JP5139244B2 - ドライ真空ポンプユニット - Google Patents

ドライ真空ポンプユニット Download PDF

Info

Publication number
JP5139244B2
JP5139244B2 JP2008300099A JP2008300099A JP5139244B2 JP 5139244 B2 JP5139244 B2 JP 5139244B2 JP 2008300099 A JP2008300099 A JP 2008300099A JP 2008300099 A JP2008300099 A JP 2008300099A JP 5139244 B2 JP5139244 B2 JP 5139244B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dry vacuum
vacuum pump
pump unit
pump module
module
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008300099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010127118A (ja
Inventor
智 柏原
拓己 古田
克明 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP2008300099A priority Critical patent/JP5139244B2/ja
Priority to PCT/JP2009/070069 priority patent/WO2010061937A1/ja
Publication of JP2010127118A publication Critical patent/JP2010127118A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5139244B2 publication Critical patent/JP5139244B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Description

本発明は、到達真空0.5Pa程度で、ハンドリングで移動させることが可能な小型、且つ軽量のドライ真空ポンプユニットに関するものである。
スパッタリング装置、ヘリウムリークディテクター、SEM等の分析装置等の用途に上記排気能力を持つ真空ポンプが用いられている。また、ターボ分子ポンプ等の高真空ポンプの粗引き用の真空ポンプとして、また、真空乾燥・真空張り合わせ装置等のように水蒸気等のガスを吸引する目的にも、上記排気能力を持つ真空ポンプが用いられている。
小容量で小型軽量の真空ポンプとしては、油回転ポンプが主流である。しかしながら、真空チャンバーへの油蒸気の逆拡散(真空チャンバー、ワークの油汚染)、排気ラインの油汚染(火災の危険)、環境汚染、油飛散による油の減少、水分混入等による油の劣化、汚損等、また定期的に必要な油補充・油交換等の問題がある。特に、真空ポンプ用のフッ素系油は高価であり、交換作業も面倒である。
そこで、近年、油回転ポンプに代替する真空ポンプとして、スクロール型ドライ真空ポンプが登場してきた。スクロール型ドライ真空ポンプは、オイルフリーであり、スクロールの揺動運動により真空から大気圧まで連続的に圧縮するので、真空運転時の動力が小さい、比較的真空到達性能がよい等の特徴を有する。しかしながら、スクロールの端部にチップシール(接触シール)を使用するので、チップシールが磨耗してパーティクルが発生し、真空チャンバー内部を汚染するという問題がある。また、チップシールが磨耗するので、経年的に真空性能が低下し、連続運転1年程度でチップシール等を交換しなくてはならない。さらに、チップシールの交換作業の際は真空ポンプを分解しなくてはならず、交換費用が高価になる。また、同容量の油回転ポンプと比較して、大型でコストが高い等の問題がある。
上記問題に対応する真空ポンプユニットとして特許文献1に示すように、スクリュー型真空ポンプを用いた真空ポンプユニットがある。この真空ポンプユニットは、外気圧側に配置されたメインポンプと、真空側に配置されたブースターポンプとを備え、ブースターポンプとメインポンプは直列に接続され、ブースターポンプはメインポンプより高い排気速度を有し、メインポンプ及びブースターポンプでは、それぞれ一対のポンプロータと、吸気口及び排気口を有するポンプケーシングと、前記一対のポンプロータと一体に回転する一対のマグネットロータとを備えた構成である。
