JP5006301B2 - 流体圧シリンダ - Google Patents

流体圧シリンダ Download PDF

Info

Publication number
JP5006301B2
JP5006301B2 JP2008278525A JP2008278525A JP5006301B2 JP 5006301 B2 JP5006301 B2 JP 5006301B2 JP 2008278525 A JP2008278525 A JP 2008278525A JP 2008278525 A JP2008278525 A JP 2008278525A JP 5006301 B2 JP5006301 B2 JP 5006301B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
guide rod
rod
guide
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008278525A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010106928A (ja
Inventor
政司 中井
崇 大竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CKD Corp filed Critical CKD Corp
Priority to JP2008278525A priority Critical patent/JP5006301B2/ja
Publication of JP2010106928A publication Critical patent/JP2010106928A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5006301B2 publication Critical patent/JP5006301B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Actuator (AREA)

Description

本発明は、流体の給排によって可動部に直線運動と回転運動とからなる複合運動を行わせる流体圧シリンダに関する。
流体圧シリンダとしては、例えば、ピストン及びピストンロッドに直線運動と回動運動とを行わせるロータリクランプシリンダが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載のロータリクランプシリンダは、シリンダチューブに、ピストンロッドと一体のピストンが摺動・回動自在に嵌合され、ピストンロッドの先端部はロッドカバーから突出している。そして、シリンダチューブの側部に形成された挿通孔にはガイドピンが挿通され、そのガイドピンは、ロッドカバー側部のネジ孔にねじ込まれている。また、ピストンロッドの外周面には、平行部分と螺旋状部分とを含む曲線状のガイド溝が形成されている。そして、このガイド溝内には、ガイドピンの先端が係合するような状態で配置され、シリンダチューブ内に流体が給排されると、ガイド溝がガイドピンと摺接しつつピストンロッドは移動する結果、ピストンが直線運動を行いながら回動運動を行うようになっている。
実開平5−52305号公報
ところで、特許文献1に記載するようなロータリクランプシリンダでは、小口径タイプのものもあり、ロータリクランプシリンダが小口径タイプになると、ピストン及びピストンロッドの径も小さくなり、それに伴って、ガイド溝及びガイドピンも小さくなり、ガイドピンの受けられる力も小さくなる。そのため、ロータリクランプシリンダでは、小口径タイプになると、慣性モーメントの小さい負荷しか駆動できなかった。そして、仮に、慣性モーメントの大きい負荷を駆動する場合には、大口径タイプのロータリクランプシリンダを使用するしかなかった。すなわち、従来は、コンパクトなタイプのロータリクランプシリンダによって、慣性モーメントの大きい負荷を駆動することは難しかった。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、流体圧シリンダにあって、コンパクトなタイプであっても、慣性モーメントの大きい負荷を駆動することができる流体圧シリンダを提供することにある。
前記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、シリンダチューブ内に、ピストン及びロッドからなる可動部を移動可能に収容し、前記シリンダチューブ内に流体を給排することによって前記可動部に直線運動と回転運動とからなる複合運動を行わせる流体圧シリンダにおいて、前記可動部のうち、前記ピストンには、同ピストンの軸線に対して直交する方向に貫通するとともに前記ピストンの軸線方向に螺旋状に延びるガイド孔が形成され、前記シリンダチューブの内部は、前記ピストンによって前記流体が給排される第1圧力作用室及び第2圧力作用室に仕切られており、前記ピストンの外周面には、前記第1圧力作用室と前記ガイド孔との間をシールする第1シール部材、及び前記第2圧力作用室と前記ガイド孔との間をシールする第2シール部材が装着され、前記ガイド孔には、前記シリンダチューブ側に両持ち支持されたガイドロッドが挿通され、前記ガイドロッドと前記ガイド孔とが摺接することで、前記可動部の複合運動を案内することを要旨とする。
この発明では、ガイド孔がガイドロッドと摺接しており、流体が給排されると可動部は複合運動を行う。そして、可動部が複合運動を行っているとき、ガイドロッドには、ガイド孔との摺接部位に荷重が作用する。しかし、ガイドロッドは両持ち支持されているため、ガイドロッドにかかる荷重が同じであれば、ガイドロッドが片持ち支持されている場合に比べてガイドロッドに生じる応力は小さくなる。このため、サイズがコンパクトな流体圧シリンダにすることで、小さなガイドロッドになっても、ガイドロッドが片持ちである場合に比べて、慣性モーメントの大きな負荷を駆動できるようになる。
この発明では、ガイド孔がロッドに形成されている場合に比べて、可動部の回転中心からガイドロッドとガイド孔との摺接部位までの距離は長くなる。したがって、ガイドロッドに生じる応力が過大になるのを避けつつ、慣性モーメントの大きな負荷を駆動することができる。
この発明では、ガイド孔は第1及び第2圧力作用室とから分離され、かつ、外部に露出しないため、第1圧力作用室及び第2圧力作用室に流体が給排されても、流体がガイド孔にまで流入することを抑制できる。したがって、ガイド孔に塗られた潤滑材が流体の影響を受けて流れ落ちることを抑制できる。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記シリンダチューブには、その径方向に延びる圧入孔が形成され、前記ガイドロッドの両端部は、前記圧入孔に圧入固定されていることを要旨とする。
ガイドロッドを片持ち支持する場合、締結部材等を用いてガイドロッドの一端部を強固に固定する必要があるが、この発明では、ガイドロッドは両持ち支持される構造であるため、ガイドロッドの両端部を圧入固定するだけでよい。したがって、ガイドロッドの両端を固定する構造を簡素化できる。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記シリンダチューブには、その径方向に延びる挿通孔が形成され、前記ガイドロッドの両端部は、前記挿通孔に挿通された状態で固定具により固定されていることを要旨とする。
この発明では、ガイドロッドと挿通孔との間に所定のクリアランスを設定することで、ガイドロッドを挿通孔に挿通した状態で、所定のクリアランス分だけ、位置をずらすことができる。したがって、ガイドロッド及びガイド孔が高精度に加工されていないため、ガイドロッドとガイド孔との位置が予め定められた位置に合っていなければ、ガイドロッドを挿通孔に挿通した後、ガイドロッドをずらしてガイド孔の位置に合わせることができる。
本発明によれば、流体圧シリンダにあって、コンパクトなタイプであっても、慣性モーメントの大きい負荷を駆動することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明をロータリクランプシリンダに具体化した第1実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。なお、以下の説明では、図1(a)及び(b)の右側をロータリクランプシリンダのヘッド側とし、図1(a)及び(b)の左側をロータリクランプシリンダのアーム側としている。
図1(a)及び(b)に示すように、ロータリクランプシリンダ(以下、シリンダという。)11は、ロッド付きタイプのエアシリンダである。シリンダ11を構成するシリンダチューブ12は、等断面形状を有するアルミニウム合金製の筒状押出成形品である。そして、シリンダチューブ12のヘッド側の開口は円板状のヘッドカバー13により封止されるとともに、シリンダチューブ12のアーム側の開口はロッドメタル14により封止されている。
ヘッドカバー13はシリンダチューブ12の内周面に嵌着されている。また、ロッドメタル14は、シリンダチューブ12内に配置された状態で、C型止め輪15及び図示しない止めネジによりシリンダチューブ12のアーム側の開口付近に固定されている。ロッドメタル14には、その外周面にシール部材としての環状をなすゴム製のOリング16が装着されている。
一方、シリンダチューブ12の内部空間には、流体圧(本実施形態では空気)により、シリンダチューブ12の軸方向に沿って移動可能なピストン17、及びピストン17と一体に設けられたロッド18が収容されている。本実施形態において、可動部は、ロッド18、及びピストン17により構成されている。
ピストン17はシリンダチューブ12の長手方向に長く形成されるとともに、シリンダチューブ12の内部空間を2つの圧力作用室19,20に仕切っている。ピストン17はロッド18よりも大径であるとともに、アーム側寄りの位置に環状の第1シール部材としての第1ピストンパッキン21が外装されている。また、ピストン17には、ヘッド側寄りの位置に環状の第2シール部材としての第2ピストンパッキン22が外装されている。そして、ピストン17には、ヘッド側の端面24から突出する突起部25に環状のアダプタ26が嵌め込まれている。
そして、アダプタ26の外周面には、ピストン17とアダプタ26とに挟まれるようにしてピストン位置検出用の環状のマグネット27が装着されている。そして、アダプタ26には、そのヘッドカバー13と対向する端部に、ゴム等の弾性体からなるクッション部材28が装着されている。なお、クッション部材28は、ピストン17がヘッド側のストロークエンドに達したときにヘッドカバー13と当接してピストン17に加わる衝撃を緩衝するように構成されている。また、ピストン17には、アダプタ26が設けられている側とは反対側(アーム側)の端面29に、ロッド18の基端部18bが一体的に設けられている。
ロッド18はロッドメタル14に貫通支持されるとともに、ピストンの移動に伴いシリンダチューブ12から出没するようになっている。外部に突出するロッド18の先端部18aには、クランプアーム取り付け用のボルト穴30が形成されている。そして、ロッド18の先端部18aには、ボルト31によりクランプアーム32の基端側が固定されている。クランプアーム32は、ロッド18の軸線(ピストン17の軸線P)に対して直交するように延びている。なお、クランプアーム32は、自身の長さと質量とに応じた所定の慣性モーメントを有しており、この慣性モーメントの大きさに応じてロッド18に作用する負荷が決まる。
一方、ロッドメタル14の内周面には、ロッド18の摺動性を高めるための筒状のブッシュ33が装着されるとともに、ブッシュ33よりもアーム側にゴム等の弾性体からなる環状のロッドパッキン34が装着されている。そして、ロッド18の基端部18bには、ゴム等の弾性体からなる環状のクッション部材35が外嵌されている。このクッション部材35は、ピストン17のアーム側のストロークエンドにおいてロッドメタル14に当接してピストン17に加わる衝撃を緩衝するように機能する。
図1(a)に示すように、シリンダチューブ12の外周面12aには、アーム側寄りの位置に、第1の給排ポート36が形成されている。また、シリンダチューブ12の外周面12aにおいてヘッド側寄りの位置には、第2の給排ポート37が形成されている。第1の給排ポート36は、連通孔39を介してアーム側の第1圧力作用室19に連通している。また、第2の給排ポート37は、連通孔40を介してヘッド側の第2圧力作用室20に連通している。シリンダチューブ12には、第1の給排ポート36と第2の給排ポート37との間の中央位置に、シリンダチューブ12の径方向に延びてシリンダチューブ12内外を連通する圧入孔38が形成されている。圧入孔38は、ピストン17の軸線Pを間に挟んで対称に一対設けられている。
図1(a)、(b)示すように、ピストン17には、第1ピストンパッキン21と第2ピストンパッキン22との間に、ピストン17の軸線Pを通り、かつ、ピストン17の軸線Pと直交する方向(ピストン17の径方向)に貫通するガイド孔41が形成されている。ガイド孔41は、第1圧力作用室19及び第2圧力作用室20とは非連通状態になっている。そして、ガイド孔41には、真っ直ぐなガイドロッド44が挿通されるとともに、ガイド孔41の内面にはガイドロッド44との間の摺動性を高めるための潤滑材(例えば、グリース)が塗られている。図2に示すように、ガイド孔41は、ピストン17の軸線Pに沿って直線状に延びる直線部分42と、ピストン17の軸線Pを中心として螺旋状に延びる曲線部分43とによって構成されている。なお、直線部分42及び曲線部分43の幅は、ガイド孔41の全長を通じて、一定に形成されている。
直線部分42は、ピストン17の軸線Pと直交する断面形状(以下、「直線部分42の断面形状」という。)が、どの部分においても、同じになるように形成されている。そして、直線部分42は、そのヘッド側の端部が曲線部分43に繋がっている。
曲線部分43においてピストン17の軸線Pと直交する断面形状(以下、「曲線部分43の断面形状」という。)は、ヘッド側寄りになるにつれて、直線部分42の断面形状に対して傾くように形成されている。そして、曲線部分43の断面形状において、最もヘッド側寄りでは、直線部分42の断面形状に対して90°傾いている。
図1(a)に示すように、ガイドロッド44は、ガイド孔41に挿通された状態で、その両端部44a,44bが圧入孔38に圧入されることで固定されている。そのため、ガイドロッド44は、シリンダチューブ12に対して移動不能に構成されている。ガイドロッド44は、ピストン17の軸線Pを通過してピストン17の軸線Pと直交するように配置されている。そして、ガイドロッド44は、ピストン17の軸線Pと直交する断面において、ガイド孔41の貫通方向と平行に配置されるとともに、ガイド孔41と摺接するように構成されている。
次に、本実施形態におけるシリンダ11の動作を説明する。
クランプアーム32により図示しないワークをクランプする前の状態では、シリンダ11のピストン17は、アーム側のストロークエンドにあり、ロッド18の大部分は、シリンダチューブ12から突出している。この状態において、第1の給排ポート36を介してアーム側の第1圧力作用室19に空気が供給されると、空気の圧力によってピストン17がヘッド側に押圧される。その結果、ピストン17、ロッド18及びクランプアーム32はヘッド側へ一体移動を開始する。ピストン17及びロッド18が移動するとき、ガイド孔41はガイドロッド44に対して摺動し、ガイドロッド44に案内される。
ここで、ガイド孔41の直線部分42がガイドロッド44と摺動してピストン17及びロッド18がヘッド側に移動するとき、ピストン17及びロッド18は、回転運動を行わずに、直線運動のみを行う。そして、ピストン17及びロッド18がヘッド側に移動している途中で、ガイド孔41の曲線部分43とガイドロッド44とが摺動するようになると、ピストン17にはピストン17を回転させようとする力が働くため、ピストン17及びロッド18は直線運動を行いながら、回転運動も行うようになる。
そして、ピストン17及びロッド18がアーム側のストロークエンドからヘッド側のストロークエンドにまで達すると、クランプアーム32は所定のクランプ動作を行い、図示しないワークをクランプする。
また、ピストン17及びロッド18がヘッド側のストロークエンドに達した後、第1の給排ポート36を介して第1圧力作用室19にエアが供給されると、空気の圧力により、ピストン17がアーム側に押圧される。その結果、ピストン17、ロッド18及びクランプアーム32がアーム側へ一体移動して、クランプ状態であったクランプアーム32がアンクランプ状態となり、ワークを釈放する。
ここで、ピストン17が直線運動と回転運動とからなる複合運動を行うとき、図3に示すように、ピストン17は周方向に若干傾くため、ガイド孔41の開口縁部41aがガイドロッド44に当たり、ガイドロッド44には、ガイド孔41の開口縁部41aから集中荷重Fが加えられる。すると、ガイドロッド44には曲げモーメントMwが作用し、それによってガイドロッド44には応力σ1が生じる。そして、図4(a)に示すように、ガイドロッド44がピストン17から集中荷重Fを受けるときに、第1固定端Q1から荷重点Oまでの距離はL、第2固定端Q2から荷重点Oまでの距離はL、第1固定端Q1と第2固定端Q2との間の距離はLであるとすると、ガイドロッド44に作用する曲げモーメントMwは、次式で表される。
Figure 0005006301
そして、式(1)より、両持ち支持されたガイドロッド44に生じる応力σ1は、次式で表される。
Figure 0005006301
これに対して、図4(b)に示すように、一方の端部K1がシリンダチューブ12に固定され、他方の端部K2が自由端であるガイドロッドKを有するシリンダについて説明する。まず、ピストンK3が複合運動を行って、ガイドロッドKに集中荷重Fが作用したとき、図4(b)に示すように、ガイドロッドKに作用する曲げモーメントMsは、次式で表される。
Figure 0005006301
そして、片持ち支持されたガイドロッドKに生じる応力σ2は、次式で表される。
Figure 0005006301
Figure 0005006301
そして、式(5)のため、式(1)と式(3)とを比較すると、Ms>Mwとなる。その結果、式(2)と式(4)より、ガイドロッドKに作用する集中荷重Fが同じ場合、両持ちのガイドロッド44に生じる応力σ1は、片持ちのガイドロッドKに生じる応力σ2よりも小さくなる。すなわち、慣性モーメントの大きなクランプアーム32を駆動することでガイドロッド44に作用する集中荷重Fが大きくなった場合には、片持ちのガイドロッドKに比べてガイドロッド44に生じる応力が大きくなることを抑制できる。したがって、サイズのコンパクトなシリンダ11であっても、ガイドロッド44に生じる応力をガイドロッド44の許容応力以下にして、慣性モーメントの大きなクランプアーム32を駆動できる。
この実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)シリンダ11は、シリンダチューブ12内にピストン17及びロッド18を収容し、シリンダチューブ12内に空気が給排されることによってピストン17及びロッド18が直線運動や複合運動を行うように構成されている。そして、ピストン17には、ピストン17の軸線Pと直交する方向に貫通するガイド孔41が形成されている。そして、ガイド孔41には、ガイドロッド44が挿通されている。ガイドロッド44は、その両端部44a,44bがシリンダチューブ12に固定されている。したがって、コンパクトなサイズのシリンダ11であっても、ガイドロッド44に生じる応力を許容応力以下に抑えたまま、慣性モーメントの大きなクランプアーム32を駆動することができる。
(2)可動部は、ピストン17とロッド18とにより構成されている。ピストン17には、ガイド孔41が形成されている。そして、ガイド孔41の曲線部分43がガイドロッド44と摺動するとき、ガイド孔41の開口縁部41aに回転力が作用して、可動部は、回転運動する。したがって、ピストン17及びロッド18の回転半径を大きくすることができるため、ロッド18に対して回転力を与える場合よりも小さい力でピストン17及びロッド18に同じ回転運動をさせることができる。その結果、ガイドロッド44に生じる応力が過大になるのを避けつつ、慣性モーメントの大きなクランプアーム32を駆動することができる。
(3)ピストン17の外周面17aには、第1圧力作用室19とガイド孔41とをシールする第1ピストンパッキン21と、第2圧力作用室20とガイド孔41とをシールする第2ピストンパッキン22とが装着されている。したがって、第1圧力作用室19及び第2圧力作用室20に空気が給排されても、空気がガイド孔41にまで流入することはないため、ガイド孔41に塗られた潤滑材が流れ落ちることを抑制できる。
(4)シリンダチューブ12には、その径方向に延びる圧入孔38が形成されている。そして、ガイドロッド44の両端部44a,44bは、圧入孔38に圧入されて、固定されている。したがって、ガイドロッド44の端部44a,44bの一方のみをボルト等の締結部材を用いて固定する場合に比べて、ガイドロッド44の端部44a,44bを固定する構造を簡素にすることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図5にしたがって説明する。この実施形態では、ガイドロッドの両端部の固定構造が、前記第1実施形態と異なっている。その他の構成は前記第1実施形態とほぼ同じであり、第1実施形態と同様の構成部分は同一符号を付して説明を省略又は簡略する。
図5(a)及び(b)に示すように、シリンダチューブ12には、その外周面12aに正面視円形状の第1凹部50が設けられている。第1凹部50は、第1挿通孔51を介してシリンダチューブ12の内部と連通している。また、シリンダチューブ12の外周面12aには、ピストン17の軸線Pを間に挟んで第1凹部50と対称な位置に正面視円形状の第2凹部52が設けられている。第2凹部52は、第2挿通孔53を介してシリンダチューブ12の内部と連通している。
そして、第1挿通孔51及び第2挿通孔53には、ガイドロッド55が挿通されるとともに、ガイドロッド55の両端部55a,55bは、それぞれ第1凹部50及び第2凹部52内に突出している。図5(b)に示すように、第1挿通孔51及び第2挿通孔53は、ガイドロッド55がピストン17の軸線Pを中心とした回動を所定範囲許容するために、ガイドロッド55との間にシリンダチューブ12の周方向において所定のクリアランスを設定している。
ガイドロッド55の一方の端部55aは縮径されている。そして、ガイドロッド55のうち縮径されている部分にはCリング56が取り付けられるとともに、シリンダチューブ12に固定されている。また、図5(c)に示すように、ガイドロッド55の他方の端部55bは、円板状の調芯具54の調芯孔57に挿通されている。調芯具54は、第2凹部52に圧入嵌合されている。また、図5(d)に示すように、調芯具54に形成された調芯孔57は、一方向の径が長い長孔状に形成されるとともに、調芯具54の中心からずらされた位置に設けられている。図5(a)及び(b)に示すように、調芯孔57は、その短手方向の径がガイドロッド55の径よりも若干大きくなるように形成されている。
そして、ピストン17に形成されたガイド孔41の貫通方向は、シリンダチューブ12の径方向に対して傾いているが、ガイドロッド55は、その両端部55a,55bが固定された状態において、ガイド孔41の貫通方向と平行になっている。
以下、本実施形態において、ピストン17に形成されたガイド孔41にガイドロッド55を挿通して、ガイドロッド55をシリンダチューブ12に組み付けるまでの手順を説明する。
まず、両端が開放されたシリンダチューブ12を準備し、そのシリンダチューブ12内にロッド18及びピストン17を挿入配置する。そして、ピストン17に形成されたガイド孔41の開口が第1挿通孔51及び第2挿通孔53と対向するようにピストン17の向きを合わせ、ガイドロッド55を第1挿通孔51、第2挿通孔53、ガイド孔41に挿通し、ガイドロッド55の一方の端部55aにCリング56を取り付ける。このとき、ガイドロッド55は、ガイド孔41の貫通方向に対して傾いて芯ずれしていることがある。しかし、ガイドロッド55の他方の端部55bを調芯具54の調芯孔57に挿入して、第2凹部52に調芯具54を圧入すれば、調芯具54が第2凹部52に圧入されるまでに調芯具54が回転し、それに伴って、ガイドロッド55はピストン17の軸線Pを中心として回転する。そして、調芯具54が第2凹部52に圧入された状態では、ガイドロッド55はガイド孔41の貫通方向と平行な状態で組み付けられる。
本実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(3)の効果の他に以下の効果を得ることができる。
(5)シリンダチューブ12の外周面には、調芯具54が圧入される第2凹部52が形成されている。第2凹部52には、ガイドロッド55の他方の端部55bが突出している。ガイドロッド55の他方の端部55bは、調芯具54の調芯孔57に挿入される。そして、調芯具54を第2凹部52に圧入するときに、調芯具54が回転して調芯孔57の位置が動くことで、ガイドロッド55がガイド孔41の貫通方向と平行になるように調整される。
実施形態は、前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 第1実施形態において、ガイドロッド44の端部44a,44bをシリンダチューブ12に形成された圧入孔38に嵌合させることで固定する代わりに、固定具を用いて固定してもよい。例えば、シリンダチューブ12に圧入孔38を形成する代わりに、シリンダチューブ12の外周面に一対の収容凹部をピストン17の軸線Pを間に挟んで対称に設け、一対の収容凹部それぞれとシリンダチューブ12内とを連通する挿通孔を設けてもよい。そして、挿通孔は、ガイドロッド44との間に所定のクリアランスが存在するように形成し、ガイドロッド44の両端部44a,44bを挿通孔に挿通したうえで収容凹部内に臨ませる。さらに、収容凹部内において、ガイドロッド44の両端部44a,44bに固定具としてのCリングを取り付けてシリンダチューブ12に固定する。この場合、ガイドロッド44及びガイド孔41の加工時に、加工精度が低いことによりガイドロッド44とガイド孔41との位置が予め設定された位置とは異なっても、ガイドロッド44を動かしてガイド孔41に対するガイドロッド44の位置を合わせることができる。したがって、サイズの小さいタイプのシリンダ11において、ガイドロッド44及びガイド孔41の加工精度を上げなくとも、ガイドロッド44とガイド孔41の位置合わせをして、ピストン17及びロッド18の作動時に、ガイドロッド44とガイド孔41との間にこじりが発生したり、作動不良が発生したりすることを抑制できる。
○ 第1実施形態において、ガイドロッド44の端部44a,44bを固定する構造を変更してもよい。例えば、割りピンを用いて、ガイドロッド44を固定してもよい。この場合、図6(a)及び(b)に示すように、ピストン位置検出センサを取り付けるためにシリンダチューブ12の外周面に形成された取り付け溝部60にガイドロッド44の他方の端部44bを臨ませる。そして、取り付け溝部60内に固定具としての割りピン61を配置する。割りピン61は、直方体状の基部62と、基部62の両端から延びる一対の腕部63とから構成されている。一対の腕部63には、その先端部に、互いに近づくように突出する突起64が設けられている。そして、一対の腕部63間の間隔は、ガイドロッド44の縮径部65の径よりも若干小さく形成されている。したがって、割りピン61の一対の腕部63が縮径部65を挟持することで、ガイドロッド44の端部44bは固定されている。
○ ガイド孔41は、ピストン17及びロッド18のいずれかに形成されていれば足りるため、ロッド18にガイド孔41を形成してもよい。
○ ピストン17の構造を変更してもよい。例えば、ピストン17を二つのピストン部品に分割してもよい。そして、一方のピストン部品は、シリンダ11用として市販されているものを用い、他方のピストン部品は、ガイド孔41が形成されたものを用いる。そして、一方のピストン部品を市販のロッド18の基端に組み付けた後、他方のピストン部品を一方のピストン部品に組み付けることで、ガイド孔41が形成された可動部を構成してもよい。この場合、他方のピストン部品以外は、シリンダ11と、直動式のシリンダとにおいて、用いられる部品を共通化することができる。
○ 本発明は、ロッド付きタイプに限らず、ロッドが存在しないタイプのシリンダに適用してもよい。例えば、図7に示すように、ロッド18が存在しないタイプのラムシリンダ70において、そのピストン71にガイド孔72を形成してもよい。そして、ガイド孔72にガイドロッド44を挿通したうえで、ガイドロッド44の両端部44a,44bをシリンダチューブ12の圧入孔38に圧入固定することで、ガイドロッド44を両持ち支持してもよい。そして、このラムシリンダ70において空気が給排される圧力作用室は、第2圧力作用室20のみである。そのため、第2の給排ポート37を介して第2圧力作用室20に空気が供給されると、ピストン71は、ガイドロッド44及びガイド孔72に案内されながらアーム側に移動し、第2圧力作用室20の空気が排気されるとヘッド側に移動する。
○ ガイド孔41は、所望とするピストン17の運動パターンに応じて適宜変更してよい。例えば、ピストン17の軸線方向における、直線部分42の長さや曲線部分43の長さを適宜変更してもよい。また、例えば、直線部分42を省略して、曲線部分43のみでガイド孔41を構成してもよい。
○ 本発明のエアシリンダは、ロータリクランプシリンダとして使用されるばかりでなく、それ以外の用途で用いてもよい。
○ シリンダ11に限らず、空気以外の気体を使用するシリンダや、流体として気体ではなく液体を使用する、例えば油圧シリンダに適用してもよい。
(a)は第1実施形態のロータリクランプシリンダの模式側断面図、(b)は図1(a)のA−A線模式断面図。 ピストンの模式斜視図。 ピストンが複合運動を行っているときの模式断面図。 (a)は両持ちのガイドロッドに応力が生じるときの模式図、(b)は片持ちのガイドロッドに応力が生じるときの模式図。 (a)は第2実施形態におけるロータリクランプシリンダの部分模式側断面図、(b)は図5(a)のB−B線模式断面図、(c)は図5(a)のC矢視図、(d)は調芯具の模式斜視図。 (a)は別の実施形態における流体圧シリンダの模式断面図、(b)は別の実施形態における流体圧シリンダの一部破断模式斜視図。 別の実施形態における流体圧シリンダの模式断面図。
符号の説明
P…軸線、11…流体圧シリンダとしてのロータリクランプシリンダ、12…シリンダチューブ、17,71…ピストン、18…ロッド、21…第1シール部材としての第1ピストンパッキン、22…第2シール部材としての第2ピストンパッキン、38…圧入孔、41,72…ガイド孔、44,55…ガイドロッド、44a,44b,55a,55b…端部、54…固定具としての調芯具、56…固定具としてのCリング、61…固定具としての割りピン、70…ラムシリンダ。

Claims (3)

  1. シリンダチューブ内に、ピストン及びロッドからなる可動部を移動可能に収容し、前記シリンダチューブ内に流体を給排することによって前記可動部に直線運動と回転運動とからなる複合運動を行わせる流体圧シリンダにおいて、
    前記可動部のうち、前記ピストンには、同ピストンの軸線に対して直交する方向に貫通するとともに前記ピストンの軸線方向に螺旋状に延びるガイド孔が形成され、
    前記シリンダチューブの内部は、前記ピストンによって前記流体が給排される第1圧力作用室及び第2圧力作用室に仕切られており、前記ピストンの外周面には、前記第1圧力作用室と前記ガイド孔との間をシールする第1シール部材、及び前記第2圧力作用室と前記ガイド孔との間をシールする第2シール部材が装着され、
    前記ガイド孔には、前記シリンダチューブ側に両持ち支持されたガイドロッドが挿通され、
    前記ガイドロッドと前記ガイド孔とが摺接することで、前記可動部の複合運動を案内することを特徴とする流体圧シリンダ。
  2. 前記シリンダチューブには、その径方向に延びる圧入孔が形成され、
    前記ガイドロッドの両端部は、前記圧入孔に圧入固定されている請求項1に記載の流体圧シリンダ。
  3. 前記シリンダチューブには、その径方向に延びる挿通孔が形成され、
    前記ガイドロッドの両端部は、前記挿通孔に挿通された状態で固定具により固定されている請求項1に記載の流体圧シリンダ。
