JP4992377B2 - リングレット切替装置およびリングレット切替プログラム - Google Patents

リングレット切替装置およびリングレット切替プログラム Download PDF

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Description

この発明は、リングレット切替装置およびリングレット切替プログラムに関する。
従来より、通信事業者などが保有する基幹ネットワークを構築する技術として、RPR(Resilient Packet Ring)が注目を集めている。二重のリングレットで構成されるRPRは、リングレットを選択する機能、リングレットの帯域を利用する機能、一方のリングレットの障害発生時に他方のリングレットに切り替える機能など様々な機能について、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)によって規格化されている(IEEE802.17)。
RPRについて具体的に説明すると、RPRのリングレットは、図25に示すように、「ステーション」と呼ばれる複数のフレーム転送装置がリング型に接続されることで構成されており、隣接する「ステーション」同士が二重に相互接続することで、二重のリングレット構成となっている。この二重のリングレットは、互いに反対方向にフレームを転送するものであり(図25のリングレット0およびリングレット1を参照)、「ステーション」がフレームを転送先の「ステーション」に転送する際には、「ステーション」は、図26に示すように、二重のリングレットのうち一方のリングレットを転送先の「ステーション」ごとに選択し、選択したリングレットを利用して、隣接する「ステーション」にフレームを転送する。また、一方のリングレットに障害が発生した際には、「ステーション」は、障害が発生していない他方のリングレットを選択し、選択したリングレットに切り替えて、隣接する「ステーション」にフレームを転送する。
ここで、上記したように、RPRでは、二重のリングレットのうち一方のリングレットを選択する必要があることから、リングレットを選択する手法や、選択したリングレットに切り替える手法が提案されている。例えば、IEEE802.17には、リングレットを選択する手法として、フレームの転送先の「ステーション」までのホップ数(転送先の「ステーション」までに経由する「ステーション」の数)が少ない方のリングレットを選択する手法が規定されている。また、IEEE802.17には、障害発生時にリングレットを選択して切り替える手法として、障害が発生した区間を通過しないようにリングレットを選択して切り替える手法が規定されている。
また、例えば、特許文献1には、リングレットを選択して切り替える手法として、ホップ数が少ない方のリングレットのトラフィック量が閾値以上であった場合に、他方のリングレットを選択する手法が開示されている。
特開2005−354598号公報
ところで、上記した従来の技術では、以下に説明するように、フレーム転送品質が高いリングレット(輻輳が発生していないリングレット、障害が発生していないリングレットなど)を適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミング(輻輳が発生する前、障害が発生する前)で切り替えることができないという課題がある。
すなわち、IEEE802.17のように、ホップ数が少ない方のリングレットを選択する手法では、例えば、輻輳が発生するなど、ホップ数が少ない方のリングレットにおけるフレーム転送品質が劣化した場合に、フレーム転送品質が高いリングレット(輻輳が発生していないリングレット)を適切に選択することができない。なお、特許文献1の手法によれば、ホップ数が少ない方のリングレットのトラフィック量が閾値以上であった場合に、他方のリングレットを選択することになるが、バースト的にトラフィック量が閾値以上になるなど、実際には輻輳が発生したとは言えない場合であっても、他方のリングレットを選択することになることから、上記した課題を適切に解決し得る手法ではない。
また、IEEE802.17のように、障害発生時に障害が発生した区間を通過しないようにリングレットを選択する手法では、フレーム転送品質が劣化した後に(障害発生後に)リングレットの切替が行われることになるが、その間のフレーム廃棄を防止することは困難であり、選択したリングレットに適切なタイミングで切り替えることができない。
そこで、この発明は、上記した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、フレーム転送品質が高いリングレットを適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミングで切り替えることが可能なリングレット切替装置およびリングレット切替プログラムを提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、相反する方向にフレームを転送する二重の経路で複数のステーションがリング型に接続された二重のリングレットの当該ステーションにおいて、フレームの転送先のステーションごとに前記リングレットを選択して当該選択したリングレットにフレームを転送するリングレットを切り替えるリングレット切替装置であって、前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報から当該フレーム転送品質が高い方のリングレットを切替候補として前記転送先のステーションごとに選択する切替候補選択手段と、前記転送先のステーションまでに経由するステーションの数が少ない方のリングレットである原則リングレットの前記フレーム転送品質に関する情報から当該原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、当該原則リングレットと前記切替候補選択手段によって選択された前記切替候補とが異なれば、当該転送先のステーションまでフレームを転送するリングレットを当該原則リングレットから当該切替候補に切り替える切替手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、前記切替候補選択手段は、前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、単位時間あたりに転送されたフレームの量を示すフレーム流量を用い、当該フレーム流量の増加傾向を前記リングレット間で比較して当該増加傾向が低い方のリングレットを前記フレーム転送品質が高い切替候補として選択し、前記切替手段は、前記原則リングレットの容量に対するフレーム流量の割合が第一の閾値を超えたことで当該原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、フレームを転送するリングレットを当該原則リングレットから前記切替候補に切り替えることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、上記の発明において、前記切替候補選択手段は、前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、BER−SDに満たないビットエラーを検知したことを示す高感度ビットエラー情報を用い、いずれかの前記リングレットの所定のステーションで当該高感度ビットエラー情報が取得されると、当該所定のステーションもしくは当該リングレットにおいて当該所定のステーションを経由する他のステーションについて、当該高感度ビットエラー情報が取得されていない方のリングレットを前記フレーム転送品質が高い切替候補として選択することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、上記の発明において、前記切替候補選択手段は、前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、当該リングレットごとに所定のステーションに対して送信したPRBSパターンの当該所定のステーションによる診断結果を用い、いずれかの前記リングレットで当該診断結果として不合格の結果が取得されると、当該所定のステーションについて当該不合格の結果が取得されていない方のリングレットを前記フレーム転送品質が高い切替候補として選択することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、相反する方向にフレームを転送する二重の経路で複数のステーションがリング型に接続された二重のリングレットの当該ステーションにおいて、フレームの転送先のステーションごとに前記リングレットを選択して当該選択したリングレットにフレームを転送するリングレットを切り替える方法をコンピュータに実行させるリングレット切替プログラムであって、前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報から当該フレーム転送品質が高い方のリングレットを切替候補として前記転送先のステーションごとに選択する切替候補選択手順と、前記転送先のステーションまでに経由するステーションの数が少ない方のリングレットである原則リングレットの前記フレーム転送品質に関する情報から当該原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、当該原則リングレットと前記切替候補選択手順によって選択された前記切替候補とが異なれば、当該転送先のステーションまでフレームを転送するリングレットを当該原則リングレットから当該切替候補に切り替える切替手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項1または5の発明によれば、相反する方向にフレームを転送する二重の経路で複数のステーションがリング型に接続された二重のリングレットのステーションにおいて、フレームの転送先のステーションごとにリングレットを選択して選択したリングレットにフレームを転送するリングレットを切り替えるリングレット切替装置であって、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報からフレーム転送品質が高い方のリングレットを切替候補として転送先のステーションごとに選択し、原則リングレット(転送先のステーションまでに経由するステーションの数が少ない方のリングレット)のフレーム転送品質に関する情報から原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、原則リングレットと切替候補とが異なれば、転送先のステーションまでフレームを転送するリングレットを原則リングレットから切替候補に切り替えるので、フレーム転送品質が高いリングレット(輻輳が発生していないリングレット、障害が発生していないリングレット)を適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミング(輻輳が発生する前、障害が発生する前)で切り替えることが可能になる。
また、請求項2の発明によれば、リングレット切替装置は、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、単位時間あたりに転送されたフレームの量を示すフレーム流量を用い、フレーム流量の増加傾向をリングレット間で比較して増加傾向が低い方のリングレットをフレーム転送品質が高い切替候補として選択し、原則リングレットの容量に対するフレーム流量の割合が第一の閾値を超えたことで原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、フレームを転送するリングレットを原則リングレットから切替候補に切り替えるので、原則リングレットに輻輳が発生するおそれがある段階(劣化前段階)では、原則リングレットを選択せずにフレーム流量が少ない他方のリングレットを選択し、原則リングレットに輻輳が発生するおそれがない段階(劣化前段階に至る前の段階)では、原則リングレットを選択することから、リングレットごとのフレーム流量に関わらず原則リングレット(ホップ数が少ない方のリングレット)を選択する従来の手法に比較して、帯域有効利用や輻輳抑制の観点から、フレーム転送品質が高いリングレットを適切に選択することが可能になり、また、選択したリングレットに適切なタイミングで切り替えることが可能になる。