上記特許文献1に記載の真空ポンプユニットは、一対のマグネットロータのマグネットカップリング作用によりポンプロータを同期反転させることができ、これによりタイミンギヤを用いる必要がなくなり、オイルフリーとなる。この真空ポンプユニットにおいて、真空到達性能を維持し、ハンドリングで移動することが可能なように、小型・軽量化するためには、真空ポンプを高速で回転する必要がある。真空ポンプを高速で回転するとポンプモジュール、電装部品、モータ等で発生する熱量が多く、この発生した熱を効率良く放熱し、冷却して温度を低減させることが必要となる。
特開2007−231935号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、必要な場所にハンドリングで移動することが可能な小型軽量で、且つ電装部品、ポンプモジュール等からの発熱を冷却水を用いることなく、効率よく放熱して冷却できるドライ真空ポンプユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためホン発明は、真空側に配置されるブースターポンプモジュールと、外気圧側に配置されるメインポンプモジュールとを備えたドライ真空ポンプユニットにおいて、放熱フィンを具備する放熱板を備え、該放熱板上に電装部品を実装するとともに、放熱板上に熱伝導の良い材料で構成されたポンプモジュール取付台を介在させてブースターポンプモジュール及びメインポンプモジュールを取付けるか、又は放熱板上に直接ポンプモジュールを取付けることを特徴とする
また、本発明は、上記ドライ真空ポンプユニットにおいて、放熱フィンが露出する側にカバーを取付け、第1の空気流路を形成し、ポンプ外装カバーで電装部品、ブースターポンプモジュール、及びメインポンプモジュールを覆う第2の空気流路を形成し、第1の空気流路及び第2の空気流路に外部から冷却空気を導く冷却ファンを設けたことを特徴とする。
また、本発明は、上記ドライ真空ポンプユニットにおいて、第2の空気流路に配置され、ブースターポンプモジュールとメインポンプモジュールの外側面には放熱フィンを設けた放熱板を取り付けたことを特徴とする。
また、本発明は、上記ドライ真空ポンプユニットにおいて、ポンプモジュール取付台はアルミニウム又はアルミニウム合金からなることを特徴とする。
また、本発明は、上記ドライ真空ポンプユニットにおいて、第2の空気流路の空気流れの上流側にブースターポンプモジュールを下流側に前記メインポンプモジュールを配置したことを特徴とする。
また、本発明は、上記ドライ真空ポンプユニットにおいて、ブースターポンプモジュール及びメインポンプモジュールは、それぞれモータ部とポンプ部を備え、ポンプ部は、一対のポンプロータ、吸気口及び排気口を有するポンプケーシングとを備え、モータ部は、一対のポンプロータと一体に回転する一対のマグネットロータを備えたマグネットカップリング型DCブラシレスモータであることを特徴とする。
また、本発明は、上記ドライ真空ポンプユニットにおいて、外装カバーには、第2の空気流路に空気を取り込む空気取り込みフードと、第1及び第2の空気流路を排出する空気排出フードを設け、空気取り込みフードと空気排出フードの内面にそれぞれ吸音材からなる吸音層を設けたことを特徴とする。
また、本発明は、上記ドライ真空ポンプユニットにおいて、冷却ファンの運転・停止を行う制御手段を設け、制御手段は、ドライ真空ポンプユニットの起動と同時に冷却ファンの運転を開始し、該ドライ真空ポンプユニットの停止から所定時間経過後、又は該ドライ真空ポンプユニットの停止後温度が所定値以下になったら、該冷却ファンを停止する機能を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、放熱板上に実装された電装部品、ブースターポンプモジュール及びメインポンプモジュールで発生し、放熱板に伝わった熱は、第1の空気流路を流れる空気により効率よく放熱され冷却され、また、電装部品、ブースターポンプモジュール及びメインポンプモジュールの外側面の熱は第2の空気流路を流れる空気により効率よく放熱され冷却されるから、電装部品、ブースターポンプモジュール及びメインポンプモジュールの信頼性が向上する。
また、本発明によれば、ブースターポンプモジュールとメインポンプモジュールの外側面には放熱フィンを設けた放熱板を取り付けたので、発生する熱は放熱板の放熱フィンに接触する第2の空気流路を流れる空気により効率よく放熱される。
また、本発明によれば、ポンプモジュール取付台はアルミニウム又はアルミニウム合金からなるので、ブースターポンプモジュールとメインポンプモジュールで発生する熱は、熱伝導性の良いポンプモジュール取付台を通って放熱板に集められることになり、第1の空気流路を流れる空気により効率よく放熱される。
また、本発明によれば、第2の空気流路の空気流れの上流側にブースターポンプモジュールを下流側にメインポンプモジュールを配置したので、ブースターポンプモジュールから発する熱量は、メインポンプモジュールで発生する熱量より少ないから、空気は温度の低い部分から温度の高い部分に流れることになり、効率よく放熱し冷却されることになる。
また、本発明によれば、ブースターポンプモジュール及びメインポンプモジュールのモータ部は、一対のポンプロータと一体に回転する一対のマグネットロータを備えたマグネットカップリング型DCブラシレスモータであるので、タイミングギヤが不要になり、該タイミングギヤを潤滑するための潤滑油や潤滑系が不要となり、その分軽量化を図ることができる。
また、本発明によれば、空気取り込みフードと空気排出フードの内面にそれぞれ吸音材からなる吸音層を設けたことにより、ドライ真空ポンプユニットを運転した際の騒音が外部に放出されることが抑制できる。
また、本発明によれば、制御手段は、ドライ真空ポンプユニットの停止から所定時間経過後、又は該ドライ真空ポンプユニットの停止後温度が所定値以下になったら、冷却ファンを停止する機能を備えているので、ドライ真空ポンプユニット停止後の冷却ファン運転による騒音を防止できる。
以下、本願発明の実施形態例を図面に基づいて説明する。図1乃至図4は、本発明に係るドライ真空ポンプユニットの構成を示す図で、図1は正面図、図2は上面図、図3は左側面図、図4は右側面図である。図示するように、本ドライ真空ポンプユニット1は、放熱板2を備え、該放熱板2の上に電装部品3、ブースターポンプモジュール4、メインポンプモジュール5を実装した構成である。ドライ真空ポンプユニット1は全体が外装カバー6で覆われ、該外装カバー6の上面の所定の位置には、両手で把持して該ドライ真空ポンプユニット1を使用する場所に移動することができるように、2個の取っ手7が取り付けられている。
放熱板2は下方に突出した多数の放熱フィン11が設けられ、底カバー2a上に取付けられその両側に外装カバー6の下辺が取り付けられている。放熱板2と底カバー2aによって冷却用の空気が通る空気流路13(第1の空気流路)が形成されており、上記多数の放熱フィン11は、長手方向を空気流路13を流れる空気の流れに向けて配置されている。電装部品3はブースターポンプモジュール4やメインポンプモジュール5を駆動する駆動部や制御する制御部を構成する整流器やインバータ等の各種電気器や電子部品であり、該電装部品は放熱板2上に実装されている。14はブースターポンプモジュール4やメインポンプモジュール5を放熱板2に取り付けるための取付台であり、ブースターポンプモジュール4は取付台14を介して水平に取り付けられ、メインポンプモジュール5は取付台14を介して垂直に取り付けられている。
図5に示すように、ドライ真空ポンプユニット1の外装カバー6の左外側面には、空気取り込みフード16が取り付けられ、外装カバー6の右外側面にはファンフード17が取り付けられ、外装カバー6の右内側面には冷却ファン18が取り付けられている。冷却ファン18を回転させることにより、空気取り込みフード16の下端の空気取り込み口16aから流入した冷却空気は、矢印Aに示すように、外装カバー6内の空間19(第2の空気流路)を通って流れ、外装カバー6の右内側面に設けた排出口(図示せず)から、ファンフード17内に流れ込み、下端の空気吐出し口17aから外部に排気されるようになっている。
上記のように放熱板2の上方に外装カバー6で形成された空間19に電装部品3、ブースターポンプモジュール4、メインポンプモジュール5を配置することにより、空間の流れる空気流れの上流側に発熱量の少ない電装部品3及びブースターポンプモジュール4を配置し、下流側に発熱量の多いメインポンプモジュール5を配置したことになる。つまり空間19を流れる空気が温度の低い領域から温度の高い領域へと流れる機器の配置構造となる。なお、空気取り込みフード16の内面、ファンフード17の内面には、スポンジ等の吸音材で構成される吸音層16b、17bが設けられており、ドライ真空ポンプユニット1の運転中に発する騒音を外部に発散させないようにしている。
また、冷却ファン18を回転させることにより、空気流路13の左側端部の空気取り込み口13aから流入した冷却空気は、矢印Bに示すように、空気流路13内に位置する放熱板2の放熱フィン11に接触しながら流れ、該空気流路13右端部の空気吐出し口(図示せず)から外装カバー6内の空間19内に流れ込み、メインポンプモジュール5をポンプ部21の側部を通ってファンフード17に流れ込み、その下端の空気吐出し口17aから外部に排気されるようになっている。
図1、図2、図4に示すように、ブースターポンプモジュール4のモータ部20の外壁側面には放熱フィン24aを有する放熱板24が取り付けられ、ポンプ部21の外壁側面には放熱フィン25aを有する放熱板25が取り付けられている。また、メインポンプモジュール5のモータ部20の外壁側面には放熱フィン24aを有する放熱板24が取り付けられ、ポンプ部21の外壁側面には放熱フィン25aを有する放熱板25が取り付けられている。
底カバー2aは剛性を有する鋼板で構成され、上記電装部品3、ブースターポンプモジュール4、メインポンプモジュール5を実装する放熱板2は熱伝導性の良いアルミ合金で構成され、ブースターポンプモジュール4及びメインポンプモジュール5のポンプ部21のポンプケーシングは熱伝導性の良いアルミ合金で構成され、該ブースターポンプモジュール4及びメインポンプモジュール5を取り付ける取付台14は熱伝導性の良いアルミ合金で構成されている。さらに放熱板24、放熱板25も熱伝導性の良いアルミ又はアルミ合金で構成されている。また、放熱板2、取付台14とポンプモジュール4、5は一体材料で構成しても良い。この場合接触部の熱抵抗が小さくなり、モジュール部からの放熱板への熱伝導が良好であり好適である。
上記構成のドライ真空ポンプユニット1において、ポンプ運転中、電装部品3、ブースターポンプモジュール4、及びメインポンプモジュール5で発生した熱は、図5の矢印Cに示すように移動し、放熱板2に伝熱される。ここで冷却ファン18により空気流路13の空気取り込み口13aから流入した冷却空気は、矢印Bに示すように流れ、該空気流路13内に露出する放熱板2の放熱フィン11に接触しながら流れ、放熱板2に集った熱を効率良く放熱する。更にメインポンプモジュール5のポンプ部21の外側壁面に取り付けた放熱板25の放熱フィン25aに接触し、該ポンプ部21を冷却する。また、空気取り込みフード16の下端の空気取り込み口16aから流入した冷却空気は、矢印Aに示すように外装カバー6内の空間19に流れ込み、ブースターポンプモジュール4のモータ部20及びポンプ部21の外壁側面に取り付けた放熱板24、25の放熱フィン24a、25aに接触し、モータ部20及びポンプ部21を冷却し、更にメインポンプモジュール5のモータ部20の外側壁面に取り付けた放熱板24の放熱フィン24aに接触し、該モータ部20を冷却する。上記矢印A、Bに示す空気の流れは、その後ファンフード17内に流れこみ、下端の空気吐出し口17aから外部に排気されるようになっている。
上記のように一台の冷却ファン18の運転により、空気流路13内を流れる空気の流れ、外装カバー6内の空間19を流れる空気の流れが形成される。この空気の流れにおいて、上流側に配置されている電装部品3、ブースターポンプモジュール4のモータ部20やポンプ部21の発熱量は、下流側に配置されているメインポンプモジュール5のモータ部20やポンプ部21の発熱量より少ない。従って、上記空気の流れの上流側の温度上昇は下流側のそれより低いから、冷却空気は温度上昇の低い部分(温度の低い部分)から、温度上昇の高い部分(温度の高い部分)に流れることになり、冷却効率が向上する。即ち、冷却空気流れの上流側に温度上昇の低い電装部品3やブースターポンプモジュール4のモータ部20及びポンプ部21を配置し、下流側にドライ真空ポンプユニット1の空気の圧縮比が一番大きく、発生する熱量も多いメインポンプモジュール5のモータ部20やポンプ部21を配置することにより、効率の良い冷却効果が得られる配置構造となる。
図6に示すように、ブースターポンプモジュール4のポンプ部21の排気口21bとメインポンプモジュール5のポンプ部21の吸気口21aは、取付台14に形成された連絡通路14aで連通されている。ブースターポンプモジュール4のポンプ部21の吸気口21aには吸気管22が接続され(図1乃至図4参照)、メインポンプモジュール5のポンプ部21の排気口21bはチェッキ弁(圧力開放弁)V1を介して取付台14に形成された圧力開放通路14bに接続されている。圧力開放通路14bには排気管23が接続されている。
