JP5006775B2 - 燃料改質装置 - Google Patents

燃料改質装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5006775B2
JP5006775B2 JP2007318513A JP2007318513A JP5006775B2 JP 5006775 B2 JP5006775 B2 JP 5006775B2 JP 2007318513 A JP2007318513 A JP 2007318513A JP 2007318513 A JP2007318513 A JP 2007318513A JP 5006775 B2 JP5006775 B2 JP 5006775B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
air
reforming
flow path
catalytic converter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007318513A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009137817A (ja
Inventor
淳 岩本
仁志 三上
剛 本橋
真也 石丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2007318513A priority Critical patent/JP5006775B2/ja
Publication of JP2009137817A publication Critical patent/JP2009137817A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5006775B2 publication Critical patent/JP5006775B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Description

本発明は、燃料改質装置に関し、特に、燃料を効率的に改質して収率良く水素を製造できる燃料改質装置に関する。
水素エネルギーは、将来の石油代替エネルギーとして注目されているクリーンなエネルギーであり、燃料電池や内燃機関のエネルギー源等として利用されている。水素を利用したエンジン技術の開発も進められており、水素エンジン、水素添加エンジン、脱NOxの還元剤、燃料電池を用いた補助電源等が例示される。近年、水素の利用について多くの検討が進められるにつれ、水素の製造方法についても様々な検討が進められている。
水素の製造方法としては、炭化水素、水、アルコール等の含水素分子を、触媒改質、熱分解、電気分解等を利用して分解した後、再結合させて水素を製造する方法が挙げられる。特に、触媒改質に用いられる燃料として、天然ガス、ガソリン、軽油、アルコール等を用いた研究例が数多く報告されており、使用する燃料によって、水素の製造効率が変化することが知られている。
上記で例示した燃料のうち、炭化水素を含む燃料の改質に利用される反応として、部分酸化反応、水蒸気改質反応、及び燃焼反応が挙げられる。炭化水素の部分酸化反応を反応式(1)に示す。反応式(1)に示されるように、炭化水素を部分酸化することにより、水素を製造することができる。この反応は燃料と酸素とを用いた発熱反応であり、自発的に反応が進行する。このため、一旦反応が開始されると、外部からの熱の供給を受けることなく、水素を製造することができる。なお、部分酸化反応の際には、酸素よりも空気を用いる方が簡便である。
炭化水素の水蒸気改質反応を反応式(2)に示す。反応式(2)に示されるように、炭化水素を水蒸気改質することにより、水素を製造することができる。この反応は燃料と水蒸気とを用いた吸熱反応であり、自発的に反応が進行しないため、制御し易い反応である。しかしながら、この反応を進行させるためには、相当量の熱量を加える必要がある。
炭化水素の燃焼反応を反応式(3)に示す。反応式(3)に示されるように、炭化水素の燃焼反応により、二酸化炭素と水が生成する。この燃焼反応は、高温状態で燃料と酸素とを共存させた揚合に、触媒がなくても進行する発熱反応である。また、触媒の存在により、低温で燃焼を進行させることができる。
Figure 0005006775
ところで、上記で例示した燃料のうち、軽油は水素源として利用価値は高いと考えられるが、改質反応への利用に対しては種々の問題がある。例えば、担持ロジウム−白金触媒の存在下で軽油を改質させた場合、ガソリンの改質に比して、反応に高温を要する。具体的には、800℃〜1000℃もの高温を要する。これは、炭素価が大きくなるに従い、分解に必要な反応温度が高くなるためである。また、反応温度が高くなると、エネルギー損失が大きくなるだけでなく、触媒がシンタリングし易くなり、活性が低下するという不具合も生ずる。
上述したように、部分酸化反応は、酸素と燃料から水素を生成する発熱反応であることから、水素を多量に製造するためには、燃料と空気の量を増加させる必要がある。しかしながら、触媒コンバータのサイズを一定として燃料と空気の量を増加させると、(1)と(3)の反応式における発熱量が増大して触媒が高温になり失活してしまう。特に、部分酸化反応は発熱量が大きいことから、高温で改質反応が進行している最中に燃料噴射や吸入空気の脈動等が生じると、過敏に反応して触媒温度が瞬時に上昇してしまう。これが繰り返されると、触媒のシンタリング等の熱劣化が生じたり、場合によっては溶損が生じてしまう。従って、通常は過剰な燃焼を抑えるために、反応式(1)のストイキに対して燃焼リッチで運転される。
また、軽油の改質は、ガソリンの改質に比して触媒上に炭素質が析出し易い。これは、軽油がガソリンに比して炭素数が多い炭化水素類からなるためである。炭素質の析出を抑制するためには、過剰量の酸化剤(水蒸気、酸素等)を触媒コンバータに供給する必要がある。しかしながら、水蒸気を過剰に供給した場合には、水素を得るためにより多くのエネルギーが必要となり、熱効率が低下する。酸素を過剰に供給した場合には、過燃焼のため水素収率が低下してしまう他、反応の制御が困難となる。また、極端なリーン条件では、反応温度を低くすることが可能であるが、燃料が少なくなるため水素量が少なくなる。さらには、これらの酸化剤を過剰量供給した場合には、未反応の酸化剤を水素から分離回収しなければならない。
また、軽油の改質においては、始動時に白煙の発生が起こり易い。これは、重質の炭化水素が気化して活性化しない状態の触媒を通過することにより生ずる現象である。この白煙は、触媒コンバータの温度が上昇するに従い消失するものの、ほぼ完全に消失させるためには、始動時から相当な高温にする必要がある。
以上述べた通り、軽油の改質は、ガソリンの改質に比して多くの問題を抱えていることから、軽油の改質について種々の検討がなされている。例えば、軽油の触媒改質に関する技術として、機能の異なる3つの触媒を複合させて改質反応を制御する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、機能の異なる触媒をそれぞれ担持した3段からなる触媒コンバータを用いることにより、水素を高収率で連続的に製造することができる。
また、燃料改質システムとして、改質装置とは別に燃焼器を備え、燃焼器にて燃焼させた気体を改質装置に導入するシステムが開示されている(例えば、特許文献2参照)。このシステムによれば、燃焼器に燃焼ガスを循環させる循環流路が設けてあり、これにより燃焼ガスの温度が過剰に上昇することを回避できる。また、改質部を所望の温度に昇温できるうえ、燃焼により生成する水蒸気を改質部で反応させて水素に変換することができるため、高収率で水素を製造できる。
特開2005−200258号公報 特開2005−310530号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、水素製造装置を運転する際に、1段目の触媒コンバータがコーキングを起こすのを回避すべく、高温で運転を行う必要がある。高温で運転を行う場合には、発熱量と触媒の失活温度との関係から、触媒体積に対して投入可能な燃料量に制約がある。このため、製造可能な水素量に限度がある。
一方、特許文献2に開示されている技術では、改質装置とは別に燃焼器を有する複雑な構造を採用していることから、ユニット数が増えてコスト的に不利であるうえ、その制御も複雑化する。また、通常、空気導入ラインの圧力よりも排気ラインの圧力の方が低いことから、還流ラインを設けた場合であっても、排気を還流させることができず、効率的に燃料を改質することができない。
さらには、触媒コンバータの出口温度は、500℃〜600℃と非常に高温であり、還流ラインを設けて吸入空気に循環させる場合には、この空気導入量を調整するとともに、気体を吸引する機構の耐熱性が問題となる。還流ラインの温度が低下してしまうと、排気中に存在している水蒸気が結露し、還流ラインの閉塞の原因ともなり得る。還流ラインが閉塞してしまうと、燃料を効率的に改質することができず、収率良く水素を製造することができない。
以上述べたように、従来の燃料改質技術では、効率的な燃料の改質、及び高収率な水素の製造の観点において、未だ十分なものとは言えないのが現状である。従って、従来に比して、燃料を効率的に改質でき、収率良く水素を製造できる燃料改質装置を開発することは有益である。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料を効率的に改質して収率良く水素を製造できる燃料改質装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、触媒コンバータで改質された水素を含む改質ガスを、再度、触媒コンバータに循環させる構成を採用することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のような燃料改質装置を提供する。
