JP4999482B2 - 樹脂封止装置及び樹脂封止方法 - Google Patents
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Description
或いは、液状樹脂を半導体チップの外周部の一部を除いて滴下してワークを減圧空間においてチップと基板間の隙間へ流動を促し、その後大気解放による気圧差により隙間内部まで樹脂を充填するモールド方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、リリースフィルムを用いたトランスファモールド法を用いて、当該フィルムにより半導体チップの樹脂注入方向と平行な側面を閉止して樹脂の流動圧によりアンダーフィルモールドするモールド方法も提案されている(特許文献2参照)。
また、金属製のモールド金型を用いた場合、比較的サイズの大きい半導体チップの外径寸法の公差やワークの金型に対する位置精度の幅が狭いため、ワークが破損したり成形品質が変動したりするおそれがある。
また、トランスファー成形によれば、封止樹脂を金型内に投入して低粘度領域で急いでアンダーフィルモールドするため、15kgf/cm2程度の樹脂注入圧を伴うので、半導体チップの押上げ剥離が生ずるおそれがある。半導体チップを金型で押さえ込むとすれば、モールド金型によりワークが180度付近に加熱加圧された際に金属バンプが押し潰されるおそれもある。
また、樹脂圧によりアンダーフィルモールドする場合には、キャビティに樹脂を満たしてかチップと基板の隙間に充填するため、金型の樹脂汚れが成形するたびに増大して生産効率を低下させる。
半導体チップが回路基板にフリップチップ実装されたワークをモールド型でクランプし当該半導体チップの周囲に供給された樹脂材をアンダーフィルモールドする樹脂封止装置であって、半導体チップの樹脂注入方向と平行な両側で当該半導体チップと回路基板との隙間を閉止する閉止手段と、半導体チップ及び回路基板に押接して半導体チップの樹脂注入方向上流側及び下流側の側面に臨む第1、第2の密閉空間を形成する第1、第2の凹部が形成された密閉型と、ワークの端子形成面を支持する支持部が形成された支持型を備えたモールド型と、密閉型の第1の凹部に接続して圧縮空気が送り込まれる空圧回路と、密閉型の第2の凹部に接続してエアが吸引される吸引回路を備えており、半導体チップの樹脂注入方向上流側において当該半導体チップと回路基板の隙間を覆って供給された樹脂材が、空圧回路より第1の密閉空間に圧縮空気を送り込みかつ吸引回路より第2の密閉空間からエアを吸引しながらアンダーフィルモールドされることを特徴とする。
また、閉止手段は、半導体チップの上面から樹脂注入方向と平行な両側面及び基板面に粘着して閉止する粘着テープ材、樹脂材、接着剤、線材、回路基板の表面レジスト層による突条のいずれかであることを特徴とする。
また、密閉型は、ホルダーに支持された弾性部材であり、ワークはヒータを内蔵した支持型に端子形成面を通じて支持されていることを特徴とする。
また、支持型はワークテーブルに支持されており、該ワークテーブルは支持型に支持されたワークを搬送機構により搬送されることを特徴とする。
また、モールド型はアンダーフィルモールドされる際にワークに振動を加える加振手段を備えたことを特徴とする。
また、ワークに樹脂材を供給する前に半導体チップの樹脂注入方向と平行な両側を閉止手段により閉止する工程と、モールド型を開放した後、半導体チップの樹脂注入方向と平行な両側へ樹脂材を供給する前に閉止手段を除去する工程を有することを特徴とする。
また、アンダーフィルモールド工程を行なう際に、ワークに低周波振動を加えることを特徴とする。
また、モールド樹脂が第1の密閉空間から第2の密閉空間へ到達したことを検出すると第1の密閉空間への圧縮空気の送り込みを停止しアンダーフィルモールドを終了することを特徴とする。
また、密閉型はホルダーに支持された弾性部材であるので、クランプ力を必要以上に強めなくてもシール性がよく、ワークの追従性も期待できるのでワークの公差や型に対する位置精度も高精度である必要がないため、ワークを破損することもない。
また、支持型はワークテーブルに支持されており、ワークテーブルは支持型に支持されたワークを搬送機構により搬送されるようになっていると、ワークへの樹脂材の供給からアンダーフィル工程を経てモールド樹脂を加熱硬化させる工程まで自動化ラインを組んで行なえる。
図1において、ワークWは半導体チップ1の樹脂注入方向と平行な両側で半導体チップ1と回路基板3の隙間を粘着テープ材2(閉止手段)により閉止されている。図2において粘着テープ材2は半導体チップ1の上面から樹脂注入方向と平行な両側面及び回路基板3に粘着して閉止している。半導体チップ1は回路基板3に対しフリップチップ実装され、回路基板3には外部接続端子4が形成されている。即ち、ワークWは電気的な接続確認が完了したものが用いられている。
図3(a)において、ワークWに樹脂材18を供給する前に、半導体チップ1の樹脂注入方向と平行な両側で回路基板3との隙間を粘着テープ材2を粘着させて閉止する。粘着テープ材2は、半導体チップ1の上面、樹脂注入方向と平行な両側面及び回路基板3に粘着して閉止する。尚、後述するように、回路基板3の表面レジスト層に予め突条22などが形成されて、半導体チップ1の樹脂注入方向と平行な両側で回路基板3との隙間が形成されない場合には、この工程を省略することもできる。