また、取付台14には連絡通路14aと圧力開放通路14bを接続する流路14cが形成され、該流路14cに中抜き用チェッキ弁V2が設けられている。つまり、図7に示すように、ブースターポンプモジュール4のポンプ部21の排気口21bとメインポンプモジュール5のポンプ部21の吸気口21aを接続する連絡通路14aと圧力開放通路14bの間に中抜き用チェッキ弁V2が設けられている。ブースターポンプモジュール4のモータ部20とメインポンプモジュール5のモータ部20には、制御部26のモータドライバ27からDCパルス電流が供給され駆動するようになっている。また、冷却ファン18も制御部26により制御されるようになっている。
制御部26は、ドライ真空ポンプユニット1の起動時、真空側に配置されるブースターポンプモジュール4のモータ部20にモータドライバ27からDCパルス電流を供給して、先ずブースターポンプモジュール4を起動し、その後(数秒後)メインポンプモジュール5のモータ部20にDCパルス電流を供給して、メインポンプモジュール5を起動する。そしてブースターポンプモジュール4の起動によって生じる気体の流れは、中抜き用チェッキ弁V2を通して圧力開放通路14bに流す。これにより、先にブースターポンプモジュール4を起動しても、生じる気体の流れにより、メインポンプモジュール5が空回転することがないから、脱調が発生するおそれがなくなる。即ち、従来のようにメインポンプモジュール5を先に起動することによって生じるブースターポンプモジュール5の空回転がないから、脱調が発生することがない。なお、図7において、28はサーキットプロテクタ(回路保護部)である。
また、上記構成のドライ真空ポンプユニット1において、ポンプ待機状態で、冷却ファン18を運転状態とすると、運転騒音を発すると同時に、電力を消費する。また、ドライ真空ポンプユニット1を停止すると同時に冷却ファン18を停止するとドライ真空ポンプユニット1内に多くの熱が残ることになる。そこで制御部26にタイマを設け、ドライ真空ポンプユニット1の起動と同時に冷却ファン18を起動するが、ポンプ停止時に前記タイマを作動し、所定の設定時間後(例えば、15分〜30分後)に、つまりポンプモジュール(特にメインポンプモジュール5)内の熱が十分に放熱され、温度が低下してから、冷却ファン18を停止するようにする。これによりドライ真空ポンプユニット1の停止時の冷却ファン運転によるファン運転騒音と電力消費を低減できる。また、タイマによる設定時間経過後に冷却ファン18を停止するのに限定されるものではなく、ドライ真空ポンプユニット1の各部の温度を検出するセンサ、例えば温度上昇の高いメインポンプモジュール5内の温度を検出する温度センサを設け、該センサの出力を制御部26に出力し、制御部26は温度が所定温度以下になったら冷却ファン18を停止するようにしてもよい。
次に、図8及び図9は上記ドライ真空ポンプユニット1のブースターポンプモジュール4及びメインポンプモジュール5の構成を示す図である。ブースターポンプモジュール4とメインポンプモジュール5はその構成が同一であるので、ここではメインポンプモジュール5について説明する。なお、ブースターポンプモジュール4及びメインポンプモジュール5は同一の構成である必要はない。メインポンプモジュール5は、モータ部20とポンプ部21で構成され、モータ部20はマグネットカップリング型のDCブラシレス樹脂モールドモータであり、ポンプ部21は一対のスクリューロータを同期反転させ、気体を移送する真空ポンプであり、容積移送式の2軸スクリューポンプである。
ポンプケーシング30の内部に、2本の回転軸31a、31bが平行に配置され、それぞれの回転軸31a、31bは軸受33により支持されている。回転軸31aには右ねじのスクリューロータ(ポンプロータ)32aが、また回転軸31bには左ねじのスクリューロータ(ポンプロータ)32bが夫々固定されている。スクリューロータ32a、32bとケーシング30の内面との間には流体流路36が形成され、この流体流路36の上流側端部に吸気口21aが設けられ、流体流路36の下流側端部に排気口21bが設けられている。スクリューロータ32a、32bは僅かなクリアランスCを保って非接触で相互に反転し、吸気口21aから吸込まれた気体を排気口21bに移送するようになっている。なお、スクリューロータ32a、32bとして、ピッチ線上でのみ接触する軸断面形状を有する一対のスクリューロータを用いてもよい。
上記回転軸31a、31bはSUS材で構成し、スクリューロータ32a、32bはアルミ合金で構成し、回転軸31a、31bのそれぞれにスクリューロータ32a、32bを焼嵌めして一対のスクリューロータを構成している。スクリューロータ32a、32bの表面にはニッケルメッキ処理を施している。また、スクリューロータ32a、32bは樹脂材で回転軸31a、31bの外周に形成するようにしてもよい。これによりスクリューロータ32a、32bを安価に製作できる。
回転軸31a、31bの吸気側の軸端には、それぞれ同一の構成を有する一対のマグネットロータ34、34が配置され、ブラシレスDCモータとして回転軸31a、31bを反転駆動すると共に、マグネットカップリングにより回転軸31a、31bの同期反転を確保している。図9に示すように、各マグネットロータ34は、磁性材のヨーク34bの外周にリング形状のマグネット34aを周設している。本実施形態例では、マグネットロータ34の外周上には着磁したマグネット34aが周設され、互いのマグネットロータ34、34の異磁極が引き合うように対向して、且つクリアランスCを保って配置されている。なお、マグネットロータ34の極数は4、6、8、・・・などの偶数であり、ここでは6としている。
スクリューロータ32a、32bは、マグネットロータ34、34のマグネットカップリング作用により、同期して反対方向に回転する。これにより、タイミングギヤが無くても安定した2軸同期反転が可能なスクリューポンプが構成される。また、タイミングギヤが無いことは、潤滑油が不要であると共に、2軸の安全な同期機構を含めた非接触回転が可能であり、スクリューポンプの高速運転が可能なことを意味している。即ち、タイミングギヤを用いた接触式の同期機構では、6000〜7000min-1の回転速度であるが6極のマグネットロータ34、34のマグネットカップリングを用いる10000〜30000min-1の同期反転高速回転が安定してできるようになり、これにより真空ポンプを小型にしても、高い到達真空度等の排気性能の向上が達成できる。なお、本実施形態では、ブースターポンプモジュール4の定格回転速度を21000min-1(rpm)、メインポンプモジュール5の定格回転速度を13000min-1(rpm)又は15000min-1(rpm)としている。
各マグネットロータ34の外周面の一部に近接して、鉄心37aと巻線37bから成る三相(U,V,W)のモータステータ37が配置されている。三相のモータステータ37はマグネットロータ34どうしがマグネットカップリングする側とは回転軸に関して反対側に配置されている。これにより、マグネットロータ34どうしが互いに吸引するマグネットカップリング力をマグネットロータ34とモータステータ鉄心37aに作用する吸引力でキャンセルすることができる。また、三相のモータステータ磁極は、マグネットロータ34の磁極数6極に対応し、図8の矢印D、Eに示すようにマグネットロータ34の4極に磁界をかけるようにしている。三相の巻線37bに所要の矩形パルス状波形の直流電流を供給することで、任意の回転数で2本の回転軸31a、31bを同期反転駆動することができる。
上記のようにドライ真空ポンプユニット1は、一台の冷却ファン18で冷却しているので、冷却機構が簡単にでき、その分軽量化が図れる。また、冷却水を使用しないため冷却水設備を必要とすることなく、駆動電源(AC100V、AC200V)があるところであれば、ハンドリングで移動し、設置し、電源を接続するだけで、運転することができる。また、タイミングギヤを使用しないことから、潤滑油を使用することなく、潤滑油の潤滑系、潤滑油の交換も必要なく、更に軽量化(20kg以下)が図れる。
なお、上記実施形態では、スクリュー型真空ポンプを用いる例を説明したが、ルーツ型等の他形式の容積移送型2軸真空ポンプにも、本発明は適用できる。
以上、本発明の実施形態例を説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお、直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構造であっても、本願発明の作用効果を奏する以上、本願発明の技術範囲である。
本発明に係るドライ真空ポンプユニットの構成例を示す正面図である。 本発明に係るドライ真空ポンプユニットの構成例を示す上面図である。 本発明に係るドライ真空ポンプユニットの構成例を示す左側面図である。 本発明に係るドライ真空ポンプユニットの構成例を示す右側面図である。 本発明に係るドライ真空ポンプユニットの冷却空気の流れ及び伝熱状態を説明するための模式図である。 本発明に係るドライ真空ポンプユニットのブースターポンプモジュールとメインポンプモジュールの配置状態を示す摸式図である。 本発明に係るドライ真空ポンプユニットの運転時の排気気体の流れを示す図である。 本発明に係るドライ真空ポンプユニットのメインポンプモジュールの構成例を示す断面図である。 本発明に係るドライ真空ポンプユニットのメインポンプモジュールのモータ部の構成例を示す断面図である。
符号の説明
1 ドライ真空ポンプユニット
2 放熱板
2a 底カバー
3 電装部品
4 ブースターポンプモジュール
5 メインポンプモジュール
6 外装カバー
7 取っ手
11 放熱フィン
13 空気流路
14 取付台
16 空気取り込みフード
17 ファンフード
18 冷却ファン
19 空間
20 モータ部
21 ポンプ部
22 吸気管
23 排気管
24 放熱板
25 放熱板
26 制御部
27 モータドライバ
28 サーキットプロテクタ
30 ポンプケーシング
31a 回転軸
31b 回転軸
32a スクリューロータ(ポンプロータ)
32b スクリューロータ(ポンプロータ)
33 軸受
34 マグネットロータ
34a マグネット
34b ヨーク
V1 チェッキ弁(圧力開放弁)
V2 中抜き用チェッキ弁

Claims (8)

  1. 真空側に配置されるブースターポンプモジュールと、外気圧側に配置されるメインポンプモジュールとを備えたドライ真空ポンプユニットにおいて、
    放熱フィンを具備する放熱板を備え、該放熱板上に電装部品を実装するとともに、前記放熱板上に熱伝導の良い材料で構成されたポンプモジュール取付台を介在させて前記ブースターポンプモジュール及びメインポンプモジュールを取付けるか、又は前記放熱板上に直接ポンプモジュールを取付けることを特徴とするドライ真空ポンプユニット。
  2. 請求項1に記載のドライ真空ポンプユニットにおいて、
    前記放熱フィンが露出する側にカバーを取付け、第1の空気流路を形成し、
    ポンプ外装カバーで前記電装部品、ブースターポンプモジュール、及びメインポンプモジュールを覆う第2の空気流路を形成し、
    前記第1の空気流路及び第2の空気流路に外部から冷却空気を導く冷却ファンを設けたことを特徴とするドライ真空ポンプユニット。
  3. 請求項1又は2に記載のドライ真空ポンプユニットにおいて、
    前記第2の空気流路に配置され、前記ブースターポンプモジュールとメインポンプモジュールの外側面には放熱フィンを設けた放熱板を取り付けたことを特徴とするドライ真空ポンプユニット。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のドライ真空ポンプユニットにおいて、
    前記ポンプモジュール取付台はアルミニウム又はアルミニウム合金からなることを特徴とするドライ真空ポンプユニット。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のドライ真空ポンプユニットにおいて、
    前記第2の空気流路の空気流れの上流側に前記ブースターポンプモジュールを下流側に前記メインポンプモジュールを配置したことを特徴とするドライ真空ポンプユニット。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のドライ真空ポンプユニットにおいて、
    前記ブースターポンプモジュール及びメインポンプモジュールは、それぞれモータ部とポンプ部を備え、
    前記ポンプ部は、一対のポンプロータ、吸気口及び排気口を有するポンプケーシングとを備え、
    前記モータ部は、前記一対のポンプロータと一体に回転する一対のマグネットロータを備えたマグネットカップリング型DCブラシレスモータであることを特徴とするドライ真空ポンプユニット。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のドライ真空ポンプユニットにおいて、
    前記外装カバーには、前記第2の空気流路に空気を取り込む空気取り込みフードと、該第1及び該第2の空気流路を排出する空気排出フードを設け、
    前記空気取り込みフードと空気排出フードの内面にそれぞれ吸音材からなる吸音層を設けたことを特徴とするドライ真空ポンプユニット。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のドライ真空ポンプユニットにおいて、
    前記冷却ファンの運転・停止を行う制御手段を設け、
    前記制御手段は、ドライ真空ポンプユニットの起動と同時に冷却ファンの運転を開始し、該ドライ真空ポンプユニットの停止から所定時間経過後、又は該ドライ真空ポンプユニットの停止後温度が所定値以下になったら、該冷却ファンを停止する機能を備えていることを特徴とするドライ真空ポンプユニット。
JP2008300099A 2008-11-25 2008-11-25 ドライ真空ポンプユニット Active JP5139244B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008300099A JP5139244B2 (ja) 2008-11-25 2008-11-25 ドライ真空ポンプユニット
PCT/JP2009/070069 WO2010061937A1 (ja) 2008-11-25 2009-11-20 ドライ真空ポンプユニット及びその起動方法、並びに空冷式ドライ真空ポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008300099A JP5139244B2 (ja) 2008-11-25 2008-11-25 ドライ真空ポンプユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010127118A JP2010127118A (ja) 2010-06-10
JP5139244B2 true JP5139244B2 (ja) 2013-02-06

Family

ID=42327690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008300099A Active JP5139244B2 (ja) 2008-11-25 2008-11-25 ドライ真空ポンプユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5139244B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015004344A (ja) * 2013-06-24 2015-01-08 株式会社荏原製作所 真空ポンプ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010127118A (ja) 2010-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5009634B2 (ja) 真空ポンプユニット
US20070193720A1 (en) Composite heat-dissipating module
JP2010127119A (ja) ドライ真空ポンプユニット
US8503178B2 (en) Heat exchange device and closed-type electronic apparatus using the same
JP5373315B2 (ja) モータ組立体およびポンプ装置
TWI491804B (zh) 乾真空泵裝置及該乾真空泵裝置之冷卻方法
JP5139244B2 (ja) ドライ真空ポンプユニット
JP5328322B2 (ja) 空冷式ドライ真空ポンプ
JP5305870B2 (ja) 真空ポンプ
WO2010061937A1 (ja) ドライ真空ポンプユニット及びその起動方法、並びに空冷式ドライ真空ポンプ
JP5142960B2 (ja) 真空ポンプユニット、及びその起動方法
WO2010061939A1 (ja) ドライ真空ポンプユニット
JP2006196714A (ja) 電子部品冷却装置
JP2006125302A (ja) オイルフリースクリュー圧縮機
JP2017110593A (ja) 電動ポンプ
JP2010127120A5 (ja)
JP5303249B2 (ja) ドライ真空ポンプユニット
JP5133224B2 (ja) 真空ポンプユニット
JP5058712B2 (ja) 回転電機装置
KR20140038088A (ko) 차량용 전동 압축기
JP4237574B2 (ja) キャビネット型の給水装置
JP2010127157A5 (ja)
JP2010031742A (ja) 空気圧縮機
JP2005155554A (ja) 電動ルーツ型圧縮機
JP2013118742A (ja) 密閉型電動機及び密閉型電動機の冷却装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121030

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5139244

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151122

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250