JP4992882B2 - スイッチング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチの切り替えにより負荷に対する電源のオン/オフを選択可能なスイッチング装置に関する。
プロセスオートメーションの分野では、電磁弁等のフィールド機器に対し、電源のオン/オフを切り替えるための装置が使用されている。このような装置では高い信頼性(例えば、IEC61508)が要求されるため、自らの状態を診断する機能が要求される。また、故障時においても安全な状態に移行できることが望まれる。
特開2005−44074号公報
しかし、自己診断時には電源のオン/オフ状態を維持することが前提条件であるため、内部のスイッチを自由にオン/オフさせることができず、十全な自己診断が困難であるという事情がある。例えば、通常出力状態がオフである間の自己診断において、出力状態をオンできる状態にあるか否かを診断することができない等の問題がある。
本発明の目的は、高い信頼性を得ることができるスイッチング装置を提供することにある。
本発明のスイッチング装置は、スイッチの切り替えにより負荷に対する電源のオン/オフを選択可能なスイッチング装置において、
電源と負荷との間に互いに直列接続された複数のスイッチを具備する複数のスイッチング回路を、互いに並列接続して構成された回路網と、
前記回路網に含まれる前記複数のスイッチをそれぞれ独立して制御する制御手段と、
前記複数のスイッチの状態をそれぞれ独立して監視する監視手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記負荷に対する電源のオン/オフの状態を維持する条件下で前記複数のスイッチの状態を順次切り替える制御を実行し、
前記監視手段は前記制御実行時における前記複数のスイッチの状態を、前記スイッチの端子間に接続された抵抗に発生する電圧を介して監視し、
前記制御手段および前記監視手段は、
制御対象となるすべての前記スイッチをオフすることにより、前記負荷に対する電源をオフできるように前記制御対象を割り当てられた第1の制御監視部と、
制御対象となるすべての前記スイッチをオフすることにより、前記負荷に対する電源をオフできるように別の前記制御対象を割り当てられた第2の制御監視部と、
により構成され、
前記第1の制御監視部は、前記監視手段として、前記第2の制御監視部の前記制御対象である前記スイッチの状態を監視し、
前記第2の制御監視部は、前記監視手段として、前記第1の制御監視部の前記制御対象である前記スイッチの状態を監視し、
前記第1の制御監視部および前記第2の制御監視部は、前記制御手段として、それぞれの前記制御対象である前記スイッチを互いに独立して制御可能とされることを特徴とする。
このスイッチング装置によれば、電源と負荷との間に互いに直列接続された複数のスイッチを具備する複数のスイッチング回路を互いに並列接続して構成された回路網を備えるので、スイッチの状態の冗長性を拡大することにより信頼性を向上させることができる。
前記第1の制御監視部および前記第2の制御監視部は互いに監視する機能を有してもよい。
前記第1の制御監視部の異常を検出する異常検出手段を備え、
前記異常検出手段により前記第1の制御監視部の異常が検出された場合には、前記第2の制御監視部は前記第2の制御監視部の前記制御対象となるすべての前記スイッチをオフすることにより、前記負荷に対する電源をオフする制御を実行してもよい。
本発明のスイッチング装置によれば、電源と負荷との間に互いに直列接続された複数のスイッチを具備する複数のスイッチング回路を互いに並列接続して構成された回路網を備えるので、スイッチの状態の冗長性を拡大することにより信頼性を向上させることができる。
以下、本発明によるスイッチング装置の実施形態について説明する。
以下、図1〜図3を参照して、実施例1のスイッチング装置について説明する。
図1は、実施例1のスイッチング装置の回路構成を示す図である。
