JP5009634B2 - 真空ポンプユニット - Google Patents

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本発明は、真空到達圧力が1Pa程度のドライ真空ポンプユニットに関する。
スパッタリング装置、ヘリウムリークディテクター、SEM等の分析装置などの用途に、上記排気能力を持つ真空ポンプが用いられている。また、ターボ分子ポンプ等の高真空ポンプの粗引き用の真空ポンプとして、また、真空乾燥・真空貼り合わせ装置等のように水蒸気等のガスを吸引する目的にも、上記排気能力を持つ真空ポンプが用いられている。
小容量の小型・可般・安価な真空ポンプとしては、油回転ポンプが主流である。しかしながら、真空チャンバへの油蒸気の逆拡散(真空チャンバ、ワークの油汚染)、排気ラインの油汚染(火災の危険)、環境汚染、油飛散による油の減少、水分混入等による油の劣化・汚損等、また定期的に必要な油補充・油交換等の問題があった。特に、真空ポンプ用のフッ素系油は高価であり、また交換作業が面倒である。
そこで、近年、油回転ポンプの代替として、スクロール型ドライ真空ポンプが登場してきた。スクロール型ドライ真空ポンプは、油フリーであり、スクロールの揺動運動により真空から大気圧まで連続的に圧縮するので、真空運転時の動力が小さい、比較的真空到達圧力性能がよい(1Pa程度)等の特徴を有する。しかしながら、スクロールの端部にチップシール(接触シール)を使用するので、チップシールが摩耗してパーティクルが発生し、真空チャンバ内部を汚染するという問題がある。また、チップシールが摩耗するので、経年的に真空性能が低下し、連続運転1年程度でチップシール等を交換しなくてはならない。さらに、チップシールの交換作業の際は真空ポンプを分解しなくてはならず、交換費用が高価になる、また、同容量の油回転ポンプと比較して、大型でコストが高いなどの問題がある。
さらに、スクロール型ドライ真空ポンプは、スクロールの機構上、圧縮工程があり、大気引き時には過圧縮となって動力が増大する、圧縮工程により水蒸気等が凝縮しやすい、回転体のアンバランスを補正することが難しく、振動が大きい等の欠点も多い。
半導体製造用途等で使用される比較的排気速度の大きい(1000L/min以上)真空ポンプとしては、従来から多段ルーツ型やスクリュー型等の容積移送式ドライ真空ポンプが多く使用されている。また、到達真空圧力が1Pa以下の真空排気性能と、さらに大きな排気速度を得るために、メインポンプとブースターポンプの2台のポンプを直列に配管接続して、1つの真空ポンプユニットを構成しているものもある。2軸容積移送式ドライ真空ポンプは、ガス通路に油を使用していないので油汚染が無く、チップシールを用いずに非接触動作が可能なことが最大の特徴である。
しかしながら、この種のドライ真空ポンプは1対のポンプロータを微小なクリアランスを保ちながら、非接触で同期反転駆動するために、タイミングギヤを使用している。そして、タイミングギヤは油潤滑が必要であり、ポンプとして油フリーでは無く、油交換等のメンテナンスが必要であると同時に、油蒸気がガス通路に逆拡散するのを防止するためにNガス等を用いてパージすることが必要である。
また、ブースターポンプは吸気圧力が大気圧である場合には過負荷となるため、運転を停止するか、回転速度を低下させて運転している。また、メインポンプには圧縮熱を冷却するための水冷装置を設けることが通例である。このように、一般に2軸容積移送式ドライ真空ポンプを運転するためには、電力の他に、冷却水、Nガス等の供給システムが必要である。
真空乾燥等の用途で比較的温度の高い水蒸気を含むガスを吸引する場合は、次のような問題が起こりうる。真空ポンプユニットの吸気側においては圧力が低いためガス中の水蒸気はそのままに維持されるが、排気側においては大気圧となっているため、真空ポンプユニットのガス通路内の比較的温度の低い箇所において水蒸気が凝縮し、水滴となってポンプに流入する。ポンプ内に流入した水はポンプに過大な負荷をかけるばかりでなく、水分が軸受の潤滑油に混入して潤滑性能を低下させ、ポンプの寿命を著しく低下させてしまう。
さらに、真空ポンプユニットを構成するポンプ、管、および弁の配置は複雑であり、配管作業効率が低下するだけではなく、誤接続の原因や真空ポンプユニットの動作不良にもつながる。
特開2003−139056号公報 特開2003−139080号公報 特開平11−93878号公報
本発明はこのような課題を解決するもので、小型・コンパクト化した構造で、十分な到達真空度が得られ、低消費電力で、油やチップシール等による汚染の問題が無く、且つ、冷却水やNガス等の供給システムが不要で、短時間で大気圧からの排気が可能で、凝縮水による過負荷や故障を防止することができる、低騒音の真空ポンプユニットを提供することを目的とする。更に、真空ポンプを設置するポンプ設置台と、配管と、弁とを一体にし、安価で配管作業の簡略化や誤接続を防止する、真空ポンプユニット用ポンプ設置台を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、外気圧側に配置されるメインポンプと、真空側に配置されるブースターポンプとを備えた真空ポンプユニットであって、前記ブースターポンプと前記メインポンプとは直列に接続され、前記ブースターポンプは前記メインポンプよりも高い排気速度を有し、前記メインポンプおよび前記ブースターポンプは、それぞれ、1対のポンプロータと、吸気口および排気口を有するケーシングと、前記1対のポンプロータと一体に回転する1対のマグネットロータとを有し、前記真空ポンプユニットは、略水平の上面と略垂直の側面とを有するポンプ設置台を備えており、前記ポンプ設置台内には、前記ブースターポンプの前記排気口と前記メインポンプの前記吸気口とを連通するための連通路が形成されており、前記ポンプ設置台の上面には、前記ブースターポンプが設置され、前記ポンプ設置台の側面には、前記メインポンプが設置されたことを特徴とする真空ポンプユニットである。