(1) 炭化水素を含む燃料を触媒反応により改質して水素を生成する燃料改質装置であって、燃料が流通する燃料流路と、この燃料流路を流通した燃料を噴射する噴射器と、を備える燃料導入手段と、空気が流通する空気流路と、この空気流路内の圧力を調整して流通する空気量を調整する圧力調整手段と、を備える空気導入手段と、前記燃料導入手段により導入された燃料と、前記空気導入手段により導入された空気とを混合して混合ガスとする混合器と、前記混合器で混合された混合ガス中の燃料を、触媒反応により改質する触媒コンバータを備える改質部と、前記改質部で改質された改質ガスが流通する改質ガス流路と、前記空気流路と前記改質ガス流路とを接続し、前記空気流路を通じて改質ガスを前記混合器内に循環させる循環流路と、を備えることを特徴とする燃料改質装置。
(2) 前記改質部が、水素化分解触媒を有する第1触媒コンバータと、この第1触媒コンバータの下流側に配置され、且つ部分酸化触媒を有する第2触媒コンバータと、を備えることを特徴とする(1)記載の燃料改質装置。
(3) 前記圧力調整手段が、前記空気流路と前記循環流路との合流点よりも下流側に設けられていることを特徴とする(1)又は(2)記載の燃料改質装置。
(4) 前記循環流路の途中に設けられ、流通する改質ガスの流量を調整する流量調整手段をさらに備えることを特徴とする(1)から(3)いずれか記載の燃料改質装置。
(5) 前記燃料が軽油であることを特徴とする(1)から(4)いずれか記載の燃料改質装置。
(1)の燃料改質装置によれば、触媒コンバータで改質された改質ガスを、再度、触媒コンバータに循環させる構成を採用するため、次のような効果が得られる。第一に、循環流路を通じて改質ガスを空気流路に導入するため、改質部に導入する空気中の酸素濃度を低減でき、触媒コンバータでの急激な酸化反応を抑制できる。これにより、触媒コンバータの高温化を抑制できるため、燃料投入量を増やして触媒コンバータの体積当りの水素製造量を増大させることができる。第二に、触媒コンバータの急激な高温化を抑制できるため、燃料改質装置の制御を容易にすることができる。
第三に、循環される改質ガス中には水蒸気が含まれており、この水蒸気も再度、触媒コンバータに導入される。これにより、従来、排出されるだけであった水蒸気が水蒸気改質反応に利用され、水素の製造に寄与するため水素収率が向上する。第四に、吸熱反応である水蒸気改質反応が進行することにより、触媒コンバータの低温化が達成され、燃料改質装置の制御が容易となる。ただし、部分酸化触媒での反応は、部分酸化反応の方が水蒸気改質反応よりも優位であり、総合して発熱反応であることが重要である。
(2)の燃料改質装置によれば、水素化分解触媒を有する第1触媒コンバータと、部分酸化触媒を有する第2触媒コンバータとを備えるため、次のような効果が得られる。第一に、循環流路及び空気流路を通じて改質部に循環される改質ガス中には水素が含まれることから、この水素と、水素化分解触媒を有する第1触媒コンバータとの作用により、重質の炭化水素が水素化分解され、より改質が容易な軽質の炭化水素に変換される。次いで、軽質の炭化水素は、部分酸化触媒を有する第2触媒コンバータの作用により容易に改質されるため、水素を収率良く製造できる。なお、この部分酸化触媒は、水蒸気改質も行うことができる。第二に、触媒上に付着し易い重質の炭化水素を早い段階で減少させることができるため、コーキングが抑制できるとともに、触媒コンバータを長寿命化できる。
(3)の燃料改質装置によれば、空気流路と循環流路との合流点よりも下流側に圧力調整手段が設けられているため、次のような効果が得られる。第一に、改質ガスを循環させる循環流路を設けた場合であっても、通常、改質部の排気圧は吸入圧よりも低いため、排気された改質ガスを循環させるのは容易ではない。この点、(3)の燃料改質装置では、空気流路と循環流路との合流点よりも下流側に、吸引ポンプ等の圧力調整手段を配置することにより、改質ガスを循環させる駆動力を付与できる。これにより、改質部に導入する空気量及び改質ガス量を調整でき、改質効率の向上が可能となる。また、上記駆動力の付与により、循環流路の長さを短くでき、装置のコンパクト化が可能である。
第二に、通常、触媒コンバータの出口温度は500℃〜600℃と非常に高温であり、循環流路を設けて改質ガスを循環させる構成を採用する揚合にあっては、圧力調整手段の耐熱性が問題となる。この点、(3)の燃料改質装置によれば、空気流路と循環流路との合流点よりも下流側に圧力調整手段が設けられるため、高温の改質ガスが直接、圧力調整手段に接触することが無く、圧力調整手段の熱劣化を回避できる。
