JP4985917B2 - 吸引チップ - Google Patents

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Description

本発明は、歯の治療時に吸引機の吸引パイプの先端に取付けられ、歯の切削屑、飛沫及び唾液、洗浄水、薬液、血液などの口腔内液体等を吸引する吸引チップに関する。
歯の切削、その他の歯科治療において、近年、吸引機を用いて吸引パイプの先端に取付けられた吸引チップを口腔内に挿し込んで切削粉、洗浄液や唾液あるいは血液などの液体等を吸引することが行われている。
従来の代表的な吸引チップには次の3例がある(例えば、特許文献1、2、3)。特許文献1の吸引チップ20は、図12に示すように、管状の基材部21と基材部21の前部に設けられる軟質材の可撓部22とを備え、基材部21は、相手方たる吸引パイプ10の外周面の環状突部12にスナップ嵌合する環状溝25が内周面に形成された取付部23と、取付部23から前方に延出する肉薄で筒状の芯部24とを備え、可撓部22は少なくとも芯部24の前端部を覆いかつ芯部24よりも前方に延出し、可撓部22の前端開口縁が軸線に対し斜面を形成している。
特許文献2の吸引チップ1は、図13に示すように、歯の切削治療中に生じる歯の切削屑を吸引する吸引機に備えられた吸引パイプ14の先端に装着される円筒状の光透過性の材料からなっている。
特許文献3の吸引チップは、図14に示すように、フレキシブルで保形性のあるループチューブ2を口金30に接続し、チューブ2に複数の吸引用小孔2eを設け、口金3に別の柔軟なチューブ4を接続し、このチューブ4の先端に中空吸引針4aを設け、口金3の接続口3aを歯科用バキューム装置(吸引機)に接続できるようにしたものである。
また、必要に応じてスペーサ5を設けている。スペーサ5を上歯に当てがい軽く噛むことによって、チューブ2の位置を安定させるとともに、口腔を開いた状態を楽に維持することができるようになっている。
実開平6−55612号公報 特開平9−299386号公報 特開平11−28219号公報
しかしながら、特許文献1及び2のような形状の吸引チップでは、吸引チップを口腔内に挿し込んで切削粉、唾液や洗浄液などの液体等を吸引するようになっているが、先に歯の切削及び切削粉塵の吸引を行った後に歯の周辺に吸引チップの先端を移動させないと充分液体等を吸引することができないことから口腔内に液体が多量に残留し勝ちとなる。このため、生理的に口腔内の液体を飲み込もうとする嚥下反射あるいは口腔内の液体自体異物であるとの認識による嘔吐反射を引き起こすことが頻発するという問題点があった。
さらに、歯科衛生士が歯の治療時に特に口腔内液体の吸引操作時に吸引チップを歯の周辺や咽喉部近傍に近接する際に吸引チップが視界の死角となり、ドリルによる切削及び吸引チップによる切削屑及び口腔内液体の吸引操作等を的確に行い難く、特に、奥歯の神経過敏な咽喉部まで吸引チップを挿入してしまい患者に不快な嘔吐反射を引き起こすことが頻発する等の人間工学的にも問題点があった。
一方、特許文献3の吸引チップは、歯科治療の際に口腔内の唾液、洗浄水、血液、薬液、湿気等をチューブ2で吸引するとともに歯の神経を除去した後の根管内を中空吸引針4aで清浄にして乾燥させることができるようになっているが、構造が複雑であり、特に歯穿の切削時に飛散する切削粉塵の吸引には不十分で適合し難いという問題点があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、簡潔な構造で、歯の治療時に吸引機の吸引パイプの先端に取付けられ、歯の切削屑、飛沫及び唾液、洗浄水、薬液、血液などの口腔内液体等を同時的に効率よく吸引することができるとともに人間工学的に優れた吸引チップを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、発明の吸引チップは、歯の治療時に吸引機の吸引パイプの先端に取付けられ、歯の切削屑、飛沫及び唾液、洗浄水、薬液、血液などの口腔内液体等を吸引する吸引チップであって、いずれも可撓性部材からなり、前記吸引パイプと略同径又は嵌合可能な内径を有し、先端開口部の下半部が前方に延出するように長手方向傾斜面状にカットされた延出部が形成された略円筒状の基材部と、後端部が前記基材部の先端開口部から所定の長さ挿入され、前記延出部の内壁まで長手方向に沿って内接又は一部埋設した偏心状態で固設され、先端部が前記延出部の先端から所定長さ突出した細管状の小径管部とから構成されたことを特徴とする。
