本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を図1に示す。このナビゲーション装置は車両に搭載されており、設定された目的地までの推奨経路を探索し、その推奨経路の道路形状を簡略化する。このときさらに、推奨経路の周囲に位置する鉄道線路の形状も簡略化する。こうして道路形状と線路形状を簡略化することにより、通常の地図を要約した地図(以下、要約地図という)を作成し、それを画面表示するものである。
図1に示すナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、入力装置17およびディスクドライブ18を有している。ディスクドライブ18には、地図データが記録されたDVD−ROM19が装填される。
制御回路11は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行することにより、各種の処理や制御を行う。この制御回路11において後で説明するような処理が実行されることによって、設定された目的地に対しDVD−ROM19に記録された地図データに基づいて推奨経路が探索され、その推奨経路付近の要約地図が作成されて、表示モニタ16により表示される。
現在地検出装置14は、自車両の現在地を検出する装置であり、たとえば、自車両の進行方向を検出する振動ジャイロ14a、車速を検出する車速センサ14b、GPS衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ14c等からなる。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された自車両の現在地に基づいて、推奨経路を探索するときの経路探索開始点を決定することができる。
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを一時的に格納する。この画像データは、要約地図を画像表示するための道路地図描画用データや各種の図形データ等からなり、制御回路11において、DVD−ROM19に記録されている地図データに基づいて作成される。この画像メモリ15に格納された画像データを用いて、作成された要約地図が表示モニタ16に表示される。
入力装置17は、ユーザが目的地の設定などを行うための各種入力スイッチを有し、これは操作パネルやリモコンなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16に表示される画面指示に従って入力装置17を操作することにより、地名や地図上の位置、施設名などを指定して目的地を設定し、その目的地までの経路探索をナビゲーション装置1に開始させることができる。
ディスクドライブ18は、要約地図を作成するために用いられる地図データを、装填されたDVD−ROM19より読み出す。なお、ここではDVD−ROMを用いた例について説明しているが、DVD−ROM以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより、地図データを読み出すこととしてもよい。この地図データには、推奨経路を演算するために用いられる経路計算データや、交差点名称、道路名称など、推奨経路に従って自車両を目的地まで案内するために用いられる経路誘導データ、道路を表す道路データ、さらには海岸線や河川、地図上の各種施設(ランドマーク)など、道路以外の地図形状を表す背景データなどが含まれている。
道路データにおいて、道路区間を表す最小単位はリンクと呼ばれている。すなわち、各道路は所定の道路区間ごとに設定された複数のリンクによって構成されている。なお、リンクによって設定される道路区間の長さは異なっており、リンクの長さは一定ではない。リンク同士を接続している点はノードと呼ばれ、このノードはそれぞれに位置情報(座標情報)を有している。また、リンク内にはノードとノードの間に形状補間点と呼ばれる点が設定されていることもある。形状補間点もノードと同じく、それぞれに位置情報(座標情報)を有している。このノードと形状補間点の位置情報によって、リンク形状、すなわち道路の形状が決定される。経路計算データには、上記の各リンクに対応して、自車両の通過所要時間を表すためのリンクコストと呼ばれる値が設定されている。
ところで従来のナビゲーション装置では、鉄道線路は背景の一部として扱われており、地図上の線路形状は背景データによって表されていた。しかし、ナビゲーション装置1において用いられる地図データには、線路形状を表すための線路データと呼ばれるデータが背景データとは別に設けられている。この線路データには前述の道路データと同様に、所定の線路区間ごとにリンクが設定され、各リンク同士がノードによって接続されている。また、そのリンク内には形状補間点が設定されていることもある。これにより、道路形状と同じようにして線路形状が地図上に表される。なお、線路データには線路形状のデータ以外に、駅の位置や名称、路線名などを表すためのデータも含まれている。
以上説明したように、道路データには道路を表すためのノード、形状補間点およびリンクが含まれている。同様に、線路データには線路を表すためのノード、形状補間点およびリンクが含まれている。これらを区別するために以下の説明では、道路を表すためのノード、形状補間点およびリンクを、それぞれ道路ノード、道路形状補間点および道路リンクと呼ぶこととする。また、線路を表すためのノード、形状補間点およびリンクを、それぞれ線路ノード、線路形状補間点および線路リンクと呼ぶこととする。
前述のように入力装置17におけるユーザの操作によって目的地が設定されると、現在地検出装置14により検出された現在地を経路探索開始点として、設定された目的地までの経路演算が経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムにより行われ、目的地までの推奨経路が求められる。そして、DVD−ROM19より読み出された地図データ中の道路データに基づいて、求められた推奨経路の道路形状が簡略化され、さらに、その推奨経路の周囲に位置する鉄道線路の形状が、地図データ中の線路データに基づいて簡略化される。こうして推奨経路および線路の形状が簡略化されることによって作成された推奨経路付近の要約地図が、表示モニタ16において表示される。この要約地図上に示された推奨経路に従って、自車両が目的地まで誘導される。なお、道路形状や線路形状を簡略化する具体的な方法については、後で詳しく説明する。
以上説明したようにして表示される要約地図の例を図2および図3に示す。図2は環状線路ではない通常の鉄道線路を含む要約地図の例であり、A駅、B駅およびC駅が線路上に存在している。一方、図3は環状線路を含む要約地図の例であり、D駅、E駅、F駅、G駅、H駅およびI駅が線路上に存在している。なお、環状線路とは、主に都心部などを通っている環状の鉄道線路のことを指しており、たとえば山手線、大阪環状線などの線路が該当する。
図2および図3において、(a)に示す地図は要約する前の元の地図であり、自車位置21から目的地22までの推奨経路が元の形状のまま表示されている。これに基づいて作成された要約地図が(b)に示す地図であり、自車位置21から目的地22までの推奨経路の道路形状と線路形状が簡略化されている。すなわち、図2(a)または図3(a)に示すような地図に基づいて、図2(b)または図3(b)に示すような要約地図がそれぞれ作成され、表示モニタ16に表示される。
図2(b)の要約地図では、推奨経路が線路を横切る点の両側にある駅、すなわちB駅およびC駅については表示されているが、A駅については表示されていない。また、図3(b)の要約地図では、推奨経路が線路を横切る点の両側に位置する駅、すなわちG駅、H駅、I駅およびJ駅と、主要ターミナル駅であるE駅およびK駅については表示されているが、それ以外の駅であるD駅およびF駅については表示されていない。なお、K駅は図3(a)の地図範囲内には含まれていないが、図3(b)の地図範囲内に含まれている駅である。このようにすることで、推奨経路との位置関係を知る上で重要な駅や、推奨経路にしたがって走行するときに目印となる駅のみが、要約地図上に表示される。
図2(a)または図3(a)の地図から、図2(b)または図3(b)に示す要約地図を作成するときには、要約地図の作成対象とする範囲(要約範囲)が設定される。この要約範囲は、以下に説明するように、推奨経路と線路の位置関係に基づいて設定される。
図2において、点O1は自車位置21と目的地22の中間地点を表している。図2(a)の要約前の地図に対して、この中間地点O1を中心とする表示モニタ16の画面サイズに応じた範囲が要約範囲に設定される。このとき、要約範囲内に自車位置21と目的地22を含む推奨経路の全体が入るように、なるべく大きな地図縮尺が選択される。このように、推奨経路の全体を覆うような要約範囲が設定され、その要約範囲内で図2(a)の地図から道路形状と線路形状をそれぞれ簡略化することにより、図2(b)の要約地図が作成される。
環状線路が含まれている地図の場合は、上記とは異なる方法で要約範囲が設定される。図3において、点O2は環状線路の仮想中心点を表している。この仮想中心点O2は、環状線路を所定の円形線路形状パターンで置き換えたときの中心点に相当する。なお、ナビゲーション装置1には各地の環状線路ごとにそれぞれ異なる円形の線路形状パターンが予め記憶されており、環状線路を含む要約地図を作成する場合は、その環状線路が対応する円形線路形状パターンへと置き換えられる。
点P1は推奨経路が最初に環状線路を横切る点を表しており、点P2は推奨経路が最後に環状線路を横切る点を表している。なお、ここでは推奨経路が環状線路を2回横切っている場合の例を示しているが、3回以上横切る場合は、最初と最後に環状線路を横切る点がそれぞれ点P1とP2に設定され、その間に横切る点は要約範囲の設定において考慮されない。
仮想中心点O2と点P1の間をつなぐ線分O2P1と、仮想中心点O2と点P2の間をつなぐ線分O2P2とのなす角度が90°以上である場合、図2(a)の要約前の地図に対して、仮想中心点O2を中心とする表示モニタ16の画面サイズに応じた範囲が要約範囲に設定される。このとき、要約範囲内に自車位置21と目的地22を含む推奨経路の全体と、環状線路を簡略化するときにその環状線路と置き換えられる円形線路形状パターンの全体とが共に入るようにしつつ、なるべく大きな地図縮尺が選択される。このように、環状線路を要約した後の全体を覆い、かつ推奨経路の全体を覆うような要約範囲が設定され、その要約範囲内で図2(a)の地図に基づいて道路形状と線路形状をそれぞれ簡略化することにより、図2(b)の要約地図が作成される。