JP2008278525A 2008-10-29 2008-10-29 流体圧シリンダ Expired - Fee Related JP5006301B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008278525A JP5006301B2 (ja) 2008-10-29 2008-10-29 流体圧シリンダ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008278525A JP5006301B2 (ja) 2008-10-29 2008-10-29 流体圧シリンダ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010106928A JP2010106928A (ja) 2010-05-13
JP5006301B2 true JP5006301B2 (ja) 2012-08-22

Family

ID=42296579

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008278525A Expired - Fee Related JP5006301B2 (ja) 2008-10-29 2008-10-29 流体圧シリンダ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5006301B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6590217B2 (ja) * 2016-06-20 2019-10-16 Smc株式会社 シリンダ装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5280396U (ja) * 1975-12-12 1977-06-15
DE3900298A1 (de) * 1989-01-07 1990-07-12 Reinke Dipl Ing Barkhoff Pneumatischer schwenkantrieb mit modifizierbarem kurvenstueck
JP2001271807A (ja) * 2000-03-23 2001-10-05 Ckd Corp 流体圧シリンダ
JP4150993B2 (ja) * 2000-04-12 2008-09-17 Smc株式会社 揺動アクチュエータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010106928A (ja) 2010-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6902159B2 (en) Sealed pin locating and clamping apparatus
JP4792033B2 (ja) 工具取付け部、アダプタおよび工具取付け部とアダプタとを備えたシステム
CN107690530B (zh) 流体压力缸
KR101764616B1 (ko) 로터리 액츄에이터
US10927860B2 (en) Fluidic cylinder
KR920005465B1 (ko) 스터드 용접기
JP6240981B2 (ja) 溶接ガン
JP5006301B2 (ja) 流体圧シリンダ
KR20170124596A (ko) 회전축용 밸런서 기구
JP2007302232A (ja) 油圧式動力補助操向装置のシーリング部構造
JP5001315B2 (ja) 流体圧シリンダ
US5495782A (en) Power wrench
CN1287072C (zh) 具有小的轴间距的活塞冷却喷嘴
JP2017127924A (ja) 圧入装置
CN212019426U (zh) 一种用于电机壳体内孔加工的爪盘夹具
CN107984277B (zh) 一种阀体车套夹具结构
JP4551302B2 (ja) 空気圧式往復動工具。
CN212106434U (zh) 一种液压油缸
JP5412053B2 (ja) 空気圧シリンダ
CN216138118U (zh) 涨刀刀具
CN212471229U (zh) 一种杠杆内置式夹紧机构
CN214274107U (zh) 一种机械手夹头气动缸
CN111365320A (zh) 一种液压油缸
JP2000065011A (ja) 流体シリンダ
JPS622007A (ja) チヤツク用回転流体圧シリンダ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120515

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120524

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees