JP4996851B2 - ケーブル事故点の特定装置およびケーブル事故点の特定方法 - Google Patents

ケーブル事故点の特定装置およびケーブル事故点の特定方法 Download PDF

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Description

この発明はケーブル事故点の特定装置およびケーブル事故点の特定方法に関し、特に事故相と健全相とを比較して、ケーブル事故点を特定するケーブル事故点の特定装置およびケーブル事故点の特定方法に関するものである。
過密化した都市においては、多くの電力を消費する。一般的に、このような電力は、遠隔地に建設された大型発電所から送電線および変電所を経由して供給される。従来においては、架空電線により電力を輸送することが一般的であったが、都市の過密化および景観上の理由などから、架空電線を敷設することが困難になっている。そこで、近年においては、通信線などと共用できる共同溝に地中ケーブルを敷設し、電力の輸送が行なわれるようになっている。
また、架橋ポリエチレン絶縁(CV:cross linked polyethylene insulated vinyl sheathed)ケーブルの性能向上により、架空電線と同程度の電圧階級での電力輸送が可能になっている。そのため、環境上および安全上の観点から、架空電線に代わり、地中ケーブルの敷設が進むことが予想されている。
架空電線においては、隣接する他の架空電線や支持部材などとの間に所定の間隔を設け、主として大気の絶縁耐力により、対地および相間絶縁を実現している。一方、地中ケーブルにおいては、上述した架橋ポリエチレンなどの絶縁部材を導体の周囲に配置し、その絶縁部材により対地および相間絶縁を実現している。そのため、環境劣化または経年劣化などにより、絶縁部材の絶縁耐力が低下することが知られている。代表的な劣化として、架橋ポリエチレンにおける「水トリー」の発生がある。このような絶縁耐力の低下に伴い、地中ケーブルの導体から大地への漏れ電流が増大し、最終的には、地絡事故に至ることが知られている。
一般的な保守業務として、定期的に絶縁耐力または漏れ電流値を測定し、地絡事故となる前に劣化した地中ケーブルを交換することが行なわれるが、環境要因や敷設時の損傷などにより、急速に劣化が進行するケースもあり、地絡事故を完全に防ぐことは難しい。
一旦、地絡事故が発生すると、電力の供給が停止するため、できる限り迅速に交換して復旧する必要がある。しかしながら、供給経路が長くなると、地絡事故の発生地点(以下、単に事故点とも称す)を特定することが困難になり、復旧に長時間を要することになる。
そこで、たとえば、特開昭57−184983号公報(特許文献1)に開示されるように、健全相ケーブルと事故相ケーブルとを短絡接続し、所定の直流電圧を印加した場合に生じる対地電圧に基づいて事故点を検出する方法が用いられている。このように事故点が検出されると、検出された事故点を含む所定の距離の地中ケーブルを選択的に交換でき、復旧時間の短縮化を実現できる。
特開昭57−184983号公報
上述した共同溝においては、多くの電力用の地中ケーブルに加え、多くの通信用のケーブルが密集して敷設されている。そのため、ケーブル間には互いに静電的および電磁的な結合が生じることになる。すなわち、1のケーブルは、他のケーブルからの静電的および電磁的なノイズを受けることになる。また、そのノイズ量は、他のケーブルの電位および電流に応じて変化する。
一方、上述の特開昭57−184983号公報に開示されるケーブルの事故点検出方法によれば、事故相ケーブルおよび健全相ケーブルの電圧を交互に測定する。一般的に、測定電圧には、他のケーブルから受けるノイズが重畳され、かつ、その重畳されるノイズ量は時間的に変化する。そのため、事故相ケーブルおよび健全相ケーブルについての測定電圧には、互いに異なるノイズ成分が誤差要因となり、精度が低下するという問題があった。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、時間的に変化するノイズ成分に関わらず、短絡事故の発生点を精度よく特定するケーブル事故点の特定装置およびケーブル事故点の特定方法を提供することである。
