまで時短状態が付与される。
したがって、第1の変動ゲームで当選する大当りii−aについては、当該大当りの当選によって得られる賞球数の期待値は極めて少ないが、第2の変動ゲームで当選する大当りii−bについては、当該大当りの当選によって得られる賞球数の期待値が極めて多くなる。
(大当りiii−a)および(大当りiii−b)・・・付与されるラウンド遊技のラウンド数が多く(例えば15ラウンド)、各ラウンドでは大入賞口24が、(1)遊技球が所定数(例えば9個)入賞するか、または(2)比較的長時間(例えば25秒間)が経過するまで継続して開放され、かつ当該大当り遊技状態の終了後、次の大当り判定に当選するまで確変状態と時短状態がともに付与される大当りである。換言すると、付与されるラウンド数が多く(例えばRL3回)、かつ各ラウンドでは長時間開放パターン(PL2)にて大入賞口24が開放される大当りである。
なお、大当りiii−aと大当りiii−bとはまったく共通の設定である。
(大当りiv−a)および(大当りiv−b)・・・付与されるラウンド遊技のラウンド数が多く(例えば15ラウンド)、各ラウンドでは大入賞口24が、(1)遊技球が所定数(例えば9個)入賞するか、または(2)比較的長時間(例えば25秒間)が経過するまで継続して開放され、かつ当該大当り遊技状態の終了後、次の大当り判定に当選するまでの確変状態と、100回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでの時短状態が付与される大当りである。換言すると、付与されるラウンド数が多く(例えばRL3回)、かつ各ラウンドでは長時間開放パターン(PL2)にて大入賞口24が開放される大当りである。
なお、大当りiv−aと大当りiv−bとは、大入賞口24の開放パターンや、大当り状態終了後に付与される確変状態および時短状態についてはまったく共通であり、後述のように、大当り図柄用乱数によって振り分けられる当選確率のみが相違する。
(大当りv−a)および(大当りv−b)・・・付与されるラウンド遊技のラウンド数が多く(例えば15ラウンド)、各ラウンドでは大入賞口24が、(1)遊技球が所定数(例えば9個)入賞するか、または(2)比較的長時間(例えば25秒間)が経過するまで継続して開放され、かつ当該大当り遊技状態の終了後には確変状態が付与されず、100回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでの時短状態が付与される大当りである。換言すると、付与されるラウンド数が多く(例えばRL3回)、かつ各ラウンドでは長時間開放パターン(PL2)にて大入賞口24が開放される大当りである。
なお、大当りv−aと大当りv−bとはまったく共通の設定である。
なお本実施形態においては、第一大当り状態および第三大当り状態で繰り返されるラウンド数をいずれもRL3ラウンド(例えば15ラウンド)で等しくしているが、本発明の遊技機においてはこれに限られるものではなく、いずれかを16ラウンドまたは14ラウンドなどとしてもよい。
また各ラウンドにおける大入賞口24の開放時間についても、上記本実施形態のように第一大当り状態および第三大当り状態でいずれも等しくする(例えば25秒間)ことは必須ではなく、大当りごとに、またはラウンドごとに、適宜の開放時間を設定することができる。
具体的には、大入賞口24の開放時間が比較的長い長時間開放パターンにおける当該開放時間は一回あたり10秒以上、これが比較的短い短時間開放パターンにおける開放時間は一回あたり1秒以下とすることが好ましい。
また本実施形態のパチンコ機10の変形態様としては、上記以外の大当り状態を備えてもよい。例えば第二大当り状態については、上記大当りii−a以外の態様として、その終了後に確変状態が付与されない大当り(大当りii−c)を設けてもよい。
なお、上記いずれの大当り状態が当選した場合についても、当該大当り状態の最中にパチンコ機10は、始動口20に遊技球がより入球しにくい通常状態(非入球率向上状態)をとる。
すなわち当該当選の契機となった遊技球の入球に基づく大当り抽選に当選した際にパチンコ機10が時短状態であった場合も、これらの特別図柄当り状態の間については、パチンコ機10は通常状態に変移する。
(小当りvi−a)および(小当りvi−b)・・・付与されるラウンド遊技のラウンド数は1ラウンドのみであり、当該ラウンドでは大入賞口24が、(1)遊技球が所定数(例えば9個)入賞するか、または(2)比較的短時間(例えば0.6秒間)の開放がRS(例えば2)回まで繰り返される小当りである。
したがって小当り状態と第二大当り状態(大当りii−a)とは、遊技者が視認できる大入賞口24の開放の態様が同等である。また上述のように、時短状態フラグや確変状態フラグは小当り状態の当選によって持ち越されるため、確変状態や時短状態は小当り状態の前後で維持される。
特別図柄当りのうち大当り状態の当選確率は、パチンコ機10が確変状態にある場合に数十分の1程度、低確率状態にある場合に数百分の1程度であり、小当り状態の当選確率はパチンコ機10の状態によらず数百分の1程度であることが一般的である。またかかる大当り状態のうち、上記大当りi〜vのいずれが当選するかについては、それぞれ等しい確率としても、いずれかに重率を掛けてもよい。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1の変動ゲームで大当り抽選に当選した場合に大当り図柄用乱数によって振り分けられる各大当りの当選比率としては、大当りi−a:大当りii−a:大当りiii−a:大当りiv−a:大当りv−a=6:26:24:4:34としている。したがって、大当り状態の終了後に確変状態が付与されない大当りv−aを除き、第1の変動ゲームの大当り抽選に当選した場合には、第二大当り状態(大当りii−a)がもっとも高い確率で当選し、一方、第一大当り状態(大当りi−a)の当選確率は低く抑えられている。
一方、第2の変動ゲームで大当り抽選に当選した場合に大当り図柄用乱数によって振り分けられる各大当りの当選比率としては、大当りi−b:大当りii−b:大当りiii−b:大当りiv−b:大当りv−b=10:16:24:10:34としている。
したがって第2の変動ゲームについては、第一大当り状態(大当りi−b)の当選確率が第1の変動ゲームよりも向上している。
なお、上記比率の数字は、各大当りに対して用意されている大当り図柄用乱数の数を意味している。そしてかかる大当り図柄用乱数の一つ一つに対して、特別図柄表示装置130(第一特別図柄表示装置130a,第二特別図柄表示装置130b)で表示される特別図柄がそれぞれ用意されている。
パチンコ機10においては、単位時間あたりの遊技球の発射数量が決められている。本実施形態のパチンコ機10においては、均等間隔で1分間に100個としている。ここで、上記第一大当り状態の冒頭、第二大当り状態、および小当り状態で行われる短時間開放パターン(PS)における大入賞口24の最大開放時間(例えば0.6秒間)と、大入賞口24の上記閉鎖条件(1)である上記所定数(例えば9個)との関係としては、上記所定数が、当該開放時間内に発射される遊技球数よりも多く、好ましくはその4倍以上、さらに好ましくは8倍以上であるとよい。本実施形態のパチンコ機10の場合、遊技球の発射間隔は0.6秒/個であるため、一回の短時間開放パターン(PS)における大入賞口24の開放時間内に発射される遊技球は1個である。
したがってかかる関係とすることにより、弾球装置119より発射された遊技球が大入賞口24に至るまでの時間に揺らぎがあったとしても、これらの短時間開放パターンにて開放された大入賞口24は、いずれも実質的に上記閉鎖条件(2)によって、すなわち上記最大開放時間の経過によって閉鎖されることとなる。
なお、大入賞口24の開放時間が比較的長い長時間開放パターンについては、大入賞口24の上記閉鎖条件(1)、(2)のうち、所定個数の遊技球が入賞したことによって大入賞口24が閉鎖されるという条件(1)の発生確率が、所定時間の経過によって大入賞口24が閉鎖されるという条件(2)の発生確率よりも高いことが好ましい。一方、大入賞口24の開放時間が比較的短い短時間開放パターンにおいては、大入賞口24の上記閉鎖条件(1)、(2)のうち、条件(2)の発生確率が条件(1)の発生確率よりも高いことが好ましい。
