JP5019956B2 - 携帯端末 - Google Patents

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本発明は、第1筐体および第2筐体が互いに重なる閉状態と、第1筐体および第2筐体を摺動して伸長する開状態とを選択可能な携帯端末に関するものである。
従来、箱状の上筐体と下筐体とを、連結部によってスライド可能に連結している携帯端末が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載の携帯端末では、上筐体の上面に表示部および上操作部を有し、下筐体の上面に下操作部を有している。上下両筐体は、レールおよびガイドからなる連結部によってスライド可能に連結されており、閉状態では両筐体が重なるため、下操作部は上筐体の下に隠れることになる。一方、両筐体を相対的に移動させて開状態とすると、下筐体の下操作部が現れて開状態となる。
特開2005−244679号公報
しかしながら、スライド型の携帯端末では、上筐体と下筐体とレールとを順番に積層した構造となっており、一定の厚みを必要としていたために携帯端末を薄型化することができなかった。また、筐体自体を薄型化した場合、落下強度やボタンの押圧に対する強度に問題が発生していた。
本発明は、前述した問題を解決するためになされたもので、小型薄型で強度の強い携帯端末を提供することにある。
本発明の携帯端末は、第1の操作部を有し、該第1の操作部に対して段差形状を有する第1筐体と、第2の操作部を有し、該第2の操作部に対して段差形状を有する第2筐体と、前記第2筐体と前記第1筐体をスライド移動させる連結部と、を備え、前記第2筐体と前記第1筐体をスライド移動させた開状態において、前記第1筐体と前記第2筐体との間に空隙を生じ、前記第2筐体と前記第1筐体が重なり合う閉状態において、前記第1の操作部と前記第2の操作部は重なり、前記第1の操作部の裏面側にはキーシートと金属板の第1補強部のみ積層され、前記第2の操作部の裏面側に金属板の第2補強部と前記連結部が積層されて配置される。
このような本発明においては、収容部の内側に補強部が設けられているため、収容部から挿入部を抜き出して伸張した開状態へ移行した際に、例えば収容部の外側に操作部が設けられている場合には、使用者が操作部を押下操作しても操作部を剛に支持することができ、操作性が向上する。また、このような本発明においては、別体の金属板により補強部を設けるため、補強部が第1筐体の設計や製作に干渉せず、変更も容易となる。また、本発明においては、金属板の縁部を樹脂部材で覆っているので、第1筐体の所定位置に配置した後、金属板の縁部が第1筐体や第1筐体に収容された他の筐体に擦れて削れることを防止できる。
さらに、本発明の携帯端末では、前記第2補強部の両面に沿ってフレキシブル基板が配置されていることを特徴とする。
このような本発明においては、金属板を筐体とは別体として、別個に製作して重ねて用いることができる。また、補強部に剛性の高い金属板を用い、この金属板の両面に沿ってフレキシブル基板を配置しているので、剛性が低いフレキシブル基板を用いることができる。また、金属板の両面にフレキシブル基板を配置するので、筐体を薄くすることができる。
さらに、本発明の携帯端末では、前記第2補強部に、前記第2筐体の側部に設けられたスイッチを支持する折曲部が設けられていることを特徴とする。
このような本発明においては、金属板の折曲部が筐体側部のスイッチを支持するため、別個スイッチを支持する支持部材を設けることなくスイッチ操作に剛性感が得られ、筐体の薄型化を図ることができる。
さらに、本発明の携帯端末では、前記第2補強部の表面にカードコネクタストッパがインサート成型されていることを特徴とする。
このような本発明においては補強部の表面にカードコネクタストッパが設けられているので、衝撃が加わった際でも確実にカードコネクタを保持することができるとともに、カードコネクタストッパはインサート成型により補強部に一体的に設けられているので、筐体の小型薄型化を図ることができる。
本発明は、スライド型携帯端末の強度を向上させながら小型薄型化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態の携帯端末について、図面を用いて説明する。
図1は本発明にかかる実施形態の携帯端末の開状態における全体斜視図、図2(A)は閉状態の携帯端末の平面図、図2(B)は図2(A)中B−B位置の断面図、図3(A)は開状態の携帯端末の平面図、図3(B)は図3(A)中B−B位置の断面図、図4は上筐体および下筐体を下筐体側から見た分解斜視図、図5は下筐体の補強部を示す斜視図、図6は下筐体の主操作部の分解斜視図、図7は補強版を下面側から見た斜視図、図8は補強版を上面側から見た斜視図である。
