JP4995661B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、ショーツのクロッチ部に取り付けられて使用される吸収性物品に関する。
従来、特に生理用ナプキンにおいては、幅方向両側部からフラップが突出されるとともに、その裏面に粘着剤層が形成されており、生理用ナプキンをショーツのクロッチ部内面に載せた後、両フラップをクロッチ部の側面から外面に回り込ませ、粘着剤層によりクロッチ部外面に固定する、といった使用方法が採られている。
しかし、汎用されているフラップは突出長さが変化しないため、ショーツのクロッチ部の幅が物品幅と同程度の場合には適切に固定できるものの、クロッチ部の幅が狭すぎる又は広過ぎると適切な固定が不可能になるという問題点を有していた。具体的に、物品幅に対してクロッチ部の幅が狭すぎると、フラップの折目が吸収体の側縁よりも幅方向中央側にならないため、フラップがクロッチ部に十分に届かなくなる。また、物品幅に対してクロッチ部の幅が広すぎると、クロッチ部外面へのフラップの折り返し幅が狭くなり、フラップがクロッチ部外面に十分に届かなくなる。
この問題点は、フラップを伸縮性素材により形成すること(例えば特許文献1、2参照)で解決できるように考えられたが、素材の伸縮性のみに頼ると、フラップを伸張させてクロッチ部に固定することはできても、その収縮力により意図しないクロッチ部の変形やナプキンの変形が発生してしまう。
他方、最近では、いわゆるボクサー型ショーツも広く利用されているが、このような太股の付け根周りを取り囲む脚周り部分を有するショーツにおいては、両フラップをクロッチ部の側面から外面に回り込ませることができず、適切な固定は不可能である。
特許3280983号公報 特表平10−509339号公報
そこで、本発明の主たる課題は、多種多様なクロッチ幅やクロッチ形状に対応できる固定手段を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
透液性の表面シートと、不透液性裏面シートとの間に吸収体が介在されてなり、ショーツのクロッチ部に取り付けられて使用される吸収性物品において、
物品裏面における幅方向両側部と幅方向中央との間の起点位置から、物品前後方向に沿って延在する固定シートがそれぞれ突出されており、
各固定シートは、突出長さが前記物品幅の0.5倍より広く、且つ起点位置からの突出部分が物品前後方向に沿う折目により物品幅方向に折り畳まれており、
各固定シートにおける前端部、後端部及びこれらの間の中間部のうち、前端部及び後端部は前記折り畳まれた状態で開かないように物品裏面に対して固定され、且つ中間部は前記折り畳まれた状態から展開可能なように非固定とされており、
各前記中間部における物品幅方向中央側の面に、前記クロッチ部外面に対して着脱可能に接合される接合手段が設けられている、
ことを特徴とする吸収性物品。
(作用効果)
本発明では、各固定シートをショーツの外面に回り込ませて接合手段により接合固定する、又は各固定シートをショーツの外面に回り込ませずに接合手段により接合固定することによって、物品をショーツに固定することができる。この際、各固定シートの前後方向中間部を開かずに又は開いて(拡げて)幅を広げたり、各固定シートの折目位置を変化させたりすることにより、多種多様なクロッチ幅やクロッチ形状に対応することができる。特に各固定シートの起点位置が、従来のように物品の側縁ではなく、それよりも幅方向中央側に位置するため、ショーツのクロッチ幅が狭くても、無理なく固定シートを届かせることができる。また、各固定シートの前後端部が折り畳み状態で開かないように固定されていないと、固定シートの一部をショーツに接合しても、固定シートの変形により固定シート以外の部分(以下、本体部という)は固定できないが、本発明では、各固定シートの前後端部が折り畳まれた状態で固定されているため、固定シートにより本体部が拘束され、確実に固定される。さらに、従来のように、幅方向両側部から固定用のフラップが突出する形態では、フラップの折目が直線状となるため、腿の付根の形状やショーツの脚周り形状にフィットしないのに対し、本発明では、各固定シートを利用しても物品の周縁形状は変化しないため、物品周縁形状を生かしたまま装着することが可能となる。例えば、生理用ナプキン等では、物品両側縁を曲線状となし、前後方向中間部に幅の狭い括れ部を設けた形状(例えばひょうたん状)が汎用されているが、本発明によればこのような物品形状のフィット性を活かしたままショーツに固定できる。
なお、固定シートの突出長さは、固定シートの突出部分を平坦に展開した状態における物品幅方向の長さを意味し、物品幅は、吸収性物品の股間部の最小幅(最も幅の狭い部分の幅)を意味する。
<請求項2記載の発明>
各固定シートにおける折り畳み状態で裏面に露出する部分に前記接合手段が設けられている、請求項1記載の吸収性物品。
(作用効果)
各固定シートにおける接合手段の配設位置が、折り畳み状態で裏面に露出する部分であると、各固定シートを開かずに接合手段をクロッチ部に接合固定するといったことも可能となる。よって、ボクサー型のショーツのように固定シートをクロッチ部の外面に回り込ませることができない場合にも適用できる。しかも、このような接合形態を採ることにより、本体部が身体の左右の動きに追従してショーツに対して移動でき、ずれが発生し難くなる。
<請求項3記載の発明>
各固定シートの突出長さが前記物品幅の1.5倍以上であり、
各固定シートは、前記起点位置から幅方向外側に延在する第一の部分と、この第一の部分の幅方向外側の縁から第一の部分の外面側に折り返され、幅方向中央側に延在する第二の部分と、この第二の部分の幅方向中央側の縁から第二の部分の外面側に折り返され、幅方向外側に延在する第三の部分とを有しており、
各固定シートは、前記第三の部分の外面の物品前後方向中央部に、前記接合手段を有しており、
前記起点位置と物品幅方向中央との離間距離、幅方向中央側の折り返し位置と物品幅方向中央との離間距離、及び折り畳み状態の固定シートの先端と物品の股間部における最も幅の狭い部分の側縁との離間距離が、それぞれ前記物品幅の5〜45%とされている、請求項1又は2記載の吸収性物品。
(作用効果)
本項記載のように構成されていると、クロッチ部の幅が狭いショーツから広いショーツまで、並びにボクサー型ショーツまで適切に固定できる。
<請求項4記載の発明>
各固定シートは物品前後方向及び物品幅方向の少なくとも一方に沿う伸縮性を有し、且つ伸縮性を有する方向に沿って非伸縮状態から5%以上伸張可能である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
各固定シートが本項記載のような伸縮性を有することによって、体の動きによりショーツが伸びたとき、固定シートがこれに追従して伸張できるため、接合手段がショーツから剥がれ難くなる。また、この場合、クロッチ部の両側縁が曲線状をなしている場合、各固定シートがその曲線に沿って変形できるため、脚周りの違和感が低減する。
<請求項5記載の発明>
前記接合手段が粘着剤層である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
本発明の接合手段としては粘着剤層が好適である。
<請求項6記載の発明>
各固定シートにおける前記折り畳みにより対向する一対の部分のうち、一方の部分の対向面に粘着剤層が設けられ、他方の部分の対向面に、剥離剤による剥離処理が施されている若しくは剥離シートが設けられているか、又は両部分に、貼って剥がせる程度に自己粘着性が弱い若しくは自己粘着性が無い粘着剤層がそれぞれ設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
このような構造を有していると、固定シートを開いて露出した粘着剤層を用いてショーツに対する固定を行うことができる。よって、予め露出する部位にも接合手段を有する場合には、固定シートを開いて広がった部分にも接合手段が既設されているため、より確実な固定が可能となる。また、固定シートの折り重なり部分にのみショーツに対する接合手段を設けた場合には、固定シートを開かない限り接合手段が露出しないため、意図しない衣類への粘着を回避でき、円滑な装着が可能となる。
以上のとおり、本発明によれば、多種多様なクロッチ幅やクロッチ形状のショーツに対して適切な固定が可能になる等の利点がもたらされる。
以下、本発明の実施の形態について、生理用ナプキンの例を引いて説明する。
図1〜図5は本発明に係る薄型生理用ナプキン1を示している。この生理用ナプキン1は、図1に示されるように、不透液性裏面シート2と、透液性表面シート3(以下、単に表面シートという。)との間に、クレープ紙5によって囲繞された吸収体4が介在された構造となっている。必要に応じて、表面シート3と吸収体4との間に親水性のセカンドシート6を配置することができる。吸収体4の周囲においては、不透液性裏面シート2と表面シート3とがホットメルト接着剤等の接着手段によって接合されている。
不透液性裏面シート2は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他に防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には、防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが好適に用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。
表面シート3は、有孔又は無孔の不織布や多孔性プラスチックフィルムシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。又、プラスチックフィルムシートとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリエステル、ナイロン等のポリアミド系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などを好適に使用することができる。
一方、不透液性裏面シート2と表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえばパルプ中に高吸水性樹脂を混入したもの、或いはパルプ中に化学繊維を混入させるとともに、高吸水性樹脂を混入したものが使用される。もちろん、吸収体4として、パルプのみからなるものや、パルプを全く含まないものも用いることができる。吸収体4は、図示のように、形状保持、および経血等を速やかに拡散させるとともに、一旦吸収した経血等の逆戻りを防止するためにクレープ紙5によって囲繞するのが望ましい。パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶融パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。
高吸水性樹脂としては、たとえばポリアクリル酸塩架橋物、自己架橋したポリアクリル酸塩、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体架橋物のケン化物、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体架橋物、ポリスルホン酸塩架橋物や、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミドなどの水膨潤性ポリマーを部分架橋したもの等が挙げられる。これらの内、吸水量、吸水速度に優れるアクリル酸またはアクリル酸塩系のものが好適である。吸水性能を有する高吸水性樹脂は製造プロセスにおいて、架橋密度および架橋密度勾配を調整することにより吸水力と吸水速度の調整が可能である。高吸水性樹脂の含有率は10〜60%とするのが望ましい。高吸水性樹脂含有率が10%未満の場合には、十分な吸収能を与えることができず、60%を超える場合にはパルプ繊維間の絡み合いが無くなり、シート強度が低下し破れや割れ等が発生し易くなる。
透液性表面シート3と吸収体4との間に配置される親水性セカンドシート6は、体液に対して親水性を有するものであればよい。具体的には、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることにより素材自体に親水性を有するものを用いるか、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維を親水化剤によって表面処理し親水性を付与した繊維を用いることができる。
不透液性裏面シート2の両側部は、表面シート3の両側縁から食み出しており、この食み出し部分から表面シート3の側部上にかけて伸縮帯7が前後方向に伸張した状態で接着剤HM等により張り付けられている。伸縮帯7は、二つ折りに折り畳んだシート間に糸ゴム8を前後方向に沿って伸張した状態で固定してなるものであり、その伸縮力により、生理用ナプキンが図1に示すように船形に変形される。この伸縮帯7は必須の構成ではない。
特徴的には、生理用ナプキンの裏面をなす不透液性裏面シート2の裏面に、幅方向両側部と幅方向中央との間の起点位置11から固定シート10がそれぞれ突出されている。より詳細には、この固定シート10は、裏面の側縁から起点位置11までの部分に接着剤HMやヒートシール、超音波シール等により固定された付根部10bと、付根部の起点位置11から突出する突出部とを有する一体的なシートにより形成されているものであり、物品前端部から物品後端部まで前後方向に沿って延在されているものである。
固定シート10は、PE、PP、PETからなる各種不織布(SMS、スパンボンド、ポイントボンド等)や、フィルムを単体で用いる他、これらと弾性フィルムや、弾性スクリム、糸ゴム等の弾性体とを張り合わせた素材を用いることができる。不織布としては、10〜50g/m2程度のものが好適である。固定シート10の素材としては、物品幅方向の引張強度が1N以上であるものが好適である。また、固定シート10の素材は、ホットメルト接着剤をスロット塗布できる程度に平滑な素材が好ましい。さらに、固定シート10の素材は、ヒートシールや超音波シールにより溶着可能な素材が好適である。
また、各固定シート10の突出部分は、物品前後方向に沿う折目により物品幅方向に折り畳まれる。この折り畳み形態は、固定シート10の突出長さ10Wや起点位置に応じて適宜定めることができ、図10に示すような二つ折りとしたり、図示しないが断面がΣ字状なすΣ折りとしたりすることも可能であるが、図1〜図5に示す形態では断面がZ字状をなすZ折りとされている。すなわち、この各固定シート10は、起点位置から幅方向外側に延在する第一の部分11と、この第一の部分11の幅方向外側の縁から第一の部分11の外面側に折り返され、幅方向中央側に延在する第二の部分122と、この第二の部分12の幅方向中央側の縁から第二の部分12の外面側に折り返され、幅方向外側に延在する第三の部分13とを有している。
各固定シート10における前端部10F、後端部10B及びこれらの間の中間部10Mのうち、前端部10F及び後端部10Bは、図4に示すように、全体(第一から第三の部分11〜13)が折り畳まれた状態で重なり部分に接着剤HMを塗布する等により開かないように固定されるが、中間部10Mは、図5に示すように、展開可能なように非固定とされる。固定部分(前端部10F及び後端部10B)の前後方向長さFLは適宜定めることができるが、10〜30mm程度に抑えるのが好ましい。固定部分が長過ぎ、非固定部分(中間部10M)の前後方向長さが不足すると、固定シート10の展開時の拡大幅が狭くなるため好ましくない。固定部分(前端部10F及び後端部10B)の形成に際しては、ホットメルト接着剤HMの他、ヒートシールや超音波シールを用いることも可能である。
各固定シート10の突出長さ10Wは、物品幅1Wの0.5倍より広ければ良いが、特に1.5倍以上であるのが好ましい。起点位置11と物品幅方向中央との離間距離D1は適宜定めることができるが、物品幅1Wの5〜45%、特に7〜20%とするのが好ましい。各固定シート10の折り返し位置は適宜定めることができるが、幅方向中央側の折り返し位置と物品幅方向中央との離間距離D2は、物品幅1Wの5〜45%、特に8〜25%とするのが好ましい。さらに、固定シート10の先端(折り畳み状態)と物品の股間部における最も幅の狭い部分の側縁との、物品幅方向の離間距離D3は、物品幅1Wの5〜45%、特に7〜20%とするのが好ましい。これらの好適な位置は図示の折り方に限られないものである。離間距離D1〜D3はいずれも広過ぎると固定シート10の長さを確保する為にシートの折畳み回数を増やす必要があり、部分的に厚くなって装着時の違和感や長さ方向両端での止着性の低下をもたらすおそれがある。また離間距離D1は狭過ぎると両側の固定シート10が製品幅方向中心部で互いに重なり、前端部10F及び後端部10Bの固定部が硬くなるため好ましくない。離間距離D2が狭過ぎると、展開時の拡大幅が狭くなり、好ましくない。
各固定シート10における中間部10Mには、物品幅方向中央側の面に、クロッチ部外面に対して着脱可能に接合される粘着剤層15が設けられている。粘着剤層15以外には、メカニカルファスナーや、スナップボタン等の接合手段を用いることも可能である。
粘着剤層15の配設部位は、適宜定めることができるが、各固定シート10における折り畳み状態で裏面に露出する部分、つまり図示形態のようなZ折りの場合には、第三の部分13の外面とするのが好ましい。また、粘着剤層15は、中間部10Mにおける物品前後方向の全体に設けることもできるが、中間部10Mにおける前後方向の中央部にのみ設けるのが好ましい。
かくして構成された生理用ナプキン1は、次述するように多種多様なクロッチ部に適用可能である。すなわち、図6に示すように、ボクサー型ショーツ20に用いる場合には、各固定シート10を開かずに粘着材層15をクロッチ部21の内面に粘着固定する。これにより、ボクサー型のショーツのように固定シート10をクロッチ部21の外面に回り込ませることができない場合にも、生理用ナプキンを確実に固定することができる。しかも、このような接合形態を採ることにより、固定シート10以外の部分である本体部が身体の左右の動きに追従してショーツ20に対して移動でき、ずれが発生し難くなる。なお、追従移動できるといっても、各固定シート10の前後端部が折り畳まれた状態で固定されているため、固定シート10により本体部が拘束され、確実に固定される。
また、図7に示すように、クロッチ部21の幅が狭いショーツ20に用いる場合には、各固定シート10を開いて折目位置をずらして折目数を減らすとともに、先端部をクロッチ部21の側縁から外面に回り込ませ、粘着剤層15をクロッチ部21外面に粘着固定することによって、生理用ナプキン1をショーツ20に固定することができる。この際、各固定シート10の起点位置が、幅方向中央近傍に位置するため、ショーツ20のクロッチ部21の幅が狭くても、無理なく固定シート10を届かせることができる。
さらに、図8に示すように、クロッチ部21の幅が広いショーツ20に用いる場合には、各固定シート10を開いて突出長さを伸ばし、先端部をクロッチ部21の側縁から外面に回り込ませ、粘着剤層15をクロッチ部21外面に粘着固定することによって、生理用ナプキン1をショーツ20に固定することができる。この際、各固定シート10の突出長さ10Wを十分に確保しておくことによって、ショーツ20のクロッチ部21の幅が広くても、無理なく固定シート10を届かせることができる。
<その他>
(A)各固定シート10は物品前後方向及び物品幅方向の少なくとも一方に沿う伸縮性を有し、且つ伸縮性を有する方向に沿って非伸縮状態から5%以上伸張可能であると好ましい。このような固定シート10は、弾性フィルムを単体で用いる他、前述の各種不織布やフィルムに、弾性フィルムや弾性スクリム、糸ゴム等の弾性体を物品前後方向及び物品幅方向の少なくとも一方に沿って伸張(例えば5%以上)させた状態で貼り付けることにより形成できる。固定シート10がこのような伸縮性を有していると、体の動きによりショーツ20が伸びたとき、固定シート10がこれに追従して伸張できるため、粘着材層15がショーツ20から剥がれ難くなる。また、クロッチ部21の両側縁が曲線状をなしている場合、各固定シート10がその曲線に沿って変形できるため、脚周りの違和感が低減する。
固定シート10に伸縮性を付与する場合、固定シート10は非伸張状態で本体部に取り付けられているのが好ましい。また、固定シート10の伸縮性を利用してショーツ20に固定した場合、固定シート10の収縮力によって生理用ナプキン1が反るおそれがあるため、固定シート10よりも表面側に位置する部材に弾性部材を固定シート10の伸縮方向(例えば前後方向)に伸張した状態で設け、反りを強制するのが好ましい。例えば図示例のように伸縮帯7を設ける場合、その糸ゴム8の収縮力が固定シート10の収縮力に抗して、生理用ナプキン1が図1に示すような船形に強制されるのが好ましい。
(B)図9及び図10に示すように、各固定シート10における折り畳みにより対向する(重なる)一対の部分のうち、一方の部分の対向面17に粘着剤層15を設けるとともに、他方の部分の対向面18に、剥離剤による剥離処理を施すか若しくは剥離シートを設けた構造も好ましい。両部分17,18に、貼って剥がせる程度に自己粘着性が弱い若しくは自己粘着性が無い粘着剤層をそれぞれ設けても良い。この粘着剤の例としては、ホットメルト接着剤や、多孔質ウレタンスポンジ、粘着性を示す軟質樹脂を挙げることができる。
このような構造を有していると、固定シート10を開くことにより露出した粘着剤層15を用いてショーツに対する固定を行うことができる。よって、図9に示す形態のように、予め露出する部位にも粘着剤層15が設けられている形態では、固定シート10を開いて広がった部分にも粘着剤層15が既設されているため、より確実な固定が可能となる。また、図10に示す形態のように、固定シート10の折り重なり部分にのみ粘着剤層10を設けたい形態では、固定シート10を開かない限り粘着剤層15が露出しないため、意図しない衣類への粘着を回避でき、円滑な装着が可能となる。
(C)図示しないが、固定シート10をショーツ20に対して適切に固定できるように、固定シート10に目印となる、着色、文字、記号、模様、図形を、直接印刷や印刷シートの貼り付けにより付加すると好ましい。また図示しないが、同様の目的で、固定シートの幅方向側縁の形状を曲線状等にすることができる。
本発明は、ショーツのクロッチ部に取り付けられて使用されるものであれば、パンティライナー、生理用ナプキン、おりものシート、失禁パッドなどのパッド型吸収性物品の他、使い捨ておむつにも適用できるものである。
生理用ナプキンの斜視図である。 展開状態の生理用ナプキンの内面側を示す平面図である。 展開状態の生理用ナプキンの外面側を示す底面図である。 図3のA−A断面図である。 図3のB−B断面図である。 装着状態を示す断面図である。 装着状態を示す断面図である。 装着状態を示す断面図である。 他の形態を示す断面図である。 他の形態を示す断面図である。
1…生理用ナプキン、2…不透液性裏面シート、3…透液性表面シート、4…吸収体、5…クレープ紙、6…セカンドシート、7…伸縮帯、8…糸ゴム、10…固定シート。

Claims (6)

  1. 透液性の表面シートと、不透液性裏面シートとの間に吸収体が介在されてなり、ショーツのクロッチ部に取り付けられて使用される吸収性物品において、
    物品裏面における幅方向両側部と幅方向中央との間の起点位置から、物品前後方向に沿って延在する固定シートがそれぞれ突出されており、
    各固定シートは、突出長さが前記物品幅の0.5倍より広く、且つ起点位置からの突出部分が物品前後方向に沿う折目により物品幅方向に折り畳まれており、
    各固定シートにおける前端部、後端部及びこれらの間の中間部のうち、前端部及び後端部は前記折り畳まれた状態で開かないように物品裏面に対して固定され、且つ中間部は前記折り畳まれた状態から展開可能なように非固定とされており、
    各前記中間部における物品幅方向中央側の面に、前記クロッチ部外面に対して着脱可能に接合される接合手段が設けられている、
    ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 各固定シートにおける折り畳み状態で裏面に露出する部分に前記接合手段が設けられている、請求項1記載の吸収性物品。
  3. 各固定シートの突出長さが前記物品幅の1.5倍以上であり、
    各固定シートは、前記起点位置から幅方向外側に延在する第一の部分と、この第一の部分の幅方向外側の縁から第一の部分の外面側に折り返され、幅方向中央側に延在する第二の部分と、この第二の部分の幅方向中央側の縁から第二の部分の外面側に折り返され、幅方向外側に延在する第三の部分とを有しており、
    各固定シートは、前記第三の部分の外面の物品前後方向中央部に、前記接合手段を有しており、
    前記起点位置と物品幅方向中央との離間距離、幅方向中央側の折り返し位置と物品幅方向中央との離間距離、及び折り畳み状態の固定シートの先端と物品の股間部における最も幅の狭い部分の側縁との離間距離が、それぞれ前記物品幅の5〜45%とされている、請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 各固定シートは物品前後方向及び物品幅方向の少なくとも一方に沿う伸縮性を有し、且つ伸縮性を有する方向に沿って非伸縮状態から5%以上伸張可能である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記接合手段が粘着剤層である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 各固定シートにおける前記折り畳みにより対向する一対の部分のうち、一方の部分の対向面に粘着剤層が設けられ、他方の部分の対向面に、剥離剤による剥離処理が施されている若しくは剥離シートが設けられているか、又は両部分に、貼って剥がせる程度に自己粘着性が弱い若しくは自己粘着性が無い粘着剤層がそれぞれ設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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