JP4988540B2 - ウィンドファーム群,ウィンドファームおよびその制御方法 - Google Patents

ウィンドファーム群,ウィンドファームおよびその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、風のエネルギーを利用して発電した電力を、電力系統に供給する風力発電装置、および複数の風力発電装置から構成されるウィンドファーム,複数のウィンドファームから構成されるウィンドファーム群に関する。
複数台の風力発電装置で構成されるウィンドファームにおいて、ウィンドファームに目標発電量が設定され、ウィンドファームを構成する各風力発電装置の出力電力の合計を当該目標発電量に近づけるために、風力発電装置の間で保守履歴データや運転特性データなどの情報を交換し、風力発電装置の運転パターンを決定するウィンドファームが以下の特許文献1に示されている。また、特許文献1には、目標発電量を出力する時に、ヨー制御やピッチ制御により一つのウィンドファーム内での経済効率を考えた運用をする方法が示されている。さらに、特許文献2には、出力変動の大きい風力発電装置の出力を抑制することで、ウィンドファームの出力変動を効果的に抑制する制御方法が記載されている。
なお、本発明において、ウィンドファームとは、電力系統側から出力電力に関する制限を受ける一台以上の風力発電装置の集合体を意図するものとする。また、一つのウィンドファームを構成する風力発電装置は一般的に比較的近距離(数十〜数百メートル)に設置され、各風力発電装置は同様の特性の風を受ける。
特開2002−349413号公報 特開2001−234845号公報
これまで、特許文献1および特許文献2に記載されているように、単一のウィンドファームの中で出力電力変動を抑制することが検討されてきた。しかし、ウィンドファームは、大きいものでもおよそ数キロメートルの範囲に複数の風力発電装置が配置されるため、単一のウィンドファームを通過する風の変動の特性は共通である。つまり、従来の変動抑制方法によっても単一のウィンドファームから出力される電力はおよそ10分以上の中・長周期の変動を生じることになる。そのため、今後ウィンドファームの導入が進み、電力系統の総発電容量に占めるウィンドファームの発電容量の割合が大きくなった場合に、共通の電力系統に接続される各ウィンドファームが出力する中・長周期の変動が足しあわされて、電力系統へ大きく変動する電力が出力され、当該電力系統に接続された電源(例えば、火力発電所や原子力発電所など)や負荷(消費者)に電圧変動や周波数変動等の悪影響が生じる問題がある。
本発明の目的は、複数のウィンドファームから電力系統へ出力される電力の変動を抑制することにある。
上記の本発明の目的は、一台以上の風力発電装置からなり、風力発電装置の発電電力を電力系統へ出力し、電力系統側から出力電力に関する制限を受けるウィンドファームを複数備えるウィンドファーム群において、ウィンドファーム群の複数ファームの電力に関する情報を取得し、電力に関する情報に基づきウィンドファーム群の出力電力を制御する制御部を備えることを特徴とするウィンドファーム群により達成することができる。なお、「電力に関する情報」は電力の値のみを意図するものではなく、電力の値を暗号化した信号および電力の値から算出される情報も含むものを意図するものである。
また本発明の目的は、一台以上の風力発電装置により構成され、電力系統側から出力電力に関する制限を受け、前記風力発電装置の発電電力を電力系統に出力するウィンドファームにおいて、前記電力系統に電力を供給する他ウィンドファームの電力に関する情報を受信する受信部と、自ウィンドファームの電力に関する情報と前記他ウィンドファームの電力に関する情報とに基づき前記自ウィンドファームの発電電力を制御する制御部と、を備えることを特徴とするウィンドファームによっても達成することもできる。
さらに、本発明の目的は、一台以上の風力発電装置からなり、前記風力発電装置の発電電力を電力系統へ出力し、前記電力系統側から出力電力に関する制限を受けるウィンドファームの制御方法において、自ウィンドファーム及び他ウィンドファームの電力に関する情報を取得するステップと、前記電力に関する情報に基づき前記自ウィンドファームの発電電力を制御するステップと、を備えることを特徴とするウィンドファームの制御方法によっても達成することができる。
本発明により、共通の電力系統に接続される複数のウィンドファームから電力系統へ出力される電力の変動を抑制することができる。