図1〜図3に示すように、携帯端末10は、矩形箱状をした第1筐体である上筐体20と、同様に矩形箱状をした第2筐体である下筐体30と、上筐体20および下筐体30をスライド可能に連結する連結部40(図4参照)とを有している。
上筐体20は、平面的な枠状をしたアッパーカバー21と、上部が開口した箱状のアッパーケース22とを有しており、アッパーケース22の上端部に開口を囲うようにしてアッパーカバー21が取付けられている(図4参照)。アッパーケース22は開状態において下面に露出する程度の大きさを有しており、アッパーカバー21の上部(図1において左側端部)のみに設けられている。
すなわち、図2に示す閉状態から図3に示す開状態へと変化するときの上筐体20の相対的移動方向である第1筐体移動方向(図1〜図4における矢印参照)側端部20Aの厚みHU1を第1筐体移動方向反対側端部20Bの厚みHU2より厚く構成している。
上筐体20におけるアッパーカバー21の上面21aには表示部23、ナビ操作部24、レシーバ25等が設けられている。
また、下筐体30は、矩形箱状のロアーケース32と、ロアーケース32の一方の端部(図3中左端部)付近を覆うロアーカバー31を有しており、閉状態から開状態へと変化するときの第2筐体移動方向(図1〜図4における矢印参照)側端部30Aの厚みHL1を第2筐体移動方向反対側端部30Bの厚みHL2より厚く構成している。
下筐体30の第2筐体移動方向側端部のロアーカバー31の上面31aには、複数のキー35aを有する主操作部35(第2の操作部)やマイク36等が設けられており、主操作部35の下方には空間が設けられて収容部11bが形成されている。また、下筐体30におけるロアーケース32の下面32aには、電池カバー33a等が設けられており、内側には電池33が収納されている。
従って、図2に示すように、閉状態においては、厚さ(HU2)が薄い上筐体20の第1筐体移動方向反対側端部20Bと、厚さ(HL1)が厚い下筐体30の第2筐体移動方向側端部30Aとが重なり合うことになり、主操作部35はナビ操作部24の下方に隠れることになる。
一方、図3に示すように、上筐体20および下筐体30を連結部40によって相対的にスライド移動させることにより、上筐体20と下筐体30が互いに伸長した開状態においては、上筐体20の反対側端部20Bと下筐体30の第2筐体移動方向反対側端部30Bとが重なり合う。このため、主操作部35はナビ操作部24(第1の操作部)の下側(図3において左側)に露出することになり、操作可能となる。
図4に示すように、上筐体20のアッパーカバー21とアッパーケース22で形成される内部空間には、上回路基板50が内蔵されている。上回路基板50は、アッパーカバー21に設けられている係止爪21bによってアッパーカバー21に係止されるとともに、後述するスライドレール41とともにネジ41aによってスライドレール41とともにアッパーカバー21に締結されている。
図4に示すように、上筐体20内部における上回路基板50の下側(図4においては上側)には、上筐体20と下筐体30とをスライド可能に連結する連結部40を構成するレールである金属製のスライドレール41が設けられている。このスライドレール41は、ネジ41aによって上回路基板50を介してアッパーカバー21に締結されるとともに、ネジ41bによって上回路基板50に締結されている。スライドレール41は、左右一対のレール部42a、42bと、この両レール部42a、42bを連結する幅広の被覆部43とから全体H字状に形成されている。
一方、図4に示すように、下筐体30におけるロアーカバー31とロアーケース32との間には、連結部40を構成するスライドベース44が取付けられている。すなわち、スライドベース44はネジ45aによってロアーカバー31とロアーケース32との間に固定されると共に、ネジ45bによってロアーケース32に固定されている。
図4に示すように、上筐体20に設けられているナビ操作部24のキーシート24aの下側には空間が設けられて収容部11a(図3参照)が形成されており、閉状態においては下筐体30に設けられた挿入部12a(図3参照)である操作部35が挿入されることになる。また、開状態においては、収容部11aから挿入部12aである操作部35が抜き出されることになり、図3に示すような空隙14aを形成することになる。
図4に示すように、収容部11aの内側、すなわちナビ操作部24のキーシート24aの裏面(図3(B)において下面)には、補強部の金属部材としての金属板13が設けられている。金属板13は、縁部が額縁状の樹脂部材13aによって覆われており、この樹脂部材13aを介して上筐体20のアッパーカバー21に取付けられている。あるいは、金属板13の縁部を、アッパーカバー21に埋設するように、アッパーカバー21にインサート成形により設けることもできる。従って、ナビ操作部24の下側にはキーシート24aが配置され、キーシート24aの下側に金属板13がアッパーカバー21と一体的に設けられることになる。
