JP5009811B2 - 子癇前症の検出 - Google Patents

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Description

(関連出願への参照)
本出願は、2004年12月21日に出願され、「子癇前症を有する女性を同定、診断および追跡するための方法および試験」と題される米国仮出願番号60/637,948の利益を主張する。参照される出願の全教示は、参照によって本明細書中に援用される。
(発明の背景)
子癇前症は、6〜8%までの妊娠を悪化させ、母親および周産期の罹患率および死亡率の主な原因のままである高血圧性障害である(1、2)。なお、広範な研究努力にも関わらず、この多重全身性(multi-systematic)障害の病因は不完全に理解されたままである。血管内皮の活性化に続く血管痙攣は、子癇前症の病原における中心的な特徴であるように思われる。その原因の理論は、異常な着床および胎盤の異常な発達、酸化的ストレス、減少した内皮プロスタノイドおよび一酸化窒素恒常性、遺伝子多形、異常な循環自己抗体ならびに異常な母親の全身性炎症応答を含む(3、4、5、6、7)。より最近では、高血圧、蛋白尿、内皮細胞の活性化および増加した血小板凝集を含む子癇前症の症状を引き起こす、新脈管形成のモジュレーターの発現レベルにおけるバリエーションの影響について増大された焦点が存在する(8、9、10、11、12)。
具体的に、最近の研究は、血管内皮成長因子(VEGF)、胎盤成長因子(PlGF)および可溶性fms様チロシンキナーゼ-1 (sFlt-1)の母親血清濃度が臨床子癇前症を有する患者で変更されることを報告している(13、14、15)。VEGFおよびPlGFは、胎盤の発達に関わる成長因子であり、両者は発達する胎児に重要である有糸分裂活性および新脈管形成に貢献する。sFlt-1は、Flt-1レセプターのスプライシングバリアントである。これは、シグナル伝達経路を活性化するVEGFおよびPlGFの両方と結合するレセプターである、Flt-1の細胞質および膜貫通ドメインを欠いている。増加した血清sFlt-1は、臨床上同定可能な子癇前症の発現より約5週間前に起こり、減少した遊離PlGFは、第一のトリメスターと同様の初期に明らかである(13、15、16)。対照的に、VEGF血清濃度は、臨床子癇前症を有する女性の妊娠期間を通じて低い(15)。
かかる脈管形成因子はまた、ヒト腎臓糸球体血管生理機能の制御に重要であるように思われる。妊娠したげっ歯類に投与された外因性sFlt-1は、高血圧、蛋白尿および糸球体内皮症をもたらす(17)。同様に、糸球体血管内皮に対する重要な有糸分裂生存因子であるVEGFの無力化は、増加したアポトーシス、損傷した糸球体毛細血管修復および重篤な蛋白尿をもたらす(18)。重篤な子癇前症において、障害の共通する特徴である糸球体内皮症は、高血圧性障害を有する患者において変更された脈管形成因子と一般的な腎臓機能の間の関連をさらに支持する(19、20、21、22、23)。
現在、子癇前症を予測もしくは診断するか、または特定の患者で発現する状態の重篤度を予告する単一の試験はない。初期症状は、持続性頭痛、ぼんやりした視界または光へのぼんやりした感受性および腹痛を含む。しかし、子癇前症の診断は、典型的に妊娠20週の後に続く慣用的な医師の試験において増加した血圧および尿におけるタンパク質(蛋白尿)が明らかにされて始めて典型的になされる(1)。発作、脳出血、播種性血管内凝固症候群および腎不全を含む子癇前症の重篤な影響は、かかる診断に続いて非常に短期に現れ得る。これらの方法は、不正確であり、最も重篤な症状が発現する可能性への洞察をほとんど提供しない。さらに現在の診断は医師の管理および侵襲性方法論を必要とし、初期および即時の評価をさらに遅延し、かつ複雑にする。子癇前症および関連する蛋白尿高血圧性障害の検出および診断のための初期方法および正確な方法が必要とされる。
(発明の要約)
本発明は、妊娠女性が子癇前症または他の1つまたは複数の高血圧性障害を発現する危険にあるということを決定する方法または決定を補助する方法に関する。特定の態様において、本発明は、妊娠女性が子癇前症を有するということを決定する方法または決定を補助する方法に関する。さらなる態様において、本発明は、妊娠の間ずっとのさらなる試験のための必要を減少する、高血圧性障害を発現する低い危険を有する妊娠女性を同定するために妊娠女性をスクリーニングまたはプレスクリーニングする方法に関する。
本出願人らは、子癇前症と関連する母親腎臓の機能的および形態的障害が、尿sFlt-1、VEGF、およびPlGFレベルの変化が高血圧性障害を集団発生し得、重篤な子癇前症を有する妊娠女性を、正常血圧を示す妊娠コントロールと区別し得ることを示すという仮説を立てた。いくつかの最近に公開された論文は、増加したレベルの循環sFlt-1ならびに血清中の減少したPlGFおよびVEGFが子癇前症の発症を予測し得るが、これらの脈管形成因子の尿排出は以前に深く研究されていないし、かかる排出レベルの特定の影響は疾患重篤度の背景で分析されてもいないことを報告している。本発明は、子癇前症を含む高血圧性障害の診断指標として尿試料中のsFlt-1、VEGFおよびPlGFのレベルのモニタリングおよび使用を提供する。さらに本発明は、重篤な子癇前症を他の高血圧性障害と区別する非侵襲性方法を提供する。開発された方法および試験は、単純で安価であり、妊娠の第一のトリメスターと同じ程度の初期に利用され、従って、初期検出および初期処置の可能性を増加する。さらに、本発明は妊娠女性に関して記載されるが、本明細書中に記載される方法はまた、非妊娠女性に対する妊娠期間中に高血圧性障害を発現する危険を評価するために利用され得る。
1つの態様において、本発明は、試験被験体から得られた尿の試料中のsFlt-1濃度を測定し、濃度を適切な標準と比較することによって高血圧性障害を有しているか、あるいは高血圧性障害を発現する傾向を有するとして妊娠女性を診断する方法または診断を補助する方法を提供する。標準は、例えば、妊娠が正常である妊娠女性または子癇前症を含む確認された高血圧性障害を有する妊娠女性から得られた尿中のsFlt-1濃度であり得る。かかる被験体は参照被験体と呼ばれる。参照試料は、試料が得られる時に、試料が得られる時の試験被験体の妊娠の週に対応する、妊娠の週にある参照被験体から得られる。参照試料が得られ得、尿試料が試験被験体から得られるのと同時に分析され得る。あるいは、確立された標準(予め確立された標準または試験被験体から得られる尿試料の評価以後開発されたもの)が利用され得る。正常な妊娠女性からの尿中のsFlt-1濃度と比較した場合、評価される妊娠女性(試験被験体)の尿中のsFlt-1の増加した濃度は、女性が子癇前症または1つもしくは複数の他の高血圧性障害を発現する増加した危険にあることを示す。1ミリグラムの尿クレアチニンあたり9.5ピコグラムを超えるsFlt-1濃度の増加は、妊娠女性が軽度な子癇前症を発現する増加した危険にあることを示すが、1ミリグラムの尿クレアチニンあたり40ピコグラムを超えるsFlt-1濃度の増加は、妊娠女性が重篤な子癇前症を発現する増加した危険にあることを示す。
別の態様において、本発明は、妊娠女性から得られた尿試料中のPlGFおよびsFlt-1濃度を測定し、得られた値をさらなる分析に供することによって、妊娠女性が高血圧性障害を発現する可能性を評価する方法または評価を補助する方法を提供する。1つの態様において、式は、値を解析し、女性のuFPと呼ばれるものを計算するために使用され、log[sFlt-1/PlGF×100]に等しい。この解析の結果は、評価される妊娠女性が高血圧性障害を発現する危険にあるかどうかを示す。例えば、1.4を超えるuFPは、妊娠女性が高血圧性障害と関連する症状の発現または悪化を予防する処置を必要とするという増加した危険の診断指標である。さらなる例として、2.1を超えるuFPは、重篤な子癇前症を有する妊娠女性を正常な血圧を有するコントロールと区別する点で88.2%の感受性および100%の特異性を有する。この方法は、現在利用可能な方法よりも妊娠女性における重篤な子癇前症の有意により正確な診断を提供し、試験紙および全タンパク質濃度の測定を介して蛋白尿を評価する。本発明の別の側面において、uFP値は、帝王切開による分娩、血清尿酸の上昇、収縮期血圧および拡張期血圧の上昇、ディップスティック蛋白尿、妊娠回数、分娩時の胎児の体重、胎盤剥離、子宮内成長制限(IUGR)溶血、血小板減少、肝臓酵素の上昇およびHELLP症候群(溶血、肝臓酵素の上昇、低血小板計数)を含む子癇前症の特定の合併症を発現する危険の診断指標として利用される。