したがって本実施形態の第一大当り状態の冒頭、第二大当り状態、および小当り状態では、パチンコ機10の内部的にはラウンド数が1ラウンドとして扱われるかまたは複数(例えば2)ラウンドとして扱われるかという相違点があるものの、遊技者から見た大入賞口24の開閉態様としてはいずれも、大入賞口24のごく短時間(例えば0.6秒間)の開放が当該複数回繰り返されるのみであって両者はまったく等しいものとなる。
ここで、低確率状態かつ通常状態からの大当り(初当り)として第二大当り状態(大当りii−a)が当選した場合、その終了後には確変状態のみが付与されて、時短状態は付与されないこととなる。第二大当り状態では大入賞口24の開放時間が極めて短く(例えば0.6秒を2ラウンド)、かつ小当り状態における大入賞口24の開放態様が同等であって両者の判別も困難であることから、遊技者は当該第二大当り状態が当選したこと、したがって確変状態が付与されたことを察知することが困難である。
また仮に低確率状態かつ通常状態のパチンコ機10において短時間開放パターン(PS)にて大入賞口24が開放されたことに遊技者が気づいたとしても、パチンコ機10で当選した初当りが小当り状態(小当りvi−a)であるか第二大当り状態(大当りii−a)であるかが大入賞口24の開放態様からは判別できないため、いずれが当選した場合も遊技者は確変状態の付与を期待して以後の遊技を行うことができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10においては、上記大当りまたは小当りの当選時の停止表示パターンが互いに判別可能に設定されている特別図柄表示装置130(第一特別図柄表示装置130a,第二特別図柄表示装置130b)は、遊技盤103の比較的目立たない位置に設けられ、かつ停止表示パターンは各大当りおよび小当りについてそれぞれ複数通りに用意されている。したがって大入賞口24がごく短時間かつ僅かに2回開放されたことを知得して第二大当り状態または小当り状態のいずれかが当選したことを知った遊技者は、その瞬間の特別図柄表示装置130の停止表示パターンを確認していずれの当りであったかを判別することはきわめて困難といえる。
また本実施形態のように、大当り状態および小当り状態を上記のように設定することで、上述の優先変動の効果により興趣に富んだ遊技が展開される。
非入球率向上状態中には、遊技球が入賞する始動口20としては上始動口20aが支配的であるため、第1の変動ゲームが連続して実行されやすく、大当り状態としては大当りi−a〜v−aが当選しやすくなっている。一方、時短状態(入球率向上状態)中には下始動口20bに遊技球が入球しやすく、第2の変動ゲームが連続して実行されやすくなっているため、大当り状態としては大当りi−b〜v−bが当選しやすくなっている。
このため、パチンコ機10の初当りの当選を考えた場合、大当り状態の終了後に確変状態が付与される大当りi−a〜iv−aのうちでは、第二大当り状態(大当りii−a)がもっとも高い確率で当選する。そして当該大当りii−aの終了後には確変状態が与えられるものの、時短状態は付与されない。したがって遊技者は開閉羽根22の開放時間の変化などからパチンコ機10の状態の変化を知得することができず、当該当選が小当り状態(小当りvi−a)の当選であったのか第二大当り状態(大当りii−a)の当選であったのかを識別することができない。
またパチンコ機10が通常状態(非入球率向上状態)であることから、次に遊技球が入球する始動口もまた上始動口20aが支配的となり、したがって第1の変動ゲームが繰り返されることとなる。
通常状態での遊技球の入賞を契機として付与される大当りi−a〜iv−aのうち、次回に当選する確率が最も高いのもまた大当りii−aである。当該大当りが当選すると、確変状態で行われた大当り当選ゆえ、当該大当り状態の終了後には上記のように時短状態が付与される。遊技者によっては、時短状態の発生とともに、パチンコ機10に確変状態が付与されていることをこの時点で初めて知ることとなる。
かかる時短状態中には、遊技球は主として始動口のうち下始動口20bから入球して、第2の変動ゲームが行われることとなる。そして本実施形態のパチンコ機10の場合、第2の変動ゲームでは大当り状態として第一または第三大当り状態のみが用意されているため、遊技者にはいずれの大当り当選によっても大量の賞球が期待されることとなる。
このように本実施形態のパチンコ機10によれば、初当りで第二大当り状態が当選しやすく、すなわちこれにより確変状態が遊技者に秘匿された状態で付与される。また次回の大当り当選については、第二大当り状態の当選によって遊技者には不意の時短状態を付与することができ、さらに優先変動処理を活用することで、時短状態中に主として行われる第2の変動ゲームでは賞球数の期待値の多い第一または第三大当り状態のみが付与されるなど、遊技者には大変有利な状態が継続される。したがってその契機となる初当りの当選を秘匿することによって、通常遊技中の遊技者の期待感を持続させることができる。
<情報信号の出力について>
図3および図4に示す外部情報出力基板50には、情報信号をそれぞれ出力する複数のコネクタ51〜58がパチンコ機10の背面側に向けて設けられている。このうちコネクタ51〜55はホールコンピュータ70と接続される。またコネクタ56〜58については、いずれかが選択されてラッキーランプ60と接続される。上記で選択されなかったコネクタ56〜58については、ホールコンピュータ70と接続されてもよい。さらに、コネクタ56〜58のいずれかに分岐ケーブルの統合側を接続し、ラッキーランプ60およびホールコンピュータ70の両者にむけて信号を分岐して出力してもよい。
コネクタ51からは、前枠104が中枠102に対して、および/または中枠102が外枠101に対して開放状態にあることを示す扉開放信号を出力する。図10は扉開放信号が出力される様子を示すタイミングチャートである。島設備に固定された外枠101に対して中枠102が、または中枠102に対して前枠104が開放されることによって扉開放検知スイッチ154がオフとなると(同図(a):時刻A)、扉開放検知スイッチ154から主制御中継端子板158を介して主制御基板16に扉開放信号が送信され(同図(b):時刻A)、該信号は主制御基板16から外部情報出力基板50のコネクタ51を介してホールコンピュータ70に出力される。
一方、前枠104が中枠102に対して、および中枠102が外枠101に対してそれぞれ閉鎖されると扉開放検知スイッチ154は再びオンとなり(同図(a):時刻B)、扉開放検知スイッチ154から発せられる扉開放信号は停止される(同図(b):時刻B)。
コネクタ52からは、大入賞口24や始動口20またはその他の入賞口に遊技球が入賞したことによって払い出される賞球が所定数(例えば10個)となったことを示す賞球信号を出力する。図11は賞球信号が出力される様子を示すタイミングチャートである。賞球数は払出ユニット161の払出計数センサ161aによってカウントされ(同図(a))、これが所定数(例えば10個)となるごとに払出制御基板156から主制御中継端子板158を介して主制御基板16に賞球信号が送信され(同図(b):時刻A)、該信号が外部情報出力基板50のコネクタ52より出力される。所定時間にわたって賞球信号が出力されると該信号は停止される(同図(b):時刻B)。
コネクタ53からは、始動口20(上始動口20aまたは下始動口20b)に遊技球が入球したことを示す始動口信号を出力する。図12は始動口信号が出力される様子を示すタイミングチャートである。始動口20に遊技球が入球したことを始動口スイッチ21(上始動口スイッチ21aまたは下始動口スイッチ21b)が検知すると(同図(a):時刻A)、該スイッチは主制御基板16を介して外部情報出力基板50のコネクタ53より始動口信号を出力する(同図(b):時刻A,C)。該信号は所定時間にわたって出力された後に停止される(同図(b):時刻B,D)。また始動口20に遊技球が続けて入球した場合は、ホールコンピュータ70による出力信号が互いに重複したりノイズと判断されたりしないよう、始動口信号は互いに所定時間をあけて出力される(同図(b):時刻D〜E)。
コネクタ54からは、特別図柄表示装置130(第一特別図柄表示装置130aまたは第二特別図柄表示装置130b)にて特別図柄が確定停止した回数を示す図柄確定回数信号を出力する。図13は図柄確定回数信号が出力される様子を示すタイミングチャートである。特別図柄表示装置130にて所定時間にわたる特別図柄変動ゲーム(第1の変動ゲームまたは第2の変動ゲーム)が開始され(同図(a):時刻A)、該所定時間が経過すると、主制御基板16のメインCPU26aは特別図柄を所定のパターンにて確定停止させる信号を図柄表示基板167に出力するとともに(同図(a):時刻B)、主制御基板16は外部情報出力基板50のコネクタ54に図柄確定回数信号を出力する(同図(b):時刻B)。該信号は所定時間にわたって出力された後に停止される(同図(b):時刻C)。