また、前記小径管部が前記基材部の内壁に内接又は一部埋設し一体成形されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1又は請求項2記載の吸引チップであって、前記基材部の内壁に前記小径管部を係合する係合部が設けられ、該係合部に前記小径管部が係合して装着されることを特徴とする。
また、前記係合部は、前記小径管部が挿入可能な内径を有し、前記基材部の内壁に連接又は一部埋設するように連続した偏心リング状に形成されていることを特徴とする。
また、前記小径管部は、その後端部近傍の外径面に前記基材部の円筒部内面に挿入可能な固定部を備え、該固定部が前記基材部の円筒部内面に挿入されて装着されることを特徴とする。
さらに、前記固定部は、前記小径管部の後端部近傍の外径面に前記基材部の円筒部内面に挿入可能な外径を有するリング部の一部が連続した偏心リング状に一体成形されていることを特徴とする。
発明によれば、吸引パイプに接続された吸引チップが吸引パイプと略同径又は嵌合可能な内径を有し、先端開口部の下半部が前方に延出するように長手方向傾斜面状にカットされた延出部が形成された略円筒状基材部の内壁に内接又は一部埋設した偏心状態で基材部の先端から小径管部が所定長さ突出し設けられているので、基材部の先端開口部から主に飛散する歯の切削屑及び飛沫を吸引するとともに、小径管部の先端部から貯留する口腔内液体等を同時的に効率よく吸引することができる。この場合、従来の吸引チップのように吸引チップの基材部を歯の周辺や咽喉部近傍に過度に近接する必要もなく小径管部が口腔内液体を同時的に効率よく吸引することができる。このため、患者の口腔内に液体等が残留することがないので、患者が液体を飲み込もうとする嚥下反射あるいは口腔内液体自体異物であるとの認識による嘔吐反射を引き起こすことがない。
また、たとえ小径管部が歯の周辺や咽喉部近傍に近接することがあっても、小径管部がシリコンゴムなどの可撓性材料からなる細い部材であることから、これより太めの従来の吸引チップに比べて患者の不快な嘔吐反射を引き起こすことがほとんどない。
また、吸引チップ基材部の延出部先端に細い小径管部が突設された構造になっていることにより従来の歯の周辺や咽喉部近傍に基材部を過度に近接する必要がないため従来の吸引チップに比べて小径管部の視界が広がり、ドリルによる切削等の治療と吸引チップによる切削屑、飛沫及び口腔内液体等の吸引操作等とを同時的に的確に行い易くなるという利点がある。
このように、円筒状基材部の内壁に内接又は一部埋設した偏心状態で小径管部が固設された簡単な構造で、上記利点を有する人間工学的に優れた吸引チップを提供することができる。
また、基材部先端下半部が前方に延出するように傾斜面状にカット形成された延出部の先端から小径管部が所定長さ突出し設けられているため、基材部の先端開口面積が拡大化されることにより飛散する切削屑及び飛沫の吸引性能が向上するとともに、吸引チップ基材部の延出部先端に細い小径管部が突設された構造になっていることにより従来の歯の周辺や咽喉部近傍に基材部を過度に近接する必要がないため従来の吸引チップに比べて小径管部の視界が広がり、歯科衛生士が歯の治療時のドリルによる切削等の治療と吸引チップによる切削屑、飛沫ならびに口腔内液体等の吸引操作等とを同時的に一層的確に行い易くなるなど使い勝手が向上する。
また、小径管部が前記基材部の内壁に内接又は一部埋設し一体成形されることから、量産化が容易で、生産性及び経済性にも優れた吸引チップを提供することができる。
