JP5000785B1 - 粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】側面及び底面に粉粒体を通過可能な網目状領域を有する被粉砕物収容器11、収容器11の上方に配置された被粉砕物供給部12、収容器11への熱・風供給機構13、収容器11内の被粉砕物20を粉砕する手段14、収容器11の外部に飛散する粉粒体を下方に導く壁面部15、粉粒体収容部16を有し、収容器11は、上面から底面に至るまでの一つの空間を複数に区画し、収容器11の底面側ほど細径に形成された区画部11a1〜11a4を備え、粉砕手段14は、収容器11の夫々の空間に位置する被粉砕物20を当該空間の下方の当該区画部、収容器11の底面又は側面の網目を通過可能な大きさに、夫々異なる回転速度で切断する回転カッター14aからなる。
【選択図】図1
Description
しかし、いわゆる薬用キノコと称されるキノコ類の多くは、硬く、十分に乾燥させるまでに時間がかかる。
従って、薬用キノコと称されるキノコ類を粉粒体にするために、乾燥工程と粉砕工程とを別々に行うと、粉粒体となるまでに多くの時間がかかる。
図9は非特許文献1に記載の粉砕乾燥装置の概略構成を示す模式図である。
非特許文献1の粉砕乾燥装置50は、上部から大量の空気を吸引し、下部から空気を排出する送風機能を備えた粉砕機51と、粉砕機51と側方で連通する流動筒52と、流動筒52の下部から熱風を送り込む空気加熱機53と、流動筒52の側方下部に連通する原料供給機54と、サイクロン集塵機55を有している。
図10は特許文献1に記載の食品乾燥装置の概略構成を示す模式図である。
特許文献1に記載の食品乾燥装置60は、燃焼用バーナ61と、燃焼用バーナ61により熱風が生成される乾燥室62と、乾燥室62の内部に配置され、モーター63cの回転動力により回転可能な破砕刃63aを備えた破砕室63と、破砕室63の底部排出口63bと連通し、底部排出口63bから出た破砕物を搬送する搬送装置64と、破砕室63の上方から生ゴミを投入するための生ゴミ投入口65と、投入された生ゴミを一時的に貯留する一時貯留部66と、破砕室63及び一時貯留室66と連通し、これらから発生する有害物質や悪臭等を加熱することで無害、無臭化して外部に排出するための燃焼室67を有している。
図11は特許文献2に記載の破砕乾燥装置の概略構成を示す模式図、図12は図11に示されている破砕乾燥装置に備わる破砕機の縦断面図である。
特許文献2に記載の破砕乾燥装置70は、被破砕物を回転する破砕具71aで破砕する破砕機71と、上方より破砕機71の内部に被破砕物を供給する供給路72と、供給路72の途中位置に連通した熱風路73と、熱風路73に熱風を供給する熱風発生機(図示省略)と、破砕機71で破砕した破砕物を排出する排出路74と、破砕機71の内部の破砕物を吸引して排出路74へ排出させる集塵機75を有している。
破砕機71は、図12に示すように、ドラム状の容器71bの内部に横向きに軸支された回転軸71cにチェーンを介して破砕具71aを揺動可能に取り付けるとともに、容器71bの内壁との間に隙間ができるように、2つの円状の回転板71d1、71d2を回転軸71cの中間部と排出側とに夫々取り付けている。中間部の回転板71d1は、容器71bの内壁との隙間が、排出側の回転板71d2の容器71bの内壁との隙間より大きく形成されている。その他、容器71bの内側の側壁には、中間部の回転板71d1の供給側に水平の突条(図示省略)、中間部の回転板71d1の排出側に排出路74に向けて下方へ傾斜させた突条(図示省略)が夫々設けられている。
非特許文献1に記載の粉砕乾燥装置によれば、原料の粉砕と乾燥を同時に行うことができる。
しかしながら、非特許文献1に記載の粉砕乾燥装置50のように、粉砕と乾燥のために原料を夫々別個に処理するように配置された粉砕機51と流動筒52との間を循環させる構成では、その分装置が大がかりなものとなり、設置スペース、コストの面で不利となる。
このように、非特許文献1に記載の粉砕乾燥装置50では、一旦原料を投入して、粉砕・乾燥処理を開始した後は、粉末状の製品が集塵機で回収されるまでの途中で原料を投入することが難しく、最初に投入した全ての原料が粉末状の製品としてサイクロン集塵機55で回収されるのを待たざるを得ない。
このため、非特許文献1に記載の粉砕乾燥装置50では、短時間で効率的かつ継続的に、粉末状の製品を製造することが困難である。
特許文献1に記載の食品乾燥装置60によれば、生ゴミの破砕と乾燥を同時に行うことができる。
