JP5012513B2 - ドップラ式超音波流量計、流量測定方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、測定領域の流速分布から被測定流体の流量を時間依存で瞬時に測定することが可能な超音波流量計およびそれに関連する技術に関する。
先行する技術として特許文献1に開示されている特開2000−97742号では、非定常状態の流れであっても時間依存で正確に精度高く非接触で測定可能なドップラ式超音波流量計が開示されている。ここで開示されるドップラ式超音波流量計は、以下のような構成をなす。
すなわち、所要周波数f0の超音波パルスを所定の繰り返し周波数(fPRF)で超音波トランスデューサから被測定流体中に入射させる超音波送信手段と、被測定流体に入射された超音波パルスのうち被測定流体中の気泡などに反射された超音波エコーを受信し、測定領域における被測定流体の流速分布を測定する流体速度分布測定手段と、上記被測定流体の流速分布に基づいて、積分演算を行う流量演算手段とを備えたものである。そして、流量演算手段は測定領域における被測定流体の流速分布に基づいて流量を計測する。
このドップラ式超音波流量計は、配管内を流れる被測定流体の流速分布を測定し、時間的に変動する過渡時の流量の応答性に優れている。また、流体の流れが充分に発達していない箇所や流れが三次元になっている場所、例えばエルボ配管やU字状の反転配管のように曲げられた配管の直後でも、被測定流体の流量を効率的に精度よく瞬時に測定できる。それ以前に提供されていた超音波流量計と比較した場合、実験値や経験値などから割り出された「流量補正係数」がなくても正確な測定が可能であるという特徴があり、大きく評価されている。
特開2000−97742号公報
最近の超音波流量計では、超音波の発振装置(エミッション)とその超音波の反射波を受信する装置(レシーバ)とを一つの超音波発信受信装置(トランスデューサ)として提供することが多い。超音波の発振装置とその超音波の反射波を受信する装置とを別々に用意した超音波流量計では、それぞれを流体配管へ厳格な位置決めをして取り付けなければならないが、超音波発信受信装置として提供された超音波流量計では流体配管への取り付け作業が一度で済むなどの利点がある。
ところで、前述の特許文献1に開示された技術は、配管の大きさ、被測定流体の大まかな速度に応じて、発信周波数、超音波の発信間隔(繰り返し周波数)を設定する必要がある。
繰り返し周波数については、以下のような制限や条件がある。
第一に、ナイキストのサンプリング定理から定められる周波数よりも高い周波数でパルスを繰り返す必要があることである。
fPRF>4f0・V0・sinθ/C0 (式1)
ここで、図2に示すように、V0は被測定流体の流速、C0は流体中の音速、θは入射角度である。この周波数よりも、低い繰り返し周波数で発信すると、エリアジングにより流速分布の測定ができない。
第二に、入射部の反対側の配管壁で反射した超音波がトランスデューサまで到達する時間よりも短い間隔で超音波を発信すると、異なる入射波に対する反射波が錯綜(エコー錯綜)する。このため、配管内の流速分布を計測するには、超音波の発信間隔を、配管から反射される第一エコーが到達するまでにかかる時間よりも短くすることはできない、言い換えると、繰り返し周波数fPRFをこれ以上に高くすることはできないことになる。
第一の理由からは流速が速くなるほどfPRFを高くする必要が生じ、第二の理由から配管が大きくなるほどfPRFを低くする必要が生じる。このため、大径の配管において流速が大きいながれの流量を測定するのは条件が厳しくなる。
さて、実際には、異なる入射波に対するエコーは、入射波が配管壁へ到達するより繰り返し間隔を長くしても重畳することがある。これは、配管内の多重エコーに起因している。この中で、特にその影響が大きいものは、図6に示すような第二底面エコーである。第二底面エコーは、底面の配管内壁で反射した超音波が、更に超音波入射部分の配管内壁で反射し、底面の配管内壁で再度反射してトランスデューサに到達するエコーであり、該当する入射パルスの次のパルスによる流速分布にノイズ領域を生じさせる。
第二底面エコーの影響を避けるためには、第一底面エコーがトランスデューサへ到達するまでにかかる時間よりも、繰り返しの間隔を長くすれば良い。しかし、繰り返し周波数fPRFを小さくした場合、瞬時の流速変動によって流速が速くなった瞬間があると、fPRFが低すぎることとなってエリアジングが発生してしまうことがある。
本発明が解決しようとする課題は、主に大口径の配管を流れる流体のドップラ式超音波流量計による流速測定において、エリアジングを生じさせることなく、第二底面エコーのような多重エコーによるノイズの影響を受けずに、正確な測定を行える技術を提供することにある。