なお、かかる図柄確定回数信号(同図(b))は、ホールコンピュータ70に出力してもよく、ラッキーランプ60に出力してもよく、または分岐ケーブル等を介してこれら両方に出力してもよい。
外部情報出力基板50のコネクタ55からは時短中信号が、コネクタ56からは大当り信号αが、コネクタ57からは大当り信号βが、コネクタ58からは当り信号γが、それぞれ出力される。
時短中信号は、入球率向上状態判定手段の判定結果に基づいて、パチンコ機10が時短状態中である場合にメインCPU26aより生成される信号である。すなわちメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、メインRAM26cに格納された時短状態フラグを所定時間(例えば4ミリ秒)ごとに読み取り、パチンコ機10が時短状態(入球率向上状態)にある場合には時短中信号をコネクタ55にむけて出力する時短中信号生成手段として機能する。
大当り信号αは、大当り状態判定手段の判定結果に基づいて、パチンコ機10が後記所定の条件を満たす大当り状態中にメインCPU26aより生成される信号(大当り信号)である。小当り状態(vi−a,vi−b)中については、メインCPU26aは大当り信号αを生成しない。
大当り信号βは、大当り状態判定手段および入球率向上状態判定手段の判定結果に基づいて、パチンコ機10が大当り信号αに関する後記所定の条件を満たす大当り状態中、および時短状態中である場合にメインCPU26aより生成される信号である。すなわちコネクタ57からは、大当り信号αと時短中信号との論理和が出力される。
本発明にて特徴的に外部出力される当り信号γは、大当り状態判定手段および小当り状態判定手段の判定結果に基づいて、パチンコ機10が上記すべての大当り状態または小当り状態のうちのいずれかにある場合にメインCPU26aより生成される信号(当り信号)である。すなわちメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、当り信号を生成して外部情報出力手段である外部情報出力基板50から出力するための当り信号生成手段として機能する。
当り信号γは、第一大当り状態(大当りi−a,i−b)、第二大当り状態(大当りii−a)、小当り状態(小当りvi−a,vi−b)におけるいずれの短時間開放パターンの実行中にも、外部情報出力基板50よりパチンコ機10の外部に出力可能である。したがってその出力端子であるコネクタ58とラッキーランプ60とを接続した場合、遊技者はラッキーランプ60の点灯/点滅の態様や当り回数のカウント値の変動(以下、ラッキーランプ60の表示態様という場合がある。)によってはいずれの短時間開放パターンが行われているかを判別することができなくなる。このため上記いずれかの当りが当選した場合、遊技者はもっとも賞球の獲得数の期待値の高い第一大当り状態が当選し、またこれによって以後の大当り確率の高い確変状態が付与されたのではないかとの期待感を、短時間開放パターンがRS回に亘って終了するまで持続することができる。
<大当り信号αについて>
メインCPU26aは、少なくとも、第一大当り状態(大当りi−a,i−b)のうち、長時間開放パターンの開始から、最終(RL)ラウンドにおける長時間開放パターンの終了まで、大当り信号αを生成し、当該信号をコネクタ56に向けて出力する。
したがって当り信号生成手段であるメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、大当り状態判定手段の判定結果に基づいて、パチンコ機10が大当り状態にあることを示す大当り信号を生成する。
なお上記のように主制御基板16が具体的なハードウェアとして複数個のCPUを備え、すなわちメインCPU26aが複数の処理装置から構成される場合、一のCPUより大当り信号αを生成し、他のCPUより当り信号γを生成してもよい。
また本実施形態においてメインCPU26aは、パチンコ機10が第二大当り状態(大当りii−a)にある場合については、確率変動状態判定手段による判定結果および/または入球率向上状態判定手段による判定結果に基づいて、大当り信号αを生成するか否かを決定するとよい。
具体的には、本実施形態においてパチンコ機10が第二大当り状態(大当りii−a)にある場合については、当該第二大当り状態の終了後に入球率向上状態が付与される場合における大当り状態中に大当り信号αを生成し、一方、当該第二大当り状態の終了後に入球率向上状態が付与されない場合における大当り状態中には大当り信号αを生成しないこととしている。
なお、第二大当り状態の終了後に確変状態が付与されない上記大当りii−cを備えるパチンコ機10場合についても同様に、当該大当り状態の終了後に入球率向上状態が付与される場合にはメインCPU26aは大当り信号αを生成し、入球率向上状態が付与されない場合は大当り信号αを生成しないこととするとよい。
またパチンコ機10が第二大当り状態(大当りii−a)にある場合についてはさらに、パチンコ機10が入球率向上状態(時短状態)であるときに行われた大当り抽選において当該第二大当り状態が当選した場合であって、かつその終了後に入球率向上状態が付与される場合における当該第二大当り状態中は大当り信号αを生成し、一方、パチンコ機10が非入球率向上状態(通常状態)であるときに行われた大当り抽選において当該第二大当り状態が当選した場合であって、かつその終了後に入球率向上状態が付与されない場合には大当り信号αを生成しないことしてもよい。
本実施形態においてより具体的には、確率変動状態判定手段による判定結果が非確率変動状態であり、かつ入球率向上状態判定手段による判定結果が非入球率向上状態であるときに行われた大当り抽選に当選して付与された第二大当り状態の間は、メインCPU26aは大当り信号αを出力しない。すなわちパチンコ機10が低確率状態かつ非入球率向上状態であるときに行われた第1の変動ゲームにおける大当り抽選に当選したことによって付与された上記大当りii−aの場合(すなわち初当りとして当選した大当たりii−a)については、当該大当り状態の終了後に確変状態は付与されるものの、入球率向上状態が付与されないため、メインCPU26aは大当り信号αを生成しない。
またパチンコ機10がその他の状態にあるときに当選した第二大当り状態については、当該大当り状態の終了後に入球率向上状態が付与されるため、メインCPU26aは大当り信号αを生成する。
かかる設定とすることにより、大当り信号αをラッキーランプ60に出力した場合、通常状態で当選した第二大当り状態(大当りii−a)については、その終了後に時短状態が付与されない場合は、小当り状態の当選時と同様に大当り信号αが生成されず、したがってラッキーランプ60の表示態様が変動しない。これにより、遊技者はラッキーランプ60の表示態様によって当該当りが第二大当り状態の当選であるか小当り状態の当選であるかを判別することができなくなり、第二大当り状態が付与された場合は確変状態が遊技者に付与されたことを秘匿することができる。
また、第二大当り状態であってその終了後に確変状態が付与されない大当りii−cを備えるパチンコ機10場合について言えば、当該大当り自体における賞球の期待値は僅かであって、確変状態も付与されないことから、当該大当りの当選によってラッキーランプ60の表示態様を変動させないことにより、遊技者に無用な期待感を与えてしまうことを防止できる。
また、時短状態中については開閉羽根22の開閉時間の変化などを通じて遊技者はパチンコ機10が時短状態中であることを容易に察知することが可能であるところ、時短状態中に当選した第二大当りであって、その終了後に再度の時短状態が付与されるものについては、当該第二大当り状態中に大当り信号αをラッキーランプ60に出力することになる。これにより、第二大当り状態の当選とともにパチンコ機10が時短状態から一時的に通常状態にシフトしたことをもって、遊技者が時短状態の消滅かとの不安を覚えてしまうことを防止できる。
