JP5007429B2 - コイン転動式セレクタ - Google Patents
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Description
とくに本発明はパチンコ・スロットいわゆるパチスロなどのゲーム機に使用されているコイン転動式セレクタに関する。
なお本明細書の用語「コイン」には通貨である小さな円板形の硬貨を含むことは勿論である。
さらに本明細書の用語「コイン」にはゲーム等に使用される円板形のメダルやトークンなどを含むことは勿論である。
たとえば本件出願人による実開平6−25963(実願平4ー23240)号公報に其のセレクタが開示されている。
図7には実開平6−25963号公報に開示されているコイン転動式セレクタが概略的に示されている。
なお実願平4ー23240号は米国特許5,293,981号を構成していることを此処に付記する。
図7の(B)は上記セレクタを横から見た概略的な断面図である。図7(A)のセレクタは横に長い大きな本体フレーム4を有している。
この本体フレーム4の各端部には取付け片19と18とがそれぞれ形成されている。
これらの取付け片19と18とによって本体フレーム4はパチスロ・マシーン内に全体が傾斜して固定される。
すなわち本体フレーム4は水平面に対し長さ方向が斜めにされ然も幅方向も斜めにされて固定される(図7(B)を参照)。
この窓9の上縁には横に長い矩形の薄いコインガイド10が固定されている(図7(B)を参照)。
またコインガイド10上方の本体フレーム4には枢軸8が取り付けられている。この枢軸8には屈曲された小さい板アーム11が回転自在に取り付けられている。すなわち板アーム11の下半分は窓9内に出入り可能になっている。
図7(A)の左半分に示されているピストル形のものはドア板5である。
すなわち枢軸8とスプリング(図示略)とを利用してドア板5と板アーム11とが一体的に回動可能になっている。
したがって板アーム11を動かすだけでドア板5も動くことになる。
本体フレーム4とドア板5との各上端部はそれぞれ外向きに屈曲されてコインの投入口1に形成されている(図7(A)を参照)。
図7(A)の右半分に示されているほぼ矩形のものはカバー板17である。
このカバー板17には小さな円柱形のソレノイド16が配置されている。
したがってソレノイド16のオンオフによって細長いコインの落下孔12が開閉されることになる。
なお図7(A)の右端に示される符号13は蓋部でありカバー板17の一部によって形成されている。
この蓋部13と本体フレーム4とによって細長いコインの出口2が形成されている。
技術常識として、蓋板15の下流のコインの転動通路に相対してコインの計数用のセンサが2個配置される。例えば特開平11-185100参照(公開日平成11年7月9日)。
投入されたコインは本体フレーム4の下縁に形成されたレール7を転がりながら落下する(図7(B)を参照)。
レール7を転動するコインAが真正である場合には、コインガイド10とドア板5とによってガイドされ更に転動が続けられる。
レール7を転動するコインが真正でなく直径が小さいときは、コインガイド10あるいはドア板5から外れて落下する。
レール7を転動するコインが真正でなく直径が大きいときは、コインガイド10の取り付け板101などによって止められる。
この場合、たとえばドア板5をスプリング(図示略)に抗して動かすと板アーム11も動くことになる。
技術常識として、真正コインAは蓋板15を通過した後、2個の計数用センサ装置によって検知され、計数される。
しかしながら上述したコイン転動式セレクタのコイン計数用センサ装置は悪戯によって誤動作するという問題点があった。
技術常識によれば、不正器具をコイン投入口から挿入して転動コインんと同様の速度で先端の擬似コイン部を上流側のセンサによって検知させた後、下流側のセンサに検知させ、次いでこれらセンサに検知させることなく引き戻すことにより擬似的に真正コインが通過したと誤動作させることを繰り返すという問題である(例えば特開平9−180023号参照)。
また取り付けるときにセレクタ全体を斜めにするために取り付け空間が大きくなるという問題点があった。