また、モールド樹脂が第1の密閉空間16から第2の密閉空間17へ到達したことを光学センサー(図示せず)により検出すると、空圧回路14による第1の密閉空間16への圧縮空気の送り込みを停止しアンダーフィルモールドを終了するようにしてもよい。
図5は、閉止手段として半導体チップ1の樹脂注入方向と平行な両側面と回路基板3との間の隙間を塞ぐ樹脂材18若しくは接着剤(樹脂材等)を塗布するものである。この樹脂材等を塗布する高さは、一点鎖線で示すフィレット樹脂ラインLの高さの半分以下が望ましい。
或いは、図6(b)に示すように、半導体チップ1の樹脂注入方向と平行な両側面に沿って線材20を回路基板3に設けて隙間を塞ぐようにしてもよい。
また或いは、図6(c)に示すように、半導体チップ1の樹脂注入方向と平行な両側面に沿って回路基板3の表面レジスト層に形成される散点状の突起21、連続する突条22のいずれかであってもよい。
また、半導体チップ1と密閉型6との密着性がよい場合には、粘着テープ材2の粘着面を反転させて密閉型6側に粘着させてもよいし、リリースフィルムを密閉型6に吸着保持させるようにしてもよい。
1 半導体チップ
2 粘着テープ材
2a 舌部
3 回路基板
4 外部接続端子
5 モールド型
6 密閉型
6a 第1の凹部
6b 第2の凹部
7 支持型
7a 支持部
7b ヒータ
8 ホルダー
9 型ケース
10 断熱材
11 ワークテーブル
12 ボールねじ
13 サーボモータ
14 空圧回路
14a,15a 電磁弁
14b、15b 流路
15 吸引回路
16 第1の密閉空間
17 第2の密閉空間
18 樹脂材
20 線材
21 突起
22 突条
Claims (10)
- 半導体チップが回路基板にフリップチップ実装されたワークをモールド型でクランプし当該半導体チップの周囲に供給された樹脂材をアンダーフィルモールドする樹脂封止装置であって、
半導体チップの樹脂注入方向と平行な両側で当該半導体チップと回路基板との隙間を閉止する閉止手段と、
半導体チップ及び回路基板に押接して半導体チップの樹脂注入方向上流側及び下流側の側面に臨む第1、第2の密閉空間を形成する第1、第2の凹部が形成された密閉型と、ワークの端子形成面を支持する支持部が形成された支持型を備えたモールド型と、
密閉型の第1の凹部に接続して圧縮空気が送り込まれる空圧回路と、密閉型の第2の凹部に接続してエアが吸引される吸引回路を備えており、
半導体チップの樹脂注入方向上流側において当該半導体チップと回路基板の隙間を覆って供給された樹脂材が、空圧回路より第1の密閉空間に圧縮空気を送り込みかつ吸引回路より第2の密閉空間からエアを吸引しながらアンダーフィルモールドされる樹脂封止装置。 - 閉止手段は、半導体チップの上面から樹脂注入方向と平行な両側面及び基板面に粘着して閉止する粘着テープ材である請求項1記載の樹脂封止装置。
- 閉止手段は、半導体チップの樹脂注入方向と平行な両側で当該半導体チップと回路基板との隙間を塞ぐ樹脂材、接着剤、線材、回路基板の表面レジスト層による突条のいずれかである請求項1記載の樹脂封止装置。
- 密閉型は、ホルダーに支持された弾性部材であり、ワークはヒータを内蔵した支持型に端子形成面を通じて支持されている請求項1記載の樹脂封止装置。
- 支持型はワークテーブルに支持されており、該ワークテーブルは支持型に支持されたワークを搬送機構により搬送される請求項1記載の樹脂封止装置。
- モールド型はアンダーフィルモールドされる際にワークに振動を加える加振手段を備えた請求項1記載の樹脂封止装置。
- 半導体チップが回路基板にフリップチップ実装されたワークをモールド型でクランプし当該半導体チップの周囲に供給された樹脂材をアンダーフィルモールドする樹脂封止方法であって、
半導体チップの樹脂注入方向と平行な両側で回路基板との隙間が閉止されたワークの樹脂注入方向上流側において半導体チップと回路基板の隙間を覆って樹脂材を供給する工程と、
ワークに密閉型を押し当て、半導体チップの樹脂材が流し込まれる上流側の側面及び下流側の側面に臨む第1、第2の密閉空間を各々形成する工程と、
第1の密閉空間へ圧縮空気を送り込み、第2の密閉空間よりエアを吸引することで半導体チップと回路基板の隙間に樹脂材が注入されるアンダーフィルモールド工程と、
アンダーフィルモールドされたワークに押接するモールド型を開放し、半導体チップの樹脂注入方向と平行な両側へ樹脂材を供給して半導体チップの周囲を封止する工程と、
ワークを加熱して樹脂材を硬化させる工程を含む樹脂封止方法。 - ワークに樹脂材を供給する前に半導体チップの樹脂注入方向と平行な両側を閉止手段により閉止する工程と、
モールド型を開放した後、半導体チップの樹脂注入方向と平行な両側へ樹脂材を供給する前に閉止手段を除去する工程を有する請求項7記載の樹脂封止方法。 - アンダーフィルモールド工程を行なう際に、ワークに低周波振動を加える請求項7記載の樹脂封止方法。
- モールド樹脂が第1の密閉空間から第2の密閉空間へ到達したことを検出すると第1の密閉空間への圧縮空気の送り込みを停止しアンダーフィルモールドを終了する請求項7記載の樹脂封止方法。
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