一方、大当り信号αをホールコンピュータ70に出力して、通常状態と時短状態におけるパチンコ機10のベースを管理する場合についても、上記のように通常状態中に当選した第二大当り状態であって、その終了後に時短状態が付与されないものについては大当り信号αを出力しないことにメリットがある。すなわち第二大当り状態は、当該大当り状態中に獲得される賞球数の期待値は少ないため、時短状態が新たに付与されたり、または時短状態が終了したりする契機となる場合を除き、ホールコンピュータ70によるベース管理計算上は実質的に不要な情報となる。
また、パチンコ機10からはその遊技状態を示す情報信号が時々刻々出力されてホールコンピュータ70に送られる一方、遊技店にはパチンコ機10が多数設置され、かつホールコンピュータ70については情報の一括管理の要請から通常一台であることから、ベース管理に不要な情報の取り込みは極力排除することが求められている。
したがって本実施形態のように、獲得される賞球数が少なく、かつその前後で通常状態が継続される大当り状態については、大当り信号αをホールコンピュータ70に出力することを排除している。
一方、第二大当り状態中であって、その前後で時短状態が継続される場合については、大当り信号αをホールコンピュータ70に出力してもよい。後述の時短中信号との論理和をとってこれをホールコンピュータ70に出力することにより、パチンコ機10が第二大当り状態中に時短状態から通常状態に変移するために時短中信号が当該大当り状態中の短時間だけ途切れることを補填し、ホールコンピュータ70がひと続きの時短状態としてベース管理計算をすることができるためである。
またメインCPU26aはこのほか、パチンコ機10が第三大当り状態(大当りiii−a,iv−a,v−a,ii−b,iii−b,iv−b,v−b)にある場合については、その第1ラウンドの開始から最終(RL3)ラウンドの終了まで、大当り信号αを生成してコネクタ56に出力する。
さらにメインCPU26aはこのほか、パチンコ機10が第一大当り状態(大当りi−aまたはi−b)の第1ラウンドにある場合についても、確率変動状態判定手段による判定結果と、入球率向上状態判定手段による判定結果とに基づいて、短時間開放パターン(PS)の間について大当り信号αを生成してこれを出力するか否かを決定することができる。
本実施形態において具体的には、第二大当り状態(大当りii−a)が当選した場合に当該第二大当り状態中に大当り信号αが生成されないことが決定されるところの、確率変動状態判定手段による判定結果および/または入球率向上状態判定手段による判定結果となるパチンコ機10の状態において行われた大当り抽選に当選して当該第一大当り状態が付与された場合については、当該第一大当り状態における短時間開放パターン(PS)のうち、少なくとも最初のRS回の間は大当り信号αを生成しない。
換言すると、仮に第二大当り状態(大当りii−a)が当選したとするならば当該第二大当り状態中に大当り信号αが生成されない状態のパチンコ機10において、第一大当り状態が当選した場合については、その冒頭に行われる複数(RS1)回の短時間開放パターン(PS)のうち、少なくとも第二大当り状態における繰り返し回数に相当するRS回の間については、メインCPU26aは大当り信号αを生成しない。
したがってより具体的には、本実施形態の第二大当り状態の場合、低確率状態かつ通常状態で遊技球が上始動口20aに入球したことによって開始された第1の変動ゲームで当選して付与された場合(大当りii−a)についてのみ、当該大当り状態中に大当り信号αが生成されないことから、同じく、低確率状態かつ通常状態で上始動口20aに遊技球が入球したことを契機として付与された第一大当り状態(大当りi−a)、または極めて僅かな確率ながら当該状態で下始動口20bに遊技球が入球したことを契機として付与された第一大当り状態(大当りi−b)における最初のRS回の短時間開放パターン(PS)の間は、メインCPU26aは大当り信号αを生成しない。
一方、第二大当り状態(大当りii−a)が当選した場合に当該第二大当り状態中に大当り信号αが生成されることが決定されるところの、確率変動状態判定手段による判定結果および/または入球率向上状態判定手段による判定結果となるパチンコ機10の状態にて行われた大当り抽選に当選して第一大当り状態が付与された場合については、当該第一大当り状態の開始から終了まで大当り信号αを出力する。
本実施形態の場合、具体的には、確変状態および/または時短状態において遊技球が始動口20に入球したことを契機として付与された第一大当り状態については、その冒頭に行われる複数(RS1)回の短時間開放パターン(PS)の開始から終了までメインCPU26aは大当り信号αを生成する。したがってかかる場合に付与された第一大当り状態については、第1ラウンドの開始から最終(RL)ラウンドの終了まで、メインCPU26aは大当り信号αを生成することとなる。
かかる設定とすることにより、大当り信号αをラッキーランプ60に出力した場合には、第一大当り状態が当選した場合の冒頭において、大入賞口24の開放態様を第二大当り状態と同等としたことと合わせて、ラッキーランプ60の表示態様もまた第一大当り状態と第二大当り状態とで判別不能となる。
すなわち、本実施形態のパチンコ機10において具体的には、低確率状態かつ通常状態のパチンコ機10において第二大当り状態(大当りii−a)が当選した場合、メインCPU26aは大当り信号αを生成しないことから、同様に低確率状態かつ通常状態のパチンコ機10において第一大当り状態(大当りi−a,i−b)が当選した場合の冒頭に行われる短時間開放パターン(PS)の最中にはメインCPU26aは大当り信号αを生成しない。また大当り信号αは小当り状態の当選時にも出力されない。
したがって低確率状態かつ通常状態で大入賞口24が短時間開放パターン(PS)にて複数(RS)回開放された場合、遊技者は、次に長時間開放パターンまたはRS+1回目の短時間開放パターンが生じるかどうかを確認するまで、当該当り状態が賞球獲得数の期待値が多く確変状態の付与が期待される第一大当り状態であるか、賞球獲得数の期待値は少ないものの確変状態の付与が期待される第二大当り状態であるか、または賞球獲得数の期待値も少なく確変状態の付与も期待されない小当り状態であるかを判別できず、したがって仮に第二大当り状態や小当り状態が当選していた場合であっても、当該当り状態の当選の瞬間に、ラッキーランプ60の表示態様を通じて遊技者の期待がそがれることがない。
なお、メインCPU26aが大当り状態中の上記所定のラウンド遊技中に大当り信号αを生成するに際し、その開始タイミングと終了タイミングについては、上記本発明の効果を損なわない限り、それぞれ大入賞口24の開放または閉鎖のタイミングと一致させてもよく、または、当該大当り状態について設けられたオープニングやエンディング、またはラウンド間などの演出状態中であってもよく、または、上記演出状態の開始または終了のタイミングと一致させてもよい。
<大当り信号βについて>
本実施形態においては、パチンコ機10が時短状態中であることを示す時短中信号と大当り信号αとの論理和をとり、大当り信号βとして外部情報出力基板50より出力可能である。かかる大当り信号βをラッキーランプ60に出力した場合、当選時のパチンコ機10の状態(確変状態、時短状態)によらず、第一大当り状態、第二大当り状態、小当り状態のいずれが当選した場合についても、RS回の短時間開放パターンの間、遊技者はラッキーランプ60の表示態様によっては上記いずれの特別図柄当りが当選したかを判別することができなくなる。
大当り信号αは、時短状態中に当選した第二大当り状態および第一大当り状態の冒頭におけるRS回の短時間開放パターンの間についてはメインCPU26aより生成され、同じく時短状態中に当選した小当り状態の間については出力されない。したがって大当り信号αをラッキーランプ60に出力した場合には、時短状態中に小当り状態が当選したことによってはラッキーランプ60の点灯/点滅や当り回数のカウントアップなど表示態様の変動がないこととなり、遊技者により第一または第二大当り状態と、小当り状態の当選とが瞬時に判別されてしまう虞がある。これに対し、時短中信号と大当り信号αとの論理和である大当り信号βは、パチンコ機10が時短状態にあるときに行われた小当り抽選に当選して付与された小当り状態中にも生成されるため、大当り信号βをラッキーランプ60に出力した場合は、時短状態中に当選したいずれの特別図柄当りにおける短時間開放パターン中もラッキーランプ60の表示態様は等しくなるため、遊技者には第一または第二大当り状態の当選と、小当り状態の当選とを判別することができなくなる。
上述のように本実施形態のパチンコ機10は、大当り信号α、大当り信号β、および当り信号γのいずれかを選択してラッキーランプ60に出力することができる。
