JP5021084B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
大当り状態における遊技(大当り遊技)では、遊技領域内に設けられた大入賞口が備える大入賞口扉が開動作して大入賞口に多くの遊技球が入賞するチャンスが与えられ、遊技者には入賞した遊技球の数に応じて多数の賞球を短時間で獲得する機会が与えられる。
またかかるラウンド遊技の繰り返し回数は、一般に所定の最大回数が定められている(例えば15ラウンドまたは16ラウンド)。
また大当り遊技中は、大入賞口への遊技球の入賞率を所望に維持する必要があることから、遊技球を始動口に入球しやすくする(すなわちその分だけ大入賞口に遊技球を入球しにくくする)必要はなく、遊技機は、始動口への単位時間あたりの遊技球の入球率が低い、非入球率向上状態(通常状態)をとることが一般的である。
しかしながら小当りの当選時に情報信号を外部出力せず、大当りの当選時にのみ大当り状態の開始から終了まで情報信号(大当り信号)を外部出力してしまうと、遊技者の興趣を著しく減殺してしまう虞がある。
(1)遊技領域内に発射された遊技球が入球可能な始動口と、前記始動口への遊技球の入球を契機として、遊技者に大当り状態を付与するか否かを決定する大当り抽選を行う大当り抽選手段と、前記入球を契機として、遊技者に小当り状態を付与するか否かを決定する小当り抽選を行う小当り抽選手段と、複数種類の図柄を表示可能であって、前記大当り抽選に当選した場合と、前記小当り抽選に当選した場合と、前記大当り抽選および小当り抽選にともに落選した場合とで、異なる図柄を表示する図柄表示装置と、前記遊技領域内に設けられ、前記大当り状態が付与された場合に開放されて遊技球が入賞可能となる大入賞口と、を備え、前記大入賞口が複数ラウンドに亘って開放および閉鎖される前記大当り状態は、前記大入賞口の合計開放時間が比較的長い第一大当り状態、または前記合計開放時間が比較的短い第二大当り状態が、前記図柄表示装置で表示される図柄に基づいて遊技者に選択的に付与され、前記大当り抽選に落選した場合であって、前記小当り抽選に当選した場合には、前記第二大当り状態と同等の開放回数および開放時間にて前記大入賞口が開放および閉鎖される小当り状態が遊技者に付与される遊技機であって、前記第二大当り状態は、前記大入賞口の開放時間が比較的短い短時間開放パターンのみが複数(RS)ラウンドに亘り繰り返して行われる状態であり、前記第一大当り状態は、前記第二大当り状態と同等の開放時間および開放回数にて前記大入賞口が開放された後に、前記大入賞口の開放時間が比較的長い長時間開放パターンが繰り返して行われる状態であり、前記遊技機の状態が前記いずれかの大当り状態であるか否かを判定する大当り状態判定手段と、前記遊技機の状態が小当り状態であるか否かを判定する小当り状態判定手段と、前記大当り抽選に当選した場合に、前記図柄表示装置で表示される図柄に応じて、前記付与されることとなる大当り状態の終了後にその後の大当り抽選の当選確率が向上する確率変動状態が付与されるか否かを決定する確率変動状態付与決定手段と、遊技機の状態が確率変動状態であるか、または非確率変動状態であるかを判定する確率変動状態判定手段と、遊技機の状態が、前記始動口への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上する入球率向上状態であるか、または前記始動口に遊技球がより入球しにくい非入球率向上状態であるかを判定する入球率向上状態判定手段と、前記図柄表示装置で表示される図柄と、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果と、に基づいて、前記大当り抽選に当選した場合に、前記付与されることとなる大当り状態の終了後に前記入球率向上状態が付与されるか否かを決定する入球率向上状態付与決定手段と、前記入球率向上状態判定手段の判定結果に基づいて、遊技機の状態が前記入球率向上状態であることを示す時短中信号を生成する時短中信号生成手段と、前記大当り状態判定手段および小当り状態判定手段の判定結果に基づいて、前記遊技機の状態が大当り状態または小当り状態のいずれかであることを示す当り信号を生成し、少なくとも前記第一大当り状態における長時間開放パターンの間は、遊技機が大当り状態にあることを示す大当り信号を生成する当り信号生成手段と、前記生成された大当り信号および当り信号、並びに前記生成された時短中信号と前記大当り信号との論理和を前記遊技機の外部に出力するための外部情報出力手段と、を備え、前記当り信号生成手段は、大当り抽選に当選して第二大当り状態が付与されることとなる場合には、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果に基づいて、当該第二大当り状態中に前記大当り信号を生成するか否かを決定し、第二大当り状態が当選した場合に当該第二大当り状態中に前記大当り信号が生成されないことが当該当り信号生成手段によって決定されるところの、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果となる遊技機の状態にて行われた前記大当り抽選に当選して第一大当り状態が付与された場合については、当該第一大当り状態における前記短時間開放パターンの間は前記大当り信号を生成せず、前記長時間開放パターンの間は前記大当り信号を生成し、第二大当り状態が当選した場合に当該第二大当り状態中に前記大当り信号が生成されることが前記当り信号生成手段によって決定されるところの、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果となる遊技機の状態にて行われた前記大当り抽選に当選して第一大当り状態が付与された場合については、当該第一大当り状態の開始から終了まで前記大当り信号を出力することを特徴とする遊技機;
(2)前記確率変動状態判定手段による判定結果が非確率変動状態であり、かつ、前記入球率向上状態判定手段による判定結果が非入球率向上状態であるときに行われた前記大当り抽選において第二大当り状態が当選した場合には、当該第二大当り状態の終了後に確率変動状態および非入球率向上状態が付与されるとともに、当該第二大当り状態中には、前記当り信号生成手段が前記大当り信号を生成しないことを特徴とする上記(1)記載の遊技機;
を要旨とする。
(3)前記入球率向上状態判定手段による判定結果が非入球率向上状態であるときに行われた前記大当り抽選において第二大当り状態が当選した場合であって、当該第二大当り状態の終了後に入球率向上状態が付与されないことが前記入球率向上状態付与決定手段によって決定されている場合における当該第二大当り状態中には、前記当り信号生成手段が前記大当り信号を生成しない上記(1)または(2)に記載の遊技機;
(4)前記外部情報出力手段が、前記当り信号を出力する一の出力端子と、前記大当り信号を出力する他の出力端子とを備える上記(1)から(3)のいずれかに記載の遊技機;
によっても上記本発明の目的を達成することができる。
以下、パチンコ機の全体的な機器構成および制御構成について概説し、本発明においてさらに特徴的な特別図柄当りと情報信号の出力について説明する。
図1はパチンコ機10の機表側の模式図、図2は多数の釘によって遊技球の流れに変化を与えつつこれを転動させる経路が形成された遊技盤103の正面図である。また図3はパチンコ機10の機裏側の模式図、図4は外部情報出力基板50に関する図3の拡大図である。図5は、パチンコ機10を構成する各機器の電気的接続を示すブロック図である。
なお、以下の説明において機表側とは遊技者がパチンコ機10に対面する側、機裏側とはその裏面側をいう。
図2に示すように、本実施形態のパチンコ機10では、始動口は上下に二つ設けられている。上側の始動口(上始動口)20aには、ステージ128の球出口から落下した遊技球と、ステージ128を経由せずに遊技領域113を転動流下してきた遊技球が常に入賞可能となっている。また、下側の始動口(下始動口)20bは普通電動役物ソレノイド221によって開閉羽根22が開放されることによって入賞可能となる。
また、特別図柄表示装置130における特別図柄の変動表示および停止表示は、後述するようにメインCPU26a,メインROM26bおよびメインRAM26cを備える主制御基板16によって制御される。そして特別図柄の停止表示パターンが、予め設定された大当りパターンと一致すると、遊技者には大当り状態が付与される。
このほか本発明の遊技機においては、ラウンド数は1回のみであるものの大入賞口ソレノイド231によって大入賞口扉23を複数回にわたり単発的に開閉駆動し、遊技球を大入賞口24に入賞可能とする小当り遊技状態を備えている。