これにより、金属板13を薄く取付けることができるとともに、キーシート24aを確実に補強することができ、ナビ操作部24の操作性が向上する。また、金属板15が直接上筐体20の樹脂部分と接触しないので、金属板15が上筐体20の樹脂部分を削るのを防止することができる。なお、上筐体20の収容部11aに回路基板(図示省略)、回路基板に実装された電子部品(図示省略)、連結部40等が設けられている場合において両筐体20、30のスライドに支障が無い場合には、これらの部品によって金属板13を支持するのが望ましい。また、補強部の金属部材の形状としては、例えば板状、帯状、棒状、格子状等を例示できる。
また、下筐体30に設けられている操作部35のキー35aの下側(図4において上側)には空間が設けられて収容部11b(図3参照)が形成されており、閉状態においては上筐体20に設けられた挿入部12b(図34参照)であるスライドレール41のレール部42a、42bが挿入されることになる。また、開状態においては、収容部11bから挿入部12bであるレール部42a、42bが抜き出されることになり、図3に示すような空隙14bを形成することになる。
図4に示すように、収容部11bの裏面、すなわち主操作部35のキーシート35bの裏面(図3(B)において下面)には、補強部の金属部材としての金属板15が設けられている。
金属板15の縁部には、例えば額縁状の樹脂部材15a(図5参照)がインサート成型により一体的に覆われている。そして、この樹脂部材15aを介して下筐体30のロアーカバー31に取り付けられている。あるいは、金属板15の縁部を、ロアーカバー31に埋設するようにロアーカバー31にインサート成形により設けることもできる。これにより、金属板15が直接上筐体20の樹脂部分と接触しないので、金属板15が上筐体20の樹脂部分を削るのを防止することができる。なお、金属板15は、下筐体20の収容部11bに設けられている回路基板(図示省略)、回路基板に実装された電子部品(図示省略)、連結部40等の収容部材16に当接して、支持されている。
図6に示すように、金属板15は下筐体30とは別体であり、金属板15の上面に沿ってフレキシブル基板37(図8参照)が設けられ、金属板15の下面に沿ってフレキシブル基板38(図7参照)が設けられている。なお、図6〜図8において、「上面側」とは携帯端末10の上面側、「下面側」とは携帯端末10の下面側、「上部側」とは携帯端末10の使用状態における上方、「下部側」とは携帯端末10の使用状態における下方を、それぞれ示している。
従って、図4および図6に示すように、金属板15は別個に製作して重ねて用いることができるので、製造が容易である。また、補強部に剛性の高い金属板15を用い、この金属板15の上下両面に沿ってフレキシブル基板37、38を配置しているので、剛性が低いフレキシブル基板37、38を用いることができる。また、金属板15の上下両面にフレキシブル基板37、38を配置するので、下筐体30を薄くすることができる。
さらに、図7に示すように、金属板15の側端部には、下筐体30の側部に設けられたスイッチを支持する折曲部15bが下方へ向けて折曲形成されている。従って、金属板15の折曲部15bが側部のスイッチを支持するため、別個スイッチを支持する支持部材を設けることなくスイッチ操作に剛性感が得られ、筐体の薄型化を図ることができる。
また、金属板15の下面には、樹脂製のカードコネクタストッパ60がインサート成型により一体的に設けられている。例えば、金属板15に樹脂部材15aをインサート成型で設ける際に、同時に設けることができる。
また、図8に示すように、金属板15の上面にはフレキシブル基板37が設けられており、フレキシブル基板37の上面には主操作部35用のスイッチ基板39が設けられている。スイッチ基板39の側部には金属板15の折曲部15bに沿って延設部39bが設けられており、下筐体30の側部のスイッチ39cを形成している。なお、スイッチ基板39には、キー35aに対応して複数個(例えば、ここでは3×4の12個)のスイッチ39aが設けられている。
図7に示すように、金属板15の表面に設けられているカードコネクタストッパ60は、フレキシブル基板38の切欠部38a(図6参照)から下方へ突出して露出している。また、フレキシブル基板38の下面には、SIMカード61を保持するSIMカードスロット62が設けられており、SIMカードスロット62の一端はフレキシブル基板38を貫通して金属板15の下面に取り付けられている。そして、SIMカードスロット62を実装した状態では、カードコネクタストッパ60はSIMカードスロット62の一部を構成することになる。
