JP4987670B2 - 電子機器及びホルダ - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器と、ハードディスクドライブ装置を保持するホルダとに関する。
従来、ハードディスクドライブ装置(以下、「HDD」と略す場合がある)に対する情報の記録及び当該HDDからの情報の読込を行うPC(Personal Computer)等の電子機器が知られている。このうち、例えばPCでは、一般的にHDDを筐体内部に直接取り付ける構造を有するため、HDDの取付及び交換時には、ねじ等により組み合わされた筐体を開けた後、当該筐体内にHDDを直接固定する必要があり、HDDの取付及び交換作業が大掛かりとなり面倒であった。
このような問題に対して、筐体に形成された開口からHDDを挿抜することができる電子機器(データストレージ装置)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のデータストレージ装置には、HDDと、当該HDDを保持するホルダ(ケース)とを備えたハードディスクドライブユニット(以下、「HDDユニット」と略す場合がある)を収容する空間が内部に形成されている。このようなデータストレージ装置にHDDユニットを取り付ける場合には、開口にHDDユニットを挿入し、当該開口内に設けられたコネクタとHDDユニットのコネクタとを接続する。この状態で、HDDユニットの開口への挿入方向に対する直交方向にホルダから延出したフランジ部の孔部にねじを挿入し、当該ねじをデータストレージ装置のシャーシに締結する。これにより、筐体を開けてホルダを取り出す等の手間を省くことができ、簡易にHDDユニットをデータストレージ装置に取り付けることができる。
特開平9−306152号公報
ここで、HDDの挿入方向先端側で、コネクタ同士を接続する場合、装置側のコネクタ及びHDDのコネクタの各寸法公差、及び、当該各寸法公差の累積(累積公差)によって、HDDの位置が設計センター位置よりばらつく場合がある。
具体的に、各コネクタが公差内の最小値で製造されている場合には、HDDユニットにおける開口側の端部(コネクタから離間する側の端部)は、当該収納空間の奥側(コネクタ側)に位置する。このような場合、フランジ部とシャーシとの当接状態によっては、各コネクタ同士が適切に接続されない可能性がある。
一方、各コネクタが公差内の最大値で製造されている場合には、当該端部は収納空間の手前側(開口側)に位置することとなる。このような場合、フランジ部とシャーシとの間に不要な隙間が生じ、HDDユニットのねじ固定が適切に行われない可能性がある。
これに対し、特許文献1に記載のデータストレージ装置では、ケースに対してHDDを移動自在とし、シャーシにケースを固定した後、コネクタ同士が接続された状態でHDDとケースとを固定する。しかしながら、このような構成では、シャーシに対するケースの固定、及び、HDDユニットの挿入方向に直交する側でのケースに対するHDDの固定をそれぞれ順に行う必要があり、HDDのデータストレージ装置への取り付けが面倒であるという問題がある。このため、HDDを簡易かつ適切に取り付けることのできる構成が要望されてきた。
本発明の目的は、ハードディスクドライブ装置を電子機器本体に簡易かつ適切に取り付けることができる電子機器及びホルダを提供することである。
前記した目的を達成するために、本発明の電子機器は、開口を有する電子機器本体と、ハードディスクドライブ装置と、前記ハードディスクドライブ装置を保持して、前記開口内に収納されるホルダとを備えた電子機器であって、前記ハードディスクドライブ装置は、前記開口への前記ホルダの挿入方向先端側に接続端子を有し、前記電子機器本体は、前記開口内における前記挿入方向先端側に前記接続端子と前記挿入方向に沿って接続される接続部と、前記開口の外側に設けられ、前記ホルダを固定する固定部とを有し、前記ホルダは、前記挿入方向に沿う底面部、及び、前記底面部から起立し、かつ、前記ハードディスクドライブ装置を固定する起立部を備えるホルダ本体と、前記底面部に沿ってスライド自在に前記ホルダ本体に設けられ、かつ、前記固定部に固定されるスライダとを有し、前記底面部は、前記スライダに対向する方向に突出するボスを有し、前記スライダは、前記ボスが挿通し、当該スライダのスライドを案内するガイド溝を有し、前記ガイド溝は、前記挿入方向に対して傾斜した傾斜部を有し、前記ボスは、前記スライダが前記固定部にて固定される位置にあるときに、前記傾斜部に位置することを特徴とする。
ここで、傾斜部における内径とは、当該傾斜部を形成する斜辺間の最短の寸法を示す。
本発明によれば、ハードディスクドライブ装置を保持するホルダが、電子機器本体の開口内に挿入された状態で、ホルダ本体の底面部に沿ってスライダをスライドさせると、開口の外側に設けられた固定部に当該スライダが固定され、ホルダは電子機器本体に固定される。この状態では、ホルダ本体の底面部に設けられたボスは、ガイド溝の傾斜部に位置する。このため、開口内の接続部、及び、ハードディスク装置の接続端子のそれぞれの寸法公差の累積(累積公差)により、当該接続部及び接続端子を互いに接続した状態でのハードディスクドライブ装置及びホルダ本体の位置が、設計センター位置より奥側又は手前側にずれた場合でも、ホルダの挿入方向に沿ってスライダをスライドさせると、ボスが挿通する傾斜部の傾斜に沿ってスライダが、当該挿入方向に対する直交方向に移動する。これにより、当該累積公差によるばらつきを吸収して、固定部に固定可能な位置にスライダを位置させることができる。
そして、この状態では、傾斜部内にボスが位置しているので、スライダ及び電子機器本体に対するホルダ本体の挿入方向に対する反対方向、及び、当該挿入方向に対する直交方向へのスライド、すなわち、ボスの当該各方向へのスライドが、傾斜部により規制される。また、傾斜部の傾斜方向へのホルダ本体(ボス)のスライドは、接続端子と接続部との接続により規制される。
従って、ハードディスクドライブ装置の交換を行う際に、接続部及び交換されるハードディスク装置の接続端子の累積公差に関らず、電子機器本体にホルダ及びハードディスクドライブ装置を、適切かつ確実に固定することができる。また、固定した際にホルダ及びハードディスクドライブ装置が電子機器本体に対してスライドして抜けてしまうことを規制することができる。更に、ハードディスクドライブ装置の固定は、当該装置が固定されたホルダを開口に挿入し、前述のようにスライドさせたスライダを固定部にて固定するだけでよいので、当該ハードディスク装置の取り付けを簡易に行うことができる。
また、本発明のホルダは、電子機器本体の開口内に設けられた接続部に当該開口への挿入方向先端側で接続される接続端子を有するハードディスクドライブ装置を保持して、前記開口内に収納されるホルダであって、当該ホルダの前記開口への挿入方向に沿う底面部、及び、前記底面部から起立し、かつ、前記ハードディスク装置を固定する起立部を備えるホルダ本体と、前記底面部に沿ってスライド自在に前記ホルダ本体に設けられ、かつ、前記電子機器本体に固定されるスライダとを有し、前記底面部は、前記スライダに対向する方向に突出するボスを有し、前記スライダは、前記ボスが挿通し、当該スライダのスライドを案内するガイド溝を有し、前記ガイド溝は、前記挿入方向に対して傾斜した傾斜部を有し、前記ボスは、前記スライダが前記電子機器本体に固定される位置にあるときに、前記傾斜部に位置することを特徴とする。
本発明によれば、前述の電子機器と同様の効果を奏することができる。
すなわち、スライダが電子機器本体に固定される位置では、ボスはガイド溝の傾斜部に位置する。このため、接続端子及び接続部の累積公差により、これらが互いに接続された際のホルダ本体の位置が設計センター位置からずれた場合でも、ホルダの挿入方向に沿う方向、及び、当該挿入方向に対する直交方向にスライダがスライドすることで、当該累積公差によるばらつきを吸収して、当該スライダを電子機器本体に固定する位置に位置付けることができる。
また、この際、ホルダの挿入方向に対する反対方向、及び、当該挿入方向に対する直交方向へのホルダ本体のスライド、すなわち、ボスのスライドを、当該ボスが挿通する傾斜部により規制することができ、更に、傾斜部の傾斜方向へのホルダ本体のスライドを、接続部と接続端子との接続により規制することができる。
従って、接続端子及び接続部の累積公差に関らず、ホルダを電子機器本体の開口内に簡易かつ適切に固定することができ、当該ホルダを固定した際には、ホルダ本体及びハードディスクドライブ装置が電子機器本体に対してスライドして脱落してしまうことを防ぐことができる。
本発明では、前記底面部は、前記ボスを複数有し、前記スライダは、前記ガイド溝を複数有することが好ましい。
ここで、ボス及びガイド溝がそれぞれ1つのみである場合には、当該ボスを中心としてスライダが回動してしまう場合があり、スライダのスライドが円滑に行われないだけでなく、スライダ固定後にホルダ本体が回動してしまう可能性がある。
これに対し、本発明では、ホルダ本体及びスライダが、ボス及びガイド溝をそれぞれ複数有していることにより、スライダ及びホルダ本体の一方に対する他方の回動を規制することができる。従って、スライダのスライドを円滑に行うことができるだけでなく、開口内でのホルダ及びハードディスクドライブ装置の姿勢を安定化することができる。
本発明では、前記複数のガイド溝のうちの第1ガイド溝及び第2ガイド溝の前記各傾斜部の内径は、前記第1ガイド溝及び前記第2ガイド溝をそれぞれ挿通する前記ボスの設計上の外径と、当該ボス及び前記ガイド溝の加工精度上の最小クリアランスとを加算した寸法であることが好ましい。
ここで、傾斜部の内径とは、当該傾斜部を形成する斜辺間の最短の寸法を示す。
本発明によれば、第1ガイド溝及び第2ガイド溝の各傾斜部と、当該ガイド溝を挿通する各ボスとの一方に対する他方のスライド時のがた付きを最小限に抑制することができる。従って、スライダを固定した際の当該スライダ及び電子機器本体に対するホルダ本体のスライドを一層確実に規制することができる。また、これにより、電子機器本体にホルダを一層確実に固定することができ、ハードディスクドライブ装置の電子機器本体からの抜けを確実に防止することができる。
本発明では、前記複数のガイド溝は、前記傾斜部における前記挿入方向側及び当該挿入方向とは反対方向側の少なくとも一方の端部に接続され、かつ、前記挿入方向及び前記反対方向に沿って前記端部から離間する方向に延出する延出部を有することが好ましい。
本発明によれば、各ガイド溝が延出部を有することにより、スライダのスライド範囲を大きくすることができるので、スライダの電子機器本体への固定に際して、スライダがホルダ本体から突出している場合、或いは、スライダがホルダ本体の内側に位置している場合には、当該スライダをスライドさせる必要があることを、使用者に認識させることができる。また、延出部内にボスが位置する場合には、スライダは、ホルダの挿入方向に沿ってスライドし、傾斜部内にボスが位置する場合には、スライダは、ホルダの挿入方向、及び、当該挿入方向に対する直交方向にスライドするので、スライダのスライド方向により、スライダが固定位置に近付きつつあることを使用者に認識させることができる。
本発明では、前記複数のガイド溝のうちの第3ガイド溝及び第4ガイド溝は、それぞれ前記挿入方向に沿う直線上に設けられ、前記第3ガイド溝及び前記第4ガイド溝の前記各延出部の内径は、当該延出部を有する前記ガイド溝を挿通する前記ボスの設計上の外径と、当該ボス及び前記ガイド溝の加工精度上の最小クリアランスとを加算した寸法であることが好ましい。
ここで、延出部の内径とは、前述の傾斜部の内径と同様に、当該延出部を形成し、かつ、互いに対向する各辺の最短の寸法を示す。
本発明によれば、ホルダの挿入方向に沿ってそれぞれ直列に配置された第3ガイド溝及び第4ガイド溝の各延出部内にボスが位置する場合に、ホルダの挿入方向及び当該挿入方向に対する反対方向にスライドする際のスライダの揺動を最小限に抑えることができる。従って、ホルダ本体に対するスライダのがた付きを抑制することができる。
本発明では、前記第3ガイド溝及び前記第4ガイド溝のうちのいずれか一方の前記傾斜部の寸法は、当該ガイド溝を挿通する前記ボスの設計上の外径と、当該ボス及び前記ガイド溝の加工精度上の最小クリアランスとを加算した寸法であり、いずれか他方の前記傾斜部の内径は、前記一方の傾斜部の寸法に、前記複数のボス及び前記複数のガイド溝の累積公差を加算した寸法であることが好ましい。
ここで、全てのガイド溝の傾斜部の内径が、ボスの設計上の外径と、ボス及びガイド溝の加工精度上の最小クリアランスとを加算した寸法である場合には、スライダにおける各傾斜部の位置、及び、底面部における各ボスの位置とが累積公差の破綻によって部品同士の干渉を生じ、当該各ボスが挿通するように底面部にスライダを取り付けることができなくなる。これに対し、本発明によれば、他方のガイド溝の傾斜部により、累積公差によるばらつきを吸収させている。従って、ホルダ本体に、スライダを確実に取り付けることができる。
本発明では、前記傾斜部は、前記挿入方向に対して略45°傾斜していることが好ましい。
ここで、傾斜部の傾斜角が0°に近付くと、電子機器本体に固定されたスライダにより、ホルダの挿入方向に対する直交方向へのホルダ本体のスライドは十分に規制されるものの、当該挿入方向に対する反対方向へのホルダ本体のスライドを十分に規制することが困難となる。
一方、傾斜部の傾斜角が90°に近付くと、ホルダの挿入方向に対する反対方向へのホルダ本体のスライドは十分に規制されるものの、電子機器本体へのスライダの固定時における当該挿入方向に対する直交方向へのスライダの移動量が大きくなる。このため、ホルダが大型化する可能性がある。
これに対し、本発明では、ホルダの挿入方向に対して傾斜部が略45°傾斜していることにより、スライダが固定された際の当該挿入方向に対する反対方向及び直交方向へのホルダ本体のスライドを規制することができるとともに、当該直交方向へのスライダの移動量を小さくすることができる。従って、ホルダ本体の固定を一層確実に行うことができるだけでなく、ホルダの小型化、特にスライダの小型化を図ることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
〔情報処理装置の構成〕
図1は、本実施形態に係る情報処理装置1を示す斜視図である。
本実施形態に係る情報処理装置1は、使用者が操作するコントローラ(図示省略)からの指示に応じて、光ディスク、各種半導体メモリカード及びHDD(Hard Disk Drive)、更には、ネットワークから情報を取得し、当該情報を処理する電子機器である。そして、この情報処理装置1は、当該情報に含まれる画像データ及び音声データを再生するほか、当該情報に含まれるプログラムを実行する。また、この情報処理装置1は、光ディスク、半導体メモリカード及びHDDへの情報の記録を行う。このような情報処理装置1は、情報の処理結果を、画像表示装置、音声出力装置及びネットワーク上のコンピュータ(それぞれ図示省略)に出力する。
このような情報処理装置1は、図1に示すように、外装筐体2と、当該外装筐体2内に収納される装置本体3とを備えて構成されている。
〔外装筐体の構成〕
外装筐体2は、合成樹脂製の筐体であり、上部を形成するアッパーケース21と、下部を形成するロアーケース22とを備えている。
このうち、アッパーケース21は、略半円柱状に形成され、正面側には、光ディスクを挿抜するためのディスク挿入口211が形成されている。
ロアーケース22は、略半円筒状と略直方体形状とを組み合わせた形状に形成されている。このロアーケース22の正面側には、前述のコントローラを接続するための端子を露出させる開口221が形成されている。また、このロアーケース22におけるアッパーケース21側とは反対側の面と、側面222には、設置面に設置されるゴム製の脚部223が設けられている。更に、当該側面222には、HDDユニット4を装置本体3に取り付けるための開口224が形成されており、当該開口224は、蓋部材(図示省略)により閉塞される。
〔装置本体の構成〕
図2は、装置本体3の構成の一部を示す縦断面図である。詳述すると、図2は、HDDユニット4と、装置本体3の収納部31及びコネクタ32とを示す縦断面図である。
装置本体3は、本発明の電子機器本体に相当し、詳しい図示を省略したが、情報処理装置1全体の制御及び前述の情報処理を行う回路基板である制御装置と、当該制御基板による制御下で駆動するディスク装置と、これら各装置を冷却する冷却装置と、駆動電力を供給する電源装置とを備えている。また、装置本体3には、図2に示すように、開口224に接続され、かつ、HDDユニット4を収納する収納部31が設けられている。
収納部31は、断面略逆台形状の筒状を有するSECC(電気亜鉛めっき鋼板)及びアルミニウム等の金属製部材である。この収納部31の奥行き方向(図2における左右方向)の両端には、開口311,312が形成されており、開口311は、開口224に接続されている。また、開口312を介して、前述の制御装置に設けられた接続部としてのコネクタ32が収納部31内に露出し、当該コネクタ32は、収納部31内に収納されたHDDユニット4の後述するHDD5に設けられた接続端子としてのコネクタ51に接続される。また、収納部31には、図示を省略したが、後述するHDDユニット4のホルダ6のスライドを案内するガイド溝が形成されている。
更に、収納部31における開口311側には、収納部31へのHDDユニット4の挿入方向A1に対して直交し、かつ、互いに逆方向に延出する延出部313,314が形成されている。これらのうち、開口311における幅方向の寸法が小さい側の端部から延出する延出部314(下方に向かって延出する延出部314)には、HDDユニット4を収納部31に固定するねじSが螺合する固定部としてのねじ孔3141が形成されている。
〔HDDユニットの構成〕
図3は、HDDユニット4を示す斜視図である。なお、HDD5については、二点鎖線にて示している。
HDDユニット4は、図3に示すように、情報を記録するHDD(ハードディスクドライブ装置)5と、当該HDD5を保持するホルダ6とを備えている。
このうち、HDD5は、本実施形態では、SATA(Serial Advanced Technology Attachment)規格に準拠した接続端子であるコネクタ(信号入出力用コネクタ及び電源コネクタ)51(図2参照)を有する2.5インチ型のHDDとして構成されている。このHDD5は、コネクタ51が設けられた側が、挿入方向A1側となるように、ホルダ6に固定される。なお、HDD5のコネクタは、コネクタ32との対応が取れていれば、ATA(Advanced Technology Attachment)規格等、他の規格に準拠したものでもよく、また、HDD5のサイズは、2.5インチ型に限らず、3.5インチ型でも他のサイズでもよい。
〔ホルダの構成〕
図4は、ホルダ6を示す平面図である。
ホルダ6は、収納部31の断面形状に合わせた断面視略逆台形状を有する箱型部材であり、板金を折曲加工することで形成されている。このホルダ6は、図4に示すように、ホルダ本体7と、当該ホルダ本体7にスライド自在に取り付けられるスライダ8とを備えている。
〔ホルダ本体の構成〕
ホルダ本体7は、HDD5の底面に対向し、かつ、挿入方向A1に沿う底面部71と、当該HDD5の側面を覆う一対の側面部72と、HDD5のコネクタ51側とは反対側の面を覆う平坦な正面部73とを備えている。そして、ホルダ本体7における平面側、及び、背面側には、開口が形成されており、当該開口を介してホルダ本体7にHDD5が取り付けられる。また、当該開口を介して、HDD5のコネクタ51が背面側に露出する。
このうち、一対の側面部72は、それぞれ起立方向の先端側に向かうに従って、底面部71の外側に向かって傾斜した形状を有している。
底面部71は、HDD5の底面の寸法に応じた平面視略長方形状に形成されている。この底面部71は、一対のガイドレール711、4つの起立部712、4つの支持部713及び1つの押さえ部714と、3つのボス74(74A〜74C)、を有している。
ガイドレール711は、挿入方向A1に沿って、底面部71における収納部31に対向する側に突出するように形成されている。これらガイドレール711は、収納部31のガイド溝に嵌り込み、ホルダ6の収納部31へのスライドを案内する。
4つの起立部712は、底面部71の幅方向A3(底面部71を平面的に見た際の挿入方向A1に直交する幅方向A3)の両端における挿入方向A1側と、当該挿入方向A1に対する反対方向である抜き方向A2(収納部31からのHDDユニット4を引き抜く方向A2)側とに、それぞれ形成されている。これら起立部712は、側面部72から切り起こされて形成され、各起立部712には、HDD5をホルダ本体7に固定するためのねじが挿通する孔部7121が形成されている。
4つの支持部713は、底面部71から切り起こして形成され、HDD5の底面を支持する。これら支持部713は、各起立部712から底面部71の中央寄りの位置に、HDD5に対向する側に突出するように形成されている。
押さえ部714は、底面部71に沿って配置されたスライダ8が、当該底面部71から外れないように押さえる。
ボス74(74A〜74C)は、底面部71におけるHDD5に対向する側の面から突出する略円筒状の突起であり、各ボス74の外径(直径寸法)は、それぞれ略同じである。これらボス74は、一対のガイドレール711の内側に形成され、3つのボス74のうちの2つのボス74A,74Bは、中心が挿入方向A1に沿う直線上に位置する。また、ボス74Cは、これら2つのボス74A,74Bのうち、抜き方向A2側に位置するボス74Aの中心を通り、かつ、幅方向A3に沿う直線上に中心が位置するように形成されている。これらボス74A〜74Cは、後述するスライダ8のガイド溝9A〜9Cをそれぞれ挿通する。なお、本実施形態では、ボス74は、それぞれ略円筒状としたが、これに限らず、例えば、略楕円筒状としてもよい。
〔スライダの構成〕
スライダ8は、ホルダ本体7、ひいてはホルダ6を装置本体3に固定するものであり、底面部71に沿ってスライド自在にホルダ本体7に取り付けられている。このスライダ8は、底面部71に沿って配置される板状のスライド部81と、当該スライド部81における抜き方向A2側の端部から、HDD5から離間する側に、スライド部81に対して直角に延出するフランジ部82とを備えている。
このうち、フランジ部82には、当該フランジ部82を貫通する長孔821が形成されている。この長孔821は、幅方向A3が長手方向となるように形成されている。そして、この長孔821は、ホルダ本体7を装置本体3に固定する際に、収納部31のねじ孔3141に螺合するねじSが挿通する。
スライド部81には、それぞれボス74A〜74Cが挿通し、スライダ8のスライドを案内する3つのガイド溝9(ボス74Aが挿通するガイド溝を9A、ボス74Bが挿通するガイド溝を9B、ボス74Cが挿通するガイド溝を9Cとする)が形成されている。これらのうち、ガイド溝9Aは、本発明の第一ガイド溝及び第三ガイド溝に相当し、ガイド溝9B,9Cは、それぞれ本発明の第四ガイド溝及び第二ガイド溝に相当する。
これらガイド溝9A〜9Cは、傾斜部9A1,9B1,9C1と、これら傾斜部9A1〜9C1の挿入方向A1側の端部から延出する延出部9A2,9B2,9C2と、当該傾斜部9A1〜9C1の抜き方向A2側の端部から延出する延出部9A3,9B3,9C3とを有している。