さらにまた選別されるコインのサイズを変更する場合には、セレクタを全面的に改造しなければならないという問題点があった。
すなわち本発明は、セレクタ全体のサイズを出来るだけ小さくする目的から開発されたものである。
言い換えると本発明はセレクタ全体を斜めにすることなく垂直に取り付け得るようにする目的から開発されたものである。
また本発明は選別コインの直径サイズの変更を容易にする目的から開発されたものである。
加えて本発明はコイン転動式セレクタの機能を追加する目的から開発されたものである。
図2は図1の正面図である。
図3は図1を斜め上方から見た概略的な斜面図である。
図4は図1の背面図である。
図5は図4の主要部を取り除いた部分を示す部分図である。
図6は図2の一部分を取り除いて示す正面図である。
そして更に本実施例のセレクタは箱全体が下方に傾斜した形状に形成されている(図2を参照)。
まずコインは当該セレクタの頂部に形成される開口21から投入される。
開口21から投入されたコインは約四分の一円になる円弧通路22によって其の転動がガイドされる。
なお円弧通路22は鶴のような形をしたやや厚い板23によって形成されている(図6を参照)。
そして鶴形の板23は大きな本体フレーム25(図6を参照)に固定されている。
さらに鶴形の板23はやや小さなドア体31(図5を参照)によって覆われている。
またドア体31は上部中央にある枢軸32によって本体フレーム25に開閉自在に取り付けられている。
本体フレーム25の頂部近くには斧形のやや大きな窓27が開口されている(図6を参照)。
そして円弧通路22近くの窓27縁には三日月形の開閉板26が略Y形のアーム板29を介在して枢軸28されている(図4を参照)。
開閉板26とアーム板29は後記するように通路に詰まったコインを取り外してキャンセルするためのものである。
この操作片24は本体フレーム25を貫通自在になることは勿論である。
本体フレーム25の上縁中央にはやや大きなアーム51が外向きに形成されている。
このアーム51は更に下向きに屈曲されて其の先端部には突軸52が固定されている(図4を参照)。
なお突軸52はドア体31に向けて突出されている。
突軸52にはスペイサを介在してローラ53が回転自在に外装されている。
このローラ53の元端部全周には溝55が形成されている(図3を参照)。
さらにローラ53の先端部全周には溝56が形成されている。
この溝56は後記するように転動するコインの上縁をガイドするためのものである。
なお溝56のサイド面のひとつは傾斜面に形成されている。言い換えるとローラ53には断面ほぼV形の溝56が形成されることになる。
ドア体31の上部には図5の右部に示されるようにJ形の押し付け片33が枢軸35されて垂下されている。
したがって小さなスプリング36がドア体31と押し付け片33との間に配置されている(図5を参照)。
さらにドア体31の上部にはΓ形のストッパ片37が枢軸35されて垂下されている。
なおストッパ片37はドア体31を揺動自在に貫通している。
そしてストッパ片37の下端部によって円弧通路22から来るコインの通過が阻止される(図6を参照)。図4の左上部に示される小さな矩形体はアーム51内のソレノイド61である。
さらに小リンクにはL形のリンク(図示略)が枢着されている。
そしてL形リンクには長いスプリング片63が枢着62されている(図3を参照)。
スプリング片63の先端部下面にはやや長いロッド65が固定されている。
このロッド65の先端は前記したローラ53の溝56内にスライド自在に挿入される(図3を参照)。
かくしてソレノイド61がオンされると、スプリング片63が枢着62を中心に回動される。
言い換えるとコインをガイドするためのローラ53の溝56が円弧通路22に対応することになる。
他方、ローラ53がドア体31に接近すると当該ローラ53によってストッパ片37の突起39が押される(図2を参照)。
したがってストッパ片37の下端部が引っ込むため円弧通路22からのコインは更に転動することになる(図6を参照)。
言い換えると円弧通路22からのコインは本体フレーム25の固定レール71を転動することになる。
これらのセンサSは固定レール71を通過するコインを例えば磁気的に或いは光学的に検出する。
センサSの数を三個にしたのは悪戯による誤動作を防止するためである。
図6より明らかなように、ローラ53の側方に位置する第1のセンサSは円弧通路22の下流の固定レール71に相対し、次に説明する第2のセンサSに対し固定レール71から遠くに配置され、転動する真正コインの上端部側面を検知する。
第1のセンサSに対してコインの転動方向の下流に位置する第2のセンサSは、固定レール71の近く配置され、転動する真正コインの下端部側面を検知する。
第2のセンサSに対してコインの転動方向の下流に位置する第3のセンサSは、第2のセンサSに対し固定レール71から遠くに第1のセンサSと並んで配置され、転動する真正コインの上端部側面を検知する。
この構成によれば、不正器具をコイン投入口から挿入して先端の擬似コイン部を第1のセンサSによって検知させた後、下流かつ固定レールに近い第2のセンサSに検知させ、次いで下流かつ固定レールから遠い第3のセンサSに検知させることをコインの転動速度と同様の速度で行うことは困難である。
換言すれば、不正器具をコインの転動方向及び転動方向に対し直交方向に短距離の間でコインの転動速度と同様の速度で移動させることは困難である。
よって悪戯による誤動作を防止できる。
ソレノイド72のプランジャには軸79を介在してU形の可動レール73が回動自在に配設されている(図4を参照)。
すなわちU形の可動レール73の各上端部は本体フレーム25に枢着77されている。
さらに可動レール73にはアーム片を介在してストッパ75が形成されている。
ソレノイド72がオフのときは可動レール73が本体フレーム25の外側に位置している。
そしてストッパ75は本体フレーム25の内側に位置している。
すなわちソレノイド72がオフのときは固定レール71から来たコインはストッパ75に阻止されて金庫(図示略)内に落下する(図6を参照)。
ソレノイド72がオンのときは可動レール73が本体フレーム25の内側に位置する。
したがってソレノイド72がオンのときは、コインは可動レール73を転動し更に本体フレーム25にガイドされて落下する(図1を参照)。
本体フレーム25にガイドされて落下するコインは例えばホッパのタンク(図示略)内に収納される。
なお図5のほぼ中央に示される小さな円はコイン通路調整用のスチール球91である。
このスチール球91は回転自在であると共に本体フレーム25に対して接近可能に配設されている。
すなわちスチール球91は開口21に投入されるコインの厚みに応じて円弧通路22の幅を調整するためのものである。
すなわちローラ53の溝56が円弧通路22の位置に対応する。
そして可動レール73が本体フレーム25の内側に位置する。
なおストッパ片37はドア体31の外側に位置しおりストッパ75は本体フレーム25の外側に位置していることは勿論である。
この状態においてコインが開口21に投入されると当該コインは円弧通路22によってガイドされて転動落下する。
すなわちコインの下縁は円弧通路22によってガイドされ当該コインの上縁は溝56によってガイドされる。
したがってコインが真性の場合には円弧通路22をスムーズに通過して更に下方に転動することになる。
なお此の場合、ローラ53は回転自在であるから真性コインはスムーズに且つスピーディに通過することになる。
したがってスプリング36は弱い弾性力のものが望ましいことは勿論である。
この場合、たとえば枢軸52を回転自在な取り付け構造にする必要がある。
またローラ53を回転駆動するとコインの通過スピードが速くなることは勿論である。
開口21に投入されたコインが真性ではなく直径が小である場合には、円弧通路22を通過しないことになる。
この場合、コインの下縁は円弧通路22によってガイドされるものの当該コインの上縁は溝56によってガイドされない。
なお直径が小さなコインでも振動していると見かけ上、直径が大きくなって恰も真性コインのようになる。
この場合はスプリング36が作用してコインの振動を吸収することになる。
かくしてコインの直径が小の場合はローラ53の溝56から外れてキャンセルされることになる。
開口21に投入されたコインが真性ではなく直径が大である場合も、円弧通路22を通過しないことになる。
言い換えるとコインの直径が大の場合は、円弧通路22とローラ53との間に保持されて移動できなくなる。
この場合、アーム板29を枢軸28中心に開閉することによって直径の大きなコインを簡単に落下してキャンセルできる。
すなわちアーム板29の操作によって開閉板26が動き、同時に操作片24を介在してドア体31が開閉されるからである。
また本実施例においてはローラ53に断面略V形の溝56が形成されている。
言い換えると円弧通路22から見ると当該溝56は断面Λ形である。
また他の部材たとえば半円板形に溝56を形成しても良いことは勿論である。
さらに溝56の断面形状は正確には本実施例の場合、傾斜面が一個であるが二個にしても良いことは勿論である。
また本実施例において選択コインを変更する場合は、ローラ53を取り替えるだけで行え得る。
たとえば選択コインの直径を変更する場合、ローラ53の取り替えによって行え得ることは勿論である。
本実施例は通常、ソレノイド61と72とをそれぞれオンにして使用する。
しかしながら前述からも明らかなようにソレノイド61をオンにしソレノイド72をオフにしても使用できることは勿論である。
たとえばソレノイド61と72とをそれぞれオンにして第一の金庫(図示略)を使用する。
そして第一の金庫が満杯になった時にソレノイド72をオフにして第二の金庫(図示略)を使用することが出来る。
この場合、開口21に投入されたコインが真正であってもキャンセルされることは勿論である。
またソレノイド61の位置をローラ53の近くにすると共にロッド65の操作機構を変更する。
そしてソレノイド72を取り除くと共に其の近辺の本体フレーム25やアーム51や金属板31Mなどを取り除く。
この結果、図示を省略したが図2や図4に示される本実施例のセレクタを約半分の大きさにできることは勿論である。
すなわち本発明によると円弧形の通路手段を採用することによってセレクタ全体のサイズを小にすることが出来る。
また本発明によるとコインガイド用のローラを取り替えるだけで簡単に選別コインのサイズを変更できる。
また本発明によると円弧形の通路手段とコインガイドローラの採用によってセレクタを垂直に取り付けことが出来る利点がある。
加えて本発明はコインガイドローラを移動可能にしたためコインの選択を初期の段階で行え得るという大きな効果が得られる。
・
円弧形の通路手段・・・・・
22:円弧通路
23:鶴形の板
25:本体フレーム
31:ドア体
・
断面ほぼΛ形の溝手段・・・
53:ローラ
55:溝、
56:溝
61:ソレノイド
65:ロッド。
Claims (1)
- 板状の本体フレーム(25)と、ドア体(31)と、溝(56)と、前記本体フレーム(25)と前記ドア体(31)との間に配置された板(23)とによって形成したコインが転動する円弧通路(22)、
前記円弧通路(22)の頂部に形成したコイン投入のための開口(21)、
前記開口(21)に投入されたコインが垂直に落下した後斜め下方向へ案内される約四分の一の円弧である前記円弧通路(22)、
小径コインが倒れ込むことが可能に前記円弧通路(22)の側面に沿って前記本体フレーム(25)に形成された斧形の窓(27)、
前記窓(27)に相対して配置され、前記円弧通路(22)を移動する前記コインの側面を前記窓(27)側に押す押し付け片(33)、
前記円弧通路(22)の下流端における前記板(23)の近傍において、前記円弧通路(22)に対し進退可能であって、かつ、ソレノイド(61)のオンによって前記円弧通路(22)から退出し、前記ソレノイド(61)のオフによって前記円弧通路(22)に進出するストッパ片(37)、
前記円弧通路(22)に続いて形成され、前記円弧通路(22)を通過したコインが転動案内される直線的に延在する前下がりの固定レール(71)、
前記固定レール(71)に相対する位置に配置されたセンサ(S)、
を含むことを特徴とするコイン転動式セレクタ。
Priority Applications (1)
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