請求項1及び請求項2に記載の発明の目的は、このような正確な測定を行えるドップラ式超音波流量計を提供することにある。
請求項3及び請求項4に記載の発明の目的は、主に大口径の配管を流れる流体のドップラ式超音波流量計による流速測定において、このような正確な測定が可能な測定方法を提供することにある。
請求項5及び請求項6に記載の発明の目的は、主に大口径の配管を流れる流体のドップラ式超音波流量計による流速測定において、このような正確な測定を行える測定プログラムを提供することにある。
(請求項1)
請求項1に記載した発明は、発振周波数(f0)の超音波パルスを超音波トランスデューサから繰り返し周波数(fPRF)で測定線に沿って流体配管内の被測定流体中へ入射角度(θ)にて入射させる超音波送信手段と、 被測定流体に入射された超音波パルスのうち測定領域から反射された超音波エコーを受信して測定領域における被測定流体の流速分布を測定する流体速度分布測定手段と、 前記被測定流体の流速分布に基づいて前記測定領域における被測定流体の流量を演算する流量演算手段とを備えたドップラ式超音波流量計に係る。
すなわち、前記の超音波送信手段は、2以上の繰り返し周波数で超音波パルスを送信し、
前記流体速度分布測定手段は、各々の繰り返し周波数ごとのエコーから流速分布を測定することによって、一の繰り返し周波数に対応する多重エコーによるノイズ重畳領域を特定するとともに、
前記流量演算手段は、他の一の繰り返し周波数の流速分布における当該ノイズ重畳領域に該当する流速データによって、前記一の繰り返し周波数におけるノイズ重畳領域の流速データを補正することとしたを特徴とする。
(用語説明)
本願発明は、いわゆる「大口径配管」を流れる流体の流速分布またはその流速分布による流量を計測するものである。ここで「大口径配管」とは、直径が1メートル以上の配管に用いる場合に効果的である。
ただし、大口径の配管に該当しなくても、被測定流体の速度が速い場合においても有効な技術である。
(請求項2)
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明を限定したものであり、
前記多重エコーは、第二底面エコーとすることを特徴とするドップラ式超音波流量計に係る。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、発振周波数(f0)の超音波パルスを超音波トランスデューサから繰り返し周波数(fPRF)で測定線に沿って流体配管内の被測定流体中へ入射角度(θ)にて入射し、 被測定流体に入射された超音波パルスのうち測定領域から反射された超音波エコーを受信し、 測定領域における被測定流体の流速分布を測定し、前記被測定流体の流速分布に基づいて前記測定領域における被測定流体の流量を演算するドップラ式超音波流量計を用いた流量測定方法に係る。
すなわち、第一の繰り返し周波数にて第一超音波パルスを送信する第一超音波送信手順と、 前記第一超音波パルスに対応する超音波エコーから第一流速分布を測定する第一流速分布測定手順と、 第一の繰り返し周波数に対応する第一多重エコーを演算する第一多重エコー演算手順と、 第一多重エコーを含むように、第一流速分布における第一ノイズ重畳領域を定める第一ノイズ重畳領域特定手順と、 第二の繰り返し周波数にて第二超音波パルスを発信する第二超音波発信手順と、 第二超音波パルスに対応する超音波エコーから第二流速分布を計測する第二流速分布計測手順と、 前記第二流速分布における第一ノイズ重畳領域に対応する流速データを用いて第一流速分布における第一ノイズ重畳領域の流速データを補正するデータ補正手順と、を有することを特徴とする。
(請求項4)
請求項4に記載した発明は、請求項3に記載した発明を限定したものであり、
前記多重エコーは、第二底面エコーとすることを特徴とする。
(請求項5)
請求項5に記載した発明は、 発振周波数(f0)の超音波パルスを超音波トランスジューサから繰り返し周波数(fPRF)で測定線に沿って流体配管内の被測定流体中へ入射角度(θ)にて入射し、 被測定流体に入射された超音波パルスのうち測定領域から反射された超音波エコーを受信し、 測定領域における被測定流体の流速分布を測定し、 前記被測定流体の流速分布に基づいて前記測定領域における被測定流体の流量を演算するドップラ式超音波流量計における制御装置に用いる流量測定用プログラムに係る。