(4)の燃料改質装置によれば、循環流路の途中に設けられた流量調整手段をさらに備えることから、循環される改質ガスの流量を調整することができる。このため、燃料の改質効率を向上でき、水素を収率良く製造することが可能となる。
(5)の燃料改質装置によれば、燃料として軽油を用いることにより、上記(1)〜(4)の燃料改質装置で得られる効果がより顕著に奏される。即ち、軽油はガソリンに比して重質の炭化水素を多量に含むため、水素化分解により早期に軽質の炭化水素に変換した後に部分酸化を行うことにより、改質の効率性を高め、収率良く水素を製造できる。なお、従来の軽油の改質においては、触媒コンバータの温度が低下すると、煤や未燃の炭化水素が発生してコーキング等の問題が生じていたところ、本発明によれば水素化分解により軽油を軽質化するため、このような問題の発生を回避できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態に係る燃料改質装置10の概略構成を図1に示す。本実施形態に係る燃料改質装置10は、炭化水素を含む燃料を、触媒を利用した改質反応により改質し、水素を生成することを特徴とする。図1に示されるように、燃料改質装置10は、燃料導入手段11、空気導入手段12、混合器13、改質部14、改質ガス流路15、循環流路16、流量調整手段17を備える。
[燃料導入手段11]
燃料導入手段11は、燃料が流通する燃料流路11aと、この燃料流路11aを流通した燃料を噴射する噴射器11bと、を備える。燃料流路11aは、一端が燃料タンク(図示せず)に接続されており、他端が噴射器11bに接続されている。燃料流路11aは、燃料タンク中に貯留されている燃料を、燃料タンクから噴射器11bへと導く。噴射器11bは、燃料流路11aを流通した燃料を、混合器13内に噴射する。噴射された燃料は、混合器13内で均一に気化され、空気と混合される。
本実施形態で用いられる燃料は、炭化水素を含有するものであればよく、ガソリン、軽油等、特に限定されない。好ましくは、重質の炭化水素をより多く含有する燃料が用いられ、軽油が特に好ましく用いられる。
[空気導入手段12]
空気導入手段12は、空気が流通する空気流路12aと、この空気流路12a内の圧力を調整して流通する空気量を調整する圧力調整手段12bと、を備える。空気流路12aの一端はエアフィルタに接続されており、他端は混合器13に接続されている。空気流路12aの途中には、空気流路12a内の圧力を調整して流通する空気量を調整する圧力調整手段12bが設けられている。
圧力調整手段12bは、空気流路12a内の圧力を調整できるものであればよく、例えば吸引ポンプが用いられる。圧力調整手段12bにより空気流路12a内を負圧とすることにより、空気が吸引されて混合器13内に空気が導かれる。なお、本実施形態では、圧力調整手段12bは、空気流路12aと改質ガス流路15との合流点よりも下流側に配置されている。これにより、改質ガスを循環させて再度、改質部14内に導く駆動力が付与される。
なお、本実施形態では、空気流路12aの下流側、具体的には圧力調整手段12bよりも下流側に、空燃比センサ12cが配置されている。空気流路12aには、空気の他に、循環流路16から循環される改質ガスが流通し、改質ガス中には炭化水素も含まれることから設けられている。空燃比センサ12cを設けることにより、空気導入手段12により導入される空気と改質ガスとの混合ガス中の空燃比の検知が可能となり、ひいては改質部14内に導入される混合ガスの空燃比の調整が可能となる。
[混合器13]
混合器13では、燃料導入手段11により導入された燃料と、空気導入手段12により導入された空気とが均一に混合された混合ガスが生成される。混合器13内において混合された混合ガスは、改質部14内に導かれる。
[改質部14]
改質部14は、混合器13で混合された混合ガス中の燃料を、触媒反応により改質する触媒コンバータを備える。本実施形態では、触媒コンバータとして、水素化分解触媒を有する第1触媒コンバータ14aと、この第1触媒コンバータ14aの下流側に配置され、且つ部分酸化触媒を有する第2触媒コンバータ14bとが用いられている。
第1触媒コンバータ14aに備えられる水素化分解触媒としては特に限定されず、従来公知の水素化分解触媒が用いられる。例えば、Pt/Alや、Pt/SiO−AlとPt/USY(Pt含有超安定化Y型ゼオライト)とを混合したものが好ましく用いられる。また、第2触媒コンバータ14bに備えられる部分酸化触媒としては特に限定されず、従来公知の部分酸化触媒が用いられる。例えば、Rh/AlやRh/CeO等が好ましく用いられる。これらの触媒は、コーディエライト製触媒コンバータに塗布され、担持される。
