JP5017600B2 - 計装化押込試験法を用いた非等方向残留応力の評価方法 - Google Patents

計装化押込試験法を用いた非等方向残留応力の評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、材料の機械的物性評価を非破壊的に測定する計装化試験法に関するものである。また、本発明は、一般的に熔接部及び構造材料に作用する非等方的な残留応力評価法に関するものである。
既存の残留応力評価法は、評価材料が破壊されるか否かによって破壊的あるいは非破壊的な評価法に区分される。特に、実際に使われている建築物や産業設備の残留応力を測定するためには破壊的な実験方法が使用できないので、非破壊的な測定方法が導入される必要がある。
これによって、材料の表面に連続して荷重の印加と除去を繰り返すことによって、押込荷重と押込深さ(変位)を測定し、これに基づいて残留応力を非破壊的に計算する方法に関する技術が開示されている。
例えば、大韓民国における特許登録第0416723号の“残留応力測定装置及びこの装置を用いた残留応力データ測定方法、残留応力測定方法及びこの測定方法を記録した記録媒体”、及び大韓民国における特許登録第0517857号の“連続押込試験法を用いた残留応力の測定方法”が開示されている。
本発明は、前述した問題点を解決するために案出したものであって、材料の機械的物性評価のうち、非等方的な残留応力を非等方性圧子を用いて非破壊的に測定することを目的とする。
前述した問題点を解決するための本発明は、一軸引張及び等方向を含んだ二軸引張残留応力を印加した後、ヌープ圧子及びビッカース圧子を用いた計装化押込試験を遂行するステップと、上記ヌープ圧子の長軸が最も大きい残留応力が印加された方向と垂直に押込まれる時押込荷重−変位曲線の勾配と無応力状態の押込荷重−変位曲線の勾配とを比較し、ヌープ圧子の長軸が最も大きい残留応力が印加された方向と平行になるように押込まれる時押込荷重−変位曲線の勾配と無応力状態の押込荷重−変位曲線の勾配とを比較するステップと、を含む計装化押込試験法を用いた非等方向残留応力の評価方法を提供する。
この際、上記ヌープ圧子は、長軸と短軸との割合が7.11:1であってもよい。
一方、一軸残留応力とヌープ圧子の長軸方向に従って残留応力と残留応力により誘導された押込荷重の差とを連結させる変換係数(α⊥,α//)の割合を決定するステップと、上記変換係数の割合と二軸残留応力状態でヌープ圧子の長軸が最も大きい残留応力が印加された方向と垂直及び水平に押込まれる時に得られる押込荷重差(ΔLとΔL)の割合を用いて残留応力の異方性係数(残留応力の割合=残留応力の異方性係数:p)を決定するステップと、を更に含むことができる。
また、上記変換係数の割合が0.34であってもよい。
また、上記残留応力の異方性係数は、上記変換係数の割合と、上記押込荷重差の割合とにより次の数式により決定できる。
Figure 0005017600
また、上記変換係数と上記残留応力の割合及び和が含まれた次の数式を解いて、上記長軸と短軸の残留応力を決定するステップを更に含むことができる。
Figure 0005017600
Figure 0005017600
また、有限要素解釈を通じて上記圧子の幾何学的形状と上記変換係数の割合とが関連することを確認するステップを更に含むことができる。
更に他の様態によれば、本発明は前述した計装化押込試験法が含まれたコンピュータプログラムが記録された記録媒体を提供する。
更に他の様態によれば、本発明は前述した計装化押込試験法が含まれたコンピュータプログラムが記録された記録媒体が実行されて計装化押込試験を遂行する押込試験装置を提供する。
本発明によれば、材料の機械的物性評価のうち、非等方的な残留応力が非破壊的に測定される効果がある。
本発明の一実施形態で使われる圧子の斜視図である。 本発明の一実施形態に従う数式展開と、非等方性圧子により計装化試験法の展開過程を示している。 本発明の一実施形態に従う数式展開と、非等方性圧子により計装化試験法の展開過程を示している。 本発明の一実施形態に従う数式展開と、非等方性圧子により計装化試験法の展開過程を示している。 本発明の一実施形態に従う数式展開と、非等方性圧子により計装化試験法の展開過程を示している。 一軸に印加された残留応力により誘導された押込荷重差の和が実際に二軸に印加された残留応力により誘導された押込荷重差と同一であれば、<数6>で定義した押込荷重差と残留応力との関係が成立することを示している。 一軸に印加された残留応力により誘導された押込荷重差の和が実際に二軸に印加された残留応力により誘導された押込荷重差と同一であれば、<数6>で定義した押込荷重差と残留応力との関係が成立することを示している。 残留応力の方向とヌープの長軸方向とが一致するか垂直な場合に、押込硬度の差が最も少ないか大きい傾向を示している。 二軸方向に測定した圧痕周辺におけるpile-upの割合が残留応力の割合と比例的な相関関係があることを示している。 本発明の一実施形態に従う計装化押込試験の数式展開過程を整理して示している。 十字形試片(cruciform specimen)または一字形試片(beam or rectangular specimen)に非等方向二軸表面残留応力(σ res≠σ res≠0、σ res=0)を印加するための曲げ装置を示している。 十字形試片(cruciform specimen)または一字形試片(beam or rectangular specimen)に非等方向二軸表面残留応力(σ res≠σ res≠0、σ res=0)を印加するための曲げ装置を示している。 本発明の一実施形態で使われるヌープ圧子の斜視図である。 本発明の一実施形態で使われるヌープ圧子の斜視図である。 図14に図示したヌープ圧子の測定値を示している。 本発明の一実施形態で使われる計装化押込試験装置の写真である。 球形圧子でAPI X−65の材料に最大150?押込んだ場合に、平均結晶粒のサイズは10?と仮定する時、圧子直下塑性域の内部に数万個、弾性域の内部には数百万個の結晶粒が存在することを示している。 最適の実験条件決定に関する結果を示している。表面に押し込む条件や、押込速度(0.1mm/min)が決定される。 変換係数を決定するために行った実験の模式図である。 無応力状態で得られた曲線と重畳した結果を示している。 無応力状態で得られた曲線と重畳した結果を示している。 無応力状態で得られた曲線と重畳した結果を示している。 図23は、一軸に208及び389MPaの残留応力が印加された時、残留応力により誘導された荷重差を各深さ(変位)において原点を通る直線で近似されたグラフである。 