傾斜部9A1〜9C1は、それぞれ挿入方向A1に対して45°の角度で傾斜した一対の斜辺9A11,9B11,9C11により形成されている。これら傾斜部9A1〜9C1の寸法は、ボス74A〜74Cの外径及びコネクタ32,51の寸法公差に基づいて設定されている。すなわち、斜辺9A11,9B11,9C11の寸法は、コネクタ32,51の各寸法公差を考慮して、当該寸法公差の累積範囲内でばらつくボス74A〜74Cの位置の範囲に、加工上の最小クリアランスを加算した寸法になるように設定されている。なお、各傾斜部9A1〜9C1の当該寸法は、それぞれ同じである。
また、傾斜部9A1,9C1の内径寸法(一対の斜辺9A11,9C11間の最短の寸法)は、ボス74A,74Cの外径と略同じであり、傾斜部9B1の内径寸法(一対の斜辺9B11間の最短の寸法)は、ボス74Bより僅かに大きい。すなわち、傾斜部9A1,9C1の内径は、ボス74A,74Cの設計時の外径と、これらガイド溝9A,9C及びボス74A,74Cの加工精度上の最小クリアランス(例えば、0.05mm)とを加算した寸法に設定されている。また、傾斜部9B1の内径は、ボス74Bの設計時の外径と、ガイド溝9B及びボス74Bの加工精度上の最小クリアランスと、ガイド溝9A〜9C及びボス74A〜74Cの累積公差とを加算した寸法に設定されている。
このようなボス74A〜74Cと傾斜部9A1〜9C1とが相対的にスライドする場合には、2つのボス74A,74C及び傾斜部9A1,9C1により、ボス74A〜74Cと傾斜部9A1〜9C1とのがた付きが抑制される。また、累積公差等により各ボス74A〜74Cの位置が設計センター位置からばらついた場合でも、傾斜部9B1により、当該累積公差を吸収して、各ボス74A〜74Cが傾斜部9A1〜9C1を挿通するように、底面部71に沿ってスライダ8を配置させることができる。
これら傾斜部9A1〜9C1内には、スライダ8のフランジ部82が収納部31の延出部314に当接して当該スライダ8が装置本体3に対して固定可能な位置(以下、「固定位置」という)にあるときに、ボス74A〜74Cがそれぞれ位置する。
より詳しくは、コネクタ32,51が互いに接続され、かつ、スライダ8が固定位置にあるときに、ボス74A〜74Cが、それぞれ傾斜部9A1〜9C1における挿入方向A1及び幅方向A3の中央に位置するように、当該傾斜部9A1〜9C1は設計されている。このため、コネクタ32,51の累積公差によるばらつきにより、HDD5及びホルダ本体7の位置が、収納部31における奥側(挿入方向A1側)又は手前側(抜き方向A2側)に位置している場合でも、スライダ8が固定位置にある場合には、ボス74A〜74Cは、傾斜部9A1〜9C1内に位置するように設定され、固定されたスライダ8に対するホルダ本体7及びHDD5のスライド(抜き方向A2及び幅方向A3へのスライド)を規制する。なお、このようなスライダ8の規制については、後に詳述する。
図5及び図6は、それぞれ、スライダ8がホルダ本体7に対して挿入方向A1側及び抜き方向A2側に位置する場合を示す平面図である。
延出部9A2〜9C2,9A3〜9C3は、それぞれ、HDDユニット4を収納部31内に収納する際に、スライダ8を操作させることを使用者に認識させるためのものである。すなわち、図5に示すように、ホルダ本体7に対してスライダ8が挿入方向A1側に位置する場合には、スライダ8の長孔821(図3)と、装置本体3のねじ孔3141(図2)との位置が合わないため、図6に示すように、当該スライダ8を引き出した上で、HDDユニット4を収納部31に収納させる操作を、使用者に認識させる。また、HDDユニット4を収納部31に収納し終えた場合には、図4において示したように、引き出したスライダ8をホルダ本体7に対して押し込み、フランジ部82を延出部314に当接させてねじSにより固定させる操作を、使用者に認識させる。
これらのうち、延出部9A2〜9C2は、図4〜図6に示すように、傾斜部9A1〜9C1のそれぞれの挿入方向A1側の端部から、当該挿入方向A1に延出するように形成されている。同様に、延出部9A3〜9C3は、傾斜部9A1〜9C1のそれぞれの抜き方向A2側の端部から、当該抜き方向A2に延出するように形成されている。
延出部9A2,9A3,9B2,9B3は、それぞれの内径(幅方向A3の寸法)がボス74A,74Bの外径と略同じとなるように形成され、延出部9C2,9C3は、それぞれの内径がボス74Cの外径より僅かに大きくなるように形成されている。すなわち、延出部9A2,9A3,9B2,9B3の内径は、ボス74A,74Bの設計上の外径と、ボス74A,74B及びガイド溝9A,9Bの加工精度上の最小クリアランスとを加算した寸法に設定されている。また、延出部9C2,9C3の内径は、ボス74Cの設計上の外径と、ボス74C及びガイド溝9Cの加工精度上の最小クリアランスと、ガイド溝9A〜9C及びボス74A〜74Cの累積公差とを加算した寸法に設定されている。
このような延出部9A2〜9C2又は延出部9A3〜9C3内にボス74A〜74Cが位置する場合において、スライダ8を挿入方向A1又は抜き方向A2にスライドさせる際には、ボス74A,74Bの外径と略同じ内径を有する延出部9A2,9A3,9B2,9B3により、当該スライダ8のホルダ本体7に対する揺動(幅方向A3へのスライド)が規制される。また、ボス74A〜74Cの底面部71における位置が、設計センター位置と異なる場合でも、ボス74Cの外径より大きな内径を有する延出部9C2,9C3により、各延出部9A2〜9C2又は延出部9A3〜9C3内にボス74A〜74Cを確実に位置させることができるので、底面部71に沿ってスライダ8を設けることができるだけでなく、スライダ8のスライドを円滑に行うことができる。
すなわち、傾斜部9A1〜9C1及び延出部9A2〜9C2,9A3〜9C3が、前述のような内径を有していることにより、スライダ8及びホルダ本体7の一方が他方に対して相対的にスライドする場合に、2つのガイド溝によりスライド方向を規定し、他の1つのガイド溝により、累積公差によるばらつき(寸法及び位置のずれ)を吸収することができる。
具体的に、延出部9A2〜9C2又は延出部9A3〜9C3内にボス74A〜74Cが位置している状態では、ガイド溝9A,9Bが揺動を抑えつつ当該一方のスライドを案内し、ガイド溝9Cがこれらガイド溝9A〜9C及びボス74A〜74Cの累積公差によるばらつきを吸収する。また、傾斜部9A1〜9C1内にボス74A〜74Cが位置している状態では、ガイド溝9A,9Cが揺動を抑えつつ当該一方のスライドを案内し、ガイド溝9Bがこれらガイド溝9A〜9C及びボス74A〜74Cの累積公差によるばらつきを吸収する。
従って、これらガイド溝9A〜9Cのうち、ボス74Aの設計上の外径と、ボス74A及びガイド溝9Aの加工精度上の最小クリアランスとを加算した寸法を内径として有するガイド溝9Aが、スライダ8及びホルダ本体7の相対的なスライドにおける基準のガイド溝となる。
〔傾斜部内でのボスの位置〕
図7は、スライダ8が固定位置にある場合のボス74Aとガイド溝9Aとの位置関係を示す模式図である。具体的に、図7における中央には、収納部31における設計時のホルダ本体7の位置にホルダ本体7が位置する場合のボス74Aとガイド溝9Aとの位置関係が実線にて示されている。また、図7における左側及び右側には、コネクタ32,51の累積公差によるばらつきにより、設計センター位置よりホルダ本体7が挿入方向A1側及び抜き方向A2側に位置する場合のボス74Aとガイド溝9Aとの位置関係が、それぞれ二点鎖線及び破線にて示されている。
前述のように、スライダ8のフランジ部82と収納部31の延出部314とが当接して、当該スライダ8を固定位置に配置させた場合、ボス74A〜74Cは、各傾斜部9A1〜9C1内に位置している。
この際、設計時の収納部31におけるホルダ本体7の位置に、当該ホルダ本体7が位置している場合には、図7の中央(実線)に示すように、傾斜部9A1の中央Cにボス74Aの中心が位置する。また、図示を省略したが、傾斜部9B1,9C1においても、当該傾斜部9B1,9C1の中央にボス74B,74Cの中心が位置する。これにより、スライダ8が装置本体3にねじSにより固定された場合には、傾斜部9A1〜9C1に対するボス74A〜74Cの抜き方向A2及び幅方向A3へのスライド、すなわち、スライダ8に対するホルダ本体7及びHDD5の当該方向A2,A3へのスライドが規制される。
一方、装置本体3のコネクタ32及びHDD5のコネクタ51の累積公差により、これらコネクタ32,51の寸法公差の範囲内で、収納部31におけるホルダ本体7の設計センター位置から当該ホルダ本体7が挿入方向A1側に最もずれた場合(図7の左側の状態)には、スライダ8のフランジ部82を収納部31の延出部314に当接させて当該スライダ8を固定位置に位置させると、設計センター位置よりスライダ8のホルダ本体7に対する突出が最大となる。換言すると、各コネクタ32,51が寸法公差の範囲内で最も小さく形成されている場合には、固定位置に配置されたスライダ8に対して、ホルダ本体7は最も挿入方向A1側に位置する。この状態において、ボス74Aの中心C1と傾斜部9A1の中央Cとを結ぶ直線を斜辺とし、挿入方向A1及び幅方向A3に沿う2辺を有する直角三角形における挿入方向A1に沿う辺の長さをL1とする。
他方、設計センター位置からホルダ本体7が抜き方向A2側に、最もずれた場合(図7の右側の状態)には、スライダ8を固定位置に位置させると、設計センター位置よりスライダ8のホルダ本体7に対する突出が小さくなる。換言すると、各コネクタ32,51が寸法公差の範囲内で最も大きく形成されている場合には、固定位置に配置されたスライダ8に対して、ホルダ本体7は最も抜き方向A2側に位置する。この状態において、ボス74Aの中心C2と傾斜部9A1の中央Cとを結ぶ直線を斜辺とし、挿入方向A1及び幅方向A3に沿う2辺を有する直角三角形における挿入方向A1に沿う辺の長さをL2とする。
これらの場合でも、図7の左側(二点鎖線)及び右側(破線)に示すように、ボス74Aは傾斜部9A1内に位置し、他のボス74B,74Cも傾斜部9B1,9C1内に位置する。このため、スライダ8を装置本体3に固定した場合には、前述の場合と同様に、スライダ8に対するホルダ本体7及びHDD5の抜き方向A2及び幅方向A3へのスライドが規制される。そして、長さL1及び長さL2を加算した寸法Lが、コネクタ32,51の寸法公差に相当する。
このようにして、HDD5及びホルダ本体7のスライダ8に対するスライドが規制されるので、コネクタ32,51の寸法公差の範囲内での累積公差によるばらつきに依らずに、スライダ8が固定される装置本体3からのHDD5及びホルダ本体7の抜けを防止することができる。
なお、コネクタ32,51が互いに接続されている状態では、それぞれの傾斜部9A1〜9C1内に位置するボス74A〜74Cの傾斜方向(斜辺9A11〜9C11に沿う方向)へのスライド、すなわち、当該傾斜方向へのホルダ本体7及びHDD5のスライドは、コネクタ32,51同士の接続により規制される。
以上説明した本実施形態の情報処理装置1によれば、以下の効果がある。
(1)スライダ8をガイド溝9A〜9Cに沿ってスライドさせることで、コネクタ32,51の寸法公差の範囲内での累積公差によるばらつきに関らず、当該スライダ8のフランジ部82を収納部31の延出部314に当接させて、スライダ8を固定位置に配置させることができる。この際、ホルダ本体7のボス74A〜74Cは、各傾斜部9A1〜9C1内に位置するので、スライダ8を装置本体3に固定した場合には、ホルダ本体7及びHDD5の抜き方向A2及び幅方向A3のスライドを規制することができる。また、傾斜部9A1〜9C1の傾斜方向へのホルダ本体7及びHDD5のスライドは、コネクタ32,51同士の接続により規制することができる。従って、コネクタ32,51の累積公差によるばらつきに関らず、スライダ8のフランジ部82を収納部31内に、簡易かつ適切に固定することができる。また、スライダ8を固定した際には、ホルダ本体7及びHDD5が、スライダ8及び収納部31に対してスライドして装置本体3から脱落してしまうことを防ぐことができる。
(2)底面部71及びスライダ8は、複数のボス74A〜74C及び複数のガイド溝9A〜9Cをそれぞれ有している。これによれば、ホルダ本体7及びスライダ8の一方に対する他方の回動を規制することができる。従って、スライダ8を固定位置に配置する際の当該スライダ8のスライドを円滑に行うことができるだけでなく、収納部31内でのホルダ6及びHDD5の姿勢を安定化することができる。
(3)傾斜部9A1,9C1の内径は、ボス74A,74Cの設計上の外径と、前述の最小クリアランスとを加算した寸法である。これによれば、傾斜部9A1,9C1とボス74A,74Cとのがた付きを、最小限に抑制することができる。従って、スライダ8を固定した際の当該スライダ8及び収納部31に対するホルダ本体7及びHDD5のスライドを一層確実に規制することができる。
(4)各ガイド溝9A〜9Cが延出部9A2〜9C2,9A3〜9C3を有することにより、スライダ8のスライド範囲を大きくすることができる。また、これにより、HDDユニット4を収納部31に収納する際に、スライダ8がホルダ本体7から突出している場合には、当該スライダ8をホルダ本体7に押し込む操作、及び、スライダ8がホルダ本体7の内側に位置して、長孔821とねじ孔3141とが合わない場合には、当該スライダ8をホルダ本体7から引き出す操作を、使用者に認識させることができる。更に、スライダ8をスライドさせて固定する操作において、延出部9A2〜9C2,9A3〜9C3内にボス74A〜74Cが位置する場合には、当該スライダ8は、挿入方向A1に沿ってスライドし、傾斜部9A1〜9C1内にボスが位置すると、当該スライダ8は、斜辺9A11〜9C11の傾斜方向に沿ってスライドする。これによれば、スライダ8のスライド方向の違いにより、当該スライダ8が固定位置に近付きつつあることを使用者に認識させることができる。従って、スライダ8の操作性を向上することができる。
(5)挿入方向A1に沿ってそれぞれ直列に配置されたガイド溝9A,9Bの各延出部9A2,9A3,9B2,9B3の内径は、それぞれボス74A,74Bの設計上の外径と、当該ボス74A,74B及びガイド溝9A,9Bの加工成形上の最小クリアランスとを加算した寸法である。これによれば、前述のように、各延出部9A2〜9C2或いは延出部9A3〜9C3内にボス74A〜74Cが位置する場合に、スライダ8をスライドさせた際の当該スライダ8の揺動(幅方向A3への揺動)を抑制することができる。従って、ホルダ本体7に対するスライダ8のがた付きを抑制することができる。
(6)傾斜部9A1,9C1の内径は、それぞれボス74A,74Cの設計上の外径と、当該ボス74A,74C及びガイド溝9A,9Cの加工成形上の最小クリアランスとを加算した寸法であるのに対し、傾斜部9B1の内径は、当該寸法に、ボス74A〜74C及びガイド溝9A〜9Cの累積公差を加算した寸法である。また、同様に、延出部9A2,9A3,9B2,9B3の内径は、ボス74A,74Bの設計上の外径と、当該ボス74A,74B及びガイド溝9A,9Bの加工成形上の最小クリアランスとを加算した寸法であるのに対し、延出部9C2,9C3の内径は、当該寸法に、ボス74A〜74C及びガイド溝9A〜9Cの累積公差を加算した寸法である。これによれば、累積公差によるばらつきによりボス74A〜74Cが設計センター位置とは異なる位置に設けられている場合でも、傾斜部9B1及び延出部9C2,9C3により、当該ばらつきを吸収することができる。従って、底面部71に沿って、スライダ8をホルダ本体7に確実に取り付けることができる。
(7)傾斜部9A1〜9C1の斜辺9A11〜9C11は、それぞれ挿入方向A1に対して45°傾斜していることにより、スライダ8が固定された際に、抜き方向A2及び幅方向A3へのホルダ本体7のスライドを規制することができる。また、これにより、スライダ8の幅方向A3へのスライド量を小さくすることができ、フランジ部82に形成された長孔821の長手方向(幅方向A3)の寸法を小さくすることができる。従って、ホルダ本体7の固定を確実に行うことができるだけでなく、スライダ8ひいてはホルダ6の小型化を図ることができる。
〔実施形態の変形〕
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、ホルダ本体7の底面部71には、3つのボス74A〜74Cが形成され、スライダ8には、3つのガイド溝9A〜9Cが形成されているとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、ボス及び当該ボスが挿通するガイド溝の数は、適宜設定してよい。
前記実施形態では、各ガイド溝9A〜9Cには、傾斜部9A1〜9C1の端部から挿入方向A1側及び抜き方向A2側に延出する延出部9A2〜9C2,9A3〜9C3が形成されているとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、挿入方向A1側の延出部9A2〜9C2及び抜き方向A2側の延出部9A3〜9C3のいずれか一方のみが形成されていてもよく、更には、これら延出部は無くてもよい。
前記実施形態では、傾斜部9A1,9C1の内径は、ボス74A,74Cの外径と、最小クリアランスとを加算した寸法である一方で、傾斜部9B1の内径は、当該寸法にボス74A〜74C及びガイド溝9A〜9Cの累積公差を加算した寸法であるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、設定された各寸法に、加工等により生じてしまう不慮の誤差分を加算してもよい。また、全てのガイド溝の傾斜部の内径が、当該ガイド溝を挿通するボスの設計上の外径と、前述の最小クリアランスとを加算した寸法であってもよい。各延出部についても同様である。