また、基材部の内壁に設けられた係合部に小径管部を装着する構成で、基材部の構造が簡単であることから、その生産性及び経済性が向上するとともに、小径管部の長さや太さなどの形状を自在に変更可能な上、小径管部の取替えも自在となるなど設計及び使い勝手の自由度が向上する。また、小径管部として汎用シリコンゴム製のチューブを用いることもでき、汎用性が向上する。さらに、小径管部の先端部をさらに細く形成して、歯の神経を除去した後の根管内の液体等を吸引する根管治療に用いるなど吸引チップの適用範囲を拡張することも可能である。
また、基材部内壁の係合部は小径管部が挿入可能なリング状の簡易構造であることから、吸引チップの生産性、経済性、ならびに設計及び使い勝手の自由度が一層向上する。
また、固定部を基材部の円筒部内面に挿入することにより小径管部が装着される構造であることから、吸引チップの基材部が単純な構造となり、小径管部の長さや太さなどの形状を自在に変更可能な上、小径管部の取替えも自在となるなど請求項4の発明と同様に、吸引チップの生産性、経済性、ならびに設計及び使い勝手の自由度が向上する。また、この小径管部を従来一般的な吸引チップに装着することも可能であり、汎用性が向上する。
さらに、小径管部の固定部は基材部の円筒部内面に挿入可能なリング状の簡易構造であることから、吸引チップの生産性、経済性、ならびに設計及び使い勝手の自由度が一層向上する。
以下、本発明を図示する実施例により具体的に説明する。
図1は本発明の実施例1の吸引チップの側面図、図2は図1の吸引チップの先端側から見た正面図、図3は図1の吸引チップの上側から見た平面図である。
実施例1の吸引チップ1は、歯の治療時に吸引機の吸引パイプの先端に取付けられ、歯の切削屑及び唾液、洗浄水、薬液、血液などの口腔内液体等を吸引する吸引チップであって、円筒状の基材部2と、基材部2の内面2dに内接して偏心状に一体成形された小径管部3とから大略構成されている。吸引チップ1は、基材部2及び小径管部3共に例えば衛生的なシリコンゴムなどの可撓性部材からなる一体成形品である。特に、シリコンゴム同士の部材を固定することができる適当な接着剤が現存しないこともあり、基材部2及び小径管部3は一体成形品とすることが量産性からも好ましい。
基材部2は、図1に示すように、所定内径Dの円筒状シリコンゴムからなり、小径管部3が内接する先端下半部が前方に延出するように長手方向傾斜面状にカットされた延出部2aが形成されている。延出部2aが傾斜面状にカット形成される理由については、後述する。
小径管部3は、所定内径dの細管状シリコンゴムからなり、後端部3bが基材部2の延出部2aから円筒部内に亘る内面に内接した偏心状態で所定の長さ(=C+A)挿入され一体成形され、先端部3aが延出部2aの先端から所定長さB突出している。ここで、Aは基材部2の円筒部先端2cから延出部2aの先端までの長さで、Cは基材部2の円筒部先端2cから小径管部3の後端部3bまでの長さである。
吸引チップ1の形状は、歯科治療において、歯科衛生士の切削ドリル及び吸引チップ等による治療操作性、患者の不快な嚥下反射や嘔吐反射等の抑制性などの人間工学面ならびに飛散する歯の切削屑及び口腔内液体の吸引性能面等を考慮して、種々実験を重ねた結果から決定される。
基材部2の大きさ、特に内径Dは歯の切削屑等の吸引性能面からは大きい方が好ましいが、歯科衛生士の視界性及び治療操作性、患者の不快な嚥下反射及び嘔吐反射等の抑制性などの人間工学面からは外径が小さい方が好ましい。そこで、まず切削屑の吸引性能を向上させるためには、基材部2の先端を斜めにカットして開口面積を拡大化することが望ましい。また、歯の治療時の歯科衛生士の視界を広げてドリルによる切削等の治療と吸引チップによる切削屑、飛沫及び口腔内液体等の吸引操作等とを同時的に的確に行い易くするなど使い勝手を向上させるためには、小径管部3が内接する基材部2先端下半部が前方に延出するように傾斜面状にカットされた先細りの延出部2aを形成することが望ましい。
一方、小径管部3の大きさ、特に内径dは口腔内液体等の吸引性能面あるいは歯の切削屑又は食べかすなどによる目詰まり防止性等の面からは大きい方が好ましいが、歯科衛生士の視界性及び治療操作性、患者の不快な嘔吐反射等の抑制性などの人間工学面からは外径が極力小さい方が好ましい。
基材部2の長さは、歯科衛生士の視界性及び治療操作性からは比較的短い方が好ましいが、吸引パイプ10の先端に外挿し治療時に容易には外れない取付け代(吸引パイプ挿入長さ)Eが基材部2の内径Dの例えば約2倍程度あれば十分である。
図4は、吸引チップ1の基材部2内の気流を模式的に示す説明図である。
吸引チップ1の基材部2内に先端の延出部2aから吸引される気流は、図4の流線Fで示すように、円筒部先端2c近辺で縮流され渦Gが発生するため軸方向の平均流速が吸引パイプ10先端部11近辺の円筒部の流速に比べて見かけ上小さく吸引パイプ10側の円筒部の奥行きに従って整流され、通常、円筒部先端2cから内径D以上の長さで軸方向に流線Fがほぼ平行流となり流速が増大回復するようになる。そして、よく知られる「同一位置(エネルギー)における運動エネルギー(=流速の二乗×流体密度)と静圧との和が一定である」というベルヌーイの法則により、基材部2円筒部内の小径管部3後端部3b周辺の軸方向流速が大きいほど後端部3b周辺の静圧が低下して小径管部3からの口腔内液体等の吸引力が大きくなる。
このため、小径管部3から効率よく口内液体を吸引する吸引性能面からは、基材部2先端の延出部2aからの吸引気流が基材部2円筒部内の小径管部3後端部3b周辺で軸方向に流線Fが平行流となり流速が増大回復するように整流されることが望ましく、基材部2の円筒部先端2cから小径管部3の後端部3bまでの長さCは基材部2の円筒部先端2cから内径D以上の長さとすることが望ましい。しかし、小径管部3が長過ぎると小径管部3内の液体などの流動抵抗が増大して口内液体の吸引性能が低下することから、円筒部先端2cから小径管部3の後端部3bまでの長さCは円筒部内径D程度とすることが最適である。
また、延出部2a先端から小径管部3先端部3aまでの突出長さBは、歯科衛生士が歯の治療の際ドリルによる歯の切削等の治療と同時に吸引チップの基材部を歯の周辺近傍に寄せて、基材部2先端の延出部2aからの切削屑及び小径管部3先端3aからの口腔内の歯の根元部に溜まる液体等の吸引を同時的に行うことができるよう、ほぼ患者の歯の高さの約6mm程度が好ましい。
上記のような基材部2及び小径管部3の諸条件を加味した種々の形状諸元の吸引チップ1を用いた歯科治療実験の結果、極力単純な円筒形状の基材部2の好適な形状諸元は、内径Dが通常の吸引パイプ10の外径10mmに略等しい約10mm、外径が約14mm、円筒部先端2cから延出部2a先端までの長さAは内径Dと略等しく約10mmで、円筒部後端部2bから延出部2a先端までの全長が約43mm程度であることが判明した。
一方、小径管部3の好適な形状諸元は、内径dが約2mm、先端3aから基材部2の延出部2a先端までの突出長さBは約6mm、全長(=C+A+B)が約26mm、外形は後端部3bの外径が約4mmで先端部3aの外径が約3mmの先細りテーパ形状である。小径管部3の外形がテーパ形状としているのは、一体成形金型からの離形性が良好になる上、小径管部3の先端が極力細くなりその分柔軟性も増すことなどにより歯の周辺や咽喉部近傍に近接することがあっても患者の不快な嘔吐反射を引き起こし難くする利点があるためである。
このような好適な形状諸元を有する吸引チップ1は、基材部2先端下半部が前方に延出するように傾斜カット面状に形成された延出部2aの先端から小径管部3が所定長さ(約6mm)突出し設けられているため、延出部2aの先端開口面積が拡大化されることにより飛散する切削屑及び飛沫の吸引性能が向上するとともに、従来の吸引チップのように吸引チップの基材部2を歯の周辺や咽喉部近傍に過度に近接しなくても小径管部3の先端部3aから口腔内液体等を同時的に効率よく吸引することが判明した。
このため、患者の歯の切削等の治療と切削粉塵及び飛沫の吸引を行うと同時に口腔内の液体等も小径管部3の先端部3aから吸引して残留することがないので、患者が液体を飲み込もうとする嚥下反射あるいは口腔内液体自体異物であるとの認識による嘔吐反射を引き起こすことがないことも判明した。
また、吸引チップ1の先端部が傾斜カット面状に形成された延出部2a及び延出部2aの先端から突出した小径管部3の構成により円筒部に対して先細りとなっていることから歯科衛生士の歯の治療時に特に小径管部3の視界が広がり、ドリルによる切削等に治療と吸引チップによる切削屑、飛沫及び口腔内液体等の吸引との同時的な操作等を一層的確に行い易くなり、上記構成の吸引チップ1は人間工学的にも優れていることが判明した。
図5は本発明の実施例2の吸引チップの側面図、図6は図5の吸引チップの先端側から見た正面図である。ここで分かり易くするため、実施例2においても、実施例1に対して部分的に形状が異なっていても同一の機能を有する部材には同一の符号を付して対応させてある。
実施例2においては、基材部2の内面2dに小径管部3を係合する係合部2hが設けられ、係合部2hに小径管部3が係合して装着される構成である。
係合部2hは、図6に示すように、小径管部3が挿入可能な内径2iを有し、基材部2円筒部の内面2dに連接した適宜長さ例えば5mm、肉厚0.5mm程度の薄肉偏心リング状に一体成形されている。
この実施例2の基材部2及び小径管部3のその他の好適な形状諸元は、前記実施例1と全く同様である。
したがって、実施例2においては、前記実施例1と同様な優れた利点を有するのに加えて、基材部2の内面に設けられた係合部2hに小径管部3を装着する構成で基材部2の構造が簡単化するとともに、小径管部3の長さや太さなどの形状を自在に変更可能な上、小径管部3の取替えも自在となるなど設計及び使い勝手の自由度が向上する。また、小径管部3として、汎用シリコンゴム製のチューブを用いることもできる。
さらに、小径管部3の先端部をさらに細く形成して、歯の神経を除去した後の根管内の液体等を吸引する根管治療に用いるなど吸引チップの適用範囲を拡張することもできる。
図7は本発明の実施例3の吸引チップの側面図、図8は図7の吸引チップの先端側から見た正面図である。ここで分かり易くするため、実施例3においても、実施例1又は2に対して部分的に形状が異なっていても同一の機能を有する部材には同一の符号を付して対応させてある。
実施例3においては、小径管部3は、その後端部3b近傍の外径面に基材部2の円筒部内面に挿入可能な固定部材3hを備え、固定部材3hが基材部2の円筒部内面に挿入されて装着される構成である。
固定部材3hは、図8に示すように、小径管部3の後端部3b近傍の外径面に基材部2の円筒部内面に挿入可能な外径(基材部2の内径Dにほぼ等しい)を有する適宜長さ例えば5mm、肉厚0.5mm程度の薄肉リング部の一部が連続した偏心リング状に一体成形されている。
この実施例3の基材部2及び小径管部3のその他の好適な形状諸元は、前記実施例1と全く同様である。
したがって、実施例3においては、前記実施例1と同様な優れた利点を有するのに加えて、固定部材3hを基材部2の円筒部内面に挿入することにより小径管部3が装着される構造であることから、吸引チップ1の基材部2が単純な構造となり、小径管部3の長さや太さなどの形状を自在に変更可能な上、小径管部3の取替えも自在となるなど実施例2と同様に、吸引チップ1の設計及び使い勝手の自由度が向上する。また、この小径管部3を従来一般的な吸引チップに装着することも可能となり、汎用性が向上する。
さらに、小径管部3の先端部をさらに細く形成して、歯の神経を除去した後の根管内の液体等を吸引する根管治療に用いるなど吸引チップの適用範囲を拡張することもできる。
図9は本発明の実施例4の吸引チップの側面(断面)図、図10は図9の吸引チップの先端側から見た正面図、図11は図9の吸引チップの上側から見た平面図である。ここで分かり易くするため、実施例4においても、実施例1に対して部分的に形状が異なっていても同一の機能を有する部材には同一の符号を付して対応させてある。
実施例4においては、実施例1と同様に、小径管部3が基材部2の内面2dに内接又は一部埋設した偏心状態で一体成形される構成であって、基材部2先端の延出部2a及び小径管部3の外径形状が実施例1とは一部若干異なっている。
すなわち、延出部2aの外周面が、図9に示すように、先端が小径管部3の外周面に接するように円筒部先端2cから先端方向に傾斜した部分円錐面状に形成されている。また、小径管部3は、内径約2mmに対して外径が約3mmのストレート細管形状となっている。
