JP5016836B2 - インク、インクセット、画像記録装置および画像形成方法 - Google Patents
インク、インクセット、画像記録装置および画像形成方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5016836B2 JP5016836B2 JP2006102114A JP2006102114A JP5016836B2 JP 5016836 B2 JP5016836 B2 JP 5016836B2 JP 2006102114 A JP2006102114 A JP 2006102114A JP 2006102114 A JP2006102114 A JP 2006102114A JP 5016836 B2 JP5016836 B2 JP 5016836B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- ink
- pigment
- substituted
- unsubstituted
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- UHOVQNZJYSORNB-UHFFFAOYSA-N c1ccccc1 Chemical compound c1ccccc1 UHOVQNZJYSORNB-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
このような現状において本発明の課題は、インク好ましくは水性顔料インクの定着性を改良させることである。
また、特許文献2〜4には、逆極性のポリマーやカチオン性の化合物を含有する無色透明な記録向上液と、アニオン性の着色剤を含有するインクとを記録媒体上で合一させる方法が記載されている。しかし、この方法では透明インクを吐出させるためのノズルを必要であり、さらに透明インクと着色インクを重ねるために水分量が多くなって記録媒体のカールやコックリング等が発生しやすい問題があった。
特許文献5〜8には、インクに水溶性ポリマーまたはアルカリ可溶性ポリマーを添加する方法が記載されているが、この場合インクの粘度が高くなり吐出が難しくなる問題や、ヘッド内で目詰まりが発生し易い問題があった。
特許文献9〜13には、インクにラテックスを添加する方法が記載されている。ラテックスの添加は定着性の改良に大きな効果があるが、保存安定性の低下や、ノズル部等の目詰まりによる吐出不良が発生し易い問題があった。
特許文献14〜16には、UV硬化または電子線硬化による方法が記載されている。しかし、この方法では活性エネルギー線源が必要になるなどシステムが複雑になる上、インク中に添加したモノマーの安定性などに問題があった。
〔1〕少なくとも顔料、水、水溶性有機溶剤及び/または水溶性有機化合物並びに一般式(I)で表されるボロン酸化合物を含有することを特徴とするインク。
式中、Rは炭素数1〜30のアルキル基を表し、mおよびnはそれぞれ独立に1〜5の整数を表す。ただし、nが2以上の場合、二つ以上の置換基Rは互いに異なってもよい。
〔2〕該ボロン酸化合物の分子量が200〜1000であることを特徴とする上記〔1〕に記載のインク。
〔3〕界面活性剤を添加して表面張力を20〜50mN/mとしたことを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕に記載のインク。
〔4〕pHが5〜11の範囲内であることを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載のインク。
〔5〕25℃における粘度が1〜20mPa/sであることを特徴とする上記〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載のインク。
〔6〕動的光散乱法で測定した顔料粒子の体積平均粒径が10〜150nmであることを特徴とする上記〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載のインク。
〔7〕顔料粒子の長軸と短軸との比が3より小さいことを特徴とする上記〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載のインク。
〔8〕顔料を5〜25質量%含有することを特徴とする上記〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載のインク。
〔9〕水性であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載のインク。
〔10〕インクジェット用であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔9〕のいずれか一項に記載のインク。
〔11〕上記〔1〕〜〔10〕のいずれか一項に記載のインクを含むことを特徴とするインクセット。
〔12〕上記〔1〕〜〔10〕のいずれか一項に記載のインクまたは上記〔11〕に記載のインクセットを含むことを特徴とする画像記録装置。
〔13〕上記〔1〕〜〔10〕のいずれか一項に記載のインクまたは上記〔11〕に記載のインクセットを、ピエゾ方式またはバブルジェット方式により微小な液滴として飛翔させ、記録媒体上に付着させることを特徴とする画像形成方法。
〔14〕上記〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載のインクを記録媒体上に付着させたのち、熱エネルギーを与えて加熱乾燥させることを特徴とする上記〔13〕に記載の画像形成方法。
本発明は、上記〔1〕〜〔14〕項に関するものであるが、その他の事項についても参考のために記載した。
(1) 少なくとも顔料、水、水溶性有機溶剤及び/または水溶性有機化合物並びにボロン酸化合物を含有することを特徴とするインク。
(2) 該ボロン酸化合物が、一般式(I)で表される構造を有することを特徴とする(1)に記載のインク。
(3) ボロン酸化合物の分子量が200〜1000であることを特徴とする(1)または(2)に記載のインク。
(4) 界面活性剤を添加して表面張力を20〜50mN/mとしたことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のインク。
(5) pHが5〜11の範囲内であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のインク。
(6) 25℃における粘度が1〜20mPa/sであることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のインク。
(7) 動的光散乱法で測定した顔料粒子の体積平均粒径が10〜150nmであることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のインク。
(8) 顔料粒子の長軸と短軸との比が3より小さいことを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のインク。
