JP4794271B2 - 中間エンドクローズドデッキプレートの加工用金型、加工装置及び加工方法 - Google Patents
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Description
通常のエンクロデッキプレートは、デッキプレートの長さ方向端部を上から(山面2が谷面3側にくるように)押し潰して谷面高さ位置に端部閉塞の梁載置部を形成した構造であるが、前記とは逆に、長さ方向端部を下から(谷面3が山面2側にくるように)押し潰して山面高さ位置に端部閉塞の梁載置部を形成した、いわゆる逆エンクロデッキプレートもある。この逆エンクロデッキプレートは、梁上面に対する山面2の高さ位置が低くなるので、構築したコンクリート床の床面高さ位置を低くすることができ、建物の階高を節約できる等の長所がある。
さらに、図13、図14に示すように、山面2と谷面3との中間高さ位置に梁載置部5を形成したいわゆる中間エンドクローズドデッキプレート(中間エンクロデッキプレート)1がある。この中間エンクロデッキプレート1は、階高節約という長所を備えつつ、梁上でのコンクリート厚みを確保できる。
これに対して、中間エンクロデッキプレートの場合は、山面2と谷面3との中間高さ位置に梁載置部5があるので、エンクロ加工が複雑になる。
中間エンクロ加工方法としてまず考えられるのは、上下の金型を共にかつ同時に中間高さ位置に移動させて梁載置部を中間高さ位置に形成する方法である(特許文献5(特公平2-60819)や特許文献6(特開平6-158765)には、フラットデッキプレートの場合であるが、山面と谷面を双方からプレスによって押し潰す旨の記載がある)。なお、特許文献7(特許第2759580(特開平5-311794))には、単なる形状の説明であって必ずしも加工方法としての表現とは言えないが、「デッキプレートの長さ方向端部をそれぞれ上下から押し潰して梁載置部を形成する」旨の記載がある。
この場合、プレス機を、上下の金型が載る上下のテーブルをそれぞれ下方向又は上方向にストローク可能にした特殊な構造とするか、例えば下金型を昇降可能な特殊な構造にすることが考えられる。
また、特許文献4(特開平6-313341)には、断面形状を工夫(上面部27よりさらに上に突出する突出部30を持つ断面形状とする([要約]参照))することによって、片側だけの押し潰し加工(一工程だけのプレス加工)を行うだけで、中間エンクロデッキプレートとする方法もある。
また、加工工程を2工程に分け、最初の工程で断面上部(山面側)を押し潰した後、次の工程で断面下部(谷面側)を押し潰すことにより、梁載置部を中間高さ位置に形成する方法も考えられる(特許文献4の[0015]には、事情は異なるが、2工程方式も可能である旨記載している)。
なお、中間エンクロデッキプレートの構造自体については、特許文献1(特開昭56-59957)、特許文献2(実公昭53-54406)、特許文献3(特開平9-253755)等にも記載されているが、中間エンクロの加工装置や加工方法については、単に「上下方向から潰す」とか「プレスによって潰す」と言った文言にとどまっていて、具体的に中間エンクロ加工装置や加工方法を開示していない。
また、特許文献4のように特殊な断面形状にする方法は、やはり汎用性に欠ける。
中間エンドクローズド形状の下面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ下金型と、中間エンドクローズド形状の上面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ昇降可能な上金型とからなり、前記下金型は、少なくとも押潰し変形を受ける部分に対応する固定の固定下金型と、デッキプレートの押潰し変形を受けない部分を保持しながら前記固定下金型に対して昇降可能な可動下金型とに分割されていることを特徴とする。
デッキプレートの長さ方向端部を押し潰す金型と、この金型にデッキプレートを水平方向から送り込む昇降可能な昇降コンベヤとを備え、
前記金型は、中間エンドクローズド形状の下面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ下金型と、中間エンドクローズド形状の上面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ昇降可能な上金型とからなり、前記下金型は、少なくとも押潰し変形を受ける部分に対応する固定の固定下金型と、デッキプレートの押潰し変形を受けない部分を保持しながら前記固定下金型に対して昇降可能な可動下金型とに分割されており、
前記昇降コンベヤは、上金型が下降する際に、上金型の下降に合わせて下降するようになっていることを特徴とする。
デッキプレートを昇降コンベヤにより下金型と上昇した上金型との間に送り込む工程と、
昇降コンベヤを所定距離だけ下降させて、デッキプレートの梁載置部となる部分を固定下金型の先端近傍の上に載せ、かつ、上昇位置に位置させた可動下金型にデッキプレートの押潰し変形を受けない部分を載せる工程と、
プレス機により上金型を下降させるとともに、上金型の下降によるデッキプレートの押潰し加工の途中から、昇降コンベヤを下降させてデッキプレートを沈み込ませる工程と、
上金型をプレス機のストローク下死点まで下降させて上下の金型でデッキプレートの長さ方向端部を押し潰し、最終的な中間エンドクローズド形状にすることを特徴とする。
また、下金型を固定下金型と可動下金型とに分割し、かつ昇降コンベヤを昇降させることにより、1工程での加工を可能にしたものなので、その構造は簡単であり、また、大型設備を必要とせず、設備費が安く済む。
また、上下非対称な中間エンクロ形状を押し潰す加工方法として、従来の上下同時に押し潰す加工方法と比べて、材料流動が円滑になされ、無理な変形を極力少なくでき、板材に傷が入るのを極力少なくできる。
また、デッキプレートの断面形状を限定する必要がないので、汎用性がある。
この実施例で加工しようとする中間エンドクローズド形状(中間エンクロ形状)は図14、図15に示す通りであり、梁9上に載る梁載置部5の下面の平坦域5aのデッキプレート長さ方向の長さL1に対して、上面の平坦域5bのデッキプレート長さ方向の長さL2が短い中間エンクロ形状である。
前記金型12は、中間エンクロ形状の下面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ下金型14と、中間エンクロ形状の上面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ昇降可能な上金型17とからなっている。図7(イ)は下金型14の平面図、同図(ロ)は(イ)のC−C断面位置で示した上下金型の縦断面図、同図(ハ)は(イ)のD−D断面位置で示した上下金型の縦断面図である。
図8に下金型14を分解斜視図で示し、図9に下金型14を、可動金型16が固定金型15に沈み込んだ状態の斜視図で示す。固定下金型15は、少なくとも押潰し変形を受ける部分に対応する突出部15a、可動金型16が昇降可能に嵌合する凹所15b、エンクロ形状の谷面側の傾斜部に対応する傾斜面15cを有し、凹所15bの底部に可動金型16を弾性的に昇降可能に支持するばね20を配置している。なお、ばね20に代えてゴムを配置してもよいし、また、油圧シリンダで可動金型16を昇降可能に支持してもよい。また、固定下金型15の突出部15aの斜面部分は、必ずしも中間エンクロ形状の下面形状そのままである必要はない(中間エンクロ形状の下面形状より凹んだ面とすることも考えられる)。
前記可動金型16は、デッキプレートの押潰し変形を受けない部分に対応する断面形状を有する。すなわち、デッキプレート1の山面2に対応する山部16aと谷面3に対応する谷部16b(山部16a間の谷部だけでなく両側部も16bで示す)と斜面4に対応する斜面部16cとを有する断面形状(すなわちデッキプレート1の断面形状)である。
なお、可動金型16が固定下金型15に対して昇降する際のガイドは、凹所15bの壁面を利用するか(この場合は後方開口部分にも壁面を形成する)、あるいは、固定下金型15及び可動金型16の一方に設けた垂直なガイドピンと他方に設けたピン穴との嵌合構造等とすることができる。
(1)デッキプレート1を載せた昇降コンベヤ13を駆動して、図1(イ)(図2)のように、下金型14と上昇位置の上金型17との間にデッキプレート1を送り込む。この時、下金型14の可動金型16は、ばね20で付勢されて固定下金型15に対して上昇位置にある。
(2)昇降コンベヤ13を所定距離(図2のh)だけ下降させて、図1(ロ)(図3)のように、デッキプレート1の先端部(梁載置部5となる部分)を固定下金型15の先端近傍の上に載せ、かつ、上昇位置にある可動下金型16にデッキプレート1の押潰し変形を受けない部分を載せる。なお、デッキプレート1の先端部及び押潰し変形を受けない部分のいずれか一方は、固定下金型15又は可動金型16に対して若干浮いていてもよい。
(3)続いて、図示略のプレス機を作動させて上金型17を下降させる。図1(ハ)(図4)は、上金型17が、下金型14上に載せたデッキプレート1の上面に接触するまで下降した段階を示す。
(4)引き続いて上金型17を下降させると、上金型17の先端側の平坦面部17cがデッキプレート1の山面2を押し込み、デッキプレート1の先端近傍が押し潰されていく。図1(ニ)(図5)は、デッキプレート1の先端近傍の潰れが進行して、上金型17の凹所17aがデッキプレート1の山面2に接触する直前の状態を示す。
なお、図示例では、上金型17の全体を一体物としてその先端部の幅方向全体が一体平坦面(平坦面部17c)であるとしているが、実際には、上金型17を、山面2を押し下げる上金型本体と、バネ力を受けて予め山部2の両側の谷面3を押さえる板押さえ部分とに分割して、板押さえ部分で谷面3を押さえた状態で上金型本体で山面2を押し潰す。また、図示は省略したが、下金型14のデッキプレート先端部近傍の両側位置に、エンクロ加工でデッキプレートの全体幅が拡がってしまわないためのストッパを設ける。
(5)引き続いて上金型17が下降するが、概ね図1(ニ)(図5)の時点から(すなわち、概ね上金型17の凹所17aがデッキプレート1の上面に接触する時点から)昇降コンベヤ13が再び下降し始めて、デッキプレート1を上金型17の下降に概ね同期させて下降させる。この場合、センサで上金型17の位置(図1(ニ)(図5)の位置)を検出して、昇降コンベヤ13の下降を開始させるとよい。そして、上金型17をプレス機のストローク下死点まで下降させると、上下の金型14、17でデッキプレート1の長さ方向端部が押し潰されて、最終的な中間エンクロ形状となる。図1(ホ)(図6)はその最終的な中間エンクロ形状に押し潰された段階を示す。
最終的な中間エンクロ形状は図13〜図15に示した通りである。実際の変形状況は複雑なので、これらの図に示した中間エンクロ形状は模式的なものであるが、特に、平坦に押し潰された端部の折り畳み状態は模式的なものである。
(6)次いで、上金型17及び昇降コンベヤ13を図1(イ)(図2)の位置まで上昇させて、デッキプレート1を図1(イ)(図2)の位置まで上昇させると、昇降コンベヤ13を駆動してデッキプレート1を排出することができる。
この場合、中間エンクロ加工装置11をデッキプレート長さ方向両側にそれぞれ設置し、デッキプレート1の一端側の中間エンクロ加工をした後、デッキプレートを反対側にスライドさせて、他端側の中間エンクロ加工を行うようにしてもよい。
また、下金型を固定下金型と可動下金型とに分割し、かつ昇降コンベヤを昇降させることにより、1工程での加工を可能にしたものなので、その構造は簡単であり、また、大型設備を必要とせず、設備費が安く済む。
また、上下非対称な中間エンクロ形状を押し潰す加工方法として、従来の上下同時に押し潰す加工方法と比べて、材料流動が円滑になされ、無理な変形を極力少なくでき、板材に傷が入るのを極力少なくできる。
また、デッキプレートの断面形状を限定する必要がないので、汎用性がある。
この場合、上金型可動部172は、上金型本体171の先端部近傍がデッキプレート1に接触するより先にデッキプレート1の上面に接触(図11(ロ)の時点)して、下金型14側の可動金型16とでデッキプレート1の山面部を保持する板押さえ作用をする。したがって、その後の図11(ハ)、(ニ)、(ホ)のプロセスによる押し潰し動作を円滑に行なうことができる。
また、実施例のデッキプレートの断面形状は2山(山面2が2つ)であるが、1山あるいは3山以上の断面形状のデッキプレートにも当然適用できる。
また、図示例ではデッキプレート1の山面2又は谷面3の補強用の溝又は突条は省略したが、通常は補強用の溝又は突条を設けたデッキプレートが用いられる。
また、山面2と谷面3との間の斜面4にカギ形の段差部を設けて、デッキプレートが打設したコンクリートと一体結合するいわゆる合成床版用のデッキプレート1にも当然適用可能である。
2 山面
3 谷面
4 斜面
5 梁載置部
5a 下面の平坦域
5b 上面の平坦域
11 中間エンドクローズドデッキプレート加工装置(中間エンクロ加工装置)
12 金型
13 昇降コンベヤ
14 下金型
15 固定下金型
15a 突出部
15b 凹所
15c 傾斜面
16 可動下金型
16a 山部
16b 谷部
16c 斜面部
17、17’ 上金型
17a 凹所
17b 凸部
17c (上金型先端側の)平坦面部
20 ばね
Claims (5)
- 水平な山面と谷面とが斜面で連続して台形波形断面形状をなすデッキプレートの長さ方向端部を押し潰して、山面と谷面との中間高さ位置に端部閉塞の梁載置部を形成する中間エンドクローズドデッキプレートの加工用金型であって、
中間エンドクローズド形状の下面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ下金型と、中間エンドクローズド形状の上面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ昇降可能な上金型とからなり、前記下金型は、少なくとも押潰し変形を受ける部分に対応する固定の固定下金型と、デッキプレートの押潰し変形を受けない部分を保持しながら前記固定下金型に対して昇降可能な可動下金型とに分割されていることを特徴とする中間エンドクローズドデッキプレートの加工用金型。 - 前記可動下金型の下面側に、当該可動下金型を弾性的に昇降可能に支持するばねを配置したことを特徴とする請求項1記載の中間エンドクローズドデッキプレートの加工用金型。
- 水平な山面と谷面とが斜面で連続して台形波形断面形状をなすデッキプレートの長さ方向端部を押し潰して、山面と谷面との中間高さ位置に端部閉塞の梁載置部を形成する中間エンドクローズドデッキプレートの加工装置であって、
デッキプレートの長さ方向端部を押し潰す金型と、この金型にデッキプレートを水平方向から送り込む昇降可能な昇降コンベヤとを備え、
前記金型は、中間エンドクローズド形状の下面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ下金型と、中間エンドクローズド形状の上面形状に概ね合わせた凹凸面を持つ昇降可能な上金型とからなり、前記下金型は、少なくとも押潰し変形を受ける部分に対応する固定の固定下金型と、デッキプレートの押潰し変形を受けない部分を保持しながら前記固定下金型に対して昇降可能な可動下金型とに分割されており、
前記昇降コンベヤは、上金型が下降する際に、上金型の下降に合わせて下降するようになっていることを特徴とする中間エンドクローズドデッキプレートの加工装置。 - デッキプレートの長さ方向端部に加工すべき梁載置部の形状が、下面の平坦域のデッキプレート長さ方向の長さL1に対して上面の平坦域のデッキプレート長さ方向の長さL2が短い形状であり、前記上下の金型は前記梁載置部形状に対応する凹凸面を持つものであることを特徴とする請求項3記載の中間エンドクローズドデッキプレートの加工装置。
- 請求項3又は4の中間エンドクローズドデッキプレートの加工装置を用いて、デッキプレートの長さ方向端部に中間エンドクローズド加工を行う中間エンドクローズド加工方法であって、
デッキプレートを昇降コンベヤにより下金型と上昇した上金型との間に送り込む工程と、
昇降コンベヤを所定距離だけ下降させて、デッキプレートの梁載置部となる部分を固定下金型の先端近傍の上に載せ、かつ、上昇位置に位置させた可動下金型にデッキプレートの押潰し変形を受けない部分を載せる工程と、
プレス機により上金型を下降させるとともに、上金型の下降によるデッキプレートの押潰し加工の途中から、昇降コンベヤを下降させてデッキプレートを沈み込ませる工程と、
上金型をプレス機のストローク下死点まで下降させて上下の金型でデッキプレートの長さ方向端部を押し潰し、最終的な中間エンドクローズド形状にすることを特徴とする中間エンドクローズドデッキプレートの加工方法。
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| JP2005310929A JP4794271B2 (ja) | 2005-10-26 | 2005-10-26 | 中間エンドクローズドデッキプレートの加工用金型、加工装置及び加工方法 |
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