この実施例3の基材部2及び小径管部3のその他の好適な形状諸元は、前記実施例1と全く同様である。
したがって、実施例4においては、前記実施例1と同様な優れた利点を有するのに加えて、延出部2aから小径管部3の先端に亘り一層スリムな細小化構造であることから、歯科衛生士の歯の治療時に特に小径管部3の視界が広がり、ドリルによる切削等の治療と吸引チップによる切削屑、飛沫及び口腔内液体等の吸引との同時的な操作等を一層的確に行い易くなり、上記構成の吸引チップ1は人間工学的にも一層優れていることが歯科治療実験で判明した。
なお、本発明の吸引チップ1は、図1〜11等に示した実施例以外にも例えば基材部2又は小径管部3の長さや太さなどの形状あるいは部材の材質等を任意に変更した構成とすることができる。例えば、基材部2に比べて小径管部3を柔らかめのシリコンゴムなどの可撓性部材とするなど部分的に硬度の異なる可撓性部材を用いて人間工学的に一層好適な吸引チップ1を構成することもできる。
本発明の実施例1の吸引チップの側面図である。 図1の吸引チップの先端側から見た正面図である。 図1の吸引チップの上側から見た平面図である。 図1の吸引チップの基材部内の気流を模式的に示す説明図である。 本発明の実施例2の吸引チップの側面図である。 図2の吸引チップの先端側から見た正面図である。 本発明の実施例3の吸引チップの側面図である。 図6の吸引チップの先端側から見た正面図である。 本発明の実施例4の吸引チップの側面(断面)図である。 図9の吸引チップの先端側から見た正面図である。 図9の吸引チップの上側から見た平面図である。 従来の特許文献1の吸引チップの側面図(断面図)である。 従来の特許文献2の吸引チップの側面図(断面図)である。 従来の特許文献3の吸引チップの平面図である。
符号の説明
1 吸引チップ
2 基材部
2a 延出部
2b、3b 後端部
2c 円筒部先端
2d、2i、3i 内径面又は内面
2h 係合部
3 小径管部
3a、11 先端部
3h リング状固定部材
10 吸引パイプ
F 流線
G 渦

Claims (6)

  1. 歯の治療時に吸引機の吸引パイプの先端に取付けられ、歯の切削屑、飛沫及び唾液、洗浄水、薬液、血液などの口腔内液体等を吸引する吸引チップであって、
    いずれも可撓性部材からなり、
    前記吸引パイプと略同径又は嵌合可能な内径を有し、先端開口部の下半部が前方に延出するように長手方向傾斜面状にカットされた延出部が形成された略円筒状の基材部と、
    後端部が前記基材部の先端開口部から所定の長さ挿入され、前記延出部の内壁まで長手方向に沿って内接又は一部埋設した偏心状態で固設され、先端部が前記延出部の先端から所定長さ突出した細管状の小径管部とから一体的に構成されたことを特徴とする吸引チップ。
  2. 前記小径管部が前記基材部の内壁に内接又は一部埋設し一体成形されていることを特徴とする請求項記載の吸引チップ。
  3. 前記基材部の内壁に前記小径管部を係合する係合部が設けられ、該係合部に前記小径管部が係合して装着されることを特徴とする請求項1記載の吸引チップ。
  4. 前記係合部は、前記小径管部が挿入可能な内径を有し、前記基材部の内壁に連接又は一部埋設するように連続した偏心リング状に形成されていることを特徴とする請求項3記載の吸引チップ。
  5. 前記小径管部は、その後端部近傍の外径面に前記基材部の円筒部内面に挿入可能な固定部を備え、該固定部が前記基材部の円筒部内面に挿入されて装着されることを特徴とする請求項記載の吸引チップ。
  6. 前記係合部は、前記小径管部の後端部近傍の外径面に前記基材部の円筒部内面に挿入可能な外径を有するリング部の一部が連続した偏心リング状に一体成形されていることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の吸引チップ。
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