[改質ガス流路15]
改質ガス流路15は、改質部14で改質された改質ガスが流通する流路である。改質ガス中には、水素の他に、水蒸気や一酸化炭素等が含まれる。
[循環流路16]
循環流路16は、空気流路12aと改質ガス流路15とを接続し、空気流路12aを通じて改質ガスを混合器13、改質部14内に循環させるための流路である。上述した通り、空気流路12aと改質ガス流路15との合流点よりも下流側に配置された圧力調整手段12bから付与される駆動力(吸引力)により、改質ガスが混合器13、改質部14内にスムーズに循環される。
[流量調整手段17]
流量調整手段17は、循環流路16の途中に配置されている。流量調整手段17により、流通する改質ガスの流量が調整される。流量調整手段17としては、流量調整弁等が用いられる。流量調整弁の開弁時間や開弁度合いを変更することにより、循環する改質ガスの流量が調整される。
[作用]
本実施形態に係る燃料改質装置10の作用について説明する。先ず、燃料導入手段11により、混合器13内に燃料が導入されるとともに、空気導入手段12により、混合器13内に空気が導入される。導入される空気中には、循環流路16により循環される改質ガスが含まれる。導入された燃料及び空気は、混合器13内で均一に混合されて混合ガスとされ、改質部14内に導入される。混合ガスは、先ず、水素化分解触媒を有する第1触媒コンバータ14aに導入され、混合ガス中に含まれる水素と、水素化分解触媒とにより水素化分解され、燃料中の炭化水素が軽質化される。次いで、軽質化された炭化水素は、部分酸化触媒を有する触媒コンバータ14bに導入され、部分酸化されて改質され、水素を含む改質ガスが生成される。生成した改質ガスの一部分は、圧力調整手段12bにより付与される駆動力(吸引力)により、循環流路16を通じて空気流路12aに導かれ、混合器13、改質部14に再度、導入され、改質反応に利用される。
[効果]
本実施形態に係る燃料改質装置10の効果について説明する。燃料改質装置10では、循環流路16を通じて改質ガスを空気流路12aに導入するため、改質部14に導入する空気中の酸素量を低減でき、触媒コンバータでの急激な酸化反応を抑制できる。これにより、触媒コンバータの高温化を抑制できるため、燃料投入量を増やして触媒コンバータの体積当りの水素製造量を増大させることができる。また、触媒コンバータの高温化を抑制できるため、燃料改質装置10の制御が容易となる。
また、循環される改質ガス中には水蒸気が含まれており、この水蒸気も再度、触媒コンバータに導入される。これにより、従来、排出されるだけであった水蒸気が水蒸気改質反応に利用され、水素の製造に寄与するため、水素収率が向上する。加えて、吸熱反応である水蒸気改質反応が進行するため、触媒コンバータの低温化が達成され、燃料改質装置10の制御が容易となる。
また、水素化分解触媒を有する第1触媒コンバータにより、重質の炭化水素が水素化分解され、より改質が容易な軽質の炭化水素に変換されるため、第2触媒コンバータにおける部分酸化がスムーズに進行し、水素を収率良く製造できる。また、触媒上に付着し易い重質の炭化水素を早い段階で減少させることができるため、コーキングが抑制できるとともに、触媒コンバータを長寿命化できる。
また、圧力調整手段12bにより、改質部14に導入する空気量及び改質ガス量を調整でき、改質効率の向上が可能となる。また、通常、触媒コンバータの出口温度は500℃〜600℃と非常に高温であり、循環流路16を設けた揚合には、圧力調整手段12bの耐熱性が問題となる。この点、燃料改質装置10によれば、空気流路12aと循環流路16との合流点よりも下流側に圧力調整手段12bが設けられるため、高温の改質ガスが直接、圧力調整手段12bに接触することが無く、圧力調整手段12bの熱劣化を回避できる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[水素化分解触媒の調製]
アルミナに対して白金が質量比で1%となるように粉末を秤量し、水系媒体とともにボールミルに投入して、攪拌・混合することでスラリーを製造した。得られたスラリーをアルミナ製多孔質担体にコーティングし、600℃で2時間の乾燥、焼成を行うことにより、水素化分解触媒を調製した。
[部分酸化触媒の調製]
アルミナに対してロジウムが質量比で1%となるように粉末を秤量し、水系媒体とともにボールミルに投入して、攪拌・混合することでスラリーを製造した。得られたスラリーをアルミナ製多孔質担体にコーティングし、600℃で2時間の乾燥、焼成を行うことにより、部分酸化触媒を調製した。
[実施例]
図1に示される燃料改質装置10を利用して燃料改質を実施し、水素収率を求めた。燃料としては軽油を用いた。水素化分解触媒及び部分酸化触媒としては、上記で調製した触媒を用いた。燃料改質の条件、及び評価結果を表1に示した。
