JP5019978B2 - 自動車用グラスラン - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のドアサッシュに嵌着され、昇降するドアガラスを案内する自動車用グラスランに関する。
従来、図5に示すように、自動車のフロントドア1及びリアドア2のドアサッシュ3には、グラスラン10が嵌着されて、昇降するドアガラスGを案内するようになっている。
このグラスラン10の取付構造を図5のA−A線拡大断面図である図6を参照して説明する。なお、図6の(a)は、ドアガラスGが下降した状態、図6の(b)は、ドアガラスGが上昇した状態を示す。
グラスラン10は、自動車のドアサッシュ3に嵌着され、昇降するドアガラスGを溝部Mに案内するようになっている。溝部Mは、断面略コ字状であり底壁部11と、底壁部11の車外側端部から延びる車外側壁部12と、底壁部11の車内側端部から延びる車内側壁部13によって形成されている。また車外側壁部12の端部には、溝部Mの内側に折曲して延び、昇降するドアガラスGに表面側が摺接するアウタリップ14が設けられ、一方、車内側壁部13の端部には、溝部Mの内側に折曲して延び、昇降するドアガラスGに表面側が摺接するインナリップ15が設けられている。
図6の(b)に示すように、グラスラン10の溝部MにドアガラスGが差し込まれたとき、アウタリップ14とインナリップ15は、ドアガラスGにより、それぞれ車外側壁部12と車内側壁部13の方向へ面直に押し付けられており、これに対する両リップ14,15の反力によりドアガラスGを挟み込んでいる。
こうした自動車用グラスラン10においては、走行時にドアガラスGの振動が生じて風切音が発生するといった問題があった。
一般的に自動車の風切音低減方法として、ドアガラスGの振動を抑えるにはドアガラスGの板厚をUPすることによって剛性を強化することのほか、図7及び図8に示すように、ドアガラスGの下部にガラスホルダーHを取付け、ガラスホルダーHに嵌め込んだ制振性の高いEPDMゴムRでドアガラスGを巻き込むことにより対策が施されている。
しかし、ドアガラスの板厚をUPさせたり、ガラスホルダーHを別途取付けると全体の重量UPにつながってしまうので、別の手法による対策が望まれていた.
そして、図9に示すように、インナーリップ15の裏側にサブリップ91を追加することによりドアガラスGの振動を抑えるようにしたもの(例えば、特許文献1)や、図10に示すように、底壁部11の内側、すなわち溝部M側に2つの突起92,92を設け、ドアガラスGを2つの突起92,92間に位置させ、拘束させることによりドアガラスGの振動を抑えるようにしたもの(例えば、特許文献2)や、図11に示すように、アウターリップ14とインナリップ15の裏側に、樹脂や鉄など硬度の高い材質からなるホルダー93を樹脂などのクリップ94によって、グラスラン10の長手方向で何箇所かに追加することによりドアガラスGを保持させ、振動を抑えるようにしたもの(特許文献3)が開示されている。
特開2000−280755号公報 特開平11−91360号公報 特開平3−42331号公報
しかしながら、上記した従来の自動車用グラスラン10には、以下の問題がある。
すなわち、図9で示したサブリップ91は、振動に対する応答が悪く、何度も撓ませられることにより所定形状から歪むといった問題を有する。
また、図10で示した2つの突起92,92は、建てつけバラツキにより、ドアガラスGが所定位置に収まらないといった問題を有する。
さらに、図11で示したホルダー93は、クリップ94で固定して取付けることが煩雑であり、重量がUPするといった問題を有する。
そこで、本発明の目的とするところは、特に重量をUPさせることなく低コストで、しかも確実にドアガラスの振動を抑制する自動車用グラスランを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の自動車用グラスランは、ドアガラス(G)を案内する断面略コ字状の溝部(M)を形成する車外側壁部(12)と底壁部(11)と車内側壁部(13)と、車外側壁部(12)と車内側壁部(13)からそれぞれ前記溝部(M)内側に折曲して延び、昇降するドアガラス(G)にそれぞれの表面側が摺接するアウタリップ(14)とインナリップ(15)を備え、ドアサッシュ(3)に嵌着される自動車用グラスラン(10)において、
前記車外側壁部(12)に対する前記アウタリップ(14)の付け根部の位置と前記底壁部(11)までの距離(L1)に比較して、前記車内側壁部(13)に対する前記インナリップ(15)の付け根部の位置と前記底壁部(11)までの距離(L2)を長く設定し、前記車外側壁部(12)の前記溝部(M)側に、前記ドアガラス(G)との摺接時に、前記アウタリップ(14)の裏面側に弾接し、その弾接時には前記アウタリップ(14)の付け根部内側に空間(P1)を確保するように、塊状の第1高発泡スポンジ材(21)を設けるとともに、前記車内側壁部(13)の前記溝部(M)側に、前記ドアガラス(G)との摺接時に、前記インナリップ(15)の裏面側に弾接し、その弾接時には前記インナリップ(15)の付け根部内側に空間(P2)を確保するように、塊状の第2高発泡スポンジ材(22)を設けてなり、
しかも前記第1高発泡スポンジ材(21)の設置位置を、前記第2高発泡スポンジ材(22)の設置位置よりも高くし、
さらに前記第1高発泡スポンジ材(21)には、ソリッド片(31)が表面から露出しないように埋設されるとともに、前記第2高発泡スポンジ材(22)にも、ソリッド片(32)が表面から露出しないように埋設されてなることを特徴とする。
なお、括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための最良の形態に記載された対応要素または対応事項を示す。
請求項1に記載の自動車用グラスランによれば、ドアガラスの上昇によってグラスランの溝部にドアガラスが差し込まれたとき、アウタリップとインナリップは、ドアガラスにより、それぞれ車外側壁部と車内側壁部の方向へ押し付けられ、これに対する両リップの反力によりドアガラスを挟み込んでいる。このとき、アウタリップ及びインナリップの裏側(各々の側壁部に対向する面)は、車外側壁部及び車内側壁部に設けられた第1高発泡スポンジ材及び第2高発泡スポンジ材にそれぞれ弾接するので、ドアガラスは十分に拘束され、ドアガラスの振動は第1高発泡スポンジ材及び第2高発泡スポンジ材で吸収されることによって抑えられる。
また、第1高発泡スポンジ材及び第2高発泡スポンジ材は、グラスランの溝部にドアガラスが差し込まれたとき、アウタリップの付け根部内側に空間を確保するとともに、インナリップの付け根部内側に空間を確保するように設けられるので、アウタリップ及びインナリップは十分に撓みそれにともなう反力も大きく、ドアガラスを挟み込む力も大きい。
また、第1高発泡スポンジ材及び第2高発泡スポンジ材は、ドアガラスを挟んで車外側と車内側に対象、すなわち同じ高さに設置されたものではなく、第1高発泡スポンジ材の設置位置は第2高発泡スポンジ材の設置位置よりも高いので、グラスランの溝部にドアガラスが差し込まれたとき、アウタリップとインナリップは、ドアガラスにより、それぞれ車外側壁部と車内側壁部の方向へ押し付けられるが、これに対する両リップの反力の作用する方向は、ドアガラスに対して面直ではなく斜め方向になる。これにより、高速運転等により複雑に振動するドアガラスのその振動を確実に抑制することができる。
また、第1高発泡スポンジ材に、ソリッド片を第1高発泡スポンジ材の表面から露出しないように埋設するとともに、第2高発泡スポンジ材にも、ソリッド片を第2高発泡スポンジ材の表面から露出しないように埋設するので、第1高発泡スポンジ材及び第2高発泡スポンジ材の変形を防止することができる。
(第1実施形態)
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る自動車用グラスラン10について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る自動車用グラスラン10を示すもので、図5のA−A線拡大断面図である。図1(a)はドアガラスGが下降し、グラスラン10に当接しない状態、図1(b)はドアガラスGが上昇し、グラスラン10に当接した状態を示している。なお、従来例で示したものと同一部分には同一符号を付した。
本発明の第1実施形態に係る自動車用グラスラン10は、図6で示したグラスラン10と比較した場合、塊状の第1高発泡スポンジ材21と同じく塊状の第2高発泡スポンジ材22を両側壁部12,13の内側に設けた点が異なる。
本発明の第1実施形態に係る自動車用グラスラン10は、自動車のドアサッシュ3に嵌着され、昇降するドアガラスGを溝部Mに案内するようになっている。溝部Mは、断面略
コ字状であり底壁部11と、底壁部11の車外側端部から下方に向かって延びる車外側壁部12と、底壁部11の車内側端部から下方に向かって延びる車内側壁部13によって形成されている。また車外側壁部12の端部には、溝部Mの内側に折曲して延び、昇降するドアガラスGに表面側が摺接する断面略舌状のアウタリップ14が設けられ、一方、車内側壁部13の端部には、溝部Mの内側に折曲して延び、昇降するドアガラスGに表面側が摺接する断面略舌状のインナリップ15が設けられている。
インナリップ15の断面形状は、アウタリップ14の断面形状よりも大きく、車外側壁部12に対するアウタリップ14の付け根部の位置と底壁部11までの距離L1に比較して、車内側壁部13に対するインナリップ15の付け根部の位置と底壁部11までの距離L2を長く設定している。
また車内側壁部13の肉厚は、車外側壁部12の肉厚よりも厚く、車内側壁部13の溝部M側の上部には、溝部M側に突出した凸面13aを形成している。これにより、車内側壁部13には溝部M側に突出した凸面13aとその下部には特に突出しない面が生じるので、凸面13aとその下部には段差部13bが形成される。
そして、図1(a)で示すように、第1高発泡スポンジ材21は、車外側壁部12の溝部M側に、図1(b)で示すように、ドアガラスGとの摺接時に、アウタリップ14の先端裏面側からアウタリップ14の中央裏面側にかけて弾接し、その弾接時にはアウタリップ14の付け根部内側に空間P1を確保するとともに、アウタリップ14の先端表面側をドアガラスGに確実に摺接させてドアガラスGに対するアウタリップ14の表面側の接触幅(接触面積)を大きくするように設けられる。また、図1(a)で示すように、第2高発泡スポンジ材22は、車内側壁部13の溝部M側に、図1(b)で示すように、ドアガラスGとの摺接時に、インナリップ15の先端裏面側からインナリップ15の中央裏面側にかけて弾接し、その弾接時にはインナリップ15の付け根部内側に空間P2を確保するとともに、インナリップ15の先端表面側をドアガラスGに確実に摺接させてドアガラスGに対するインナリップ15の表面側の接触幅(接触面積)を大きくするように設けられる。
より具体的には、第1高発泡スポンジ材21については、車外側壁部12の溝部M側の略中央、すなわち、車外側壁部12の溝部M側において、アウタリップ14の付け根部の位置と底壁部11までの距離L1の略半分の位置に設けている。一方、第2高発泡スポンジ材22については、車内側壁部13の溝部M側の略中央、すなわち、車内側壁部13の溝部M側において、その上部に形成した凸面13aからその下部に形成された段差部13bにわたって設けている。第1高発泡スポンジ材21の設置位置(高さの中心位置)は、第2高発泡スポンジ材22の設置位置(高さの中心位置)よりも高い。
第1高発泡スポンジ材21及び第2高発泡スポンジ材22は断面略矩形状であり、第1高発泡スポンジ材21よりも第2高発泡スポンジ材22の方が幅(車内外方向:図1の左右方向)も高さ(上下方向:図1の上下方向)も大きい。
また、第1高発泡スポンジ材21及び第2高発泡スポンジ材22の材質としては比重0.3以下のものが望ましい。なお、グラスラン10の底壁部11,車外側壁部12,車内側壁部13,アウタリップ14,及びインナリップ15の硬度は、第1高発泡スポンジ材21及び第2高発泡スポンジ材22の硬度よりも高く、通常、ソリッド材又は微かに発泡した材料で構成される。
このように、第1高発泡スポンジ材21及び第2高発泡スポンジ材22が車外側壁部12,車内側壁部13の内側に、すなわち溝部M側に設けられたグラスラン10によれば、図1(b)で示すように、ドアガラスGの上昇によってグラスラン10の溝部MにドアガラスGが差し込まれたとき、アウタリップ14とインナリップ15は、ドアガラスGにより、それぞれ車外側壁部12と車内側壁部13の方向へ押し付けられており、これに対する両リップ14,15の反力によりドアガラスGを挟み込んでいる。このとき、アウタリップ14及びインナリップ15の裏側は、第1高発泡スポンジ材21及び第2高発泡スポンジ材22にそれぞれ弾接するので、ドアガラスGは十分に拘束され、ドアガラスGの振動は第1高発泡スポンジ材21及び第2高発泡スポンジ材22で吸収されることによって抑えられる。
また、第1高発泡スポンジ材21及び第2高発泡スポンジ材22は、グラスラン10の溝部MにドアガラスGが差し込まれたとき、アウタリップ14の付け根部内側に空間P1を確保するとともに、インナリップ15の付け根部内側に空間P2を確保するように設けられるので、アウタリップ14及びインナリップ15は十分に撓みそれにともなう反力も大きく、ドアガラスGを挟み込む力も大きい。
さらに、第1高発泡スポンジ材21は、ドアガラスGとの摺接時に、アウタリップ14の先端裏面側から中央裏面側にかけて弾接するので、アウタリップ14の先端表面側をドアガラスGに確実に摺接させる。よって、アウタリップ14の先端表面側とドアガラスGとの間S1には、従来例(図6)のS3のような隙間はなく、ドアガラスGに対するアウタリップ14の表面側の接触幅(接触面積)を大きくする。同様に、第2高発泡スポンジ材22も、ドアガラスGとの摺接時に、インナリップ15の先端裏面側から中央裏面側にかけて弾接するので、インナリップ15の先端表面側をドアガラスGに確実に摺接させる。よって、インナリップ15の先端表面側とドアガラスGとの間S2には、従来例(図6)のS4のような隙間はなく、ドアガラスGに対するインナリップ15の表面側の接触幅(接触面積)を大きくする。
このように、ドアガラスGに対するアウタリップ14及びインナリップ15の表面側の接触幅(接触面積)は大きくなるので、ドアガラスGを安定して挟み込み、振動を大きく防止することができる。
また、第1高発泡スポンジ材21及び第2高発泡スポンジ材22は、ドアガラスGを挟んで車外側と車内側(図1では右側と左側)に対象、すなわち同じ高さに設置されたものではなく、第1高発泡スポンジ材21の設置位置は第2高発泡スポンジ材22の設置位置よりも高いので、グラスラン10の溝部MにドアガラスGが差し込まれたとき、アウタリップ14とインナリップ15は、ドアガラスGにより、それぞれ車外側壁部12と車内側壁部13の方向へ押し付けられるが、これに対する両リップ14,15の反力の作用する方向は、ドアガラスGに対して面直ではなく斜め方向になる。これにより、高速運転等により複雑に振動するドアガラスGのその振動を確実に抑制することができる。
また、特に第2高発泡スポンジ材22は、車内側壁部13に形成された凸面13aからその凸面13a下部に形成された段差部13b(ここでは、第2高発泡スポンジ材22の高さの中心を段差部13bの位置とした)に設けられるので、平面に設けられる場合と比較して第2高発泡スポンジ材22の位置決めが容易で、しかも撓み方向が安定化する。
実験として、4ドアセダンの右前ドアに、本発明の第1実施形態に係るグラスラン10を取付けて、風洞横風5m/sを当ててドアガラスGの振動を多点計測したところ、ルーフ部のガラス振動レベルの低減が確認された。
なお、図2に示すように、第1高発泡スポンジ材21に、ソリッド片31を第1高発泡スポンジ材21の表面から露出しないように埋設するとともに、第2高発泡スポンジ材22にも、ソリッド片32を第2高発泡スポンジ材22の表面から露出しないように埋設することによって、第1高発泡スポンジ材21及び第2高発泡スポンジ材22の変形を防止するようにしてもよい。
ソリッド片31,32は、図2に示すように、一端を車外側壁部12及び車内側壁部13に連設するようにしても、両側壁部12,13から隔離するようにしてもよい。また、数は一つに限定されるものではなく、複数のソリッド片31や複数のソリッド片32を第1高発泡スポンジ材21や第2高発泡スポンジ材22に埋設するようにしてもよい。
(第2実施形態)
次に図3を参照して、本発明の第2実施形態に係る自動車用グラスラン10について説明する。図3は、本発明の第2実施形態に係る自動車用グラスラン10を示すもので、図5のA−A線拡大断面図である。図3(a)はドアガラスGが下降し、グラスラン10に当接しない状態、図3(b)はドアガラスGが上昇し、グラスラン10に当接した状態を示している。なお、第1実施形態で示したものと同一部分には同一符号を付した。
本発明の第2実施形態に係る自動車用グラスラン10は、第1実施形態に係るグラスラン10のように、塊状の第1高発泡スポンジ材21と同じく塊状の第2高発泡スポンジ材22を両側壁部12,13の内側に設けたのではなく、塊状の第1高発泡スポンジ材21と同じく塊状の第2高発泡スポンジ材22をアウタリップ14の裏面側とインナリップ15の裏面側に設けたものである。
すなわち、本発明の第2実施形態に係る自動車用グラスラン10は、車外側壁部12に対するアウタリップ14の付け根部の位置と底壁部11までの距離L1に比較して、車内側壁部13に対するインナリップ15の付け根部の位置と底壁部11までの距離L2を長く設定し、アウタリップ14の先端裏面側から中央裏面側にかけて、ドアガラスGとの摺接時に、車外側壁部12の溝部M側に弾接し、その弾接時にはアウタリップ14の付け根部内側に空間P1を確保するように、塊状の第1高発泡スポンジ材21を設けるとともに、インナリップ15の先端裏面側から中央裏面側にかけて、ドアガラスGとの摺接時に、車内側壁部13の溝部M側に弾接し、その弾接時にはインナリップ15の付け根部内側に空間P2を確保するように、塊状の第2高発泡スポンジ材22を設けてなるものである。
これによれば、図3(b)で示すように、ドアガラスGの上昇によってグラスラン10の溝部MにドアガラスGが差し込まれたとき、アウタリップ14とインナリップ15は、ドアガラスGにより、それぞれ車外側壁部12と車内側壁部13の方向へ押し付けられており、これに対する両リップ14,15の反力によりドアガラスGを挟み込んでいる。このとき、アウタリップ14及びインナリップ15の裏側には、第1高発泡スポンジ材21及び第2高発泡スポンジ材22が設けられ、第1高発泡スポンジ材21及び第2高発泡スポンジ材22がそれぞれ車外側壁部12及び車内側壁部13に弾接するので、ドアガラスGは十分に拘束され、ドアガラスGの振動は第1高発泡スポンジ材21及び第2高発泡スポンジ材22で吸収されることによって抑えられる。