図24は、押込変位に対する変換係数α⊥及びα//を表したものである。 API X−65に関する変換係数の割合(conversion factor ratio)を示したものである。 API X−65に関する変換係数の割合(conversion factor ratio)を示したものである。 ASTM A35に関する変換係数の割合を示したものである。 ASTM A35に関する変換係数の割合を示したものである。 JIS S45Cに関する変換係数の割合を示したものである。 JIS S45Cに関する変換係数の割合を示したものである。 3種の鉄鋼材料に対する変換係数の割合を各変位毎に比較した結果である。 材料に関わらず、残留応力のサイズに比例して押込荷重の差が発生することを示している。 API X−65材料に対して多様な残留応力を印加した後、計装化押込試験を通じて得た押込荷重差と実際の残留応力の割合pとを比較した図である。 3種の鉄鋼材料に多様な二軸引張残留応力を印加した後、計装化押込試験を通じて得られた押込荷重差と実際の残留応力の割合を示している。 前節で決定された変換係数α⊥、α//の和を変位に従って示すグラフである。 一軸に208MPaの引張残留応力が印加されたAPI X−65十字試片のヌープ押込試験結果である。 図37は、押込荷重差ΔLとΔLとを通じて誘導された残留応力の和と、<数14>により誘導された残留応力の割合との連立方程式を解いた結果に従う残留応力を示している。 圧子の非等方性が大きくなるにつれて、その効果はより大きいことを示している。 実際の無応力状態のAPI X−65にヌープ圧子で押込んだ実験結果とFEAを通じて得られた結果とを比較したものである。 実際の実験と同一なサイズの二軸残留応力を印加した後、電算模写を通じて得られた結果を示している。 長軸と短軸との割合を3.5:1、そして14:1に変化させながら多様な二軸引張残留応力状態(p=0、0.25、0.5、1)で得られたFEA結果をフィッティングした。
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態を詳細に説明する。
1.概要
残留応力(Residual stress)は、外部で作用する荷重や温度変化、拘束条件が除去された後にも材料の内部に残っている応力を定義する。大部分の材料は加工あるいは製造過程を経ながら残留応力が発生する。熱処理(heat treatment)、熔接(welding)、鋳造(casting)、切削(cutting)、引抜(drawing)、圧延(rolling)、押出(extruding)、ピーニング(shot peening)、コーティング(coating)等、全ての製造及び加工過程で発生し、熔接の場合は、降伏応力位の残留応力が存在する。また、複合材料及び薄膜の場合は界面で相互拘束により残留応力が蓄積される。
残留応力は、材料の強度及び機械的性質に影響を及ぼす。残留応力によって、疲労、破壊、腐食などが進展または遅延される効果も発生する。したがって、残留応力の正確な分析は構造設備から電子製品のように超微細な領域に至るまで重要な問題となる。
既存の残留応力評価法は、破壊的な方法と非破壊的な方法とに大別できる。しかしながら、既存の評価法は破壊的であるとか、試片の制限などにより、現場で使用中の材料への適用が可能でないという限界がある。これによって、試片の用意が非常に簡単で、かつ非破壊的であるため、現場適用性が優れ、局部的な物性評価が可能な計装化押込試験法(Instrumented Indentation Technique)が新たな残留応力評価方法として注目を受けている。
計装化押込試験法は、ナノからマクロスケールまで全領域に亘って適用可能である。既存の圧痕観察を通じた硬度法とは異なり、連続的に押込荷重と変位を測定することにより得られる押込荷重−変位曲線を用いて硬度及び弾性係数を含んで流動物性、残留応力、破壊靭性のような材料の機械的物性評価が可能である。
多様な機械的物性評価の中でも計装化押込試験法を用いた残留応力評価法は、残留応力が存在しない無応力状態(stress-free state)と、残留応力が存在する状態の差によって発生する押込荷重の変化量と、その時の接触面積を通じて残留応力を評価する。
しかしながら、等方性圧子を使用する既存の方法は、平均的な残留応力のみを測定することで、等方向二軸残留応力のみに適用される限界がある。薄膜を除いては実際の材料に存在する残留応力は非等方向二軸の場合が大部分であると知られている。
本発明者は、本明細書で非等方性圧子(ヌープ圧子)を用いて残留応力の方向性を決定する。一般的に、ヌープ押込試験は材料の異方性研究にたくさん使われて来た。幾何学的な形状により長軸と短軸との割合が7.11:1のピラミッド形態のヌープ圧子(図1参照)を持って押込方向に従う押込荷重−変位曲線の遷移現象を数式的にモデリングし、実験的に検証した。また、ヌープ押込を通じてのみ各軸の残留応力を決定する研究を行った。
先行研究(参考資料:Y. H. Lee and D. Kwon:Acta Mater., Vol. 52(2004)p. 1555)において等方性圧子が押込まれる時、残留応力の有無によって押込荷重−変位曲線の勾配が変わることが公知である。最大の押込変位が一定に維持されるように押込んだ場合、引張残留応力によってはsink-inの発生により接触面積の減少が発生する。したがって、応力がかかっていない場合に比べて小さな荷重を印加しても最大押込変位に到達できる。圧縮残留応力の場合は、その反対に、pile-upの発生により接触面積が増加し、押込荷重も増加するようになる。押込荷重差は残留応力の増加と比例関係を有することを確認することができる。しかしながら、前述したように、等方性圧子を使用する場合、残留応力の異方性係数を決定できないことによって、平均残留応力のみしか求められないといった限界がある。
したがって、本明細書では残留応力の異方性係数を決定するために非等方性圧子である図1に図示したヌープ圧子を用いてモデリングした。ヌープ圧子は1939年ヌープなど(参考資料:F. Knoop, C. G. Peters and W. B. Emerson:J. Nat. Bur. Stand, Vol. 23(1939)p. 39)により初めて導入された。
等方性圧子であるビッカース(Vickers)圧子の場合は、等方的な形状により平均的な残留応力のみを求める限界を有する。<数1>のように、残留応力の異方性係数pを知らなくては残留応力の定量的な評価に困難性がある。しかしながら、平均残留応力の評価は可能である。一方、押込荷重差と平均残留応力との関係は<数2>に整理できる。
Figure 0005017600
Figure 0005017600
ここでσresは、ヌープ圧子の長軸の侵入方向であり、pは非等方性係数であり、L−Lは、押込負荷の差である。Aは、Oliver Pharrの方法で算出される。
残留応力が印加された状態での接触面積は複雑な押込形状の変化によって測定や計算が困難である。したがって、押込硬度が不変であるという既存の先行研究の結果(参考資料:T. Y. Tsui, W. C. Oliver and G. M. Pharr:J. Mater. Res., Vol. 11(1996)p. 752)に基づいてA/Lにより接触面積が決定できる。ここで、A、Lは無応力状態の接触面積と押込荷重を指す。無応力状態の接触面積はOliver-Pharr方法(参考資料: W. C. Oliver and G. M. Pharr:J. Mater. Res., Vol. 7(1992)p. 1564)により容易に接触面積を求めることができる。また、押込荷重差(L−L)は同一押込変位での無応力状態の荷重と残留応力が印加された状態の荷重の差により求められる。押込荷重を残留応力に変えるα(conversion factor)を導入すれば、<数2>は<数3>のように表現できる。
Figure 0005017600
<数3>を展開すると、<数4>のように表現できる。
Figure 0005017600
押込荷重差(L−L)で、Lに<数4>を代入して展開すると、押込荷重差(ΔL)と残留応力との和の比例関係が得られる。
Figure 0005017600
α σres/Lは1よりだいぶ小さな値を有するので、<数5>の通り展開できる。本明細書では先行研究を通じて実験的に検証された残留応力と残留応力により誘導された荷重差の関係が比例することを数式的に証明した。
2.モデリング
2.1.残留応力方向性の決定
ヌープ圧子は、図1に示すように、長軸と短軸との割合が7.11:1である四辺が引き延ばされたピラミッド型の非等方性圧子である。その非等方的な形状により押込方向に従って非等方的な残留応力が二軸に作用する場合、図2のように互いに異なる押込荷重−変位曲線が得られる。二軸に引張残留応力が印加されているため、押込方向に関わらず、無応力状態の時より勾配が低い押込荷重−変位曲線を求めることができる。y軸よりx軸に、より大きい引張残留応力が印加された場合には、ヌープ長軸の方向がx軸と垂直に押込んだ場合に勾配が相対的に最も低く、x軸と平行になるように押込む時、その勾配が相対的に最も高くなる。
このような現象を通じて押込方向によって得られる押込荷重差の割合が実際の残留応力の割合であるpの関数で表現できる。ここで、ΔL、ΔLは各々ヌープ長軸がx軸と垂直、平行になるように押込む時に得られる同一変位での無応力状態との押込荷重差である。
先に数式的に証明されたように、ビッカース圧子が押込まれる時、残留応力により誘導された押込荷重差は各軸の残留応力のサイズに比例して発生し、その和の形態で押込荷重−変位曲線を形成するようになる。図3にそのような関係を図式化した。
ビッカース圧子と同様に、四辺が引き延ばされたピラミッド型の圧子であるヌープ圧子の場合も印加された残留応力と押込荷重の差が比例関係を有することを仮定することができる。しかしながら、ヌープ圧子の場合は非等方的な形状によって長軸と短軸方向の残留応力と押込荷重の関係は、図4及び図5に示すように、残留応力と押込方向によってα⊥とα//の変換係数を導入することによって、その関係を<数6>のように仮定した。
Figure 0005017600
互いに異なる軸の残留応力が押込荷重に及ぼす効果が和の関係として表現できるという仮定を証明するために、図6のような実験を行った。一軸のみに200MPaの残留応力を印加した試片に押込方向を長軸が残留応力と垂直に、そして平行になるように押込むことにより得られた押込荷重差の和と両軸に200MPaの残留応力が印加された試片に押込を通じて得られた押込荷重差と比較した。
ヌープの長軸が残留応力と印加された方向と垂直に押込むことにより得られる押込荷重−変位曲線をLと定義し、反対に、平行になるように押込む時に得られる押込荷重−変位曲線をLと定義した。
図6のように、一軸に印加された残留応力により誘導された押込荷重の和が実際に二軸に印加された残留応力により誘導された押込荷重差と等しければ、<数6>で定義した押込荷重差と残留応力との関係が成立するといえる。実験的に初期押込部分を除いて5%範囲内で一致する結果を得る。その結果は図7の通りである。このような実験的結果を通じて垂直な軸で作用する残留応力が押込荷重に及ぼす影響は和の関係と仮定することができる。
Oppel(参考資料:G. U. Oppel:Experimental Mech., Vol. 4(1964)p. 135)により進行されたヌープ圧子を残留応力と関連付けた研究でも、図8が示すように、残留応力の方向とヌープの長軸方向とが一致または垂直な場合に、押込硬度の差が最も少ないか最も大きいというような傾向を表した。45゜、135゜回転して得られた押込硬度は、そのΔH、ΔHの間の値を有し、互いに同一な値を表した。また、ΔH+ΔH=ΔH45゜+ΔH135゜の結果から見て、剪断歪(shear strain)は押込硬度変化に影響を及ぼさず、通常の歪(normal strain)のみが、押込硬度に影響を及ぼすことを確認した。
即ち、垂直な方向の主残留応力により影響を受けることを確認することができる。既存の研究結果と前述したように実験的に証明された相関関係とを通じて、ΔLとΔLとは各軸の残留応力により誘導された押込荷重差の和に決定される。
押込方向によって得られるΔLとΔLとの割合は残留応力の方向性を表す残留応力の割合pの関数で表現できる。
Figure 0005017600
<数7>の分母と分子をα⊥σxresで分けると、<数8>のように表現できる。
Figure 0005017600
ここで、α⊥/α//を変換係数の割合(conversion factor ratio)と命名できる。変換係数の割合を決定することで、2回の押込により得られる押込荷重の差を用いて残留応力の方向性を決定できる。
変換係数の割合は実験的検証を通じて材料に影響を受けず、押込変位に関わらず一定の定数に決定された。一般的に、変換係数は押込変位によって影響を受ける変数である。しかしながら、ヌープ押込により押込方向に従って決定されたα⊥、α//の割合は一定な値を有することを実験的に確認することができた。
2.2.残留応力の評価
等方性圧子を用いた計装化押込試験だけでは、非等方向残留応力が二軸に存在する場合、各軸の残留応力の決定が可能でない。これは、表面押込変形に非等方向二軸応力が作用するが、圧子の等方性により残留応力により誘導された荷重変化が押込方向に関わらず1つの押込軸のみに伝えられるためである。
しかしながら、残留応力の異方性係数p(残留応力の方向性係数若しくは残留応力の割合)が決定されれば、<数1>を通じて各軸の残留応力の評価が可能である。一般に、一軸(p=0)あるいは等方向二軸(p=1)残留応力の場合は、異方性係数の情報が与えられるため、<数1>を通じて残留応力の評価が可能である。しかしながら、一般的に薄膜の他の特殊な場合を除いては、熔接部や機械的加工部、あるいは構造設備など、多数の残留応力が問題となる対象が二軸非等方的な残留応力を含んでいるので、応力方向性を決定しなければならないという要求が大きい。イ ユン ヒら(参考資料:Y. H. Lee, K. Takashima and D. Kwon:Scripta Mater., Vol. 50(2004)p. 1193)は、Rockwell押込試験を遂行し、対応する圧痕形状を表面照度器により測定して残留応力の割合を確認しようとした。この研究に基づいて図9のように二軸方向に測定した圧痕周辺のpile-up割合が残留応力の割合と比例的な相関関係があることを確認した。
その他にも、原子顕微鏡(atomic force microscope)などを用いて観察された圧痕形状を3次元的に分析して、新たな応力因子と応力方向性を判断しようとする研究も遂行中である。しかしながら、この研究においては、計装化押込試験の以外に圧痕観察をしなければならないという短所があり、2回のヌープ押込試験を行うことによって残留応力の異方性係数を決定する。この方法は、等方性圧子であるビッカース押込試験の以後に、さらにヌープ押込試験を行わなければならないという問題を有する。
したがって、ヌープ押込試験だけで残留応力の決定に関する研究も行った。
<数6>における押込方向に従う荷重差の和は、<数9>の通りである。
Figure 0005017600
<数6>で導入された変換係数、α⊥、α//は、一軸に残留応力を印加した後、残留応力が印加された方向とヌープの長軸が垂直、平行になるように押込まれる時、残留応力により誘導された荷重と残留応力を連結させる変位によって決定される定数である。したがって、残留応力のサイズを変化させながら、各変位でのα⊥、α//が決定できる。<数9>に実験的に得られた変換係数の和を入れれば、押込荷重差から残留応力の和が得られる。
<数8>及び<数9>を残留応力の和と割合で展開すれば、<数10>のように表現できる。
Figure 0005017600
α⊥、α//は実験的に決定される値であり、ΔLとΔLは押込荷重−変位曲線を通じて決定される。<数10>の連立方程式を解けば、各軸の残留応力がヌープ押込試験のみにより決定される。
本発明の一実施形態に従う計装化押込試験の数式展開過程は、図10のように示される。
3.実験方法
本明細書で提案されたヌープ押込試験を通して、残留応力異方性係数評価及び残留応力評価技法の実験的検証が行なわれた。
残留応力発生装置によって、多様な二軸残留応力が印加されて、等方向若しくは非等方向応力状態が形成される。次に、計装化押込試験が行なわれて、印加応力と押込方向によって変化する押込荷重−変位曲線が得られる。最後に、印加応力と押込方向によって変化する押込荷重−変位曲線と、無応力状態で得られた押込荷重−変位曲線と、を比較した。
上記で提案されたヌープモデルを使用して押込荷重印加曲線の形状変化から実際の残留応力の割合と各軸の残留応力を決定した。また、有限要素解釈(Finite Element Analysis)を通じて変換係数の割合の物理的意味に対して考察した。ここでは、残留応力印加装置に対する紹介と使用試片の用意、ヌープ圧子と使用した計装化押込試験器、及び実験方法、そして有限要素解釈について記述する。
3.1.残留応力印加装置
十字形試片(cruciform specimen)または一字形試片(beam or rectangular specimen)に非等方向二軸表面残留応力(σxress≠σyres≠0、σzres=0)を印加するための曲げ装置を図11と図12で示されるように考案した。
十字形試片が支持できるように溝(groove)を形成した上部及び下部ジグ(jig)の間に幅×厚み×長さが各々40×15×185mmの試片を取り付けてジグ結束ねじ(jig joining screw)を用いて固定した。以後、試片の両端に形成されたねじ孔に機械的荷重が印加できるねじ(specimen bending screw)を押し込むことによって、試片に曲げ応力を誘発させた。試片曲げ用ねじを上部あるいは下部ジグに導入することによって、試片の中央部には各々引張及び圧縮残留応力が印加され、ねじの導入変位を異にすることによって、試片の中央部に位置したストレーンゲージを通じて印加応力の大きさが調節できる。試片の中心部を強固に拘束して面外変形(out of plane deformation)を最小化させると共に、弾性曲げ応力を円滑に伝達するために図11と図12の曲型支持部(curved supporting part)が考案された。また、曲げ変形された試片の中心に押込荷重を印加する時に発生する印加応力の緩和を最小化するために、ジグ結束ねじの内部と外部に各々4個ずつ配置し、15mmの厚板試片を使用した。
3.2 試片の用意及びヌープ圧子、計装化押込試験器
3.2.1.使用した試片と試片の用意
本試験に使用した試片として、<表1>の組成と機械的物性を有するAPI X−65鋼材及びJIS S45C鋼材が用いられた。表1において後の方に記載された鋼材は機械的性質が優れるので、構造設備及び熔接材にたくさん使われている。前節で説明したように、十字あるいは一字ビーム形態の試片は機械で加工された後、試片の内部に蓄積された残留応力を除去するために熱処理が施される。
Figure 0005017600
鍛造、鋳造、機械加工、及び熔接などにより生じた残留応力を除去させるために、A点以下の適当な温度で加熱する熱処理は、応力除去焼鈍(stress relief annealing)という。残留応力が残っている金属部品をそのまま使用すれば、時間が経過するにつれて徐々にその応力が緩和されて寸法や形態が変化される場合がある。また、機械加工により一部分を除去すれば、物体の内部の応力が平衡が維持できなくなって、新たな応力平衡状態に変化されるので、変形が表れる場合が多い。このような変形を防止するためには、材料を適当な温度に加熱して残留応力を充分に除去する必要がある。通常、再結晶温度(450℃)以上、A変態点以下で行なう。この温度で厚み25mm当たり1時間維持し、200℃/hでゆっくりと冷却させる。