なお、SIMカード61(シムカード、Subscriber Identity Module Card)とは、GSMやW-CDMAなどの方式の携帯電話で使われている電話番号を特定するための固有のID番号が記録されたICカードのことである。
SIMカードスロット62は、左右両端縁に沿ってSIMカード61を保持する保持部62aを有するとともに、図7中矢印A方向へ開閉する蓋63を有している。従って、蓋63の保持部62aによってSIMカード61を保持して、蓋63を閉じる(図7に示す状態)と、SIMカードスロット62に収容されたSIMカード61はカードコネクタストッパ60の内部に収容されて、フレキシブル基板38に設けられている端子に押し付けられて接続されることになる。
このため、携帯端末10を落下等させて衝撃が加わった際でもSIMカード61が脱落することなく、確実にSIMカード61を保持することができるとともに、カードコネクタストッパ60はインサート成型により補強板に一体的に設けられているので、下筐体30の小型薄型化を図ることができる。
以上、説明した携帯端末10によれば、上筐体20と下筐体30とが重なり合う閉状態から、上筐体20および下筐体30を相対的にスライドさせて開状態に移行すると、上筐体20の収容部11aに挿入されている下筐体30の挿入部12aが抜き出されると同時に、下筐体30の収容部11bに挿入されている上筐体20の挿入部12bが抜き出される。このため、収容部11a、11bには空隙ができるが、収容部11a、11bの内側に設けられている金属板13、15が収容部11a、11bの外側に設けられているナビ操作部24a、主操作部35を補強するので、強度を向上させながら小型薄型化を図ることができる。また、操作部24、35を押下げ操作した際に、金属板13、15が操作部24,35を支持するため、上筐体20および下筐体30に曲げ、撓み等の変形が生じ難
く、操作性を向上させることができる。
なお、前述した実施形態においては、上筐体20のナビ操作部24および下筐体30の操作部35を金属板13、15で補強する場合について説明したが、いずれか一方の操作部24、35のみを補強することもできる。
以上のように、本発明によれば、操作部の操作性が向上するとともに、筐体の変形が抑制され、携帯端末の薄型化を図ることができるという効果を有し、第1筐体および第2筐体が積層された携帯状態と、第1筐体および第2筐体が相対的に平行移動して段違い配置される伸張状態とを選択可能な携帯端末等として有用である。装置携帯電話機、PDA、モバイル型のPC、ノート型PCなどのようなスライド可能な小型電子機器に適用するのに好適である。
本発明にかかる実施形態の携帯端末の開状態における全体斜視図である。 (A)は閉状態の携帯端末の平面図、(B)は図2(A)中B−B位置の断面図である。 (A)は開状態の携帯端末の平面図、(B)は図3(A)中B−B位置の断面図である。 上筐体および下筐体を下筐体側から見た分解斜視図である。 下筐体の補強部を示す下側から見た斜視図である。 下筐体の主操作部の分解斜視図である。 補強版を下面側から見た斜視図である。 補強版を上面側から見た斜視図である。
符号の説明
10 携帯端末
11a、11b 収容部
12a、12b 挿入部
13、15 金属板(補強部、金属部材)
13a、15a 樹脂部材
15b 折曲部
16 収容部材
20 上筐体(第1筐体)
24 ナビ操作部(第1の操作部)
35 主操作部(第2の操作部)
30 下筐体(第2筐体)
37,38 フレキシブル基板
40 連結部
60 カードコネクタストッパ

Claims (4)

  1. 第1の操作部を有し、該第1の操作部に対して段差形状を有する第1筐体と、
    第2の操作部を有し、該第2の操作部に対して段差形状を有する第2筐体と、
    前記第2筐体と前記第1筐体をスライド移動させる連結部と、を備え、
    前記第2筐体と前記第1筐体をスライド移動させた開状態において、前記第1筐体と前記第2筐体との間に空隙を生じ、
    前記第2筐体と前記第1筐体が重なり合う閉状態において、前記第1の操作部と前記第2の操作部は重なり、
    前記第1の操作部の裏面側にはキーシートと金属板の第1補強部のみ積層され、
    前記第2の操作部の裏面側に金属板の第2補強部と前記連結部が積層されて配置される携帯端末。
  2. 前記第2補強部の両面に沿ってフレキシブル基板が配置される請求項1に記載の携帯端末。
  3. 前記第2補強部に、前記第2筐体の側部に設けられたスイッチを支持する折曲部が設けられている請求項1に記載の携帯端末。
  4. 前記第2補強部の表面にカードコネクタストッパがインサート成型されている請求項1に記載の携帯端末。
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