また、第1高発泡スポンジ材21及び第2高発泡スポンジ材22は、グラスラン10の溝部MにドアガラスGが差し込まれたとき、アウタリップ14の付け根部内側に空間P1を確保するとともに、インナリップ15の付け根部内側に空間P2を確保するように設けられるので、アウタリップ14及びインナリップ15は十分に撓みそれにともなう反力も大きく、ドアガラスGを挟み込む力も大きい。
さらに、第1高発泡スポンジ材21は、アウタリップ14の先端裏面側から中央裏面側にかけて設けられているので、ドアガラスGとの摺接時に、アウタリップ14の先端表面側をドアガラスGに確実に摺接させる。よって、アウタリップ14の先端表面側とドアガラスGとの間S1には、従来例(図6)のS3のような隙間はなく、ドアガラスGに対するアウタリップ14の表面側の接触幅(接触面積)を大きくする。同様に、第2高発泡スポンジ材22も、インナリップ15の先端裏面側から中央裏面側にかけて設けられているので、ドアガラスGとの摺接時に、インナリップ15の先端表面側をドアガラスGに確実に摺接させる。よって、インナリップ15の先端表面側とドアガラスGとの間S2には、従来例(図6)のS4のような隙間はなく、ドアガラスGに対するインナリップ15の表面側の接触幅(接触面積)を大きくする。
このように、ドアガラスGに対するアウタリップ14及びインナリップ15の表面側の接触幅(接触面積)は大きくなるので、ドアガラスGを安定して挟み込み、振動を大きく防止することができる。
また、特に第2高発泡スポンジ材22は、ドアガラスGとの摺接時に、車内側壁部13に形成された凸面13aからその凸面13a下部に形成された段差部13b(ここでは、第2高発泡スポンジ材22の高さの中心を段差部13bの位置とした)に弾接させられるので、平面に弾接させる場合と比較して第2高発泡スポンジ材22の位置決めが容易で、しかも撓み方向が安定化する。
(第3実施形態)
次に図4を参照して、本発明の第3実施形態に係る自動車用グラスラン10について説明する。図4は、本発明の第3実施形態に係る自動車用グラスラン10を示すもので、図5のA−A線拡大断面図である。図4(a)はドアガラスGが下降し、グラスラン10に当接しない状態、図4(b)はドアガラスGが上昇し、グラスラン10に当接した状態を示している。なお、第1実施形態で示したものと同一部分には同一符号を付した。
本発明の第3実施形態に係る自動車用グラスラン10は、第1実施形態に係るグラスラン10のように、塊状の第1高発泡スポンジ材21と同じく塊状の第2高発泡スポンジ材22を両側壁部12,13の内側に設けたのではなく、層状の第3高発泡スポンジ材23を底壁部11の溝部M側に設けたものである。
すなわち、本発明の第3実施形態に係る自動車用グラスラン10は、車外側壁部12に対するアウタリップ14の付け根部の位置と底壁部11までの距離L1に比較して、車内側壁部13に対するインナリップ15の付け根部の位置と底壁部11までの距離L2を長く設定し、底壁部11の溝部M側の全面(車外側から車内側にかけて隙間なく全面にわたって)に、ドアガラスGとの摺接時に、ドアガラスGの上端に弾接する層状の第3高発泡スポンジ材23を設けてなるものである。
これによれば、図4(b)で示すように、ドアガラスGの上昇によってグラスラン10の溝部MにドアガラスGが差し込まれたとき、アウタリップ14とインナリップ15は、ドアガラスGにより、それぞれ車外側壁部12と車内側壁部13の方向へ面直に押し付けられており、これに対する両リップ14,15の反力によりドアガラスGを挟み込んでいる。このとき、ドアガラスGの上端は、層状の第3高発泡スポンジ材23に弾接するので、ドアガラスGは十分に拘束され、ドアガラスGの振動は第3高発泡スポンジ材23で吸収されることによって抑えられる。
特に、第3高発泡スポンジ材23は、底壁部11の溝部M側の全面に設けられているので、建てつけバラツキによってドアガラスGの弾接位置が変わったとしても問題はなく、そのバラツキを吸収することができる。
この場合、アウタリップ14の先端表面側とドアガラスGとの間S3と、インナリップ15の先端裏面側とドアガラスGとの間S4には、従来例(図6)と同様に隙間が生じるが、ドアガラスGの振動は、車外側からのアウタリップ14,車内側からのインナリップ15、そして、上側からの第3高発泡スポンジ材23による3方向から抑制される。
本発明の第1実施形態に係る自動車用グラスランを示す図5のA−A線拡大断面図であり、(a)はドアガラスが下降した状態、(b)はドアガラスが上昇した状態を示す。 本発明の第1実施形態に係る別の自動車用グラスランを示す図5のA−A線拡大断面図であり、ドアガラスが下降した状態を示す。 本発明の第2実施形態に係る自動車用グラスランを示す図5のA−A線拡大断面図であり、(a)はドアガラスが下降した状態、(b)はドアガラスが上昇した状態を示す。 本発明の第3実施形態に係る自動車用グラスランを示す図5のA−A線拡大断面図であり、(a)はドアガラスが下降した状態、(b)はドアガラスが上昇した状態を示す。 自動車用グラスランが取付けられる自動車を示す外観斜視図である。 従来例に係る自動車用グラスランを示す図5のA−A線拡大断面図であり、(a)はドアガラスが下降した状態、(b)はドアガラスが上昇した状態を示す。 ドアガラスにホルダーが取付けられた状態を示す側面図である。 図7のB−B線拡大断面図である。 従来例に係る別の自動車用グラスランを示す図5のA−A線拡大断面図であり、ドアガラスが上昇した状態を示す。 従来例に係る別の自動車用グラスランを示す図5のA−A線拡大断面図であり、ドアガラスが上昇した状態を示す。 従来例に係る別の自動車用グラスランを示す図5のA−A線拡大断面図であり、ドアガラスが上昇した状態を示す。
符号の説明
1 フロントドア
2 リアドア
3 ドアサッシュ
10 グラスラン
11 底壁部
12 車外側壁部
13 車内側壁部
13a 凸面
13b 段差部
14 アウタリップ
15 インナリップ
21 第1高発泡スポンジ材
22 第2高発泡スポンジ材
23 第3高発泡スポンジ材
91 サブリップ
92 突起
93 ホルダー
94 クリップ
G ドアガラス
H ガラスホルダー
M 溝部
P1 空間
P2 空間
R EPDMゴム

Claims (1)

  1. ドアガラスを案内する断面略コ字状の溝部を形成する車外側壁部と底壁部と車内側壁部と、車外側壁部と車内側壁部からそれぞれ前記溝部内側に折曲して延び、昇降するドアガラスにそれぞれの表面側が摺接するアウタリップとインナリップを備え、ドアサッシュに嵌着される自動車用グラスランにおいて、
    前記車外側壁部に対する前記アウタリップの付け根部の位置と前記底壁部までの距離に比較して、前記車内側壁部に対する前記インナリップの付け根部の位置と前記底壁部までの距離を長く設定し、
    前記車外側壁部の前記溝部側に、前記ドアガラスとの摺接時に、前記アウタリップの裏面側に弾接し、その弾接時には前記アウタリップの付け根部内側に空間を確保するように、塊状の第1高発泡スポンジ材を設けるとともに、
    前記車内側壁部の前記溝部側に、前記ドアガラスとの摺接時に、前記インナリップの裏面側に弾接し、その弾接時には前記インナリップの付け根部内側に空間を確保するように、塊状の第2高発泡スポンジ材を設けてなり、
    しかも前記第1高発泡スポンジ材の設置位置を、前記第2高発泡スポンジ材の設置位置よりも高くし、
    さらに前記第1高発泡スポンジ材には、ソリッド片が表面から露出しないように埋設されるとともに、前記第2高発泡スポンジ材にも、ソリッド片が表面から露出しないように埋設されてなることを特徴とする自動車用グラスラン。
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