図1に示すように、本実施例のスイッチング装置は、N型の電界効果トランジスタ(MOSFET)を組み合わせて構成された4つのスイッチSW1〜SW4を用いて構成される。スイッチSW1はトランジスタQ11,Q12の組み合わせにより、スイッチSW2はトランジスタQ21,Q22の組み合わせにより、スイッチSW3はトランジスタQ31,Q32の組み合わせにより、スイッチSW4はトランジスタQ41,Q42の組み合わせにより、それぞれ構成される。
図1に示すように、本実施例のスイッチング装置では、独立にオン/オフ制御可能な2個のスイッチ(スイッチSW1およびスイッチSW2)が実効電圧値100Vの交流電源1と負荷2との間に直列に接続され、交流電源1の交流電圧Vを分圧するように直列に接続された同一抵抗値の抵抗(R1,R2)の中点が、スイッチSW1およびスイッチSW2の中点に接続されている。また、この中点の電圧(Vrb1)は電圧監視回路3により監視される。
同様に、独立にオン/オフ制御可能な2個のスイッチ(スイッチSW3およびスイッチSW4)が交流電源1と負荷2との間に直列に接続され、交流電源1の交流電圧Vを分圧するように直列に接続された同一抵抗値の抵抗(R3,R4)の中点が、スイッチSW3およびスイッチSW4の中点に接続されている。また、この中点の電圧(Vrb2)は電圧監視回路3により監視される。
抵抗R1〜R4の抵抗値は、通常オフ状態において負荷2に影響を与えない程度の高抵抗値とされる。
電圧監視回路3における監視結果は制御回路4に与えられ、制御回路4はこの監視結果に基づいてドライブ回路11〜14を介して4つのスイッチSW1〜SW4を独立して制御する。
このように、直列接続された2個のスイッチからなる2つのスイッチング回路が互いに並列接続されるとともに、スイッチSW1〜SW4がそれぞれ電圧監視回路3により独立して監視される。
図2は正常動作時における各スイッチの状態と、監視される電圧との関係を示す図である。
通常出力状態がオンである場合、スイッチSW1〜SW4を、図2において「出力状態」がオンである状態(状態4,8,12〜16)に順次、切り替え、その時の実効電圧(Vrb1およびVrb2)が図2に示す正しい電圧値となっていることを確認することで、各スイッチの健全性を自己診断できる。
同様に、通常出力状態がオフである場合、スイッチSW1〜SW4を、図2において「出力状態」がオフである状態(状態1〜3,5〜7,9〜11)に順次、切り替え、その時の実効電圧(Vrb1およびVrb2)が図2に示す正しい電圧値となっていることを確認することで、各スイッチの健全性を自己診断できる。
図3は、スイッチSW1またはスイッチSW2を構成するトランジスタのいずれか1つがオン故障(オンに固着する故障)した場合に検出される実効電圧(Vrb1およびVrb2)を示している。例えば、「状態1」の上段ではスイッチSW1を構成するトランジスタQ11またはQ12のいずれかがオン故障した状態が示されており、「↓」はトランジスタQ11がオン故障しトランジスタQ12の寄生ダイオードを経由して電流が流れることを意味している。また、「↑」はトランジスタQ12がオン故障しトランジスタQ11の寄生ダイオードを経由して電流が流れることを意味している。
図3に示すように、トランジスタにオン故障が発生した場合には、図2に示す正常時とは異なる実効電圧(Vrb1)が検出されるため、故障の発生を検知できる。
スイッチSW3またはスイッチSW4においてオン故障が発生した場合にも、同様に実効電圧(Vrb2)に基づき故障の発生を検知できる。
スイッチSW1〜SW4のいずれかにオフ故障(オフに固着する故障)が生じた場合には、図2に示される状態群中の1つに対応した状態となり、実効電圧(Vrb1,Vrb2)に基づきオフ故障が検出される。例えば、スイッチSW4がオフ故障した場合には、各スイッチの状態が「状態2」のときに、実効電圧(Vrb1およびVrb2)は、図2における「状態1」と同様の結果となる。このため、実効電圧に基づいてスイッチSW4のオフ故障を検出できる。
このように、本実施例のスイッチング装置では、通常出力状態がオン、オフのいずれにおいても、その出力状態を維持しながらスイッチ群の自己診断が可能であり、異常を検出した際、速やかに交換等のメインテナンスを行うことが可能となる。また、電源にパルスを重畳させることによる診断を不要とすることができ、負荷への外乱を防止できる。
また、常時自己診断を継続することで、通常出力がオンからオフに、またはオフからオンに切り替わった際に、確実に通常出力を切り替えることができる。このため、スイッチの状態を常時監視することで、プラント等の安全な稼動状態を担保できる。
また、上記実施形態では、半導体スイッチを用いているため、長寿命化を図ることができる。
上記実施形態では、電界効果トランジスタ(MOSFET)によりスイッチを構成しているが、バイポーラトランジスタやリレー等によりスイッチを構成してもよい。なお、リレーの使用時には寄生ダイオードの影響がないため、一対のリレーでなく1つのリレーにより個々のスイッチを構成することができる。
また、上記実施形態では、1つの負荷に対する構成を示したが、多チャンネル化により複数の負荷に対応することもできる。この場合、個々の負荷ごとに上記実施例と同様のスイッチング回路を設け、複数のスイッチング回路を共通の制御回路で制御することができる。
また、ドライブ回路としてフォトモスドライバを使用し、電圧監視回路の出力信号をフォトカプラ等の絶縁素子にて絶縁することで、制御回路を容易に絶縁することができる。さらに、半導体スイッチおよびフォトモスドライバの部分をフォトモスリレーに置換することも可能である。
以下、図4を参照して、実施例2のスイッチング装置について説明する。
図4は、実施例2のスイッチング装置における回路構成を示す図である。
本発明によるスイッチング装置において、スイッチの直列数および並列数は2つに限定されない。例えば、図4の例では、スイッチの直列数を3つとした場合を示している。この例では、交流電源1と負荷2との間にスイッチSW11、スイッチSW12およびスイッチSW13を直列に接続し、抵抗R11、抵抗R12および抵抗R13による電源電圧の分割点をスイッチSW11およびスイッチSW12の中点と、スイッチSW12およびSW13の中間とに、それぞれ接続している。そして、自己診断時にこれらの中点の電圧を監視することにより、スイッチSW11〜スイッチSW13の故障を検出することができる。
同様に、交流電源1と負荷2との間にスイッチSW21、スイッチSW22およびスイッチSW23を直列に接続し、抵抗R21、抵抗R22および抵抗R23による電源電圧の分割点をスイッチSW21およびスイッチSW22の中点と、スイッチSW22およびSW23の中間とに、それぞれ接続している。そして、自己診断時にこれらの中点の電圧を監視することにより、スイッチSW21〜スイッチSW23の故障を検出することができる。
図4の例では、3つのスイッチを直列接続したスイッチング回路を2つ並列接続しているが、このような複数のスイッチを直列接続したスイッチング回路を3つ以上、並列接続することもできる。スイッチの直列数あるいは並列数を増加させることにより、スイッチの状態の冗長性(通常出力状態オン時またはオフ時におけるスイッチ群の状態の組み合わせ数)を増大させることができるため、複数箇所の同時故障に対しても対応可能となり、信頼性がさらに向上する。
以下、図5〜図6を参照して、実施例3のスイッチング装置について説明する。
図5は、実施例3のスイッチング装置の構成を示すブロック図である。実施例1と同一構成要素には同一符合を付し、その説明は省略する。
図5に示すように、本実施例のスイッチング装置では、実施例1のスイッチング装置における制御回路4に代えて、2つの制御回路41および制御回路42を設けている。
制御回路41はスイッチSW1およびスイッチSW3を、制御回路42はスイッチSW2およびスイッチSW4を、それぞれ制御する。抵抗(R1〜R4)は実施例1と同様に接続され、スイッチSW1およびスイッチSW2の中点の電圧(Vrb1)と、スイッチSW3およびスイッチSW4の中点の電圧(Vrb2)と、が共に制御回路41および制御回路42に与えられる。
制御回路41および制御回路42は互いに同期を取りながら、スイッチの制御状態の情報および監視状況をやり取りする。
本実施例においても、実施例1と同様、通常出力状態がオン、オフのいずれにおいても、その状態を維持しながらスイッチ群の自己診断が可能であり、異常を検出した際、速やかに交換等のメインテナンスを行うことが可能となる。また、電圧の監視を独立した2つの制御回路で並行して行うため、監視の信頼性を向上させることができる。
また、本実施例では、制御回路41および制御回路42のいずれかが異常等により機能しなくなった場合、残りの制御回路に対応するスイッチをオフすることで、負荷2への電源供給を遮断できる。このため、本実施例の構成は、異常発生時に負荷への電源供給を遮断する状態を維持し、あるいは遮断状態に切り替えたい場合に適している。例えば、制御回路41の故障等で、スイッチSW1およびスイッチSW3の制御ができなくなった場合に、制御回路42からの制御でスイッチSW2およびスイッチSW4をオフすることで、電源供給の遮断状態を確保できる。
一方、図6は、制御回路とスイッチの組み合わせ方法を変更した例を示すブロック図である。
図6の例では、制御回路41はスイッチSW1およびスイッチSW2を、制御回路42はスイッチSW3およびスイッチSW4を、それぞれ制御する。抵抗(R1〜R4)は実施例1と同様に接続され、スイッチSW1およびスイッチSW2の中点の電圧(Vrb1)と、スイッチSW3およびスイッチSW4の中点の電圧(Vrb2)と、は共に制御回路41および制御回路42に与えられる。
制御回路41および制御回路42は互いに同期を取りながら、制御状態の情報および監視状況をやり取りする。
図6の例では、制御回路41および制御回路42のいずれかが異常等により機能しなくなった場合、残りの制御回路に対応するスイッチをオンすることで、負荷2への電源供給を実行できる。このため、本実施例の構成は、異常発生時に負荷への電源供給を継続し、あるいは電源供給を開始したい場合に適している。例えば、制御回路41の故障等で、スイッチSW1およびスイッチSW2の制御ができなくなった場合に、制御回路42からの制御でスイッチSW3およびスイッチSW4をオンすることで、電源供給を継続できる。
図5および図6の構成は、異常発生時にプラントのシャットダウンを優先する、あるいはプラントの稼動継続を優先する等、プラントに適用されるアプリケーションに応じて適宜選択される。
また、図5および図6の構成を択一的に選択する機能を設けることもできる。この場合には、プラントに適用されるアプリケーションに応じて、スイッチと制御回路の接続関係を切り替えることが可能となる。
以下、図7〜図8を参照して、実施例4のスイッチング装置について説明する。
図7は、実施例4のスイッチング装置の構成を示すブロック図である。実施例3と同一構成要素には同一符合を付し、その説明は省略する。
図7に示すように、本実施例のスイッチング装置では、制御回路41および制御回路42の入出力ポート間が互いに接続されており、制御回路41の出力状態を制御回路42で、制御回路42の出力状態を制御回路41で、それぞれ監視する構成を採る。監視結果は制御回路41および制御回路42間の通信等によりやり取りされ、スイッチの状態が両者で診断可能とされる。
図8(a)は、制御回路41および制御回路42の入出力ポート間の接続状態を示している。図8(a)に示すように、制御回路41のポート(P11)から出力される信号がスイッチSW1に与えられるとともに、その信号がポート(P21)を介して制御回路42に入力され、制御回路42において監視される。
図8(b)は、接続関係が逆転した接続状態を示しており、制御回路42のポート(P21)から出力される信号がスイッチSW1に与えられるとともに、その信号がポート(P11)を介して制御回路41に入力され、制御回路41において監視される。
これらの制御回路はマイクロコンピュータ等を用いて構成することができる。
図8(c)は、異常発生時に安全方向の出力に切り替えることを優先した接続状態を例示している。ここで安全方向の出力とは通常出力と逆の出力を意味しており、通常オン出力時にオフ出力に、通常オフ出力時にオン出力に、それぞれ切り替えることを優先している。
図8(c)に示すように、例えば、通常オン出力時には、スイッチSW1およびスイッチSW3が同一の制御回路からの出力により制御され、またはスイッチSW2およびスイッチSW4が同一の制御回路からの出力により制御されるように接続する。このように接続することで、一方の制御回路に異常が生じ、担当するスイッチをオフできない状況下でも、他方の制御回路により確実にオフ出力に切り替えることが可能となる。
また、図8(c)に示すように、通常オフ出力時には、スイッチSW1およびスイッチSW2が同一の制御回路からの出力により制御され、またはスイッチSW3およびスイッチSW4が同一の制御回路からの出力により制御されるように接続する。このように接続することで、一方の制御回路に異常が生じ、担当するスイッチをオンできない状況下でも、他方の制御回路により確実にオン出力に切り替えることが可能となる。
なお、制御回路としてマイクロコンピュータ等を使用した場合、制御回路の異常により互いに接続される入出力ポートが同時に出力ポートとなった際に、正常な出力ポートに対し外乱を与える可能性がある。このような異常を回避するため、入出力ポート間を抵抗等のインピーダンス素子でつき合わせてもよい。
なお、実施例1と同様、出力状態を維持しつつ自己診断を実行することが可能である。
以上のように、本実施例のスイッチング装置によれば、2つの制御回路の出力状態を互いに監視しているので、信頼性をより向上させることができる。
以下、図9〜図10を参照して、実施例5のスイッチング装置について説明する。
図9は、実施例5のスイッチング装置の構成を示すブロック図である。実施例3と同一構成要素には同一符合を付し、その説明は省略する。
図5に示すように、本実施例のスイッチング装置では、制御回路41の異常を検出するためのウォッチドッグタイマ(WDT)51、および制御回路42の異常を検出するためのウォッチドッグタイマ(WDT)52が、それぞれ設けられる。
また、スイッチSW1〜SW4に対応してスイッチ制御回路61〜64が、それぞれ設けられている。
図10(a)は、スイッチSW1〜SW4の制御パターンの一例を示す図である。
図10(a)に示すように、通常時(制御回路41,42に異常がない場合)には、制御回路41からの出力信号がスイッチSW1およびスイッチSW3に、制御回路42からの出力信号(オン信号/オフ信号)がスイッチSW2およびスイッチSW4に、それぞれ与えられる。図10(a)において「ON/OFF」は、制御回路41,42からの出力信号がスイッチSW1〜SW4にそのまま与えられることを示している。また、「ON」はオン状態に固定されることを、「OFF」はオフ状態に固定されることをそれぞれ示している。図10(b)においても同様である。
ウォッチドッグタイマ(WDT)51により制御回路41の異常が検出された場合には、スイッチ制御回路61からオン信号がスイッチSW1に、スイッチ制御回路63からオフ信号がスイッチSW3に、それぞれ与えられる。このとき、スイッチSW2およびスイッチSW4は制御回路42により制御されるため、負荷2への出力状態は制御回路42の動作に支配され、出力状態を適切に維持できる。
同様に、ウォッチドッグタイマ(WDT)52により制御回路42の異常が検出された場合には、スイッチ制御回路62からオフ信号がスイッチSW2に、スイッチ制御回路64からオン信号がスイッチSW4に、それぞれ与えられる。このとき、スイッチSW1およびスイッチSW3は制御回路41により制御されるため、負荷2への出力状態は制御回路41の動作に支配され、出力状態を適切に維持できる。
図10(b)は制御回路41が故障した場合の負荷2への出力動作を示している。
上記のように、制御回路41の異常が検出されると、スイッチSW1にはオン信号が、スイッチSW3にはオフ信号が、それぞれ与えられる。このため、スイッチSW3およびスイッチSW4からなるスイッチング回路はオフ状態となり、スイッチSW1およびスイッチSW2からなるスイッチング回路の状態で負荷2への出力状態が決定される。したがって、負荷2への出力状態は制御回路42によるスイッチSW2の動作に支配され、出力状態が適切に維持される。
なお、実施例1と同様、出力状態を維持しつつ自己診断を実行することが可能である。
以上のように、本実施例では、一方の制御回路に異常が発生した場合、他方の制御回路により正しい出力状態を維持できるため、スイッチング装置の信頼性を向上させることができる。
上記実施例では、スイッチ制御回路61〜64を制御回路41,42と分離して設けているが、スイッチ制御回路61,63を制御回路41の内部に、スイッチ制御回路62,64を制御回路42の内部に、それぞれ設けてもよい。
本発明の適用範囲は上記実施形態に限定されることはない。本発明のスイッチング装置において、電源は交流電源に限らず、直流電源であってもよい。本発明は、スイッチの切り替えにより負荷に対する電源のオン/オフを選択可能なスイッチング装置に対し、広く適用することができる。
実施例1のスイッチング装置の回路構成を示す図。 正常動作時における各スイッチの状態と、監視される電圧との関係を示す図。 オン故障時に検出される実効電圧(Vrb1およびVrb2)を示す図。 実施例2のスイッチング装置における回路構成を示す図。 実施例3のスイッチング装置の構成を示すブロック図。 制御回路とスイッチの組み合わせ方法を変更した例を示すブロック図。 実施例4のスイッチング装置の構成を示すブロック図。 制御回路間の接続状態を示す図であり、(a)は、制御回路の入出力ポート間の接続状態を示す図、(b)は、接続関係が逆転した接続状態を示す図。 実施例5のスイッチング装置の構成を示すブロック図。 制御方法を示す図であり、(a)は、スイッチの制御パターンの一例を示す図、(b)は制御回路が故障した場合の負荷の出力動作を示す図。
符号の説明
1 電源
2 負荷
3 電圧監視回路(監視手段)
4 制御回路(制御手段、監視手段)
41 制御回路(制御手段、第1の制御部、監視手段)
42 制御回路(制御手段、第2の制御部、監視手段)
61 スイッチ制御回路(制御手段、第1の制御部)
62 スイッチ制御回路(制御手段、第2の制御部)
51 ウォッチドッグタイマ(異常検出手段)
R1〜R4 抵抗
SW1〜SW4 スイッチ

Claims (3)

  1. スイッチの切り替えにより負荷に対する電源のオン/オフを選択可能なスイッチング装置において、
    電源と負荷との間に互いに直列接続された複数のスイッチを具備する複数のスイッチング回路を、互いに並列接続して構成された回路網と、
    前記回路網に含まれる前記複数のスイッチをそれぞれ独立して制御する制御手段と、
    前記複数のスイッチの状態をそれぞれ独立して監視する監視手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記負荷に対する電源のオン/オフの状態を維持する条件下で前記複数のスイッチの状態を順次切り替える制御を実行し、
    前記監視手段は前記制御実行時における前記複数のスイッチの状態を、前記スイッチの端子間に接続された抵抗に発生する電圧を介して監視し、
    前記制御手段および前記監視手段は、
    制御対象となるすべての前記スイッチをオフすることにより、前記負荷に対する電源をオフできるように前記制御対象を割り当てられた第1の制御監視部と、
    制御対象となるすべての前記スイッチをオフすることにより、前記負荷に対する電源をオフできるように別の前記制御対象を割り当てられた第2の制御監視部と、
    により構成され、
    前記第1の制御監視部は、前記監視手段として、前記第2の制御監視部の前記制御対象である前記スイッチの状態を監視し、
    前記第2の制御監視部は、前記監視手段として、前記第1の制御監視部の前記制御対象である前記スイッチの状態を監視し、
    前記第1の制御監視部および前記第2の制御監視部は、前記制御手段として、それぞれの前記制御対象である前記スイッチを互いに独立して制御可能とされることを特徴とするスイッチング装置。
  2. 前記第1の制御監視部および前記第2の制御監視部は互いに監視する機能を有することを特徴とする請求項1に記載のスイッチング装置。
  3. 前記第1の制御監視部の異常を検出する異常検出手段を備え、
    前記異常検出手段により前記第1の制御監視部の異常が検出された場合には、前記第2の制御監視部は前記第2の制御監視部の前記制御対象となるすべての前記スイッチをオフすることにより、前記負荷に対する電源をオフする制御を実行することを特徴とする請求項1または2に記載のスイッチング装置。
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