[比較例]
図2に示される従来の燃料改質装置20を利用して燃料改質を実施し、実施例と同様にして水素収率を求めた。燃料改質の条件、及び評価結果を表1に示した。なお、燃料改質装置20は、図2に示されるように、触媒コンバータ24が一段のみからなり、循環流路、改質ガス流量調整手段、空燃比センサを有していない以外は、燃料改質装置10と同様の構成からなり、燃料流路21aと噴射器21bとを備える燃料導入手段21、空気流路22aと圧力調整手段22bとを備える空気導入手段22、混合器23、触媒コンバータ24、改質ガス流路25を備える。
Figure 0005006775
表1に示される通り、触媒コンバータで改質された水素を含む改質ガスを、再度、触媒コンバータに循環させる構成を採用する燃料改質装置10によれば、従来の燃料改質装置20に比して、燃料を効率的に改質して収率良く水素を製造できることが確認された。
本実施形態に係る燃料改質装置10の概略構成図である。 従来の燃料改質装置の概略構成図である。
符号の説明
10 燃料改質装置
11 燃料導入手段
11a 燃料流路
11b 噴射器
12 空気導入手段
12a 空気流路
12b 圧力調整手段
12c 空燃比センサ
13 混合器
14a 第1触媒コンバータ
14b 第2触媒コンバータ
14 改質部
15 改質ガス流路
16 循環流路

Claims (4)

  1. 炭化水素を含む燃料を触媒反応により改質して水素を生成する燃料改質装置であって、
    燃料が流通する燃料流路と、この燃料流路を流通した燃料を噴射する噴射器と、を備える燃料導入手段と、
    空気が流通する空気流路と、この空気流路内の圧力を調整して流通する空気量を調整する圧力調整手段と、を備える空気導入手段と、
    前記燃料導入手段により導入された燃料と、前記空気導入手段により導入された空気とを混合して混合ガスとする混合器と、
    前記混合器で混合された混合ガス中の燃料を、触媒反応により改質する触媒コンバータを備える改質部と、
    前記改質部で改質された改質ガスが流通する改質ガス流路と、
    前記空気流路と前記改質ガス流路とを接続し、前記空気流路を通じて改質ガスを前記混合器内に循環させる循環流路と、を備え、
    前記改質部が、水素化分解触媒を有する第1触媒コンバータと、この第1触媒コンバータの下流側に配置され、且つ部分酸化触媒を有する第2触媒コンバータと、を備えることを特徴とする燃料改質装置。
  2. 前記圧力調整手段が、前記空気流路と前記循環流路との合流点よりも下流側に設けられていることを特徴とする請求項記載の燃料改質装置。
  3. 前記循環流路の途中に設けられ、流通する改質ガスの流量を調整する流量調整手段をさらに備える請求項1又は2記載の燃料改質装置。
  4. 前記燃料が軽油であることを特徴とする請求項1からいずれか記載の燃料改質装置。
JP2007318513A 2007-12-10 2007-12-10 燃料改質装置 Expired - Fee Related JP5006775B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007318513A JP5006775B2 (ja) 2007-12-10 2007-12-10 燃料改質装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007318513A JP5006775B2 (ja) 2007-12-10 2007-12-10 燃料改質装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009137817A JP2009137817A (ja) 2009-06-25
JP5006775B2 true JP5006775B2 (ja) 2012-08-22

Family

ID=40868844

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007318513A Expired - Fee Related JP5006775B2 (ja) 2007-12-10 2007-12-10 燃料改質装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5006775B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5554678B2 (ja) * 2010-10-15 2014-07-23 株式会社堀場製作所 触媒を用いた分析装置
CN107925104A (zh) * 2015-08-18 2018-04-17 Lg燃料电池系统有限公司 包含高级烃还原单元的固体氧化物燃料电池系统

