JP5001104B2 - 車両天井材用補強材 - Google Patents
車両天井材用補強材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5001104B2 JP5001104B2 JP2007247830A JP2007247830A JP5001104B2 JP 5001104 B2 JP5001104 B2 JP 5001104B2 JP 2007247830 A JP2007247830 A JP 2007247830A JP 2007247830 A JP2007247830 A JP 2007247830A JP 5001104 B2 JP5001104 B2 JP 5001104B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vehicle ceiling
- resin
- ceiling material
- glass cloth
- reinforcing material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
このような天井材として、例えば、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂からなる発泡シートの残存揮発成分量が3〜5重量%であり、目付量が100〜280g/m2である自動車内装材用発泡シートと、自動車内装材用発泡シートに積層された熱可塑性樹脂からなる非発泡層とから構成される自動車内装材用積層シートを、ホットメルト接着剤を介して表皮材(内装材)に仮止めした後、135℃で30秒間加熱して、発泡および硬化させた自動車内装材が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、自動車内装材用積層シートの坪量を増やすと、天井材がその分重くなり、天井材の軽量性を確保することができないという不具合がある。また、坪量を増やすと、その分だけ、多くの材料が必要とされ、製造コストが増大するという不具合もある。さらに、坪量を増やして、厚みを厚くすることは、内装材とルーフパネルとの間の間隔が狭いときには、困難となる場合がある。
本発明の目的は、車両天井材の軽量性を維持できながら、低コスト、かつ、簡便に車両天井材の剛性の向上を図ることのできる車両天井材用補強材を提供することにある。
また、本発明の車両天井材用補強材では、下記のテドラーバッグ法におけるホルムアルデヒド量が、100μg/m3以下であることが好適である。
テドラーバッグ法:車両天井材用補強材(80cm2)を、容量10Lのテドラーバッグに入れて密閉し、65℃で2時間加熱した後のテドラーバッグ内のホルムアルデヒド量を測定し、下記式から定量する。
また、本発明の車両天井材用補強材では、下記の試験条件によるガラス板のヘイズ値を15以下にできることが好適である。
試験条件:長さ100mm、幅50mm、厚み10mmの車両天井材用補強材を封入した口部付有底円筒ガラス瓶(口部内径40mm、円筒内径70mm、高さ170mm)を、80℃のオイルバス(オイル深さ110mm)に入れ、口部を前記ガラス板で蓋をしてその上に鉄板の重石をし20時間放置後、前記ガラス板のヘイズ値を測定する。
そのため、車両天井材の坪量を増やすことなく、剛性の向上を図ることができるので、軽量性を確保することができ、また、多くの材料を必要とすることがないので、製造コストの低減を図ることができる。さらに、車両天井材の厚みを厚くしないので、車両天井材用補強材の貼着位置を確保できれば、車両天井材とルーフパネルとの間の間隔が狭い場合でも、車両天井材を補強することができる。
拘束層は、硬化後の樹脂層(以下、硬化体層とする。)に靭性を付与するものであり、シート状をなし、また、軽量および薄膜で、硬化体層と密着一体化できる材料から形成されていることが好ましく、そのような材料として、例えば、ガラスクロス、樹脂被覆ガラスクロス、不織布、金属箔、カーボンファイバーなどが用いられる。
樹脂被覆ガラスクロスは、上記したガラスクロスに、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などの合成樹脂が含浸されることにより、この合成樹脂で被覆したものが用いられる。
第1の樹脂被覆ガラスクロスに用いられるガラスクロスは、溶融ガラスを延伸して得られるガラスフィラメントを、複数本束にしてガラス繊維束とし、これを、例えば、ジェット織機などにより、製織して得ることができる。
また、ガラス繊維束の打ち込み密度は、例えば、樹脂の被覆処理前のガラスクロスの質量(坪量)が、150〜300g/m2、好ましくは、180〜260g/m2となるように製繊する。なお、ガラスクロスの質量は、JIS R3420 7.2に準拠した測定方法により、算出することができる。
また、第1の樹脂被覆ガラスクロスに用いられるガラスクロスとして、より具体的には、例えば、ガラス繊維束の番手が、5〜250tex(テックス番手)、ガラスフィラメント径が、3〜13μm、束数が、100〜800本、ガラス繊維束の撚り数が、0.1〜5.0回/25mm、ガラス繊維束の打ち込み密度が、30〜80本/25mmのものを用いればよい。
