JP5013959B2 - 位置確認装置 - Google Patents

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Description

この発明は、被検出体の着座確認等に用いる位置確認装置に関する。
位置確認装置として、加工機械のテーブルに着座した工作物の着座状態を出力する着座確認装置があげられるが、この着座確認装置について図8、図9を用いて説明する。
この着座確認装置は、工作物の加工機械において、被検出体であるワークWを着座させるテーブル1に設置するが、このテーブル1には検出孔2を形成している。この従来の着座確認装置は、上記検出孔2に配管を介して接続する下流ポート3を設けた検出圧通路4を備えるとともに、この検出圧通路4にオリフィス5を設けている。また、上記検出圧通路4であって、オリフィス5よりも上流側には上流ポート6を設けるとともに、この上流ポート6には配管を介して圧力源7を接続している。また、上記検出圧通路4であって、オリフィス5よりも下流ポート3側には、圧力検出手段8を接続している。そして、圧力源7からエアを供給すると、検出圧通路4を介して下流ポート3からテーブル1の上方に向けてエアが噴出するとともに、圧力検出手段8が、このときのオリフィス5よりも下流ポート3側の圧力を検出するようにしている。
また、上記圧力検出手段8には演算処理部9を接続しているが、この演算処理部9は、ワークWとテーブル1との隙間量hと、圧力検出手段8が検出する圧力Pとの関係を記憶している。上記隙間量hと、圧力検出手段8が検出する圧力Pとの関係は次の通りである。
すなわち、圧力源7からエアを供給するとともに、検出孔2からエアを噴出させた状態で、工作物であるワークWを、検出孔2を塞ぐようにしてテーブル1上に着座させる。すると、検出圧である検出用エアが、圧力源7から検出圧通路4に供給されるとともに、オリフィス5→検出孔2を介してワークWに向かって噴出する。
図9からも明らかなように、このとき、ワークWがテーブル1に対してぴったりと着座している場合、言い換えれば、ワークWとテーブル1との間に隙間hがない場合には、検出用エアが噴出することができないため、圧力検出手段8が出力する圧力が、圧力源7の吐出圧と等しくなる。したがって、ワークWとテーブル1との間に隙間hがないとき、圧力検出手段8が出力する圧力が最大となる。
これに対して、ワークWとテーブル1との間に隙間hがある場合には、この隙間hから検出用エアが噴出するので、オリフィス5よりも下流ポート3側の圧力が低くなるとともに、この隙間量hが大きくなるにつれて圧力が徐々に低くなる。
上記のように、圧力検出手段8が検出する圧力は、ワークWとテーブル1との間の隙間量hに応じて変化するので、演算処理部9に図9に示すようなプロット図を記憶させるとともに、圧力検出手段8が検出する圧力を、このプロット図に基づいて変換すれば、ワークWとテーブル1との間の隙間量hを特定することができる。
特開平7−040199号公報
上記の着座確認装置においては、演算処理部9にプロット図を記憶させるために、隙間量hを徐々に変動させながら、この隙間量hに対応する圧力Pを実測しなければならず、この実測作業に手間と時間がかかってしまう。したがって、着座確認装置の製造にあたって、実測作業が製造期間を長期化させてしまうという問題があった。
しかも、圧力源7は、使用によるがたつきによって、供給圧が変動してしまうことがあるが、圧力源7の供給圧が変動してしまうと、圧力検出手段8が検出する圧力Pも変動してしまう。演算処理部9は、圧力検出手段8が検出した圧力Pに基づいて隙間量hを特定するので、圧力源7の供給圧が変動してしまうと、演算処理部9が特定する隙間量hが実際とは全く異なってしまう。
したがって、圧力源7の供給圧が変動した場合には、圧力源7における変動後の供給圧に基づいて、圧力Pと隙間量hとの関係を再度実測して演算処理部9に記憶させなければならず、メンテナンス作業にも手間と時間がかかってしまうという問題があった。
また、圧力源7の供給圧は、温度等の使用環境や配管長等の設置状況によっても変動してしまう。このように、使用環境や設置状況に応じて圧力源7の供給圧が変動してしまうので、設置場所によっては予め演算処理部9にプロット図を記憶させておくことができない。したがって、着座確認装置の取り付け現場において、演算処理部9にプロット図を記憶させなければならないため、取り付け作業が煩雑になってしまうという問題があった。
この発明の目的は、実測作業を簡略化することで、製造期間の短縮化を図るとともに、メンテナンス作業や取り付け作業を簡略化することができる位置確認装置を提供することである。
第1の発明は、圧力源に接続する上流ポートおよびテーブルに設けた検出孔に接続する下流ポートを連通する検出圧通路と、この検出圧通路に設ける検出オリフィスと、この検出オリフィス前後の差圧を検出するとともに、この差圧に基づいて変化する出力値ΔPを出力する差圧検出手段と、この差圧検出手段が出力する出力値ΔPを基にして、テーブルと被検出体との間の隙間量hを演算する演算処理部とを備え、この演算処理部は、
h={Arcsin(ΔP/α) 1/2 }/β
からなる基本式を記憶する一方、
隙間量0のとき差圧0となる0点以外の2点を実測したとき、この2点の実測値である(h ,ΔP )および(h ,ΔP )から上記αおよびβを特定するとともに、この特定したαおよびβを上記基本式に入力した式、上記0点を基点にした実測値に基づく実測値特性線に近似する近似特性線を得られる近似式として特定し、かつ、この近似式に基づいて上記差圧検出手段が出力する出力値ΔPから隙間量hを特定する点に特徴を有する。
第2の発明は、演算処理部が、上記2点の実測値である(h,ΔP)および(h,ΔP)において、h=2hの条件を満たすと判断したとき、上記近似式を特定する点に特徴を有する。
