JP4994957B2 - 使い捨て紙おむつ - Google Patents

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Description

本発明は、着用者に排尿を認識させ、おむつ離れを促進させるに好適な使い捨て紙おむつに関するものである。
この種の使い捨て紙おむつとしては、冷感剤が表面シート上に配置されたものがある(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この使い捨て紙おむつは、冷感剤が表面シート上に単に配置されているにすぎないため、例えば、汗などの尿以外の水分によって冷感が発生(誤作動)することがある。したがって、冷感を有するにも関わらず排尿されていないなどの認識違いを生じる問題を有していた。また、この従来の使い捨て紙おむつは、冷感剤が表面シート上に配置されているが、排尿の重みによって冷感部が肌から離間するとの問題も生じていた。
特表2004−525730号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、誤作動が生じるおそれがなく、また、排泄を効果的に認識させることができる使い捨て紙おむつを提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
液透過性の表面シート、この表面シートを通して体液を受け入れる吸収要素及びこの吸収要素に受け入れた体液の衣類側への流出を防止する液不透過性の裏面シートを有する吸収性本体と、製品の両側部に形成された表面側に起立するギャザーシートを有する立体ギャザーと、が備わる使い捨て紙おむつであって、
前記立体ギャザーの起立する自由部の内側の面に、前記ギャザーシートの遠位端部から近位端部に沿うように別体シートが設けられ、この別体シートの先端側に弾性伸縮部材が伸長状態で固定されるとともに、この別体シートは先端側が尿成分と接すると接着性が失われる接着剤によって前記ギャザーシートに固定され、かつ他端側が尿成分と接しても接着性が失われない接着剤によって前記ギャザーシートに固定されており、
冷感剤をコアとしてシェルにより包み、尿成分と接することにより前記冷感剤が外部に流出する冷感マイクロカプセル化材が、前記別体シートに付与されており、
排尿があると、前記別体シートの先端側の前記ギャザーシートに対する接着が失われるとともに前記弾性伸縮部材の収縮力が作用して、前記別体シートの先端側が前記ギャザーシートから立ち上がるように構成されている、
ことを特徴とする使い捨て紙おむつ。
〔請求項2記載の発明〕
前記立体ギャザーは、起立する自由部の先端側が外側に折り返されて外向き部が形成されたものであり、この立体ギャザーにおける外向き部の先端部から中央側に沿うように前記別体シートが設けられている、請求項1記載の使い捨て紙おむつ。
〔請求項記載の発明〕
前記冷感マイクロカプセル化材を付与されて設けられている前記別体シートに伸長状態で固定されている前記弾性伸縮部材は、尿成分と接することにより収縮するものである、請求項1又は2記載の使い捨て紙おむつ。
本発明によると、誤作動が生じるおそれがなく、また、排泄を効果的に認識させることができる使い捨て紙おむつとなる。
次に、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下では、使い捨て紙おむつが「パンツ型の使い捨て紙おむつ」である場合を例に説明するが、本発明は、使い捨て紙おむつが「止着テープ型の使い捨て紙おむつ」である場合などにも適用可能である。
図1はパンツ型おむつ例の展開状態を示し、図2は図1のX−X線矢視図、図3は製品の斜視図である。すなわち、本例の紙おむつは、外面シート5と、この外面シート5に固定され、おむつ幅方向中央において股間部4を中心として前後方向に延在する吸収性本体ABとで構成されている。
外面シート5は複数枚の不織布を積層固定してなり、この外面シート5と吸収性本体ABとを重ね合わせた後の製造工程の最終段階で、前身頃Fと後身頃Bとの両側縁部の長手方向全体を超音波シールや熱溶融などの手段により接合する(この接合部を符号30としてある)ことにより、図3に示されているようにウエスト開口部WOおよび左右一対のレッグ開口部LOが形成される。
ここに、図1の符号において、「縦方向」とは、腹側と背側を結ぶ方向を意味し、「周方向」とは前記縦方向と直交する方向(または製品幅方向)を意味する。「ウエスト開口縁」とはウエスト開口部WOの縁を意味し、「レッグ開口縁」とはレッグ開口部LOの縁を意味する。「レッグ開口始端」とはレッグ開口部LOのレッグ開口縁と接合部30と交差する位置を意味し、レッグ開口縁の始まり個所の意味である。「胴周り領域」Tとは、ウエスト開口縁からレッグ開口始端に至る長さ範囲の全体領域を意味する。胴周り領域Tは、概念的に「ウエスト部」Wと「腰下部」Uとに分けることができる。これらの縦方向の長さは、製品のサイズによって異なるが、ウエスト部Wは15〜40mm、腰下部Uは45〜220mmである。「股部領域」Lとは、レッグ開口部を形成する範囲、すなわち前身頃側のレッグ開口始端から後身頃側のレッグ開口始端に至る長さ範囲の全体領域を意味する。また、「中央部」とは、製品の中央線を含む側部を除く中間領域を意味する。「脇部」とは、胴周り領域Tにおける両側部を意味する。