また、この第1の樹脂被覆ガラスクロスの製造においては、サイズ剤を付着させたままのガラスクロスに、エポキシ樹脂組成物の水分散液を含浸してもよく、ガラスクロスを脱油することによりサイズ剤を除去した後に、エポキシ樹脂組成物の水分散液を含浸してもよい。また、ガラスクロスをシランカップリング剤で処理してもよい。
第1の樹脂被覆ガラスクロスにおいて、エポキシ樹脂組成物は、少なくとも、エポキシ樹脂および硬化剤を含んでいる。さらに、好ましくは、アクリル酸系重合体を含んでいる。
アクリル酸系重合体としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステルなど、およびそれらの誘導体、さらにはそれらの共重合体などが用いられる。アクリル酸系重合体の配合割合は、エポキシ樹脂組成物の水分散液の全量に対して、例えば、0.2〜2.0重量%、好ましくは、1〜10重量部、さらに好ましくは、1.5〜5重量%である。
硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール化合物、3級アミン化合物、リン化合物などが用いられる。硬化促進剤の配合割合は、エポキシ樹脂組成物(固形分)100重量部に対して、例えば、0.5〜2重量部である。
そして、第1の樹脂被覆ガラスクロスを得るには、まず、上記したガラスクロスにエポキシ樹脂組成物の水分散液を含浸させる。
含浸は、浸漬、スプレー、キスロール、アプリケーター、ナイフコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、フローコーター、ロッドコーターまたは刷毛による塗布など、公知の浸漬方法を用いることができる。また、含浸後には、例えば、マングル、コーティングナイフなどを用いて、余剰量のエポキシ樹脂組成物の水分散液を絞液する。この絞液により、ガラスクロスに対するエポキシ樹脂組成物の含浸量(すなわち、付着量)および通気度を制御することができる。
このようにして得られた第1の樹脂被覆ガラスクロスにおいて、乾操後のエポキシ樹脂組成物のガラスクロスに対する含浸量は、ガラスクロス100重量部に対して、例えば、2〜15重量部、好ましくは、3〜10重量部である。
また、ガラス繊維束に対するエポキシ樹脂組成物の浸透率は、例えば、20〜70%、好ましくは、30〜60%である。
なお、このガラス繊維束に対するエポキシ樹脂組成物の浸透率は、下記式(1)により算出することができる。
S0;ガラス繊維束の断面積
S1;ガラス繊維束内のガラスフィラメントの総断面積
S2;ガラス繊維束におけるエポキシ樹脂組成物が浸透した断面積
なお、浸透率の算出は、実際には、ガラスクロスにエポキシ樹脂組成物の水分散液を含浸して、絞液および乾燥することにより、第1の樹脂被覆ガラスクロスを得て、その第1の樹脂被覆ガラスクロスの断面を、アビオニクス社製のTVIP−4100で画像処理し、解析する。
また、第1の樹脂被覆ガラスクロスは、その弾性率が、例えば、9000N/mm2以上である。なお、弾性率は、幅25mmの第1の樹脂被覆ガラスクロスをつかみ間隔150mmになるようにつかみ、引張強度試験機で100mm/分の速度で98Nの引張強度になるまで引っ張り、試験片の伸びL(mm)を測定し、第1の樹脂被覆ガラスクロスの厚みをガラスクロスの厚みH(mm)に等しいものとして、98/(H×25)×(150/L)として算出する。
第2の樹脂被覆ガラスクロスに用いられるガラスクロスのガラス繊維は、上記した第1の樹脂被覆ガラスクロスに用いられるガラスクロスのガラス繊維と同様の方法により、得ることができる。
また、第2の樹脂被覆ガラスクロスに用いられるガラス繊維は、そのガラス繊維束の打ち込み密度、ガラスクロスの厚みおよびガラスクロスの通気度が、上記した第1の樹脂被覆ガラスクロスに用いられるものと同様のものが用いられる。
さらに、ガラス繊維束を製織して、ガラスクロス(生機ガラスクロス、仮焼きガラスクロスおよびヒートクリーニングしたガラスクロスを含む。)を得た後、必要により高圧水流や液中での超音波処理などの開繊処理を施して、ガラス繊維束の経糸および緯糸を拡幅することにより、ある程度目詰めした開繊処理ガラスクロスを用いることもできる。
また、第2の樹脂被覆ガラスクロスに用いられるガラスクロスは、例えば、ガラスクロスを構成する経糸または緯糸間の空隙率Xが、下記式(2)より得られ、さらにこの空隙率Xが下記式(3)で示される範囲を満たしている。
X≦5・・・(3)
(式(2)および(3)中、Xはガラスクロスを構成する経糸間または緯糸間の空隙率(%)を示し、aは隣接する2本の経糸幅のそれぞれの中心から中心までの長さ(μm)または緯糸幅のそれぞれの中心から中心までの長さ(μm)を示し、bは隣接する2本の経糸または緯糸の隙間(μm)を示す。)
そして、上記のようにして得られたガラスクロスを、第1樹脂エマルションで被覆する(以下、第1次被覆処理という。)。