なお、本明細書で「外気圧」とは、真空ポンプユニットの周囲雰囲気の圧力を意味し、より詳しくは、真空ポンプユニットに連通する排気側空間の圧力である。
本発明の好ましい態様は、前記メインポンプの前記排気口は、前記ケーシング内に形成される流体通路の下端に配置されることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記メインポンプの前記排気口には、該排気口を通過する流体の圧力が外気圧よりも大きくなったときに開く第1の逆止弁が連結され、前記排気口から排出された流体が前記メインポンプに逆流しないようにしたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第1の逆止弁の下流側には第2の逆止弁が配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記メインポンプの前記1対のポンプロータは、1対のスクリューロータであることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記メインポンプの前記1対のマグネットロータは前記1対のポンプロータの上方に配置されることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ブースターポンプの前記1対のポンプロータは1対のスクリューロータであり、前記ブースターポンプの前記吸気口は前記ケーシングの上部に配置され、前記ブースターポンプの前記排気口は前記ケーシングの下部に配置されていることを特徴とする。
発明の好ましい態様は、前記ポンプ設置台は単一の部材から構成されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ポンプ設置台内には、前記連通路から分岐する圧力開放通路が形成され、前記圧力開放通路は前記真空ポンプユニットの排気管に連通し、前記圧力開放通路と前記排気管との間には、前記連通路内の流体の圧力が外気圧よりも大きくなったときに開く圧力開放弁が配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ポンプ設置台内には、前記メインポンプの前記排気口に接続される排気通路が形成されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記排気通路内には逆止弁が設置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ポンプ設置台内には、前記連通路から分岐する圧力開放通路と、前記連通路内の流体の圧力が外気圧よりも大きくなったときに開く圧力開放弁とが設置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ポンプ設置台は、断面逆L字型の形状を有するとともに、前記真空ポンプユニットの底部に固定されており、前記真空ポンプユニットを駆動するための電装機器を、前記ポンプ設置台の内角側の空間内に配置したことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記真空ポンプユニットは、前記メインポンプ、前記ブースターポンプ、および前記電装機器を冷却するための冷却ファンをさらに備えたことを特徴とする。
本発明の他の態様は、外気圧側に配置されるメインポンプと真空側に配置されるブースターポンプとを備えた真空ポンプユニット用ポンプ設置台であって、前記ポンプ設置台は、前記ブースターポンプが設置される略水平の上面と、前記メインポンプが設置される略垂直の側面とを有しており、前記ブースターポンプの排気口と前記メインポンプの吸気口とを連通するための連通路が内部に形成されていることを特徴とする。
発明の好ましい態様は、前記真空ポンプユニット用ポンプ設置台内には、前記連通路から分岐する圧力開放通路が形成され、前記圧力開放通路内には、前記連通路内の流体の圧力が外気圧よりも大きくなったときに開く圧力開放弁が設置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記真空ポンプユニット用ポンプ設置台内には、前記メインポンプの前記排気口に接続される排気通路が形成され、前記排気通路内には逆止弁が設置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、断面逆L字型の形状を有することを特徴とする。
本発明によれば、一対のマグネットロータのマグネットカップリング作用によりポンプロータを同期反転させることができる。これにより、タイミングギヤを用いる必要がなくなり、オイルフリーのポンプユニットを実現することができる。また、メインポンプから外部に連結される配管内でガス中の水蒸気が凝縮した場合でも、凝縮水がメインポンプに流入することが防止され、メインポンプの過負荷や腐食が防止できる。さらに、ポンプ設置台を設けることにより、配管作業の効率化が実現され、配管の誤接続が防止できる。また、部品数が減ることで安価な真空ポンプユニットが提供される。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。なお、同一の、または相当する要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態のドライ真空ポンプユニットを示す模式図であり、図2は、図1の弁配置を変更した例を示す図である。この真空ポンプユニット11は、表示部12と、ドライバ部13と、ポンプ部14とから構成されている。ポンプ部14では、同一形状で、同一寸法で、同一排気容量の、すなわち同一構造のポンプを2台、メインポンプ(粗引きポンプ)15およびブースターポンプ16として直列に接続している。ただし、メインポンプ15およびブースターポンプ16は必ずしも同一構造でなくともよい。