大当り信号αをラッキーランプ60に出力した場合には、初当り時の第一大当り状態、第二大当り状態または小当り状態の当選を、冒頭のRS回の短時間開放パターンの間に遊技者が判別することができなくなる。また初当り以外の第一大当り状態または第二大当り状態の当選についても同様に互いの判別ができなくなる。また大当り信号αをホールコンピュータ70に出力した場合には、パチンコ機10のベース管理に実質的に不要な情報の出力を抑制することができる。
大当り信号βをラッキーランプ60に出力した場合には、初当りであるか否かを問わず、第一大当り状態、第二大当り状態または小当り状態の当選を、冒頭のRS回の短時間開放パターンの間に遊技者が判別することができなくなる。
当り信号γをラッキーランプ60に出力した場合についても、初当りであるか否かを問わず、第一大当り状態、第二大当り状態または小当り状態の当選を、冒頭のRS回の短時間開放パターンの間に遊技者が判別することができなくなる。またこの場合、ラッキーランプ60でカウントアップされる当り回数には、大当り状態と小当り状態を合計した特別図柄当りの当選回数が表示されることとなるため、遊技店は当該遊技機にて多くの特別図柄当りが当選していることを遊技者に告知することができる。また当り信号γをホールコンピュータ70に出力した場合には、すべての特別図柄当りの当選回数をカウントすることができる。なお本実施形態において、大当り信号βをラッキーランプ60に出力した場合に表示される当り回数は、すべての特別図柄当り回数より、小当り状態および初当り当選した第二大当り状態を除いたものとなり、すなわち賞球数の期待値の多い第一および第三大当り状態と、時短中および/または確変中に当選した第二大当り状態の回数が表示されることとなる。
以下、本実施形態のパチンコ機10に関するタイミングチャートを用いて、大当り信号α,β、当り信号γおよび時短中信号の出力条件を具体的に説明する。
図14(a)は第三大当り状態(大当りiii−a,iv−a,v−a,ii−b,iii−b,iv−bまたはv−b)が当選して役物連続作動装置が作動したことを示すタイミングチャート、同図(b)は役物連続作動装置の作動によって連続作動される特別電動役物のタイミングチャート、同図(c)は大当り信号αのタイミングチャート、同図(d)はパチンコ機10が大当り状態または小当り状態にあることを示す当り信号γのタイミングチャートである。同図(e)は時刻列を表す。
特別電動役物の一回の作動により、パチンコ機10では1ラウンドのラウンド遊技が行われる。なお、1ラウンド中に大入賞口24は一回または複数回にわたって開放することができるが、第三大当り状態の場合、各ラウンドでは比較的長時間の開放が1回のみ行われる長時間開放パターン(PL2)が行われる。
パチンコ機10に第三大当り状態が当選すると(同図(a):時刻A)、役物連続作動装置が作動し、特別電動役物の開閉動作(同図(b):時刻A〜B)が所定ラウンド(例えば15ラウンド)にわたって繰り返される(同図(b):時刻A−D)。当該大当り状態の終了とともに役物連続作動装置はオフとなる(同図(a):時刻D)。第三大当り状態中には、メインCPU26aは大当り信号αおよび当り信号γを生成し、この間継続的にコネクタ56に出力する(同図(c),(d):時刻A−D)。当該大当り状態の終了後にパチンコ機10に小当り状態(小当りvi−aまたはvi−b)が当選すると(同図(d):時刻E)、特別電動役物が単発的に作動し(同図(b):時刻E−F)、当り信号γが主制御基板16からコネクタ58を通じてホールコンピュータ70に出力される(同図(d):時刻E−F)。
図15は、通常状態(非入球率向上状態)にあるパチンコ機10にて、第三大当り(大当りiii−a,iv−a,v−a,ii−b,iii−b,iv−bまたはv−b)が当選したときの状態を示すタイミングチャートである。同図(a)は第一特別図柄表示装置130aで変動表示される特別図柄1、または第二特別図柄表示装置130bで変動表示される特別図柄2の変動または停止のタイミングを示すタイミングチャート、同図(b)は大入賞口24を複数ラウンドに亘って開閉操作する役物連続作動装置の作動を示すタイミングチャート、同図(c)は大当り信号αおよび当り信号γのタイミングチャート、同図(d)は時短中信号のタイミングチャート、同図(e)は大当り信号βのタイミングチャートである。同図(f)は時刻列を表す。
通常状態であるパチンコ機10は、始動口20への遊技球の入球を契機として特別図柄1または2が変動し、大当り抽選に当選して第三大当り状態が当選したことが決定されると、時刻Aにおいて特別図柄が確定停止する(同図(a):時刻A)。
第三大当り状態が当選すると、役物連続作動装置がオンとなり(同図(b):時刻A)、時刻Bまでの所定時間に亘って15ラウンドの長時間開放パターン(PL2)にて大入賞口24が開放される(同図(b):時刻B)。
大当り信号α,βおよび当り信号γは、第三大当り状態中はいずれもメインCPU26aで生成されて外部情報出力基板50に出力される(同図(c),(e):時刻A〜B)。
本実施形態のパチンコ機10の場合、第三大当り状態の終了後には、いずれも時短状態が付与される(同図(d):時刻B〜)。
したがってメインCPU26aは、第三大当り状態中に加え、その終了後の時短状態中に関しても大当り信号βを継続して生成し、コネクタ57より出力する。
図16は、第二大当り状態(大当りii−a)および第三大当り状態(大当りv−aまたはv−b)が複数回ずつ当選した場合を示すタイミングチャートである。
同図(a)は第一特別図柄表示装置130aで変動表示される特別図柄1、または第二特別図柄表示装置130bで変動表示される特別図柄2の変動または停止のタイミングを示すタイミングチャート、同図(b)は大入賞口24を複数ラウンドに亘って開閉操作する役物連続作動装置の作動を示すタイミングチャート、同図(c)はパチンコ機10の確変状態(高確率状態)または低確率状態を示すタイミングチャート、同図(d)は時短中信号のタイミングチャート、同図(e)は大当り信号α、同図(f)は大当り信号β、同図(g)は当り信号γのそれぞれタイミングチャートである。同図(h)は時刻列を表す。
低確率状態かつ通常状態であるパチンコ機10の始動口20への遊技球の入球を契機として特別図柄1が変動し、大当り抽選に当選して大当りii−aが当選したことが決定されると特別図柄は確定停止する(同図(a):時刻A)。
大当りii−aが当選すると、役物連続作動装置が作動して(同図(b):時刻A)、時刻Bまでの所定時間に亘って2ラウンドの短時間開放パターン(PS)にて大入賞口24が開放される(同図(b):時刻B)。この間、当り信号γが出力される(同図(g):時刻A−B)。
大当りii−aの終了後には次回の大当り当選まで確変状態が付与される(同図(c):時刻B−D)。ただし、低確率状態かつ通常状態で当選した大当りii−aには、上述のようにその終了後に時短状態は付与されない。したがってメインCPU26aは、大当り信号αおよびβを生成しない(同図(d),(e),(f):時刻B−D)。
次に、パチンコ機10に遊技球が入賞して特別図柄が変動を開始し(同図(a):時刻C)、確変状態中に再び大当りii−aが当選して特別図柄が停止すると(同図(a):時刻D)、役物連続作動装置が作動して2ラウンドの大当り遊技が行われ(同図(b):時刻D−E)、この間、当り信号γが生成され(同図(g):時刻D−E)、かつ当該大当り状態中は、確変状態が一旦停止される(同図(c):時刻D−E)。
確変状態中に当選した大当りii−aには、その終了後に時短状態が付与される(同図(d):時刻E〜)。
第二大当り状態であってその終了後に時短状態が付与されるものについては、メインCPU26aは当該大当り状態中に大当り信号αおよびβを生成して出力する(同図(e),(f):時刻D−E)。
次に、遊技球の入賞によって特別図柄が変動を開始し(同図(a):時刻F)、確変状態中かつ時短状態中に再度大当りii−aが当選して特別図柄が停止すると(同図(a):時刻G)、役物連続作動装置が作動して2ラウンドの大当り遊技が行われて当り信号γが出力され(同図(b),(g):時刻G−H)、当該大当り状態中は、確変状態と時短状態が一旦停止される(同図(c),(d):時刻G−H)。
時短状態中に当選した大当りii−aはその終了後に時短状態が再度付与されることから、メインCPU26aは時刻G−Hの間、大当り信号αを生成する。また大当りii−aの終了後には確変状態が付与される。