本発明の第一実施形態のパチンコ機10においては、一つのラウンド内で大入賞口24は一回のみ開放され、これが複数ラウンドに亘って繰り返される。
また本発明の第二実施形態のパチンコ機10においては、一つのラウンド内で大入賞口24が一回のみ開放される開放パターンと、一つのラウンド内で複数回にわたって大入賞口24が開放および閉鎖される開放パターンとを備え、かかるいずれかのラウンド遊技があわせて複数ラウンドに亘って繰り返される。
具体的な大当り状態については後記に詳述するが、本発明の遊技機に関しては、大入賞口24の合計開放時間が比較的長い第一大当り状態と、大入賞口24の合計開放時間が比較的短い第二大当り状態とが存在する。
一方、第二大当り状態においては、大入賞口24の開放時間が比較的短い短時間開放パターンのみが複数(RS)ラウンドに亘って行われる。
一方、第二実施形態の第二大当り状態については短時間開放パターンのみが複数(RS)ラウンドに亘って行われ、第一実施形態の場合と共通としている。
このように第二大当り状態と同等の開放態様(開放回数および各回の開放時間)にて、第一大当り状態の冒頭において大入賞口24を開放および閉鎖させることにより、遊技者はRSラウンドまでの短時間開放パターンの最中は、発生した大当り状態が第一大当り状態であるか第二大当り状態であるかを、大入賞口24の開放態様のみによっては判別することができない。したがって仮に第二大当り状態が当選した場合についても、遊技者はRSラウンドまでの短時間開放パターンの間は、賞球数の期待値の多い第一大当り状態が当選したのではないかとの期待を維持することができる。
したがって第二大当り状態中と、第一大当り状態の冒頭のRSラウンドまでについては、演出表示装置140による演出態様を共通とするか、または演出表示装置140にて実行される演出パターンの少なくとも一つを共通とするとよい。これにより、遊技者は演出表示装置140の演出態様を通じても、当該大当りが第一大当り状態であるか第二大当り状態であるかが、RSラウンドが終了するまで判別できなくなる。
具体的には、第二大当り状態については、複数(RS)ラウンドでそれぞれ短時間開放パターンが1回ずつのみ行われる上記本実施形態(以下、第一実施形態および第二実施形態をあわせて本実施形態と呼称する場合がある。)にかえて、複数(RS)ラウンドのうち少なくとも一のラウンドにおいて複数回の短時間開放パターンが繰り返されることとしてもよい。例えば第二大当り状態が2ラウンドにて構成される(RS=2)場合、いずれかのラウンドで大入賞口24が2回、他のラウンドで大入賞口24が1回開放されるとした場合、第二大当り状態中には大入賞口24が短時間開放パターンにて三回繰り返して開放/閉鎖されることとなる。
かかる場合、第一大当りと第二大当りの当選をRSラウンドの終了まで秘匿して遊技者の期待感を維持するためには、第一大当り状態の冒頭にて繰り返される短時間開放パターンを最低3回行うとよい。すなわち第一大当り状態では、少なくとも第二大当り状態と同等の開放時間および開放回数にて大入賞口24が開放された後に、長時間開放パターンを繰り返して行うとよい。
小当り状態とは、その当選により、大入賞口24などの入賞口が1回または複数回開放されて遊技球が入賞可能になるラウンド遊技が1回のみ行われるとともに、当該当選によってパチンコ機10が通常状態から時短状態に移行したり、逆に時短状態から通常状態に移行したり、または新たに確変状態が付与されたりすることのない遊技機の状態をいう。
本発明の遊技機における小当り状態は、上記第二大当り状態において大入賞口24が開放されるのと同様の短時間開放パターン、すなわち同等の開放時間によって大入賞口24が1ラウンド内において複数(RS)回繰り返して開放される。したがって、第二大当り状態および小当り状態では、パチンコ機10の内部的にはラウンド数が複数(RS:例えば2)ラウンドとして扱われるか、1ラウンドとして扱われるかという相違点があるものの、遊技者から見た大入賞口24の開放態様としてはいずれも、大入賞口24のごく短時間(例えば0.6秒間)の開放がRS回(例えば2回)繰り返されるのみであって両者はまったく等しいものとなる。
なお本発明において小当り状態と第二大当り状態のラウンド遊技とが同等の開放回数および開放時間であるとは、本実施形態のように大入賞口24の開放時間と開放回数がまったく同一である場合のほか、遊技者にとって両者の開放態様が容易に識別できない場合を含む。
主制御基板16による大当り抽選や小当り抽選に当選すると、遊技者に付与される大当り状態または小当り状態に応じて大入賞口24の所定時間の開放が主制御基板16によって決定され、サブ統括制御基板17によって駆動される大入賞口ソレノイド231により、大入賞口扉23が開放されて遊技球が大入賞口24に入賞可能となる。
遊技球がゲート125を通過したことを普通図柄検知スイッチが検知すると、主制御基板16にて普通図柄の当選または落選を決定する普通図柄抽選が行われる。普通図柄抽選の当落結果に応じて、普通図柄表示装置135では普通図柄の変動表示(普通図柄変動ゲーム)が行われた後、所定の表示パターンにて停止表示がなされる。抽選結果が当選であった場合は、開閉羽根22が開放状態となって始動口20bへの遊技球の入賞確率が上昇する。普通図柄変動ゲーム中に他の遊技球がゲート125を通過した場合は、当該通過を示す信号を後述するメインRAMに記憶することで、これを保留球(普通図柄始動保留球)としてストックする。当該保留球は最大4個までストックされることが一般的である。
払出制御基板156は、遊技球を払い出す払出ユニット161の動作を制御する払出制御装置として機能し、賞球または貸し球として払い出す遊技球の払い出しに関する払出制御を実行する。発射制御基板157は、弾球装置119の操作状態を検知し、その検知結果に応じて遊技球の発射強度などの発射制御を実行する。主制御中継端子板158は、電源基板155、払出制御基板156および発射制御基板157と主制御基板16との間に接続される基板である。主制御中継端子板158は、各基板間で送受信される制御信号(制御コマンド)を中継する機能を有し、主制御基板16と、電源基板155、払出制御基板156および発射制御基板157との間の制御信号(制御コマンド)の送受信を中継する。
払出制御基板156には、払出確認スイッチ168と、エラー検出手段としての満杯スイッチ169とが接続されている。満杯スイッチ169は、上球皿105と下球皿108とを連結する溢れ球通路(図示せず)の途中に設置されている。パチンコ機10は、下球皿108の満杯状態を満杯スイッチ169で検出し、遊技者に遊技球の外部排出を促す制御(満杯状態の報知など)を実行するように構成されている。
遊技球等貸出装置接続端子板159は、カードユニット装置163と、球貸し操作基板164と、払出制御基板156とを接続する基板である。
払出ユニット161は、球タンク151に貯留された遊技球を上球皿105または下球皿108に払い出す装置であり、遊技球の払出数をカウントする払出計数センサ161aと、樋部材152に滞留する遊技球を所定数ずつ排出する払出ソレノイド161bと、払出制御センサ161cとを備えている。
サブ統括制御基板17は、主制御基板16が出力する制御信号が入力され、演出表示装置140、枠用ランプ115、盤用ランプ116、およびスピーカ117などの演出装置を統括的に制御するための制御信号を、演出表示制御基板18や音声・ランプ制御基板19に出力する。
音声・ランプ制御基板19は、主制御基板16およびサブ統括制御基板17の出力する制御信号に基づき、枠用ランプ115や盤用ランプ116の発光態様と、スピーカ117の音声出力態様を専門的に制御するサブ基板である。
演出表示制御基板18は、主制御基板16およびサブ統括制御基板17の出力する制御信号に基づき、演出表示装置140の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像)を専門的に制御するサブ基板である。また、サブ統括制御基板ケース17Kおよび演出表示ユニット165の機表側には、特別図柄表示装置130および普通図柄表示装置135に対応する位置に、図柄表示基板167が装着されている。
図柄表示基板167は、主制御基板16の出力する制御信号に基づき、特別図柄表示装置130および普通図柄表示装置135の表示態様(図柄などの表示画像)を専門的に制御するサブ基板である。
また主制御基板16には賞球残数表示基板170が接続されており、主制御基板16が出力する制御信号を入力することにより賞球残数表示装置171の表示内容を制御している。
