以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、以下、電子機器として携帯電話機について説明するが、本発明の電子機器はこれに限定されるものではなく、PHS(Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン等であってもよい。また、置き台として充電用の置き台について説明するが、本発明の置き台はこれに限定されるものではなく、充電機能を有しないものであってもよい。
図1により、音響システムSにおける基本構造について説明する。図1は音響システムSの斜視図を示す。
図1に示すように、本実施形態における音響システムSは、電子機器としての携帯電話機1と、充電用の置き台900とを備える。携帯電話機1は、置き台900に載置可能である。具体的には、携帯電話機1は、長手方向が水平方向を向くようにして短手方向の側面における一方が置き台900に当接するようにして載置される。以下に、携帯電話機1及び置き台900における詳細な構造について説明する。
図2から図4により、電子機器としての携帯電話機1における基本構造を説明する。図2は、携帯電話機1を開いた状態(第1開状態)における正面図を示す。また、図3(A)は、携帯電話機1を開いた状態における左側面図を示し、図3(B)は、携帯電話機1を開いた状態における右側面図を示す。また、図4は、携帯電話機1を開いた状態における背面図を示す。
携帯電話機1は、操作部側筐体2と、表示部側筐体3とを備える。操作部側筐体2と表示部側筐体3とは2軸ヒンジ機構を備える連結部4を介して連結され、該携帯電話機1を開状態及び閉状態に変形可能とすると共に、開状態及び閉状態それぞれにおいて表示部側筐体3を表状態と裏状態とに切り替えることができる。
ここで、閉状態とは、両筐体が互いに重なるように配置された状態であり、開状態とは、両筐体が互いに重ならないように配置された状態をいう。そして、開状態における表状態とは、後述する表示部側筐体3における表面3Aに配置されるディスプレイ30と、操作部側筐体2における表面2Aに配置される操作キー群11とが同じ側を向くように配置された状態であり、開状態における裏状態とは、表示部側筐体3におけるディスプレイ30と操作部側筐体2における操作キー群11とが反対側を向くように配置された状態をいう。また、閉状態における表状態とは、表示部側筐体3におけるディスプレイ30が操作部側筐体2における操作キー群11に対向するように配置された状態であり、閉状態における裏状態とは、表示部側筐体3におけるディスプレイ30が操作部側筐体2における操作キー群11と対向せずに表出した状態である。
操作部側筐体2は、外面がフロントケース2aとリアケース2bにより構成される。この操作部側筐体2は、フロントケース2a側に、操作キー群11と、携帯電話機1の使用者が通話時に発した音声が入力される音声入力部12とがそれぞれ露出するように構成される。ここで、操作キー群11は、各種設定や電話帳機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作キー13と、電話番号の数字やメール等の文字等を入力するためのテンキー等の入力操作キー14と、各種操作における決定や上下左右方向のスクロール等を行う決定操作キー15と、から構成されている。また、音声入力部12は、操作部側筐体2の長手方向における連結部4側とは反対の外端部側に配置される。つまり、音声入力部12は、携帯電話機1が開状態において一方の外端部側に配置される。
操作キー群11を構成する各キーそれぞれには、操作部側筐体2と表示部側筐体3との開閉状態や表裏状態等の変形状態や、起動されているアプリケーションの種類に応じて所定の機能が割り当てられる(キー・アサイン)。携帯電話機1において、操作キー群11を構成する各キーが使用者により押圧されることで、各キーに割り当てられている機能に応じた動作が実行される。
操作部側筐体2における一方の側面には、図3(A)に示すように、外部機器(例えば、ホスト装置)とデータの送受信を行うためのインターフェース16と、ヘッドホン/マイク端子17と、着脱可能な外部メモリのインターフェース18と、バッテリを充電するための充電端子群19とが設けられている。なお、インターフェース16、ヘッドホン端子/マイク端子17及びインターフェース18は、不使用時において着脱可能な防塵対策用のキャップで覆われている。また、充電端子群19は、充電端子19aと、グランド端子19bと、外部出力手段としての音声データ出力端子19cと、CPU821からの制御データを出力する制御データ出力端子19dとにより構成される。ここで、充電端子19aにおける通電を検知するセンサ827により、携帯電話機1が置き台900に載置されたことを検知できる。
操作部側筐体2における他方の側面には、図3(B)に示すように、一対のサイドキー20と、撮像時に使用される操作キー21と、電波の受信角度を調整可能な放送波受信用のアンテナ22とが配置される。このサイドキー20には、操作部側筐体2と表示部側筐体3との開閉状態や表裏状態等の変形状態や、起動されているアプリケーションの種類に応じて所定の機能が割り当てられる(キー・アサイン)。ここで、上述と同様に、サイドキー20が使用者により押圧されることで、携帯電話機1においてサイドキー20に割り当てられている機能に応じた動作が実行される。
操作部側筐体2のリアケース2bには、図4に示すように、被写体を撮像するカメラ部23と、被写体に光を照射するライト部24とが露出して配置される。このカメラ部23とライト部24とは、操作部側筐体2における連結部4側に配置される。また、操作部側筐体2におけるリアケース2bには、バッテリ収容部92にバッテリ90を装着するための開口92aが形成されると共に、該開口92aを塞ぐようにバッテリリッド25が配置される。
また、操作部側筐体2の上端部と表示部側筐体3の下端部とは、図2から図4に示すように、2軸ヒンジ機構を備える連結部4を介して連結される。連結部4における一方の面(裏面)には、図4に示すように、副操作キー群33が該携帯電話機1の幅方向(短手方向)において一列に並んで配置される。副操作キー群33は、第1キー33aと、第2キー33bと、第3キー33cとにより構成される。第2キーは、第1部33bxと、第2部33byとを有する。この副操作キー群33を構成する各キーそれぞれには、操作部側筐体2と表示部側筐体3との開閉状態や表裏状態等の変形状態や、起動されているアプリケーションの種類に応じて所定の機能が割り当てられる(キー・アサイン)。携帯電話機1において、操作キー群11を構成する各キーが使用者により押圧されることで、各キーに割り当てられている機能に応じた動作が実行される。例えば、音楽再生モードである場合には、副操作キー群を構成する各キーは、楽曲選定のための順送りキーや逆送りキーとして機能し、楽曲が再生された状態では早送りや巻き戻しキーとして機能する。具体的な割り当ては、第1キー33aには再生、第2キー33bには順送り(第1部33bx)及び逆送り(第2部33by)、第3キー33cには停止の機能が割り当てられる。楽曲が再生された状態では、第1キー33aは再生(停止状態からの再開を含む)、第2キーは早送り(第1部33bx)及び巻き戻し(第2部33by)、第3キーは停止の機能が割り当てられる。
表示部側筐体3は、外面がフロントケース3aとリアケース3bにより構成される。表示部側筐体3におけるフロントケース3aには、各種情報を表示するための所定形状のディスプレイ30と、通話の相手側における音声を出力する音声出力部31とが露出するように配置される。ディスプレイ30には、各種文字情報のほか、TV画像や写真画像等の画像情報が表示される。ここで、音声出力部31は、表示部側筐体3の長手方向における連結部4とは反対の外端部側に配置される。つまり、音声出力部31は、携帯電話機1が開状態において他方の端部側に配置される。
また、表示部側筐体3のリアケース3bには、各種情報を表示するためのサブディスプレイ32が露出して配置される。サブディスプレイ32には、主に楽曲情報等の文字情報が表示される。ディスプレイ30及びサブディスプレイ32それぞれは、液晶パネルと、この液晶パネルを駆動する駆動回路と、この液晶パネルの背面側から光を照射するバックライト等の光源部とから構成される。
次いで、図5から図7により、連結部4の構造及び携帯電話機1における変形状態について説明する。図5は、図1に示される状態から携帯電話機1の表示部側筐体3を連結部4の開閉軸Xを中心に折り畳んだ状態における正面図を示す。図6は、図1に示される状態から携帯電話機1の表示部側筐体3を、連結部4の回動軸Yを中心にして所定角度回動した状態の斜視図を示す。図7は、図5に示される状態から表示部側筐体3を回動軸Yを中心に180度回転させた状態の斜視図を示す。
連結部4は、一方端4a側において開閉連結部材により操作部側筐体2の上端部と連結されており、他方端4b側において回動連結部材により表示部側筐体3の下端部と連結されている。
連結部4の一方端4aには、該連結部4における表面から垂直に突出するように形成される凸形状の開閉部4cが形成される。そして、操作部側筐体2の上端部には、この凸形状の開閉部4cが挿嵌される凹形状の切り欠き部5が形成される。
この開閉部4cの開閉軸X方向における両側それぞれには、孔部Aが形成される。また、操作部側筐体2の切り欠き部5における両内側面には、孔部Bが形成される。そして、凸形状の開閉部4cが、凹形状の切り欠き部5に挿嵌された状態において、孔部Aと孔部Bとは互いに近接して対向するよう配置されると共に、孔部Aと孔部Bとの双方に円筒状の開閉連結部材が挿通される。これにより、操作部側筐体2と表示部側筐体3とは、開閉可能に連結される。ここで、円筒状の開閉部材における一方は、操作部側筐体2内部からの配線が挿通可能に中空状に形成される。
なお、開閉部4cは、操作部側筐体2の上端部に挿嵌される形状であれば良く、特に凸形状に限られず、また、操作部側筐体2の上端部の形状も凹形状に限られない。
また、連結部4の他方端4b側と表示部側筐体3の下端部とは、回動連結部材により回動自在に連結される。連結部4における表示部側筐体3側の側面には、孔部Cが形成される。また、表示部側筐体3における連結部4側の側面には、孔部Dが形成される。そして、孔部Cと孔部Dとの双方に回動連結部材が挿通されることで、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが回動軸Yを中心に回動可能に連結される。つまり、操作部側筐体2と表示部側筐体3とは、表示部側筐体3の表裏状態を切り替え可能に連結される。
携帯電話機1は、上述したように、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが連結部4により開閉及び回動可能に連結される。これにより、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを、開閉軸Xを中心にして開閉させたり、回動軸Yを中心にして回動をさせたりすることで携帯電話機1を様々な状態に変形させることができる。
例えば、図5に示す操作部側筐体2と表示部側筐体3とが互いに重なる状態である閉状態(第1閉状態)の携帯電話機1を、操作部側筐体2及び表示部側筐体3それぞれにおける開閉軸Xと反対側の端部が、互いに離間するよう開閉軸Xを中心にして開くように変形させることで、図2から図4に示す操作部側筐体2と表示部側筐体3とが互いに重ならない開状態(第1開状態)にすることができる。
逆に、開状態(第1開状態)の携帯電話機1を、操作部側筐体2及び表示部側筐体3それぞれの開閉軸Xと反対側の端部が、互いに近づくよう開閉軸Xを中心にして閉じるように変形させることで、図5に示す閉状態(第1閉状態)にすることができる。
また、図6に示すように、表示部側筐体3を、回動軸Yを中心に回動させることができる。更には、表示部側筐体3を図6の状態から更に回動軸Yを中心に回転させることで、表示部側筐体3における表裏状態を切り替えることができる。具体的には、図2から図4に示す表示部側筐体3における表面3Aに配置されるディスプレイ30と、操作部側筐体2における表面2Aに配置される操作キー群11とが同じ側を向く開状態(第1開状態)から、表示部側筐体3が回動軸Yを中心に180度回転されることで、表示部側筐体3における表面3Aに配置されるディスプレイ30と、操作部側筐体2における表面2Aに配置される操作キー群とが反対側を向く開状態(第2開状態)にすることができる。
そして、第2開状態における表示部側筐体3を開閉軸Xを中心にして閉じるよう変形させることで、携帯電話機1を図7に示す閉状態(第2閉状態)にすることができる。つまり、携帯電話機1は、図5に示す表示部側筐体3におけるディスプレイ30が、操作部側筐体2における操作キー群11に対向するよう配置された閉状態(第1閉状態)から、図7に示す表示部側筐体3におけるディスプレイ30が、操作部側筐体2に対向せずに表出した状態である閉状態(第2閉状態、ターンクローズ状態)に変形させることができる。
ここで、図4から図7に示すように、連結部4には、第1電子機器側スピーカとしての第1スピーカ800Aと、第2電子機器側スピーカとしての第2スピーカ800Bとが収納配置される。第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bは、連結部4における携帯電話機1の幅方向における両側にそれぞれ収納配置される。
そして、連結部4の前記幅方向における側面であって、第1スピーカ800A側の側面には第1スピーカ孔810Aが形成され、第2スピーカ800B側の側面には第2スピーカ孔810Bが形成される。第1スピーカ孔810Aは、第1スピーカ800Aからの音を外部に放音させ、第2スピーカ孔810Bは、第2スピーカ800Bからの音を外部に放音させる。
この第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bそれぞれから異なる2つの音声チャンネルの音を再生することでステレオフォニック再生が可能である。この場合、携帯電話機1は、図2及び図5に示すように、長手方向が垂直方向と平行になるよう配置(縦にして)して第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bそれぞれから異なる2つの音声チャンネルの音を再生させる。つまり、携帯電話機1を第1スピーカ800Aと第2スピーカ800Bとが水平方向に並ぶように配置してステレオフォニック再生する。
ここで、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bそれぞれは、後述するメモリ823から出力される音声データに基づいて所定の音を発する。そして、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bからの放音状態は、CPU821により制御される。CPU821により、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bによる放音は、ステレオフォニック放音からモノラル放音に変更される。また、CPU821により、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bによる放音は、モノラル放音からステレオフォニック放音に変更される。
なお、本実施形態においては、連結部4により折り畳み可能な携帯電話機1の説明をしているが、このような折り畳み式ではなく、操作部側筐体2と表示部側筐体3との重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式や、操作部側筐体2と表示部側筐体3との重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転(リボルバ)式や、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが一つの筐体に配置され連結部を有さない型式(ストレートタイプ)でもよい。
続いて、図8及び図9により、操作部側筐体2及び連結部4の内部構造について説明する。図8は、操作部側筐体2の分解斜視図を示す。また、図9は、表示部側筐体3及び連結部4の部分分解図を示す。
操作部側筐体2は、図8に示すように、フロントケース2aと、上述した操作キー群11を構成するキーシート40と、キースイッチが配置されるフレキシブルプリント配線基板50と、シールドケース60と、基準電位パターン層及び携帯電話機用のRF(Radio Frequency)モジュール等の各種電子部品を備える回路基板70と、アンテナ部80と、リアケース2bと、を備える。また、バッテリ90は、リアケース2bの外側から装脱可能に収容される。
フロントケース2aとリアケース2bとは、互いの凹状の内側面が向き合うように配置されると共に、互いの外周縁が重なり合うようにして結合される。また、フロントケース2aとリアケース2bとの間には、キーシート40と、フレキシブルプリント配線基板50と、シールドケース60と、回路基板70と、アンテナ部80とが、フロントケース2a側からこの順番で収納配置される。
回路基板70における第1の面72には、図示しない各種電子部品及び基準電位パターン層が形成される。また、回路基板70における第2の面73には、各種電子部品が配置される。具体的には、第2の面73には、図示しないカメラ部23やライト部24が連結部4側の端部に偏って配置されると共に、図示しない音声入力部12が連結部4側の端部に偏って配置される。なお、カメラ部23やライト部24は、リアケース2bに所定の形状で穿孔されている穿孔部2cを介して外部に露出される。ここで、回路基板70には、後述するCPU821、メモリ823、センサ827等が実装される。
シールドケース60は、薄型の直方体における一の広い面が開口した形状を有する金属製の部材である。シールドケース60は、平板部42と、平板部42における一方の面に略垂直に形成される壁状のリブ44とを有する。リブ44は、回路基板70における第1の面72に実装される各種電子部品のうち最も高さのある電子部品の高さと同等又はそれよりも十分に高くなるよう形成される。なお、シールドケース60は、金属により形成する以外に、骨格を樹脂により形成し、その表面に金属性の導体膜を形成したものでもよい。
ここで、リブ44は、図8に示すように、平板部42の周縁及び内側(不図示)に上述した基準電位パターン層に対応するように形成される。具体的には、基準電位パターン層が形成される第1の面72と、シールドケース60におけるリブ44が形成される面である裏面とが向かい合うようにして配置された場合において、壁状の部分であるリブ44の底面が基準電位パターン層上に配置されるよう形成される。
シールドケース60は、リブ44(底面)により、回路基板70における第1の面72に形成される基準電位パターン層と導通する。これにより、シールドケース60は、基準電位パターン層と電気的に導通して同じ大きさの電位を有するようになる。また、シールドケース60は、外部からのノイズが回路基板70の第1の面72に配置される不図示の各種電子部品に作用するのを防ぐと共に、第1の面72に形成される高周波回路等から放出されるノイズを吸収する。ここで、シールドケース60と回路基板70との間に配置される図示しない導通部材を配置することで電気的に導通させてもよい。また、シールドケース60は、後述する各種キーの押圧操作に対する剛性確保のための補強部材としても機能する。
フレキシブルプリント配線基板50は、フロントケース2a側の面に複数のキースイッチ51、52、53を有している。フレキシブルプリント配線基板50のキースイッチ51、52、53は、椀状に湾曲して立体的に形成された金属板のメタルドームを有する構造になっている。メタルドームは、その椀状形状の頂点が押圧されると、フレキシブルプリント配線基板50の表面に印刷された不図示の電気回路に形成されるスイッチ端子に接触して電気的に導通する。なお、フレキシブルプリント配線基板50は、複数の絶縁フィルムの間に配線を挟み込んだものである。
キーシート40は、シリコンゴム製のシート41の表面に操作キー群11が接着剤により貼り付けられて構成される。キーシート40における操作キー群11を構成する機能設定操作キー13、入力操作キー14及び決定操作キー15は、フレキシブルプリント配線基板50におけるキースイッチ51、52、53と対向する位置に配置されると共に、後述するフロントケース2aに形成されるキー孔45から露出するように配置される。
フロントケース2aには、携帯電話機1を折り畳んだ状態で表示部側筐体3のディスプレイ30と対向する内側面に、キー孔45が複数形成される。複数のキー孔45それぞれからは、キーシート40上に形成される機能設定操作キー13、入力操作キー14及び決定操作キー15の押圧面が露出する。この露出した操作キー群11を構成する機能設定操作キー13、入力操作キー14及び決定操作キー15の押圧面を押し下げるように押圧することで、対応するキースイッチ51、52、53それぞれにおけるメタルドーム(椀状形状)の頂点が押圧され、スイッチ端子に接触して電気的に導通する。
アンテナ部80は、基台上に所定形状のアンテナエレメントが配置されることにより構成される。アンテナ部80は、携帯電話機1における連結部4側と反対の端部側に配置される。このアンテナ部80のアンテナエレメントは、帯状の板金により形成される。また、アンテナ部80は、不図示の給電端子を介して回路基板70から給電される。これにより、アンテナエレメントは、給電端子を介して回路基板70から給電されると共に、回路基板70のRFモジュール等と接続される。
バッテリ90は、リアケース2bに形成された開口92aを介してバッテリ収容部92に着脱可能に収容される。バッテリ収容部92は、リアケース2bと回路基板70における第2の面73の一部とにより形成される。そして、バッテリ90が収容された状態において、開口92aを塞ぐようにバッテリリッド25を配置することで、バッテリ90の脱落を抑制することができる。
図9に示すように、連結部4には、第1スピーカ800Aと、第2スピーカ800Bとが収納配置される。第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bは、携帯電話機1における幅方向の両側に配置される。具体的には、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bは、第1スピーカ800Aと第2スピーカ800Bとをつなぐ第1直線Z1が携帯電話機1における幅方向と平行になるように配置される。
また、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bは、所定の配線を介して回路基板70と接続される。第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bは、回路基板70上に実装されるメモリ823やCPU821から、音声データや制御データの出力を受けて所定の音を発する。
続けて、図10により、置き台900について説明する。図10は、置き台900の正面図を示す。
図10に示すように、置き台900は、携帯電話機1が載置される載置部901と、載置部901の底面を構成する載置面902から突出するように配置される給電端子群911と、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bと、第1置き台側スピーカ孔920A及び第2置き台側スピーカ孔920Bとを備える。また、置き台900は、不図示のコンセントに連結される充電用のコード990を備える。
載置部901は、置き台900の上面904から一側面905にわたって形成される垂直方向に窪んだ領域であり、携帯電話機1を長手方向が水平方向と平行になるよう横向きにした状態で該携帯電話機1を載置可能な領域である。
給電端子群911は、給電端子911aと、グランド端子911bと、音声データ入力端子911cと、制御データ入力端子911dとにより構成される。給電端子群911は、携帯電話機1が載置された状態で、充電端子群19と電気的に接続される。具体的には、携帯電話機1が載置された状態で、給電端子911aと充電端子19aとが電気的に接続され、グランド端子911bとグランド端子19bとが電気的に接続され、音声データ入力端子911cと音声データ出力端子19cとが接続され、制御データ入力端子911dと制御データ出力端子19dとが接続される。これにより、給電端子911aから充電端子19aを介してバッテリ90に電力が充電される。また、グランド端子19bとグランド端子911bとが電気的に導通することで、静電気による悪影響が低減される。また、音声データ出力端子19cから出力された音声データが音声データ入力端子911cを介して第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bに出力される。また、制御データ出力端子19dから出力された制御データが制御データ入力端子911dを介して第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bに出力される。
第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bは、置き台900の水平方向における両側に互いに離間して配置される。第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bは、該第1置き台側スピーカ910Aと第2置き台側スピーカ910Bとをつなぐ第2直線Z2が水平方向と平行になるよう配置される。
第1置き台側スピーカ孔920A及び第2置き台側スピーカ孔920Bそれぞれは、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bそれぞれの図12における前側に配置される壁部921に形成される。第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bそれぞれから発せられた音は、第1置き台側スピーカ孔920A及び第2置き台側スピーカ孔920Bそれぞれから外部空間に放音される。そして、第1置き台側スピーカ910Aから第1チャンネルの音が放音され、第2置き台側スピーカ910Bから第2チャンネルの音が放音されることで、所定のステレオフォニック再生の音響空間が形成される。
ここで、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bは、上述の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bと同様にCPU821により放音状態が制御される。CPU821からの指示に基づいて、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bによる放音は、ステレオフォニック放音からモノラル放音に変更される。また、CPU821からの指示に基づいて、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bによる放音は、モノラル放音からステレオフォニック放音に変更される。
続けて、図11により、音響システムSの構成について説明する。図11は、音響システムSの構成を説明するブロック図を示す。図11に示すように、音響システムSは、携帯電話機1と置き台900とを有する。
携帯電話機1は、操作キー群11、33と、CPU821と、出力手段としてのメモリ823及びデコーダ825と、検知手段としてのセンサ827と、第1音調整部831及び第2音調整部833と、切り替え手段としての切り替え部835と、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bと、外部出力手段としての音声データ出力端子19c及び制御データ出力端子19dと、を備える。
置き台900は、水平方向に離間して配置される第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bと、携帯電話機1側から出力される音声データが入力される音声データ入力端子911cと、CPU821から出力される制御データが入力される制御データ入力端子911dと、を備える。
音響システムSは、携帯電話機1が置き台900に載置された状態において、音声データ出力端子19cと音声データ入力端子911cとが電気的に接続されると共に、制御データ出力端子19dと制御データ入力端子911dとが電気的に接続される。また、音響システムSは、携帯電話機1が置き台900に載置された状態において、図11において図示しない充電端子19aと給電端子911aとが電気的に接続される。以下に、各構成要素について説明する。
操作キー群11、33は、楽曲の選択や楽曲の音量を指定することが可能であると共に、再生中の楽曲の早送りや逆戻しが可能である。
CPU821は、制御データをメモリ823、デコーダ825、切り替え部835、第1音調整部831及び第2音調整部833に出力する。制御データとして、切り替え部835における音声データ等の出力先を指定するデータや、各スピーカにおける放音状態としてステレオフォニック放音かモノラル放音であるかを指定するデータや、各スピーカにより発音される音の音域を指定する音域設定値のデータや、各スピーカで放音される音の大きさを設定する音量設定値のデータ等を例示できる。
ここで、CPU821は、センサ827から携帯電話機1が置き台900に載置されたことを検知した場合に出力される検知データを受信した場合、所定の制御データを出力する。
CPU821は、各スピーカにおける放音状態としてステレオフォニック放音かモノラル放音であるかを指定する制御データを第1音調整部831及び第2音調整部833に対して出力可能である。具体的には、CPU821は、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bによる放音をステレオフォニック放音からモノラル放音に変更させる指示を含む制御データを第1音調整部831に出力可能である。また、CPU821は、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bによる放音をモノラル放音からステレオフォニック放音に変更させる指示を含む制御データを第1音調整部831に出力可能である。
また、具体的には、CPU821は、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bによる放音をステレオフォニック放音からモノラル放音に変更させる指示を含む制御データを第2音調整部833に出力可能である。また、CPU821は、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bによる放音をモノラル放音からステレオフォニック放音に変更させる指示を含む制御データを第2音調整部833に出力可能である。
また、CPU821は、切り替え部835に対して音声データの出力先を指定する指示を含む制御データを出力可能である。具体的には、CPU821は、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800B側の第1音調整部831及び/又は第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910B側の第2音調整部833に音声データを出力させる指示を含む制御データを出力可能である。CPU821は、携帯電話機1側の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bのみから放音させるよう制御することができる。また、CPU821は、置き台900側の第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bのみから放音させるよう制御することができる。また、CPU821は、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bと、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bとの双方から放音させるよう制御することができる。
つまり、CPU821は、携帯電話機1側と置き台900側とのいずれか又は双方に放音させることができると共に、それぞれにおける放音状態を指定することができる。
更に、CPU821は、第1音調整部831と第2音調整部833との双方に音声データを出力させると共に、所定時間経過後、第2音調整部833のみに音声データを出力させる指示を含む制御データを切り替え部835に出力可能である。つまり、CPU821は、携帯電話機1側の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bと、置き台900側の第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bとの双方から所定時間だけ放音させた後、置き台900の第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bからのみ放音させるよう制御することができる。
ここで、所定時間は、切り替え部835により第1音調整部831への出力が開始されてから測定されてもよく、センサ827により携帯電話機1が置き台900に載置されたことが検知された時点から測定されてもよい。
また、CPU821は、第2音調整部833に対して第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bにより発せられていた音よりも第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bから発せられる音が小さくなるような音量設定値を含む制御データを出力可能である。つまり、CPU821は、音量設定値を、第1音調整部831に出力していた音量設定値から上述の音量設定値に変更可能である。ここで、CPU821は、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bから発せられる音が最小になるような音量設定値を含む制御データを第2音調整部833に出力することができる。また、CPU821は、第2音調整部833に最小の音量設定値を出力することができる。
また、CPU821は、上述のように第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bから発せられていた音よりも、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bから発せられる音が小さくなるように変更された音量設定値を第2音調整部833に出力した後、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bから発せられる音が大きくなるよう変更した音量設定値を第2音調整部833に更に出力することができる。具体的には、CPU821は、時間の経過と共に第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bから発せられる音が大きくなるように音量設定値を変更しながら第2音調整部833に出力することができる。この場合において、CPU821は、携帯電話機1が置き台900に載置された際における音量設定値を上限として音量設定値の変更を停止することができる。
メモリ823は、エンコードされた楽曲の音声データを記憶する。メモリ823は、CPU821からの指示に基づいて、エンコードされた音声データをデコーダ825に出力する。デコーダ825は、メモリ823から出力されたエンコードされた音声データを複号して、切り替え部835に出力する。
切り替え部835は、CPU821からの指示に基づいて、第1音調整部831及び/又は第2音調整部833に音声データや制御データを出力する。携帯電話機1が置き台900に載置されていない状態において、切り替え部835は、第1音調整部831に音声データ等を出力させる。
そして、携帯電話機1が置き台900に載置された状態において、切り替え部835は、CPU821からの指示に基づいて第1音調整部831及び/又は第2音調整部833に音声データ等を出力する。具体的には、切り替え部835は、音声データの出力先を第1スピーカ800A及び第2スピーカ800B(携帯電話機1)側と、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910B(置き台900)側との双方にする。そして、所定時間経過後、切り替え部835は、音声データの出力先を第1スピーカ800A及び第2スピーカ800B(携帯電話機1)側から、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910B(置き台900)側へ切り替える。
第1音調整部831は、音声データと制御データに基づいて所定の放音状態により所定の音を第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bに放音させる。具体的には、第1音調整部831は、音声データに基づいた楽曲を、制御データに含まれる放音状態の指示に基づいた放音状態で、制御データに含まれる音量設定値に基づいた音量で、制御データに含まれる音域を指定する音域指定値に基づいた音域の音で第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bに放音させる。つまり、第1音調整部831は、所定音量で所定音域に調整された楽曲を、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bによりステレオフォニック放音又はモノラル放音させる。また、所定音域に調整するとは、例えば、低音域を強調することを含む。低音域が強調された音とは、低音域の音を強くする処理や、中高音域の音を弱くする処理や、中高音域の音を除去する処理がなされた音を含む。ここで、切り替え部835により音声データの出力先が第2音調整部833側のみに切り替えられた場合、第1音調整部831は、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bによる放音を停止させる。
第2音調整部833も同様に、音声データと制御データに基づいて所定の放音状態により所定の音を第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bに発音させる。具体的には、第2音調整部833は、音声データに基づいた楽曲を、制御データに含まれる放音状態の指示に基づいた放音状態で、制御データに含まれる音量設定値に基づいた音量で、制御データに含まれる音域を指定する音域指定値に基づいた音域の音で第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bに放音させる。つまり、第2音調整部833は、所定音量で所定音域に調整された楽曲を、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bによりステレオフォニック放音又はモノラル放音させる。
センサ827は、充電端子19aを介して給電端子911aから所定の電力が供給されたことを検知して、携帯電話機1が置き台900に載置されたことを検知する。センサ827は、携帯電話機1が置き台900に載置されたことを検知した場合には、その旨を知らせる検知データをCPU821に出力する。上述のように、センサ827から出力された検知データをCPU821が受信した場合、CPU821は、切り替え部835や第2音調整部833に対して、出力先を切り替える指示や変更された音量設定値を含む制御データを出力する。
続けて、図12及び図13により、音響システムSの動作について説明する。図12は、音響システムSにおける各態様を説明する正面図を示す。図13は、音響システムSの動作における一態様を説明するフロー図を示す。
図12及び図13により、音響システムSの動作における一態様について説明する。
まず、図2に示す状態で、操作キー群11によりディスプレイ30に表示される楽曲リストから所定の楽曲を選択して再生を指示する(ST1)。これにより、携帯電話機1の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bから再生が指示された楽曲がスレテオフォニック放音で再生される(ST2)。
次いで、携帯電話機1を図5及び図12(a)に示す第1閉状態になるよう折り畳んだ状態でステレオフォニック放音を継続する(ST3)。具体的には、第1スピーカ800Aと第2スピーカ800Bとをつなぐ第1直線Z1が水平方向ZXに平行になるような状態でステレオフォニック放音を継続する。この状態において、第1スピーカ800Aから発せられる第1チャンネルの音は第1スピーカ孔810Aから外部に放音され、第2スピーカ800Bからの第2チャンネルの音は第2スピーカ孔810Bから外部に放音され、ステレオフォニック放音としての音響空間が形成される。
続いて、図12(b)に示すように、携帯電話機1を第1直線が垂直方向ZYに平行になるよう横向きにして置き台900に載置する(ST4)。このように携帯電話機1が置き台900に載置された状態において、このように携帯電話機1が置き台900に載置された状態において、第1直線Z1は直線ZBを平面Pに投影した第2直線Z2と直交する。
携帯電話機1が置き台900に載置されることで、充電端子群19と給電端子群911とが電気的に接続される(ST5)。そして、センサ827は、携帯電話機1が置き台900に載置されたことを検知する(ST6)。
CPU821は、切り替え部835に音声データの出力先を第1音調整部831と第2音調整部833との双方にするよう指示する。更に、CPU821は、第1音調整部831に対してステレオフォニック放音からモノラル放音に変更するよう指示すると共に、第2音調整部833に対してモノラル放音を開始するよう指示する(ST7)。
第1音調整部831は、CPU821からの指示に基づいて、携帯電話機1側の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bからの放音状態をステレオフォニック放音からモノラル放音に変更する。これにより、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bからの放音状態がステレオフォニック放音からモノラル放音に変更される(ST8)。
第2音調整部833は、CPU821からの指示に基づいて、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bによるモノラル放音を開始する。これにより、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bによるモノラル放音が開始される(ST9)。
そして、所定時間経過後、CPU821は切り替え部835に対し音声データの出力先を第2音調整部833のみにするよう指示する。更に、CPU821は、第2音調整部833に対して放音状態をモノラル放音からステレオフォニック放音に変更するよう指示する(ST10)。
切り替え部835は、CPU821からの指示に基づいて、音声データの出力先を第2音調整部833のみに変更する。これにより、携帯電話機1側の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bからのモノラル放音が停止される(ST11)。
また、第2音調整部833は、CPU821からの指示に基づいて、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bによる放音をモノラル放音からステレオフォニック放音に変更させる。第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bからの放音状態は、モノラル放音からステレオフォニック放音に変更される(ST12)。これにより、携帯電話機1側の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bからのステレオフォニック放音が、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bからのステレオフォニック放音に切り替わる。
本実施形態によれば、携帯電話機1が置き台900に載置された場合、携帯電話機1側のスピーカによる放音を置き台900側のスピーカによる放音に切り替えると共に、携帯電話機1側のスピーカと置き台900側のスピーカとから同時にステレオフォニック放音されないように制御することで、放音切り替え時における音響空間の劣化と音質の劣化とを抑制することができる。
以上、本形態の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく種々の形態で実施することができる。以下、図14から図16により、音響システムSの動作における他の態様について説明する。図14は、音響システムSの動作における他の態様を説明するフロー図を示す。図15は、音響システムSの動作における他の態様を説明するフロー図を示す。図16は、音響システムSの動作における他の態様を説明するフロー図を示す。
図12及び図14により、音響システムSの動作における他の態様について説明する。
まず、図2に示す状態で、操作キー群11によりディスプレイ30に表示される楽曲リストから所定の楽曲を選択して再生を指示する(ST101)。これにより、携帯電話機1の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bから再生が指示された楽曲がスレテオフォニック放音で再生される(ST102)。
次いで、携帯電話機1を図5及び図12(a)に示す第1閉状態になるよう折り畳んだ状態でステレオフォニック放音を継続する(ST103)。具体的には、第1スピーカ800Aと第2スピーカ800Bとをつなぐ第1直線Z1が水平方向ZXに平行になるような状態でステレオフォニック放音を継続する。この状態において、第1スピーカ800Aから発せられる第1チャンネルの音は第1スピーカ孔810Aから外部に放音され、第2スピーカ800Bからの第2チャンネルの音は第2スピーカ孔810Bから外部に放音され、ステレオフォニック放音としての音響空間が形成される。
続いて、図12(b)に示すように、携帯電話機1を第1直線が垂直方向ZYに平行になるよう横向きにして置き台900に載置する(ST104)。このように携帯電話機1が置き台900に載置された状態において、このように携帯電話機1が置き台900に載置された状態において、第1直線Z1は直線ZBを平面Pに投影した第2直線Z2と直交する。
携帯電話機1が置き台900に載置されることで、充電端子群19と給電端子群911とが電気的に接続される(ST105)。そして、センサ827は、携帯電話機1が置き台900に載置されたことを検知する(ST106)。
CPU821は、切り替え部835に音声データの出力先を第1音調整部831と第2音調整部833との双方にするよう指示する。更に、CPU821は、第1音調整部831に対してステレオフォニック放音からモノラル放音に変更するよう指示すると共に、第2音調整部833に対してステレオフォニック放音を開始するよう指示する(ST107)。
第1音調整部831は、CPU821からの指示に基づいて、携帯電話機1側の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bからの放音状態をステレオフォニック放音からモノラル放音に変更する。これにより、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bからの放音状態がステレオフォニック放音からモノラル放音に変更される(ST108)。
第2音調整部833は、CPU821からの指示に基づいて、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bからのステレオフォニック放音を開始する。これにより、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bからステレオフォニック放音が開始される(ST109)。
そして、所定時間経過後、CPU821は切り替え部835に対し音声データの出力先を第2音調整部833のみにするよう指示する(ST110)。
切り替え部835は、CPU821からの指示に基づいて、音声データの出力先を第2音調整部833のみに変更する。携帯電話機1側の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bからのモノラル放音が停止される(ST111)。これにより、携帯電話機1側の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bからのステレオフォニック放音が、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bからのステレオフォニック放音に切り替わる。
上述した他の実施形態によれば、携帯電話機1が置き台900に載置された場合、携帯電話機1側のスピーカによる放音を置き台900側のスピーカによる放音に切り替えると共に、携帯電話機1側のスピーカと置き第900側のスピーカとから同時にステレオフォニック放音されないように制御することで、放音切り替え時における音響空間の劣化と音質の劣化とを抑制することができる。
上述した他の実施形態によれば、携帯電話機1側のステレオフォニック放音を置き第900側のステレオフォニック放音に切り替えるためのステップが少ないので、音響空間の劣化と音質の劣化を抑制しながら短時間で放音の切り替えをすることができる。
図12及び図15により、音響システムSの動作における他の態様について説明する。
まず、図2に示す状態で、操作キー群11によりディスプレイ30に表示される楽曲リストから所定の楽曲を選択して再生を指示する(ST201)。これにより、携帯電話機1の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bから再生が指示された楽曲がスレテオフォニック放音で再生される(ST202)。
次いで、携帯電話機1を図5及び図12(a)に示す第1閉状態になるよう折り畳んだ状態でステレオフォニック放音を継続する(ST203)。具体的には、第1スピーカ800Aと第2スピーカ800Bとをつなぐ第1直線Z1が水平方向ZXに平行になるような状態でステレオフォニック放音を継続する。この状態において、第1スピーカ800Aから発せられる第1チャンネルの音は第1スピーカ孔810Aから外部に放音され、第2スピーカ800Bからの第2チャンネルの音は第2スピーカ孔810Bから外部に放音され、ステレオフォニック放音としての音響空間が形成される。
続いて、図12(b)に示すように、携帯電話機1を第1直線が垂直方向ZYに平行になるよう横向きにして置き台900に載置する(ST204)。このように携帯電話機1が置き台900に載置された状態において、このように携帯電話機1が置き台900に載置された状態において、第1直線Z1は直線ZBを平面Pに投影した第2直線Z2と直交する。
携帯電話機1が置き台900に載置されることで、充電端子群19と給電端子群911とが電気的に接続される(ST205)。そして、センサ827は、携帯電話機1が置き台900に載置されたことを検知する(ST206)。
CPU821は、切り替え部835に音声データの出力先を第1音調整部831と第2音調整部833との双方にするよう指示する。更に、CPU821は、第1音調整部831に対してステレオフォニック放音からモノラル放音に変更するよう指示すると共に、第2音調整部833に対してステレオフォニック放音を開始するよう指示する(ST207)。
第1音調整部831は、CPU821からの指示に基づいて、携帯電話機1側の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bからの放音状態をステレオフォニック放音からモノラル放音に変更する。これにより、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bからの放音状態がステレオフォニック放音からモノラル放音に変更される(ST208)。
第2音調整部833は、CPU821からの指示に基づいて、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bからのステレオフォニック放音を開始する。これにより、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bからステレオフォニック放音が開始される(ST209)。
そして、所定時間経過後、CPU821は第1音調整部831に対して低音域が強調された音を放音するよう指示する(ST210)。
第1音調整部831は、CPU821からの指示に基づいて、低音域が強調されるよう音声データを処理すると共に、第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bから低音域が強調された音声を放音させる。第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bから低音域が強調された音声が放音される。これにより、携帯電話機1側の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bからのステレオフォニック放音が、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bからのステレオフォニック放音に切り替わる。
上述した他の実施形態によれば、携帯電話機1が置き台900に載置された場合、携帯電話機1側のスピーカによる放音を置き台900側のスピーカによる放音に切り替えると共に、携帯電話機1側のスピーカと置き第900側のスピーカとから同時にステレオフォニック放音されないように制御することで、放音切り替え時における音響空間の劣化と音質の劣化とを抑制することができる。
上述した他の実施形態によれば、携帯電話機1側のステレオフォニック放音を置き台第900側のステレオフォニック放音に切り替えるためのステップが少ないので、音響空間の劣化と音質の劣化を抑制しながら短時間で切り替えをすることができる。
また、上述した他の実施形態によれば、携帯電話機1側のスピーカから指向性の低い低音域の音が放音されるので、音響空間における音質を向上させることができる。
また、上述した他の実施形態によれば、携帯電話機1側の第1スピーカ800Aから出力される低音域の音声が置き台900に形成される空間部950を介して外部空間から放音されるので、ウーファー効果が得られ、音響空間における音質をより向上させることができる。
具体的には、図12(a)及び図12(b)に示すように、空間部950は、載置面902に形成される第1開口951と底面903に形成される第2開口952とをつなぐように形成される。空間部950は、共振管として機能する。第1開口951は、携帯電話機1が載置された状態における第1スピーカ孔810Aに近接する位置に形成される。第2開口952は、底面903における所定の位置に形成される。ここで、第2開口952は外部空間に露出していれば位置は特に限定されず、側面や背面に形成されていてもよい。そして、載置部901に携帯電話機1が載置された状態で楽曲が再生された場合、第1スピーカ800Aから発せられた音声が第1スピーカ孔810Aから放音され、この放音された音声が第1開口951を介して空間部950に伝搬される。空間部950に伝搬された音声は、共振しながら第2開口953から外部空間に放音される。
図12及び図16により、音響システムSの動作における他の態様について説明する。
まず、図2に示す状態で、操作キー群11によりディスプレイ30に表示される楽曲リストから所定の楽曲を選択して再生を指示する(ST301)。これにより、携帯電話機1の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bから再生が指示された楽曲がスレテオフォニック放音で再生される(ST302)。
次いで、携帯電話機1を図5及び図12(a)に示す第1閉状態になるよう折り畳んだ状態でステレオフォニック放音を継続する(ST303)。具体的には、第1スピーカ800Aと第2スピーカ800Bとをつなぐ第1直線Z1が水平方向ZXに平行になるような状態でステレオフォニック放音を継続する。この状態において、第1スピーカ800Aから発せられる第1チャンネルの音は第1スピーカ孔810Aから外部に放音され、第2スピーカ800Bからの第2チャンネルの音は第2スピーカ孔810Bから外部に放音され、ステレオフォニック放音としての音響空間が形成される。
続いて、図12(b)に示すように、携帯電話機1を第1直線が垂直方向ZYに平行になるよう横向きにして置き台900に載置する(ST304)。このように携帯電話機1が置き台900に載置された状態において、第1直線Z1は直線ZBを平面Pに投影した第2直線Z2と直交する。
携帯電話機1が置き台900に載置されることで、充電端子群19と給電端子群911とが電気的に接続される(ST305)。そして、センサ827は、携帯電話機1が置き台900に載置されたことを検知する(ST306)。
CPU821は、切り替え部835に音声データの出力先を第1音調整部831と第2音調整部833との双方にするよう指示する。更に、CPU821は、第2音調整部833に対してモノラル放音を開始するよう指示する(ST307)。ここで、第1音調整部831に対して放音状態を変更する指示がなされないので、携帯電話機2側の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bにおいてステレオフォニック放音が継続される。
第2音調整部833は、CPU821からの指示に基づいて、置き台900側の第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bからのモノラル放音を開始する。これにより、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bからモノラル放音が開始される(ST308)。
そして、所定時間経過後、CPU821は切り替え部835に対し音声データの出力先を第2音調整部833のみにするよう指示する。更に、CPU821は、第2音調整部833に対して放音状態をモノラル放音からステレオフォニック放音に変更するよう指示する(ST309)。
切り替え部835は、CPU821からの指示に基づいて、音声データの出力先を第2音調整部833のみに変更する。これにより、携帯電話機1側の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bからのステレオフォニック放音が停止される(ST310)。
また、第2音調整部833は、CPU821からの指示に基づいて、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bによる放音をモノラル放音からステレオフォニック放音に変更させる。第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bからの放音状態は、モノラル放音からステレオフォニック放音に変更される(ST311)。これにより、携帯電話機1側の第1スピーカ800A及び第2スピーカ800Bからのステレオフォニック放音が、第1置き台側スピーカ910A及び第2置き台側スピーカ910Bからのステレオフォニック放音に切り替わる。
本実施形態によれば、携帯電話機1が置き台900に載置された場合、携帯電話機1側のスピーカによる放音を置き台900側のスピーカによる放音に切り替えると共に、携帯電話機1側のスピーカと置き第900側のスピーカとから同時にステレオフォニック放音されないように制御することで、放音切り替え時における音響空間の劣化と音質の劣化とを抑制することができる。