また、大当り信号αと時短中信号との論理和である大当り信号βは、時短状態が一旦停止している当該大当り状態中も生成および出力される(同図(f):時刻G−H)。したがって本実施形態のパチンコ機10の場合、大当り状態が当選し、その終了後に時短状態が付与されることとなる場合には、当該大当り状態中と、その後の時短状態中とにわたって継続的に大当り信号βが出力されることとなる。
次に、遊技球の入賞によって特別図柄が変動を開始し(同図(a):時刻I)、確変状態中かつ時短状態中に大当りv(大当りv−aまたはv−bであるが、時短状態中ゆえ、第2の変動ゲームの結果として付与される大当りv−bが成立する可能性が高い)が当選して特別図柄が停止すると(同図(a):時刻J)、役物連続作動装置が作動して15ラウンドの大当り遊技が行われて当り信号γが出力され(同図(b),(g):時刻J−K)、当該大当り状態中は、確変状態と時短状態が停止される(同図(c),(d):時刻J−K)。
時短状態中に当選した大当りvの最中は、その開始から終了までメインCPU26aは大当り信号αを生成する(同図(e):時刻J−K)。
大当りvは、その終了後に確変状態が付与されず、かつ100回の特別図柄変動ゲームが終了するまで時短状態が付与される(同図(c),(d):時刻K〜)。
また、時短中信号と大当り信号αとの論理和である大当り信号βは、時短状態が一旦停止する第三大当り状態中も継続して生成および出力される(同図(f):時刻J−K)。
次に、遊技球が上始動口20aに入賞したことによって第一特別図柄表示装置130aにて特別図柄1が変動を開始し(同図(a):時刻L)、低確率状態中かつ時短状態中に大当りii−aが当選して特別図柄が停止すると(同図(a):時刻M)、役物連続作動装置が作動して2ラウンドの大当り遊技が行われて当り信号γが出力され(同図(b),(g):時刻M−N)、当該大当り状態中は、確変状態と時短状態が停止される(同図(c),(d):時刻M−N)。
時短状態中に当選した大当りii−aはその終了後に時短状態が再度付与されることから、メインCPU26aは時刻M−Nの間、大当り信号αを生成する。また大当りii−aの終了後には確変状態が付与される(同図(e),(d):時刻M−NおよびN〜)。
また、時短中信号と大当り信号αとの論理和である大当り信号βは、時短状態が一旦停止する当該大当り状態中も、そしてその後に付与される時短状態中も、継続して生成および出力される(同図(f):時刻M−N)。
次に、遊技球の入賞によって特別図柄が変動を開始し(同図(a):時刻O)、確変状態中かつ時短状態中に大当りv(大当りv−aまたはv−b)が当選して特別図柄が停止すると(同図(a):時刻P)、役物連続作動装置が作動して15ラウンドの大当り遊技が行われて当り信号γが出力され(同図(b),(g):時刻P−Q)、当該大当り状態中は、確変状態と時短状態が停止される(同図(c),(d):時刻P−Q)。
時短状態中に当選した大当りvの最中は、その開始から終了までメインCPU26aは大当り信号αを生成する(同図(e):時刻P−Q)。
大当りvは、その終了後に確変状態が付与されず、かつ100回の特別図柄変動ゲームが終了するまで時短状態が付与される(同図(c),(d):時刻Q−R)。
時短中信号と大当り信号αとの論理和である大当り信号βは、当該大当り状態中、およびその後の100回の特別図柄変動ゲーム中、継続して生成および出力される(同図(f):時刻P−R)。
そして特別図柄が100回の変動表示をおこない(同図(a)には図示せず)、時刻Rにおいて時短状態が終了すると、時短中信号および大当り信号βは停止する(同図(d),(f))。
図17は、第一実施形態にかかるパチンコ機10において、第一大当り状態(大当りi−a,i−b)および第三大当り状態(大当りv−a,v−b)が当選した場合を示すタイミングチャートである。
同図(a)は第一特別図柄表示装置130aで変動表示される特別図柄1、または第二特別図柄表示装置130bで変動表示される特別図柄2の変動または停止のタイミングを示すタイミングチャート、同図(b)は大入賞口24を複数ラウンドに亘って開閉操作する役物連続作動装置の作動を示すタイミングチャート、同図(c)は大当り状態中に繰り返されるラウンド遊技に相当する特別電動役物のタイミングチャート、同図(d)は大入賞口24の開放または閉鎖を示すタイミングチャート、同図(e)は時短中信号、同図(f)は大当り信号α、同図(g)は大当り信号βのそれぞれタイミングチャートである。同図(h)は時刻列を表す。
低確率状態かつ通常状態であるパチンコ機10の始動口20への遊技球の入球を契機として特別図柄1が変動し、大当り抽選に当選して大当りi−aが当選(初当り)したことが決定されると特別図柄は確定停止する(同図(a):時刻A)。
大当りi−aが当選すると、役物連続作動装置が作動して(同図(b):時刻A−H)、特別電動役物が連続作動する(同図(c):時刻A−H)。
大入賞口24は、同図(c),(d)に示すように、大当りi−aの第1〜第RSラウンドにおいては、まず複数(RS:例えば2)回にわたって短時間開放パターン(PS)にて開放され(時刻A−BおよびC−D)、その後(例えば第3ラウンド目以降)については、長時間開放パターンにて複数(RL:例えば13)回開放される(時刻E−H)。第一実施形態において短時間開放パターンは各0.6秒であり、長時間開放パターンは25.0秒の開放時間に設定されている。
このときメインCPU26aは、長時間開放パターンの開始タイミング(RS+1ラウンド目の開始)から最終(RS+RL)ラウンドの終了まで、大当り信号αを生成する(同図(f):時刻E−H)。これは、当該大当り状態の当選時のパチンコ機10が低確率状態かつ通常状態(非入球率向上状態)であったためであり、換言すると、仮に当該大当りが第二大当り状態(大当りii−a)であったとするならば大当り信号αが生成されないことがメインCPU26aによって決定されるパチンコ機10の状態において大当り当選した第一大当り状態であるため、第1〜第RSラウンドに行われる短時間開放パターン(PS)の最中には大当り信号αを生成しないのである。これにより、当該大当り状態の開始から、長時間開放パターンが開始されるまでの間は、遊技者に対して当該大当りが第一大当り状態(大当りi−a)の当選であるのか、または第二大当り状態(大当りii−a)であるのかを秘匿することができる。
またこの間、当り信号γ(同図においては図示せず)はメインCPU26aによって生成され、外部情報出力基板50より出力可能となっている。
したがって大当り信号βに関しても大当り信号αと同様に、第一大当り状態が初当りした場合、その長時間開放パターンの開始タイミング(第RS+1ラウンド目の開始)から最終(RS+RL)ラウンドの終了まで、メインCPU26aは大当り信号βを生成する(同図(g):時刻E−H)。
第一大当り状態の終了後には、パチンコ機10には次回の大当りの当選までの確変状態と時短状態とが付与される(同図(e):時刻H−J)。
したがって大当り信号βは、第一大当り状態の長時間開放パターン中から継続して、当該時短状態中もメインCPU26aにより生成されることとなる(同図(g):時刻E−J)
次に、パチンコ機10に遊技球が入賞して特別図柄が変動を開始し(同図(a):時刻I)、再び大当りi−aまたはi−bが当選して特別図柄が停止すると(同図(a):時刻J)、役物連続作動装置が作動して(同図(b):時刻J−Q)、特別電動役物が連続作動する(同図(c):時刻J−Q)。
また当該第一大当り状態の終了後には、時短状態および確変状態が付与される(同図(e):時刻Q〜)
大入賞口24は、同図(d)に示すように、大当りi−aにおいては、まず第1〜第RSラウンドまで短時間開放パターン(PS)にて開放され(時刻J−KおよびL−M)、その後、第RS+1ラウンド目以降においては、RLラウンドにわたって長時間開放パターンにて開放される(時刻N−Q)。
このときメインCPU26aは、第1ラウンドの開始から最終(RS+RL)ラウンドの終了まで、すなわち第一大当り状態の開始から終了まで、大当り信号αおよびβを生成する(同図(f),(g):時刻J−Q)。これは、当該大当り状態の当選時のパチンコ機10が時短状態(入球率向上状態)であったためであり、換言すると、仮に当該大当りが第二大当り状態(大当りii−a)であったとするならば大当り信号αが生成されることがメインCPU26aによって決定されるパチンコ機10の状態において大当り当選した第一大当り状態であるためである。
