JP5001785B2 - 内燃機関の制御のためのシステムおよび方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御のためのシステムおよび方法に関する。特に、本発明は、圧縮点火機関における燃料噴射を制御するためのシステムおよび方法に関する。
ディーゼルエンジンなどの圧縮噴射内燃機関では、燃焼は、1つまたは複数の燃焼室またはシリンダの中で生じ、それぞれの燃焼室は一部は往復ピストンにより、一部はシリンダヘッド内に形成されているシリンダボアの壁により定められる。ピストンは、シリンダ内でスライドし、エンジンが作動しているときに、燃焼室の容積は増加と減少のサイクルを繰り返す。燃焼室が最小容積になっている場合、ピストンは、「上死点」(TDC)にあると言い、燃焼室が最大容積になっている場合、ピストンは、「下死点」(BDC)にあると言う。
ピストンは、コネクティングロッドを使ってクランクシャフトのクランク部分に結合される。したがって、ピストンの往復運動は、クランクシャフトの回転運動に対応しており、TDCが0度のクランク角に対応している場合に、クランクシャフトのクランク部分の角度に応じてピストンの位置を定義することは、当技術では慣例である。ピストンの吸気、圧縮、出力、および排気行程の内燃サイクルが一巡すると、クランクシャフトは、2回転し、これは、720°のクランク角の移動に対応する。
このサイクルの圧縮行程では、吸気行程で燃焼室に導入される給気が、ピストンの動作により圧縮される。したがって、燃焼室の給気の温度および圧力が高まる。フュエルインジェクタにより、燃料がこの高温、高圧の空気中に噴射される。空気と混合され、熱せられた後、燃料は、燃焼室内で自然発火して燃える。これにより、燃焼室内のガスが急激に膨張し、ピストンが下に押され、クランクシャフトに回転力が加えられる。燃焼室への吸気および燃焼室からの排気は、それぞれ吸気および排気バルブにより制御される。
フュエルインジェクタ、およびその関連する制御システムは、図1に概略として示されている。フュエルインジェクタ22のアクチュエータ20は、バルブニードルシート26に関してインジェクタバルブニードル24の位置を制御するように動作可能である。バルブニードル24の軸方向位置、つまり「リフト」は、可変電圧「V」または可変電流をアクチュエータ20に印加することにより制御される。したがって、バルブニードル24は、バルブシート26の係合を外させ、この場合、燃料は、一組のノズル出口28を通して関連する燃焼室(図に示されていない)に送り込まれるか、またはバルブシート26を係合させ、この場合、出口28を通る燃料供給は妨げられる。
フュエルインジェクタ22の制御システム30は、エンジン制御ユニット(ECU)32を備える。ECU 32は、インジェクタ駆動回路36と通信するインジェクタ制御ユニット(ICU)34を備える。ECU 32は、例えば、特定のエンジン動作パラメータを測定するように配置された複数のセンサからの信号を含む入力パラメータ38を受信するように配置されている。このようなパラメータとしては、クランク角、クーラント、オイル、および吸気温度、エンジン負荷パラメータなどが挙げられる。ECU 32は、ICU 34に送られるエンジン負荷信号(図には示されていない)を発生する。ICU 34は、エンジン負荷信号により指示される、必要なエンジン出力を得るために要求されるインジェクタイベントシーケンスまたは噴射タイミング要求40を発生する。ICU 34は、噴射タイミング要求40に従ってインジェクタ駆動回路36を作動させる。インジェクタ駆動回路36は、インジェクタに印加される電圧または電流を高い値から低い値に、または低い値から高い値にし、インジェクタを作動させ、噴射タイミング要求に従って燃料を燃焼室内に放出する。
燃料噴射が開始してから燃料が点火するまでの時間の長さは、点火遅れと呼ばれる。エンジンを滑らかに回転させるためには、点火遅れはできる限り短いのが一般的に好ましい。点火遅れが長いと、大量の燃料が、点火する前に燃焼室に噴射される。点火がいったん発生すると、燃料は急速に燃焼し、燃焼室内に、爆発に似たガス体積の急激な増大を引き起こす。これは、エンジンの回転を不安定にしたり、不規則にしたりする可能性がある。例えば、急激に燃焼するガスは、ディーゼルノックと呼ばれる、エンジンの外部に聞こえるノッキング音、および許容できないレベルの振動を生じさせることもある。さらに、燃焼ガスにより生み出され、ピストンに加えられる力があまりに急激すぎると、エンジンの出力が損なわれることがある。燃料の不完全燃焼も生じることがあり、これにより、有害な成分の過剰な放出物が排気ガス中に含まれ、また燃料消費量も増大する。
逆に、点火遅れが短いと、少量の燃料が燃焼室内に噴射されただけで燃料の点火が生じる。これは、ガスの燃焼時の熱の放出速度が、燃料の噴射速度および燃焼室内で燃料と空気とが混合され可燃混合気が形成される速度に左右されることを意味している。したがって、ガスの膨張速度、したがって、ピストンに力が加えられる速度は、比較的容易に制御され、エンジンを滑らかに回転させ、望ましい効率および出力特性を得るために最適化することができる。
点火遅れは、燃料の点火特性の影響を強く受ける。低い温度および圧力で点火する燃料で生じる点火遅れは、それよりも高い温度および圧力で点火する燃料よりも短い。これらの点火特性は、燃料の「点火品質」または単に「品質」と呼ばれ、燃料のセタン価により定量化される。点火特性のよい燃料は、定義によりセタン価100を有するセタン自体(n−ヘキサデカン、C1634)により例示されるように、セタン価が高い。点火特性の悪い燃料は、定義によりセタン価15を有するイソセタン(ヘプタメチルノナン、C1634)により例示されるように、セタン価が低い。
点火遅れは、さらに、燃料噴射現象のタイミングの影響を強く受ける。典型的には、燃料噴射は、約20°のクランク角を超えると発生し、TDCよりも15°から20°前のところで始まる。燃料噴射が、燃焼室内の温度および圧力が比較的高い値に達する前に、早く開始した場合、温度および圧力は、点火が生じるよりもさらに前に上昇しなければならず、点火遅れが長びくことになる。同様に、燃料噴射が遅く始まる場合、燃焼室内の燃料と空気との混合の状態は最適化されていない。したがって、最適な噴射タイミングが存在し、そのタイミングでは点火遅れが最小になる。この最適なタイミングは、燃料噴射が開始するクランク角により具現化される。
最適な噴射タイミングは、燃料のセタン価とともに変わる。それに加えて、最適な噴射タイミングは、エンジンの負荷、および温度によっても変わる。
噴射タイミングが正しくないため生じる極端に長い点火遅れの悪影響は、自動車用途において特に不都合である。車両の運転性は、例えば、加速に対する無反応の影響を受けることがあり、また振動および結果として生じる雑音は、車両の精密さを損ねる。さらに、自動車排ガス規制法により、排気ガス中の有害成分の許容量に対し特に厳格な制限が課せられ、また低燃費は、低排出にも寄与する重要な市場要因となっている。