以下に3つの実施例に分けて、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の一実施例の装置構成を示す単線結線図である。まず、電力系統の構成について説明する。電力系統の発電設備101は、工場や家庭などの負荷102と、ウィンドファーム(WF1,WF2,・・・)に接続される。本実施例では、特にウィンドファームが2つの場合について説明するが、ウィンドファームが3つ以上である場合であっても本発明は適応可能である。また、ウィンドファームの構成はほぼ同じであるので、主に1つのウィンドファームについて説明する。電力系統の発電設備101からの電力は、送電線103を用いて送られる(図中、電圧レベル変換用のトランスなどは省略している)。
ウィンドファームWF1の構成について説明する。ウィンドファームWF1は、ウィンドファームWF1内全体を監視,制御するファームコントローラ104を備える。ファームコントローラ104は、ウィンドファームWF1を構成する各風力発電装置の状態を監視する。また、ファームコントローラ104は、電力系統からウィンドファームWF1へ要求される電力制限値P1lim(出力電力に関する制限)に応じてウィンドファームを構成する各風力発電装置の発電上限値Pmを演算し、各風力発電装置に発電上限値Pmを指令する。さらに、ファームコントローラ104は、ウィンドファームWF2のファームコントローラ105から電力制限値P2limおよびウィンドファームWF2の出力電力P2の情報を受信する。
図2は、ウィンドファームWF1の構成を簡単に示したものである。
各風力発電装置202は、ファームコントローラ104に発電電力などの運転状態を通信線203を使って伝送し、さらにファームコントローラ104から前記発電上限値Pmの情報を受信する。なお、これらの情報のやり取りは無線で行われても良い。
ウィンドファームWF1は複数の風力発電装置202で構成され、各風力発電装置202はウィンドファームWF1内の送電線204で電気的に接続され、送電線204と昇圧用トランス201を介して、前記電力系統に接続される。このようにして、各風力発電装置202は、風力を利用して発電した発電電力を電力系統に出力する。
各風力発電装置202は、ファームコントローラ104から受信した発電上限値Pmに従い、例えば、図3に示すパワーカーブ(横軸:風速,縦軸:発電電力)の上限値を発電上限値Pmに変更する。発電上限値Pm=定格/2に変更したパワーカーブを図4に示す。風速が上がっても風力発電装置202の出力電力が発電上限値Pmを超えないように、風力発電装置の羽根の角度を調整するため、風力発電装置202の出力電力は発電上限値Pmに抑制される。
次に、風力発電装置202について詳細に説明する。図5に、風力発電装置202の構成例を示す。
風力発電装置202は主に、発電機1104,羽根1105,風車制御装置1106,電力変換器1103,変換器制御装置1107から構成される。
羽根1105は、発電機1104の回転子に(ギアなどで)機械的に接続されており、発電機1104の回転子巻線は電力変換器1103と電気的に接続され、また、発電機1104の固定子は遮断器1102やトランス1101などを介して電力系統に電気的に接続される。
風車制御装置1106は、風速の検出、及び前記ファームコントローラ104からの発電上限値Pmを受信し、発電上限値Pmに応じて図3及び図4に示すようにパワーカーブを変更し、風力発電装置1106の発電する有効電力指令値Prefを演算する。さらに、羽根1105の角度を制御し、有効電力指令値Prefと運転/停止などの指令値Runを出力する。
前記有効電力指令値Pref、前記運転/停止などの指令値Runの各種指令値は、変換器制御装置1107に送られる。
変換器制御装置1107は、有効電力指令値Prefに従い電力変換器1103を制御し、発電機1104と電力系統との間の電力(有効電力,無効電力)を制御する。また、運転/停止などの指令値Runに従い運転や停止等を制御する。
つまり、各風力発電装置202は、発電上限値Pmによるパワーカーブの変更と、当該変更されたパワーカーブと風速から求められる有効電力指令値Prefに従い風力発電装置202の発電電力を有効電力指令値Prefに一致するように制御する機能を持つ。
このように、風力発電装置202の変換器制御装置1107が、有効電力の制御を行う機能を持つと、発電機のトルク等の制御方式と比較して風力発電装置202の発電電力を所定の値に制御しやすい。そのため、風力発電装置202の発電電力を発電上限値Pmにしたがって制御しやすいという利点を有する。
ここでは、発電機として交流励磁発電機を使用した例で説明したが、図6に示す同期発電機1304や、その他の発電機にも適用できる。