第3の発明は、圧力源に接続する上流ポートおよびテーブルに設けた検出孔に接続する下流ポートを連通する検出圧通路と、この検出圧通路に設ける検出オリフィスと、この検出オリフィス前後の差圧を検出するとともに、この差圧に基づいて変化する出力値ΔPを出力する差圧検出手段と、この差圧検出手段が出力する出力値ΔPを基にして、テーブルと被検出体との間の隙間量hを演算する演算処理部とを備え、この演算処理部が、
h={ΔPC/(α−βΔP)} 1/2
からなる基本式を記憶する一方、
隙間量0のとき差圧0となる0点以外の2点を実測したとき、この2点の実測値である(h ,ΔP )および(h ,ΔP )から上記αおよびβを特定するとともに、この特定したαおよびβを上記基本式に入力した式を、上記0点を基点にした実測値に基づく実測値特性線に近似する近似特性線を得られる近似式として特定し、かつ、この近似式に基づいて上記差圧検出手段が出力する出力値ΔPから隙間量hを特定する構成にした点に特徴を有する。
第4の発明は、上記演算処理部、ΔP<ΔPとしたとき、2点の実測値であるΔPおよびΔPを下限出力値および上限出力値として記憶するとともに、差圧検出手段が出力した出力値ΔPが、上記下限出力値および上限出力値の範囲内にあるとき、隙間量hを特定する点に特徴を有する。
第5の発明は、圧力源に接続する上流ポートおよびテーブルに設けた検出孔に接続する下流ポートを連通する検出圧通路と、この検出圧通路に設ける検出オリフィスと、この検出オリフィス前後の差圧を検出するとともに、この差圧に基づいて変化する出力値ΔPを出力する差圧検出手段と、この差圧検出手段が出力する出力値ΔPを基にして、テーブルと被検出体との間の隙間量hを演算する演算処理部とを備え、この演算処理部は、ΔP <ΔP としたとき、2点の実測値であるΔP およびΔP を下限出力値および上限出力値として記憶するとともに、隙間量0のとき差圧0となる0点を基点にした実測値に基づく実測値特性線に対して近似するとともに、上記0点以外の2点の実測値である(h ,ΔP )および(h ,ΔP )を特定することによって、実測値特性線に近似する近似特性線を得られる近似式を特定し、かつ、この近似式に基づいて上記差圧検出手段が出力した出力値ΔPが、上記下限出力値および上限出力値の範囲内にあるとき、上記出力値ΔPから隙間量hを特定する点に特徴を有する。
第6の発明は、演算処理部が、(ΔP−x)〜(ΔP+x)の範囲内を使用範囲として特定する点に特徴を有する。
第1の発明によれば、h={Arcsin(ΔP/α) 1/2 }/β
からなる基本式を記憶させたので、実測値特性線に近似する近似特性線を得られる近似式を、2点を実測するだけで得られるので、実測作業を非常に簡略化しながらも、高い検出精度を維持することができる。したがって、位置確認装置の製造期間を短縮化することができる。
また、実測作業を簡略化することができるので、圧力源の供給圧が変動した場合のメンテナンス作業や、位置確認装置の取り付け作業を簡略化することができる
の発明によれば、h=2hの条件を満たす場合に近似式を特定するようにしたので、演算処理部における演算機能を簡略化することができる。
の発明によれば、上記第の発明と同様、2点の実測値を入力するだけで、実測値特性線に極めて近似した近似特性線を得ることができる。したがって、実測作業を簡略化しながらも、高い検出精度を維持することができる。
第4及び第5の発明によれば、差圧検出手段が出力する出力値が、下限出力値および上限出力値の範囲内にあるときに隙間量を特定するので、精度の高い範囲を使用範囲とすることができる。
第6の発明によれば、(ΔP−x)〜(ΔP+x)の範囲内を使用範囲として特定するので、検出精度の高い範囲を使用範囲に含ませることができ、検出精度を低下させずに使用範囲を広げることができる。
図1〜図5を用いてこの発明の第1実施形態について説明する。
なお、図1に示す位置確認装置は、工作物が加工機械のテーブルに着座している状態を出力する着座確認装置である。
この着座確認装置は、工作物の加工機械において、被検出体であるワークWを着座させるテーブル10に設置するが、このテーブル10には検出孔11を形成している。
そして、この着座確認装置は、配管を介して上記検出孔11に接続する下流ポート12を一端に設けた検出圧通路13を備える。この検出圧通路13の他端側には上流ポート14を設けるとともに、この上流ポート14に配管を介して圧力源15を接続している。したがって、検出圧通路13を介して上記下流ポート12および上流ポート14が連通するとともに、圧力源15と検出孔11とが検出圧通路13を介して連通することとなる。
また、上記検出圧通路13には検出オリフィス16を設けるとともに、この検出オリフィス16に差圧検出手段17を接続している。この差圧検出手段17は、上記検出オリフィス前後の差圧を検出するとともに、検出した差圧に基づいて変化する出力値ΔPを出力する。
なお、差圧検出手段17が出力する出力値とは、出力電圧、出力電流、あるいは出力電圧等を所定の変換式に基づいて変換したもの等を広く含むものであり、検出オリフィス16前後に実際に生じる差圧に基づいて変化するものである。ただし、この実施形態における出力値は、差圧検出手段17が差圧を検出したときに出力する電圧を差圧値に変換したものとし、この出力値(差圧値)は、検出オリフィス16前後に生じる実際の差圧と等しいものとして説明する。
上記の差圧検出手段17には、演算処理部18を接続している。この演算処理部18は、差圧検出手段17が出力する出力値ΔPを基にして、上記ワークWとテーブル10との間の隙間量hを特定するものである。
ここで、上記差圧検出手段17が出力する出力値ΔP(検出オリフィス16前後に生じる実際の差圧)と、ワークWとテーブル10との間の隙間量hとの関係について説明する。