上記の方法において、尿試料は、絶食時または非絶食時状態で得られ得る。脈管形成因子は、ELISAのような、免疫学的アッセイを用いて測定され得る。本明細書中に開示される方法の側面において、妊娠女性は、以下の高血圧性障害:子癇前症、子癇、軽度な子癇前症、慢性高血圧、EPH妊娠中毒、妊娠性高血圧、混合型子癇前症(慢性高血圧、慢性腎症または狼瘡を混合した子癇前症を含む)、HELLP症候群(溶血、肝臓酵素の上昇、低血小板計数)または腎症のいずれかを有するか、あるいは発現する増加した危険を有すると診断され得る。本発明は、妊娠女性(ヒト)に関して記載されるが、本発明はまた、非ヒト雌における高血圧性障害を発現する危険を診断および/または評価するために使用され得る。
別の態様において、本発明は、妊娠女性が子癇前症のような高血圧性障害を発現する危険にあるかどうかの決定における使用のための診断キットである。キットは、尿の試料を受けるための容器、脈管形成因子が試料中で検出され得る手段(例えば、試薬)および得られた値を基にして高血圧性障害を発現する危険を評価するための指示書を含み得る。特定の態様において、キットは、PlGFおよびsFlt-1のような脈管形成因子を検出するのに有用で、妊娠女性が子癇前症を発現する危険にあるかどうかを決定することに有用な、抗体のような試薬、および指示書を含み、女性が子癇前症を発現する危険を評価するための、参照または標準を含み得る。特定の態様において、キットはPlGFを検出する少なくとも1つの抗体およびsFlt-1を検出する少なくとも1つの抗体を含む。
別に定義されていない場合、本明細書中に使用される全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書中に記載されるものと類似するまたは等価な方法および材料が本発明の実施または試験で使用され得るが、適切な方法および材料が以下に記載される。本明細書中に言及される全ての、刊行物、特許出願、特許および他の引用文献は、参照によって援用される。材料、方法および実施例は、例示的であるのみであり、限定されることを意図しない。
本発明の他の特徴は以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明白である。
本特許の資料は、カラーで作成された少なくとも1つの図面を含む。カラーの図面を有する本特許のコピーは、請求および必要な費用の納付の際に特許商標庁によって提供される。
(発明の詳細な説明)
子癇前症は、妊娠の後期で発現し、有意な母親および胎児の罹患率および死亡率と関連する。現在、本疾患および関連高血圧性障害を診断するか、あるいは発現する危険を評価する効果的なスクリーニング試験はない。結果は、増加した血圧および蛋白尿を含む障害と関連する合併症が発現したずっと後まで、妊娠女性は、効果的なモニタリングまたは処置を受けることができないということである。さらに、かかる障害を発現する危険がほとんどない〜まったくない妊娠女性が、妊娠の間ずっと不必要な症状の試験を受けなければならないのは、介護者が妊娠の初期段階における危険からこれらを排除し得る効果的な手段がないためである。
本明細書中に記載される場合、本出願人らは、子癇前症が一貫して母親腎臓の機能的および形態学的障害の両方を伴うので、脈管形成因子の尿レベルは子癇前症を有する妊娠女性で変更されているということを仮説とし、子癇前症を含む高血圧性障害を有する妊娠女性を同定するか、あるいは同定を補助する、より効果的でより低い侵襲性スクリーニング方法を提供する。
本明細書中に使用される場合、「子癇前症」は、少なくとも140/90 mm Hgの血圧および24時間尿タンパク質排出における少なくとも0.3グラムのタンパク質の尿排出(または試験紙で少なくとも+1以上)、それぞれは2つの機会について4〜6時間離れているような、十分に確立された基準に従って定義される。本明細書中に使用される場合、「重篤な子癇前症」はまた、少なくとも2つの機会について6時間離れた少なくとも160/110mm Hgの血圧、および24時間尿タンパク質排出における5グラムより大きいタンパク質または試験紙で持続的な+3蛋白尿のような、確立された基準に従って定義される。重篤な子癇前症はHELLP症候群(溶血、肝臓酵素の上昇、低血小板計数)を含み得る。重篤な子癇前症の他の要素は、米国人口統計に従った10%未満の子宮内成長制限(IUGR)、持続性神経学的症状(頭痛、視覚障害)、上胃部痛、尿量過少(500mL/24h未満)、1.0 mg/dLより大きい血清クレアチニン、肝臓酵素の上昇(正常より2倍大きい)、血小板減少(<100,000細胞/μL)を含み得る。
妊娠女性から得られた尿試料において脈管形成因子、特にVEGF、PlGFおよびsFlt-1のレベルの検出および/またはモニタリングに関する方法および組成物、ならびにかかるレベルと妊娠の進行中の特定の時点で子癇前症のような高血圧性障害を妊娠女性が発現するという可能性との間の関係が本明細書中に記載される。「妊娠の進行」とは、各トリメスターの間ずっとの妊娠およびあるトリメスターから次のトリメスターへの移行の間を含む、妊娠の種々の段階または相のことをいう。「妊娠の進行」は、正常な妊娠および高血圧性障害が発現する妊娠の両方における妊娠の経過を含む。「正常な妊娠」とは、悪化されない妊娠および女性が高血圧性障害を発現しない妊娠のことをいう。
中で開示されている方法において、妊娠女性は、以下の高血圧性障害:子癇前症、子癇、軽度な子癇前症、慢性高血圧、EPH妊娠中毒、妊娠性高血圧、混合型子癇前症(慢性高血圧、慢性腎症または狼瘡を混合した子癇前症を含む)、HELLP症候群(溶血、肝臓酵素の上昇、低血小板計数)または腎症のいずれかを有するか、あるいは発現する増加した危険を有すると診断され得る。本発明は、妊娠女性に関して記載されているが、本明細書中に記載される方法はまた、非妊娠女性の妊娠中の高血圧性障害を発現する危険を評価するために利用され得る。
本明細書中に記載される方法および組成物は、妊娠女性から得られた1つまたは複数の尿試料中の脈管形成マーカーのレベルを検出および/またはモニタリングすることによって高血圧性障害を発現する妊娠女性の危険を評価および/またはモニターすることを可能にする。これは尿試料を得、本明細書中に記載されるように、妊娠中の様々な段階で脈管形成因子のレベルについて分析することによって実施され得る。得られた値はまた、公知の標準と比較され得る。本明細書中に使用される場合、「適切な標準」とは、参照被験体から得られた尿中の脈管形成マーカーのレベルのことをいう。適切な標準濃度は、正常に妊娠している妊娠女性または子癇前症のような確認された高血圧性障害を有する妊娠女性(参照被験体)から得られた尿試料から決定され得る。適切な標準の基礎を形成する試料は、試料が得られる時に、試験試料が得られる時の試験被験体の妊娠の週に対応する妊娠の週にある参照被験体から得られる。試料が得られ得、尿試料が試験被験体から得られると同時に分析され得る。あるいは、標準発現レベルは、慣例的な実験と共に統計的な研究を用いて試験被験体から得られた尿試料の評価に対して先を見越してまたは遡及的に決定され得る。標準発現レベルは、周知の方法を用いて当業者によって決定され得る。
本発明の方法によって評価され得る尿試料は、本明細書中に記載される評価技術による検出のための、十分なレベルの目的の1つまたは複数の脈管形成マーカーを含むものである。特に、尿試料は利用される評価技術に応用可能なような、VEGF、PlGFおよびsFlt-1のいずれかの測定可能なレベルを有さなければならない。分析される場合、試料が検出可能なレベルの目的の1つまたは複数の脈管形成マーカーを含むことを条件として、尿試料が回収直後または後に分析され得る。例えば、尿試料は、目的の1つまたは複数の脈管形成マーカーを安定化または保存する薬剤で前処理された容器中で-70℃で凍結および/または混合、組み合わせもしくは保存され得る。好ましい態様において、尿試料は第一の朝排尿物から回収される。
本明細書中で使用される場合、用語「脈管形成マーカー」とは、高血圧性障害の発現の危険を検出する、もしくは検出を補助するために、高血圧性障害と関連する妊娠合併症の進行をモニターするために、および/または高血圧性障害と関連する妊娠合併症のための処置の有効性をモニターするために、単独でまたは組み合わせのいずれかで使用され得るVEGF、PlGFおよびsFlt-1のような、1つ以上の分子のことをいう。
本明細書中で使用される場合、用語「ポリペプチド」とは、アミノ酸のポリマーのことをいい、特定の長さをいわない。従って、ペプチド、オリゴペプチドおよびタンパク質は、ポリペプチドの定義の中に含まれる。
本発明の方法で有用な脈管形成マーカーのレベルは、転写される分子またはその対応するタンパク質の発現を検出する広く多様な周知の方法のいずれかによって評価され得る。かかる方法の非限定例は、分泌タンパク質の検出のための免疫学的方法、タンパク質精製方法、タンパク質機能および活性アッセイ、核酸ハイブリダイゼーション方法、核酸逆転写方法、および核酸増幅方法を含む。1つの態様において、脈管形成マーカーのレベルは、ELISAアッセイを用いて評価される。
特定の態様において、本発明は、妊娠女性からの1つまたは複数の尿試料を1つ以上の安定化剤を用いて処理する工程、および/または脈管形成マーカーのレベルを測定する前に、かかる1つまたは複数の尿試料の回収に使用される容器を1つ以上の安定化剤を用いて前処理する工程を含む。用語「安定化剤」とは、脈管形成マーカーの分解を防止するために使用され得る、ポリペプチドまたは核酸のような1つ以上の分子のことをいう。1つの態様において、安定化剤は、4-(2-アミノエチル)ベンゼンスルホニルフルオリド(AEBSF)およびPefabloc SC、アンチパイン(Antipain)およびアンチパイン-二塩酸(Antipain-dihydrochloride)、アプロチニン(Aprotinin)、ベンズアミジン(Benzamidine)およびベンズアミジン塩酸、ベスタチン(Bestatin)、キモスタチン(Chymostatin)、E-64(L-トランス-エポキシスクシニル-ロイシルアミド-(4-グアニド)-ブタンもしくはN-[N-(L-トランス-カルボキシオキシラン-2-カルボニル)-L-ロイシル]-アグマチン)、エチレンジアミン四酢酸およびそのナトリウム塩(EDTA-Na2)、ロイペプチン(Leupeptin)、エチルマレイミド、ペプスタチン(Pepstatin)およびペプスタチンA、ホスフォラミドン、アジ化ナトリウム、トリプシンインヒビターまたはε-アミノカプロン酸のいずれかを含む、プロテアーゼインヒビターである。
本出願人らは、高血圧性障害を有する妊娠女性において尿sFlt-1は有意に増加され、尿PlGFは有意に減少されることを示した。本発明は、慢性高血圧を有するか、または有しない軽度な子癇前症を含む高血圧性障害の他の形態を有する妊娠女性または正常な血圧を有するコントロールと重篤な子癇前症を有する妊娠女性を区別するために、尿試料中のPlGFおよびsFlt-1の濃度を測定する方法およびかかる対となる成長因子の比を利用する方法を特徴とする。本発明の方法はまた、子癇前症を含む高血圧性障害の特定の合併症を発現する妊娠女性の危険を評価するために使用され得る。かかる合併症は、帝王切開による分娩、血清尿酸の上昇、収縮期血圧および拡張期血圧の上昇、ディップスティック蛋白尿、妊娠回数、分娩時の胎児の体重、胎盤剥離、IUGR、溶血、血小板減少、肝臓酵素の上昇ならびにHELLP症候群(溶血、肝臓酵素の上昇、低血小板計数)を含み得る。
特定の態様において、式は、脈管形成マーカーの濃度またはレベルの決定の結果を解析するために使用される。得られた値は、妊娠女性が子癇前症のような高血圧性障害を発現するという可能性に関して情報を提供する。本明細書中に使用される場合、用語「式」とは、目的の1つまたは複数の脈管形成マーカーのレベルが、妊娠女性が高血圧性障害および/または高血圧性障害の特定の合併症を有するか、あるいは発現する危険にあることを示すかどうかを評価することに有用である任意の数式、アルゴリズム、または他の測定基準のことをいう。
1つの態様において、式は、妊娠女性のuFPを計算するために使用される。本発明の目的のために、用語「uFP」とは、log[sFlt-1/PlFG×100]のことをいう。本発明の1つの側面において、1.4を超えるuFPは、妊娠女性が高血圧性障害と関連する症状の発現または悪化を予防する処置を必要とするという増加した危険の診断指標である。本発明の別の側面において、2.1を超えるuFPは、妊娠女性が重篤な子癇前症を有するか、あるいは発現する危険にあるということを示す。本発明のさらなる側面において、2.1を超えるuFPは、妊娠女性が帝王切開による分娩の危険にあるということを示す。
いくつかの態様において、本発明は、本発明の方法および/または組成物に関するキットを提供する。試薬は、尿試料において本発明の脈管形成マーカーに対応するポリペプチドを検出し得る標識化合物または標識薬剤およびポリペプチドの量を決定するための手段(例えば、ポリペプチドと結合する抗体)であり得る。主題の発明の方法に有用な脈管形成マーカーに対応するポリペプチドと結合するための適切な試薬は、抗体、抗体派生物、抗体断片等を含む。抗体ベースキットについて、キットは、例えば、(1)本発明の脈管形成マーカーに対応するポリペプチドに結合する第一の抗体(例えば、固体支持体に結合された);および任意に(2)ポリペプチドまたは第一の抗体のいずれかに結合し、検出可能な標識に結合される第二の異なる抗体を含み得る。
適切な試料は試験されている試料から得られた結果を比較するために使用される。
キットはまた、緩衝剤、防腐剤、またはタンパク質安定化剤のような他の構成要素を含み得る。キットは、検出可能な標識を検出するために必要な構成要素(例えば、酵素または基質)をさらに含み得る。
キットの各成分は、個別の容器内に封入され得、すべての種々の容器は、キットを用いて実施されるアッセイの結果を解釈するための指示書と共に、単一のパッケージ内に存在し得る。容器は、安定化剤を用いて前処理され得、かつ/または安定化剤は、キットの構成要素であり得る。
本発明はまた、重篤な子癇前症を有する女性で生じる糸球体損傷が尿試料中の脈管形成マーカーの増加した放出の原因であるかどうかを評価することに関する。最近報告された研究は、不完全な胎盤構造が胎盤虚血に続いて母親の血管内皮に損傷を与える細胞毒性産物の全身性放出をもたらすという見解を支持する。本出願人らは、新脈管形成におけるかかる障害はまた、腎臓の脈管構造を含む、全般的な母親の脈管構造に間接的な影響を及ぼすと仮説を立てた(19、20、21、22、23)。糸球体内皮症は子癇前症の共通の形態学的損傷であるので、本出願人らは、尿試料中の脈管形成マーカーの増加したレベルは糸球対損傷による尿中のこれらのマーカーの増加した分泌から生じるかどうか、または増加した尿排出が増加した胎盤血管または全身性血管統合を反映するどうかに焦点を当てた。本出願人らは、脈管形成因子の血清レベルは、該因子の尿レベルと一貫して相関しないことを見出した。本出願人らは、VEGFおよびsFlt-1の部分排出が、蛋白尿の程度によって反映されるような糸球体の完全性の損失にも関わらず、臨床顕在的疾患の時点で重篤な子癇前症を有する女性において増加されることも見出した。
冠詞「1つ(a)」、「1つ(an)」および「その(the)」は、冠詞の文法的な対象物の少なくとも1つをいうために本明細書中に使用される。
用語「含む(including)」は、句「〜に限定はされないが〜を含む」を意味するために本明細書中に使用され、該句と交換可能に使用される。
用語「〜のような(such as)」は、句「〜に限定されないが〜のような」を意味するために本明細書中に使用され、該句と交換可能に使用される。
示される詳細な説明はVEGF、PlGF、およびsFlt-1に言及するが、該記載はまた、ファミリーメンバー、ホモログ、天然の対立遺伝子バリアント、アイソフォーム、各成長因子の前駆体および/またはバリアントに応用し得ることが当業者に明らかである。
本発明の実施は、別に示されていない限り、細胞生物学、細胞培養、分子生物学、微生物学、組み換えDNA、および免疫学の慣用的な技術を使用し、当該分野の技術の中にある。かかる技術は文献に記載される。
(実施例)
本発明はここで、包括的に記載され、本発明の特定の側面および態様の例示の目的のためにのみ含まれ、本発明を限定することを意図されない、以下の実施例への参照によってより容易に理解される。
(実施例1)
高血圧性障害を有する妊娠女性におけるsFlt-1の増加したレベルおよびPlGFの減少したレベル
参加人
2004年2月〜8月にイェールニューヘブン病院に入院した68人の女性からの尿試料を利用した。試料を、イェール大学のヒト調査委員会によって承認されたプロトコルの下で回収した。書面のインフォームドコンセントを全ての参加人から得た。在胎齢は、月経日および/または妊娠20週の前の超音波検査を基に確立された。全ての女性は、参加することに同意した研究において登録を懇願した。本出願人らは、分娩病棟および分娩前高低危険ユニットへの入院した妊娠女性から登録を要請し、将来を見越して患者を登録した。登録された患者には、最終分析から除外されたものはいなかった。
以下の女性の群が試験された:重篤な子癇前症(sPE、n=17)、重篤な子癇前症に対する基準を満たさない妊娠と関連する高血圧/蛋白尿障害(pHTN、n=21)、健康妊娠コントロール(P-CTR、n=16)、および健康非妊娠生殖年齢女性(NP-CTR、n=14)。本明細書中に使用される場合、「子癇前症」は、少なくとも140/90 mm Hgの拡張期血圧および24時間の尿タンパク質排出における少なくとも0.3グラムのタンパク質の尿排出(または試験紙について少なくとも+1の蛋白尿)、2つの機会についてそれぞれは4〜6時間離れているような、確立された基準に従って定義された。本明細書中に使用される場合、「重篤な子癇前症(sPE)」は、HELLP症候群(溶血、肝臓酵素の上昇、低血小板計数)、少なくとも2つの機会について6時間離れている>160/110 mm Hgの血圧、24時間尿タンパク質排出における>5グラム、または試験紙についての持続性+3蛋白尿として定義される。定義の他の要素は、US人口統計に従った子宮内成長制限(IUGR)<10%、持続性神経学的症状(頭痛、視覚障害)、上胃部痛、尿量過少(500mL/24時間未満)、血清クレアチニン>1.0mg/dL、肝臓酵素の上昇(正常より2倍大きい)、血小板減少(<100,000細胞/μL)を含んだ。「慢性高血圧(crHTN)」とは、妊娠前または妊娠20週の前の血圧>140/90 mm Hgの持続した上昇のことをいう。「蛋白尿」は、24時間尿回収における、>300mgのタンパク質として定義される。胎盤における高血圧性障害によって誘導される組織学的変化を評価するために、本出願人らは、本研究の結果を知らない臨床病理学者によって作成された病理報告を調べた。病理報告は、38人のうち29人の高血圧患者で利用可能であり、絨毛膜炎、体積>3ccを有する梗塞、子癇前症と矛盾しない病理学的変化の証拠(栄養膜浸潤または生理学的変化の証拠のない脱落膜の血管)、および/または剥離の証拠(ヘモシデリン沈着および/または絨毛間血栓)の存在をまとめた。
本研究に登録された68人の患者のうち、17人がsPEの基準を満たした。登録時に、本出願人らは、女性が高血圧であるか、もしくは高血圧でないか、または女性がsPEの臨床基準を満たしたか、あるいは満たさなかったかのみを認識した。高血圧状態の性質に関して予測はなされ得ないので、crHTN(n=10)、軽度な子癇前症(n=9)または高血圧蛋白尿腎症(n=2、狼瘡および腎炎症候群)の以前の病歴を有する女性からなる、pHTN(n=21)群は、不均一であった。
sPE女性と比較して、pHTN群は、有意に年をとった人であった(スチューデント-ニューマン-ケウル、p=0.021)(図1)。サンプリング時に群間で在胎齢(GA)に違いはなかった。同様に本出願人らのコホートにおいて、妊娠回数、出産歴、または母親の体重に違いは無かった。sPE群およびpHTN群の両方における高血圧女性は、P-CTRと比較して有意により高い血圧値を有した(平均動脈圧:sPE:122、pHTN:115、P-CTR:77mmHg、p<0.001)。より高い割合のsPE女性が神経学的症状を示した(図1)。
臨床診断は、臨床実験室および高血圧群で生じた胎盤の組織学的変化によって支持された(図2)。
迅速な尿試験紙を用いてスクリーニングした場合、sPE女性はより大きい程度の蛋白尿を有した。しかし、実験室24時間尿タンパク質排出を分析した場合、sPE群とpHTN群の間での差異は確認できなかった。sPEを有する患者は、pHTN女性と比較して、より高いレベルの乳酸脱水素酵素-LDH(血管内溶血の指標)、尿酸、およびより低血小板計数を有した。剥離の組織学的証拠(ヘモシデリン沈着または絨毛間血栓)は、sPEによって悪化される妊娠においてより共通していた(p=0.003、フィッシャーの正確試験)。
試料回収
ランダムな尿試料(5〜10mL/試料)を、滅菌容器の標準使用によって回収した。登録時に、全てのsPE女性は、尿排出の正確なモニタリングを可能にするようにフォーリーカテーテルを置かれた。フォーリーカテーテルが無い場合、尿試料を他の滅菌技術を用いて回収した(「ストレートカテ」または「クリーンキャッチ(clean catch)」)。「ストレートカテ」技術は、ストレートカテーテルを用いて無菌的な様式で尿を回収する「出入り」手順である。「クリーンキャッチ」技術は、尿試料を回収する方法であるが、生殖叢からの細菌汚染を最小化する。硫酸マグネシウム発作予防の初期設定の後、60%のsPE女性を登録した。硫酸マグネシウム発作予防が臨床子癇前症を有する患者のための標準ケアであるのは、硫酸マグネシウムを用いた処置はかかる患者における発作の発症を予防することを示したためである。9人の女性は、発作予防治療の開始前および開始2〜12時間後にも尿試料を回収された。尿試料の生化学的分析は、並行して行われた。回収後に試料は、4℃で20分間3000×gでスピンされ、アリコートにされ、sFlt-1、VEGFおよびPlGFレベルが特定の免疫アッセイによって測定されるまで直ぐに−80℃で保存された。
免疫アッセイ手順
ヒト遊離VEGF、sFlt-1およびPlGFに対するELISAアッセイを、製造者の指示書(R&D Systems、Minneapolis、MN)に従って実施した。試料を遊離VEGF、sFlt-1またはPlGFに対して指向された捕獲抗体でプレコートされた96ウェルプレート中で二重にアッセイした。インキュベーションプロトコルを実施し、続いて洗浄し、手順要約に従って450nmで読み取った。VEGF、sFlt-1およびPlGFについてアッセイ中の最小検出可能な用量は、それぞれ5、5および7pg/mLであった。アッセイ間およびアッセイ内の変動係数は、3〜10%に変動した。蛋白尿は日変動を被り得るので、データを、計算し、公知の濃度から導かれた標準曲線を用いることによって同じアリコートから決定されたクレアチニン濃度およびタンパク質濃度を基にして標準化した。レベルまたは脈管形成因子を、クレアチニン濃度および/または全タンパク質濃度について標準化した。
統計解析
全てのデータセットを、コルモゴロフ−スミルノフ方法を用いた正規性試験に供し、平均および95%の信頼区間(95%CI)(正常に分布したデータについて)または範囲と共に中央値(非対称のデータについて)のいずれかとして報告した。VEGF、sFlt-1およびPlGF濃度を算数手段として表し、統計解析を、データの対数変換前(クラスカル-ワリスANOVA)または対数変換後(一方向ANOVA)に完了した。2つの群の間の比較を、スチューデントt-検定またはマン-ホイットニー順位和検定を用いて実施した。割合を、フィッシャーの正確試験またはカイ二乗試験を用いて比較した。本出願人らは、独立変数としての母親特性、または実験室特性および従属変数としての比sFlt/PlGFとの間での有意な関連を同定するために直線回帰モデリングと共に単変量解析および多変量解析を応用した。ピアーソンまたはスピアマン積率相関係数を使用して、選択された独立変数間の共線形性ならびに従属変数および独立変数間の他の関連する相関を測定した。受信者動作曲線特性(ROC)曲線分析をMedCalc(Broekstraat、Belgium)統計ソフトウェアを用いて実施した。統計の有意さはp<0.05で判断した。
VEGF、sFlt-1およびPlGFの尿レベル
サンプリング時にVEGF、sFlt-1、PlGFおよびGAの尿レベル間での相関は無かった(VEGF:r=0.09、sFlt-1:r=0.02、PlGF:r=-0.03、p>0.05)。以下の図3は、脈管形成因子の尿レベルを示す(非対数形式において)。
sPEを有する女性は、NP-CTRと比較してより高い尿レベルのVEGFを有した(スチューデント-ニューマン-ケウル、p=0.023)。尿VEGFは、妊娠群間で有意に変化しなかった(一方向ANOVA、p=0.536)。尿PlGFの濃度は、NP-CTR群と比較して健康妊娠女性において有意に増加された(スチューデント-ニューマン-ケウル、p<0.001)。正常妊娠は、NP-CTRと比較して有意により高いレベルの尿PlGFと関連していた(p<0.001)。尿PlFG排出は、健康妊娠コントロールと比較してpHTN女性およびsPE女性間で有意に減少された(p<0.001)。最終的に、sPE女性は、pHTN(p=0.016)およびP-CTR(p<0.001)のいずれかと比較して有意により高い尿レベルのsFlt-1を有したことが決定された。pHTN女性は、P-CTR群と比較してより高いsFlt-1尿排出を有した(p=0.001)。P-CTRおよびNP-CTR健康コントロール間での尿sFlt-1レベルにおける有意な違いは無かった(p=0.594)。
(実施例2)
尿試料中のsFlt-1およびVEGFの分解
実験を、尿中の脈管形成因子の安定性を試験するために実施した。子癇前症を有する患者由来の8個の尿試料を、(i)尿試料として本明細書中に記載されるように、または(ii)室温での24時間の期間の後に試験した。以下の図4は、合致のブランド-アルトマン法を使用する2つの試料のELISAデータの間の合致の分析を示す。この分析は、2つの技術の間の差が重要である場合に、2つの方法が交換可能に使用され得るかどうかおよび差の変動性が測定増加の大きさとして増加するかどうかを評価するために、これらの平均に対する2つの測定の間の差の値(バイアス)をプロットする。結果は、免疫反応性の最も大きな損失がsFlt-1(図4A:平均:57.5pg/mL)に対してであり、次いでVEGF(図4B:平均41.1pg/mL)であることを示す。PlGF(図4C)について、負のバイアス(−8.8pg/mL)は、室温で24時間後わずかにより高い値が測定されたことを示唆し、可能な試料蒸発のような他の因子がまた結果に影響を与え得ることを示唆する。図4Dは、100%レベルからの(from before as)免疫反応性の相対的変化を示す。結果は、sFlt-1に対する免疫反応性が統計的に減少し(sFlt-1に対する符号順位和検定p=0.023)、VEGFに対する免疫反応性は変化せず(p>0.05)、PlGFに対する免疫反応性は有意に増大した(符号順位和検定P=0.003)ことを示唆する。
(実施例3)
尿比sFlt-1/PlGF
本明細書中で発見されたように、正常な妊娠は、増加した尿のPlGF排出によって特徴付けられ、その一方で、高血圧状態は、sFlt-1が増加するが尿PlGFが減少することによって特徴付けられる。以下の図5A〜5Bは、(A)妊娠女性におけるsFlt-1レベルおよび(B)妊娠女性におけるPlGFレベルに対するかかる高血圧状態の効果を示す代表的なELISA実験を示す。これを考慮して、本出願人らは、尿のsFlt-1対PlGF(uFP)比が脈管形成マーカーの個々の尿恒常性のよりよい指標であることを論じた。比指標を、以下の式:uFP=log[sFlt/PlGF×100]を使用して計算した。以下の図5C〜5Dは、(C)本明細書中に示されるELISAデータからのuFPの計算のために使用される代表的なスプレッドシートおよび(D)sPEを有する患者対P-CTRの平均(+SD)uFPを示す。かかる計算の結果は、uFPがpHTN(スチューデント−ニューマン−ケウル、p=0.008)、P-CTR(p<0.001)またはNP-CTR(p<0.001)と比べてsPEを有する女性において有意に上昇されることを示した(図6)。pHTN群はまた、P-CTR(p<0.001)およびNP-CTR(p<0.001)と比べて有意に上昇したuFP値を有した。
uFPに対するROC分析を実施した。かかる分析から、2.1を超えるカットオフが正常血圧のコントロールからsPEを有する女性を区別することにおいて88.2%の感受性および100%の特異性を有することを決定した(曲線下面積、[95%CI]:0.974[0.849−0.994])(図7)。uFPは、正常血圧のコントロールからsPE女性をクラスタリングすることにおいて蛋白尿単独よりも有意に良好であった(曲線下面積、[95%CI]:0.809[0.635−0.924]、p=0.03)。
硫酸マグネシウム注入の可能な効果をまた、処置の開始の前後で尿試料が入手可能な9人の女性の群におけるuFP比を比較することによって試験した。uFP(対応のあるt−検定、p=0.854)が硫酸マグネシウム発作予防に応答して2〜12時間有意に変化しないことを決定した。
uFP比といくつかの母親因子および臨床実験因子との間の可能な関係を調査するために、本出願人らは、独立変数としての母親年齢、妊娠回数、出産歴、GA、IUGR、収縮期および拡張期血圧、蛋白尿、神経学的症状(0=なし;1=あり)、肝機能試験(AST、ALT)、血小板計数、分娩の様式(帝王切開分娩[CD]対自発的膣分娩[SVD])、尿酸、血清LDH、ならびに剥離の組織病理学的証拠(0=なし;1=あり)に対する従属変数としてuFP比をモデル化した。これらの変数を、重線形回帰分析モデルに入力した。尿酸およびCDによる分娩が最良のモデル(r=0.628)を完成し、uFPと相関する(CSについてp=0.002、尿酸についてp=0.005)ことが発見された。本出願人らのモデル(r=0.143、p=0.391)に最後まで残っている2つのパラメーター(CDおよび尿酸)の間に有意な共線形性はなかった。
単変量解析において、uFPと母体血清尿酸との間の有意な関係(ピアーソン r=0.458、p=0.003)(図8)およびuFPとCDによる分娩との間の有意な関係(スピアマン r=0.514、p<0.001)が同定された。CDによって分娩された女性は、自然に分娩された女性と比べて有意に上昇したuFP比を有した(平均[95%CI] CS:2.6[2.4−2.8]対SVD:1.8[1.8−2.3]、p=0.007)。2.1を超えるuFP比を有する女性がCDによる分娩に対して増大した危険を有した(OR[95%CI]:6.57[1.51−28.53])ことがさらに決定された。他の変数:収縮期および拡張期血圧、ディップスティック(dipstick)蛋白尿(p<0.001)、妊娠回数、分娩時の胎児の体重、胎盤剥離の証拠、出産歴およびIUGR(p<0.05)は、uFPと有意に相関する疾患重篤度と一致する。
(実施例4)
脈管形成因子の母体血清および尿濃度
参加人および試料回収
この研究のために、本出願人らは、2004年2月〜2005年1月にイェールニューヘブン病院に入院した64人の女性の血清−尿の対になった時間の一致した試料を研究した。試料を、イェール大学のヒト調査委員会によって承認されたプロトコルのもとで回収した。全ての参加人は、登録の前にインフォームドコンセントを提供した。登録を懇願された女性は、参加に同意した。14人の女性の血清免疫アッセイ結果ではなく尿免疫アッセイ結果は、以前に報告された。在胎齢(GA)は、月経日および/または妊娠20週の前の超音波検査試験に基づいて確立された。被験体は、分娩および誕生ユニットならびに分娩前高リスクおよび低リスクユニットに評価されるかまたは入院した女性から補充された。本出願人らの被験体は、1つの調査の利用可能性(CSB)に将来的に基づいて登録を懇願された。登録された女性は、誰も最終分析から排除されなかった。
本出願人らは、以下の群に患者を登録した:重篤な子癇前症(sPE、n=27)、重篤な子癇前症に対する基準に合っていない軽度の子癇前症の高血圧かつ蛋白尿の女性(mpE、n=15)、健康な妊娠コントロール女性(P-CTR、n=13)および生殖年齢の健康な妊娠していない女性(NP-CTR、n=9)。軽度の子癇前症は、少なくとも140/90mmHgの拡張期血圧および24時間尿蛋白排出中の少なくとも0.3gタンパク質の尿排出(またはディップスティック試験において少なくとも1以上)のような、確立された基準に従って定義され、2つのできごとの各々は4〜6時間離れている。sPEは、HELLP症候群(溶血、肝臓酵素の上昇、低血小板計数)、6時間離れた少なくとも2つのできごとに対して血圧>160/110mmHg、24時間尿蛋白排出において5gを超える、および/またはディップスティック試験における持続性の+3蛋白尿として定義された。sPE定義の他の要素は、子宮内成長制限(IUGR)<10%、持続性神経学的症状(頭痛、視覚障害)、上胃部痛、尿量過少(500mL/24h未満)、血清クレアチニン>1.0mg/dL、肝臓酵素の上昇(正常の2倍強)、血小板減少(<100,000細胞/μL)を含んだ。慢性高血圧(crHTN)は、妊娠前または妊娠20週の前のBP>140/90mmHgにおける継続的上昇として定義された。蛋白尿は、24時間の期間の尿回収中の300mgを超えるタンパク質として定義される。
ランダムな尿試料(5〜10mL)は、滅菌容器の標準的使用によって回収された。登録の時に、全てのsPE女性は、フォーリーカテーテルを配置され、尿の排出の正確なモニタリングを可能にした。フォーリーカテーテルがない場合、尿試料は、他の技術(膀胱カテーテル法または「クリーンキャッチ(clean catch)」技術)を使用して回収された。mPE女性、P-CTR女性およびNP-CTR女性から得られた試料はまた、滅菌条件下(フォーリー、膀胱カテーテル法または「クリーンキャッチ」技術)で回収された。sPE女性の70%は、硫酸マグネシウム発作予防の開始前に登録された。血液試料は、尿回収の時の静脈穿刺によって回収され、凝固させた。試料は、分娩出産誘発または帝王切開分娩の前に、入院の時に回収された。血清または尿試料は、4℃で20分間3000×gで遠心分離され、上清はアリコートにされ、特異的な免疫アッセイを使用してsFlt-1、VEGFおよびPlGFレベルを測定するまで、直ちに−80℃(−800C)で保存された。
VEGF、sFlt-1およびPlGFに対する免疫アッセイ手順
ヒト非結合VEGF、sFlt-1およびPlGFに対するELISAアッセイを、製造業者の指示書(R&D Systems, Minneapolis, MN)に従って実施した。血清および尿試料を、遊離VEGF、遊離sFlt-1または遊離PlGFに対して指向される捕捉抗体でプレコートされた96ウェルプレート中で二重においてアッセイした。インキュベーションプロトコル、続いての洗浄および450nmでの読み取りを、手順概要に従って実施した。VEGF、sFlt-1およびPlGFに対するアッセイの最小検出可能濃度は、それぞれ2、5および7pg/mLであった。本出願人らのデータは報告され、SoftmaxソフトウェアPro 3.1.1 (Molecular Devices, Sunnyvale, CA)を使用してプロットされた。このソフトウェアは、試料ウェルの光学密度がゼロ標準(空のウェル)より大きい場合正の値を報告する。試料ウェルの光学密度がゼロ標準未満の場合負の値が報告され、コンピューターによって自動的にゼロに変換される。血清VEGFは、本出願人らが任意のアッセイにおいて検出不可能なレベル(ゼロ標準より低い値)の例を有する唯一の分析物であった。アッセイ間およびアッセイ内変動係数は、3〜10%まで変化した。プレートを、Softmax Pro 3.1.1ソフトウェアと共にVERSAmaxTMマイクロプレートリーダーを使用して、570nm波長補正を伴って450nmで読み取った。
アルブミンに対する免疫アッセイ手順
マイクロタイタープレート(Immuno MaxiSorp, Nalge Nunc, Rochester, NY)を捕捉抗体(10μg/mlヤギ抗ヒトアルブミン抗体(Bethyl Laboratories))で被覆した。プレートを洗浄し、ブロックし、尿(NP患者に対して1:1000または1:100希釈)もしくは血清試料(1:150,000に希釈された)または6.25〜400ng/mlの範囲でヒトアルブミン較正物質(calibrant)と共にインキュベートした。検出を、西洋ワサビペルオキシダーゼ(1:150,000 希釈、Bethyl Laboratories)に結合体化されたヤギ抗ヒトアルブミン抗体および基質として3,3’、5,5’−テトラメチルベンジジン(Vector Laboratories, Burlingame, CA)を使用して達成した。色反応を、2M硫酸で停止し、プレートを650nm波長補正を伴って450nmで読み取った。アッセイ内変動係数は、5%未満であった。アッセイの感度は、1ng/mlであった。
他の生化学的見積もり
血清および尿中のクレアチニンレベルを、公知の濃度に由来する標準曲線に対して、比色定量アッセイ(Stanbio Laboratory, Boerne, TX)を使用して免疫アッセイに対して使用される同じアリコートにおいて測定した。全タンパク質レベルをまた、ビシンコニン酸/硫酸第二銅試薬(BCA kit, Pierce, Rockford, II)を使用して測定した。脈管形成因子、タンパク質またはアルブミンの尿レベルを、尿クレアチニン濃度に対して正規化した。
統計的解析
本出願人らは、コルモゴロフ−スミルノフ法を使用する正常性試験に全てのデータセットを供し、本出願人らのデータを平均および95%信頼間隔(95%CI)もしくは平均の標準誤差(SEM)(正規分布のデータについて)または範囲の中間値(非対称データについて)いずれかとして報告する。脈管形成因子の部分排出の統計的解析は、データの対数変換の後完了した。対多重比較手順を、必要に応じて一方向分散分析またはクラスカル-ワリスANOVAを使用して実施した。2つの群の間の比較をスチューデントのt−検定またはマン-ホイットニー順位和検定試験を使用して実施した。割合を、フィッシャーの正確試験と比較した。ピアーソン積率相関を使用して、選択された独立変数間の共線形性および従属変数と独立変数との間の他の関係する相関を測定した。各脈管形成因子について、部分排出指標を、以下の式:[Ua]×[Sc] / [Sa]×[Uc]を使用して計算し、[Ua]および[Sa]は、それぞれ脈管形成因子の尿および血清濃度を示し、[Uc]および[Sc]は、尿および血清クレアチニン濃度を示す。同様の計算をアルブミンおよび全タンパク質に対して実施した。統計的有意性は、p<0.05で本出願人らによって判断された。
脈管形成因子、タンパク質、尿ランダム全タンパク質/クレアチニン比、アルブミンおよびクレアチニンの血清−尿レベル
免疫アッセイの結果を図9に示す。VEGF、sFlt-1およびPlGFに対する群の間で血清および尿濃度における有意な差があった。sPE女性は、mPE女性に比べて、有意により低い血清(クラスカル-ワリスANOVA, p<0.05)タンパク質濃度を有したが、尿(p=0.495)タンパク質濃度はそうではなかった。尿ランダム全タンパク質/クレアチニン比は、24時間尿全タンパク質排出の強い予測分子として長く擁護されてきた(25)。mPE女性ではなくsPE女性は、他の研究群と比べて有意に増加した尿ランダム全タンパク質対クレアチニン比を有した(クラスカル-ワリスANOVA, p=0.007)。
血清アルブミン分析の結果は、群の間に有意な差はないことを示した(図9)。しかし、ランダム尿試料においてアッセイされた場合、群の間でアルブミン尿の有意な差があった(p<0.001)。mPE群(r=0.477, p=0.080)またはsPE群(r=0.143, p=0.472)に対して、蛋白尿とアルブミン尿との間に有意な相関はなかった。sPEを有する女性の血清クレアチニン濃度は、mPE (一方向ANOVA, p=0.04)およびP-CTR (p=0.005)に比べて有意により高かった。
血清−尿VEGFレベル
妊娠は、VEGFの減少した血清レベルによって特徴付けられた(NP-CTR対P- CTR, p<0.001)(図9)。sPE女性は、P-CTRに比べて遊離VEGFの有意により低い血清濃度を有した(ANOVA クラスカル-ワリス, p<0.05)が、mPE女性はそうではなかった(p> 0.05)(図10A)。NP-CTR、P-CTRおよびmPE女性の間でVEGFの尿濃度に差はなかった(一方向ANOVA, p=0.371)。対照的に、sPE女性は、mPE群に比べて2倍を超える尿VEGF濃度を有した(p=0.01)(図10B)。sPE群について、アルブミン尿とVEGFの尿レベルとの間に有意な相関はなかった(r=0.083, p=0.860)。mPEにおいて、蛋白尿とVEGFの尿濃度との間に有意な相関があった(r=0.713, p=0.003)が、sPE群にはなく(r=-0.021, p=0.918)、このことは、sPEがこの脈管形成因子の血清および尿濃度を大いに変更するが蛋白尿に独立して変更することを示した。
血清−尿sFlt-1レベル
妊娠は、sFlt-1の増加した血清レベルと関係する(ANOVA クラスカル-ワリス, NP-CTR対P-CTR, p<0.001)(図11A)。臨床診断の時に、両mPEおよびsPE群は、健康な妊娠コントロールに比べてsFlt-1の有意に上昇した平均血清レベルを有した(p<0.05)。sPE女性は、血清sFlt-1濃度がより47%高いのでmPEから区別した(sPE対mPE, p<0.05)。sFlt-1の尿濃度は、妊娠それ自体に影響を受けなかった(NP-CTR対P-CTR, p>0.05)(図11B)。しかし、mPE被験体は、P-CTR群に比べてsFlt-1の有意により高い尿レベルを有した(ANOVA クラスカル-ワリス, p=0.007)。sFlt-1の尿濃度は、疾患重篤度の程度に従って変化した(sPE対mPE, p<0.05)。sPE群内に、アルブミン尿とsFlt-1の尿レベルとの間の有意な相関はなかった(r=0.324, p=0.873)。mPE (r=0.137, p=0.628)またはsPE 群(r=0.336, p=0.087)いずれかについて、蛋白尿とsFlt-1の尿濃度との間の有意な相関はなかった。要約すると、子癇前症の女性は、有意に上昇したsFlt-1の血清および尿濃度を有する。この擾乱は、高血圧性障害の重篤度と共に変化する。
血清−尿PlGFレベル
PlGFの血清および尿濃度は、正常な妊娠の間に有意に上昇される(ANOVA クラスカル-ワリス, P-CTR対NP-CTR, p<0.05)(図12Aおよび12B)。さらに、sPE女性およびmPEは、P-CTRに比べて5倍より低い血清PlGFレベルを有した(sPE対P-CTR, p<0.05) (mPE対P-CTR, p<0.05)。sPEを有する女性は、mPEに比べて有意により低いPlGFの血清レベルを有した(sPE対mPE, p<0.05)(図12A)。同様に、PlGFの尿濃度に関するこの比は、維持された(sPE対P-CTR, p=0.004)。子癇前症の女性の間でPlGFの尿濃度に有意な差はなかった(sPE対mPE, p=0.733)。sPE群について、アルブミン尿とPlGFの尿レベルとの間に有意な相関はなかった(r=-0.091, p=0.653)。sPEにおいて、蛋白尿と尿PlGF濃度の間に逆相関および有意な相関があった(ピアーソンr=-0.6, p=0.002)。要約すると、sPE女性は、mPEおよびP-CTR女性に比べて有意により低い血清PlGFレベルを有した。PlGFの尿レベルはまた、子癇前症の女性においてより低く、高血圧性疾患の重篤度によって変化しなかった。
脈管形成因子、アルブミンおよびタンパク質の部分排出
重篤な子癇前症を有する女性において起こる糸球体損傷が尿試料中の脈管形成マーカーの増加した放出を説明するかどうかを評価するために、本出願人らは、腎臓の糸球体濾過能の高い確率の損傷を反映するアルブミン尿、非特異的蛋白尿に関係して、同定された脈管形成マーカーの各々の部分排出を分析した。脈管形成マーカーの部分排出と尿ランダム全タンパク質対クレアチニン比との間の相関分析はまた、研究群の各々について実施された。物質の部分排出は、糸球体によって濾過されたものと比べた尿中に排出された物質の割合を示す。それは、クレアチニンクリアランスに比べて、一般的に報告され、なぜならクレアチニンは、再吸収も有意に分泌もされず、従って、尿濃縮/希釈の任意の効果は、相殺されるからである。健康な妊娠女性は、NP-CTRに比べて有意により多くのVEGFを排出する(ANOVA p<0.001)(図9)。pHTNは、P-CTRに比べてVEGFの部分排出に対して影響を与えなかった(p=0.346)。しかし、sPEは、pHTN (p=0.007)またはP-CTR女性(p<O.001)の両方と比べた場合、VEGFの部分排出を有意に増加した。
妊娠は、sFlt-1の部分排出における顕著な減少によって特徴付けられる(P-CTR対NP-CTR, p< 0.001)。pHTNは、sFlt-1の部分排出に対して影響を与えず(P-CTR対pHTN, p=0.43)、その一方で、sPEは、P-CTR (p<0.001)およびpHTN (p<0.001)と比べて、妊娠誘導変化を逆転し、sFlt-1の増加した部分排出を引き起こした(図4)。
PlGFの部分排出は、sFlt-1の1つに類似するモデルに従った。P-CTR女性は、NP-CTRに比べて減少したPlGFの排出部分を有した(P-CTR対NP-CTR, p<0.001)。同様に、pHTNは、PlGFの排出部分に対してさらなる影響を与えず(P-CTR対pHTN, p=0.125)、その一方で、この効果は、sPEを有する女性において部分的に逆転された(sPE対pHTN, p<0.001)。
妊娠は、健康コントロールにおけるアルブミンの部分排出の増加によって特徴付けられなかった(NP-CTR対P-CTR, p=0.385)。しかし、pHTNおよびP-CTR群と比べて、sPEにおけるアルブミンの部分排出の有意な増加が存在した(一方向ANOVA, p<0.001)。
健康妊娠(NP-CTR対P-CTR, p>0.05)またはpHTN (P-CTR対pHTN p>0.05)に関連して全タンパク質の部分排出の有意な変化はなかった。代わりに、本分析は、疾患の臨床的明示の時に、pHTN女性に比べてsPEにおける全タンパク質の部分排出の高度に有意な増加を示す(sPE対pHTN p<0.001)。
pHTN疾患を罹患する女性ならびにsFlt-1 (r=0.639, p=0.01)およびPlGF (r=0.687, p=0.004)に対してのみを除いて、アルブミンの部分排出と任意の脈管形成因子の部分排出との間に有意な相関はなかった。
NP-CTR女性において、蛋白尿と任意の試験された脈管形成因子の部分排出との間に相関はなかった(ピアーソン, VEGF [r=0.33, p=0.382], sFlt-1 [r=0.40, p=0.296], PlGF [r=0.59, p=0.09])。P-CTR女性における蛋白尿とsFlt-1の部分排出との間の有意な相関が、同定された(sFlt-1 [r=0.59, p=0.03])。PlGFおよびsFlt-1の部分排出は、健康なP-CTR女性における蛋白尿と相関しなかった(p>0.05)。しかし、pHTN女性において蛋白尿と任意の脈管形成因子の部分排出との間には相関はなかった:VEGF (r=0.42, p=0.118)、sFlt-1 (r=0.23, p=0.414)またはPlGF (r=0.34, p=0.214)。sPEにおいて、蛋白尿とVEGF (r=0.30, p=0.127)またはsFlt-1 (r=0.35, p=0.07)の部分排出との間に相関はなかった。対照的に、蛋白尿とPlGFの部分排出との間には有意な相関があった(r=0.50, p=0.01)。さらに、sPEを有する女性において、尿ランダム全タンパク質/クレアチニン比とPlGF (r=0.60, p=0.002)またはsFlt-1 (sFlt-1 : r=0.50, p=0.007)の部分排出との間に有意な相関があった。
本出願人らは、健康な妊娠コントロールに比べて血清VEGFおよびPlGFレベルが有意により低く、その一方でsFlt-1が有意により高いことを観察した。sFlt-1およびPlGFとは違って、尿VEGF濃度は、全ての研究群において血清レベルより有意により高いままである。しかし、損傷した糸球体の完全性の反映として蛋白尿の程度を説明する場合でさえ、本出願人らは、sPEがVEGFおよびsFlt-1の増加した部分排出と関係があることを見出した。対照的に、子癇前症に対するマーカーとして以前に提唱されたPlGF(はるかにより低い分子量のタンパク質)は、蛋白尿および尿ランダム全蛋白尿/クレアチニン比と関係した。sPEは、全ての脈管形成因子についての血清および尿レベルが高血圧性疾患の重篤度と共に変化するという本発見に基づいて、分岐性の高血圧性臨床的実体としてそれ自体を区別した。なお、血清および尿濃度の変化は、並行して起こらない。
本出願人らは、sPEを有する女性が減少した遊離VEGFの血清レベルを有したが、尿排出において例外的増加を有することをさらに決定した。減少した血清レベルは、sFlt-1のような血漿タンパク質への実質的な結合によって説明され得る。結果として、VEGFは、遊離形態のみを検出する高度に特異的なELISAによって検出され得ない。それは、尿レベルおよび部分排出の劇的な増加がより内因性腎臓産生の結果でありそうであり、糸球体漏出により起因しなさそうであるということに従う(26)。VEGFの尿のレベルの劇的な増加が蛋白尿およびVEGFの血清レベルに独立であるという本明細書中に示される発見は、この理論をさらに支持する。しかし、腎臓がVEGFの産生を増大する機構は、現在不明であり、これは、さらなる調査を必要とする。
要約すると、sPEは、VEGFおよびsFlt-1の部分排出の劇的な増加によって特徴付けられる。かかる増加の大きさは、全タンパク質の部分排出、アルブミン尿または尿ランダム全タンパク質対クレアチニン比によって反映される場合、蛋白尿の程度と関係しない。これは、変更された血清レベルおよび糸球体損傷が子癇前症における尿脈管形成因子の増加した排出の原因である唯一の機構ではないことを示す。
(参考文献)



(参照による援用)
本明細書中に示される全ての刊行物および特許は、個々の刊行物または特許が参照によって援用されるように具体的かつ個々に示されたように、その全体を参照によって本明細書によって援用される。矛盾がある場合、本明細書中に任意の定義を含む本願は制御する。
(等価物)
当業者は、本明細書中に記載される本発明の具体的な態様に対する多くの等価物を認識するか、または常套的な実験のみを使用して確かめ得る。かかる等価物は、添付の特許請求の範囲によって含まれることが意図される。
図1は、研究への登録日現在の高血圧性障害を有する妊娠女性およびコントロールの母親の特性、胎児の特性および臨床徴候を示す。データは一方向ANOVA(†)、クラスカル-ワリスANOVA(‡)、カイ二乗(¶)によって解析された。 図2は、多様な高血圧性障害を有する妊娠女性の臨床実験特性を提供する。データは、マン-ホイットニーの検定(§)、スチューデントt-検定(\)によって解析された。 図3は、ランダムな排尿物で測定された脈管形成因子の濃度を示す。データは、クラスカル-ワリスANOVA(‡)によって分析され、値はmgのクレアチニン(mgc)あたりで報告される。 図4Aは、本明細書中に記載される安定化処理のない、経時のsFlt-1およびVEGFのポリペプチド分解を示す。 図4Bは、本明細書中に記載される安定化処理のない、経時のsFlt-1およびVEGFのポリペプチド分解を示す。 図4Cは、本明細書中に記載される安定化処理のない、経時のsFlt-1およびVEGFのポリペプチド分解を示す。 図4Dは、本明細書中に記載される安定化処理のない、経時のsFlt-1およびVEGFのポリペプチド分解を示す。 図5Aは、(A)sFlt-1の代表的なELISA実験の結果を示す。 図5Bは、(B)PlGFの代表的なELISA実験の結果を示す。 図5Cは、(C)ELISAデータからuFPの計算に使用される代表的なスプレッドシートを示す。 図5Dは、(D)重篤な子癇前症(sPE)を有する患者対コントロール(CRL)の平均(+SD)uFPを示す。 図6は、各試験群およびコントロール群において可溶性fms様チロシンキナーゼ1(sFlt-1)および遊離胎盤成長因子(PlGF)比の散布図を示す。NP-CTR:非妊娠コントロール;P-CTR;妊娠コントロール;p-HTN:重篤な子癇前症に対する基準を満たさない高血圧/蛋白尿女性;sPE:重篤な子癇前症。 図7は、uFP(log[sFlt-1/PlGF×lOO])の重篤な子癇前症を有する女性を正常血圧を有するコントロールと区別する能力を示す受信者動作特性曲線(ROC)分析を示す。 図8は、尿酸対uFPデータの散布図を示す;r:回帰直線;PI:予測区間(集団に対する信頼区間)。73%尿酸データが解析に利用可能であった。sFlt-1:可溶性fms様チロシンキナーゼ1;PlGF:胎盤成長因子。 図9は、尿脈管形成因子、アルブミン、クレアチニンの血清濃度および尿濃度、ならびにランダムな排尿物で測定される全タンパク質対クレアチニン比を示す。結果は正常に分布したデータについての平均±SEM(†)としてまたは非対称のデータについて中央値および範囲(‡)として報告した。 図10Aは、(A)有意なレベルを有する研究群における血清VEGF濃度を示す。図10Bは、(B)有意なレベルを有する研究群における尿VEGF濃度を示す。NP-CTR:非妊娠コントロール;P-CTR:妊娠コントロール;mPE:軽度な子癇前症;sPE:重篤な子癇前症。データは、平均およびSEMとして表される。 図11Aは、(A)有意なレベルを有する研究群における血清sFlt-1濃度を示す。図11Bは、(B)有意なレベルを有する研究群における尿sFlt-1濃度を示す。NP-CTR:非妊娠コントロール;P-CTR:妊娠コントロール;mPE:軽度な子癇前症;sPE:重篤な子癇前症。データは平均およびSEMとして表される。 図12Aは、(A)有意なレベルを有する研究群における血清PlGF濃度を示す。図12Bは、(B)有意なレベルを有する研究群における尿PlGF濃度を示す。NP-CTR:非妊娠コントロール;P-CTR:妊娠コントロール;mPE:軽度な子癇前症;sPE:重篤な子癇前症。データは、平均およびSEMとして表される。 図13は、対数形式において高血圧性障害を有する妊娠女性およびコントロール被験体由来の脈管形成マーカーの部分排出を示す。

Claims (33)

  1. 高血圧性障害を有するかまたは発現しやすい妊娠女性を検出するために、被験体妊娠女性から得られた尿試料において測定された可溶性fms様チロシンキナーゼ1(sFlt-1)のレベルを標準と比較する方法であって、ここで該標準は、正常に妊娠している妊娠女性から得られた尿試料のsFlt-1のレベルであ該標準と比較してのsFlt-1の発現の増加が、該被験体妊娠女性が高血圧性障害を発現する危険にあることを示す、方法。
  2. 前記標準が、試験尿試料が得られたときの被験体妊娠女性の妊娠の週と同じ妊娠の週の正常に妊娠している妊娠女性から得られたものである、請求項1記載の方法。
  3. 高血圧性障害が子癇前症であり、被験体妊娠女性についての1mgの尿クレアチニンあたり9.5pgより高いsFlt-1のレベルが、子癇前症の検出指標である、請求項1記載の方法。
  4. 高血圧性障害が子癇前症であり、被験体妊娠女性についての1mgの尿クレアチニンあたり40pgより高いsFlt-1のレベルが、重篤な子癇前症の検出指標である、請求項1記載の方法。
  5. 高血圧性障害が、妊娠誘導性高血圧、妊娠性高血圧、子癇前症、EPH妊娠中毒、子癇、混合型子癇前症、HELLP症候群または慢性腎症である、請求項1記載の方法。
  6. 尿試料が、sFlt-1のレベルを測定する前に安定化剤で処理される、請求項1記載の方法。
  7. 測定が免疫学的アッセイを使用して実施される、請求項1記載の方法。
  8. 免疫学的アッセイがELISAである、請求項記載の方法。
  9. 高血圧性障害を有するかまたは発現しやすい妊娠女性を検出するために、被験体妊娠女性から得られた尿試料において測定された可溶性fms様チロシンキナーゼ1(sFlt-1)のレベルを標準と比較する方法であって、ここで該標準は、高血圧性障害を有する妊娠女性から得られた尿試料のsFlt-1のレベルであ該標準と比較してのsFlt-1の同様の発現が、該被験体妊娠女性が高血圧性障害を有するかまたは発現する危険にあることを示す、方法。
  10. 前記標準が、試験尿試料が得られたときの被験体妊娠女性の妊娠の週と同じ妊娠の週の高血圧性障害を有する妊娠女性から得られたものである、請求項記載の方法。
  11. 高血圧性障害が子癇前症であり、被験体妊娠女性についての1mgの尿クレアチニンあたり9.5pgより高いsFlt-1のレベルが、子癇前症の検出指標である、請求項記載の方法。
  12. 高血圧性障害が子癇前症であり、被験体妊娠女性についての1mgの尿クレアチニンあたり40pgより高いsFlt-1のレベルが、重篤な子癇前症の検出指標である、請求項記載の方法。
  13. 高血圧性障害が、妊娠誘導性高血圧、妊娠性高血圧、子癇前症、EPH妊娠中毒、子癇、混合型子癇前症、HELLP症候群または慢性腎症である、請求項記載の方法。
  14. 尿試料が、sFlt-1のレベルを測定する前に安定化剤で処理される、請求項記載の方法。
  15. 測定が免疫学的アッセイを使用して実施される、請求項記載の方法。
  16. 免疫学的アッセイがELISAである、請求項15記載の方法。
  17. 高血圧性障害および/またはそれに関係する特定の因子を有するかまたは発現しやすい妊娠女性を検出、または検出を補助する方法であって該方法は:
    妊娠女性から得られた尿試料中の可溶性fms様チロシンキナーゼ1(sFlt-1)および胎盤成長因子(PlGF)のレベルを測定する工程、ならびに
    sFlt-1の測定された発現レベルとPlGFの測定された発現レベルとの間の関係を計算する工程、該計算は以下の比指標(uFP):log[sFlt-1/PlGF×100]である、
    を含み、1.4を超えるuFPは、該妊娠女性が高血圧性障害に関連する症状の発現または悪化を予防するための治療を必要とする危険の増加の予後指標である、方法
  18. 高血圧性障害に関係する特定の因子が、血清尿酸の上昇;帝王切開による分娩、収縮期血圧および拡張期血圧の上昇、尿試験紙蛋白尿、妊娠回数、分娩時の低い胎児の体重、胎盤剥離、子宮内発育不全(IUGR)、溶血、血小板減少、肝臓酵素の上昇ならびにHELLP症候群からなる群から選択される、請求項17記載の方法。
  19. 高血圧性障害が子癇前症であり、2.1を超えるuFPが、重篤な子癇前症の検出指標である、請求項17記載の方法。
  20. 高血圧性障害に関係する特定の因子が帝王切開による分娩であり、2.1を超えるuFPは、妊娠女性が帝王切開による分娩をする必要がある危険の増加の検出指標である、請求項17記載の方法。
  21. 高血圧性障害が、妊娠誘導性高血圧、妊娠性高血圧、子癇前症、EPH妊娠中毒、子癇、混合型子癇前症、HELLP症候群または慢性腎症である、請求項17記載の方法。
  22. 尿試料が、sFlt-1のレベルおよびPlGFのレベルを測定する前に安定化剤で処理される、請求項17記載の方法。
  23. 測定が免疫学的アッセイを使用して実施される、請求項17記載の方法。
  24. 免疫学的アッセイがELISAである、請求項23記載の方法。
  25. (a)尿の試料を受け取るための容器;
    (b)sFlt-1を検出するための手段;
    (c)参照試料;および
    (d)女性における高血圧性障害の診断のための使用のための指示書
    を含む、妊娠女性が高血圧性障害を発現する危険にあるかどうかを決定するためのキット。
  26. PlGFを検出する試薬をさらに含む、請求項25記載のキット。
  27. 安定化剤をさらに含む、請求項25記載のキット。
  28. 前記参照試料が、正常に妊娠している女性から得られた尿試料のsFlt-1レベルを含む、請求項25記載のキット。
  29. 妊娠誘導性高血圧、妊娠性高血圧、子癇前症、EPH妊娠中毒、子癇、混合型子癇前症、HELLP症候群および慢性腎症を診断するのに有用である、請求項25記載のキット。
  30. 前記安定化剤がプロテアーゼインヒビターである、請求項6、14または22記載の方法。
  31. 前記安定化剤がプロテアーゼインヒビターである、請求項27記載のキット。
  32. 前記プロテアーゼインヒビターが、以下:AEBSF、Pefabloc SC、4-(2-アミノエチル)ベンゼンスルホニルフルオリド、アンチパイン、アンチパイン-二塩酸、アプロチニン、ベンズアミジン、ベンズアミジン塩酸、ベスタチン、キモスタチン、E-64、L-トランス-エポキシスクシニル-ロイシルアミド-(4-グアニド)-ブタン、N-[N-(L-トランス-カルボキシオキシラン-2-カルボニル)-L-ロイシル]-アグマチン、エチレンジアミン四酢酸およびそのナトリウム塩、ロイペプチン、N-エチルマレイミド、ペプスタチン、ペプスタチンA、ホスラミドン、アジ化ナトリウム、トリプシンインヒビターならびにε-アミノカプロン酸のいずれかまたはその任意の組み合わせである、請求項30記載の方法。
  33. 前記プロテアーゼインヒビターが、以下:AEBSF、Pefabloc SC、4-(2-アミノエチル)ベンゼンスルホニルフルオリド、アンチパイン、アンチパイン-二塩酸、アプロチニン、ベンズアミジン、ベンズアミジン塩酸、ベスタチン、キモスタチン、E-64、L-トランス-エポキシスクシニル-ロイシルアミド-(4-グアニド)-ブタン、N-[N-(L-トランス-カルボキシオキシラン-2-カルボニル)-L-ロイシル]-アグマチン、エチレンジアミン四酢酸およびそのナトリウム塩、ロイペプチン、N-エチルマレイミド、ペプスタチン、ペプスタチンA、ホスラミドン、アジ化ナトリウム、トリプシンインヒビターならびにε-アミノカプロン酸のいずれかまたはその任意の組み合わせである、請求項31記載のキット。
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