JP5005292B2 - 加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体及びその製造方法並びに積層体 - Google Patents

加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体及びその製造方法並びに積層体 Download PDF

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Description

本発明は、例えば自動車の内装部材、衣料材料などの用途において、加熱プレス接着によりポリウレタン発泡体同士の積層体を得ることができる加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体及びその製造方法並びに積層体に関するものである。
従来、ポリウレタン発泡体を加熱圧縮して得られる部材は、自動車の内装部材、床下貼り材、アンテナ材などの各種用途に使用されている。例えば、自動車内装部材については、モールドプレス成形用型内で溶融樹脂を成形してなる樹脂芯材と、その樹脂芯材に一体化される表皮材とより構成され、表皮材は製品表面に現れる表皮層、肉厚部と肉薄部とを有する発泡層及び断熱性を有するバッキング層より構成されている(例えば、特許文献1を参照)。前記発泡層はポリエチレンフォームやポリプロピレンフォームで形成され、バッキング層は熱圧縮ウレタンにより形成されている。
また、床下貼り材について、軟質ポリウレタン発泡体シートを、加熱、加圧してシートの厚さを1/2以下に圧縮加工してなるものが開示されている(例えば、特許文献2を参照)。そして、圧縮加工された弾性層上に、塩化ビニル樹脂などによるビニル系床仕上げ層を積層、一体化してなる弾性床仕上げ材が記載されている。
さらに、アンテナ材などについては、2以上のユニットを組合せた複合誘電体ブロックであって、ユニットはウレタンスラブ発泡体であり、誘電体粒子を含み、熱プレスにより圧縮されている複合誘電体ブロックが開示されている(例えば、特許文献3を参照)。そして、ユニットの比誘電率の調整が主としてウレタンスラブ発泡体の圧縮量の調整によって行われている。
特開平8−11145号公報(第2頁及び第3頁) 特開平8−135160号公報(第2頁及び第3頁) 特開2001−184945号公報(第2頁及び第5頁)
しかしながら、ポリウレタン発泡体は熱硬化性樹脂であることから、ポリウレタン発泡体そのものを加熱、溶融してその溶融物により融着を行うことは困難である。このため、特許文献1に記載のバッキング層や特許文献2に記載の弾性層では、それら自体が接着性を有していないため、ポリウレタン発泡体とポリエチレンフォームや塩化ビニル樹脂とを接着する場合、十分な接着強度が得られない。さらに、特許文献3に記載の2以上のユニットはウレタンスラブ発泡体同士であるが、前記のようにポリウレタン発泡体自体の溶融による接着性が発現されないことから、満足できる接着強度は得られない。そのため、満足できる接着強度を得るためには、接着剤を用いる必要があった。従って、ポリウレタン発泡体同士の接着を、接着剤を用いることなく簡便に、しかも優れた接着強度を発揮することができるポリウレタン発泡体が求められている。
そこで本発明の目的とするところは、ポリウレタン発泡体同士を加熱プレス成形により簡便に、かつ優れた接着強度で接着することができる加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体及びその製造方法並びに積層体を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体は、ポリオール類、ポリイソシアネート類、発泡剤としての水及び触媒を含有するポリウレタン発泡体の原料を反応及び発泡させてなるポリウレタン発泡体であって、前記ポリウレタン発泡体の原料には、平均粒子径が0.1〜1μmのポリエチレン樹脂の水分散液がポリオール類100質量部当たりその固形分として1.5〜3.0質量部含有されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体は、請求項1に係る発明において、前記ポリエチレン樹脂の水分散液は、ポリエチレン樹脂のエマルジョンであることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体は、請求項1又は請求項3に係る発明において、前記ポリエチレン樹脂の融点は、100〜150℃であることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体は、請求項1から請求項3のいずれか一項に係る発明において、前記ポリウレタン発泡体の原料には、減熱剤として無機化合物の水和物が含有され、前記無機化合物の水和物は、二水石膏または硫酸マグネシウム7水和物であることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体の製造方法は、請求項1に記載の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体の製造方法であって、ポリオール類、ポリイソシアネート類、発泡剤及び触媒を含有するポリウレタン発泡体の原料には、平均粒子径が0.1〜1μmのポリエチレン樹脂の水分散液がポリオール類100質量部当たりその固形分として1.5〜3.0質量部含有され、その原料を反応及び発泡させることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明の積層体は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体より形成される複数の成形体を積層し、加熱プレス成形して得られることを特徴とするものである。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1に記載の発明の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体においては、ポリウレタン発泡体の原料に、平均粒子径が0.1〜1μmのポリエチレン樹脂の水分散液がポリオール類100質量部当たりその固形分として2〜3質量部含有されている。このため、得られるポリウレタン発泡体中には微細なポリエチレン樹脂が分散される。そして、ポリウレタン発泡体同士を接着する場合、加熱プレスすることにより、微細なポリエチレン樹脂が溶融し、接着剤として機能する。従って、ポリウレタン発泡体同士を加熱プレス成形により簡便に、かつ優れた接着強度で接着することができる。
請求項2に記載の発明の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体においては、ポリエチレン樹脂の水分散液は、ポリエチレン樹脂のエマルジョンであることから、ポリウレタン発泡体中におけるポリエチレン樹脂の分散性が良好である。このため、請求項1に係る発明の効果に加えて、より均一な接着力を発揮することができる。
請求項3に記載の発明の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体では、ポリエチレン樹脂の融点が100〜150℃であることから、融点以上の温度で加熱プレスを行うときにポリエチレン樹脂が速やかに溶融する。このため、請求項1又は請求項2に係る発明の効果に加えて、接着強度を早期に高めることができる。
請求項4に記載の発明の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体では、ポリウレタン発泡体の原料に減熱剤として無機化合物の水和物が含有され、前記無機化合物の水和物は、二水石膏または硫酸マグネシウム7水和物であることから、ポリウレタン発泡体の製造過程で無機化合物の水和物が分解されて水を生成し、その水の蒸発時に蒸発潜熱が奪われて温度上昇が抑えられる。従って、請求項1から請求項3のいずれかに係る発明の効果に加えて、ポリウレタン発泡体の変色を抑制することができる。
請求項5に記載の発明の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体の製造方法では、ポリウレタン発泡体の原料に、平均粒子径が0.1〜1μmのポリエチレン樹脂の水分散液がポリオール類100質量部当たりその固形分として2〜3質量部含有されている。このため、ポリエチレン樹脂の水分散液中の水が発泡剤として機能し、発泡が行われる。そして、得られるポリウレタン発泡体中には微細なポリエチレン樹脂が良好に分散される。従って、請求項1に係る発明の効果を有するポリウレタン発泡体を容易に製造することができる。
請求項6に記載の発明の積層体は、前記加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体より形成される複数の成形体を積層し、加熱プレス成形して得られるものである。このため、複数の成形体を加熱プレスにより簡便に接着して積層することができると共に、成形体間に優れた接着強度を発揮することができる。
以下、本発明の最良と思われる実施形態について詳細に説明する。
本実施形態における加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体(以下、ポリウレタン発泡体又は単に発泡体ともいう)は、ポリオール類、ポリイソシアネート類、発泡剤としての水及び触媒を含有するポリウレタン発泡体の原料を反応及び発泡させてなるものである。その際、ポリウレタン発泡体の原料には、平均粒子径が0.1〜1μmのポリエチレン樹脂の水分散液がポリオール類100質量部当たりその固形分として2〜3質量部含有される。そして、ポリウレタン発泡体同士が接着される場合には、ポリウレタン発泡体を加熱プレス成形することにより接着が容易に行われるように構成されている。
次に、前記ポリウレタン発泡体の原料について順に説明する。
(ポリオール類)
ポリオール類としては、ポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールが用いられる。これらのうち、ポリイソシアネート類との反応性に優れているという点と、ポリエステルポリオールのように加水分解をしないという点から、ポリエーテルポリオールが好ましい。ポリエーテルポリオールとしては、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、多価アルコールにプロピレンオキシドとエチレンオキシドとを付加重合させた重合体よりなるポリエーテルポリオール、それらの変性体等が用いられる。多価アルコールとしては、グリセリン、ジプロピレングリコール等が挙げられる。ポリエーテルポリオールとして具体的には、グリセリンにプロピレンオキシドを付加重合させ、さらにエチレンオキシドを付加重合させたトリオール、ジプロピレングリコールにプロピレンオキシドを付加重合させ、さらにエチレンオキシドを付加重合させたジオール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、アジピン酸、フタル酸等のポリカルボン酸を、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等のポリオールと反応させることによって得られる縮合系ポリエステルポリオールのほか、ラクトン系ポリエステルポリオール及びポリカーボネート系ポリオールが用いられる。これらのポリオール類は、原料成分の種類、分子量、縮合度等を調整することによって、水酸基の官能基数や水酸基価を変えることができる。
(ポリイソシアネート類)
前記ポリオール類と反応させるポリイソシアネート類はイソシアネート基を複数個有する化合物であって、具体的にはトリレンジイソシアネート(TDI)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、これらの変性物等が用いられる。ポリイソシアネート類のイソシアネート指数(イソシアネートインデックス)は100以下又は100を越えてもよいが、通常90〜130程度であり、100〜120が好ましい。ここで、イソシアネート指数は、ポリオール類、発泡剤としての水等のもつ活性水素基に対するポリイソシアネート類のイソシアネート基の当量比を百分率で表したものである。従って、イソシアネート指数が100を越えるということは、ポリイソシアネート類がポリオール類等より過剰であることを意味する。
(発泡剤)
発泡剤はポリウレタン樹脂を発泡させてポリウレタン発泡体とするためのもので、水が用いられる。水は、泡化反応の反応性が高く、取扱いが容易である。前記ポリエチレン樹脂の水分散液に含まれる水も発泡剤として機能する。発泡剤が水の場合には、軟質ポリウレタン発泡体の見掛け密度を好ましくは20〜30kg/mにするため、その含有量をポリオール類100質量部当たり2〜9質量部とすることが好ましい。水の含有量が2質量部未満では発泡量が少なく、軟質ポリウレタン発泡体の見掛け密度が30kg/mを越える傾向となり、9質量部を越えると反応及び発泡時に温度が上昇しやすくなり、発泡体内部のやけ(スコーチ)が発生しやすく、その温度を低下させることが難しくなる。
(触媒)
触媒はポリオール類とポリイソシアネート類とのウレタン化反応、発泡剤としての水とポリイソシアネート類との泡化反応などを促進するためのものであり、具体的にはトリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、N,N´,N´−トリメチルアミノエチルピペラジン等の第3級アミン、オクチル酸スズ(スズオクトエート)、ジブチルスズジラウレート等の有機金属化合物(金属触媒)、酢酸塩、アルカリ金属アルコラート等が用いられる。
この触媒としては、その効果を高めるためにアミン触媒と金属触媒とを組合せて用いることが好ましい。アミン触媒の含有量は、ポリオール類100質量部当たり0.01〜0.5質量部であることが好ましい。アミン触媒の含有量が0.01質量部未満の場合には、ウレタン化反応及び泡化反応を十分にかつバランス良く促進させることができなくなる。その一方、0.5質量部を越える場合には、ウレタン化反応や泡化反応が過度に促進されたり、両反応のバランスを損なう結果を招くおそれがある。また、金属触媒の含有量は、ポリオール類100質量部当たり0.1〜0.5質量部であることが好ましい。金属触媒の含有量が0.1質量部未満の場合には、ウレタン化反応と泡化反応とのバランスを欠き、発泡を良好に行うことができなくなる。その一方、0.5質量部を越える場合には、ウレタン化反応や泡化反応が過剰に促進されると共に、両反応のバランスが悪くなり、発泡体の歪特性が低下する。
(ポリエチレン樹脂の水分散液)
次に、ポリエチレン樹脂の水分散液について説明する。このポリエチレン樹脂の水分散液は、平均粒子径が0.1〜1μmの微細なポリエチレン樹脂が水に分散された分散液である。このような微細なポリエチレン樹脂の水分散液がポリウレタン発泡体の原料に含有され、その原料が反応及び発泡されると、ポリウレタン発泡体中には微細なポリエチレン樹脂が均一に分散された状態で存在する。係るポリウレタン発泡体が加熱プレスされると発泡体中のポリエチレン樹脂が加熱されて溶融し、その溶融物によりポリウレタン発泡体同士が接着されるようになっている。なお、ポリエチレン樹脂の水分散液中における水は発泡剤として機能し、その分発泡剤としての水を配合する必要はない。
ポリエチレン樹脂としては、高密度ポリエチレン樹脂、分岐状低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、高分子量ポリエチレン樹脂等が用いられる。ポリエチレン樹脂の融点は、加熱プレス成形時に速やかに溶融するという観点から100〜150℃であることが好ましい。ポリエチレン樹脂の融点が100℃未満の場合には、融点が低過ぎて発泡体の形成に悪影響を及ぼしたり、加熱プレス成形時にポリエチレン樹脂が早期に溶融し、また溶融したポリエチレン樹脂が発泡体中で偏る傾向を示して好ましくない。その一方、150℃を越える場合には、加熱プレス成形時にポリエチレン樹脂が十分に溶融しない傾向を示し、その機能を満足に発揮できないことがあり、好ましくない。前記高密度ポリエチレン樹脂の融点は120〜140℃、分岐状低密度ポリエチレン樹脂の融点は107〜120℃、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の融点は122〜124℃及び高分子量ポリエチレン樹脂の融点は120〜135℃である。
ポリエチレン樹脂の水分散液としては、ポリエチレン樹脂の分散性が良好である点からポリエチレン樹脂のエマルジョンが好ましい。該エマルジョンは、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等の界面活性剤を使用し、ポリエチレン樹脂を水中で常法に従ってエマルジョン化したものである。エマルジョン中におけるポリエチレン樹脂の固形分は、通常20〜50質量%程度である。前記エマルジョンを使用することで、平均粒子径が0.1〜1μmという微細なポリエチレン樹脂をポリウレタン発泡体に分散させることができる。同じ平均粒子径のポリエチレン樹脂であっても、パウダーでポリウレタン発泡体の原料中に分散させると、原料粘度が高くなり過ぎたり、凝集物が生成したりすることから、成形が困難となる。
ポリエチレン樹脂の平均粒子径が0.1μm未満の場合には、ポリエチレン樹脂の製造が難しくなると共に、飛散しやすくなり取扱性が悪化して不適当である。一方、1μmを越える場合には、ポリウレタン発泡体中での分散性が悪くなり、加熱プレス成形されたときにポリエチレン樹脂の溶融性が低下し、ポリウレタン発泡体同士の未接着部分が生ずる。
ポリウレタン発泡体の原料中におけるポリエチレン樹脂の水分散液の含有量は、ポリオール類100質量部当たりその固形分として2〜3質量部である。この含有量が2質量部未満の場合には、ポリウレタン発泡体中におけるポリエチレン樹脂の割合が少なくなり過ぎてポリエチレン樹脂の機能を満足に発揮することができず、ポリウレタン発泡体同士が接着しなくなる。一方、含有量が3質量部を越える場合には、ポリエチレン樹脂の含有量が過剰となってかえって分散性が悪く、ポリウレタン発泡体同士の未接着部分が生じてしまい、また得られるポリウレタン発泡体の機械的物性が悪化して不適当である。
(減熱剤としての無機化合物の水和物)
次に、減熱剤について説明する。この減熱剤としての無機化合物の水和物は、ポリウレタン発泡体の製造過程で加熱されたときに減熱(吸熱)作用を発現できる物質である。無機化合物の水和物は、加熱によって分解し、分解により水を生成する材料である。無機化合物の水和物として具体的には、硫酸カルシウム・2水和物(CaSO・2HO、二水石膏、比重2.32、分解温度128〜163℃)、硫酸マグネシウムの1水和物から7水和物(MgSO・HOからMgSO・7HO、比重2.57〜1.68、分解温度150℃)、硫酸鉄の1水和物から5水和物(FeSO・HOからFeSO・5HO、比重2.97、分解温度100〜130℃)又はそれらの混合物、その他酸化アルミニウムの1水和物から3水和物(Al・HOからAl・3HO、比重2.4〜3.4、分解温度150〜360℃)、硫酸銅の5水和物(CuSO・5HO、比重2.29)等が用いられる。無機化合物の水和物に含まれる水和水は、固体結晶として常温で安定に存在するものであり、結晶水である。無機化合物の水和物としては、硫酸カルシウムの水和物、硫酸マグネシウムの水和物、硫酸鉄の水和物等の硫酸塩の水和物が好ましい。硫酸塩の水和物は、ポリウレタン発泡体の原料の発泡過程に沿って例えば100℃以上で硫酸塩の水和物が次第に分解されて水を生成し、減熱作用を発現できるからである。
なお、無機化合物の水和物の比重は1.5〜4.0であることが好ましい。この比重が1.5未満では、無機化合物の水和物(粉体)を体積として大量にポリウレタン発泡体の原料、例えばポリオール類に添加しなければ所定の質量を添加できず、粉体とポリオール類との混合撹拌を良好に行うことができない。しかも、ポリウレタン発泡体中に占める無機化合物の水和物の体積が大きくなって、ポリウレタン発泡体としての物性が低下する。一方、その比重が4.0を越えると、ポリウレタン発泡体の原料特にポリオール中において長期保管すると沈降しやすく反応混合液中への分散性が悪くなって、発熱温度を低下させるという無機化合物の水和物の機能が低下する。
無機化合物の水和物の分解温度は、100〜170℃であることが好ましい。分解温度が100℃未満の場合には、発泡体原料による反応及び発泡の初期の段階で、すなわち発熱温度の低い段階で分解して水が生成するため、反応及び発泡に悪影響を与えたり、生成した水が発泡剤として機能したりするおそれがある。ちなみに、硫酸カルシウム2水和物(二水石膏)は、128℃で分子中の2モルの水のうちの1.5モルの水が分解して遊離の水となり、硫酸カルシウム0.5水和物(半水石膏)となる。また、硫酸マグネシウム7水和物は、150℃で分子中の7モルの水のうちの6モルの水が分解して遊離の水となり、硫酸マグネシウム1水和物となる。
無機化合物の水和物の含有量は、ポリオール類100質量部当たり10〜40質量部であることが好ましい。この含有量が10質量部未満の場合には、分解して生成する水の量が少なく、反応及び発泡に基づく発熱温度の上昇を十分に抑制することができなくなる。一方、含有量が40質量部を越える場合には、過剰な水が発泡剤として機能し、泡化反応が過度に進行して発熱温度が上昇するおそれがある。
(その他の原料成分)
ポリウレタン発泡体の原料にはその他必要に応じて、整泡剤、架橋剤、充填剤、安定剤、着色剤、難燃剤、可塑剤等が常法に従って配合される。整泡剤としては、シリコーン化合物、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤、ポリエーテルシロキサン、フェノール系化合物等が用いられる。
(ポリウレタン発泡体の製造)
そして、前記ポリウレタン発泡体の原料を常法に従って反応及び発泡させることによりポリウレタン発泡体が製造される。ポリウレタン発泡体を製造する場合には、ポリオール類とポリイソシアネート類とを直接反応させるワンショット法或はポリオール類とポリイソシアネート類とを事前に反応させて末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを得、それにポリオール類を反応させるプレポリマー法のいずれも採用される。また、常温大気圧下に反応及び発泡させるスラブ発泡法及び成形型内にポリウレタン発泡体の原料(反応混合液)を注入、型締めして型内で反応及び発泡させるモールド発泡法のいずれの方法であってもよい。この場合、スラブ発泡法の方が連続生産できる点から好ましい。
ポリウレタン発泡体の原料の反応は複雑であり、基本的には次のような反応が主体となっている。すなわち、ポリオール類とポリイソシアネート類との付加重合によるウレタン化反応、その反応生成物等とポリイソシアネート類との架橋反応などを含む樹脂化反応及びポリイソシアネート類と発泡剤としての水との泡化反応である。
(ポリウレタン発泡体)
このようにして得られるポリウレタン発泡体は、通常軟質ポリウレタン発泡体である。ここで、軟質ポリウレタン発泡体は、軽量で、一般にセル(気泡)が連通する連続気泡構造を有し、柔軟性があり、かつ復元性を有するものをいう。従って、軟質ポリウレタン発泡体は、クッション性、衝撃吸収性、高弾性、低反発弾性等の特性を発揮することができる。
また、軟質ポリウレタン発泡体は、例えばJIS K 7222:1999に規定された見掛け密度が好ましくは20〜30kg/m、JIS K 6400−5:2004に規定された引張強さが90〜110kPa、伸びが110〜120%、JIS K 6400−4:2004に規定された圧縮残留歪が5〜9%となる。従って、係る軟質ポリウレタン発泡体を、自動車内装部材、衣料材料などとして好適に利用することができる。
(加熱プレス成形による積層体の製造)
上記のポリウレタン発泡体を使用することにより、ポリウレタン発泡体同士を、加熱プレス成形時におけるポリウレタン発泡体の溶融によって接着することができる。この場合、被着体はポリウレタン発泡体同士であり、双方のポリウレタン発泡体にポリエチレン樹脂が分散されているため、優れた接着強度が得られる。ポリウレタン発泡体を加熱プレス成形することにより、発泡体が加熱されて発泡体中に分散されたポリエチレン樹脂が溶融し、溶融したポリエチレン樹脂によりポリウレタン発泡体同士が融着されるものと考えられる。
加熱プレス成形温度は、ポリエチレン樹脂を容易に溶融させるために180〜200℃であることが好ましい。加熱プレス成形温度が180℃未満の場合には、ポリエチレン樹脂の溶融に時間を要したり、ポリウレタン発泡体同士の接着強度が低下したりして好ましくない。一方、200℃を越える場合には、ポリエチレン樹脂が劣化したり、低粘度化して流動し、ポリウレタン発泡体同士の接着が不均一になったりして好ましくない。
また、加熱プレス成形を行い、ポリウレタン発泡体を圧縮して接着する場合、その圧縮率(元の厚さに対する圧縮後の厚さの割合)は好ましくは1/12〜1/40であり、より好ましくは1/15〜1/25である。この圧縮率が1/12未満の場合には、接着強度例えば180度剥離強度が5N/25mmを下回り、接着強度が不足する傾向を示す。一方、圧縮率が1/40を越える場合には、圧縮が過剰となってシート状となり、発泡体としての機能を十分に果たすことができなくなる。さらに、加熱プレス時間は適宜設定されるが、1〜3分程度が好ましい。加熱プレス時間が1分未満の場合にはポリウレタン発泡体同士の接着が不十分になる傾向を示し、3分を越える場合にはポリウレタン発泡体が劣化する傾向を示す。加えて、ポリウレタン発泡体同士の接着は、全面接着に限らず、部分的に加熱プレスを行う部分接着(スポット接着)であっても差し支えない。
(作用)
さて、本実施形態の作用について説明すると、加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体は、ポリオール類、ポリイソシアネート類、発泡剤としての水及び触媒を含有するポリウレタン発泡体の原料を常法に従って反応及び発泡させることにより得られる。この際、ポリウレタン発泡体の原料には、平均粒子径が0.1〜1μmのポリエチレン樹脂の水分散液がポリオール類100質量部当たりその固形分として2〜3質量部含有されている。このため、得られるポリウレタン発泡体中には微細なポリエチレン樹脂が発泡体全体に渡って分散されると共に、ポリエチレンはポリウレタンに対する相溶性が低いため発泡体の表面に配向する傾向を示すものと考えられる。
このようなポリウレタン発泡体を用い、ポリウレタン発泡体同士を接着して積層体を製造する場合、例えば180℃で加熱プレス成形を行うことによりポリウレタン発泡体が加熱されると同時に、発泡体中特にその表面に分散されている微細なポリエチレン樹脂が発泡体全体に渡って溶融する。その結果、発泡体の表面近傍で溶融したポリエチレン樹脂がポリウレタン発泡体同士の高分子鎖間を結合させ、ポリウレタン発泡体同士が強固に接合される。
(実施形態の効果のまとめ)
・ 本実施形態における加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体においては、ポリウレタン発泡体の原料に、平均粒子径が0.1〜1μmのポリエチレン樹脂の水分散液がポリオール類100質量部当たりその固形分として2〜3質量部含有されている。従って、加熱プレス成形時に微細なポリエチレン樹脂が溶融して接着性を発現し、ポリウレタン発泡体同士を、簡便に、かつ優れた接着強度で接着することができる。
・ 前記ポリエチレン樹脂の水分散液がポリエチレン樹脂のエマルジョンであることにより、水分散液中でのポリエチレン樹脂の分散性を向上させることができると共に、ポリウレタン発泡体の原料中でのポリエチレン樹脂の分散性が良く、ひいては発泡体中でのポリエチレン樹脂の分散性を高めることができる。従って、より均一な接着力を発揮することができる。
・ ポリエチレン樹脂の融点が100〜150℃であることにより、融点以上の温度で加熱プレス成形を行うときにポリエチレン樹脂が速やかに溶融する。従って、ポリウレタン発泡体同士の接着強度を早期に高めることができる。
・ 前記ポリウレタン発泡体の原料に減熱剤として無機化合物の水和物が含有されていることにより、ポリウレタン発泡体の製造過程で無機化合物の水和物が分解されて水を生成し、その水の蒸発時に蒸発潜熱が奪われて温度上昇が抑えられる。このため、ポリウレタン発泡体の変色を抑制することができる。
・ 加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体の製造方法では、ポリウレタン発泡体の原料に、平均粒子径が0.1〜1μmのポリエチレン樹脂の水分散液がポリオール類100質量部当たりその固形分として2〜3質量部含有されている。このため、ポリエチレン樹脂の水分散液中の水が発泡剤として機能し、発泡が行われる。そして、得られるポリウレタン発泡体中には微細なポリエチレン樹脂が良好に分散される。従って、上記の効果を有するポリウレタン発泡体を容易に製造することができる。
・ ポリウレタン発泡体の積層体は、前記ポリウレタン発泡体より形成される複数の成形体を積層し、加熱プレス成形して得られるものである。このため、複数の成形体を加熱プレスにより簡便に接着して積層することができると共に、ポリエチレン樹脂の溶融物により成形体間に優れた接着強度を発揮することができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、前記実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜4及び比較例1〜6)
まず、各実施例及び比較例で用いたポリウレタン発泡体の原料を以下に示す。
ポリオールGP3050:グリセリンにプロピレンオキシド及びエチレンオキシドを付加重合させたポリエーテルポリオールで、分子量3000、水酸基の官能基数が3、水酸基価56(mgKOH/g)、三洋化成工業(株)製、ポリオールGP3050
ポリイソシアネートT−80:日本ポリウレタン工業(株)製、トリレンジイソシアネート(2,4-トリレンジイソシアネート80質量%と2,6-トリレンジイソシアネート20質量%との混合物)
アミン触媒カオライザーNo.25:第3級アミン触媒、花王(株)
金属触媒MRH110:ジブチルスズジラウレート、城北化学工業(株)製
ポリエチレン樹脂パウダー:ポリエチレン樹脂の粉末、平均粒子径100μm、融点110℃、三井化学(株)製
ナイロン樹脂エマルジョン:ナイロン樹脂の平均粒子径0.2μm、融点125℃、固形分40質量%、エムスケミー・ジャパン(株)製、Griltex2A
ポリエステル樹脂エマルジョン:ポリエステル樹脂の平均粒子径0.5μm、融点120℃、固形分40質量%、エムスケミー・ジャパン(株)製、Griltex9E
ポリエチレン樹脂エマルジョン:ポリエチレン樹脂の平均粒子径0.2μm、融点110℃、固形分30質量%、中京油脂(株)製、ポリロン0255。
二水石膏:比重2.32、平均粒子径40μmの二水石膏、(株)ノリタケカンパニーリミテド製
硫酸マグネシウム7水和物:比重1.68、平均粒子径50μmの硫酸マグネシウムの7水和物
整泡剤F650: シリコーン整泡剤、信越化学工業(株)製
そして、表1に示す配合割合(質量部)で各例における軟質ポリウレタン発泡体の原料を調製した。これらの軟質ポリウレタン発泡体の原料を縦、横及び深さが各500mmの発泡容器内に注入し、常温、大気圧下で発泡させた後、加熱炉を通過させて架橋(硬化)させることにより軟質ポリウレタン発泡体(軟質スラブ発泡体)を得た。
ここで、比較例1及び2では樹脂の粉末又は樹脂のエマルジョンを全く配合しなかった例、比較例3ではポリエチレン樹脂の粉末を配合した例を示す。さらに、比較例4ではナイロン樹脂のエマルジョンを使用した例、比較例5ではポリエステル樹脂のエマルジョンを使用した例を示す。比較例6ではポリエチレン樹脂のエマルジョンの配合量がポリオール100質量部当たり2質量部未満の例を示す。
そして、得られた軟質ポリウレタン発泡体について、見掛け密度、引張強さ、伸び、圧縮残留歪及び剥離強度を以下に示す測定方法に従って測定した。それらの結果を表1に示す。
(測定方法)
見掛け密度(kg/m):JIS K 7222:1999に準拠して測定した。
引張強さ(kPa)及び伸び(%):JIS K 6400−5:2004に準拠して測定した。
圧縮残留歪(%):JIS K 6400−4:2004に準拠して測定した。
剥離強度(N/25mm):前記軟質ポリウレタン発泡体から長さ150mm、幅25mm及び厚さ10mmの試験片を作製し、その試験片を2枚重ねて下記の条件で加熱プレス成形を行い、積層体を得た。
加熱温度:180℃、プレス時間:120秒、圧縮率(元の厚さ10mmに対する圧縮後の厚さの割合):1/10、1/15、1/20。
得られた積層体について、JIS L1066に準拠して、引張速度200mm/mimの条件で180度剥離強度を測定した。なお、表1の剥離強度の欄において、*は材料破壊であったことを示す。
Figure 0005005292
表1に示したように、実施例1〜4においては、圧縮率1/15以上で5N/25mm以上の優れた剥離強度が得られ、特に圧縮率1/20では全て材料破壊であった。従って、軟質ポリウレタン発泡体同士の接着が十分であることが明らかとなった。また、見掛け密度が24〜26.5kg/mで低密度であり、引張強さが90〜109kPa、伸びが110〜120%及び圧縮残留歪が5.6〜8.8%であり、軟質ポリウレタン発泡体として良好な物性を有していた。さらに、軟質ポリウレタン発泡体は、変色がなく、良好な外観を有していた。
一方、比較例1及び2ではポリエチレン樹脂のエマルジョンを配合しなかったため接着性の向上がなされず、圧縮率を高くしても剥離強度は低い結果であった。比較例3では平均粒子径の大きいポリエチレン樹脂の粉末を配合したため接着性の向上が不足し、圧縮率が1/15までは剥離強度が不良であった。比較例4ではナイロン樹脂のエマルジョン、比較例5ではポリエステル樹脂のエマルジョンを用いたため、ナイロン樹脂及びポリエステル樹脂がポリウレタン発泡体と相溶性が良く、発泡体表面に配向され難くなるものと考えられ、圧縮率を上げても剥離強度が低い結果であった。比較例6ではポリエチレン樹脂のエマルジョンの配合量が過少であったため、圧縮率が1/15までは剥離強度が不良であった。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記ポリエチレン樹脂の水分散液として、界面活性剤を用いて、又は界面活性剤を用いることなく、ポリエチレン樹脂を水に分散させた水懸濁液などを使用することもできる。
・ ポリウレタン発泡体同士の接着は、一方が前記ポリエチレン樹脂を含むポリウレタン発泡体で、他方がポリエチレン樹脂を含まないポリウレタン発泡体であってもよい。
・ 前記ポリエチレン樹脂を複数種類組合せて使用することも可能である。例えば、ポリエチレン樹脂の平均粒子径や融点の異なるものを組合せ、ポリウレタン発泡体やその他の熱可塑性樹脂に対する接着性を向上させるように構成することも可能である。
・ ポリウレタン発泡体より形成される成形体を3層以上積層し、加熱プレス成形して積層体を成形することもできる。
・ 前記ポリウレタン発泡体の原料に、接着性向上剤、粘度調整剤、相溶化剤、分散剤などを配合することもできる。
・ 前記ポリウレタン発泡体として、半硬質ポリウレタン発泡体などを使用することも可能である。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記ポリウレタン発泡体は、軟質ポリウレタン発泡体であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体。このように構成した場合、請求項1から請求項4のいずれかに係る発明の効果に加えて、クッション性、衝撃吸収性、高弾性、低反発弾性等の特性を発揮することができる。
・ 前記ポリウレタン発泡体は、軟質スラブ発泡体であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体。このように構成した場合、請求項1から請求項4のいずれかに係る発明の効果に加えて、ポリウレタン発泡体を連続生産により得ることができる。
・ 前記加熱プレス成形における圧縮率は1/15〜1/25であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体。このように構成した場合、請求項1から請求項4のいずれかに係る発明の効果に加えて、ポリウレタン発泡体同士の接着強度を向上させることができる。

Claims (6)

  1. ポリオール類、ポリイソシアネート類、発泡剤としての水及び触媒を含有するポリウレタン発泡体の原料を反応及び発泡させてなるポリウレタン発泡体であって、
    前記ポリウレタン発泡体の原料には、平均粒子径が0.1〜1μmのポリエチレン樹脂の水分散液がポリオール類100質量部当たりその固形分として1.5〜3.0質量部含有されていることを特徴とする加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体。
  2. 前記ポリエチレン樹脂の水分散液は、ポリエチレン樹脂のエマルジョンであることを特徴とする請求項1に記載の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体。
  3. 前記ポリエチレン樹脂の融点は、100〜150℃であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体。
  4. 前記ポリウレタン発泡体の原料には、減熱剤として無機化合物の水和物が含有され、前記無機化合物の水和物は、二水石膏または硫酸マグネシウム7水和物であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体。
  5. 請求項1に記載の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体の製造方法であって、ポリオール類、ポリイソシアネート類、発泡剤及び触媒を含有するポリウレタン発泡体の原料には、平均粒子径が0.1〜1μmのポリエチレン樹脂の水分散液がポリオール類100質量部当たりその固形分として1.5〜3.0質量部含有され、その原料を反応及び発泡させることを特徴とする加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体の製造方法。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の加熱プレス接着用のポリウレタン発泡体より形成される複数の成形体を積層し、加熱プレス成形して得られることを特徴とする積層体。
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