図2は、差圧検出手段17が出力する出力値ΔPと、ワークWとテーブル10との間の隙間量hとを実測した実測値である。
図からも明らかなように、ワークWとテーブル10との間の隙間量hが0のとき、出力値ΔP=0となり、隙間量hが大きくなるにつれて、検出オリフィス16前後の差圧、すなわち出力値ΔPも大きくなる。そして、隙間量hが所定の距離に達したところで、出力値ΔPが一定となる関係を有している。
そして、上記演算処理部18は、実測値に基づく実測値特性線L1に近似する近似特性線を得られる近似式を記憶するとともに、差圧検出手段17が差圧を検出したときに出力する出力値ΔPを近似式に入力することによって、実測値に近似した隙間量hを特定する。
なお、この第1実施形態において、演算処理部18は、
h={Arcsin(ΔP/α)1/2}/β・・・(1)基本式
を記憶している。また、この(1)基本式において、αおよびβの数値が特定されている式(αおよびβに数値が代入されている式)を近似式という。
そして、演算処理部18は、
第1の機能として、(1)基本式を記憶するとともに、2点の実測値が入力されたとき、入力された実測値から、(1)基本式においてαおよびβに数値を入力した近似式を特定するための近似式特定演算機能を有する。
第2の機能として、上記のように特定した近似式を記憶する近似式記憶機能を有する。
第3の機能として、隙間量hを測定する場合において、差圧検出手段17が差圧を検出して出力値ΔPを出力したとき、記憶している上記近似式に、出力したΔPを入力して隙間量hを演算する隙間量演算機能を有する。
なお、演算処理部18は、(h,ΔP)および(h,ΔP)の2点を実測することにより、上記(1)基本式から近似式を特定することができる。言い換えれば、2点を実測することで、(1)基本式における定数αおよびβを特定することができるが、その理由は次の通りである。
すなわち、所定の隙間量hを有するマスターゲージをテーブル10上に載置するとともに、この状態で差圧検出手段17によって検出オリフィス16前後の差圧を検出して出力値ΔPを出力する。そして、上記隙間量hおよび出力値ΔPを演算処理部18に入力する。次に、隙間量h(=2h)を有するマスターゲージをテーブル10上に載置するとともに、この状態で差圧検出手段17によって出力値ΔPを出力する。そして、上記隙間量hおよび出力値ΔPを演算処理部18に入力する。
このように、2点の実測値(h,ΔP)および(h,ΔP)を実測したら、演算処理部18が次の演算処理を行う。
すなわち、演算処理部18は、
h={Arcsin(ΔP/α)1/2}/β・・・(1)基本式
を記憶しており、この(1)基本式に、(h,ΔP)および(h,ΔP)の実測値を代入する。
ただし、
h=被検出体Wとテーブル10との隙間量、
ΔP=差圧検出手段17が出力する出力値(=検出オリフィス16前後の差圧)
(h)=所定の隙間量の実測値
ΔP(ΔP)=被検出体Wとテーブル10との隙間量がh(h)の場合に、差圧検出手段17が出力する出力値(検出オリフィス16前後の差圧)
を示す。
上記(1)基本式は、次のように変換することができる。
まず、2点の実測値のうちの1点(hΔP)を上記(1)基本式に代入すると、
={Arcsin(ΔP/α)1/2}/β・・・(2)式
となる。また、他の1点(hΔP)を上記(1)基本式に代入すると、
={Arcsin(ΔP/α)1/2}/β・・・(3)式
となる。
上記(2)式および(3)式を展開すると
α=ΔP/(sinβh・・・(4)式
α=ΔP/(sinβh・・・(5)式
となる。
ここで、上記したようにh=2hなので、h=n×hとすると、上記(4),(5)式は、
α=ΔP/(sinβh=ΔP/(sinβh・・・(6)式
となり、h=n×hより
α=ΔP/(sinβh=ΔP/(sinβnh・・・(7)式
となる。よって、
α1/2=ΔP 1/2/(sinβh)=ΔP 1/2/(sinβnh)・・・(8)式
ここで、βnh=βh+βh(n−1)とすると、
加法定理により
sin(βnh
=sin(βh+βh(n−1))
=sin(βh)cos(βh(n−1))+cos(βh)sin(βh(n−1))・・・(9)式
さらに、βh(n−1)=βh+βh(n−2)とすると、
=sin(βh)cos(βh+βh(n−2))+cos(βh)sin(βh+βh(n−2))・・・(10)式
さらに加法定理により、上記(10)式は
sin(βh)×{cos(βh1)×cosβh1(n−2)−sin(βh1)×sinβh1(n−2)}+cos(βh1)×{sin(βh1)cosβh1(n−2)+cos(βh1)sinβh1(n−2)} ・・・(11)式
=sin(βnh
となる。
ここで、n=2を代入すると
sin(β2h)=
sin(βh)×{cos(βh1)×cosβh1(0)−sin(βh1)×sinβh1(0)}+cos(βh1)×{sin(βh1)cosβh1(0)+cos(βh1)sinβh1(0)}・・・(12)式
となり、さらに、
sin(β2h)=
sin(βh)×{cos(βh1)×1−sin(βh1)×0}+cos(βh1)×{sin(βh1)×1+cos(βh1)×0}・・・(13)式
となる。そして、
sin(β2h)=
sin(βh)×cos(βh1)+cos(βh1)×sin(βh1)・・・(14)式
となり、
sin(β2h)=
2×sin(βh)×cos(βh1) ・・・(15)式
となる。
よって上記(8)式
α1/2=ΔP 1/2/(sinβh)=ΔP 1/2/(sinβnh
にn=2を代入すると(15)式より
α1/2=ΔP 1/2/(sinβh)=ΔP 1/2/(sinβ2h
=ΔP 1/2/(2×sin(βh)×cos(βh1))・・・(16)式
よって、
(2×sin(βh)×cos(βh1))=ΔP 1/2/{ΔP 1/2/(sinβh)}・・・(17)式