また、燃焼用バーナ61により熱風が生成される乾燥室62の内部に回転可能な破砕刃63aを備えた破砕室63を備えるとともに、搬送装置64を破砕室63の底部排出口63bと連通して設けたので、非特許文献1に記載の粉砕乾燥装置のような大掛かりなものとすることなく、装置全体の省スペース化及び小型化を図ることができる。
また、生ゴミ投入口65を介して破砕室63の上方から生ゴミを投入するように構成し、破砕された破砕物を破砕室63の底部排出口63から出るようにしたので、生ゴミの破砕のために、非特許文献1に記載の粉砕乾燥装置50のように粉砕機51で原料を吸引する必要がなく、さらに、破砕された生ゴミを非特許文献1に記載の粉砕乾燥装置50のようにサイクロン集塵機55を介して吸引することなく所定箇所に集めることができ、非特許文献1に記載の粉砕乾燥装置50に比べて、破砕・乾燥・回収のために使用するエネルギーを少なくすることができる。
また、特許文献1に記載の食品乾燥装置60には、一時貯留部66で生ゴミを予備乾燥させるようになっているが、一時貯留部66での乾燥はあくまでも予備乾燥であって、破砕室63において破砕・乾燥の進んだ生ゴミに比べて、乾燥が進んでいない。
しかるに、特許文献1に記載の食品乾燥装置60において、生ゴミを一時貯留部66に長時間貯留して十分に乾燥させた後、破砕室63に投入すれば、破砕室63内の生ゴミの乾燥の進行度を同じ状態にすることは可能であるが、破砕室63に比べて燃焼用バーナ61から離れた位置にある一時貯留部66内の生ゴミを十分に乾燥するには、別途の乾燥手段を設ける必要があり、コスト高となってしまう。しかも、生ゴミを一時貯留部66に長時間貯留して十分に乾燥させた後、破砕室63に投入するのでは、もはや生ゴミに対する乾燥と破砕とを同時に行うものではなくなり、処理時間が非常にかかるものとなってしまう。
このため、特許文献1に記載の食品乾燥装置60でも、非特許文献1に記載の装置と同様、破砕した破砕物を回収するまでに多くの時間がかかってしまい、短時間で効率的かつ継続的に被破砕物を破砕・乾燥・回収することが難しい。
特許文献2に記載の破砕乾燥装置70によれば、被破砕物の破砕と乾燥を同時に行うことができる。
また、フィーダより供給路72に供給された被破砕物が、熱風路73を通って供給される熱風発生機74からの熱風とともに破砕機71の容器71bの内部に供給されるとともに、破砕機71で破砕・乾燥された破砕物が破砕機71の下方の排出路75に排出されるので、破砕・乾燥手段が、非特許文献1に記載の粉砕乾燥装置のような大掛かりなものとならず、装置全体の省スペース化及び小型化を図ることができる。
また、被破砕物の破砕のために、非特許文献1に記載の粉砕乾燥装置50のように破砕機51で原料を吸引する必要がないので、非特許文献1に記載の粉砕乾燥機に比べて、破砕・乾燥のために使用するエネルギーが少なくて済む。
このため、特許文献2に記載の破砕乾燥装置70でも、非特許文献1、特許文献1に記載の装置と同様、破砕した破砕物を回収するまでに多くの時間がかかってしまい、短時間で効率的かつ継続的に被破砕物を破砕・乾燥・回収することが難しい。
本発明の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置は、側面及び底面の一部に所定の大きさ以下の粉粒体を通過可能な細径に形成された網目状領域を有する、筒状の被粉砕物収容器と、前記被粉砕物収容器の上方に配置されていて、該被粉砕物収容器の内部に連通する通路を有する被粉砕物供給部と、前記被粉砕物収容器の内部に被粉砕物を乾燥させるための熱及び風を供給する熱・風供給機構と、前記被粉砕物収容器の内部の被粉砕物を粉砕するための粉砕手段と、前記被粉砕物収容器の外部を覆うとともに、該被粉砕物収容器の側面及び底面に形成された前記網目状領域から外部に飛散する被粉砕物の粉粒体を該被粉砕物収容器の下方に導くように形成された筒状の壁面部と、前記壁面部を介して前記被粉砕物収容器の下方に導かれた被粉砕物の粉粒体を収容する粉粒体収容部と、を有する粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置であって、前記被粉砕物収容器は、該被粉砕物収容器の上面から底面に至るまでの一つの空間を複数の空間に区画する複数の区画部を備え、前記複数の区画部は、該被粉砕物収容器の底面側に近い位置に配置されたものほど細径に形成された、夫々径の異なる網目状部材からなり、前記粉砕手段は、複数の前記区画部を介して区画された前記被粉砕物収容器の夫々の空間に位置する前記被粉砕物を当該空間の下側に位置する当該区画部もしくは該被粉砕物収容器の底面又は該被粉砕物収容器の側面の網目を通過可能な大きさに切断可能な回転カッターからなり、前記回転カッターは、複数の前記区画部を介して区画された前記被粉砕物収容器の夫々の空間に位置する前記被粉砕物を、夫々異なる回転速度で切断するように構成されている。
また、本発明の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置のように、被粉砕物収容器の内部に被粉砕物を乾燥させるための熱及び風を供給する熱・風供給機構と、被粉砕物収容器の内部の被粉砕物を粉砕するための粉砕手段を備えれば、非特許文献1に記載の粉砕乾燥装置50のように粉砕機51と乾燥室52とを別々に配置した構成とは異なり、装置が大掛かりなものとならず、装置全体の省スペース化及び小型化を図ることができ、さらに、粉砕機で原料を吸引する必要がないので、破砕のために使用するエネルギーが少なくて済む。
また、本発明の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置のように、被粉砕物収容器が、被粉砕物収容器の上面から底面に至るまでの一つの空間を複数の空間に区画する複数の区画部を備え、複数の区画部が、被粉砕物収容器の底面側に近い位置に配置されたものほど細径に形成された、夫々径の異なる網目状部材からなるようにすれば、被粉砕物を乾燥・粉砕の程度に応じて別々の空間に効率的に分けることができる。このため、被粉砕物供給部から連続的に被破砕物を被粉砕物収容器に投入しながら被粉砕物収容器の底面近傍の網目状領域から外部に飛散する被粉砕物の粉粒体を粉粒体収容部で回収することで、被粉砕物を継続的に破砕・乾燥・回収でき、粉粒状食品を効率的且つ連続的に大量に製造できる。
このようにすれば、乾燥の進んでいない被粉砕物に対しては、より十分な乾燥処理を施し、乾燥の十分に進んだ被粉砕物に対しては、より十分な粉砕処理を施す等、被粉砕物の乾燥の程度に応じて効率的な乾燥・粉砕処理を行うことができ、継続的な粉粒状食品の製造をより効率的に行うことができる。
このようにすれば、上述したような、回転カッターが、複数の区画部を介して区画された被粉砕物収容器の夫々の空間に位置する被粉砕物を、夫々異なる回転速度で切断する構成を実現できる。
被粉砕物収容器に投入直後の被粉砕物は、水分を多く含んでいるため、ある程度乾燥が進むまでに多くの乾燥処理時間が必要となるのに対し、被粉砕物収容器の底部側の空間に位置する被粉砕物は、乾燥が十分に進んでいるため、粉砕処理時間のみが必要となる。しかるに、回転カッターの回転速度を、被粉砕物収容器における最も上面側の空間に設けられたカッター部が当該空間に位置する被粉砕物をかき混ぜる第一の回転速度と、被粉砕物を切断する第二の回転速度とに切り替えでき、そのいずれの回転速度に切り替えたときにおいても被粉砕物収容器における最も底面側の空間に設けられたカッター部が当該空間に位置する被粉砕物を、側面及び底面に設けられた網目状領域を通過可能な大きさに切断するために必要な第三の回転速度を制御できるようにすれば、乾燥の進んでいない被粉砕物に対して十分な乾燥処理を施しながら、乾燥を促進させることができ、乾燥の進んでいる被粉砕物に対しては乾燥の進んでいない被粉砕物に対する乾燥処理に影響されることなく、効率的に粉砕処理を行うことができる。
このようにすれば、被粉砕物収容器における最も上面側の空間に位置する被粉砕物の乾燥が所望の状態に進んだときに次の空間に移動させる大きさに粉砕することができる等、夫々の空間において、乾燥を段階的に進行させながら、乾燥の進行状態を均一化して被粉砕物を粉砕することができるので、連続的に粉粒状食品を製造することができる。
このようにすれば、最も底面側の空間において粉砕された粉粒体を、L字形状のカッターの面を介して被粉砕物収容器の底面の網目状領域に加えて、側面の網目状領域からも押し出し易くなり、粉粒体収容部に回収されるまでの時間を短縮することができる。
これにより、熱・風供給機構が実現できる。
このようにすれば、被粉砕物収容器の内部で渦状の気流を作って、被粉砕物の乾燥処理をより効果的に行うことができるとともに、乾燥・粉砕処理の進んだ被粉砕物の位置する空間においては、粉粒体を網目状領域の外部から飛散させ易くなり、粉粒体収容部において回収されるまでの時間を短縮することができる。
このようにすれば、夫々の空間において渦状の気流を作って、被粉砕物の乾燥処理をより効果的に行うことができるとともに、乾燥・粉砕処理の進んだ被粉砕物の位置する空間においては、より一層粉粒体を網目状領域の外部から飛散させ易くなり、粉粒体収容部において回収されるまでの時間をより一層短縮することができる。
