JP5003434B2 - デバイス形成用ウエーハの評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、元素をイオン注入することによってイオン注入ダメージ層が形成されたシリコンウエーハを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハの評価方法に関するものである。
シリコンウエーハおよびシリコンエピタキシャルウエーハの品質の一つとして、デバイスプロセス中の金属不純物を捕獲して半導体素子(デバイス)の活性層となる領域から除去する能力(ゲッタリング能力)がある。重金属元素等の不純物がウエーハ中に捕獲されれば、ウエーハの表面近傍領域、即ち半導体素子が形成される領域がクリーンな状態となる。半導体素子が形成される領域をできるだけクリーンな状態にするためには、高いゲッタリング能力を有するシリコンウエーハを用いることが重要である。高いゲッタリング能力を有するシリコンウエーハを用いて半導体素子を形成すれば、高い歩留りで半導体装置を製造することができる。
シリコンウエーハのゲッタリング能力を評価する方法として特許文献1、特許文献2に、X線回折法を用いる方法が挙げられている。
特許文献1には、シリコンウエーハにゲッタリング能力を付加するために施されるバックサイドダメージを評価する方法であって、バックサイドダメージを有するシリコンウエーハについて、X線二結晶法を用いてロッキングカーブの幅又は幅の増加量を測定することを特徴とするシリコンウエーハの評価方法が開示されている。一般に、ロッキングカーブの測定はX線回折法の一つであるX線二結晶法を用いて行なわれるが、その際にシリコンウエーハの測定面から得られるX線回折強度は、表面からミクロンオーダーの深さまでの情報が含まれている。特許文献1のように、ウエーハの裏面にシリカ等の粉末を吹き付けてダメージを与えるバックサイドダメージの場合、そのダメージ層の深さは数μm程度であるため、前記のように、バックサイドダメージを有するシリコンウエーハについてロッキングカーブの幅又は幅の増加量を測定すれば、ダメージ層を主体とする回折強度の情報が得られる。従って、その情報からバックサイドダメージを有するシリコンウエーハのゲッタリング能力を評価することが可能となる。
また、特許文献2には、熱処理後のシリコンウエーハの評価方法であって、X線回折法によりシリコンウエーハのX線回折強度を測定することによって当該シリコンウエーハのIG能力を評価することを特徴とするシリコンウエーハの評価方法、あるいは、熱処理前の第1のシリコンウエーハ及び熱処理後の第2のシリコンウエーハのそれぞれについてX線回折法によりX線回折強度を測定し、第1のシリコンウエーハのX線回折強度及び第2のシリコンウエーハのX線回折強度の比を求めることによって当該熱処理後の第2のシリコンウエーハのIG能力を評価することを特徴とするシリコンウエーハの評価方法が開示されている。この方法では、X線回折強度を測定する際に、ロッキングカーブを測定せずに、ラウエケース(ウエーハの片面からX線を入射させ、反対側の面から回折X線を取り出す配置)を用いている。
また、近年、高集積CMOS、IC、高耐圧素子などがSOIウエーハを利用して作製されるようになってきた。SOIウエーハの具体的な構造はウエーハの深さ方向に対して、表層のデバイス作製領域となる活性層として使用されるシリコン単結晶層(以下、SOI層と呼ぶ)の下に酸化膜等の埋め込み絶縁層(以下、BOX層と呼ぶことがある)をはさみ、その下部にまたシリコン単結晶層(以下、支持基板と呼ぶ)を有する三層構造になっている。このような構造のSOIウエーハは、寄生容量が小さく、耐放射性能力が高いなどの特徴を有する。そのため、高速・低消費電力動作、ラッチアップ防止などの効果が期待され、高性能半導体素子用の基板として有望視されている。
SOIウエーハは、電気的特性の観点から構造上のメリットを多く有するが、金属不純物汚染に対する耐性という観点では構造上のデメリットを有している。すなわち、多くの場合金属不純物の拡散速度は、シリコン中よりもシリコン酸化膜中の方が遅くなるからである。それにより、SOI層表面から汚染された場合、金属不純物がBOX層を通過しにくいために、薄いSOI層に蓄積されることになる。そのため、SOI構造を有しないシリコンウエーハの場合よりも金属汚染の悪影響がより大きくなる。したがって、SOIウエーハでは、上述のようなゲッタリング能力を有することが、より一層重要な品質の一つとなる。
SOI構造を有しないシリコンウエーハの場合に一般的に用いられるゲッタリング手法(酸素析出物、高濃度ホウ素添加、裏面多結晶シリコン膜等)は、いずれも活性層とは逆の支持基板側にゲッタリング層が導入される。しかし、SOIウエーハにおいて同様の手法を用いて支持基板側にゲッタリング層を導入しても、上述のように金属不純物がBOX層を通過しにくいために、ゲッタリング層が十分機能せず、これらの手法はそのままではSOIウエーハには適用できないという問題がある。