となる。よって、
cos(βh1)={(ΔP1 1/2/ΔP2 1/2)/2}・・・(18)式
となる。
ここで、βh=Arccos{(ΔP1 1/2/ΔP2 1/2)/2}となるので、
β=[Arccos{(ΔP1 1/2/ΔP2 1/2)/2}]/h1・・・(19)式
となる。
上記(4)式より、
α=ΔP/(sinβh
なので、βに上記(19)式を代入すると、
α=ΔP1/(sin[[Arccos{(ΔP1 1/2/ΔP2 1/2)/2}]/h1]h1)2・・・(20)式
α=ΔP1/(sin[Arccos{(ΔP1 1/2/ΔP2 1/2)/2}])2・・・(21)式
上記のように、上記(19)式と(21)式とによってαおよびβが求められるので、上記(19)式と(21)式とを、(1)基本式に代入すると
h={Arcsin(ΔP/α)1/2}/β
h={Arcsin(ΔP/{ΔP1/(sin[Arccos{(ΔP1 1/2/ΔP2 1/2)/2}])2})1/2}/{[Arccos{(ΔP1 1/2/ΔP2 1/2)/2}]/h1}・・・(22)式
したがって、2点の実測値(h,ΔP)および(h,ΔP)を上記(22)式に代入すれば、
h={Arcsin(ΔP/α)1/2}/βからなる(1)基本式において、αおよびβの数値が入力された近似式を特定することができる。
このように、(1)基本式に2点の実測値を入力して近似式を特定するとともに、この特定した近似式を記憶し、差圧検出手段17が出力値を出力したとき、記憶した近似式に出力値を入力して、隙間量hを算出する。このように、差圧検出手段17が出力する出力値から、隙間量hを算出する演算処理を演算処理部18が行うので、実測値に近似した隙間量hを特定することができる。
なお、上記のようにして特定される近似式は、当然のこととして、実測値である(h,ΔP)および(h,ΔP)によって異なる。言い換えれば、2点の実測値を、いずれの隙間量hの場合に実測するかによって異なる近似式が特定される。
すなわち、図3は、図2に示す隙間量hと出力値ΔPとの関係を座標変換しており、隙間量hと出力値ΔPとの関係を実測してプロットしたのが実測値特性線L1である。また、近似特性線L2は、2点の実測値をh=50μ、h=100μとしてΔP、ΔPを検出するとともに、αおよびβを特定して近似式を特定したものである。
これに対して、近似特性線L3は、2点の実測値をh=80μ、h=160μとしてΔP、ΔPを検出するとともに、αおよびβを特定して近似式を特定したものである。
このように、2点の実測値を変えれば、実測値特性線L1に対して、異なる近似特性線を得る近似式を特定することとなるが、いずれの近似式によっても、差圧検出手段17が出力した出力値ΔPから、実測値にほぼ等しい隙間量hを算出することができる。
なお、演算処理部18は、2点の実測値(h,ΔP)および(h,ΔP)を実測する際に、h,h≦π/2βの条件を満たした場合のみ隙間量hを特定し、上記の条件を満たさない場合には、図示しない表示部等にNG表示を行うようにしているが、その理由は次の通りである。
すなわち、上記(1)基本式を変換すると、
ΔP=α(sinβh)・・・(23)式
となり、この式は図4に示すL4の軌跡を描く。そして、(23)式と実測値特性線L1との関係は、1/2周期の範囲内、つまりh≦π/2βの範囲内でのみ近似する。言い換えれば、h≦π/2βの範囲内でのみ、近似特性線を得ることができる。
したがって、実測値特性線L1に近似した近似特性線を得るためには、h,h≦π/2βの条件を満たさなければならないのである。
そこで、近似式を特定するために2点の実測値を特定した際、h,h≦π/2βの条件を満たしているかを演算処理部18が判断するとともに、上記の条件を満たした場合のみ、隙間量hを出力することで、実測値に近似した隙間量hを確実に特定するようにしたのである。
また、図4からも明らかなように、周期性を無限に有するsin式の特性上、一つのΔPから算出される隙間量hは無限に存在する。
したがって、差圧検出手段17が出力した出力値ΔPに基づいて演算処理部18が隙間量hを特定すると、一の隙間量hを特定することができず、いくつもの隙間量hを特定してしまう。そこで、演算処理部18が隙間量hを特定する際には、h≦π/2βの条件を満たす隙間量hのみを特定するようにしている。
このように、演算処理部18が、h≦π/2βの条件を満たす隙間量hのみを特定すれば、正しい隙間量hを特定することができる。
また、上記(23)式より、(sinβh)≦1であるため、ΔP≦αとなる。
したがって、図4からも明らかなように、ΔP>αとなる場合には、近似特性線上にΔPが存在しなくなってしまう。そのため、このようなΔP>αとなる場合には、隙間量hを特定することができない。
そこで、演算処理部18は、ΔP≦αとなる条件を満たした場合にのみ隙間量hを特定するとともに、上記の条件を満たさない場合には、図示しない表示部等にNG表示をするようにしている。
なお、2点の実測値をそれぞれ変更して特定した近似式に、出力値ΔPを入力して算出される隙間量hは図5(a)に示すとおりである。
例えば、2点の実測値をh=60、h=120として近似式を特定した場合において、この近似式にΔP=19を代入すると隙間量69μを特定する。ΔP=19となるときの実測隙間量(ΔP=19となる場合に隙間量を実測してえられた距離)は70μであるため、この場合の演算誤差は、図5(b)に示すように僅かに−1%程度である。
このように、近似式に基づいて特定する隙間量hと、実測隙間量との差は極僅かしかないため、出力値ΔPと隙間量hとの関係を細かく実測しなくても、隙間量hを精度よく出力することができる。
このように、演算処理部18が、ワークWとテーブル10との間の隙間量hを特定したら、当該隙間量hを図示しない表示部に表示すれば、ワークWがテーブル10上にしっかりと位置しているか、言い換えれば、加工作業を行ってよい状態であるかどうかを、容易に判別することができる。
なお、図5(a),(b)からも明らかなように、実測値特性線および近似特性線の特性上、2点の実測値間が離れるほど、実測隙間量と算出した隙間量hとの差、すなわち演算誤差が大きくなる傾向にある。また、2点の実測値間(hとhとを実測した場合には隙間量hがh〜hの範囲内にあるとき)においては、演算誤差をある程度小さな範囲内に納めることができるが、2点の実測値の範囲外(隙間量hが、〜hまたはh〜の範囲のとき)においては、実測値から離れるにしたがって、演算誤差が大きくなる。
したがって、2点の実測値の範囲を狭くすれば、当該実測値間にある隙間量hの検出精度を高めることができる。一方、検出精度をある程度低くしてでも、広い範囲で隙間量hを検出したい場合には、2点の実測値間の距離を遠くすればよい。
また、上記のような特性を利用して、演算処理部18に次のような機能をもたせれば、さらに着座確認装置としての機能を高めることができる。
すなわち、ΔP<ΔPとして、2点の実測値を(h,ΔP)および(h,ΔP)とし、演算処理部18に、一方の実測値であるΔPを下限出力値として記憶させ、他方の実測値であるΔPを上限出力値として記憶させる。
そして、演算処理部18は、差圧検出手段17が出力した出力値ΔPが、下限出力値および上限出力値の範囲内にあるときを使用範囲とするように設定する。つまり、演算処理部18は、差圧検出手段17が出力した出力値ΔPが上限出力値および下限出力値の範囲内であると判別したとき隙間量hを特定し、出力した出力値ΔPが下限出力値および上限出力値の範囲外にあると判別したとき、隙間量hを特定せず、図示しない表示部等にNG表示をする。
このように、演算処理部18が、下限出力値および上限出力値の範囲内にあるときに隙間量hを特定すれば、精度の高い範囲を使用範囲とすることができる。
また、図5(a),(b)からも明らかなように、近似式を特定するための2点の実測値地点においては、近似式を演算して特定した隙間量hと実測隙間量との誤差が全く生じない。これは、近似式を特定する際に、当該2点を実測しているからであるが、もっとも検出精度を高くしたい隙間量hを2点の実測値とすれば、当該実測値における検出精度を最大に高めることができる。
なお、2点の実測値を(h,ΔP)および(h,ΔP)としたとき、ΔPおよびΔPの地点においては演算誤差が生じないこと上記した通りであるが、さらにΔPおよびΔPから±xの範囲においても、演算誤差が小さくなる。
したがって、ΔP<ΔPとしたとき、演算処理部18は、差圧検出手段17が出力する出力値ΔPが、(ΔP−x)〜(ΔP+x)の範囲内にあると判別したとき隙間量hを特定し、出力した出力値ΔPが(ΔP−x)〜(ΔP+x)の範囲外にあると判別したとき、隙間量hを特定せず、図示しない表示部等にNG表示をすれば、検出精度の高い範囲を使用範囲とすることができる。言い換えれば、使用範囲を広げながらも高い検出精度を維持することができる。ただし、上記x(x,x)の値は、任意に決定すればよいものであり、x(x,x)が大きくなるほど演算誤差が大きくなる。
このように、この第1実施形態における着座確認装置によれば、使用状況やニーズに臨機応変に対応することができる。
また、実測値特性線に近似する近似特性線を得られる近似式を、2点を実測するだけで得られるので、実測作業を非常に簡略化することができる。したがって、着座確認装置の製造期間を短縮化することができる。
また、実測作業を簡略化することができるので、圧力源15の供給圧が変動した場合にも、2点を実測するだけで容易に近似式を補正することができる。したがって、メンテナンス作業や、着座確認装置の取り付け作業を簡略化することができる。
しかも、
h={Arcsin(ΔP/α)1/2}/β
からなる基本式にαおよびβを特定した式を近似式とするので、実測値特性線に極めて近似した近似特性線を得ることができる。したがって、実測作業を簡略化しながらも、高い検出精度を維持することができる。
なお、上記第1実施形態における着座確認装置によれば、近似式を特定するための2点の実測値を、h=2hとなることを条件として説明したが、2点の実測値は必ずしもh=2hとなる必要は無い。例えば、h=3hの場合であっても、上記のように加法定理によって近似式を特定することができる。
ただし、具体的には述べないが、演算処理部18が演算をする際に、h=2hの条件を満たす場合には、他の場合に比べて演算処理を容易にすることができる。したがって、h=2hの条件を満たす場合に近似式を記憶するとともに、上記の条件を満たす2点の実測値を用いるようにすれば、演算処理部18における演算機能を簡略化することができる。
図6、図7を用いてこの発明の第2実施形態について説明する。
なお、この第2実施形態の位置確認装置は、演算処理部18に記憶させる基本式のみ異なり、その他の構成および作用は、上記第1実施形態の位置確認装置と全て同じである。
したがって、ここでは、上記演算処理部18の演算機能について説明するとともに、その他の構成については同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
この第2実施形態の位置確認装置においても、演算処理部18は、上記第1実施形態と同様、以下の機能を有する。すなわち、演算処理部18は、
h={ΔPC/(α−βΔP)}1/2・・・(31)基本式
を記憶している。そして、
第1の機能として、2点の実測値が入力されたとき、入力された実測値から、上記(31)基本式においてαおよびβに数値を入力した近似式を特定するための近似式特定演算機能を有する。
第2の機能として、上記のように特定した近似式を記憶する近似式記憶機能を有する。
第3の機能として、隙間量hを測定する場合において、差圧検出手段17が差圧を検出して出力値ΔPを出力したとき、記憶している上記近似式に、出力したΔPを入力して隙間量hを演算する隙間量演算機能を有する。
以下に、上記演算処理部18の機能について詳細に説明する。
まず、所定の隙間量hを有するマスターゲージをテーブル10上に載置する。この状態で差圧検出手段17によって検出オリフィス16前後の差圧を検出し、そのときの差圧検出手段17における出力値ΔPを演算処理部18に入力する。
次に、隙間量hを有するマスターゲージをテーブル10上に載置する。この状態で差圧検出手段17によって検出オリフィス16前後の差圧を検出し、そのときの差圧検出手段17における出力値ΔPを演算処理部18に入力する。
このように、2点の実測値(h,ΔP)および(h,ΔP)を実測したら、演算処理部18が次の演算処理を行う。
演算処理部18は、
h={ΔPC/(α−βΔP)}1/2・・・(31)基本式
に、(h,ΔP)および(h,ΔP)の実測値を代入する。
ただし、
h=被検出体Wとテーブル10との隙間量、
ΔP=差圧検出手段17が出力する出力値(=検出オリフィス16前後の差圧)
(h)=所定の隙間量の実測値
ΔP(ΔP)=被検出体Wとテーブル10との隙間量がh(h)の場合に、差圧検出手段17が出力する出力値(検出オリフィス16前後の差圧)
C=任意の定数
を示す。
上記(31)基本式は、次のように変換することができる。
まず、2点の実測値のうちの1点(hΔP)を上記(31)基本式に代入すると、
={ΔPC/(α−βΔP)}1/2・・・(32)式
となる。また、他の1点(hΔP)を上記(31)基本式に代入すると、
={ΔPC/(α−βΔP)}1/2・・・(33)式
となる。
上記(32)式および(33)式を展開すると
α=ΔP(C+βh )/h ・・・(34)式
α=ΔP(C+βh )/h ・・・(35)式
となる。
上記(34)式および(35)式より、
ΔP(C+βh )/h =ΔP(C+βh )/h ・・・(36)式
となり、これを展開すると、
β=C(ΔP −ΔP )/{h (ΔP−ΔP)}・・・(37)式
となる。
また、
α=ΔP(C+βh )/h ・・・(34)式
なので、βに上記(37)式を代入すると、
Figure 0005013959
となり、さらに展開すると
α=CΔPΔP(h −h )/{h (ΔP−ΔP)}・・・(39)式
となる。
上記のように、(37)式と(39)式とによってαおよびβが求められるので、上記(37)式と(39)式とを、(31)基本式に代入すると
Figure 0005013959
となり、これを更に展開すると
Figure 0005013959
となる。
そして、上記(41)式からは定数Cを除去することができるので、
Figure 0005013959
となる。
このように、2点の実測値(h,ΔP)および(h,ΔP)を上記(42)式に代入すれば、
h={ΔPC/(α−βΔP)}1/2からなる(31)基本式において、αおよびβの数値が入力された近似式を特定することができる。
なお、上記第2実施形態においては、基本式(31)中に任意の定数Cを含んでいるが、この定数Cは、演算処理部18の性能に係らず演算処理を可能にするためのものである。
すなわち、演算処理部18は、その演算過程において、小数点第3位以下を「0」と判断したり、あるいは小数点第4位以下を「0」と判断したりすることがある。これは演算処理部18の性能に依存するものであり、例えば、演算過程において「0.00005」という数値が生じると、これを演算処理部18が「0」と判断して演算を続けてしまうことがある。そして、演算過程に「0」が生じるとともに、この「0」という数値が乗算されることにより、以後の演算結果が「0」となってしまい、正確な演算結果を得られなくなってしまう。
そこで、定数Cとして、例えば「10000」という数値を入力することにより、演算過程で小数点以下の小さな数値が生じたとしても、正確な演算を可能にしようとしたのである。
例えば、定数Cに「10000」という数値を入力しておくと、基本式(31)は、
h={10000ΔP/(α―βΔP)}1/2
となる。
これに対して、定数Cに「1」という数値を入力すると、基本式(31)は、
h={ΔP/(α―βΔP)}1/2
となる。
したがって、定数C=1のときに演算過程で「0.00005」という数値が生じるとすれば、定数C=10000のときには、同じ演算過程で「0.5」という数値を生じることとなる。
このように、定数Cに大きな数値を入力しておけば、演算過程で小数点以下の数値を繰り上げることができるので、例えば、演算処理部18の性能上、小数点第4位以下を「0」と判断する場合であっても、正確な演算結果を得ることができる。
なお、上記のように、定数Cに「10000」を入力した場合と、他の数値を入力した場合とで、演算結果に差異が生じることはない。
なぜなら、上記(34)式からも明らかなように、αおよびβも定数Cを乗算した数値として特定されるため、最終的には演算過程で定数Cが相殺されるからである。
例えば、C=1の場合に、(31)基本式が、
h={ΔP/(2―3ΔP)}1/2・・・(43)式
となったとする。
これと全く同条件において、C=100と入力すると(31)基本式は、
h={100ΔP/(200―300ΔP)}1/2・・・(44)式
となり、
h={100ΔP/100(2―3ΔP)}1/2・・・(45)式
となるので、上記(43)式と同様の演算結果を得ることとなる。
このように、定数Cにいずれの数値を入力したとしても、演算結果に何ら影響を及ぼすことはない。つまり、定数Cは、演算結果に影響を及ぼすことなく、演算過程における桁を調整するために入力するものである。
したがって、この第2実施形態の基本式において、定数Cは必ず入力できなければならないものではなく、例えば「100」という数値が予め特定されていてもよいし、あるいは定数Cを「1」として、単にΔPのみを演算しても構わない。
