JP5016899B2 - イオンビーム源及びこれを備えた成膜装置 - Google Patents

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本発明は、イオンビーム源及びこれを備えた成膜装置に関するものである。
基板上に金属薄膜を形成し、これを酸素プラズマで処理することを繰り返して金属酸化膜を形成する装置は、高品位な光学薄膜を形成することができるため実用化されている。このような装置において、酸化アシスト等のためにイオンビーム源は使用されており、その一例として例えば特許文献1に開示がなされている。
このようなイオンビーム源を用いて、基板上に形成された金属酸化物にイオンビームを照射すると、図4に示すように、基板(図示せず)上の誘電材料31がエッジングされ、カソード32の表面に着膜する。
しかしながら、イオンビーム源30のカソード32の表面は、真空チャンバー1と導通されて接地電位であるため、カソード32の表面に着膜した誘電材料31に蓄積した電荷34とカソード32との間の電位差が生じ、局所的にアーク放電(異常放電)が起こり、パーティクルやスプラッシュにより基板を汚染するという問題があった。
特表2003−506826号公報
そこで、本発明は、カソード近傍に発生する異常放電を防止してパーティクルやスプラッシュの発生を抑制するためのイオンビーム源及びこれを備えた成膜装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明者等は鋭意検討の結果、次の解決手段を見いだした。
即ち、本発明のイオンビーム源は、請求項1に記載の通り、金属製の筐体に、カソードと、磁気ギャップと、前記筐体内に磁場を生じさせる磁場発生手段と、前記筐体内に反応性ガスを導入するための反応性ガス導入手段と、前記磁気ギャップの近傍に配置されるアノードとを備えるイオンビーム源であって、前記カソードを接地電位から電気的に絶縁し、正極に反転する周波数250kHz以下のパルスを重畳した負電圧を印加することを特徴とする。
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のイオンビーム源において、前記カソード部に印加する負電圧は−10Vから−100Vであることを特徴とする。
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のイオンビーム源を真空チャンバー内に設け、前記イオンビーム源と前記真空チャンバーとを電気的に絶縁したことを特徴とする。
また、請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載の成膜装置において、前記真空チャンバー内に、基板支持手段と、成膜手段と、酸化手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、成膜の際に、アシスト源やエッチング源等として使用することができるイオンビーム源のカソード近傍における異常放電を防止することができ、この異常放電に起因するパーティクルやスプラッシュの発生を軽減することができる。
次に、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1は、成膜装置の概略構成図を示す。
真空チャンバー1の略中央部には、基板支持手段を備えた回転ドラム2が配置され、その回転方向に順に、第1成膜ゾーン3、第2成膜ゾーン4及び酸化ゾーン5が配置される。
スパッタリングを行う第1成膜ゾーン3は、電極(2台)からなるスパッタカソード6と、前記スパッタカソード6に隣接して配置されるTa、NbやTi等から構成されるターゲット7と、前記スパッタカソード6に交流電圧を印加するためのAC電源8と、第1成膜ゾーン3においてArガス等を導入するためのArガス導入系9から構成される。同様にスパッタリングを行う第2成膜ゾーン4は、電極(2台)からなるスパッタカソード10と、これに隣接して配置されるSi等から構成されるターゲット11と、前記スパッタカソード10に交流電圧を印加するためのAC電源12と、第2成膜ゾーン4においてArガス等を導入するためのガス導入系13から構成される。また、酸化ゾーン5には、酸化プラズマ源14が設置される。
アシスト源又はエッチング源として使用するイオンビーム源15は、第1成膜ゾーン3と酸化ゾーン5の間に配置され、アースされた真空チャンバー1内に固定される。
イオンビーム源15は、図2に示すように、軟鉄、SUSやアルミニウム等の金属により構成された中空の筐体16内に、その内部に磁場を発生させるための磁場発生手段17と、磁場発生手段17を囲むようにして設けられたアノード18を備える。また、筐体16の下部(真空チャンバー1側)には、真空チャンバー1内にO等の反応性ガスを導入するための反応性ガス導入手段19が設けられる。筐体16の上部(回転ドラム2側)には、磁気ギャップ20が形成され、その両側の筐体16の一部がカソード21として構成されている。そして、筐体16と真空チャンバー1との間には絶縁体23が設けられる。
上記構成により、基板を保持した回転ドラム2を回転させ、第1及び第2成膜ゾーン3、4において金属膜を成膜し、その後、酸化ゾーン5を通過させることにより金属膜を酸化し、これらの工程を繰り返すことにより、所望の金属薄膜を基板上に形成する。これらの工程において、イオンビーム源15は、アノード18に、例えば、1500V〜3000V程度の電位を印加してプラズマを発生させてイオンビームを生成し、酸化ゾーン5における酸化のアシストをする。
上記のように、イオンビーム源15を接地電位としないことにより、カソード21表面に付着した膜に電荷が蓄積しても、局所的にアーク放電(異常放電)が生じることなく、パーティクルやスプラッシュの発生を抑えることができる。
また、カソード21には、負電圧を印加することが好ましい。プラズマを発生させ、カソード21表面に蓄積した電荷を補償することができるからである。尚、前記負電圧は、−10Vから−100Vとすることが好ましい。−10V未満であるとプラズマが発生せず、100Vを超えると異常放電が発生することがあるためである。
また、負電圧は、正極に反転するパルスを重畳する。負電圧のみを印加した場合にはイオンによる電荷の蓄積が発生する恐れがあるためである。尚、前記パルスの周波数は250kHz以下とする。
また、上記説明した成膜装置は、少なくとも、基板支持手段と、成膜手段と、酸化手段とを備えていればよく、説明した回転ドラム2、スパッタカソード6、10等に限定されるものではない。
次に、比較例とともに本実施例について説明する。
(実施例1)
図1及び図2を使用して説明したように、真空チャンバー1とイオンビーム源15との間に絶縁性材料のテフロン(登録商標)23を設けて実施例1の成膜装置とした。
(比較例1)
上記実施例1の絶縁性材料を除き、イオンビーム源15の筐体16が接地電位となるようにして比較例1の成膜装置とした。
上記実施例1及び比較例1の成膜装置を使用し、カソード21に特に電圧を印可せず、真空チャンバー1内を常温で0.2Paに減圧して10分間成膜を行い、Si(P型)製基板上に膜厚500オングストロームのSiO膜を形成した。
上記成膜の過程において、実施例1により生じたアーク放電は0回/秒であった。これに対して、比較例1により生じたアーク放電は200回/秒であった。
上記結果から、比較例1はイオンビーム源15のカソード21の表面に着膜した物質が、異常放電によってパーティクルやスプラッシュの発生原因となるおそれがあるのに対して、実施例1はそのおそれがないことがわかった。
次に、実施例1の成膜装置を使用し、カソード21に印加する電圧を変更して真空チャンバー1内に発生するパーティクルの密度をパーティクルの粒径毎に測定した。
(実施例3)
カソード21に特に電圧を印可せず、真空チャンバー1内を常温で0.2Paに減圧して10分間成膜を行い、Si(P型)製基板上に膜厚500オングストロームのSiO膜を形成した例を実施例3とした。
(実施例4)
カソード21に−50Vの電圧を印加した例を実施例4とした。
(実施例5)
カソード21に−50V、周波数250kHzのパルスを重畳した例を実施例5とした。
上記測定結果を図3に示す。
図3から、いずれの粒径に対しても、実施例3、4、5の順に真空チャンバー1内のパーティクル密度が減少していることが分かり、カソード21に負の電圧を印可すること、更に、パルスを重畳することが異常放電を低減するのに有効であることがわかった。
本発明の一実施の形態の成膜装置の概略説明図 同成膜装置のイオンビーム源の説明図 実施例3乃至5の真空チャンバー内のパーティクル密度を示すグラフ 従来のイオンビーム源の説明図
符号の説明
1 真空チャンバー
2 回転ドラム
3 第1成膜ゾーン
4 第2成膜ゾーン
5 酸化ゾーン
6 スパッタカソード
7 ターゲット
8 AC電源
9 ガス導入系
10 スパッタカソード
11 ターゲット
12 AC電源
13 ガス導入系
14 酸化プラズマ源
15 イオンビーム源
17 磁場発生手段
18 アノード
19 反応性ガス導入手段
20 磁気ギャップ
21 カソード
23 絶縁体
30 イオンビーム源
31 誘電材料
32 カソード
34 電荷

Claims (4)

  1. 金属製の筐体に、カソードと、磁気ギャップと、前記筐体内に磁場を生じさせる磁場発生手段と、前記筐体内に反応性ガスを導入するための反応性ガス導入手段と、前記磁気ギャップの近傍に配置されるアノードとを備えるイオンビーム源であって、前記カソードを接地電位から電気的に絶縁し、正極に反転する周波数250kHz以下のパルスを重畳した負電圧を印加することを特徴とするイオンビーム源。
  2. 前記カソード部に印加する負電圧は−10Vから−100Vであることを特徴とする請求項1に記載のイオンビーム源。
  3. 請求項1又は2に記載のイオンビーム源を真空チャンバー内に設け、前記イオンビーム源と前記真空チャンバーとを電気的に絶縁したことを特徴とする成膜装置。
  4. 前記真空チャンバー内に、基板支持手段と、成膜手段と、酸化手段とを備えることを特徴とする請求項3に記載の成膜装置。
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