一般に、加熱温度が高まるほど材料は軟らかくなり、残留応力により塑性変形が起こるので応力が緩和除去される。一般的に、炭素量の多い鋼であるほど残留応力が多く、また除去が困難である。残留応力除去と共に結晶粒の微細化や組織の調節も同時にしようとする場合には、完全焼鈍やノーマライジングを行う。
本明細書では経験的にAPI X−65は600℃で約2時間、その他の材料は500℃で約1時間の間維持した後、炉冷を行った。残留応力除去熱処理の後、引張試験と超音波波動速度分析結果に、降伏強度、弾性係数、ポアソン(poisson)比を得た。計装化押込試験とストレーンゲージ付着のために、表面を100、200、400、600、800、1000、1500回、紙やすりで研磨した。
3.2.2.ヌープ圧子、計装化押込試験器
既存のヌープ圧子は、図13のように長軸と短軸との割合が7.11:1の異方性を持っているので、材料の異方性の評価に主に使われて来た。これは、材料の結晶方向に従って圧痕の長軸の長さが変化する現象から起因したものであり、これを硬度に換算すれば結晶方向との関係を導出することができる。図8で提示したように、ヌープ押込硬度を通じて残留応力との関係を提示した既存の研究もあった。
しかしながら、圧痕の光学的観察の場合、誤差の素地が多くて、塑性のみを表す硬度を用いて残留応力を求める限界点が存在するので、残留応力の定量的評価に直接適用するには限界点がある。併せて、既存のヌープ圧子は微小領域で使われたので、圧痕の歪みが発生しない押込荷重範囲が6kgf以下の微細荷重領域であり、このような微小領域の押込荷重では、ロードセル(load cell)の分解能の影響による誤差が発生するようになって、正確な実験値の誘導が困難であるという問題点が発生する。したがって、本明細書では幾何学的に同一なヌープ圧子形状を有するダイヤモンド材質の圧子を製作し、これを通じて100kgf以上のマクロ(macro)な領域までの押込荷重の付加が可能となる。使用した計装化押込試験器は、Frontic Inc.のAIS 3000(最大荷重:300kgf、荷重分解能:5.6gf、変位分解能:0.1?)である。計装化押込試験の際、ロードセルで測定される荷重と変位センサで測定される変位信号を同期化させて押込荷重−変位曲線を形成する。機器のコンプライアンス効果を最小化するために、図14で示されるように圧子のホルダーが計装化押込試験器と一体型で製作された。図15は、図14に図示したヌープ圧子の測定値を示している。図16は、本発明の一実施形態で使われる計装化押込試験装置の写真である。
3.3.実験方法
3.3.1.最適実験条件決定
計装化押込試験を遂行するには、事前に種々の実験条件が決定されなければならない。実験値に影響を及ぼす要因は2つに大別される。第1に、分析外的な実験変数として計装化押込試験の基本データである押込荷重−変位曲線の再現性に影響を及ぼす実験変数である。押込速度及び表面の粗さ、そして押込変位などがある。圧痕面積の内部に約10個以下の結晶粒が存在する場合には、材料の平均的な変形物性が得られるよりは、変形が誘発された結晶粒の個別的な物性を表すことができる。図17のように、球形圧子でAPI X−65材料に最大150?押込んだ場合に平均結晶粒のサイズは10?と仮定する時、圧子直下塑性域の内部に数十万個、弾性域の内部には数百万個の結晶粒が存在するようになる。したがって、本明細書では多様な押込変位で反復実験を通じて、反復性の良い100?が最適の押込変位として決定された。表面の粗さと押込速度との関係を知るために、多様な粗さで押込速度を変えながら20、40、60、80、100?の押込変位での標準偏差が比較された。図18の結果に基づいて表面研磨条件が決定されて、押込速度は0.1mm/minとして決定された。
第2に、分析内的な実験変数としては、分析方法が最も大きい影響を及ぼすと見ることができる。本明細書では初期押込変位を除外した20?から100?の押込変位まで、各10?変位毎に無応力状態の荷重と残留応力が印加された状態の荷重を求めて、その差を通じて分析した。
3.3.2.実験過程
残留応力が印加される前に、各々の試片に対して無応力状態の押込荷重−変位曲線(stress free indentation load-depth curve)を得るために、次のような実験過程が適用される。試片の用意過程を終えた十字形あるいは一字形試片を図11の残留応力発生印加装置に取り付けた後、上部ジグの中心に位置した押込孔(indenting hole)を通じて計装化押込試験を行った。押込変位100?まで0.1mm/minで押込んだ後、荷重除去率は70%まで荷重が除去された。ゼロインデックス(Zero index)は1kgとされた。角立った圧子の場合、ゼロインデックス(zero index)を機器の最小荷重である0.06kgにする場合、非線形的な区間が発生するようになる。したがって、初期接触荷重が1kgfに決定された。押込方向を各軸によって3回以上繰り返して実験が行われたた。各々の圧痕の間は相互間の塑性域の重畳を避けるために、各々3mmの間隔を置いて押込を行った 。
無応力状態の押込荷重−変位曲線を得た後、試片の表面に二軸ストレーンゲージを付着し、曲げ用ねじを回してストレーンゲージを通じて弾性変形率を得ることができる。このように得られた弾性変形率は、<数11>を通じて各軸の残留応力に換算できる。
Figure 0005017600
Tresca降伏条件を適用して弾性限度内の残留応力が印加された。
また、目標変形率に到達するまで非対称的な試片の歪みを防ぐために、試片の両端に約50μεの微小な曲げ変形率を段階的に増加させた。計装化押込試験は無応力状態の押込試験と同一な条件で遂行した。
計装化押込試験により得られた押込曲線を重畳させて、中心部に位置する曲線を各応力状態を代表する曲線に選択して分析した。無応力状態と最も大きい残留応力が付加された軸をx軸と決定した時、x、y軸にヌープ圧子の長軸が垂直に押込まれて得られた押込荷重−変位曲線を通じて各変位で求められる荷重差を各々ΔL、ΔLに決定する。
3.3.3.直接加算検証実験
2.1で前述したように、互いに異なる軸の残留応力が押込荷重に及ぼす効果が和の関係として表現できるという仮定を証明するために、図6に示されるような実験を行った。一軸のみに200MPaの残留応力を印加された試片が押込方向を長軸が残留応力と垂直に、そして平行になるように押込まれることにより得られた押込荷重差の和が、両軸に200MPaの残留応力が印加された試片が押込まれることにより得られた押込荷重差と、比較された。
3.3.4.変換係数の割合決定実験
変換係数の割合を決定するためには、まず変換係数を決定しなければならない。<数6>で導入された変換係数α⊥、α//は、一軸に残留応力を印加した後、残留応力が印加された方向とヌープ圧子の長軸が垂直、平行になるように押込まれる時、残留応力により誘導された荷重と残留応力を連結させる変位によって決定される定数である。したがって、残留応力のサイズを変化させながら各変位でのα⊥、α//を決定する。図19は、変換係数を決定するために遂行した実験の模式図である。このように求められた各変位での変換係数は、その割合と和を通じて、残留応力の異方性係数及び残留応力を決定できる。
3.3.5.モデリング検証実験
一軸引張を含んだ多様な二軸引張残留応力を印加した後、ヌープ圧子の押込方向を各軸に平行になるように押込後、得られた荷重差の割合を用いて残留応力の異方性係数を決定し、その結果を実際の残留応力の割合と比較した。また、荷重差の和を通じて残留応力の和を決定し、先に得た残留応力の割合との連立方程式の計算を通じて各軸の残留応力を測定して、実際の各軸に印加された残留応力と比較した。
4.有限要素解釈
ヌープ押込試験の電算模写を遂行するために、MSC. Patranで入力ファイルを生成し、ABAQUS有限要素コードを用いて有限要素解釈作業を遂行した。ヌープ圧子の幾何学的形状が二つの折り目で対称であるので、全体試片の1/4形状にモデリングした。32160個の8節レンガ状要素を用いて3次元試片形状を構成した。計算時間を減らすために次数低減積分(reduced integration)が導入されたし、有限要素解釈のためにVon Mises降伏条件を適用した。境界条件設定は、試片の底面は軸方向に固定し、中心面に沿って対称境界条件(symmetry boundary condition)を適用した。圧子は剛体(rigid body)であり、試片は炭素性挙動をするものと仮定した。計装化押込試験の有限要素解釈に使われた材料はAPI X−65で、弾性挙動は3.2.1で測定された弾性係数とポアソン(poission)比を用いて降伏強度まで使用し、一軸引張試験により求められた材料の引張曲線を用いて塑性挙動をモデリングした。
試片の両端に均一な応力場を形成することによって、多様な残留応力を印加した。最大押込変位120?の変位制御により押込電算模写が行われた。
5.結果及び考察
一軸引張を含んで非等方向二軸及び、等方向二軸引張残留応力を印加した後、ヌープ圧子の長軸がx、y軸に垂直に押込んで得られた押込荷重−変位曲線をそれぞれL、Lと定義した。
そして、無応力状態で得られた曲線と重畳した結果を図20乃至図22に示している。100?押込まれる時、本明細書で使用した全ての試片の押込荷重が100kgf以上の結果を表した。また、無応力状態や二軸等方向の残留応力が印加された場合、押込方向に関わらず、一定の押込荷重−変位曲線が示された。微小硬度試験やナノ押込試験でヌープ圧子の押込方向によって硬度の変化が生じることは、材料の結晶学的方向性による効果が大きいことが分かる。しかしながら、本明細書ではだいぶ深く押込むことによって、圧子の下部に多数の結晶粒を含むようになり、その結果として等方性(isotropic)の材料に押込む効果が得られた。即ち、材料の結晶学的方向の効果を除いて、残留応力の異方性効果のみを考慮することができた。マクロ範囲では、本明細書のモデリング適用において、問題が無いことを確認した。しかしながら、ナノあるいは微小硬度試験範囲では結晶学的方向性に対する考慮が必要である。また、本明細書では表面の二軸残留応力に対してのみ考慮してモデリングしたので、変位方向に対する残留応力(out of plane residual stress)の効果は表れない。したがって、今後変位方向の残留応力効果を含んだ研究が必要であり、薄膜及び微細素子への適用のためには、結晶学的異方性の効果を含んだモデリングがなされる必要がある。本章では、変換係数の決定に対する結果と、これに基づいて前述されたヌープモデリングに対する検証実験結果及びこれに対する考察が行われた。また、有限要素解釈を通じて変換係数の割合が圧子の非等方性に関連した因子であることを表す結果が提示された。
5.1.変換係数の割合決定
変換係数の割合を決定するためには、まず変換係数を決定しなければならない。<数6>で導入された変換係数、α⊥、α//は、一軸に残留応力が印加された後、残留応力が印加された方向とヌープの長軸が垂直または平行になるように押込まれる際、残留応力により誘導された荷重と残留応力を連結させる変位によって決定される定数である。したがって、残留応力のサイズを変化させながら各変位でのα⊥、α//を決定することができる。図23は、一軸に208、389MPaの残留応力が印加された時、残留応力により誘導された荷重差が各変位で原点を通る直線にフィッティングされたものを表す。3点を通る直線は、1つに決定される。フィッティングされた直線が一直線上に近いという結果は、ビッカース圧子を用いた先行研究結果とも一致するものであって、残留応力に比例して荷重差が発生することを表す。
図24は、各々の変位で求められた変換係数、α⊥、α//が変位によって図式化されたものである。結果から分かるように、変換係数、α⊥、α//は、押込変位が大きくなるほど増加する傾向を表している。各々の変位で直接的に変換係数の値を決定し、変換係数の割合をその割合として決定することを、今後「前進方法」と名付ける。
押込荷重差の割合を通じても、変換係数の割合の決定が可能である。
一軸引張の場合はp=0に決定されるので、<数8>は<数12>のように表現できる。
Figure 0005017600
この方法を「反転方法」と命名できる。前進方法と反転方法を通して得られた値の比較から、先に仮定した直接加算の検証が可能であり、全モデリングの妥当性が証明できる。
もし、変換係数が押込方向に関して決定され、またその比の値がモデリングによって<数12>からも同じ値が得られるならば、その比の値がモデリングのために立てた仮定(直接加算)が検証される。図25及び図26は、API X−65に関して変換係数の割合を決定したものである。図27及び図28は、ASTM A35の変換係数の割合に対する結果を示す。図29及び図30は、JIS S45Cの変換係数の割合に対する結果を示す。図31は3種の鉄鋼材料に対する変換係数の割合を各変位毎に比較した結果である。図32の結果から分かるように、押込変位に関わらず、0.34という値を中心として一定の傾向が見受けられる。
しかしながら、API X−65の前進方法で分析した結果は、約0.35の値を示しており、ASTM A36の場合は0.31の値を示している。但し、2つの残留応力の付加に従う実験上の誤差要因が発生した部分があると考察し、したがって、各々の材料から得たデータを総合して残留応力のサイズと荷重差との関係をまた分析した。図32に示すように、材料に関わらず残留応力のサイズに比例して押込荷重の差が発生することが分かり、このような結果により変換係数の割合を0.34に決定することができた。総3種の鉄鋼材料に限定されるが、6つの残留応力が付加され、そのサイズのみに比例するという結果を得た。また、押込変位に関わらず、その割合が一定であるという結果から、変換係数の割合がヌープ圧子と二軸に作用する残留応力の間の関係を表す1つの定数として使用できるという結論が得られた。5.3で詳述されるように、有限要素解釈を通じて変換係数の割合が圧子の非等方性と関連した関数であることを証明した。本研究結果を通じて、各軸の残留応力に比例して押込荷重差が発生し、二軸の場合は各軸により発生する押込荷重差が和と表現できることを実験的に、そして理論的に検証した。
5.2.ヌープモデリング検証
前述されたヌープモデリングを検証するために、残留応力印加装置を用いて一軸引張残留応力が印加された後、残留応力が印加された各軸にヌープ圧子の長軸が平行になるように計装化押込試験が遂行された。その結果、得られたΔLとΔLを<数13>に代入することによって、残留応力の異方性係数及び各軸の残留応力が算出される。
Figure 0005017600
このように求められた残留応力の異方性係数を実際の残留応力の割合と比較し、各軸の残留応力も実際に印加された残留応力と比較した。
5.2.1.残留応力の異方性係数の決定
決定された変換係数の割合(p=0.34)を通じて実際のモデリングの結果が実験結果と一致するかを確認した。図33は、API X−65材料に対して多様な残留応力を印加した場合における計装化押込試験を通じて得た押込荷重差と、実際の残留応力の割合pと、を比較した図である。<数14>でフィッティングされた関数にその結果が一致するという結果は、ヌープモデリングの妥当性を見せるものである。
Figure 0005017600
本明細書に使われた3種の鉄鋼材料に多様な二軸引張残留応力を印加した後、計装化押込試験により得られた押込荷重差と実際の残留応力の割合を図34に示した。押込荷重差を通じて残留応力の異方性係数pの決定が可能であることを確認することができた。
5.2.2.残留応力の決定
図35は、前節で決定された変換係数、α⊥、α//の和を変位によって示すグラフである。このように各変位毎に決定された変換係数の和は、<数15>を通じて残留応力の和として計算される。
Figure 0005017600
<数14>及び<数15>を通じて決定された残留応力の割合と和は、連立方程式を解くことにより各軸の残留応力に換算される。一軸に208MPaの引張残留応力が印加された時の残留応力の結果が例として挙げられる。図36は、一軸に208MPaの引張残留応力が印加されたAPI X−65十字試片のヌープ押込試験結果である。押込荷重差の和は、押込荷重差ΔLとΔLから導き出される。<数14>及び<数15>から誘導された残留応力の割合との連立方程式を解いた結果が<表2>に表されている。このような方法により計算した残留応力を図37に表した。
Figure 0005017600
しかしながら、変位によって決定される変換係数の和を通じて残留応力の和が誘導されるので、押込変位が変わるにつれて最終的に決定される残留応力の大きさは、影響を受けることがある。一方、残留応力の割合は、変位に関係しない一定の定数である変換係数の割合を通じて決定されるので、押込変位に関わらず一定の値を表す。したがって、残留応力の決定は、今後変換係数の物理的意味に対する考察を通じて研究が進行される部分が多い。
5.3.有限要素解釈を通じて変換係数の割合の物理的な意味の考察
決定された変換係数の割合は、ヌープ圧子の非等方性と関連した関数と仮定された。実際のビッカース圧子のように等方性の圧子は押込方向に関わらず、多様な残留応力状態で1つの押込荷重−変位曲線のみを形成し、押込荷重の差は平均残留応力のサイズに比例する。しかしながら、ヌープチップ(Knoop tip)は、7.11:1の非等方性の形状によって、押込方向に従って互いに異なる押込荷重−変位曲線を形成する。特に、ヌープ圧子の長軸が最も大きい引張残留応力が印加された軸方向に垂直あるいは水平に押込まれる時、押込荷重は相対的に最も小さいか大きい傾向を表す。したがって、非等方性が大きくなると、図38に示されるようにその効果はより大きく反映されると予想できる。
ここでは、ABAQUS常用プログラムを通じて変形されたヌープ押込試験が遂行された。図39は、実際の無応力状態のAPI X−65にヌープ圧子で押込んだ実験結果とFEAを通じて得られた結果とを比較したものである。実際の押込試験結果と一致するか否かによって、FEAの妥当性を検証した。また、実際の実験と同一なサイズの二軸残留応力を印加した後、電算模写を通じて得られた結果が図40に表されている。5.2.1で決定されたヌープモデリングによりフィッティングされた曲線に一致する結果を表した。
図41は、長軸と短軸との割合を3.5:1、そして14:1に変化させながら多様な二軸引張残留応力状態(p=0、0.25、0.5、1)で得られたFEA結果である。3.5:1の割合を有する場合には、変換係数の割合が実際のヌープ圧子の0.34より高い0.63の値を有する一方、非等方性が大きい14:1の場合は、0.14の値を有することを確認した。即ち、先に予想した通り、非等方性がヌープ圧子より大きくなるにつれて変換係数の割合は0に近づいて、刃物のような圧子で押込まれる時に発生する押込荷重差の割合は実際の残留応力の割合と1:1の関係を有するようになる。
このような結果を通じて変換係数の割合は、圧子の非等方性に従って決定される定数であり、非等方性が極大化するにつれて、一軸の残留応力のみに影響を受けるようになることを予測できる。一方、等方性に近くなるほど変換係数の割合は1に近くなる。即ち、変換係数の割合は圧子の非等方性の関数で表現できる。本明細書では、3.5:1、14:1の変形されたヌープ圧子を通じてFEA電算模写を遂行し、その傾向性に対する推移のみを観察した。今後、圧子の幾何学的な形状と変換係数の割合を連結させる研究が進行される必要がある。
6.結論
ヌープ押込試験を用いて非等方向の二軸残留応力の方向性係数の決定及び各軸の残留応力を決定した。既存の等方性圧子を用いて残留応力を評価するためには、残留応力の方向性係数(p)が決定されなければならないという限界があった。しかしながら、本明細書で提示されたヌープモデリングを通じて方向性係数の決定及び各軸の残留応力のサイズまで決定可能である。
1.一軸引張及び等方向を含んだ二軸引張残留応力を印加した後、ヌープ押込試験を行った。ヌープ圧子の長軸が最も大きい残留応力が印加された方向と垂直に押込まれた時における押込荷重−変位曲線の勾配は、無応力状態の押込荷重−変位曲線と比較して最も低かった。また、ヌープ圧子の長軸が最も大きい残留応力が印加された方向と平行になるように押込まれた時における押込荷重−変位曲線の勾配は、無応力状態の押込荷重−変位曲線と比較して最も高かった。
2.ヌープ圧子の長軸と短軸との割合が7.11:1という非等方性の効果によって、押込方向に従って残留応力により誘導された荷重差が変わることを実験的に確認した。このような実験結果に基づいて既存のビッカースモデリングを応用してヌープモデリングを遂行した。変換係数(α⊥、α//)を通じて二軸残留応力状態での押込荷重差を数式化し、実験的に検証した。変換係数(α⊥、α//)は、残留応力と残留応力により誘導された押込荷重差とを結びつける。また、残留応力は一軸残留応力でありヌープ圧子の長軸方向であると見なされる。
3.二軸残留応力状態でヌープ圧子の長軸が最も大きい残留応力が印加された方向と垂直または水平に押込まれる時に得られる押込荷重差、ΔLとΔLとの割合は、変換係数の割合(α⊥、α//)と実際の残留応力の割合(p)の関数となる。したがって、一軸に3種の鉄鋼材料に多様な引張残留応力が印加された後、実験的に決定された変換係数(α⊥、α//)の割合が決定されることによって、押込荷重差の割合から残留応力の異方性係数(残留応力の割合=残留応力の方向性係数:p)が決定される。
4.実験的に変換係数の割合(α⊥、α//)は、材料の種類と押込変位に関係ない定数である0.34に決定された。多様な二軸引張残留応力を印加した後、3種の鉄鋼材料に対してヌープ押込試験を遂行し、ヌープモデリングを通じて残留応力の方向性係数を決定した。実際の残留応力の割合と比較した時、誤差範囲内で一致することを確認することができた。また、変換係数の和(α⊥、α//)が残留応力の和と比例関係であることを数式的に確認し、先に決定された残留応力の割合を通じて各軸の残留応力の決定が可能であることを確認した。
5.有限要素解釈を通じて、変換係数の割合(α⊥、α//)は、圧子の幾何学的形状に関連した因子であることを確認することができた。非等方性が大きくなるにつれて、変換係数の割合は0に収束するようになり、結局、押込荷重差の割合は、実際の残留応力の割合と1:1の関係を有すると仮定することができる。しかしながら、本明細書では変形されたヌープ(14:1、3.5:1)を使用することによってFEAが遂行され、解釈の結果、仮定の妥当性が確認された。
6.本明細書の実質的な適用に問題となる部分は、無応力状態の押込荷重−変位曲線の決定である。また、主残留応力の方向が決定されなければならないという問題も発生する。根本的に、計装化押込試験法による残留応力の評価は、無応力押込荷重−変位曲線との重畳を通じて同一変位で残留応力により誘導された押込荷重差を通じて定量的に残留応力を誘導するものであるので、無応力の押込荷重−変位曲線の決定は避けられないこともある。このような問題を解決するために、最近ではFEAを通じて1回の押込試験により無応力状態まで決定するための研究が遂行されている。最後に、熔接部を除く主残留応力の方向が決定されることは非常に困難である。実際の熔接部では、溶接線を基準にして主残留応力の方向が決定される。したがって、既存のストレーンゲージ法を応用して、ヌープ圧子を45゜回転しながら4回押込試験を遂行し、それから得た押込荷重差から応力を誘導し、応力間の関係から主応力のサイズを決定した後に、主応力方向を決定する研究が遂行されている。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の権利範囲は、このような実施形態に制限されず、当業者が容易に変形できる範囲にも権利が及ぶ。

Claims (9)

  1. 一軸引張及び等方向を含んだ二軸引張残留応力を印加した後、ヌープ圧子及びビッカース圧子を用いた計装化押込試験を遂行するステップと、
    前記ヌープ圧子の長軸が最も大きい残留応力が印加された方向と垂直に押込まれる時押込荷重−変位曲線の勾配と無応力状態の押込荷重−変位曲線の勾配とを比較し、ヌープ圧子の長軸が最も大きい残留応力が印加された方向と平行になるように押込まれる時押込荷重−変位曲線の勾配と無応力状態の押込荷重−変位曲線の勾配とを比較するステップと、
    を含むことを特徴とする計装化押込試験法を用いた非等方向残留応力の評価方法。
  2. 前記ヌープ圧子は、長軸と短軸との割合が7.11:1であることを特徴とする請求項1に記載の計装化押込試験法を用いた非等方向残留応力の評価方法。
  3. 一軸残留応力とヌープ圧子の長軸方向に従って残留応力と残留応力により誘導された押込荷重の差とを連結させる変換係数(α⊥,α//)の割合を決定するステップと、
    前記変換係数の割合と二軸残留応力状態でヌープ圧子の長軸が最も大きい残留応力が印加された方向と垂直又は水平に押込まれる時に得られる押込荷重差(ΔLとΔL)の割合を用いて残留応力の異方性係数(残留応力の割合=残留応力の異方性係数:p)を決定するステップと、
    を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の計装化押込試験法を用いた非等方向残留応力の評価方法。
  4. 前記変換係数の割合が0.34であることを特徴とする請求項3に記載の計装化押込試験法を用いた非等方向残留応力の評価方法。
  5. 前記残留応力の異方性係数(p)は、前記変換係数の割合と、前記押込荷重差の割合とにより次の数式により決定されることを特徴とする請求項4に記載の計装化押込試験法を用いた非等方向残留応力の評価方法。
    Figure 0005017600
  6. 前記変換係数と前記残留応力の割合及び和が含まれた次の数式の連立方程式を解いて、前記長軸と短軸の残留応力を決定するステップを更に含むことを特徴とする請求項5に記載の計装化押込試験法を用いた非等方向残留応力の評価方法。
    Figure 0005017600
    Figure 0005017600
  7. 有限要素解釈を通じて前記非等方性の幾何学的形状と前記変換係数の割合とが関連することを確認するステップを更に含むことを特徴とする請求項6に記載の計装化押込試験法を用いた非等方向残留応力の評価方法。
  8. 請求項1乃至7の計装化押込試験法が含まれたコンピュータプログラムが記録されたことを特徴とする記録媒体。
  9. 請求項1乃至7の計装化押込試験法が含まれたコンピュータプログラムが記録された記録媒体が実行されて計装化押込試験を遂行することを特徴とする押込試験装置。
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