そのプログラムは、第一の繰り返し周波数にて第一超音波パルスを送信する第一超音波送信手順と、 前記第一超音波パルスに対応する超音波エコーから第一流速分布を測定する第一流速分布測定手順と、 第一の繰り返し周波数に対応する第一多重エコーを演算する第一多重エコー演算手順と、 第一多重エコーを含むように、第一流速分布における第一ノイズ重畳領域を定める第一ノイズ重畳領域特定手順と、 第二の繰り返し周波数にて第二超音波パルスを発信する第二超音波発信手順と、 第二超音波パルスに対応する超音波エコーから第二流速分布を計測する第二流速分布計測手順と、 前記第二流速分布における第一ノイズ重畳領域に対応する流速データを用いて第一流速分布における第一ノイズ重畳領域の流速データを補正するデータ補正手順と、をドップラ式超音波流量計の制御用コンピュータに実行させることとしたことを特徴とする。
(請求項6)
請求項6に記載した発明は、請求項5に記載した発明を限定したものであり、
前記多重エコーは、第二底面エコーとすることを特徴とする流量測定用プログラムに係る。
請求項5または請求項6に記載したコンピュータプログラムを、記録媒体へ記憶させて提供することもできる。ここで、「記録媒体」とは、それ自身では空間を占有し得ないプログラムを保存することができる媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−R、MO(光磁気ディスク)、DVD−Rなどである。
請求項5に記載のコンピュータプログラムを、ドップラ式超音波流量計の制御用コンピュータにインストールすることによって、請求項1に記載のドップラ式超音波流量計を提供することもできる。
請求項5及び請求項6に記載したコンピュータプログラムには、パラメータ入力手順を備えておくこともできる。
そのパラメータ入力手順とは、本願発明で任意に決定するパラメータたる繰り返し周波数(fPRF)のみとしてもよいが、測定条件から決定されるパラメータを含むことが望ましい。「測定条件から決定されるパラメータ」とは、配管の口径(D)、被測定流体の大まかな流速、被測定流体中の音速(C0)、超音波の入射角度(θ)である。
本発明によれば、主に大口径の配管を流れる流体のドップラ式超音波流量計による流速測定において、エリアジングの点からあまり低い繰返し周波数を選択できない場合においても、多重エコーによるノイズの影響を排除し、正確な測定を行える技術を提供することができた。
本願発明にかかるドップラ式超音波流量計の構成を示した図である。 ドップラ式超音波流量計のパラメータを説明する図である。 第二底面エコーによるノイズ発生原理を説明した図である。 (A)、(B)においてノイズが存在する部位と補間すべき部位とを示し、(C)において補間後の流速分布を示す。 本願発明のフローチャートの一例を示したものである。 第二底面エコーの概念を示した図である。
本発明に係るドップラ式超音波流量計の実施の形態について、添付図面を参照させながら説明する。
図1は、本発明に係るドップラ式超音波流量計の構成を示したものであり、超音波送信手段であるトランスデューサ、流体速度分布測定手段と流量演算手段からなる。図2に示すように、ドップラ式超音波流量計については、一般的な発振周波数(f0)は固定値(代表的には1MHz)としている。また、超音波流量計を設置すべき現場では(または事前の情報として)、流体配管の管内径(D)を知ることができ、被測定流体中の超音波速度(C0)を被測定流体の種類から知ることができる。したがって、調整する値としては、超音波パルスの入射角(θ)と繰り返し周波数(fPRF)のみである。
入射角(θ)は、予め用意してある数種類の楔(くさび)から選択することで決定される。すなわち、被測定流体が流れる配管の表面に対して、超音波トランスジューサを固定するための治具として楔を採用する。この楔は、予め角度が付けられており、その角度が超音波パルスの入射角(θ)となる。
入射角(θ)は、大きいほど測定精度が上げられるが、被測定流体が速いと小さくせざるを得ない。したがって、被測定流体の流速によってある程度の範囲に絞られる。しかも、数種類の楔の中から選択されるので、入射角(θ)を微調整することは困難である。
以上により、簡単に変更できる変数は、繰り返し周波数(fPRF)のみとなる。
続いて、第二底面エコーによる生じるノイズ領域を、図3に基づいて説明する。
発信間隔をT0、配管径から決定される第一の底面エコーを受信するまでの間隔をT1、求めたい発信間隔をT2とする。仮設定した繰り返し周波数をfPRF、被測定流体が流れる配管の直径をD、被測定流体における音速をC0、測定に用いる超音波の入射角度をθ、配管内の超音波の経路における配管の中心をR0、ドップラ信号をΔf、とする。
上述の条件から、
T0=1/fPRF (式2)