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6908602B1 (en) * 1999-05-13 2005-06-21 Shell Oil Company Hydrocarbon conversion process
US6872379B2 (en) * 2001-08-15 2005-03-29 Sulzer Hexis Ag Method for the reformation of fuels, in particular heating oil
JP2005060182A (ja) * 2003-08-18 2005-03-10 Shikoku Electric Power Co Inc 水素の製造方法及びそれに用いる水素製造装置
JP2005200258A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Honda Motor Co Ltd 水素製造方法及び水素製造装置
JP2005310530A (ja) * 2004-04-21 2005-11-04 Toyota Motor Corp 燃料改質システムおよび燃料電池システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009137817A (ja) 2009-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8061120B2 (en) Catalytic EGR oxidizer for IC engines and gas turbines
US20090252661A1 (en) Fuel reformer
US7823570B2 (en) Process for operating a compression ignition internal combustion engine in combination with a catalytic reformer
TWI392543B (zh) 燃料重組反應物中快速加熱之方法與裝置
US7757676B2 (en) Reforming of GTL for marine applications
US8043530B2 (en) Fuel reformer catalyst
JP2002160904A (ja) 燃料改質装置
WO2003027005A1 (en) Plasmatron-catalyst system
AU2017219116A1 (en) Engine systems and methods for operating an engine
US20060059892A1 (en) Clean power system
US20020122965A1 (en) Down-sized water-gas-shift reactor
US7152394B2 (en) System and method for reducing nitrogen oxides in the exhaust of an internal combustion engine
JP5006775B2 (ja) 燃料改質装置
CN1321136A (zh) 氢气发生装置及使用该装置的燃料电池
JP2004051437A (ja) 改質器の運転方法
JP2013130179A (ja) 内燃機関の制御装置
WO2000026518A1 (en) Plasmatron-catalyst system
JP3490877B2 (ja) 燃料電池用改質装置の起動方法
RU2003115341A (ru) Способ работы двигателя внутреннего сгорания
US20220090528A1 (en) Apparatus, system, and method for oxidizing methane in a lean-burn engine exhaust
JP2002308604A (ja) 燃料改質装置
KR20080017570A (ko) 가솔린 엔진의 연료 공급 및 배기 시스템
JP5231825B2 (ja) 燃料改質装置
JP5149647B2 (ja) 燃料改質装置
EP2107629A1 (en) Flexible, High-Efficiency Fuel Reforming in a Solid Oxide Fuel Cell System

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120515

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120525

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees