JP5004667B2 - 衝撃吸収体 - Google Patents
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Description
前・後のバンパービームで衝撃を吸収することで乗員を保護する。
比較的小さな衝撃で変形するように断面形状を決めることで、比較的低剛性の物体に自動車が衝突した際に、衝撃緩衝部材が変形して比較的低剛性の物体に作用する衝撃を緩和する。
しかし、比較的低剛性の物体に作用する衝撃を緩和するように衝撃緩衝部材の断面形状を決めることは比較的難しく検討時間が長くなる。
しかし、衝撃緩衝部材を、比較的低剛性の物体に対する衝撃緩和と、乗員に対する衝撃緩和との両方に適用させるように、衝撃緩衝部材の断面形状を決めることはさらに難しい。
特許文献2の衝撃緩衝部材は、衝撃吸収管を衝撃吸収パッドの側部に接着固定することで、特許文献1の衝撃緩衝部材と比較して衝撃をより好適に吸収することは可能である。
よって、特許文献2の衝撃緩衝部材を、バンパービームの前面に備えれば、比較的低剛性の物体に対する衝撃緩和と、乗員に対する衝撃緩和との両方を兼ねることが比較的容易に実現可能になると思われる。
このため、特許文献2の衝撃緩衝部材は、比較的大きな形状になり、バンパービームの前面の比較的狭いスペースに備えることが難しい。
そこで、比較的低剛性の物体に対する衝撃緩和と、乗員に対する衝撃緩和との両方を兼ねることが可能で、かつ、バンパービームなどに簡単に備えることが可能な衝撃緩衝部材の実用化が望まれていた。
よって、衝撃吸収体が、比較的低剛性の棒状物体に衝突した場合、移動体を棒状物体の両側に押し出してガイド体の長手方向に良好に移動させることができる。
加えて、移動体およびガイド体の2部材を変形させることで、2部材の変形エネルギーで衝撃を効果的に吸収することができる。
よって、移動体の移動(運動)エネルギー、ガイド体と移動体との間の摩擦エネルギーや、移動体およびガイド体の変形エネルギーなどを組み合わせて、衝撃を効果的に吸収することができる。
よって、移動体が移動することにより、隆起部が隣接する部位に当接し、当接した隆起部が良好に潰れる(変形する)。
移動体を長時間にわたって移動させることで、衝撃によるエネルギーを一定値に抑えながら長時間にわたって吸収することができる。
これにより、衝撃の吸収が不能になる(いわゆる、底付き状態になる)ことがなく、衝撃を長時間にわたって緩和することができる。
これにより、比較的低剛性の物体に対する衝撃緩和を良好におこなうことができる。
これにより、発生した圧縮歪エネルギーで、衝突時の衝撃を良好に吸収することで、乗員に作用する衝撃を良好に緩和することができる。
これにより、衝撃吸収体をバンパービーム前面や他の部位などの狭いスペースに簡単に備えることができ、組付け性や製造コストの改善を図ることができる。
これにより、移動(運動)エネルギーや摩擦エネルギーを良好に発生させて、衝撃を一層良好に吸収することができる。
これにより、移動体をガイド体に一層簡単に取り付けることができるので、生産性を高めることができる。
以下、螺旋形状の移動体のうち、一巻きの部位を巻付部として説明する。
例えば、比較的低剛性の棒状物体に移動体の中央部が衝突した場合、移動体のうち、中央の巻付部(以下、「中央巻付部」という)に衝撃が作用する。
衝撃がガイド体の長手方向に分散され、巻付部が衝撃の両側に押し出されることでガイド体の長手方向に移動する。巻付部がガイド体に沿って長手方向に移動することで移動(運動)エネルギーが発生する。
さらに、巻付部がガイド体の長手方向に移動することで、隣接する巻付部同士(詳しくは、隆起部同士)が接触した状態で相対移動する。
巻付部同士(隆起部同士)が接触した状態で相対移動することで、隣接する巻付部同士(隆起部同士)間に摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
例えば、比較的低剛性の棒状物体に移動体の中央部が衝突した場合、移動体のうち、中央の平板部材(以下、「中央平板部材」という)に衝撃が作用する。
衝撃が作用することで、中央平板部材は衝撃で座屈状態に変形(以下、「座屈変形」という)する。中央平板部材の両側に位置する平板部材は、座屈変形した巻付部で両側に押し出される。
平板部材がガイド体に沿って長手方向に移動することで移動(運動)エネルギーが発生する。
さらに、平板部材がガイド体の長手方向に移動することで、隣接する平板部材同士(詳しくは、隆起部同士)が接触した状態で相対移動する。平板部材同士(隆起部同士)が接触した状態で相対移動することで、隣接する平板部材同士(隆起部同士)間に摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
平板部材を各々個別に成形(例えば、射出成形)することができるので、平板部材を比較的容易に成形することができる。
車体10は、左側前部に左フロントサイドフレーム12を備え、右側前部に右フロントサイドフレーム13を備え、左フロントサイドフレーム12の前端部12aおよび右フロントサイドフレーム13の前端部13aにフロントバンパービーム15を架け渡し、フロントバンパービーム15に衝撃吸収体20を備える。
このフロントバンパービーム15は、左折曲げ部17が前端部12aに取り付けられ、右折曲げ部18が前端部13aに取り付けられ、中央部16の中央前面16aに衝撃吸収体20が備えられている。
具体的には、衝撃吸収体20は、比較的低剛性の棒状物体に衝突した場合に、この物体に対する衝撃を緩和するとともに、壁状物体に衝突した場合に、乗員に対する衝撃を緩和することができる。
右支持部材23は、衝撃吸収部材21の右端部21bをフロントバンパービーム15の中央前面16aに取り付ける部材である。
左右の支持部材22,23は、一例として、クリップ24(図2に右側のクリップのみを示す)でフロントバンパービーム15の中央前面16aに取り付けられている。
衝撃吸収部材21は、衝撃F1の入力方向に対して略直交する方向に延出された芯材(ガイド体)26と、芯材26に螺旋状に巻き付けられ、衝撃F1の入力方向に対して略直交する方向に移動可能に延在された螺旋外周材(移動体)28とを備える。
この芯材26は、素材として、例えば、ポリプロピレン(PP)製の軽量な発泡体が用いられ、断面形状が略矩形に形成された部材である。
すなわち、螺旋外周材28は、芯材26に螺旋状に巻き付けられて、芯材26の左端部26aから右端部26bに亘って設けられている。
この螺旋外周材28は、芯材26に螺旋状に巻き付けられた一巻きの部位31(以下、「巻付部31」という)を複数個有し、隣接する巻付部31,31間に所定の間隙Sが形成されている。
螺旋外周材28の外周材外面部35は、上下の面35a,35bおよび前後の面35c,35dで略矩形状に形成されている(図2も参照)。
これにより、衝撃吸収部材21をフロントバンパービーム15に簡単に備えることができる。
螺旋外周材28の素材として、例えば、芯材26と同素材のポリプロピレン(PP)製の軽量な発泡体が用いられている。
螺旋外周材28の発泡体は、芯材26の発泡体に比して発泡倍率が低く設定されている。一例として、螺旋外周材28の発泡体は、発泡倍率8倍や発泡倍率13.5倍のポリプロピレンが用いられる。また、芯材26の発泡体は、発泡倍率15倍のポリプロピレンが用いられる。
芯材26および螺旋外周材28を発泡体で形成することで、軽量な部材で、芯材26および螺旋外周材28のそれぞれの衝撃吸収性を良好に確保し、かつ衝撃吸収量を十分に確保することができる。
これにより、衝撃吸収部材21の衝撃吸収性や、衝撃吸収量を十分に確保することが可能になる。
巻付部31は、外周が上下の面31a,31bおよび前後の面31c,31dで略矩形状に形成されている。
複数の巻付部31の上面31a…で、外周材外面部35の上面35aが形成され、複数の巻付部31の下面31b…で、外周材外面部35の下面35bが形成されている。
複数の巻付部31の前面31c…で、外周材外面部35の前面35cが形成され、複数の巻付部31の後面31d…で、外周材外面部35の後面35dが形成されている。
よって、巻付部31は、略矩形状の枠体に形成されている。
この巻付部31は、芯材26の長手方向に対して略鉛直な左面部(面部)32と、芯材26の長手方向に対して略鉛直な右面部(面部)33を有する。
すなわち、螺旋外周材28は、芯材26の長手方向に対して略鉛直な複数の左面部32および複数の右面部33が設けられている。
上部位41は、車体前後方向に沿って凸状湾曲面に形成され、車体前後方向の略中央に左方向に隆起した部位(以下、「湾曲状の隆起部」という)45を備える。
また、下部位42は、車体前後方向に沿って凸状湾曲面に形成され、車体前後方向の略中央に左方向に隆起した部位(以下、「湾曲状の隆起部」という)45を備える。
加えて、後部位44は、車体前後方向に沿って凸状湾曲面に形成され、車体前後方向の略中央に左方向に隆起した部位(以下、「湾曲状の隆起部」という)45を備える。
すなわち、左面部32は、上部位41、下部位42、前部位43および後部位44に湾曲状の隆起部45…がそれぞれ形成されている。
すなわち、螺旋外周材28を芯材26に螺旋状に巻き付けることで、螺旋外周材28は、芯材26で外周材内面部(内側)37が案内される。
外周材内面部37は、巻付部31…の内面部34…で形成される部位である。
衝撃F2は、比較的低剛性の棒状物体に衝撃吸収体20が衝突した場合に作用する力である。
左右の支持部材22,23で、螺旋外周材28の左右の端部28a,28bが左右側に広がらないように保持する。
隆起部45同士が当接することで、当接面積を小さく抑えることができる。当接面積に作用する押付力を高めることができ、隆起部45を良好に潰す(変形させる)ことができる。
巻付部31…を長時間にわたって移動させることで、衝撃によるエネルギーを一定値に抑えながら長時間にわたって吸収することができる。
よって、螺旋外周材28で衝撃を効率よく受けることが可能になり、螺旋外周材28を芯材26に沿って一層良好に移動させることができる。
これにより、移動(運動)エネルギーや摩擦エネルギーを良好に発生させて、衝撃を一層良好に吸収することができる。
これにより、衝撃吸収体20をバンパービーム15の中央前面16aの狭いスペースに簡単に備えることができ、組付け性や製造コストの改善を図ることができる。
まず、衝撃吸収体20が、比較的低剛性の棒状物体(物体)50に衝突する例を図6〜図10に基づいて説明する。
図6(a)、(b)は第1実施の形態に係る衝撃吸収体が棒状物体に衝突する例を説明する図である。
(a)において、車体10が矢印Aの如く移動することで、フロントバンパービーム15と一体に衝撃吸収体20が、比較的低剛性の棒状物体50に向かって矢印Aの如く移動する。
(a)において、衝撃吸収体20の中央の巻付部31…が棒状物体50に衝突した場合に、中央巻付部31C…の前部38…に衝撃が作用する。
よって、中央巻付部31C…に座屈荷重が作用して、中央巻付部31C…が座屈変形する。
中央巻付部31C…が座屈変形することで、エネルギー(以下、「座屈エネルギー」という)が発生する。
よって、左側の巻付部31…が矢印Bの如く芯材26の長手方向に移動を開始する。
一方、中央巻付部31C…のうち、右側の中央巻付部31Cの部位54が右側に膨らみ、部位54で右側の巻付部31を矢印Cの如く押圧する。
よって、右側の巻付部31…が矢印Cの如く芯材26の長手方向に移動を開始する。
また、中央巻付部31C…が座屈変形することにより、中央巻付部31C…で芯材26の前部位55を矢印Dの如く押圧する。
よって、左側の巻付部31…が矢印Bの如く芯材26の長手方向に移動することにより、隣接する隆起部45同士が当接し、当接した隆起部45…が良好に潰れる(変形する)。
これにより、左側の巻付部31…の移動量を増やすことが可能になり、左側の巻付部31…を長時間にわたって移動させることができる。
隆起部45…が潰れることで、右側の巻付部31…の幅寸法W2(図示せず)を小さくすることができる。
これにより、右側の巻付部31…の移動量を増やすことが可能になり、右側の巻付部31…を長時間にわたって移動させることができる。
(a)において、中央巻付部31C…の座屈変形量が図7(a)より大きくなる。
よって、左側の巻付部31…が矢印Bの如く芯材26の長手方向に移動する。
また、右側の巻付部31…が矢印Cの如く芯材26の長手方向に移動する。
これにより、巻付部31…の移動による移動(運動)エネルギーが発生するとともに、移動する巻付部31…と、芯材26との間で摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
隣接した隆起部45,45同士が当接した状態で相対移動することで、移動(運動)エネルギーが発生するとともに、隣接する隆起部45,45同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
ここで、螺旋外周材28は後面35d(図2参照)が中央部16に接触している。よって、螺旋外周材28に捩れ力が発生すると、発生した捩れ力は芯材26の長手方向の変形に消費される。
このように、螺旋外周材28に発生した捩れ力で芯材26に長手方向への変形が生じることで、エネルギー(以下、「捩れエネルギー」という)が発生する。
芯材26の前部位55が圧縮変形することで、圧縮歪エネルギーが発生する。
圧縮変形量が大きくなることで、中央巻付部31C…のうち、左側の中央巻付部31Cの部位53が車体後方側に移動する。よって、部位53で左側の巻付部31の後部39寄りの部位を矢印Bの如く押圧する。
左側の巻付部31の後部39寄りの部位が、芯材26の長手方向に矢印Bの如く移動する。
右側の巻付部31の後部39寄りの部位が、芯材26の長手方向に矢印Cの如く移動する。
これにより、巻付部31…の移動による移動(運動)エネルギーが発生するとともに、移動する巻付部31…と、芯材26との間で摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
隣接した巻付部31,31同士が当接した状態で相対移動することで、移動(運動)エネルギーが発生するとともに、隣接する巻付部31,31同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
(a)において、中央巻付部31C…の座屈変形量が図8(b)より大きくなるとともに、芯材26の前部位55の圧縮変形量が図8(b)より大きくなる。
よって、左側の巻付部31の後部39が曲げ変形する。
なお、図示しないが、右側の巻付部31の後部39(図面裏面側の部位)も、同様に、中央巻付部31C側に引っ張られる。
よって、右側の巻付部31の後部39が曲げ変形する。
左右の巻付部31の後部39が曲げ変形することで、エネルギー(以下、「曲げエネルギー」という)が発生する。
座屈変形した中央巻付部31C…が、当接部位59…で当接する。この状態で、中央巻付部31C…が棒状物体50でさらに圧縮される。
これにより、中央巻付部31C…の当接部位59…が圧縮変形して、圧縮歪エネルギーが発生する。
また、衝撃吸収体20の芯材26に捩れエネルギーおよび圧縮歪エネルギーが発生する。
さらに、螺旋外周材28および芯材26間に摩擦エネルギーが発生する。
これにより、発生した各エネルギーで、衝撃を効果的に吸収することができる。
図10は第1実施の形態に係る衝撃吸収体における衝撃と変位量との関係を説明するグラフである。縦軸は衝撃(Kgf)を示し、横軸は衝撃吸収体20の変位量(mm)を示す。グラフG1は比較例の衝撃吸収例を示し、グラフG2は実施例の衝撃吸収例を示す。
実施例は、第1実施の形態の芯材26および螺旋外周材28をPP製の発泡体で形成した衝撃吸収部材21である。螺旋外周材28は、PP製の13.5倍発泡材で、巻付部31の中央部の幅寸法W2が60mmに形成されている。
衝撃吸収部材100に衝撃F1が作用することにより、衝撃吸収部材100が変形して衝撃エネルギ−を吸収する。
このため、比較例の衝撃吸収部材100では、少量の衝撃エネルギ−E1しか吸収することができない。
衝撃吸収部材21に衝撃F1が作用することにより、衝撃吸収部材21が変形して衝撃エネルギ−を吸収する。
これにより、実施例の衝撃吸収部材21は、多量の衝撃エネルギ−E2を吸収することができ、棒状物体50に作用する衝撃を一層良好に緩和することができる。
図11(a)、(b)は第1実施の形態に係る衝撃吸収体が壁状物体に衝突する例を説明する図である。
(a)において、車体10が矢印Gの如く移動することで、フロントバンパービーム15と一体に衝撃吸収体20が壁状物体51に向かって矢印Gの如く移動する。
(a)において、衝撃吸収体20は、螺旋外周材28の左右の端部28a,28bが左右側に広がらないように左右の支持部材22,23でそれぞれ支えられている。
よって、衝撃吸収体20の全面が壁状物体51に衝突した際に、巻付部31…の前部38…が壁状物体51の左右側に逃げることを抑えることができる。
巻付部31…の前部38…が圧縮変形するとともに、巻付部31…が座屈変形する。
同時に、芯材26が圧縮変形する。
なお、左右の支持部材22,23は、PP製の発泡体なので、巻付部31…と同様に座屈変形する。
さらに、巻付部31…の後部39…が圧縮変形する。
これにより、衝撃を良好に吸収して、乗員に作用する衝撃を良好に緩和することができる。
これにより、衝撃吸収体20は、比較的低剛性の棒状物体(物体)50に対する衝撃緩和と、乗員に対する衝撃緩和との両方を兼ねることができる。
なお、第2〜第5実施の形態の構成において第1実施の形態の衝撃吸収体20と同一・類似部材については同じ符号を付して説明を省略する。
図13は本発明に係る衝撃吸収体(第2実施の形態)を示す斜視図、図14は図13の14−14線断面図である。
第2実施の形態の衝撃吸収体70は、第1実施の形態の螺旋外周材28を収容材(ガイド体)72に収容させたものである。
上下の壁73,74、後壁75、および左右の側壁76,77で収納空間78(図14参照)が形成されている。収納空間78に螺旋外周材28を収納することで、螺旋外周材28が収容材72に支持されている。
左右のクリップ24をフロントバンパービーム15の中央前面16aに取り付けることで、収容材72が中央前面16aに取り付けられている。
螺旋外周材28は、衝撃F2が矢印の如く収容材72に沿って作用した場合、外周材外面部(外側)35が収容材72の長手方向に案内される。
これにより、螺旋外周材28を収容材72に一層簡単に取り付けることができるので、生産性を高めることができる。
加えて、第2実施の形態の衝撃吸収体70によれば、第1実施の形態の衝撃吸収体20と同様の効果を得ることができる。
図15は本発明に係る衝撃吸収体(第3実施の形態)を示す分解斜視図である。
第3実施の形態の衝撃吸収体80は、第1実施の形態の螺旋外周材28に代えて移動体82を用いたもので、その他の構成は第1実施の形態の衝撃吸収体20と同じである。
移動体82は、略平板状に形成された複数個の平板部材83からなるものである。
平板部材83は、略平板状に形成された略矩形状の枠体であり、第1実施の形態の螺旋外周材28と比較して簡素な形状にすることができる。
内面部84で形成された開口を芯材26に嵌合することで、複数個の平板部材83が芯材26に支持される。
すなわち、移動体82は、芯材26の長手方向に対して略鉛直な複数の左面部86および複数の右面部87が設けられている。
上部位91は、車体前後方向に沿って凸状湾曲面に形成され、車体前後方向の略中央に左方向に隆起した部位(以下、「湾曲状の隆起部」という)95を備える。
また、下部位92は、車体前後方向に沿って凸状湾曲面に形成され、車体前後方向の略中央に左方向に隆起した部位(以下、「湾曲状の隆起部」という)95を備える。
加えて、後部位94は、車体前後方向に沿って凸状湾曲面に形成され、車体前後方向の略中央に左方向に隆起した部位(以下、「湾曲状の隆起部」という)95を備える。
すなわち、左面部86は、上部位91、下部位92、前部位93および後部位94に隆起部95…がそれぞれ形成されている。
すなわち、移動体82を芯材26に嵌合することで、移動体82は、芯材26で外周材内面部(内側)88が案内される。
外周材内面部88は、平板部材83…の内面部84…で形成される部位である。
衝撃F2は、比較的低剛性の棒状物体に衝撃吸収体80が衝突した場合に作用する力である。
よって、衝撃F2で平板部材83…が芯材26の長手方向に移動することにより、隣接する平板部材83の隆起部95が当接する。
隆起部95同士が当接することで、当接面積を小さく抑えることができる。当接面積に作用する押付力を高めることができ、隆起部95を良好に潰す(変形させる)ことができる。
平板部材83…を長時間にわたって移動させることで、衝撃によるエネルギーを一定値に抑えながら長時間にわたって吸収することができる。
(a)において、比較的低剛性の棒状物体50に移動体82の中央部が矢印Hの如く衝突する。この場合、移動体82のうち、中央の平板部材83C…(以下、「中央平板部材83C…」という)に衝撃F1(図3参照)が作用する。
衝撃F1が作用することで、中央平板部材83…は衝撃F1で座屈状態に変形(以下、「座屈変形」という)する。中央平板部材83C…の両側(左右側)に位置する平板部材83…は、座屈変形した中央平板部材83C…で左右側に押し出される。
平板部材83…が芯材26に沿って長手方向に移動することで移動(運動)エネルギーが発生する。
さらに、平板部材83…が芯材26の長手方向に移動することで、隣接する平板部材83同士(詳しくは、図15に示す隆起部95同士)が接触した状態で相対移動する。
平板部材83同士(隆起部95同士)が接触した状態で相対移動することで、隣接する平板部材83同士(隆起部95同士)間に摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
これにより、発生した圧縮歪エネルギーで、衝突時の衝撃を良好に吸収することで、乗員に作用する衝撃を良好に緩和することができる。
加えて、第3実施の形態の衝撃吸収体80によれば、移動体82を複数個の平板部材83で構成することで、平板部材83を、第1実施の形態の螺旋外周材28と比較して簡素な形状にすることができる。
平板部材83を各々個別に成形(例えば、射出成形)することができるので、平板部材83を比較的容易に成形することができる。
図17は本発明に係る衝撃吸収体(第4実施の形態)を示す正面図である。
第4実施の形態の衝撃吸収体100は、第1実施の形態の螺旋外周材28に代えて螺旋外周材(移動体)102を用いたもので、その他の構成は第1実施の形態の衝撃吸収体20と同じである。
この螺旋外周材102は、芯材26に螺旋状に巻き付けられた一巻きの部位104(以下、「巻付部104」という)を複数個有し、隣接する巻付部104,104間に所定の間隙Sが形成されている。
隆起部105は、湾曲状の隆起部に代えて、山形状に隆起された部位である。
図18は本発明に係る衝撃吸収体(第5実施の形態)を示す正面図である。
第5実施の形態の衝撃吸収体110は、第1実施の形態の螺旋外周材28に代えて螺旋外周材(移動体)112を用いたもので、その他の構成は第1実施の形態の衝撃吸収体20と同じである。
この螺旋外周材112は、芯材26に螺旋状に巻き付けられた一巻きの部位114(以下、「巻付部114」という)を複数個有し、隣接する巻付部114,114間に所定の間隙Sが形成されている。
隆起部115は、湾曲状の隆起部に代えて、山形状に隆起された一対の部位116,116で形成されたものである。
例えば、複数個の平板部材83を、第2実施の形態の収容材72に収容させることも可能である。この場合においても同様の効果を得ることができる。
なお、複数個の平板部材83を収容材72に収容させた構成においては、平板部材83の内面部84を除去して中央の開口を省くことも可能である。この場合、開口を省いた部位は隆起部95に対して凹んだ状態に形成されることが好ましい。
Claims (4)
- 衝撃が作用した際に、作用した衝撃を吸収する衝撃吸収体において、
前記衝撃の入力方向に対して略直交する方向に移動可能に延在された移動体と、
前記移動体を支持するとともに、前記衝撃の入力方向に対して略直交する方向に延在して前記移動体の内側を案内可能にしたガイド体と、
を備え、
前記移動体は、前記ガイド体の長手方向に対して略鉛直な複数の面部が設けられ、
前記面部に隆起部が形成されたことを特徴とする衝撃吸収体。 - 衝撃が作用した際に、作用した衝撃を吸収する衝撃吸収体において、
前記衝撃の入力方向に対して略直交する方向に移動可能に延在された移動体と、
前記移動体を支持するとともに、前記衝撃の入力方向に対して略直交する方向に前記移動体の外側を案内可能とし、かつ前記移動体の外面部のうち前記衝撃の入力方向を向いた面に沿って前記移動体に設けられるガイド体と、
を備え、
前記移動体は、前記ガイド体の長手方向に対して略鉛直な複数の面部が設けられ、
前記面部に隆起部が形成されたことを特徴とする衝撃吸収体。 - 前記移動体は、螺旋形状に形成された部材であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の衝撃吸収体。
- 前記移動体は、略平板状に形成された複数個の平板部材からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の衝撃吸収体。
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