JP5004220B2 - 塗膜転写具 - Google Patents

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Description

本発明は、テープ基材上に形成された塗膜を圧力で転写するために用いる塗膜転写具に関するものである。
テープ基材上に形成された塗膜を圧力で転写する塗膜転写具は、数多く商品化されている。このような塗膜転写具は、転写テープが繰出しリールから繰り出され、転写ヘッドの剥離部稜線にて転写テープの塗膜が圧力により剥離し転写され、塗膜剥離後のテープ基材が巻取りリールに巻き取られる構成である(特許第2639606号公報)。
テープ基材上に形成された塗膜としては、誤字を修正するためのもの(いわゆる『修正テープ』)(特許第2639606号公報)、文字を強調するための透明な蛍光色のもの(特許第3581994号公報、特許第3669449号公報)、物を貼り付けるための粘着剤(のり)であるもの(いわゆる『テープのり』)(特開2001−192625号公報)、塗膜に文字や絵柄などを施したもの(特開2005−017947号公報)、のりの塗膜に文字や絵柄などを施したもの(特開2006−335517号公報、特開2007−106014号公報)、また、これらの塗膜に香りを施したもの(特願2006−140146号公報、特願2006−249465号公報)などがある。
商品化されている塗膜転写具では、転写ヘッドの剥離部稜線と直交する転写ヘッドの中心軸が繰出しリールの回転平面内に配置されているものが、ほとんどである。この代表的な例として、特許第2639606号公報の図1のような塗膜転写具がある。この場合、図の紙面が繰出しリールの回転平面となる。転写ヘッドの剥離部稜線は図の紙面に対して直角(特許第2639606号公報の図1では先端加圧部51a)であり、転写ヘッドの剥離部稜線と直交する転写ヘッドの中心軸は図の紙面上にある。このように、転写ヘッドの剥離部稜線と直交する転写ヘッドの中心軸が繰出しリールの回転平面内に配置されている。
この例は、転写ヘッドの剥離部稜線が、繰出しリールの回転平面に対して直角配置であるが、繰出しリールの回転平面内(平行配置)であるものも商品としてある。特許第2639606号公報の図3のような転写ヘッドを持つ塗膜転写具がそれにあたる。図の紙面が繰出しリールの回転平面となり、その平面内に転写ヘッドの剥離部稜線(特許第2639606号公報の図3では先端加圧部51a)があり、繰出しリールの回転平面に対して平行配置である。
繰出しリールの回転平面に対して、これらの直角配置や平行配置といった固定した配置だけでなく、転写ヘッドの中心軸を繰出しリール回転平面内に配置したまま、回転機構を取り入れ、転写ヘッドの中心軸の周りに直角配置や平行配置といった配置を含んだ角度調節を可能にしたものもある(特許第2829699号公報)。
また、転写ヘッドの中心軸をリール回転平面内ではなく、特開平10−309892号公報のように、リール回転平面と垂直に配置したものも考えられている。この公報では、転写テープをリール回転平面から垂直に捻転させて、転写ヘッドの剥離部稜線(この公報での表現では接触線)が塗膜転写具のケース長手方向に向いているものである。しかしこの捻転では、転写テープをリール回転平面から垂直に捻転させているので、転写前に転写テープの塗膜がはがれやすくなるという問題が起こり、商品化には向いていなかった。
これらの工夫は偏に、塗膜転写具を、横書き文字には横方向となる左右方向へ引くことができるよう、縦書き文字には縦方向となる上下方向へ引くことができるように工夫したものである。しかしながら、塗膜転写具は転写ヘッドだけを被転写面に接触させるものであり、それゆえ、塗膜転写具のケースの面積が大きな面を指で挟むような持ち方、つまり鉛筆や箸を持つような持ち方で、転写ヘッドだけを被転写面に接触させて転写させる使用方法である。そのため、左右方向であれ、上下方向であれ、どのような方向であれ、使用者が、鉛筆や箸を持つような持ち方で塗膜転写具を持って、引く力を微妙に調整して、塗膜を転写させなければならない。
このような微妙な調節をしなくても引くことができるように、特開2005−067153号公報のように、塗膜転写具に接地部を設けたものも商品化されている。これにより、使用者が引く力を微妙に調整することなく、塗膜転写具を使用することが可能になったとされていた。
特許第2639606号公報 特許第3581994号公報 特許第3669449号公報 特開2001−192625号公報 特開2005−017947号公報 特開2006−335517号公報 特開2007−106014号公報 特願2006−140146号公報 特願2006−249465号公報 特許第2829699号公報 特開平10−309892号公報 特開2005−067153号公報
特開2005−067153号公報のように接地部を設けたものであっても、ケースの面積が大きな面を指で挟むような持ち方であることには変わらず、つまりは鉛筆や箸を持つような持ち方で使用するものである。このような使用方法は、実のところ、練習や慣れが必要である。これは、箸を使ったことのない人が、箸を使うことができるようになるまで、かなりの練習や慣れが必要であることから、想像に難くないだろう。塗膜転写具を、例え初めて手にした人であっても、練習や慣れの必要がなく、誰からも教えられることなく、すぐに使用してもらえるような形状にすることは、開発者として長年の課題であった。またそのような形状であれば、引く力を微妙に調整することもなく、それゆえ長時間使用しても疲れの少ない、使用者にとってやさしい、使い勝手の良い商品となるものと考えていた。
本発明が解決しようとする課題は、例え初めて手にした人であっても、すぐに使用できるようにして、また、引く力を微妙に調整することもなく、長時間使用しても疲れの少ない、使用者にとってやさしい、使い勝手の良い塗膜転写具を提供することである。
この課題を解決するにあたり、コンピュータの入力装置である『マウス』を参考にした。『マウス』は、上から軽く握るような持ち方であり、このような持ち方であれば、例え初めて手にした人であっても、練習や慣れの必要がなく、すぐに使用できるであろう。また、長時間使用しても疲れの少ない、使用者にとってやさしい、使い勝手の良い形状になるだろうと考えた。そこで、このような形状に近くなるような塗膜転写具の新しい構成を研究した。
これまでの鉛筆や箸を持つような持ち方になっていた理由は、塗膜転写具のケースの面積が大きな面が被転写面に対して垂直に位置していたからである。そのため、その面積が大きな面を指で挟むような持ち方になっていた。特開2005−067153号公報のように接地部を設けたものでも、『マウス』のように上から握るような持ち方はできないわけではないが、上から握るような持ち方をすれば、肘まで上に上がってしまい、非常に疲れる使いにくい持ち方になってしまう。
このような不自然な持ち方でもなく、また、鉛筆や箸を持つような持ち方でもなく、『マウス』のように上から軽く握るような持ち方にするためには、塗膜転写具のケースの面積が大きな面が被転写面に対してほぼ平行に位置させる必要があった。
特開平10−309892号公報のように、転写ヘッドの中心軸をリール回転平面内ではなく、リール回転平面と垂直に配置した構成であれば、形状としては条件を満たすが、この構成では、転写テープをリール回転平面から垂直に捻転させる必要があり、転写前に転写テープの塗膜がはがれやすくなるという問題が起こり、商品化に向いていない。
そこで、塗膜転写具のケースの面積が大きな面が被転写面に対してほぼ平行に位置させながら、転写前に転写テープの塗膜がはがれることなく、安定して転写できる構成を見出した。この本発明の着眼点は、転写ヘッドの剥離部稜線が、繰出しリールの回転平面に対して、直角配置や平行配置にしたりするのでも、角度調節を可能にするものでもなく、また、転写ヘッドの中心軸を繰出しリールの回転平面に対して、垂直に配置するものでもなく、転写ヘッドの中心軸を繰出しリールの回転平面に対して、傾斜させた点である。このような転写ヘッドを傾斜させた構成であり、かつ、安定して転写できる塗膜転写具の構成を見出したことが本発明であり、課題の解決となった。
すなわち本発明の塗膜転写具は、転写ヘッドの剥離部稜線と直交する転写ヘッドの中心軸が繰出しリールの回転平面に対して傾斜している配置であって、転写ヘッドが塗膜転写具のケースから突設しており、繰出しリールから繰り出された転写テープは、捻転し傾斜して転写ヘッドへ導かれ、転写ヘッドの剥離部稜線にて塗膜が剥離し転写された後のテープ基材は、傾斜し捻転して巻取りリールへ導かれていることを主要な特徴とするものである。
本発明により、これまでの塗膜転写具とは持ち方が異なり、コンピュータの入力装置である『マウス』のように上から軽く握るような持ち方が可能となり、例え初めて手にした人であっても、練習や慣れの必要がなく、誰からも教えられることなく、すぐに使用でき、また、長時間使用しても疲れの少ない、使用者にとってやさしい、使い勝手の良い商品となったものである。
以下実施例にて、本発明の特徴を説明する。なお、実施例1にて請求項1の特徴を、実施例2にて請求項2と3の特徴を主に説明する。
本発明の特徴を持った塗膜転写具の例を、図1は斜め上方より表わしたものであり、図2は斜め下方より表わしたものである。なおここでは、本発明の特徴を説明するために塗膜転写具の例として、ケース1を直方体で表わしているが、これに限定するものではない。実際の商品化するにあたっては、コンピュータの入力装置である『マウス』のような丸みと膨らみを持たせた形状も考えられ、これを含めて、様々な形状が考えられる。またこれらの図は、直方体ケース1の面積が大きな面に転写ヘッド12を突設させるためのケース穴2を開けており、そこから転写ヘッド12が突設している例であるが、転写ヘッド12を突設させる部分はこれに限定するものではない。ケースの形状により、様々な部分で突設させることができよう。
図1において、Aから見た方向を正面、Bから見た方向を横、Cから見た方向を上として区別し、説明のために用いる。
使用方法としては、被転写物に転写ヘッド12を密着させたまま、ケース1を引くことにより、転写テープ14の塗膜を被転写物へ転写する方法である。図2では、転写ヘッド12の剥離部稜線を境にして、塗膜のある転写テープ14と塗膜剥離後のテープ基材16とを区別して表わしている。使用方法としてこれまでと大きく異なるところは、『マウス』のように、上から軽く握るような持ち方ができるところである。これにより、例え初めて手にした人であっても、練習や慣れの必要がなく、誰からも教えられることなく、自由自在に動かすことができ、横書き文字にも、縦書き文字にも使用できる。
図3は、本発明の主要な構成を表わした図であり、繰出しリール11、転写テープ、2つのテープガイド、転写ヘッド12、巻取りリール13を表わしている。この図3でのテープガイドは、繰出しリール11と転写ヘッド12の間においてはガイドローラ18であり、転写ヘッド12と巻取りリール13の間においてはガイドピン19である。なお、これら以外の塗膜転写具に通常使用される部材、例えば、転写ヘッドや他の部材を支える支持部や2つのリールの連動部などは省略している。
繰出しリール11から繰り出された転写テープ14は、繰出しリール11からガイドローラ18までの間で捻転し、テープ面がねじれてテープ面が変わり、転写テープ背面15が図3上に現れ、ガイドローラ18にて傾斜して、転写ヘッド12へ導かれている。
転写テープやテープ基材が捻転するとは、テープ面がねじれてテープ面が変わることであり、転写テープやテープ基材が傾斜するとは、テープ面の傾きが変わることである。図においては、捻転がわかりやすいように、転写テープの塗膜のある面を転写テープ14として、それとは反対の面を転写テープ背面15として区別し、また、転写テープの塗膜剥離後の面をテープ基材16として、それとは反対の面をテープ基材背面17として区別し、さらに、転写テープ背面15とテープ基材背面17は網点模様で表わしている。
転写ヘッド12にて塗膜が剥離し転写された後のテープ基材16は、ガイドピン19にて傾斜して、ガイドピン19から巻取りリール13の間で捻転し、テープ面がねじれてテープ面が変わり、テープ基材背面17が図3上に現れ、巻取りリール13へ導かれている。
転写ヘッド12の剥離部稜線と直交する転写ヘッド12の中心軸は、繰出しリール11の回転平面に対して傾斜している構成であるが、これらを図4と図5で説明する。
図4は、転写ヘッド12の中心軸3を説明している図である。図4中央の(3)は、図3の転写ヘッド12だけを図3と同じ方向から表わしたものであり、これに対して、図4左側の(A)は、正面(図1においてAから見た方向)から表わしたものであり、図4右側の(B)は、横(図1においてBから見た方向)から表わしたものである。ここで破線が、転写ヘッド12の中心軸3を示している。図4(A)や図4(B)のように、転写ヘッド12の中心軸3は転写ヘッド12の剥離部稜線6と直交している。
なお図4では、転写ヘッド12の中心軸3は、転写ヘッド12の剥離部稜線6の中点にあり、さらに、転写ヘッド12の転写ヘッド支軸7の中心を貫いている例であるが、この形状の転写ヘッドに本発明は限定するものではない。本発明の要点となる要素は、転写ヘッド12の中心軸3が転写ヘッド12の剥離部稜線6と直交していることである。
図5は、塗膜転写具のケース1の内部である図3における本発明の主要な構成を、図1における塗膜転写具のケース1の枠と共に、横(図1においてBから見た方向)から表わしたものである。
図5においても、図3の説明と同じになるが、繰出しリール11から繰り出された転写テープ14は、繰出しリール11からガイドローラ18までの間で捻転し、ガイドローラ18にて傾斜して、転写ヘッド12に導かれている。転写ヘッド12の剥離部稜線6にて転写テープ14の塗膜が剥離し転写された後のテープ基材は、ガイドピン19にて傾斜して、ガイドピン19から巻取りリール13の間で捻転して、図面上ではテープ基材背面17が現れ、巻取りリール13へ導かれている。
図5では、巻取りリール13が繰出しリール11より図面上の手前にあるので、繰出しリール11からガイドローラ18までの間における転写テープ14の捻転は、ガイドピン19から巻取りリール13までの間におけるテープ基材背面17の捻転の背後に、ほとんど隠れている。
繰出しリール11の回転平面4とは、リールが回転している面のことであり、図5における一点破線が、繰出しリール11の回転平面4を仮想的に示している。繰出しリール11の回転平面4は、図5におけるこの部分に限定されるものではないので、ここでは仮想的に示しているにすぎない。また、転写ヘッド12上の破線は、図4と同じく、転写ヘッド12の中心軸3を示している。この一点破線と破線とに傾きがあることが、転写ヘッド12の中心軸3が繰出しリール11の回転平面4に対して傾斜していることを示している。なおこの傾きが、本発明における傾斜角度8であり、図5において、実線円弧で示している。
図5では、繰出しリール11の回転平面4と巻取りリール13の回転平面とが同一平面にある構成であるが、繰出しリール11の回転平面4と巻取りリール13の回転平面が同一平面にない構成の場合もありえる。
以上のように、転写ヘッド12の剥離部稜線6と直交する転写ヘッド12の中心軸3が繰出しリール11の回転平面4に対して傾斜している配置であって、転写ヘッド12が塗膜転写具のケース1から突設している。
図1と図2に表わしているように、転写ヘッド12がケース1の面積が大きな面から突設しており、これまでの塗膜転写具とは異なり、塗膜転写具のケースの面積が大きな面が被転写面に対してほぼ平行に位置している。このような位置になることで、本発明である塗膜転写具は、『マウス』のような持ち方になり、つまり、塗膜転写具を上から軽く握るような持ち方となり、『マウス』を動かすように、この塗膜転写具を動かすことが可能になり、例え初めて手にした人であっても、練習や慣れの必要がなく、誰からも教えられることなく、すぐに使用することができるものである。
上記が主要な構成であるが、転写テープが捻転しているせいなのか、安定して動かないことがたまに起こることがあった。そこで、このように転写テープが捻転していても、安定して転写テープが動き、さらに、安定した転写ができる構成を見出したので、次にそれを説明する。
図6は、塗膜転写具のケース1の内部である図3における本発明の主要な構成を、図1における塗膜転写具のケース1の枠と共に、上(図1においてCの方向)から表わしたものである。
図6は、繰出しリール11と転写ヘッド12の間において、転写テープの捻転前における転写テープの幅方向の中点と、転写テープの捻転後における転写テープの幅方向の中点とを結んだ中央線5が、繰出しリール11の回転平面内にあり、かつ、転写ヘッド12の中心軸を含む、繰出しリール11の回転平面に対して垂直な平面内にあるように、転写テープと繰出しリール11と転写ヘッド12を配置しているものである。
なお図6において、繰出しリール11の回転平面は図6と同一面上になり、転写ヘッド12の中心軸を含む、繰出しリール11の回転平面に対して垂直な平面は、転写テープの捻転前後の中点を結んだ中央線5(二点破線)と同一である。
図6での転写テープの捻転前とは、繰出しリール11から転写テープが離れた始めた部分のことであり、図6での転写テープの捻転後とは、ガイドローラ18に転写テープが触れ始めた部分のことである。図面上では転写テープ背面15が、繰出しリール11から離れ、ガイドローラ18に触れている。
図6と同じ構成で図5においても表わしており、図6における中央線5は、図5において繰出しリール11を横切っている一点破線4と同一である。それゆえ、中央線5は、転写テープが離れた始めた繰出しリール11における転写テープの幅方向の中点(転写テープの捻転前における転写テープの幅方向の中点)を含んでいる。
また、図6では、捻転後のガイドローラ18に転写テープが触れ始めた部分は、塗膜剥離後のテープ基材16の背後に、ほとんど隠れている。それゆえ、図6ではわかりにくいが、中央線5は、転写テープが触れ始めたガイドローラ18における転写テープの幅方向の中点(転写テープの捻転後における転写テープの幅方向の中点)を含んでいる。
このような、繰出しリールと転写ヘッドの間において、転写テープの捻転前後の中点を結んだ中央線が、繰出しリールの回転平面内にあり、かつ、転写ヘッドの中心軸を含む、繰出しリールの回転平面に対して垂直な平面内にあるように、転写テープと繰出しリールと転写ヘッドを配置していると、捻転前、捻転後、そして転写ヘッドで転写されるまで転写テープが動いても、転写テープの幅方向の中点が、繰出しリールの回転平面に対して垂直な平面内に存在していることになる。このことによって、転写テープが捻転していても、安定して転写テープが動き、安定した転写が可能となっている。なお説明の繰り返しになるが、ここでも転写ヘッドの中心軸が転写ヘッドの剥離部稜線と直交していることは重要な要素である。
図6の構成では、長く使用していくと、繰出しリール11から転写テープが繰り出され、繰出しリール11上の転写テープが減少していって、中央線5が図6において同じ位置を維持していくための機構、例えば繰出しリール11が図6の図面に対して下方向へ移動するような機構が必要となる。このような機構は、構造が複雑になり、複雑になるだけ価格に影響が出るので、商品化には問題になる。そこで、実施例のような構成を維持したまま、複雑にならず、価格にも影響が出にくいものとして、次のようなシンプルな構成を見出した。
図7が、その主要な構成を表わした図であり、繰出しリール11、転写テープ、2つのガイドローラ(20と18)、転写ヘッド12、2つのガイドピン(19と21)、巻取りリール13を表わしている。なお、図3と同様に、これら以外の塗膜転写具に使用される部材は省略している。
繰出しリール11から繰り出された転写テープは、繰出しリール11と転写ヘッド12の間において直交する空間位置関係に配置している2つのガイドローラ(20と18)にて90度捻転しており、図面上では転写テープ背面15が捻転しており、転写ヘッド12に近い方のガイドローラ18にて傾斜して、転写ヘッド12へ導かれている。
転写ヘッド12にて塗膜が剥離し転写された後のテープ基材16は、転写ヘッド12に近い方のガイドピン19にて傾斜して、転写ヘッド12と巻取りリール13の間において直交する空間位置関係に配置している2つのガイドピン(19と21)にて90度捻転しており、図面上ではテープ基材16からねじれてテープ基材背面17が現れており、巻取りリール13へ導かれている。
図8は、図7を、図1における塗膜転写具のケース1の枠と共に、横(図1においてBから見た方向)から表わしたものである。ここで、転写ヘッドを突設させるための塗膜転写具のケース穴2は省略している。
図8においても、転写ヘッド12の剥離部稜線6と直交する転写ヘッド12の中心軸3が繰出しリール11の回転平面4に対して傾斜している配置であって、塗膜転写具のケース1から突設している。
図9は、図7を、図1における塗膜転写具のケース1の枠と共に、上(図1においてCから見た方向)から表わしたものである。
図9においても、繰出しリール11と転写ヘッド12の間において、転写テープの捻転前における転写テープの幅方向の中点と、転写テープの捻転後における転写テープの幅方向の中点とを結んだ中央線5が、繰出しリール11の回転平面(図9の図面)内にあり、かつ、転写ヘッド12の中心軸を含む、繰出しリール11の回転平面に対して垂直な平面(中央線5の二点破線と同一)内にあるように、転写テープと繰出しリール11と転写ヘッド12を配置している。
図9での転写テープの捻転前とは、ガイドローラ20から転写テープが離れた始めた部分のことであり、図9での転写テープの捻転後とは、ガイドローラ18に転写テープが触れ始めた部分のことである。図面上では転写テープ背面15が、ガイドローラ20から離れ、ガイドローラ18に触れている。
図9における中央線5は、図8における繰出しリール11を横切っている一点破線4と同一である。それゆえ、中央線5は、転写テープが離れた始めたガイドローラ20における転写テープの幅方向の中点(転写テープの捻転前における転写テープの幅方向の中点)を含んでいる。
また、図9では、捻転後のガイドローラ18に転写テープが触れ始めた部分は、塗膜剥離後のテープ基材16の背後に、ほとんど隠れている。それゆえ、図9ではわかりにくいが、中央線5は、転写テープが触れ始めたガイドローラ18における転写テープの幅方向の中点(転写テープの捻転後における転写テープの幅方向の中点)を含んでいる。
このようなシンプルな構成で、長く使用して繰出しリール11上の転写テープが減少していっても、中央線5が同じ位置を維持していくことができることを見出した。また、ガイドローラ20とガイドピン21を配置することにより、繰出しリール11と巻取りリール13の配置の自由度が増し、図6と図9を比較して見ればわかるように、繰出しリールに長尺の転写テープを巻くことが可能となり、これ以前の構成よりも長尺の転写テープを転写することができるようになった。
テープガイドをガイドローラにするかガイドピンにするか、また、テープガイドに接する転写テープの面を塗膜面にするかその反対の背面にするかという、これらの組み合わせの数だけ選択数があるが、これらの組み合わせの中で、明確な理由はわからないが、下記の組み合わせが一番安定して長尺の転写テープを転写をすることができた。図7においても、この関係の配置で表わしているので、図7でそれを説明する。
図7において、繰出しリール11と転写ヘッド12の間に配置した2つのガイドローラ(20と18)に対しては、転写テープの塗膜面が接しており、転写ヘッド12と巻取りリール13との間に配置した2つのガイドピン(19と21)に対しては、塗膜剥離後の面とは反対のテープ基材背面17が接している。既に説明しているが、転写テープの塗膜面とは反対の転写テープ背面15とテープ基材背面17は網点模様で表わしている。
明確な理由はわからないものの、転写前においては、転写テープの塗膜面とガイドローラが接することにより、捻転や傾斜による塗膜への不具合が発生しにくいのではないかと推測している。転写後においては、転写テープの背面とガイドピンが接することにより、適度な抵抗がかかり、巻取りリールへの巻き取りが安定するのではないかと、また、塗膜剥離後の塗膜面ではないため、剥離されずに残った塗膜などでガイドピンにひっかかることがなく、長尺の転写テープを転写し続けても、このような不具合を起こしにくいのではないかとも推測している。
図5や図8の傾斜角度8は、角度が20度より小さくなると、これまでの塗膜転写具と変わらなくなり、塗膜転写具を上から軽く握るような持ち方ができない。角度が70度より大きくなり90度に近くなると、傾斜がきつくなって、塗膜に影響が出る。例えば、転写前に転写テープの塗膜がはがれやすくなるという問題が起こりやすくなる。このため、繰出しリール11の回転平面4に対する転写ヘッド12の中心軸3の傾斜角度8が、20〜70度の範囲であることが好ましい。
このように本発明の塗膜転写具によって、初めて手にした人であっても、安定した転写が可能となった。これにより、どんな塗膜であっても、これまでより転写しやすくなった。塗膜がのりであるような『テープのり』の場合は、転写したものにそれほど気を使わなくても良いが、誤字の修正であるような『修正テープ』の場合は、きっちりと誤字の上に転写されなくてはならない。また、上記背景技術でも説明した、塗膜に文字や絵柄などを施したものになると、さらにきっちりと転写させる必要がある。今後さらに塗膜に機能性や付加価値を持たせて、きっちりとした転写が必要となる塗膜であっても、この塗膜転写具により、練習や慣れの必要がなく、安定して転写することができるであろう。
本発明の塗膜転写具の例を、斜め上方より表わしたもの。 本発明の塗膜転写具の例を、斜め下方より表わしたもの。 本発明の主要な構成を表わした例。 転写ヘッドの中心軸の説明図。 図3を塗膜転写具のケースの枠と共に横から表わしたもの。 図3を塗膜転写具のケースの枠と共に上から表わしたもの。 本発明請求項2の主要な構成を表わした例。 図7を塗膜転写具のケースの枠と共に横から表わしたもの。 図7を塗膜転写具のケースの枠と共に上から表わしたもの。
1 塗膜転写具のケース
2 転写ヘッドを突設させるための塗膜転写具のケース穴
3 転写ヘッドの中心軸(破線)
4 繰出しリールの回転平面(一点破線)
5 捻転前後において転写テープの幅方向の中点を結んだ中央線(二点破線)
6 転写ヘッドの剥離部稜線
7 転写ヘッド支軸
8 傾斜角度(実線円弧)
11 繰出しリール
12 転写ヘッド
13 巻取りリール
14 転写テープ(塗膜が形成された面)
15 転写テープ背面
16 テープ基材(塗膜剥離後の面)
17 テープ基材背面
18 転写ヘッドに近い方のガイドローラ
19 転写ヘッドに近い方のガイドピン
20 ガイドローラ18と直交する空間位置関係に配置しているガイドローラ
21 ガイドピン19と直交する空間位置関係に配置しているガイドピン

Claims (3)

  1. 少なくとも、転写テープ、繰出しリール、転写ヘッド、巻取りリールからなり、転写テープはテープ基材上に塗膜が形成されたものであり、その転写テープが繰出しリールから繰り出され、転写ヘッドの剥離部稜線にて転写テープの塗膜が剥離し転写され、塗膜剥離後のテープ基材が巻取りリールに巻き取られるように構成されている塗膜転写具において、
    転写ヘッドの剥離部稜線と直交する転写ヘッドの中心軸が繰出しリールの回転平面に対して傾斜している配置であって、転写ヘッドが塗膜転写具のケースから突設しており、繰出しリールから繰り出された転写テープは、捻転し傾斜して転写ヘッドへ導かれ、転写ヘッドの剥離部稜線にて塗膜が剥離し転写された後のテープ基材は、傾斜し捻転して巻取りリールへ導かれており、
    繰出しリールと転写ヘッドの間において、転写テープの捻転前における転写テープの幅方向の中点と、転写テープの捻転後における転写テープの幅方向の中点とを結んだ中央線が、繰出しリールの回転平面内にあり、かつ、転写ヘッドの中心軸を含む、繰出しリールの回転平面に対して垂直な平面内にあるように、転写テープと繰出しリールと転写ヘッドを配置していることを特徴とする塗膜転写具。
  2. 繰出しリールと転写ヘッドの間において、少なくとも2つのガイドローラを直交する空間位置関係に配置して、転写テープを90度捻転させる構成であり、かつ、転写ヘッドと巻取りリールの間において、少なくとも2つのガイドピンを直交する空間位置関係に配置して、塗膜剥離後のテープ基材を90度捻転させる構成であることを特徴とする請求項に記載の塗膜転写具。
  3. 繰出しリールと転写ヘッドの間に配置した2つのガイドローラに対しては、転写テープの塗膜面が接しており、転写ヘッドと巻取りリールとの間に配置した2つのガイドピンに対しては、塗膜剥離後の面とは反対のテープ基材背面が接していることを特徴とする請求項に記載の塗膜転写具。
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