2台のポンプ15,16は、それぞれ圧縮工程の無い、容積移送式の2軸スクリューポンプであり、タイミングギヤを用いず、非接触のマグネットカップリングを用いて、2軸のポンプロータを同期反転させ、気体を移送する真空ポンプである。真空ポンプを駆動するモータは、モータロータに永久磁石を配したブラシレスDCモータであり、それぞれのモータが可変速のモータドライバ17,18により駆動される。
ドライバ部13は、メインポンプ15用のモータドライバ17と、ブースターポンプ16用のモータドライバ18とを備え、それぞれがメインポンプ15およびブースターポンプ16を独立に回転駆動する。メインポンプ15のモータドライバ17と、ブースターポンプ16のモータドライバ18とには、共通の直流電源(AC/DCコンバータ)19から、例えば48Vの直流電力が供給され、それぞれのモータドライバ17,18で直流電力がPWMによって矩形パルス波形に変換され、それぞれの真空ポンプ15,16の駆動巻線に供給される。モータドライバ17,18は、半導体電力スイッチング素子を用い、矩形パルス波形を形成するので、所望の回転速度で、真空ポンプ15,16を回転駆動することが可能である。例えば、外気圧側の真空ポンプ(メインポンプ)15の回転速度を10000min-1程度とし、真空側の真空ポンプ(ブースターポンプ)16の回転速度を20000〜30000min-1とし、ブースターポンプ16の回転速度をメインポンプ15の回転速度よりも2〜3倍高くする。このように真空ポンプ15,16を高速で回転させることにより、小型でありながらも、1Pa以下の到達真空圧力が得られる。ここで「外気圧」とは、真空ポンプユニットの周囲雰囲気の圧力を意味し、より詳しくは、真空ポンプユニットに連通する排気側空間の圧力である。
この真空ポンプユニット11は、単相交流100Vまたは200Vの接続端子を備え、交流電源から漏電遮断器20を経て単相交流電力が直流電源19に供給される。単相交流電力は直流電源19で直流電力に変換され、モータドライバ17,18にそれぞれ供給される。メインポンプ15の定常運転時の消費電力は300W程度であり、ブースターポンプ17の定常運転時の消費電力は100W程度であるので、低消費電力であり、普通の単相交流電源で真空ポンプユニット11の電力を十分に供給することができる。このため、この真空ポンプユニット11を、可搬型の真空ポンプとして、単相交流電源が利用可能な場所なら、どこでも使用することができる。
表示部12は、運転ボタン22、停止ボタン23、警報リセットボタン24などを備え、また、電源のオン状態を表示するLEDランプ25、積算運転時間表示パネル26などを備えている。従って、この真空ポンプユニット11の運転操作は簡単で、運転ボタン22を押すことで、真空ポンプ15,16が回転し、真空排気動作を開始する。そして、停止ボタン23を押すことで、真空ポンプ15,16への電力の供給が遮断され、運転を停止する。
メインポンプ15とブースターポンプ16とは、同一寸法で同一排気容量のポンプであるが、ブースターポンプ16は吸気口側(真空側)に配置され、20000〜30000min-1程度の回転速度で回転し、250L/min程度の排気速度を有する。これに対して、メインポンプ15は排気口側(外気圧側)に配置され、10000min-1程度の回転速度で回転し、100L/min程度の排気速度を有する。ブースターポンプ16をメインポンプ15よりも2〜3倍程度高速で運転することにより、この種の真空ポンプの1台運転では到底得られない、真空容器側で1Pa程度の到達真空度が得られる。なお、ブースターポンプ16は、高速回転するが、真空側に配置されているので、消費電力は少なく、100W程度であり、メインポンプ15は外気圧に抗して回転するので、消費電力は大きく300W程度となる。
図3および図4は、上記ドライ真空ポンプユニットの構成部品の配置例を示す。架台29においては、メインポンプ15が縦置に搭載され、内部に配置された1対のスクリューロータ(後述する)により吸気口15aから吸い込んだ気体を下方に移動して排気口15bから吐出する。メインポンプ15のモータ部15mにはフィン15fが取り付けられ、またメインポンプ15はヒートシンク15hに取り付けられ、冷却ファン40によって真空ポンプユニット内に導入された空気により冷却されるようになっている。なお、冷却ファン40は、メインポンプ15のみならず、ブースターポンプ16、モータドライバ17,18、直流電源19等を空冷する。このため、この真空ポンプユニットにおいては、冷却のための冷却水やNガス等の供給システムを必要としない。本実施形態では、冷却ファン40により直流電源19側から真空ポンプユニット内に空気が吸い込まれ、モータドライバ17,18、ブースターポンプ16、そしてメインポンプ15という順番で冷却することにより、温度上昇の低い部分から高い部分へと冷却することができるため、効率良く冷却効果が得られる配置としている。なお、架台29には、図示しないカバーを被せ、全体として、直方体形状のドライ真空ポンプユニットとしてもよい。
また、架台29において、ブースターポンプ16は横置に搭載され、吸込管34および吸気口16aから吸い込んだ気体を内部に配置された1対のスクリューロータ(後述する)により排気口16bから吐出する。排気口16bは、配管(連通路)35,分岐管36を介して、メインポンプ15の吸気口15aに接続される。メインポンプ15の排気口15bは、分岐管37,配管38を介して外気に連通する排気管39に接続される。
架台29には、単相交流電源の接続端子43を備え、コンセント等を用いて単相100Vまたは200Vの交流電源に接続される。接続端子43は直流電源19に電気的に接続され、交流電力がDC48Vの直流電力に変換され、モータドライバ17,18に供給される。そして、モータドライバ17からケーブル44を介してメインポンプ15のモータ15mに矩形パルス状の駆動電力が供給され、モータドライバ18からケーブル45を介してブースターポンプ16のモータ16mに矩形パルス状の駆動電力が供給される。架台29の一面には操作盤30が取り付けられ、ポンプの発停制御が行えるようになっている。
メインポンプ15とブースターポンプ16は、いずれもマグネットカップリングを用いてポンプロータを同期回転させているので、タイミングギヤなどの接触部分を有しない。したがって、ポンプロータを高速で回転させることが可能となる。その結果、小型のポンプロータであっても、高い排気速度および1Pa程度の到達真空度を得ることができる。また、タイミングギヤを用いないため、潤滑油、冷却水、パージガスなどの供給システムが不要となり、結果として、真空ポンプユニットを小型化することができる。一例として、本実施形態の真空ポンプユニットの架台の寸法は、長さ40cm、幅17cm、高さ27cm程度であり、同種性能の油回転ポンプやドライスクロールポンプと比較して、極めて小型コンパクト化した構造となっている。また、全体の重量も15kg以下であり、極めて軽量化した構造となっている。
メインポンプ15とブースターポンプ16とを接続する配管35には、分岐管(T字管)36が接続されている。この分岐管36は外気に連通する排気管39に配管(圧力開放通路)47を介して接続され、その配管47には圧力開放弁(逆止弁)31が設けられている。従って、メインポンプ15とブースターポンプ16間の配管35内の圧力が高いときには、圧力開放弁(逆止弁)31が開き、排気管39を介して外気と連通するようにしている。ここで、圧力開放弁(逆止弁)31は、バネで与圧された弁体がO−リング(ゴムリング)等の弾性体を押圧して流路をシールする構造を有し、配管35内の圧力が外気圧よりも高くなった場合にのみ、開くようになっている。
これにより、吸込管34が接続された排気対象の真空容器を外気圧から排気する時に、ブースターポンプ16の排気速度がメインポンプ15の排気速度より大きいため、ブースターポンプ16とメインポンプ15の接続配管内の気体が過圧縮となるが、この過圧縮気体を圧力開放弁(逆止弁)31により外気中に逃がすことができる。従って、圧力開放弁(逆止弁)31は、気体の過圧縮を防止し、安全であると同時に、真空容器が外気圧時(吸気側圧力が外気圧に等しい時)の排気に要する動力増大を防止することができる。また、ブースターポンプ16の排気速度をそのままに維持しつつ、メインポンプ15の運転を継続することができ、起動時の排気流量の低下を防止し、短時間で所望の真空度に到達できる。
すなわち、圧力開放弁(逆止弁)31が無い場合には、気体の過圧縮を避けるため、まずメインポンプで排気し、ある程度真空状態となってからブースターポンプを起動するか、ブースターポンプを予め低い回転速度で運転しつつメインポンプを起動していた。この場合には、起動時の排気速度が主としてメインポンプで決まってくるため、排気流量が低く、所定真空度に到達するのにある程度の時間を要するという課題があった。圧力開放弁31を設けることで、高い排気速度のブースターポンプで外気圧の気体を直接排気することができ、短時間で所要真空度に到達することが可能となる。
ここで、圧力開放弁31の動作条件として、その上流側と下流側との間に差圧が生じると、即座に弁が閉じ、差圧が無くなると、即座に弁が開く。このため、吸気側が外気圧から真空圧となった時に素早く弁が閉じ、排気時間のロスが無い。また、定常運転時には、圧力開放弁31は常に閉じた状態にあるので、ブースターポンプ16の排気音が外部に漏れることがない。
さらに、メインポンプ15の排気口15bにも、圧力開放弁(第1の逆止弁)32が連結されている。圧力開放弁32も、スプリングで与圧された弁体がO−リング(ゴムリング)を押圧する構造を有している。これにより、真空容器内が真空となった定常運転状態の時に、圧力開放弁32が殆ど閉じた状態となり、メインポンプ15の排気音が外部に漏れることを遮断できる。また、メインポンプ15が何らかの異常で運転を停止した時にも、圧力開放弁32が閉じた状態であるので、真空状態が破壊されることを防止できる。さらに、排気管39に連通する配管38及び分岐管37の内面に生じた水滴が、メインポンプ15の内部にバックすることを防止することができ、メインポンプ15の過負荷や腐食を防止することができる。さらには、上流側への水分の流入を防ぐことで真空容器内の真空を維持することができる。
さらに、上記圧力開放弁32の後流の配管(図1及び図3では配管38、図2及び図4では排気管39)に逆止弁(第2の逆止弁)33を設けている。この逆止弁33は、配管38内の圧力が外気圧よりも高くなると弁が開く、バネ式逆止弁を用いることができる。なお、バネ式逆止弁でなくても、逆止弁の上流側の圧力が外気圧よりも高くなったときに弁が開く構造の逆止弁であれば、ボール型の逆止弁でもよい。これにより、圧力開放弁32と逆止弁33との間の配管内部が真空ポンプ15の排気音の緩衝空間となる。この緩衝空間内の流体はダンパーとして機能し、メインポンプ15の排気音および圧力開放弁32の開閉音を吸収することができる。特に、図2及び図4に示すように、逆止弁33を排気管39に配置することにより、圧力開放弁31,32の両方からの排気音を低減することができる。
真空ポンプ15,16が定常状態で運転中に排気対象の真空容器に外部からガスが流入すると、これを排気する際に、メインポンプ15の排気口15bが外気圧よりも高くなり、圧力開放弁32が開き、すぐにスプリングにより圧力開放弁32が閉じる場合がある。このような場合でも、メインポンプ15の排気音および圧力開放弁32の開閉音は上記緩衝空間に閉じこめられ、外部に漏れることが防止される。これにより、真空ポンプユニットの低騒音化が達成される。