また、請求項3の発明によれば、リングレット切替装置は、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、BER−SDに満たないビットエラーを検知したことを示す高感度ビットエラー情報を用い、いずれかのリングレットの所定のステーションで高感度ビットエラー情報が取得されると、所定のステーションもしくはリングレットにおいて所定のステーションを経由する他のステーションについて、高感度ビットエラー情報が取得されていない方のリングレットをフレーム転送品質が高い切替候補として選択するので、フレーム転送品質が高いリングレット(ビットエラーのないリングレット)を適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミング(IEEE802.17の規定によるプロテクション起動が起こる前)で切り替えることから、IEEE802.17の規定によるプロテクション機能を単独で実施する手法に比較して、フレーム廃棄を減少することが可能になる。
また、請求項4の発明によれば、リングレット切替装置は、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、リングレットごとに所定のステーションに対して送信したPRBSパターンの所定のステーションによる診断結果を用い、いずれかのリングレットで診断結果として不合格の結果が取得されると、所定のステーションについて不合格の結果が取得されていない方のリングレットをフレーム転送品質が高い切替候補として選択するので、フレーム転送品質が高いリングレット(PRBSパターンによる診断結果が不合格とならないリングレット)を適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミング(IEEE802.17の規定によるプロテクション起動が起こる前)で切り替えることから、IEEE802.17の規定によるプロテクション機能を単独で実施する手法に比較して、フレーム廃棄を減少することが可能になる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るリングレット切替装置およびリングレット切替プログラムの実施例を詳細に説明する。なお、以下では、実施例で用いる主要な用語、実施例1に係るリングレット切替装置の概要および特徴、実施例1に係るリングレット切替装置の構成および処理の手順、実施例1の効果を順に説明し、次に、他の実施例について説明する。
[用語の説明]
まず最初に、以下の実施例で用いる主要な用語を説明する。以下の実施例で用いる「リングレット」は、RPR(Resilient Packet Ring)によるリング型のネットワークを構成する。RPRの「リングレット」について具体的に説明すると、「リングレット」は、「ステーション」と呼ばれる複数のフレーム転送装置がリング型に接続されることで構成されており、隣接する「ステーション」同士が二重の経路で相互接続することで、全体として二重の「リングレット」を構成している。また、この二重の「リングレット」は、相反する方向にフレームを転送するものである。
上記したように、RPRの二重の「リングレット」は、相反する方向にフレームを転送するものであるので、「リングレット」を構成する「ステーション」が、同じく「リングレット」を構成する他の「ステーション」を転送先としてフレームを転送するにあたっては、「ステーション」は、二重の「リングレット」のうちいずれかの「リングレット」を選択し、選択した「リングレット」にフレームを転送するリングレットを切り替えて、フレームを転送する。
ここで、「ステーション」が「リングレット」を選択する方法は、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)によって規格化されている(IEEE802.17)。IEEE802.17によれば、「ステーション」は、転送先のステーションまでに経由するステーションの数(ホップ数)が少ない方のリングレット(以下、原則リングレット)を選択し、原則リングレットにフレームを転送するリングレットを切り替えて、フレームを転送することになる。
ところで、本来、RPRは、障害回復機能に優れているのみならず、フェアネス機能や空間再利用(Spatial Reuse)など、「リングレット」の帯域有効利用や輻輳抑制の点において優れた機能を有している。ところが、上記したように、IEEE802.17によって規定される「リングレット」の選択方法は、原則リングレットを一律に選択し、原則リングレットの輻輳状況如何に関わらず、原則リングレットに切り替えるものであることから、「リングレット」の帯域有効利用や輻輳抑制の点において、充分な効果を発揮するものとはいえない。このため、「ステーション」が「リングレット」をどのように選択し、選択した「ステーション」にどのようなタイミングで切り替えるべきかが重要な課題となる。
[実施例1に係るリングレット切替装置の概要および特徴]
続いて、図1を用いて、実施例1に係るリングレット切替装置の概要および特徴を説明する。図1は、実施例1に係るリングレット切替装置の概要および特徴を説明するための図である。
実施例1に係るリングレット切替装置は、上記したように、相反する方向にフレームを転送する二重の経路で複数のステーションがリング型に接続された二重のリングレットのステーションにおいて、フレームの転送先のステーションごとにリングレットを選択して、選択したリングレットにフレームを転送するリングレットを切り替えることを概要とし、フレーム転送品質が高いリングレット(輻輳が発生していないリングレット、障害が発生していないリングレット)を適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミング(輻輳が発生する前、障害が発生する前)で切り替えることを主たる特徴とする。
この主たる特徴について簡単に説明すると、リングレット切替装置は、図1に示すように、相反する方向にフレームを転送する二重の経路で「ステーション1(S1)」〜「ステーション7(S7)」がリング型に接続された二重のリングレット(リングレット0およびリングレット1)の「ステーション1(S1)」において、フレームの転送先のステーションごとにリングレット0またはリングレット1を選択し、選択したリングレット0またはリングレット1にフレームを転送するリングレットを切り替える。
また、リングレット切替装置は、リングレット選択テーブルとして、「転送先のステーション」と、転送先のステーションまでに経由するステーションの数(ホップ数)が少ない方のリングレットである「原則リングレット」とを対応づけて予め保持している。例えば、リングレット切替装置は、「転送先ステーション」である「Station3」までに経由するステーションの数が少ない方のリングレットは、リングレット0(ホップ数が2、リングレット1ではホップ数が5)であるので、「転送先のステーション」として「Station3」と、「原則リングレット」として「リングレット0」とを対応づけて、リングレット選択テーブルに予め保持している。
このような構成のもと、実施例1に係るリングレット切替装置は、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報から、フレーム転送品質が高い方のリングレットを切替候補として、転送先のステーションごとに選択する。具体的には、実施例1に係るリングレット切替装置は、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、単位時間あたりに転送されたフレームの量を示す「フレーム流量」を用い、「フレーム流量」の増加傾向をリングレット間で比較して、増加傾向が低い方のリングレットを、フレーム転送品質が高い切替候補として選択する。
例えば、リングレット切替装置は、図1に示すように、単位時間あたり(Δt1、Δt2、およびΔt3)に転送されたフレームの増加量(Δrate0およびΔrate1)からリングレット0とリングレット1との間で「フレーム流量」の増加傾向を比較すると(図1の(1)を参照)、リングレット1の方が増加傾向が低い方のリングレットであるので、リングレット1をフレーム転送品質が高い切替候補として選択する(図1の(2)を参照)。そして、リングレット切替装置は、図1に示すように、リングレット選択テーブルとして予め保持していた「転送先ステーション」と「原則リングレット」との対応づけの他に、「切替候補」をも対応づけて保持する。
一方、リングレット切替装置は、原則リングレットのフレーム転送品質に関する情報から原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、原則リングレットと選択された切替候補とが異なれば、転送先のステーションまでフレームを転送するリングレットを原則リングレットから切替候補に切り替える。具体的には、実施例1に係るリングレット切替装置は、原則リングレットの容量に対するフレーム流量の割合が第一の閾値を超えたことで原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、フレームを転送するリングレットを原則リングレットから切替候補に切り替える。
例えば、リングレット切替装置は、図1に示すように、原則リングレット(例えば、リングレット0)の容量に対するフレームの流量の割合が「60%」であり、例えば、第一の閾値「50%」を超えたことでリングレット0がフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に(図1の(3)を参照)、原則リングレット(例えば、リングレット0)と選択された切替候補とが異なれば(選択された切替候補がリングレット1であれば)、転送先のステーションまでフレームを転送するリングレットを、リングレット0からリングレット1に切り替える(図1の(4)を参照)。
このようにして、実施例1に係るリングレット切替装置は、フレーム転送品質が高いリングレット(輻輳が発生していないリングレット、障害が発生していないリングレット)を適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミング(輻輳が発生する前、障害が発生する前)で切り替えることが可能になる。
[実施例1に係るリングレット切替装置の構成]
続いて、図2〜図9を用いて実施例1に係るリングレット切替装置の構成を説明する。図2は、実施例1に係るリングレット切替装置の構成を示すブロック図であり、図3は、実施例1におけるネットワーク構成を説明するための図であり、図4は、トポロジーテーブル部を説明するための図であり、図5は、リングレット選択テーブル部を説明するための図であり、図6は、ATDフレームについて説明するための図であり、図7は、フレーム流量取得部を説明するための図であり、図8は、切替候補選択部を説明するための図であり、図9は、切戻部を説明するための図である。
図2に示すように、リングレット切替装置10は、通信制御部11と、記憶部20と、制御部30とから主に構成される。なお、以下では、実施例1に係るリングレット切替装置10が、図3に示すRPRネットワーク(リングレット0およびリングレット1)を構成する「Station1」として実現される場合を説明するが、本発明はこれに限られるものではなく、リングレット切替装置が、リングレットを構成するステーションとして実現されるのではなく、例えば、ステーションに接続することでステーションを制御してリングレットの切替を行うその他の装置として実現される場合にも、本発明を同様に適用することができる。