自動車の圧縮点火エンジンに使用可能な石油由来のディーゼル燃料は、多くの場合各種の添加物および不純物と組み合わされた炭化水素化合物の混合物を含み、典型的には、40から55のセタン価を有する。例えば、英国内で販売されるほとんどのディーゼルのセタン価は51であるが、米国では、大半の市販ディーゼル燃料のセタン価は約45である。自動車圧縮点火エンジンの噴射タイミングが最適化されるようにするために、製造時に、また必要ならば、整備もしくはメンテナンスのときにエンジンの較正を行い、セタン価が比較的狭い範囲内にあり、自動車の運転者により使用される可能性の最も高い燃料のセタン価に対応する燃料とともに使用した場合に噴射タイミングが最適化されるようにする。
セタン価のこのような較正方策は、エンジンの較正の基準となったセタン価に近いセタン価を有する燃料が入手可能か否かに依存する。実質的に異なるセタン価を有する燃料が使用される場合、長い点火遅れに関連する前述の問題を回避するため、噴射タイミングは、自動車のメンテナンス時に再較正されなければならない。
このような方策の問題は、自動車の利用者が利用できる燃料のセタン価が噴射タイミングの較正の基準となったセタン価の範囲を外れている場合に生じる。これは、例えば、セタン価の範囲が綿密に制御または監視されていない国々、または自動車が異なる標準セタン価を持つ燃料を使用する異国へドライブしたり、または輸送された場合に、生じうる。極端な場合には、入手可能な燃料のセタン価が、毎日大きく変わることもあるであろう。
また、自動車用途で使用可能な燃料の範囲を拡大することもますます望まれている。例えば、脂肪または植物油のエステル交換により作られるバイオディーゼル燃料は、石油由来の燃料に比べて環境に対する影響が小さく、また典型的に、石油由来生成物に比べて処理費用が安く、加工しやすい。バイオディーゼル燃料は、さらに、石油由来の燃料に比べて添加剤が少なくて済む傾向がある。バイオディーゼルのセタン価は、多くの場合、石油由来のディーゼルのセタン価よりも高いが、使用される原料および加工条件によって大きく変わる。したがって、バイオディーゼルは、広い範囲にわたるセタン価のものが供給されうると考えられる。
したがって、エンジンの噴射タイミングまたは他の適切なパラメータを、エンジンに供給される燃料のセタン価の変化に応じて変える方策を用意し、燃料のセタン価に関係なく最適な噴射タイミング、したがって最適な点火遅れを維持することが望ましい。
異なるセタン価を持つ各種の燃料を使用できるようにする方策の1つは、各種のセタン価を持つ対象燃料に対する各種の噴射タイミング較正設定を決定し、エンジンの制御システムで使用するためそれらの較正設定を記憶しておくことを伴う。しかし、このような多重較正の時間とコストは、対象燃料の数に比例する。燃料のセタン価が変わったときに較正設定を切換える手段も用意しなければならない。
代替え方策では、燃料のセタン価の推定または測定をリアルタイムで行う。セタン価に関係するいくつかのパラメータの測定から信号が発生され、その信号がコントローラに入力される。コントローラは、セタン価に関係する入力信号から、また例えば、エンジン温度、エンジン速度などに関係する他の入力信号から最適な噴射タイミングを決定する。
米国特許出願公開第2004/0261414A号では、燃料の比重がシリンダ内に引き込まれる空気の量、噴射される燃料の総量、および排気ガス中の残留酸素量の測定結果から計算されるシステムについて説明している。燃料のセタン価は、燃料の比重に関係する。コントローラでは、計算された比重を用いて、燃料品質のバラツキに対し、噴射タイミングなどの燃焼関係パラメータを調節する。
米国特許第5,709,196号では、噴射タイミングコントローラへの入力信号が排気ガスセンサに由来する噴射タイミング制御システムを説明している。排気ガスセンサは、一酸化炭素などの選択された排気ガス成分の濃度を測定する。許容基準範囲と比較した場合に一酸化炭素レベルが増大または減少することは、不正な噴射タイミングによりエンジン性能の低下が引き起こされていることを示す。排気ガスセンサからの入力信号が、許容範囲外の一酸化炭素濃度を示す場合、一酸化炭素レベルを許容範囲内のある値に戻すために、噴射タイミングがコントローラにより修正される。
前述のシステムは両方とも、適当なセンサを使用して排気ガス成分を監視することを必要とする。ただし、これは、実用的でない場合もある。例えば、自動車によっては、排気ガス再循環システムを用いる排出量削減方策が採用されるものもある。排気ガス再循環システムを使用することで、排気ガスの変化しうる部分を、必要な場合に、エンジンのインテークマニホールドにフィードバックし、燃焼室内のガスの燃焼温度を下げることができる。このようなシステムが動作している場合、排気ガスの組成は、もはや、燃料品質の信頼できる指標とは言えず、そのため、燃焼要素を制御するパラメータとしては手軽に使えない。
さらに、エンジン動作状態によっては、排気ガスの組成は、燃料のセタン価の変化の影響をあまり受けない。例えば、本発明の出願人は、このことは、エンジンが遅延燃焼状態、特に低温、低負荷条件で回転している場合に当てはまることを見いだした。遅延燃焼状態で動作している場合、燃焼室内のガスの燃焼は、主にTDCの後に生じる。これは、例えば、コールドスタート時の排出量を削減するうえで効果的な場合がある。
米国特許出願公開第2004/0261414A号 米国特許第5,709,196号
そこで、噴射タイミングおよび燃焼プロセスの他の制御可能なパラメータを調節することができるように、代替方法において燃料のセタン価を監視することができるシステムを実現することが望ましいであろう。
本発明の第1の態様によれば、複数のシリンダを備え、各シリンダが燃焼室を備え、その燃焼室内に燃料が関連するフュエルインジェクタにより噴射され、その燃焼室内では使用時に燃焼現象が繰り返し発生して次々に生じる燃焼現象の間にシリンダの燃焼サイクルが確定される内燃機関内で、燃料品質に合わせた噴射パラメータ補正が必要か否かを決定する方法が提示される。この方法は、複数のシリンダのうちの少なくとも2つのシリンダの燃焼サイクルの速度を観測すること、およびこの少なくとも2つの速度を分析して、燃料品質に対する噴射パラメータ補正が必要か否かを決定することを含む。
少なくとも2つの速度を分析するステップは、少なくとも2つのシリンダに対する燃焼サイクル速度を計算して記憶することを含むことができ、この場合、少なくとも2つの速度を分析するステップは、さらに、記憶されている燃焼サイクル速度から少なくとも2つの各シリンダに対する一連の速度変動レベルを計算することを含むことができる。好ましくは、この方法は、シリンダに対する複数の記憶されている燃焼サイクル速度の、標準偏差などの偏差パラメータとそのシリンダに対する複数の記憶されている燃焼サイクル速度の平均とを比較することによりシーケンスの速度変動レベルのそれぞれ1つを計算すること、および連続する複数の燃焼サイクル速度から各シーケンスの連続する速度変動レベルを計算することを含む。
少なくとも2つの速度を分析するステップは、さらに、例えば、各速度変動レベルを閾値と比較することにより、シリンダ内の異常な速度変動を識別することを含むことができる。この方法は、このシーケンスの速度変動のうちの少なくとも2つの連続する速度変動が閾値よりも大きい場合に異常な速度変動であると識別することを含むことができる。少なくとも2つの速度を分析するステップは、さらに、複数のシリンダのうちの2つまたはそれ以上のシリンダの異常な速度変動の発生を分析し、燃料品質に対する噴射パラメータ補正が必要か否かを決定することを含むことができる。例えば、燃料品質に対する噴射パラメータ補正は、異常な速度変動が実質的に同時に複数のシリンダのうちの2つまたはそれ以上において発生した場合に必要であると決定することができる。