このような問題を解決するため、貼り合わせ法によるSOIウエーハの製造方法においては、SOI層近傍にゲッタリング領域を導入する方法として、貼り合わせ前に、ボンドウエーハの貼り合わせ面に元素をイオン注入して、貼り合わせ後にSOI層とBOX層の間のゲッタリング層とする方法が提案されている。
特開2002−368000号公報 特開2003−7710号公報
上述のように、シリコンウエーハのゲッタリング能力を非破壊で評価する方法が提案されている。しかしながら、上記のような評価方法では、中性元素やドーパント元素のイオン注入により形成されたイオン注入ダメージ層(ゲッタリング層)を有するシリコンウエーハを用いて作製されたデバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力を評価する場合、精度よくゲッタリング能力を評価することができないことが判った。
本発明は、上述の問題点を解決するために、イオン注入によりゲッタリング能力を付加したデバイス形成用ウエーハにおけるゲッタリング能力及び転位の発生有無を、デバイス形成用ウエーハの製造工程の初期段階で、簡便かつ非破壊で評価することを目的とし、優れたゲッタリング能力を有するデバイス形成用ウエーハを効率的に提供しようとするものである。
上記目的を達成するための本発明は、少なくとも、一方の表面から元素をイオン注入することによってイオン注入ダメージ層が形成されたシリコンウエーハを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハを評価する方法であって、前記イオン注入ダメージ層を有する前記シリコンウエーハの前記元素がイオン注入された表面側から、X線回折法を用いてロッキングカーブを測定し、該ロッキングカーブのピーク位置から該ピーク位置よりも低角度側の角度範囲の回折強度を、該角度範囲と同一の角度範囲におけるイオン注入ダメージ層を有さないリファレンスウエーハのロッキングカーブの回折強度と比較することによって、前記イオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力を評価することを特徴とするデバイス形成用ウエーハの評価方法である(請求項1)。
このようにイオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハの元素がイオン注入された表面側から、X線回折法を用いてロッキングカーブを測定し、該ロッキングカーブのピーク位置から該ピーク位置よりも低角度側の角度範囲の回折強度を、該角度範囲と同一の角度範囲におけるイオン注入ダメージ層を有さないリファレンスウエーハのロッキングカーブの回折強度と比較することによって、前記イオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力を評価することによって、デバイス形成用ウエーハの製造工程の初期段階で、ゲッタリング能力及び転位の発生の有無を簡便かつ非破壊で検査できる。従って、優れたゲッタリング能力を有するデバイス形成用ウエーハを効率よく得ることができる。
また、前記回折強度を比較する低角度側の角度範囲を前記ピーク位置から0.2度までとするのが好ましい(請求項2)。
回折強度を比較する低角度側の角度範囲を前記ピーク位置から0.2度までとすることで、イオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハとリファレンスウエーハのロッキングカーブの回折強度を精度よく比較することができる。従って、効率よく優れたゲッタリング能力を有するデバイス形成用ウエーハを見出すことができる。
前記回折強度の比較は、前記角度範囲において、前記イオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハの回折強度から前記リファレンスウエーハの回折強度を差し引いた回折強度差プロファイルを求めることによって行い、該回折強度差プロファイル中の正のピークの有無により前記デバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力の有無を判断するのが好ましい(請求項3)。
このように、回折強度の比較を、低角度側の角度範囲において、イオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハの回折強度から、リファレンスウエーハの回折強度を差し引いた回折強度差プロファイルを求めることによって行い、該回折強度プロファイル中の正のピークの有無によりデバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力の有無を判断することにより、デバイス形成用ウエーハの製造工程の初期段階で、ゲッタリング能力の有無を簡便かつ非破壊かつ精度よく検査することができる。従って、優れたゲッタリング能力を有するデバイス形成用ウエーハを歩留り良く得ることができる。
