JP4990280B2 - 抄紙用フェルト - Google Patents

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Description

本発明は、抄紙機械に使用される抄紙用フェルト(以下、単に「フェルト」ということがある)に関する。
従来から製紙工程において、紙の原料から水分を除去するため、抄紙機には大きく分けて、成形(フォーミング)、プレスおよび乾燥の3つのパートがある。それぞれのパートで、湿紙から水分が連続的に脱水される。そして、それぞれのパートでは、脱水の機能に対応した抄紙用具が用いられている。
プレスパートではフェルトが使用されており、経方向(MD方向)に走行する。プレスパート内にはプレス加圧部が設けられている。このプレス加圧部でフェルトと湿紙とを通過させ、湿紙中の水分をフェルトへと移行させることにより、湿紙から水分を脱水している。
なお、プレス加圧部は、一対のプレスロールにより構成されるものや、プレスロールと、プレスロールの周面に対応した形状を有するシューとにより構成されるものが一般的である。
このフェルトの構成を図1に基づき説明する。図1は、従来の抄紙用フェルト100の概略構成を示す断面図である。
抄紙用フェルト100は、基体20に、バット繊維として、表面側バット繊維31と裏面側バット繊維32とをそれぞれを積層し、ニードルパンチングなどにより植毛して構成されている。なお、基体20には、経糸21と緯糸22とを製織して構成される織布が通常使用されている。
フェルトは基本的な複数の機能を有している。これらの機能とは、湿紙から水を搾る搾水性と、湿紙の平滑性を高める平滑性と、湿紙を搬送する湿紙搬送性といった役割を果たすことである。
とりわけ、これらフェルト機能の中で、湿紙から水を搾る機能(搾水性)が重要視されている。湿紙から水を搾る機能(搾水性)では、湿紙とフェルトが一対のプレスロール間を通過する際、加圧により湿紙から水をフェルトに移行させる。
そして、フェルト中の水は、加圧によりフェルト裏面側から排出するか、または、抄紙機のサクションボックスで吸引しフェルト系外に排出する。このため、フェルトに関しては、加圧下で圧縮され、除圧時に回復する圧縮回復性の持続と、フェルトの水透過性が重要視されている。
最近の抄紙技術の動向としては、生産性向上のために、抄紙機の高速化と、プレスパートにおいてロール又はシュープレスなどによる高加圧化とが進んでいる。その結果、フェルトが高加圧下において扁平化して水透過性や圧縮回復性が低下し、フェルトの搾水性が著しく低下するなどの問題があった。
そこで、この問題を解決する手法の1つとして、フェルトを構成する繊維層に、高分子弾性材料を包含させる方法がある。
例えば、フェルトを構成する繊維にエマルション型樹脂を含浸し、且つフェルトを構成する湿紙側部分に工夫を凝らしたものが知られている(米国特許第4500588号公報参照)。
この従来のフェルトは、より詳細には、基層の表面に形成されたバット繊維にエマルション型樹脂が含浸される。また、当該バット繊維層の湿紙側の表面が、緻密で且つセーム革状の滑らかな表面となるように、カレンダー加工されている。これにより、バリヤー層が形成されるか、或いは、基層の表面に形成された粗繊維層にエマルション型樹脂が含浸される。
また、当該粗繊維層上にバリヤー層(不織布層)が設けられ、且つ更に当該バリヤー層(不織布層)上に細繊維層が形成される。当該バリヤー層により、エマルション型樹脂がフェルトの湿紙側の表面にまで浸透することが阻止されたものである。その結果、フェルトの再湿及びブローイングが防止されて、抄紙速度を上げることを可能にする。
ところが、このような高分子弾性材料に包含された繊維層を用いても、使用の初期に高分子弾性材料に包含された繊維層の親水性が低いため、抄紙機にフェルトを掛け入れた初期には水を強く弾く性質がある。
したがって、例えシャワー水を散布しながらフェルトを使用したとしても、フェルト内部にまで水分が十分には浸透しない。よって、フェルトが水分に馴染むまでの期間、抄紙機の操業は徐動を強いられてきた。
米国特許第4500588号公報
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、抄紙用フェルトの構成成分であるバット繊維は、高分子弾性材料に包含され一体化してバット繊維層を形成しており、使用の初期に高分子弾性材料の親水性が高いので、抄紙機にフェルトを掛け入れた初期から、フェルト内部にまで水分が十分に浸透する抄紙用フェルトを提供することを目的とする。
また、本発明は、フェルトの使用初期から長期にわたり圧縮回復性を持続し、搾水性、湿紙平滑性、湿紙搬送性といった機能をフェルトの使用期間末期まで維持することができる抄紙用フェルトを提供することを目的とする。
本発明にかかる抄紙用フェルトは、基体とバット繊維層とを有している。そして、抄紙用フェルトのバット繊維は、高分子弾性材料に包含され一体化してバット繊維層を形成している。前記高分子弾性材料に包含されたバット繊維層は、1-メチル-2-ピロリドンを含んでおり、この1-メチル-2-ピロリドンが、高分子弾性材料に包含されたバット繊維層に対して5g/m 2 〜100g/m 2 包含されている。
好ましくは、前記高分子弾性材料は、ウレタン系エマルション,酢酸ビニル系エマルション,スチレンーブタジエン系エマルションおよびアクリル系エマルションの何れか1種または複数種を含むエマルション型樹脂からなっている。
前記高分子弾性材料が、バット繊維に対して20g/m2〜150g/m2包含されているのが好ましい。
本発明によれば、抄紙用フェルト中のバット繊維に高分子弾性材料が包含されて一体化してバット繊維層を形成している。したがって、フェルトが、プレス圧力により圧縮を繰返しても、高分子弾性材料の耐圧力効果によって、フェルトは持続性に優れた圧縮回復効果を発揮することができる。
従来の抄紙用フェルトの概略構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態にかかる抄紙用フェルトの概略構成を示す断面図である。 本発明の他の実施形態にかかる抄紙用フェルトの概略構成を示す断面図である。 本発明の実験装置の概略図である。
以下、本発明の抄紙用フェルトの実施形態を説明する。なお、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。
図2は、一実施形態にかかるフェルトを緯方向(CMD方向:フェルトの幅方向)に切断した断面図である。図2に示すように、抄紙用フェルト10は、基体20とバット繊維層とを有しており、ニードリングで絡合一体化されており、経方向(MD方向)に走行する。
基体20には、経糸21と緯糸22を織機などにより製織した織物が通常用いられている。経糸21と緯糸22には、ナイロン、ポリエステル、オレフィンなどのモノフィラメント及びマルチフィラメントを用いている。織物の構造としては、1重織、2重織または3重織などの多重織構造を有している。
また、基体20には、織物の他に、経糸と緯糸を織込むことなく接着剤などにより接着形成した基体や、不織布、フィルムや樹脂成型体などの基体を用いてもよい。
フェルト10中のバット繊維は、高分子弾性材料50に包含され一体化して、バット繊維層を形成している。高分子弾性材料50に包含されたバット繊維層は、親水性の1-メチル-2-ピロリドンを含んでいる。
フェルト10がプレス圧力により圧縮を繰返しても、高分子弾性材料10が耐圧力効果を発揮する。その結果、フェルト10は、持続性に優れた圧縮回復効果を発揮することができる。
バット繊維は、ステープルファイバー41からなっている。バット繊維には、ナイロン繊維などの合成繊維や羊毛などの天然繊維の短繊維を、ウェッブ状に形成し積層している。なお、バット繊維には、太さや材質の異なる繊維をブレンドして用いてもよい。
バット繊維は、湿紙側に位置する表面側バット繊維31と、抄紙機のプレスロール側又はシュー側に位置する裏面側バット繊維32とからなっている。表面側バット繊維31は、最も表面側のバット繊維311と、内層側のバット繊維312とにより構成されている。
なお、場合によっては、表面側バット繊維31のみでバット繊維を構成する場合もある。また、フェルト10の表面が緻密で滑らかな表面となるように、最も表面側のバット繊維311に細い繊維を用いるのが好ましい。なお、内層側のバット繊維312及び裏面側バット繊維32には、水透過性を高めるために太い繊維を用いてもよい。
図3は、本発明の他の実施形態にかかる抄紙用フェルト10aの概略構成を示す断面図である。
図3に示す抄紙用フェルト10aにおいて、ステープルファイバー41からなるバット繊維(表面側バット繊維31と裏面側バット繊維32の何れか一方、または両方)は、高分子弾性材料50に包含され一体化して、バット繊維層を形成している。
そして、該高分子弾性材料50に包含されたバット繊維層には、親水性の1-メチル-2-ピロリドンが浸透して包含している状態にある(図示せず)。つまり、バット繊維層(バット繊維と高分子弾性材料50)には、親水性の1-メチル-2-ピロリドンが浸透しており、これらが一体化してバット繊維層を形成している。
このように、図2,図3に示すフェルト10,10aでは、バット繊維が高分子弾性材料50に包含され一体化して、バット繊維層が形成されている。
フェルト10,10aに対してプレス圧力による圧縮が繰返されても、バット繊維層における弾性変形可能な高分子弾性材料50が耐圧力効果を発揮する。これによって、該バット繊維層内に形成された空隙は潰されずに残る。その結果、フェルト10,10aの水透過性と圧縮回復性は低下しない。
また、高分子弾性材料50に包含されたバット繊維層は、親水性の1-メチル-2-ピロリドンが浸透してこれを包含している。したがって、抄紙機にフェルト10,10aを掛け入れた初期から、水分がフェルト10,10aの内部にまで十分に浸透する。
フェルト10,10aは、使用初期から長期にわたり圧縮回復性を持続し、搾水性、湿紙平滑性、湿紙搬送性といった機能を、フェルト10,10aの使用期間末期まで維持することができる。
もし仮に、バット繊維が高分子弾性材料50に包含されていない場合には、繰り返し圧縮によるフェルトの変形が大きくなる。その結果、フェルトの搾水性、湿紙平滑性、湿紙搬送性といった機能が維持できず好ましくない。
また、もし仮に、高分子弾性材料50に包含されたバット繊維層が、親水性の1-メチル-2-ピロリドンを包含していない場合は、フェルトの使用初期にバット繊維層の親水性が低い。
その結果、抄紙機にフェルトを掛け入れた初期から、フェルト内部に水分が浸透し難い。そのため、フェルトが水分に馴染むまでに長い期間を要する。そのため、その期間中は、抄紙機は低速度での操業を強いられてしまう。
これに対して、本発明のフェルト10,10aにおける高分子弾性材料50は、ウレタン系エマルション,酢酸ビニル系エマルション,スチレンーブタジエン系エマルションおよびアクリル系エマルションの何れか1種または複数種を含むエマルション型樹脂からなっている。
このエマルション型樹脂の水分の蒸発により、高分子弾性材料50の固形物がバット繊維を包含することができる。エマルション型樹脂の安定化のため、エマルション型樹脂には界面活性剤または粘度調整剤が加えられているのが好ましい。
なお、エマルション型樹脂の安定化のために、エマルション型樹脂に界面活性剤を加える場合がある。高分子弾性材料50に包含されたバット繊維層が親水性になることはない。その理由は、界面活性剤の種類(親水度としての指標HLBの差異による種類)や使用量に拘わらず、抄紙機にフェルト10,10aを掛け入れた初期から、十分にフェルト10,10aの内部にまで水分が浸透しないからである。
他方、本発明の親水性の1-メチル-2-ピロリドンは、分子量と粘度が界面活性剤に比べて著しく低いので、フェルト10,10aの内部にまで水分が浸透する力が格段に大きいものとなっている。
ここで、バット繊維に対して高分子弾性材料50を20g/m2〜150g/m2包含していることが好ましい。
その理由は、高分子弾性材料50がこの包含量の範囲(20g/m2〜150g/m2)より少ないと、フェルト10,10aの圧縮回復性を持続できない。その結果、搾水性、湿紙平滑性、湿紙搬送性といった機能が維持されなくなるので好ましくない。また、高分子弾性材料50が、この包含量の範囲より多いと、フェルトの通水性が悪くなって、搾水性の機能に悪影響があるので好ましくない。
また、親水性の1-メチル-2-ピロリドンが、高分子弾性材料50に包含されたバット繊維層に対して5g/m2〜100g/m2包含されているのが好ましい。
その理由は、1-メチル-2-ピロリドンがこの包含量の範囲(5g/m2〜100g/m2 )より少ないと、フェルトの内部に水分が浸透せず、フェルトが水分に馴染むまでに長い期間を要してしまうので好ましくない。また、1-メチル-2-ピロリドンがこの包含量の範囲より多いと、高分子弾性材料50が変性してしまう。その結果、高分子弾性材料50がバット繊維を包含する接合力が低下して、フェルトの圧縮回復性を持続できなくなるので好ましくない。
フェルト10,10aでは、バット繊維に高分子弾性材料50を包含させて一体化している。この方法では、基体20とバット繊維とを、ニードルパンチングにより植毛してフェルトを形成する。その後、エマルション型樹脂の水希釈液を塗布し、乾燥して一体化している。
高分子弾性材料50に包含されたバット繊維層に、親水性の1-メチル-2-ピロリドンを包含するには二つの方法がある。一つの方法は、所定量の1-メチル-2-ピロリドンを前記エマルション型樹脂の水希釈液に混合する方法である。他の方法は、フェルトにエマルション型樹脂の水希釈液を塗布した後で、所定量の1-メチル-2-ピロリドンを塗布する方法である。
本発明にかかる抄紙用フェルトの効果を確認すべく、以下のような実験を行なった。
ここで、実施例1〜6及び比較例1〜3ともに、諸条件を共通にするために全てのフェルトの基本構成を次の通りとした。
・基体(ナイロンモノフィラメントの撚糸を平織):坪量750g/m2
・バット繊維[ナイロン6の短繊維(17dtexのステープルファイバー)]:基体の表面側バット繊維として坪量500g/m2、基体の裏面側バット繊維として坪量250g/m2
・フェルトの総坪量:1,500g/m2
まず、基体に、その裏面側のバット繊維と、表層側のバット繊維とを積層し、ニードリングにより絡合してフェルトを形成する。その後、表1に示すような高分子弾性材料と1-メチル-2-ピロリドンを混合した水希釈液を、フェルトの表層側から塗布する。そして、このフェルトを105℃で乾燥して、実施例1〜6及び比較例1〜3の各フェルトを完成させた。
Figure 0004990280

図4の実験装置は、一対のプレスロールPの間に抄紙用フェルトFを通す。そして、このフェルトFに一定の張力を掛ける。フェルトFを、回転させながら一対のプレスロールPで繰り返しプレスする装置である。
図4に示す実験装置により、実施例と比較例の各フェルトに関して、フェルトの圧縮回復性能、持続性能、及びフェルトに水が浸透した状態に至るまでの時間の比較を行なった。
実験装置の駆動条件は、プレス圧力が100kg/cm、フェルト駆動速度が1,000m/分で、120時間継続して行なった。なお、この実験装置では、一対のプレスロールPでフェルトFをプレスしている。したがって、プレス圧力[kg/cm]は、一対のプレスロールPで加圧されるニップ部の幅方向(CMD方向)1cmあたりの線圧である。
時間の計測に当たっては、実験開始直後の数値と、実験終了時の数値とをそれぞれ求めた。また、水に1時間浸漬したフェルトFに、一定の加圧力(30kg/cm 2 )を掛けたときの、フェルトFの厚み(加圧厚み)を求める。この加圧厚みなどから、次式により圧縮率、回復率を算出した。
圧縮率(%)=100×(加圧前の厚み−加圧厚み)/加圧前の厚み
回復率(%)=100×(除圧後の厚み−加圧厚み)/加圧厚み
図4の実験装置にフェルトFを掛け渡し、フェルトFの表面に水シャワーWを当てて、フェルト全体に一様に水が浸透した状態に至るまでの時間を測定することにより、「フェルトに水が完全に浸透した状態に至るまでの時間」を求めた。そして、比較例3のフェルトが新品時の時間を100として、水浸透性の相対評価を行なった。
なお、水浸透性は、
[(各フェルトが完全に水が浸透した時間)/(比較例3のフェルトが完全に水が浸透した時間)×100]
である。
実験の結果を表2に示す。表2から分かるように、実施例においては、圧縮回復性能とその持続性が高いレベルで維持できることが確認された。また、フェルトの内部にまで水分が浸透するのが短時間で済むため、フェルトが、湿紙の搾水性及びその持続性を有しており、また、フェルトが速やかに水分に馴染むことが確認された。
Figure 0004990280

本発明では、フェルト10,10a中のバット繊維に高分子弾性材料50が包含されて一体化して、バット繊維層を形成している。したがって、フェルト10,10aは、プレス圧力による圧縮が繰返されても、高分子弾性材料50の耐圧力効果によって、持続性に優れた圧縮回復効果を発揮することができる。
さらに、フェルト10,10aに高分子弾性材料50が多く包含されているほど、フェルト10,10aは、持続性に優れた圧縮回復効果を発揮することができる。
また、バット繊維層に、親水性の1-メチル-2-ピロリドンを包含することにより、フェルト構造体として親水性を発揮することができる。その結果、抄紙機にフェルト10,10aを掛け入れた初期から、十分にフェルト10,10aの内部にまで水分が浸透できる。したがって、フェルト10,10aを掛け入れた初期から、抄紙機は最高速度で稼動することができる。
以上、本発明の実施形態(変形例,実施例を含む。以下同じ)を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変形,付加などが可能である。
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
本発明の抄紙用フェルトは、抄紙機のプレスパートに適用可能である。

Claims (3)

  1. 基体とバット繊維層とを有した抄紙用フェルトであって、
    バット繊維は高分子弾性材料に包含され一体化して前記バット繊維層を形成しており、且つ、このバット繊維層は1-メチル-2-ピロリドンを含んでおり、
    この1-メチル-2-ピロリドンが、前記高分子弾性材料に包含された前記バット繊維層に対して5g/m 〜100g/m 包含されていることを特徴とする抄紙用フェルト。
  2. 請求項1に記載の抄紙用フェルトであって、
    前記高分子弾性材料は、ウレタン系エマルション,酢酸ビニル系エマルション,スチレンーブタジエン系エマルションおよびアクリル系エマルションの何れか1種または複数種を含むエマルション型樹脂からなっている。
  3. 請求項1または2に記載の抄紙用フェルトであって、前記高分子弾性材料が、前記バット繊維に対して20g/m〜150g/m包含されている。
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