そして、演算処理部18は、2点の実測値を(31)基本式に入力するとともに、上記の演算を行って近似式を特定して記憶する。そして、差圧検出手段17が出力値を出力したとき、上記近似式に出力値を入力して、隙間量hを算出する。
ただし、上記のようにして特定される近似式は、当然のこととして、実測値である(h,ΔP)および(h,ΔP)によって異なる。
すなわち、図6は、隙間量hと出力値ΔPとの関係を実測してプロットした実測値特性線L4と、近似特性線L5,L6との関係を示す。近似特性線L5は、2点の実測値をh=50μ、h=100μとしてΔP、ΔPを検出し、(31)基本式のαおよびβを特定した近似式を示す。
これに対して、近似特性線L5は、2点の実測値をh=30μ、h=60μとしてΔP、ΔPを検出し、(31)基本式のαおよびβを特定した近似式を示す。
このように、2点の実測値を変えれば、実測値特性線L4に対して、異なる近似特性線を得る近似式を特定することとなるが、いずれの近似特性線L5,L6も実測値特性線L4に近似した軌跡を描く。
なお、2点を実測して特定される近似式に、出力値ΔPを入力して算出される隙間量hは図7(a)に示すとおりである。
例えば、2点の実測値をh=30、h=60として近似式を特定した場合において、この近似式にΔP=26を代入すると隙間量68.3μを特定する。ΔP=26となるときの実測隙間量(ΔP=26となる場合に隙間量を実測してえられた距離)は70μであるため、この場合の演算誤差は、図7(b)に示すように僅かに−2%程度である。
これと同様に、2点の実測値をh=40、h=80とした場合と、h=50、h=100とした場合とのいずれの場合においても、実測隙間量との差は図7(b)に示すとおり僅かである。
このように、近似式に基づいて特定する隙間量hと、実測隙間量との差は極僅かしかないため、出力値ΔPと隙間量hとの関係を細かく実測しなくても、隙間量hを精度よく出力することができる。
そして、演算処理部18が、ワークWとテーブル10との間の隙間量hを特定したら、当該隙間量hを図示しない表示部に表示すれば、ワークWがテーブル10上にしっかりと位置しているか、言い換えれば、加工作業を行ってよい状態であるかどうかを、容易に判別することができる。
なお、図7(a),(b)からも明らかなように、この第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様、実測値特性線および近似特性線の特性上、2点の実測値間が離れるほど、実測隙間量と算出した隙間量hとの差、すなわち演算誤差が大きくなる傾向にある。また、2点の実測値間(hとhとを実測した場合には隙間量hがh〜hの範囲内にあるとき)においては、演算誤差をある程度小さな範囲内に納めることができるが、2点の実測値の範囲外(隙間量hが、〜hまたはh〜の範囲のとき)においては、実測値から離れるにしたがって、演算誤差が大きくなる。
したがって、2点の実測値の範囲を狭くすれば、当該実測値間にある隙間量hの検出精度を高めることができる。一方、検出精度をある程度低くしてでも、広い範囲で隙間量hを検出したい場合には、2点の実測値間の距離を遠くすればよい。
また、上記のような特性を利用して、演算処理部18に次のような機能をもたせれば、さらに着座確認装置としての機能を高めることができる。
すなわち、ΔP<ΔPとして、2点の実測値を(h,ΔP)および(h,ΔP)とし、演算処理部18に、一方の実測値であるΔPを下限出力値として記憶させ、他方の実測値であるΔPを上限出力値として記憶させる。
そして、演算処理部18は、差圧検出手段17が出力した出力値ΔPが、下限出力値および上限出力値の範囲内にあるときを使用範囲とするように設定する。つまり、演算処理部18は、差圧検出手段17が出力した出力値ΔPが上限出力値および下限出力値の範囲内であると判別したとき隙間量hを特定し、出力した出力値ΔPが下限出力値および上限出力値の範囲外にあると判別したとき、隙間量hを特定せず、図示しない表示部等にNG表示をする。
このように、演算処理部18が、下限出力値および上限出力値の範囲内にあるときに隙間量hを特定すれば、精度の高い範囲を使用範囲とすることができる。
また、図7(a),(b)からも明らかなように、近似式を特定するための2点の実測値地点においては、近似式を演算して特定した隙間量hと実測隙間量との誤差が全く生じない。これは、近似式を特定するにあたって、当該2点を実測しているためであり、近似式が必ず2点の実測値を通るからである。したがって、もっとも検出精度を高くしたい隙間量hを2点の実測値とすれば、当該実測値における検出精度を最大に高めることができる。
なお、2点の実測値を(h,ΔP)および(h,ΔP)としたとき、ΔPおよびΔPの地点においては演算誤差が生じないこと上記した通りであるが、さらにΔPおよびΔPから±xの範囲においても、演算誤差が小さくなる。
したがって、ΔP<ΔPとしたとき、演算処理部18は、差圧検出手段17が出力する出力値ΔPが、(ΔP−x)〜(ΔP+x)の範囲内にあると判別したとき隙間量hを特定し、出力した出力値ΔPが(ΔP−x)〜(ΔP+x)の範囲外にあると判別したとき、隙間量hを特定せず、図示しない表示部等にNG表示をすれば、検出精度の高い範囲を使用範囲とすることができる。言い換えれば、使用範囲を広げながらも高い検出精度を維持することができる。ただし、上記xの値は、任意に決定すればよいものであり、xが大きくなるほど演算誤差が大きくなる。
なお、近似特性線を得られる近似式は上記各実施形態に示した式に限らず、他の式を用いてもよい。いずれにしても、近似特性線が、出力値ΔP=0、隙間量h=0となるゼロ点を通るとともに、2点を実測することによって実測値特性線に近似する近似特性線を得られる式であればよい。つまり、実測値特性線に近似する近似特性線を得られる式であれば、特にその式が限定されることはない。
また、上記実施形態では、着座確認装置を用いて説明したが、この発明は、着座確認装置に限らず、被検出体の位置等を確認する装置に広く用いることができる。
この発明の第1実施形態における着座確認装置の概念図である。 検出オリフィス前後の差圧と、被検出体とテーブルとの間の隙間量との関係を実測したときのプロット図である。 第1実施形態における実測値特性線と近似特性線との関係を示すグラフである。 実測値特性線とSin式(近似特性線)との関係を示すグラフである。 第1実施形態において、実測隙間量および近似式に基づいて求められる隙間量を、差圧検出手段が出力する出力値ごとに表した表である。 第1実施形態において、近似式に基づいて求められる隙間量の実測隙間量に対する演算誤差の比率を、出力値ごとに表した表である。 第2実施形態における実測値特性線と近似特性線との関係を示すグラフである。 第2実施形態において、実測隙間量および近似式に基づいて求められる隙間量を、差圧検出手段が出力する出力値ごとに表した表である。 第2実施形態において、近似式に基づいて求められる隙間量の実測隙間量に対する演算誤差の比率を、出力値ごとに表した表である。 従来の着座確認装置の概念図である。 圧力検出手段が検出する圧力と被検出体とテーブルとの間の隙間量との関係を実測したときのプロット図である。
符号の説明
10 テーブル
11 検出孔
12 下流ポート
13 検出圧通路
14 上流ポート
15 圧力源
16 検出オリフィス
17 差圧検出手段
18 演算処理部
h 隙間量
x(x,x) 任意の数値
L1 実測値特性線
L2,3 近似特性線
ΔP 差圧検出手段が出力する出力値
W 被検出体であるワーク

Claims (6)

  1. 圧力源に接続する上流ポートおよびテーブルに設けた検出孔に接続する下流ポートを連通する検出圧通路と、この検出圧通路に設ける検出オリフィスと、この検出オリフィス前後の差圧を検出するとともに、この差圧に基づいて変化する出力値ΔPを出力する差圧検出手段と、この差圧検出手段が出力する出力値ΔPを基にして、テーブルと被検出体との間の隙間量hを演算する演算処理部とを備え、
    この演算処理部は、
    h={Arcsin(ΔP/α) 1/2 }/β
    からなる基本式を記憶する一方、
    隙間量0のとき差圧0となる0点以外の2点を実測したとき、この2点の実測値である(h ,ΔP )および(h ,ΔP )から上記αおよびβを特定するとともに、この特定したαおよびβを上記基本式に入力した式
    上記0点を基点にした実測値に基づく実測値特性線に近似する近似特性線を得られる近似式として特定し、かつ、この近似式に基づいて上記差圧検出手段が出力する出力値ΔPから隙間量hを特定する構成にした位置確認装置。
  2. 上記演算処理部は、上記2点の実測値である(h ,ΔP )および(h ,ΔP )において、h =2h の条件を満たすと判断したとき、上記近似式を特定する構成にした請求項1記載の位置確認装置。
  3. 圧力源に接続する上流ポートおよびテーブルに設けた検出孔に接続する下流ポートを連通する検出圧通路と、この検出圧通路に設ける検出オリフィスと、この検出オリフィス前後の差圧を検出するとともに、この差圧に基づいて変化する出力値ΔPを出力する差圧検出手段と、この差圧検出手段が出力する出力値ΔPを基にして、テーブルと被検出体との間の隙間量hを演算する演算処理部とを備え、
    この演算処理部は、
    h={ΔPC/(α−βΔP)} 1/2
    からなる基本式を記憶する一方、
    隙間量0のとき差圧0となる0点以外の2点を実測したとき、この2点の実測値である(h ,ΔP )および(h ,ΔP )から上記αおよびβを特定するとともに、この特定したαおよびβを上記基本式に入力した式を、
    上記0点を基点にした実測値に基づく実測値特性線に近似する近似特性線を得られる近似式として特定し、かつ、この近似式に基づいて上記差圧検出手段が出力する出力値ΔPから隙間量hを特定する構成にした位置確認装置。
  4. 上記演算処理部は、ΔP <ΔP としたとき、2点の実測値であるΔP およびΔP を下限出力値および上限出力値として記憶するとともに、差圧検出手段が出力した出力値ΔPが、上記下限出力値および上限出力値の範囲内にあるとき、隙間量hを特定する構成にした請求項1〜3のいずれか1に記載の位置確認装置。
  5. 圧力源に接続する上流ポートおよびテーブルに設けた検出孔に接続する下流ポートを連通する検出圧通路と、この検出圧通路に設ける検出オリフィスと、この検出オリフィス前後の差圧を検出するとともに、この差圧に基づいて変化する出力値ΔPを出力する差圧検出手段と、この差圧検出手段が出力する出力値ΔPを基にして、テーブルと被検出体との間の隙間量hを演算する演算処理部とを備え、
    この演算処理部は、ΔP<ΔPとしたとき、2点の実測値であるΔPおよびΔPを下限出力値および上限出力値として記憶するとともに、隙間量0のとき差圧0となる0点を基点にした実測値に基づく実測値特性線に対して近似するとともに、上記0点以外の2点の実測値である(h ,ΔP )および(h ,ΔP )を特定することによって、実測値特性線に近似する近似特性線を得られる近似式を特定し、かつ、この近似式に基づいて上記差圧検出手段が出力した出力値ΔPが、上記下限出力値および上限出力値の範囲内にあるとき、上記出力値ΔPから隙間量hを特定する構成にした位置確認装置。
  6. 上記演算処理部は、(ΔP−x)〜(ΔP+x)の範囲内を使用範囲として特定する請求項4又は5記載の位置確認装置。
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