通信制御部11は、ステーションとしてのリングレット切替装置10において、リングレットを構成するその他のステーションに対して、フレームを転送するなどする。具体的には、通信制御部11は、隣接するステーションからフレームを受信すると、フレームに含まれる「転送先のステーションを指定する情報」を確認し、指定された「転送先のステーション」ごとに選択されるリングレットの情報を、後述するリングレット選択テーブル部22から取得するなどして、選択されるリングレットにフレームを転送する。また、通信制御部11は、同様に、リングレット切替装置10に接続する端末(例えば、ルータなど)から送信されたフレームを受信すると、フレームに含まれる「転送先のステーションを指定する情報」を確認し、リングレット選択テーブル部22の情報によって選択されるリングレットにフレームを転送する。
記憶部20は、制御部30による各種処理に用いるデータを記憶し、特に本発明に密接に関連するものとしては、図2に示すように、トポロジーテーブル部21と、リングレット選択テーブル部22と、フレーム流量比較テーブル部23とを備える。
トポロジーテーブル部21は、ステーションとしてのリングレット切替装置10と、リングレットを構成する他のステーションとの関係を示すトポロジー情報を保持する。具体的には、トポロジーテーブル部21は、後述するトポロジーテーブル作成部31によって作成されたトポロジーテーブルを保持し、保持したトポロジーテーブルは、後述するリングレット選択テーブル作成部32による処理などに利用される。なお、トポロジーテーブル部21が保持するトポロジーテーブルは、上記したように、リングレットを構成するステーションのトポロジー情報を示すものであるので、リングレットの構成に変更が生じない限り、特に変更が必要なものではない。したがって、トポロジーテーブル部21は、ステーションとしてのリングレット切替装置10がリングレットに接続した際などに予め保持され、その後は、必要に応じて適宜更新されるなどする。
例えば、トポロジーテーブル部21は、図4に示すようなトポロジーテーブルを保持する。図4に示すように、トポロジーテーブルは、「ホップ数」(Hop数)と「MACアドレス情報」(MAC Address)とを対応づけてリングレットごとに保持する。実施例1に係るリングレット切替装置10は、図3に示すRPRネットワークを構成する「Station1」として実現されているので、例えば、「リングレット0」において、「Station3」までに経由するステーションの数(ホップ数)は「2」であり(図4の灰色部分を参照)、「リングレット1」において、「Station3」までに経由するステーションの数(ホップ数)は「5」である(図4の灰色部分を参照)。
リングレット選択テーブル部22は、フレームの転送先のステーションごとにリングレットを選択するための情報を保持する。具体的には、リングレット選択テーブル部22は、後述するリングレット選択テーブル作成部32および切替候補選択部34によって作成されたリングレット選択テーブルを保持し、保持したリングレット選択テーブルは、後述する切替部35や切戻部36による処理などに利用される。なお、リングレット選択テーブル部22が保持するリングレット選択テーブルは、上記したように、リングレットを選択するための情報を示すものであるので、リングレットの状況に応じて、随時変更されるものである。したがって、リングレット選択テーブル部22は、ステーションとしてのリングレット切替装置10がリングレットに接続した際などに予め保持され、その後も、リングレットの状況に応じて随時更新されるなどする。
例えば、リングレット選択テーブル部22は、図5に示すようなリングレット選択テーブルを保持する。リングレット選択テーブルは、一般的には、図5の(A)に示すように、「転送先ステーション」(転送先Station)と、転送先のステーションまでに経由するステーションの数(ホップ数)が少ない方のリングレットである「原則リングレット」(原則リングレット)とを対応づけて保持するが、実施例1におけるリングレット選択テーブルは、後述する切替候補選択部34によって「切替候補」が選択され、リングレット選択テーブルに追加される結果、図5の(B)に示すように、「転送先ステーション」(転送先Station)と「切替候補」(切替候補)と「原則リングレット」(原則リングレット)とを対応づけて保持するなどする。
フレーム流量比較テーブル部23は、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、単位時間あたりに転送されたフレームの量を示すフレーム流量をリングレットごとに保持する。具体的には、フレーム流量比較テーブル部23は、後述するフレーム流量取得部33によって取得されたフレーム流量をリングレットごとに保持し、保持したフレーム流量は、後述する切替候補選択部34による処理などに利用される。なお、フレーム流量比較テーブル部23が保持するフレーム流量比較テーブルは、上記したように、単位時間あたりに転送されたフレームの量を示すものであるので、随時更新されるものである。
制御部30は、リングレット切替装置10を制御して各種処理を実行し、特に本発明に密接に関連するものとしては、図2に示すように、トポロジーテーブル作成部31と、リングレット選択テーブル作成部32と、フレーム流量取得部33と、切替候補選択部34と、切替部35と、切戻部36とを備える。なお、切替候補選択部34は、特許請求の範囲に記載の「切替候補選択手段」に対応し、切替部35は、特許請求の範囲に記載の「切替手段」に対応する。
トポロジーテーブル作成部31は、トポロジーテーブル部21が保持するトポロジーテーブルを作成する。具体的には、トポロジーテーブル作成部31は、ステーションとしてのリングレット切替装置10と、リングレットを構成する他のステーションとの関係を示すトポロジーテーブルを作成し、作成したトポロジーテーブルをトポロジーテーブル部21に記憶させる。以下、トポロジーテーブル作成部31によるトポロジーテーブルの作成方法について、具体的に説明する。
リングレットを構成する各ステーションは、自ステーションのMACアドレス情報などを、ATD(Attribute discovery)フレームでブロードキャスト送信する。ATDフレームは、図6の(A)に示すようなフォーマットであり、「header」部分に自ステーションのMACアドレス情報(「sa」を参照)などを含んだ状態で、他のステーションにブロードキャスト送信される。また、ATDフレームは、「header」部分に「ttl」(Time To Live)および「ttlBase」の情報を含んでおり、ATDフレームの送信元となるステーションは、両方について「255」を設定する。この「255」は、「ttl」については、ひとつのステーションを通過するごとに「1」減算されるが、「ttlBase」については、減算されない。したがって、ATDフレームを受信したステーションにおいては、「ttlBase」から「ttl」の値を減算することで、ATDフレームの送信元のステーションまでに経由するステーションの数(ホップ数)を得ることができる。
こうして、ATDフレームを各ステーションから受信することで、トポロジーテーブル作成部31は、各ステーションまでに経由するステーションの数(ホップ数)を得ることができ、図4に示すような、トポロジーテーブルを作成することができる。なお、このようなトポロジーテーブルを作成する機能は、IEEE802.17に規定されている機能である。
リングレット選択テーブル作成部32は、リングレット選択テーブル部22が保持するリングレット選択テーブルを作成する。具体的には、リングレット選択テーブル作成部32は、トポロジーテーブル部21によって保持されたトポロジーテーブルを利用してリングレット選択テーブル(フレームの転送先のステーションごとにリングレットを選択するためのテーブル)を作成し、作成したリングレット選択テーブルをリングレット選択テーブル部22に記憶させる。以下、リングレット選択テーブル作成部32によるリングレット選択テーブルの作成方法について、具体的に説明する。
リングレットを構成する各ステーションは、図4に示すようなトポロジーテーブルを利用して、図5の(A)に示すようなリングレット選択テーブルを作成する。例えば、図4のトポロジーテーブルにおいて、転送先のステーション「Station3」までに経由するステーションの数(ホップ数)は、リングレット0においては「2」であり、リングレット1においては「5」である。したがって、リングレット選択テーブル作成部32は、転送先のステーション「Station3」までに経由するステーションの数が少ない方のリングレットである原則リングレットは、リングレット0であると判断し、図5の(A)に示すように、「転送先Station」の「3」に対応づけて「原則リングレット」として「リングレット0」を保持させる。一方、例えば、図4のトポロジーテーブルにおいて、転送先のステーション「Station5」までに経由するステーションの数(ホップ数)は、リングレット0においては「4」であり、リングレット1においては「3」である。したがって、リングレット選択テーブル作成部32は、転送先のステーション「Station5」までに経由するステーションの数が少ない方のリングレットである原則リングレットは、リングレット1であると判断し、図5の(A)に示すように、「転送先Station」の「5」に対応づけて「原則リングレット」として「リングレット1」を保持させる。
フレーム流量取得部33は、リングレットごとのフレーム流量を取得する。具体的には、フレーム流量取得部33は、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、単位時間あたりに転送されたフレームの量を示すフレーム流量を取得し、取得したフレーム流量を、フレーム流量比較テーブル部23に記憶させる。例えば、フレーム流量取得部33は、図7に示すように、BM(Byte Monitor)部によってフレームの流量が計測されることで、フレーム流量を取得する。なお、BM部とは、RPRネットワークにおいて、フェアネス機能を実現する目的で、「fa(fairness eligible)フレーム」(ベストエフォートにあたるクラスのフレーム)の流量を計測するためにIEEE802.17に規定されている機能である。
切替候補選択部34は、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報から、フレーム転送品質が高い方のリングレットを切替候補として、転送先のステーションごとに選択する。具体的には、実施例1における切替候補選択部34は、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、フレーム流量比較テーブル部23に保持されているフレーム流量を用い、フレーム流量の増加傾向をリングレット間で比較して、増加傾向が低い方のリングレットをフレーム転送品質が高い切替候補として選択し、選択した切替候補の情報を、リングレット選択テーブル部22に記憶させる。
例えば、切替候補選択部34は、図8に示すような選択を行う。図8について説明すると、「Δt1」、「Δt2」、および「Δt3」の列は、BM部において計測された「faフレーム」のフレーム流量であって、Δt(単位時間)あたりに転送されたフレーム流量を、3回分について示すものである。なお、「Δrate0」および「Δrate1」の表示からもわかるように、図8は、BM部において計測されたフレーム流量自体を示すものではなく、Δt(単位時間)に増加したフレーム増加量を、リングレット0(Δrate0に対応)およびリングレット1(Δrate1に対応)ごとに示したものである。切替候補選択部34は、フレーム流量比較テーブル部23によって保持されたフレーム流量の情報から、図8に示すような情報を算出するなどして、切替候補選択の処理に必要な情報を取得する。
ここで、切替候補選択部34は、フレーム流量の増加傾向をリングレット間で比較して、増加傾向が低い方のリングレットを切替候補として選択する。例えば、図8の例で説明すると、リングレット0のフレーム増加量を示す「Δrate0」は、時間の経過に伴って、「10」、「15」、「20」と増加しており、切替候補選択部34は、流量予測として、「リングレット0のfaフレーム流量が今後も増加する」と予測する。一方、リングレット1のフレーム増加量を示す「Δrate1」は、時間の経過に伴って、「0」、「5」、「2」と推移しており、切替候補選択部34は、流量予測として、「リングレット1のfaフレーム流量はほぼ変化しない」と予測する。
また、切替候補選択部34が、Δtごとにフレーム流量の増加傾向をリングレット間で比較すると、「Δt1」では「リングレット0」の増加率が大きく、「Δt2」でも「リングレット0」の増加率が大きく、さらに「Δt3」でも「リングレット0」の増加率が大きいことから、「Δrate0」と「Δrate1」との間で増加率を比較した結果、「増加率が大きい」と判断された回数が少ないリングレットは、「リングレット1」である。したがって、切替候補選択部34は、「リングレット1」を、増加傾向が低い方のリングレットである切替候補として選択する。なお、実施例1においては、切替候補選択部34が、3回のフレーム増加量を用いて増加傾向が低い方のリングレットを判断する事例を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、1回のフレーム増加量を用いて判断する事例や、その他の回数のフレーム増加量を用いて判断する事例など、いずれでもよい。また、実施例1においては、切替候補選択部34が、単位時間あたりのフレーム増加量の「増加率が大きい」と判断された回数を用いて、増加傾向が低い方のリングレットを判断する事例を説明したが、何らかの予測手法によって流量予測を行い、増加傾向が低い方のリングレットを判断するなど、その他の手法による場合にも、本発明を同様に適用することができる。
なお、切替候補選択部34は、上記のように選択した切替候補を、図5の(B)に示すように、リングレット選択テーブル部22に記憶させる。例えば、図5の(B)の例で説明すると、転送先のステーションが「Station3」である場合、転送先のステーションまでに経由するステーションの数が少ない方のリングレットである「原則リングレット」は「リングレット0」であるが、「切替候補」は「リングレット1」である。
切替部35は、転送先のステーションまでフレームを転送するリングレットを、原則リングレットから切替候補に切り替える。具体的には、実施例1における切替部35は、フレーム流量比較テーブル部23に保持されているフレーム流量を用い、原則リングレット(転送先のステーションまでに経由するステーションの数が少ない方のリングレット)の容量に対するフレーム流量の割合が第一の閾値(例えば、50%など)を超えたことで、原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、原則リングレットと切替候補とが異なれば、転送先のステーションまでフレームを転送するリングレットを原則リングレットから切替候補に切り替える。
例えば、切替部35は、転送先のステーションが「Station3」である場合、リングレット選択テーブル部22を「Station3」で検索した結果、図5の(B)に示すように、原則リングレットが「リングレット0」であることが判明するので、次に、フレーム流量比較テーブル部23を参照し、「リングレット0」のフレーム流量を取得する。そして、切替部35は、「リングレット0」の容量に対するフレーム流量の割合が、例えば、50%を超えたことで、原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階(輻輳前段階)にあると判定した場合に、原則リングレット(リングレット0)と切替候補(リングレット1)とが異なるので、転送先のステーション「Station3」までフレームを転送するリングレットを、原則リングレット(リングレット0)から切替候補(リングレット1)に切り替える。
一方、切替部35は、フレーム流量比較テーブル部23を参照し、「リングレット0」のフレーム流量を取得した結果、「リングレット0」の容量に対するフレーム流量の割合が、例えば、50%未満であると、原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階(輻輳前段階)にあると判定されない場合として、転送先のステーション「Station3」までフレームを転送するリングレットを、原則リングレット(リングレット0)とし、リングレットの切替を行わない。なお、実施例1においては、原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階であるか否かの閾値として、「50%」を用いる手法を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、運用に適した値であれば、いずれの閾値でもよい。
切戻部36は、フレームを転送するリングレットを切替候補から原則リングレットに切り戻す。具体的には、切戻部36は、フレームを転送するリングレットが切替部35によって原則リングレットから切替候補に切り替えられたことで現にフレームを転送しているリングレットが切替候補である場合に、フレーム流量比較テーブル部23に保持されているフレーム流量を用い、フレーム流量の減少傾向をリングレット間で比較して減少傾向が高い方のリングレットが原則リングレットである際には、原則リングレットの容量に対するフレーム流量の割合が第二の閾値(例えば、50%など)を超えていなければ、フレームを転送するリングレットを切替候補から原則リングレットに切り戻す。
例えば、切戻部36は、図9に示すような選択を行う。図9について説明すると、切戻部36は、フレーム流量比較テーブル部23によって保持されたフレーム流量の情報から、図9に示すような情報を算出するなどして、切戻の処理に必要な情報を取得する。
ここで、切戻部36は、まず、フレーム流量の減少傾向をリングレット間で比較して、減少傾向が高い方のリングレットを判定する。例えば、図9の例で説明すると、リングレット0のフレーム増加量を示す「Δrate0」は、時間の経過に伴って「−10」、「−15」、「−20」と減少しており、切戻部36は、流量予測として、「リングレット0のfaフレーム流量が今後も減少する」と予測する。一方、リングレット1のフレーム増加量を示す「Δrate1」は、時間の経過に伴って、「0」、「5」、「0」と推移しており、切戻部36は、流量予測として、「リングレット1のfaフレーム流量はほぼ変化しない」と予測する。
また、切戻部36が、Δごとのフレーム流量の減少傾向をリングレット間で比較すると、「Δt1」では「リングレット1」の増加率が大きく、「Δt2」でも「リングレット1」の増加率が大きく、さらに「Δt3」でも「リングレット1」の増加率が大きいことから、「Δrate0」と「Δrate1」との間で増加率を比較した結果、「増加率が大きい」と判断された回数が少ないリングレットは、「リングレット0」である。したがって、切戻部36は、「リングレット0」を、減少傾向が高い方のリングレットであるとして選択する。なお、実施例1においては、切戻部36が、3回のフレーム増加量を用いて減少傾向が高い方のリングレットを判断する事例を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、1回のフレーム増加量を用いて判断する事例や、その他の回数のフレーム増加量を用いて判断する事例など、いずれでもよい。また、実施例1においては、切戻部36が、単位時間あたりのフレーム増加量の「増加率が大きい」と判断された回数を用いて、減少傾向が高い方のリングレットを判断する事例を説明したが、何らかの予測手法によって流量予測を行い、減少傾向が高い方のリングレットを判断するなど、その他の手法による場合にも、本発明を同様に適用することができる。
[実施例1に係るリングレット切替装置による処理の手順]
次に、図10および図11を用いて、実施例1に係るリングレット切替装置による処理を説明する。図10および図11は、実施例1に係るリングレット切替装置による処理の手順を示すフローチャートである。なお、実施例1に係るリングレット切替装置による処理は、切替候補選択処理と切替処理とが別途行われるものであるので、以下では、図10を用いて、切替候補選択処理について説明し、図11を用いて、切替処理について説明する。
[切替候補選択処理]
まず、実施例1に係るリングレット切替装置10は、リングレットごとのフレーム流量(単位時間あたりに転送されたフレームの量)を取得したか否かを判断する(ステップS1001)。リングレットごとのフレーム流量を取得していない場合には(ステップS1001否定)、リングレット切替装置10は、リングレットごとのフレーム流量を取得したか否かを判断する処理に戻る。
一方、リングレットごとのフレーム流量を取得している場合には(ステップS1001肯定)、リングレット切替装置10は、フレーム流量の増加傾向をリングレット間で比較する(ステップS1002)。
続いて、リングレット切替装置10は、フレーム流量の増加傾向が低い方のリングレットを切替候補として選択する(ステップS1003)。
そして、リングレット切替装置10は、選択した切替候補が、リングレット選択テーブルの切替候補と一致するか否かを判定し(ステップS1004)、一致している場合には(ステップS1004肯定)、リングレット切替装置10は、処理を終了する。一方、一致していない場合には(ステップS1004否定)、リングレット切替装置10は、リングレット選択テーブルの切替候補を書き換え(ステップS1005)、処理を終了する。
[切替処理]
まず、実施例1に係るリングレット切替装置10は、原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定したかを判断する(ステップS1101)。劣化前段階にあると判定していない場合には(ステップS1101否定)、リングレット切替装置10は、劣化前段階にあるか否かを判定する処理に戻る。
一方、劣化前段階にあると判定した場合には(ステップS1101肯定)、リングレット切替装置10は、次に、原則リングレットと切替候補とが異なるか否かを判定する(ステップS1102)。原則リングレットと切替候補とが同じ場合には(ステップS1102否定)、リングレット切替装置10は、処理を終了する。
原則リングレットと切替候補とが異なる場合には(ステップS1102肯定)、リングレット切替装置10は、フレームを転送するリングレットを、原則リングレットから切替候補に切り替える(ステップS1103)。
このようにして、実施例1に係るリングレット切替装置10は、フレーム転送品質が高いリングレット(輻輳が発生していないリングレット、障害が発生していないリングレット)を適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミング(輻輳が発生する前、障害が発生する前)で切り替えることが可能になる。
[実施例1の効果]
上記してきたように、実施例1によれば、相反する方向にフレームを転送する二重の経路で複数のステーションがリング型に接続された二重のリングレットのステーションにおいて、フレームの転送先のステーションごとにリングレットを選択して選択したリングレットにフレームを転送するリングレットを切り替えるリングレット切替装置であって、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報からフレーム転送品質が高い方のリングレットを切替候補として転送先のステーションごとに選択し、原則リングレット(転送先のステーションまでに経由するステーションの数が少ない方のリングレット)のフレーム転送品質に関する情報から原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、原則リングレットと切替候補とが異なれば、転送先のステーションまでフレームを転送するリングレットを原則リングレットから切替候補に切り替えるので、フレーム転送品質が高いリングレット(輻輳が発生していないリングレット、障害が発生していないリングレット)を適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミング(輻輳が発生する前、障害が発生する前)で切り替えることが可能になる。
また、実施例1によれば、リングレット切替装置は、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、単位時間あたりに転送されたフレームの量を示すフレーム流量を用い、フレーム流量の増加傾向をリングレット間で比較して増加傾向が低い方のリングレットをフレーム転送品質が高い切替候補として選択し、原則リングレットの容量に対するフレーム流量の割合が第一の閾値を超えたことで原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、フレームを転送するリングレットを原則リングレットから切替候補に切り替えるので、原則リングレットに輻輳が発生するおそれがある段階(劣化前段階)では、原則リングレットを選択せずにフレーム流量が少ない他方のリングレットを選択し、原則リングレットに輻輳が発生するおそれがない段階(劣化前段階に至る前の段階)では、原則リングレットを選択することから、リングレットごとのフレーム流量に関わらず原則リングレット(ホップ数が少ない方のリングレット)を選択する従来の手法に比較して、帯域有効利用や輻輳抑制の観点から、フレーム転送品質が高いリングレットを適切に選択することが可能になり、また、選択したリングレットに適切なタイミングで切り替えることが可能になる。
また、実施例1によれば、リングレットごとのフレーム流量を用いてリングレット切替を制御することで、より早くトラフィックの増大を感知し、帯域有効利用や輻輳抑制の観点から、選択したリングレットにより適切なタイミングで切り替えることが可能になる。
また、実施例1によれば、リングレット切替装置は、フレームを転送するリングレットを原則リングレットから切替候補に切り替えたことで現にフレームを転送しているリングレットが切替候補である場合に、フレーム流量の減少傾向をリングレット間で比較して減少傾向が高い方のリングレットが原則リングレットである際には、原則リングレットの容量に対するフレーム流量の割合が第二の閾値を超えていなければ、フレームを転送するリングレットを切替候補から原則リングレットに切り戻すので、原則リングレットのフレーム転送品質が改善された際には、原則リングレットを選択することから、フレーム転送品質が高いリングレットをより適切に選択することが可能になり、また、選択したリングレットにより適切なタイミングで切り替えることが可能になる。
さて、これまで実施例1として、フレーム転送品質に関する情報としてフレーム流量(単位時間あたりに転送されたフレームの量)を用い、フレーム流量の増加傾向からフレーム転送品質が高いリングレットを切替候補として選択する手法を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、フレーム転送品質に関する情報として高感度ビットエラー情報(BER−SDに満たないビットエラーを検知したことを示す情報)を用い、高感度ビットエラー情報からフレーム転送品質が高いリングレットを切替候補として選択する手法にも、本発明を同様に適用することができる。以下では、実施例2として、フレーム転送品質に関する情報として高感度ビットエラー情報を用いる手法を説明する。
[実施例2に係るリングレット切替装置の概要および特徴]
まず、図12を用いて、実施例2に係るリングレット切替装置の概要および特徴を説明する。図12は、実施例2に係るリングレット切替装置の概要および特徴を説明するための図である。
実施例2に係るリングレット切替装置は、実施例1と同様の二重のリングレットのステーションにおいて、実施例1と同様、フレームの転送先のステーションごとにリングレットを選択して、選択したリングレットにフレームを転送するリングレットを切り替えることを概要とし、実施例1と同様、フレーム転送品質が高いリングレットを適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミングで切り替えることを主たる特徴とする。
この主たる特徴について簡単に説明すると、実施例2に係るリングレット切替装置は、実施例1と同様、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報から、フレーム転送品質が高い方のリングレットを切替候補として、転送先のステーションごとに選択するが、実施例1と異なり、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、BER−SDに満たないビットエラーを検知したことを示す高感度ビットエラー情報を用い、いずれかのリングレットの所定のステーションで高感度ビットエラー情報が取得されると、所定のステーション、もしくは、そのリングレットにおいて所定のステーションを経由する他のステーションについて、高感度ビットエラー情報が取得されていない方のリングレットを、フレーム転送品質が高い切替候補として選択する。
例えば、実施例2に係るリングレット切替装置は、図12に示すように、リングレット0の「Station3」でBER−SDに満たない高感度ビットエラー情報が取得されると(図12の(1)を参照)、「Station3」もしくはリングレット0において「Station3」を経由する他のステーションである「Station4」〜「Station7」について、高感度ビットエラー情報が取得されていない方のリングレットはリングレット1であるので、リングレット1を、フレーム転送品質が高い切替候補として選択する(図12の(2)を参照)。
一方、リングレット切替装置は、実施例1と同様、図12に示すように、原則リングレットのフレーム転送品質に関する情報(但し、実施例2においては、高感度ビットエラー情報)から原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に(図12の(3)を参照)、原則リングレットと選択された切替候補とが異なれば、転送先のステーションまでフレームを転送するリングレットを原則リングレットから切替候補に切り替える(図12の(4)を参照)。
このようにして、実施例2に係るリングレット切替装置は、フレーム転送品質が高いリングレット(ビットエラーのないリングレット)を適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミング(IEEE802.17の規定によるプロテクション起動が起こる前)で切り替えることから、IEEE802.17の規定によるプロテクション機能を単独で実施する手法に比較して、フレーム廃棄を減少することが可能になる。
[実施例2に係るリングレット切替装置の構成]
続いて、図13〜図16を用いて、実施例2に係るリングレット切替装置の構成を説明する。図13は、実施例2に係るリングレット切替装置の構成を示すブロック図であり、図14は、プロテクション起動を説明するための図であり、図15は、実施例2におけるトポロジーテーブル部を説明するための図であり、図16は、実施例2における切替候補選択後のリングレット選択テーブル部を説明するための図である。
図13に示すように、実施例2に係るリングレット切替装置10は、高感度ビットエラー情報取得部37を備える点で、実施例1と異なる。以下では、高感度ビットエラー情報取得部37を中心に、トポロジーテーブル部21、リングレット選択テーブル部22、切替候補選択部34、および切戻部36など、実施例1とは特に異なる動作をする部について、説明する。
高感度ビットエラー情報取得部37は、高感度ビットエラー情報を取得する。具体的には、高感度ビットエラー情報取得部37は、BER−SDに満たないビットエラーを検知したことを示す高感度ビットエラー情報を自ら取得したり(この場合には、他のステーションに通知する)、他のステーションから通知されることによって取得し、取得した高感度ビットエラー情報をトポロジーテーブル部21に記憶させる。
以下では、ビットエラー情報、および、RPRネットワークにおけるプロテクション機能について、まず説明する。IEEE802.17では、RPRネットワークに関し、物理レイヤについて特に規定するものではないが、SONET(Synchronous Optical Network)またはSDH(Synchronous Digital Hierarchy)のプロテクションを意識して規定された経緯から、SONETまたはSDHのBER−SFまたはBER−SDを測定することによって、RPRネットワーク上のプロテクションを実現することが多い。ここで、BER−SFとは、ビットエラー(Signal Fail)のことであり、回線に障害が発生していることを示す。また、BER−SDとは、ビットエラー(Signal Degrade)のことであり、回線に品質劣化が発生していることを示す。
IEEE802.17が規定するプロテクションには、「Wrap プロテクション」と「Steer プロテクション」とがある。前者は、障害が発生したポイント(Edge)の両端で反対側のリングレットに折り返すプロテクションであり、ハードウェアがプロテクションを実施する。後者は、Edgeを通過しないようにリングレット選択テーブルを書き換えるプロテクションであり、ソフトウェアがプロテクションを実施する。例えば、図14に示すように、リングレット0の「Station2」と「Station3」との間で回線に障害(もしくは品質劣化)が発生すると(図14の(A)を参照)、そのことを検知できるのは「Station3」のみであり、「Station3」が、その他のステーションに対してTPフレームを使って検出通知を行い、「Station3」および「Station3」から通知を受けたその他のステーションにおいては、リングレット0の「Station2」と「Station3」との間を通過しないようにリングレット選択テーブルを書き換える。その結果、例えば、「Station1」が、転送先ステーションを「Station3」とするフレーム転送を行う場合には、フレームを転送するリングレットをリングレット0からリングレット1に切り替えてフレームを転送することになる(図14の(B)を参照)。また、IEEE802.17では、障害を検出してから切り替えるまでのプロテクションを、「50msec」以内に実施することを規定しているが、この「50msec」内に発生したフレーム廃棄については、防ぐことができない。
ところで、SONETまたはSDHのプロテクションにおいては、BER−SFを検知する閾値は、Default値で「10の(−3)乗」で設定されており、BER−SDを検知する閾値は、Default値で「10の(−6)乗」で設定されている。すると、例えば、「10の(−6)乗」未満のビットエラーの場合には、BER−SDが検知されることはなく、TPフレームは、「IDLE(通常状態)」として通知を行う。しかしながら、その間、FCSエラーなどによるフレーム廃棄は発生しているものと考えられる。このため、高感度ビットエラー情報取得部37は、高感度ビットエラー情報として、BER−SDに満たないビットエラー(例えば、10の(−8)乗のビットエラー)を検知したことを示すビットエラー情報を設定し、高感度ビットエラー情報を自ら取得したり(この場合には、他のステーションに通知する)、他のステーションから通知されることによって取得する。
高感度ビットエラー情報を他のステーションに通知する手法について具体的に説明すると、高感度ビットエラー情報取得部37は、例えば、図6に示したATDフレームを利用して、高感度ビットエラー情報を他のステーションに通知する。ATDフレームのPayload部分には、図6の(B)に示すように、ベンダー独自の「Organization Specific」フィールド(ATT_ORG_SPECIFIC)が用意されている。高感度ビットエラー情報取得部37は、このフィールドを用いて高感度ビットエラー情報を他のステーションに通知したり、他のステーションから通知されることで高感度ビットエラー情報を取得し、取得した高感度ビットエラー情報を用いて、トポロジーテーブル部21によって保持されるトポロジーテーブルのビットエラー情報を更新するなどする。
例えば、図15に示すように、トポロジーテーブル部21のトポロジーテーブルは、高感度ビットエラー情報取得部37から受信した高感度ビットエラー情報により、「BER情報」を更新する。図15の例で説明すると、「Station3」に対応する「BER情報」に、高感度ビットエラー情報が記憶されている。これは、リングレット0の「Station2」と「Station3」との間で、BER−SDに満たないビットエラーが発生し、「Station3」では、BER−SDを検知してはいないが、高感度ビットエラー情報を検知したことを示す。なお、BER−SDを検知していない状態でも、わずかながらFCSエラーなどによりフレーム廃棄の状態は続くと考えられるが、プロテクション起動によるフレーム廃棄よりも減少する。また、「Error free」とは、SONETまたはSDHにおいて、ビットエラーが検出されていない状態を示す。
トポロジーテーブル部21のトポロジーテーブルが、図15のように更新されると、リングレット選択テーブル部22のリングレット選択テーブルは、図16のように更新されることになる。すなわち、切替候補選択部34は、リングレット0の「Station3」で高感度ビットエラー情報が取得されたので、「Station3」もしくはリングレット0において「Station3」を経由する「Station4」〜「Station7」について、高感度ビットエラー情報が取得されていない方のリングレット1を、フレーム転送品質が高い切替候補として選択する。この結果、実施例2に係るリングレット切替装置においては、「Error free」の状態から、BER−SDに満たないビットエラーに変化した時点で(プロテクションが起動される前に)、選択するリングレットをリングレット1に切り替えるので、フレーム廃棄を抑制することが可能になる。
また、実施例2における切戻部36は、実施例1と同様、フレームを転送するリングレットを切替候補から原則リングレットに切り戻すが、実施例1と異なり、原則リングレットの所定のステーションで取得されていた高感度ビットエラー情報が、エラーがないことを示すエラーフリー情報に更新された際に、フレームを転送するリングレットを切替候補から原則リングレットに切り戻す。
[実施例2に係るリングレット切替装置による処理の手順]
次に、図17を用いて、実施例2に係るリングレット切替装置による処理を説明する。図17は、実施例2に係るリングレット切替装置による処理の手順を示すフローチャートである。なお、実施例2に係るリングレット切替装置のうち、実施例1と特に異なる処理を行うのは切替候補選択処理であるので、以下では、切替候補選択処理についてのみ説明する。
まず、実施例2に係るリングレット切替装置10は、リングレットごとの高感度ビットエラー情報(BER−SDに満たないビットエラーを検知したことを示す情報)を取得したか否かを判断する(ステップS1701)。リングレットごとの高感度ビットエラー情報を取得していない場合には(ステップS1701否定)、リングレット切替装置10は、リングレットごとの高感度ビットエラー情報を取得したか否かを判断する処理に戻る。
一方、リングレットごとの高感度ビットエラー情報を取得している場合には(ステップS1701肯定)、リングレット切替装置10は、高感度ビットエラー情報が取得されていない方のリングレットを切替候補として選択する(ステップS1702)。
その後、リングレット切替装置10は、実施例1と同様、選択した切替候補が、リングレット選択テーブルの切替候補と一致するか否かを判定し(ステップS1703)、一致していない場合には(ステップS1703否定)、リングレット選択テーブルの切替候補を書き換え(ステップS1704)、処理を終了する。
[実施例2の効果]
上記してきたように、実施例2によれば、リングレット切替装置は、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、BER−SDに満たないビットエラーを検知したことを示す高感度ビットエラー情報を用い、いずれかのリングレットの所定のステーションで高感度ビットエラー情報が取得されると、所定のステーションもしくはリングレットにおいて所定のステーションを経由する他のステーションについて、高感度ビットエラー情報が取得されていない方のリングレットをフレーム転送品質が高い切替候補として選択するので、フレーム転送品質が高いリングレット(ビットエラーのないリングレット)を適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミング(IEEE802.17の規定によるプロテクション起動が起こる前)で切り替えることから、IEEE802.17の規定によるプロテクション機能を単独で実施する手法に比較して、フレーム廃棄を減少することが可能になる。
また、実施例2によれば、リングレット切替装置は、フレームを転送するリングレットを原則リングレットから切替候補に切り替えたことで現にフレームを転送しているリングレットが切替候補である場合に、原則リングレットの所定のステーションで取得されていた高感度ビットエラー情報がエラーがないことを示すエラーフリー情報に更新された際には、フレームを転送するリングレットを切替候補から原則リングレットに切り戻すので、原則リングレットのフレーム転送品質が改善された際には、原則リングレットを選択することから、フレーム転送品質が高いリングレットをより適切に選択することが可能になり、また、選択したリングレットにより適切なタイミングで切り替えることが可能になる。
さて、これまで実施例1もしくは実施例2として、フレーム転送品質に関する情報としてフレーム流量(単位時間あたりに転送されたフレームの量)や高感度ビットエラー情報(BER−SDに満たないビットエラーを検知したことを示す情報)を用い、これらの情報からフレーム転送品質が高いリングレットを切替候補として選択する手法を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、フレーム転送品質に関する情報として、PRBSパターンの診断結果を用い、診断結果からフレーム転送品質が高いリングレットを切替候補として選択する手法にも、本発明を同様に適用することができる。以下では、実施例3として、フレーム転送品質に関する情報としてPRBSパターンの診断結果を用いる手法を説明する。
[実施例3に係るリングレット切替装置の概要および特徴]
まず、図18を用いて、実施例3に係るリングレット切替装置の概要および特徴を説明する。図18は、実施例3に係るリングレット切替装置の概要および特徴を説明するための図である。
実施例3に係るリングレット切替装置は、実施例1と同様の二重のリングレットのステーションにおいて、実施例1と同様、フレームの転送先のステーションごとにリングレットを選択して、選択したリングレットにフレームを転送するリングレットを切り替えることを概要とし、実施例1と同様、フレーム転送品質が高いリングレットを適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミングで切り替えることを主たる特徴とする。
この主たる特徴について簡単に説明すると、実施例3に係るリングレット切替装置は、実施例1と同様、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報から、フレーム転送品質が高い方のリングレットを切替候補として、転送先のステーションごとに選択するが、実施例1と異なり、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、リングレットごとに所定のステーションに対して送信したPRBSパターンの所定のステーションによる診断結果を用い、いずれかのリングレットで診断結果として不合格の結果が取得されると、所定のステーションについて、不合格の結果が取得されていない方のリングレットを、フレーム転送品質が高い切替候補として選択する。
例えば、実施例3に係るリングレット切替装置は、図18に示すように、「Station3」に対して送信したPRBSパターンの「Station3」による診断結果として不合格の結果が取得されると(図18の(1)を参照)、「Station3」について、不合格の結果が取得されていない方のリングレットはリングレット1であるので、リングレット1をフレーム転送品質が高い切替候補として選択する(図18の(2)を参照)。
一方、リングレット切替装置は、実施例1と同様、図18に示すように、原則リングレットのフレーム転送品質に関する情報(但し、実施例3においては、PRBSパターンの診断結果)から原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に(図18の(3)を参照)、原則リングレットと選択された切替候補とが異なれば、転送先のステーションまでフレームを転送するリングレットを原則リングレットから切替候補に切り替える(図18の(4)を参照)。
このようにして、実施例3に係るリングレット切替装置は、フレーム転送品質が高いリングレット(PRBSパターンによる診断結果が不合格とならないリングレット)を適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミング(IEEE802.17の規定によるプロテクション起動が起こる前)で切り替えることから、IEEE802.17の規定によるプロテクション機能を単独で実施する手法に比較して、フレーム廃棄を減少することが可能になる。
[実施例3に係るリングレット切替装置の構成]
続いて、図19〜図22を用いて、実施例3に係るリングレット切替装置の構成を説明する。図19は、実施例3に係るリングレット切替装置の構成を示すブロック図であり、図20は、実施例3における切替候補選択部を説明するための図であり、図21は、実施例3におけるトポロジーテーブル部を説明するための図であり、図22は、実施例3における切替候補選択後のリングレット選択テーブル部を説明するための図である。
図19に示すように、実施例3に係るリングレット切替装置10は、診断結果取得部38を備える点で、実施例1と異なる。以下では、診断結果取得部38を中心に、トポロジーテーブル部21、リングレット選択テーブル部22、切替候補選択部34、および切戻部36など、実施例1とは特に異なる動作をする部について、説明する。
診断結果取得部38は、PRBSパターン(Pseudorandom Binary(Bit) Sequenceパターン)の診断結果を取得する。具体的には、診断結果取得部38は、リングレットごとに所定のステーションに対してPRBSパターンを送信し、送信したPRBSパターンの所定のステーションによる診断結果を取得し、取得した診断結果をトポロジーテーブル部21に記憶させる。
例えば、診断結果取得部38は、ベンダー独自のメンテナンス用フレームであるOAM Organization Specificフレームにより、PRBSパターンのビットエラー診断を定期的に行う。診断結果取得部38は、OAMフレームのペイロード部に生成したPRBSパターンを埋め込み、リングレットごとに所定のステーションに対して送信する(図20の(A)を参照)。OAMフレームを受信した所定のステーションでは、FCS計算結果如何に関わらず、PRBSパターンのビットエラー診断(BER−SDに満たないビットエラーを診断するなどする)を行い、診断結果をOAMフレームに埋め込み、送信元のステーションに対して、反対側のリングレットを使って送信する(図20の(B)を参照)。診断結果取得部38は、所定のステーションから送信されたOAMフレームに埋め込まれた診断結果を受信し、診断結果を取得する。なお、実施例3においては、OAMフレームを受信したステーションが、診断結果を反対側のリングレットを使って送信元のステーションに対して送信する手法について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、診断結果を診断対象のリングレットを使って送信元のステーションに対して送信する手法にも、本発明を同様に適用することができる。
すると、例えば、図21に示すように、トポロジーテーブル部21のトポロジーテーブルは、診断結果取得部38から受信した診断結果により、「診断結果」情報を更新する。図21の例で説明すると、「Station3」に対応する「診断結果」に、診断結果が記憶されている。これは、リングレット0の診断結果が「不合格」であり、リングレット1の診断結果が「合格」であることを示す。なお、実施例3においては、1回の診断結果により「診断結果」情報を更新する手法について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、3回など、複数回の診断結果を確認してから「診断結果」情報を更新する手法にも、本発明を同様に適用することができる。
トポロジーテーブル部21のトポロジーテーブルが、図21のように更新されると、リングレット選択テーブル部22のリングレット選択テーブルは、図22のように更新されることになる。すなわち、切替候補選択部34は、「Station3」について不合格の結果がリングレット0で取得されたので、「Station3」について不合格の結果が取得されていない方のリングレット1を、フレーム転送品質が高い切替候補として選択する。
また、実施例3における切戻部36は、実施例1と同様、フレームを転送するリングレットを切替候補から原則リングレットに切り戻すが、実施例1と異なり、原則リングレットの診断結果が不合格の結果から合格の結果に更新された際に、フレームを転送するリングレットを切替候補から原則リングレットに切り戻す。
[実施例3に係るリングレット切替装置による処理の手順]
次に、図23を用いて、実施例3に係るリングレット切替装置による処理を説明する。図23は、実施例3に係るリングレット切替装置による処理の手順を示すフローチャートである。なお、実施例3に係るリングレット切替装置のうち、実施例1と特に異なる処理を行うのは切替候補選択処理であるので、以下では、切替候補選択処理についてのみ説明する。
まず、実施例3に係るリングレット切替装置10は、リングレットごとの診断結果(所定のステーションに対して送信したPRBSパターンの所定のステーションによる診断結果)を取得したか否かを判断する(ステップS2301)。リングレットごとの診断結果を取得していない場合には(ステップS2301否定)、リングレット切替装置10は、リングレットごとの診断結果を取得したか否かを判断する処理に戻る。
一方、リングレットごとの診断結果を取得している場合には(ステップS2301肯定)、リングレット切替装置10は、不合格の結果が取得されていない方のリングレットを切替候補として選択する(ステップS2302)。
その後、リングレット切替装置10は、実施例1と同様、選択した切替候補が、リングレット選択テーブルの切替候補と一致するか否かを判定し(ステップS2303)、一致していない場合には(ステップS2303否定)、リングレット選択テーブルの切替候補を書き換え(ステップS2304)、処理を終了する。
[実施例3の効果]
上記してきたように、実施例3によれば、リングレット切替装置は、リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、リングレットごとに所定のステーションに対して送信したPRBSパターンの所定のステーションによる診断結果を用い、いずれかのリングレットで診断結果として不合格の結果が取得されると、所定のステーションについて不合格の結果が取得されていない方のリングレットをフレーム転送品質が高い切替候補として選択するので、フレーム転送品質が高いリングレット(PRBSパターンによる診断結果が不合格とならないリングレット)を適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミング(IEEE802.17の規定によるプロテクション起動が起こる前)で切り替えることから、IEEE802.17の規定によるプロテクション機能を単独で実施する手法に比較して、フレーム廃棄を減少することが可能になる。
また、実施例3によれば、リングレット切替装置は、フレームを転送するリングレットを原則リングレットから切替候補に切り替えたことで現にフレームを転送しているリングレットが切替候補である場合に、原則リングレットの診断結果が不合格の結果から合格の結果に更新された際には、フレームを転送するリングレットを切替候補から原則リングレットに切り戻すので、原則リングレットのフレーム転送品質が改善された際には、原則リングレットを選択することから、フレーム転送品質が高いリングレットをより適切に選択することが可能になり、また、選択したリングレットにより適切なタイミングで切り替えることが可能になる。
ところで、これまで実施例1〜3に係るリングレット切替装置について説明したが、本発明は上記した実施例以外にも種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、実施例4に係るリングレット切替装置として、異なる実施例を説明する。
[システム構成等]
上記の実施例では、二重のリングレットとして、RPR(Resilient Packet Ring)によるリングレットを前提とする事例について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、相反する方向にフレームを転送する二重の経路で複数のステーションがリング型に接続された二重のリングレットであれば、RPR以外のその他の技術によるリングレットを前提とする事例にも、本発明を同様に適用することができる。
また、上記の実施例では、原則リングレットから切替候補へのリングレットの切替とともに、切替候補から原則リングレットへのリングレットの切戻も併せて行う手法について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、リングレットの切替のみを行い、リングレットの切戻は行わない手法にも、本発明を同様に適用することができる。
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理(例えば、ステーションがリングレットに接続した際に自動的に作成されるトポロジーテーブルの作成処理など)の全部または一部を手動的におこなう(例えば、トポロジーテーブルの作成を指示するコマンドを入力して作成処理を開始させるなど)こともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる(例えば、図10のステップS1004およびステップS1005を削除し、常に切替候補を書き換えることもできるなど)。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示(例えば、図2など)の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
[プログラム]
ところで、上記の実施例1で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムを、通例ではオンボード内CPUにて制御するが、代替手段として、図24の内部構造を持つパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータにて外部からの制御でも実現可能である。そこで、以下では、図24を用いて、上記の実施例1と同様の機能を有するリングレット切替プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図24は、リングレット切替プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
図24に示すように、リングレット切替プログラムを実行するコンピュータ40は、キャッシュ41、RAM42、HDD43、ROM44、およびCPU45をバス46で接続して構成される。ここで、ROM44には、上記の実施例1と同様の機能を発揮するリングレット切替プログラム、つまり、図24に示すように、トポロジーテーブル作成プログラム44aと、リングレット選択テーブル作成プログラム44bと、フレーム流量取得プログラム44cと、切替候補選択プログラム44dと、切替プログラム44eと、切戻プログラム44fとがあらかじめ記憶されている。
そして、CPU45は、これらのプログラム44a、44b、44c、44d、44e、および44fを読み出して実行することで、図24に示すように、トポロジーテーブル作成プロセス45aと、リングレット選択テーブル作成プロセス45bと、フレーム流量取得プロセス45cと、切替候補選択プロセス45dと、切替プロセス45eと、切戻プロセス45fとなる。なお、各プロセス45a、45b、45c、45d、45e、および45fは、図2に示したトポロジーテーブル作成部31と、リングレット選択テーブル作成部32と、フレーム流量取得部33と、切替候補選択部34と、切替部35と、切戻部36とにそれぞれ対応する。
また、HDD43には、図24に示すように、トポロジーテーブル43a、リングレット選択テーブル43b、およびフレーム流量比較テーブル43cが設けられる。なお、各テーブル43a、43b、および43cは、図2に示した、トポロジーテーブル部21、リングレット選択テーブル部22、およびフレーム流量比較テーブル部23にそれぞれ対応する。
ところで、上記した各プログラム44a、44b、44c、44d、44e、および44fについては、必ずしもROM44に記憶させておく必要はなく、例えば、コンピュータ40に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MOディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」、または、コンピュータ40の内外に備えられるハードディスクドライブ(HDD)などの「固定用の物理媒体」、さらには、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ40に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」に記憶させておき、コンピュータ40がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
なお、上記の実施例2または実施例3で説明した各種の処理も、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。この場合には、フレーム流量取得プログラム44cに替えて、高感度ビットエラー情報プログラムや、診断結果取得プログラムなどが備えられることになる。
(付記1)相反する方向にフレームを転送する二重の経路で複数のステーションがリング型に接続された二重のリングレットの当該ステーションにおいて、フレームの転送先のステーションごとに前記リングレットを選択して当該選択したリングレットにフレームを転送するリングレットを切り替えるリングレット切替装置であって、
前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報から当該フレーム転送品質が高い方のリングレットを切替候補として前記転送先のステーションごとに選択する切替候補選択手段と、
前記転送先のステーションまでに経由するステーションの数が少ない方のリングレットである原則リングレットの前記フレーム転送品質に関する情報から当該原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、当該原則リングレットと前記切替候補選択手段によって選択された前記切替候補とが異なれば、当該転送先のステーションまでフレームを転送するリングレットを当該原則リングレットから当該切替候補に切り替える切替手段と、
を備えたことを特徴とするリングレット切替装置。
(付記2)前記切替候補選択手段は、前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、単位時間あたりに転送されたフレームの量を示すフレーム流量を用い、当該フレーム流量の増加傾向を前記リングレット間で比較して当該増加傾向が低い方のリングレットを前記フレーム転送品質が高い切替候補として選択し、
前記切替手段は、前記原則リングレットの容量に対するフレーム流量の割合が第一の閾値を超えたことで当該原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、フレームを転送するリングレットを当該原則リングレットから前記切替候補に切り替えることを特徴とする付記1に記載のリングレット切替装置。
(付記3)フレームを転送するリングレットを前記切替手段によって前記原則リングレットから前記切替候補に切り替えたことで現にフレームを転送しているリングレットが当該切替候補である場合に、前記フレーム流量の減少傾向を前記リングレット間で比較して当該減少傾向が高い方のリングレットが前記原則リングレットである際には、当該原則リングレットの容量に対するフレーム流量の割合が第二の閾値を超えていなければ、フレームを転送するリングレットを当該切替候補から当該原則リングレットに切り戻す第一の切戻手段をさらに備えたことを特徴とする付記2に対応するリングレット切替装置。
(付記4)前記切替候補選択手段は、前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、BER−SDに満たないビットエラーを検知したことを示す高感度ビットエラー情報を用い、いずれかの前記リングレットの所定のステーションで当該高感度ビットエラー情報が取得されると、当該所定のステーションもしくは当該リングレットにおいて当該所定のステーションを経由する他のステーションについて、当該高感度ビットエラー情報が取得されていない方のリングレットを前記フレーム転送品質が高い切替候補として選択することを特徴とする付記1に記載のリングレット切替装置。
(付記5)フレームを転送するリングレットを前記切替手段によって前記原則リングレットから前記切替候補に切り替えたことで現にフレームを転送しているリングレットが当該切替候補である場合に、前記原則リングレットの所定のステーションで取得されていた前記高感度ビットエラー情報がエラーがないことを示すエラーフリー情報に更新された際には、フレームを転送するリングレットを当該切替候補から当該原則リングレットに切り戻す第二の切戻手段をさらに備えたことを特徴とする付記4に記載のリングレット切替装置。
(付記6)前記切替候補選択手段は、前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、当該リングレットごとに所定のステーションに対して送信したPRBSパターンの当該所定のステーションによる診断結果を用い、いずれかの前記リングレットで当該診断結果として不合格の結果が取得されると、当該所定のステーションについて当該不合格の結果が取得されていない方のリングレットを前記フレーム転送品質が高い切替候補として選択することを特徴とする付記1に記載のリングレット切替装置。
(付記7)フレームを転送するリングレットを前記切替手段によって前記原則リングレットから前記切替候補に切り替えたことで現にフレームを転送しているリングレットが当該切替候補である場合に、前記原則リングレットの前記診断結果が前記不合格の結果から合格の結果に更新された際には、フレームを転送するリングレットを当該切替候補から当該原則リングレットに切り戻す第三の切戻手段をさらに備えたことを特徴とする付記6に記載のリングレット切替装置。
(付記8)相反する方向にフレームを転送する二重の経路で複数のステーションがリング型に接続された二重のリングレットの当該ステーションにおいて、フレームの転送先のステーションごとに前記リングレットを選択して当該選択したリングレットにフレームを転送するリングレットを切り替える方法をコンピュータに実行させるリングレット切替プログラムであって、
前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報から当該フレーム転送品質が高い方のリングレットを切替候補として前記転送先のステーションごとに選択する切替候補選択手順と、
前記転送先のステーションまでに経由するステーションの数が少ない方のリングレットである原則リングレットの前記フレーム転送品質に関する情報から当該原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、当該原則リングレットと前記切替候補選択手順によって選択された前記切替候補とが異なれば、当該転送先のステーションまでフレームを転送するリングレットを当該原則リングレットから当該切替候補に切り替える切替手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするリングレット切替プログラム。
以上のように、本発明に係るリングレット切替装置およびリングレット切替プログラムは、相反する方向にフレームを転送する二重の経路で複数のステーションがリング型に接続された二重のリングレットのステーションにおいて、フレームの転送先のステーションごとにリングレットを選択して選択したリングレットにフレームを転送するリングレットを切り替えることに有用であり、特に、フレーム転送品質が高いリングレット(輻輳が発生していないリングレット、障害が発生していないリングレット)を適切に選択し、選択したリングレットに適切なタイミング(輻輳が発生する前、障害が発生する前)で切り替えることに適する。
実施例1に係るリングレット切替装置の概要および特徴を説明するための図である。 実施例1に係るリングレット切替装置の構成を示すブロック図である。 実施例1におけるネットワーク構成を説明するための図である。 トポロジーテーブル部を説明するための図である。 リングレット選択テーブル部を説明するための図である。 ATDフレームについて説明するための図である。 フレーム流量取得部を説明するための図である。 切替候補選択部を説明するための図である。 切戻部を説明するための図である。 実施例1に係るリングレット切替装置による処理の手順を示すフローチャートである。 実施例1に係るリングレット切替装置による処理の手順を示すフローチャートである。 実施例2に係るリングレット切替装置の概要および特徴を説明するための図である。 実施例2に係るリングレット切替装置の構成を示すブロック図である。 プロテクション起動を説明するための図である。 実施例2におけるトポロジーテーブル部を説明するための図である。 実施例2における切替候補選択後のリングレット選択テーブル部を説明するための図である。 実施例2に係るリングレット切替装置による処理の手順を示すフローチャートである。 実施例3に係るリングレット切替装置の概要および特徴を説明するための図である。 実施例3に係るリングレット切替装置の構成を示すブロック図である。 実施例3における切替候補選択部を説明するための図である。 実施例3におけるトポロジーテーブル部を説明するための図である。 実施例3における切替候補選択後のリングレット選択テーブル部を説明するための図である。 実施例3に係るリングレット切替装置による処理の手順を示すフローチャートである。 リングレット切替プログラムを実行するコンピュータを示す図である。 従来技術を説明するための図である。 従来技術を説明するための図である。
符号の説明
10 リングレット切替装置
11 通信制御部
20 記憶部
21 トポロジーテーブル部
22 リングレット選択テーブル部
23 フレーム流量比較テーブル部
30 制御部
31 トポロジーテーブル作成部
32 リングレット選択テーブル作成部
33 フレーム流量取得部
34 切替候補選択部
35 切替部
36 切戻部
37 高感度ビットエラー情報取得部
38 診断結果取得部
40 リングレット切替プログラム(コンピュータ)
41 キャッシュ
42 RAM
43 HDD
44 ROM
45 CPU

Claims (5)

  1. 相反する方向にフレームを転送する二重の経路で複数のステーションがリング型に接続された二重のリングレットの当該ステーションにおいて、フレームの転送先のステーションごとに前記リングレットを選択して当該選択したリングレットにフレームを転送するリングレットを切り替えるリングレット切替装置であって、
    前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報から当該フレーム転送品質が高い方のリングレットを切替候補として前記転送先のステーションごとに選択する切替候補選択手段と、
    前記転送先のステーションまでに経由するステーションの数が少ない方のリングレットである原則リングレットの前記フレーム転送品質に関する情報から当該原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、前記転送先の全てのステーションについて、当該原則リングレットと前記切替候補選択手段によって選択された前記切替候補とが異なれば、当該転送先のステーションまでフレームを転送するリングレットを当該原則リングレットから当該切替候補に切り替える切替手段と、
    を備えたことを特徴とするリングレット切替装置。
  2. 前記切替候補選択手段は、前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、単位時間あたりに転送されたフレームの量を示すフレーム流量を用い、当該フレーム流量の増加傾向を前記リングレット間で比較して当該増加傾向が低い方のリングレットを前記フレーム転送品質が高い切替候補として選択し、
    前記切替手段は、前記原則リングレットの容量に対するフレーム流量の割合が第一の閾値を超えたことで当該原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、フレームを転送するリングレットを当該原則リングレットから前記切替候補に切り替えることを特徴とする請求項1に記載のリングレット切替装置。
  3. 前記切替候補選択手段は、前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、BER−SDに満たないビットエラーを検知したことを示す高感度ビットエラー情報を用い、いずれかの前記リングレットの所定のステーションで当該高感度ビットエラー情報が取得されると、当該所定のステーションもしくは当該リングレットにおいて当該所定のステーションを経由する他のステーションについて、当該高感度ビットエラー情報が取得されていない方のリングレットを前記フレーム転送品質が高い切替候補として選択することを特徴とする請求項1に記載のリングレット切替装置。
  4. 前記切替候補選択手段は、前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報として、当該リングレットごとに所定のステーションに対して送信したPRBSパターンの当該所定のステーションによる診断結果を用い、いずれかの前記リングレットで当該診断結果として不合格の結果が取得されると、当該所定のステーションについて当該不合格の結果が取得されていない方のリングレットを前記フレーム転送品質が高い切替候補として選択することを特徴とする請求項1に記載のリングレット切替装置。
  5. 相反する方向にフレームを転送する二重の経路で複数のステーションがリング型に接続された二重のリングレットの当該ステーションにおいて、フレームの転送先のステーションごとに前記リングレットを選択して当該選択したリングレットにフレームを転送するリングレットを切り替える方法をコンピュータに実行させるリングレット切替プログラムであって、
    前記リングレットごとのフレーム転送品質に関する情報から当該フレーム転送品質が高い方のリングレットを切替候補として前記転送先のステーションごとに選択する切替候補選択手順と、
    前記転送先のステーションまでに経由するステーションの数が少ない方のリングレットである原則リングレットの前記フレーム転送品質に関する情報から当該原則リングレットがフレーム転送品質の劣化前段階にあると判定した場合に、前記転送先の全てのステーションについて、当該原則リングレットと前記切替候補選択手順によって選択された前記切替候補とが異なれば、当該転送先のステーションまでフレームを転送するリングレットを当該原則リングレットから当該切替候補に切り替える切替手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするリングレット切替プログラム。
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