すなわち、パチンコ機10が時短状態であることは遊技者にとって容易に知得されるものであって、かつ、かかる状態で小当り状態や第二大当り状態が当選した場合に時短状態が持続されることは遊技者も把握しているところであるため、時短状態中に第二大当り状態が当選した場合については大当り信号αをラッキーランプ60に出力してこれを点灯/点滅させたとしても遊技者に無用な期待を抱かせたり、興趣を減退させたりすることはない。むしろ、時短状態中に当選した第二大当り状態中にはラッキーランプ60を点灯/点滅させることで、当該大当り状態中に一時的にパチンコ機10が通常状態に変移することによる、時短状態の終了ではないかとの無用の不安を遊技者に抱かせることがない。また大当りの当選とともにラッキーランプ60が点灯や点滅を開始することにより、遊技者のみならず周囲の者に対しても当該大当り状態の当選を知らしめることができる。これにより、遊技者には大当りの当選による優越感を与え、周囲の者に対してはその遊技意欲を掻きたてることができる。
したがって、時短状態中に当選した第1大当り状態についても同様に、その第1〜第RSラウンドに行われる短時間開放パターン(PS)の間も、遊技者に無用の不安を与えぬよう、メインCPU26aは大当り信号αを生成してこれをラッキーランプ60などに出力するとよい。そしてまた、このように当該短時間開放パターン(PS)中に大当り信号αを出力することにより、第二大当り状態が当選した場合との判別が不可能になり、遊技者は時短状態中に大当り当選して付与された第二大当り状態と第一大当り状態冒頭の短時間開放パターン(PS)とを互いに識別することが不可能となる。
さらに第一実施形態のパチンコ機10においては、大当り信号αと時短中信号との論理和である大当り信号βをラッキーランプ60に出力してもよい。
すなわち、大当り信号αのみをラッキーランプ60に出力した場合、時短状態中に小当り状態(小当りvi−b)が当選して1ラウンド内でRS回(例えば2回)の短時間開放パターン(PS)が繰り返される間は大当り信号αが出力されずにラッキーランプ60が点灯/点滅しないこととなる。一方、時短状態中に第二大当り状態や第一大当り状態が当選した場合は、その短時間開放パターン(PS)中に大当り信号αが出力されてラッキーランプ60が点灯/点滅することとなる。
したがって遊技者は、時短状態中に大入賞口24が短時間開放パターン(PS)で開放された場合に、ラッキーランプ60の点灯/点滅の有無によって小当り状態の当選と、大当り状態(第一大当り状態、第二大当り状態)の当選とを判別可能となってしまう。
このため、大当り信号αと時短中信号との論理和をラッキーランプ60に出力することで、時短状態中に当選した小当り状態、第二大当り状態、および第一大当り状態における第1〜第RSラウンドの短時間開放パターン(PS)の、いずれにおいてもラッキーランプ60が点灯/点滅するため、遊技者はこれらの当り状態を判別できなくなるという利点がある。
大当り信号αと時短中信号との論理和を出力するにあたっては、大当り信号βの出力コネクタ(コネクタ57)とラッキーランプ60とをケーブルによって接続して行うことができる。このほか、時短中信号の出力コネクタ(コネクタ55)と大当り信号αの出力コネクタ(コネクタ56)とを二又の一端側とする分岐ケーブルによって、両コネクタとラッキーランプ60とを接続して行うこともできる。前者の場合、コネクタの共通化が可能であり、また外部情報出力基板50とラッキーランプ60とを単線ケーブルにて接続することが可能となるため、島設備に対するパチンコ機10の設置および配線作業が容易であり、かつコネクタの選択ミスが発生する虞が低減される。
次に、パチンコ機10に遊技球が入賞して特別図柄が変動を開始し(同図(a):時刻R)、大当りv−aまたはv−bが当選して特別図柄が停止すると(同図(a):時刻S)、役物連続作動装置が作動して(同図(b):時刻S−T)、特別電動役物が連続作動する(同図(c):時刻S−T)。
当該大当り状態の終了後には、次の大当り判定に当選するまでの確変状態と、100回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでの時短状態が付与される(同図(e),(g):時刻T−U)。
図18(a)〜(h)は、第二実施形態にかかるパチンコ機10において、図17各図と同様に、第一大当り状態(大当りi−a,i−b)および第三大当り状態(大当りv−a,v−b)が当選した場合を示すタイミングチャートおよび時刻列である。図17各図と共通する箇所については説明を省略する。
低確率状態かつ通常状態であるパチンコ機10の始動口20に遊技球が入球したことを契機として特別図柄1が変動し、大当り抽選に当選して大当りi−aが初当りすると、大入賞口24は、同図(d)に示すように、大当りi−aの第1ラウンドにおいては、まず複数(RS:例えば2)回にわたって短時間開放パターン(PS)にて開放され(時刻A−BおよびC−D)、その後、長時間開放パターン(PL1)にて一回開放される(時刻E−F)。第二実施形態において短時間開放パターンは各0.6秒であり、長時間開放パターン(PL1)は23.8秒の開放時間に設定されているため、第1ラウンドにおける大入賞口24の合計開放時間は25.0秒である。
時刻Gにおいて、特別電動役物が再び作動して第2ラウンドが開始されると、大入賞口24は長時間開放パターン(PL2)にて開放される。長時間開放パターン(PL2)は25.0秒の開放時間に設定されており、第1ラウンドにおける大入賞口24の合計開放時間と共通している。第一大当り状態のラウンド数(RL)は例えば15ラウンドに設定されており、続けて第3ラウンド以降が特別電動役物の作動とともに繰り返して行われ、大入賞口24は各ラウンドで長時間開放パターン(PL2)の開放時間にて開放される(同図(c),(d):時刻G−H)。
このときメインCPU26aは、第1ラウンドにおける長時間開放パターン(PL1)の開始タイミングから最終(RL)ラウンドの終了まで、大当り信号αを生成する(同図(f):時刻E−H)。これは、仮に当該大当りが第二大当り状態(大当りii−a)であったとするならば大当り信号αが生成されないことがメインCPU26aによって決定されるパチンコ機10の状態において大当り当選した第一大当り状態であるため、第1ラウンド前半に行われる短時間開放パターン(PS)の最中には大当り信号αを生成しないのである。これにより、第二実施形態にかかるパチンコ機10についても、第1ラウンドの開始から、長時間開放パターン(PL1)が開始されるまでの間は、遊技者に対して当該大当りが第一大当り状態(大当りi−a)の当選であるのか、または第二大当り状態(大当りii−a)であるのかを秘匿することができる。
したがって大当り信号βに関しても大当り信号αと同様に、第一大当り状態が初当りした場合、その第1ラウンドのうち長時間開放パターン(PL1)の開始タイミングから最終(R1)ラウンドの終了まで、メインCPU26aは大当り信号βを生成する(同図(g):時刻E−H)。
大入賞口24は、同図(d)に示すように、大当りi−aの第1ラウンドにおいては、まず複数(RS)回にわたって短時間開放パターン(PS)にて開放され(時刻J−KおよびL−M)、その後、長時間開放パターン(PL1)にて一回開放される(時刻N−O)。
続けて、特別電動役物は作動を繰り返し、第2ラウンド〜最終(RL)ラウンドが行われる(同図(c),(d):時刻P−Q)、大入賞口24は各ラウンドにおいて長時間開放パターン(PL2)にて開放される。
このときメインCPU26aは、第1ラウンドの開始から最終(RL)ラウンドの終了まで、すなわち第一大当り状態の開始から終了まで、大当り信号αおよびβを生成する(同図(f),(g):時刻J−Q)。これは、仮に当該大当りが第二大当り状態(大当りii−a)であったとするならば大当り信号αが生成されることがメインCPU26aによって決定されるパチンコ機10の状態において大当り当選した第一大当り状態であるためであり、第一実施形態と同様に遊技者に無用な期待を抱かせたり、興趣を減退させたりすることがない。また当該短時間開放パターン(PS)中に大当り信号αを出力することにより、第二大当り状態が当選した場合との判別が不可能になる。
なお、第二実施形態のパチンコ機10においても、大当り信号αと時短中信号との論理和である大当り信号βをラッキーランプ60に出力し、時短状態中に当選した小当り状態、第二大当り状態、および第一大当り状態における第1ラウンド前半の短時間開放パターン(PS)の、いずれにおいてもラッキーランプ60を点灯/点滅させ、遊技者がこれらの当り状態を判別できないこととしてもよい。
図14,16に示すように、本発明にかかるパチンコ機10では、いずれの大当り状態中および小当り状態中についても当り信号γを出力可能とすることにより、かかる信号をラッキーランプ60に出力した場合には、第二大当り状態および小当り状態で行われる短時間開放パターンにおいていずれもラッキーランプ60が点灯/点滅することとなる(図14(d):時刻E−F、および図16(g):時刻A−B,D−E,G−H,M−Nを参照)。また上記のように初当りであるか否かを問わず、第一大当り状態の冒頭にて行われる短時間開放パターンにおいてもラッキーランプ60が点灯/点滅することとなる。したがって当り信号γをラッキーランプ60に出力することにより、短時間開放パターンの発生を知得した遊技者は、該パターンの最中には、いずれの特別図柄当りが当選したかをラッキーランプ60の表示態様によっては判別することができず、遊技者にもっとも有利な第一大当り状態が当選しているかとの期待感を維持することができる。
なお本発明においては上述のように、第一大当り状態の冒頭に行う短時間開放パターンの繰り返し回数(RS1)は、上記本実施形態のように第二大当り状態の短時間開放パターンの繰り返し回数(RS)と等しくするほか、これを超える回数(>RS)としてもよい。
すなわち、例えば第二大当り状態の短時間開放パターン(PS)の繰り返し回数を2回とし、第一大当り状態の冒頭において3回または4回以上の短時間開放パターン(PS)を繰り返してから長時間開放パターンを行うこととした場合にも、第二大当り状態の当選を判別するタイミングを遅らせることができる。つまりこの場合、3回目の短時間開放パターンが生じたことをもって遊技者は当該大当り状態が第一大当り状態であることを察知することとなるが、その前に繰り返される2回の短時間開放パターンの最中には、当該大当り状態が第一大当り状態であるか第二大当り状態であるかが遊技者には判別できなくなる。
なおかかる場合、大当り信号αおよびβの生成開始タイミングに関する上記説明のうち、例えば初当りとして当選した第一大当り状態における長時間開放パターンの開始からこれを行う点については、当該第一大当り状態における、第二大当り状態のラウンド数(RS)を超えるRS+1回目の短時間開放パターンの開始から、メインCPU26aが大当り信号αおよびβを生成することとしてもよい。
10 パチンコ機
16 主制御基板
20 特別図柄始動入賞装置(始動口)
20a 上始動口
20b 下始動口
21 始動口スイッチ
21a 上始動口スイッチ
21b 下始動口スイッチ
22 開閉羽根
23 大入賞口扉
24 大入賞口
50 外部情報出力基板
51〜58 コネクタ
60 ラッキーランプ
70 ホールコンピュータ
113 遊技領域

Claims (2)

  1. 遊技領域内に発射された遊技球が入球可能な始動口と、
    前記始動口への遊技球の入球を契機として、遊技者に大当り状態を付与するか否かを決定する大当り抽選を行う大当り抽選手段と、
    前記入球を契機として、遊技者に小当り状態を付与するか否かを決定する小当り抽選を行う小当り抽選手段と、
    複数種類の図柄を表示可能であって、前記大当り抽選に当選した場合と、前記小当り抽選に当選した場合と、前記大当り抽選および小当り抽選にともに落選した場合とで、異なる図柄を表示する図柄表示装置と、
    前記遊技領域内に設けられ、前記大当り状態が付与された場合に開放されて遊技球が入賞可能となる大入賞口と、を備え、
    前記大入賞口が複数ラウンドに亘って開放および閉鎖される前記大当り状態は、前記大入賞口の合計開放時間が比較的長い第一大当り状態、または前記合計開放時間が比較的短い第二大当り状態が、前記図柄表示装置で表示される図柄に基づいて遊技者に選択的に付与され、
    前記大当り抽選に落選した場合であって、前記小当り抽選に当選した場合には、前記第二大当り状態と同等の開放回数および開放時間にて前記大入賞口が開放および閉鎖される小当り状態が遊技者に付与される遊技機であって、
    前記第二大当り状態は、前記大入賞口の開放時間が比較的短い短時間開放パターンのみが複数(RS)ラウンドに亘り繰り返して行われる状態であり、
    前記第一大当り状態は、前記第二大当り状態と同等の開放時間および開放回数にて前記大入賞口が開放された後に、前記大入賞口の開放時間が比較的長い長時間開放パターンが繰り返して行われる状態であり、
    前記遊技機の状態が前記いずれかの大当り状態であるか否かを判定する大当り状態判定手段と、
    前記遊技機の状態が小当り状態であるか否かを判定する小当り状態判定手段と、
    前記大当り抽選に当選した場合に、前記図柄表示装置で表示される図柄に応じて、前記付与されることとなる大当り状態の終了後にその後の大当り抽選の当選確率が向上する確率変動状態が付与されるか否かを決定する確率変動状態付与決定手段と、
    遊技機の状態が確率変動状態であるか、または非確率変動状態であるかを判定する確率変動状態判定手段と、
    遊技機の状態が、前記始動口への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上する入球率向上状態であるか、または前記始動口に遊技球がより入球しにくい非入球率向上状態であるかを判定する入球率向上状態判定手段と、
    前記図柄表示装置で表示される図柄と、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果と、に基づいて、前記大当り抽選に当選した場合に、前記付与されることとなる大当り状態の終了後に前記入球率向上状態が付与されるか否かを決定する入球率向上状態付与決定手段と、
    前記入球率向上状態判定手段の判定結果に基づいて、遊技機の状態が前記入球率向上状態であることを示す時短中信号を生成する時短中信号生成手段と、
    前記大当り状態判定手段および小当り状態判定手段の判定結果に基づいて、前記遊技機の状態が大当り状態または小当り状態のいずれかであることを示す当り信号を生成し、少なくとも前記第一大当り状態における長時間開放パターンの間は、遊技機が大当り状態にあることを示す大当り信号を生成する当り信号生成手段と、
    前記生成された大当り信号および当り信号、並びに前記生成された時短中信号と前記大当り信号との論理和を前記遊技機の外部に出力するための外部情報出力手段と、を備え、
    前記当り信号生成手段は、
    大当り抽選に当選して第二大当り状態が付与されることとなる場合には、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果に基づいて、当該第二大当り状態中に前記大当り信号を生成するか否かを決定し、
    第二大当り状態が当選した場合に当該第二大当り状態中に前記大当り信号が生成されないことが当該当り信号生成手段によって決定されるところの、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果となる遊技機の状態にて行われた前記大当り抽選に当選して第一大当り状態が付与された場合については、当該第一大当り状態における前記短時間開放パターンの間は前記大当り信号を生成せず、前記長時間開放パターンの間は前記大当り信号を生成し、
    第二大当り状態が当選した場合に当該第二大当り状態中に前記大当り信号が生成されることが前記当り信号生成手段によって決定されるところの、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果となる遊技機の状態にて行われた前記大当り抽選に当選して第一大当り状態が付与された場合については、当該第一大当り状態の開始から終了まで前記大当り信号を出力することを特徴とする遊技機。
  2. 前記確率変動状態判定手段による判定結果が非確率変動状態であり、かつ、前記入球率向上状態判定手段による判定結果が非入球率向上状態であるときに行われた前記大当り抽選において第二大当り状態が当選した場合には、当該第二大当り状態の終了後に確率変動状態および非入球率向上状態が付与されるとともに、
    当該第二大当り状態中には、前記当り信号生成手段が前記大当り信号を生成しないことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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