スチレン系樹脂エマルションとしては、例えば、ポリスチレン樹脂エマルションまたはHIPS(ハイインパクトポリスチレン;耐衝撃性)樹脂エマルション、AS(アクリロニトリル・スチレン共重合体)樹脂エマルション、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)樹脂、ACS(アクリロニトリル・塩素化ポリエチレン・スチレン共重合体)樹脂、AES(アクリロニトリル・エチレン・スチレン共重合体)樹脂、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体)樹脂、および、AAS(アクリロニトリル・アクリレート・スチレン共重合体)樹脂などが用いられる。
第1次被覆処理では、上記した第1の樹脂被覆ガラスクロスにおける含浸と同様の方法により、含浸し、その後、上記と同様の方法により、余剰量の第1樹脂エマルションを絞液し、その後、上記と同様の方法により乾燥する。
第1次被覆処理において、第1樹脂エマルションの含浸(付着)量は、乾燥重量としてガラスクロス100重量部に対して、例えば、2〜15重量部、好ましくは、5〜8重量部である。
第2次被覆処理に用いられる第2樹脂エマルションとしては、例えば、エポキシ樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション、オレフィン樹脂エマルションなどが用いられる。これらのなかでも、好ましくは、エポキシ樹脂エマルションが用いられる。
これら第2樹脂エマルションは、単独使用または併用してもよい。
第2次被覆処理では、上記した第1の樹脂被覆ガラスクロスにおける含浸と同様の方法により、含浸し、その後、上記と同様の方法により、余剰量の第2樹脂エマルションを絞液し、その後、上記と同様の方法により乾燥する。
不織布は、繊維シートを融着したものであって、ポリエステル不織布などの公知の不織布が用いられる。また、不織布には、上記した熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などの合成樹脂を含浸処理したものを用いることもできる。
拘束層は、上記のなかでは、好ましくは、重量、密着性、剛性およびコストを考慮すると、ガラスクロスおよび樹脂被覆ガラスクロスが用いられ、さらに好ましくは、ホルムアルデヒド発生量を考慮すると、ガラスクロスが用いられる。
また、拘束層の坪量は、例えば、300g/m3以下、好ましくは、250g/m3以下、通常、例えば、100g/m3以上、好ましくは、150g/m3以上である。
樹脂層は、拘束層に積層されて、硬化により拘束層と密着一体化して車両天井材を補強するものであって、加熱により硬化する硬化性組成物が、シート状に形成されている。この硬化性組成物は、例えば、樹脂と硬化剤とを含んでいる。
このようなエポキシ樹脂は、そのエポキシ当量が、例えば、180〜700g/eqiv.である。なお、エポキシ当量は、臭化水素を用いた滴定によって測定されたオキシラン酸素濃度から算出することができる。
エポキシ樹脂の配合割合は、硬化性組成物100重量部に対して、例えば、40〜99重量部、好ましくは、70〜99重量部である。
アミン系化合物としては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどのポリアミン、または、これらのアミンアダクトなど、例えば、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなどが用いられる。
アミド系化合物としては、例えば、ジシアンジアミド、ポリアミドなどが用いられる。
イミダゾール系化合物としては、例えば、メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、エチルイミダゾール、イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、フェニルイミダゾール、ウンデシルイミダゾール、ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールなどが用いられる。
これら硬化剤は、単独で使用してもよく、また、併用してもよい。また、これら硬化剤を変性したものを用いることもできる。
潜在性硬化剤は、常温で個体であって、所定温度で液状となって樹脂を硬化する硬化剤であって、例えば、アミン系化合物、アミド系化合物などが用いられ、好ましくは、ポリアミン、ジシアンジアミド、または、これらを変性したもの、もしくは、誘導体化したものなどが用いられる。
このようなポリアミンおよびジシアンジアミド(これらを変性または誘導体化したものを含む。)は、市販品を用いることができ、より具体的には、例えば、アデカハードナーEH−4370S(変性脂肪族ポリアミン、融点:125℃、ADEKA社製)、アデカハードナーEH−4388S(ジシアンジアミド誘導体および有機化合物の混合物、融点:170℃、ADEKA社製)などが用いられる。硬化剤は、単独使用してもよく、あるいは、併用してもよい。
また、硬化性組成物は、上記の成分に加えて、必要により、さらに硬化促進剤、充填剤を含んでいてもよい。
その後、得られた混練物を、硬化反応が実質的に進行しない温度条件下(例えば、80℃以下)で、例えば、カレンダー成形、押出成形またはプレス成形などによって圧延することにより、例えば、離型紙の表面に樹脂層を積層して、樹脂層を形成する。次いで、その樹脂層における離型紙が積層する側と反対側の表面に、拘束層を積層する(貼り合わせる)ことにより、車両天井材用補強材を得る。
また、樹脂層と拘束層との合計の厚み、すなわち、車両天井材用補強材の厚みが、例えば、1mm以下、好ましくは、0.8mm以下、通常、例えば、0.4mm以上、好ましくは、0.5mm以上となるように設定する。車両天井材用補強材の厚みが上記した範囲を超過すると、車両天井材とルーフパネルとの間の間隔が狭いときに、車両天井材用補強材を車両天井材に確実に貼着(仮止め)できない場合がある。
また、車両天井材用補強材は、上記した鋼板に貼着し、200℃で1分間加熱後における、2mm変位時の曲げ強度が、好ましくは、20N以上、さらに好ましくは、23N以上、通常、50N以下である。
テドラーバッグ法:車両天井材用補強材(80cm2)を、容量10Lのテドラーバッグに入れて密閉し、65℃で2時間加熱した後のテドラーバッグ内のホルムアルデヒド量を測定し、下記式から定量する。
なお、テドラーバッグ内のホルムアルデヒド量は、ガスクロマトグラフ法により、測定する。
また、この車両天井用補強材は、図3が参照される下記の試験条件によるガラス板のヘイズ値を、例えば、15以下にすることができ、好ましくは、13以下にすることができ、さらに好ましくは、10以下にすることができるものである。ヘイズ値が上記した範囲を超過する場合には、フォギングが発生することによって、車両の窓ガラスなどにおける良好な視認性を確保することが困難となる場合がある。
なお、上記試験条件における口部付有底円筒ガラス瓶8は、例えば、円筒内径70mmの部分の高さが140mmであり、その上端から、口部の下端に向かって徐々に狭くなる形状に形成されている。また、ガラス板9は、平面視略矩形状に形成され、長さが47mm、幅が47mm、厚みが3mmである。また、クーリングプレートの温度は、20±2℃に設定される。
また、ヘイズ値は、その値が低いほど、光透過性に優れ、ガラス板の曇り(フォギング)の度合いが低いことを示す。
そして、このようにして得られた車両天井材用補強材は、例えば、自動車などの各種車両の天井材に貼着して、その天井材を補強するために用いられる。
そして、この車両天井材用補強材3では、車両天井材4の所望の部分、すなわち、車両天井材4における剛性の向上が必要とされる部分に確実に貼着して、これを加熱して硬化させることにより、車両天井材4の剛性を確実に向上させることができる。
実施例1〜4、比較例1および2
表1に示す配合処方において、各成分を配合し、これをミキシングロールで混練することにより混練物を調製した。なお、この混練においては、まず、エポキシ樹脂、充填剤およびゴム(比較例2のみ)を、120℃に予め加熱したミキシングロールで混練した後、この混練物を、50〜80℃に冷却し、さらに、硬化剤、硬化促進剤および発泡剤(比較例1および2のみ)を加えて、ミキシングロールで混練して、混練物(硬化性組成物)を得た。次いで、得られた混練物を、プレス成形により、シート状に圧延して、離型紙の表面に積層して、厚み0.5mmの樹脂層を形成した。
・♯828:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、品名「♯828」、エポキシ当量190g/eqiv.、ジャパンエポキシレジン社製
・♯834:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、品名「♯834」、エポキシ当量250g/eqiv.、ジャパンエポキシレジン社製
・EH−4388S:ジシアンジアミド誘導体および有機化合物の混合物、品名「アデカハードナーEH−4388S」、融点:170℃、ADEKA社製
・EH−4370S:変性脂肪族ポリアミン、品名「アデカハードナーEH−4370S」、融点:125℃、ADEKA社製
・イミダゾール化合物:2MAOK(硬化促進剤)、四国化成社製
・タルク:品名「Sタルク」、日本滑石製練社製
・有機ベントナイト:品名「オルガナイト」、日本有機粘土社製
・カーボンブラック:絶縁性カーボンブラック、品名「旭#50」、旭カーボン(株)製
・ガラスパウダー:品名「PF70E−001」、比重2.58、平均繊維長10.5μm、日東紡社製
・ガラスバルーン:品名「セルスターZ−36」、見掛比重0.36、平均粒子径52μm、東海工業社製
・NBR1042:アクリロニトリル・ブタジエンゴム、品名「NBR1042」、アクリロニトリル含量33.5重量%、ムーニー粘度77.5(ML1+4、100℃)、日本ゼオン社製
・OBSH:4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、品名「ネオセルボン(登録商標)N#1000S」、永和化成社製
車両天井材用補強材の評価
(1) ポリエステル不織布に対する粘着力
各実施例および各比較例の車両天井材用補強材を、幅25mm、長さ150mmに裁断し、室温で、ポリエステル不織布(坪量30g/m3、東洋紡績社製)に対する粘着力を測定した。なお、粘着力は、JIS Z2037の「粘着テープ・粘着シート試験方法」の記載される90°剥離試験に準拠して測定した。その結果を、表1に示す。