この発明によれば、並置された第1および第2のケーブルのうち、いずれか一方に生じた地絡事故の発生点を特定するケーブル事故点の特定装置である。そして、この発明に係るケーブル事故点の特定装置は、第1のケーブルにおける一端と第2のケーブルにおける一端とが電気的に接続された状態において、第1のケーブルの他端と第2のケーブルの他端との間に直流電圧を印加する電圧印加部と、第1のケーブルの他端における対地電圧を測定する第1の対地電圧測定部と、第2のケーブルの他端における対地電圧を測定する第2の対地電圧測定部と、第1および第2の対地電圧測定部において同時に測定されたそれぞれの対地電圧に基づいて、第1または第2のケーブルにおける地絡事故の発生点を特定する演算部とを備える。
好ましくは、電圧印加部が印加するための直流電圧を供給する直流電源部をさらに備える。
好ましくは、演算部は、第1の対地電圧測定部において測定された対地電圧と第2の対地電圧測定部において測定された対地電圧との差を含む演算式を実行する。
好ましくは、電圧印加部は、直流電圧の極性を相互に反転して印加するための極性反転部を含み、演算部は、反転されるそれぞれの極性において測定される対地電圧のすべてを用いて、第1または第2のケーブルにおける地絡事故の発生点を特定する。
好ましくは、第1のケーブルの他端に生じる対地電圧のノイズ成分を抑制して第1の対地電圧測定部に与え、かつ、第2のケーブルの他端に生じる対地電圧のノイズ成分を抑制して第2の対地電圧測定部に与えるフィルタ部をさらに備える。
好ましくは、フィルタ部は、地絡事故とみなす接地抵抗値に比較して大きな入力インピーダンス値をもつ。
好ましくは、フィルタ部は、入力インピーダンス値を大きくするための演算増幅器を含む。
また、この発明によれば、並置された第1および第2のケーブルのうち、いずれか一方に生じた地絡事故の発生点を特定するケーブル事故点の特定方法である。そして、この発明に係るケーブル事故点の特定方法は、第1のケーブルにおける一端と第2のケーブルにおける一端とを電気的に接続する接続ステップと、第1のケーブルの他端と第2のケーブルの他端との間に直流電圧を印加する電圧印加ステップと、第1のケーブルの他端における対地電圧および第2のケーブルの他端における対地電圧を同時に測定する対地電圧測定ステップと、対地電圧測定ステップにおいて測定されたそれぞれの対地電圧に基づいて、第1または第2のケーブルにおける地絡事故の発生点を特定する演算ステップとからなる。
この発明によれば、各々の一端同士が電気的に接続された第1および第2のケーブルに対して、第1のケーブルの他端と第2のケーブルの他端との間に直流電圧を印加し、第1のケーブルの他端における対地電圧および第2のケーブルの他端における対地電圧を同時に測定する。そして、その測定したそれぞれの対地電圧に基づいて、地絡事故の発生点を特定する。そのため、測定されるそれぞれの対地電圧には、同じノイズ成分が含まれるため、互いに打消し合うことができる。よって、時間的に変化するノイズ成分に関わらず、短絡故障の発生点を精度よく特定するケーブル事故点の特定装置およびケーブル事故点の特定方法を実現できる。
この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態に従うケーブル事故点の特定装置1を用いてケーブル事故点を特定する場合の概略図である。
図1を参照して、並置して敷設されるケーブル20.1および20.2に対して、特定装置1は、地絡事故の発生点を特定する。なお、ケーブル20.1および20.2は、その終端側において、導体22.1と導体22.2との間がジャンパ線24などを介して電気的に接続される。そして、特定装置1は、ケーブル20.1および20.2の始端側において、導体22.1と導体22.2との間に所定の直流電圧を印加して、接地電位GNDとそれぞれ導体22.1および22.2との間の対地電圧を同時に測定する。
特定装置1は、直流電源部4と、電圧印加部6と、フィルタ部8と、電圧測定部10.1および10.2と、演算部2と、表示部12とからなる。
直流電源部4は、導体22.1と導体22.2との間に印加するための直流電圧を供給する電圧源を含み、一例として、一次電池および二次電池などの蓄電池や、外部から受けた交流電源から所定の直流電圧を生成するレギュレータなどからなる。なお、この発明の実施の形態においては、直流電源部4は、二次電池であり、直流6Vの一定電圧を出力する。
電圧印加部6は、直流電源部4と、ケーブル20.1および20.2との間に配置され、直流電源部4から受けた直流電圧を導体22.1の始端側と導体22.2の始端側との間に印加する。さらに、電圧印加部6は、スイッチ部14.1および14.2を含み、スイッチ部14.1および14.2は、演算部2からの反転指令に応じて、接続点を互いに同期して切換える。そのため、導体22.1と導体22.2との間に印加される直流電圧の極性が相互に反転される。なお、スイッチ部14.1および14.2が「極性反転部」に相当する。
フィルタ部8は、ケーブル20.1および20.2と、電圧測定部10.1および10.2との間に配置され、それぞれ導体22.1および22.2の始端側に生じる対地電圧に含まれるノイズ成分を抑制し、そのノイズ成分抑制後の対地電圧を電圧測定部10.1および10.2に出力する。
電圧測定部10.1および10.2は、それぞれフィルタ部8から出力される対地電圧を測定し、その測定値を演算部2へ出力する。すなわち、電圧測定部10.1は、導体22.1の始端側に生じる対地電圧V1を測定し、電圧測定部10.2は、導体22.2の始端側に生じる対地電圧V2を測定する。
演算部2は、電圧測定部10.1および10.2から受けた対地電圧V1およびV2ならびに外部から与えられるケーブル長Lなどのデータに基づいて、地絡事故の発生点がケーブル20.1または20.2のいずれの位置であるかを特定する。また、演算部2は、その特定結果を表示部12へ出力する。
表示部12は、演算部2において特定された事故点の位置や測定状態(動作モード、電圧測定部10.1および10.2における測定値など)をユーザなどへ表示する。一例として、表示部12は、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどからなる。さらに、表示部12は、その表示面上においてユーザからの設定を受付け、演算部2へ出力するようなタッチパネルで構成してもよい。
図2は、ケーブル20.1の断面構造図の一例である。
図2を参照して、ケーブル20.1は、その断面中心に複数の芯線を撚り合わせて形成した導体22.1を有する。そして、ケーブル20.1の全長にわたって、導体22.1の外周全体に絶縁体28が形成される。なお、絶縁体28は、ケーブルの種類に応じて、架橋ポリエチレンなどのプラスチック、ゴム、絶縁油、絶縁紙などからなる。
さらに、絶縁体28の外周全体に導電体からなるシース30が形成される。シース30は、絶縁体28への湿気浸入防止や機械的化学的保護を目的としており、一例として、アルミや鉛などの金属材料からなる。
さらに、シース30の外周全体に外装32が形成される。外装32は、シース30の腐食防止および絶縁体28への湿気浸入防止などを目的としており、一例として、クロロプレンなどの合成ゴムや、塩化ビニルおよびポリエチレンといったプラスチックなどからなる。
一般的に、シース30は、ケーブル20.1の両端または片端において、接地電位GNDに接続され、ケーブル20.1の全長にわたって接地電位GNDと略同一に保たれる。
図3は、3相交流用ケーブルの敷設状態を示す概略図である。
図3(a)は、3本のケーブルを並置して敷設する場合である。
図3(a)は、3本のケーブルをまとめた一体化ケーブルを敷設する場合である。
図3(a)を参照して、一般的な交流電源系統においては、3相交流が用いられるため、3相分のケーブルを敷設する必要がある。通常では、各相間におけるインピーダンスの不均一が生じないように、略同一のルートに沿って3本のケーブル20.1,20.2,20.3が並置して敷設される。そのため、特定装置1を適用する場合には、地絡事故の発生している相(事故相)と地絡事故の発生していない相(健全相)との組み合わせとなるように、3つのケーブルの中から2つのケーブルを選択する。
また、始端側および終端側において、それぞれケーブル20.1,20.2,20.3のシース30.1,30.2,30.3が接地線34を介して接地電位GNDと電気的に接続される。そのため、ケーブル20.1,20.2,20.3の全長にわたって、それぞれシース30.1,30.2,30.3の電位は接地電位GNDと略同一に保たれる。
図3(b)を参照して、より敷設作業を簡素化するため、内部に絶縁物を充填し、3相分の導体22.1,22.2,22.3をまとめた一体化ケーブル20’を用いる場合もある。この場合には、3相分の導体22.1,22.2,22.3に対して、共通のシース30’が形成される。図3(a)と同様に、このシース30’についても、それぞれ始端側および終端側において、接地線34を介して接地電位GNDと電気的に接続される。
図3(a)および図3(b)に示すように、ケーブルの始端側または終端側において、特定装置1を接地線34と電気的に接続することで、導体22.1および22.2の対地電圧を容易に測定することができる。
なお、始端側および終端側のいずれも接地電位GNDと電気的に接続すると、大地を介して一巡する回路が形成されるため、循環電流を生じる場合があり、状況に応じて、一方側だけを接地電位GNDと電気的に接続してもよい。その場合には、接地線34を介して接地電位GNDと接続される側に特定装置1を配置する。
再度、図2を参照して、地絡事故は、絶縁体28の劣化により、導体22.1とシース30との間の絶縁耐力が低下し、導体22.1がシース30を介して接地電位GNDと電気的に接続されることを意味する。すなわち、絶縁体28の絶縁耐力が低下し、導体22.1と接地電位GNDとの間の接地抵抗Rgが所定の値以下となった場合に、地絡事故と判断する。なお、一般的に、絶縁耐力が低下していない、すなわち健全なケーブルでは接地抵抗Rgが1000MΩ以上となる。
ケーブル20.2についても、上述したケーブル20.1と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
図4は、地中ケーブルの敷設状態を示す断面図である。
図4を参照して、地盤層40内に敷設ルートが設けられており、そのルートに沿ってケーブル20が敷設される。一般にケーブルは、単位長重量、径および最大許容張力などによって、1本のケーブルとして製造できる長さが定められている。そのため、敷設ルート中の所定の距離毎に接続部46を設け、複数のケーブルを接続して必要な距離を実現している。
通常、接続部46の設置位置と対応して、マンホール(人孔)42が設けられ、ケーブル20の敷設および取替、ならびに接続部46の設置および補修などを可能としている。
ここで、ケーブル20で地絡事故が発生した場合において、少なくとも、当該地絡事故の発生した区間を特定できれば、選択的に当該区間のケーブルだけを取替えることで迅速な復旧を実現できる。したがって、ケーブル事故点の特定装置1の誤差は、各区間長の半分以下であることが望ましい。なお、各区間長は、約300m〜500m程度である。
再度、図1を参照して、一例として、ケーブル20.1において地絡事故が発生したとすると、導体22.1は、事故点26において接地抵抗Rgを介して接地電位GNDと電気的に接続されることを意味する。
ここで、ケーブル20.1および20.2の全長(始端側から終端側までの長さ)をいずれもLとし、始端側から事故点26までの距離をxとすると、導体22.1の始端側に生じる対地電圧V1と、導体22.2の始端側に生じる対地電圧V2との間には、(1)式が成立する。
V1:V2=x:(x−2L)・・・(1)
(1)式を変形すると、(2)式が得られる。
x/L=2×V1/(V1−V2)・・・(2)
したがって、電圧測定部10.1および10.2によりそれぞれ測定される対地電圧V1およびV2を用いて、ケーブルの全長に対する事故点26の位置を特定できる。
さらに、事故点26の特定精度をより高めるため、極性を反転させて複数回にわたって直流電圧を印加することもできる。演算部2からの反転指令を受け、電圧印加部6がスイッチ部14.1および14.2を切換え、導体22.1と導体22.2との間に印加される直流電圧の極性を相互に反転する。すると、電圧測定部10.1および10.2は、それぞれ極性の異なる2つの対地電圧V1およびV2、ならびに、対地電圧V1’およびV2’を測定する。対地電圧V1と対地電圧V1’との極性および対地電圧V2と対地電圧V2’との極性は互いに反対となるので、(1)式を参照して、(1)’式が成立する。
V1’:V2’=−x:(2L−x)・・・(1)’
(1)式および(1)’式から、(3)式が得られる。
x/L=2×(V1−V1’)/(V1−V1’−V2+V2’)・・・(3)
すなわち、導体22.1と導体22.2との間に直流電圧を1回だけ印加した場合には、(1)式を用いて事故点26の位置を特定でき、極性を反転して、導体22.1と導体22.2との間に直流電圧を2回印加した場合には、(2)式を用いて事故点26の位置を特定できる。
また、ケーブル20.2において地絡事故が発生している場合には、上述の(1)式、(1)’式、(2)式、(3)式において、V1とV2およびV1’とV2’とを相互に交換した式となるので、詳細な説明は繰返さない。
なお、上述の説明においては、ケーブル20.1または20.1のいずれかにおいて地絡事故が生じていることが既知であるとしたが、ケーブル20.1および20.2のいずれで地絡事故が生じているのかが既知でなくとも、電圧測定部10.1および10.2によりそれぞれ測定される対地電圧V1およびV2のうち、その絶対値が小さい方のケーブルで地絡事故が生じていると判断することもできる。
ところで、地絡事故の発生点を特定する際には、ケーブル20.1および20.2を電路から切り離すが、隣接して敷設される電力用ケーブルまたは通信用ケーブルは電路または通信路として機能する、いわゆる活線状態であるため、ケーブル20.1および20.2は、当該他のケーブルから静電的および電磁的なノイズを受けることが多い。
特に、隣接して敷設される電圧階級の高い電力用ケーブル(たとえば、154kV級)からの静電的なノイズは大きく、最大で約300V程度の電圧が誘起される場合もある。そのため、上述したように、導体22.1と導体22.2との間に印加する直流6Vに対して、非常に大きなノイズ成分となり、誤差発生要因となる。
しかしながら、この発明の実施の形態に従う特定装置1においては、2つの電圧測定部10.1および10.2がそれぞれ導体22.1および22.2の対地電圧を同時に測定し、それらの比率から地絡事故の発生点を特定する。すなわち、他のケーブルから受ける静電的および電磁的なノイズは時間的に変化するが、電圧測定部10.1および10.2によりそれぞれ測定される対地電圧に含まれるノイズ成分は、ある時点において、ほぼ同一であると考えられる。したがって、上述の(2)式および(3)式における分母において、ノイズ成分は互いに打消し合い、誤差の発生を抑制できる。このように、この発明の実施の形態に従う特定装置1は、導体22.1および22.2に生じる対地電圧を同時に測定することで、ノイズ成分を互いに打消し合い、精度を向上させる。
さらに、この発明の実施の形態に従う特定装置1においては、導体22.1および22.2に生じる対地電圧のノイズ成分を抑制するフィルタ部8を備える。
図5は、フィルタ部8を実現する回路構成の一例である。
図5を参照して、フィルタ部8は、導体22.1および22.2に生じる対地電圧から交流成分を除去し、直流電源部4が印加する直流成分を抽出して、電圧測定部10.1および10.2へ出力する。そして、フィルタ部8は、受動素子であるL形の低域通過フィルタRCFと、能動素子である演算増幅器OP1,OP2,OP3,OP4とからなる。そして、導体22.1に生じる対地電圧は、直列に接続された、4段の低域通過フィルタRCF、演算増幅器OP1、2段の低域通過フィルタRCFおよび演算増幅器OP2を通過して電圧測定部10.1へ出力される。同様に、導体22.2に生じる対地電圧は、直列に接続された、4段の低域通過フィルタRCF、演算増幅器OP3、2段の低域通過フィルタRCFおよび演算増幅器OP4を通過して電圧測定部10.2へ出力される。
低域通過フィルタRCFは、直列に挿入された抵抗Rと、並列に挿入されたキャパシタCとからなり、交流成分を減衰させる。
図6は、フィルタ部8の周波数特性の一例を示す図である。なお、入力電圧は、300Vとした。
図6を参照して、減衰率が3dB、すなわち入力電圧300Vに対して、出力電圧が50%の150Vとなる周波数は数100mHzであり、10Hz以上の周波数はほぼすべて遮断されているのがわかる。通常、隣接する他の電力用ケーブルには、商用周波数(60Hzまたは50Hz)の交流が流れているので、ノイズ成分も商用周波数およびその複数倍の周波数となる。よって、この発明の実施の形態に従うフィルタ部8により、ほぼすべてのノイズ成分を抑制させることができる。
このように、この発明の実施の形態に従う特定装置1は、上述の2つの電圧測定部10.1および10.2が同時に対地電圧を測定することでノイズ成分を打消す効果に加えて、フィルタ部8が導体22.1および22.2に生じるノイズ成分を抑制することで、より高い精度で事故点を特定できる。
再度、図5を参照して、演算増幅器OP1,OP2,OP3,OP4は、いずれも抵抗を介さない負帰還回路を形成するので、入力インピーダンス増大の作用を生じる。すなわち、演算増幅器OP1,OP2およびOP3,OP4は、それぞれ電圧測定部10.1および10.2における対地電圧の測定時において、導体22.1および22.2から流入する測定電流を抑制する。
再度、図1を参照して、電圧測定部10.1および10.2における対地電圧の測定時には、測定回路のインピーダンスに応じた測定電流Ibが流れる。この測定電流Ibは、導体22.1と導体22.2との間を流れる電流に比較して小さいが、接地抵抗Rgが大きな値をもつ、すなわち高抵抗接地の地絡事故の場合には、測定電流Ibにより接地抵抗Rgに生じる電圧降下が大きくなる。そのため、それぞれ電圧測定部10.1および10.2で測定される対地電圧V1およびV2に、接地抵抗Rgにおける電圧降下分が重畳されてしまう。対地電圧V1と対地電圧V2との差に比較して、接地抵抗Rgにおける電圧降下分が大きくなると、測定誤差が生じ、事故点の特定精度が低下する。そのため、高抵抗接地の短絡事故を特定することは、困難となる。
そこで、上述したように、2段接続された演算増幅器OP1,OP2およびOP3,OP4がフィルタ部8の入力インピーダンスを増加させるため、測定電流Ibを抑制される。なお、測定電流Ibを抑制するためには、地絡事故とみなす接地抵抗Rgのしきい値、たとえば100MΩ以上とすることが望ましい。
したがって、この発明の実施の形態に従う特定装置1は、対地電圧の測定時に生じる測定電流Ibを抑制し、接地抵抗Rgと測定電流Ibとの積により生じる電圧降下による測定誤差を低減できる。よって、接地抵抗Rgが高い状態での地絡事故に対しても、高い精度で事故点を特定できる。
なお、上述の説明においては、便宜上、地絡事故という用語を用いたが、この地絡事故という用語は、電力を輸送できない状態、および、絶縁耐力が低下しているが電力輸送は可能な状態を含む概念である。すなわち、この発明の実施の形態に従う特定装置1によれば、電力輸送に支障をきたす地絡事故が発生する前に、絶縁耐力が低下している部位を特定することも可能である。
図7は、この発明の実施の形態に従う特定装置1によるケーブル事故点を特定する処理を示すフローチャートである。
図7を参照して、ユーザは、ケーブルの終端側において、ジャンパ線を介して導体22.1と導体22.2との間を電気的に接続する(ステップS100)。また、ユーザは、ケーブルの始端側において、特定装置1を導体22.1および22.2、ならびに接地電位GNDと接続する(ステップS102)。その後、ユーザは、測定条件や測定開始の指令を特定装置1に与える(ステップS104)。
演算部2は、電圧印加部6に指令を与え、直流電源部4から供給される直流電圧を導体22.1と導体22.2との間に印加する(ステップS106)。そして、演算部2は、それぞれ電圧測定部10.1および10.2が測定する導体22.1および22.2に生じる対地電圧を同時に取得する(ステップS108)。
そして、演算部2は、ユーザから極性反転の設定を受けているか否かを判断する(ステップS110)。極性反転の設定を受けている場合(ステップS110においてYESの場合)には、演算部2は、反転指令を電圧印加部6へ与え、直流電源部4から供給される直流電圧の極性を反転し、導体22.1と導体22.2との間に印加する(ステップS112)。そして、演算部2は、それぞれ電圧測定部10.1および10.2が測定する導体22.1および22.2に生じる対地電圧を同時に取得する(ステップS114)。
極性反転の設定を受けていない場合(ステップS110においてNOの場合)、または、直流電圧の極性を反転したときの対地電圧を取得(ステップS114)した後、演算部2は、測定された導体22.1および22.2に生じる対地電圧に基づいて、地絡事故の発生点を特定する(ステップS116)。さらに、演算部2は、特定した地絡事故の発生点を表示部12へ出力する(ステップS118)。そして、演算部2は、処理を終了する。
なお、上述の説明においては、交流電源を輸送するケーブルに適用する場合について詳述したが、海中に敷設される直流ケーブルなどに対しても同様に適用できることは言うまでもない。
また、上述の説明においては、抵抗とキャパシタとからなるL型フィルタで構成したフィルタ部について例示したが、この形のフィルタに限られることはなく、敷設される環境により変化するノイズに応じて、任意のフィルタ特性を選択すればよい。さらに、入力インピーダンスを増加させるために、能動素子の一例である演算増幅器を用いる構成について例示したが、他のいずれの増幅器または負帰還回路などで構成してもよい。
この発明の実施の形態によれば、終端側において各々の導体が電気的に接続された2つのケーブルに対して、始端側から導体間に直流電圧を印加して始端側におけるそれぞれの導体の対地電圧を同時に測定する。そして、その測定したそれぞれの対地電圧に基づいて、地絡事故の発生点を特定する。そのため、測定されるそれぞれの対地電圧には、同じノイズ成分が含まれるため、互いに打消し合うことができる。よって、時間的に変化するノイズ成分に関わらず、短絡故障の発生点を高い精度で特定できる。
また、この発明の実施の形態によれば、フィルタ部が始端側におけるそれぞれの導体の対地電圧に含まれる交流のノイズ成分を抑制し、電圧測定部へ与える。そのため、隣接する他のケーブルからのノイズによる影響を低減し、短絡故障の発生点をより高い精度で特定できる。
また、この発明の実施の形態によれば、フィルタ部が高い入力インピーダンスを有するので、対地電圧の測定時に生じる測定電流を抑制でき、その結果、接地抵抗と測定電流との積により生じる電圧降下に伴う測定誤差を低減できる。よって、接地抵抗が高い状態での地絡事故に対しても、短絡故障の発生点をより高い精度で特定できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態に従うケーブル事故点の特定装置を用いてケーブル事故点を特定する場合の概略図である。 ケーブルの断面構造図の一例である。 3相交流用ケーブルの敷設状態を示す概略図である。 地中ケーブルの敷設状態を示す断面図である。 フィルタ部を実現する回路構成の一例である フィルタ部の周波数特性の一例を示す図である。 この発明の実施の形態に従う特定装置によるケーブル事故点を特定する処理を示すフローチャートである。
符号の説明
2 演算部、4 直流電源部、6 電圧印加部、8 フィルタ部、10 電圧測定部、12 表示部、14 スイッチ部、20,20.1,20.2,20.3 ケーブル、20’ 一体化ケーブル、22,22.1,22.2,22.3 導体、24 ジャンパ線、26 事故点、28 絶縁体、30 シース、32 外装、34 接地線、40 地盤層、46 接続部、C キャパシタ、GND 接地電位、Ib 測定電流、L ケーブル長、OP1,OP2,OP3,OP4 演算増幅器、R 抵抗、RCF 低域通過フィルタ、Rg 接地抵抗、V1,V2 対地電圧、x 距離。

Claims (8)

  1. 並置された第1および第2のケーブルのうち、いずれか一方に生じた地絡事故の発生点を特定するケーブル事故点の特定装置であって、
    前記第1のケーブルにおける一端と前記第2のケーブルにおける一端とが電気的に接続された状態において、前記第1のケーブルの他端と前記第2のケーブルの他端との間に直流電圧を印加する電圧印加部と、
    前記第1のケーブルの他端における対地電圧を測定する第1の対地電圧測定部と、
    前記第2のケーブルの他端における対地電圧を測定する第2の対地電圧測定部と、
    前記第1および第2の対地電圧測定部において同時に測定されたそれぞれの対地電圧に基づいて、前記第1または第2のケーブルにおける地絡事故の発生点を特定する演算部とを備える、ケーブル事故点の特定装置。
  2. 前記電圧印加部が印加するための前記直流電圧を供給する直流電源部をさらに備える、請求項1に記載のケーブル事故点の特定装置。
  3. 前記演算部は、前記第1の対地電圧測定部において測定された対地電圧と前記第2の対地電圧測定部において測定された対地電圧との差を含む演算式を実行する、請求項1または2に記載のケーブル事故点の特定装置。
  4. 前記電圧印加部は、前記直流電圧の極性を相互に反転して印加するための極性反転部を含み、
    前記演算部は、反転されるそれぞれの極性において測定される前記対地電圧のすべてを用いて、前記第1または第2のケーブルにおける地絡事故の発生点を特定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のケーブル事故点の特定装置。
  5. 前記第1のケーブルの他端に生じる対地電圧のノイズ成分を抑制して前記第1の対地電圧測定部に与え、かつ、前記第2のケーブルの他端に生じる対地電圧のノイズ成分を抑制して前記第2の対地電圧測定部に与えるフィルタ部をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載のケーブル事故点の特定装置。
  6. 前記フィルタ部は、前記地絡事故とみなす接地抵抗値に比較して大きな入力インピーダンス値をもつ、請求項に記載のケーブル事故点の特定装置。
  7. 前記フィルタ部は、入力インピーダンス値を大きくするための演算増幅器を含む、請求項5または6に記載のケーブル事故点の特定装置。
  8. 並置された第1および第2のケーブルのうち、いずれか一方に生じた地絡事故の発生点を特定するケーブル事故点の特定方法であって、
    前記第1のケーブルにおける一端と前記第2のケーブルにおける一端とを電気的に接続する接続ステップと、
    前記第1のケーブルの他端と前記第2のケーブルの他端との間に直流電圧を印加する電圧印加ステップと、
    前記第1のケーブルの他端における対地電圧および前記第2のケーブルの他端における対地電圧を同時に測定する対地電圧測定ステップと、
    前記対地電圧測定ステップにおいて測定されたそれぞれの対地電圧に基づいて、前記第1または第2のケーブルにおける地絡事故の発生点を特定する演算ステップとからなる、ケーブル事故点の特定方法。
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