さらに、メインポンプ15の吐出側に配置される配管38を、分岐管36から分岐した配管47の上記圧力開放弁31の後流に接続し、排気管39を1本としている。これにより、1本の吸込管34と1本の排気管39とを備えた単純な構造の真空ポンプユニットが得られる。
圧力開放弁32の後流には分岐管37が連結されている。この分岐管37の上方の出口は略垂直に延びる配管38に接続され、下方の出口は凝縮液が自然落下する排水管(ドレイン)46に接続されている。メインポンプ15から排出される気体は、メインポンプ15を通過中に加熱され、高温となっているが、配管38中で冷却され、水分が液化し、凝縮液となって配管38中を自然流下する。そして、凝縮液は分岐管37から排水管46中に自然流下し、排出される。これにより、凝縮液が圧力開放弁32側にバックすることを防止することができ、圧力開放弁32をクリーンな状態に保つことができる。なお、配管38は垂直でなくてもよく、凝縮液が流下しやすいように水平面に対して傾いていればよい。
次に、上述のように構成された真空ポンプユニットの運転について説明する。まず、運転ボタン22を押して電源をONすると、ブースターポンプ16およびメインポンプ15ともにソフトスタート起動し、排気を行なう。やがてブースターポンプ16およびメインポンプ15の回転速度は、それぞれ設定された定常運転の回転速度に達し、排気を持続する。ブースターポンプ16の排気速度はメインポンプ15の排気速度よりも高いので、配管35内の圧力が上昇し、ブースターポンプ16の負荷動力も上昇する。そして、配管35内の圧力が真空ポンプユニットの周囲の外気圧よりも大きくなると、圧力開放弁31が開き、配管35内の圧力が開放されるとともに、ブースターポンプ16の負荷が一定となる。
真空容器内の圧力が下がると、配管35の圧力も下がるので、圧力開放弁31が閉じる。また、ブースターポンプ16の負荷も下がる。真空容器内の圧力がさらに下がり、到達真空度になると、ブースターポンプ16の吸気側と排気側との圧力差は小さい(吸排気側共に真空状態)ため、ブースターポンプ16は無負荷運転に近い状態になる。一方、メインポンプ15では、吸気側と排気側との圧力差は大きい(吸気側は真空であり、排気側は外気圧)ため、メインポンプ15の負荷は定格値に近くなる。このとき、メインポンプ15が異常停止した場合でも、圧力開放弁32が瞬間的に閉じるので、真空容器内の真空が破壊されることを防止できる。
このように、この真空ポンプユニットの特徴として、圧力・流量等を検出せず、センサレスで始動・定常運転が可能である。これらの構成により、真空ポンプのソフトスタート等の制御のみを行い、圧力・流量等のフィードバックによる運転制御が不要である。その結果、単純な構成で、安価な真空ポンプユニットを提供することが可能である。
次に、上述した真空ポンプ15,16の構成例を、図5および図6を参照して説明する。上記真空ポンプ15,16は、タイミングギヤを用いず、1組の非接触のマグネットカップリングを用いて、1対のスクリューロータを同期反転させ、気体を移送する真空ポンプであり、容積移送式の2軸スクリューポンプである。なお、本実施形態では、メインポンプ15とブースターポンプ16とは同一の構成を有しているので、以下ではメインポンプ15についてのみ説明する。
ケーシング50の内部に、2本の回転軸51a,51bが平行に配置され、それぞれの回転軸51a,51bは軸受53により支承されている。回転軸51aには右ねじのスクリューロータ(ポンプロータ)52aが、また回転軸51bには左ねじのスクリューロータ(ポンプロータ)52bがそれぞれ固定されている。スクリューロータ52a,52bとケーシング50の内面との間には流体通路56が形成され、この流体通路56の上流側端部に吸気口15aが設けられ、流体通路56の下流側端部に排気口15bが設けられている。スクリューロータ52a,52bは僅かなクリアランスを保って非接触で相互に反転し、吸気口15aから吸込まれた気体を排気口15bに移送するようになっている。なお、スクリューロータ52a,52bとして、ピッチ線上でのみ接触する軸断面形状を有する1対のスクリューロータを用いてもよい。
回転軸51a,51bの吸気側の軸端には、それぞれ同一の構成を有する一対のマグネットロータ54,54が配置され、ブラシレスDCモータとして回転軸51a,51bを反転駆動すると共に、マグネットカップリングにより回転軸51a,51bの同期反転を確保している。図6に示すように、各マグネットロータ54は、磁性材のヨーク54bの外周にリング形状のマグネット54aを周設している。本実施形態では、マグネットロータ54の外周上には8極に着磁したマグネット54aが周設され、互いのマグネットロータ54,54の異磁極が引き合うように対向して、かつクリアランスCを保って配置されている。なお、マグネットロータ54の極数は4,6,8・・・などの偶数である。
スクリューロータ52a,52bは、マグネットロータ54,54のマグネットカップリング作用により、同期して反対方向に回転する。これにより、ギヤが無くても安定した2軸同期反転が可能なスクリューポンプが構成されている。ギヤが無いことは、潤滑油が不要であるとともに、2軸の完全な同期機構を含めた非接触回転が可能であり、スクリューポンプの高速運転が可能なことを意味している。すなわち、タイミングギヤを用いた接触式の同期機構では、6000−7000min-1の回転速度であるが、8極のマグネットロータ54,54のマグネットカップリングを用いることで、上述したように、10000−30000min-1の同期反転高速回転が安定に出来るようになり、これにより真空ポンプを小型にしても、高い到達真空度などの排気性能の向上が達成された。
各マグネットロータ54の外周面の一部に近接して、鉄心57aと巻線57bとから成る三相(U,V,W)のモータステータ57が配置されている。三相のモータステータ57はマグネットロータ54同士がマグネットカップリングする側とは回転軸に関して反対側に配置されている。これにより、マグネットロータ54同士が互いに吸引するマグネットカップリング力をマグネットロータ54とモータステータ鉄心57aに作用する吸引力でキャンセルすることができる。また三相のモータステータ磁極は、マグネットロータ54の磁極数8極に対応し、各相間の開角を60度としている。三相の巻線57bに所要の矩形パルス状波形の直流電流を供給することで、任意の回転速度で2本の回転軸51a,51bを同期反転駆動することができる。
容積移送式スクリューポンプの場合、スクリューロータ52a,52bの回転に伴って気体は軸方向に流れる。したがって、図3および図4に示すように、メインポンプ15を縦置きとし、排気口15bを吸気口15aよりも下方に配置した場合は、排気口15bが流体通路56の下端に位置することになる。したがって、重力の作用により水(凝縮水など)のケーシング50への流入を防止することができ、メインポンプ15の過負荷や腐食を防止することができる。さらにこの場合、マグネットロータ54およびモータステータ57はスクリューロータ52a,52bの上方(流体通路56の上方)に位置することになるので、仮に排気口15bから水が流入したとしてもこれらの部品が水と接触することがない。このように、メインポンプ15は、排気口15bが吸気口15aよりも下方に位置するように水平方向に対して角度を有する配置とし、本実施形態では、その一例として、メインポンプ15のスクリューロータ52a,52bは略垂直に配置されている。
次に、本発明の他の実施形態について図7乃至図12を参照して説明する。図7は本発明の他の実施形態の真空ポンプユニットを示す側面図であり、図8は図7に示す真空ポンプユニットの上面図である。図9(a)は図7に示すポンプ設置台の側面図、図9(b)は図9(a)に示すポンプ設置台の上面図、図9(c)は図9(a)に示すポンプ設置台の下面図、図9(d)は図9(a)に示すポンプ設置台を矢印IXの方向から見た図である。なお、特に説明しない本実施形態の構成および動作は上述した実施形態と同様であるので、その重複する説明を省略する。
真空ポンプユニットの内部には、断面逆L字型の形状を有したポンプ設置台60が配置されている。このポンプ設置台60は略水平の上面60aと略垂直の側面60bとを有し、その下面は真空ポンプユニットの底部に固定されている。上面60aにはブースターポンプ16が設置されており、側面60bにはメインポンプ15が設置されている。このような配置としたことにより、ブースターポンプ16は略水平に配置され、その結果、ブースターポンプ16の1対のスクリューロータも略水平に配置される。一方、メインポンプ15は略垂直に配置され、その結果、メインポンプ15の1対のスクリューロータは略垂直に配置される。
ポンプ設置台60の内部には連通路61(上記実施形態の配管35に相当)が形成されている。連通路61の一端はポンプ設置台60の上面60aで開口し、ブースターポンプ16の排気口16bに接続されている。連通路61の他端はポンプ設置台60の側面60bで開口し、メインポンプ15の吸気口15aに接続されている。連通路61には分岐点61a(上記実施形態の分岐管36に相当)が設けられており、ここで圧力開放通路62(上記実施形態の配管47に相当)が連通路61から分岐している。この圧力開放通路62はポンプ設置台60の側面60bの下部で開口し、圧力開放弁(逆止弁)31に接続されている。この圧力開放弁31は排気管39に接続されている。
ポンプ設置台60の内部には、さらに排気通路63が形成されている。この排気通路63の両端はいずれもポンプ設置台60の側面60bで開口している。排気通路63の一端はメインポンプ15の排気口15bに接続され、他端は逆止弁32に接続されている。さらに、逆止弁32の下流側には逆止弁33が連結され、逆止弁33は配管38に接続されている。圧力開放弁31および配管38はいずれも排気管39に接続されている。このように、ポンプ設置台60によって、連通路61、圧力開放通路62、排気通路63、メインポンプ15およびブースターポンプ16の架台を構成することができるので、ポンプユニット全体をコンパクトにすることができるとともに、製作コストを下げることができる。さらに、マニホールドとして構成される連通路61、圧力開放通路62、排気通路63のメンテナンスが容易となる。
圧力開放弁31、逆止弁32,33、配管38、および排気管39は同一水平面内に位置し、これらはメインポンプ15の排気口15bよりも下方に位置している。したがって、配管38や排気管39の内面に結露した凝縮水がメインポンプ15に流れ込むことはなく、凝縮水は排気管39を通じて真空ポンプユニットの外部に排出される。
図7に示すように、モータドライバ17,18は、ポンプ設置台60の内角側に形成された空間内に並列に配置されている(図7ではモータドライブ17のみを示す)。また、直流電源(AC/DCコンバータ)19はモータドライバ17,18の下方に配置されている。このような配置により、比較的温度が低いブースターポンプ16の外面や吸込管34の表面に水分が凝縮した場合であっても、凝縮水はポンプ設置台60に遮られてモータドライバ17,18や直流電源19に滴下することがなく、これらの電装機器の故障を防止することができる。
メインポンプ15の側方には冷却ファン40が設けられており、直流電源19の側方には通風孔65が形成されている。これら冷却ファン40と通風孔65とは真空ポンプユニットの中心に関してほぼ対称に位置している。したがって、冷却ファン40を運転すると、通風孔65から空気が導入され、図7の矢印で示すように、真空ポンプユニットの内部空間を横切るように流れる。真空ポンプユニット内を流れる空気は、直流電源19、ブースターポンプ16、メインポンプ15をこの順に冷却し、冷却ファン40を通じて外部に排出される。通風孔65から導入された空気の一部は、ポンプ設置台60の内角側に形成された空間内に渦を形成し、これによりモータドライバ17,18が冷却される。
ポンプ設置台60は、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼などの金属から形成され、単一の部材から構成されている。このポンプ設置台60は耐腐食性が高い材料から構成されることが好ましい。ポンプ設置台60をステンレス鋼のような熱伝導性の低い材料で構成した場合は、上記電装機器(モータドライバ17,18および直流電源19)と真空ポンプ15,16と間の熱伝達をポンプ設置台60によって遮断することができる。一方、ポンプ設置台60をアルミニウムやチタンのような熱伝導性の高い材料で構成した場合は、ポンプ設置台60をヒートシンクとして機能させることができ、放熱効果が得られる。
図10は図7に示す真空ポンプユニットの他の構成例を示す側面図である。図10に示す例では、ポンプ設置台60の側部に補助冷却ファン66が固定されている。この補助冷却ファン66はモータドライバ17,18の側方に位置しており、通風孔65から導入された空気をモータドライバ17,18に送ることでモータドライバ17,18を冷却する。ポンプ設置台60には、連通路61、圧力開放通路62、排気通路63に影響を与えないように1つまたはそれ以上の貫通孔70が形成されている。この貫通孔70は、補助冷却ファン66およびモータドライバ17,18と略同じ高さの位置に形成されており、補助冷却ファン66から送風される空気が貫通孔70を通ってメインポンプ15に吹き付けられるようになっている。
このような配置としたことにより、モータドライバ17,18の近傍に渦流を強制的に形成することができる。また、空気が貫通孔70を通ってメインポンプ15に当たるので、メインポンプ15をより効果的に冷却することができる。
図11は図7に示す真空ポンプユニットの他の構成例を示す側面図である。図11に示す例では、冷却ファン40の運転によって生じる空気のメインストリーム上にモータドライバ17,18が並列に配置されている(図11ではモータドライバ17のみを示す)。すなわち、モータドライバ17,18は、直流電源19の上方であって、ポンプ設置台60の側方に位置している。このように、モータドライバ17,18を空気のメインストリーム上に配置することにより、図10の例と同等の冷却効果を得つつ、真空ポンプユニット全体の構成を簡略化することができる。
図12(a)はポンプ設置台の他の構成例を示す上面図であり、図12(b)は図12(a)の側面図である。この例では、連通路61と連通するバイパス流路71がポンプ設置台60に形成されている。このバイパス流路71は通常は図示しない閉止部材によって閉止されている。真空容器に要求される真空が低い場合(例えば5000Pa以下)は、閉止部材を外してバイパス流路71を真空容器に連結し、ブースターポンプ16をバイパスした状態で運転する。この時、吸込管34に図示しない開閉弁を接続するか、または、連通路61の入口(ブースターポンプ16の排気口16bが接続される開口部)に閉止部材を配置して、ブースターポンプ16の流路を閉止することが好ましい。また、高真空(例えば1Pa以下)が要求される他の真空容器を吸込管34に連結し、2つの真空容器を同時に真空排気することもできる。
図13はポンプ設置台60の内部に圧力開放弁31,32を設置した構成例を示す図である。図13に示すように、圧力開放通路62に圧力開放弁31が設けられ、排気通路63に圧力開放弁32が設けられている。この例では、ポンプ設置台60によって、連通路61、圧力開放通路62、排気通路63、メインポンプ15、ブースターポンプ16の架台を構成するとともに、圧力開放弁31,32を内蔵することにより、真空ポンプユニット全体をコンパクトにし、かつ、製作コストを下げることができる。さらに、配管作業の簡略化や誤接続を防止することができる。なお、逆止弁33を排気通路63内の圧力開放弁32の下流側に配置してもよい。
なお、上記実施形態では、スクリュー型真空ポンプを用いる例について説明したが、ルーツ型等の他形式の容積移送型2軸真空ポンプにも、本発明の趣旨を同様に適用できることは勿論である。
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは勿論である。
本発明の一実施形態の真空ポンプユニットを示す模式図である。 図1の変形例を示す模式図である。 図1の真空ポンプユニットの一構成例を示す立面図である。 図3の変形例を示す立面図である。 図3および図4に示す真空ポンプの構成例を示す断面図である。 図5のVI−VI矢視拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係る真空ポンプユニットを示す側面図である。 図7に示す真空ポンプユニットの上面図である。 図9(a)は図7に示すポンプ設置台の側面図、図9(b)は図9(a)に示すポンプ設置台の上面図、図9(c)は図9(a)に示すポンプ設置台の下面図、図9(d)は図9(a)に示すポンプ設置台を矢印IXの方向から見た図である。 図7に示す真空ポンプユニットの他の構成例を示す側面図である。 図7に示す真空ポンプユニットの他の構成例を示す側面図である。 図12(a)はポンプ設置台の他の構成例を示す上面図であり、図12(b)は図12(a)の側面図である。 ポンプ設置台の内部に圧力開放弁を設置した構成例を示す図である。
符号の説明
11 真空ポンプユニット
12 表示部
13 ドライバ部
14 ポンプ部
15 メインポンプ(真空ポンプ)
15a 吸気口
15b 排気口
15f フィン
15h ヒートシンク
15m モータ部
16 ブースターポンプ(真空ポンプ)
16a 吸気口
16b 排気口
16m モータ
17,18 モータドライバ
19 直流電源
20 漏電遮断器
22 運転ボタン
23 停止ボタン
24 警報リセットボタン
25 ランプ
26 積算運転時間表示パネル
29 架台
30 操作盤
31,32 圧力開放弁
33 逆止弁
34 吸込管
35,37,38 配管
36 分岐管
39 排気管
40 冷却ファン
43 接続端子
44,45 ケーブル
50 ケーシング
51a,51b 回転軸
52a,52b スクリューロータ
53 軸受
54 マグネットロータ
54a マグネット
54b ヨーク
56 流体通路
57 モータステータ
57a モータステータ鉄心
57b モータステータ巻線
60 ポンプ設置台
61 連通路
62 圧力開放通路
63 排気通路
65 通風孔
66 補助冷却ファン
70 貫通孔
71 バイパス通路

Claims (18)

  1. 外気圧側に配置されるメインポンプと、
    真空側に配置されるブースターポンプとを備えた真空ポンプユニットであって、
    前記ブースターポンプと前記メインポンプとは直列に接続され、
    前記ブースターポンプは前記メインポンプよりも高い排気速度を有し、
    前記メインポンプおよび前記ブースターポンプは、それぞれ、1対のポンプロータと、吸気口および排気口を有するケーシングと、前記1対のポンプロータと一体に回転する1対のマグネットロータとを有し、
    前記真空ポンプユニットは、略水平の上面と略垂直の側面とを有するポンプ設置台を備えており、
    前記ポンプ設置台内には、前記ブースターポンプの前記排気口と前記メインポンプの前記吸気口とを連通するための連通路が形成されており、
    前記ポンプ設置台の上面には、前記ブースターポンプが設置され、前記ポンプ設置台の側面には、前記メインポンプが設置されたことを特徴とする真空ポンプユニット。
  2. 前記メインポンプの前記1対のマグネットロータは前記1対のポンプロータの上方に配置されることを特徴とする請求項1の真空ポンプユニット。
  3. 前記ポンプ設置台は、断面逆L字型の形状を有するとともに、前記真空ポンプユニットの底部に固定されており、
    前記真空ポンプユニットを駆動するための電装機器を、前記ポンプ設置台の内角側の空間内に配置したことを特徴とする請求項の真空ポンプユニット。
  4. 前記真空ポンプユニットは、前記メインポンプ、前記ブースターポンプ、および前記電装機器を冷却するための冷却ファンをさらに備えたことを特徴とする請求項の真空ポンプユニット。
  5. 前記メインポンプの前記排気口は、前記ケーシング内に形成される流体通路の下端に配置されることを特徴とする請求項の真空ポンプユニット。
  6. 前記ポンプ設置台内には、前記連通路から分岐する圧力開放通路と、前記連通路内の流体の圧力が外気圧よりも大きくなったときに開く圧力開放弁とが設置されていることを特徴とする請求項の真空ポンプユニット。
  7. 前記ポンプ設置台内には、前記連通路から分岐する圧力開放通路が形成され、
    前記圧力開放通路は前記真空ポンプユニットの排気管に連通し、
    前記圧力開放通路と前記排気管との間には、前記連通路内の流体の圧力が外気圧よりも大きくなったときに開く圧力開放弁が配置されていることを特徴とする請求項の真空ポンプユニット。
  8. 前記メインポンプの前記排気口には、該排気口を通過する流体の圧力が外気圧よりも大きくなったときに開く第1の逆止弁が連結され、前記排気口から排出された流体が前記メインポンプに逆流しないようにしたことを特徴とする請求項の真空ポンプユニット。
  9. 前記第1の逆止弁の下流側には第2の逆止弁が配置されていることを特徴とする請求項の真空ポンプユニット。
  10. 前記ポンプ設置台内には、前記メインポンプの前記排気口に接続される排気通路が形成されていることを特徴とする請求項の真空ポンプユニット。
  11. 前記排気通路内には逆止弁が設置されていることを特徴とする請求項10の真空ポンプユニット。
  12. 前記メインポンプの前記1対のポンプロータは、1対のスクリューロータであることを特徴とする請求項の真空ポンプユニット。
  13. 前記ブースターポンプの前記1対のポンプロータは1対のスクリューロータであり、
    前記ブースターポンプの前記吸気口は前記ケーシングの上部に配置され、前記ブースターポンプの前記排気口は前記ケーシングの下部に配置されていることを特徴とする請求項の真空ポンプユニット。
  14. 前記ポンプ設置台は単一の部材から構成されていることを特徴とする請求項の真空ポンプユニット。
  15. 外気圧側に配置されるメインポンプと真空側に配置されるブースターポンプとを備えた真空ポンプユニット用ポンプ設置台であって、
    前記ポンプ設置台は、前記ブースターポンプが設置される略水平の上面と、前記メインポンプが設置される略垂直の側面とを有しており、
    前記ブースターポンプの排気口と前記メインポンプの吸気口とを連通するための連通路が内部に形成されていることを特徴とする真空ポンプユニット用ポンプ設置台。
  16. 前記真空ポンプユニット用ポンプ設置台内には、前記連通路から分岐する圧力開放通路が形成され、
    前記圧力開放通路内には、前記連通路内の流体の圧力が外気圧よりも大きくなったときに開く圧力開放弁が設置されていることを特徴とする請求項15の真空ポンプユニット用ポンプ設置台。
  17. 前記真空ポンプユニット用ポンプ設置台内には、前記メインポンプの前記排気口に接続される排気通路が形成され、
    前記排気通路内には逆止弁が設置されていることを特徴とする請求項15の真空ポンプユニット用ポンプ設置台。
  18. 断面逆L字型の形状を有することを特徴とする請求項15の真空ポンプユニット用ポンプ設置台。
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