次に、本実施形態のパチンコ機10の制御構成を図6のブロック図に基づき説明する。
主制御基板16は、メインCPU26a、メインROM26b、メインRAM26c、およびこれらを接続する主制御回路を備え、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。メインCPU26a、メインROM26b、メインRAM26cは、具体的には一つのハードウェアから構成されても、複数のハードウェアから構成されてもよく、本発明においては主制御基板16にて処理される各種制御処理をおこなうCPUの総称をメインCPU26aといい、またメインCPU26aにてアクセスされるROMをメインROM26b、同じくRAMをメインRAM26cという。
乱数としては、(a)普通図柄変動ゲームでの当否を判定する当り判定用乱数、(b)特別図柄変動ゲームでの大当りまたは小当り(以下、あわせて「特別図柄当り」、または簡単のため「当り」という場合がある。)の当否を判定する特別図柄当り判定用乱数、(c)大当り当選の際に特別図柄表示装置130(第一特別図柄表示装置130a,第二特別図柄表示装置130b)で停止表示される特別図柄を決定する大当り図柄用乱数、(d)小当り当選の際に特別図柄表示装置130で停止表示される特別図柄を決定する小当り図柄用乱数、(e)上記(a)〜(d)の内部抽選に偏りが生じないよう乱数の初期値を経時的に変化させるための各初期値用乱数、(f)特別図柄変動ゲームの抽選に外れた場合に演出表示装置140で行われる演出図柄の変動表示演出において、大当りの当選を予感させるいわゆるリーチ状態を伴うか否かを判定するリーチ判定用乱数、(g)特別図柄表示装置130における特別図柄変動ゲームの開始から停止までの時間を示す変動パターンを選択抽選する変動パターン振分乱数、などが例示される。
特別図柄当り判定用乱数(b)、大当り図柄用乱数(c)および小当り図柄用乱数(d)は、遊技球が上始動口20aまたは下始動口20bに入球したことをそれぞれ上始動口スイッチ21aや下始動口スイッチ21bが検知した場合に該スイッチより主制御基板16に送られる検知信号をメインCPU26aが知得することによって取得される。
具体的には、主制御基板16から変動パターンコマンドと図柄指定コマンドが入力されると、変動パターンに基づいて演出表示装置140における演出パターンや演出図柄を決定する。例えば、主制御基板16から入力された変動パターンがリーチを示す変動パターンであった場合、統括CPU27aは、リーチ図柄を決定すると共に、複数ある演出パターンのうちからいずれを演出表示装置140に表示させるかを決定する。そして、決定した内容を示すコマンドを生成して演出表示制御基板18に対して該コマンドを出力する。
演出表示制御基板18には、演出表示制御CPU28a、演出表示制御ROM28b、演出表示制御RAM28cのほか、図示しない演出表示データROM、演出表示データRAM、およびこれらを接続する演出表示制御回路などが設けられている。演出表示制御ROM28bには、演出表示装置140の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、演出表示データROMには、演出データとしての画像データが記憶されている。画像データには、図柄変動表示の演出内容を演出表示装置140に画像表示するための動画像用のデータを含む。また、演出データRAMには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
ここで、上始動口20aまたは下始動口20bに遊技球が入球したことを判定する特別図柄入力処理、および、特別図柄表示装置130(第一特別図柄表示装置130a,第二特別図柄表示装置130b)にて特別図柄を変動表示させるとともに大当り抽選等を行う特別図柄開始処理の具体的な処理方法について、図7〜9のフローチャートを用いて説明する。
メインCPU26aは、上始動口20aに遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。すなわち、ステップS1においてメインCPU26aは、上始動口スイッチ21aが遊技球を検知したときに出力する第1検知信号が入力されたか否かを判定する。ステップS1の判定結果が否定の場合、メインCPU26aは、ステップS5へ移行する。ステップS1の判定結果が肯定の場合、メインCPU26aは、メインRAM26cに記憶されている第1特図始動保留記憶数が上限数(例えば4)未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定(例えば第1特図始動保留記憶数=4)の場合、メインCPU26aはステップS5へ移行する。
ステップS2の判定結果が肯定(例えば第1特図始動保留記憶数<4)の場合、メインCPU26aは、第1特図始動保留記憶数を+1(1加算)し、第1特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS3)。続いて、メインCPU26aは、特別図柄当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、および小当り図柄用乱数をメインRAM26cから読み出して取得し、該値を第1特図始動保留記憶数に対応付けられたメインRAM26cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。
ステップS6の判定結果が肯定(例えば第2特図始動保留記憶数<4)の場合、メインCPU26aは、第2特図始動保留記憶数を+1(1加算)し、第2特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS7)。続いて、メインCPU26aは、特別図柄当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、および小当り図柄用乱数をメインRAM26cから読み出して取得し、該値を第2特図始動保留記憶数に対応付けられたメインRAM26cの所定の記憶領域に設定する(ステップS8)。その後、メインCPU26aは、特別図柄入力処理を終了する。
メインCPU26aは、まず、図柄(特別図柄および演出図柄)が変動表示中であるか否かおよび大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が肯定の場合(図柄変動ゲーム中であるか、または大当り遊技中である場合)、メインCPU26aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が否定の場合(図柄変動ゲーム中でなく、かつ大当り遊技中でない場合)、メインCPU26aは、第2特別図柄始動保留記憶数を読み出し(ステップS12)、第2特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップS13)。
次に、メインCPU26aは、取得した特別図柄当り判定用乱数の値がメインROM26bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定することにより、大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS19)。
すなわちメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、遊技球が始動口20(上始動口20a)に入球したことを契機として、遊技者に大当り状態を付与するか否かを決定する大当り抽選をおこなう大当り抽選手段として機能する。なお、本実施形態において、大当り判定値やその個数は、確変状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。
具体的に言えば、メインCPU26aは、変動パターンを指定するとともに図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、メインCPU26aは、特別図柄を変動開始させるように第一特別図柄表示装置130aの表示内容を制御する。また、同時に、メインCPU26aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、メインCPU26aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを生成して出力する。その後に、メインCPU26aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第一特別図柄表示装置130aの表示内容を制御する。また、メインCPU26aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、演出図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。その後、メインCPU26aは、特別図柄開始処理を終了する。
したがってメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、遊技球が始動口(上始動口20a)に入球したことを契機として小当り抽選をおこなう小当り抽選手段として機能する。なお、本実施形態において、小当り判定値は、確変状態が付与されているか否かによらず不変である。
そして、変動パターンおよび最終停止図柄を決定したメインCPU26aは、ステップS23の処理に移行し、サブ統括制御基板17(統括CPU27a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力するなど、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行した後、特別図柄開始処理を終了する。
すなわちメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、始動口20(下始動口20b)に遊技球が入球したことを契機として、遊技者に大当り状態を付与するか否かを決定する大当り抽選を行う大当り抽選手段として機能する。
具体的に言えば、メインCPU26aは、変動パターンを指定するとともに図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、メインCPU26aは、特別図柄を変動開始させるように第二特別図柄表示装置130bの表示内容を制御する。また、同時に、メインCPU26aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、メインCPU26aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを生成して出力する。その後に、メインCPU26aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第二特別図柄表示装置130bの表示内容を制御する。また、メインCPU26aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、演出図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。その後、メインCPU26aは、特別図柄開始処理を終了する。
したがってメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、遊技球が始動口(下始動口20b)に入球したことを契機として小当り抽選をおこなう小当り抽選手段として機能する。
その後、メインCPU26aはステップS38の処理に移行し、サブ統括制御基板17(統括CPU27a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力するなど、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行した後、特別図柄開始処理を終了する。
そして、変動パターンおよび最終停止図柄を決定したメインCPU26aは、ステップS38の処理に移行し、サブ統括制御基板17(統括CPU27a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力するなど、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行した後、特別図柄開始処理を終了する。
すなわち大当り抽選に当選した場合には、特別図柄表示装置130(第一特別図柄表示装置130aまたは第二特別図柄表示装置130b)で停止表示される特別図柄によって振り分けられる大当り状態と、当該大当り抽選時のパチンコ機10の状態(すなわち後述する確率変動状態判定手段による判定結果、および入球率向上状態判定手段による判定結果)とに基づいて、当該大当り状態の終了後に入球率向上状態が付与されるか否かがメインCPU26aによって決定される。
したがってメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、大当り抽選に当選した場合に、特別図柄表示装置130で表示される図柄(特別図柄)と、確率変動状態判定手段による確率変動状態または非確率変動状態の判定結果と、入球率向上状態判定手段による時短状態または通常状態の判定結果と、に基づいて、付与されることとなる大当り状態の終了後に、パチンコ機10を時短状態に変移させるか否かを決定する入球率向上状態付与決定手段として機能する。
時短状態フラグと確変状態フラグは大当り状態の当選時にクリア(フラグを「0」に設定)される。一方、小当り状態の当選時には、上記両フラグはクリアされず、かつ小当り状態の終了後に更新されることもなく、そのまま持ち越される。
またメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、大当り抽選に当選した場合に、付与されることとなる大当り状態の終了後に前記始動口への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上する入球率向上状態が付与されるか否かを決定する入球率向上状態付与決定手段として機能する。
またメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、大当り抽選に当選した場合に、図柄表示装置で表示される図柄に応じて、付与されることとなる大当り状態の終了後にその後の大当り抽選の当選確率が向上する確率変動状態が付与されるか否かを決定する確率変動状態付与決定手段として機能する。
具体的に言えば、メインCPU26aは、最初に、オープニング演出における演出パターンを指定するオープニングコマンドを出力する。次に、メインCPU26aは、各ラウンド遊技の開始時に、各ラウンド演出における演出パターンを指定するラウンドコマンドを出力する。その際、メインCPU26aは、ラウンド遊技ごとに大入賞口扉23を一回または複数回にわたって開閉させる。そして、メインCPU26aは、最終ラウンドの終了時に、エンディング演出における演出パターンを指定するエンディングコマンドを出力して、大当り遊技を終了させる。
大当りフラグの値を読み取ることによって、メインCPU26aは、パチンコ機10の状態が大当り中であるかどうかを判定することができる。すなわちメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、当該パチンコ機10が大当り状態であるか否かを判定する大当り状態判定手段として機能する。
本実施形態のパチンコ機10においては、特別図柄当りとして、上記第一、第二大当り状態および小当り状態に加え、第三大当り状態が用意されている。
(1)本実施形態の第一大当り状態は、上述のように少なくとも第二大当り状態と同等の開放時間および開放回数(RS回)にて大入賞口24が開放された後に、長時間開放パターンが比較的多数(RL)回に亘り繰り返して行われる大当りである。
(2)本実施形態の第二大当り状態は、上述のように各ラウンドにて大入賞口24が短時間開放パターンにて1回のみ開放されるラウンド遊技が比較的少数(RS)回に亘って繰り返される大当りである。
(3)本実施形態の第三大当り状態は、大入賞口24が比較的長時間に亘って開放されるラウンド遊技を比較的多数回繰り返す大当りであり、その第1ラウンドから最終ラウンドまで、大入賞口24が各一回のみ開放される大当りである。
また下始動口20bに遊技球が入球したことを契機として第二特別図柄表示装置130bにて行われる第2の変動ゲームの当選によって付与される大当り状態および小当り状態としては、第一大当り状態としての大当りi−b、第三大当り状態としての大当りii−b,iii−b,iv−bおよびv−b、小当り状態としての小当りvi−bが用意されている。
(大当りi−a)および(大当りi−b)・・・付与されるラウンド遊技のラウンド数(R1)が多く(例えば15ラウンド)、当該大当り遊技状態の終了後、次の大当り判定に当選するまで確変状態と時短状態がともに付与される大当りである。
したがって第一実施形態において、短時間開放パターンの繰り返しラウンド数(RS1)が2ラウンドの場合、長時間開放パターンのラウンド数は例えば13ラウンド(RL=13)となる。