前記実施形態では、各傾斜部9A1〜9C1の斜辺9A11〜9C11は、HDDユニット4の収納部31への挿入方向A1に対して45°傾斜しているとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、当該傾斜部の斜辺の傾斜角は、45°でなくともよい。
本発明は、HDDを保持するホルダに利用でき、当該HDDを外部から挿抜するための開口を有する電子機器に好適に利用することができる。
本発明の一実施形態に係る情報処理装置を示す斜視図。 前記実施形態における装置本体の構成の一部を示す縦断面図。 前記実施形態におけるHDDユニットを示す斜視図。 前記実施形態におけるホルダを示す平面図。 前記実施形態におけるスライダとホルダ本体との位置関係を示す平面図。 前記実施形態におけるスライダとホルダ本体との位置関係を示す平面図。 前記実施形態におけるボスとガイド溝との位置関係を示す模式図。
符号の説明
1…情報処理装置(電子機器)、3…装置本体(電子機器本体)、5…HDD(ハードディスクドライブ装置)、6…ホルダ、7…ホルダ本体、8…スライダ、9A…ガイド溝(第1ガイド溝、第3ガイド溝)、9B…ガイド溝(第4ガイド溝)、9C…ガイド溝(第2ガイド溝)、32…コネクタ(接続部)、51…コネクタ(接続端子)、71…底面部、74(74A〜74C)…ボス、311…開口、712…起立部、9A1〜9C1…傾斜部、9A2〜9C2,9A3〜9C3…延出部、3141…ねじ孔(固定部)、A1…挿入方向、A2…抜き方向(挿入方向に対する反対方向)、A3…幅方向(挿入方向に対する直交方向)。

Claims (8)

  1. 開口を有する電子機器本体と、ハードディスクドライブ装置と、前記ハードディスクドライブ装置を保持して、前記開口内に収納されるホルダとを備えた電子機器であって、
    前記ハードディスクドライブ装置は、
    前記開口への前記ホルダの挿入方向先端側に接続端子を有し、
    前記電子機器本体は、
    前記開口内における前記挿入方向先端側に前記接続端子と前記挿入方向に沿って接続される接続部と、
    前記開口の外側に設けられ、前記ホルダを固定する固定部とを有し、
    前記ホルダは、
    前記挿入方向に沿う底面部、及び、前記底面部から起立し、かつ、前記ハードディスクドライブ装置を固定する起立部を備えるホルダ本体と、
    前記底面部に沿ってスライド自在に前記ホルダ本体に設けられ、かつ、前記固定部に固定されるスライダとを有し、
    前記底面部は、前記スライダに対向する方向に突出するボスを有し、
    前記スライダは、前記ボスが挿通し、当該スライダのスライドを案内するガイド溝を有し、
    前記ガイド溝は、前記挿入方向に対して傾斜した傾斜部を有し、
    前記ボスは、前記スライダが前記固定部にて固定される位置にあるときに、前記傾斜部に位置することを特徴とする電子機器。
  2. 電子機器本体の開口内に設けられた接続部に当該開口への挿入方向先端側で接続される接続端子を有するハードディスクドライブ装置を保持して、前記開口内に収納されるホルダであって、
    当該ホルダの前記開口への挿入方向に沿う底面部、及び、前記底面部から起立し、かつ、前記ハードディスク装置を固定する起立部を備えるホルダ本体と、
    前記底面部に沿ってスライド自在に前記ホルダ本体に設けられ、かつ、前記電子機器本体に固定されるスライダとを有し、
    前記底面部は、前記スライダに対向する方向に突出するボスを有し、
    前記スライダは、前記ボスが挿通し、当該スライダのスライドを案内するガイド溝を有し、
    前記ガイド溝は、前記挿入方向に対して傾斜した傾斜部を有し、
    前記ボスは、前記スライダが前記電子機器本体に固定される位置にあるときに、前記傾斜部に位置することを特徴とするホルダ。
  3. 請求項2に記載のホルダにおいて、
    前記底面部は、前記ボスを複数有し、
    前記スライダは、前記ガイド溝を複数有することを特徴とするホルダ。
  4. 請求項3に記載のホルダにおいて、
    前記複数のガイド溝のうちの第1ガイド溝及び第2ガイド溝の前記各傾斜部の内径は、前記第1ガイド溝及び前記第2ガイド溝をそれぞれ挿通する前記ボスの設計上の外径と、当該ボス及び前記ガイド溝の加工精度上の最小クリアランスとを加算した寸法であることを特徴とするホルダ。
  5. 請求項3又は請求項4に記載のホルダにおいて、
    前記複数のガイド溝は、
    前記傾斜部における前記挿入方向側及び当該挿入方向とは反対方向側の少なくとも一方の端部に接続され、かつ、前記挿入方向及び前記反対方向に沿って前記端部から離間する方向に延出する延出部を有することを特徴とするホルダ。
  6. 請求項5のいずれかに記載のホルダにおいて、
    前記複数のガイド溝のうちの第3ガイド溝及び第4ガイド溝は、それぞれ前記挿入方向に沿う直線上に設けられ、
    前記第3ガイド溝及び前記第4ガイド溝の前記各延出部の内径は、当該延出部を有する前記ガイド溝を挿通する前記ボスの設計上の外径と、当該ボス及び前記ガイド溝の加工精度上の最小クリアランスとを加算した寸法であることを特徴とするホルダ。
  7. 請求項6に記載のホルダにおいて、
    前記第3ガイド溝及び前記第4ガイド溝のうちのいずれか一方の前記傾斜部の寸法は、当該ガイド溝を挿通する前記ボスの設計上の外径と、当該ボス及び前記ガイド溝の加工精度上の最小クリアランスとを加算した寸法であり、いずれか他方の前記傾斜部の内径は、前記一方の傾斜部の寸法に、前記複数のボス及び前記複数のガイド溝の累積公差を加算した寸法であることを特徴とするホルダ。
  8. 請求項2から請求項7のいずれかに記載のホルダにおいて、
    前記傾斜部は、前記挿入方向に対して略45°傾斜していることを特徴とするホルダ。
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