このようにすれば、ドライヤーに湿った空気を送らずに済むので、ドライヤーによる被粉砕物の乾燥のために使用する熱エネルギーのロスをその分小さくすることができる。
これにより、除湿装置が実現できる。
このようにしても、熱・風供給機構が実現できる。
このようにすれば、被粉砕物収容器の内部で渦状の気流を作って、被粉砕物の乾燥処理をより効果的に行うことができるとともに、乾燥・粉砕処理の進んだ被粉砕物の位置する空間においては、粉粒体を網目状領域の外部から飛散させ易くなり、粉粒体収容部において回収されるまでの時間を短縮することができる。
このようにすれば、夫々の空間において渦状の気流を作って、被粉砕物の乾燥処理をより効果的に行うことができるとともに、乾燥・粉砕処理の進んだ被粉砕物の位置する空間においては、より一層粉粒体を網目状領域の外部から飛散させ易くなり、粉粒体収容部において回収されるまでの時間をより一層短縮することができる。
図1は本発明の一実施形態にかかる粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置の概略構成を模式的に示す断面図である。図2は図1の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置に備わる被粉砕物収容器の構成を示す説明図で、(a)は図1の被粉砕物収容器を斜め上方から見たときの斜視図、(b)は図1の被粉砕物収容器における最も上面側に配置された区画部の構成を示す平面図、(c)は図1の被粉砕物収容器における最も底面側に配置された区画部の構成を示す平面図である。図3は図1の被粉砕物収容器に設けられた回転カッターにおけるカッター部の構成を示す説明図で、(a)は被粉砕物収容器における最も底面側以外の空間に設けられたカッター部の構成を示す斜視図、(b)は被粉砕物収容器における最も底面側の空間に設けられたカッター部の構成を示す斜視図である。図4は図1の被粉砕物収容器の夫々の区画部に固定された変速ギア装置の一構成例を示す説明図である。図1の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置に備わる回転カッターにおけるモーターにより制御される、最も上面側の空間に設けられたカッター部の回転速度と最も底面側空間に設けられたカッター部の回転速度の制御シーケンスの一例を示すグラフである。
被粉砕物収容器11は、図2(a)に示すように、側面及び底面の全面にわたって所定の大きさ以下の粉粒体を通過可能に形成された網目状領域を有している。なお、図2中、11bは熱・風供給機構13に備わる送風路13cと連通する孔部、11cは被粉砕物供給部12と連通する孔部、11dは被粉砕物収容器11の上面部である。
被粉砕物供給部12は、被粉砕物収容器11の上方に配置されていて、ホッパと、ホッパに接続し、孔部11cを介して被粉砕物収容器11の内部に連通する通路を有している。
熱・風供給機構13は、被粉砕物収容器11の内部に被粉砕物20を乾燥させるための熱及び風を供給する。
粉砕手段14は、被粉砕物収容器11の内部の被粉砕物20を粉砕する。
壁面部15は、被粉砕物収容器11の外部を覆うとともに、被粉砕物収容器11の側面及び底面に形成された網目状領域から外部に飛散する被粉砕物20の粉粒体を被粉砕物収容器11の下方に導くように形成されている。
粉粒体収容部16は、壁面部15を介して被粉砕物収容器11の下方に導かれた被粉砕物20の粉粒体を収容可能に構成されている。
複数の区画部11a1〜11a4は、被粉砕物収容器11の底面側に近い位置に配置されたものほど細径に形成された、夫々径の異なる網目状の金属部材で構成されている。例えば、最も上面11dに近い側に配置された区画部11a1は、図2(b)に示すように、隙間の大きな粗い網目状に形成されている。また、例えば、最も底面に近い側に配置された区画部11a4は、図2(c)に示すように、隙間の狭い細かい網目状に形成されている。
回転カッター14aは、複数の区画部11a1〜11a4を介して区画された被粉砕物収容器11の夫々の空間に位置する被粉砕物20を、被粉砕物収容器11の底面側に近い位置に配置されたものほど回転速度が速くなるような、夫々異なる回転速度で切断するように構成されている。
また、図3(b)に示すように、複数組のカッター部14b1〜14b5のうち、少なくとも被粉砕物収容器11における最も底面側の空間に設けられたカッター部14b5を構成する最も底面側のカッター14b51は、その先端が被粉砕物収容器11の底面から側面に沿うL字形状に形成されている。