以上説明したような要約地図を作成して表示モニタ16に表示する際に、ナビゲーション装置1の制御回路11において実行されるフローチャートを図4に示す。このフローチャートは、ユーザから入力装置17によって目的地の入力操作が行われたときに実行される。ステップS100では、ユーザから入力された地名や地図上の位置、施設名などに基づいて、地図上のいずれかの施設を目的地に設定する。ステップS200では、DVD−ROM19の地図データに基づいて、ステップS100において設定された目的地までの推奨経路を探索する。
ステップS300では、ステップS200で探索された推奨経路に基づいて、要約範囲を設定するための要約範囲設定処理を行う。これにより、要約地図の作成対象とする地図の範囲が設定される。なお、このときの具体的な処理内容については、後で図5に示すフローチャートにより説明する。
ステップS400では、ステップS300で設定された要約範囲内の道路形状と線路形状を簡略化することによって要約地図を作成する要約地図作成処理を行う。これにより、現在地から目的地までの要約地図が作成される。なお、この要約地図作成処理の具体的な内容については、後で図6に示すフローチャートにより説明する。
ステップS500では、ステップS400で作成された要約地図を表示モニタ16に表示する。次のステップS600では、ステップS500で表示された要約地図に簡略化された鉄道線路が含まれているか否かを判定する。要約地図に簡略化された鉄道線路が含まれている場合は、ステップS700へ進む。含まれていない場合は、ステップS700を実行せずに図3のフローチャートを終了する。
ステップS700では、ステップS500で表示された要約地図に含まれる鉄道線路において必要な駅を表示するための駅表示処理を行う。これにより、推奨経路との位置関係を知る上で重要な駅や、推奨経路にしたがって走行するときに目印となる駅が要約地図上に表示される。なお、この駅表示処理の具体的な内容については、後で図7に示すフローチャートにより説明する。ステップS700を実行したら、図4のフローチャートを終了する。以上説明したような処理を実行することにより、図2や図3に示すような要約地図が作成されて表示モニタ16に表示される。
次に、図4のステップS300において実行される要約範囲設定処理の内容について、図5のフローチャートにより説明する。ステップS301では、図4のステップS200において探索された推奨経路が線路を横切っているか否かを判定する。たとえば、推奨経路が踏み切りを通過している場合や、推奨経路と線路が立体交差している場合などのように、地図上で要約の対象とされる線路を推奨経路が横切っていると判断される場合はステップS302へ進む。これらに該当せず、推奨経路が線路を横切らないと判断される場合はステップS305へ進む。
ステップS302では、推奨経路が横切っている線路は環状線路であるか否かを判定する。ステップS301において推奨経路が横切っていると判定された線路が前述の環状線路に該当する場合は、ステップS303へ進む。そうでない場合、すなわち通常の線路を推奨経路が横切っている場合は、ステップS305へ進む。
ステップS303では、既に説明した図3における仮想中心点O2と点P1の間をつなぐ線分O2P1と、仮想中心点O2と点P2の間をつなぐ線分O2P2との角度が90°以上であるか否かを判定する。このような判定条件に当てはまる場合は、環状線路の全体を要約地図上に表示すべきと判断してステップS304へ進む。しかし判定条件に当てはまらない場合は、環状線路全体を要約地図に表示する必要がないものと判断してステップS305へ進む。
なお、上記の判定条件は、あくまで環状線路全体を要約地図に表示すべきか否かを判定するための条件の一例であるため、ステップS303において他の判定条件を用いてもよい。たとえば、線分O2P1と線分O2P2との角度が80°以上であるときに、環状線路の全体を要約地図上に表示すべきと判定してステップS304へ進むようにしてもよい。また、線分O2P1と線分O2P2との角度ではなく、自車位置や目的地、環状線路などの位置関係から判定条件を設定してもよい。あるいは、その前のステップS302の判定条件を満たせば、ステップS303において判定することなく、常に環状線路全体を要約地図に表示すべきと判断することとしてもよい。これら以外にも、様々な判定条件を用いることができる。
ステップS304では、要約後の環状線路の全体を覆い、かつ推奨経路全体を覆うような要約範囲を設定する。なお、環状線路は、後で説明する図6のステップS404において、元の地図における環状線路の部分を予め記録された所定の円形線路形状パターンと置換することにより要約される。そのため、ナビゲーション装置1では、置換後の円形線路形状パターンを覆うために必要な最小限の範囲が全国の環状線路ごとに設定されている。この予め設定された最小限の範囲を含み、かつ推奨経路の全体を覆うような要約範囲がステップS304において設定される。これにより、図3において説明したような要約範囲が設定される。
一方ステップS305では、推奨経路全体を覆う要約範囲を設定する。このとき、上記のステップS304とは異なり、要約後の環状線路全体を覆う要約範囲については考慮されない。これにより、図2において説明したような要約範囲が設定される。
なお、前述したように、ステップS304またはS305の処理が実行されるときには、それと同時に地図縮尺の選択も行われる。こうしてステップS304またはS305のいずれかの処理を実行したら、図5のフローチャートを終了して図4のフローチャートへ戻り、ステップS300から次のステップS400へ進む。以上説明したようにして、要約範囲設定処理が行われる。
次に、図4のステップS400において実行される要約地図作成処理の内容について、図6のフローチャートを用いて説明する。ステップS401では、図4のステップS300において上記で説明したような要約範囲設定処理が実行されることによって設定された要約範囲内で、推奨経路の道路リンクまたは線路リンクのうちいずれかを選択する。このとき、たとえば先に推奨経路の道路リンクを自車位置に近いものから順に選択し、該当する全ての道路リンクを選択し終えたら、その後に線路リンクを自車位置に近いものから順に選択するなど、順序良く選択することが好ましい。
ステップS402では、直前のステップS401において選択したリンクが線路リンクであり、その線路リンクが環状線路に該当するか否かを判定する。環状線路である場合はステップS404へ進む。選択したリンクが道路リンクである場合や、線路リンクであっても環状線路に該当しない場合はステップS403へ進む。
ステップS403では、道路リンクや環状線路ではない線路リンクの形状を簡略化するための方向量子化処理を行う。この方向量子化処理の具体的な内容については、後で図8および図9を用いて詳しく説明する。一方ステップS404では、環状線路である線路リンクの形状を簡略化するためのパターン置換処理を行う。このパターン置換処理では、環状線路を表す線路リンクをまとめて所定の円形線路形状パターンに置き換える。この円形線路形状パターンは、前述したように全国各地の環状線路ごとにそれぞれ異なる形状のものが予めナビゲーション装置1において記憶されている。ステップS401で選択したリンクに対して、ステップS403の方向量子化処理、またはステップS404のパターン置換処理のいずれかを実行したら、ステップS405へ進む。
ステップS405では、ステップS401において要約範囲内の全てのリンクを選択したか否かを判定する。まだ選択していないリンクがある場合はステップS401へ戻り、全てのリンクを選択するまでの間、ステップS401〜S404の処理を繰り返す。これにより、要約範囲内の全てのリンク、すなわち要約範囲に含まれる推奨経路の道路リンクおよび線路リンクの全てについて、ステップS403の方向量子化処理またはステップS404のパターン置換処理が実行され、その形状が簡略化される。全てのリンクを選択したらステップS406へ進む。
ステップS406では、ランドマークの位置補正を行う。このランドマークの位置補正の具体的な方法については後で図10、11および12を用いて説明する。ステップS406を実行したら、図6のフローチャートを終了して図4のフローチャートへ戻り、ステップS400から次のステップS500へ進む。以上説明したようにして、要約地図作成処理が行われる。
次に、図4のステップS700において実行される駅表示処理の内容について、図7のフローチャートを用いて説明する。ステップS701では、図4のステップS400の要約地図作成処理によって作成された要約地図において、推奨経路が線路を横切っているか否かを判定する。推奨経路が線路を横切っている場合はステップS702へ進み、横切っていない場合はステップS704へ進む。すなわち、ステップS403の方向量子化処理によって形状を簡略化された推奨経路が、同じくステップS403の方向量子化処理、またはステップS404のパターン置換処理のいずれかによって形状を簡略化された線路を横切っている場合は、ステップS702へ進む。そうでない場合は、ステップS704へ進む。
ステップS702では、推奨経路が線路を横切る点の両側にそれぞれ位置し、各々の側で推奨経路から最も近いところにある駅が、推奨経路から予め設定された所定の距離内、たとえば1km以内にあるか否かを判定する。推奨経路から所定距離内にある場合はステップS703へ進み、ステップS703においてその駅を表示対象の中に含める。これにより、図2(b)のB駅およびC駅や、図3(b)のG駅、H駅、I駅およびJ駅が表示対象に選択される。ステップS703を実行したらステップS706へ進む。ステップS702において該当する駅が推奨経路から所定距離内にないと判定された場合は、ステップS703を実行せずにステップS706へ進む。なお、片側の駅のみが所定距離内である場合は、その所定距離内の駅のみを表示対象に含める。
一方、ステップS704では、推奨経路に最も近い駅が前述の所定の距離内にあるか否かを判定する。推奨経路から所定距離内にある場合はステップS705へ進み、ステップS705においてその駅を表示対象に含める。これにより、推奨経路が線路を横切らない場合は、推奨経路に最も近い駅が表示対象に選択される。ステップS705を実行したらステップS706へ進む。ステップS704において該当する駅が推奨経路から所定距離内にないと判定された場合は、ステップS705を実行せずにステップS706へ進む。
ステップS706では、図4のステップS400の要約地図作成処理によって作成された要約地図において、主要なターミナル駅などに該当する主要駅があるか否か判定する。主要駅がある場合はステップS707へ進み、その主要駅を表示対象に含める。これにより、図3(b)におけるE駅およびK駅が表示対象とされる。ステップS707を実行したらステップS708へ進む。なお、ステップS706において主要駅がないと判定された場合は、ステップS707を実行せずにステップS708へ進む。
ステップS708では、ステップS703、S705またはS707において表示対象とされた駅の位置を補正する。この駅の位置補正は、図6のステップS406のランドマークの位置補正と同様の方法によって行われる。これにより、簡略化された線路の形状に合わせて駅の位置が補正される。
ステップS709では、ステップS708で補正された駅の位置に対して駅マークを表示する。これにより、その駅の位置を要約地図上に表示する。さらにその駅名や路線名などを必要に応じて表示する。ステップS709を実行したら、図7のフローチャートを終了して図4のフローチャートへ戻り、図4のフローチャートを終了する。以上説明したようにして、駅表示処理が行われる。
ナビゲーション装置1は、以上説明したようにして、推奨経路の道路形状と鉄道線路の形状をそれぞれ簡略化することにより要約地図を作成し、その要約地図を表示する。これにより、ユーザが普段の移動に鉄道を主に使用しており、車で走行した経験が少ない地域であっても、ユーザにとって位置関係の把握が容易な要約地図を提供することができる。
ここで、図6のステップS403で実行される方向量子化処理について説明する。方向量子化処理では、探索された推奨経路の道路リンクやその周囲の線路リンクをそれぞれ所定の分割数で分割した上で、道路形状や線路形状の簡略化を行う。図8および図9は、いずれもこの方向量子化処理の内容を説明するための詳細説明図であり、図8ではリンク分割数が2(2分割)の場合について、また図9ではリンク分割数が4(4分割)の場合について、それぞれの方向量子化処理の内容を図示している。なお、この方向量子化処理は道路リンクと線路リンクに対してそれぞれ同じように行われるため、以下の説明ではこれらを合わせて単にリンクとして説明する。
図8に示す2分割の場合より先に説明を行う。図8(a)の符号30に示すリンクは、推奨経路に含まれている道路リンク、または要約範囲内の線路リンクの1つを例示している。このリンク30に対して、(b)に示すように、その両端点の間を結ぶ線分31から最も遠くにあるリンク30上の点32を選択する。なお、ここで選択される点32は前述の道路形状補間点または線路形状補間点に相当し、両端点は道路ノードまたは線路ノードに相当する。
上記のような点32が求められたら、次に(c)に示すように、リンク30の両端点のそれぞれと点32とを結ぶ線分33および34を設定する。この線分33と34がそれぞれの基準線に対してなす角度をθ1およびθ2と表す。なお、ここでいう基準線とは、リンク30の両端点から予め決められた所定の方向(たとえば、真北方向)に向かって、それぞれ延びている線のことである。(c)に示すように、一方の端点からの基準線と線分33によって挟まれている部分の角度が、θ1と表される。また、もう一方の端点からの基準線と線分34によって挟まれている部分の角度が、θ2と表される。
上記のようにして点32とリンク30の両端点とをそれぞれ結ぶ線分33、34が設定されたら、次に(d)に示すように、この線分33と34の方向をそれぞれ量子化する。ここでいう方向の量子化とは、前述の角度θ1およびθ2が予め設定された単位角度の整数倍にそれぞれなるように、線分33と34を各端点を中心にしてそれぞれ回転させることをいう。すなわち、θ1=m・Δθ、θ2=n・Δθ(n、mは整数)となるように、線分33と34をそれぞれ回転させてθ1とθ2の値を補正する。上記の式においてmとnの値は、この式によって計算される補正後のθ1とθ2がそれぞれ元の値に最も近くなるように設定される。
以上説明したように線分33と34の方向をそれぞれ量子化すると、線分33と34が基準線となす角度θ1およびθ2が、単位角度Δθ刻みで補正される。なお図8(d)では、Δθ=15°としている。そして、θ1についてはm=6と設定して補正後の角度を90°にし、θ2についてはn=0と設定して補正後の角度を0°にした例を図示している。
こうして線分33と34の方向をそれぞれ量子化したら、次に線分33と34をそれぞれ延長したときの交点を求める。そして、その交点と各端点とを結ぶようにして、(d)に示すように、線分33と34の長さをそれぞれ補正する。
以上説明したようにして、線分33と34を求め、これらの方向を量子化すると共に長さを補正することによって、リンク30に対する2分割の場合の方向量子化処理が行われる。この線分33と34をリンク30の代わりに用いることで、リンク30の形状を簡略化して表すことができる。このとき、リンク30の両端点の位置が固定された状態でリンク30の形状が簡略化されるため、隣接するリンクの位置には影響を及ぼさない。したがって、方向量子化処理を用いて各リンク形状を簡略化することにより、推奨経路や線路の全体的な位置関係を保ちつつ、その形状を容易に簡略化することができる。
次に、4分割の場合の方向量子化処理について説明する。図9(a)の符号40は、図8(a)と同様に、推奨経路に含まれている道路リンク、または要約範囲内の線路リンクの1つを例示している。このリンク40に対して、(b)に示すように、まずその両端点の間を結ぶ線分41aから最も遠くにあるリンク40上の点42aを選択する。次に、その点42aとリンク40の各端点とをそれぞれ結ぶ線分41bおよび41cを設定し、この線分41bと41cからそれぞれ最も遠く離れた位置にあるリンク40上の点42bおよび42cを選択する。なお、ここで選択される点42a〜42cは、いずれも2分割の場合と同様に、前述の道路形状補間点または線路形状補間点に相当する。
上記のような点42a〜42cが求められたら、次に(c)に示すように、2分割の場合と同様にして、リンク40の各端点と点42a〜42cとをそれぞれ順に結ぶ線分43、44、45および46を設定する。この線分43〜46がそれぞれの基準線に対してなす角度を、θ3、θ4、θ5およびθ6と表す。なお、このときの基準線はリンク40の両端点に対して定められるだけでなく、点42a〜42cのうち真ん中に位置する最初に選択された点42aに対しても定められる。
上記のようにして線分43〜46が設定されたら、次に(d)に示すように、各線分の方向をそれぞれ量子化する。このとき、点42aを保存点として、線分44と45はこの保存点42aを中心にそれぞれ回転させる。なお、線分43と46については、2分割の場合と同様に各端点を中心にそれぞれ回転させる。ここでは、Δθ=15°と予め設定し、θ3〜θ6の補正後の角度をそれぞれ60°、45°、180°および60°とした例を図示している。
こうして線分43〜46の方向をそれぞれ量子化したら、次に線分43と44をそれぞれ延長したときの交点と、線分45と46をそれぞれ延長したときの交点とを求める。そして、各交点と各端点または保存点42aとを結ぶようにして、(d)に示すように、線分43〜46の長さをそれぞれ補正する。
以上説明したようにして、線分43〜46を求め、これらの方向を量子化すると共に長さを補正することによって、リンク40に対する4分割の場合の方向量子化処理が行われる。この線分43〜46をリンク40の代わりに用いることで、リンク40の形状を簡略化して表すことができる。このとき、リンク40の両端点の位置に加えて、さらに保存点42aの位置も固定された状態で、リンク40の形状が簡略化される。したがって、複雑な形状のリンクによって構成されている推奨経路や線路に対しても、その全体的な位置関係を保ちつつ適切に形状を簡略化することができる。
なお、上記では2分割と4分割の場合の方向量子化処理について説明したが、これ以外の分割数についても同様にして方向量子化処理を実行することができる。たとえば8分割の場合には、まず4分割の場合と同様に、リンクの両端点の間を結ぶ線分から最も遠い1点と、その点と両端点とを結ぶ2つの線分からそれぞれ最も遠い2点を選択する。その後、さらにこれらの3点に両端点を加えた各点間を結ぶ4つの線分からそれぞれ最も遠い4点を選択する。こうして選択された合計7点と両端点とを順に結ぶ8つの線分を求め、これらの線分に対して前述したような方向の量子化と長さの補正を行うことによって、8分割の方向量子化処理を行うことができる。
方向量子化処理の分割数をいくつにするかは、予め設定しておいてもよいし、あるいはリンクの形状によって判断してもよい。たとえば、上記のようにして両端点またはそれまでに選択された点の間を結ぶ各線分から最も遠い点を順次選択していくとき、すなわち図8および図9の(b)で説明した処理を繰り返していくときに、各線分から最も遠い点までの距離が所定値以下となるまで処理を繰り返して、その処理回数に応じた数の点を順次選択していく。このようにすれば、リンクの形状によって方向量子化処理の分割数を決めることができる。
図8で説明した2分割の方向量子化処理において、方向を量子化した後に線分33と34をそれぞれ延長しても、適切な交点がない場合がある。すなわち、方向を量子化した後の線分33と34が平行となっている場合には、これらの線分を延長すると両者が一体化してリンク33の両端点を結ぶ1つの線分となるため、交点が存在しないこととなる。このような場合には、その両端点を直接結ぶ線分、すなわち線分31を用いて、リンク30の形状を簡略化して表すようにすればよい。また、図9で説明した4分割の方向量子化処理や、それ以上の分割数の方向量子化処理において、同様に方向を量子化した後に各線分を延長すると適切な交点がない場合には、それよりも分割数が少ない方向量子化処理を行うようにすればよい。
以上説明したような方向量子化処理を、要約範囲内にある推奨経路の全道路リンクおよび全線路リンクに対して順次実行していくことにより、推奨経路の道路形状や線路形状を簡略化して要約地図を作成することができる。なお、リンク単位ではなく、リンクを複数連ねて構成されるリンク列ごとに上記のような方向量子化処理を実行するようにしてもよい。この場合、図8の点32や図9の点42a〜42cとして選択される点には、道路形状補間点または線路形状補間点だけでなく、道路ノードまたは線路ノードも含まれることになる。
次に、図6のステップS406で実行されるランドマークの位置補正について説明する。要約地図では道路や線路の形状が簡略化されているため、その地図上の位置が元の地図から変化している。したがって、要約地図上に元の位置のままランドマークを表示したのでは、道路や線路とランドマークとの位置関係を正しく表すことができない。そこで、要約地図上にランドマークを表示する際には、ランドマークの位置補正を行うことが必要となる。その方法について以下に説明する。
図10では、ランドマークの位置補正の概要について説明する。図10(a)に示すように、要約する前の元の地図では、ランドマークの位置と、道路や鉄道との微妙な位置関係が記述されている。この元の地図に対して、上記で説明したような要約地図の作成処理を行い、さらにランドマークの位置をそのままにして表示すると、たとえば(b)に示すような要約地図となる。
(b)に示す要約地図では、道路の位置のみが(a)に示す元の地図に対して変化しているため、元のランドマークと道路との位置関係が保たれていない。たとえば、地図の中央付近にある郵便局に着目すると、この郵便局は、(a)に示す元の地図と、(b)に示す要約地図とで、互いに道路の反対側に位置している。そこで、このような不都合を是正するためにランドマークの位置補正を行い、その結果、(c)に示す要約地図のように、道路とランドマークとの位置関係が、元の地図上での位置関係と近似するようにする。
次に、図11を用いて、ランドマークの位置補正の詳細アルゴリズムについて説明する。ランドマークの位置補正では、はじめに、図11(a)に示すように、要約前後での形状ベクトル間のペアリストの作成を行う。ここで、要約時に上記に説明したような処理を行うことによって、道路の形状を表す形状ベクトルの構成点数が元のものから変化する。従って、ペアリストを作成するときには、このペアリストで関係付けられた形状ベクトル間の分岐点間の方向性が合致する必要がある。すなわち、要約の前後で、それぞれの分岐点の位置に対して、1対1に対応関係が成立するようにする。
このようにしてペアリストを作成したら、その次に(b)に示すように、各形状ベクトルのノルムと、対応する分岐点間の距離の割合を等価にする補正処理を行う。すなわち、要約する前の元の地図において、ランドマークが最近接する形状ベクトルのノルム値と、その形状ベクトルを含む道路経路における、そのランドマークから各分岐点までの距離の割合を測定する。この測定値により、要約後の地図においても、上記のペアリストによって対応付けられる形状ベクトルに対して、そのノルム値と、ランドマークから分岐点間までの距離の割合が等価となるように、ランドマークの位置を計算する。そして、計算した位置にランドマークを表示する。
以上説明したランドマークの位置補正では、通常の地図を要約地図に変換することによって道路の形状や距離が変わるので、対応するランドマーク(道沿いにある店等)も道路に合わせて座標を変換する必要がある。そのため、変換前のランドマークの位置についてのパラメータとして、そのランドマークが変換前の道路(リンク)の一方の端から全体の何%のところにあるか、道路のどちら側にあるか、道路から何メートル離れたところにあるかを求める。そして、変換後の対応する道路データに対して、これら3つのパラメータを用いて、変換後のランドマークの位置を決定する。これを、図12に示す具体例を用いて説明する。
図12(a)は、要約前の通常の地図におけるランドマーク位置の例を示す。地点Aと地点Bとをつなぐ道路は、地点AとA1の間のリンク61、地点A1とA2の間のリンク62、地点A2とA3の間のリンク63、および地点A3とBの間のリンク64によって構成されており、その道路沿いにランドマーク60が存在している。リンク61〜64のそれぞれの長さは、150m、200m、350mおよび500mであり、これらのリンクによって構成される地点AとBをつなぐ道路は、その合計、すなわち1200mの長さを有している。ランドマーク60は、地点A3から地点Bに向かって200m、すなわち地点Aから900m地点の、道路の左側に位置している。また、ランドマーク60の位置は道路から10m離れている。
このような要約前のランドマーク位置について、上記に説明した3つのパラメータを求める。1つ目のパラメータ、すなわち、道路の一方の端(地点A)からの距離の全体距離に対する割合は、900/1200=0.75(75%)と求められる。2つ目のパラメータ、すなわち道路のどちら側にあるかは、地点AからBに向かって道路の左側にあると求められる。3つ目のパラメータ、すなわち道路からの距離は、10mと求められる。
図12(b)は、要約後の地図におけるランドマーク位置の例を示す。この要約地図では、地点Aと地点Bとをつなぐ道路は1つのリンク65によって表されており、その長さは1000mである。この要約地図上にランドマーク60を表示するとき、先に求めた3つのパラメータを用いて、変換後の位置を決定する。すなわち、地点Aからの距離は、1つ目のパラメータを用いて、1000×0.75=750mと求められる。また、2つ目のパラメータと3つ目のパラメータにより、地点Aから見て道路(リンク65)の左側であり、その道路から10m離れた位置が決定される。これらの条件を満たす位置にランドマーク60を表示することにより、ランドマーク60の位置補正が行われる。
上記に説明したような処理を行うことにより、要約地図においてランドマークの位置が補正され、道路とランドマークとの位置関係を要約前の元の地図に近似させることができる。その結果、図10(a)に示す元の地図のランドマーク位置に対して、要約地図におけるランドマーク位置を図10(c)のようにすることができる。こうして要約地図上にランドマーク位置が表される。
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果を奏する。
(1)DVD−ROM19に記録された地図データをディスクドライブ18により読み込み、読み込まれた地図データに基づいて、道路の形状と線路の形状をそれぞれ簡略化した要約地図を作成する(ステップS400)。こうして作成された要約地図を表示モニタ16に表示する(ステップS500)こととしたので、ユーザが普段の移動に鉄道を主に使用しており、車で走行した経験が少ない地域であっても、ユーザにとって位置関係の把握が容易な要約地図を提供することができる。
(2)目的地までの推奨経路を探索し(ステップS200)、探索された推奨経路に基づいて要約範囲を設定する(ステップS300)。具体的には、推奨経路の全体を覆う範囲を要約範囲に設定する(ステップS304、S305)こととした。このようにしたので、ユーザにとって見やすい適切な要約範囲を設定して要約地図を作成することができる。
(3)推奨経路が環状線路を横切り(ステップS301、S302)、さらにステップS303の条件を満たす場合、環状線路を要約した後の全体を覆うために必要な予め設定された最小限の範囲を含み、かつ推奨経路の全体を覆う範囲を要約範囲に設定する(ステップS304)こととした。このようにしたので、要約後の環状線路の全体が含まれるようにし、ユーザにとって見やすい適切な要約範囲を設定して、要約地図を作成することができる。
(4)目的地までの推奨経路を探索し(ステップS200)、探索された推奨経路に基づいて特定の駅を表示対象に選択して、要約地図上に表示する(ステップS700)こととした。このようにしたので、必要な駅を要約地図上に表示することができる。
(5)推奨経路が線路を横切らない場合(ステップS701)、その推奨経路に最も近い駅を表示対象に選択する(ステップS705)こととした。また、推奨経路が線路を横切る場合は、その推奨経路が線路を横切る点の両側にある駅を表示対象に選択する(ステップS703)こととした。このようにしたので、推奨経路との位置関係を知る上で重要な駅や、推奨経路にしたがって走行するときに目印となる駅を、要約地図上に表示することができる。
(6)推奨経路から所定距離以上離れて位置する駅については、表示対象に選択しないこととした(ステップS702、S704)。このようにしたので、不要な駅が要約地図上に表示されるのを防ぐことができる。
上記の実施の形態では、ナビゲーション装置において、DVD−ROMなどの記憶メディアより地図データを読み出して要約地図を作成する例について説明しているが、本発明はこの内容には限定されない。たとえば、携帯電話などによる無線通信を用いて、地図データを情報配信センターからダウンロードする通信ナビゲーション装置などにおいても、本発明を適用できる。この場合、上記に説明したような要約地図の作成処理および表示駅の設定処理を情報配信センターにおいて行い、その結果を情報配信センターから信号出力してナビゲーション装置へ配信することにより、ナビゲーション装置において要約地図と必要な駅が表示されるようにしてもよい。すなわち、情報配信センターは、要約地図を作成してその上に駅を表示設定する装置と、その要約地図を外部へ信号出力する装置によって構成される。
以上説明した各実施の形態や各種の変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されない。
上記の各実施の形態では、地図データ読み込み手段をディスクドライブ18によって実現し、その他の各手段を制御回路11の処理によって実現することとした。具体的には、経路探索手段をステップS200、要約範囲設定手段をステップS300、要約地図作成手段をステップS400、要約地図表示手段をステップS500、駅選択手段および駅表示手段をステップS700によりそれぞれ実現することとした。しかし、これはあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記の各実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係には何ら限定も拘束もされない。