(9) 顔料を5〜25質量%含有することを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載のインク。
(10) 水性であることを特徴とする、(1)〜(9)のいずれかに記載のインク。
(11) インクジェット用であることを特徴とする、(1)〜(10)のいずれかに記載のインク。
(12) (1)〜(11)に記載のインクを含むことを特徴とするインクセット。
(13) (1)〜(11)に記載のインクまたは(12)に記載のインクセットを含むことを特徴とする、画像記録装置。
(14) (1)〜(11)のいずれかに記載のインクまたは(12)に記載のインクセットを、ピエゾ方式またはバブルジェット方式により微小な液滴として飛翔させ、記録媒体上に付着させることを特徴とする画像形成方法。
(15) (1)〜(9)のいずれかに記載のインクを記録媒体上に付着させたのち、熱エネルギーを与えて加熱乾燥させることを特徴とする(13)に記載の画像形成方法。
上述における置換基とは、例えばアルキル基〔直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルキル基を表す。それらはアルキル基(好ましくは炭素数1から30のアルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、s−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−ラウリル)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数5から30の置換もしくは無置換のシクロアルキル基、例えばシクロヘキシル、シクロペンチル、4−n−ドデシルシクロヘキシル)を含む〕、アリール基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリール基、例えばフェニル、p−ドデシルフェニル、ナフチル、p−ヘキサデシロキシフェニル)、ヘテロ環基(好ましくは5または6員の置換もしくは無置換の、芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から30の5員もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル、ピリジル)、ヒドロキシル基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシエトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、4−n−ドデシロキシフェノキシ、1−ナフトキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数2から30の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾールー5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、または炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えばアセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステアロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えばN,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ)、アミノ基(好ましくはアミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、または炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールアミノ基、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、または炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えばアセトアミド、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、ベンズアミド)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数1から30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ、例えばカルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えばメトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えばフェノキシカルボニルアミノ、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えばスルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ)、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、または炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えばメチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ)、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ、エチルチオ、n−ヘキサデシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールチオ、例えばフェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、m−メトキシフェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のヘテロ環チオ基、例えば2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイル基、例えばN−エチルスルファモイル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−(N‘−フェニルカルバモイル)スルファモイル)、アルキルもしくはアリールスルフィニル基(好ましくは炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、または炭素数6から30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えばメチルスルフィニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニル)、アルキルもしくはアリールスルホニル基(好ましくは炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、または炭素数6から30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、t−ブチルスルホニル、s−ブチルスルホニル、フェニルスルホニル、ピリジルスルホニル、p−メチルフェニルスルホニル)、アシル基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、または炭素数4から30の置換もしくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えばアセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル、2―ピリジルカルボニル、2―フリルカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えばフェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−t−ブチルフェノキシカルボニル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイル、例えばカルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル)、またはイミド基(好ましくはN−スクシンイミド、N−フタルイミド)が挙げられる。
ボロン酸化合物の分子量が200〜1000であることが好ましく、200〜800であることがより好ましい。
また、ボロン酸化合物は、顔料に対して、0.1〜50質量%含まれることが好ましく、1〜20質量%含まれることが特に好ましく、5〜15質量%含まれることが最も好ましい。
併用できる分散剤としては例えば、特開平9−31360等の公報に記載の分散剤を 好ましくは上記分散剤の1/10〜1/2質量程度用いることができる。
水溶性有機溶剤のなかでは、沸点が200℃以上のものが好ましく、沸点240℃が更に好ましく、沸点255℃以上のものが最も好ましく、例えばグリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
該水溶性有機溶剤および化合物は、単独あるいは二種類以上を併用して使用される。それらの総質量は、記録液中に1〜40質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることが更に好ましい。
水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等を用いることができる。また、長期保存の観点から、紫外線照射や過酸化水素添加などの各種化学滅菌処理を施した水を用いることが好ましい。
本発明では、イエロ−インクとしては、前記のC.I.ピグメントイエロー(PY)、C.I.ピグメントオレンジ(PO)等の顔料含有インクが、マゼンタインクとしては、前記のC.I.ピグメントレッド(PR)、C.I.ピグメントバイオレット(PV)等の顔料含有インクが、シアンインクとしては、前記のC.I.ピグメントブルー(PB)等の顔料含有インクが、ブラックインクとしては、前記のC.I.ピグメントブラック(PBk‐7:カーボンブラック)等の顔料含有インクが好ましく用いられる。
本発明では、更に、上記のイエロ−顔料含有インク、マゼンタ顔料含有インク、シアン顔料含有インク及びブラック顔料含有インクのうちの少なくとも1つのインクをそれぞれ対応する、下記に記載の着色剤を含む、イエロ−インク、マゼンタインク、シアンインク又はブラックインクと置き換えて用いることができる。但し、本発明のインクセットでは、少なくとも1つのインクは顔料含有インクであり、より好ましくは2つ以上が顔料含有インクである。
ここで、本明細書中で用いられるハメットの置換基定数σp値について若干説明する。ハメット則はベンゼン誘導体の反応または平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために1935年 L.P.Hammettにより提唱された経験則であるが、これは今日広く妥当性が認められている。ハメット則に求められた置換基定数にはσp値とσm値があり、これらの値は多くの一般的な成書に見出すことができるが、例えば、J.A.Dean編、「Lange’s Handbook of Chemistry」第12版、1979年(Mc Graw−Hill)や「化学の領域」増刊、122号、96〜103頁、1979年(南光堂)に詳しい。なお、本発明において各置換基をハメットの置換基定数σpにより限定したり、説明したりするが、これは上記の成書で見出せる、文献既知の値がある置換基にのみ限定されるという意味ではなく、その値が文献未知であってもハメット則に基づいて測定した場合にその範囲内に包まれるであろう置換基をも含むことはいうまでもない。本発明の一般式(Y−6)で表される化合物はベンゼン誘導体ではないが、置換基の電子効果を示す尺度として、置換位置に関係なくσp値を使用する。本発明においては今後、σp値をこのような意味で使用する。
一般式(Y−6)
イオン性親水性基が塩の場合、好ましいカウンターカチオンはアルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム)、アンモニウム、及び有機のカチオン(例えばピリジニウム、テトラメチルアンモニウム、グアニジニウム)を挙げることができ、その中でもアルカリ金属が好ましく、特にスルホ基の場合はリチウム塩、カルボキシ基の場合はナトリウム塩及びまたはカリウム塩が好ましい。
一般式(C−1):
好ましくは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基であり、その中でも置換アルキル基、置換アリール基、置換ヘテロ環基が好ましく、特に置換アルキル基が最も好ましい。
また、ブラックインク組成物中に含まれる上記の染料の合計量を12質量%以下にすることにより、そのインク組成物の粘度を好ましい値に調節することができ、またインクジェットヘッドからのインク組成物の吐出量を安定化することができ、さらにインクジェットヘッドの目詰まりを防止することができる。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
チバ・スペシャリティーケミカルズ社のCromophtal Jet Magenta DMQ(PR−122)10.0g、p−ノニルフェニルボロン酸1.0g、グリセリン5.0g、2M水酸化ナトリウム水溶液2.0g、及びイオン交換水32.0gを攪拌混合させたのち、超音波照射装置(SONICS社製 Vibra−cell VC−750、テーパーマイクロチップ:φ5mm、Ampitude:30%)を用いて超音波を間欠照射(照射0.5s/休止1.0s)で10時間照射して顔料分散を行った。得られた顔料分散液を少量分取して適当量の水で希釈した後、日機装製マイクロトラック超微粒子粒度分析計(UPA−EX150)を用いて、その顔料分散液の粒度分布を測定したところ、体積平均粒径66nm、数平均粒径39nmであった。
得られた顔料濃度20%の分散液を以下の処方で顔料濃度5%のインクとした。
顔料分散液(顔料濃度20%):10.0g
ジエチレングリコール : 4.0g
グリセリン : 2.0g
オルフィンE1010 : 0.4g
イオン交換水 :23.8g
得られた顔料インクの物性値を表1に示す。
上記の顔料濃度約5%のインクを、セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPX−V500のカートリッジに詰め替え、特菱両面アートN(三菱製紙)にPX−V500でべた画像をプリントし、プリント後プリントサンプルを室温で24時間以上乾燥させた。乾燥後に更に加熱オーブンESPEC(株)社製PDR−3KPの中で80℃1時間加熱放置し、12時間放置したサンプルの定着性評価を行った。結果を表2に示す。
〇:セロテープ及びメンディングテープ共、色移りが認められなかった。
△:セロテープまたはメンディングテープの少なくとも一方で僅かな色移りが認められた。
×:セロテープ及びメンディングテープの両方で色移りが認められた。
Claims (14)
- 該ボロン酸化合物の分子量が200〜1000であることを特徴とする請求項1に記載のインク。
- 界面活性剤を添加して表面張力を20〜50mN/mとしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のインク。
- pHが5〜11の範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインク。
- 25℃における粘度が1〜20mPa/sであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のインク。
- 動的光散乱法で測定した顔料粒子の体積平均粒径が10〜150nmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のインク。
- 顔料粒子の長軸と短軸との比が3より小さいことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のインク。
- 顔料を5〜25質量%含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のインク。
- 水性であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のインク。
- インクジェット用であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインク。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクを含むことを特徴とするインクセット。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクまたは請求項11に記載のインクセットを含むことを特徴とする画像記録装置。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクまたは請求項11に記載のインクセットを、ピエゾ方式またはバブルジェット方式により微小な液滴として飛翔させ、記録媒体上に付着させることを特徴とする画像形成方法。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載のインクを記録媒体上に付着させたのち、熱エネルギーを与えて加熱乾燥させることを特徴とする請求項13に記載の画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006102114A JP5016836B2 (ja) | 2006-04-03 | 2006-04-03 | インク、インクセット、画像記録装置および画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006102114A JP5016836B2 (ja) | 2006-04-03 | 2006-04-03 | インク、インクセット、画像記録装置および画像形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007277302A JP2007277302A (ja) | 2007-10-25 |
JP5016836B2 true JP5016836B2 (ja) | 2012-09-05 |
Family
ID=38679091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006102114A Expired - Fee Related JP5016836B2 (ja) | 2006-04-03 | 2006-04-03 | インク、インクセット、画像記録装置および画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5016836B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0808700D0 (en) * | 2008-05-14 | 2008-06-18 | Fujifilm Imaging Colorants Ltd | Dispersion, ink, process, use and dispersant |
JP2011171034A (ja) * | 2010-02-17 | 2011-09-01 | D D K Ltd | コネクタ |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0447196A1 (en) * | 1990-03-16 | 1991-09-18 | Hewlett-Packard Company | Boronic acid dyes |
JPH05214261A (ja) * | 1991-08-28 | 1993-08-24 | Hewlett Packard Co <Hp> | 水溶性有機染料およびインクジェットプリンタ用インクジェットインク |
JP2003305946A (ja) * | 2002-04-11 | 2003-10-28 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクジェット記録用シート |
DE60336194D1 (de) * | 2002-07-31 | 2011-04-14 | Eastman Kodak Co | Tintenstrahlaufzeichnungselement und Druckverfahren |
WO2004026976A1 (ja) * | 2002-09-17 | 2004-04-01 | Canon Kabushiki Kaisha | インクセット及び画像形成方法とそれに用いられる水性インク |
JP2006083295A (ja) * | 2004-09-16 | 2006-03-30 | Fuji Photo Film Co Ltd | 液体組成物およびそれを用いたインクジェット記録方法 |
-
2006
- 2006-04-03 JP JP2006102114A patent/JP5016836B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007277302A (ja) | 2007-10-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5522502B2 (ja) | インクジェット記録用インクセット、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置 | |
JP5971639B2 (ja) | インクジェット記録用水性インクセット、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 | |
KR101522568B1 (ko) | 잉크 세트, 잉크젯 기록 방법, 및 기록물 | |
JP4951245B2 (ja) | インク組成物、インクセット、記録方法及びそれによる記録物 | |
US10618310B2 (en) | Ink jet recording ink set and ink jet recording method | |
KR20110018907A (ko) | 잉크 조성물, 잉크젯 기록용 잉크 조성물, 잉크 세트, 잉크 카트리지, 잉크젯 기록 방법 및 기록물 | |
JP2011111611A (ja) | インクジェット記録用水性インクセット、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置 | |
WO2018061784A1 (ja) | 水溶液、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、及びインクカートリッジ | |
JP2014198816A (ja) | アゾ化合物、水溶液、インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
JP5663255B2 (ja) | インクセット、インクカートリッジ、インクジェットプリンター、インクジェット記録方法及び記録物 | |
JP5637666B2 (ja) | インク組成物、インクジェット記録用インク組成物、インクセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法及び記録物 | |
JP5016836B2 (ja) | インク、インクセット、画像記録装置および画像形成方法 | |
JP5757803B2 (ja) | インクセット、インクカートリッジ、インクジェットプリンター、インクジェット記録方法及び記録物 | |
JP2010106066A (ja) | インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置 | |
JP2015085575A (ja) | インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、記録物及びコンポジットブラック | |
JP7257499B2 (ja) | 染料インク組成物、インクジェット記録用染料インク、及びインクジェット記録方法 | |
JP7270032B2 (ja) | 染料インク組成物、インクジェット記録用染料インク、及びインクジェット記録方法 | |
WO2014077169A1 (ja) | インクセット、インクカートリッジ、インクジェットプリンター、インクジェット記録方法及び記録物 | |
JP2014070152A (ja) | 新規なアゾ化合物、水溶液、インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
JP5757804B2 (ja) | インクセット、インクカートリッジ、インクジェットプリンター、インクジェット記録方法及び記録物 | |
JP2007197480A (ja) | インク組成物、インクセットおよび記録方法 | |
JP5639842B2 (ja) | インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法及び記録物 | |
JP5757714B2 (ja) | インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法及び記録物 | |
JP2010100745A (ja) | インクジェット記録用水性ブラックインク、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置 | |
JP2009155601A (ja) | インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録装置およびインクジェット記録用インクの安定化方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20071109 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20071116 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20071126 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090206 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111201 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20111216 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111220 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20111226 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120214 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120306 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120425 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120515 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120611 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |