JP4993432B2 - エンドクローズドデッキプレート加工装置 - Google Patents

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Description

この発明は、水平な山面と谷面とが斜面で連続して台形波形断面形状をなすデッキプレートの長さ方向端部を上下の金型で押し潰して端部閉塞の梁載置部を形成するエンドクローズドデッキプレート加工装置に関する。
図5に示すように、水平な山面2と谷面3とが斜面4で連続して台形波形断面形状をなすデッキプレート1はコンクリート床を構築する際の捨て型枠として広く用いられている。
この種のデッキプレート1を、端部閉塞処理をせずにそのまま型枠として用いる(図10(イ)のデッキプレート1A)と、端部開口(山面2の下側部分)からコンクリートが流出するので、その端部開口を小口ふさぎ板で塞ぐか、あるいは図10(ロ)〜(ニ)のようなエンドクローズド(以下エンクロという)デッキプレート、すなわち端部閉塞のデッキプレート1B、1C、1Dを用いる。
図10(ロ)のデッキプレート1Bは、デッキプレートの長さ方向端部を上から(山面2が谷面3側にくるように)押し潰して端部閉塞の梁載置部5Bを形成したもので通常のエンクロデッキプレートである。
図10(ハ)のデッキプレート1Cは、長さ方向端部を前記とは逆に下から(谷面3が山面2側にくるように)押し潰して端部閉塞の梁載置部5Cを形成したもので、いわゆる逆エンクロタイプのデッキプレートである。この逆エンクロタイプのデッキプレート1Cは、山面2の高さ位置が低くなるので、構築したコンクリート床の床面高さ位置を低くすることができ、建物の階高を節約できる等の長所がある。
図10(ニ)のデッキプレート1Dは、長さ方向端部を押し潰して、山面2と谷面3との中間高さ位置に端部閉塞の梁載置部5Dを形成したもので、いわゆる中間エンクロタイプのデッキプレートである。この中間エンクロタイプのデッキプレート1Dは、階高節約という長所を備えつつ、梁10上でのコンクリート厚みを確保できる。
また、図11に示したデッキプレート1のように、梁載置部5として、下面の平坦域5aのデッキプレート長さ方向の長さL1に対して上面の平坦域5bのデッキプレート長さ方向L2を短く形成した中間エンクロタイプのデッキプレートも考えられる。
この種のエンクロデッキプレートの端部閉塞加工(エンクロ加工と呼ぶ)は、上下の金型でデッキプレート長さ方向端部を押し潰して行うが、従来のエンクロ加工方法では、デッキプレートの平坦に押し潰される部分は、単に平坦な上下金型で押し潰している(特許文献4(特開平6-313341))。
なお、平坦に押し潰されて閉塞した部分は、図10、図11のデッキプレートにおける5B、5C、5D、5bで示す部分であり、以下、平坦に押し潰されて閉塞した部分を場合により単に平坦部と呼び、また場合により5B、5C、5D、5bの符号で示す。
また、エンクロデッキプレート自体等についての特許文献においても、エンクロ加工について言及しているものもあるが、「山面と谷面を双方からプレスによって押し潰す」旨の記載があるに過ぎないもの(特許文献5(特公平2-60819)、特許文献6(特開平6-158765))、あるいは、「デッキプレートの長さ方向端部をそれぞれ上下から押し潰して梁載置部を形成する」旨の記載があるに過ぎないもの(特許文献7(特許第2759580(特開平5-311794))、あるいは、単に「上下方向から潰す」とか「プレスによって潰す」と言った文言にとどまっているもの(特許文献1(特開昭56-59957)、特許文献2(実公昭53-54406)、特許文献3(特開平9-253755)等)がある程度であり、エンクロ加工装置あるいは金型については開示されていない。
特開昭56-59957 実公昭53-54406 特開平9-253755 特開平6-313341 特公平2-60819 特開平6-158765 特許第2759580(特開平5-311794)
上記のデッキプレートの端部閉塞加工(エンクロ加工)に際して、上下の金型でデッキプレート長さ方向端部を押し潰すと、デッキプレート端部の山面2及び斜面4が折り畳まれて閉塞した平坦部5B、5C、5D、5bが形成されるが、その際の材料の流動は不安定であり、山面2及び斜面4が規則的に折り畳まれることはなく、極めて不規則かつ複雑な折り畳みが行われる。特に、背の高いデッキプレートの場合、材料の流動の不安定さは顕著であり、例えば本発明の実施例の説明で後述する図9(a)の(チ)、(リ)に符号P’で示した部分のように、山面2の幅方向中央部分が5枚重ねとなる場合がしばしば生じる。なお、山面中央以外の折り畳み部分では、5枚重ねになることは殆どなく3枚重ねに留まる。
このように重なり枚数が多い折り畳み(仮に多重折り畳みと呼ぶ)が行われると、多重折り畳みされた部分は厚さが厚くなるため上金型が設計位置まで下降し切らず多重折り畳み以外の個所での押し潰しが不十分となり、デッキプレートを梁上で敷き並ベてコンクリートを打設する際、梁との間の隙間が増大し、コンクリートが漏れる原因となるという問題があり、エンクロ加工を施す意義が若干損なわれる。また、上金型が十分下降しないと、図10(ニ)の中間エンクロデッキプレート1Dの場合に、梁載置部5Dの谷面3に対する高さ寸法hが設計値より小さくなるという問題が発生する。さらに、多重折り畳みされた部分は厚さが厚くなるので、出荷のために複数枚を結束した時、1束単位の梱包枚数が減り、搬送効率が低下するという問題もある。
本発明は上記従来の欠点を解消するためになされたもので、エンクロ加工を施す際に、材料の流動が極力安定するようにして、山面及び斜面の折り畳みが円滑に行なわれて、山面の幅方向中央部に重なり枚数の少ない折り畳みを可能にするエンクロデッキプレート加工装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、水平な山面と谷面とが斜面で連続して台形波形断面形状をなすデッキプレートの長さ方向端部を押し潰して端部閉塞の梁載置部を形成するエンドクローズドデッキプレート加工装置であって、
エンドクローズド形状の下面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ下金型と、エンドクローズド形状の先端の平坦部とこの平坦部に続く傾斜部とを含む上面形状に概ね合わせた凹凸面を有して山面及びその両側の斜面の幅方向全体を押し潰し変形可能な上金型とを備え、
前記上金型における、エンドクローズド形状の先端の平坦部の山面幅方向中央位置に対応する箇所に、プレス機で上金型を押し下げる際に上金型に先行して山面に接触して山面の幅方向中央位置ピンポイント的に押し下げて、山面の幅方向中央部の折り畳みに方向性を与えるとともに上金型が山面を最終的に平坦に押し潰す時点では上金型内に収納される折り畳み誘導ピンを設けたことを特徴とする。
請求項2の発明は、水平な山面と谷面とが斜面で連続して台形波形断面形状をなすデッキプレートの長さ方向端部を押し潰して、山面と谷面との中間高さ位置に端部閉塞の梁載置部を形成した中間エンドクローズドデッキプレートを得るためのエンドクローズドデッキプレート加工装置であって、
中間エンドクローズド形状の下面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ下金型と、中間エンドクローズド形状の先端の平坦部とこの平坦部に続く傾斜部とを含む上面形状に概ね合わせた凹凸面を有して山面及びその両側の斜面の幅方向全体を押し潰し変形可能な上金型とを備え、
前記下金型は、少なくとも押潰し変形を受ける部分に対応する固定の固定下金型と、デッキプレートの押潰し変形を受けない部分を保持しながら前記固定下金型に対して昇降可能な可動下金型とに分割されているとともに、前記可動下金型を弾性的に昇降可能に支持するばねを備え、
前記上金型における、中間エンドクローズド形状の先端の平坦部の山面幅方向中央位置に対応する箇所に、プレス機で上金型を押し下げる際に上金型に先行して山面に接触して山面の幅方向中央位置をピンポイント的に押し下げて、山面の幅方向中央部の折り畳みに方向性を与えるとともに上金型が山面を最終的に平坦に押し潰す時点では上金型内に収納される折り畳み誘導ピンを設けたことを特徴とする
請求項は、請求項1又は2のエンドクローズドデッキプレート加工装置において、前記折り畳み誘導ピンが弾性部材の反力を受けた状態でデッキプレートの山面を押し下げるとともに、上金型が山面を最終的に平坦に押し潰す時点では前記弾性部材の収縮により折り畳み誘導ピンが上金型内に弾性的に押し戻されるようにしたことを特徴とする。
本発明のエンドクローズドデッキプレート加工装置において、上金型が山面を押し潰す際、折り畳み誘導ピンが上金型に先行して山面の中央部(幅方向の中央部)に接触し押し下げる。上金型で山面を押し潰す際、山面の中央部に材料が皺寄せされ易いので、山面の中央部は不規則かつ多重に折り畳まれがちであるが、折り畳み誘導ピンが上金型に先行して山面の中央部を押し下げることで、山面の折り畳まれるパターンに方向性を与える誘導作用を果たし、材料の流動性を円滑にして折り畳み形状をある程度限定し安定した折り畳み形状を造りだすことができる。その結果、平坦に押し潰された部分における山面中央部に対応する部分として、重なり枚数の少ない折り畳み形状が得られる。
特に背が高いデッキプレートの場合に、山面中央部に多重折り畳みが生じやすいので、本発明は背が高いデッキプレートの場合に特に効果的である。
折り畳み誘導ピンが上金型に先行して山面を押し下げるとともに山面を押し潰した時点で上金型内に収納されるようにする手段として、請求項2のように弾性部材を用いると、折り畳み誘導ピンの作用を適切に発揮させる上で有効である。
以下、本発明のエンドクローズドデッキプレート加工装置の実施例を、図1〜図11参照して説明する。
この実施例で対象とするデッキプレートは図5に示した通りであり、水平な山面2と谷面3とが斜面4で連続して台形波形断面形状をなし、また、幅方向の両端縁に、隣接するデッキプレート1どうし互いに係合させるための係合部6、7を持つ。
この実施例のエンドクローズドデッキプレート加工装置は、上記デッキプレート1の長さ方向端部を押し潰して、図6、図7、図11のように中間高さ位置に端部閉塞の梁載置部5を形成した中間エンクロデッキプレートを得ようとするものであり、かつ、その中間エンドクローズド形状(中間エンクロ形状)は、図11に示すように、梁10上に載る梁載置部5の下面の平坦域5aのデッキプレート長さ方向の長さL1に対して、上面の平坦域5bのデッキプレート長さ方向の長さL2が短い中間エンクロ形状である。
図1〜図3は実施例のエンドクローズドデッキプレート加工装置(以下、場合によりエンクロ加工装置と略す)11を示すもので、図1はエンクロ加工装置11による中間エンクロ加工手順における初期状態、図2は後述する上金型17の先端部がデッキプレート1の山面2に接触する時点の状態、図3は加工終了状態を示す。図1〜図3において、それぞれ、(イ)は中間エンクロ加工装置の縦断面図、(ロ)は(イ)におけるB−B断面図、(ハ)は(イ)におけるA−A断面図である。なお、図1〜図3において、デッキプレートの断面形状、及び押し潰し変形状態は模式化して表している。
このエンクロ加工装置11は、デッキプレート1の長さ方向端部を押し潰す金型12と、この金型12にデッキプレート1を水平方向から送り込む昇降可能な昇降コンベヤ13とを備えている。
前記金型12は、中間エンクロ形状の下面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ下金型14と、中間エンクロ形状の上面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ昇降可能な上金型17とからなっている。図4(イ)は下金型14の平面図、同図(ロ)は(イ)のC−C断面位置で示した上下金型の縦断面図、同図(ハ)は(イ)のD−D断面位置で示した上下金型の縦断面図である。
前記下金型14は、少なくとも押潰し変形を受ける部分に対応する固定の固定下金型15と、デッキプレートの押潰し変形を受けない部分を保持しながら固定下金型15に対して昇降可能な可動下金型16とに分割されている。
固定下金型15は、少なくとも押潰し変形を受ける部分に対応する突出部15a、可動下金型16が昇降可能に嵌合する凹所15b、エンクロ形状の谷面側の傾斜部に対応する傾斜面15cを有し、凹所15bの底部に可動下金型16を弾性的に昇降可能に支持するばね20を配置している。固定下金型15の突出部15aの斜面部分は、必ずしも中間エンクロ形状の下面形状そのままである必要はない(中間エンクロ形状の下面形状より凹んだ面とすることも考えられ、あるいは、突出部15aの斜面部のデッキプレート幅方向中間部分を凹所にすることも考えられる)。
前記可動下金型16は、デッキプレートの押潰し変形を受けない部分に対応する断面形状を有する。すなわち、デッキプレート1の山面2に対応する山部16aと谷面3に対応する谷部16b(山部16a間の谷部だけでなく両側部も16bで示す)と斜面4に対応する斜面部16cとを有する断面形状(すなわちデッキプレート1の断面形状)である。
なお、可動下金型16が固定下金型15に対して昇降する際のガイドは、凹所15bの壁面を利用するか(この場合は後方開口部分にも壁面を形成する)、あるいは、固定下金型15及び可動下金型16の一方に設けた垂直なガイドピンと他方に設けたピン穴との嵌合構造等とすることができる。
前記昇降コンベヤ13は、上金型17が図1の状態から下降する際に、概ね上金型17の凹所17aがデッキプレート1の上面に接触する時点(図2の段階からもう少し下降した時点)から上金型17に合わせて図3の高さ位置まで下降するようになっている。
本発明では、上金型17における、平坦に押し潰すべきデッキプレート先端部の山面2の幅方向中央位置に対応する箇所に、プレス機で上金型17を押し下げる際に上金型17に先行して山面2に接触して山面2を押し下げるとともに上金型17が山面2を最終的に平坦に押し潰す時点では上金型内に収納される折り畳み誘導ピン30を設けている。
この実施例の折り畳み誘導ピン30は、その上部が、上金型17にあけたピン収容穴17dに奥側のばね(弾性部材)31とともに収容されている。このばね31は、折り畳み誘導ピン30で山面2を凹ますことができる程度のばね剛性を持つ。したがって、この折り畳み誘導ピン30は、上金型17が下降する際、ばね31の反力を受けた状態でデッキプレート1の山面2を押し下げるとともに、上金型17が山面2を最終的に平坦に押し潰す時点では、ばね31の収縮によりピン収容穴17d内に弾性的に押し戻される。
なお、この実施例では弾性部材として金属ばねを用いているが、ゴムを用いることも可能であり、また、ガススプリング等を用いることも可能である。
上記のエンクロ加工装置11によるエンクロ加工工程を説明する。
デッキプレート1を載せた昇降コンベヤ13を駆動して、下金型14と上昇位置の上金型17との間にデッキプレート1を送り込み、次いで、所定距離だけ下降させて、図1のように、デッキプレート1の先端部(梁載置部5となる部分)を固定下金型15の先端近傍の上に載せ、かつ、ばね20で付勢されて上昇位置にある可動下金型16にデッキプレート1の押潰し変形を受けない部分を載せる。
続いて、図示略のプレス機を作動させて上金型17を下降させると、エンクロ加工が行われる。
その際の、デッキプレート先端部の平坦に押し潰される部分の変形について説明すると、折り畳み誘導ピン30が上金型17に先行してデッキプレート先端部の山面2の幅方向中央に接触する。引き続き上金型17が下降すると、折り畳み誘導ピン30が山面2の幅方向中央部を押し下げて山面2を凹ませるが、折り畳み誘導ピン30に遅れて上金型17の先端側の平坦面部17cがデッキプレート1の山面2に接触(図2の状態)し、引き続き下降して山面2を平坦に押し潰す(図3(イ)に平坦に押し潰された平坦部を5bで示す)。なお、実際の加工に用いる上金型では通常、その先端部は一体の平坦面部17cとせず、図9で後述するように、山面を押し下げる上金型本体部と谷面を押さえる板押さえ部とに分割された金型を用いる。
前記平坦部5bに続く傾斜部(最終段階では図3(イ)に符号8で示す部分)となる部分の変形について説明すると、概ね上金型17の先端側の平坦面部17cがデッキプレート1の山面2に接触する時点(図2(イ)の時点)から次第に傾斜部が形成されていくが、概ね上金型17の凹所17aがデッキプレート1の上面に接触する時点から昇降コンベヤ13が、上金型17の下降に概ね同期して再び下降するとともに、上金型17がプレス機のストローク下死点まで下降し、図3に示すように、上下の金型14、17で押し潰されて、最終的な中間エンクロ形状となる。最終的な中間エンクロ形状は大まかには図6、図7、図11に示した通りである。
上記のエンクロ加工工程において、上金型17で平坦に押し潰される部分(平坦部5b)については、山面2の中央部に材料が皺寄せされ易いので、山面2の中央部は不規則かつ多重に折り畳まれがちであるが、前記の通り折り畳み誘導ピン30が上金型17に先行して山面2の中央部を押し下げることで、山面2の折り畳まれるパターンに方向性を与える誘導作用を果たし、材料の流動性を円滑にして折り畳み形状をある程度限定し安定した折り畳み形状を造りだすことになる。その結果、平坦に押し潰された部分における山面中央部に対応する部分として、例えば図6、図7にPで示す部分のように、重なり枚数の少ない折り畳み形状が得られる。
上記実施例で加工する中間エンクロ形状は、梁載置部5の下面の平坦域5aの長さL1に対して、上面の平坦域5bの長さL2が短い中間エンクロ形状であるが、図10(ニ)のように上下面を等しく平坦に押し潰す中間エンクロ加工の場合にも、同様に本発明を適用することができ、得られる効果は同様である。但し、この場合の折り畳み誘導ピンは、平坦部5Dのデッキプレート長さ方向長さが長いので、その長さに合わせて、円形断面でなく細長い矩形断面とするとよい。
エンクロ加工では、特に背が高いデッキプレートの場合に山面中央部に多重折り畳みが生じやすいので、本発明は背が高いデッキプレートの場合に特に効果的である。例えば、図8に示した断面形状の背の高いデッキプレート1’についてエンクロ加工を施す場合の平坦部の折り畳み状況について説明する。
図示のデッキプレート1’は、山面2の中央に、山面2の剛性を高めるための溝2aを持つ。また、図示のデッキプレート1’は、斜面4に段差部4aを有しており、この段差部4aにより、打設後硬化したコンクリートとデッキプレート1とが一体化して荷重を負担する合成床版用のデッキプレートである。
このデッキプレート1’のエンクロ加工を行うエンクロ加工装置は基本的には図1〜図4に示したエンクロ加工装置11と同じであるが、断面形状の違いにより、金型形状は当然若干異なったものとなる。
このデッキプレート1'のエンクロ加工における、平坦に押し潰される部分の変形状況を図9を参照して説明する。同図の左側(a)は折り畳み誘導ピン30を用いない従来方法の場合、右側(b)は折り畳み誘導ピン30を用いた本発明の場合のものであり、それぞれ(イ)〜(チ)の順に変形する。なお、実際の変形状況は複雑なので、図9はある程度模式的に示したものである。
図示例では、上金型27が、山面2を押し下げる上金型本体27aと予め山部2の両側の谷面3を押さえる板押さえ部27bとに分割されており、バネ28の力を受ける板押さえ部27bで予め谷面3を押さえた状態で、上金型本体27aが板押さえ部27bに対してスライドして下降し山面2を押し潰す。下金型を24で示す。
なお、谷面3を押さえる板押さえ部27bは、バネ28の力で押さえるものであるから、必ずしも谷面3を完全に押さえ付けるとは限らず、状況によっては、デッキプレート1の谷面3が下金型24の上面から浮く状態となる場合もある。
折り畳み誘導ピン30を用いないで山面2を押し潰す場合は、図9の(a)の(イ)〜(ニ)のように、斜面4の段差部4aより下側部分が大きく傾くとともに、山面2とその両側の段差部4aまでの部分が拡がった後大きく凹んでくる。続いて上金型本体27aを下降させると、図9(a)の(ホ)〜(チ)のように、斜面4の部分が折り畳まれるとともに、山面2の中央部分に材料の皺寄せがされて、山面2の中央部が不規則かつ多重に折り畳まれた状態で、平坦に押し潰される。図示例では、山面中央の重なり部P’は、同図(チ)及び重なり部P’を拡大して示した(リ)に示すように、5枚重ねとなっている。
これに対して、折り畳み誘導ピン30を用いて押し潰した場合は、折り畳み誘導ピン30が上金型本体27aに先行して山面2を押し下げるが、上金型本体27aが山面2に接触(図9(b)の(ハ))した後は、図9(b)の(ニ)のように、上金型本体27aの押し下げによる山面中央の大きな凹み変形が先行するので、(イ)〜(ニ)までのプロセスでは、折り畳み誘導ピン30がない場合と大差はない(同じ変形をするとして図示している)。
しかし、上金型本体27aによる押し潰しがさらに進行して、図9(b)の(ホ)のように山面部分の大きな凹み変形がなくなる段階になってからは、図9(b)(ホ)〜(チ)のように、折り畳み誘導ピン30が、山面の折り畳まれるパターンに方向性を与える誘導作用を有効に果たし、材料の流動性を円滑にして折り畳み形状をある程度限定し安定した折り畳み形状を造りだすことになり、図9(b)の(チ)に示すように、山面中央部には重なり枚数の少ない折り畳み形状が得られる。図示例では、山面中央の重なり部Pは、図9(b)の(チ)及び重なり部Pを拡大して示した(リ)に示すように、3枚重ねとなっており、折り畳み誘導ピン30を用いない図9(a)の場合の5枚重ねより少なくなる。
本発明は、デッキプレートの長さ方向端部に端部閉塞の梁載置部を形成する場合であれば、中間エンクロ形状に限らず、図10(ロ)の通常のエンクロ形状、あるいは図10(ハ)の逆エンクロ形状の加工を施す場合にも適用できる。この場合の折り畳み誘導ピンは、平坦部5B、5Cのデッキプレート長さ方向長さが長いので、その長さに合わせて、円形断面でなく細長い矩形断面とするとよい。
なお、逆エンクロデッキプレートの場合は、谷面を山面に向けて押し潰すのであるが、通常、その逆エンクロ加工は、表裏反転させた状態で押し潰すので、通常エンクロで山面を押し潰す加工プロセスと全く同様に考えることができる(すなわち、逆エンクロ加工を行う状態では、製品としては“谷面を押し下げる”ことが、請求項で言う“山面を押し下げる”ことになる)。
本発明の一実施例のエンクロ加工装置(エンドクローズドデッキプレート加工装置)による加工手順における初期の段階を示すもので、(イ)はエンクロ加工装置の縦断面図、(ロ)は(イ)におけるB−B断面図、(ハ)は(イ)におけるA−A断面図である。 図1に続く段階を示すもので、(イ)はエンクロ加工装置の縦断面図、(ロ)は(イ)におけるB−B断面図、(ハ)は(イ)におけるA−A断面図である。 図1に続くエンクロ加工の最終段階(但し、デッキプレートの閉塞端部の折り畳み形状は模式的に表している)を示すもので、(イ)はエンクロ加工装置の縦断面図、(ロ)は(イ)におけるB−B断面図、(ハ)は(イ)におけるA−A断面図である。 上記エンクロ加工装置における金型を示すもので、(イ)は下金型の平面図、(ロ)は(イ)のC−C断面位置で示した上下金型の縦断面図、(ハ)は(イ)のD−D断面位置で示した上下金型の縦断面図である。 本発明の実施例で加工対象とするデッキプレートの断面図である。 図5のデッキプレートの長さ方向端部を中間エンクロ加工した中間エンドクローズドデッキプレートをデッキプレート長さ方向から見た図である。 上記中間エンドクローズドデッキプレートの要部の模式的な斜視図である。 本発明の対象とするデッキプレートの他の例を示す断面図である。 図8のデッキプレートのエンクロ加工を施す場合の変形プロセスについて、本発明の場合(b)と従来例の場合(a)とを比較して説明するもので、変形プロセスを(イ)〜(チ)の順で示す。 エンクロのタイプのデッキプレートについて一般的に説明するもので、(イ)は端部閉塞していないデッキプレート、(ロ)は通常エンクロタイプのデッキプレート、(ハ)は逆エンクロタイプのデッキプレート、(ニ)は中間エンクロタイプのデッキプレートである。 中間エンクロタイプのデッキプレートの他の例を示す図である。
符号の説明
1、1’ デッキプレート
2 山面
3 谷面
4 斜面
5 梁載置部
5a 下面の平坦域
5b 上面の平坦域
11 エンドクローズドデッキプレート加工装置(エンクロ加工装置)
12 金型
13 昇降コンベヤ
14、24 下金型
15 固定下金型
15a 突出部
15b 凹所
15c 傾斜面
16 可動下金型
16a 山部
16b 谷部
16c 斜面部
17、27 上金型
17a 凹所
17b 凸部
17c 平坦面部
17d ピン収容穴
20 ばね
27a、上金型本体
27b 板押さえ部
28 ばね
30 折り畳み誘導ピン
31 ばね(弾性部材)

Claims (3)

  1. 水平な山面と谷面とが斜面で連続して台形波形断面形状をなすデッキプレートの長さ方向端部を押し潰して端部閉塞の梁載置部を形成するエンドクローズドデッキプレート加工装置であって、
    エンドクローズド形状の下面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ下金型と、エンドクローズド形状の先端の平坦部とこの平坦部に続く傾斜部とを含む上面形状に概ね合わせた凹凸面を有して山面及びその両側の斜面の幅方向全体を押し潰し変形可能な上金型とを備え、
    前記上金型における、エンドクローズド形状の先端の平坦部の山面幅方向中央位置に対応する箇所に、プレス機で上金型を押し下げる際に上金型に先行して山面に接触して山面の幅方向中央位置ピンポイント的に押し下げて、山面の幅方向中央部の折り畳みに方向性を与えるとともに上金型が山面を最終的に平坦に押し潰す時点では上金型内に収納される折り畳み誘導ピンを設けたことを特徴とするエンドクローズドデッキプレート加工装置。
  2. 水平な山面と谷面とが斜面で連続して台形波形断面形状をなすデッキプレートの長さ方向端部を押し潰して、山面と谷面との中間高さ位置に端部閉塞の梁載置部を形成した中間エンドクローズドデッキプレートを得るためのエンドクローズドデッキプレート加工装置であって、
    中間エンドクローズド形状の下面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ下金型と、中間エンドクローズド形状の先端の平坦部とこの平坦部に続く傾斜部とを含む上面形状に概ね合わせた凹凸面を有して山面及びその両側の斜面の幅方向全体を押し潰し変形可能な上金型とを備え、
    前記下金型は、少なくとも押潰し変形を受ける部分に対応する固定の固定下金型と、デッキプレートの押潰し変形を受けない部分を保持しながら前記固定下金型に対して昇降可能な可動下金型とに分割されているとともに、前記可動下金型を弾性的に昇降可能に支持するばねを備え、
    前記上金型における、中間エンドクローズド形状の先端の平坦部の山面幅方向中央位置に対応する箇所に、プレス機で上金型を押し下げる際に上金型に先行して山面に接触して山面の幅方向中央位置ピンポイント的に押し下げて、山面の幅方向中央部の折り畳みに方向性を与えるとともに上金型が山面を最終的に平坦に押し潰す時点では上金型内に収納される折り畳み誘導ピンを設けたことを特徴とするエンドクローズドデッキプレート加工装置。
  3. 前記折り畳み誘導ピンが弾性部材の反力を受けた状態でデッキプレートの山面を押し下げるとともに、上金型が山面を最終的に平坦に押し潰す時点では前記弾性部材の収縮により折り畳み誘導ピンが上金型内に弾性的に押し戻されるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載のエンドクローズドデッキプレート加工装置。
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