また第一実施形態においてRS1>RSとした場合についても同様であり、遊技者は、RS+1回目の短時間開放パターンが開始されるか否かが明らかとなるまで当該大当り状態が第二大当り状態であるか第一大当り状態であるかが判別できないこととなる。
そして第2ラウンドから最終(RL)ラウンドまでは、それぞれ大入賞口24の開放時間が比較的長時間(例えば25.0秒)である長時間開放パターン(PL2)が一回行われる。
ここで、第一大当り状態の当選によって遊技者は大量の遊技球の獲得を期待するものであるところ、上記のように第1ラウンドの中で短時間開放パターン(PS)と長時間開放パターン(PL1)をともに行うことにより、第二実施形態のパチンコ機10によれば、ラウンド遊技の繰り返し回数の最大回数が定められているとしても、長時間開放パターン(PL1またはPL2)に充てるラウンド数が不十分となることがなく、遊技者に大量の賞球を与えることができる。
大当りii−aで繰り返される比較的短時間の短時間開放パターン(PS)は、上述のように第一大当り状態の冒頭に行われる短時間開放パターン(PS)と、開放時間(例えば0.6秒)が共通し、該パターンの繰り返し回数(RS)についても第一大当り状態における該パターンの繰り返し回数(RS1)に含まれる(RS≦RS1)意味で共通している。
役物連続作動装置が作動して行われる大当りii−aのラウンド数は2回以上であるが、後述するように第二大当り状態の当選によって確変状態が付与されたことを遊技者に知得され辛くするため、当該ラウンド数は少ないほどよい。したがって好ましいラウンド数(RS)は2または3である。
また複数(RS)回の短時間開放パターンによる大入賞口24の合計開放時間は1.8秒以下に設定されている。
一方、時短状態の付与については大当りii−aと大当りii−bとで相違する。
大当りii−bの場合は、その当選の契機となる下始動口20bへの遊技球の入賞の際の遊技機の状態が確変状態であるか低確率状態であるか、および入球率向上状態(時短状態)であるか非入球率向上状態であるかを問わず、常に次の大当り判定に当選するまで時短状態が付与される。
大当りii−aの場合は、その当選の契機となる上始動口20aへの遊技球の入賞の際の遊技機の状態が低確率状態かつ非入球率向上状態である場合には、当該大当り状態の終了後に時短状態が付与されず、その他の状態の場合には、次の大当り判定に当選するまで時短状態が付与される。
なお、大当りiii−aと大当りiii−bとはまったく共通の設定である。
なお、大当りiv−aと大当りiv−bとは、大入賞口24の開放パターンや、大当り状態終了後に付与される確変状態および時短状態についてはまったく共通であり、後述のように、大当り図柄用乱数によって振り分けられる当選確率のみが相違する。
なお、大当りv−aと大当りv−bとはまったく共通の設定である。
また各ラウンドにおける大入賞口24の開放時間についても、上記本実施形態のように第一大当り状態および第三大当り状態でいずれも等しくする(例えば25秒間)ことは必須ではなく、大当りごとに、またはラウンドごとに、適宜の開放時間を設定することができる。
具体的には、大入賞口24の開放時間が比較的長い長時間開放パターンにおける当該開放時間は一回あたり10秒以上、これが比較的短い短時間開放パターンにおける開放時間は一回あたり1秒以下とすることが好ましい。
すなわち当該当選の契機となった遊技球の入球に基づく大当り抽選に当選した際にパチンコ機10が時短状態であった場合も、これらの特別図柄当り状態の間については、パチンコ機10は通常状態に変移する。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1の変動ゲームで大当り抽選に当選した場合に大当り図柄用乱数によって振り分けられる各大当りの当選比率としては、大当りi−a:大当りii−a:大当りiii−a:大当りiv−a:大当りv−a=6:26:24:4:34としている。したがって、大当り状態の終了後に確変状態が付与されない大当りv−aを除き、第1の変動ゲームの大当り抽選に当選した場合には、第二大当り状態(大当りii−a)がもっとも高い確率で当選し、一方、第一大当り状態(大当りi−a)の当選確率は低く抑えられている。
したがって第2の変動ゲームについては、第一大当り状態(大当りi−b)の当選確率が第1の変動ゲームよりも向上している。
なお、上記比率の数字は、各大当りに対して用意されている大当り図柄用乱数の数を意味している。そしてかかる大当り図柄用乱数の一つ一つに対して、特別図柄表示装置130(第一特別図柄表示装置130a,第二特別図柄表示装置130b)で表示される特別図柄がそれぞれ用意されている。
したがってかかる関係とすることにより、弾球装置119より発射された遊技球が大入賞口24に至るまでの時間に揺らぎがあったとしても、これらの短時間開放パターンにて開放された大入賞口24は、いずれも実質的に上記閉鎖条件(2)によって、すなわち上記最大開放時間の経過によって閉鎖されることとなる。
ここで、低確率状態かつ通常状態からの大当り(初当り)として第二大当り状態(大当りii−a)が当選した場合、その終了後には確変状態のみが付与されて、時短状態は付与されないこととなる。第二大当り状態では大入賞口24の開放時間が極めて短く(例えば0.6秒を2ラウンド)、かつ小当り状態における大入賞口24の開放態様が同等であって両者の判別も困難であることから、遊技者は当該第二大当り状態が当選したこと、したがって確変状態が付与されたことを察知することが困難である。
また仮に低確率状態かつ通常状態のパチンコ機10において短時間開放パターン(PS)にて大入賞口24が開放されたことに遊技者が気づいたとしても、パチンコ機10で当選した初当りが小当り状態(小当りvi−a)であるか第二大当り状態(大当りii−a)であるかが大入賞口24の開放態様からは判別できないため、いずれが当選した場合も遊技者は確変状態の付与を期待して以後の遊技を行うことができる。
非入球率向上状態中には、遊技球が入賞する始動口20としては上始動口20aが支配的であるため、第1の変動ゲームが連続して実行されやすく、大当り状態としては大当りi−a〜v−aが当選しやすくなっている。一方、時短状態(入球率向上状態)中には下始動口20bに遊技球が入球しやすく、第2の変動ゲームが連続して実行されやすくなっているため、大当り状態としては大当りi−b〜v−bが当選しやすくなっている。
このため、パチンコ機10の初当りの当選を考えた場合、大当り状態の終了後に確変状態が付与される大当りi−a〜iv−aのうちでは、第二大当り状態(大当りii−a)がもっとも高い確率で当選する。そして当該大当りii−aの終了後には確変状態が与えられるものの、時短状態は付与されない。したがって遊技者は開閉羽根22の開放時間の変化などからパチンコ機10の状態の変化を知得することができず、当該当選が小当り状態(小当りvi−a)の当選であったのか第二大当り状態(大当りii−a)の当選であったのかを識別することができない。
またパチンコ機10が通常状態(非入球率向上状態)であることから、次に遊技球が入球する始動口もまた上始動口20aが支配的となり、したがって第1の変動ゲームが繰り返されることとなる。
かかる時短状態中には、遊技球は主として始動口のうち下始動口20bから入球して、第2の変動ゲームが行われることとなる。そして本実施形態のパチンコ機10の場合、第2の変動ゲームでは大当り状態として第一または第三大当り状態のみが用意されているため、遊技者にはいずれの大当り当選によっても大量の賞球が期待されることとなる。
図3および図4に示す外部情報出力基板50には、情報信号をそれぞれ出力する複数のコネクタ51〜58がパチンコ機10の背面側に向けて設けられている。このうちコネクタ51〜55はホールコンピュータ70と接続される。またコネクタ56〜58については、いずれかが選択されてラッキーランプ60と接続される。上記で選択されなかったコネクタ56〜58については、ホールコンピュータ70と接続されてもよい。さらに、コネクタ56〜58のいずれかに分岐ケーブルの統合側を接続し、ラッキーランプ60およびホールコンピュータ70の両者にむけて信号を分岐して出力してもよい。
一方、前枠104が中枠102に対して、および中枠102が外枠101に対してそれぞれ閉鎖されると扉開放検知スイッチ154は再びオンとなり(同図(a):時刻B)、扉開放検知スイッチ154から発せられる扉開放信号は停止される(同図(b):時刻B)。
なお、かかる図柄確定回数信号(同図(b))は、ホールコンピュータ70に出力してもよく、ラッキーランプ60に出力してもよく、または分岐ケーブル等を介してこれら両方に出力してもよい。
時短中信号は、入球率向上状態判定手段の判定結果に基づいて、パチンコ機10が時短状態中である場合にメインCPU26aより生成される信号である。すなわちメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、メインRAM26cに格納された時短状態フラグを所定時間(例えば4ミリ秒)ごとに読み取り、パチンコ機10が時短状態(入球率向上状態)にある場合には時短中信号をコネクタ55にむけて出力する時短中信号生成手段として機能する。
大当り信号αは、大当り状態判定手段の判定結果に基づいて、パチンコ機10が後記所定の条件を満たす大当り状態中にメインCPU26aより生成される信号(大当り信号)である。小当り状態(vi−a,vi−b)中については、メインCPU26aは大当り信号αを生成しない。
メインCPU26aは、少なくとも、第一大当り状態(大当りi−a,i−b)のうち、長時間開放パターンの開始から、最終(RL)ラウンドにおける長時間開放パターンの終了まで、大当り信号αを生成し、当該信号をコネクタ56に向けて出力する。
したがって当り信号生成手段であるメインCPU26aおよびこれを備える主制御基板16は、大当り状態判定手段の判定結果に基づいて、パチンコ機10が大当り状態にあることを示す大当り信号を生成する。
なお上記のように主制御基板16が具体的なハードウェアとして複数個のCPUを備え、すなわちメインCPU26aが複数の処理装置から構成される場合、一のCPUより大当り信号αを生成し、他のCPUより当り信号γを生成してもよい。
具体的には、本実施形態においてパチンコ機10が第二大当り状態(大当りii−a)にある場合については、当該第二大当り状態の終了後に入球率向上状態が付与される場合における大当り状態中に大当り信号αを生成し、一方、当該第二大当り状態の終了後に入球率向上状態が付与されない場合における大当り状態中には大当り信号αを生成しないこととしている。
またパチンコ機10がその他の状態にあるときに当選した第二大当り状態については、当該大当り状態の終了後に入球率向上状態が付与されるため、メインCPU26aは大当り信号αを生成する。
また、第二大当り状態であってその終了後に確変状態が付与されない大当りii−cを備えるパチンコ機10場合について言えば、当該大当り自体における賞球の期待値は僅かであって、確変状態も付与されないことから、当該大当りの当選によってラッキーランプ60の表示態様を変動させないことにより、遊技者に無用な期待感を与えてしまうことを防止できる。
また、パチンコ機10からはその遊技状態を示す情報信号が時々刻々出力されてホールコンピュータ70に送られる一方、遊技店にはパチンコ機10が多数設置され、かつホールコンピュータ70については情報の一括管理の要請から通常一台であることから、ベース管理に不要な情報の取り込みは極力排除することが求められている。
したがって本実施形態のように、獲得される賞球数が少なく、かつその前後で通常状態が継続される大当り状態については、大当り信号αをホールコンピュータ70に出力することを排除している。
一方、第二大当り状態中であって、その前後で時短状態が継続される場合については、大当り信号αをホールコンピュータ70に出力してもよい。後述の時短中信号との論理和をとってこれをホールコンピュータ70に出力することにより、パチンコ機10が第二大当り状態中に時短状態から通常状態に変移するために時短中信号が当該大当り状態中の短時間だけ途切れることを補填し、ホールコンピュータ70がひと続きの時短状態としてベース管理計算をすることができるためである。
換言すると、仮に第二大当り状態(大当りii−a)が当選したとするならば当該第二大当り状態中に大当り信号αが生成されない状態のパチンコ機10において、第一大当り状態が当選した場合については、その冒頭に行われる複数(RS1)回の短時間開放パターン(PS)のうち、少なくとも第二大当り状態における繰り返し回数に相当するRS回の間については、メインCPU26aは大当り信号αを生成しない。
本実施形態の場合、具体的には、確変状態および/または時短状態において遊技球が始動口20に入球したことを契機として付与された第一大当り状態については、その冒頭に行われる複数(RS1)回の短時間開放パターン(PS)の開始から終了までメインCPU26aは大当り信号αを生成する。したがってかかる場合に付与された第一大当り状態については、第1ラウンドの開始から最終(RL)ラウンドの終了まで、メインCPU26aは大当り信号αを生成することとなる。
すなわち、本実施形態のパチンコ機10において具体的には、低確率状態かつ通常状態のパチンコ機10において第二大当り状態(大当りii−a)が当選した場合、メインCPU26aは大当り信号αを生成しないことから、同様に低確率状態かつ通常状態のパチンコ機10において第一大当り状態(大当りi−a,i−b)が当選した場合の冒頭に行われる短時間開放パターン(PS)の最中にはメインCPU26aは大当り信号αを生成しない。また大当り信号αは小当り状態の当選時にも出力されない。
したがって低確率状態かつ通常状態で大入賞口24が短時間開放パターン(PS)にて複数(RS)回開放された場合、遊技者は、次に長時間開放パターンまたはRS+1回目の短時間開放パターンが生じるかどうかを確認するまで、当該当り状態が賞球獲得数の期待値が多く確変状態の付与が期待される第一大当り状態であるか、賞球獲得数の期待値は少ないものの確変状態の付与が期待される第二大当り状態であるか、または賞球獲得数の期待値も少なく確変状態の付与も期待されない小当り状態であるかを判別できず、したがって仮に第二大当り状態や小当り状態が当選していた場合であっても、当該当り状態の当選の瞬間に、ラッキーランプ60の表示態様を通じて遊技者の期待がそがれることがない。
本実施形態においては、パチンコ機10が時短状態中であることを示す時短中信号と大当り信号αとの論理和をとり、大当り信号βとして外部情報出力基板50より出力可能である。かかる大当り信号βをラッキーランプ60に出力した場合、当選時のパチンコ機10の状態(確変状態、時短状態)によらず、第一大当り状態、第二大当り状態、小当り状態のいずれが当選した場合についても、RS回の短時間開放パターンの間、遊技者はラッキーランプ60の表示態様によっては上記いずれの特別図柄当りが当選したかを判別することができなくなる。
大当り信号αは、時短状態中に当選した第二大当り状態および第一大当り状態の冒頭におけるRS回の短時間開放パターンの間についてはメインCPU26aより生成され、同じく時短状態中に当選した小当り状態の間については出力されない。したがって大当り信号αをラッキーランプ60に出力した場合には、時短状態中に小当り状態が当選したことによってはラッキーランプ60の点灯/点滅や当り回数のカウントアップなど表示態様の変動がないこととなり、遊技者により第一または第二大当り状態と、小当り状態の当選とが瞬時に判別されてしまう虞がある。これに対し、時短中信号と大当り信号αとの論理和である大当り信号βは、パチンコ機10が時短状態にあるときに行われた小当り抽選に当選して付与された小当り状態中にも生成されるため、大当り信号βをラッキーランプ60に出力した場合は、時短状態中に当選したいずれの特別図柄当りにおける短時間開放パターン中もラッキーランプ60の表示態様は等しくなるため、遊技者には第一または第二大当り状態の当選と、小当り状態の当選とを判別することができなくなる。
大当り信号αをラッキーランプ60に出力した場合には、初当り時の第一大当り状態、第二大当り状態または小当り状態の当選を、冒頭のRS回の短時間開放パターンの間に遊技者が判別することができなくなる。また初当り以外の第一大当り状態または第二大当り状態の当選についても同様に互いの判別ができなくなる。また大当り信号αをホールコンピュータ70に出力した場合には、パチンコ機10のベース管理に実質的に不要な情報の出力を抑制することができる。
大当り信号βをラッキーランプ60に出力した場合には、初当りであるか否かを問わず、第一大当り状態、第二大当り状態または小当り状態の当選を、冒頭のRS回の短時間開放パターンの間に遊技者が判別することができなくなる。
当り信号γをラッキーランプ60に出力した場合についても、初当りであるか否かを問わず、第一大当り状態、第二大当り状態または小当り状態の当選を、冒頭のRS回の短時間開放パターンの間に遊技者が判別することができなくなる。またこの場合、ラッキーランプ60でカウントアップされる当り回数には、大当り状態と小当り状態を合計した特別図柄当りの当選回数が表示されることとなるため、遊技店は当該遊技機にて多くの特別図柄当りが当選していることを遊技者に告知することができる。また当り信号γをホールコンピュータ70に出力した場合には、すべての特別図柄当りの当選回数をカウントすることができる。なお本実施形態において、大当り信号βをラッキーランプ60に出力した場合に表示される当り回数は、すべての特別図柄当り回数より、小当り状態および初当り当選した第二大当り状態を除いたものとなり、すなわち賞球数の期待値の多い第一および第三大当り状態と、時短中および/または確変中に当選した第二大当り状態の回数が表示されることとなる。
特別電動役物の一回の作動により、パチンコ機10では1ラウンドのラウンド遊技が行われる。なお、1ラウンド中に大入賞口24は一回または複数回にわたって開放することができるが、第三大当り状態の場合、各ラウンドでは比較的長時間の開放が1回のみ行われる長時間開放パターン(PL2)が行われる。
第三大当り状態が当選すると、役物連続作動装置がオンとなり(同図(b):時刻A)、時刻Bまでの所定時間に亘って15ラウンドの長時間開放パターン(PL2)にて大入賞口24が開放される(同図(b):時刻B)。
大当り信号α,βおよび当り信号γは、第三大当り状態中はいずれもメインCPU26aで生成されて外部情報出力基板50に出力される(同図(c),(e):時刻A〜B)。
本実施形態のパチンコ機10の場合、第三大当り状態の終了後には、いずれも時短状態が付与される(同図(d):時刻B〜)。
したがってメインCPU26aは、第三大当り状態中に加え、その終了後の時短状態中に関しても大当り信号βを継続して生成し、コネクタ57より出力する。
同図(a)は第一特別図柄表示装置130aで変動表示される特別図柄1、または第二特別図柄表示装置130bで変動表示される特別図柄2の変動または停止のタイミングを示すタイミングチャート、同図(b)は大入賞口24を複数ラウンドに亘って開閉操作する役物連続作動装置の作動を示すタイミングチャート、同図(c)はパチンコ機10の確変状態(高確率状態)または低確率状態を示すタイミングチャート、同図(d)は時短中信号のタイミングチャート、同図(e)は大当り信号α、同図(f)は大当り信号β、同図(g)は当り信号γのそれぞれタイミングチャートである。同図(h)は時刻列を表す。
大当りii−aが当選すると、役物連続作動装置が作動して(同図(b):時刻A)、時刻Bまでの所定時間に亘って2ラウンドの短時間開放パターン(PS)にて大入賞口24が開放される(同図(b):時刻B)。この間、当り信号γが出力される(同図(g):時刻A−B)。
大当りii−aの終了後には次回の大当り当選まで確変状態が付与される(同図(c):時刻B−D)。ただし、低確率状態かつ通常状態で当選した大当りii−aには、上述のようにその終了後に時短状態は付与されない。したがってメインCPU26aは、大当り信号αおよびβを生成しない(同図(d),(e),(f):時刻B−D)。
確変状態中に当選した大当りii−aには、その終了後に時短状態が付与される(同図(d):時刻E〜)。
第二大当り状態であってその終了後に時短状態が付与されるものについては、メインCPU26aは当該大当り状態中に大当り信号αおよびβを生成して出力する(同図(e),(f):時刻D−E)。
時短状態中に当選した大当りii−aはその終了後に時短状態が再度付与されることから、メインCPU26aは時刻G−Hの間、大当り信号αを生成する。また大当りii−aの終了後には確変状態が付与される。
また、大当り信号αと時短中信号との論理和である大当り信号βは、時短状態が一旦停止している当該大当り状態中も生成および出力される(同図(f):時刻G−H)。したがって本実施形態のパチンコ機10の場合、大当り状態が当選し、その終了後に時短状態が付与されることとなる場合には、当該大当り状態中と、その後の時短状態中とにわたって継続的に大当り信号βが出力されることとなる。
時短状態中に当選した大当りvの最中は、その開始から終了までメインCPU26aは大当り信号αを生成する(同図(e):時刻J−K)。
大当りvは、その終了後に確変状態が付与されず、かつ100回の特別図柄変動ゲームが終了するまで時短状態が付与される(同図(c),(d):時刻K〜)。
また、時短中信号と大当り信号αとの論理和である大当り信号βは、時短状態が一旦停止する第三大当り状態中も継続して生成および出力される(同図(f):時刻J−K)。
時短状態中に当選した大当りii−aはその終了後に時短状態が再度付与されることから、メインCPU26aは時刻M−Nの間、大当り信号αを生成する。また大当りii−aの終了後には確変状態が付与される(同図(e),(d):時刻M−NおよびN〜)。
また、時短中信号と大当り信号αとの論理和である大当り信号βは、時短状態が一旦停止する当該大当り状態中も、そしてその後に付与される時短状態中も、継続して生成および出力される(同図(f):時刻M−N)。
時短状態中に当選した大当りvの最中は、その開始から終了までメインCPU26aは大当り信号αを生成する(同図(e):時刻P−Q)。
大当りvは、その終了後に確変状態が付与されず、かつ100回の特別図柄変動ゲームが終了するまで時短状態が付与される(同図(c),(d):時刻Q−R)。
時短中信号と大当り信号αとの論理和である大当り信号βは、当該大当り状態中、およびその後の100回の特別図柄変動ゲーム中、継続して生成および出力される(同図(f):時刻P−R)。
同図(a)は第一特別図柄表示装置130aで変動表示される特別図柄1、または第二特別図柄表示装置130bで変動表示される特別図柄2の変動または停止のタイミングを示すタイミングチャート、同図(b)は大入賞口24を複数ラウンドに亘って開閉操作する役物連続作動装置の作動を示すタイミングチャート、同図(c)は大当り状態中に繰り返されるラウンド遊技に相当する特別電動役物のタイミングチャート、同図(d)は大入賞口24の開放または閉鎖を示すタイミングチャート、同図(e)は時短中信号、同図(f)は大当り信号α、同図(g)は大当り信号βのそれぞれタイミングチャートである。同図(h)は時刻列を表す。
大当りi−aが当選すると、役物連続作動装置が作動して(同図(b):時刻A−H)、特別電動役物が連続作動する(同図(c):時刻A−H)。
またこの間、当り信号γ(同図においては図示せず)はメインCPU26aによって生成され、外部情報出力基板50より出力可能となっている。
第一大当り状態の終了後には、パチンコ機10には次回の大当りの当選までの確変状態と時短状態とが付与される(同図(e):時刻H−J)。
したがって大当り信号βは、第一大当り状態の長時間開放パターン中から継続して、当該時短状態中もメインCPU26aにより生成されることとなる(同図(g):時刻E−J)
また当該第一大当り状態の終了後には、時短状態および確変状態が付与される(同図(e):時刻Q〜)
すなわち、パチンコ機10が時短状態であることは遊技者にとって容易に知得されるものであって、かつ、かかる状態で小当り状態や第二大当り状態が当選した場合に時短状態が持続されることは遊技者も把握しているところであるため、時短状態中に第二大当り状態が当選した場合については大当り信号αをラッキーランプ60に出力してこれを点灯/点滅させたとしても遊技者に無用な期待を抱かせたり、興趣を減退させたりすることはない。むしろ、時短状態中に当選した第二大当り状態中にはラッキーランプ60を点灯/点滅させることで、当該大当り状態中に一時的にパチンコ機10が通常状態に変移することによる、時短状態の終了ではないかとの無用の不安を遊技者に抱かせることがない。また大当りの当選とともにラッキーランプ60が点灯や点滅を開始することにより、遊技者のみならず周囲の者に対しても当該大当り状態の当選を知らしめることができる。これにより、遊技者には大当りの当選による優越感を与え、周囲の者に対してはその遊技意欲を掻きたてることができる。
したがって、時短状態中に当選した第1大当り状態についても同様に、その第1〜第RSラウンドに行われる短時間開放パターン(PS)の間も、遊技者に無用の不安を与えぬよう、メインCPU26aは大当り信号αを生成してこれをラッキーランプ60などに出力するとよい。そしてまた、このように当該短時間開放パターン(PS)中に大当り信号αを出力することにより、第二大当り状態が当選した場合との判別が不可能になり、遊技者は時短状態中に大当り当選して付与された第二大当り状態と第一大当り状態冒頭の短時間開放パターン(PS)とを互いに識別することが不可能となる。
すなわち、大当り信号αのみをラッキーランプ60に出力した場合、時短状態中に小当り状態(小当りvi−b)が当選して1ラウンド内でRS回(例えば2回)の短時間開放パターン(PS)が繰り返される間は大当り信号αが出力されずにラッキーランプ60が点灯/点滅しないこととなる。一方、時短状態中に第二大当り状態や第一大当り状態が当選した場合は、その短時間開放パターン(PS)中に大当り信号αが出力されてラッキーランプ60が点灯/点滅することとなる。
したがって遊技者は、時短状態中に大入賞口24が短時間開放パターン(PS)で開放された場合に、ラッキーランプ60の点灯/点滅の有無によって小当り状態の当選と、大当り状態(第一大当り状態、第二大当り状態)の当選とを判別可能となってしまう。
このため、大当り信号αと時短中信号との論理和をラッキーランプ60に出力することで、時短状態中に当選した小当り状態、第二大当り状態、および第一大当り状態における第1〜第RSラウンドの短時間開放パターン(PS)の、いずれにおいてもラッキーランプ60が点灯/点滅するため、遊技者はこれらの当り状態を判別できなくなるという利点がある。
当該大当り状態の終了後には、次の大当り判定に当選するまでの確変状態と、100回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでの時短状態が付与される(同図(e),(g):時刻T−U)。
続けて、特別電動役物は作動を繰り返し、第2ラウンド〜最終(RL)ラウンドが行われる(同図(c),(d):時刻P−Q)、大入賞口24は各ラウンドにおいて長時間開放パターン(PL2)にて開放される。
すなわち、例えば第二大当り状態の短時間開放パターン(PS)の繰り返し回数を2回とし、第一大当り状態の冒頭において3回または4回以上の短時間開放パターン(PS)を繰り返してから長時間開放パターンを行うこととした場合にも、第二大当り状態の当選を判別するタイミングを遅らせることができる。つまりこの場合、3回目の短時間開放パターンが生じたことをもって遊技者は当該大当り状態が第一大当り状態であることを察知することとなるが、その前に繰り返される2回の短時間開放パターンの最中には、当該大当り状態が第一大当り状態であるか第二大当り状態であるかが遊技者には判別できなくなる。
なおかかる場合、大当り信号αおよびβの生成開始タイミングに関する上記説明のうち、例えば初当りとして当選した第一大当り状態における長時間開放パターンの開始からこれを行う点については、当該第一大当り状態における、第二大当り状態のラウンド数(RS)を超えるRS+1回目の短時間開放パターンの開始から、メインCPU26aが大当り信号αおよびβを生成することとしてもよい。
16 主制御基板
20 特別図柄始動入賞装置(始動口)
20a 上始動口
20b 下始動口
21 始動口スイッチ
21a 上始動口スイッチ
21b 下始動口スイッチ
22 開閉羽根
23 大入賞口扉
24 大入賞口
50 外部情報出力基板
51〜58 コネクタ
60 ラッキーランプ
70 ホールコンピュータ
113 遊技領域
Claims (2)
- 遊技領域内に発射された遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として、遊技者に大当り状態を付与するか否かを決定する大当り抽選を行う大当り抽選手段と、
前記入球を契機として、遊技者に小当り状態を付与するか否かを決定する小当り抽選を行う小当り抽選手段と、
複数種類の図柄を表示可能であって、前記大当り抽選に当選した場合と、前記小当り抽選に当選した場合と、前記大当り抽選および小当り抽選にともに落選した場合とで、異なる図柄を表示する図柄表示装置と、
前記遊技領域内に設けられ、前記大当り状態が付与された場合に開放されて遊技球が入賞可能となる大入賞口と、を備え、
前記大入賞口が複数ラウンドに亘って開放および閉鎖される前記大当り状態は、前記大入賞口の合計開放時間が比較的長い第一大当り状態、または前記合計開放時間が比較的短い第二大当り状態が、前記図柄表示装置で表示される図柄に基づいて遊技者に選択的に付与され、
前記大当り抽選に落選した場合であって、前記小当り抽選に当選した場合には、前記第二大当り状態と同等の開放回数および開放時間にて前記大入賞口が開放および閉鎖される小当り状態が遊技者に付与される遊技機であって、
前記第二大当り状態は、前記大入賞口の開放時間が比較的短い短時間開放パターンのみが複数(RS)ラウンドに亘り繰り返して行われる状態であり、
前記第一大当り状態は、前記第二大当り状態と同等の開放時間および開放回数にて前記大入賞口が開放された後に、前記大入賞口の開放時間が比較的長い長時間開放パターンが繰り返して行われる状態であり、
前記遊技機の状態が前記いずれかの大当り状態であるか否かを判定する大当り状態判定手段と、
前記遊技機の状態が小当り状態であるか否かを判定する小当り状態判定手段と、
前記大当り抽選に当選した場合に、前記図柄表示装置で表示される図柄に応じて、前記付与されることとなる大当り状態の終了後にその後の大当り抽選の当選確率が向上する確率変動状態が付与されるか否かを決定する確率変動状態付与決定手段と、
遊技機の状態が確率変動状態であるか、または非確率変動状態であるかを判定する確率変動状態判定手段と、
遊技機の状態が、前記始動口への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上する入球率向上状態であるか、または前記始動口に遊技球がより入球しにくい非入球率向上状態であるかを判定する入球率向上状態判定手段と、
前記図柄表示装置で表示される図柄と、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果と、に基づいて、前記大当り抽選に当選した場合に、前記付与されることとなる大当り状態の終了後に前記入球率向上状態が付与されるか否かを決定する入球率向上状態付与決定手段と、
前記入球率向上状態判定手段の判定結果に基づいて、遊技機の状態が前記入球率向上状態であることを示す時短中信号を生成する時短中信号生成手段と、
前記大当り状態判定手段および小当り状態判定手段の判定結果に基づいて、前記遊技機の状態が大当り状態または小当り状態のいずれかであることを示す当り信号を生成し、少なくとも前記第一大当り状態における長時間開放パターンの間は、遊技機が大当り状態にあることを示す大当り信号を生成する当り信号生成手段と、
前記生成された大当り信号および当り信号、並びに前記生成された時短中信号と前記大当り信号との論理和を前記遊技機の外部に出力するための外部情報出力手段と、を備え、
前記当り信号生成手段は、
大当り抽選に当選して第二大当り状態が付与されることとなる場合には、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果に基づいて、当該第二大当り状態中に前記大当り信号を生成するか否かを決定し、
第二大当り状態が当選した場合に当該第二大当り状態中に前記大当り信号が生成されないことが当該当り信号生成手段によって決定されるところの、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果となる遊技機の状態にて行われた前記大当り抽選に当選して第一大当り状態が付与された場合については、当該第一大当り状態における前記短時間開放パターンの間は前記大当り信号を生成せず、前記長時間開放パターンの間は前記大当り信号を生成し、
第二大当り状態が当選した場合に当該第二大当り状態中に前記大当り信号が生成されることが前記当り信号生成手段によって決定されるところの、前記確率変動状態判定手段による判定結果および/または前記入球率向上状態判定手段による判定結果となる遊技機の状態にて行われた前記大当り抽選に当選して第一大当り状態が付与された場合については、当該第一大当り状態の開始から終了まで前記大当り信号を出力することを特徴とする遊技機。 - 前記確率変動状態判定手段による判定結果が非確率変動状態であり、かつ、前記入球率向上状態判定手段による判定結果が非入球率向上状態であるときに行われた前記大当り抽選において第二大当り状態が当選した場合には、当該第二大当り状態の終了後に確率変動状態および非入球率向上状態が付与されるとともに、
当該第二大当り状態中には、前記当り信号生成手段が前記大当り信号を生成しないことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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