外面シート5の不織布間には、ウエスト部Wにウエスト開口縁のフィット性を高めるための複数本のウエスト伸縮部材8が、腰下部Uに胴周りのフィット性を高め、尿の前後漏れを防止するための複数本の腰下部伸縮部材7がそれぞれ固定されている。伸縮部材7および8は、たとえば適宜の太さおよび断面形状を有する天然ゴム糸や合成ゴム糸を使用できる。
吸収性本体ABは、図2に明示されているように、たとえば、不織布などからなり着用者の肌に直接触れうる液透過性の表面シート1と、綿状パルプを主体とする吸収コア3を必要によりこれを吸収紙3A,3Bで包み、周縁部分を例えばホットメルト接着剤などにより接着して一体化した吸収体と、ポリエチレンなどのプラスチックフィルムや撥水処理を施した不織布からなる不透液性裏面シート2とから主になる。図示の例においては、透液性表面シート1の下に不織布などから成るセカンドシート6が設けられている。
他方、吸収性本体ABの両側部には脚周り立体ギャザー20が設けられている。この立体ギャザー20は、折り返して二重にしたギャザーシート21で構成されており、ギャザーシート21の内側面の基端部が裏面シート2にホットメルト接着剤により固定されているとともに、ギャザーシート21の外側面の延在部が外面シート5等にホットメルト接着剤などにより固定されている。
ギャザーシート21の折り返し自由縁部の近傍には、帯状ゴムや糸状ゴムなどからなる、弾性伸縮性を有する単数又は複数の先端部伸縮部材22が伸長下でホットメルト接着剤などにより固定されている。この時の伸長率は適宜設定できるが、150〜300%程度が好ましい。また図示のように立体ギャザー20は起立する自由部のほぼ中央において先端側が外側に折り返されて外向き部が形成されており、この折り返しがなされていない内向きの基端部側(根元側)に単数又は複数の基端部伸縮部材22Aが伸長下でホットメルト接着剤などにより固定されている。
本形態の紙おむつは、冷感剤をコアとしてシェルにより包み、尿成分と接することにより冷感剤が外部に流出する冷感マイクロカプセル化材が、肌当接面(製品状態において着用者側に露出する面)の少なくとも一部に、好ましくは表面シート1及びであるギャザーシート21の少なくとも一方に、塗布などによって付与されて設けられている。このように本形態の紙おむつは、冷感剤をマイクロカプセル化しているため、排泄の認識違いを生じるおそれがなく、また、継続的に認識させることができる。
ここで、ギャザーシート21は、撥水化されているのが好ましい。撥水化されていると、尿成分が冷感マイクロカプセル化材に確実に接するようになる。
また、冷感マイクロカプセル化材は、不織布などからなる別体シートに付与されて設けられているのが好ましい。この際、別体シートは、紙おむつの肌当接面上に配置されていることが好ましく、表面シート1及びギャザーシート21の少なくとも一方表面上に配置されているのがより好ましい。
冷感マイクロカプセル化材が付与されて設けられているシートは、尿成分と接すると接着性が失われる接着剤によって少なくとも一部が接着され、かつ接着剤の接着性が失われると浮き上がるように配置されているのが特に好ましい。この浮き上がりは、例えば、別体シートには弾性伸縮部材が伸長状態で固定されており、接着剤の接着性が失われると弾性伸縮部材の収縮力が作用して別体シートが浮き上がるように構成することができる。
このため本発明では、図7の左側に示すように、立体ギャザー20の起立する自由部の内側の面において、ギャザーシート21の遠位端部から近位端部に沿うように別体シート28を設ける。この別体シート28の先端側(図面下側)には、弾性伸縮部材29を伸長状態で固定しておき、また、尿成分と接すると接着性が失われる接着剤によってギャザーシート21に固定しておく(他端側は尿成分と接しても接着性が失われない接着剤等によって固定しておく)。この形態によると、排尿があると別体シート28先端側のギャザーシート21に対する接着が失われるため、弾性伸縮部材29の収縮力が作用して、図7の右側に示すように、別体シート28の先端側が自由端となるような立ち上がり(ギャザーシート21からの浮き上がり)が生じる。
もっとも、この形態を採用しようとする場合は、図11の(1)に示すように、立体ギャザー20の近位端部(基端部)から遠位端部(先端部)までを内向きとし、この立体ギャザー20の遠位端部から近位端部側に沿うように別体シート28を設けることになる。しかしながら、この形態によると、図11の(2)に示すように、別体シート28が起立しようとする場合において、この別体シート28の基端部が製品前後方向に関してよれたり、縮んだりしてしまい、当該別体シート28の起立が図11の(2)に示すようにきれいに行われない可能性がある。そこで、図12の(1)に示すように、立体ギャザー20を、前述したように「起立する自由部のほぼ中央において先端側が外側に折り返されて外向き部が形成された形態」としつつ、この立体ギャザー20の先端部、つまり外向き部の先端部から中央側に沿うように別体シート28を設けるのが好ましい。この形態による場合は、立体ギャザー20がよれたり縮んだりしようとしても、当該立体ギャザー20が製品前後方向端部の固定によって引っ張られ、もってよれ、縮みが防止されるため、別体シート28の起立が図12の(2)に示すようにきれいに行われる。
なお、上記例は立体ギャザー20の自由部に、冷感マイクロカプセル化材を設けられたシートを別体シートとして配置固定することで浮き上がり部を形成したものであるが、冷感マイクロカプセル化材を設けたギャザーシート21が遠位端部から延在して浮き上がり部を形成するような構成(ギャザーシート21と別体シート28を同一の部材とした構成)を取っても良い。
また、図8の上側に示すように、表面シート1の表面上に別体シート28を設けることもできる(参考形態)。この別体シート28には縦方向に弾性伸縮部材27が伸長状態で固定されており、また、別体シート28は、表面シート1に対して、尿成分と接すると接着性が失われる接着剤によって少なくとも一部が固定されている。したがって、排尿があると別体シート28の表面シート1に対する接着が失われるため、弾性伸縮部材27の収縮力が作用して、図8の下側に示すように、別体シート28が表面シート1から浮き上がる。ここで、弾性伸縮部材27は必ずしも必要ではないが、備えていれば浮き上がりの確実性が増すため、好ましい。弾性伸縮部材27は、少なくとも1本備えておればシートを浮き上がらせるよう作用するが、好ましくは2本以上、より好ましくは4本以上備えておれば、浮き上がったシートが着用者に対し面で当たるため、冷涼感を確実に自覚させることができる。複数本の弾性伸縮部材を備える場合、相互に隣接する弾性伸縮部材の配置間隔は5〜80mmが好ましく、20〜50mmがより好ましい。また、3本以上の弾性伸縮部材を備える場合は、両側部に配置される弾性伸縮部材の間隔(一方側部に配置される弾性伸縮部材と他方側部に配置される弾性伸縮部材との離間距離)が、20〜120mmであることが好ましく、30〜80mmであることがより好ましい。弾性伸縮部材27の固定は、紙おむつの全長に亘って行ってもよいが、紙おむつの不要な変形を防止するため、一部分、特に排尿口付近について行うのが好ましい。
以上の形態においては、表面(肌面)シート1、別体シート28、セカンドシート6、ギャザーシート21、被覆シート(吸収紙)3A,3B等の各種シートに伸長状態で固定された弾性伸縮部材の収縮力を利用するのではなく、当該各種シート自体を尿成分に接すると収縮する素材で構成し、もって当該収縮素材の収縮力を利用するのも好ましい。この形態によると、尿成分と接する前においては各種素材に収縮力が作用しないため、各種素材の型崩れが防止される。
当該収縮素材としては、例えば、特公平6−102068号、特許第2656245号や特開2002−224162号に記載されている、尿成分(水分)と接することにより収縮する特性を有する糸状または繊維状の素材を用いれば良い。また、市販のものとしては、株式会社ニチビの商品名「ソルブロン」を用いることができる。
なお、当該収縮素材は、立体ギャザー20に沿うように設けられた別体シート28の先端側に固定される、弾性伸縮部材29に換えて利用することもできる。このような収縮素材は弾性伸縮性を有するため、伸長状態で固定するほうが製造上容易であるため好ましいが、前述の型崩れ防止の観点から、固定の際の伸長率は高すぎないほうが良い。具体的な伸長率としては、110〜200%が好ましく、110〜150%がより好ましい。伸長率はこの範囲に限られるものではないが、少なくとも、その他の部位に使用する通常の弾性伸縮部材よりも低い伸長率で固定することが好ましい。
また、立体ギャザー20は、先端部伸縮部材22及び/又は基端部伸縮部材22Aが尿成分と接することにより収縮するものであるのも好ましい形態である。この形態においては、ギャザーシート21の遠位縁部(例えば、中央から先端側の外側に折り返された部位)が肌当接部となっており、排尿があって先端部伸縮部材22及び基端部伸縮部材22Aが収縮すると、ギャザーシート21の起立が強まる。そして、かかる遠位縁部(肌当接部)が当接する部位は、内腿の部分であり、この部分は、例えば、臀部等よりも感覚に優れるため、起立が強まり当接が強くなることとあいまって排泄を効果的に認識することができるようになる。この際、例えば、当接が強くなることを利用して、冷感剤が流出する構成を採用することもできる。ここでの収縮部材としても、上記「ソルブロン」のような素材が例示できる。
ここで、表面(肌面)シート1と別体シート28との尿成分と接すると接着性が失われる接着剤による接着は、排尿口付近について行うのが好ましい。排尿口付近について行えば、排尿によって当該接着剤の接着力が確実に失われるため、別体シート28が確実に浮き上がる。この際、当該接着剤による接着は、排尿口付近について行われていれば足り、その他の部分について行われているか否かは特に限定されない。排尿口付近以外の部分に尿成分と接すると接着性が失われる接着剤を用いない場合は、尿成分と接しても接着性が失われない接着剤等によって固定しておくのが好ましい。具体的には、例えば、図9の(1)にハッチングして示すように、表面シート1の全範囲において接着が行われている形態であっても、図9の(2)にハッチングして示すように、前後方向に関しては表面シート1の中央部のみにおいて接着が行われている形態であっても、図9の(3)にハッチングして示すように、前後方向に関しては表面シート1の中央部のみにおいて接着が行われ、しかも幅方向に関しても表面シート1の中央部のみにおいて接着が行われている形態(つまり、この形態では、排尿口付近のみにおいて接着が行われていることになる。)であってもよい。また、以上の接着を行うにあたって、その塗布パターンも特に限定されない。例えば、図10の(1)に模様を付けて示すように、幅方向に沿う所定幅のラインが前後方向に複数設けられたストライプ状となるように塗布することや、図10の(2)に模様を付けて示すように、前後方向及び幅方向に関して碁盤の目の1つおきに塗布された状態となるように塗布することや、図10の(3)に模様を付けて示すように、前後方向に沿う所定幅のラインが幅方向に複数設けられたストライプ状となるように塗布することや、図10の(4)に示すように、真円が前後方向に並んでなるラインが幅方向に複数設けられた状態となるように塗布することや、図10の(5)に示すように、前後方向に沿う直線が幅方向に複数設けられた状態となるように塗布することなどができる。ただし、尿成分と接すると接着性が失われる接着剤を用いても、当該領域を全面接着で固定すると、排尿時の別体シートの浮き上がりの進行が遅いため、上記例のように間欠パターンで非接着部を設けることが好ましい。
一方、表面シート1は、吸収体側に、本形態ではセカンドシート6に尿成分と接すると溶解する接着剤によって接着されており、この接着剤が溶解すると表面側に浮き上がって肌当接部が形成されるように構成されているのも好ましい。これにより、排尿のないときに意図せずに流出した冷感剤が肌に接触するおそれがなくなる。なお、この場合の表面シート1とセカンドシート6の接着方法や接着パターンは、上記別体シートと表面シートの組み合わせ例と同様の形態を取ることができる。
この際、表面シート1の吸収体側面に縦方向に弾性伸縮部材を伸長下で固定しておけば、表面シート1の浮き上がりの確実性が増すため、好ましい。弾性伸縮部材の好ましい配置本数や配置間隔は、上記別体シートの例と同様である。なお、本形態では表面シート1とセカンドシート6との接着が、尿成分と接すると溶解する接着剤によって接着されているが、セカンドシート6と吸収コア3の接着を当該接着剤により行い、トップシート1とセカンドシート6の積層体が吸収コア3から浮き上がるように構成しても良い。この場合、積層体の浮き上がりの確実性を増すために、セカンドシート6の吸収体側面に縦方向に弾性伸縮部材を伸長下で固定することができる。
その他、表面シート1を確実に浮き上がらせるための構成としては、例えば、立体ギャザー20の中央部(折り返し部)と表面シート1の側部とを尿成分と接しても溶解しない接着剤によって接着しておく形態などを考えることができる。このような構成をとると、立体ギャザー20の起立力により表面シート1が持ち上げられ、浮き上がる。
本形態の紙おむつは、冷感剤を芯材とし、かつ排尿、排便等により尿成分等の排泄液が接触するとかかる冷感剤が流出するマイクロカプセル15,15…(図4〜6参照)が付与されている。したがって、冷感剤が着用者の肌に接触し、着用者は冷たさを感じることで排泄を認識する。このように本形態は、着用者に温度変化を認識させるのではなく、肌に接触した冷感剤の冷たさを認識させるので、確実性に優れる。また、かかる冷感剤は、マイクロカプセル15,15…に包み込まれており、マイクロカプセル15,15…は紙おむつ内の湿度等の変化によって影響を受けることがないので、この点でも確実性に優れる。さらに、冷感剤を芯材とするマイクロカプセル15,15…は、肌当接部に付与されているので、排泄から冷感剤が着用者の肌に接触するまでの時間が短くなり、おむつ離れの促進に大変有益である。
本形態において、肌面シート1に対して、マイクロカプセル15,15…がどのように付与されているかは、特に限定されない。例えば、図4に示すように、肌面シート1の裏面1bに付与することなどができる。
もっとも、この形態によると、肌面シート1に遮られて、着用者の肌に接触する冷感剤の量が減ってしまう。冷感剤の量を増やすのはコストの点で好ましくない。そこで、図5や図6に示すように、マイクロカプセル15,15…が肌面シート1の表面1aから露出するように付与するのが好ましい。この形態によると、マイクロカプセル15,15…から流出した冷感剤のほぼ全てが着用者の肌に接触することになるので、確実性が向上する。
この点、マイクロカプセル15,15…がどのように付与されることによって、肌面シート1の表面1aから露出するようになっているかは、特に限定されない。例えば、図5に示すように、マイクロカプセル15,15…が肌面シート1の表面1aに付与されて肌面シート1の表面1aから露出するようになっている形態を例示することができる。
ただし、図6に示すように、マイクロカプセル15,15…が肌面シート1に内添されつつ、肌面シート1の表面1aから露出するようになっているのが好ましい。この形態によると、マイクロカプセル15,15…の脱落や肌面シート1上での移動が防止される。
一方、マイクロカプセル15,15…の平面方向に関する付与の範囲は、特に限定されない。ただし、本形態の冷感剤は、体液とマイクロカプセル15,15…とが接触することにより流出するものであるから、マイクロカプセル15,15…は、少なくとも股間部の排尿域(受尿域)や排便域(受便域)及びその近傍に付与するのが好ましい。
以上に際して、図4や図5に示す形態での、マイクロカプセル15,15…の付与は、例えば、肌面シート1に対する塗布によって、行うことができる。マイクロカプセル15,15…を塗布(外添)する場合、その塗布方法は、特に限定されない。例えば、スプレー塗布、グラビア塗布、スロット塗布等を、例示することができる。この場合、マイクロカプセル15,15…の塗布量も特に限定されない。例えば、塗布量を、0.1〜20g/m2とすることができる。
また、マイクロカプセル15,15…は、いかなる製造工程において、付与するかが特に限定されない。例えば、本紙おむつの製造に際して付与することも、肌面シート1の製造に際して付与することもできる。
(その他)
(1)マイクロカプセルには、冷感剤の他に、例えば、排泄によるpHの変移を緩衝するためのpH調整剤や、保湿性能等を有するローション薬液、皮膜性能を有する皮膜薬液、雑菌の繁殖などを抑制することができる抗ウィルス剤などを内包することもできる。
(2)冷感剤は、セカンドシート6やクレープ紙等からなる被覆シート3A,3Bにも付与することができる。この場合、付与量は、シェルの性質に応じて、(A)肌面シート1<セカンドシート6<被覆シート3A,3B、又は(B)肌面シート1>セカンドシート6>被覆シート3A,3Bとするのが好ましい。以下の理由による。
まず、セカンドシート6に付与された冷感剤は肌面シート1の存在によって肌との接触率が低下し、また、被覆シート3A,3Bに付与された冷感剤は肌面シート1及びセカンドシート6の存在によって肌との接触率が低下する。つまり、奥(裏面側)に配置されたシートの冷感剤ほど肌との接触率が低下する。したがって、この点では、奥に配置されたシートの冷感剤の付与量を多く、つまり、前記(A)の構成を採用するのが好ましい。他方、シェルの性質によっては、冷感剤が外部に流出するまでに、ある程度の時間、尿成分と接することが必要になる場合がある。ところが、一般に、肌触り性を向上させるためとして、肌面シート1やセカンドシート6は瞬時に体液が通り抜ける性質のものが好んで使用され、体液との接触時間が短くなる。そこで、体液の透過速度が速いシートについては、相対的に冷感剤の付与量を多くし、もって少しでも冷感剤の流出量が多くなるようする必要が生じ、この点からは、前記(B)の構成を採用するのが好ましい。
〔各部材の素材等〕
(表面(肌面)シート1)
本形態において、肌面シート1は体液を透過する性質を有する。したがって、肌面シート1の素材は、この体液透過性を発現するものであれば足り、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、肌面シート1は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、肌面シート1は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
(吸収コア)
吸収コアとしては、例えば、フラッフ状のパルプ繊維集合体(積繊パルプ)内に、粒状の吸収性ポリマーが混入されてなるものなどを、例示することができる。
吸収性ポリマーとしては、自重の例えば10倍以上の体液を吸収して保持するものを使用することができる。この例としては、でんぷん系や、セルロース系、合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。吸収性ポリマーの形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
積繊パルプに対する吸収性ポリマーの量的配置、密度分布は、汎用を目的とする場合には均一であるのが好ましいが、特別の吸収特性を発揮させることを目的とした場合、その目的に応じて偏らせるのも好ましい。
一方、積繊パルプの原料素材は、特に限定されない。例えば、綿状パルプや合成パルプなどの公知の素材を例示することができる。また、パルプの原料繊維は特に限定されず、例えば、機械パルプ、化学パルプ、溶解パルプ等の木材から得られるセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維などを例示することができる。ただし、セルロース繊維の原材料となる木材は、広葉樹より針葉樹の方が、繊維長が長いため、機能及び価格の面で好ましい。
(被覆シート3A,3B)
本形態において、被覆シート3A,3Bの素材は体液を透過する性質を有するものであればよく、その種類は特に限定されない。例えば、肌面シート1として例示したのと同様の素材とすることができる。具体的には、例えば、クレープ紙、不織布、孔開きシート等の体液透過性シートを用いることができる。また、不繊布としては、例えば、エアレイド不織布を例示することができ、このエアレイド不織布が、吸収性ポリマーを含むと好ましい形態となる。この吸収性ポリマーを含む形態によると、体液との接触によって吸収性ポリマーの体積が増加し、もって冷感剤を付与された肌面(表面)シート1が肌側に浮き上がらされるため、冷涼感を確実に自覚させることができる。
(裏面シート2)
本形態において、裏面シート2は体液を透過しない性質を有する。したがって、裏面シート2の素材は、この体液不透過性を発現するものであれば足り、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に不透液性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とで体液不透過性の裏面シート2が構成される。)などを例示することができる。もちろん、このほかにも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この不透液性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。
(セカンドシート6)
セカンドシート6は、体液を拡散し透過する性質を有する。したがって、セカンドシート6の素材は、この体液拡散・透過性を発現するものであれば足り、例えば、肌面シート1と同様の素材などを例示することができる。ただし、例えば、スパンレース、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙であると、好ましいものとなる。また、セカンドシート6は、肌面シート1よりも体液の透過性がよいものが特に好ましく、肌面シート1よりも繊維密度が小さい、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ナイロン、レーヨン、ビニロン、アクリル等からなる不織布であると、特に好ましいものとなる。
(ギャザーシート)
本形態において、ギャザーシートとしては、例えば、PE、PP(不織布)等をスパンボンド、SMS、ポイントボンド、エアスルー、エアーポイント等によって製造したものを例示することができ、特にSMS、スパンボンドによって製造したものが好ましい。
(別体シート)
本形態において、別体シートとしては、例えば、レーヨン、パルプ、不織布やこれらとSAPとの組み合わせによるもの等を、エアレイド、スパンレース、エアスルー、スパンボンド、ポイントボンド等によって製造したものを例示することができ、特にエアレイド、スパンレースによって製造したものが好ましい。
(マイクロカプセル)
本形態のマイクロカプセルは、尿成分と接触すると冷感剤等の芯材が流出する性質を有する。どのような仕組みで冷感剤等の芯材が流出するかは、特に限定されない。例えば、体液を吸うと壁材が壊れるもの、体液を吸うと膨潤して、壁材に形成されている細孔が開くもの、体液を吸うと壁材が溶出するもの、などを例示することができる。
マイクロカプセルの壁材としては、例えば、ゼラチン、寒天、各種天然ゲル化剤、グリセリンなどを例示することができる。また、カプセルの構造も特に限定されず、例えば、単純単核のものを例示することができる。
さらに、マイクロカプセルの形状も、特に限定されない。ただし、着用者に異物感を与えないよう、突起部のない形状であるのが好ましい。また、マイクロカプセルの大きさも、特に限定されない。着用者の異物感防止、肌面シート1からの脱落防止などの観点から、適宜設計することができる。このような観点からは、通常、0.1〜1000μm、好ましくは1〜50μmである。
以上のほか、マイクロカプセル化の方法も特に限定されるものではなく、例えば、相分離法、液中乾燥法、融解分散冷却法、スプレードライング法、パンコーティング法、気中懸濁被覆法(Wurster法)、粉床法、界面重合法、in situ重合法、液中硬化被覆法(オリフィス法)、界面反応法(無機化学反応法)などの方法を用いることができ、特にスプレードライング法が好ましい。
(冷感剤)
本形態において、冷感剤は、着用者の肌と接触したときに吸熱反応を示し、これにより、着用者は冷たさを感じる。したがって、冷感剤としては、このような吸熱反応を示すものを用いることができる。具体的には、例えば、キシリトール、メントール、尿素、硝酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウムなどを例示することができる。
本形態において、冷感剤は、固体(粒状)、液体、気体のいずれかに限定されるものではないが、液体であるのが好ましい。
(その他の芯材)
(1)本形態においては、冷感剤とともに、ローション薬液をも含んでも、好ましいものとなる。冷感剤とともに、ローション薬液を含んでいると、肌触り性(風合い)や、保湿性、潤い感が高まり、あるいは肌面シート1の繊維等による肌への刺激が和らげられる。
本形態において、使用することができるローション薬液とは、肌触り性(風合い)を高め、あるいは保湿性を高め、あるいは繊維等の肌への刺激を和らげ、あるいは潤い感を高めることを主眼とするものであり、その種類は、特に限定されない。例えば、保湿性薬液としては、シリコーンオイル、シリコーンパウダー等のポリシロキサン、グリセリン、プロピレングリコール等の多価アルコール、ソルビトール、グルコース等の糖類、グリコール系溶剤及びその誘導体のうちの少なくとも1種の保湿剤を含むものを用いてなるものを、例示することができる。また、以上の薬液には、例えば、ビタミンC、ビタミンE、コラーゲンなどを含む薬液を併用することができる。この種の薬液は、潤い感を高める機能がある。ビタミンCおよびビタミンEは抗酸化剤としても機能する。ビタミンEは、還元力の強い成分で、活性酸素・フリーラジカルを消去し、あるいは過酸化脂質の発生を防ぐ抗酸化作用がある。したがって、ビタミンEは薬液の安定化剤として機能するとともに、肌の皮脂の酸化防止効果および血行促進効果が発揮される。また、保湿機能もある。ビタミンCは、ビタミンEと同じく皮脂の抗酸化作用がある。ビタミンCは、ビタミンEを還元するする作用があるため、ビタミンC,Eの両方を用いると、ビタミンCがビタミンEの助剤として働き、活性酸素などにより酸化されたビタミンEを還元し、ビタミンEの強力な皮脂の抗酸化作用を維持する作用が奏せられる。コラーゲンは、肌の真皮の90%を形成しており、これが減少すると肌に潤いや張りがなくなる。したがって、肌と接触したときに肌に潤いを与える保湿効果を発揮する。また、薬液としては、特にpHが5.0〜6.0の弱酸性とされたものであると、肌に対して接触させても肌がアルカリ性になることがなく、薬液pHの影響による肌荒れを効果的に防止できる。特に好適なpH範囲は5.3〜5.7である。pHの調整法としては、酸性又は塩基性のpH調整剤を薬液に添加することにより行うことができ、薬液が強酸性の場合には水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液を用いることができ、中性・アルカリ性の場合にはクエン酸やリンゴ酸、乳酸を用いることができる。
清涼感を得るための薬液としては、ソルビトール、アルチトール、キシリトール、エリスリトール、ラクチトール、パラチニットを挙げることができる。特に好ましいものは、エリスリトール、キシリトール、ソルビトールであり、さらに好ましいくはエリスリトール又はキシリトールである。さらに、メントール、サリチル酸、α−シネロール、及びこれらの誘導体の群から選ばれた一種又は二種以上の冷感剤を含ませることができる。
柔軟剤の代表例は、界面活性剤系の柔軟剤であり、その柔軟剤としては、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤および両性イオン界面活性剤のなかから適宜選択して用いることができ、特にアニオン系界面活性剤が好適である。アニオン系界面活性剤としては、カルボン酸塩系、スルホン酸塩系、硫酸エステル塩系、燐酸エステル塩系などを用いることができる。特にアルキル燐酸エステル塩が好ましい。
非イオン界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレート、プロピレングリコールモノステアレートなどの多価アルコールモノ脂肪酸エステル、N−(3−オレイロシキ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット密ロウ、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどを用いることができる。
カチオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩、アミン塩、またはアミンなどをもちいることができる。また、両性イオン界面活性剤としては、カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含有する第2級または第3級アミンの脂肪族誘導体、または複素環式第2級または第3級アミンの脂肪族誘導体などを用いることができる。
以上、本形態においては、さまざまなローション薬液を使用することができるが、特に、流動パラフィン5〜20%と、多価アルコール類50〜85%と、糖類3〜30%と、さらに必要ならば5%以下の非イオン界面活性剤とを主剤とする薬液を用いると、好ましいものとなる。流動パラフィンの添加量が5%未満であると、しっとり感が低下し、また滑らかさが低下し、ざらつく。逆に20%を超えると、ねばつき感(べとつき感)を与えるとともに、ざらつき、さらに硬い感じを与えるようになる。より好適な範囲は、8〜15%である。
多価アルコール類の添加量は50〜85%とされる。50%未満では、清拭効果としっとり感が劣る。85%を超えると、他の成分の添加量が少なくなり、全体の特性のバランスが悪くなる。また、強度の劣化が起こり、破れ易くなるとともに、べたついた感じを与えるようになる。多価アルコール類としては、特にグリセリン又はプロピレングリコールあるいはそれらの混合物からなるのが好ましい。
糖類の添加量は3〜30%とされる。3%未満では、しっとり感とやわらかさが低下し、30%を超えると、全体の特性のバランスが悪くなり、強度劣化が起こり、破れ易くなる。糖類としては、特にソルビトール又はグルコースあるいはそれらの混合物からなるものが好適である。
さらに必要ならば5%以下の非イオン界面活性剤を添加することができる。非イオン活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレート、プロピレングリコールモノステアレート等の多価アルコールモノ脂肪酸エステル、N−(3−オレイロキシ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット蜜ロウ、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレングリセリルモノオレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等を挙げることができる。
これらの薬液に対して、陰イオン界面活性剤、香料、着色料、防腐剤、酸化防止剤などの副次的添加剤を、1%以下の割合で添加することができる。
(2)本形態においては、冷感剤とともに、抗ウィルス剤を含んでも、好ましいものとなる。冷感剤とともに、抗ウィルス剤を含んでいると、雑菌の繁殖が抑制される。
本形態において、使用することができる抗ウィルス剤の種類は、特に限定されない。天然(生体(動植物)内の成分中に含まれている)の抗ウィルス剤、非天然の抗ウィルス剤のいずれをも使用することができる。具体的には、例えば、オシメン、カンフェン、リモネン、サビネン、ミルセン、テルピネン、ピネン、シメン等の植物抽出成分中に含まれるモノテルペン炭化水素類や、シトロネロール、ゲラニオール、イソプレゴール、リナロール、テルピネロール等のモノテルペンアルコール類、アネトール、カルバクロール、オイゲノール、チモール、パラクレゾール、カビコール等のフェノール類、t−アネトール、チャビコールメチルエーテル、サフロール等のフェノールエーテル類、アセトアルデヒド、シトラール、シトロネラール、ゲラニアール、ペリルアルデヒド、パレラナール等のアルデヒド類、アセトフェノン、カンファー、ジャスモン、ノートカトン、メントン、フェンコン、カルボン、プレゴン等のケトン類、カリオレフィンオキサイド、シネオール、ビサボロールオキサイド等の酸化物類、カテキン、プロアントシアニディン、フラボン、フラバノン、アントシアニン、フェノール類、フラボノール等のフラボノイド類、などの薬効成分の中から、一種又は数種を適宜選択して使用することができる。また、以上のほかにも、例えば、アスコルビン酸、カルボン酸、クエン酸等の有機酸や、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤などを使用することもできる。
抗ウィルス剤として、植物抽出成分をそのまま使用した場合は、殺菌成分とともに、例えば、香料成分などが含まれてしまい、着用者等に違和感を与えてしまうおそれもある。しかしながら、抗ウィルス剤をマイクロカプセルで包む形態としておけば、かかるおそれはない。つまり、抗ウィルス剤をマイクロカプセルで包む形態は、抗ウィルス剤として、植物抽出成分をそのまま使用する場合に、特に有益な形態となる。
(3)本形態においては、冷感剤とともに、皮膜性能を有する皮膜薬液を含んでも、好ましいものとなる。冷感剤とともに、皮膜薬液を含んでいると、当接肌面が炎症している場合においては、冷感作用により肌の炎症を沈静化するとともに、皮膜成分が当接肌面をバリヤし、肌の外部からの刺激、水分の放出を抑制することができる。
本形態において、使用することができる皮膜薬液の種類は、特に限定されない。例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ヒアルロン酸、アミノ酸、ラノリンや植物抽出成分などを用いることができる。
(接着剤)
尿成分と接すると接着性が失われる接着剤としては、例えば、デンプン、PVA、糖の水溶性接着剤、SIS、SBS等を素材とするホットメルト合成接着剤などを例示することができる。
この際、塗工量は、0.5〜5g/m2とするのが好ましい。0.5g/m2未満であると十分な接着性が得られない。他方、5g/m2を超えると尿と接しても接着性が失われないおそれがある。
本発明は、着用者に排泄を認識させ、おむつ離れを促進させるための使い捨て紙おむつとして、適用可能である。
パンツ型おむつの展開図である。 図1のX−X線矢視図である。 製品の斜視図である。 表面シートに対するマイクロカプセルの付与例である。 表面シートに対するマイクロカプセルの付与例である。 表面シートに対するマイクロカプセルの付与例である。 ギャザーシートに対する別体シートの配置例である。 表面シートに対する別体シートの配置例である。 接着剤の塗布範囲例である。 接着剤の塗布パターン例である。 別体シート配置の形態例である。 別体シート配置の形態例である。
1…表面(肌面)シート、2…裏面シート、3…吸収コア、6…セカンドシート、21…ギャザーシート、AB…吸収性本体。

Claims (3)

  1. 液透過性の表面シート、この表面シートを通して体液を受け入れる吸収要素及びこの吸収要素に受け入れた体液の衣類側への流出を防止する液不透過性の裏面シートを有する吸収性本体と、製品の両側部に形成された表面側に起立するギャザーシートを有する立体ギャザーと、が備わる使い捨て紙おむつであって、
    前記立体ギャザーの起立する自由部の内側の面に、前記ギャザーシートの遠位端部から近位端部に沿うように別体シートが設けられ、この別体シートの先端側に弾性伸縮部材が伸長状態で固定されるとともに、この別体シートは先端側が尿成分と接すると接着性が失われる接着剤によって前記ギャザーシートに固定され、かつ他端側が尿成分と接しても接着性が失われない接着剤によって前記ギャザーシートに固定されており、
    冷感剤をコアとしてシェルにより包み、尿成分と接することにより前記冷感剤が外部に流出する冷感マイクロカプセル化材が、前記別体シートに付与されており、
    排尿があると、前記別体シートの先端側の前記ギャザーシートに対する接着が失われるとともに前記弾性伸縮部材の収縮力が作用して、前記別体シートの先端側が前記ギャザーシートから立ち上がるように構成されている、
    ことを特徴とする使い捨て紙おむつ。
  2. 前記立体ギャザーは、起立する自由部の先端側が外側に折り返されて外向き部が形成されたものであり、この立体ギャザーにおける外向き部の先端部から中央側に沿うように前記別体シートが設けられている、請求項1記載の使い捨て紙おむつ。
  3. 前記冷感マイクロカプセル化材を付与されて設けられている前記別体シートに伸長状態で固定されている前記弾性伸縮部材は、尿成分と接することにより収縮するものである、請求項1又は2記載の使い捨て紙おむつ。
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