また、本実施形態では、夫々のカッター部14b1〜14b5における、下側のカッター14b12〜14b52は、夫々、区画部11a1〜11a4、被粉砕物収容器11の底面との隙間が、1mm程度となるように配置されている。
夫々の区画部11a1〜11a4には、夫々の隣接する棒状部材同士の回転速度を異ならせるための変速ギア装置14c1〜14cn(nは整数である。なお、図1の例では、作図の便宜上n=4として説明する。但し、n=4に限定されるものではない。)が夫々固定されている。
夫々の隣接する棒状部材同士は、被粉砕物収容器11において当該隣接する夫々の棒状部材が配置されている空間を区画する区画部11a1〜11a4に固定された変速ギア装置14c1〜14c4を介して連結されている。
詳しくは、変速ギア装置14c1は、例えば、図4に示すように、ハウジング14c11における対向する上下の面に回転軸14a21,14a22を回転可能に支持するとともに、ハウジング14c11における側面に回転軸14c11,14c12を回転可能に対向させて備えている。回転軸14c11,14c12には、夫々、径の大きさが等しい斜歯歯車14c15,14c17が取り付けられている。また、回転軸14a21,14a22には、夫々、径の大きさが異なる斜歯歯車14c14,14c16が取り付けられている。斜歯歯車14c14は、斜歯歯車14c16に比べて、径が大きく歯数を多く備えている。そして、隣り合う斜歯歯車14c14,14c15,14c16,14c17同士が噛合している。これにより、回転軸14a22が所定の速度で回転したときには、回転軸14a21は、回転軸14a22に比べて低速で回転する。
図5の例では、モーター14a1は、被粉砕物収容器11における最も上面側の空間に設けられたカッター部14b1が当該空間に位置する被粉砕物20をかき混ぜるために必要な第一の回転速度が約0.5〜1回/秒、当該空間に位置する被粉砕物20を当該空間の下側に位置する区画部11a1を通過可能な大きさに切断するために必要な第二の回転速度が約2〜4回/秒、被粉砕物収容器11における最も上面側の空間に位置する棒状部材(回転軸14a21)の回転速度が第一の回転速度であるときに、被粉砕物収容器11における最も底面側の空間に設けられたカッター部が当該空間に位置する被粉砕物20を、側面及び底面に設けられた網目状領域を通過可能な大きさに切断するために必要な第三の回転速度が約10回/秒となるように当該空間に位置する棒状部材(回転軸14a25)を回転させる。
また、モーター14a1は、被粉砕物収容器11における最も上面側の空間に位置する棒状部材(回転軸14a21)の回転速度を、所定のピッチで第一の回転速度と第二の回転速度とに連続的に切り替えるように構成されている。図5の例では、モーター14a1は、被粉砕物収容器11における最も上面側の空間に位置する棒状部材(回転軸14a21)の第一の回転速度となる時間が5秒、第二の回転速度となる時間が20分(1200秒)で、夫々の回転速度が連続的に切り替わるように制御される。
なお、図1の例では、第一の送風路13bを被粉砕物収容器11の底面に接続させたが、被粉砕物収容器11の側面に接続させてもよい。
被粉砕物収容器11の内部では、回転カッター14aに備わるカッター部14b1〜14b5が、夫々の区画部11a1〜11a4を介して区画された被粉砕物収容器11の夫々の空間において、夫々異なる速度で回転する。ここでは、最初に、被粉砕物収容器11における最も上面側の空間に設けられたカッター部14b1が当該空間に位置する被粉砕物20をかき混ぜるために必要な第一の回転速度になっているものとする。
11 被粉砕物収容器
11a1〜11an 区画部
11b、11c 孔部
11d 上面部
12 被粉砕物供給部
13、13’ 熱・風供給機構
13a ドライヤー
13b 第一の送風路
13b1 本管
13b21〜13b2m 送風管
13c 蒸気排出部
13c1 蒸気排出路
13c2 除湿装置
13c3 第二の送風路
13d ヒーター
13e 送風機
13f 第三の送風路
13f1〜13fm 送風管
13g 第四の送風路
13h 蒸気排出路
14 粉砕手段
14a 回転カッター
14a1 モーター
14a21〜14a2m 回転軸
14b1〜14bm カッター部
14b11、14b12〜14bm1、14bm2 カッター
14c1〜14cn 変速ギア装置
14c11〜14cn1 ハウジング
14c12、14c13〜14cn1、14cn2 回転軸
14c14、14c15、14c16、14c17〜14cn4、14cn5、14cn6、14cn7 斜歯歯車
15 壁面部
16 粉粒体収容部
20 被粉砕物
50 粉砕乾燥装置
51 粉砕機
52 流動筒
53 空気加熱機
54 原料供給機
55 サイクロン集塵機
60 食品乾燥装置
61 燃焼用バーナ
62 乾燥室
63 破砕室
63a 破砕刃
63b 底部排出口
63c モーター
64 搬送装置
65 生ゴミ投入口
66 一時貯留部
67 燃焼室
70 破砕乾燥装置
71 破砕機
71a 破砕具
71b 容器
71c 回転軸
71d1、71d2 回転板
72 供給路
73 熱風路
74 排出路
75 集塵機
Claims (15)
- 側面及び底面の一部に所定の大きさ以下の粉粒体を通過可能な細径に形成された網目状領域を有する、筒状の被粉砕物収容器と、
前記被粉砕物収容器の上方に配置されていて、該被粉砕物収容器の内部に連通する通路を有する被粉砕物供給部と、
前記被粉砕物収容器の内部に被粉砕物を乾燥させるための熱及び風を供給する熱・風供給機構と、
前記被粉砕物収容器の内部の被粉砕物を粉砕するための粉砕手段と、
前記被粉砕物収容器の外部を覆うとともに、該被粉砕物収容器の側面及び底面に形成された前記網目状領域から外部に飛散する被粉砕物の粉粒体を、該被粉砕物収容器の下方に導くように形成された筒状の壁面部と、
前記壁面部を介して前記被粉砕物収容器の下方に導かれた被粉砕物の粉粒体を収容する粉粒体収容部と、
を有する粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置であって、
前記被粉砕物収容器は、該被粉砕物収容器の上面から底面に至るまでの一つの空間を複数の空間に区画する複数の区画部を備え、
前記複数の区画部は、該被粉砕物収容器の底面側に近い位置に配置されたものほど細径に形成された、夫々径の異なる網目状部材からなり、
前記粉砕手段は、複数の前記区画部を介して区画された前記被粉砕物収容器の夫々の空間に位置する前記被粉砕物を当該空間の下側に位置する当該区画部もしくは該被粉砕物収容器の底面又は該被粉砕物収容器の側面の網目を通過可能な大きさに切断可能な回転カッターからなり、
前記回転カッターは、複数の前記区画部を介して区画された前記被粉砕物収容器の夫々の空間に位置する前記被粉砕物を、夫々異なる回転速度で切断するように構成されていることを特徴とする粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。 - 前記回転カッターは、前記被粉砕物収容器の底面側に近い位置に配置されたものほど回転速度が速くなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。
- 前記回転カッターは、
モーターと、
複数の前記区画部を介して区画された前記被粉砕物収容器の夫々の空間を貫く一つの直線上に配置された、前記モーターの回転に伴って回転する回転軸と、
複数の前記区画部を介して区画された前記被粉砕物収容器の夫々の空間において、前記回転軸に対し、該回転軸を中心とする円周の半径方向に夫々が交差し且つ段違いとなるように設けられた少なくとも2枚のカッターで構成された、複数組のカッター部と、
からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。 - 前記回転軸は、複数の前記区画部を介して区画された前記被粉砕物収容器の夫々の空間に、夫々が独立して配置された複数の棒状部材からなり、
夫々の前記区画部には、夫々の隣接する前記棒状部材同士の回転速度を異ならせるための変速ギア装置が夫々固定され、
夫々の隣接する前記棒状部材同士は、前記被粉砕物収容器において当該隣接する夫々の前記棒状部材が配置されている空間を区画する前記区画部に固定された変速ギア装置を介して連結されていることを特徴とする請求項3に記載の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。 - 前記モーターは、前記被粉砕物収容器における最も上面側の空間に設けられた前記カッター部が当該空間に位置する前記被粉砕物をかき混ぜるために必要な第一の回転速度と当該空間に位置する前記被粉砕物を当該空間の下側に位置する前記区画部を通過可能な大きさに切断するために必要な第二の回転速度とに回転速度を切り替えて、当該空間に位置する前記棒状部材を回転させることができ、且つ、前記被粉砕物収容器における最も上面側の空間に位置する前記棒状部材の回転速度が前記第一の回転速度であるときに、前記被粉砕物収容器における最も底面側の空間に設けられた前記カッター部が当該空間に位置する前記被粉砕物を、前記側面及び前記底面に設けられた網目状領域を通過可能な大きさに切断するために必要な第三の回転速度で、当該空間に位置する前記棒状部材を回転させるように、回転速度を制御可能に構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。
- 前記モーターは、前記被粉砕物収容器における最も上面側の空間に位置する前記棒状部材の回転速度を、所定のピッチで前記第一の回転速度と前記第二の回転速度とに連続的に切り替えることを特徴とする請求項5に記載の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。
- 複数組の前記カッター部のうち、少なくとも前記被粉砕物収容器における最も底面側の空間に設けられた前記カッター部を構成する最も底面側の前記カッターの先端が、該被粉砕物収容器の底面から側面に沿うL字形状に形成されていることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。
- 前記熱・風供給機構は、
ドライヤーと、
前記ドライヤーからの熱風を前記被粉砕物収容器の内部に導く第一の送風路と、
前記被粉砕物収容器の内部に収容されている前記被粉砕物から発せられる蒸気を該被粉砕物収容器の外部に導く蒸気排出部と、
からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。 - 前記第一の送風路が、前記被粉砕物収容器の側面に接続されていることを特徴とする請求項8に記載の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。
- 前記第一の送風路が、前記被粉砕物収容器における前記複数の区画部を介して区画された夫々の空間に前記ドライヤーからの熱風を送り込む複数の送風管を有することを特徴とする請求項8又は9に記載の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。
- 前記蒸気排出部が、
前記蒸気を前記粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置の外部に排出する蒸気排出路と、
前記蒸気排出路を通る蒸気を除湿する除湿装置と、
前記除湿装置を介して除湿された空気を前記ドライヤーに導く第二の送風路と、
からなることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。 - 前記蒸気排出部が、
前記蒸気を前記被粉砕物収容器の外部に導く蒸気排出路と、
前記蒸気排出路を通る蒸気を前記粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置の外部に排出するとともに該粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置の外部の空気を取り込むように構成された熱交換器からなる除湿装置と、
前記除湿装置を介して除湿された空気を前記ドライヤーに導く第二の送風路と、
からなることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。 - 前記熱・風供給機構は、
前記被粉砕物収容器を熱するヒーターと、
送風機と、
前記送風機からの風を前記被粉砕物収容器の内部に導く第三の送風路と、
外部の空気を前記送風機に導く第四の送風路と、
前記被粉砕物収容器の内部に収容されている前記被粉砕物から発せられる蒸気を該被粉砕物収容器の外部に導く蒸気排出路と、
からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。 - 前記第三の送風路が、前記被粉砕物収容器の側面に接続されていることを特徴とする請求項13に記載の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。
- 前記第三の送風路が、前記被粉砕物収容器における前記複数の区画部を介して区画された夫々の空間に前記送風機からの風を送り込む複数の送風管を有することを特徴とする請求項13又は14に記載の粉粒状食品製造用乾燥粉砕装置。
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