JP5017108B2 - 高分子ナノ複合物 - Google Patents

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Description

本出願は、2004年6月6日に出願された米国仮出願第60/565,629号に基づく優先権を主張する。該出願の内容を参照により本明細書に援用する。
本発明はナノ複合物を製造するための方法に関する。特に、本発明は高分子ナノ複合物を製造するために、有機溶媒及び溶媒の混合物を用いる溶液工程に関する。
ナノ複合物材料は、所与の物質に対して新しい性質を付与することができるという能力により多くの学術的及び工業的文献のテーマとなっている。特に、高分子ナノ複合物はかなり興味深い。本明細書においては、ナノ複合物又は高分子ナノ複合物は高分子基質のナノメーター範囲で少なくとも1次元の無機粒子を含むポリマー系である。
多くの研究がナノ複合物を用いてなされているが、ナノ複合物の製造については極わずかの提案しかなく、更にin situ生産を通じてのような、商業スケールにおいてナノ複合物を製造することができる方法はほとんど提案されていない。例えば、溶融混合法が本技術分野で好んで用いられている。米国特許第5,807,629号、米国特許第6,060,549号、国際公開公報第02/100935号、及び国際公開公報第02/100936号を参照のこと。
他の領域において、水性溶液が、とくにエラストマーと分散した剥離層状充填剤とを含むコーティングを製造するために使用される。例えば、米国特許第6,087,016号及び米国公開公報第2003/0198767 A1号参照のこと。米国特許第5,576,372号(実施例1)も参照のこと。
更に他の領域において、米国特許No.6,339,121号は、特に、不混和性である第一ポリマー及び第二ポリマー、並びに相溶剤を含むポリマーブレンド組成物を開示する。前記相溶剤は挿入剤により官能化されることにより、ポリマーのそれぞれに対して親和性有する有機クレイを含む。前記挿入剤は、極性溶媒中におけるポリアミンとアルキルハライドとの反応生成物である。好ましいアルキルハライドはアルキルクロライド及びアルキルブロミドであり、好ましい極性溶媒は水、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドである。
しかしながら、過去の試みは、依然として、最終製品の製造において、適した柔軟性を提供し、及び/又は、例えば、最終工程と共に反応系を組み合わせたときに、高生産性及び/又はシンプルなデザインを提供するような商業的製造方法を提供する、高分子ナノ複合体を製造するための方法を提供するには至っていない。
発明の概要
本発明はナノ複合物を製造するための方法に関する。特に、本発明は高分子ナノ複合物を製造するための有機溶媒及び溶媒の混合物を用いた溶液工程を提供する。
1つの態様において、本発明は硬化ナノ複合組成物を製造するための方法を提供する。前記方法は少なくとも1つのエラストマーと少なくとも1つの層状充填剤と溶液とを接触させることを含む。前記硬化ナノ複合組成物は40℃において約150mm.cc/[m2.日]以下の酸素透過性を有する。
もう1つの態様において、本発明はナノ複合組成物を製造する方法を提供する。前記方法は少なくとも1つのエラストマーを少なくとも1つの層状充填剤を含む溶液に接触させる工程を含む。
更なる態様において、発明は、接触生成物(contact product)を形成するための方法を提供する。前記方法は少なくとも1つの炭化水素及び少なくとも1つの層状充填剤を含む溶液(a)を、少なくとも1つの溶媒及び少なくとも1つのエラストマーを含む溶液(b)と接触させる工程及び前記少なくとも1つの溶媒及び少なくとも1つの炭化水素を前記接触生成物から除去する工程を含む。
図面の簡単な説明
図1乃至6は幾つかのナノ複合物サンプルの少角度X線散乱(Small Angle X−ray Scattering)(SAXS)回折プロファイルを示す。
発明の詳細な説明
特許請求項の範囲記載の発明を理解する目的で採用する、好ましい実施態様及び定義を含む、本発明の特定の態様、バージョン及び実施例について説明する。
本明細書において、周期率表グループの新しい番号付けは、CHEMICAL AND ENGINEERING NEWS,63,(5),27(1985)に定義されているところに従って用いる。
本明細書において、ポリマーは、ホモポリマー、コポリマー、インターポリマー、ターポリマー等を意味する。同様にコポリマーは少なくとも2つのモノマー、任意で他のモノマーを含むポリマーを意味する。
本明細書において、ポリマーがモノマーを含むという場合、前記モノマーはポリマー中にモノマーの重合形態で存在するか、又は、モノマー誘導体の形態で存在する。同様に、触媒成分が成分の中性の安定形を含むように説明されている場合、前記成分のイオン形態が、ポリマーを製造するためにモノマーと反応することは、当業者に理解されている。
本明細書において、エラストマー及びエラストマー組成物はAS(TM) D1566で定義されるあらゆるポリマー又はポリマー組成物(ポリマーのブレンドのような)を意味する。エラストマーはポリマーの溶融混合及び/又は反応ブレンド等の混合されたポリマーを含む。この語は、「ゴム」と互換的に使用する。
本明細書において、phrは100部のゴムに対する一部分を意味し、エラストマー又はゴムの重量により100部を基にして、主なエラストマー成分に対する割合として測定される組成物の成分の指標であり、本分野において用いられるものである。
本明細書で用いる、イソブチレンベースエラストマー又はポリマーの語は、少なくとも80モル%のイソブチレン由来の繰り返し単位を含むエラストマー又はポリマーを意味する。
本明細書において、イソオレフィンは同じ炭素上に2の置換基を有するあらゆるオレフィンモノマーを意味する。
本明細書において、マルチオレフィンの語は、2以上の二重結合を有する任意のモノマーである、例えば、マルチオレフィンは、イソプレンのような共役ジエン等の2つの共役二重結合を含む任意のモノマーである。
本明細書において、ナノ複合物は高分子基質のナノメーター範囲で少なくとも1次元の無機粒子を含むポリマー系である。
本明細書において、挿入は、ポリマーが層を成す小板上状充填剤の各層の間に存在している組成物の状態を意味する。工業界及び学界において認められているように、オリジナルの小板状充填剤と比較したときに見られるX線ラインのシフト及び/又は減退が挿入を証明している。このことは、バーミキュライト層の間の空間が本来の無機物中よりも広くなっていることを示している。
剥離は、元の粒子の各層が完全に分離し、ポリマーが完全に個々の粒子を取り巻くことができるようになることを意味する。1つの態様において、各小板状プレートの間にたくさんのポリマーが存在するので、プレートはランダムに間隙が空く。例えば、剥離の一つの証明は以下で詳細に説明するように、剥離されたプレートのランダムな間隙により生じるX線ラインのプロットの消失である。しかしながら、工業界及び学界において認められているように、剥離の結果を評価するために、他の透過性試験等、の証明方法も考慮されるべきである。
本明細書において、溶剤は、他の物質を溶解することができる任意の物質を意味する。ここに、溶媒の語は、特定しない限り、少なくとも1つの溶媒又は2以上の溶媒を意味する。或る実施態様においては、前記溶媒は極性を有する。他の実施態様においては、前記溶媒は非極性溶媒である。
本明細書において、溶液の語は、1又は2以上の物質(溶質)が、1以上の物質(溶媒)中に、分子レベル又はイオンレベルで均一に分散した混合物を意味する。溶液工程は、有機溶媒又は溶媒の混合物の単一相内でエラストマー及び層状充填剤が均一存在するようにする混合工程を意味する。
本明細書において、炭化水素は、主に水素原子及び炭素原子を含む分子又は分子の一部を意味する。或る態様においては、炭化水素は、以下で詳細に説明するように炭化水素のハロゲン化バーション及びへテロ原子を含むバージョンも含む。
透過性試験は以下に記載のように行った。全サンプルを欠陥のないパッドを得るために、緩やかに冷却しながら、圧縮成形した。ゴムサンプルについては圧縮及び硬化加圧を用いた。Arbor pressを用いて圧縮成形されたパッドの厚さは、通常、約0.38mmとなり、透過性試験のために2”直径のディスクを圧縮パッドから打ち抜いた。これらのディスクを測定に先立ち60℃のバキュームオーブンの中で一晩かけて状態調整した。酸素透過性測定はR. A. Pasternak et. al.,8 JOURNAL OF POLYMER SCIENCE: PART A−2 467 (1970)に記載の原理に基づいている Mocon OX−TRAN 2/61通気試験器を用いて行った。打ち抜かれたディスクをテンプレート上に取り付け、バキュームグリースで密閉した。ディスクの一側で10ml/分の酸素の定流を維持し、10ml/分の窒素の定流をディスクの他側で維持した。窒素側において酸素センサーを用いて窒素側の酸素濃度の上昇を経時的に観察した。酸素がこのディスクを透過するのに必要な時間又は窒素側における酸素濃度が恒常値に達するまでの時間を記録し、酸素ガス透過性の測定に用いた。
X線試験は、以下の記載に従い行った。2の異なる角度測定器上で、X線データを収集した。SAXSビームストップ及び点光源を有するA D/MAX Rapid−2次元検出微量拡散システムを一セットのデータのために、並行ビームモードのSAXAアタッチメント有するUltimaIIIラインソースシステムを第二セットのデータのために用いた。図1−6に示すd−スペーシングプロットに対する強度はSAXSアタッチメント装置を有する平衡点光源からのものである。調製時の配向の影響を減らすために、サンプル表面を異なった角度で各種切片に切断することにより、このデータのためのサンプルを調製し、且つサンプルエリア全体を照射するように平衡ビームを用いた。これら及び関連する手順の実施に関する情報の詳細は前記の装置に関する仕様書及び操作手順を参照のこと。
エラストマー
本発明のナノ複合物は、少なくとも1つのエラストマー及び本明細書で開示され、特許請求の範囲に記載されたその他の成分を含む。1つの態様において、前記エラストマーはインターポリマーである。前記インターポリマーは、イソブテン等のC乃至Cイソオレフィンと、パラ−アイソーマーの重量に対して少なくとも80%、より具体的には少なくとも90%含まれるパラ−メチルスチレン等の、パラアルキルスチレンコモノマーとのランダムエラストマー系コポリマーであり、任意で、ベンジルハロゲン又は他の他の官能基を含むスチレンモノマー単位中に少なくとも1つ以上のアルキル置換基を含む。他の態様において、前記インターポリマーはエチレン又はC乃至Cα−オレフィンと、パラ−アイソーマーの重量により少なくとも80%、より具体的には少なくとも90%含まれているパラ−メチルスチレン等の、パラーアルキルスチレンコモノマーとのランダムエラストマー系コポリマーであり、任意で、スチレンモノマー単位中に存在する少なくとも1つ以上のアルキル置換基がベンジルハロゲン又は幾つかの他の官能基を含むことを特徴とする官能化されたインターポリマーを含む。典型的な物質はポリマー鎖に沿ってランダムに位置する以下のモノマー単位を含んでいるインターポリマーである。
Figure 0005017108
式中、R及びR1は独立して、ハロゲン、C乃至Cアルキル等の低級アルキル及び一級又は二級アルキルハライドであり、Xはハロゲン等の官能基である。1つの態様において、R及びR1はそれぞれ水素である。このインターポリマー構造中に存在するパラ−置換スチレンの60%までは、1つの態様において、上記の官能化された構造(2)であり、他の態様においては0.1乃至5モル%である。更なる態様において、官能化構造(2)は0.4乃至1モル%である。
官能基Xは、ハロゲン又は、カルボン酸、カルボン塩、カルボキシエステル、アミド及びイミド、水素、アルコキシド、フェノキシド、チオレート、チオエーテル、キサンタン、シアン化物、シアン酸塩、アミノ及びこれらの混合物等の他の基と共に、ベンジルハロゲンの求核置換反応により取り込まれる他の官能基である。これらの官能化されたイソモノオレフィンコポリマー、それらの調製方法、官能化方法及び硬化は米国特許5,162,445号に具体的に開示されている。
1つの態様において、官能化された物質は、イソブチレンとパラメチルスチレンとのエラストマー系ランダムインターポリマーであり、0.5乃至20モル%のパラ−メチルスチレンを含有し、ベンジル環上のメチル置換基の60モル%以下が、パラ−(ブロムメチルスチレンのような臭素又は塩素原子を含む。また、該インターポリマーの酸又はエステル官能化バージョンを含む。
別の態様において、前記ポリマー成分が高温で混合されたときに、基質ポリマー中に存在する官能基、例えば、酸、アミノはヒドロキシ官能基と、反応し又は極性結合を形成できるように官能値が選択される。
特定の態様において、これらの官能化されたインターポリマーは、重量によりポリマーの少なくとも95%が、ポリマーのパラ−アルキルスチレン平均含量の10%以内を有するような、実質的に均質な組成分布を有する。典型的なインターポリマーは、ゲルろ過クロマトグラフィーで測定される5未満、もしくは2.5未満の狭い分子量分布、200,000から2,000,000までの幅の粘度平均分子量及び25,000乃至750,000の典型的な数平均分子量を有することにより特徴づけられる。
インターポリマーは、通常、塩化炭化水素及び/又はフッ化炭化水素、並びにこれらの混合物を含むハロゲン化炭化水素を含む希釈剤中で、ルイス酸触媒を用いたモノマー混合物のスラリー重合により調製され、続いてハロゲン及び熱及び/または光及び/または化学的な開始剤等のラジカル開始剤の存在下、溶液中でハロゲン化、好ましくは臭素化を行う。さらに任意に、異なる官能基を用いて臭素の求電子置換を行う。
1つの態様において、臭化ポリ(イソブチレン−co−p−メチルスチレン)“BISM”ポリマーは、ポリマー中のモノマー由来単位の全量に対して通常0.1乃至5モル%のブロモメチルスチレン基を含む。他の実施形態において、ブロモメチル基は0.2乃至3.0モル%であり、更なる態様において0.3乃至2.8モル%、及び更なる態様において0.4乃至2.5モル%、更なる態様において0.3乃至2.0モル%であり、望ましい範囲はいかなる上限及び下限の組み合わせであってもよい。言い換えると、好ましいコポリマーはポリマーの重量に基づいて0.2乃至10重量%の臭素を含み、他の態様において0.4乃至6重量%、他の態様において0.6乃至5.6重量%を含み、ポリマー主鎖中ハロゲン環またはハロゲンを実質的に含まない。本発明の1つの態様において、インターポリマーはC乃至Cイソオレフィン(またはイソモノオレフィン)由来単位、パラ−メチルスチレン由来単位及びパラ−(ハロメチルスチレン)由来単位のコポリマーであり、ここでパラ−(ハロメチルスチレン)単位はインターポリマー中にパラ−メチルスチレンの全数量に基づいて0.4乃至3.0モル%存在し、1つの態様においてパラ−メチルスチレン由来単位はポリマーの全重量に基づいて3乃至15重量%存在し、他の態様において4乃至10重量%存在する。他の態様において、パラ−(ハロメチルスチレン)はパラ−(ブロモメチルスチレン)である。
更なる態様において、前記エラストマーは、インターポリマーを有するハロゲン化されたブチルゴム、又は剥離クレイと組み合わされたエラストマーのみのハロゲン化されたブチルゴムのいずれかを含む。本発明の1つの態様において、前記ハロゲン化されたゴム成分はC乃至Cイソオレフィンとマルチオレフィンとのハロゲン化コポリマーである。他の態様において、前記ハロゲン化ゴム組成物はポリジエン又はブロックコポリマーと、C乃至Cイソオレフィンと、共役又は“星状分岐”ブチルポリマーとのブレンドである。従って、本発明に有用な前記ハロゲン化ブチルポリマーは、C乃至Cイソオレフィン誘導単位、マルチオレフィン誘導単位、及びハロゲン化マルチオレフィン誘導単位を含むハロゲン化エラストマーであり、及び“ハロゲン化ブチルゴム”及び“ハロゲン化星状分岐” と呼ばれるブチルゴムを含む。
1つの態様において、ハロゲン化ブチルゴムは臭素化ブチルゴムであり、他の態様において、塩化ブチルゴムである。ハロゲン化ブチルゴムの一般的な性質及び製法は、THE VANDERBILT RUBBER HANDBOOK 105−122 (Robert F. Ohm ed., R.T. Vanderbilt Co., Inc. 1990), 及びRUBBER TECHNOLOGY 311−321 (Maurice Morton ed., Chapman & Hall 1995)に記載されている。ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム及び星状分岐ブチルゴムはEdward Kresge and KC. Wang in 8 KIRK−OTHMER ENCYCLOPEDIA OF CHEMICAL TECHNOLOGY 934−955 (John Wiley & Sons, Inc. 4th ed. 1993)に記載されている。
本発明のハロゲン化ゴム成分は臭化ブチルゴム、塩化ブチルゴム、星状分岐ポリイソブチレンゴム、星状分岐臭化ブチル(ポリイソブチレン/イソプレンコポリマー)ゴム;イソブチレン/メタ−ブロモメチルスチレン、イソブチレン/パラ−ブロモメチルスチレン、イソブチレン/クロロメチルスチレン、ハロゲン化イソブチレンシクロペンタジエン、及びイソブチレン/パラ−クロロメチルスチレン等のイソブチレン−ブロモメチルスチレンコポリマー、及び米国特許第4,074,035号及び米国特許第4,395,506号に記載の同種のハロメチル化芳香族インタポリマー;イソプレン、及びハロゲン化イソブチレンコポリマー、ポリクロロプレン及び同種のもの、並びに前記いずれかの混合物を含むがこれらに限定されない。ハロゲン化ゴム成分の幾つかの態様は米国特許第4,703,091号及び米国特許第4,632,963号に記載されている。
より具体的には、1つの態様において、前記エラストマーはハロゲン化ブチルゴムを含む。本明細書において用いる、“ハロゲン化ブチルゴム”は、ブチルゴム及び“星状分岐”ブチルゴムと言われる以下で説明するブチルゴムを意味する。ハロゲン化ブチルゴムはブチルゴムのハロゲン化により製造される。例えば、本発明のハロゲン化ブチルゴムの製造において用いられるオレフィン重合供給原料はブチル−ゴムポリマーの調製に従来用いられているオレフィン化合物である。前記ブチルポリマーはコモノマー混合物の反応により調製され、前記混合物は少なくとも(1)イソブチレンのような、C乃至Cイソオレフィンモノマー成分を(2)マルチオレフィン又は共役ジエンモノマー成分と共に有している。前記イソオレフィンは、1つの態様において、総コモノマー混合物の重量に基づいて70乃至99.5重量%の幅で存在し、他の態様においては、85乃至99.5重量%である。前記共役ジエン成分は1つの態様において、コモノマー混合物中に30乃至0.5重量%存在し、他の態様においては、15乃至0.5重量%である。更なる態様において、コモノマー混合物の8乃至0.5重量%が共役ジエンである。
前記オレフィンはイソブチレン、イソブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、及び4−メチル−1−ペンテンのようなC乃至C化合物である。前記マルチオレフィンは、イソプレン、ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ミルセン、6,6−ジメチル−フルベン、シクロペンタジエン、ヘキサジエン及びピペリレン等のC乃至C14共役ジエンである。本発明のブチルゴムポリマーの1つの態様は、92乃至99.5重量%のイソブチレンを0.5乃至8重量%のイソプレンと反応することにより得られ、他の態様においては、95乃至99.5重量%のイソブチレンを0.5乃至5.0重量%のイソプレンと反応させることにより得られる。
ハロゲン化ブチルゴムは、上で説明したブチルゴム生成物のハロゲン化により製造される。ハロゲン化は任意の手段で行うことができ、本発明はハロゲン化工程により制限されない。ブチルポリマーの様なポリマーのハロゲン化の方法は、米国特許第2,631,984号、米国特許第3,099,644号、米国特許第4,554,326号、米国特許第4,681,921号、米国特許第4,650,831号、米国特許第4,384,072号、米国特許第4,513,116号及び米国特許第5,681,901号に記載されている。1つの態様において、ハロゲンは、例えば、RUBBER TECHNOLOGY at 298−299 (1995)において議論されているような、II及びIII構造を有する。1つの態様において、ブチルゴムはハロゲン化剤として臭素(Br2)又は塩素(Cl2)を用いて40℃乃至60℃のヘキサン希釈剤中でハロゲン化される。前記ハロゲン化ブチルゴムは1つの態様において、20乃至70(ML 1+8、125℃)のムーニー粘度、及び他の態様においては25乃至55のムーに粘度を有する。ハロゲン重量%は、1つの態様において、ハロゲン化ブチルゴムの総重量に基づいて0.1乃至10重量%であり、及び他の態様において、0.5乃至5重量%である。更なる態様において、ハロゲン化ブチルゴムのハロゲン重量%は1乃至2.2重量%である。
他の態様において、前記ハロゲン化ブチル又は星状分岐ブチルゴムは、ハロゲン化が第1級アリル位にあるようにハロゲン化される。これは、通常フリーラジカル臭素化又はフリーラジカル塩素化等の手段により、又は、アリル型ハロゲン化ブチル及び星状分岐ブチルゴムを形成するためのゴムの加熱のような、ハロゲン化ゴムの二次処理により、達成することができる。アリル型ハロゲン化ブチルゴムを形成するための通常の方法は、Gardner et al.の 米国特許第4,632,963号、米国特許第4,649,178号及び米国特許第4,703,091号に記載されている。従って、本発明の1つの態様において、ハロゲン化ブチルゴムはハロゲン化マルチオレフィン単位が第1級アリル型ハロゲン化単位であり、第1級アリル型構造が、1つの態様において少なくとも20モル%(ハロゲン化マルチオレフィンの総重量に対して)、他の態様において少なくとも30モル%存在する。この構造は以下の(3)で説明することができ、この式において、Xはハロゲン、好ましくは塩素又は臭素であり、qは、ハロゲンの総モルに対して、1つの態様において少なくとも25モル%、他の態様において少なくとも30モル%、及び更なる態様において、25モル%乃至90モル%である。
Figure 0005017108
本発明のハロゲン化ブチルゴムの商業化された製品は、Bromobutyl 2222(エクソン ケミカル カンパニー)である。この製品の粘度は、27乃至37(ML 1+8、125℃、AS(TM) 1646)であり、臭素含量はBromobutyl 2222に対して、1.8乃至2.2重量%である。更に、Bromobutyl 2222の硬化性質は以下のようである。MHは28乃至40 dN−m、MLは7乃至18dN−mである(AS(TM) D2084 変法)。ハロゲン化ブチルゴムの他の商業化された製品は、Bromobutyl 2255(エクソン ケミカル カンパニー)である。この製品の粘度は、41乃至51(ML 1+8、125℃、AS(TM) 1646 変法)であり、臭素含量はBromobutyl 2255に対して、1.8乃至2.2重量%である。更に、Bromobutyl 2255の硬化性質は以下のようである。MHは34乃至48 dN−m、MLは11乃至21dN−mである(AS(TM) D2084 変法)。本発明において、ハロゲン化ブチルゴムを商業上の製品又は上で説明した性質を有するもの限定することを意図しない。
他の態様において、エラストマーは、分岐又は“星状分岐”ハロゲン化ブチルゴムである。1つの態様において、前記星状分岐ハロゲン化ブチルゴム(SBHR)はハロゲン化されているかまたはされていないブチルゴムの組成物、及びハロゲン化されているかまたはされていないポリジエン又はブロックコポリマーのいずれかである。前記ハロゲン化工程は、米国特許第4,074,035号、米国特許第5,071,913号、米国特許第5,286,804号、米国特許第5,182,333号、米国特許第6,2228,978号、に記載されている。本発明はSBHRの形成方法を制限しない。前記ポリジエン/ブロックコポリマー、又は分岐剤(以下、“ポリジエン”という)は、通常カチオン的に反応し、ブチル又はハロゲン化ブチルゴムの重合の間に存在するか、又は、SBHRを形成するためにブチル又はハロゲン化ブチルゴムと共に混合することができる。前記分岐剤又はポリジエンは、任意の分岐剤が用いられ、本発明においては、SBHRを製造に用いるポリジエンのタイプを制限しない。
1つの態様において、SBHRは通常、上で説明したように、ブチル又はハロゲン化ブチルゴムの組成物であり、ポリジエンと、スチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリピペリレン、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンジエンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン及びスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーを含む群より選択される部分的に水素化されたポリジエンとのコポリマーである。特定の態様において、これらのポリジエンは、ポリマー中に存在するコモノマーの総量に基づいて、1つの態様において0.3重量%より多く、他の態様において0.3乃至3重量%、更なる態様において0.4乃至2.7重量%存在する。
本発明のSBHRの商業上の製品は、Bromobutyl 6222(エクソン ケミカル カンパニー)である。この製品の粘度は、27乃至37(ML 1+8、125℃、AS(TM) 1646 変法)であり、臭素含量はSBHRに対して、2.2乃至2.6重量%である。更に、Bromobutyl 6222の硬化性質は以下のようである。MHは24乃至38dN−m、MLは6乃至16dN−mである(AS(TM) D2084 変法)。
特定の態様において、ハロゲン化ゴム成分は、ブレンド中に1つの態様において、10乃至90phrのブレンド、他の態様において20乃至80phr、更なる値様において30乃至70phr存在する。望ましい範囲はいかなる上限及び下限の組み合わせであってもよい。
前述のポリマーは、一般に、イソブチレン−ベースポリマーと言われる。特定の態様において、エラストマーはイソブチレン−ベースポリマーを含む。以下のエラストマーの幾つかも、本明細書の定義による、イソブチレン−ベースポリマーである。
他の態様において、エラストマーは、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリ(スチレン−co−ブタジエン)ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリ(イソプレン−co−ブタジエン)ゴム(IBR)、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、ポリスルフィド、ニトリルゴム、プロピレンオキサイドポリマー、星状分岐ブチルゴム及びハロゲン化星状分岐ブチルゴム、臭化ブチルゴム、塩化ブチルゴム、星状分岐ポリイソブチレンゴム、星状分岐臭化ブチル(ポリイソブチレン/イソプレンコポリマー)ゴム、ポリ(イソブチレン−co−メチルスチレン)、並びに例えば、イソブチレン誘導単位、p−メチルスチレン誘導単位、及びp−ブロモスチレン誘導単位等のハロゲン化(ポリ(イソブチレンco−p−メチルスチレン)、並びにこれらの混合物も含む。
他の態様において、前記エラストマーは天然ゴムも含む。天然ゴムはSubramaniam in RUBBER TECHNOLOGY 179−208 (Maurice Morton, Chapman & Hall 1995)に詳細が記載されている。本発明の天然ゴムの好ましい態様は、SMR、CV,SMR、SMR10、SMR20、及びSMR50のようなマレーシアゴム及びこれらの混合物から選択される。これらの天然ゴムは100℃(ML 1+4)において30乃至120、好ましくは40乃至65のムーニー粘度を有しする。前記ムーニー粘度試験はAS(TM) D−1646に従った試験を意味する。
他の態様において、エラストマーはポリブタジエン(BR)ゴムも含む。100℃(ML 1+4)において測定されたポリブタジエンゴムのムーニー粘度は35乃至70の幅であり、他の態様においては40乃至65であり、更なる態様において45乃至60である。本発明に有用なこれらの合成ゴムの商業製品の例は、NATSYN((TM)) (グッドイヤー ケミカル カンパニー)並びに BUDENE((TM)) 1207 又は BR 1207 (グッドイヤー ケミカル カンパニー)である。一例は高級シス−ポリブタジエン(cis−BR)である。“シス−ポリブタジエン”又は“高級シス−ポリブタジエン”により、シス成分の量は少なくとも95%である1,4−シスポリブタジエンが用いられることを意味する。高級シス−ポリブタジエン市販製品の特定の例はBUDEENE((TM))1207組成物中に用いられているものである。
他の態様において、エラストマーはEPM及びEPDMのような追加的なゴムとしても適したエチレン及びプロピレン誘導単位のゴムも含む。EPDMの製造に適したコモノマーの例は、エチレンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン等である。これらのゴムはRUBBER TECHNOLOGY 260−283 (1995)に記載されている。適したエチレン−プロピレンゴムはVISTALON((TM)) (エクソンモービル ケミカル カンパニー、ベイタウン、テキサス)として販売されている。
他の態様において、前記エラストマーはターポリマー組成物の一部としてハロゲン化ゴムを含む。前記ハロゲン化ブチルゴムは臭化ブチルゴムであり、他の態様においては塩化ブチルゴムである。ハロゲン化ブチルゴムの一般的な性質及び製法は、THE VANDERBILT RUBBER HANDBOOK 105−122 (Robert F. Ohm ed., R.T. Vanderbilt Co., Inc. 1990)及び RUBBER TECHNOLOGY 311−321 (1995)に記載されている。ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム及び星状分岐ブチルゴムはEdward Kresge and KC. Wang in 8 KJRK−OTHMER ENCYCLOPEDIA OF CHEMICAL TECHNOLOGY 934−955 (John Wiley & Sons, Inc. 4th ed. 1993に記載されている。
他の態様において、エラストマーは少なくとも1つ以上の臭化ブチルゴム、塩化ブチルゴム、星状分岐ブチルゴム、ポリイソブチレンゴム、星状分岐臭化ブチル(ポリイソブチレン/イソプレンコポリマー)ゴム、例えば、イソブチレン誘導単位、p−メチルスチレン誘導単位、及びp−ブロモメチルスチレン誘導単位(BrBMS)等のハロゲン化ポリ(イソブチレン−co−p−メチルスチレン)並びに、米国特許第5,162,445号、米国特許第4,074,035号及び米国特許第4,395,506号に記載のような同種のハロゲン化芳香族インターポリマー、ハロゲン化イソプレン及びハロゲン化イソブチレンコポリマー、ポリクロロプレン、及び同種のもの、並びにこれらの混合物を含む。ハロゲン化ゴム成分の幾つかの態様は米国特許第4,703,091号及び米国特許第4,632、963号に記載されている。
他の態様において、前記エラストマーは部分的結晶コポリマー(“SCC”)と呼ばれるものを含む。部分結晶コポリマー国際公開公報00/69966号に記載されている。通常、SCCはエチレン又はプロピレン誘導単位と、α−オレフィン誘導単位とのコポリマーであり、前記α−オレフィンは1つの態様において4乃至16の炭素数を有し、他の態様において、SCCはエチレン誘導谷及びα−オレフィン誘導単位のコポリマーであり、前記α−オレフィンは4乃至10炭素原子を有する。前記SCCは幾つかの結晶度を有する。更なる態様において、前記SCCは1−ブテン誘導単位及び他のα−オレフィン誘導単位のコポリマーであり、他のα−オレフィンは5乃至16炭素原子を有し、前記SCCは幾つかの結晶度を有する。前記SCCはエチレン及びスチレンのコポリマーであることもできる。
前記エラストマーは、1つの態様において、ナノ複合物中に90phrまでの範囲で存在し、他の態様において50phrまでの範囲で存在し、他の態様において40phrまでの範囲で存在し、及び更なる態様において30phrまでの単位で存在する。更なる態様において、エラストマーは、1つの態様において少なくとも2phr、他の態様において少なくとも5phr、更なる態様において少なくとも5phr、及び更なる態様において少なくとも10pr、存在する。望ましい態様は任意の上限と下限との組み合わせも含む。
例えば、単独の又は、例えば、NR及びBRのようなブレンドのいずれかであるエラストマーは、1つの対応において5乃至90phr、他の態様において10乃至80phr、更なる態様において30乃至70phr、及び更なる態様において40乃至60phr、更なる態様において5乃至50phr、更なる態様において5乃至40phr、他の態様において20乃至60phr、更なる態様において20乃至50phr、存在する。組成物の最終製品に依存してこれらの態様が選択される。
本発明のナノ複合物のポリマー成分は上記エラストマーに記載されているように少なくとも1つのエラストマーを含むか、又は、少なくとも2つ上の上で述べたエラストマーの組み合わせを含む。他の態様において、前記エラストマーは少なくとも1つのイソブチレン−ベースポリマーを含む。他の態様において前記エラストマーは少なくとも1つのイソブチレン−ベースポリマー及び少なくとも1つの他のゴムを含む。更なる態様において、前記エラストマーは少なくとも2つ以上のイソブチレン−ベースコポリマーを含む。
層状充填剤
ナノ複合物は少なくとも1つの上で述べたようなエラストマーゴム及び少なくとも1つの層状充填剤を含む。前記層状充填剤は、任意で有機分子で、処理又は前処理された層状クレイを含む。
層状クレイはモントモリロナイト、ノントトロナイト、バイデライト、 ボルコンスコイト、ラポナイト(laponite)、 ヘクトライト(hectorite)、 サポナイト、ソーコナイト(sauconite)、 マガダイト(magadite)、 ケニヤアイト(kenyaite)、ステベンサイト(stevensite)等の天然又は合成フィロ(phyllo)シリケート、特にスメティッククレイ、並びに バーミキュライト(vermiculite)、ハロサイト(halloysite)、酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト(hydrotalcite)及び同種のものを含む。
他の態様において、前記層状クレイはモントモリロナイト、ノントトロナイト、バイデライト、 ボルコンスコイト、ラポナイト(laponite)、 ヘクトライト(hectorite)、 サポナイト、ソーコナイト(sauconite)、 マガダイト(magadite)、 ケニヤアイト(kenyaite)、ステベンサイト(stevensite)、バーミキュライト(vermiculite)、ハロサイト(halloysite)、酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト(hydrotalcite)及びこれらの混合物を含む。
前記層状クレイは層状のシリケートの内部表面に存在するカチオンとイオン交換反応をさせることができる膨張剤又は剥離剤又は添加剤等の有機分子を用いて処理することにより挿入及び剥離される。適した剥離剤はアンモニウム、アルカリアミン又はアルカリアンモニウム(1級、2級、3級及び4級)、脂肪族、芳香族又はアリル脂肪族ホスホニウム並びにスルホニウム誘導体、ホスフィン及び硫化物等のカチオン界面活性剤を含む。
例えば、アミン化合物(又は対応するアンモニウムイオン)は構造式R2R3R4Nを有するものである、式中R2,R3、及びR4は、1つの態様においてC乃至C30のアルキル又はアルケンであり、他の態様においてC乃至C20のアルキル又はアルケンである。前記R2,R3、及びR4は、同じであっても異なっていても良い。1つの態様において、剥離剤は、少なくともR2がC14乃至C20のアルキル又はアルケンである長鎖第三アミンと言われるものである。
剥離添加物の他の種類としては、中間層表面に共有結合できるものである。これは構造−Si(Rのポリシランを含み、ここでRは各存在において同じまたは異なり、アルキル、アルコキシまたはオキシシランから選択され、Rは複合体のマトリックスポリマーと適合性のある有機ラジカルである。
その他の適当な剥離添加物は2乃至30の炭素原子を含むプロトン化アミノ酸及びその塩が挙げられ、12−アミノドデカン酸、ε−カプロラクタム及びその類似物質などがある。層状ケイ酸を挿入する適当な膨張剤及び方法は米国特許第4,472,538号、第4,810,734号、第4,889,885号、及び国際公開公報第92/02582号に開示されている。
1つの態様において、剥離剤又は添加剤はクレイの剥離を助ける複合体を形成するために、ハロゲン化エラストマーのハロゲン部位と反応することができる。特定の態様において、前記添加剤は、全ての1級、2級及び3級アミン及びフォスフィン;アルキル及びアリル硫化物及びチオール;及びそれらの多官能性バージョンを含む。好ましい添加剤はN,N−ジメチル−オクタデシルアミン、N,N−ジオクタデシル−メチルアミン、2水素化タロウアルキル−メチレンジアミンと言われているもの及び同種のもの等の長鎖3級アミン、アミン末端化ポリテトラヒドロフラン、長鎖チオール及びヘキサメチレンソディウムチオスルフェートのようなチオスルフェート化合物を含む。
本明細書で説明するような剥離剤は、本明細書で述べる通気試験により測定したときに、好適な空気透過性を達成するのに有効な量で組成物中に存在する。例えば、前記添加剤は1つの態様において、0.1乃至40phrであり、他の態様において0.2乃至20phrである、更なる態様において0.3乃至10phr存在する。
剥離剤は、あらゆる段階で組成物に添加することができる。例えば、前記剥離剤をエラストマーに添加し、続いて充填剤を添加する、又は、少なくとも1つのエラストマーと少なくとも1つの層状充填剤との組み合わせを添加する、又は、他の態様において、前記剥離剤を最初に層状充填剤と混合し、続いてエラストマーを添加する。
特定の態様において、上述の膨張添加剤を用いた処理は層を結合するイオン力の減少を生じ、層状プレートレットの挿入又は剥離をもたらし、また層間に分子を導入し、その結果、層間の距離を4オングストロームより大きくし、さらには、9オングストロームより大きくする。この分離は層状ケイ酸塩がより素早く層間で重合可能なモノマー物質及びポリマー物質を吸着することを可能とし、挿入物をマトリックスポリマー物質と剪断混合してポリマーマトリックス内に剥離物層の均一な分散をもたらす場合、さらに層間剥離を促進する。
特定の態様において、層状充填剤は、アルキルアンモニウム塩挿入クレイを含む。市販の製品はSouthern Clay Products, Inc(ガンサラス(Gunsalas)、テキサス)により市販されているCloisiteである。例えば、Cloisite Na+、Cloisite 30B、Cloisite 10A、Cloisite 25A、Cloisite 93A、Cloisite 20A、Cloisite 15A、及びCloisite 6Aである。これらは、コープケミカル社(東京、日本)により製造されているSOMASIF及びLUCENTITEクレイとしても入手可能である。例えば、SOMASIF((TM))MAE、SOMASIF((TM))MEE、SOMASIF((TM))MPE、SOMASIF((TM))MTE、SOMASIF((TM))ME−100、LUCENTITE((TM))SPN及びLUCENTITE(SWN)である。
特定の態様において、層状充填剤は通常、4Å未満の中間層空間において硬くお互いに結合している8−22Åの厚さを有する多数のシリケートプレートを含み、中間層表面にNa+、Ca2+、K+、Mg2+のような交換可能なカチオンを含む。
本発明の態様に従って組成物中に取り込まれるクレイ又は剥離クレイの量は、例えば、引張り強度、又は酸素透過性等のナノ複合物の機械的又はバリア機能における改良を加えるのに十分な量である。この量は、ナノ複合物のポリマー含量に基づいて、通常、1つの態様において0.5乃至10重量%、他の態様において1乃至5重量%である。クレイ又は剥離クレイは、ゴム組成物中に百分率で表すと、1つの態様において1乃至30phr、及び他の態様において5乃至20phr存在する。
溶液工程
本発明のナノ複合物は溶液工程で製造される。特定の態様において、前記溶液工程はナノ複合組成物のin situ製造を含む。1つの態様において、前記工程は少なくとも1つのエラストマーと少なくとも1つの上で述べた層状充填剤等の層状充填剤とを、少なくとも1つの溶媒を含む溶液中で接触させる工程を含む。バッチ法及び連続法を含むラボ及び大規模スケールのための方法及び装置は当業者に知られている。
適した溶媒は、C乃至C22直鎖、環状、分岐アルカンを含むアルカン、アルケン、芳香族化合物及びこれらの混合物等の炭化水素を含む。例は、プロパン、イソブテン、ペンテン、メチルシクロペンタン(methycyclopentane)、イソヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2−メチルブタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、3−エチルペンタン、2,2−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、2―メチルヘプタン、3−エチルヘキサン、2,5−ジメチルへキサン、2,2,4−トリメチルペンタン、オクタン、ヘプタン、ブタン、エタン、メタン、ノナン、デカン、ドデカン、ウンデカン、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、1,1−ジメチルシクロペンタン、シス−1,2−ジメチルシクロペンタン、トランス−1,2−ジメチルシクロペンタン、トランス1,3−ジメチルシクロペンタン、エチルシクロペンタン、シクロへキサン、メチルシクロへキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、オルト−キシレン、パラ−キシレン、メタ−キシレン、及びこれらの混合物を含む。
特定の態様において、前記溶液工程は少なくとも1つの炭化水素を含む。他の態様において前記溶液は、実質的に少なくとも1つの炭化水素から成る。更なる態様において、前記溶液は2以上の炭化水素を含むか、又は少なくとも2つ以上の炭化水素から成る。他の態様において、前記溶液は少なくとも1つの、シクロへキサン等のヘキサン及びヘキサンの混合物を含む。ヘキサンの混合物のような炭化水素の混合物は低級市販製品をして入手可能である。
他の態様において、適した溶媒は、C乃至C22直鎖、環状又は分岐アルカンを含む1つ以上の硝化アルカンを含む。硝化アルカンは、ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロブタン、ニトロペンタン、ニトロヘキサン、ニトロヘプタン、ニトロオクタン、ニトロデカン、ニトロノナン、ニトロドデカン、ニトロウンデカン、ニトロシクロメタン、ニトロシクロエタン、ニトロシクロプロパン、ニトロシクロブタン、ニトロシクロペンタン、ニトロシクロヘキサン、ニトロシクロヘプタン、ニトロシクロオクタン、ニトロシクロデカン、ニトロシクロノナン、ニトロシクロドデカン、ニトロシクロウンデカン、ニトロシクロベンゼン、及び上記のジ−、トリ−硝化バージョン、及びこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。
例えば、メチルクロライド、メチレンクロライド、エチルクロライド、プロピルクロライド、ブチルクロライド、クロロホルム及びこれらの混合物等の、塩化炭化水素も上記全てのハロゲン化バーションに用いられる。
ハイドロフルオロカーボンも用いることができる。例は、フルオロメタン、ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、フルオロエタン、1,1−ジフルオロエタン、1,2−ジフルオロメタン、1,1,1−トリフルオロエタン、1,1,2−トリフルオロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,2,2−テトラフルオロエタン、1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタン、1−フルオロプロパン、2−フルオロプロパン、1,1−ジフルオロプロパン、1,2−ジフルオロプロパン、1,3−ジフルオロプロパン、2,2−ジフルオロプロパン、1,1,1−トリフルオロプロパン、1,1,2−トリフルオロプロパン、1,1,3−トリフルオロプロパン、1,2,2−トリフルオロプロパン、1,2,3−トリフルオロプロパン、1,1,1,2−テトラフルオロプロパン、1,1,1,3−テトラフルオロプロパン、1,1,2,2−テトラフルオロプロパン、1,1,2,3−テトラフルオロプロパン、1,1,3,3−テトラフルオロプロパン、1,2,2,3−テトラフルオロプロパン、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,1,2,2,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1−フルオロブタン、2−フルオロブタン、1,1−ジフルオロブタン、1,2−ジフルオロブタン、1,3−ジフルオロブタン、1,4−ジフルオロブタン、2,2−ジフルオロブタン、2,3−ジフルオロブタン、1,1,1−トリフルオロブタン、1,1,2−トリフルオロブタン、1,1,3−トリフルオロブタン、1,1,4−トリフルオロブタン、1,2,2−トリフルオロブタン、1,2,3−トリフルオロブタン、1,3,3−トリフルオロブタン、2,2,3−トリフルオロブタン、1,1,1,2−テトラフルオロブタン、1,1,1,3−テトラフルオロブタン、1,1,1,4−テトラフルオロブタン、1,1,2,2−テトラフルオロブタン、1,1,2,3−テトラフルオロブタン、1,1,2,4−テトラフルオロブタン、1,1,3,3−テトラフルオロブタン、1,1,3,4−テトラフルオロブタン、1,1,4,4−テトラフルオロブタン、1,2,2,3−テトラフルオロブタン、1,2,2,4−テトラフルオロブタン、1,2,3,3−テトラフルオロブタン、1,2,3,4−テトラフルオロブタン、2,2,3,3−テトラフルオロブタン、1,1,1,2,2−ペンタフルオロブタン、1,1,1,2,3−ペンタフルオロブタン、1,1,1,2,4−ペンタフルオロブタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、1,1,1,3,4−ペンタフルオロブタン、1,1,1,4,4−ペンタフルオロブタン、1,1,2,2,3−ペンタフルオロブタン、1,1,2,2,4−ペンタフルオロブタン、1,1,2,3,3−ペンタフルオロブタン、1,1,2,4,4−ペンタフルオロブタン、1,1,3,3,4−ペンタフルオロブタン、1,2,2,3,3−ペンタフルオロブタン、1,2,2,3,4−ペンタフルオロブタン、1,1,1,2,2,3−ヘキサフルオロブタン、1,1,1,2,2,4−ヘキサフルオロブタン、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロブタン、1,1,1,2,3,4−ヘキサフルオロブタン、1,1,1,2,4,4−ヘキサフルオロブタン、1,1,1,3,3,4−ヘキサフルオロブタン、1,1,1,3,4,4−ヘキサフルオロブタン、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタン、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロブタン、1,1,2,2,3,4−ヘキサフルオロブタン、1,1,2,2,4,4−ヘキサフルオロブタン、1,1,2,3,3,4−ヘキサフルオロブタン、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタン、1,2,2,3,3,4−ヘキサフルオロブタン、1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロブタン、1,1,1,2,2,4,4−ヘプタフルオロブタン、1,1,1,2,2,3,4−ヘプタフルオロブタン、1,1,1,2,3,3,4−ヘプタフルオロブタン、1,1,1,2,3,4,4−ヘプタフルオロブタン、1,1,1,2,4,4,4−ヘプタフルオロブタン、1,1,1,3,3,4,4−ヘプタフルオロブタン、1,1,1,2,2,3,3,4−オクタフルオロブタン、1,1,1,2,2,3,4,4−オクタフルオロブタン、1,1,1,2,3,3,4,4−オクタフルオロブタン、1,1,1,2,2,4,4,4−オクタフルオロブタン、1,1,1,2,3,4,4,4−オクタフルオロブタン、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロブタン、1,1,1,2,2,3,4,4,4−ノナフルオロブタン、1−フルオロ−2−メチルプロパン、1,1−ジフルオロ−2−メチルプロパン、1,3−ジフルオロ−2−メチルプロパン、1,1,1−トリフルオロ−2−メチルプロパン、1,1,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン、1,3−ジフルオロ−2−(フルオロメチル)プロパン、1,1,1,3−テトラフルオロ−2−メチルプロパン、1,1,3,3−テトラフルオロ−2−メチルプロパン、1,1,3−トリフルオロ−2−(フルオロメチル)プロパン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロ−2−メチルプロパン、1,1,3,3−テトラフルオロ−2−(フルオロメチル)プロパン、1,1,1,3−テトラフルオロ−2−(フルオロメチル)プロパン、フルオロシクロブタン、1,1−ジフルオロシクロブタン、1,2−ジフルオロシクロブタン、1,3−ジフルオロシクロブタン、1,1,2−トリフルオロシクロブタン、1,1,3−トリフルオロシクロブタン、1,2,3−トリフルオロシクロブタン、1,1,2,2−テトラフルオロシクロブタン、1,1,3,3−テトラフルオロシクロブタン、1,1,2,2,3−ペンタフルオロシクロブタン、1,1,2,3,3−ペンタフルオロシクロブタン、1,1,2,3,3−ヘキサフルオロシクロブタン、1,1,2,3,4−ヘキサフルオロシクロブタン、1,1,2,3,3,4−ヘキサフルオロシクロブタン、1,1,2,2,3,3,4−へプタフルオロシクロブタン及びこれらの混合物である。
特定の態様において、不飽和炭化水素も用いられる。
他の態様において、好適な溶媒は、C乃至C22アルコール、ケトン、エーテル、カルボン酸、エステル、及びこれらの混合物を含む少なくとも1つの酸素処理物を含む。
アルコールは、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、t−アミルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、2−メチル−2−ヘキサノール、2−メチル−3−ヘキサノール、5−メチル−1−ヘキサノール、5−メチル−2−ヘキサノール、2,2−ジメチル−3−ペンタノール、2,3−ジメチル−3−ペンタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、4,4−ジメチル−2−ペンタノール、3−エチル−3−ペンタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、4−メチル−3−ヘプタノール、6−メチル−2−ヘプタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−プロピル−1−ペンタノール、2,4,4−トリメチル−1−ペンタノール及びこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。
ケトンは、アセトン、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、2−メチル−3−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−メチル−3−ヘキサノン、5−メチル−2−ヘキサノン、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、4,4−ジメチル−2−ペンタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、2−メチル−3−ヘプタノン、5−メチル−3−ヘプタノン、及びこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。
エーテルは、メチルエーテル、テトラヒドロフラン、ブチルメチルエーテル、sec−ブチルメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、ブチルエチルエーテル、イソプロピルエーテル、tert−アミルメチルエーテル、tert−ブチルエチルエーテル、2,2,5,5−テトラメチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。
酸は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソブチル酸、バレリアン酸、イソバレリアン酸、ヘキサン酸、2,2−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、2−メチルバレアリン酸、3−メチルバレアリン酸、4−メチルバレアリン酸、ヘプタン酸、2−メチルへキサン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、2−プロピルペンタン酸、及びこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。
エステルは酢酸メチル、ギ酸エチル、酢酸エチル、ギ酸イソプロピル、プロピオン酸メチル、ギ酸ブチル、プロピオン酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸プロピル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、酢酸ブチル、酢酸s−ブチル、酢酸t−ブチル、酪酸エチル、イソ酪酸エチル、トリメチル酢酸メチル、吉草酸メチル、酢酸アミル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸t−ブチル、イソ吉草酸エチル、2−メチル酪酸エチル、トリメチル酢酸エチル、吉草酸エチル、酪酸イソプロピル、カプロン酸メチル、酢酸ペンチル、酪酸プロピル、酪酸ブチル、酢酸ヘキシル、イソ酪酸イソブチル、カプロン酸エチル、及びこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。
特定の態様において、ナノ複合物は、炭化水素及び少なくとも1つの充填剤を含む溶液を含む溶液A、及び少なくとも1つのエラストマー及び溶媒を含む溶液Bを接触させる工程、及びナノ複合物を形成するために溶液A及び溶液Bの接触生成物から、溶媒を除去する工程を含む方法により製造される。
特定の態様において、層状充填剤は上で述べた様に有機分子で処理された層状クレイである。
更なる態様において、ナノ複合物は、少なくとも1つのエラストマー及び少なくとも1つの層状充填剤を溶媒中で接触させる工程及びナノ複合物を形成するために前記接触生成物からなる溶媒を除去する工程を含む。
他の態様において、ナノ複合物は少なくとも1つのエラストマー及び少なくとも1つの層状充填剤を2つの溶媒を含む溶媒の混合物中で接触させる工程、及びナノ複合物を形成するために接触生成物から溶媒の混合物を除去する工程を含む方法により製造される。
更なる態様において、ナノ複合物は少なくとも1つのエラストマー及び少なくとも1つの層状充填剤を少なくとも2つ以上の溶媒を含む溶媒の混合物中で接触させる工程、及びナノ複合物を形成するために接触生成物から溶媒の混合物を除去する工程を含む方法により製造される。
他の態様において、ナノ複合物は、接触生成物を形成するために、溶媒又は少なくとも2つの溶媒を含む溶媒の混合物中に、少なくとも1つのエラストマーを溶解し、その後少なくとも1つの層状充填剤を分散させる工程、及びナノ複合物を形成するために接触生成物から溶媒の混合物を除去する工程を含む、方法により製造される。
更なる態様において、ナノ複合物は、接触生成物を形成するために、溶媒又は少なくとも2つの溶媒を含む溶媒の混合物中に少なくとも1つの層状充填剤を分散させ、その後少なくとも1つのエラストマーを溶解する工程及び、ナノ複合物を形成するために接触生成物から溶媒の混合物を除去する工程を含む、方法により製造される。
他の態様において、本発明は、ナノ複合物を形成するために、少なくとも1つのエラストマー、少なくとも1つの層状充填剤及び溶液を、接触させる工程を含む、エラストマーの空気透過性を改善する方法を提供する。本明細書に記載の硬化ナノ複合組成物を測定したときに、この酸素透過速度は40℃において150mm.cc/[m2.日]以下である。
もしくは、前記酸素透過速度は、本明細書において述べるように硬化ナノ複合組成物を測定した場合、40℃において150mm.cc/[m2.日]以下である。前記酸素透過速度は、本明細書において述べるように硬化ナノ複合組成物を測定した場合、40℃において140mm.cc/[m2.日]以下である。前記酸素透過速度は、本明細書において述べるように硬化ナノ複合組成物を測定した場合、40℃において130mm.cc/[m2.日]以下である。前記酸素透過速度は、本明細書において述べるように硬化ナノ複合組成物を測定した場合、40℃において120mm.cc/[m2.日]以下である。前記酸素透過速度は、本明細書において述べるように硬化ナノ複合組成物を測定した場合、40℃において110mm.cc/[m2.日]以下である。前記酸素透過速度は、本明細書において述べるように硬化ナノ複合組成物を測定した場合、40℃において100mm.cc/[m2.日]以下である。前記酸素透過速度は、本明細書において述べるように硬化ナノ複合組成物を測定した場合、40℃において90mm.cc/[m2.日]以下である。
上で述べた態様において、溶媒は、組成物の総重量に対して、ナノ複合組成物の製造中に、30乃至99重量%存在し、あるいは40乃至99重量%、あるいは50乃至99重量%、あるいは60乃至99重量%、あるいは70乃至99重量%、あるいは80乃至99重量%、あるいは90乃至99重量%、あるいは95乃至99重量%存在する。
更に、特定の態様において、2以上の溶媒がナノ複合組成物の製造において調製される場合、各溶媒は、存在する全溶媒の総量を100%として、0.1乃至99.9容量%、あるいは1乃至99容量%、あるいは5乃至95容量%、あるいは10乃至90容量%、存在する。
上で述べた態様において、溶媒は水性又は非水性溶媒に区別される。水性溶液は水が主なまたは唯一の溶媒である場合の溶液である。それらは、例えば、米国特許第6,087,016号、及び米国特許公開公報第2003/0198767 A1号に記載されている。米国特許第5,576,372号(実施例1)も参照のこと。しかしながら、特定の態様において、本発明の溶液は水を含む。これらの態様において、水は、汚染物により類似しており、溶液成分(すなわちエラストマー、層状充填剤等)に対する主な溶媒として作用しないので、溶液で不活性である。
ナノ複合物の組成物は100部のポリマー及びX部のクレイを含むポリマー/クレイナノ複合物マスターバッチ(materbatch)(10X phr MB)を用いて調製される。例えば、8部のクレイを有するナノ複合物は複合処方において、108phrとして用いられる。特定の態様において、有用な性質評価のための処方を以下に示す:
物質I.D.
エクソン エラストマー
クレイ MB 108(ゴム100部及びクレイ8部)
カーボンブラック N660 60.0
ステアリン酸 1.0
ZnO カドックス(Kadox) 911 1.0
MBTS 1.0

他の成分
1つ以上の追加的な充填剤成分、例えば、カルボン酸カルシウム、シリカ、クレイ剥離されているか、または剥離されていない他のシリケート、タルク、酸化チタニウム、及びカーボンブラックも含まれる。シリカは、あらゆるタイプ又は粒子サイズのシリカ、他のケイ酸誘導体、ケイ酸であり、溶液、火成、又は他の方法により処理された及び未処理の表面領域を有し、沈殿シリカ、結晶シリカ、コロイドシリカ、アルミニウムシリカ、又はカルシウムシリカ、ヒュームドシリカ、並びに同種のものを意味する。
1つの態様において、前記追加的な充填剤は、カーボンブラック又は修飾カーボンブラックであり、これらの任意の組み合わせである。他の態様において、追加的な充填剤はカーボンブラック及びシリカのブレンドでもよい。
タイヤトレッド及びサイドウォール等の製品のための追加的な充填剤は、1つの態様において前記ブレンドの中に10乃至100phr、より好ましくは30乃至80phr、更なる態様において50乃至80phr存在する強化レベルカーボンブラックである。RUBBER TECHNOLOGY, 59−85に記載のような、カーボンブラックの有用なグレードはN110乃至N990である。より好ましくは、例えば、タイヤトレッドに有用なカーボンブラックの態様は、AS(TM)(D3037、D1510及びD3765)において定義される、N229、N351、N339、N220、N234及びN110である。タイヤサイドウォールに有用なカーボンブラックの例は、N330、N351、N550、N650、N660及びN762である。タイヤインナーライナー及び他の空気バリアに有用な例はN550、N660、N650、N762、N990及びリーガル(Regal)85を含む。
追加的な充填剤は、あらゆるサイズを含むが、典型的な例は、例えば、約0.0001μm乃至約100μmである。
特にシリカが組み合わせにおいて存在する場合、カップリング剤のような一つ以上の架橋剤を用いる。前記カップリング剤は、2機能性有機シラン架橋剤でよい。「有機シラン架橋剤」は当業者に知られている充填剤及び/又は架橋剤及び/又はシラン強化剤であり、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス−(ベータ−メトキシエトキシ)シラン、メタクリロイルプロピルトリメチルシラン、ガンマ−アミノ−プロピルトリエトキシシラン(Witco社よりA1100という商品名で販売されている)、ガンマ−メルカプトロピルトリメトキシシラン(Witco社よりA189という商品名で販売されている)及び同種のもの、並びにこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。1つの態様においてビス−(3−トリエトキシシイルプロピル)テトラスルフィド(Si69として販売)が用いられる。
通常、例えば、タイヤを製造するためのポリマーブレンドは架橋される。加硫処理したゴム組成物の物理的性質、性能の特徴及び耐久性は、加硫反応の間に形成された架橋の数(架橋密度)及び種類に直接関係することは当業者に知られている(HeIt et al., The Post Vulcanization Stabilization for NR in RUBBER WORLD, 18−23 (1991)参照のこと)。通常、ポリマーブレンドは例えば、硫酸、金属酸化物、有機金属化合物、ラジカル開始剤等を添加した後に加熱することにより架橋される。特にZnO、CaO、MgO、Al、CrO、FeO、Fe、及びNiOの金属酸化物が本発明において機能し得る一般的な硬化剤である。これらの金属酸化物は、単独で、あるいは、対応する金属脂肪複合体との結合として、(例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等)、又はステアリン酸等、単独で添加される有機及び脂肪酸との結合(体)として、添加される。任意に、硫酸、硫酸顆粒物、過酸化アルキル化合物、ジアミン、又はこれらの誘導体等の他の硬化剤との結合体としても、添加される(例えばDuPontにより販売されているDIAK製品)(Formulation Design and Curing Characteristics of NBR Mixes for Seals, RUBBER WORLD 25−30 (1993)も参照のこと)。エラストマー組成物を硬化するこの方法は促進することができ、種々エラストマーブレンドの加硫のために用いられいてる。
本発明の硬化プロセスの促進は、組成物にある量の促進剤(しばしば有機化合物である)、を添加することにより達成することができる。天然ゴムの加硫メカニズムは、硬化剤、促進剤、活性剤、及びポリマーの間で相互作用する複合体を含む。すなわち、利用可能な硬化剤の全ては、2つのポリマー鎖を互いに結合し、及びポリマー混合物の全体の強度を高めるのに有効な架橋を形成することにより消費される。多くの促進剤が当業者に知られており、ステアリン酸、ジフェニルグアニジン(DGP)、テトラメチルチウラムジスルフィド((TM)TD)、4,4−ジチオジモルフォリン(DTDM)テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)、ベンゾチアゾルジスルフィド(MBTS)、ヘキサメチレン−1,6−ビスチオスルフェート−ジソディウムソルト−ジハイドレート(FlexsysによりDURALINK(TM)として販売)、2−モルフォリノチオベンゾチアゾール(MBS又はMOR)、90%MORと10%MBTSとのブレンド(MOR90)、N−第三ブチル−2−ベンゾチアゾールスルファミド(TBBS)、及びN−オキシジエチレンチオカルバミル−N−オキシエチレンスルフェンアミド(OTOS)、ヘキサン酸2−メチル亜鉛(ZEN)及び「チオ尿素」を含むがこれらに限定されない。
本発明のナノ複合物は、硬化剤を用いて硬化される。1つの態様において、前記ナノ複合物は、硫酸、硫酸ベース化合物、金属酸化物、金属酸化物複合体、脂肪酸、過酸化物、ジアミン、及びこれらの混合物から選択される硬化剤を含む。
1つの態様において、好ましいエラストマー不透過性は、少なくとも1つの多官能硬化剤の存在により達成される。そのような多官能硬化剤の例は、Z――R7――Z’の式で表すことができ、式中、R7はC乃至C15アルキル、C乃至C15アルケニル、及びC乃至C12環状芳香族部分の1つであり、置換されていてもされていなくてもよい。Z及びZ’は同じか又は異なり、チオ硫酸基、メルカプト基、アルデヒド基、カルボン酸基、過酸化基、アルケニルキシレン、あるいは分子間又は分子内のいずれかにおいて、不飽和のような反応基を有するポリマー鎖の1つ以上を架橋することができる他の同種の基の1つである。ビス−チオ硫酸化合物と言われる化合物は上記式に含まれる化合物の一例である。その様な、多官能硬化剤の非限定的な例は、ヘキサメチレンビス(チオ硫酸ナトリウム)及びヘキサメチレンビス(シクロナムアルデヒド)並びにゴム化合物の分野において知られている他のものである。これらの及び他の適切な試薬は、例えば、the Blue Book, MATRRIALS, COMPOUNDING INGREDIENTS,MACHINERY AND SERVICE FOR RUBBER(Don.R.Smith, ed., Lippincott & Petto INc.2001)に記載されている。多官能硬化剤が存在する場合、ナノ複合物中に、1つの態様において0.1乃至8phr、更なる態様において、0.2乃至5phr存在する。
他の加工処理剤も本発明の組成物中に存在する。加工処理剤は可塑剤、粘着剤、増量剤、化学添加物、均質剤、及びメルカプタン、石油、加硫油、植物油、ミネラルオイル、パラフィンオイル、ポリブテン酸、ナフテンオイル、芳香族オイル、ワックス、レジン、ロジン等の素練り促進剤を含むがこれらに限定されない。
加工処理剤は通常、1つの態様において1乃至70phr存在し、他の態様において3乃至60phr存在し、更なる態様において3乃至60phr存在し、更なる態様において5乃至50phr存在する。
加工処理剤の市販製品の例はナフテン加工処理オイルであるSUNDEX(TM)(Sun Chemicals)、800乃至3000の数平均分子量を有するポリブテン加工処理オイルであるPARAPOL(TM)(エクソンモービル ケミカル カンパニー)及びパラフィン系石油であるFLEXON(TM)(エクソンモービル ケミカル カンパニー)である。本発明の1つの態様において、パラフィンオイル、ナフテンオイル及び芳香族オイルは実質的に含まれない。すなわち、それらは空気バリアを作るための組成物に故意に添加されない、もしくは、存在するとしても空気バリアを作る組成物中に0.2重量%までしか存在しない。本発明の組成物の他の態様においてナフテンオイル及び芳香族オイルは実質的に含まれない。これらの市販製品の例は例えば、FLEXONオイル(幾つかの芳香族部分を含む)及びCALSOLオイル(ナフテンオイル)である。
他の態様において、有用なプラストマーはエチレン誘導単位及び10重量%乃至30重量%のC3乃至C10α−オレフィン誘導単位を含む。他の態様において、前記プラスとマーはエチレン誘導単位及び10重量%乃至30重量%の1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン誘導単位から選択される単位を含む。更なる態様において、前記プラストマーはエチレン誘導単位及び10重量%乃至30重量%のオクテン誘導単位を含む。更なる態様において、前記プラストマーは0.1乃至20dg/分、他の態様において0.1乃至10dg/分のメルトインデックスを有する。
これらの態様において、プラストマーは、メタロセン触媒作用により製造された、エチレン誘導単位とプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテン等の高級α―オレフィンとのコポリマーであり、1つの態様において0.860乃至0.900g/cmの間の密度を与えるために十分なこれらのコモノマーの単位を含む。好ましいプラストマーの分子量分布(Mw/Mn)の範囲は1つの態様において、2乃至5、他の態様において2.2乃至4である。市販により入手可能なプラストマーの例は、エチレン及び1−ヘキセンのコポリマーであり、及びプラストマーの18乃至22重量%の1−ヘキセン誘導単位から作られており、0.895g/cmの密度及び3.5dg/分のMIを有するEXACT4150(エクソンモービル ケミカル カンパニー、ヒューストン、テキサス)並びにエチレン及び1−オクテンのコポリマーであり、及びプラストマーの26乃至30重量%の1−オクタン誘導単位を有する、0.882g/cmの密度及び1.0dg/分のMIを有するEXACT8201(エクソンモービル ケミカル カンパニー、ヒューストン、テキサス)である。
1つの態様において前記プラストマーはナノ複合物中に、2乃至20phr存在し、他の態様において10乃至15phrである。
他の側面において、ナノ複合物は加工処理オイル又は助剤を含む。前記オイルは1つの態様において、パラフィンオイル及びポリブテン加工処理オイル、及びこれらの混合物から選択され、他の態様においてはポリブテンオイルである。加工処理オイルは1つの態様において2乃至20phr、他の態様において5乃至18phrである。ロジンオイルも1つの態様において0.1乃至5phr本発明の発明の組成物中に存在し、他の態様においては0.2乃至2phrである。好ましくは、不飽和を含むオイル及び加工処理剤は、1つの態様において組成物の2phr未満である。
本発明に従って製造されるナノ複合物は、有効量の無着色の及び無着色性の加工処理剤、顔料、架橋剤、及び硬化物質、抗酸化剤、オゾン劣化防止剤のような、ゴム混合物において習慣的に使用されている他の成分及び添加剤も含む。促進剤の例は、アミン、ジアミン、グアニジン、チオウレア、チアゾール、チウラム、スフフェンアミド、スルフェンイミド、チオカルバメイト、キサンタン及び同種のものを含む。架橋剤及び硬化剤は、硫酸、亜鉛、酸素、及び脂肪酸を含む。過酸化硬化システムも用いられる。この成分及び他の硬化剤は通常、0.1乃至10phr、組成物中に存在する。
他の態様において、ナノ複合組成物は天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリブテンタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム(IBR)、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIBR)、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、ポリスルフィド、ニトリルゴム、プロピレンオキサイドポリマー、ポリ(イソブチレン−co−p−メチルスチレン)、ハロゲン化ポリ(イソブチレン−co−p−メチルスチレン)、ポリ(イソブチレン−co−シクロペンタジエン)、ハロゲン化ポリ(イソブチレン−co−シクロペンタジエン)、及びこれらの混合物から選択される、少なくとも1つの他のゴムも含む。他の態様において、前記組成物は5乃至30phrの天然ゴムも含む。
他の方法で限定されない限り、本明細書で開示されているいずれかの態様において、前記ナノ複合組成物及び/又は接触組成物は,例えば、国際公開公報第02/100935号に開示されているような、官能化されたアミンを含まない。言い換えれば、エラストマー、ナノ複合組成物及び/又は接触生成物は、国際公開公報第02/100935号に開示されているような、官能アミンが存在しないという条件で、本発明の実施に用いることができる。
産業上の利用性
本発明のナノ複合物は、繊維、フィルム、積層体及び、自動車部品、建築部材、消費者製品、梱包材等の工業製品の部品を含む、各種成形製品を製造するために、押出成形、圧縮成形、吹き込み成形、射出成形、及び積層することができる。
特に、トラック用タイヤ、バス用タイヤ、乗用自動車用タイヤ、自動二輪車用タイヤ、オフロード用タイヤ、飛行機用タイヤ等の製品に有用である。前記ナノ複合物は最終製品に製造された物質として又は最終製品の成分のいずれかの形態で提供される。前記製品は空気バリア、空気膜、フィルム、積層体(微小積層体及び/又は多積層体)、インナーライナー、インナーチューブ、トレッド、ブラダー及びサイドウォールから選択される。
実施例1
100gのExxpro(TM)エラストマー(臭化ポリ(イソブチレン−co−p−メチルスチレン)(BIMS)(10重量%のパラ−メチルスチレン(PMS)を有するMDX 01−5、0.85モル% BrPMS)を、2Lの反応器中で、1200mlのシクロへキサンに溶解した。前記ポリマーセメントを、75℃に加熱し、Cloisite 6A(5.0g、100mlのシクロヘキサンとの混合物)を添加した。混合を75℃で、3時間行った。前記ポリマーセメントに2000mlのイソプロピレンアルコールを添加することにより生成物を沈殿させた。得られたポリマー/クレイナノ複合物を60℃、24時間、真空乾燥させた。
実施例2
100gのExxpro(TM)エラストマー(MDX 01−5:10重量%のPMS、0.85モル% BrPMS)を、2Lの反応器中で、1200mlのシクロへキサンに溶解した。前記ポリマーセメントを、75℃に加熱し、Cloisite 6A(4.0g、100mlのシクロヘキサンとの混合物)を添加した。混合を75℃で、3時間行った。前記ポリマーセメントに2000mlのイソプロピレンアルコールを添加することにより生成物を沈殿させた。得られたポリマー/クレイナノ複合物を60℃、24時間、真空乾燥させた。
実施例3
エクソン ケミカル カンパニー(ヒューストン、テキサス)より入手可能な100gのExxpro(TM)エラストマー(MDX 01−5:10重量%のPMS、0.85モル% BrPMS)を、2Lの反応器中で、1200mlのシクロへキサンに溶解した。前記ポリマーセメントを、75℃に加熱した。ビス(2−ヒドロキシメチル)ココアルキルアミン(3.0g、Akzo NobelからのEthomeen C/12)及びCloisite 6A(5.0g)を反応器に添加した。混合を75℃で、3時間行った。前記ポリマーセメントに2000mlのイソプロピレンアルコールを添加することにより生成物を沈殿させた。得られたポリマー/クレイナノ複合物を60℃、24時間、真空乾燥させた。
実施例4
100ガロンのガラス内張りタンクに、35lbsのExxpro(TM)エラストマー(MDX 01−5:10重量%のPMS、0.85モル% BrPMS)及び280lbsのシクロへキサンを装填した。前記反応器の内容物をポリマーが溶解するまで、適した温度で24時間撹拌した。ビス(2−ヒドロキシメチル)ココアルキルアミン(160g、Akzo NobelからのEthomeen C/12)及びCloisite 6A(635g)をシクロへキサン(2000mL)と共に混合し、反応器に添加した。温度を75℃に上げ、反応を75℃で2時間行った。2時間後、前記反応器を適当な温度まで冷却した。前記ポリマーセメントをスチームストリッパーに移し、溶媒をスチームストリッピングにより除去した。得られたポリマーを脱水連続圧縮機及び乾燥押出成形器を用いて乾燥した。
実施例5
2−Lの反応器にトルエン及びクレイ(Cloisite 20A クレイ、12g)を装填した。クレイが溶媒に十分に拡散したときに、150gのExxpro((TM))エラストマー(MDX 03−1:10重量%のPMS、0.86モル% BrPMS)を撹拌しながら反応器に添加した。ポリマーが溶解した後、セメントを70℃に加熱し、2時間70℃で維持した。生成物を大きな平底皿に移した。溶媒をフード中で蒸散させ、得られたポリマー/クレイナノ複合物を70℃、24時間で、真空オーブン内で乾燥させた。
実施例6
2−Lの反応器にトルエン及びクレイ(Cloisite 20A クレイ、12g)を装填した。クレイが溶媒に十分に拡散したときに、150gのExxpro(TM)エラストマー(MDX 03−1:10重量%のPMS、0.86モル% BrPMS)を撹拌しながら反応器に添加した。ポリマーが溶解した後、セメントを70℃に加熱し、ジメチルヘキシルアミン(0.075g)を添加した。反応を2時間70℃で維持した。生成物を大きな平底皿に集めた。溶媒をフード中で蒸散させ、得られたポリマー/クレイナノ複合物を70℃、24時間で、真空オーブン内で乾燥させた。
実施例7
2−Lの反応器にトルエン及びクレイ(Cloisite 20A クレイ、12g)を装填した。クレイが溶媒に十分に拡散したときに、150gのExxpro(TM)エラストマー(MDX 03−1:10重量%のPMS、0.86モル% BrPMS)を撹拌しながら反応器に添加した。ポリマーが溶解した後、セメントを70℃に加熱し、ジメチルヘキシルアミン(0.15g)を添加した。反応を2時間70℃で維持した。生成物を大きな平底皿に集めた。溶媒をフード中で蒸散させ、得られたポリマー/クレイナノ複合物を70℃、24時間で、真空オーブン内で乾燥させた。
実施例8
2−Lの反応器にトルエン及びクレイ(Cloisite 20A クレイ、6g)を装填した。クレイが溶媒に十分に拡散したときに、150gのExxpro(TM)エラストマー(MDX 03−1:10重量%のPMS、0.86モル% BrPMS)を撹拌しながら反応器に添加した。ポリマーが溶解した後、セメントを70℃に加熱し、2時間70℃で維持した。生成物を大きな平底皿に集めた。溶媒をフード中で蒸散させ、得られたポリマー/クレイナノ複合物を70℃、24時間で、真空オーブン内で乾燥させた。
実施例9
2−Lの反応器にトルエン及びクレイ(Cloisite 20A クレイ、6g)を装填した。クレイが溶媒に十分に拡散したときに、150gのExxpro(TM)エラストマー(MDX 03−1:10重量%のPMS、0.86モル% BrPMS)を撹拌しながら反応器に添加した。ポリマーが溶解した後、セメントを70℃に加熱し、ジメチルヘキシルアミン(0.075g)を添加した。反応を2時間70℃で維持した。生成物を大きな平底皿に集めた。溶媒をフード中で蒸散させ、得られたポリマー/クレイナノ複合物を70℃、24時間で、真空オーブン内で乾燥させた。
実施例10
2−Lの反応器にトルエン及びクレイ(Cloisite 20A クレイ、6g)を装填した。クレイが溶媒に十分に拡散したときに、150gのExxpro(TM)エラストマー(MDX 03−1:10重量%のPMS、0.86モル% BrPMS)を撹拌しながら反応器に添加した。ポリマーが溶解した後、セメントを70℃に加熱し、ジメチルヘキシルアミン(0.15g)を添加した。反応を2時間70℃で維持した。生成物を大きな平底皿に集めた。溶媒をフード中で蒸散させ、得られたポリマー/クレイナノ複合物を70℃、24時間で、真空オーブン内で乾燥させた。
実施例11
100ガロンのガラス内張りタンクに、45lbsのExxpro((TM))エラストマー(MDX 03−1:10重量%のPMS、0.86モル% BrPMS)、1650gのクレイ(CO−OPケミカル社、東京、日本からのSOMASIF−MAE)及び350lbsのシクロへキサンを装填した。前記反応器の内容物をポリマーが溶解し、クレイが充分に拡散するまで、適した温度で48時間撹拌した。N,N−ジメチルヘキシル アミン(40g、アルドリッチ社)を反応器に添加した。温度を75℃に上げ、反応を75℃で2時間行った。2時間後、前記反応器を適当な温度まで冷却した。前記ポリマーセメントをスチームストリッパーに移し、溶媒をスチームストリッピングにより除去した。得られたポリマーを脱水連続圧縮機及び乾燥押出成形器を用いて乾燥した。
Figure 0005017108
実施例12乃至17:一般法
ステップ1:クレイ(6.4グラム)及び10グラムのゴムをシクロヘキサン(100mL)に、6時間室温で溶解した。ステップ2:70グラムのゴムを500mLのシクロヘキサンで、反応器中で溶解した。コンテナを100mLのシクロヘキサンで洗浄し、洗浄からの溶液を反応器に添加した。5分間撹拌の後、ステップ1からのクレイ混合物を反応器に添加した。混合物を30分撹拌した後、前記混合物を注ぎだし、風乾し(一晩)、70℃の真空下で乾燥し、130℃で10乃至15分、粉砕した。
実施例12は、ゴムをExxpro(TM)エラストマー(MDX 03−1)及びクレイをCloisite 25Aで行った。
実施例13は、ゴムをExxpro(TM)エラストマー(MDX 03−1)及びクレイをCloisite 6Aで行った。
実施例14は、ゴムをBIIRエラストマー(BIIR2222)及びクレイをCloisite 25Aで行った。
実施例15は、ゴムをBIIRエラストマー(BIIR2222)及びクレイをCloisite 6Aで行った。
実施例16は、ゴムをBIIRエラストマー(BIIR6222)及びクレイをCloisite 25Aで行った。
実施例17は、ゴムをBIIRエラストマー(BIIR6222)及びクレイをCloisite 6Aで行った。
実施例18乃至22:一般法
ステップ1:ゴム(80グラム)を800mLのヘキサンに、100℃で溶解した。この溶液に、クレイ(6.4グラム)及び50mLのエチルアルコールを添加した。その後、溶液を2時間70℃で撹拌した。冷却後、生成物を注ぎだし、溶媒を蒸散させた。生成物は更に70℃で一晩、乾燥させ、15分130℃で、粉砕した。
実施例18は、ゴムをExxpro(TM)エラストマー(MDX 03−1)及びクレイをCloisite 6Aで行った。
実施例19は、ゴムをExxpro(TM)エラストマー(MDX 03−1)及びクレイをCloisite 10Aで行った。
実施例20は、ゴムをExxpro(TM)エラストマー(MDX 03−1)及びクレイをCloisite 15Aで行った。
実施例21は、ゴムをExxpro(TM)エラストマー(MDX 03−1)及びクレイをCloisite 20Aで行った。
実施例22は、ゴムをExxpro((TM))エラストマー(MDX 03−1)及びクレイをCloisite 30Aで行った。
実施例23乃至25:一般法
ステップ1:Exxpro(TM)エラストマー(MDX 03−1)(80グラム)を800mLのキシレンを含む70℃の反応器に添加した。この溶液にクレイ及びエチルアルコールを添加し、撹拌した。その後この溶液を急速に4時間撹拌した。冷却後、生成物を注ぎだし、溶媒を蒸散させた。生成物を90℃、真空下で一晩乾燥し、25分間130℃で粉砕した。
実施例23は、エチルアルコールの容量を50mlにし、Closite 30Bのクレイを用いた。
実施例24は、エチルアルコールの容量を75mlにし、Closite 30Bのクレイを用いた。
実施例25は、エチルアルコールの容量を50mlにし、Closite 25Aのクレイを用いた。
Figure 0005017108
本明細書において引用する全ての特許及び特許出願、(AS(TM)等の)試験法及びその他の文献は、これらの開示が本発明と矛盾せず、全ての法的権限のために援用が許される範囲内で、参照により本明細書に援用される。
数値の上限及び下限が列挙されている場合、あらゆる下限からあらゆる上限までの幅を意図している。
本発明は特定の実施形態を参照することにより記載及び説明されているが、本発明はここに説明されているものだけでなく多くの異なるバリエーションに適合できることを当業者は当然理解するであろう。従って、添付の特許請求の範囲を本明細書で定義されている実施例及び説明に限定することは意図しない。むしろ、発明に関係する当業者により等しく取り扱われる全ての技術的特徴を含む新規な特許可能な特徴を包含するように解釈される。
図1はナノ複合物サンプルの少角度X線散乱(Small Angle X−ray Scattering)(SAXS)回折プロファイルを示す。 図2はナノ複合物サンプルの少角度X線散乱(Small Angle X−ray Scattering)(SAXS)回折プロファイルを示す。 図3はナノ複合物サンプルの少角度X線散乱(Small Angle X−ray Scattering)(SAXS)回折プロファイルを示す。 図4はナノ複合物サンプルの少角度X線散乱(Small Angle X−ray Scattering)(SAXS)回折プロファイルを示す。 図5はナノ複合物サンプルの少角度X線散乱(Small Angle X−ray Scattering)(SAXS)回折プロファイルを示す。 図6はナノ複合物サンプルの少角度X線散乱(Small Angle X−ray Scattering)(SAXS)回折プロファイルを示す。

Claims (26)

  1. 少なくとも1つの200,000乃至2,000,000までの幅の粘度平均分子量を有するハロゲン化イソブチレンベースエラストマー及び少なくとも1つの非水性溶媒中にある少なくとも1つの層状クレイ充填剤を接触させる工程を含む、硬化ナノ複合組成物の製造方法であって、硬化ナノ複合組成物が40℃において、150mm.cc/[m・日]以下の酸素透過速度を有することを特徴とする方法。
  2. 前記少なくとも1つの溶媒が、少なくとも1つの炭化水素を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1つの溶媒が、少なくとも1つの硝化アルカン、少なくとも1つのハイドロフルオロカーボン、少なくとも1つの酸化物、少なくとも1つのアルコール、少なくとも1つのケトン、少なくとも1つのエーテル、少なくとも1つのカルボン酸、少なくとも1つのエステル又はこれらの混合物を含むことを特徴とする、請求項1及び2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 前記溶媒を接触させる工程が、溶液を形成し、及び前記少なくとも1つの溶媒が、溶液の総重量に基づいて30乃至99重量%の溶液を含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の方法。
  5. 2つ以上の溶媒を用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記2つ以上の溶媒の容量%に基づいて、1つの溶媒が0.1乃至99.9容量%含まれることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 少なくとも1つの200,000乃至2,000,000までの幅の粘度平均分子量を有するハロゲン化イソブチレンベースエラストマーを、少なくとも1つの層状クレイ充填剤及び溶媒を含む非水性溶液と接触させ、接触させて得た生成物から前記溶媒を除去することを含むナノ複合組成物を製造する方法。
  8. 前記溶媒が、少なくとも1つの炭化水素を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記溶媒が、少なくとも1つの硝化アルカン、少なくとも1つのハイドロフルオロカーボン、少なくとも1つの酸化物、少なくとも1つのアルコール、少なくとも1つのケトン、少なくとも1つのエーテル、少なくとも1つのカルボン酸、少なくとも1つのエステル又はこれらの混合物を含むことを特徴とする、請求項7及び8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記溶液が、溶液の総重量に基づいて30乃至99重量%の溶液を含むことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記溶液が、2つ以上の溶媒を含むことを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記溶液が、前記2つ以上の溶媒の容量%に基づいて、0.1乃至99.9容量%の2つ以上の溶媒を含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 接触生成物(contact product)を製造する方法であって、
    前記方法が、非水性溶液(a)を溶液(b)に接触させる工程を含み、
    非水性溶液(a)が少なくとも1つの炭化水素及び少なくとも1つの層状クレイ充填剤を含み、
    溶液(b)が少なくとも1つの溶媒及び少なくとも1つの200,000乃至2,000,000までの幅の粘度平均分子量を有するハロゲン化イソブチレンベースエラストマーを含むことを特徴とし、
    前記少なくとも1つの溶媒及び前記少なくとも1つの炭化水素を前記接触生成物から除去する工程を含む方法。
  14. 前記溶液(b)が少なくとも1つの炭化水素を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記少なくとも1つの炭化水素が独立してアルカンを含むことを特徴とする請求項13又は14に記載の方法。
  16. 前記非水性溶液(a)又は前記溶液(b)が独立して少なくとも1つの硝化アルカン、少なくとも1つのハイドロフルオロカーボン、少なくとも1つの酸化物、少なくとも1つのアルコール、少なくとも1つのケトン、少なくとも1つのエーテル、少なくとも1つのカルボン酸、少なくとも1つのエステル又はこれらの混合物を含むことを特徴とする、請求項13乃至15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記非水性溶液(a)又は前記溶液(b)が独立して、溶液の総重量に基づいて30乃至99重量%の溶液を含むことを特徴とする請求項13乃至16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記非水性溶液(a)又は前記溶液(b)が独立して、2つ以上の溶媒を含むことを特徴とする請求項13乃至17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記非水性溶液(a)又は前記溶液(b)が独立して、前記2つ以上の溶媒の容量%に基づいて、0.1乃至99.9容量%の2つ以上の溶媒を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 前記少なくとも1つの炭化水素が、プロパン、イソブタン、ペンタン、メチルシクロペンタン、イソヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2−メチルブタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、3−エチルヘキサン、2,2−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、2−メチルヘプタン、3−エチルヘキサン、2,5−ジメチルへキサン、2,2,4−トリメチルペンタン、オクタン、ヘプタン、ブタン、エタン、メタン、ノナン、デカン、ドデカン、ウンデカン、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、1,1−ジメチルシクロペンタン、シス1,2−ジメチルシクロペンタン、トランス−1,2−ジメチルシクロペンタン、トランス1,3−ジメチルシクロペンタン、エチルシクロペンタン、シクロへキサン、メチルシクロへキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、オルト−キシレン、パラ−キシレン、メタ−キシレン、又はこれらの混合物を含むことを特徴とする、請求項2乃至6、8乃至12及び14乃至19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記イソブチレンベースエラストマーがイソブチレンとアルキルスチレンとの、又はメチルスチレンとの、又はパラメチルスチレンとのコポリマーであることを特徴とする請求項1乃至20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記イソブチレンベースエラストマーがイソブチレンとパラメチルスチレンとのコポリマーであることを特徴とする、請求項21の記載の方法。
  23. 前記イソブチレンベースエラストマーがイソブチレンとイソプレンとのコポリマーであることを特徴とする請求項1乃至20のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記イソブテンベースエラストマーがイソブテンのホモポリマーであることを特徴とする請求項1乃至20のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記すくなくとも1つの層状充填剤が中間層を有するクレイ(intercalated clay)、剥離クレイ、又はこれらの混合物を含むことを特徴とする請求項1乃至24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 前記硬化ナノ複合組成物が更に、追加的な充填剤、少なくとも1つの他のエラストマー、硬化剤、架橋剤、促進剤、加工処理剤又はこれらの混合物を含むか、又はこれらを用いて調製されることを特徴とする請求項1乃至25のいずれか1項に記載の方法。
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