各実施例および各比較例の車両天井材用補強材を、上記した寸法に裁断し、これを、上記した厚み0.8mmの鋼板(冷間圧延鋼板、SPCC−SD、日本テストパネル社製)に貼着し、これらを200℃で1分間加熱した後、三点曲げ試験により、1mm変位時の曲げ強度、2mm変位時の曲げ強度および最大曲げ強度を、それぞれ測定した。なお、参考例1として、車両天井材用補強材を貼着していない鋼板についても、同様に測定した。その結果を、表1に示す。
各実施例および各比較例の車両天井材用補強材をその面積が80cm2になるように裁断した。次いで、これをテドラーバッグに入れ、上記したテドラーバッグ法により、65℃で2時間加熱した後のテドラーバッグ内のホルムアルデヒド量を測定した。なお、テドラーバッグ内のホルムアルデヒド量は、ガスクロマトグラフ(検出限界10μg/m3)により、測定した。その結果を、表1に示す。
各実施例および各比較例の車両天井材用補強材を、図3に示すように、上記した試験条件により加熱し、その後、ガラス板(厚み3mm)のヘイズ値をヘイズメーター(型番HM−150型、村上色彩技術研究所社製)により測定した。その結果を、表1に示す。
(5)重量(坪量)測定
各実施例および各比較例の車両天井材用補強材を、幅25mm、長さ150mmに裁断し、これの重量を電子天秤(型番:BL320H、島津製作所社製)により測定し、1m2当たりの重量に換算することにより、坪量[g/m2]を算出した。その結果を、表1に示す。
2 樹脂層
3 車両天井材用補強材
8 口部付有底円筒ガラス瓶
9 ガラス板
11 オイルバス
Claims (4)
- ポリエステル不織布に対する90°剥離試験による粘着力が1.0N/25mm以上であり、
厚み0.8mmの鋼板に貼着し、200℃で1分間加熱後における、1mm変位時の曲げ強度が10N以上で、かつ、最大曲げ強度が40N以上であり、
拘束層と補強層とを備え、
前記補強層は、発泡剤を含まず、加熱により硬化する硬化性組成物から形成されている
ことを特徴とする、車両天井材用補強材。 - 厚みが1mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の車両天井材用補強材。
- 下記のテドラーバッグ法におけるホルムアルデヒド量が、100μg/m3以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の車両天井材用補強材。
テドラーバッグ法:車両天井材用補強材(80cm2)を、容量10Lのテドラーバッグに入れて密閉し、65℃で2時間加熱した後のテドラーバッグ内のホルムアルデヒド量を測定し、下記式から定量する。
ホルムアルデヒド量(μg/m3)=テドラーバッグ内のホルムアルデヒド量(μg)/テドラーバッグ内の容積(m3) - 下記の試験条件によるガラス板のヘイズ値を15以下にできることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の車両天井材用補強材。
試験条件:長さ100mm、幅50mm、厚み10mmの車両天井材用補強材を封入した口部付有底円筒ガラス瓶(口部内径40mm、円筒内径70mm、高さ170mm)を、80℃のオイルバス(オイル深さ110mm)に入れ、口部を前記ガラス板で蓋をしてその上に鉄板の重石をし20時間放置後、前記ガラス板のヘイズ値を測定する。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007247830A JP5001104B2 (ja) | 2006-09-28 | 2007-09-25 | 車両天井材用補強材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006265802 | 2006-09-28 | ||
JP2006265802 | 2006-09-28 | ||
JP2007247830A JP5001104B2 (ja) | 2006-09-28 | 2007-09-25 | 車両天井材用補強材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008105668A JP2008105668A (ja) | 2008-05-08 |
JP5001104B2 true JP5001104B2 (ja) | 2012-08-15 |
Family
ID=39439363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007247830A Expired - Fee Related JP5001104B2 (ja) | 2006-09-28 | 2007-09-25 | 車両天井材用補強材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5001104B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5238450B2 (ja) * | 2008-10-21 | 2013-07-17 | 日東電工株式会社 | 補強シート |
JP6535553B2 (ja) * | 2015-09-10 | 2019-06-26 | 積水化成品工業株式会社 | 金属パネル補強材及び金属パネルの補強方法 |
KR101842472B1 (ko) * | 2016-12-08 | 2018-03-28 | (주)대한솔루션 | 강성을 보강한 자동차용 헤드 라이너 및 그 제조방법 |
CN116568561A (zh) | 2020-10-23 | 2023-08-08 | 河西工业株式会社 | 车辆用顶蓬材料 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59204537A (ja) * | 1983-05-07 | 1984-11-19 | 日東電工株式会社 | 金属板補強用の接着性シ−ト |
JPH0534277Y2 (ja) * | 1987-01-09 | 1993-08-31 | ||
JP2003041040A (ja) * | 2001-08-02 | 2003-02-13 | Grand Polymer Co Ltd | 発泡性ポリプロピレン樹脂組成物、それを用いた自動車用成形天井材の製造方法およびその自動車用成形天井材 |
JP2004292646A (ja) * | 2003-03-27 | 2004-10-21 | Jfe Chemical Corp | 強化繊維シートの製造方法、強化繊維シートおよびその用途 |
JP3725894B2 (ja) * | 2003-07-04 | 2005-12-14 | 日東電工株式会社 | 鋼板補強シート |
JP4657634B2 (ja) * | 2004-06-10 | 2011-03-23 | 日東電工株式会社 | 鋼板補強シート |
-
2007
- 2007-09-25 JP JP2007247830A patent/JP5001104B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008105668A (ja) | 2008-05-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3685791B2 (ja) | 鋼板用貼着シート | |
US9783704B2 (en) | Double-sided adhesive tape | |
US7267870B2 (en) | Pressure-sensitive adhesive sheet for steel plates | |
JP6938495B2 (ja) | 多層構造用接着フィルム | |
JP5001104B2 (ja) | 車両天井材用補強材 | |
JP2019524474A (ja) | パネルをパネルアセンブリに接合する方法及びパネルアセンブリ | |
JP5604115B2 (ja) | 外板用補強材および外板の補強方法 | |
CN111278641B (zh) | 层叠物及加强片 | |
WO2008041552A1 (fr) | Matériau de renfort pour le matériau du plafond d'un véhicule | |
JPH09143249A (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP7291638B2 (ja) | 補強制振材および補強制振構造 | |
JP4470578B2 (ja) | 極超低温材料容器用補強材 | |
JPS608947B2 (ja) | 金属板補強用接着性シ−ト | |
JP2019027534A (ja) | 制振シートならびにその使用方法 | |
JP6371443B2 (ja) | 両面接着テープ | |
TWI617615B (zh) | 金屬面板補強材及金屬面板的補強方法 | |
CN111148630A (zh) | 增强片、增强构件、增强套件、增强片的制造方法及增强构件的制造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091116 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111017 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111108 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120105 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120501 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120517 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5001104 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150525 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |