JP4999932B2 - 仮想計算機システム及び仮想計算機重み付け設定処理方法及び仮想計算機重み付け設定処理プログラム - Google Patents

仮想計算機システム及び仮想計算機重み付け設定処理方法及び仮想計算機重み付け設定処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、例えば、物理計算機を複数の仮想計算機として使用する仮想計算機システムに関する。とくに、複数の仮想計算機としてリソースを配分するために設定する重み付けの設定方法に関する。
従来の仮想計算機へのリソース割付を行う設定方法又は仮想計算機システムとして、以下のものがあった。
特許文献1は、CPUリソース配分を設定、監視して、仮想計算機へのCPUリソース割り付け配分の変更を行う仮想計算機モニターである。仮想計算機に割り当てられたCPUリソースの配分量と実際に使用したCPUリソース量の差を求め、その差が基準値より上回った場合はリソースの配分量を増やし、基準値より下回った場合はCPUリソースの配分量を減らす。
特許文献2は、CPUリソース配分量が多い順番に仮想計算機にCPUを割り当てると、マルチプロセッサ構成の計算機では、CPUリソース配分量が少ない仮想計算機に対して、配分した量より多いCPUリソースが与えられる場合が発生する問題を解決する。スケジューリングされた回数を仮想計算機の管理情報として保持し、その回数が少ない方の仮想計算機を優先的にスケジュールする。
特許文献3は、論理区画化方式の仮想計算機で、各論理区画のリソース使用率、物理装置のリソース使用率に基づいてリソースを配分する仮想計算機モニターである。仮想計算機に割り付けられたリソースと実際に使用したリソースの比率が、各仮想計算機間で同じ割合になるように自動的に設定する。
特許文献4は、仮想計算機のアクティビティをモニターし、リソース配分の増減が必要で、かつ他の仮想計算機と競合しない場合にリソースの再割り当てを行う仮想計算機システムである。
非特許文献1は、仮想計算機ごとに重み付けを設定することができ、また、特権仮想計算機上でI/O処理を行う仮想計算機モニターの例である。重み付けに従った割合でCPUリソースが配分される。仮想計算機でのI/O処理が増加すると、それにしたがって特権仮想計算機上での処理量も増加する。
特開平4−307631号公報 特開平5−324361号公報 特開2004−252988号公報 特表2007−512632号公報 A XenSurce White Paper URL: http://xen.xensource.com/files/xensource_wp2.pdf http://wiki.xensource.com/xenwiki/CreditScheduler
非特許文献1で示した仮想計算機の特権仮想計算機は、特権仮想計算機以外の仮想計算機のI/O処理をエミュレーションするため、CPUリソースを必要とする。そのため、特権仮想計算機の重み付けが低いと、この部分がボトルネックとなり処理が遅くなる等の課題があった。
また、重み付けを特許文献1、3、4で示された方法で、変更することもできるが、これらの方法では割り当てられたリソースをすべて使い切ったかどうかを監視して重み付けを漸増していくため、特権仮想計算機の重み付けが低いときに、特権仮想計算機の負荷が急に上がると、負荷への追随が遅れることになるという課題があった。
本発明は、例えば、上記のような課題を解決するためになされたもので、非特許文献1の仮想計算機モニターを利用した場合、以前に設定した最大の重み付けの値と、許容される最大の重み付け値を利用することで、特権仮想計算機に設定する重み付けの値を、特権仮想計算機の急激な負荷の上昇に対処可能とするものである。
本発明に係る仮想計算機システムは、CPU(中央処理装置:Central Processing Unit)と記憶装置とを含むリソースを有する物理計算機を備え、前記物理計算機を複数の仮想計算機として使用し、前記物理計算機のリソースを複数の仮想計算機として配分する際に用いる重み付け値を設定重み付け値として前記CPUを用いて設定する仮想計算機システムにおいて、
仮想計算機に対して設定された設定重み付け値と、前記仮想計算機に対する過去に設定した設定重み付け値の最大値である最大重み付け実績値Wmaxとを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記記憶装置に前記CPUを用いて記憶する記憶部と、
前記仮想計算機が前記物理計算機のリソースを実際に利用している利用率Uを、前記CPUを用いて求め、前記利用率Uを基に所定の算出方法により前記仮想計算機に対して設定すべき必要重み付け値Wを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記CPUを用いて算出する重み付け値算出部と、
前記重み付け値算出部が算出した前記必要重み付け値Wと、前記記憶部が記憶する前記最大重み付け実績値Wmaxとを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記CPUを用いて比較する重み付け値比較部と、
前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと前記重み付け値比較部が判断した場合、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと判断された仮想計算機に対応して前記記憶部が前記記憶装置に記憶している前記設定重み付け値を、前記必要重み付け値Wに前記CPUを用いて変更し、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと判断された仮想計算機に対応して前記記憶部が前記記憶装置に記憶している前記最大重み付け実績値Wmaxを前記必要重み付け値Wに前記CPUを用いて更新する重み付け値設定部と
を備えることを特徴とする。
前記重み付け値設定部は、
前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmax以下であると前記重み付け値比較部が判断した場合、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmax以下であると判断された仮想計算機に対応して前記記憶部が記憶している設定重み付け値を、前記最大重み付け実績値Wmaxに前記CPUを用いて変更する
ことを特徴とする。
前記記憶部は、更に、
前記設定重み付け値の上限値である重み付け上限値Wupを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記記憶装置に前記CPUを用いて記憶し、
前記重み付け値比較部は、
前記重み付け値算出部が前記所定の算出方法により算出した前記必要重み付け値Wと、前記記憶部が記憶する前記設定重み付け値とを前記CPUを用いて比較し、
前記重み付け値設定部は、
前記必要重み付け値Wが、設定重み付け値以上であると前記重み付け値比較部が判断した場合、設定重み付け値を、重み付け上限値Wupに前記CPUを用いて変更し、所定の時間経過後、設定重み付け値を所定の時間経過後の利用率Uに応じて前記CPUを用いて変更する
ことを特徴とする。
前記記憶部は、更に、
前記設定重み付け値の上限値である重み付け上限値Wupを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記記憶装置に前記CPUを用いて記憶し、
前記重み付け値比較部は、
前記重み付け値算出部が前記所定の算出方法により算出した前記必要重み付け値Wと、前記記憶部が記憶する前記重み付け上限値Wupとを前記CPUを用いて比較し、
前記仮想計算機システムは、更に、
前記必要重み付け値Wが前記重み付け上限値Wupを超えたと前記重み付け値比較部が判断した場合、所定のメッセージを前記CPUを用いて出力するメッセージ出力部を備えた
ことを特徴とする。
前記仮想計算機システムは、
所定の周期で前記仮想計算機に対して前記設定重み付け値を設定し、
前記重み付け値算出部は、
前記利用率Uを、各周期において前記仮想計算機が前記物理計算機のリソースを利用した時間の割合に基づいて前記CPUを用いて求め、前記利用率Uと他の仮想計算機に対する設定重み付け値の総和Weとから以下の式により前記必要重み付け値Wを、前記CPUを用いて算出する
ことを特徴とする。
W=U×We/(1−U)
前記重み付け値設定部は、
前記仮想計算機の起動時に、前記設定重み付け値を前記記憶部が記憶する最大重み付け実績値Wmaxに前記CPUを用いて設定する
ことを特徴とする。
本発明に係る仮想計算機重み付け設定処理方法は、CPU(中央処理装置:Central Processing Unit)と記憶装置とを含むリソースを有する物理計算機を備え、前記物理計算機を複数の仮想計算機として使用し、前記物理計算機のリソースを複数の仮想計算機として配分する際に用いる重み付け値を設定重み付け値として前記CPUを用いて設定する仮想計算機重み付け設定処理方法であって、
記憶部が、仮想計算機に対して設定された設定重み付け値と、前記仮想計算機に対する過去に設定した設定重み付け値の最大値である最大重み付け実績値Wmaxとを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記記憶装置に前記CPUを用いて記憶する記憶処理を行い、
重み付け値算出部が、前記仮想計算機が前記物理計算機のリソースを実際に利用している利用率Uを、前記CPUを用いて求め、前記利用率Uを基に所定の算出方法により前記仮想計算機に対して設定すべき必要重み付け値Wを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記CPUを用いて算出する重み付け値算出処理を行い、
重み付け値比較部が、前記重み付け値算出部が算出した前記必要重み付け値Wと、前記記憶部が記憶する前記最大重み付け実績値Wmaxとを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記CPUを用いて比較する重み付け値比較処理を行い、
重み付け値設定部が、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと前記重み付け値比較部が判断した場合、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと判断された仮想計算機に対応して前記記憶部が前記記憶装置に記憶している前記設定重み付け値を、前記必要重み付け値Wに前記CPUを用いて変更し、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと判断された仮想計算機に対応して前記記憶部が前記記憶装置に記憶している前記最大重み付け実績値Wmaxを前記必要重み付け値Wに前記CPUを用いて更新する重み付け値設定処理を行うことを特徴とする。
本発明に係る仮想計算機重み付け設定処理プログラムは、前記仮想計算機重み付け設定処理方法をコンピュータに実行させる。
本発明に係る仮想計算機システムは、記憶部が過去に設定した設定重み付け値の最大値である最大重み付け実績値Wmaxを記憶しており、必要重み付け値Wが最大重み実績値Wmaxより大きい場合に、設置重み付け値を必要重み付け値Wと変更するため、仮想計算機に対する負荷が、再度上昇して必要重み付け値により配分されたリソースが必要となった場合に、迅速に仮想計算機に対してリソースを割り当てることが可能となるという効果を奏する。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図6を用いて説明する。
図1は、以下で説明する実施の形態1に係る仮想計算機システム1000の構成を示すブロック構成図である。図2は、実施の形態1に係る仮想計算機システム1000のハードウェア(物理計算機)の構成の一例を示す図である。図3は、実施の形態1に係る仮想計算機システム1000の仮想計算機モニター400が仮想計算機に第1物理CPU501、第2物理CPU502を割り当てるスケジューリング処理のフローチャートである。図4は、実施の形態1に係る仮想計算機システム1000が行う特権仮想計算機重み付け設定処理の一例を示すフローチャートである。図5は、実施の形態1に係る仮想計算機システム1000が行う特権仮想計算機に必要重み付け値Wの算出処理の一例を示すフローチャートである。図6は、実施の形態1に係る仮想計算機システム1000により、特権仮想計算機200が必要とする重み付け値と、従来の重み付け設定処理方法で設定した場合の特権仮想計算機の重み付け値と、特権仮想計算機200に割り当てられた重み付け値の変化を示す図である。
まず、本実施の形態に係る仮想計算機システム1000の構成について図1を用いて説明する。図1において、仮想計算機システム1000は、複数の仮想計算機(Virtual Machine:以下ではVMと略して示す場合がある。)を備えている。仮想計算機とは一台の物理マシンをソフトウェアで多重化し,仮想的で独立した複数台のマシンとして使用できるようにしたものである。
複数の仮想計算機の1つは、ハードディスクやネットワークなどへの物理I/Oデバイスへのアクセスや、他の仮想計算機の起動・停止を行う特権を持つ特権仮想計算機200である。特権仮想計算機200以外の仮想計算機は、ソフトウェアで仮想的に使用できるようにした仮想計算機であって、第1仮想計算機201、第2仮想計算機202と表示する。図1では、二つの仮想計算機(第1仮想計算機201、第2仮想計算機202)のみを示しているが、この実施の形態では二つ以上の仮想計算機を備えているものとする。
また、仮想計算機システム1000は、仮想計算機モニター400、第1物理CPU501、第2物理CPU502を備えている。仮想計算機モニター400は、特権仮想計算機200や第1仮想計算機201等をモニターしており、物理CPUの割り当てや、監視等を行っている。
ready queue401は、第1物理CPU501および第2物理CPU502の利用を要求する仮想計算機のキューである。仮想計算機に物理CPUが割り当てられた時間に応じてその仮想計算機のcredit303の値が減少する。wait queue402は、第1物理CPU501および第2物理CPU502の利用を必要としない仮想計算機のキューである。仮想計算機システムの記憶装置920には、各仮想計算機に与えられる重み付け値301と、各仮想計算機に物理CPUが割り当てられた累積時間302と、物理CPUが割り当てられた時間に応じて変化するcredit303が記憶されている。また、記憶装置920には、特権仮想計算機200の重み付けの設定を許す重み付け上限値Wup304、特権仮想計算機200に設定された重み付けのこれまでの最大の値である最大重み付け実績値Wmax305が記憶されている。重み付け設定処理部100は、本実施の形態における特権仮想計算機200の重み付け値を算出し、設定する処理部である。重み付け設定処理部100は、記憶部101、重み付け値算出部102、重み付け値比較部103、重み付け値設定部104、メッセージ出力部105を備えている。重み付け設定処理部100が備える各部の動作の詳細については後述する。
図2を用いて、仮想計算機システム1000のハードウェア資源(物理計算機)の一例について説明する。
図2において、仮想計算機システム1000は、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置ともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、通信ボード915、表示装置916、入力機器902、記憶装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。記憶装置920は、例えば、図1では、RAMなどの計算機の主記憶である。或いは、磁気ディスク装置、光ディスク装置、メモリカード読み書き装置などの場合もある。
RAMは、揮発性メモリの一例である。ROM913、磁気ディスク、光ディスク、メモリカード読み書き装置は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶部の一例である。
通信ボード915、入力機器902などは、入力部、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置916などは、出力部、出力装置の一例である。
通信ボード915は、例えば、ファクシミリ機、電話器、LAN等に接続されている。通信ボード915は、LANに限らず、インターネット網700、ISDN等のWAN(ワイドエリアネットワーク)などに接続されていても構わない。
記憶装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、プログラム群922、ファイル群923が記憶されている。プログラム群922のプログラムは、CPU911、オペレーティングシステム921により実行される。
上記プログラム群922には、実施の形態の説明において「〜部」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群923には、実施の形態の説明において、「〜の判定結果」、「〜の計算結果」、「〜の処理結果」として説明するデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。
また、各実施の形態の説明において説明するフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、記憶装置920であるRAM、磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile
Disk)等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
また、以下に述べる実施の形態の説明において「〜部」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、ハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、以下に述べる「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、以下に述べる「〜部」の手順をコンピュータに実行させるものである。
次に、本実施の形態に係る仮想計算機システム1000の仮想計算機モニター400のスケジューリングの動作の概略について図3を用いて説明する。
仮想計算機モニター400のスケジューリング処理は、スケジューリングのための周期的な割り込み、あるいは物理CPUを割り付けられていた仮想計算機がI/O待ちなどで物理CPUを必要としなくなった場合に呼び出される。ステップS501において、それまで物理CPUが割り当てられていた仮想計算機について、前回のスケジューリングにより割り当てられたときから今回のスケジューリングまでに使用したCPU時間に応じて、その仮想計算機のcredit303の値を減らす。また、仮想計算機が物理CPUを必要としなくなって仮想計算機モニターのスケジューリング処理が呼び出された場合は、その仮想計算機をready queue401からwait queue402につなぎ変える。
次にステップS502でready queue401につながれている仮想計算機の中からcreditの値が0より大きい仮想計算機を選び出す。
ステップS503で、もし0より大きいcreditの値を持つ仮想計算機がready
queue401の中に無ければ(Yesの場合)、ステップS505に移り、すべての仮想計算機のcredit303の値に、各仮想計算機の重み付け値301を設定し、再びステップS502の処理を行う。
ステップS503で0より大きなcreditの値を持つ仮想計算機がready queue401の中にあれば(Noの場合)、ステップS504でその仮想計算機を物理CPUに割り当て、スケジューリング処理を終了する。
ステップS501からステップS505までのスケジューリング処理は、一定時間毎に、周期的に、あるいは仮想計算機が物理CPUリソースを手放すときに呼び出される。
次に、図4を用いて本実施の形態に係る重み付け設定処理部100が行う特権仮想計算機200に対する特権仮想計算機重み付け設定処理の動作について説明する。図4に示すフローチャートの処理は、特権仮想計算機200の重み付け値を更新したい周期Tで実行するものとする。
記憶部101は、フローチャートの処理を実行する前に、記憶部101が記憶装置920に、特権仮想計算機の重み付け値の上限である重み付け上限値Wup304と、過去に特権仮想計算機200に設定した重み付け値の最大値を最大重み付け実績値Wmax305として予め記憶しているものとする(記憶処理)。
ステップS101では、重み付け値算出部102が後述する所定の算出方法に従って、特権仮想計算機200を実行するに必要な重み付け値である必要重み付け値Wを求める(重み付け算出処理)。
ステップS101で、重み付け値算出部102が特権仮想計算機の必要重み付け値Wを求めた後、ステップS102で、重み付け値比較部103が、重み付け値算出部102が算出した必要重み付け値Wと、現在の周期において設定されている特権仮想計算機200の重み付け値301(設定重み付け値、Wnと略す場合がある。)とを比較する。必要重み付け値Wが、現在の周期で設定されている重み付け値301よりも小さい場合(W<Wnの場合)、ステップS105に移動する。必要重み付け値Wが重み付け値301以上である場合(W≧Wn)、ステップS103に移動する。
ステップS102で必要重み付け値Wが特権仮想計算機200の重み付け値301(設定重み付け値、Wn)より大きい場合(W≧Wnの場合)、重み付け値比較部103は、ステップS103で、特権仮想計算機200の重み付け値301が重み付け上限値Wup304より大きいかどうかを比較する(重み付け値比較処理)。
ステップS103で、重み付け値比較部103が、特権仮想計算機の重み付け値301は重み付け上限値Wup304より大きいと判断した場合(Wn>Wupの場合)、メッセージ出力部105は、ステップS109で重み付け上限値Wup304を超えるCPUリソースを特権仮想計算機200が必要としている旨を示すメッセージを表示装置916等に出力する(メッセージ出力処理)。
ステップS103で、重み付け値比較部103が、特権仮想計算機200の重み付け値301が重み付け上限値Wup304以下である(Wup≧Wnの場合)と判断した場合は、重み付け値設定部104が、ステップS104で特権仮想計算機200の重み付け値301を一時的に重み付け上限値Wup304の値に設定する(どれくらい重み付けを上げる必要があるのかを次の重み付け設定処理周期に算出するため、一時的に重み付けを重み付け上限値Wup304にまで上げる)。
ステップS102で必要重み付け値Wが特権仮想計算機200の重み付け値301以下の場合(W<Wnの場合)は、1つ前の周期で実行したステップS104で一時的に特権仮想計算機200の重み付け値301を重み付け上限値Wup304にした場合もあるので、重み付け値比較部103は、ステップS105で特権仮想計算機200の重み付け値301と重み付け上限値Wup304とを比較する。
重み付け値比較部103が、設定重み付け値Wnと重み付け上限値Wup304とが等しくないと判断した場合(Wup≠Wnの場合)は、重み付け値を変更する必要が無いので、処理を終了する。
ステップS105において、特権仮想計算機200の重み付け値301が重み付け上限値Wup304と等しい場合(Wup=Wnの場合)は、前の周期で実行したステップS104で特権仮想計算機200の重み付け値301を重み付け上限値Wup304に設定したことによるものなので、必要重み付け値Wは新たに設定すべき重み付け値になる。
しかし、急に特権仮想計算機200に対する負荷が下がり、特権仮想計算機200に対する最大重み付け実績値Wmax305より低い重み付けになっている場合もある。そのような場合、ステップS106で、重み付け値比較部103は、必要重み付け値Wと最大重み付け実績値Wmax305とを比較する。比較した結果、必要重み付け値Wが最大重み付け実績値Wmax305以下の場合(W≦Wmaxの場合、)は、ステップS108で特権仮想計算機200の重み付け値301を元の値(例えば、現在記録されている最大重み付け実績値Wmax305)に戻して処理が終わる。
ステップS106で必要重み付け値Wが最大重み付け実績値Wmax305より大きな値の場合(W>Wmaxの場合)は、ステップS107で重み付け値設定部104が最大重み付け実績値Wmax305を必要な重み付け値Wの値に更新し、ステップS108で特権仮想計算機200の重み付け値301(設定重み付け値)に最大重み付け実績値Wmaxを変更・設定する(重み付け値設定処理)。
ステップS101で、特権仮想計算機200に必要な重み付け値Wを算出する所定の算出方法について、図5を用いて説明する。
所定の算出方法として、例えば、以下の算出方法がある。図5のステップS201では、前回の周期で、特権仮想計算機重み付け設定処理S101が呼び出されたときの特権仮想計算機のCPU使用累積時間302を取り出し、この値をPxとする。また、今回(現在の周期)の特権仮想計算機重み付け設定処理S100が呼び出されたときの特権仮想計算機のCPU使用累積時間302を取り出し、この値をPyとする。特権仮想計算機重み付け設定処理S100の呼び出し周期をTとすると、Tの周期の間に特権仮想計算機200が使用したCPU時間をPy−Pxとして求める。ステップS202では、特権仮想計算機200のCPU利用率Uを、Tの周期の間に特権仮想計算機200が使用したCPU時間Pを周期Tで除算(U=P/T)することにより求める。
次に、ステップS203で前回重み付け設定処理S100を呼び出したときから今回重み付け設定処理S100を呼び出したときまでに特権仮想計算機に必要であった重み付け値Wを求める。特権仮想計算機200以外の仮想計算機(例えば第1仮想計算機201と、第2仮想計算機202)に設定された重み付け値301の総和をWeとすると、必要重み付け値Wは、
W≧U×We/(1−U)
で求められる。必要重み付け値Wを、上記計算式により求められる値以上としているのは、小数点以下を切り上げるためである。また、上記計算式により求めた値は、必要重み付け値Wの最低限度の値であって、必要重み付け値Wは、その値以上であっても構わないことを意味する。
以上のように、本実施の形態に係る仮想計算機システム1000では、特権仮想計算機200の重み付け上限値Wup304を設け、特権仮想計算機200の負荷が上昇したときに特権仮想計算機200の重み付け値301を一時的に、設けた重み付け上限値Wup304に設定し、その後に、実際に必要な重み付け値Wを算出しているので、特権仮想計算機200の負荷の変動に速く追随することができる。特権仮想計算機200の重み付け値301を、重み付け上限値Wup304に設定する時間(所定の時間)は、任意に設定するものとする。所定の時間は一瞬であってもよい。又は所定の周期の倍数(例えば、2T,3T)であっても構わない。
図6を用いて本実施の形態に係る仮想計算機システム1000の効果について説明する。図6の実線は、特権仮想計算機200に対する負荷の変動に伴い必要となる重み付け値を示している。点線は従来の方法で割り当てた重み付け値を示す。破線は本発明で割り当てられた重み付け値を示す。横軸は時間で、一定周期ごとに重み付けの処理が行われる。縦軸は重み付け値である。
特権仮想計算機200への負荷が上昇し、必要な重み付け値が(a)になったとき、次の重み付け設定処理周期において、従来の処理であれば、一定の割合にしたがって重み付け値を増やすため、(b)の値に設定されるのに対し、本実施の形態の仮想計算機システム1000ではステップS104により重み付け上限値Wup304の値まで一度に上昇させ(c)の値とする。これにより、一時的に、リソースを特権仮想計算機に割り当てることができるため、特権仮想計算機200の負荷上昇にすばやく対応できる。特権仮想計算機200の重み付け値を(c)に設定すると、次の重み付け設定周期において実際に必要なCPUリソース量がステップS101で得られ、必要重み付け値WをステップS107で(d)の値に設定することが可能となる。
従来の仮想計算機に対する重み付けの設定方法では、特権仮想計算機200に対する負荷が上昇した後の重み付け設定周期において、引き続き一定割合で重み付けを増やし、必要な重み付け値以上に到達するまで順次重み付けを増加する。次に、特権仮想計算機200の負荷が下がり、必要な重み付け値が(e)になると、従来の設定方法では重み付け値を(f)の値に戻す。
しかし、本実施の形態に係る仮想計算機システム1000の重み付け設定処理S100によれば、ステップS102とステップS105により、特権仮想計算機200に対する重み付け値301は変更せず(g)で示す値を保つ。このため、特権仮想計算機200の負荷が後の周期において再び上昇し(h)の重み付け値を必要とする場合でも、本実施の形態に係る仮想計算機システム1000によれば、仮想計算機システム1000が備えるCPUリソースを、すぐに特権仮想計算機200に割り当てることができるの。一方、従来の方法では(i)のように再び一定の割合で特権仮想計算機200に対する重み付けを上昇させることになるため、短時間でリソースを配分することができず必要な処理を行えない可能性がある。
本実施の形態で説明した仮想計算機システムは、
CPU(中央処理装置:Central Processing Unit)と記憶装置とを含むリソースを有する物理計算機を備え、前記物理計算機を複数の仮想計算機として使用し、前記物理計算機のリソースを複数の仮想計算機として配分する際に用いる重み付け値を設定重み付け値として前記CPUを用いて設定する仮想計算機システムにおいて、
仮想計算機に対して設定された設定重み付け値と、前記仮想計算機に対する過去に設定した設定重み付け値の最大値である最大重み付け実績値Wmaxとを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記記憶装置に前記CPUを用いて記憶する記憶部と、
前記仮想計算機が前記物理計算機のリソースを実際に利用している利用率Uを、前記CPUを用いて求め、前記利用率Uを基に所定の算出方法により前記仮想計算機に対して設定すべき必要重み付け値Wを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記CPUを用いて算出する重み付け値算出部と、
前記重み付け値算出部が算出した前記必要重み付け値Wと、前記記憶部が記憶する前記最大重み付け実績値Wmaxとを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記CPUを用いて比較する重み付け値比較部と、
前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと前記重み付け値比較部が判断した場合、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと判断された仮想計算機に対応して前記記憶部が前記記憶装置に記憶している前記設定重み付け値を、前記必要重み付け値Wに前記CPUを用いて変更し、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと判断された仮想計算機に対応して前記記憶部が前記記憶装置に記憶している前記最大重み付け実績値Wmaxを前記必要重み付け値Wに前記CPUを用いて更新する重み付け値設定部と
を備えることを特徴とする。
本実施の形態の仮想計算機システム1000は、仮想計算機に対して設定した過去の重み付け値を記憶する記憶部を有している。また、仮想計算機がリソースを利用した利用率Uを基にした所定の算出方法により必要重み付け値Wと過去に設定した最大重み付け値Wmaxと比較することにより仮想計算機のリソースを配分するための最適な重み付け値を設定していることから、仮想計算機の負荷の上昇にすばやく対応することができるという効果を奏する。
本実施の形態で説明した前記仮想計算機システムの前記重み付け値設定部は、
前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmax以下であると前記重み付け値比較部が判断した場合、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmax以下であると判断された仮想計算機に対応して前記記憶部が記憶している設定重み付け値を、前記最大重み付け実績値Wmaxに前記CPUを用いて変更することを特徴とする。
仮想計算機に対する負荷が上昇している場合、仮想計算機に対する重み付け値は最大重み付け実績値Wmaxに維持されるため、一時的に負荷が減少し、その後、再度上昇した場合でも、負荷の上昇にすばやく対応することができるという効果を奏する。
本実施の形態で説明した前記仮想計算機システムの前記記憶部は、更に、
前記設定重み付け値の上限値である重み付け上限値Wupを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記記憶装置に前記CPUを用いて記憶し、
前記重み付け値比較部は、
前記重み付け値算出部が前記所定の算出方法により算出した前記必要重み付け値Wと、前記記憶部が記憶する前記設定重み付け値とを前記CPUを用いて比較し、
前記重み付け値設定部は、
前記必要重み付け値Wが、設定重み付け値以上であると前記重み付け値比較部が判断した場合、設定重み付け値を、重み付け上限値Wupに前記CPUを用いて変更し、所定の時間経過後、設定重み付け値を所定の時間経過後の利用率Uに応じて前記CPUを用いて変更する
ことを特徴とする。
本実施の形態の仮想計算機システム1000は、必要重み付け値Wが設定重み付け値以上であると判断した場合に、設定重み付け値を重み付け上限値Wupに変更するため、仮想計算機の負荷の変動に速く追随することができるという効果を奏する。
本実施の形態で説明した前記仮想計算機システムの前記記憶部は、更に、
前記設定重み付け値の上限値である重み付け上限値Wupを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記記憶装置に前記CPUを用いて記憶し、
前記重み付け値比較部は、
前記重み付け値算出部が前記所定の算出方法により算出した前記必要重み付け値Wと、前記記憶部が記憶する前記重み付け上限値Wupとを前記CPUを用いて比較し、
前記仮想計算機システムは、更に、
前記必要重み付け値Wが前記重み付け上限値Wupを超えたと前記重み付け値比較部が判断した場合、所定のメッセージを前記CPUを用いて出力するメッセージ出力部を備えた
ことを特徴とする。
必要重み付け値Wが重み付け上限値Wupを超えた場合、メッセージを出力するメッセージ出力部を備えているため、仮想計算機システムの利用者は、仮想計算機システムの負荷の状況を的確に把握できるという効果を奏する。
本実施の形態で説明した前記仮想計算機システムは、
所定の周期で前記仮想計算機に対して前記設定重み付け値を設定し、
前記重み付け値算出部は、
前記利用率Uを、各周期において前記仮想計算機が前記物理計算機のリソースを利用した時間の割合に基づいて前記CPUを用いて求め、前記利用率Uと他の仮想計算機に対する設定重み付け値の総和Weとから以下の式により前記必要重み付け値Wを、前記CPUを用いて算出する
ことを特徴とする。
W=U×We/(1−U)
本実施の形態に係る仮想計算機システム1000が行う特権仮想計算機重み付け設定処理S100で利用する必要重み付け値Wを上記の式により求めるため、複雑な処理を必要としない。そのためCPU利用時間が短くリソースに負担・負荷をかけることなく、必要重み付け値Wを算出することができ、リソースを仮想計算機に配分できるという効果を奏する。
実施の形態2.
本実施の形態について、図7を用いて説明する。図7は、本実施の形態に係る仮想計算機システムが行う特権仮想計算機200の起動時の重み付け設定処理の一例を示すフローチャートである。本実施の形態に係る仮想計算機システム1000の構成や、ハードウェア構成は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。本実施の形態では、実施の形態1の仮想計算機システムが、特権仮想計算機200を起動するときの処理について特徴がある。
実施の形態1で説明した仮想計算機システム1000において、特権仮想計算機200に対して設定された最大重み付け実績値Wの値は、特権仮想計算機200の起動時において十分な重み付け値が与えられていない場合がある。特権仮想計算機200に対する負荷(CPUリソース使用量等)が増加することにより、特権仮想計算機200に対応した重み付け値が増加していくこととなる。そのため、特権仮想計算機200の起動時において、負荷が高い場合であっても十分なCPUリソースを割り当てるのに時間がかかる課題があった。
そこで、本実施の形態に係る仮想計算機システム1000では、最大重み付け実績値Wmax305を磁気ディスク又はメモリカードなどの不揮発性メモリを用いた記憶装置920に保持するものとし、特権仮想計算機200を起動する際に、最大重み付け実績値Wmax305を特権仮想計算機200に対する重み付け値301(設定重み付け値、Wn)に設定することとした。図7は特権仮想計算機200を起動時の重み付け設定処理を示すフローチャートである。ステップS301において、重み付け値設定部104は、記憶装置920に記憶されている特権仮想計算機200に対して過去に設定された重み付け実績値Wmaxの値を読取り、特権仮想計算機200の重み付け値として設定する。その後、仮想計算機システム1000は、実施の形態1で説明した特権仮想計算機重み付け設定処理S100を行うようにする。
本実施の形態に係る仮想計算機システムの重み付け値設定部は、
仮想計算機の起動時に、設定重み付け値を記憶部が記憶する最大重み付け実績値Wmaxに前記CPUを用いて設定することを特徴とする。
本実施の形態で説明した、仮想計算機システム1000によれば、特権仮想計算機200に対して起動時から十分な重み付けを設定することが可能となる。そのため、特権仮想計算機200を起動した直後においても、十分なリソースを特権仮想計算機200に割り当てられ、従来の重み付け設定方法と比較して処理の遅延発生等が少なくなるという効果を奏する。
尚、実施の形態1及び実施の形態2の仮想計算機システムは、特権仮想計算機200に対して重み付け処理を行うものとして説明したが、重み付け処理は特権仮想計算機200以外の仮想計算機に対して重み付け処理を行っても構わない。例えば、特権仮想計算機200は、物理I/Oデバイスへのアクセスや、他の仮想計算機の起動を行うものであるため重点的に処理されていたが、他の第1仮想計算機が、重要な処理を行うものであれば、第1仮想計算機201に対して行っても構わない。また、2つ以上の仮想計算機を対象としてもよい。第1仮想計算機及び第2仮想計算機の両方に対しても重み付けを設定しても構わないし、特権仮想計算機200と第1仮想計算機とを組み合わせて重み付け設定処理を行っても構わない。
また、図3,4,5,7のフローチャートに示した動作は、仮想計算機システム1000を実現するコンピュータ上で実行される処理手順に相当するものとする。
本発明の実施の形態で示した構成は、一例であって、例示した構成と同一若しくは類似の目的を達成する別の構成、例示した構成と同一若しくは類似の効果を奏する別の構成など可能である。
実施の形態1に係る仮想計算機システム1000の構成の一例を示すブロック構成図。 実施の形態1に係る仮想計算機システム1000のハードウェア構成の一例を示す図。 実施の形態1に係る仮想計算機システム1000が行う仮想計算機のスケジュール処理の一例を示すフローチャート。 実施の形態1に係る仮想計算機システム1000が行う特権仮想計算機重み付け設定処理の一例を示すフローチャート。 実施の形態1に係る仮想計算機システム1000が行う特権仮想計算機の必要重み付け値Wの算出処理の一例を示すフローチャート。 実施の形態1に係る仮想計算機システム1000による時間と設定した重み付け値との関係の一例を表したグラフ。 実施の形態2に係る仮想計算機システム1000が行う特権仮想計算機の起動時の重み付け設定処理の一例を示すフローチャート。
符号の説明
101 記憶部、102 重み付け値算出部、103 重み付け値比較部、104 重み付け値設定部、105 メッセージ出力部、200 特権仮想計算機、201 第1仮想計算機、202 第2仮想計算機、301 重み付け値、302 累積時間、303 credit、304 重み付け上限値Wup、305 最大重み付け実績値Wmax、401 ready queue、400 仮想計算機モニター、402 wait queue、501 第1物理CPU、502 第2物理CPU、911 CPU、912 バス、916 表示装置、913 ROM、914 RAM、902 入力機器、915 通信ボード、920 記憶装置、921 オペレーティングシステム、922 プログラム群、923 ファイル群。

Claims (8)

  1. CPU(中央処理装置:Central Processing Unit)と記憶装置とを含むリソースを有する物理計算機を備え、前記物理計算機を複数の仮想計算機として使用し、前記物理計算機のリソースを複数の仮想計算機として配分する際に用いる重み付け値を設定重み付け値として前記CPUを用いて設定する仮想計算機システムにおいて、
    仮想計算機に対して設定された設定重み付け値と、前記仮想計算機に対する過去に設定した設定重み付け値の最大値である最大重み付け実績値Wmaxとを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記記憶装置に前記CPUを用いて記憶する記憶部と、
    前記仮想計算機が前記物理計算機のリソースを実際に利用している利用率Uを、前記CPUを用いて求め、前記利用率Uを基に所定の算出方法により前記仮想計算機に対して設定すべき必要重み付け値Wを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記CPUを用いて算出する重み付け値算出部と、
    前記重み付け値算出部が算出した前記必要重み付け値Wと、前記記憶部が記憶する前記最大重み付け実績値Wmaxとを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記CPUを用いて比較する重み付け値比較部と、
    前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと前記重み付け値比較部が判断した場合、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと判断された仮想計算機に対応して前記記憶部が前記記憶装置に記憶している前記設定重み付け値を、前記必要重み付け値Wに前記CPUを用いて変更し、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと判断された仮想計算機に対応して前記記憶部が前記記憶装置に記憶している前記最大重み付け実績値Wmaxを前記必要重み付け値Wに前記CPUを用いて更新する重み付け値設定部と
    を備えることを特徴とする仮想計算機システム。
  2. 前記重み付け値設定部は、
    前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmax以下であると前記重み付け値比較部が判断した場合、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmax以下であると判断された仮想計算機に対応して前記記憶部が記憶している設定重み付け値を、前記最大重み付け実績値Wmaxに前記CPUを用いて変更する
    ことを特徴とする請求項1記載の仮想計算機システム。
  3. 前記記憶部は、更に、
    前記設定重み付け値の上限値である重み付け上限値Wupを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記記憶装置に前記CPUを用いて記憶し、
    前記重み付け値比較部は、
    前記重み付け値算出部が前記所定の算出方法により算出した前記必要重み付け値Wと、前記記憶部が記憶する前記設定重み付け値とを前記CPUを用いて比較し、
    前記重み付け値設定部は、
    前記必要重み付け値Wが、設定重み付け値以上であると前記重み付け値比較部が判断した場合、設定重み付け値を、重み付け上限値Wupに前記CPUを用いて変更し、所定の時間経過後、設定重み付け値を所定の時間経過後の利用率Uに応じて前記CPUを用いて変更する
    ことを特徴とする請求項1記載の仮想計算機システム。
  4. 前記記憶部は、更に、
    前記設定重み付け値の上限値である重み付け上限値Wupを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記記憶装置に前記CPUを用いて記憶し、
    前記重み付け値比較部は、
    前記重み付け値算出部が前記所定の算出方法により算出した前記必要重み付け値Wと、前記記憶部が記憶する前記重み付け上限値Wupとを前記CPUを用いて比較し、
    前記仮想計算機システムは、更に、
    前記必要重み付け値Wが前記重み付け上限値Wupを超えたと前記重み付け値比較部が判断した場合、所定のメッセージを前記CPUを用いて出力するメッセージ出力部を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の仮想計算機システム。
  5. 前記仮想計算機システムは、
    所定の周期で前記仮想計算機に対して前記設定重み付け値を設定し、
    前記重み付け値算出部は、
    前記利用率Uを、各周期において前記仮想計算機が前記物理計算機のリソースを利用した時間の割合に基づいて前記CPUを用いて求め、前記利用率Uと他の仮想計算機に対する設定重み付け値の総和Weとから以下の式により前記必要重み付け値Wを、前記CPUを用いて算出する
    ことを特徴とする請求項1記載の仮想計算機システム。
    W=U×We/(1−U)
  6. 前記重み付け値設定部は、
    前記仮想計算機の起動時に、前記設定重み付け値を前記記憶部が記憶する最大重み付け実績値Wmaxに前記CPUを用いて設定する
    ことを特徴とする請求項1記載の仮想計算機システム。
  7. CPU(中央処理装置:Central Processing Unit)と記憶装置とを含むリソースを有する物理計算機を備え、前記物理計算機を複数の仮想計算機として使用し、前記物理計算機のリソースを複数の仮想計算機として配分する際に用いる重み付け値を設定重み付け値として前記CPUを用いて設定する仮想計算機重み付け設定処理方法であって、
    記憶部が、仮想計算機に対して設定された設定重み付け値と、前記仮想計算機に対する過去に設定した設定重み付け値の最大値である最大重み付け実績値Wmaxとを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記記憶装置に前記CPUを用いて記憶する記憶処理を行い、
    重み付け値算出部が、前記仮想計算機が前記物理計算機のリソースを実際に利用している利用率Uを、前記CPUを用いて求め、前記利用率Uを基に所定の算出方法により前記仮想計算機に対して設定すべき必要重み付け値Wを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記CPUを用いて算出する重み付け値算出処理を行い、
    重み付け値比較部が、前記重み付け値算出部が算出した前記必要重み付け値Wと、前記記憶部が記憶する前記最大重み付け実績値Wmaxとを前記複数の仮想計算機の各仮想計算機に対応して前記CPUを用いて比較する重み付け値比較処理を行い、
    重み付け値設定部が、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと前記重み付け値比較部が判断した場合、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと判断された仮想計算機に対応して前記記憶部が前記記憶装置に記憶している前記設定重み付け値を、前記必要重み付け値Wに前記CPUを用いて変更し、前記必要重み付け値Wが前記最大重み付け実績値Wmaxより大きいと判断された仮想計算機に対応して前記記憶部が前記記憶装置に記憶している前記最大重み付け実績値Wmaxを前記必要重み付け値Wに前記CPUを用いて更新する重み付け値設定処理を行うことを特徴とする仮想計算機重み付け設定処理方法。
  8. 請求項7記載の仮想計算機重み付け設定処理方法をコンピュータに実行させる仮想計算機重み付け設定処理プログラム。
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