また、本発明はさらに、少なくとも、一方の表面から元素をイオン注入することによってイオン注入ダメージ層が形成されたシリコンウエーハを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハを評価する方法であって、前記イオン注入ダメージ層を有する前記シリコンウエーハの前記元素がイオン注入された表面側から、X線回折法を用いてロッキングカーブを測定し、該ロッキングカーブのピーク位置から該ピーク位置よりも高角度側の角度範囲の回折強度を、該角度範囲と同一の角度範囲におけるイオン注入ダメージ層を有さないリファレンスウエーハのロッキングカーブの回折強度と比較することによって、前記イオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力を評価することを特徴とするデバイス形成用ウエーハの評価方法を提供する(請求項4)。
このように、一方の表面から元素をイオン注入することによってイオン注入ダメージ層が形成されたシリコンウエーハを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハを評価する方法において、イオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハの元素がイオン注入された表面側から、X線回折法を用いてロッキングカーブを測定し、該ロッキングカーブのピーク位置から該ピーク位置よりも高角度側の角度範囲の回折強度を、該角度範囲と同一の角度範囲におけるイオン注入ダメージ層を有さないリファレンスウエーハのロッキングカーブの回折強度と比較することによって、前記イオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力を評価しても、デバイス形成用ウエーハの製造工程の初期段階で、ゲッタリング能力及び転位の発生の有無を簡便かつ非破壊で検査できる。従って、この評価方法を用いれば、優れたゲッタリング能力を有するデバイス形成用ウエーハを得ることができる。
前記回折強度を比較する高角度側の角度範囲を前記ピーク位置から0.1度までとするのが好ましい(請求項5)。
回折強度を比較する高角度側の角度範囲を前記ピーク位置から0.1度までとすることで、イオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハとリファレンスウエーハのロッキングカーブの回折強度を精度よく比較することができ、高精度で評価することができる。
また、前記回折強度の比較は、前記角度範囲において、前記リファレンスウエーハの回折強度から前記イオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハの回折強度を差し引いた回折強度差プロファイルを求めることによって行い、該回折強度差プロファイル中の正のピークの有無により前記デバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力の有無を判断するのが好ましい(請求項6)。
このように、回折強度の比較を、前記角度範囲において、リファレンスウエーハの回折強度からイオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハの回折強度を差し引いた回折強度差プロファイルを求めることによって行い、該回折強度差プロファイル中の正のピークの有無により前記デバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力の有無を判断することにより、デバイス形成用ウエーハの製造工程の初期段階で、ゲッタリング能力の有無を簡便かつ非破壊かつ精度よく検査できる。
前記評価するデバイス形成用ウエーハはSOIウエーハとするのが好ましい(請求項7)。
本発明におけるデバイス形成用ウエーハをSOIウエーハとすれば、SOIウエーハ製造工程の初期段階で、予めゲッタリング能力及び転位の発生有無を簡便かつ非破壊で検査でき、優れたゲッタリング能力を有するSOIウエーハを歩留り良く提供することができる。
前記イオン注入する元素を、シリコン中で電気的に不活性である中性元素とするのが好ましい(請求項8)。
このように、シリコンウエーハの表面にイオン注入する元素をシリコン中で電気的に不活性である中性元素とすれば、低ドーズ量で効果的に十分なゲッタリング能力を付加することができ、デバイスの電気特性に悪影響を及ぼすことがないため、このようなものの評価が有用である。
本発明に係るデバイス形成用ウエーハの評価方法は、イオン注入によりゲッタリング能力を付加したデバイス形成用ウエーハにおけるゲッタリング能力及び転位の発生の有無を、デバイス形成用ウエーハの製造工程の初期段階で、簡便かつ非破壊で評価できる。その結果、優れたゲッタリング能力を有するデバイス形成用ウエーハを効率的に提供することができる。
本発明者らは、中性元素のイオン注入によるダメージ層が形成されたSOI層を有するSOIウエーハのゲッタリング能力について研究した結果、従来からゲッタリング効果を得るために必要とされると考えられていたドーズ量よりも低いドーズ量でも十分なゲッタリング能力が得られることを見出した。しかし、この際、ゲッタリング効果を確認するためには、SOIウエーハを作製した後、このウエーハに金属不純物を故意に汚染して熱処理を行い、SOI層を段階的にエッチングしてダメージ層近傍にトラップされる金属汚染を化学分析するという破壊検査を用いていた。このように、低いドーズ量で中性元素をイオン注入してダメージ層が形成されたウエーハを用いてSOIウエーハのようなデバイス形成用ウエーハを作製する際、作製されたデバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力を確認するためには、通常は、前述の様な最終製品を用いた破壊検査が行われていた。
一方、シリコンウエーハのゲッタリング能力を非破壊で評価する方法として、上述したようなX線回折法を用いる方法が知られている。しかし、本発明のように、イオン注入法を用いてゲッタリング層を形成する場合、通常は、単一の注入エネルギーでイオン注入が行なわれるため、その注入深さは注入イオンの飛程によって比較的精度よく定まる。従って、形成されるダメージ層の深さは数10nm〜200nm程度に収まるので、従来と同様の手法によりロッキングカーブの幅又は幅の増加量を測定しても、ダメージのない領域の回折強度を主体とする情報が得られてしまい、ダメージ層の有無による差異が得られないため、ゲッタリング能力を評価することができないことが判った。
そこで、本発明者が鋭意検討した結果、シリコン単結晶ウエーハに中性元素やドーパント元素をイオン注入してイオン注入ダメージ層を形成すると、その格子間に取り込まれた元素がシリコン単結晶の格子間隔を微小に拡げるため、ロッキングカーブを精密に測定して分析すれば、シリコン単結晶の本来の回折強度のピーク位置とは微小にずれた位置にイオン注入ダメージ層の回折強度のピーク(サブピーク)が得られることを見出した。そして、そのサブピークの大きさや形状などによって、イオン注入ダメージ層を有するシリコン単結晶ウエーハを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力を評価することができることに想到し、本発明を完成させた。
尚、本発明において、イオン注入ダメージ層を有するシリコン単結晶ウエーハを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハとは、例えば中性元素やドーパント元素をイオン注入した直後のシリコンウエーハに対し、少なくとも1回の熱処理工程を加えることによって得られたウエーハとすることができ、具体的には、例えば、一方のシリコン単結晶ウエーハ(ボンドウエーハ)に中性元素やドーパント元素をイオン注入し、絶縁膜を介して他方のウエーハ(ベースウエーハ)と室温で貼り合せた後、貼り合わせ強度を高めるための熱処理を行い、ボンドウエーハを薄膜化して形成されるSOIウエーハや、中性元素やドーパント元素がイオン注入されたシリコン単結晶ウエーハのイオン注入を行った面にエピタキシャル成長を行なったエピタキシャルウエーハ、あるいは、中性元素やドーパント元素がイオン注入されたシリコン単結晶ウエーハの表面の欠陥を消滅させるために熱処理を行ったアニールウエーハなどを意味している。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、元素がイオン注入され、イオン注入ダメージ層が形成されたシリコンウエーハ(評価用ウエーハ)を用意する。また、イオン注入が行われておらず、イオン注入ダメージ層を有さないシリコンウエーハ(リファレンスウエーハ)を用意する。
次に、イオン注入ダメージを有するシリコンウエーハの元素がイオン注入された表面側から、X線回折法を用いてロッキングカーブを測定する。また、リファレンスウエーハにおいても同様にロッキングカーブを測定しておく。
ここで、ロッキングカーブを測定するには、例えば、図9に示す配置のX線二結晶法を用いることができる。図9において、1はX線源で、該X線源1に対して所定角度をもってモノクロメーター2が対置されている。3は第1スリット3aを開穿した第1スリット板で、X線源1とモノクロメーター2の間に配設されており、X線源1からのX線は第1スリット3aを介してモノクロメータ―2に入射する。4は中央部に第2スリット4aを開穿した第2スリット板でモノクロメーターの第1スリット板3とは反対側に配設されている。モノクロメータ―2からのX線は、シリコンウエーハ等のサンプルWに入射する。5は中央部に第3スリット5aを開穿した第3スリット板であって、サンプルWに対設されており、該サンプルWからの回折X線は、第3スリット5aを介して入射され、その回折強度をシンチレーションカウンター等のカウンター6によって測定する。この時、サンプルWを所定角度の範囲内で連続的に回転させながら測定する際に得られる回折強度を示す曲線がロッキングカーブである。
そして、得られた評価用ウエーハのロッキングカーブのピーク位置から、ピーク位置よりもX線の入射が低角度側(ウエーハ表面に対して平行な方向に近づく角度)の角度範囲の回折強度を、評価用ウエーハとリファレンスウエーハとで比較する。
ここで、イオン注入ダメージ層を有する評価用ウエーハとリファレンスウエーハの回折強度を比較する低角度側の角度範囲は、得られた評価用ウエーハのロッキングカーブのピーク位置から少なくとも0.1度までとすることができ、好ましくは0.2度までとすればよい。
また、回折強度の比較は、このような低角度側の角度範囲において、イオン注入ダメージ層を有する評価用シリコンウエーハの回折強度から、リファレンスウエーハの回折強度を差し引いた回折強度プロファイルを求めることによって行うことができる。
この際、回折強度プロファイル中の正のピークの有無を確認することにより、デバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力を判断することができる。
また、本発明におけるデバイス形成用ウエーハの評価用ウエーハとリファレンスウエーハの回折強度を比較するX線の入射の角度範囲は、高角度側の角度範囲とすることもできる。
この場合、得られた評価用ウエーハのロッキングカーブのピーク位置から、ピーク位置よりもX線の入射が高角度側の角度範囲の回折強度を、評価用ウエーハとリファレンスウエーハとで比較する。
ここで、イオン注入ダメージ層を有する評価用ウエーハとリファレンスウエーハの回折強度を比較する高角度側の角度範囲は、得られた評価用ウエーハのロッキングカーブのピーク位置から少なくとも0.05度までとすることができ、好ましくは0.1度までとすればよい。
また、回折強度の比較は、このような高角度側の角度範囲において、リファレンスウエーハの回折強度から、イオン注入ダメージ層を有する評価用シリコンウエーハの回折強度を差し引いた回折強度プロファイルを求めることによって行うことができる。
この際、回折強度プロファイル中の正のピークの有無を確認することにより、デバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力を判断することができる。
尚、上述のように、評価されるデバイス形成用ウエーハは適宜選択可能であるが、SOIウエーハとするのが好ましい。これは、前述のようにSOI層はゲッタリング能力の付与が強く要請されるが、その評価は従来、SOIウエーハとなってからでないとできなかったため、本発明によってSOIウエーハとなる前に予め評価できれば非常に有益であるからである。
また、イオン注入する元素は、シリコン中で電気的に不活性である中性元素とするのが好ましい。
以下に本発明の実施例をあげてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
直径200mm、面方位{100}の鏡面研磨されたシリコン単結晶ウエーハの表面に25nmの熱酸化膜(スクリーン酸化膜)を形成し、その表面に加速電圧100keV、ドーズ量(a)〜(k)の11条件でアルゴンをイオン注入した。尚、ドーズ量はそれぞれ、(a)は1E12(1×1012/cmを表す。以下同様。)、(b)は5E12、(c)は1E13、(d)は3E13、(e)は6E13、(f)は1E14、(g)は1.5E14、(h)は2E14、(i)は2.5E14、(j)は3E14、(k)は2.5E15とした。これらの各ドーズ量でイオン注入された直後のウエーハのロッキングカーブを測定し、それぞれ図1(a)〜(k)に示した。尚、リファレンスとしてイオン注入を行なわなかった同一仕様のウエーハのロッキングカーブも、図1(a)〜(k)のそれぞれに重ねて示した。
図1において、横軸は回折強度が最大となる角度からの回転角度(Δω)を示し、ウエーハ表面へのX線の入射が低角度側(ウエーハ表面に対して平行な方向に近づく角度)をマイナスで表示している。縦軸は回折強度(cps:counts per sec)を対数表示で示しており、最大目盛は1E4(1×10)cpsになっているが、実際の回折強度のピーク位置(角度0度)における最大値は約1.5E6cpsである。
図1の低角度側の範囲(−0.2度〜0度)において、各ドーズ量のロッキングカーブが示す回折強度(I)から、リファレンスのロッキングカーブが示す回折強度(Iref)を差し引いた差分(I−Iref)をIrefで規格化した値(回折強度変化割合)を縦軸に対数表示したものを図2に示した。
図1の高角度側の範囲(0度〜0.1度)において、リファレンスのロッキングカーブが示す回折強度(Iref)から、各ドーズ量のロッキングカーブが示す回折強度(I)を差し引いた差分(Iref−I)をIrefで規格化した値(回折強度変化割合)を縦軸に対数表示したものを図3に示した。
(実施例2)
また、図1〜3で用いたウエーハと同一仕様のシリコン単結晶ウエーハの表面に25nmの熱酸化膜(スクリーン酸化膜)を形成し、その表面にドーズ量を1E14に固定し、注入エネルギーを(a)40keV、(b)60keV、(c)80keV、(d)100keVの4条件でアルゴンをイオン注入した。そして、図1〜3と同様にロッキングカーブの測定(図4(A))と、低角度側(図4(B))及び高角度側(図4(C))の回折強度変化割合を算出したものを図4とした。
(実施例3)
図1〜3で用いたウエーハと同一仕様のシリコン単結晶ウエーハの表面に15nmの熱酸化膜(スクリーン酸化膜)を形成し、その表面に注入する元素を中性元素であるシリコン(図5(a))、酸素(図5(b))、炭素(図5(c))、また、ドーパント元素であるアンチモン(図6(a))、砒素(図6(b))とし、ドーズ量1E14、注入エネルギーを80keVとしてイオン注入した。そして、図1〜3と同様にロッキングカーブの測定(図5(A)、6(A))と、低角度側(図5(B)、6(B))及び高角度側(図5(C)、6(C))の回折強度変化割合を算出したものを図5、6とした。
実施例1−3(図1、図4、図5、図6)においてロッキングカーブを測定した各シリコンウエーハのスクリーン酸化膜を除去したウエーハをボンドウエーハとし、表面に1μmのシリコン酸化膜を形成したシリコン単結晶ウエーハをベースウエーハとして、ボンドウエーハとベースウエーハを、ボンドウエーハにイオン注入した面を貼り合わせ面として、シリコン酸化膜を挟むようにして密着させて貼り合わせた。次いで、結合強度を高めるための結合熱処理を以下の条件で行った。すなわち、800℃に設定した熱処理炉に貼り合わせたウエーハを投入し、最高温度1150℃まで10℃/分の昇温速度で昇温して2時間保持した後に、800℃まで降温してからウエーハを熱処理炉外に引き出した。その後、貼り合わせウエーハのボンドウエーハ側を、平面研削及び鏡面研磨により、約14μmの厚さになるまで薄膜化し、SOIウエーハを得た。
このように製造したSOIウエーハのゲッタリング能力を次のように評価した。まず、SOI層表面にNiを5×1012atoms/cmの濃度で塗布し、1000℃で1時間の熱処理により内部に拡散させた。次に、SOI層を2μm毎に段階的にエッチングして、その溶液中のNi濃度をICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析法)で測定することにより、Ni濃度の深さ方向分布を測定した。
そして、SOI層表面側から6、7層目(埋め込み酸化膜側から1、2層目)に検出されたNi濃度の和をイオン注入ダメージ層にゲッタリングされたNi濃度とし、それを初期汚染濃度で除した値の百分率をゲッタリング能力と定義して各条件のゲッタリング能力を比較し、図7(A)(B)(C)に記載した。
尚、図7(A)には、図1の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(j)、(k)のドーズ量でイオン注入を行なったシリコンウエーハとリファレンスウエーハのゲッタリング能力を示した。また、図7(B)には、図4の(a)〜(d)の注入エネルギーでイオン注入を行なったウエーハのゲッタリング能力を示した。さらに、図7(C)には、図1(f)のドーズ量でArを注入した場合と、図5、6のSi,O,C,Sb,Asを注入した場合のゲッタリング能力を示した。
また、上記のロッキングカーブの測定には、図9に示す配置のX線二結晶法を用いた。まずX線源1の銅ターゲットから発生したX線を単色化および平行化するために、浮遊帯溶融法(FZ:Floating−Zone)で育成された<100>無添加シリコン結晶で作製したモノクロメーター2を用いた。X線源からのX線のうちKα1線(波長=1.5406Å)が400回折の条件を満たすように、モノクロメーター2の角度を調整した。モノクロメーター2からのX線をサンプルWのイオン注入が施された表面に入射させ、400回折の条件が満たされるようにサンプルWの角度を調整した。その後、回折強度がおよそ最大となる角度位置から−0.2度〜0.1度の範囲で測定サンプルを回転させながら、回折強度をシンチレーションカウンター6により測定した。
以下、結果について詳述する。
図1によれば、ドーズ量が(a)1E12ではリファレンスとの間にロッキングカーブの差は見られないが、(b)5E12以上のドーズ量では低角度側、高角度側共に差が見られることがわかる。特に低角度側は、(b)5E12〜(f)1E14まではドーズ量の増加と共に低角度側にサブピークの形成が顕著に現れてくるが、1E14を超えるとそのサブピークの強度が低下することがわかる。
この辺りを図2のグラフで確認すると、(b)5E12以上のドーズ量では低角度側(特に−0.1度〜0度の範囲)に明確なサブピークの形成が観察され、特に(b)5E12〜(f)1E14の範囲ではドーズ量の増加と共にサブピークの最大高さも増加していくが、(f)1E14を超えると最大高さは急激に低下した後は、ドーズ量を増加してもほとんど変化しないことが分かる。このサブピークの最大高さが急激に低下する前後のドーズ量((f)1E14、(j)3E14)におけるそれぞれのダメージ層の状態を、イオン注入直後(図8(A))及びSOIウエーハ作製後(図8(B))において、透過型電子顕微鏡で観察した結果を図8に示した。
図8によれば、サブピークの最大高さが急激に低下する前のドーズ量が注入されたダメージ層は単結晶を維持しており、さらに、SOIウエーハを作製した後でも、その領域に転位の発生はみられなかった。一方、サブピークの最大高さが急激に低下するドーズ量以上が注入されたダメージ層はアモルファス化しており、SOIウエーハを作製した後にはその領域に転位の発生が見られた。
図1〜3のゲッタリング能力を示した図7(A)によれば、Arを注入する場合、ドーズ量が5E12以上であればゲッタリング能力はほぼ100%に近い値が得られることがわかる。これを図2、3と対比すると、ゲッタリング能力はほぼ100%得られるのは、低角度側の強度変化割合{(I−Iref)/Iref}、または、高角度側の強度変化割合{(Iref−I)/Iref}のプロファイルが、ある程度の角度範囲に広がるピーク形状(最大高さが0.5以上)を有する場合に一致していることがわかる。
また、図7のゲッタリング能力評価では、初期の汚染量が約5×1012atoms/cmであるので、それより高い濃度をゲッタリングする能力を有していても、それを評価することができない。従って、ゲッタリング能力が約100%の場合は、5×1012atoms/cm以上をゲッタリングする能力を有していることを意味している。実際には、ドーズ量が5E12以上の場合、強度変化割合に応じてゲッタリング能力が変化していると推定される。
尚、図8に見られるようなアモルファス層の形成は、図7(A)のようなゲッタリング能力評価において差異は見られなかったが、SOIウエーハ作製後のSOI層に転位が発生していることから、アモルファス層が形成されることによってゲッタリング能力としては向上するものと推定される。
また、アモルファス層が形成されているかどうかについては、図1の回折強度のプロファイルや図2の低角度側の回折強度変化割合のプロファイルを観察することによって判断が可能である。すなわち、図1においては、低角度側のサブピークの最大強度が急激に低下し、より低角度側においてリファレンスとの回折強度差が大きくなっているプロファイル(図1(g))が得られるドーズ量でアモルファス層が形成され始め、さらにドーズ量を高めてもその形状にあまり変化はなく、アモルファス層が維持される。また、図2においては、アモルファス層が形成されると低角度側のピークの最大値が低下し、ピーク形状がブロードになることがわかる。
図4によれば、注入エネルギーを変化させた場合でも、ロッキングカーブにリファレンスウエーハとの相違が見られ、低角度側の強度変化割合{(I−Iref)/Iref}は1を超える明瞭なピークが見られるため、これらを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハはゲッタリング能力を有すると判断することができる。また、高角度側の強度変化割合{(Iref−I)/Iref}についても、0.5を超えるピークが見られるため、これらを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハはゲッタリング能力を有すると判断することができる。実際にゲッタリング能力を評価した図7(B)によれば、いずれの注入エネルギーにおいてもほぼ100%に近いゲッタリング能力が得られている。
図5、6によれば、注入する元素としてアルゴン以外の中性元素やドーパント元素を用いた場合でも、ロッキングカーブにリファレンスウエーハとの相違が見られ、低角度側の強度変化割合{(I−Iref)/Iref}は1を超える明瞭なピークが見られるため、これらを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハはゲッタリング能力を有すると判断することができる。また、高角度側の強度変化割合{(Iref−I)/Iref}についても0.5を超えるピークが見られるため、これらを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハはゲッタリング能力を有すると判断することができる。実際にゲッタリング能力を評価した図7(C)によれば、いずれの注入元素においてもほぼ100%に近いゲッタリング能力が得られていることがわかる。
以上の結果から、本発明におけるデバイス形成用ウエーハの評価方法によれば、イオン注入によりゲッタリング能力を付加したデバイス形成用ウエーハにおけるゲッタリング能力及び転位の発生有無を、デバイス形成用ウエーハの製造工程の初期段階で、簡便かつ非破壊で評価できる。従って、この評価方法を利用すれば、優れたゲッタリング能力を有するデバイス形成用ウエーハを簡単に得ることができることが明らかとなった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な効果を奏するいかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
実施例1において様々なドーズ量(a)〜(k)で元素をイオン注入した評価用ウエーハのロッキングカーブとリファレンスウエーハのロッキングカーブをそれぞれ比較したグラフである。 図1の低角度側の範囲における回折強度割合を縦軸にそれぞれ対数表示したグラフである。 図1の高角度側の範囲における回折強度割合を縦軸にそれぞれ対数表示したグラフである。 実施例2において様々な注入エネルギー条件下(a)〜(d)での評価用ウエーハのロッキングカーブとリファレンスウエーハのロッキングカーブをそれぞれ比較したグラフである。 実施例3において中性元素(a)〜(c)をイオン注入した評価用ウエーハのロッキングカーブとリファレンスウエーハのロッキングカーブを比較したグラフである。 実施例3においてドーパント元素(a)、(b)をイオン注入した評価用ウエーハのロッキングカーブとリファレンスウエーハのロッキングカーブをそれぞれ比較したグラフである。 実施例1−3の評価用ウエーハおよびリファレンスウエーハを用いて作製したSOIウエーハのゲッタリング能力を評価したグラフである。 実施例1において、(f)1E14、(j)3E14のドーズ量で元素をイオン注入した評価用ウエーハを用いて作製したデバイス形成用ウエーハにおけるそれぞれのダメージ層の状態を、イオン注入直後(A)及びSOIウエーハ作製後(B)において透過型電子顕微鏡で観察した結果である。 X線二結晶法によるロッキングカーブの測定の際の各機器の配置の一例を示す模式的説明図である。
符号の説明
1…X線源、 2…モノクロメーター、 3…第1スリット板、
3a…第1スリット、 4…第2スリット板、 4a…第2スリット、
5…第3スリット板、 5a…第3スリット、 6…カウンター、
W…サンプル。

Claims (8)

  1. 少なくとも、一方の表面から元素をイオン注入することによってイオン注入ダメージ層が形成されたシリコンウエーハを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハを評価する方法であって、前記イオン注入ダメージ層を有する前記シリコンウエーハの前記元素がイオン注入された表面側から、X線回折法を用いてロッキングカーブを測定し、該ロッキングカーブのピーク位置から該ピーク位置よりも低角度側の角度範囲の回折強度を、該角度範囲と同一の角度範囲におけるイオン注入ダメージ層を有さないリファレンスウエーハのロッキングカーブの回折強度と比較することによって、前記イオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力を評価することを特徴とするデバイス形成用ウエーハの評価方法。
  2. 前記回折強度を比較する低角度側の角度範囲を前記ピーク位置から0.2度までとすることを特徴とする請求項1に記載のデバイス形成用ウエーハの評価方法。
  3. 前記回折強度の比較は、前記角度範囲において、前記イオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハの回折強度から前記リファレンスウエーハの回折強度を差し引いた回折強度差プロファイルを求めることによって行い、該回折強度差プロファイル中の正のピークの有無により前記デバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力の有無を判断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のデバイス形成用ウエーハの評価方法。
  4. 少なくとも、一方の表面から元素をイオン注入することによってイオン注入ダメージ層が形成されたシリコンウエーハを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハを評価する方法であって、前記イオン注入ダメージ層を有する前記シリコンウエーハの前記元素がイオン注入された表面側から、X線回折法を用いてロッキングカーブを測定し、該ロッキングカーブのピーク位置から該ピーク位置よりも高角度側の角度範囲の回折強度を、該角度範囲と同一の角度範囲におけるイオン注入ダメージ層を有さないリファレンスウエーハのロッキングカーブの回折強度と比較することによって、前記イオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハを用いて作製されるデバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力を評価することを特徴とするデバイス形成用ウエーハの評価方法。
  5. 前記回折強度を比較する高角度側の角度範囲を前記ピーク位置から0.1度までとすることを特徴とする請求項4に記載のデバイス形成用ウエーハの評価方法。
  6. 前記回折強度の比較は、前記角度範囲において、前記リファレンスウエーハの回折強度から前記イオン注入ダメージ層を有するシリコンウエーハの回折強度を差し引いた回折強度差プロファイルを求めることによって行い、該回折強度差プロファイル中の正のピークの有無により前記デバイス形成用ウエーハのゲッタリング能力の有無を判断することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のデバイス形成用ウエーハの評価方法。
  7. 前記評価するデバイス形成用ウエーハはSOIウエーハとすることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のデバイス形成用ウエーハの評価方法。
  8. 前記イオン注入する元素を、シリコン中で電気的に不活性である中性元素とすることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のデバイス形成用ウエーハの評価方法。
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