が成り立つ。
また、第一の底面エコーは、配管を往復してくる時間なので、
T1=2D/(C0・cosθ) (式3)
となる。
更に、T2は、T1およびT0とは、
T2=2×T1−T0
という関係があるので、
2×T1>T0 (式4)
のときに第二底面エコーノイズが流速分布に重畳し、その位置は、
T2=4D/(C0・cosθ)−1/fPRF (式5)
となる。
繰り返し周波数(fPRF)を大きくすると、DT1/T2が大きくなる。したがって、流速分布においてノイズの位置は、配管半径方向において配管内壁から遠い側に現れる。繰り返し周波数(fPRF)を小さくすると、DT1/T2が小さくなる。したがって、流速分布においてノイズの位置は、配管半径方向において配管内壁に近い側に現れる。
次に、図4を用いて、第二底面エコーによるノイズ領域の補間方法を説明する。
図4の(A)に示すように、配管径1200(mm)の被測定流体に対して、繰り返し周波数fPRFが350(Hz)においては、T2は0.926(ms)となり、第二底部エコーは配管の中心付近(管壁から49%の位置)を中心に重畳する。このめ、配管内壁から49%を中心に配管径の30%の大きさの領域をノイズ重畳領域とする。このノイズ重畳領域の大きさは、実際には測定環境によって異なるが、配管径の30%の大きさをとることで影響を受けている領域のほぼ全体をくくることができる。
また、図4の(B)に示すように、繰り返し周波数fPRFが500(Hz)においては、T2は1.78(ms)となり、第二底部エコーは配管内壁付近(配管壁から94%の位置)を中心に重畳する。なお、図4における発信間隔T0は2.857(ms)、水中の音速は1400(m/s)としている。
これより、繰り返し周波数fPRFが350Hzによる流速分布における配管内壁からの距離が408〜768(mm)の流速データを、繰り返し周波数fPRFが500Hzによる流速分布のデータと入れ替える。これによる、図4(C)のようにノイズ領域を取り除いた流速分布を得ることができる。また、繰り返し周波数fPRFが500Hzによる流速分布における配管内壁からの距離が972〜1200(mm)の部位のデータを、繰り返し周波数fPRFが350Hzのものと入れ替えることによっても、同様なノイズ領域を取り除いた流速分布を得ることができる。
本実施の形態は、第二底面エコーによるノイズ領域を対象としているが、本発明の範囲はこれに限定されず、繰り返し周波数(fPRF)と相関を有するノイズ領域の補正に広く適用することができる。
次に、本発明にかかる流量測定プログラムの動作例を図5に示すフロー図を用いて説明する。
まず、入射角度(θ)、基本周波数(f0)、繰返し周波数(fPRF)配管径(D)、およその流速(V0)の入力を受け付ける(S1)。
与えられたパラメータで超音波パルスを送信し(S2)、流速分布の測定を実施する(S3)。
パラメータから、T2を演算し第二底面エコーの重畳する位置を特定する(S4)とともに、第二底面エコーによるノイズが流速分布に重畳しているかを判断する(S5)。
なお、超音波パルスの発信(S1)及び流速分布の測定(S2)と、第二底面エコーの特定(S4)及び重畳有無の判断(S5)とは、順番が前後しても良い。
第二底面エコーによるノイズが流速分布に重畳している場合には、その領域を特定する(S6)。第二底面エコーによるノイズはT2を中心としてある程度の範囲に影響を与え、その大きさは測定環境によって異なるが、T2を中心として配管の30%の大きさの領域をノイズ領域とすることで、ほとんどの影響を取扱うことができる。
第二底面エコーによるノイズが重畳していると判断された場合にはもう一度測定を行うが、1回目のパラメータから繰返し周波数のみを変更する(S7)。その際には、1回目におけるノイズ重畳領域と2回目のノイズ重畳領域が重ならないように、少なくともT2が配管の30%以上は異なるように設定する。
このようにして設定された、パラメータにおいて、エリアジングを生じない低周波の限界(S8)および各々のパルスに対してエコー錯綜しない高周波の限界(S9)を満たすかどうかを確認し、満たさない場合には2回目の測定を行わない。
エリアジングおよびエコー非錯綜の条件を満たした場合には、再設定したパラメータで超音波パルスを送信し(S10)、流速分布測定2を実施する(S11A)、ここで得られたデータで、流速分布1のノイズ重畳領域のデータを置換する(S11B)。この補正後の流速分布を用いて流量を算出する(S12A)。
なお、ノイズが重畳していない場合、または2回目の繰返し周波数を設定できなかった場合には、流速分布測定1の結果から流量を算出する(S12B)。
本願発明は、主に、大口径で速い流速の流体流量を測定する場合に採用される技術である。例えば、水力発電プラントにおいて、配管の流量測定において採用することができる。

Claims (6)

  1. 発振周波数(f0)の超音波パルスを超音波トランスジューサから繰り返し周波数(fPRF)で測定線に沿って流体配管内の被測定流体中へ入射角度(θ)にて入射させる超音波送信手段と、
    被測定流体に入射された超音波パルスのうち測定領域から反射された超音波エコーを受信して測定領域における被測定流体の流速分布を測定する流体速度分布測定手段と、
    前記被測定流体の流速分布に基づいて前記測定領域における被測定流体の流量を演算する流量演算手段とを備えたドップラ式超音波流量計であって、
    前記の超音波送信手段は、2以上の繰り返し周波数で超音波パルスを送信し、
    前記流体速度分布測定手段は、各々の繰り返し周波数ごとのエコーから流速分布を測定することによって、一の繰り返し周波数に対応する多重エコーによるノイズ重畳領域を特定するとともに、
    前記流量演算手段は、他の一の繰り返し周波数の流速分布における当該ノイズ重畳領域に該当する流速データによって、前記一の繰り返し周波数におけるノイズ重畳領域の流速データを補正することとしたを特徴とするドップラ式超音波流量計。
  2. 前記多重エコーは、第二底面エコーとすることを特徴とする請求項1に記載のドップラ式超音波流量計。
  3. 発振周波数(f0)の超音波パルスを超音波トランスジューサから繰り返し周波数(fPRF)で測定線に沿って流体配管内の被測定流体中へ入射角度(θ)にて入射し、
    被測定流体に入射された超音波パルスのうち測定領域から反射された超音波エコーを受信し、
    測定領域における被測定流体の流速分布を測定し、
    前記被測定流体の流速分布に基づいて前記測定領域における被測定流体の流量を演算するドップラ式超音波流量計を用いた流量測定方法であって、
    第一の繰り返し周波数にて第一超音波パルスを送信する第一超音波送信手順と、
    前記第一超音波パルスに対応する超音波エコーから第一流速分布を測定する第一流速分布測定手順と、
    第一の繰り返し周波数に対応する第一多重エコーを演算する第一多重エコー演算手順と、
    第一多重エコーを含むように、第一流速分布における第一ノイズ重畳領域を定める第一ノイズ重畳領域特定手順と、
    第二の繰り返し周波数にて第二超音波パルスを発信する第二超音波発信手順と、
    第二超音波パルスに対応する超音波エコーから第二流速分布を計測する第二流速分布計測手順と、
    前記第二流速分布における第一ノイズ重畳領域に対応する流速データを用いて第一流速分布における第一ノイズ重畳領域の流速データを補正するデータ補正手順と、を有することを特徴とする流量測定方法。
  4. 前記多重エコーは、第二底面エコーとすることを特徴とする請求項3に記載の流量測定方法。
  5. 発振周波数(f0)の超音波パルスを超音波トランスジューサから繰り返し周波数(fPRF)で測定線に沿って流体配管内の被測定流体中へ入射角度(θ)にて入射し、
    被測定流体に入射された超音波パルスのうち測定領域から反射された超音波エコーを受信し、
    測定領域における被測定流体の流速分布を測定し、
    前記被測定流体の流速分布に基づいて前記測定領域における被測定流体の流量を演算するドップラ式超音波流量計における制御装置に用いる流量測定用プログラムであって、
    第一の繰り返し周波数にて第一超音波パルスを送信する第一超音波送信手順と、
    前記第一超音波パルスに対応する超音波エコーから第一流速分布を測定する第一流速分布測定手順と、
    第一の繰り返し周波数に対応する第一多重エコーを演算する第一多重エコー演算手順と、
    第一多重エコーを含むように、第一流速分布における第一ノイズ重畳領域を定める第一ノイズ重畳領域特定手順と、
    第二の繰り返し周波数にて第二超音波パルスを発信する第二超音波発信手順と、
    第二超音波パルスに対応する超音波エコーから第二流速分布を計測する第二流速分布計測手順と、
    前記第二流速分布における第一ノイズ重畳領域に対応する流速データを用いて第一流速分布における第一ノイズ重畳領域の流速データを補正するデータ補正手順と、をドップラ式超音波流量計の制御用コンピュータに実行させることとした流量測定用プログラム。
  6. 前記多重エコーは、第二底面エコーとすることを特徴とする請求項5に記載の流量測定用プログラム。
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