本発明の第1の態様は、前述の方法に従って噴射パラメータ補正が必要であるか否かを決定し、もしそうならば、噴射パラメータを調節して燃料品質に対する噴射パラメータ補正を決定することを含む、燃料品質に対する噴射パラメータ補正を決定する方法にも及ぶ。
噴射パラメータは、各噴射で送り込まれる燃料の量を含むことができ、また噴射パラメータ補正は、各噴射で送り込まれる燃料の量の修正を含むことができる。それとは別に、噴射パラメータは、燃料の次々と生じる噴射の間隔を含むことができ、噴射パラメータ補正は、燃料の次々と生じる噴射の間隔の修正を含むことができる。
好ましくは、噴射パラメータは、噴射タイミングを含み、噴射パラメータ補正は、噴射タイミング補正である。噴射タイミング補正は、例えば、燃料がシリンダの燃焼サイクルに関して噴射されるタイミングの修正を含むことができる。
複数の関連する噴射パラメータについて複数の噴射パラメータ補正を決定することができる。例えば、噴射タイミングおよび噴射量に対する補正を、この方法の実装後同時にまたは順次決定することができる。噴射パラメータ補正が決定された複数の噴射パラメータを与えることにより、燃料品質の変化によるエンジンの回転をさらに最適化することができる。
この方法の一実施形態では、噴射パラメータ補正は、複数の噴射パラメータ補正値を含む、それぞれの補正値が速度変動の大きさに関連する較正曲線を作成し、次いでシリンダの計算された速度変動で較正曲線を処理し、噴射パラメータ補正を決定するために較正曲線中の計算された速度変動に関連する補正値を読み取ることにより決定することができる。較正曲線は、ルックアップテーブルとして具現化することができる。
都合のよいことに、噴射パラメータ補正は、増分補正であり、この場合、この方法は、メモリから増分補正の大きさを読み取ることを含むことができる。いずれにせよ、噴射パラメータ補正は、噴射パラメータに適用されるオフセットであってよい。
この方法は、さらに、複数のシリンダのうちの少なくとも2つのシリンダの燃焼サイクルの速度を観測するステップと、この少なくとも2つの速度を分析して、燃料品質に対する噴射パラメータ補正が必要か否かを決定するステップと、もしそうならば、噴射パラメータを調節して燃料品質に対する最適化された噴射パラメータ補正になるようにするステップを繰り返すことを含むことができる。このようにして、エンジンの回転状態は、最適な回転状態が得られるまで増分的に調節することができる。
方法は、さらに、エンジン負荷に対する重み付け関数を決定するステップと、その重み付け関数を噴射パラメータ補正に適用するステップと、を含むことができる。この場合、噴射パラメータ補正は、例えば、エンジンがアイドリングしているときに固定された一組のエンジン状態の下で決定され、次いで、その噴射パラメータ補正は、例えば、アイドリング状態よりも高いエンジン速度および負荷において、異なるエンジン条件で滑らかな回転に対する適当な噴射パラメータを与えるように重み付けされうる。この目的のために、または他の理由から、噴射パラメータ補正は、メモリに記憶することができる。
本発明の第1の態様は、上記の方法に従って噴射パラメータ補正を決定するステップと、その後の燃焼現象に対する噴射パラメータ補正に従って噴射パラメータを調節するステップと、を含む、内燃機関内の燃料品質について補正された噴射パラメータを決定する方法にも及ぶ。
噴射パラメータを決定する方法は、エンジン負荷要求量に応じて公称噴射パラメータを決定するステップと、噴射パラメータ補正を公称噴射パラメータに適用し、燃料品質について補正された噴射パラメータを決定するステップと、を含むことができる。
エンジンが、パイロットおよび/または後噴射を採用している場合、本発明の方法は、噴射パラメータ補正をフュエルインジェクタのパイロットおよび/または後噴射に適用するステップを含むことができる。
本発明は、2つまたはそれ以上のエンジンシリンダを備えるエンジンに適用可能である。好ましくは、この方法は、エンジンのシリンダすべての燃焼サイクルの速度を観測することを含む。例えば、4気筒エンジンでは、4本すべてのシリンダの燃焼サイクルの速度を観測することができ、この4つの速度を分析して、燃料品質に対する噴射タイミング補正が必要か否かを決定することができる。
本発明の第2の態様によれば、複数のシリンダを備え、各シリンダが燃焼室を備え、その燃焼室内に燃料が関連するフュエルインジェクタにより噴射され、その燃焼室内では使用時に燃焼現象が繰り返し発生して次々に生じる燃焼現象の間にシリンダの燃焼サイクルが確定される内燃機関に対する、インジェクタ制御ユニットが実現される。インジェクタ制御ユニットは、複数のシリンダのうちの少なくとも2つのシリンダの燃焼サイクルの速度を観測するための手段と、この少なくとも2つの速度を分析して、燃料品質に対する噴射パラメータ補正が必要か否かを決定するための手段とを備える。
好ましくは、インジェクタ制御ユニットは、さらに、噴射パラメータ補正が必要であると決定された場合に燃料品質に対する噴射パラメータ補正を行うように噴射パラメータを調節するための手段も備える。
本発明の方法の場合のように、噴射パラメータは、噴射タイミングを含むことができ、噴射パラメータ補正は、噴射タイミング補正を含むことができる。噴射タイミング補正は、燃料がシリンダの燃焼サイクルに関して噴射されるタイミングの修正を含むことができる。インジェクタ制御ユニットは、燃料量などの他の噴射パラメータに対する噴射パラメータ補正、または複数の関連する噴射パラメータに対する複数の噴射パラメータ補正を決定するように配列することができる。
インジェクタ制御ユニットは、さらに、燃焼サイクルの速度に関係する速度信号を受信するための入力部と、速度信号から2つまたはそれ以上の各シリンダに対する速度変動レベルのシーケンスを決定するように配列された観測装置と、2つまたはそれ以上の各シリンダに対する速度変動レベルのシーケンスを出力するための出力部とを備えることができる。観測装置と通信する観測装置メモリも、備えることができる。
都合のよいことに、速度信号は、クランク角信号とすることができる。クランク角センサは、ほとんどすべて内燃機関に装着されている。このセンサから送られてくる信号は、入口バルブおよびエグゾーストバルブの開閉、およびエンジンの速度、さらには噴射タイミングを決定するためにエンジンのECUにより使用される。したがって、速度信号がクランク角信号である場合、本発明では、すでにふつうにエンジンに装着されているものにさらにセンサまたは機器を追加する必要はない。その結果、本発明は、ECUのソフトウェアの範囲内で具現化することが可能になり、本発明の解決策が、費用効果の高いものとなる。
インジェクタ制御ユニットは、さらに、2つまたはそれ以上の各シリンダに対する速度変動レベルのシーケンスを受け取るための入力、および噴射パラメータ補正を決定するための補正コントローラを備えることができる。補正コントローラと通信する補正コントローラメモリも、備えることができる。さらに、補正コントローラは、速度変動レベルのシーケンス内の異常を識別するための手段と、それらの異常が燃料品質の結果であるか否かを決定するための手段を備えることができる。
インジェクタ制御ユニットは、公称噴射タイミング要求などの公称噴射パラメータを決定するための手段と、噴射パラメータ補正を公称噴射パラメータに適用して補正された噴射パラメータを決定するための手段とを備えることができる。
本発明は、このような噴射制御ユニットを含むエンジン制御ユニット、および補正された噴射パラメータに応じてフュエルインジェクタを作動させるための手段に及ぶ。フュエルインジェクタを作動させるための手段は、インジェクタ駆動回路を備えることができる。エンジン制御ユニットは、エンジンの回転状態に関連するパラメータを受信するように配置された入力部を備えることができる。
本発明は、さらに、内燃機関のフュエルインジェクタを制御するシステムにも及び、このシステムはすでに説明されているようなインジェクタ制御ユニット、またはすでに説明されているようなエンジン制御ユニットを備える。
本発明では、排気ガス成分が知られている必要はないため、本発明の運用は、例えば、排気ガス再循環システムを使用しても影響を受けない。本発明は、さらに、排気ガス組成が、例えば遅延燃焼状態で回転しているエンジン内の燃料品質の変化の影響を著しく受けることはない場合でも、適当な噴射パラメータ補正を与える点でも有効である。
まず、図2の流れ図を参照すると、エンジンに供給される燃料の品質の変化に対する補正を行う噴射パラメータ補正が必要か否かを決定し、必要ならば噴射パラメータ補正を決定する方法が提示されている。この方法は、エンジン制御ユニット(ECU)で実装することができる。そこで、この方法の第1の実施形態について説明するが、ここでは、噴射パラメータ補正は、噴射タイミング補正である。
この方法の第1のステップ201では、次々に生じる燃焼現象と燃焼現象との間に要する時間により定められる、燃焼サイクルの速度は、エンジンの各シリンダについて決定される。図3は、シリンダの燃焼サイクルの速度を決定する際に使用するのに適している信号50を示す略図である。各シリンダは、番号Xで示され、図3は、X=1およびX=2に対する速度を示している。図3の縦軸は、TDCとBDCとの間の中程の基準点に関する、圧縮および燃焼行程にある各シリンダのピストンの位置を表す。速度決定に関連するピストン位置のみが示されている。速度は、シリンダのピストンが連続燃焼サイクルの圧縮行程の終わりにTDCに到達する時間間隔を計算することにより、各シリンダXの所定の回数Nの連続サイクルにわたって記録される。図3に示されているように、シリンダXについてそのように計算されるi番目の燃焼サイクルの速度は、speed_cylX[i] 52、54、56、58というラベルを付けられている。速度が計算された後、計算結果はそのシリンダ用のバッファ内に記憶され、以下のようになる。
speed_cylX_buffer=[speed_cylX[i],speed_cylX[i+1],...,speed_cylX[N]]
N個の速度値がそれぞれのバッファ内に記憶されると、次に速度変動レベルがシリンダ毎に計算される。速度変動レベルは、Nサイクルにわたる速度の平均からの記録された速度の偏差を表している。したがって、シリンダXに対し、速度変動レベルは、
fluctuation_cylX_level=std(speed_cylX_buffer)/mean(speed_cylX_buffer)
となる。
ただし、「std」は、バッファ内の項の標準偏差を示し、「mean」は、バッファ内の項の算術平均を示す。
こうして、速度変動レベルは、エンジンのシリンダ毎に決定される。そのため、4気筒エンジンでは、X=1から4の4つの関連する速度変動レベルが決定される。
この方法の第2のステップ202では、図4に略図が示されているように、各シリンダに対する速度変動レベル60が、定義済み閾値62と比較される。この閾値62は、速度変動の許容レベルを表し、エンジン速度一定のときに、シリンダ温度、吸気体積、燃焼温度などの変動により、シリンダの連続燃焼サイクルの速度にある程度の変化があることは不可避である。
異常な速度変動は、与えられたシリンダの少なくとも2つの連続する速度変動レベル(図4において64および66というラベルが付けられている)が、所定の閾値62を超える場合に発生するものと定義される。異常な速度変動がない場合、さらに対処することはなく、各シリンダの燃焼サイクル速度52、54、56、58の決定が、この方法の第1のステップ201に従って続く。
しかし、どれかのシリンダについて異常な速度変動64、66が検出された場合、速度変動レベル60は、この方法の第3のステップ203でさらに分析され、異常な速度変動64、66が、燃料品質の変化、例えば、エンジンに供給される燃料のセタン価とエンジンが現在使用するように設定されている燃料のセタン価との食い違いによるものであるか否かを検査する。
異常な速度変動64、66の原因は、異常な速度変動64、66が、同時に、または同じ頃にシリンダの1つずつで発生する場合の燃料品質の変化である。これは、燃料供給がシリンダのすべてに共通であるため生じ、したがって燃料品質の変化は、シリンダすべてに同時に影響を及ぼす。
異常な速度変動64、66が、すべてのシリンダに発生するわけではない場合、異常な速度変動64、66の原因は、燃料品質の変化以外であり、障害は記録される。例えば、障害コードは、ECUのメモリに書き込まれうる。次いで、各シリンダの燃焼サイクル速度52、54、56、58の決定が、この方法の第1のステップ201に従って続く。
異常な速度変動64、66の原因が燃料品質の変化にあった場合、この方法の第4のステップ204において、噴射タイミング補正が計算され、燃料品質の変化を補正する。噴射タイミング補正は、公称エンジン要求に基づいて決定される公称噴射タイミングに加えられるか、またはそこから差し引かれるオフセットを含み、これにより、燃料噴射現象の開始が進められたり、遅らされたりし、異常な速度変動を取り除くことによりエンジンの回転が安定化される。計算された噴射タイミング補正は、このステップで、ECUのメモリに記憶されるようにできる。
本発明の第1の実施形態において、この方法の第4のステップ204は、ECUのメモリ内に記憶されている較正曲線(図に示されていない)から噴射タイミング補正を決定することを含む。較正曲線は、実質的に速度変動レベルが一切観測されない基準セタン価に関して速度変動レベルの大きさと燃料のセタン価の相関を示す。つまり、較正曲線は、ある範囲の速度変動レベルについてエンジンの回転を安定化させるために必要なタイミングオフセットの記録であるということである。必要な噴射タイミング補正は、較正曲線内の観測された速度変動レベルに対応する補正である。
較正曲線は、異なるセタン価を持つ各種の燃料を使用する整備前較正検査から決定される。これらの較正検査は、エンジンの製造時にそれぞれの個別エンジンについて実施されるか、または製造時に生産エンジンのECUメモリ内に記憶する較正曲線を決定するために基準エンジンについて実施されうる。較正曲線は、ルックアップテーブルとして具現化することができる。
この方法の第5のステップ205では、この方法の第1のステップ201は、第4のステップ204に応じて補正を噴射タイミングに適用した後に繰り返される。この方法の第6のステップ206では、新しく決定された速度変動レベル60を、この方法の第2のステップ202のように閾値62と比較して、異常な速度変動レベル64、66がまだ存在しているか否かを決定する。
異常な速度変動レベル64、66がまだ存在している場合、この方法の第3のステップ203、第4のステップ204、および第5のステップ205は、プロセスの開始点としてすでに決定されている噴射タイミング補正を使用して繰り返され、これにより、燃料品質の変化を原因としうる異常な速度変動レベル64、66を解消する。この状態において、噴射タイミングは、決定された噴射タイミング補正が適用された場合に、エンジンに現在供給されている燃料に関して最適化される。
燃料品質の変化に帰因する異常な速度変動レベル64、66がそれ以上検出されることなくなると、この最適な状態をもたらす噴射タイミング補正は、この方法の第7のステップ207でECUのメモリ内に記憶される。
エンジンが、特に、きちんと定められた状態で回転しているときに、図2の方法に従って、噴射タイミング補正が決定され、記憶される。例えば、噴射タイミング補正は、エンジンがアイドリング状態で、つまり低い一定の速度、および低い一定のエンジン負荷で、回転しているときに決定することができる。次いで、記憶された噴射補正タイミングは、これから説明するように、エンジンの噴射タイミングに適用される。
図5を参照すると、記憶されている噴射タイミング補正70は、倍率または重み付け関数72により修正され、冷却液温度およびエンジン負荷の補正を行い、すべてのエンジン負荷においてエンジンの滑らかな回転を実現する。冷却液温度またはエンジン負荷が増大すると、重み付け関数72は減少し、噴射タイミングに適用される補正の相対量が減少する。重み付け関数72を記憶されている噴射タイミング補正70に適用すると、重み付き噴射タイミング補正78が得られる。
公称噴射タイミング要求74は、要因の中でもとりわけ、ECUにより生成されるエンジン負荷信号を使用して、計算される。次いで、補正された噴射タイミング要求76は、公称噴射タイミング要求74と重み付き噴射タイミング補正78を合計することにより計算される。補正された噴射タイミング要求76は、インジェクタ駆動回路に出力される。知られているフュエルインジェクタ制御方法によれば、インジェクタ駆動回路は、インジェクタ駆動電圧または電流を適切に切換えることにより補正された噴射タイミング要求に応答する。
図5の方法は、さらに、図2の方法の第4のステップ204で計算されたタイミング補正を公称噴射タイミング要求に適用するためも使用されうる。
この場合、重み付け関数72は、1に設定することができ、これにより、重み付きタイミング補正78は、第4のステップ204で決定されたタイミング補正に等しくなる。
本発明の第2の実施形態では、正(噴射タイミングを遅らせる)または負(噴射タイミングを進める)となりうる固定された増分値の噴射タイミング補正を行うことをこの方法の第4のステップ204が含むことを除き、本発明の第1の実施形態に対応する方法が提示される。次いで、この方法の第5のステップ205は、上述のように適用される。この場合、最初に決定された噴射タイミング補正は、異常な速度変動64、66をなくすためには使用されない可能性がある。その場合、この方法の第5のステップ205の検査から負の結果が返され、この方法の第3のステップ203、第4のステップ204、および第5のステップ205は、もう一度、すでに決定されている噴射タイミング補正を出発点として使用して適用される。このようにして、最適なインジェクタタイミング補正は、この方法の第3のステップ203、第4のステップ204、第5のステップ205を繰り返し適用することにより得られる。適用される増分補正値の符号は、この方法の第5のステップ205において、速度変動レベルが、この方法の第4のステップ204における補正を適用した結果、減少するのではなく増大したと決定される場合に反転することができる。
本発明の第2の態様によれば、本発明の第1の態様の方法を実装するように適合されたインジェクタ制御ユニット(ICU)が提示される。図6を参照すると、エンジン制御ユニット(ECU)82内にICU 80が備えられている。ICU 80は、観測装置84および補正コントローラ86を備える。観測装置84は、エンジンのシリンダ内で生じる燃焼サイクルの速度に関係する観測装置入力信号88を受信するための入力部を備える。観測装置入力信号88は、知られているタイプのクランク角センサ(図に示されていない)により生成される信号を含む。クランク角センサは、ECU 82と通信し、クランク角信号は、ECU 82に入力されたエンジンパラメータ91内に含まれる。観測装置入力信号88は、ECU 82によりICU 80の観測装置84に供給される。クランク角センサは、エンジンのクランクシャフトスプロケットに関して固定された位置に置かれている検出器を備える。検出器は、クランクシャフトスプロケット上に備えられているインジケータの歯が検出器を通り過ぎると、そのインジケータの歯の存在を検出する。検出器は、例えば、ホール効果センサとすることができ、この場合インジケータの歯は帯磁しているか、または光センサとすることができ、この場合インジケータの歯は反射コーティングなどの光コーティングを施されている。
インジケータの歯がクランクシャフトが回転する間に検出器を通ると、クランク角センサはパルスを1つ出力する。1つのインジケータの歯が、エンジンのシリンダ毎に用意され、インジケータの歯の位置は、シリンダのピストンがTDCにあるときに、対応するインジケータの歯が検出器により検出され、クランク角センサの出力信号においてパルスを発生するような位置である。燃焼サイクルが一巡するとクランクシャフトは2回転するため、2つのシリンダは、共通のインジケータの歯を共有することができる。例えば4気筒直列エンジンについて言うと、インジケータの歯は、クランクシャフトスプロケット上で180°の角度間隔に位置する。つまり、インジケータの歯は、互いに向き合って対角線上にある。
したがって、観測装置入力信号88は、一連のパルスを含み、パルス間のタイミングは連続するシリンダがTDCに達する間の時間に対応し、図3に概略が示されている形態をとる。
観測装置84は、観測装置メモリ90と通信する。観測装置は、図2の方法の第1のステップ201を参照しつつすでに説明されているようにエンジンの各シリンダについて速度変動レベル92を決定するように配列される。観測装置メモリ90は、複数のバッファを備え、それぞれのバッファはエンジンの特定のシリンダに対応している。バッファの数は、シリンダの数に等しい。バッファは、関連するシリンダの一連の計算された燃焼サイクル速度を記憶するように配列される。観測装置84は、バッファをアドレッシングして、燃焼サイクル速度をバッファに書き込み、その後、バッファを読み込んで、すでに説明されているような速度変動レベル92を決定する。観測装置84の出力部は、計算された速度変動レベル92を含み、補正コントローラ86の入力部と通信し、これにより、補正コントローラ86は、速度変動レベル92を受信する。
補正コントローラ86は、補正コントローラメモリ94と通信する。補正コントローラ86は、本発明の第1の態様の方法の第2のステップ202に従って、補正コントローラに入力された速度変動レベル92の異常を最初に識別するように配列される。この目的のために、速度変動レベルに対するしきい値は、補正コントローラメモリ94に記憶される。補正コントローラ86は、入力された速度変動レベル92が閾値よりも高いか否かを決定するために比較器(図に示されていない)を備える。補正コントローラ86は、さらに、与えられたシリンダについて異常な速度変動状態であると決定された場合に、補正コントローラ86は、論理AND演算を適用し、異常な速度変動状態がシリンダすべてに存在するか否かを決定する。
論理AND演算が、正の結果を返す場合、補正コントローラ86は、本発明の第1の態様の方法の第4のステップ204に従って噴射タイミング補正を出力する。
ICU 80の第1の実施形態では、較正曲線は、補正コントローラメモリ94内に記憶され、補正コントローラ86は、メモリ94から較正曲線を読み取り、図2のステップ204を参照しつつすでに説明されている方法の第1の実施形態により噴射タイミング補正を決定するように配列される。
ICU 80の第2の実施形態では、増分タイミング補正値は、補正コントローラメモリ94に記憶される。補正コントローラ86は、メモリ94から増分タイミング補正値を読み取り、図2のステップ204を参照しつつすでに説明されている方法の第2の実施形態により噴射タイミング補正を決定するように配列される。
ICU 80の両方の実施形態において、こうして決定された噴射タイミング補正値は、補正コントローラメモリ94に記憶することができる。ICU 80は、これから説明するように、噴射タイミング補正に基づき補正された噴射タイミング要求98を決定するように配列される。
ICU 80は、さらに、ECU 82からエンジン負荷要求102を受け取るように配列されている、タイミング要求モジュール100を備える。ECU 82は、ECU 82に入力されたエンジンパラメータ91に従ってエンジン負荷要求102を計算するように配列される。タイミング要求モジュール100は、エンジン負荷要求102から公称噴射タイミング要求104を計算するように配列される。この公称噴射タイミング要求104は、燃料品質については無補正である。公称噴射タイミング要求104は、ICU 80のタイミング要求コントローラ106に入力される。
補正コントローラ86は、エンジンの回転状態に関係する信号108を含む入力をECU 82から受信する。特に、回転状態信号108は、エンジン負荷信号および冷却液温度信号を含む。補正コントローラ86は、補正コントローラメモリ94から記憶されている噴射タイミング補正(図5の70)を読み取り、エンジンの回転状態に応じて重み付けされた重み付きタイミング補正96(図5の76)を含む出力を発生し、図5を参照しつつすでに説明されている方法を実行するように配列される。
タイミング要求コントローラ106は、補正コントローラ86から重み付きタイミング補正96を受け取り、重み付きタイミング補正96と公称噴射タイミング要求104とを組み合わせて、補正されたタイミング要求98を含む出力信号を発生するように配列される。
こうしてタイミング要求コントローラ106により決定された補正されたタイミング要求98は、ICU 80から出力され、ECU 82のインジェクタ駆動回路110の入力を形成する。知られているインジェクタ制御システムによれば、インジェクタ駆動回路110は、ICU 80から出力された補正済みタイミング要求98に応じてインジェクタ駆動電圧または電流112を切換える。
本発明の方法およびICUの修正形態は多数考えられることは理解されるであろう。このような修正形態の一部について説明する。
燃焼サイクルの速度は、従来の方法により図3を参照しつつ説明されているような信号から計算することができる。例えば、燃焼サイクル速度は、連続燃焼サイクルでピストンがTDCに到達する時間間隔ではなく、連続燃焼サイクルでTDCからBDCまでの間にシリンダのピストンが定義済みクランク角に到達する時間間隔から計算することができる。このような定義済み角度は、計算された速度の燃焼サイクル速度変動の最適な検出を行えるように選択することができる。
さらに、観測装置入力信号(図6の88)は、すでに説明されているのと異なる形態を取りうる。例えば、観測装置入力信号は、カムシャフト角センサまたは他のエンジン速度センサから発生しうる。シリンダ圧力センサも使用することが可能であり、これにより観測装置入力信号を発生する。クランクシャフト角センサが使用される場合、クランクシャフトスプロケット上の1つの歯のみを、インジケータの歯とすることができ、この場合、燃焼サイクル速度は、4気筒エンジンのシリンダのうちの2つのシリンダのみについて計算することができる。両方のシリンダ内に異常な変動があれば、この変動は、燃料品質に対する噴射タイミング補正が必要であるというインジケータとなるであろう。ほとんどの一般的な場合では、エンジンの少なくとも2つのシリンダ内の異常な変動は、燃料品質に対するタイミング補正が必要であるという指標となる。
本発明の第2の態様は、ICUの切り離せない一部として説明したが、本発明の第2の態様は、ECUの独立モジュールとして、またはECUに組み込まれていないが、ECUと通信する独立のユニットとして、具現化することが可能であることは理解されるであろう。したがって、本明細書の目的に関して、「インジェクタ制御ユニット」という用語は、フュエルインジェクタの制御にかかわるエンジン制御システムの任意のコンポーネントを意味するものと解釈すべきである。
現代的な内燃機関においては、エンジンの最適な動作を引き出すために、噴射タイミング(例えば、噴射タイミング要求)以外の、またはそれに加えて、噴射パラメータを変化させることが望ましい場合があることは理解されるであろう。所望の噴射パラメータを、同じように、上で説明されているような噴射タイミングに変更することで、最適な噴射パラメータ補正を決定し、燃料品質が変わったときでも適切なエンジン回転状態になるようにすることができる。
例えば、「パイロット」または「前」噴射は、燃焼室への燃料の主噴射の前に行うことができ、この場合、「パイロット」噴射の回数、持続時間、およびタイミングは、調節することが可能である。さらに、「後」噴射と呼ばれる噴射は、燃料量の大部分が主噴射で噴射されてしまった後に生じることがあり、「後」噴射の回数、持続時間、およびタイミングも変えることが可能である。
フュエルインジェクタに供給される燃料の圧力、またはインジェクタが燃料噴射のために開いている時間の長さも、制御することが可能であり、これにより、それぞれの噴射現象で送り出される燃料の量を修正することができる。次々に生じる燃料噴射の間隔も、制御することが可能である。
噴射パラメータは、フュエルインジェクタに直接関連している必要はない。例えば、噴射パラメータは、燃焼室に関連する加熱および/または冷却システムを使用する、燃焼室内の温度とすることが可能である。燃焼室への空気の取り入れも、変えることが可能であり、これは、例えば、弁または他の機械要素を作動させて吸気圧力または吸気渦を制御することにより行うことができる。
すでに参照されている図であるが、知られているフュエルインジェクタとその関連する制御システムの略図である。本発明は、実施例により、付属の図面のみを参照しつつ説明される。 本発明の第1の態様によりインジェクタタイミング補正を決定する方法の流れ図である。 図2の方法で使用する、エンジンのシリンダの燃焼サイクル速度に関係する信号を示す略図である。 図3の信号から決定された、シリンダ内の連続燃焼サイクル速度を示す略図である。 図2の方法による補正された噴射タイミング要求の決定を示す流れ図である。 本発明の第2の態様によるインジェクタ制御ユニットを示す略図である。
符号の説明
20 アクチュエータ
22 フュエルインジェクタ
24 インジェクタバルブニードル
26 バルブニードルシート
28 一組のノズル出口
30 制御系
32 エンジン制御ユニット(ECU)
38 入力パラメータ
40 インジェクタイベントシーケンスまたは噴射タイミング要求
50 信号
52、54、56、58 speed_cylX[i]
64、66 異常な速度変動
70 噴射タイミング補正
72 倍率または重み付け関数
74 公称噴射タイミング要求
78 重み付き噴射タイミング補正
80 ICU
82 エンジン制御ユニット(ECU)
84 観測装置
86 補正コントローラ
88 観測装置入力信号
90 観測装置メモリ
91 エンジンパラメータ
92 速度変動レベル
94 補正コントローラメモリ
96 重み付きタイミング補正
98 噴射タイミング要求
100 タイミング要求モジュール
102 エンジン負荷要求
104 公称噴射タイミング要求
106 タイミング要求コントローラ
108 回転状態信号

Claims (40)

  1. 複数のシリンダを備え、各前記シリンダは燃焼室を備え、前記燃焼室において燃料が関連するフュエルインジェクタにより噴射され、前記燃焼室では使用時に燃焼現象が繰り返し発生して次々に生じる燃焼現象の間に前記シリンダの燃焼サイクルが確定される内燃機関内で、燃料品質のための噴射パラメータ補正が必要か否かを決定する方法であって、
    前記シリンダのうちの少なくとも2つのシリンダの前記燃焼サイクルの速度を観測するステップ(201)と、
    燃料品質に対する噴射パラメータ補正が必要か否かを決定するため前記少なくとも2つの速度を分析するステップ(202、203)と、を含み、
    前記少なくとも2つの速度を分析する前記ステップ(202、203)は、
    前記少なくとも2つのシリンダに対する燃焼サイクル速度(52、54、56、58)を計算して記憶するステップと、
    前記記憶されている燃焼サイクル速度(52、54、56、58)から前記少なくとも2つのシリンダの各シリンダに対する速度変動レベル(60)のシーケンスを計算するステップと、
    シリンダに対する複数の前記記憶されている燃焼サイクル速度の偏差パラメータとそのシリンダに対する前記複数の記憶されている燃焼サイクル速度の平均とを比較することにより前記シーケンスの前記速度変動レベル(60)のそれぞれ1つを計算するステップと、
    連続する複数の前記燃焼サイクル速度(52、54、56、58)から前記シーケンスのそれぞれの連続する速度変動レベル(60)を計算するステップと、をさらに含む、
    方法。
  2. 前記少なくとも2つの速度を分析する前記ステップ(202、203)は、前記シリンダにおける異常な速度変動(64、66)を識別するステップを含む、請求項に記載の方法。
  3. 前記速度変動レベル(60)と閾値(62)とを比較することにより前記異常な速度変動(64、66)を識別するステップを含む、請求項に記載の方法。
  4. 前記シーケンスの前記速度変動(60)のうちの少なくとも2つの連続する速度変動が前記閾値(62)よりも大きい場合に異常な速度変動(64、66)であると識別するステップを含む、請求項に記載の方法。
  5. 前記少なくとも2つの速度を分析するステップは、さらに、前記複数のシリンダのうちの2つまたはそれ以上のシリンダの異常な速度変動(64、66)の発生を分析し(203)、燃料品質に対する噴射パラメータ補正が必要か否かを決定するステップを含む、請求項からのいずれかに記載の方法。
  6. 燃料品質に対する噴射パラメータ補正は、異常な速度変動(64、66)が同時にまたは同じ頃に前記複数のシリンダのうちの2つまたはそれ以上において発生した場合に必要であると決定するステップを含む、請求項に記載の方法。
  7. 前記異常な速度変動が実質的に同時に2つまたはそれ以上において発生していない場合に、前記異常な速度変動は燃料品質における変化以外で発生しているとする、請求項5または6に記載の方法。
  8. 故障を記録するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記故障を記録するステップは前記ECUのメモリに故障コードを書き込むステップを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 燃料品質に対する噴射パラメータ補正を決定する方法であって、請求項1から9のいずれかに記載の方法に従って、噴射パラメータ補正が必要であるか否かを決定ステップと、もし必要ならば、噴射パラメータを調節して(204)燃料品質に対する前記噴射パラメータ補正を決定するステップとを含む方法。
  11. 前記噴射パラメータは、各噴射で送り込まれる燃料の前記量を含み、前記噴射パラメータ補正は、各噴射で送り込まれる燃料の前記量の修正を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記噴射パラメータは、燃料の次々と生じる噴射の間隔を含み、前記噴射パラメータ補正は、燃料の次々と生じる噴射の前記間隔の修正を含む、請求項10に記載の方法。
  13. 前記噴射パラメータは、噴射タイミングを含み、前記噴射パラメータ補正は、噴射タイミング補正である、請求項10に記載の方法。
  14. 前記噴射タイミング補正は、燃料が前記シリンダの前記燃焼サイクルに関して噴射される前記タイミングの修正を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記噴射パラメータ補正は、
    複数の噴射パラメータ補正値を含む各補正値が速度変動の大きさに関連付けられている較正曲線を形成するステップと、
    前記較正曲線をシリンダの前記計算された速度変動(60)で処理するステップと、
    前記較正曲線内の前記計算された速度変動(60)に関連する補正値を読み取り、前記噴射パラメータ補正を決定するステップと、
    によって決定される、請求項10から14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記噴射パラメータ補正は増分補正である、請求項10から14のいずれかに記載の方法。
  17. メモリから前記増分補正の大きさを読み取るステップを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記噴射パラメータ補正は、前記噴射パラメータに適用すべきオフセットである、請求項10から17のいずれかに記載の方法。
  19. さらに、前記複数のシリンダのうちの少なくとも2つのシリンダの前記燃焼サイクルの前記速度を観測するステップ(201、205)と、前記少なくとも2つの速度を分析して、燃料品質に対する噴射パラメータ補正が必要か否かを決定するステップ(202、203、206)と、もし必要ならば、燃料品質に対する最適化された噴射パラメータ補正になるように前記噴射パラメータを調節するステップ(204)とを繰り返すステップを含む、請求項10から18のいずれかに記載の方法。
  20. さらに、
    エンジン負荷に対する重み付け関数(72)を決定するステップと、
    前記重み付け関数を前記噴射パラメータ補正に適用するステップと、
    を含む、請求項10から19のいずれかに記載の方法。
  21. さらに、前記噴射パラメータ補正をメモリに記憶するステップを含む、請求項10から20のいずれかに記載の方法。
  22. 請求項10から21のいずれかに記載の方法に従って噴射パラメータ補正を決定するステップと、
    その後の燃焼現象について前記噴射パラメータ補正に従って前記噴射パラメータを調節するステップと、
    を含む内燃機関内の燃料品質について補正された噴射パラメータを決定する方法。
  23. エンジン負荷要求に応じて公称噴射パラメータ(74)を決定するステップと、
    前記噴射パラメータ補正(70、78)を前記公称噴射タイミング(74)に適用して燃料品質に対する噴射パラメータ(76)を決定するステップとを含む、
    請求項22に記載の方法。
  24. 前記噴射パラメータ補正を前記フュエルインジェクタのパイロットおよび/または後噴射に適用するステップを含む、請求項22または請求項23に記載の方法。
  25. 前記内燃機関サイクルの速度はクランク角センサから発生された信号から計算される、請求項1から24のいずれかに記載の方法。
  26. 複数のシリンダを備え、それぞれの前記シリンダが燃焼室を備え、前記燃焼室内に燃料が関連するフュエルインジェクタにより噴射され、前記燃焼室内では使用時に燃焼現象が繰り返し発生して次々に生じる燃焼現象の間に前記シリンダの燃焼サイクルが確定される内燃機関に対する、インジェクタ制御ユニット(80)であって、前記インジェクタ制御ユニット(80)は、噴射パラメータを制御するように配列され、前記インジェクタ制御ユニット(80)は、
    前記シリンダのうちの少なくとも2つのシリンダの前記燃焼サイクルの速度を観測する手段(84)と、
    燃料品質に対する噴射パラメータ補正(96)が必要か否かを決定するため前記少なくとも2つの速度を分析する手段(84、86)とを備え
    前記少なくとも2つの速度を分析する前記手段は、
    前記少なくとも2つのシリンダに対する燃焼サイクル速度(52、54、56、58)を計算して記憶し、
    前記記憶されている燃焼サイクル速度から前記少なくとも2つのシリンダの各シリンダに対する速度変動レベル(60)のシーケンスを計算し、
    シリンダに対する複数の前記記憶されている燃焼サイクル速度の偏差パラメータとそのシリンダに対する前記複数の記憶されている燃焼サイクル速度の平均とを比較することにより前記シーケンスの前記速度変動レベルのそれぞれ1つを計算し、
    連続する複数の前記燃焼サイクル速度から前記シーケンスのそれぞれの連続する速度変動レベル(60)を計算する、ように配備されている、
    インジェクタ制御ユニット(80)。
  27. さらに、前記噴射パラメータ補正が必要であると決定された場合に燃料品質に対する前記噴射パラメータ補正を行うように噴射パラメータを調節するための手段(86)を備える、請求項26に記載のインジェクタ制御ユニット。
  28. 前記噴射パラメータは、噴射タイミングを含み、前記噴射パラメータ補正は、噴射タイミング補正を含む、請求項27に記載のインジェクタ制御ユニット。
  29. 前記噴射タイミング補正は、燃料が前記シリンダの前記燃焼サイクルに関して噴射される前記タイミングの修正を含む、請求項28に記載のインジェクタ制御ユニット。
  30. さらに、
    前記燃焼サイクルの前記速度に関係する速度信号(88)を受信するための入力部と、
    前記速度信号(88)から前記2つまたはそれ以上の各シリンダに対する速度変動レベル(92)のシーケンスを決定するように配列された観測装置(84)と、
    前記2つまたはそれ以上の各シリンダに対する速度変動レベル(92)の前記シーケンスを出力するための出力部とを備える、請求項26から29のいずれかに記載のインジェクタ制御ユニット(80)。
  31. さらに、前記観測装置(84)と通信する観測装置メモリ(90)を備える、請求項30に記載のインジェクタ制御ユニット(80)。
  32. 前記速度信号(88)は、クランク角信号である、請求項30または請求項31に記載のインジェクタ制御ユニット(80)。
  33. さらに、
    前記2つまたはそれ以上の各シリンダに対する速度変動レベル(92)の前記シーケンスを受信するための入力部と、
    前記噴射パラメータ補正(96)を決定するための補正コントローラ(86)とを備える、請求項30から32のいずれかに記載のインジェクタ制御ユニット(80)。
  34. さらに、前記補正コントローラ(86)と通信する補正コントローラメモリ(94)を備える、請求項33に記載のインジェクタ制御ユニット(80)。
  35. 前記補正コントローラ(86)は、
    速度変動レベルの前記シーケンスにおいて異常を識別するための手段と、
    前記異常が、燃料品質の結果であるか否かを決定するための手段とを備える、請求項33または請求項34に記載のインジェクタ制御ユニット(80)。
  36. さらに、
    公称噴射パラメータ(104)を決定するための手段(100)と、
    前記噴射パラメータ補正(96)を前記公称噴射パラメータ(104)に適用して補正噴射パラメータ(98)を決定するための手段(106)とを備える、請求項26から35のいずれかに記載のインジェクタ制御ユニット(80)。
  37. 請求項36に記載の噴射制御ユニット(80)と、
    前記補正された噴射パラメータ(98)によりフュエルインジェクタを作動させるための手段(110)と、
    を備えるエンジン制御ユニット(82)。
  38. 前記フュエルインジェクタを作動させるための前記手段は、インジェクタ駆動回路(110)を備える、請求項37に記載のエンジン制御ユニット(82)。
  39. 前記エンジンの回転状態に関連するパラメータ(91)を受信するように配列された入力部を備える、請求項37または請求項38に記載のエンジン制御ユニット(82)。
  40. 請求項26から36のいずれかに記載のインジェクタ制御ユニット(80)、または
    請求項37から39のいずれかに記載のエンジン制御ユニット(82)を備える、
    内燃機関のフュエルインジェクタを制御するシステム。
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