図1に示すように、ファームコントローラ104はウィンドファームWF2のファームコントローラ105に、ウィンドファームWF1の発電電力P1と電力制限値P1limを伝送する。ファームコントローラ105も、ウィンドファームWF1のファームコントローラ104にウィンドファームWF2の発電電力P2と電力制限値P2limを伝送する。
ウィンドファームWF1は、ウィンドファームWF2の発電電力P2と電力制限値P2limを受信し、下記[数1]の条件が成立する場合、ウィンドファームWF1の電力制限値P1limを、[数2]のP1lim′の値に変更する。
(数1)
P2<P2lim
(数2)
P1lim′=P1lim+(P2li−P2)
このように制御すると、ウィンドファームWF1とウィンドファームWF2の電力制限値の和は、P1lim+P2limを越えることはない。
このときの動作を図7から図12を用いて説明する。
図7は、一日のうち夜間(例えば23時〜7時)に、発電量の上限値をP1Bに制限され、昼間(例えば8時〜22時)はウィンドファームWF1の最大発電量のP1Aまで発電可能とする、電力制限値P1limを示している。
同様に、図8はウィンドファームWF2に与えられる電力制限値P2limを示した図である。図7と同様に、電力制限値P2limは一日のうち夜間(例えば23時〜7時)は発電量の上限値をP2Bに制限し、昼間(例えば8時〜22時)はウィンドファームWF2の最大発電量のP2Aまで発電可能とする。(同図において添え字“2”は、ウィンドファームWF2であることを示している。)
図9と図10は、電力制限値P1lim,P2limとウィンドファームWF1,WF2の発電電力との関係を模式的に示している。図7および図8で説明したように、23時から7時までは電力制限値P1lim=P1B,P2lim=P2BによりウィンドファームWF1,WF2の発電電力には制限がかかっている。
図9はウィンドファームWF1の発電状態を、図10はウィンドファームWF2の発電状態を示している。図9に示すように、夜間は風が強くP1Bよりも多く発電することが可能であるが、電力制限値P1lim=P1Bにより本来発電できる発電量(パワーカーブと風速から演算可能)よりも少ない発電量になっている。この状態は、発電できずに風のエネルギーを捨てていることになる。また、図10に示すように、ウィンドファームWF2では、風が弱く、P2Bよりも大きな電力を発電できず、発電電力P2は電力制限値P2lim=P2Bよりも小さな値になっている。
次に、図11と図12を用いて、本発明を適用したときの発電状態を説明する。図11はウィンドファームWF1を図12はウィンドファームWF2の発電状態を示している。図11と図12の発電電力P1,P2は、図9と図10と同じなので、説明は省略する。図11において、夜間の電力制限値P1lim=P1Bは、ウィンドファームWF2の発電電力P2が夜間の電力制限値P2lim=P2Bに不足する分(P2B−P2)だけ大きく修正する。これにより従来ウィンドファームWF1において捨てていた風のエネルギーを有効に使い(P2B−P2)だけ発電量を増加させることができる。このとき、ウィンドファームWF2の発電量は、図10と同じで従来と変わらない。
ウィンドファームWF2では電力制限値P2limよりも少ない電力しか発電できない風の状況であっても、ウィンドファームWF1では風が強く、電力制限値P1limよりも大きな発電電力が得られる場合には、ウィンドファームWF1の電力制限値P1limの制限を変更し、ウィンドファームWF1の発電電力P1を増加させることが可能となる。
一般的に、電力系統側から各ウィンドファームへ与えられる電力制限値は、各ウィンドファームの出力電力が電力系統の電源や負荷へ悪影響を及ぼさないために設けられる。そのため、電力制限値の変更は、電力系統の電源や負荷へ悪影響を及ぼすものであってはならない。しかし、本実施例のような電力制限値の変更は各ウィンドファームに与えられる電力制限値の合算値の範囲内で行われるため、電力系統へ悪影響を及ぼすものではない。
そして、ウィンドファームWF1の発電電力P1を変更させる際に、ウィンドファームWF1の発電電力P1およびウィンドファームWF2の発電電力P2の合算値が変動を生じないように発電電力P1を制御することができるため、ウィンドファームWF1とウィンドファームWF2が電力系統へ出力する電力合算値の電力変動を抑制することが可能となる。つまり、従来よりも電力系統への悪影響を抑制することを可能とする。
ここで、本実施例のように複数のウィンドファーム間で協調し発電量を増加させるには、各ウィンドファームへ入力される風の性質が異なっていることが望ましい。例えば各ウィンドファームが離れている方がよい。ウィンドファーム同士が近い場所にあると、風の変動が同じように起きる可能性が高いので、発電電力もファーム同士で同じように変動し、前述のような電力制限値の分配による発電電力の増加や電力系統への出力電力の変動抑制という効果が小さくなる。
また、このような電力制限値P1lim,P2limの融通を行う場合、発電電力量を増すことができるウィンドファーム(ここではWF1)は売電収入が増える。発電電力が小さかったウィンドファームWF2は、発電上限値P2Bの余剰分の権利を売り、ウィンドファームWF1は売電収入増加分で、P2Bの余剰分を購入するビジネス形態も成り立つ。
(実施例2)
実施例1では、電力制限値が夜間に一定の上限値として与えられる例を示したが、電力系統から要求される電力制限は発電電力の変動幅が所定値以下となるように与えられる場合もある。そのため本実施例においては、電力制限値が発電電力の変動幅で与えられる場合の、発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施例において特に説明した構成以外は実施例1と同様のものとする。
図13は、発電電力の変動幅を所定範囲内とするように電力制限が規定された場合の、本発明の発電状態を示す図である。ウィンドファームWF1の電力制限値P1limは発電電力の変動幅を所定範囲内とするための所定の演算により上限値P1Aと下限値P1Bとして算出されるものとする。さらに、ウィンドファームWF2の電力制限値P2limも同様に上限値P2Aと下限値P2Bとして算出される。
ここで、ウィンドファームWF2は5分から10分にかけて風速が強く発電可能量が電力制限値P2limの上限値P2Aを超えている。しかし、上限値P2Aを超えて発電することは電力制限に反するため、風車のピッチ角を変更するなどして発電量を上限値P2Aまで抑制している。
このとき、ウィンドファームWF1では、発電電力が電力制限値P1limの上限値P1Aよりも小さい。そのため、ウィンドファームWF2はウィンドファームWF1から発電電力および電力制限値P1limの情報を受信することで、発電電力に関する電力制限を融通することが可能となり、発電量を増加させることができる。
実施例1と同様に、本実施例のような電力制限値の融通は各ウィンドファームに与えられる電力制限値の合算値の範囲内で行われるため、電力系統へ悪影響を及ぼすものではない。
そして、ウィンドファームWF2の発電電力を変更させる際に、ウィンドファームWF2の発電電力およびウィンドファームWF1の発電電力の合算値が変動を生じないようにウィンドファームWF2の発電電力を制御することができるため、ウィンドファームWF1とウィンドファームWF2が電力系統へ出力する電力合算値の電力変動を抑制することが可能となる。つまり、従来と比較して電力系統への悪影響を抑制することを可能とする。
(実施例3)
次に図14を用いて本発明の他の実施例について説明する。
図14は、ウィンドファームの発電電力の変動を抑制する運転のときの動作について説明する。
ウィンドファームWF1のコントローラ104は、出力変動を抑制するために、ファームの発電電力P1に一次遅れなどのフィルタや、移動平均を用い、フィルタ出力の電力値(低周波成分)を指令値P1refとしてウィンドファームWF1を制御する。このために、ファーム内の各発電装置に発電電力指令を分配する。(例えば、各発電装置の運転の状況や、各発電装置の容量などを考慮して、発電電力指令値は作成され、ファーム内の各発電装置に分配される。)
ウィンドファームWF2についても同様なので、説明は省略する。
ウィンドファームWF1は、与えられた電力指令値P1refに従って動作する。風が弱くなると電力指令値に対して発電可能な電力が下回る可能性がある。風が強いときには、各風力発電装置202はパワーカーブの最大電力Pmを調整するので、このときは発電電力は電力指令値P1refに追従できる。
風が弱いときに電力指令値と発電電力を一致させるには、例えば、フィルタなどによって作成される電力指令値P1refに1以下の係数を乗じて電力指令値を作成すればよい。これにより、発電電力は電力指令値に追従できる確率が高くなる。
このように、ファームコントローラ104が各風力発電装置202に電力指令値P1refを送り、各風力発電装置202が電力指令値P1refに追従するように発電電力を制御することにより、ウィンドファームWF1が電力を発電すると、発電電力の変動は小さくできる。しかし、図14に示したように、ウィンドファームWF1およびウィンドファームWF2について考えると、ウィンドファームWF1において電力指令値P1refよりも発電可能な電力が大きいとき、ウィンドファームWF2において電力指令値P2refよりも発電可能な電力が小さくなっていれば、ウィンドファームWF1の発電電力を低下させる必要がない。
従来は、各ウィンドファームの中で、発電電力を電力指令値に追従させていたため、発電電力の抑制が行われていた。このような場合には、風のエネルギーを有効に利用できていないので、発電損失が発生していた。しかし、他のウィンドファームと電力指令値および発電可能な電力に関する情報を共有することで、無駄な発電電力の制限を防止できるため、発電量の増加という効果を達成することができる。
(実施例4)
図15から図16を用いて、他の実施例について説明する。図15は、ウィンドファームの発電電力を充電し、蓄えた電力を放電する蓄電装置をウィンドファーム内に備える構成図を示したものである。本実施例において、ウィンドファームは蓄電装置を備えるものとする。蓄電装置を備えることで、発電電力の余剰電力を充電し、発電電力の不足分を放電して電力系統へ出力する出力電力を目標値に制御することが可能となる。蓄電装置を備える本実施例においては、ウィンドファーム内の各風力発電装置が発電した電力をウィンドファームの「発電電力」、ウィンドファームの発電電力に充放電電力が加算され電力系統へ出力される電力をウィンドファームの「出力電力」と定義する。
図16は、ファームコントローラを有し、互いに発電電力および出力電力に関する情報を共有する複数のウィンドファームの発電電力および出力電力を示した図である。図16において、実線で示す発電電力と点線で示す出力電力の差分は蓄電装置に充放電されるため、出力電力は発電電力の高周波の変動分を抑制した電力となる。
各ウィンドファームの出力電力の合計値は、図16中に示すような挙動となる。ここで、各ウィンドファームが発電電力および出力電力の情報を共有し、各ウィンドファームの出力電力の合計値を算出することで、各ウィンドファームが蓄電装置の充放電電力を調節して、出力電力を制御し、各ウィンドファームの出力電力の合計値の変動を抑制することが可能となる。
従来は複数のウィンドファームの出力電力の合計値が変動しないように、各ウィンドファームに出力電力についての電力制限値を与えていた。しかし、各ウィンドファームの出力電力の制限では、複数のウィンドファームの出力電力の合計値の変動を十分に抑制することはできなかった。これに対して、本実施例は、複数のウィンドファームが電力に関する情報を共有し、出力電力を制御するため、複数のウィンドファームの出力電力の合計値の変動を十分に抑制することができる。
本実施例を用いることにより、各ウィンドファームは従来まで充電していた電力をそのまま出力することができ、かつ、放電していた電力を放電しなくて済むため、蓄電装置の充放電量を減少させることができる。それにより、充放電での損失電力が減少するため、発電運転の効率化を達成できる。さらに、充放電量が減少するため、容量の小さな蓄電装置であってもウィンドファームの変動抑制に利用することが可能となり、蓄電装置のコストを低減することが可能となる。
今後、風力発電装置の導入量が増加すると、電力系統の電力変動が問題となることが考えられるため、出力電力の変動を抑制するために、蓄電装置を併設したウィンドファームが増加することが予測される。そのため、ウィンドファームに併設される蓄電装置のコストを低減することは、風力発電装置の導入量を今後増加させるために、避けられない重要な課題である。よってこの課題を達成する本発明は風力発電の分野において非常に大きな意味を持つ発明である。
上述した各実施例では、ファームコントローラが各ウィンドファームに一台ずつ設置され、ファームコントローラはウィンドファームの電力に関する指令を作成する例を示したが、ファームコントローラとは異なり、ウィンドファームとは独立して設置されるコントローラがウィンドファームの電力に関する指令を作成し、ファームコントローラへ当該指令を送信する構成によっても、各実施例は適応可能である。
本発明によれば、ウィンドファーム間で発電電力を補間しあえるので、発電電力を増すとともに、変動を緩和する効果もある。これは、風力に限らず、電力が変動する発電装置、例えば太陽光システムなどにも適用できる。また、負荷や燃料投入型の発電装置との組み合わせなどにも適用できる。
電力系統および風力発電システムの回路構成を示した説明図。 ウィンドファームの構成例を示した説明図。 風力発電装置のパワーカーブを説明する説明図。 パワーカーブによる出力制限を示した説明図。 風力発電装置の概略構成を示した説明図。 風力発電装置の他の概略構成を示した説明図。 ウィンドファームWF1の電力制限値P1limの例を示した説明図。 ウィンドファームWF2の電力制限値P2limの例を示した説明図。 電力制限値P1limと発電電力P1の例を示した説明図。 電力制限値P2limと発電電力P2の例を示した説明図。 本発明による電力制限値P1limと発電電力P1の例を示した説明図。 本発明による電力制限値Pmax2と発電電力P2の例を示した説明図。 実施例2における発電状態を示す説明図。 実施例3における発電状態を示す説明図。 実施例4におけるウィンドファームの構成例を示した説明図。 実施例4における発電状態を示す説明図。
符号の説明
101 系統の発電設備
102 負荷(工場,家庭)
103,204 送電線
104,105 ファームコントローラ
WF1,WF2 ウィンドファーム
P1 ウィンドファームWF1の発電電力
P2 ウィンドファームWF2の発電電力
P1lim ウィンドファームWF1の電力制限値
P2lim ウィンドファームWF2の電力制限値
201 トランス
202 風力発電装置
203 通信線
205 蓄電装置

Claims (5)

  1. 一台以上の風力発電装置からなり、前記風力発電装置の発電電力を電力系統へ出力し、 前記電力系統側から出力電力に関する制限を受けるウィンドファームを複数備えるウィンドファーム群において、
    前記ウィンドファーム群の中の複数ファームの電力に関する情報を取得し、前記電力に関する情報に基づき前記ウィンドファーム群の出力電力を制御する制御部を備え
    前記制御部は、
    前記ウィンドファーム群を構成するウィンドファームの出力電力を調節し、前記ウィンドファーム群の出力電力の変動を抑制することを特徴とするウィンドファーム群。
  2. 一台以上の風力発電装置により構成され、電力系統側から出力電力に関する制限を受け、前記風力発電装置の発電電力を電力系統に出力するウィンドファームにおいて、
    前記電力系統に電力を供給する他ウィンドファームの電力に関する情報を受信する受信部と、
    自ウィンドファームの電力に関する情報と前記他ウィンドファームの電力に関する情報とに基づき前記自ウィンドファームの発電電力を制御する制御部と、を備え、
    前記他ウィンドファームの出力電力の制限に関する情報および前記他ウィンドファームの電力に関する情報に基づき、前記自ウィンドファームの出力電力に関する制限の上限値よりも大きな値の電力を発電することを特徴とするウィンドファーム。
  3. 一台以上の風力発電装置により構成され、電力系統側から出力電力に関する制限を受け、前記風力発電装置の発電電力を電力系統に出力するウィンドファームにおいて、
    前記電力系統に電力を供給する他ウィンドファームの電力に関する情報を受信する受信部と、
    自ウィンドファームの電力に関する情報と前記他ウィンドファームの電力に関する情報とに基づき前記自ウィンドファームの発電電力を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記自ウィンドファームの出力電力と前記他ウィンドファームの出力電力との合算の変動が減少する前記ウィンドファームの発電電力指令値を作成する前記コントローラと、を備えることを特徴とするウィンドファーム。
  4. 一台以上の風力発電装置からなり、前記風力発電装置の発電電力を電力系統へ出力し、
    前記電力系統側から出力電力に関する制限を受けるウィンドファームの制御方法において、
    自ウィンドファーム及び他ウィンドファームの電力に関する情報を取得するステップと、
    前記電力に関する情報に基づき前記自ウィンドファームの発電電力を制御するステップと、を備え、
    前記他ウィンドファームの出力電力の制限に関する情報を取得するステップと、
    前記他ウィンドファームの出力電力の制限に関する情報および前記他ウィンドファームの電力に関する情報に基づき、前記自ウィンドファームの出力電力に関する制限の上限値よりも大きな値の電力を発電するステップとを備えることを特徴とするウィンドファームの制御方法。
  5. 一台以上の風力発電装置からなり、前記風力発電装置の発電電力を電力系統へ出力し、
    前記電力系統側から出力電力に関する制限を受けるウィンドファームの制御方法において、
    自ウィンドファーム及び他ウィンドファームの電力に関する情報を取得するステップと、
    前記電力に関する情報に基づき前記自ウィンドファームの発電電力を制御するステップと、を備え、
    前記自ウィンドファームの出力電力と前記他ウィンドファームの出力電力との合算値を取得するステップと、
    前記合算値の変動が減少するように前記ウィンドファームの発電電力指令値を作成するステップと、を備えることを特徴とするウィンドファームの制御方法
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